(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】電子アイテムの抽選システム、抽選プログラム及び抽選方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220502BHJP
【FI】
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2019144367
(22)【出願日】2019-08-06
【審査請求日】2021-12-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 智史
【審査官】長谷川 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-011926(JP,A)
【文献】特開2019-041799(JP,A)
【文献】特開2018-102501(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であり、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムであって、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段を備え、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能と
し、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合には提供されない付加アイテムを提供することを特徴とする抽選システム。
【請求項2】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であり、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムであって、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段を備え、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に比べて安価に抽選が実行可能であることを特徴とする抽選システム。
【請求項3】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であり、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムであって、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段を備え、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットの提供から前記抽選処理が実行されるまでの期間にユーザによって所定の処理が行われる毎にアイテムが提供されることを特徴とする抽選システム。
【請求項4】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であり、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムであって、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段を備え、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して前記当選確率を変更することを特徴とする抽選システム。
【請求項5】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であり、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムであって、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段を備え、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して抽選の対象となるアイテムを変更することを特徴とする抽選システム。
【請求項6】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であるコンピュータを、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムとして機能させる抽選プログラムであって、
前記コンピュータを、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段と、
して機能させ、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能と
し、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合には提供されない付加アイテムを提供することを特徴とする抽選プログラム。
【請求項7】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であるコンピュータを、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムとして機能させる抽選プログラムであって、
前記コンピュータを、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段と、
して機能させ、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に比べて安価に抽選が実行可能であることを特徴とする抽選プログラム。
【請求項8】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であるコンピュータを、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムとして機能させる抽選プログラムであって、
前記コンピュータを、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段と、
して機能させ、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットの提供から前記抽選処理が実行されるまでの期間にユーザによって所定の処理が行われる毎にアイテムが提供されることを特徴とする抽選プログラム。
【請求項9】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であるコンピュータを、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムとして機能させる抽選プログラムであって、
前記コンピュータを、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段と、
して機能させ、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して前記当選確率を変更することを特徴とする抽選プログラム。
【請求項10】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であるコンピュータを、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムとして機能させる抽選プログラムであって、
前記コンピュータを、
抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段と、
して機能させ、
前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とし、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して抽選の対象となるアイテムを変更することを特徴とする抽選プログラム。
【請求項11】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を電子的に提供する抽選方法であって、
抽選に使用されるチケットを提供後において抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記チケットを使用することによって抽選処理を実行し、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供する
際に、前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合には提供されない付加アイテムを提供することを特徴とする抽選方法。
【請求項12】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を電子的に提供する抽選方法であって、
抽選に使用されるチケットを提供後において抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記チケットを使用することによって抽選処理を実行し、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供し、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に比べて安価に抽選が実行可能であることを特徴とする抽選方法。
【請求項13】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を電子的に提供する抽選方法であって、
抽選に使用されるチケットを提供後において抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記チケットを使用することによって抽選処理を実行し、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供する際に、前記チケットの提供から前記抽選処理が実行されるまでの期間にユーザによって所定の処理が行われる毎にアイテムが提供されることを特徴とする抽選方法。
【請求項14】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を電子的に提供する抽選方法であって、
抽選に使用されるチケットを提供後において抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記チケットを使用することによって抽選処理を実行し、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供し、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して前記当選確率を変更することを特徴とする抽選方法。
【請求項15】
アイテムと当該アイテムの各々の当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を電子的に提供する抽選方法であって、
抽選に使用されるチケットを提供後において抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記チケットを使用することによって抽選処理を実行し、
当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供し、
前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して抽選の対象となるアイテムを変更することを特徴とする抽選方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子アイテムの抽選システム、抽選プログラム及び抽選方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインゲーム等において、キャラクタ、武器、カード等の電子的なアイテム(以下、アイテムという。)の抽選が行われている。例えば、電子ゲームをプレイするプレイヤに対してアイテムの抽選を実行できる権利を付与するためのチケット(抽選券)を提供し、当該チケットを使用することによってアイテムの抽選を行うことを可能にする電子ゲームシステムが知られている。
【0003】
ここで、電子ゲームの進行に応じて抽選を実行することができる期限が定められた有効期限付きチケットを配布する電子ゲームシステムが開示されている(特許文献1)。また、アイテムの抽選を実行することが可能な特定の期間が設定されており、抽選を実行した時間帯に応じて付与されるアイテムが変化するシステムが開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6188886号公報
【文献】特開2014-64886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来技術では、抽選の権利を付与するためのチケットは付与されてから直ちに使用することができ、当該チケットを使用してアイテムの抽選を実行してアイテムを取得した後にシステムを継続して使用する動機付けをすることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であり、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムであって、抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段を備え、前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とすることを特徴とする抽選システムである。
【0007】
本発明の別の態様は、アイテムと当該アイテムの各々の当選確率とを関連付けて記憶するアイテムデータベースにアクセス可能であるコンピュータを、前記当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を提供する抽選システムとして機能させる抽選プログラムであって、前記コンピュータを、抽選の実行を可能にするチケットを使用することによって抽選処理を実行する抽選処理手段と、当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供するアイテム提供手段と、して機能させ、前記チケットを提供後において前記抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記抽選処理手段における前記抽選処理を実行可能とすることを特徴とする抽選プログラムである。
【0008】
ここで、前記チケットの提供から前記抽選処理が実行されるまでの時間に応じて前記当選確率を変更することが好適である。
【0009】
また、提供された前記チケットの発行枚数に応じて前記待機時間を変更することが好適である。
【0010】
また、提供された前記チケットの発行枚数が増加するほど前記待機時間を長く設定することが好適である。
【0011】
また、前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合には提供されない付加アイテムを提供することが好適である。
【0012】
また、前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に比べて安価に抽選が実行可能であることが好適である。
【0013】
また、前記チケットの提供から前記抽選処理が実行されるまでの期間にユーザによって所定の処理が行われる毎にアイテムが提供されることが好適である。
【0014】
また、前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して前記当選確率を変更することが好適である。
【0015】
また、前記チケットを使用して抽選を実行した場合に前記チケットを使用せずに抽選を実行した場合に対して抽選の対象となるアイテムを変更することが好適である。
【0016】
また、前記待機時間の残り時間を前記ユーザが使用する端末に表示させることが好適である。
【0017】
また、前記待機時間が経過後に前記抽選処理が可能になったことを前記ユーザが使用する端末に通知することが好適である。
【0018】
また、前記チケットの提供後、所定の期間経過毎に前記待機時間の残り時間を前記ユーザが使用する端末に通知することが好適である。
【0019】
本発明の別の態様は、アイテムと当該アイテムの各々の当選確率に基づいて前記アイテムの抽選を電子的に提供する抽選方法であって、抽選に使用されるチケットを提供後において抽選処理が可能になるまでの待機時間が前記チケット毎に設定されており、前記チケットを提供後において前記待機時間が経過後に前記チケットを使用することによって抽選処理を実行し、当該抽選処理によって前記当選確率に応じて抽選された前記アイテムをユーザに提供することを特徴とする抽選方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施の形態は、電子アイテムの抽選を利用してユーザが使用を継続する動機付けを高めることを目的の1つとする。本発明の実施の形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態における抽選システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるサーバコンピュータの構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態におけるクライアントコンピュータの構成を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における抽選チケットデータベースの例を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態における抽選処理を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施の形態におけるアイテムデータベースの例を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態における抽選画像の例を示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態におけるチケット表示画像を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態における抽選処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態における抽選システム100は、
図1に示すように、サーバ102及びクライアント104を含んで構成される。サーバ102とクライアント104は、インターネット等の情報通信網106を介して情報を伝達可能に接続される。
【0023】
なお、
図1には、1つのクライアント104のみを示したが、複数のクライアント104をサーバ102に接続した構成としてもよい。すなわち、クライアント104の数は特に限定されるものではない。
【0024】
本実施の形態における抽選システム100では、クライアント104とクライアント104とが情報伝達可能に接続された状態において、クライアント104からの要求に応じてサーバ102において抽選処理が行われ、当該抽選処理の結果に応じて電子的なアイテムがクライアント104を使用しているユーザ(プレイヤ)に提供される。
【0025】
本実施の形態におけるアイテムは、電子ゲームで用いられるキャラクタ、武器、カード等、サービスの提供に用いられるクーポン等、抽選結果に応じて電子的に処理可能なものであれば特に限定されるものではない。
【0026】
サーバ102は、
図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信部18を含んで構成される。処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されている抽選プログラムを実行することによって、本実施の形態におけるアイテムの抽選処理を行う機能を実現する。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、抽選プログラム、その処理に必要な情報を記憶する。入力部14は、情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、管理者からの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン等を備える。出力部16は、管理者から入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等のサーバ102での処理結果を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、管理者に対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部18は、情報通信網106を介して、クライアント104との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部18による通信は有線及び無線を問わない。
【0027】
クライアント104は、
図3に示すように、処理部20、記憶部22、入力部24、出力部26及び通信部28を含んで構成される。処理部20は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部20は、記憶部22に記憶されているクライアントプログラムを実行することによって、本実施の形態におけるクライアント104の機能を実現する。記憶部22は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部22は、処理部20とアクセス可能に接続され、クライアントプログラム、その処理に必要な情報を記憶する。入力部24は、情報を入力する手段を含む。入力部24は、例えば、ユーザからの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン等を備える。出力部26は、ユーザから入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)や投稿された情報を呈示する画面等のクライアント104での処理に必要な情報を出力する手段を含む。出力部26は、例えば、ユーザに対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部28は、情報通信網106を介して、サーバ102との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部28による通信は有線及び無線を問わない。
【0028】
本実施の形態では、アイテムの抽選処理は抽選チケットを使用することによって実行される。すなわち、クライアント104を使用するユーザに対して抽選チケットが予め付与されており、ユーザは当該抽選チケットを使用することによってアイテムの抽選処理を行うことができる。ただし、抽選チケットを使用しなくても仮想通貨や現金の支払いに応じてアイテムの抽選処理ができるようにしてもよい。
【0029】
抽選チケットは、予めユーザに対して配布されているものとする。抽選チケットの配布方法は、特に限定されるものではなく、クライアント104を使用するユーザに対して電子的に配布されるものであればよい。
【0030】
例えば、クライアント104からサーバ102に対してユーザが電子ゲームのアカウントにサインインして、電子ゲームをプレイすることで電子ゲームの状況に応じて抽選チケットが付与される態様とすることができる。
【0031】
また、例えば、クライアント104からサーバ102に対してユーザがSNS等のアカウントにサインインして、所定の条件が満たされることによって抽選チケットが付与される態様とすることができる。
【0032】
また、例えば、クライアント104を使用するユーザが商品の販売やサービスを提供する店舗に来店し、店舗において配布された抽選チケットに付された情報をクライアント104に入力することによって当該ユーザに抽選チケットが付与されるような態様としてもよい。
【0033】
抽選チケットは、有料であってもよいし、無料であってもよい。例えば、仮想通貨や現金を支払うことによって抽選チケットが付与されるようにしてもよい。このとき、抽選チケットの代金は、仮想通貨や現金の支払いによって抽選を実行する場合に比べて安価に設定することが好適である。これによって、抽選チケットを使用して抽選を行うことに対する動機付けを行うことができる。
【0034】
また、電子ゲームにおいて特定のアイテムを使用したり、SNS等において特定の処理を実行したりしたときに抽選チケットが付与されるようにしてもよい。
【0035】
図4は、抽選チケットの付与状況を示す抽選チケットデータベースの例を示す。抽選チケットデータベースには、チケットID、所有ユーザID、発行日時、権利発生日時及び使用情報が記憶される。チケットIDは、情報抽選チケットを特定するための識別子である。チケットIDは、例えば、抽選チケットの発行番号とすることができる。所有ユーザIDは、抽選チケットを所有するユーザを特定するための識別子である。所有ユーザIDは、ユーザ毎に割り当てられたユーザ名とすることができる。発行日は、抽選チケットが発行された日時を示す情報である。権利発生日時は、抽選チケットによる抽選を実行することが可能になる日時を示す情報である。すなわち、本実施の形態では、ユーザが抽選チケットを取得して所定の期間が経過した後に抽選チケットが有効になりアイテムの抽選が可能になる。例えば、ユーザが抽選チケットを入手した日時から予め定められた時間経過した後に抽選チケットが有効になるようにすればよい。また、例えば、ユーザが抽選チケットを入手した日時より後の所定の日時に抽選チケットが有効になるようにしてもよい。使用情報は、抽選チケットが未使用であるか、使用済みであるかを示す情報である。なお、抽選チケットデータベースに登録される情報は、これらに限定されるものではなく、抽選チケットの発行元等の他の情報を記憶させてもよい。
【0036】
以下、
図5のフローチャートに沿って、本実施の形態におけるアイテムの抽選処理について説明する。アイテムの抽選処理は、例えば、電子ゲームにおいてユーザ(プレイヤ)にアイテムを提供する場合や店舗におけるサービスの提供の際に顧客にアイテムを提供する場合に適用することができる。ただし、アイテムの抽選処理の適用範囲は、これらに限定されるものではない。
【0037】
ステップS10では、初期設定が行われる。当該ステップにおける処理によって、抽選システム100は初期設定手段として機能する。
【0038】
サーバ102では、アイテムデータベースの登録が行われる。サーバ102は、抽選の対象となるアイテムと、アイテムの各々の当選確率とを関連付けアイテムデータベースとして記憶部12に記憶させる。
【0039】
図6は、アイテムデータベースの例を示す。アイテムデータベースには、アイテムID、アイテム名及びアイテムの当選確率が関連付けて記憶される。アイテムIDは、各アイテムに特有に割り当てられ、アイテムを特定するための識別子である。アイテム名は、各アイテムの名称である。アイテムの当選確率は、後述する抽選処理においてアイテムが当選する確率を示す情報である。なお、アイテムの当選確率は、通常の抽選処理における確率であり、処理によって当選確率を変更して抽選を行う場合もある。
【0040】
また、アイテムデータベースには、アイテムの特性、アイテムの効果等の他の項目を関連付けて記憶させてもよい。例えば、電子ゲームで使用されるアイテムであれば、電子ゲームにおいて使用した場合の特性や効果等を併せて記憶させるようにしてもよい。また、例えば、店舗でのサービスに使用されるアイテムであれば、アイテムを使用したときの商品・サービスの価格割引率等を併せて記憶させるようにしてもよい。
【0041】
ステップS12では、抽選処理の開始の指示を受け付ける処理が行われる。本ステップにおける処理によって、抽選システム100は抽選指示受付手段として機能する。
【0042】
ユーザは、情報通信網106を介してクライアント104をサーバ102に接続する。例えば、電子ゲームにおいてアイテムの抽選処理が行われる場合、ユーザはクライアント104を用いて電子ゲーム提供アプリケーションを起動してサーバ102に接続する。また、例えば、店舗においてサービスの提供を受ける場合、ユーザはクライアント104を用いて当該店舗から提供されているサービス提供アプリケーションを起動してサーバ102に接続する。このとき、必要に応じてログイン等のサインイン処理を要求するようにしてもよい。
【0043】
このように、サーバ102とクライアント104とが接続された状態において、クライアント104からサーバ102に対してアイテムの抽選を行う指示が送信される。具体的には、ユーザはクライアント104の入力部24を用いてアイテムの抽選に使用する抽選チケットを指定する入力を行う。
【0044】
例えば、電子ゲーム等において、クライアント104の入力部24を用いてユーザがアイテムの取得を希望すること示す操作をした場合に抽選の指示が行われる。また、例えば、電子ゲーム等において、アイテムの抽選を行うためのステージ(いわゆる、電子ガチャ等のステージ)に移行した場合に抽選の指示が行われる。また、例えば、店舗におけるサービスを受ける際に、クライアント104の入力部24を用いてユーザが所定の商品に対する割引クーポンの取得を希望することを示す操作をした場合に抽選の指示が行われる。また、例えば、クライアント104の入力部24を用いて所定のバーコードやQRコード(登録商標)等をスキャンした場合に抽選の指示が行われる。ただし、抽選の指示が行われる条件はこれらに限定されるものではない。
【0045】
ここで、抽選チケットが有効となるまでの待機時間をユーザに呈示するようにしてもよい。例えば、
図7に示すように、クライアント104の出力部26にアイテムの抽選を行うための抽選画像200(例えば、電子ガチャ画像)を表示させ、当該抽選画像200内の待機時間表示領域202に抽選チケットが有効になるまでの残り時間を表示させるようにしてもよい。具体的には、サーバ102の記憶部12に記憶されている抽選チケットデータベースを参照して、クライアント104を使用するユーザの所有ユーザIDに関連付けられている抽選チケットのチケットID及び権利発生日時を読み出し、サーバ102からクライアント104へ当該情報を送信する。そして、クライアント104では、受信した権利発生日時と現日時との差を残り時間として待機時間表示領域202に表示させる。
【0046】
抽選画像200は、抽選チケットを所有しているユーザのクライアント104のみに表示が可能となるようにしてもよい。すなわち、抽選チケットの権利発生日時に達する前には当該抽選チケットを所有しているユーザのみに抽選画像200を公開する。これによって、抽選画像200を早くみたいユーザに対して抽選チケットを入手する動機付けをすることができる。
【0047】
また、例えば、
図8に示すように、クライアント104の出力部26に抽選チケットの所持状況を示すチケット表示画像210を表示させ、当該チケット表示画像210に表示された抽選チケットの一覧表示部212において抽選チケット毎に有効になるまでの残り時間を表示させるようにしてもよい。具体的には、サーバ102の記憶部12に記憶されている抽選チケットデータベースを参照して、クライアント104を使用するユーザの所有ユーザIDに関連付けられている抽選チケットのチケットID及び権利発生日時を読み出し、サーバ102からクライアント104へ当該情報を送信する。そして、クライアント104では、ユーザが所有する抽選チケットを示すチケットID及び権利発生日時と現日時との差を残り時間として対応付けてチケット表示画像210に列挙して表示させる。
【0048】
ユーザは、これらの表示を確認することによって、クライアント104の入力部24を用いて抽選チケットを指定して抽選の指示を行うことができる。
【0049】
また、抽選チケットが使用可能になった日時にユーザにプッシュ通知したり、抽選チケットが有効になるまでの時間や有効になる日時をユーザにプッシュ通知したりするようにしてもよい。具体的には、サーバ102の記憶部12に記憶されている抽選チケットデータベースを参照して、クライアント104を使用するユーザの所有ユーザIDに関連付けられている抽選チケットのチケットID及び権利発生日時を読み出し、現日時が権利発生日時に到達したときにサーバ102からクライアント104へ抽選チケットが使用可能になった旨を示す情報を送信すればよい。クライアント104では、例えば「抽選チケットによりアイテムの抽選が可能になりました!」等の抽選チケットが使用可能になったことを示す表示を出力部26において行えばよい。また、クライアント104では、例えば抽選チケットが有効になるまでの時間や有効になる日時を示す情報を出力部26に表示させればよい。
【0050】
ユーザは、これらのプッシュ通知を確認することによって、クライアント104の入力部24を用いて抽選チケットを指定して抽選の指示を行うことができる。
【0051】
クライアント104は、ユーザから抽選の指示を受け付けると、抽選の指示を受けたことを示す情報と指示の対象である抽選チケットを特定する情報(チケットID等)をサーバ102へ送信する。サーバ102は、クライアント104からアイテムの抽選の指示を受け付けるとステップS14へ処理を移行させる。
【0052】
なお、抽選チケットが有効になる権利発生日時に達するまでの期間において、特定の時間又は期間が経過する毎に当該抽選チケットを所有するユーザにアイテムを付与するようにしてもよい。例えば、抽選チケットが有効になる権利発生日時に達するまで、1日経過する毎に当該抽選チケットを所有するユーザに対してアイテムを付与するようにしてもよい。また、抽選チケットが有効になる権利発生日時に達するまでの期間において、特定の時間又は期間が経過する毎に所定の処理を実行することによって当該抽選チケットを所有するユーザにアイテムを付与するようにしてもよい。例えば、抽選チケットが有効になる権利発生日時に達するまで、1日経過する毎に特定の画面(例えば、電子ゲームのホーム画面)に遷移することによって当該抽選チケットを所有するユーザに対してアイテムを付与するようにしてもよい。
【0053】
アイテムを付与する際、サーバ102は、情報通信網106を介してステップS16においてアイテムを示す情報をクライアント104へ送信する。クライアント104では、当該アイテムをユーザに関連付ける処理が行われる。例えば、クライアント104の記憶部22に記憶されているユーザの所有アイテムデータベースに付与されたアイテムを示すアイテムIDを新たに登録する。これによって、クライアント104を使用しているユーザはアイテムを取得することができる。
【0054】
ステップS14では、抽選チケットの有効性の判定が行われる。本ステップにおける処理によって、抽選システム100はチケット判定手段として機能する。サーバ102の処理部10は、ステップS12において抽選の指示を受け付けると、当該指示の対象である抽選チケットが有効であるか否かを判定する。サーバ102の処理部10は、記憶部12に記憶されている抽選チケットデータベースを参照して、指示の対象である抽選チケットを特定する情報(チケットID等)に関連付けられている使用情報を読み出し、抽選チケットが未使用であるか、使用済みであるかを判定する。
【0055】
未使用である場合、さらに指示の対象である抽選チケットを特定する情報(チケットID等)に関連付けられている権利発生日時を読み出し、現日時が権利発生日時に到達しているか否かを判定する。そして、現日時が権利発生日時に到達していれば抽選チケットが有効であり、そうでなければ無効であると判定する。
【0056】
抽選チケットが有効である場合にはステップS16に処理を移行させ、無効である場合にはステップS10に処理を戻す。
【0057】
ステップS16では、アイテムの抽選処理が行われる。本ステップにおける処理によって、抽選システム100は抽選処理手段として機能する。以下、
図9を参照して、抽選処理について説明する。
【0058】
抽選処理では、サーバ102は、アイテムデータベースに記憶されている各アイテムの当選確率に基づいてアイテムの抽選を行う。具体的には、以下の処理を行う。
(1)アイテムデータベースを参照して、アイテム毎の当選確率を読み出す。例えば、
図6に示したアイテムデータベースの場合、アイテムA:1%、アイテムB:2%、アイテムC:0.1%・・・というアイテム毎の当選確率が読み出される。(2)当選確率に基づいてアイテム毎に重みを設定する。例えば、各アイテムの当選確率(%)に100を乗算してアイテム毎に重みを設定する。
図6に示したアイテムデータベースの場合、アイテムA:1(%)×100=100、アイテムB:2(%)×100=200、アイテムC:0.1(%)×100=10、・・・とアイテム毎の重みが設定される。(3)アイテム毎の重みに応じた頻度で各アイテムを配列にセットし、その後配列の順番をシャッフルする。例えば、
図9に示すように、アイテムAを配列0~99、アイテムBを配列100~299、アイテムCを配列300~309にセットする。その後、配列をシャッフルする。(4)配列の数を上限値とする乱数を発生させ、当該乱数に相当する配列番号に対応付けられているアイテムを当選したものとする。例えば、乱数発生によって302という乱数値が得られた場合、シャッフル後の配列において配列番号302に対応付けられているアイテムBが当選したものとされる。
【0059】
ただし、アイテムの具体的な抽選方法は、これに限定されるものではなく、アイテムデータベースに基づいて各アイテムが当選確率に応じて当選するような抽選方法を採用すればよい。
【0060】
例えば、いわゆるボックスガチャと呼ばれる抽選方法を適用してもよい。この場合、既に当選したアイテムは次回の抽選処理から外して、アイテム毎の当選確率を変動させて抽選処理を行えばよい。具体的には、上記(3)で設定した配列から抽選において当選したアイテムを除外して、再度配列を設定するようにすればよい。
【0061】
ここで、抽選チケットを使用して抽選を行った場合、現金の支払い等の他の方法によって抽選を行った場合に対してアイテムの当選確率を変更するようにしてもよい。例えば、現金の支払いによって抽選を行うときのアイテムAに対する当選確率を1%とし、抽選チケットを使用して抽選を行うときのアイテムAに対する当選確率を2%とする等としてもよい。特に、当選確率が低いとされるレアアイテムに対する当選確率を他の方法によって抽選を行う場合に比べて抽選チケットを使用して抽選を行う場合で高く設定することによって抽選チケットを使用した抽選に対して動機付けすることができる。
【0062】
また、抽選チケットを使用するまでに待機した期間に応じて、当該抽選チケットを使用して抽選を行った場合のアイテムの当選確率を変更するようにしてもよい。例えば、抽選チケットを使用するまでに待機した期間が長くなるほど、アイテムの当選確率が高くなるようにすることが好適である。具体的には、例えば、待機期間を特定の数で除算し、算出された除算値を用いてアイテムの通常の当選確率を補正する処理を行えばよい。すなわち、アイテムAに対する通常の当選確率が1%である場合、抽選チケットを使用するまでの待機期間が3日のときには当選確率を4%、待機期間が5日のときには当選確率を6%、待機期間が7日のときには当選確率を8%とする等としてもよい。
【0063】
また、抽選チケットを使用して抽選を行った場合、現金の支払い等の他の方法によって抽選を行った場合に対して抽選の対象となるアイテムを変更してもよい。例えば、抽選チケットを使用して抽選を行った場合、現金の支払い等の他の方法によって抽選を行った場合には抽選の対象としていないアイテムを抽選に加えるようにしてもよい。具体例として、現金の支払い等の他の方法によって抽選を行った場合にはアイテムA、B、Cを抽選の対象として抽選を行い、抽選チケットを使用して抽選を行った場合にはアイテムA、B、CにアイテムDを加えて抽選の対象として抽選を行う。このとき、各アイテムに対する当選確率は、それぞれの場合について設定すればよい。
【0064】
ステップS18では、抽選処理によって当選したアイテムをユーザに提供する処理が行われる。本ステップにおける処理によって、抽選システム100はアイテム提供手段として機能する。
【0065】
サーバ102は、情報通信網106を介してステップS16において当選したアイテムを示す情報をクライアント104へ送信する。クライアント104では、当該当選したアイテムをユーザに関連付ける処理が行われる。例えば、クライアント104の記憶部22に記憶されているユーザの所有アイテムデータベースに当選したアイテムを示すアイテムIDを新たに登録する。これによって、クライアント104を使用しているユーザはアイテムを取得することができる。
【0066】
ここで、抽選チケットを使用して抽選を行った場合、現金の支払い等の他の方法によって抽選を行った場合に対して追加の付加アイテムを付与するようにしてもよい。例えば、抽選チケットを使用して抽選を行った場合、ステップS16において当選したアイテムに加えて、抽選チケットを使用しなかった場合には付与しないアイテムをオマケの付加アイテムとして付与してもよい。このとは、抽選チケットを使用するまでに待機した期間に応じて追加のアイテムを変更するようにしてもよい。例えば、抽選チケットを使用するまでに待機した期間が長くなるほどよりレアなアイテムを付与するようにしてもよい。
【0067】
なお、抽選チケットの発行枚数に依って待機時間は変更されない態様としたが、抽選チケットの発行枚数に依って待機時間を変更する態様としてもよい。
【0068】
例えば、抽選チケットの発行枚数の増加に伴って待機時間を長くしてもよい。具体例として、抽選チケットの発行枚数が特定の枚数に達する毎に待機時間を上乗せする処理を行う。例えば、発行枚数が1~300までの抽選チケットの待機時間を24時間とし、発行枚数が301~500までの抽選チケットの待機時間を26時間とし、発行枚数が501~700までの抽選チケットの待機時間を28時間とする等としてもよい。また、抽選チケットの発行枚数が増加する毎に待機時間を長くする処理を行ってもよい。例えば、抽選チケットが発行される毎に待機時間を1分ずつ長くする等の処理を行ってもよい。
【0069】
この場合、サーバ102は、抽選チケットの発行枚数を抽選チケットの種類毎に記憶部12に記憶させておき、当該発行枚数に応じて新たに発行した抽選チケットに対する抽選チケットデータベースに登録する権利発生日時を調整すればよい。
【0070】
このように、抽選チケットの発行枚数に依って待機時間を変更することによってユーザが早く抽選チケットを手に入れたいと動機付けることができる。例えば、いわゆるボックスガチャと呼ばれる抽選対象となるアイテムが抽選毎に少なくなっていく方式の抽選において、早く抽選したいユーザがより早く抽選チケットを入手しようとするように動機付けすることができる。
【符号の説明】
【0071】
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信部、20 処理部、22 記憶部、24 入力部、26 出力部、28 通信部、100 抽選システム、102 サーバ、104 クライアント、106 情報通信網、200 抽選画像、202 待機時間表示領域、210 チケット表示画像、212 一覧表示部。