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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】放射性廃液の処理方法
(51)【国際特許分類】
   G21F 9/06 20060101AFI20220502BHJP
【FI】
G21F9/06 551A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019202508
(22)【出願日】2019-11-07
(65)【公開番号】P2020076780
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2019-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2018-0135732
(32)【優先日】2018-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】597060645
【氏名又は名称】コリア アトミック エナジー リサーチ インスティテュート
【氏名又は名称原語表記】KOREA ATOMIC ENERGY RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】イム・スンジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム・タクヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ・カン
(72)【発明者】
【氏名】キム・ドンウ
(72)【発明者】
【氏名】チョン・ジュンピョ
(72)【発明者】
【氏名】ファン・インテ
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ジュンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チョン・ギョンフン
【審査官】山本 一
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-064590(JP,A)
【文献】特開昭63-083696(JP,A)
【文献】特開平08-277428(JP,A)
【文献】米国特許第05901368(US,A)
【文献】特開2006-118883(JP,A)
【文献】特開2000-065986(JP,A)
【文献】特開平11-231097(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0320156(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F 9/04-9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性廃液に酸化剤;
金属イオン;及び
酸化窒素を添加して前処理溶液を製造する段階;及び
前記前処理溶液に放射線を照射する段階を含み、
前記酸化剤は、ペルオキシサルフェート(S 2- 及びその塩からなる群から選択される1種以上を含み、
前記放射線照射は、吸収線量を基準に1~50kGyの照射線量で照射されることである、放射性廃液の処理方法
【請求項2】
前記前処理溶液内の金属イオン及び酸化剤のモル当量比は、1:1~1:10である、請求項に記載の放射性廃液の処理方法。
【請求項3】
前記前処理溶液内の前記金属イオン及び酸化剤のモル当量比は、1:2~1:5である、請求項に記載の放射性廃液の処理方法
【請求項4】
前記放射線照射は、電子線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線及び中性子線からなる群から選択される1種以上を照射するものである、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法
【請求項5】
前記放射性廃液のpHは、2~13である、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
【請求項6】
前記放射性廃液は、有機除染剤、無機除染剤及び有機閃光物質からなる群から選択される少なくとも一つの難分解性物質を含み、前記放射性廃液の処理は、前記難分解性物質を除去することを含む、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
【請求項7】
前記有機除染剤は、シュウ酸、クエン酸、蟻酸、ピコリン酸、EDTA、グルコン酸、酢酸及びスルファミン酸からなる群から選択される1種以上を含む、請求項に記載の放射性廃液の処理方法。
【請求項8】
前記無機除染剤は、硝酸、硫酸、塩酸、及びヒドラジンからなる群から選択される1種以上を含む、請求項に記載の放射性廃液の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性廃液を処理する技術に関し、より具体的には、原子力発電所及び原子力施設、放射線(能)利用施設等で発生する有機除染剤、無機除染剤、液体閃光係数廃液などを含有する放射性廃液を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所及び原子力関連施設、放射線(能)利用施設では、有機除染剤、無機除染剤、液体閃光係数廃液の使用などによって難分解性物質が発生することがある。
【0003】
化学除染は、放射線(能)で汚染した機器や設置類などの放射線(能)を除去する技術であって、前記のような難分解性物質を含む廃水が発生する技術である。また、放射線の測定のための技術として液体閃光係数(Liquid Scintillation counting)の技術が多く用いられており、特に液体閃光計数器を用いることによって液体閃光係数廃液を含有する多量の廃水が発生している実情がある。
【0004】
前記のような放射性廃液内に存在する有機除染剤、無機除染剤、有機閃光物質などの難分解性化合物は、放射性廃液の処理時に処理工程に用いられる浄化システムの性能を低下させ、他の工程で発生する金属性放射性廃棄物と反応してその処理をさらに難しくするため、難分解性化合物の処理は重要である。
【0005】
また、前記のような難分解性化合物を含む放射性廃液をドラム内に貯蔵する場合、難分解性化合物と酸化剤が反応してドラム内部の圧力を増加させるので、爆発の危険がある。それだけでなく、放射性廃棄物の処理方法のうちの一つである蒸発濃縮方法は、処理対象の廃棄物内に難分解性化合物が含まれる場合、ダイオキシンなどの環境ホルモンが排出され得るので、前記のような方法もやはり放射性廃液の処理に不適切な問題が発生する可能性がある。
【0006】
したがって、放射性廃液内に含まれた難分解性化合物を適切な方法で処理する技術が必要であり、現在、原発の解体のための系統除染と部品除染などの国内化学の除染技術としては、有機酸やEDTAのような有機錯化剤を用いた低濃度の化学除染技術と、有機酸基盤の再生性LOMI(Low Oxidation State Metal Ion)除染技術が開発されている。最近では、硝酸、硫酸、塩酸、ヒドラジンなどの無機物基盤の化学除染技術が開発されたが、無機物除染剤を実際に適用した例は報告されておらず、これは前記のような無機除染剤を用いることによって無機物を含有する廃液の処理はさらに難しいという実情に基づくものと類推される。これによって、今まで国内原子力発電所の現場では有機酸基盤の除染剤を用いており、用いられた有機酸基盤の除染技術は、殆ど外国商用化技術であるシュウ酸を主としたHP-CORD技術とシュウ酸の処理のためのUV/過酸化水素工程に頼っている。フランスのAREVA社で開発した有機酸基盤の除染廃液の処理技術は、紫外線と過酸化水素の化学薬品で水酸化ラジカルを生成し、除染剤であるシュウ酸を分解する技術であって、現在まで最も普遍的に用いられている。
【0007】
しかし、このような技術は、エネルギー準位の高いUVを用いるため、水酸化ラジカルを生成するための紫外線の照射範囲が非常に短いので、多量のUV装置と過酸化水素が使用されなければならず、5時間以上の長い処理時間が要求されるという問題が報告されている。
【0008】
これによって、放射性廃液の処理量と処理効率を改善するための研究が引き続いている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、放射性廃液の処理量と処理効率を優れて改善した放射性廃液の処理方法を提供することである。
【0010】
一側面において本発明は、有機除染剤、無機除染剤及びLSC廃液からなる群から選択される少なくとも一つを含有する放射性廃液の処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような目的を達成するために、本発明は、放射性廃液に金属イオン、酸化剤、空気、酸素または亜酸化窒素、及び半導体からなる群から選択された2以上を添加して前処理溶液を製造する段階;及び前記前処理溶液に放射線を照射する段階;を含む放射性廃液の処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の放射性廃液の処理方法を用いると、除染過程で発生する除染廃液及び/又は液体閃光係数廃液を優れた効率で処理することができる。より具体的に経済的かつ効率的にシュウ酸のような有機物、硝酸、硫酸、塩酸、ヒドラジンのような無機物、及び液体閃光物質などを分解することができる。
【0013】
また、放射線処理だけでは得られない強い酸化分解効果で放射性廃液を完璧に処理できる放射線融合処理システムを構築することにより、放射性廃液を安全かつ効率的に処理することができる。
【0014】
また、処理可能な放射性廃液のpHが酸性に限定されず、アルカリ及び中性の廃液を処理することができるので、方法への接近性を改善しながら、装置の腐食などの問題を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本明細書の図面は、本発明の好ましい実施例を例示するものであり、前述した発明の内容とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割をするものなので、本発明はそのような図面に記載された事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
図1】pH3において、UV/過酸化水素でシュウ酸を処理する場合、時間に応じて現われるシュウ酸の濃度を示したグラフである。
図2】pH3において、放射線にシュウ酸を処理する場合、吸収線量に応じて現われるシュウ酸の濃度を示したグラフである。
図3】pH9において、シュウ酸溶液にそれぞれ金属イオン、酸化剤、または金属イオン及び酸化剤を添加した後、放射線を照射してシュウ酸を処理する場合、吸収線量に応じて現われるシュウ酸の処理効率を示したグラフである。
図4】pH9において、シュウ酸溶液にそれぞれ金属イオン、酸素、または金属イオン及び酸素を添加した後、放射線を照射してシュウ酸を処理する場合、吸収線量に応じて現われるシュウ酸の濃度を示したグラフである。
図5】空気を注入した放射性廃液に金属イオン及び/又は半導体と放射線を処理する場合、吸収線量に応じて現われるシュウ酸の処理効率を示したグラフである。
図6】空気を注入した放射性廃液に酸化剤及び/又は気体(酸素)と放射線を処理する場合、吸収線量に応じて現われるシュウ酸の処理効率を示したグラフである。
図7】ヒドラジンを含む放射性廃液に酸化剤及び/又は気体(酸素)と放射線を処理する場合、吸収線量に応じて現われるヒドラジンの処理効率を示したグラフである。
図8】LSCを含む廃液(pH3)に金属イオン及び/又は気体(亜酸化窒素)と放射線を処理する場合、吸収線量に応じて現われるLSCの分解効率を示したグラフである。
図9】LSCを含む廃液(pH7)に金属イオン及び/又は気体(亜酸化窒素)と放射線を処理する場合、吸収線量に応じて現われるLSCの分解効率を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の放射性廃液の処理方法は、放射性廃液に金属イオン、酸化剤、空気、酸素または亜酸化窒素、及び半導体からなる群から選択された2以上を添加して前処理溶液を製造する段階;及び前記前処理溶液に放射線を照射する段階;を含む。
【0017】
本発明において、前記「放射性廃液」は、放射性物質を含有する廃液であって、除染廃液、液体閃光係数廃液などを含む。
前記「除染廃液」は、原発の解体施設、放射線(能)施設などで行われる除染工程によって発生された廃液を示すものであって、より具体的に有機除染剤及び無機除染剤のうち少なくとも一つを含む廃液を示すことができる。
【0018】
本発明の明細書において、前記「有機除染剤」は、シュウ酸、クエン酸、蟻酸、ピコリン酸、エチレンジアミン-N,N,N’,N’-四酢酸(Ethylenediamine-N,N,N’,N’-tetraacetic acid,EDTA)、グルコン酸、酢酸及びスルファミン酸(Sulfamic Acid)などからなる群から選択される1種以上を含むものであってよい。前記「無機除染剤」は、硝酸、硫酸、塩酸、硫酸及びヒドラジンなどからなる群から選択される1種以上を含むものであってよい。
【0019】
前記「液体閃光係数廃液」は、液体閃光物質、プラスチック閃光物質など放射線の測定のために公知された種類であれば、特に制限されないものであり、例えばLSC技術を用いることによって廃液に含有される閃光物質であってよい。
【0020】
本発明において、前記「放射性廃液の処理」は、前記のような放射性廃液内の有機除染剤、無機除染剤及び液体閃光物質のような難分解性物質のうち少なくとも一つの含量を低減することを示すものであり、究極的にはこれらを実質的に除去すること(すなわち、放射性廃液内における前記のような難分解性物質の含量を約0%まで減らすこと)を示すものであってよい。
【0021】
本発明の放射性廃液の処理方法は、放射性廃液に金属イオン、酸化剤、空気、酸素または亜酸化窒素、及び半導体からなる群から選択された2以上を添加して前処理溶液を製造する段階;及び放射線を照射する段階を含む。
【0022】
放射性廃液に放射線を照射する場合、反応性の強い水和電子、ラジカル、水和イオンなどのような活性物質が発生することになり、このような活性物質が放射性廃液内の難分解性物質、例えば、有機除染剤、無機除染剤及び液体閃光物質のうち少なくとも一つを分解することができる。
【0023】
水に放射線を照射する場合に発生する活性物質は、下記の式(1)を例えることができるが、これに限定されるものではない。
[式1]
O->e aq,・H,・OH,H,H,H aq,OH aq
【0024】
本発明の放射性廃液の処理方法は、放射線の照射前に放射性廃液に金属イオン、酸化剤、空気、酸素または亜酸化窒素、及び半導体からなる群から選択された2以上を添加して前処理溶液を製造する段階を含む。本発明の発明者等は、放射性廃液の処理時に金属イオン、酸化剤、空気、酸素または亜酸化窒素、及び半導体のうち2以上を添加した後に放射線を照射することで、これらそれぞれを添加した後に放射線を照射する処理方法に比べて、放射性廃液の処理効率において相乗効果(シナジー効果)があるという驚くべき事実を見出し、本発明を完成することになった。
【0025】
本発明において、前記「金属イオン」は、任意の金属イオンであってよいが、遷移金属イオンであるのが好ましく、例えばこれに制限されるものではないが、スカンジウムイオン、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン、イットリウムイオン、ジルコニウムイオン、ニオブイオン、モリブデンイオン、テクネチウムイオン、ルテニウムイオン、ロジウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、カドミウムイオン、ハフニウムイオン、タンタルイオン、タングステンイオン、レニウムイオン、オスミウムイオン、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン及び水銀イオンからなる群から選択される1種以上を含むものであってよい。また、前記金属イオンは、鉄イオン、銅イオン、及びニッケルイオンからなる群から選択される1種以上を含むのがさらに好ましい。例えば、前記鉄イオンは、難分解性物質(例えば、シュウ酸のような有機物、硝酸、硫酸、塩酸、ヒドラジンのような無機物、有機閃光物質など)を部分的に分解させる速度の側面においてさらに優れた効果を表すことができ、前記銅イオン及びニッケルイオンは、シュウ酸とLSCのような有機物を二酸化炭素で完全酸化させる速度と、ヒドラジン、硝酸、硫酸、塩酸、硫酸のような無機物を分解させる速度の側面においてさらに優れた効果を表すことができる。
【0026】
前記放射性廃液に前記金属イオンを添加して放射線を照射する場合、下記式(2)のようなメカニズムを介して金属イオンを活性化して放射性廃液を処理する効果を表すことができるが、本発明の反応メカニズムがこれに制限されるものではない。
[式2]
(放射線の照射時)
O->e aq,・H,・OH,H,H,H aq,OH aq
2++H->M3++・OH+OH
(ここで、M2+は金属イオンを示し、具体的に遷移金属イオンであってよく、一例としてFe2+、Cu2+、Ni2+及びAl3+などを挙げることができる。)
【0027】
一側面において、前記放射性廃液内には、遷移金属イオンが含まれてよく、そのような場合、放射性廃液内の遷移金属イオンによって前記のような効果を達成することができる。また、放射性廃液内の遷移金属イオンの含量を考慮して遷移金属イオンを追加で注入するものであってよく、追加される遷移金属イオンは、放射性廃液内に既に存在する遷移金属イオンと同種または異種であってよく、これに制限されるものではない。
【0028】
前記放射性廃液内に遷移金属イオンがある場合、及び/又は前記放射性廃液に遷移金属イオンを注入する場合、放射線の照射前に前記放射性廃液内に存在する遷移金属イオンの濃度は、例えば1~100mM、具体的に2~50mMであるのが好ましい。放射線の照射前に放射性廃液内の遷移金属イオンの含量が1mM未満の場合、難分解性物質処理の効率が低下する問題があり、遷移金属イオンの含量が100mM超過の場合、むしろラジカルのスカベンジャーとして作用するので、難分解性物質の分解性能が低下する問題があり得る。
【0029】
本発明において、前記「酸化剤」は、これに制限されるものではないが、例えば過硫酸、ペルオキシモノサルフェート(peroxymonosulfate)、硫酸、塩酸、硝酸、過酸化水素及びこれらの塩からなる群から選択された1種以上を含んでよく、放射性廃液の処理効率の向上の側面において、前記酸化剤はサルフェートラジカルを形成することができる化合物を用いるのが好ましい。前記サルフェートラジカルを形成することができる化合物はこれに制限されるものではないが、例えば過硫酸、ペルオキシモノサルフェート、硫酸及びこれらの塩であってよく、具体的に前記「塩」は、カルシウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩からなる群から選択された1種以上を含むものであってよい。
【0030】
前記サルフェートラジカルは、例えば下記式(3)のように生成され得るが、これに制限されるものではない。
[式3]
(放射線の照射時) 2e aq+S 2-->2SO
aq+HSO ->SO+OH
【0031】
また、本発明において、前記半導体に放射線が照射される場合、半導体は励起状態(excitation state)となり、励起された状態で電子の伝達が容易になるに伴い、放射性廃液内の水酸化ラジカルの生成量を優れて改善するという効果を表すことができる。これによって、放射性廃液の処理容量を改善し、処理費用を低減するなどの効果を表すことができる。
【0032】
前記半導体は、これに制限されるものではないが、例えばシリコン、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、タンタル及びこれらの酸化物からなる群から選択された1種以上を用いてよい。より具体的に、前記半導体は、これに制限されるものではないが、有機または無機元素でドーピングされたものを用いてよく、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化銅のような遷移金属酸化物からなる群から選択された1種以上を用いてよい。
【0033】
本発明の一側面によれば、放射性廃液の処理時に金属イオンと酸化剤それぞれを添加した後に放射線を照射する処理方法に比べて、放射性廃液に金属イオンと酸化剤を添加した後に放射線を照射する処理方法が、放射性廃液の処理効率において相乗効果(シナジー効果)を表すことができる。
【0034】
特に、本発明において、鉄イオン、銅イオン、ニッケルイオンまたはこれらの混合物;及びサルフェートラジカルを形成することができる化合物を共に含む前処理溶液に放射線を照射することで、放射性廃液の処理効率を極大化させるという効果を表すことができる。
【0035】
より具体的に、本発明の発明者等は、前記金属イオン及び酸化剤を含む前処理溶液内の前記金属イオン及び酸化剤のモル当量比が1:1~1:10(金属イオン:酸化剤)の場合、好ましくは1:1.5~1:8の場合、さらに好ましくは1:2~1:6の場合、最も好ましくは1:2.5~1:5の場合、放射性廃液の処理効率が遥かに優れて改善されることを確認した。また、本発明の一側面によれば、放射性廃液の処理時に金属イオンと空気、酸素または亜酸化窒素それぞれを添加した後に放射線を照射する処理方法に比べて、放射性廃液に金属イオンと空気、酸素または亜酸化窒素を添加した後に放射線を照射する処理方法の難分解性物質が、分解効率において相乗効果を表すことができる。
【0036】
より具体的に、本発明の発明者等は、前記金属イオン及び空気、酸素または亜酸化窒素を含む前処理溶液内の前記金属イオン及び空気、酸素または亜酸化窒素のモル当量比が1:0.001~1:100(金属イオン:空気、酸素または亜酸化窒素)であってよい。一実施例として、前記鉄イオン及び酸素が1:0.0221のモル当量比で含まれる場合、及び前記鉄イオン及び亜酸化窒素が1:63のモル当量比で含まれる場合、放射性廃液の処理効率が遥かに優れて改善されることを確認した。
【0037】
一例として、前記前処理溶液に前記亜酸化窒素を添加した後に放射線を照射する場合、水中に溶存した亜酸化窒素が放射線の照射によって生成された水和電子と速やかに反応して窒素ガスと水酸化ラジカルを生成することとなり(式4)、水和電子と水酸化ラジカルの反応を抑制することで、前記水酸化ラジカルによる放射性廃液の処理効率を改善することができるが、前記空気、酸素または亜酸化窒素の添加による処理効率の改善効果のメカニズムがこれに制限されるものではない。
[式4]
aq+NO+HO→OH+・OH+N
【0038】
前記した通り、放射性廃液に金属イオン;酸化剤;空気、酸素または亜酸化窒素;及び半導体からなる群から選択された2以上を添加して前処理溶液を製造し、製造された前処理溶液に放射線を照射する場合、金属イオン;酸化剤;空気、酸素または亜酸化窒素;または半導体それぞれを添加した後に放射線を照射する場合に比べて、放射性廃液の処理効率が顕著に上昇することを確認したが、前記金属イオン;酸化剤;空気、酸素または亜酸化窒素;及び半導体のうち2以上の組み合わせが前記具体的な例等に限定されるものではない。
【0039】
本発明において、前記放射線の照射は、これに制限されるものではないが、例えば電子線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線、及び中性子線を含む群から選択された1種以上を照射するものであってよく、好ましくは電子線、ガンマ線またはエックス線を照射するものであってよい。前記放射線の照射は、これに制限されるものではないが、例えば吸収線量を基準に1~100kGyの照射線量で照射されてよく、消費されるエネルギーの節減及び処理効率の改善の側面で1~50kGyの照射線量で照射されるのが好ましい。
【0040】
一実施例として、本発明の発明者等は、前記放射線を吸収線量を基準に5~25kGyの照射線量で照射する場合、放射性廃液に金属イオン及び酸化剤を共に添加する相乗効果をさらに優れて表し得ることを確認したところ、放射性廃液に金属イオン及び酸化剤を共に添加する場合、前記放射線は、吸収線量を基準に5~25kGyの照射線量で照射するのが最も好ましい。
【0041】
本発明において、前記放射線の照射前に前記前処理溶液のpHは、特に制限されるものではないが、例えば2~13であってよい。
【0042】
原子力発電所で発生する放射性廃液のpHは、通常pH3以下であって、従来はこのようなpH3以下の放射性廃液を処理する方法に対してのみ研究されてきたが、前記のように、放射性廃液に金属イオン;酸化剤;空気、酸素または亜酸化窒素;及び半導体のうち少なくとも2以上の組み合わせを添加した後に放射線を照射する段階を含む放射性廃液を処理する本発明の方法によれば、放射性廃液のpHに制限されず、優れた放射性廃液の処理効果を表し得ることを確認した。
【0043】
より具体的に、本発明に係る放射性廃液の処理方法は、pH2~13の放射性廃液を処理することができ、特にpH7~10、8~9.5の放射性廃液でも優れた処理効率を示すことができ、これによって処理装置の腐食の問題を改善することができるという長所がある。
【0044】
以下、本発明の理解を助けるために実施例等を挙げて詳しく説明する。しかし、本発明に係る実施例等はいくつか異なる形態に変形されてよく、本発明の範囲が下記実施例等に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施例等は、本発明が属した分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0045】
比較実験例1.UV/過酸化水素処理と放射線処理の比較(pH3)
原発除染過程で有機酸及び錯化剤として用いられるシュウ酸を処理するために、UV/過酸化水素工程と金属イオン及び酸化剤が添加された放射線分解工程を用いた。
【0046】
本実験では、シュウ酸10mM濃度の水溶液を製造した後、pHを3に調整して処理対象の溶液を製造した。金属イオンは銅イオンを使用しており、酸化剤として過硫酸塩を用いた。銅イオンと過硫酸塩のモル当量は1:5であった。
【0047】
UVは、1kWの中圧紫外線ランプを用いており、20mMの過酸化水素が添加された。35~55℃の温度条件で5時間UVを照射しており、放射線は、吸収線量を基準にそれぞれ0、10、20、30及び50kGyの照射線量で照射しており、その結果をそれぞれ図1及び2に示した。
【0048】
図1を参考すれば、UV/過酸化水素の工程でシュウ酸を分解した結果、pH3においてそれぞれ0、1、2、3、4及び5時間で、10mM、3.0mM(分解率:69.8%)、2.3mM(77%)、1.7mM(82.7%)、1.2mM(88%)、及び1.0mM(90.4%)に分解され、5時間で最大90.4%の処理効率を示すことが確認できた。
【0049】
また、図2を参考すれば、放射線を照射してシュウ酸を分解した結果、pH3においてそれぞれ0、10、20、30及び50kGyで照射し、10mM、8.7mM(分解率:16.7%)、6.8mM(36.5%)、3.2mM(69.5%)、1.7mM(83.4%)、0.8mM(92.2%)であり、50kGyで最大92.2%の処理効率を示した。
【0050】
このように、UV/過酸化水素の工程に比べて、放射線工程を用いる場合、放射性廃液の処理効率に優れていることが確認できた。
【0051】
実験例1.放射線処理時に金属イオン及び酸化剤を共に添加することによる相乗効果の確認
原発除染過程で有機酸及び錯化剤として用いられるシュウ酸を処理するために電子線を用いており、放射線照射線量は5、10、20及び30kGyであった。本実験に用いられたシュウ酸の濃度は2mMであり、pHは9に調整した。
【0052】
実験は、放射線のみ処理されたバッチ(処理例1)、Fe(II)が2mM添加されたバッチ(処理例2)、S 2-が5mM添加されたバッチ(処理例3)、及びFe(II)2mM及びS 2-が5mM添加されたバッチ(処理例4)で進められ、放射線の照射前のシュウ酸の含量から放射線の照射後に残存するシュウ酸の含量を引くことにして、シュウ酸の処理効率(%)を計算して図3に示した。また、処理例4の金属イオンと酸化剤の併用による相乗効果を確認するため、図3には処理例2と処理例3のシュウ酸の処理効率を単に合算した結果を共に示した。
【0053】
先ず、図3を参考すれば、放射線処理時に金属イオン、酸化剤またはこれらの混合物を含む場合、pH9でも優れた処理効率を示すことが確認できた。
【0054】
また、図3を参考すれば、シュウ酸を含む除染廃液のような放射性廃液に金属イオンまたは酸化剤をそれぞれ添加した後に放射線を照射する場合に比べて、金属イオンと酸化剤を全て添加した後に放射線を照射する場合、処理効率が優れて改善されることが確認できた。また、放射線の照射線量が5~20kGyの場合、金属イオンと酸化剤を全て添加する場合(処理例4)には、金属イオンと酸化剤をそれぞれ添加する場合(処理例2及び3)の処理効率の単なる和を超えて、さらに優れた処理効果を表すことが確認できた。
【0055】
実験例2.放射線処理時に金属イオン及び酸素を共に添加することによる相乗効果の確認
原発除染過程で有機酸及び錯化剤として用いられるシュウ酸を処理するために電子線を用いており、放射線照射線量は5、10、20及び30kGyであった。本実験に用いられたシュウ酸の濃度は2mMでありpHは9に調整した。
【0056】
実験は、放射線のみ処理されたバッチ(処理例1)、Fe(II)が2mM添加されたバッチ(処理例2)、酸素が0.0442mMの量で添加されたバッチ(処理例5)、及びFe(II)2mM及び酸素が0.0442mMの量で添加されたバッチ(処理例6)で進められ、放射線の照射前のシュウ酸の含量から放射線の照射後に残存するシュウ酸の含量を引くことにして、シュウ酸の処理効率(%)を計算して図4に示した。また、処理例6の金属イオンと酸素の併用による相乗効果を確認するため、図4には、処理例2と処理例5のシュウ酸の処理効率を単に合算した結果を共に示した。
【0057】
先ず、図4を参考すれば、放射線処理時に金属イオン、酸素またはこれらの混合物を含む場合、pH9でも優れた処理効率を示すことが確認できた。
【0058】
また、図4を参考すれば、放射性廃液に金属イオンまたは酸素をそれぞれ添加した後に放射線を照射する場合に比べて、金属イオンと酸素を全て添加した後に放射線を照射する場合、処理効率が優れて改善されることが確認できた。また、金属イオンと酸素を全て添加する場合(処理例6)には、放射線の照射線量が5~50kGyの場合の全てにおいて、金属イオンと酸素をそれぞれ添加する場合(処理例2及び5)の処理効率の単なる和を越えて、さらに優れた処理効果を示すことが確認できた。
【0059】
実験例3.放射線処理時に空気、金属イオン、半導体を注入することによる効果の確認
原発除染過程で有機酸及び錯化剤として用いられるシュウ酸を処理するためにガンマ線を用いており、放射線の照射線量は5、10及び30kGyであった。本実験に用いられたシュウ酸の濃度はそれぞれ2mMであり、pHは2.5であった。空気は、20分間置換及び溶存する方法で注入した。
【0060】
金属イオンとして銅イオン1mM、半導体として二酸化チタン1mMになるように添加して実験した。具体的に、実験は、空気を注入した放射性廃液に銅イオンを添加したバッチ(処理例7)、空気を注入した放射性廃液に二酸化チタンを添加したバッチ(処理例8)、空気を注入した放射性廃液に銅イオンと二酸化チタンを添加したバッチ(処理例9)で進められ、放射線の照射前のシュウ酸の含量から放射線の照射後に残存するシュウ酸の含量を引くことにして、シュウ酸の処理効率(%)を計算して図5に示した。
【0061】
処理例9で金属イオンと半導体を共に処理することによる相乗効果の確認のため、図5には、処理例7と処理例8の処理効率の合算値をグラフに共に示した。
【0062】
図5で確認できるように、ガンマの線照射線量が5、10、30kGyである場合、処理例7の場合にシュウ酸はそれぞれ3.2%、7.8%、15.9%除去されており、処理例8の場合にシュウ酸はそれぞれ4.5%、28.8%、50.5%除去された。処理例9の場合にシュウ酸はそれぞれ51.7%、59.4%、85.0%除去された。
【0063】
実験例4.放射線処理時に空気、酸化剤、酸素を注入することによる効果の確認
原発除染過程で有機酸及び錯化剤として用いられるシュウ酸を処理するためにガンマ線を用いており、放射線の照射線量は5、10及び30kGyであった。本実験に用いられたシュウ酸の濃度はそれぞれ2mMであり、pHは2.5であった。空気は、20分間置換及び溶存する方法で注入した。
【0064】
酸化剤として過硫酸塩を1mMになるように添加し、酸素は0.04mMになるように添加して実験した。具体的に、実験は、空気を注入した放射性廃液に過硫酸塩を添加したバッチ(処理例10)、空気を注入した放射性廃液に酸素を添加したバッチ(処理例11)、空気を注入した放射性廃液に過硫酸塩と酸素を添加したバッチ(処理例12)で進められ、放射線の照射前のシュウ酸の含量から放射線の照射後に残存するシュウ酸の含量を引くことにして、シュウ酸の処理効率(%)を計算して図6に示した。
【0065】
処理例12で酸化剤と酸素を共に処理することによる相乗効果の確認のため、図6には、処理例10と処理例11の処理効率の合算値をグラフに共に示した。
【0066】
図6で確認できるように、ガンマ線の照射線量が5、10、30kGyである場合、処理例10の場合にシュウ酸はそれぞれ0.4%、1.4%、5.3%除去されており、処理例11の場合にシュウ酸はそれぞれ10.0%、12.7%、27.6%除去されており、処理例12の場合にシュウ酸はそれぞれ28.3%、35.7%、74.1%除去された。
【0067】
実験例5.放射線処理時に酸化剤、酸素を注入することによる効果の確認
原発除染過程で無機除染剤として用いられるヒドラジン(N)を処理するために電子線を用いており、放射線の照射線量は5、10及び30kGyであった。本実験に用いられたヒドラジンの濃度はそれぞれ40mMであり、pHは3であった。
【0068】
酸化剤として過硫酸塩(PDS)を20mMになるように添加し、酸素は0.04mMになるように添加して実験した。具体的に、実験は、放射性廃液に過硫酸塩を添加したバッチ(処理例13)、放射性廃液に酸素を添加したバッチ(処理例14)、放射性廃液に過硫酸塩と酸素を添加したバッチ(処理例15)で進められ、放射線の照射前のヒドラジンの含量から放射線の照射後に残存するヒドラジンの含量を引くことにして、ヒドラジンの処理効率(%)を計算して図7に示した。
【0069】
処理例15で酸化剤と酸素を共に処理することによる相乗効果の確認のため、図7には、処理例13と処理例14の処理効率の合算値をグラフに共に示した。
【0070】
図7で確認できるように、電子線の照射線量が5、10、30kGyである場合、処理例13の場合にヒドラジンはそれぞれ14.3%、17.0%、28.6%除去されており、処理例14の場合にヒドラジンはそれぞれ5.1%、4.8%、17.0%除去されており、処理例15の場合にヒドラジンはそれぞれ35.4%、40.4%、53.0%除去された。
【0071】
実験例6.放射線処理時に金属イオン、酸化剤及び亜酸化窒素の相乗効果の確認(pH3)
LSC(PerkinElmer社のCarboSorb E及びPermaflour E+を1:1で混合して使用)含有廃液を処理するためにガンマ線を用いており、放射線照射線量は5、10及び30kGyであった。本実験に用いられたLSC含有廃液のTOCは45~60mg/Lであり、pHは0.1N硝酸を用いてpH3に調剤した。
【0072】
金属イオンとしてFe2+は1mMになるように添加しており、NOは20分間0.1MPa/10mLの速度で注入しており、酸化剤として過硫酸塩を1mMになるように添加して実験した。
【0073】
具体的に、実験は、LSC廃液に金属イオンのみを添加したバッチ(処理例16)、LSC廃液に酸化剤及び亜酸化窒素を添加したバッチ(処理例17)、LSC廃液に金属イオンと酸化剤及び亜酸化窒素を添加したバッチ(処理例18)で進められ、放射線の照射前のLSC廃液のTOC濃度から放射線の照射後のTOC濃度を引くことにして、LSC処理効率(%)を計算して図8に示した。
【0074】
処理例18で金属イオンと酸化剤及び亜酸化窒素を共に処理することによる相乗効果の確認のため、図8には、処理例16と処理例17の処理効率の合算値をグラフに共に示した。
【0075】
図8で確認できるように、ガンマ線の照射線量が5、10、30kGyである場合、処理例16の場合に処理効率はそれぞれ3.7%、6.6%、14.2%であり、処理例17の場合に処理効率はそれぞれ6%、18.4%、37.1%であり、処理例18の場合に処理効率はそれぞれ22.1%、34.6%、73.9%であった。
【0076】
実験例7.放射線処理時に金属イオン、酸化剤及び亜酸化窒素の相乗効果の確認(pH7)
pH7であるLSC廃液を用いて、金属イオンとしてCu2+1mMになるように添加したこと以外は、実験例6と同様の方法で実験を進めており、その結果を図9に示した。具体的に、実験は、LSC廃液に金属イオンのみを添加したバッチ(処理例19)、LSC廃液に酸化剤と亜酸化窒素のみを添加したバッチ(処理例20)、LSC廃液に金属イオンと酸化剤及び亜酸化窒素を添加したバッチ(処理例21)で進めた。
【0077】
図9で確認できるように、ガンマ線の照射線量が5、10、30kGyである場合、処理例19の場合に処理効率はそれぞれ0%であり、処理例20の場合に処理効率はそれぞれ28.1%、35.7%、49.4%であり、処理例21の場合に処理効率はそれぞれ29.5%、48.4%、89.8%であった。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9