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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】心腔内心エコー検査用インターポーザ
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20220502BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019517406
(86)(22)【出願日】2017-10-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2017075092
(87)【国際公開番号】W WO2018065425
(87)【国際公開日】2018-04-12
【審査請求日】2020-09-30
(31)【優先権主張番号】62/403,278
(32)【優先日】2016-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/434,489
(32)【優先日】2016-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】スドル ヴォイテク
(72)【発明者】
【氏名】オスマン ウィリアム ジョン
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィス ステファン チャールズ
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-515917(JP,A)
【文献】特表2014-508022(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0303919(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0058414(US,A1)
【文献】国際公開第2015/150385(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0029999(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0238880(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端と、遠位端と、多層基板構造とを含むインターポーザであって、前記多層基板構造は、複数の導電線を介して第2の複数の導電接触パッドに結合される第1の複数の導電接触パッドを含む、インターポーザと、
前記第1の複数の導電接触パッドを介して、前記インターポーザに結合される撮像コンポーネントであって、前記撮像コンポーネントは、近位端と遠位端とを含む超音波トランスデューサアレイを含み、前記インターポーザの前記遠位端は、前記超音波トランスデューサアレイの前記近位端と近接する、撮像コンポーネントと、
前記第2の複数の導電接触パッドを介して、前記インターポーザに結合され、前記撮像コンポーネントと連絡する電気ケーブルと、
を含む、撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項2】
前記インターポーザは、
前記第1の複数の導電接触パッド及び前記第2の複数の導電接触パッドを含む上部導電層と、
ベース基板材料層と、
前記上部導電層と前記ベース基板材料層との間に配置される少なくとも1つの中間導電層と、
を含み、
前記複数の導電線は、前記少なくとも1つの中間導電層を通り延在する、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項3】
前記ベース基板材料層は、セラミック、ガラス、石英、アルミナ、サファイア又はシリコンのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項4】
前記上部導電層は更に、
前記複数の導電線に結合される第3の複数の導電接触パッドと、
前記第3の複数の導電接触パッドに取り付けられる表面実装コンポーネントと、
を含む、請求項2に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項5】
前記表面実装コンポーネントは、電力調整コンポーネントである、請求項4に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項6】
前記インターポーザは、15ミリメートル未満の幅を有する、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項7】
前記インターポーザは、4ミリメートル未満の長さを有する、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項8】
前記撮像コンポーネントは、前記第1の複数の導電接触パッドを介して、前記インターポーザにワイヤボンディングされる、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項9】
前記電気ケーブルは、前記第2の複数の導電接触パッドを介して、前記インターポーザにはんだ付けされる、請求項8に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項10】
前記撮像コンポーネントは、音響層とバッキング層との間に配置される集積回路層を含む、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項11】
前記撮像コンポーネントは、平面コンポーネントであり、前記インターポーザは、前記撮像コンポーネントと同一平面上に、又は、前記撮像コンポーネントの平面と平行に配置される、請求項10に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項12】
前記バッキング層は、前記バッキング層の一部分が前記集積回路層を越えて延在するように、前記集積回路層よりも長く、前記インターポーザは、前記バッキング層の前記集積回路層を越えて延在する前記一部分に配置される、請求項10に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項13】
前記複数の導電線は、電力線、制御線又は信号線の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項14】
遠位部及び近位部を含む可撓性伸長部材を更に含み、前記撮像コンポーネント及び前記インターポーザは、前記可撓性伸長部材の前記遠位部に結合される、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【請求項15】
前記撮像コンポーネントは、近位部と遠位部とを含むバッキング層を含み、前記超音波トランスデューサアレイは前記遠位部上に配置され、前記インターポーザは前記近位部上に配置される、請求項1に記載の撮像カテーテルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2016年10月3日に出願された米国仮特許出願第62/403,278号及び2016年12月15日に出願された米国仮特許出願第62/434,489号の利益及び優先権を主張し、これらは参照することによりその全体が組み込まれる。
【0002】
[0001] 本開示は、概して撮像カテーテルに関し、特に撮像アセンブリ及び撮像アセンブリと撮像システムのケーブルとの間の相互接続に関する。
【背景技術】
【0003】
[0002] 診断用及び治療用の超音波カテーテルが、人体の多くの領域内での使用のために作られてきている。心臓血管系において、2つの一般的な超音波診断法は、血管内超音波法(IVUS)及び心腔内心エコー検査法(ICE)である。典型的には、単一の回転トランスデューサ又はトランスデューサ素子のアレイを用いて、カテーテルの先端で超音波を送信する。同じトランスデューサ(又は別個のトランスデューサ)を用いて、組織からのエコーを受信する。エコーから生成された信号は、超音波関連データの処理、保存、表示又は操作を可能にするコンソールに転送される。
【0004】
[0003] IVUSカテーテルは、通常、身体の大小の血管(動脈又は静脈)に使用され、大抵の場合、柔軟な先端を有するガイドワイヤを介して送達される。ICEカテーテルは、通常、例えば経中隔管腔穿刺、左心耳閉鎖、心房細動アブレーション及び弁修復といった医療処置を誘導及び容易にするために、心腔及び周囲構造を撮像するために使用される。市販のICEカテーテルは、ガイドワイヤを介して送達されるようには作られていないが、代わりに、カテーテルの近位端のハンドル内にあるステアリング機構によって関節運動できる遠位端を有する。例えばICEカテーテルは、解剖学的構造にアクセスするときに、大腿動脈又は頸静脈を通って挿入され、医療処置の安全性に必要な画像を取得するために心臓内でステアリングされる。
【0005】
[0004] ICEカテーテルは、通常、音響エネルギーを生成及び受信する超音波撮像コンポーネントを含む。撮像コンポーネントは、トランスデューサ素子のアレイか又は任意の適切な構成に配列されたトランスデューサ素子を含む。撮像コンポーネントは、カテーテルの最遠位先端にある先端アセンブリ内に入れられる。先端アセンブリは音響接着材料で覆われる。電気ケーブルが撮像コンポーネントに接続され、カテーテルの本体のコアの中を延在する。電気ケーブルは、心臓の解剖学的構造の撮像を容易にするために、制御信号及びエコー信号を運ぶ。デバイスは、心臓の解剖学的構造の前面像、後面像、左側像及び/又は右側像を撮像することができるように、回転式の2方向又は4方向のステアリング機構を提供してもよい。
【0006】
[0005] 電気ケーブルと撮像カテーテルの撮像コンポーネントとを相互接続するための1つのアプローチは、電気ケーブルを撮像コンポーネントに直接接続するか又ははんだ付けすることである。しかしながら、直接的な相互接続は、カテーテルが所望の位置へと動かされる間に、撮像コンポーネントに張力を生じさせる場合があるので、望ましくない。別のアプローチは、電気ケーブルと撮像コンポーネントとを相互接続するために、別個のフレックス回路又はプリント回路基板(PCB)を使用することである。例えばコンデンサやサーミスタといったコンポーネントをPCBに取り付けて相互接続が提供される。PCBはトレース又は信号線及びビアを含む。トレースは約20マイクロメートル(μm)から約50μmの幅を有し、約20μmから約50μmの間隔が空けられてよい。ビアは数百μmの範囲の大きさを有してよい。したがって、別個のフレックス回路又はPCBの使用は、撮像コンポーネントにかかる張力を軽減することができるが、撮像カテーテル内に利用可能なスペースが限られていることにより、フレックス回路又はPCBは、撮像カテーテルでの使用には適さない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0006] 本発明は、従来のデザインに関連する制限を克服する、撮像アセンブリと撮像システムの電気ケーブルとを相互接続するデバイス、システム及び関連する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0007] 本開示の実施形態は、撮像コンポーネントと電気ケーブルとを相互接続するのに適しているインターポーザデバイスを提供する。インターポーザデバイスは、上部金属層とベース基板層との間に配置される少なくとも1つの中間導電金属層を含む多層基板構造から形成される。上部金属層は、導電接触パッドを形成するために、無電解ニッケルパラジウム置換金(ENEPIG)でメッキされる。ENEPIG材料は、はんだ付けとワイヤボンディングとの両方に適している。中間導電金属層は、導電トレースでパターン化され、導電接触パッド間に信号経路を形成する。一実施形態では、撮像コンポーネントは、第1の導電接触パッドのサブセットを介してインターポーザにワイヤボンディングされる。電気ケーブルは、第2の導電接触パッドのサブセットを介してインターポーザにはんだ付けされる。追加の表面実装コンポーネントを、第3の導電接触パッドのサブセットに取り付け、電力調整といった追加機能を提供することができる。インターポーザデバイスは、典型的な半導体デバイスにあるような任意のロジックを含むことなく、信号分配及び経路設定のための高密度且つ正確な信号トレースを提供する。信号トレースの高密度且つ正確な配置は、インターポーザデバイスが、カテーテルアセンブリにおける使用に適した形状因子を有することを可能にする。
【0009】
[0008] 一実施形態では、撮像カテーテルアセンブリが提供される。撮像カテーテルアセンブリは、複数の導電線を介して第2の複数の導電接触パッドに結合される第1の複数の導電接触パッドを含む多層基板構造を含むインターポーザと、第1の複数の導電接触パッドを介して、インターポーザに結合される撮像コンポーネントと、第2の複数の導電接触パッドを介して、インターポーザに結合され、撮像コンポーネントと連絡する電気ケーブルとを含む。
【0010】
[0009] 幾つかの実施形態では、インターポーザは、第1の複数の導電接触パッド及び第2の複数の導電接触パッドを含む上部導電層と、ベース基板材料層と、上部導電層とベース基板材料層との間に配置される少なくとも1つの中間導電層とを含み、複数の導電線は、少なくとも1つの中間導電層を通って延在する。幾つかの実施形態では、ベース基板材料層は、セラミック、ガラス、石英、アルミナ、サファイア又はシリコンのうちの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、上部導電層は更に、複数の導電線に結合される第3の複数の導電接触パッドと、第3の複数の導電接触パッドに取り付けられる表面実装コンポーネントとを含む。幾つかの実施形態では、表面実装コンポーネントは、電力調整コンポーネントである。幾つかの実施形態では、インターポーザは、15ミリメートル(mm)未満の幅を有する。幾つかの実施形態では、インターポーザは、4ミリメートル(mm)未満の長さを有する。幾つかの実施形態では、撮像コンポーネントは、第1の複数の導電接触パッドを介して、インターポーザにワイヤボンディングされる。幾つかの実施形態では、電気ケーブルは、第2の複数の導電接触パッドを介して、インターポーザにはんだ付けされる。幾つかの実施形態では、撮像コンポーネントは、音響層とバッキング層との間に配置される集積回路(IC)層を含む。幾つかの実施形態では、撮像コンポーネントは、平面コンポーネントであり、インターポーザは、撮像コンポーネントと同一平面上に、又は、撮像コンポーネントの平面と平行に配置される。幾つかの実施形態では、バッキング層は、バッキング層の一部分がIC層を越えて延在するように、IC層よりも長く、インターポーザは、バッキング層のIC層を越えて延在する一部分に配置される。幾つかの実施形態では、複数の導電線は、電力線、制御線又は信号線の少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、撮像カテーテルアセンブリは、遠位部及び近位部を含む可撓性伸長部材を更に含み、撮像コンポーネント及びインターポーザは、可撓性伸長部材の遠位部に結合される。
【0011】
[0010] 一実施形態では、撮像カテーテルアセンブリを製造する方法が提供される。当該方法は、複数の導電線を介して第2の複数の導電接触パッドに結合される第1の複数の導電接触パッドを含む多層基板構造を含むインターポーザを形成するステップと、撮像コンポーネントをインターポーザの第1の複数の導電接触パッドに結合するステップと、電気ケーブルをインターポーザの第2の複数の導電接触パッドに結合するステップとを含む。
【0012】
[0011] 幾つかの実施形態では、インターポーザを形成するステップは、ベース基板材料層を形成するステップと、第1の複数の導電接触パッド及び第2の複数の導電接触パッドを含む上部導電層を形成するステップと、上部導電層とベース基板材料層との間に配置される1つ以上の中間導電層を形成するステップとを含み、複数の導電線は、1つ以上の中間導電層を通って延在する。幾つかの実施形態では、上記方法は、表面実装コンポーネントをインターポーザに結合するステップを更に含む。幾つかの実施形態では、電気ケーブルを第2の複数の導電接触パッドに結合するステップは、はんだ付けするステップを含む。幾つかの実施形態では、撮像コンポーネントを第1の複数の導電接触パッドに結合するステップは、ワイヤボンディングするステップを含む。幾つかの実施形態では、上記方法は、インターポーザを撮像コンポーネントのバッキング層に取り付けるステップを更に含む。
【0013】
[0012] 本開示の更なる態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
[0013] 本開示の例示的な実施形態は、添付図面を参照して説明される。
【0015】
図1】[0014] 図1は、本開示の実施形態による管腔内撮像システムの概略図である。
図2】[0015] 図2は、本開示の実施形態による管腔内デバイスの一部の概略図である。
図3】[0016] 図3は、本開示の実施形態による先端アセンブリの概略図である。
図4A】[0017] 図4Aは、本開示の実施形態による撮像コンポーネントの斜視図である。
図4B】[0018] 図4Bは、本開示の実施形態による撮像コンポーネントの断面図である。
図5】[0019] 図5は、本開示の実施形態による先端アセンブリを製造する方法のフロー図である。
図6】[0020] 図6は、本開示の実施形態によるインターポーザの断面図である。
図7】[0021] 図7は、本開示の実施形態によるインターポーザの中間導電層の上面図である。
図8】[0022] 図8は、本開示の実施形態による、適切な位置に結合されたボンドワイヤ及び電気ケーブルを有するインターポーザの断面図である。
図9】[0023] 図9は、本開示の実施形態による、適切な位置に結合された電気ケーブル及び表面実装コンポーネントを有するインターポーザの斜視図である。
図10】[0024] 図10は、本開示の実施形態による、結合のために位置決めされたインターポーザ及び撮像コンポーネントの斜視図である。
図11】[0025] 図11は、本開示の実施形態による、適切な位置に結合されたインターポーザ及び撮像コンポーネントの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0026] 本開示の原理の理解を促進するために、ここで図面に示される実施形態が参照され、特定の用語が同じものを説明するのに用いられる。しかしながら、本開示の範囲の限定が意図されるものではないことが理解されるべきである。説明されるデバイス、システム及び方法に対する任意の変更及び更なる修正、並びに、本開示の原理の任意の更なる応用は、本開示が関連する分野の当業者に通常想起されるように、十分に考えられ、本開示内に含まれる。例えば管腔内システムが、心臓血管撮像に関して説明されているが、当然ながら、この応用に限定されることを意図していない。当該システムは、狭い空洞内での撮像を必要とする任意の応用にも同様に適している。具体的には、一実施形態に関して説明される特徴、コンポーネント及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して説明される特徴、コンポーネント及び/又はステップと組み合わせることができると十分に考えられる。しかし、簡潔さのために、これらの組み合わせの多数の繰り返しは個々に説明しない。
【0017】
[0027] 図1は、本開示の実施形態による管腔内撮像システム100の概略図である。システム100は、管腔内デバイス110、コネクタ124、コンソール及び/又はコンピュータといった制御及び処理システム130、並びにモニタ132を含んでよい。管腔内デバイス110は、先端アセンブリ102、可撓性伸長部材108及びハンドル120を含む。可撓性伸長部材108は、遠位部104と近位部106とを含む。遠位部104の遠位端は、先端アセンブリ102に取り付けられる。近位部106の近位端は、管腔内デバイス110の操作及び管腔内デバイス110の手動制御のために、例えば弾性張力緩和器112によってハンドル120に取り付けられる。先端アセンブリ102は、超音波トランスデューサ素子及び関連回路を有する撮像コンポーネントを含んでよい。ハンドル120は、アクチュエータ116、クラッチ114及び管腔内デバイス110をステアリングするための他のステアリング制御コンポーネントを含んでよい。一実施形態では、管腔内デバイス110は、ICEデバイスである。
【0018】
[0028] ハンドル120は、別の張力緩和器118及び電気ケーブル122を介してコネクタ124に接続される。コネクタ124は、先端アセンブリ102における撮像コンポーネントによって生成される信号から得られるデータを処理、保存、分析、操作及び表示するために、処理システム130及びモニタ132と相互接続するように任意の適切な構成であってよい。処理システム130は、1つ以上のプロセッサ、メモリ、キーボードといった1つ以上の入力デバイス、及び、任意の適切なコマンド制御インターフェースデバイスを含んでよい。処理システム130は、本明細書に説明される管腔内撮像システム100の特徴を支援するように動作可能である。例えばプロセッサは、非一時的有形コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ可読命令を実行することができる。モニタ132は、液晶ディスプレイ(LCD)パネル等といった任意の適切な表示デバイスであってよい。
【0019】
[0029] 動作中、医師又は臨床医が、心臓の解剖学的構造内の血管内へと可撓性伸長部材108を前進させる。医師又は臨床医は、ハンドル120のアクチュエータ116及びクラッチ114を制御することによって、可撓性伸長部材108を、撮像されるべき関心領域近くの位置へと進ませることができる。例えば一方のアクチュエータ116は、先端アセンブリ102及び遠位部104を左右平面内で偏向させ、他方のアクチュエータ116は、先端アセンブリ102及び遠位部104を前後平面内で偏向させる。クラッチ114は、関心領域を撮像している間に、アクチュエータ116の位置をロックし、次に、可撓性伸長部材108の偏向をロックするロック機構を提供する。
【0020】
[0030] 撮像工程には、超音波エネルギーを生成するように、先端アセンブリ102の超音波トランスデューサ素子を作動させることが含まれる。超音波エネルギーの一部が関心領域及び周囲の解剖学的構造によって反射され、超音波エコー信号が超音波トランスデューサ素子によって受信される。コネクタ124は、受信したエコー信号を処理システム130に転送し、そこで超音波画像が再構成されてモニタ132に表示される。幾つかの実施形態では、処理システム130が、超音波トランスデューサ素子の起動及びエコー信号の受信を制御する。幾つかの実施形態では、処理システム130及びモニタ132は、同じシステムの一部であってよい。
【0021】
[0031] システム100は、経中隔管腔穿刺、左心耳閉鎖、心房細動アブレーション及び弁修復といった様々な応用に利用され、また、生体内の血管及び構造を撮像するために使用される。更に、先端アセンブリ102は、診断、治療及び/又は処置のための任意の適切な生理学的センサ又はコンポーネントを含んでよい。例えば先端アセンブリは、撮像コンポーネント、切除コンポーネント、切断コンポーネント、細切除去コンポーネント、圧力感知コンポーネント、流量感知コンポーネント、温度感知コンポーネント及び/又はこれらの組み合わせを含んでよい。
【0022】
[0032] 図2は、本開示の実施形態による管腔内デバイス110の一部の概略図である。先端アセンブリ102及び可撓性伸長部材108は、患者の身体の血管内への挿入のために成形及び寸法決めされる。可撓性伸長部材108は、Pebax(登録商標)ポリエーテルブロックアミドといった任意の適切な材料でできていてよい。遠位部104及び近位部106は管状で、可撓性伸長部材108の長さに沿って延在する1つ以上の管を含んでよい。幾つかの実施形態では、1つの管(例えば一次管)が、トランスデューサ素子から得られたエコー信号を転送するために、先端アセンブリ102とコネクタ124とを相互接続する電気ケーブル340(図3に示す)を収容するように寸法決め及び成形されてよい。加えて、当該管は、診断及び/又は治療処置のための他のコンポーネントを収容するように成形及び寸法決めされてよい。幾つかの他の実施形態では、1つ以上の管(例えば二次管)が、例えば遠位部104からハンドル120まで延在するステアリングワイヤを収容するように寸法決め及び成形されてよい。ステアリングワイヤは、可撓性伸長部材108及び先端アセンブリ102が、アクチュエータ116及びクラッチ114の作動に基づいて偏向可能であるように、アクチュエータ116及びクラッチ114に結合されてよい。可撓性伸長部材108の寸法は、様々な実施形態において異なっていてよい。幾つかの実施形態では、可撓性伸長部材108は、約8から約12フレンチ(Fr)の外径を有するカテーテルであってよく、また、約80センチメートル(cm)から約120cmの全長206を有してよい。近位部106は、約70cmから約118cmの長さ204を有してよく、遠位部104は、約2cmから約10cmの長さ202を有してよい。
【0023】
[0033] 図3は、本開示の実施形態による先端アセンブリ102の概略図である。図3は、先端アセンブリ102のより詳細な図を提供する。先端アセンブリ102は、先端部材310、撮像コンポーネント320及びインターポーザ330を含む。先端部材310は、患者の体内に挿入するために寸法決め及び成形された管状体を有する。先端部材310は、使用時に患者の身体の血管内の血液と音響インピーダンス整合する熱可塑性エラストマー材料又は任意の適切な生体適合性材料でできていてよい。例えば先端部材310は、Pebax(登録商標)ポリエーテルブロックアミドでできていてよい。先端部材310の寸法は、様々な実施形態において異なっていてよく、カテーテル又は可撓性伸長部材108のサイズに依存する。幾つかの実施形態では、先端部材310は約15ミリメートル(mm)から約30mmの長さ302と、約2mmから約4mmの幅304とを含んでよい。
【0024】
[0034] インターポーザ330は、撮像コンポーネント320と電気ケーブル340とを相互接続する。撮像コンポーネント320は、超音波エネルギーを放出し、周囲組織及び血管系によって反射された超音波エコー信号を受信する。撮像コンポーネント320は、図4を参照して本明細書により詳細に説明される。電気ケーブル340は、画像生成及び解析のために、超音波エコー信号を処理システム130に運ぶ。更に、電気ケーブル340は、撮像コンポーネント320を制御するための制御信号を運ぶ。更に、電気ケーブル340は、撮像コンポーネント320に給電するための電力を運ぶ。電気ケーブル340は、可撓性伸長部材108の長さに沿って延在する。インターポーザ330は、撮像コンポーネント320と電気ケーブル340との間で信号を分配又は転送するための相互接続部として機能する。インターポーザ330は、小さい形状因子で高密度の信号ルーティングを提供することができ、セラミック、ガラス、石英、アルミナ、サファイア及びシリコンといった任意の適切な基板材料でできていてよい。幾つかの実施形態では、インターポーザ330は、半導体プロセスを利用するが、典型的な半導体デバイスにあるようなトランジスタといった能動コンポーネントは含まない。インターポーザ330は、図5から図10を参照して本明細書により詳細に説明される。
【0025】
[0035] 図4Aは、本開示の実施形態による撮像コンポーネント320の斜視図である。図4Bは、本開示の実施形態による、図4Aの線401に沿った撮像コンポーネント320の断面図である。撮像コンポーネント320は、音響層322、集積回路(IC)層326及びバッキング層328を含む平面コンポーネントである。IC層326は、音響層322とバッキング層328との間に配置される。幾つかの他の実施形態では、バッキング層328は、音響層322とIC層326との間にあって、バッキング層328を通して電気接続がなされてもよい。
【0026】
[0036] 音響層322は、超音波トランスデューサ素子324のアレイを含む。超音波トランスデューサ素子324は、圧電材料及び音響整合層でできている。代替実施形態では、超音波トランスデューサ素子324は、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(cMUT)であってよい。ICE用の例示的なトランスデューサは、典型的に8メガヘルツ(MHz)の超音波信号を生成し、毎秒1500メートル(m/秒)の典型的な速度で血液を透過させることができるように、圧電材料において約0.28mmの厚さを有する。超音波信号は、破線矢印によって示される方向に伝播する。トランスデューサの厚さは、組織撮像において十分な侵入深さが得られるように、約0.56mmから0.19mmの様々な厚さであってよい。一般に、トランスデューサの厚さは、任意の組織撮像における所望の侵入深さについて、伝送媒体内の音の周波数に対して調整される。画像強度は、トランスデューサの駆動電圧によって調整される。幾つかの実施形態では、音響層322は、2次元(2D)撮像では、約32から約128個の超音波トランスデューサ素子324の線形アレイを含む。幾つかの他の実施形態では、音響層322は、3次元(3D)撮像では、約200から約2000個の超音波トランスデューサ素子324のマトリクスを含む。
【0027】
[0037] IC層326は、例えば処理システム130によって生成された制御信号を多重化し、当該制御信号を対応する超音波トランスデューサ素子324に転送するロジック及び/又は回路を含む。制御信号は、超音波パルスの放出及び/又はエコー信号の受信を制御する。逆の方向では、ロジック及び/又は回路は、ターゲット組織によって反射され、超音波トランスデューサ素子324によって受信された超音波エコー信号を受信する。ロジック及び/又は回路は、超音波エコー信号を電気信号に変換し、当該電気信号を、インターポーザ330及び電気ケーブル340を介して、処理及び/又は表示のために処理システム130に転送する。ロジック及び/又は回路は更に、信号を転送する前に、信号調整を行ってもよい。信号調整には、フィルタリング、増幅及びビーム形成が含まれる。幾つかの実施形態では、ビーム形成は、信号チャネルの数を減らすために行われる。例えば信号チャネル数は約4から約128個であり、幾つかの特定の実施形態では約8個である。幾つかの実施形態では、IC層326の長さは音響層322よりも長い。音響層322を越えて延在するIC層326の部分325は、本明細書に更に詳細に説明されるように、インターポーザ330にワイヤボンディングするためのメッキ層327を含む。メッキ層327は、金、アルミニウム、銅、銀、ENEPIGといった任意の適切な材料でできていてよい。
【0028】
[0038] バッキング層328は、音響吸収材料でできているので、音響層322の背面から来る超音波を吸収する又は抑えることができる。例えばバッキング層328は、エポキシ材料でできていてよい。幾つかの実施形態では、バッキング層328の長さはIC層326よりも長い。IC層326を越えて延在するバッキング層328の部分329は、本明細書により詳細に説明されるように、インターポーザ330を撮像コンポーネント320に対して整列させる整列手段として機能する。
【0029】
[0039] 撮像コンポーネント320の寸法は、様々な実施形態において異なっていてよく、また、先端部材310内で利用可能であるスペースによって制限される。例えば音響層322、IC層326及びバッキング層328は、ほぼ同じ幅408を有し、約1mmから約4mmであってよい。音響層322は約5mmから約15mmの長さ402を有してよい。IC層326は約5mmから約20mmの長さ404を有してよい。バッキング層328は約5mmから約30mmの長さ406を有してよい。
【0030】
[0040] 図5から図9を参照して、先端アセンブリ102を製造する方法500が説明される。図5は、本開示の実施形態による先端アセンブリ102を製造する方法500のフロー図である。当然ながら、方法500のステップの前、最中及び後に、追加のステップを提供することができ、また、説明されるステップの幾つかは、方法の他の実施形態では、置換又は除外されてもよい。方法500のステップは、カテーテルの製造業者によって、図示される順序で又は任意の適切な順序で行われてよい。図6は、本開示の実施形態による図3の線309に沿ったインターポーザ330の断面図である。図7は、本開示の実施形態によるインターポーザ330の中間導電層620の上面図である。図8は、本開示の実施形態による適切な位置に結合されたボンドワイヤ810及び電気ケーブル340を有する図3の線309に沿ったインターポーザ330の断面図である。図9は、本開示の実施形態による適切な位置に結合された電気ケーブル340及び表面実装コンポーネント820を有するインターポーザ330の斜視図である。図10は、本開示の実施形態による結合のために位置決めされたインターポーザ330及び撮像コンポーネント320の斜視図である。
【0031】
[0041] 方法500のステップ510並びに図6及び図7を参照すると、一実施形態では、多層基板構造600を含むインターポーザが形成される。多層基板構造600は、複数の導電線622によって結合される第1の複数の導電接触パッド612a、第2の複数の導電接触パッド612b及び第3の複数の導電接触パッド612cを含む。図6は多層基板構造600を示す。多層基板構造600は、上部導電層610、1つ以上の中間導電層620及びベース層630を含む。中間導電層620は、上部導電層610とベース層630との間に配置される。ベース層630は、ドープされていてもいなくてもよいセラミック、ガラス、石英、アルミナ、サファイア及びシリコンといった任意の適切な基板材料でできていてよい。幾つかの実施形態では、標準的な半導体製造プロセスを使用して、多層基板構造600を形成することができる。ベース層630にドープされていないシリコンを使用する場合、追加の絶縁層(例えばSiO2(シリカ))がシリコンベース層630と導電層620との間に配置されてよい。
【0032】
[0042] 上部導電層610及び中間導電層620は、アルミニウム又は銅といった導電材料でできている。上部導電層610はメッキされて、撮像コンポーネント320、電気ケーブル340及び/又は電力調整のための他のコンポーネントに接続するための導電接触パッド612を形成する。一実施形態では、導電接触パッド612は、無電解ニッケルパラジウム置換金メッキ(ENEPIG)材料でできているか又はそれでメッキされてよい。これらの材料は、はんだ付け及びワイヤボンディングの両方に適している。
【0033】
[0043] 中間導電層620は、例えば半導体製造に一般に使用されるマスキング及びフォトリソグラフィプロセスを使用してパターニングされ、導電線622が形成される。導電線622は、導電接触パッド612間に信号経路を形成する。図7は、例示的な中間導電層620の上面図を示す。図示されるように、導電線622は中間導電層620上でパターニングされている。導電線622は直線として示されているが、任意の適切な構成でパターニングされてもよい。破線のボックスは、上部導電層610が積層されたときに導電接触パッド612に結合される領域を示す。導電線622の寸法は、様々な実施形態において異なり、製造プロセスに依存する。幾つかの実施形態では、導電線622は約1μmから約50μmの幅702を有し、約1μmから約50μmの間隔704だけ離間されてよい。
【0034】
[0044] 導電線622は、1つ以上の中間導電層620を通って延在してよい。中間導電層620の数は、導電線622の数及び導電線622に要求される抵抗に応じて異なる。幾つかの実施形態では、多層基板構造600は中間導電層を5つほど有することができる。更に、多層基板構造600は導電線622を絶縁及び/又は保護するために、隣接する層間に誘電体層を含んでもよい。
【0035】
[0045] 多層基板構造600の寸法は、様々な実施形態において異なり、先端部材310のサイズによって制限される。幾つかの実施形態では、多層基板構造600は、約4mm未満の長さ602、約0.5mm未満の厚さ604及び15mm未満の幅606(図9に示す)を含む。
【0036】
[0046] 方法500のステップ520並びに図8から図10を参照すると、一実施形態では、撮像コンポーネント320は、例えば熱圧着ワイヤボンディングといったワイヤボンディング技術を使用して、インターポーザ330の第1の複数の導電接触パッド612aに結合される。上述のように、撮像コンポーネント320のIC層326は、画像生成のために超音波エコー信号を電気ケーブル340に転送する幾つかの信号チャネルを生成する。一実施形態では、多層基板構造600は、ボンドワイヤ810を介して撮像コンポーネント320のIC層326によって出力される各信号チャネルを接続する。ボンドワイヤ810は、金、アルミニウム又は銅といった任意の適切な材料でできていてよい。図7から図10に示されるように、各ボンドワイヤ810の一端は、第1の複数の導電接触パッド612aの1つに接合される。各ボンドワイヤ810の反対側の端は、IC層326のメッキ層327に接合される。例えばメッキ層327は、信号チャネル出力部に結合された複数の接触パッドを含んでよい。
【0037】
[0047] 方法500のステップ530並びに図8から図10を参照すると、一実施形態では、電気ケーブル340は、例えばはんだ付けを使用して、インターポーザ330の第2の複数の導電接触パッド612cに結合される。上述のように、電気ケーブル340は、IC層326の信号チャネル出力(例えばビーム形成された又は多重化された超音波エコー信号)を処理システム130に運ぶ。図8及び図9に示されるように、電気ケーブル340は複数の導体又は導電素子342を含む。例えば各信号チャネル出力は1つの導電素子342によって運ばれる。更に、1つ以上の導電素子342が超音波トランスデューサ素子324を制御するための制御信号を運んでもよい。例えば制御信号は、処理システム130又は処理システム130と管腔内デバイス110との間にある他のインターフェースモジュールによって生成されてよい。更に、1つ以上の導電素子342が撮像コンポーネント320に給電するための電力を運んでもよい。導電素子342は、はんだ付け接合部613によって示されるように、任意の適切なはんだ付け材料(例えばスズ、鉛及び/又は亜鉛)を使用して、第1の複数の導電接触パッド612cにはんだ付けされる。図10に示されるように、電気ケーブル340は、インターポーザ330の表面に配置される導電素子342の一部を保護するプロテクタ344に結合される。
【0038】
[0048] 方法500のステップ540並びに図8から図10を参照すると、一実施形態では、表面実装コンポーネント820が第3の複数の導電パッド612cに取り付けられる。例えば1つ以上の表面実装コンポーネント820を、図8から図10に示されるように、はんだ付け又は導電性エポキシを介して、1つ以上の第3の複数の導電パッド612cの表面に取り付けることができる。表面実装コンポーネント820の幾つかの例として、コンデンサ及びサーミスタ、抵抗器、ダイオード、トランジスタ、インダクタが挙げられる。したがって、インターポーザ330は、電力調整といった追加機能を提供するように、様々な表面実装コンポーネントを含むことができる。なお、ステップ540は、幾つかの実施形態では任意選択であってよい。
【0039】
[0049] 図11は、本開示の実施形態による適切な位置に結合されたインターポーザ330及び撮像コンポーネント320の断面図である。断面図は、図10の線1002に沿って取られたものである。使用時に、音響層322内の超音波トランスデューサ素子324が、超音波信号(実線矢印として示す)を放出し、周囲の血管系によって反射された超音波エコー信号(破線矢印として示す)を受信する。IC層326のロジック及び/又は回路が、超音波エコー信号を電気信号に変換及び処理し、当該電気信号を、ボンドワイヤ810、インターポーザ330の導電接触パッド612及び導電線622を介して、電気ケーブル340に転送する。
【0040】
[0050] インターポーザ330は幾つかの利点を提供する。インターポーザ330は、撮像コンポーネント320と電気ケーブル340との安定した相互接続を容易にする。インターポーザ330は、高密度且つ高精度に導電線622を形成することができる。上述のように、導電線622は約1μmから約50μmの幅を有し、約1μmから約50μmの間隔で配置されるが、典型的なPCB及び/又はフレックス回路は約25μmから約100μmの幅を有し、約25μmから約100μmの間隔で配置されるトレースを有する。したがって、開示される実施形態は、PCB及び/又はフレックス回路と比較した場合に、インターポーザ330の形状因子を少なくとも約10のオーダーで減少させることができる。このように、インターポーザ330は、カテーテルアセンブリにおける使用に適している。更に、上部導電層610内にEPENIG導電接触パッド612を含めることによって、インターポーザ330が電気ケーブル340にはんだ付けされ、また、撮像コンポーネント320にワイヤボンディングされることが可能になる。インターポーザ330は、EPENIG導電接触パッド612にはんだ付けされた表面実装コンポーネントを含めることによって追加の機能を含むことができる。更に、インターポーザ330はバッチ製造することができる。一実施形態では何百もの多層基板構造600を、正確なシンギュレーション、例えば最外導電線622からインターポーザ330のエッジ又は切断線までの間隔が約8μmとなるようにウェハ上に形成することができる。
【0041】
[0051] 当業者であれば、上記装置、システム及び方法が様々な態様で修正可能であることを認識するであろう。したがって、当業者であれば、本開示に包含される実施形態が、上記特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。この点に関して、例示的な実施形態が示され説明されたが、前述の開示では広範囲の修正、変更及び置換が考えられる。本開示の範囲から逸脱することなく、そのような変形が前述に対してなされうることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広くそして本開示と一致する態様で解釈されることが適切である。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11