(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】走行サービスを推奨するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220502BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20220502BHJP
【FI】
G06Q30/02 328
G06Q10/08
(21)【出願番号】P 2020560460
(86)(22)【出願日】2019-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2019084754
(87)【国際公開番号】W WO2019210815
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2020-12-15
(31)【優先権主張番号】201810409685.3
(32)【優先日】2018-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516317573
【氏名又は名称】ベイジン ディディ インフィニティ テクノロジー アンド ディベロップメント カンパニー リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】シャオ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ナン
(72)【発明者】
【氏名】リー シンルイ
【審査官】塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-185362(JP,A)
【文献】特開2002-024659(JP,A)
【文献】特開2005-346634(JP,A)
【文献】特表2017-524195(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0248689(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに走行サービスを推奨するために、プロセッサと、コンピュータ可読ストレージ媒体とを有する装置に実装される方法であって、
前記ユーザの現リアルタイム位置と、前記ユーザの前記現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、前記装置に記憶するステップと、
現リアルタイムにおける前記事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定し、前記装置に記憶するステップと、
前記プロセッサを使用して、前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較するステップと、
前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態が前記閾値よりも大きくない場合、前記事前設定エリア内で第一の事前設定期間に
複数のユーザから出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間に前記ユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得し、前記装置に記憶するステップと、
前記プロセッサを使用して、前記第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、前記ユーザのための
、サービス注文に関する条件を推奨する走行サービス推奨を生成するステップと、
を含
み、
前記第一のデータセットおよび前記第二のデータセットに基づいて前記走行サービス推奨を生成するステップは、
前記第二のデータセットに基づいて、前記ユーザのサービス注文における走行頻度の高い行程を表す走行習慣を決定するステップと、
前記第一のデータセットに基づいて、前記事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定するステップと、
前記ユーザの前記走行習慣と、前記事前設定エリア内の前記低ピーク走行時間とに基づいて、前記走行サービス推奨を生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記走行サービス推奨を前記ユーザの端末装置に送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二のデータセットは、各サービス注文のピックアップ位置、出発時間、トリップ期間、目的位置、または走行モードのうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の事前設定期間および前記第二の事前設定期間は、少なくとも部分的に互いに重複する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の事前設定期間および前記第二の事前設定期間は、互いに重複しない、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態は、前記現リアルタイムに前記事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数に対して、出されたサービス要求の数の比率、または前記現リアルタイムに前記事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と利用可能なサービスプロバイダの数との間の差に従って決定される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザの前記走行習慣は、前記第二の事前設定期間に、走行頻度が最も高い前記ユーザの行程または前記ユーザのルーチン行程のうちの少なくとも1つを含む、請求項
1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記走行サービス推奨は、
前記ユーザの前記走行習慣が、前記事前設定エリア内の前記低ピーク走行時間と一致する場合の割引、
前記ユーザが現在要求している行程が前記低ピーク走行時間に一致する場合の割引、または
新たな推奨ピックアップ位置であって、前記新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が事前設定条件を満たすときに、前記ユーザが前記現在要求しているピックアップ位置から事前設定範囲内にある、新たな推奨ピックアップ位置
のうちの少なくとも1つを含む、請求項
1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記走行サービス推奨に基づいて、割引を適用できる走行サービスを予約するためのユーザインタフェースを提供するステップ
を、さらに含む、請求項1~
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
走行サービスをユーザに推奨するためのシステムであって、
第一の取得モジュールであって、前記ユーザの現リアルタイム位置と、前記ユーザの前記現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、ストレージ媒体に記憶するように構成された、第一の取得モジュールと、
走行サービス推奨生成モジュールであって、
現リアルタイムにおける前記事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定し、前記ストレージ媒体に記憶することと、
前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較することと、
前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態が前記閾値よりも大きくない場合、前記事前設定エリア内で第一の事前設定期間に
複数のユーザから出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間に前記ユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得し、前記ストレージ媒体に記憶することと、
前記第一のデータセットおよび前記第二のデータセットに基づいて、前記ユーザのための
、サービス注文に関する条件を推奨する走行サービス推奨を生成することと、
を行うように構成された、走行サービス推奨生成モジュールと、
を備え
、
前記走行サービス推奨生成モジュールは、前記第一のデータセットおよび前記第二のデータセットに基づいて、前記走行サービス推奨を生成するために、
前記第二のデータセットに基づいて、前記ユーザのサービス注文における走行頻度の高い行程を表す走行習慣を決定することと、
前記第一のデータセットに基づいて、前記事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定することと、
前記ユーザの前記走行習慣と、前記事前設定エリア内の前記低ピーク走行時間とに基づいて、前記走行サービス推奨を生成することと、
を行うように、さらに構成される、走行サービス推奨システム。
【請求項11】
前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態は、前記現リアルタイムに前記事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数に対して、出されたサービス要求の数の比率、または前記現リアルタイムに前記事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と利用可能なサービスプロバイダの数との間の差に従って決定される、請求項
10に記載のシステム。
【請求項12】
前記走行サービス推奨は、
前記ユーザの前記走行習慣が、前記事前設定エリア内の前記低ピーク走行時間と一致する場合の割引、
前記ユーザが現在要求している行程が前記低ピーク走行時間に一致する場合の割引、または
新たな推奨ピックアップ位置であって、前記新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が事前設定条件を満たすときに、前記ユーザが前記現在要求しているピックアップ位置から事前設定範囲内にある、新たな推奨ピックアップ位置
のうちの少なくとも1つを含む、請求項
10~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
走行サービスをユーザに推奨するための少なくとも一組の命令を備える非一過性コンピュータ可読媒体であって、計算装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも一組の命令は、前記計算装置に、
前記ユーザの現リアルタイム位置と、前記ユーザの前記現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、装置に記憶するステップと、
現リアルタイムにおける前記事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定し、前記装置に記憶するステップと、
前記プロセッサを使用して、前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較するステップと、
前記事前設定エリアの前記現リアルタイム輸送能力状態が前記閾値よりも大きくない場合、前記事前設定エリア内で第一の事前設定期間に
複数のユーザから出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間に前記ユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得し、前記装置に記憶するステップと、
前記プロセッサを使用して、前記第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、前記ユーザのための
、サービス注文に関する条件を推奨する走行サービス推奨を生成するステップと、
を含む、方法を実行させ
、
前記第一のデータセットおよび前記第二のデータセットに基づいて前記走行サービス推奨を生成するステップは、
前記第二のデータセットに基づいて、前記ユーザのサービス注文における走行頻度の高い行程を表す走行習慣を決定するステップと、
前記第一のデータセットに基づいて、前記事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定するステップと、
前記ユーザの前記走行習慣と、前記事前設定エリア内の前記低ピーク走行時間とに基づいて、前記走行サービス推奨を生成するステップと、
を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年5月2日に出願された中国特許出願第201810409685.3号の優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、オンラインサービスに関し、より具体的には、オンラインサービスにおいて走行サービスを推奨するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイルインターネットの急速な発展は、人々の生活に大きな変化をもたらした。人々は、適切な走行サービスを選択するためにカーヘイリング(car-hailing)アプリ(アプリケーション)を使用することに、ますます慣れてきている。このプロセスの間、ユーザは、出発位置、終了位置、出発時間などの関連情報を、端末を介して入力し、走行注文を行うことができる。カーヘイリングアプリを使用する運転者は、走行注文の情報に基づいて、注文を承認するか否かを決定する。運転者は、注文を承認すると、出発位置の乗客をピックアップして、走行を開始する。しかしながら、カーヘイリングアプリを利用する運転者および乗客が増加するに伴って、高ピーク走行時間に、特定のエリアでの輸送能力が不足する可能性がある。従来技術では、カーヘイリングアプリは、通常、高ピーク走行時間中の注文価格を動的に調整することによって、輸送能力が不足するという課題を解決している。しかしながら、従来技術の方法は、高ピーク走行時間中の輸送能力を受動的に割り当て、柔軟性が低い。したがって、輸送能力の不足を緩和するように、走行サービスを推奨するためのシステムおよび方法が望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様によれば、ユーザに走行サービスを推奨するために、プロセッサと、コンピュータ可読ストレージ媒体とを有する装置に実装される方法を提供することができる。この方法は、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、装置に記憶するステップと、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定し、装置に記憶するステップと、プロセッサを使用して、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較するステップと、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットと、を取得し、装置に記憶するステップと、プロセッサを使用して、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成するステップと、を含むことができる。
【0005】
いくつかの実施形態では、方法は、走行サービス推奨をユーザの端末装置に送信するステップをさらに含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、第二のデータセットは、各サービス注文のピックアップ位置、出発時間、トリップ期間、目的位置、または走行モードのうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、第一の事前設定期間および第二の事前設定期間は、少なくとも部分的に互いに重複する。
【0008】
いくつかの実施形態では、第一の事前設定期間および第二の事前設定期間は、互いに重複しない。
【0009】
いくつかの実施形態では、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態は、現リアルタイムにおける事前設定エリア内で、利用可能なサービスプロバイダの数に対して出されたサービス要求の数の比率、または現リアルタイムに出されたサービス要求の数と事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数との間の差に従って決定される。
【0010】
いくつかの実施形態では、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて走行サービス推奨を生成するステップは、第二のデータセットに基づいてユーザの走行習慣を決定するステップと、第一のデータセットに基づいて事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定するステップと、ユーザの走行習慣と、事前設定エリア内の低ピーク走行時間とに基づいて走行サービス推奨を生成するステップと、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、ユーザの走行習慣は、第二の事前設定期間に走行頻度が最も高いユーザの行程またはユーザのルーチン行程のうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、走行サービス推奨は、ユーザの走行習慣が事前設定エリア内の低ピーク走行時間に一致するときの割引、ユーザが現在要求している走行行程が低ピーク走行時間に一致するときの割引、または新たな推奨ピックアップ位置であって、その新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が事前設定条件を満たすときに、ユーザが現在要求しているピックアップ位置から事前設定範囲内にある、新たな推奨ピックアップ位置のうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、方法は、走行サービス推奨に基づいて、割引を適用できる走行サービスを予約するためのユーザインタフェースを提供するステップをさらに含む。
【0014】
本開示の別の態様によれば、走行サービスをユーザに推奨するためのシステムを提供することができる。システムは、一組の命令を含む少なくとも1つのストレージ媒体と、少なくとも1つのストレージ媒体と通信するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、少なくとも1つのプロセッサは、一組の命令を実行するとき、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、ストレージ媒体に記憶することと、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定し、ストレージ媒体に記憶することと、少なくとも1つのプロセッサを使用して、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較することと、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得し、ストレージ媒体に記憶することと、少なくとも1つのプロセッサを使用して、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成することと、を行うように指示される、プロセッサと、を備えることができる。
【0015】
本開示のさらなる態様によれば、非一過性コンピュータ可読媒体が提供される。非一過性コンピュータ可読媒体は、走行サービスをユーザに推奨するための少なくとも一組の命令を備えてもよく、少なくとも一組の命令は、計算装置の少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、計算装置に、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、装置に記憶するステップと、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定し、装置に記憶するステップと、プロセッサを使用して、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較するステップと、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得し、装置に記憶するステップと、プロセッサを使用して、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成するステップと、を含む方法を実行させる。
【0016】
追加の特徴は、以下の説明で部分的に記載され、当業者には、以下の記載および添付の図面を検討することによって部分的に明らかになるか、あるいは実施例の製造または動作から習得することができる。本開示の特徴は、以下で説明される詳細な実施例に記載される方法論、手段および組合せの様々な態様の実施または使用によって実現され、達成され得る。
【0017】
本開示は、例示的な実施形態に関して、さらに説明する。これらの例示的な実施形態は、図面を参照して詳細に説明する。図面は、縮尺通りではない。これらの実施形態は、非限定的な例示的な実施形態であり、図面のいくつかの図を通して、同様の参照番号は同様の構造を表す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態に従って、例示的な交通推奨システムを示す模式図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態に従って、計算機器の例示的な構成要素を示す模式図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態に従って、例示的なユーザ端末の例示的なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を示す模式図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービスをユーザに推奨するためのプロセス400を示すフローチャートである。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービスをユーザに推奨するためのプロセス500を示すフローチャートである。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービスをユーザに推奨するためのプロセス600を示すフローチャートである。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態に従って、サービス注文に適用することができる割引の走行サービス推奨を表示する例示的なユーザインタフェースを示す模式図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態に従って、割引を適用することができる走行サービスを予約するための例示的なユーザインタフェースを示す模式図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態に従って、ユーザに対して走行サービスを推奨するための例示的な走行サービス推奨装置を示す模式図である。
【
図10】本開示のいくつかの実施形態に従って、ユーザに対して走行サービスを推奨するための例示的な走行サービス推奨装置を示す模式図である。
【
図11】本開示のいくつかの実施形態に従って、ユーザに対して走行サービスを推奨するための例示的な装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の実施形態に関連する技術的解決策を例示するために、以下で、実施形態の説明において参照される図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に記載される図面は、本開示のいくつかの例または実施形態にすぎない。当業者は、さらなる創造的努力なしに、本開示を、これらの図面による他の同様のシナリオに適用することができる。特に断らない限り、または文脈から明らかでない限り、図面中の同じ参照番号は、同じ構造および動作を指す。
【0020】
本開示および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」、および「その(the)」は、内容が別段の明確な指示をしない限り、複数形も同様に含む。さらに、用語「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含んでいる(including)」は、本開示で使用されるときは、述べられたステップおよび要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他のステップおよび要素が存在すること、または追加されることを排除しない。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態によれば、システムのいくつかのモジュールが、様々な方法で参照されてもよいが、顧客端末および/またはサーバにおいて、任意の数の異なるモジュールを使用して、動作してもよい。これらのモジュールは、例示を意図したものであり、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。システムおよび方法の異なる態様では、異なるモジュールを使用することができる。
【0022】
本開示のいくつかの実施形態によれば、フローチャートは、システムによって実行される動作を示すために使用される。上記または下記の動作は、順番に実施しても、あるいは実施しなくてもよいことを明確に理解されたい。逆に、動作は、逆の順序で実行されてもよく、あるいは同時に実行されてもよい。さらに、1つまたは複数の他の動作をフローチャートに追加しても、あるいは1つまたは複数の動作をフローチャートから省略してもよい。
【0023】
本開示の実施形態の技術的解決策は、以下に説明するように、図面を参照して説明される。記載された実施形態は、網羅的ではなく、限定的ではないことは明らかである。本開示に記載された実施形態に基づいて、いかなる創造的な作品も伴わずに、当業者によって得られる他の実施形態は、本開示の範囲内である。
【0024】
本開示のいくつかの実施形態は、例えば、オンデマンドサービスに適用可能なオンラインサービス予測機能を対象とするが、これは、インターネット後の時代にのみに根ざした新たに出現したサービスまたはデマンドである。これは、インターネット後の時代にのみ生まれる可能性がある顧客に技術的な解決策を提供する。インターネット以前の時代では、ユーザによって要求されるサービスのタイプを予測することは不可能である。したがって、本解決策は、インターネット後の時代にのみ発生する課題を解決することに深く根ざしており、その解決を目指している。
【0025】
一態様では、本開示は、走行サービスを推奨するためのシステムおよび方法を対象とする。システムは、ユーザの走行習慣と、ユーザの開始位置を中心とするエリア内の低ピーク走行時間とを決定し、走行習慣とエリア内の低ピーク走行時間とに基づいて、ユーザに走行サービスを推奨することができる。
【0026】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービス推奨システムの例示的なネットワーク環境を示す。走行サービス推奨システム100は、走行関連サービスを提供するためのオンラインサービスプラットフォームであってもよい。走行サービス推奨システム100は、サーバ110と、ネットワーク120と、ユーザ端末130と、ドライバ装置140と、ストレージ装置150とを含むことができる。いくつかの実施形態では、走行サービス推奨システム100は、測位装置160(
図1には図示せず)をさらに含むことができる。
【0027】
走行サービス推奨システム100は、複数の走行サービスに適用することができる。例示的な走行サービスは、走行計画サービス、オンデマンドサービス(例えば、タクシーヘイリングサービス、運転代行サービス、高速車サービス、カープールサービス、バスサービス、または運転者雇用サービスなど、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0028】
サーバ110は、走行サービス推奨システム100または外部データソース(例えば、クラウドデータセンター)の1つまたは複数の構成要素からのデータおよび/または情報を処理することができる。サーバ110は、ユーザ端末130および/またはドライバ装置140と通信して、オンラインサービスの様々な機能を提供することができる。いくつかの実施形態において、サーバ110は、単一のサーバであっても、あるいはサーバグループであってもよい。サーバグループは、アクセスポイントを介してネットワーク120に接続された集中型サーバグループであっても、あるいは1つまたは複数のアクセスポイントを介してネットワーク120に接続された分散型サーバグループであってもよい。いくつかの実施形態では、サーバ110は、ネットワーク120にローカル接続されていても、あるいはネットワーク120にリモート接続されていてもよい。例えば、サーバ110は、ネットワーク120を介して、ユーザ端末130、ドライバ装置140、および/またはストレージ装置150に記憶された情報および/またはデータにアクセスすることができる。別の例として、ストレージ装置150は、サーバ110のバックエンドデータストレージとして機能してもよい。いくつかの実施形態において、サーバ110は、クラウドプラットフォーム上に実装されてもよい。単に例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッド型クラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、サーバ110は、本開示で
図2に示す1つまたは複数の構成要素を有する計算機器200に実装され得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、処理装置112を含むことができる。処理装置112は、本開示で説明する1つまたは複数の機能に関連する情報および/またはデータを処理することができる。いくつかの実施形態では、処理装置112は、走行サービス推奨システム100の主な機能を実行することができる。例えば、処理装置112は、輸送能力の不足を緩和し、走行効率を改善するために、乗客のための走行サービスを推奨するための情報を処理することができる。いくつかの実施形態では、処理装置112は、本開示で説明する方法およびシステムに関連する他の機能を実行することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、処理装置112は、1つまたは複数の処理ユニット(例えば、シングルコア処理装置またはマルチコア処理装置)を含むことができる。単に例として、処理装置112は、中央処理ユニット(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、グラフィック処理ユニット(GPU)、物理処理ユニット(PPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理装置(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラユニット、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0031】
ネットワーク120は、情報および/またはデータの交換を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、走行サービス推奨システム100内の1つまたは複数の構成要素(例えば、サーバ110、ユーザ端末130、ドライバ装置140、ストレージ装置150)は、ネットワーク120を介して走行サービス推奨システム100内の他の構成要素に情報および/またはデータを送信することができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、任意のタイプの有線または無線ネットワーク、あるいはそれらの組合せであってもよい。単に例として、ネットワーク120は、ケーブルネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバネットワーク、電気通信ネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆電話交換網(PSTN)、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、ZigBee(登録商標)ネットワーク、近距離通信(NFC)ネットワークなど、またはこれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、1つまたは複数のネットワークアクセスポイントを含むことができる。例えば、ネットワーク120は、基地局および/またはインターネット交換ポイント120-1、120-2、…のような有線または無線ネットワークアクセスポイントを含むことができ、これを介して走行サービス推奨システム100の1つまたは複数の構成要素がネットワーク120に接続され、データおよび/または情報を交換することができる。
【0032】
ユーザ端末130および/またはドライバ装置140は、ネットワーク120を介してサーバ110と通信することができる。いくつかの実施形態では、乗客(すなわち、顧客)は、ユーザ端末130の所有者であってもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ端末130の所有者は、乗客以外の誰かであってもよい。例えば、ユーザ端末130の所有者Aは、ユーザ端末130を使用して、乗客Bに対するサービス要求を送信すること、および/またはサーバ110からサービス確認および/または情報または命令を受信することができる。いくつかの実施形態では、運転者は、ドライバ装置140のユーザであってもよい。いくつかの実施形態では、ドライバ装置140のユーザは、運転者以外の誰かであってもよい。例えば、ドライバ装置140のユーザCは、ドライバ装置140を使用して、運転者Dに対するサービス要求、および/または、サーバ110からの情報または命令を受信することができる。いくつかの実施形態では、運転者は、ドライバ装置140のうちの1つを少なくとも特定の期間使用するように割り当てられてもよい。例えば、運転者がオンデマンドサービスを提供できる場合、この運転者は、最も早い要求を受信する運転者端末と、そのタイプのオンデマンドサービスの実行が推奨される車両とを使用するように割り当てられてもよい。いくつかの実施形態では、「乗客」、「顧客」、「ユーザ」および「ユーザ端末」は、互換的に使用されてもよい。
【0033】
顧客は、ユーザ端末130を介して、トリップに対するサービス応答を受信することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ端末130は、ネットワーク120を介して、処理装置112からトリップの情報を取得することができる。ユーザ端末130は、モバイル装置130-1、タブレットコンピュータ130-2、ラップトップコンピュータ130-3、車両内の内蔵装置130-4など、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、モバイル装置130-1は、スマートホーム装置、ウェアラブル装置、スマートモバイル装置、仮想現実装置、拡張現実装置など、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、スマートホーム装置は、スマート照明装置、インテリジェント電気機器の制御装置、スマート監視装置、スマートテレビ、スマートビデオカメラ、インターホンなど、またはこれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、ウェアラブル装置は、スマートブレスレット、スマートフットギア、スマート眼鏡、スマートヘルメット、スマート時計、スマート衣類、スマートバックパック、スマートアクセサリなど、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、スマートモバイル装置は、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム装置、ナビゲーション装置、販売時点(POS)装置など、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、仮想現実装置および/または拡張現実装置は、仮想現実ヘルメット、仮想現実眼鏡、仮想現実パッチ、拡張現実ヘルメット、拡張現実眼鏡、拡張現実パッチなど、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。例えば、仮想現実装置および/または拡張現実装置は、グーグル・グラス(登録商標)、オクルス・リフト(登録商標)、ホロレンズ(登録商標)、ギアVR(登録商標)等を含むことができる。いくつかの実施形態では、車両内の内蔵装置130-4は、内蔵コンピュータ、内蔵テレビ、内蔵タブレットなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザ端末130は、乗客および/またはユーザ端末130の位置を突き止め、自分の位置から道路までの相対距離を決定するために、測位装置160と通信するように構成された信号送信機および信号受信機を含むことができる。
【0034】
運転者は、ドライバ装置140を介して、サービス要求を受信することができる。ドライバ装置140は、複数のドライバ装置140-1、140-2、…、140-nを含むことができる。いくつかの実施形態では、ドライバ装置140は、ユーザ端末130と類似であっても、あるいは同一であってもよい。いくつかの実施形態では、ドライバ装置140は、処理装置112から取得された関連情報に基づいて、オンラインサービスを実施するようにカスタマイズされてもよい。
【0035】
ストレージ装置150は、データおよび/または命令を記憶することができる。データは、地理的位置情報、時間情報、運転者情報、顧客情報、外部環境などを含むことができる。単に説明目的のために、地理的位置情報に関連するデータは、サービス位置(すなわち、出発位置)、到着位置、出発位置と到着位置との間の距離などを含むことができる。時間情報に関連するデータは、サービス時間(すなわち、出発時間)、注文承認時間、注文完了時間などを含むことができる。運転者情報に関連するデータは、運転者識別(ID)、運転者のユーザプロファイル、運転者のアカウントなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、ストレージ装置150は、ユーザ端末130および/またはドライバ装置140から取得されたデータを記憶することができる。例えば、ストレージ装置150は、ユーザ端末130に関連するログを記憶することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、ストレージ装置150は、本開示で説明するように、処理装置112が顧客の走行サービスを推奨するために実行することができるデータおよび/または命令を記憶することができる。いくつかの実施形態では、ストレージ装置150は、大容量ストレージ、リムーバブルストレージ、揮発性読み書きメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)など、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。例示的な大容量ストレージは、磁気ディスク、光ディスク、ソリッドステートドライブなどを含むことができる。例示的なリムーバブルストレージは、フラッシュドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、メモリカード、ジップディスク、磁気テープなどを含むことができる。例示的な揮発性読み書きメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。例示的なRAMは、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレート・シンクロナス・ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T-RAM)、およびゼロ・キャパシタRAM(Z-RAM)などを含むことができる。例示的なROMは、マスクROM(MROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、およびデジタル多用途ディスクROMなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、ストレージ装置150は、クラウドプラットフォーム上に実装されてもよい。単に例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッド型クラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、走行サービス推奨システム100内の1つまたは複数の構成要素は、ネットワーク120を介してストレージ装置150に記憶されたデータまたは命令にアクセスすることができる。いくつかの実施形態では、ストレージ装置150は、バックエンドストレージとしてサーバ110に直接接続されてもよい。
【0038】
測位装置160は、オブジェクトに関連する情報、例えば、ユーザ端末130、ドライバ装置140などのうちの1つまたは複数を決定することができる。例えば、測位装置160は、ユーザ端末130の物理的位置(地理的位置)を決定することができる。いくつかの実施形態では、測位装置160は、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、コンパスナビゲーションシステム(COMPASS)、北斗衛星導航系統、ガリレオ測位システム、準天頂衛星システム(QZSS)などであってもよい。測位装置160によって提供される情報は、オブジェクトの位置、仰角、速度、または加速度、および/または現在時刻を含むことができる。位置は、緯度座標および経度座標などの座標の形態であってもよい。測位装置160は、1つまたは複数の衛星を含んでも、あるいはそれらに関連してもよい。衛星は、独立して、または共同で、上述の情報を決定することができる。測位装置160は、上述した情報を、ネットワーク120を介して、ユーザ端末130またはドライバ装置140に送信してもよい。
【0039】
当業者であれば、走行サービス推奨システム100の要素が実行するとき、要素は電気信号および/または電磁信号を介して実行することができることを理解するであろう。例えば、ユーザ端末130が、ある場所から別の場所へのトリップの注文を出すなどのタスクを処理する場合、ユーザ端末130は、そのプロセッサ内の論理回路を動作させて、そのようなタスクを処理することができる。ユーザ端末130は、サーバ110に命令を送信するとき、ユーザ端末130のプロセッサは、命令を符号化する電気信号を生成することができる。次いで、ユーザ端末130のプロセッサは、電気信号を出力ポートに送ることができる。ユーザ端末130が有線ネットワークを介してサーバ110と通信する場合、出力ポートは、ケーブルに物理的に接続されてもよく、ケーブルは、さらに電気信号をサーバ110の入力ポートに送信する。ユーザ端末130が無線ネットワークを介してサーバ110と通信する場合、ユーザ端末130の出力ポートは、1つまたは複数のアンテナであってもよく、アンテナは、電気信号を電磁信号に変換する。同様に、ドライバ装置140は、そのプロセッサ内の論理回路の動作を介してタスクを処理し、電気信号または電磁信号を介してサーバ110から命令および/または情報を受信することができる。ユーザ端末130、ドライバ装置140、および/またはサーバ110などの電子装置内で、それらのプロセッサが命令を処理し、命令を送出し、および/またはアクションを実行するとき、その命令および/またはアクションは、電気信号を介して行われる。例えば、プロセッサがストレージ媒体(例えば、ストレージ装置150)からデータを取り出すとき、プロセッサは、ストレージ媒体内の構造化データを読み取ることができるストレージ媒体の読み取り装置に電気信号を送信することができる。構造化データは、電子装置のバスを介して電気信号の形態でプロセッサに送信されてもよい。ここで、電気信号とは、1つの電気信号、一連の電気信号、および/または複数の別個の電気信号を指すことができる。
【0040】
図2は、本開示のいくつかの実施形態に従って、計算機器の例示的な構成要素を示す模式図である。サーバ110、ユーザ端末130、および/またはドライバ装置140、ストレージ装置150は、本開示のいくつかの実施形態によれば、計算機器200上に実装されてもよい。特定のシステムは、機能ブロック図を使用して、1つまたは複数のユーザインタフェースを含むハードウェアプラットフォームを説明することができる。コンピュータは、一般的な機能または特定機能を有するコンピュータであってもよい。両方のタイプのコンピュータは、本開示のいくつかの実施形態による任意の特定のシステムを実装するように構成され得る。計算機器200は、本開示で開示される1つまたは複数の機能を実行する任意の構成要素を実装するように構成され得る。例えば、計算機器200は、本明細書で説明する走行サービス推奨システム100の任意の構成要素を実装することができる。
図1~
図2には,このようなコンピュータ装置は、単に便宜上、1つしか示されていない。当業者は、本明細書の出願時に、本明細書に記載のサービスに関連するコンピュータ機能が、処理負荷を分散させるために、いくつかの同様のプラットフォーム上に分散方式で実施され得ることを理解するであろう。
【0041】
計算機器200は、例えば、データ通信を容易にするために、計算機器に接続されたネットワークに接続された、またはそのネットワークから接続されたCOMポート250を含むことができる。計算機器200はまた、プログラム命令を実行するための、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、論理回路)の形態のプロセッサ(例えば、プロセッサ220)を含むことができる。例えば、プロセッサは、その中にインタフェース回路および処理回路を含むことができる。インタフェース回路は、バス210から電子信号を受信するように構成することができ、電子信号は、処理回路が処理するための構造化データおよび/または命令を符号化する。処理回路は、論理計算を実行し、次いで、電子信号として符号化された結論、結果、および/または命令を決定することができる。次に、インタフェース回路は、処理回路からバス210を介して電子信号を送信することができる。
【0042】
例示的な計算機器は、計算機器によって処理および/または送信される様々なデータファイルのために、内部通信バス210、例えば、ディスク270、読み出し専用メモリ(ROM)230、またはランダムアクセスメモリ(RAM)240を含む異なる形態のプログラムストレージおよびデータストレージを含むことができる。例示的な計算機器は、また、ROM230、RAM240、および/またはプロセッサ220によって実行される別のタイプの非一過性ストレージ媒体に記憶されたプログラム命令を含んでもよい。本開示の方法および/またはプロセスは、プログラム命令として実装され得る。計算機器200は、コンピュータと他の構成要素の間の入出力をサポートするI/O構成要素260も含む。計算機器200は、ネットワーク通信を介してプログラムおよびデータを受信することもできる。
【0043】
単に説明のために、
図2には、1つのプロセッサおよび/またはプロセッサのみが示されている。複数のCPUおよび/またはプロセッサも考えられる。したがって、本開示で説明されるような1つのCPUおよび/またはプロセッサによって実行される動作および/または方法のステップは、複数のCPUおよび/またはプロセッサによって、共同でまたは別々に実行されてもよい。例えば、本開示では、計算機器200のCPUおよび/またはプロセッサが動作Aおよび動作Bの両方を実行する場合、動作Aおよび動作Bは、計算機器200内の2つの異なるCPUおよび/またはプロセッサによって共同で実行されることも、あるいは別々に実行されること(例えば、第一のプロセッサが動作Aを実行し、第二のプロセッサが動作Bを実行すること、あるいは第一のプロセッサおよび第二のプロセッサが共同で動作AおよびBを実行すること)があることを理解されたい。
【0044】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による例示的なモバイル装置の例示的なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を示すブロック図である。本開示のいくつかの実施形態によれば、ユーザ端末130またはドライバ装置140は、モバイル装置300上に実装されてもよい。
図3に示すように、モバイル装置300は、通信モジュール310、ディスプレイ320、グラフィック処理ユニット(GPU)330、中央処理ユニット(CPU)340、I/O350、メモリ360、およびストレージ390を含むことができる。CPU340は、プロセッサ220と同様のインタフェース回路および処理回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、モバイル装置300には、システムバスまたはコントローラ(図示せず)を含む任意の他の適切な構成要素も含まれ得るが、これらに限定されることはない。いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングシステム370(例えば、iOS(登録商標)、Android(登録商標)、Windows Phone(登録商標)など)および1つまたは複数のアプリケーション380は、CPU340によって実行されるために、ストレージ390からメモリ360にロードされてもよい。アプリケーション380は、モバイル装置300上の交通推奨システムからサービス要求または他の情報に関連する情報を受信し、レンダリングするためのブラウザまたは任意の他の適切なモバイルアプリケーションを含むことができる。情報ストリームとのユーザ対話は、I/O装置350を介して達成され、ネットワーク150を介して走行サービス推奨システム100の処理装置112および/または他の構成要素に提供されてもよい。
【0045】
上述した様々なモジュール、ユニット、およびそれらの機能を実装するために、コンピュータ・ハードウェアプラットフォームを1つまたは複数の要素(例えば、
図1に記載されたサーバ110の構成要素)のハードウェアプラットフォームとして使用することができる。これらのハードウェア要素、オペレーティングシステム、およびプログラム言語は一般的であるので、当業者はこれらの技法に精通している可能性があり、本開示で説明する技法によるデータ分類で必要とされる情報を提供することができる可能性があると想定することができる。ユーザインタフェースを有するコンピュータは、パーソナルコンピュータ、または他のタイプのワークステーションもしくは端末装置として使用することができる。ユーザインタフェースを有するコンピュータは、適切にプログラムされると、サーバとして使用することができる。当業者はまた、この種のコンピュータ装置のこのような構造、プログラム、または一般的な動作に精通していると考えることができる。したがって、図面についての追加の説明は省略する。
【0046】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービスをユーザに推奨するためのプロセス400を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、
図4に示すプロセス400は、
図1に示す走行サービス推奨システム100に実装されてもよい。例えば、プロセス400の少なくとも一部を、命令の形態としてストレージ装置(例えば、計算機器200のディスク270)に記憶して、サーバ110(例えば、計算機器200のプロセッサ220)によって起動および/または実行してもよい。いくつかの実施形態では、プロセス400の一部は、端末装置に実装されてもよい。以下に提示する例示的なプロセス400の動作は、例示的なものであることを意図している。いくつかの実施形態では、プロセス400は、説明されていない1つまたは複数の追加の動作を用いて、および/または説明された動作のうちの1つまたは複数を省いて達成され得る。さらに、
図4に示され、以下で説明されるプロセス400の動作の順序は、限定することを意図していない。
【0047】
401において、サーバ110は、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定することができる。
【0048】
本明細書で使用されるように、輸送能力状態とは、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリア内で出されたサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数に関連する情報を意味する。いくつかの実施形態では、事前設定エリアの輸送能力状態は、事前設定エリア内でユーザによって出されたサービス要求の数(「出されたサービス要求」とも呼ばれる)と、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数とに従って決定され得る。現リアルタイム輸送能力状態とは、現リアルタイムにおける交通能力状態を意味する。同様に、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態は、現リアルタイムに事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数に対して出されたサービス要求の数に従って決定されてもよい。
【0049】
ユーザの現リアルタイム位置(簡潔にするために「現在位置」とも呼ばれる)とは、ユーザが現在位置する地理的位置を意味する。サーバは、ユーザがカーヘイリングアプリを起動したときに、ユーザの現在位置を取得することができる。カーヘイリングアプリは、スマートフォン、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)などのモバイル端末にインストールされてもよい。本開示は、本明細書で説明される実施形態の例に限定されないことに留意されたい。
【0050】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、測位装置160からユーザの現リアルタイム位置を取得することができる。測位装置160は、ユーザ端末130の現リアルタイム位置を決定することができる。いくつかの実施形態では、測位装置160は、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、コンパスナビゲーションシステム(COMPASS)、北斗衛星導航系統、ガリレオ測位システム、準天頂衛星システム(QZSS)などであってもよいし、それらに接続されてもよい。
【0051】
単に説明のために、カーヘイリングアプリは、全地球測位システム(GPS)を使用してユーザの現在位置を取得し、現在位置をサーバ110に送信することができる。いくつかの実施形態では、サーバ110は、ユーザ端末130にインストールされたGPSの情報に基づいて、ユーザの現在位置を決定することができる。
【0052】
さらに、サーバ110は、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリアの輸送能力状態を取得することもできる。いくつかの実施形態では、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリアの輸送能力状態とは、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内のサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数の情報を意味する。例えば、サーバ110は、サーバ110がユーザの現在位置を取得した後、ユーザの現在位置を中心に半径3kmの事前設定エリア内のサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数の情報を取得することができる。サービス要求の数とは、ユーザによって出されたサービス要求の数を意味する。利用可能なサービスプロバイダの数とは、走行サービスを提供する車両の数を意味する。いくつかの実施形態では、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリアの輸送能力状態は、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内の利用可能なサービスプロバイダの数に対して、出されたサービス要求の数の比率として表すことができる。いくつかの実施形態では、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリアの輸送能力状態は、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と利用可能なサービスプロバイダの数との間の差として表すことができる。なお、ユーザの現在位置を中心とした事前設定エリアは、2km、4kmなどの異なる半径を有していてもよい。いくつかの実施形態では、事前設定エリアは、実際の要件に従って設定されてもよく、これは、本開示において限定されない。
【0053】
いくつかの実施形態では、ユーザがカーヘイリングアプリを起動すると、サーバ110は、ユーザの現在位置を取得する前に、ユーザのアイデンティティを検証することができる。具体的には、サーバ110は、ユーザ端末130から送信された検証コード、指紋、パスワードなどの検証情報を受信し、検証情報を検証してもよい。サーバ110は、検証情報が検証された後、応答情報をユーザ端末130に返信し、ユーザ端末130は、応答情報を受信すると、カーヘイリングサービスを要求することができる。
【0054】
402において、サーバ110は、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較し、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力が閾値より大きくなければ、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得することができる。
【0055】
輸送能力状態は、事前設定エリア内で利用可能な輸送能力と、事前設定エリア内でサービス要求と利用可能なサービスプロバイダとの数が均衡しているかどうかとの両方を示すことができる。輸送能力状態は、注文をディスパッチするためのリファレンスとして働くことができる。
【0056】
サーバ110は、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較することができる。閾値は、サービス供給とサービス需要との間のバランスが達成されるかどうかを決定するために使用することができる。いくつかの実施形態では、閾値は、走行サービス推奨システム100のデフォルト設定に従って、ユーザが設定することもできる。
【0057】
具体的には、事前設定エリアの輸送能力状態が閾値以下である場合、第一の事前設定期間に事前設定エリアに出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得することができる。第一のデータセットは、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に複数のユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第一の事前設定期間は、走行サービス推奨システム100のデフォルト設定に従って、ユーザが定義することもできる。例えば、第一の事前設定期間は、2週間、1ヶ月、半年などであってもよい。第二のデータセットは、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、各サービス注文のピックアップ位置、出発時間、トリップ期間、目的位置、または走行モードのうちの少なくとも1つを含むことができる。第二の事前設定期間は、走行サービス推奨システム100のデフォルト設定に従って、ユーザが定義することもできる。例えば、第二の事前設定期間は、2週間、1ヶ月、半年などであってもよい。いくつかの実施形態では、第一の事前設定期間および第二の事前設定期間は、少なくとも部分的に互いに重複していてもよい。いくつかの実施形態では、第一の事前設定期間および第二の事前設定期間は、互いに重複していなくてもよい。いくつかの実施形態では、第一のデータセットおよび/または第二のデータセットは、データを記憶することができる走行サービス推奨システム100のストレージ装置(例えば、ストレージ装置150)に記憶されてもよい。
【0058】
403において、サーバ110は、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成することができる。
【0059】
走行サービス推奨とは、走行モード(例えば、タクシーサービス、カープールサービス、高速サービスなど)、出発時間、出発位置、走行経路など、またはこれらの組合せの推奨を意味する。走行サービス推奨は、第一および第二のデータセットに基づいて生成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、ユーザに割引を提供することもできる。走行サービス推奨に関する詳細は、本開示の他の場所、例えば、
図5と、その説明に記載することができる。
【0060】
プロセス400に記載される方法によれば、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得することができ、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定することができる。事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内の第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得することができる。ユーザのための走行サービス推奨は、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて生成され得る。この方法は、ユーザが交通能力状態を能動的に考慮して自分の走行時間を能動的に調整できるように、ユーザのための走行サービス推奨を提供し、それによって輸送能力スケジューリングの柔軟性を改善する。
【0061】
上記の説明は、単に例示の目的で提供されたものであり、本開示の範囲を限定することを意図したものではないことに留意されたい。当業者であれば、本開示の教示の下で、様々な変形および修正を実施することができる。例えば、サーバ110は、表示のために、ユーザの端末装置のユーザインタフェースに走行サービスの推奨をさらに送信することができる。しかしながら、これらの変形および修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0062】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービスをユーザに推奨するためのプロセス500を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、
図5に示すプロセス500は、
図1に示す走行サービス推奨システム100に実装されてもよい。例えば、プロセス500の少なくとも一部を、命令の形態としてストレージ装置(例えば、計算機器200のディスク270)に記憶し、サーバ110(例えば、計算機器200のプロセッサ220)によって起動および/または実行してもよい。さらに、
図5に示し、以下で説明するプロセス500の動作の順序は、限定することを意図していない。
【0063】
501において、サーバ110は、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定することができる。501の動作は、プロセス400の401の動作と同一であっても、あるいは類似していてもよい。
【0064】
502において、サーバ110は、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較し、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力が閾値より大きくなければ、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得することができる。
【0065】
第一のデータセットは、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に複数のユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、各サービス注文のピックアップ位置、出発時間、トリップ期間、目的地、または走行モードを含むことができる。
【0066】
事前設定エリアの輸送能力状態は、閾値と、501で取得した事前設定エリア内で出されたサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数に基づいて決定されてもよい。いくつかの実施形態では、事前設定エリア内のサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数を取得することができ、事前設定エリアの輸送能力状態を計算することができる。単に例として、計算結果は、利用可能なサービスプロバイダの数に対するサービス要求の数の比率、サービス要求の数と利用可能なサービスプロバイダの数との間の差などを含むことができる。計算結果は、事前設定エリア内の車両の輸送能力状態を表すために使用されてもよい。なお、事前設定エリア内の車両の輸送能力状態の計算は、実際の状況に応じて種々の方法を用いて実施することができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0067】
いくつかの実施形態では、事前設定エリア内の輸送能力状態は、501で取得した事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と、利用可能なサービスプロバイダの数との比率を計算することによって決定することができる。その比率は、閾値と比較することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と、利用可能なサービスプロバイダの数との比率が閾値以下である場合には、現在の事前設定エリアの輸送能力状態が十分であると判断することができる。また、サーバ110は、事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と、利用可能なサービスプロバイダの数との比率が閾値よりも大きい場合には、現在の事前設定エリアの輸送能力状態が不十分であると判断することができる。例えば、事前設定エリア内で出されたサービス要求の数が50で、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数が25の場合、事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と利用可能なサービスプロバイダの数との比率は、2になる。閾値が1に設定されている場合、サーバ110は、事前設定エリアの輸送能力状態が不十分であると判断することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数と、出されたサービス要求の数との比率を決定することができる。サーバ110は、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数と、出されたサービス要求の数との比率が、閾値以上である場合には、事前設定エリアの輸送能力状態で十分であると判断することができる。また、サーバ110は、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数と、出されたサービス要求の数との比率が、閾値未満である場合には、現在の事前設定エリアの輸送能力状態が不十分であると判断することができる。例えば、事前設定エリアで出されたサービス要求の数が50で、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数が25の場合、事前設定エリアで利用可能なサービスプロバイダの数と出されたサービス要求数との比率は、0.5になる。閾値が1の場合、サーバ110は、事前設定エリアの輸送能力状態が不十分であると判断することができる。
【0070】
サーバ110は、事前設定エリアの現輸送能力状態が不十分である場合に、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得することができる。いくつかの実施形態では、第一のデータセットは、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に複数のユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、各サービス注文のピックアップ位置(すなわち、開始位置)、出発時間、トリップ期間、目的地(すなわち、終了位置)、または走行モードを含むことができる。各サービス注文の走行モードは、高速サービス、カープールサービス、タクシーサービスなどを含むことができる。
【0071】
第一のデータセットおよび/または第二のデータセットは、サーバ110に記憶されてもよい。また、サーバ110は、事前設定エリア内の輸送能力状態が不十分である場合には、事前設定エリア内の複数のユーザが60日以内に出した全ての注文のピックアップ位置、目的地、走行モード、出発時間と、そのユーザが60日以内に出した全ての注文のピックアップ位置、目的地、走行モード、出発時間を取得してもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、第一のデータセットに関連するサービス注文は、第一の期間に出されてもよく、第二のデータセットに関連するサービス注文は、第二の期間に出されてもよい。第一の期間および第二の期間は、同じであっても、あるいは異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第一の事前設定期間および第二の事前設定期間は、少なくとも部分的に互いに重複していてもよい。いくつかの実施形態では、第一の事前設定期間および第二の事前設定期間は、互いに重複していなくてもよい。いくつかの実施形態では、第一の期間および/または第二の期間は、本開示において限定されない実際の要件に従って設定されてもよい。第一の期間および/または第二の期間が長いほど、第一および第二のデータセットのデータ量は大きくなり、第一および第二のデータセットを処理することによって得られる結果の精度は高くなり得る。なお、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態が十分であれば、ユーザのサービス要求に応じて注文が発生してもよい。
【0073】
503において、サーバ110は、第二のデータセットに基づいて、ユーザの走行習慣を決定することができる。走行習慣は、第二の期間に走行頻度が最も高いユーザの行程またはユーザのルーチン走行行程を表すことができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、ユーザの走行習慣を決定するために、第二のデータセット内の各サービス注文のピックアップ位置、目的地、移動モード、および出発時間を取得し、分析することができる。いくつかの実施形態では、ユーザの走行習慣は、第二の事前設定期間に、走行頻度が最も高いユーザの行程またはユーザのルーチン行程のうちの少なくとも1つを含むことができる。サーバ110は、第二の期間に、走行頻度が最も高いユーザの行程および/またはユーザのルーチン行程のピックアップ位置、目的地、走行モード、および出発時間を決定することができる。
【0075】
504において、サーバ110は、第一のデータセットに基づいて、事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定することができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、第一のデータセットに従って、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内の第一の期間中の複数の時間ノードのそれぞれの輸送能力状態を分析して、事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定することができる。第一の期間に十分な輸送能力状態を有する期間を、低ピーク走行時間と決定することができる。いくつかの実施形態では、事前設定エリア内の第一の期間中の各時間ノードの輸送能力状態は、各時間ノードに出されたサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数に従って決定され得る。
【0077】
505において、サーバ110は、ユーザの走行習慣と、事前設定されたエリア内の低ピーク走行時間とに基づいて、走行サービス推奨を生成することができる。
【0078】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、事前設定エリア内の低ピーク走行時間と、第二の期間に、走行頻度が最も高いユーザの行程および/またはユーザのルーチン行程の出発位置、目的地、走行モード、および出発時間に基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成することができる。走行サービス推奨は、ユーザに、より良い走行サービスを提供し、ユーザの走行体験を向上させ、過剰な輸送能力を能動的に割り当てることができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、ユーザの走行習慣が事前設定エリア内の低ピーク走行時間と一致するとき、走行サービス注文に適用することのできる割引を含むことができる。いくつかの実施形態では、走行サービス推奨は、事前設定エリア内の低ピーク時間に適用することができ、走行頻度が最も高いユーザの行程および/またはユーザのルーチン行程と同じ出発位置、同じ目的地、および同じ走行モードの行程に適用され得る割引を含むこともできる。
【0080】
いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、ユーザの現在要求している行程が低ピーク走行時間と一致するとき、走行サービス注文に適用され得る割引を含むことができる。いくつかの実施形態では、走行サービス推奨は、事前設定エリア内の低ピーク時間に適用されてもよい。走行サービス推奨は、ユーザの現在要求している行程と同じ出発位置、同じ目的地、および同じ走行モードの行程に適用することができる割引であっても、あるいはその割引を含んでもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、新たな推奨ピックアップ位置を含むことができ、その新たな推奨ピックアップ位置は、その新たなピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が事前設定条件を満たすときに、ユーザが現在要求しているピックアップ位置から事前設定範囲内にある。事前設定条件は、新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が閾値よりも大きいことであってもよい。いくつかの実施形態では、新たな推奨ピックアップ位置は、ユーザが現在要求しているピックアップ位置からの事前設定範囲内にあってもよく、目的地は、ユーザの現在の行程と同じであってもよく、走行モードは、ユーザの現在の行程で使用されるものと同じであってもよい。輸送の新たなピックアップ位置は、閾値よりも大きい。換言すれば、割引は、新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリア内の低ピーク時間に適用されてもよい。
【0082】
なお、ユーザのための走行サービス推奨には、本開示では限定されない他の情報が含まれていてもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、プロセス500における方法は、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、記憶するステップと、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定するステップと、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較し、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットと、を取得し、記憶するステップと、第二のデータセットに基づいて、ユーザの走行習慣を決定するステップと、第一のデータセットに基づいて、事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定するステップと、ユーザの走行習慣と、事前設定エリア内の低ピーク走行時間とに基づいて、走行サービス推奨を生成するステップと、を含むことができる。上述の方法は、履歴注文におけるピックアップ位置、目的地、走行モード、および出発時間などの情報に基づいて、ユーザの走行習慣を決定し、ユーザが移動時間を能動的に調整し、輸送能力を能動的に展開し、展開の柔軟性を改善し、さらにユーザの走行習慣を分析することによってユーザ体験を向上させることを可能にするように、走行サービス推奨を生成することができる。
【0084】
図6は、本開示のいくつかの実施形態に従って、走行サービスをユーザに推奨するためのプロセス600を示すフローチャートである。
図6に示すように、プロセス600は、プロセス500と比較すると、走行サービス推奨をユーザの端末装置に送信するための動作606をさらに含むことができる。動作601~605は、プロセス500の動作501~505と類似であっても、あるいは同一であってもよい。
【0085】
606において、サーバ110は、走行サービス推奨をユーザの端末装置に送信することができる。
【0086】
サーバ110は、ユーザ端末130に1つまたは複数の走行サービス推奨を送信することができる。1つまたは複数の走行サービス推奨によって、ユーザは、適切なピックアップ位置、目的地、走行モード、および出発時間を選択することが可能になる。
【0087】
例示のために、サーバ110は、ユーザの現在位置と、ユーザが自分のモバイル端末上でカーヘイリングアプリを開始したときに、ユーザの現在位置を中心に3kmの範囲内の現リアルタイム輸送能力状態を取得し、ユーザが過去60日以内に出したサービス注文の注文情報を取得して、分析し、注文情報に基づいて、ユーザが毎週土曜日の午後2時に位置Aから位置Bへ移動するために高速サービスを使用することを決定し、位置Aを中心に3kmの範囲内で全てのユーザが60日以内に出したサービス注文の注文情報を取得して、分析し、午後2時が高ピーク走行時間内であり、正午から午後1時が低ピーク移動時間内であることを決定する。したがって、土曜日の正午から午後1時の間に位置Aから位置Bに移動するために、20%オフの高速サービスの割引がユーザに推奨され得る。
【0088】
図7は、本開示のいくつかの実施形態に従って、サービス注文に適用することができる割引の走行サービス推奨を表示する例示的なユーザインタフェースを示す模式図である。
図7に示すように、割引付きクーポン701がモバイル端末のユーザインタフェース700に表示され、ボタン「予約」が提供されて、ユーザが、現在のインタフェースから、走行サービスを直接予約するためのサービス予約インタフェースにアクセスすることができ、これによって、対応するインタフェースに手動で切り替えるのに要する時間を短縮することができる。モバイル端末のユーザインタフェース700は、ユーザがボタン「予約」をクリックすると、サービス予約インタフェースに切り替えることができる。割引は、ユーザがクーポンを入手し、土曜日の正午から午後1時の間に推奨走行サービスを予約するときに適用することができる。
【0089】
ユーザインタフェース700は、ユーザの現在位置と、現在位置で利用可能な走行サービスとを示すことができる。ユーザインタフェース700は、ユーザの走行習慣と、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内の低ピーク移動時間とに基づいて生成された移動サービス推奨として、クーポン701をユーザに提供することができる。クーポン701は、ピックアップ位置、目的地、クーポンの使用時間、優遇価格、当初価格の情報を含むことができる。優遇価格は、当初価格に割引率を乗じることによって決定されてもよい。
【0090】
図8は、本開示のいくつかの実施形態に従って、割引を適用することができる走行サービスを予約するための例示的なユーザインタフェースを示す模式図である。
図8に示すように、モバイル端末上のユーザインタフェース800は、情報ボックス801を表示することができ、情報ボックス801は、ユーザが20%オフのクーポン802を有すること、およびユーザが予約されたサービス注文でクーポン802を使用することを選択するかどうかを促している。なお、ユーザが走行サービスを予約する際の基準として、優遇価格と当初価格とを表示するようにすることもできる。ユーザは、自分の要件に従って、走行サービスを予約するかどうかを選択することができる。ユーザが「予約確認」ボタンをクリックすると、サービス注文を生成することができる。なお、端末に表示されるユーザインタフェース800は、本開示に限定されない他の情報を含んでもよい。
【0091】
図9は、本開示のいくつかの実施形態に従って、ユーザに対して走行サービスを推奨するための例示的な走行サービス推奨装置を示す模式図である。走行サービス推奨装置900は、
図4~
図6のプロセス400~600に記載される方法を実施するために使用されてもよい。
図9に示すように、走行サービス推奨装置900は、第一の取得モジュール901、第二の取得モジュール902、および走行サービス推奨生成モジュール903を含むことができる。
【0092】
第一の取得モジュール901は、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定するように構成され得る。輸送能力状態とは、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリア内で出されたサービス要求および利用可能なサービスプロバイダの数に関連する情報を意味する。いくつかの実施形態では、事前設定エリアの輸送能力状態は、事前設定エリア内でユーザが出したサービス要求の数と、事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数とに従って決定され得る。
【0093】
第一の取得モジュール901は、測位装置160からユーザの現リアルタイム位置を取得することができる。単なる説明目的のために、車両降車アプリは、全地球測位システム(GPS)を使用してユーザの現在位置を取得し、現在位置を第一の取得モジュール901に送信することができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリアの輸送能力状態は、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内で利用可能なサービスプロバイダの数に対して、出されたサービス要求の数の比率として表すことができる。いくつかの実施形態では、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリアの輸送能力状態は、ユーザの現在位置を中心とする事前設定エリア内で出されたサービス要求の数と利用可能なサービスプロバイダの数との間の差として表すことができる。
【0095】
第二の取得モジュール902は、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較し、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内の第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得するように構成され得る。
【0096】
第二の取得モジュール902は、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較することができる。閾値は、サービス供給とサービス需要との間のバランスが達成されるかどうかを決定するために使用されてもよい。
【0097】
具体的には、事前設定エリアの輸送能力状態が閾値以下である場合、第一の事前設定期間に事前設定エリアで出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットとを取得することができる。第一のデータセットは、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に複数のユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文の注文情報であってもよい。第二のデータセットは、各サービス注文のピックアップ位置、出発時間、トリップ期間、目的位置、または走行モードのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0098】
走行サービス推奨生成モジュール903は、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成するように構成され得る。
【0099】
いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、ユーザの走行習慣が事前設定エリア内の低ピーク走行時間と一致するときに走行サービス注文に適用することができる割引を含むことができる。いくつかの実施形態では、走行サービス推奨は、事前設定エリア内の低ピーク時間に適用することができ、走行頻度が最も高いユーザの行程および/またはユーザのルーチン行程と同じ出発位置、同じ目的地、および同じ走行モードの行程に適用され得る割引を含むこともできる。
【0100】
いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、ユーザが現在要求している行程が低ピーク走行時間と一致するとき、走行サービス注文に適用され得る割引を含むことができる。いくつかの実施形態では、走行サービス推奨は、事前設定エリア内の低ピーク時間に適用されてもよい。走行サービス推奨は、ユーザが現在要求している行程と同じ出発位置、同じ目的地、および同じ走行モードの行程に適用することができる割引であっても、あるいはその割引を含んでもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、ユーザのための走行サービス推奨は、新たな推奨ピックアップ位置を含むことができ、その新たな推奨ピックアップ位置は、その新たなピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が事前設定条件を満たすときに、ユーザが現在要求しているピックアップ位置から事前設定範囲内にある。事前設定条件は、新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が閾値よりも大きいことであってもよい。いくつかの実施形態では、新たな推奨ピックアップ位置は、ユーザが現在要求しているピックアップ位置からの事前設定範囲内にあってもよく、目的地は、ユーザの現在の行程と同じであってもよく、走行モードは、ユーザの現在の行程で使用されるものと同じであってもよい。新たなピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態は、閾値よりも大きい。換言すれば、割引は、新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリア内の低ピーク時間に適用されてもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、走行サービス推奨装置900は、ユーザの現リアルタイム位置と、ユーザの現リアルタイム位置を中心とする事前設定エリアとを取得し、現リアルタイムにおける事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を決定することと、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力状態を閾値と比較し、事前設定エリアの現リアルタイム輸送能力が閾値よりも大きくない場合、事前設定エリア内で第一の事前設定期間に出されたサービス注文に関連する第一のデータセットと、第二の事前設定期間にユーザが出したサービス注文に関連する第二のデータセットと、を取得することと、第一のデータセットおよび第二のデータセットに基づいて、ユーザのための走行サービス推奨を生成することができる。走行サービス推奨装置900は、ユーザが輸送能力状態を能動的に考慮して移動時間を能動的に調整することができるように、ユーザのための走行サービス推奨を提供し、交通能力スケジューリングの柔軟性を向上させることができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、第二の取得モジュール902は、ユーザが第二の期間に出した各サービス注文のピックアップ位置、出発時間、トリップ期間、目的位置、または走行モードを取得するように構成されてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、生成モジュール903は、第二のデータセットに基づいて、ユーザの走行習慣を決定するように構成されてもよい。走行習慣は、第二の期間に、走行頻度が最も高いユーザの行程またはユーザのルーチン行程を表すことができる。
【0105】
生成モジュール903は、第一のデータセットに基づいて事前設定エリア内の低ピーク走行時間を決定し、ユーザの走行習慣と、事前設定エリア内の低ピーク走行時間とに基づいて走行サービス推奨を生成することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、走行サービス推奨は、ユーザの走行習慣が事前設定エリア内の低ピーク走行時間に一致するときに走行サービス注文に適用され得る割引、ユーザが現在要求している走行行程が低ピーク走行時間に一致するときに走行サービス注文に適用され得る割引、または新たな推奨ピックアップ位置であって、その新たな推奨ピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態が事前設定条件を満たすときに、ユーザが現在要求しているピックアップ位置から事前設定範囲内にある、新たな推奨ピックアップ位置を含むことができる。新たなピックアップ位置を中心とする新たな事前設定エリアの輸送能力状態は、閾値よりも大きい。
【0107】
図10は、本開示のいくつかの実施形態に従って、ユーザのための走行サービスを推奨するための例示的な走行サービス推奨装置を示す模式図である。
図10に示すように、走行サービス推奨装置は、
図9と比較して、送信モジュール1004をさらに含むことができる。モジュール1001~1003は、
図9に示すモジュール901~903と類似であっても、あるいは同一であってもよい。
【0108】
送信モジュール1004は、1つまたは複数の走行サービス推奨をユーザ端末130に送信するように構成され得る。1つまたは複数の走行サービス推奨によって、ユーザは、適切なピックアップ位置、目的地、走行モード、および出発時間を選択することが可能になる。
【0109】
図11は、本開示のいくつかの実施形態に従って、ユーザのための走行サービスを推奨するための例示的な装置を示す模式図である。
図11に示すように、装置1100には、ストレージ1101およびプロセッサ1102を含むことができる。
【0110】
ストレージ1101は、バス1003を介してプロセッサ1002に接続された別個の物理的構成要素であってもよい。ストレージ1101とプロセッサ1002は、また、一緒に統合されてもよい。
【0111】
ストレージ1101は、上述の方法および/または実施形態をコンピュータプログラムの形態で記憶するように構成されてもよい。プロセッサ1002は、上述の方法を実施するためのコンピュータプログラムを実行してもよい。
【0112】
プロセッサ1102には、中央処理ユニット(CPU)、ネットワークプロセッサ(NP)、またはCPUとNPの組合せを含むことができる。
【0113】
プロセッサ1102は、さらにハードウェアチップを含むことができる。ハードウェアチップには、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理装置(PLD)、またはこれらの組合せを含むことができる。PLDには、コンプレックスプログラマブルロジック装置(CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ジェネリックアレイロジック(GAL)、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0114】
ストレージ1101には、ボロタイルメモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの組合せを含むことができる。不揮発性メモリには、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。不揮発性メモリには、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、またはソリッドステートドライブ(SSD)を含むことができる。
【0115】
本開示は、上述の方法を実行するための少なくとも1つのプロセッサ(またはチップ)を含むユーザのための走行サービス推奨装置を提供する。
【0116】
さらに、本開示は、プログラムを記憶するためのコンピュータ可読ストレージ媒体を提供する。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上述の方法の1つまたは複数のステップが実現されてもよい。
【0117】
このように基本概念を説明してきたが、当業者は、上述の詳細な開示を読んだ後、その詳細な開示が単に例として提示されることを意図しており、限定するものではないことは、むしろ明らかになり得る。本明細書では明示的に述べられていないが、種々の変更、改良、および修正が考えられ、当業者には意図されている。これらの変更、改良、および修正は、本開示によって示唆されることが意図され、本開示の例示的な実施形態の精神および範囲内である。
【0118】
さらに、本開示の実施形態を説明するために、特定の用語が使用されている。例えば、「1つの実施形態」、「一実施形態」、および「いくつかの実施形態」という用語は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「1つの実施形態」もしくは「一実施形態」または「代替的な実施形態」への2つ以上の言及は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照しているわけではないことを強調し、理解されたい。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、本開示の1つまたは複数の実施形態において適切なものとして組み合わせることができる。
【0119】
さらに、当業者には、本開示の態様が、多数の特許性のあるクラスまたはコンテキストのいずれかで、新しい有用なプロセス、機械、製造、または物質の組成、あるいはそれらの新しい有用な改善を含め、本明細書に例示および説明され得ることが理解されるであろう。したがって、本開示の態様は、全てをハードウェアに、全てをソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアおよびハードウェアの実装を組み合わせて、実装することができ、これらの実装は、本明細書では全て一般に「モジュール」、「ユニット」、「構成要素」、「装置」、または「システム」と称され得る。さらに、本開示の態様は、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとることができ、このコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0120】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、または搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが組み込まれた伝搬データ信号を含むことができる。そのような伝搬信号は、電磁、光学など、またはそれらの任意の適切な組合せを含む、様々な形態のうちの任意のものをとることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではなくても、命令実行システム、機器、または装置によって使用するために、あるいはそれに関連して使用するために、プログラムを通信、伝播、または移送することのできる任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読信号媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または上述のものの任意の適切な組合せを含む、任意の適切な媒体を使用して送信することができる。
【0121】
本開示の態様に対する動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語、Visual Basic、Fortran2003、Perl、COBOL2002、PHP、ABAP、Python、RubyおよびGroovyなどの動的プログラミング言語、またはその他のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書くことができる。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で、部分的にはユーザのコンピュータ上で、スタンドアロン・ソフトウェアパッケージとして、部分的にはユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、または全体的にリモートコンピュータまたはサーバ上で、ユーザのコンピュータ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータを、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、あるいは接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介して)外部コンピュータに行うこと、またはクラウドコンピューティング環境において行うこと、またはサービスとしてのソフトウェア(SaaS)のようなサービスとして提供されることができる。
【0122】
さらに、処理要素またはシーケンスの列挙された順序、または番号、文字、または他の指定の使用は、したがって、特許請求の範囲で指定され得る場合を除いて、特許請求の範囲に記載されたプロセスおよび方法を何らかの順序に限定することを意図しない。上記の開示は、様々な例を通して、本開示の様々な有用な実施形態であると現在考えられているものを論じているが、そのような詳細は、その目的のためだけのものであり、添付の特許請求の範囲は、開示された実施形態に限定されず、逆に、開示された実施形態の精神および範囲内にある修正および同等の配置をカバーすることが意図されることを理解されたい。例えば、上述の様々な構成要素の実装は、ハードウェア装置で具現化され得るが、ソフトウェアのみの解決策、例えば、既存のサーバまたはモバイル装置へのインストールとして実装され得る。
【0123】
同様に、本開示の実施形態の上述の説明では、様々な特徴が、単一の実施形態、図面、またはそれらの説明で、ときどき、まとめてグループ化されていることがある。それは、様々な実施形態のうちの1つまたは複数を理解するのを支援する本開示の合理化する目的のためであることを理解されたい。しかしながら、この開示方法は、特許請求の範囲の対象が、各特許請求の範囲において明示的に列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲の対象は、上述の単一の開示された実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴にある。