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特許7066054角度決定回路、角度決定方法、および折りたたみ式スクリーン端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】角度決定回路、角度決定方法、および折りたたみ式スクリーン端末
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20220502BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G06F1/16 312F
G06F1/16 312Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021515612
(86)(22)【出願日】2019-08-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 CN2019099924
(87)【国際公開番号】W WO2020057288
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-03-23
(31)【優先権主張番号】201811101734.3
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ 春▲暉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 全忠
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0155391(US,A1)
【文献】特開2006-211501(JP,A)
【文献】特開2015-166774(JP,A)
【文献】特開平05-073011(JP,A)
【文献】特開平11-101605(JP,A)
【文献】特表昭63-503082(JP,A)
【文献】特開平03-082903(JP,A)
【文献】中国実用新案第208444536(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
G06F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を介して回転自在に接続される第1のスクリーンと第2のスクリーンを含む折りたたみ式スクリーン端末に用いられる角度決定回路であって、
前記回転軸の外側に抵抗リングが嵌合されており、
前記角度決定回路は、
第1の電源、
一端が前記第1の電源の出力端子に電気的に接続される第1の抵抗、
前記第1のスクリーンに固設され、一端が前記第1の抵抗の他端に電気的に接続され、他端が前記抵抗リングに摺動自在に当接する第1の導電素子、
前記第2のスクリーンに固設され、一端が前記抵抗リングに摺動自在に当接し、他端が接地される第2の導電素子であって、前記抵抗リング上の前記第1の導電素子と前記第2の導電素子の摺動経路が前記抵抗リングの周方向の同一のリング状領域に位置する、第2の導電素子、および
前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとのなす角を決定するためのプロセッサを含む、角度決定回路。
【請求項2】
前記抵抗リング上の前記第1の導電素子と前記第2の導電素子の当接位置が、前記リング状領域を第1のアークセクションと第2のアークセクションに分割し、前記第1のアークセクションは、前記第2のアークセクションよりも前記第1のスクリーンの表示面から離れており、
前記プロセッサは具体的に、
前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記第1のアークセクションと前記第2のアークセクションの第1の並列抵抗値を計算し、
前記リング状領域のプリセット抵抗値と前記第1の並列抵抗値に基づいて、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとのなす角を計算するために用いられる、請求項1に記載の角度決定回路。
【請求項3】
前記プロセッサに電気的に接続され、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとのなす角がプリセット角度であるターゲットイベントを検出するために用いられる、検出モジュールをさらに含み、
前記プロセッサはさらに、
前記検出モジュールによって前記ターゲットイベントが検出された場合、前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、
前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記第1のアークセクションと前記第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算し、
前記プリセット角度と前記第2の並列抵抗値に基づいて、前記リング状領域のリアルタイムの抵抗値を計算し、
前記リング状領域のプリセット抵抗値を、算出されたリアルタイムの抵抗値に更新するために用いられる、請求項2に記載の角度決定回路。
【請求項4】
前記第1のスクリーンには第1の接続部が固設されており、前記第2のスクリーンには第2の接続部が固設されており、前記第2の接続部と前記第1の接続部がお互いに嵌合されており、
前記検出モジュールは、
前記第2の接続部の壁に固設され、前記第2のスクリーンの表示面とのなす角が0度である、溝型フォトカプラ、および
前記第1の接続部の壁に固設され、前記第1のスクリーンの表示面とのなす角が前記プリセット角度であり、前記プリセット角度が0度よりも大きく180度以下である金属バッフルであって、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンの相対的回転中、前記金属バッフルが前記溝型フォトカプラの溝に出入りすることができる金属バッフルを含み、
前記プロセッサは、前記溝型フォトカプラのコレクタ電極に電気的に接続され、前記プロセッサは具体的に、
前記コレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる、請求項3に記載の角度決定回路。
【請求項5】
前記プリセット角度が180度未満であり、
前記プロセッサは具体的に、
前記コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えた後、第1の状態に戻されたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられ、
あるいは、
前記プリセット角度が180度に等しく、
前記プロセッサは具体的に、
前記コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる、請求項4に記載の角度決定回路。
【請求項6】
前記プリセット角度が180度未満であり、
前記プロセッサは具体的に、
前記ターゲットイベントが検出されたと判断された場合、前記出力状態が第2の状態に切り替える前と後の二つの第1の状態における、前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、
前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および前記2つの分圧値の平均値に基づいて、前記第1のアークセクションと前記第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算するために用いられる、請求項5に記載の角度決定回路。
【請求項7】
前記第1のスクリーンには第1の接続部が固設されており、前記第2のスクリーンには第2の接続部が固設されており、前記第2の接続部と前記第1の接続部がお互いに嵌合されており、
前記検出モジュールは、
第2の電源、
一端が前記第2の電源の出力端子に電気的に接続される第2の抵抗、
前記第2の接続部の壁に固設され、前記第2のスクリーンの表示面とのなす角が0度であり、前記第2の抵抗の他端に電気的に接続される金属弾性片、および
前記第1の接続部の壁に固設され、前記第1のスクリーンの表示面とのなす角が前記プリセット角度である金属バッフルであって、前記金属バッフルが接地され、前記プリセット角度が0度よりも大きく180度以下であり、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンの相対的回転中、前記金属弾性片と前記金属バッフルとが接触できる金属バッフルを含み、
前記プロセッサは金属弾性片にも電気的に接続され、前記プロセッサは具体的に、
前記金属弾性片の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替えたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる、請求項3に記載の角度決定回路。
【請求項8】
前記プロセッサは具体的に、
取得された分圧値が前記プリセット角度に対応するプリセット電圧範囲内にある場合、前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記第1のアークセクションと前記第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算するために用いられる、請求項7に記載の角度決定回路。
【請求項9】
アナログ・デジタルコンバータADCであって、前記プロセッサが前記アナログ・デジタルコンバータADCを介して前記第1の抵抗と前記第1の導電素子との共通端子に電気的に接続され、前記プロセッサは具体的に、前記アナログ・デジタルコンバータADCによるサンプリングで得られた分圧値を取得するために用いられるアナログ・デジタルコンバータADCをさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の角度決定回路。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の角度決定回路を含む、折りたたみ式スクリーン端末。
【請求項11】
請求項1に記載の角度決定回路に用いられる角度決定方法であって、
前記角度決定回路内の第1の抵抗の他端と、前記角度決定回路内の第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得すること、および
前記角度決定回路内の第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を決定することを含む、角度決定方法。
【請求項12】
請求項2に記載の角度決定回路に用いられ、
前記角度決定回路内の第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を決定することは、
前記角度決定回路内の第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第1の並列抵抗値を計算すること、および
リング状領域のプリセット抵抗値と前記第1の並列抵抗値に基づいて、前記角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を計算することを含む、請求項11に記載の角度決定方法。
【請求項13】
請求項3に記載の角度決定回路に用いられ、
前記角度決定方法はさらに、
前記角度決定回路内の検出モジュールによって前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとのなす角がプリセット角度であるターゲットイベントが検出された場合、前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得すること、
前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記第1のアークセクションと前記第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算すること、
前記プリセット角度と前記第2の並列抵抗値に基づいて、前記リング状領域のリアルタイムの抵抗値を計算すること、および
前記リング状領域のプリセット抵抗値を、算出されたリアルタイムの抵抗値に更新することを含む、請求項12に記載の角度決定方法。
【請求項14】
請求項4に記載の角度決定回路に用いられ、
前記角度決定回路内の検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することは、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断し、前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することを含む、請求項13に記載の角度決定方法。
【請求項15】
前記プリセット角度が180度未満であり、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されと判断することは、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えた後、第1の状態に戻されたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断することを含み、
あるいは、
前記プリセット角度が180度に等しく、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されと判断することは、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えたことが検出された場合、前記ターゲットイベントが検出されたと判断することを含む、請求項14に記載の角度決定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年9月20日に中国で出願された中国特許出願201811101734.3号の優先権を主張し、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本開示の実施例は、折りたたみ式スクリーンの技術分野、特に角度決定回路、角度決定方法、折りたたみ式スクリーン端末に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の急速な発展に伴い、折りたたみ式スクリーン端末はますます普及している。一般に、折りたたみ式スクリーン端末は、回転自在に接続される2つのスクリーンを含み、ユーザーは、実際の使用ニーズに基づいて、2つのスクリーン間のなす角(このなす角は折り曲げ角とも呼ばれ、折り曲げ角は0度から180度の範囲で変動することができる)を調整することができる。
【0003】
多くの事例で、ユーザーは折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角を決定したいことがある。現在では、一般的に使用される決定方法は、2つのスクリーンそれぞれに重力センサを追加し、重力センサの成分データに基づいて折り曲げ角を計算する。しかし、重力センサは、比較的複雑な機械的構造を持ち、この機械的構造は、熱応力の影響を受けやすい。このように、重力センサの成分データは、温度因子の影響を受ける可能性が非常に高い。その結果、上記決定方法の精度が比較的低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、従来の折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角の決定方法の精度が比較的低いという問題を解決するための角度決定回路、角度決定方法、および折りたたみ式スクリーン端末を提供する。
【0005】
前述の技術的問題を解決するために、本開示は以下のように実現される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、本開示の実施例は、角度決定回路を提供する。
回転軸を介して回転自在に接続される第1のスクリーンおよび第2のスクリーンを含む折りたたみ式スクリーン端末に用いられる角度決定回路であって、
前記回転軸の外側に抵抗リングが嵌合されており、
前記角度決定回路は、
第1の電源、
一端が前記第1の電源の出力端子に電気的に接続される第1の抵抗、
前記第1のスクリーンに固設され、一端が前記第1の抵抗の他端に電気的に接続され、他端が前記抵抗リングに摺動自在に当接する第1の導電素子、
前記第2のスクリーンに固設され、一端が前記抵抗リングに摺動自在に当接し、他端が接地される第2の導電素子であって、前記抵抗リング上の前記第1の導電素子と前記第2の導電素子の摺動経路が、前記抵抗リングの周方向の同一のリング状領域に位置する第2の導電素子、および
前記第1の抵抗の他端と前記第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、前記第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとのなす角を決定するためのプロセッサを含む。
【0007】
第2の態様によれば、本開示の実施例は、前述の角度決定回路を含む折りたたみ式スクリーン端末を提供する。
【0008】
第3の態様によれば、本開示の実施例は、前述の角度決定回路に用いられる角度決定方法を提供する。前記角度決定方法は、
前記角度決定回路内の第1の抵抗の他端と、前記角度決定回路内の第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得すること、および
前記角度決定回路内の第1の電源の電圧値、前記第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、前記角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を決定することを含む。
【0009】
第4の態様によれば、本開示の実施例は、折りたたみ式スクリーン端末を提供する。メモリ、プロセッサ、および前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で運行することができるコンピューター・プログラムを含み、前記コンピューター・プログラムが前記プロセッサによって実行されるとき、前述の角度決定方法のステップが実現される。
【0010】
本開示の実施例では、折りたたみ式スクリーン端末に角度決定回路を設けることができ、角度決定回路は、第1の電源、第1の抵抗、第1の導電素子、第2の導電素子、およびプロセッサを含むことができる。折りたたみ式スクリーン端末の回転軸の外側に抵抗リングが嵌合されていることが可能である。第1の導電素子と他の部品との間の接続関係を適切に設置し、第2の導電素子と他の部品との間の接続関係を適切に設置することで、第1の導電素子、抵抗リング、および第2の導電素子は分圧回路モジュールを構成することができ、また分圧回路モジュールの抵抗値と分圧値は、折りたたみ式スクリーンの折り曲げ角に関連している。分圧回路モジュールの抵抗値および、分圧値と折りたたみ式スクリーンの折り曲げ角との相関に基づいて、分圧回路モジュールの分圧値を取得した後、プロセッサは、第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および分圧回路モジュールの分圧値に基づいて、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角を決定することができる。
【0011】
本開示の実施例では、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角は、角度決定回路によって決定され、角度決定回路の全体的な構造は非常に単純であり、角度決定回路は、複雑な機械的構造を含まないことがわかる。また、角度決定回路内の各部品の性能は、温度因子の影響を受けにくくなる。したがって、関連する技術と比較して、折り曲げ角を決定する際に、本開示の実施例は、決定結果に対する温度因子の影響を効果的に回避することができ、それによって決定された折り曲げ角の精度を向上させる。
【0012】
本開示の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下にて本開示の実施例を説明するために必要な付随図を簡単に紹介する。一見して、以下の説明の添付図は、本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしにこれらの付随図面から他の図面を引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の実施例による角度決定回路の模式構造図のその1である。
図2】本開示の実施例による折りたたみ式スクリーン端末の模式構造図である。
図3】本開示の実施例による角度決定回路の作業フローチャートである。
図4】本開示の実施例による角度決定回路の等価回路図である。
図5】本開示の実施例による角度決定回路の模式構造図のその2である。
図6】溝型フォトカプラの模式構造図である。
図7】本開示の実施例による角度決定回路の模式構造図のその3である。
図8】本開示の実施例による角度決定方法のフローチャートである。
図9】本開示の実施例による折りたたみ式スクリーン端末のハードウェアの模式構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、本開示の実施例における付随図面を参照し、本開示の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。一見して、記載された実施例は、本開示の実施例の一部であり、すべてではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的努力なしに、取得した他の実施例は、本開示の保護範囲内に収まるものとする。
【0015】
図1を参照して、図1は、本開示の実施例による角度決定回路の模式構造図である。この角度決定回路は、折りたたみ式スクリーン端末に用いられる。折りたたみ式スクリーン端末は、回転軸を介して回転自在に接続される第1のスクリーン1と第2のスクリーン2を含み、回転軸の外側に抵抗リング3が嵌合されている。
【0016】
第1のスクリーン1と第2のスクリーン2は、回転軸を介して回転自在に接続されているため、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対位置は、図1または図2に示す状態であってもよい。図2では、接続部分101、接続部分102、接続部分103が第1のスクリーン1に固設され、接続部分201と接続部分202が第2のスクリーン2に固設されている。
【0017】
図1に示すように、本開示の実施例による角度決定回路は、第1の電源4、第1の抵抗5、第1の導電素子6、第2の導電素子7、およびプロセッサを含む。
【0018】
ただし、第1の抵抗5の一端は、第1の電源4の出力端子に電気的に接続される。具体的には、第1の電源4は電圧調整電源装置であってもよい。
【0019】
第1の導電素子6は、第1のスクリーン1に固設され、第1の導電素子6の一端は、第1の抵抗5の他端に電気的に接続され、第1の導電素子6の他端は、抵抗リング3に摺動自在に当接する。
【0020】
具体的には、第1の導電素子6は金属材料で作成してもよく、第1の導電素子6は、第1のスクリーン1の表示面9に平行でもよい。さらに、第1の導電素子6の他端に第1の接触弾性片を設けることができ、第1の接触弾性片は抵抗リング3に摺動自在に当接することができ、第1の接触弾性片と抵抗リング3との間の接触方法は点接触であってもよい。
【0021】
第2の導電素子7は、第2のスクリーン2に固設され、第2の導電素子7の一端は抵抗リング3に摺動自在に当接し、第2の導電素子7の他端は接地される。抵抗リング3上の第1の導電素子6および第2の導電素子7の摺動経路は、抵抗リング3の周方向の同一のリング状領域に位置する。
【0022】
具体的には、第2の導電素子7は金属材料で作成してもよく、第2の導電素子7および第1の導電素子6に用いる金属材料は、同じでもよく、異なってもよい。第2の導電素子7は、第2のスクリーン2の表示面10に平行でもよい。さらに、第2の導電素子7の一端に第2の接触弾性片を設けることができ、第2の接触弾性片は抵抗リング3に摺動自在に当接することができ、第2の接触弾性片と抵抗リング3との間の接触方法も点接触であってもよい。
【0023】
本開示の実施例では、第1の接触弾性片と第2の接触弾性片の両方が抵抗リング3に摺動自在に当接し、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対的回転中に、抵抗リング3上の第1の接触弾性片と第2の接触弾性片の接触点位置は、相対的に変化する。
【0024】
抵抗リング3上の第1の導電素子6と第2の導電素子7の摺動経路は抵抗リング3の周方向の同一のリング状領域に位置するため、抵抗リング3上の第1の接点弾性片と第2の接触弾性片の接触点位置の相対的な変化に応じて、第1の導電素子6、抵抗リング3、および第2の導電素子7によって形成される分圧回路モジュールの抵抗値が変化し、角度決定回路内の分圧回路モジュールの分圧値も変化する。ここからわかるように、分圧回路モジュールの抵抗値と、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2とのなす角との間に一定の関連がある。言い換えれば、分圧回路モジュールの抵抗値は、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角と関連している。
【0025】
プロセッサは、第1の抵抗5の他端と第2の導電素子7の他端との間の分圧値を取得し、第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて第1のスクリーン1と第2のスクリーン2間のなす角(折り曲げ角とも呼ばれてもよい)を計算するために用いられる。
【0026】
ただし、プロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)でもよい。
【0027】
第1の抵抗5の他端と第2の導電素子7の他端との間の分圧値は、角度決定回路内の分圧回路モジュールの分圧値とみなされてよく、プロセッサがこの分圧値を取得する具体的な実現形式がさまざまであることに留意すべきである。以下に例を用いて説明する。
【0028】
1つの実施形態では、角度決定回路は、アナログ・デジタルコンバータ(Analog-to-Digital Converter、ADC)をさらに含む。プロセッサは、ADCを介して第1の抵抗5と第1の導電素子6の共通端子に電気的に接続され、プロセッサは具体的に、ADCによるサンプリングで得られた分圧値を取得するために用いられる。
【0029】
図1に示すように、第1の抵抗5の他端は、接続ライン11を介して第1の導電素子6の一端に電気的に接続することができ、プロセッサは、ADCを介して接続ライン11に電気的に接続することができることにより、プロセッサは第1の抵抗5と第1の導電素子6の共通端子に電気的に接続される。このようにして、ADCはVoを得ることができる。ここでのVoは分圧回路モジュールの分圧値である。
【0030】
本実施形態を用いると、図3に示すように、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角は、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対的回転によって変化する。このようにして、分圧回路モジュールの抵抗値が変化し、それに応じて分圧回路モジュールの分圧値が変化する。次に、ADCは、分圧回路モジュールの分圧値を取得するためにサンプリングを行い、サンプリングで得られた分圧値をプロセッサに報告することができる。その後、プロセッサはADCによって報告された分圧値に基づいて、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角度を決定することができる。
【0031】
本実施形態では、プロセッサは、ADCを介して分圧回路モジュールの分圧値を非常に簡便に取得することができることがわかる。さらに、ADCは、アナログ信号をデジタル信号に変換することができるため、最終的にプロセッサによって取得された電圧値がデジタル信号となり、プロセッサがデジタル信号を識別および処理することができるようになる。これによって、このデジタル信号に基づいて折り曲げ角を決定するようになる。
【0032】
当然ながら、プロセッサによる分圧回路モジュールの分圧値の取得方法はこれに限定されず、具体には、実際の状況に基づいて決定されることができる。本開示の実施例はこれに限定されない。
【0033】
本開示の実施例では、折りたたみ式スクリーン端末に角度決定回路を設けることができ、角度決定回路は、第1の電源4、第1の抵抗5、第1の導電素子6、第2の導電素子7、およびプロセッサを含むことができる。回転軸の外側に抵抗リング3が嵌合されていることができる。第1の導電素子6と他の部品との間の接続関係を適切に設置し、第2の導電素子7と他の部品との間の接続関係を適切に設置すると、第1の導電素子6、抵抗リング3、および第2の導電素子7は分圧回路モジュールを構成することができ、また分圧回路モジュールの抵抗値と分圧値は、折りたたみ式スクリーンの折り曲げ角に関連している。分圧回路モジュールの分圧値を取得した後、分圧回路モジュールの抵抗値および、分圧値と折りたたみ式スクリーンの折り曲げ角との相関に基づいて、プロセッサは、第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および分圧回路モジュールの分圧値に基づいて、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角を決定することができる。
【0034】
本開示の実施例では、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角は、角度決定回路によって決定され、角度決定回路の全体的な構造は非常に単純であり、角度決定回路は、複雑な機械的構造を含まないことがわかる。また、角度決定回路内の各部品の性能は、温度因子の影響を受けにくくなる。したがって、関連する技術と比較して、折り曲げ角を決定する際に、本開示の実施例は、決定結果に対する温度因子の影響を効果的に回避することができ、それによって決定された折り曲げ角の精度を向上させる。
【0035】
選択的に、図1に示すように、抵抗リング3上の第1の導電素子6および第2の導電素子7の当接位置は、リング状領域を第1のアークセクション12と第2のアークセクション13に分割し、第1のアークセクション12は、第2のアークセクション13よりも、第1のスクリーン1の表示面9から離れている。第1のアークセクション12はまた、第2のアークセクション13よりも第2のスクリーン2の表示面10から離れていることが理解できる。
【0036】
プロセッサは具体的に、
第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第1の並列抵抗値を計算し、
リング状領域のプリセット抵抗値と第1の並列抵抗値に基づいて、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2とのなす角を計算するために用いられる。
【0037】
図1の角度決定回路は、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対位置がどのような状態であるかにかかわらず、図4に示す回路に相当し得ることに留意すべきである。図4では、下方に配置された抵抗を可変抵抗とみなすことができ、図1の第1の導電素子6、抵抗リング3、第2の導電素子7によって構成される分圧回路モジュールに相当する。上方に配置された抵抗は固定抵抗とみなすことができ、図1の第1の抵抗5に相当する。VDDは図1の第1の電源4の電圧値に相当し、VoはADCによるサンプリングによって得られる分圧値(つまり、分圧回路モジュールの分圧値)である。第1の抵抗5の抵抗値をR1、分圧回路モジュールの抵抗値をR2とすると、R1、R2、VDD、およびVoは、次の式1を満たす。
Vo=VDD×R2/(R1+R2) (1)
【0038】
抵抗型部品(例えば、抵抗リング3および第1の抵抗5)の抵抗値と比較して、第1の導電素子6および第2の導電素子7の抵抗値は非常に小さく、無視できることに留意すべきである。図1を参照して容易にわかるように、分圧回路モジュールの抵抗値は具体的に、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の並列抵抗値であってもよい。第1のアークセクション12の抵抗値をr1、第2のアークセクション13の抵抗値をr2とすると、r1、r2、R2は、次の式2を満たす。
R2=r1×r2/(r1+r2) (2)
【0039】
第1のスクリーン1と第2のスクリーン2とのなす角(すなわち、折り曲げ角)がΦであるとすると、図1から分かるように、r1、r2、Φの三者は、一定の幾何学的関係を満たす。この幾何学的関係の詳細については、次の式3を参照する。
Φ=360×r2/(r1+r2) (3)
ただし、r1とr2の合計(つまり、r1+r2)は、リング状領域のプリセット抵抗値である。理想的には、プリセット抵抗値を一つの特定の値とみなし、プリセット抵抗値をプロセッサに事前に保存することができる。
【0040】
本実施例では、プロセッサにあらかじめ第1の電源4の電圧値VDDおよび第1の抵抗5の抵抗値R1も記憶することができる。プロセッサは、ADCによるサンプリングで得られた分圧回路モジュールの分圧値Voを取得し、あらかじめ記憶されたVDDとR1、および取得されたVoを前述の式1に代入し、R2を得ることができる。この場合、得られたR2は、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第1の並列抵抗値とする。
【0041】
次に、プロセッサは、あらかじめ記憶されたプリセット抵抗値(すなわち、r1とr2の合計)および第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第1の並列抵抗値R2を式2に代入し、r1とr2の積を得ることができる。r1とr2の和と積の両方が判明している場合、プロセッサは非常に簡便にr1とr2を計算することができると理解することができる。
【0042】
次に、プロセッサは、算出されたr1とr2を式3に代入し、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2とのなす角(すなわち、折り曲げ角)であるΦを得ることができる。
【0043】
前述の式3は、次の式4に変形することができることに留意すべきである。
Φ=360×1/(r1/r2+1) (4)
【0044】
そうすると、r1とr2を計算した後、プロセッサはr1とr2の比(すなわち、r1/r2)を計算することができる。その後、プロセッサは、算出されたr1とr2の比を前述の式4に代入し、折り曲げ角であるΦを得ることができる。
【0045】
本実施例では、プロセッサは、第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクション12および第2のアークセクション13の第1の並列抵抗値を計算できることがわかる。その後、プロセッサは、リング状領域のプリセット抵抗値と第1の並列抵抗値に基づいて、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角度を非常に簡便に計算することができる。
【0046】
選択的に、角度決定回路には検出モジュールが含まれている。ただし、検出モジュールはプロセッサに電気的に接続され、検出モジュールはターゲットイベントを検出するために用いられる。ターゲットイベントは、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2とのなす角がプリセット角度であるイベントである。
【0047】
プロセッサはさらに、
検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、第1の抵抗5の他端と第2の導電素子7の他端との間の分圧値を取得し、
第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクション12および第2のアークセクション13の第2の並列抵抗値を計算し、
プリセット角度と第2の並列抵抗値に基づいて、リング状領域のリアルタイムの抵抗値を計算し、
リング状領域のプリセット抵抗値を、算出されたリアルタイムの抵抗値に更新するために用いられる。
【0048】
ただし、プリセット角度は、45度、90度、または180度であってもよい。当然ながら、プリセット角度の値はそれに限定されず、ただプリセット角度が0度から180度の間であることを保証する必要があるだけにすぎない。プリセット角度の具体的な値は、本実施例では制限されない。
【0049】
第1の導電素子6と第2の導電素子7はそれぞれ抵抗リング3に摺動自在に当接するため、動作中に抵抗リング3に機械的摩耗が生じ、運転時間が長くなるにつれて抵抗リング3の機械的摩耗度が増加する。その結果、リング状領域の実際の抵抗値(すなわち、r1とr2の実際の合計)と接触インピーダンスの両方が変化する。そうすると、プロセッサが前述の式1から式3に基づいて折り曲げ角を計算する際に、計算結果の精度は、一定の影響を受ける。
【0050】
これに鑑み、本実施例では、プロセッサは、式2および式3の両方に関するr1とr2(すなわち、プリセット抵抗値)の合計を校正することができる。プリセット抵抗値を校正するために、ターゲットイベントを検出するための検出モジュールを角度決定回路に設置することができる。ターゲットイベントは、折り曲げ角がプリセット角度であるイベントである。
【0051】
検出モジュールの設置によって、プロセッサは、検出モジュールを使用してターゲットイベントを検出することができる。検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、現在のΦ(すなわち、折り曲げ角)をプリセット角度とみなすことができる。この場合、プロセッサは、現在でADCによるサンプリングによって得られるVo(すなわち、分圧回路モジュールの分圧値)を取得し、あらかじめ記憶されたVDDとR1、および現在でADCによるサンプリングによって得られるVoを前述の式1に代入して、R2を得ることができる。このようにして、得られたR2は、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第2の並列抵抗値として使用される。
【0052】
次に、プロセッサは、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第2の並列抵抗値であるR2を前述の式2に代入し、プリセット角度をΦの値として前述の式3に代入し、式2と式3を連立で解いて、r1とr2をそれぞれ得ることができる。その後、プロセッサは、得られたr1とr2の合計を算出されたリング状領域のリアルタイムの抵抗値として使用することができる。最後に、プロセッサはリング状領域のプリセット抵抗値を算出されたリアルタイムの抵抗値で更新して、プリセット抵抗値に対する校正を実現する。
【0053】
本実施例では、プロセッサはプリセット抵抗値に対する校正を非常に簡便に実施することができ、その結果、プロセッサは校正されたプリセット抵抗値に基づいて折り曲げ角を決定することができ、決定結果の精度を効果的に保証することができる。
【0054】
選択的に、図5に示すように、第1のスクリーン1には第1の接続部14が固設されており、第2のスクリーン2には第2の接続部15が固設されており、第2の接続部15と第1の接続部14がお互いに嵌合する。第1のスクリーン1と第2のスクリーン2が相対的に回転する場合、第2の接続部15と第1の接続部14が相対的に回転することができることに留意すべきである。
【0055】
検出モジュールには、溝型フォトカプラ16と金属バッフル17が含まれている。
【0056】
ただし、溝型フォトカプラ16は、第2の接続部15部の壁に固設され、溝型フォトカプラ16と第2のスクリーン2の表示面10とのなす角は0度である。
【0057】
金属バッフル17は、第1の接続部14の壁に固設され、金属バッフル17と第1のスクリーン1の表示面9とのなす角がプリセット角度である。プリセット角度は0度より大きく、180度以下である。ただし、金属バッフル17は、第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対的回転中に、溝型フォトカプラ16の溝18に出入りすることができる。
【0058】
プロセッサは溝型フォトカプラ16のコレクタ電極に電気的に接続されており、プロセッサは具体的に、
コレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる。
【0059】
具体的には、第2の接続部15が、第1の接続部14の外側に嵌合されてもよい。この場合、溝型フォトカプラ16を第2の接続部15の内壁に溶接され、金属バッフル17を第1の接続部14の外壁に溶接されてもよい。当然ながら、第2の接続部15は、第1の接続部14の内部に嵌合してもよい。この場合、溝型フォトカプラ16を第2の接続部15の外壁に溶接してもよく、金属バッフル17を第1の接続部14の内壁に溶接しもよい。説明を容易にするために、本実施例では、いずれも第2の接続部15が第1の接続部14の外側に嵌合されている状態を例として用いる。
【0060】
一般に、溝型フォトカプラ16は図6に示す構造であり、溝型フォトカプラ16には赤外線発光管19とフォトトランジスタ20が含まれる。溝型フォトカプラ16の溝18は赤外線発光管19とフォトトランジスタ20の間に設けられており、溝型フォトカプラ16のコレクタ電極は、具体的に赤外線発光管19のコレクタ電極である。
【0061】
赤外線発光管19とフォトトランジスタ20の間に金属遮蔽がない場合、フォトトランジスタ20はオン状態にあり、赤外線発光管19とフォトトランジスタ20との間に金属遮蔽がある場合、フォトトランジスタ20はオフ状態にあると理解できる。溝型フォトカプラ16は前述の特性を有するため、機械的な回転位置決めに溝型フォトカプラ16を使用できる。
【0062】
本実施例では、異なるプリセット角度によって、プロセッサは検出モジュールを使用してターゲットイベントを検出する方法が一定の相違がある。
【0063】
1つの実現形式では、プリセット角度は180度未満であり、
プロセッサは具体的に、
コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えた後、第1の状態に戻されたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられ、
別の実現形式では、プリセット角度は180度に等しく、
プロセッサは具体的に、
コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる。
【0064】
前述の2つの実現形式では、コレクタ電極の出力状態が第1の状態であることはフォトトランジスタ20がオン状態であることを示すために用いられ、コレクタ電極の出力状態が第2の状態であることはてフォトトランジスタ20がオフ状態であることを示すために用いられる。第1の状態は1で表し、第2の状態は0で表すことができる。
【0065】
プリセット角度が180度未満(例えば、プリセット角度90度)であるとすると、図5から容易にわかるように、折り曲げ角が90度のとき、金属バッフル17の一端が溝18の内側にちょうど位置する。この場合、フォトトランジスタ20はオフ状態にある。そうすると、フォトトランジスタ20のコレクタ電極の出力状態は第2の状態である。折り曲げ角が90度でない場合、金属バッフル17の一端は溝18の外側に位置する。この場合、フォトトランジスタ20はオン状態にある。そうすると、フォトトランジスタ20のコレクタ電極の出力状態は第1の状態である。
【0066】
このようにして、折り曲げ角が90度を超えるように第1の接続部14および第2の接続部15の相対的回転中に、コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替え、その後第1の状態に戻る。これに鑑み、コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えた後、第1の状態に戻されたことが検出された場合、プロセッサはターゲットイベントが検出されたと判断することができる。
【0067】
プリセット角度が180度に等しいとすると、図5から容易にわかるように、折り曲げ角が180度のとき、金属バッフル17の一端が溝18にちょうど位置する。この場合、フォトトランジスタ20はオフ状態にある。そうすると、フォトトランジスタ20のコレクタ電極の出力状態は第2の状態である。折り曲げ角が180度でない場合、金属バッフル17の一端は溝18の外側に位置する。この場合、フォトトランジスタ20はオン状態にあり、フォトトランジスタ20のコレクタ電極の出力状態は第1の状態である。折り曲げ角は大きくとも180度であるため、折り曲げ角が180度でない状態から180度に切り替えると、コレクタ電極の出力状態は第1の状態から第2の状態に変化するだけである。
【0068】
このようにして、折り曲げ角が180度になるように第1の接続部14と第2の接続部15の相対的回転中に、コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替える。これに鑑み、コレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えたことが検出された場合、プロセッサはターゲットイベントが検出されたと判断することができる。
【0069】
本実施例では、検出モジュールは非常に単純な構造を有し、プロセッサはコレクタ電極の出力状態の変化を検出するだけで、ターゲットイベントを確実に検出することができることがわかる。
【0070】
選択的に、プリセット角度は180度未満であり、
プロセッサは具体的に、
ターゲットイベントが検出されたと判断された場合、出力状態が第2の状態に切り替える前と後の二つの第1の状態における第1の抵抗5の他端と第2の導電素子7の他端との間の分圧値を取得し、
第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および2つの分圧値の平均値に基づいて、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第2の並列抵抗値を計算する用いられる。
【0071】
以下では、具体例を用いて本実施例の具体的な実施プロセスを説明する。
【0072】
プリセット角度が90度であるとすると、折り曲げ角が90度を超えるプロセスで、コレクタ電極の出力状態が0から1に切り替え、また1から0に切り替える。プロセッサは、出力状態が1に切り替える前と後の2つの出力状態が0である場合の分圧回路モジュールの2つの分圧値、V90 とV90 を取得できる。次に、プロセッサは、V90 とV90 の平均値、つまり(V90 +V90 )/2を計算することができる。その後、第2の並列抵抗値の計算時、プロセッサは(V90 +V90 )/2をVoの実値として前述の式1に代入することができる。これによって、溝型フォトカプラ16および金属バッフル17の構造寸法が計算結果に影響を与えられないようになる。
【0073】
本実施例では、プリセット角度が180度未満の場合、プロセッサは、第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および2つの分圧値の平均値に基づいて、第2の並列抵抗値を計算することができ、これによって溝型フォトカプラ16と金属バッフル17の構造寸法による計算結果への影響を効果的に防げることがわかる。このようにして、プロセッサがプリセット抵抗値を校正するときの校正効果が効果的に保証される。
【0074】
選択的に、図5に示すように、第1の接続部14の外壁には、2つの金属バッフル17を同時に設けることができる。1つの金属バッフル17に対応するプリセット角度は90度、もう1つの金属バッフル17に対応するプリセット角度は180度であってもよい。V90 とV90 を得た後、プロセッサは、V90 、V90 、および180度のプリセット角度に基づいて、プリセット抵抗値を校正することもできる。
【0075】
具体的には、180度というプリセット角度に対して、コレクタ電極の出力状態が0から1に切り替えたことをプロセッサが検出した場合、プロセッサは、出力状態が1に切り替えた後の抵抗分圧モジュールの分圧値V180 を取得することができる。その後、線形抵抗の特性に基づいて、プロセッサは次の式5を用いてV180を得ることができる。
180=V180 +(V90 -V90 )/2 (5)
【0076】
その後、第2の並列抵抗値の計算時に、プロセッサはV180をVoの実値として前述の式1に代入し、計算結果に基づいてプリセット抵抗値を校正することができる。
【0077】
本実施例では、第1の接続部14の外壁に2つの金属バッフル17が設けられることによって、0度から180度までを0度から90度までと90度から180度までの2つの区間に分割することができ、プロセッサは、抵抗の線形度に基づいて、90度と180度の位置で、プリセット抵抗値を校正することができる。校正効果をさらに向上させるために、0度から180度までを2つ以上の区間に分割するように、2つ以上の金属バッフル17(例えば、図5に基づいて170度の位置に金属バッフル17をもう1つ設置することができる)を第1の接続部14の外壁に設けることができる。
【0078】
選択的に、図7に示すように、第1のスクリーン1には第1の接続部14が固設されており、第2のスクリーン2は、第2の接続部15が固設されており、第2の接続部15と第1の接続部14がお互いに嵌合する。第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対的回転中に、第2の接続部15と第1の接続部14が相対的に回転することができることに留意すべきである。
【0079】
検出モジュールには、第2の電源(図示されていない)、第2の抵抗(図示されていない)、金属弾性片21(例えば、金属軟弾性片)、および金属バッフル17が含まれる。
【0080】
ただし、第2の抵抗の一端は、第2の電源の出力端子に電気的に接続される。具体的には、第2の電源の電圧値は1.8Vであってもよい。
【0081】
金属弾性片21は、第2の接続部15の壁に固設され、金属弾性片21と第2のスクリーン2の表示面10とのなす角は0度であり、金属弾性片21は、第2の抵抗の他端に電気的に接続される。
【0082】
金属バッフル17は、第1の接続部14の壁に固設され、金属バッフル17と第1のスクリーン1の表示面9とのなす角はプリセット角度であり、金属バッフル17は接地され、プリセット角度は0度より大きく、180度以下である。第1のスクリーン1と第2のスクリーン2の相対的回転中に、金属弾性片21が金属バッフル17と接触することができる。選択的に、金属バッフル17は、接地されてもよい。
【0083】
プロセッサは、金属弾性片21にも電気的に接続され、プロセッサは具体的に
金属弾性片21の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替えたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる。
【0084】
具体的には、第2の接続部15が、第1の接続部14の外側に嵌合されてもよい。この場合、金属弾性片21は第2の接続部15の内壁に溶接されてもよく、金属バッフル17は、第1の接続部14の外壁に溶接されてもよい。当然ながら、第2の接続部15は、第1の接続部14の内部に嵌合されてもよい。この場合、金属弾性片21は第2の接続部15の外壁に溶接されてもよく、金属バッフル17は、第1の接続部14の内壁に溶接されてもよい。説明を容易にするために、本実施例では、いずれも第2の接続部15が第1の接続部14の外側に嵌合されている状態を例として説明する。
【0085】
本実施例では、金属弾性片21の信号状態が第3の状態であることは、金属弾性片21に電流が流れていないことを示すために用いられ、金属弾性片21の信号状態が第4の状態であることは、金属弾性片21に電流が流れることを示すために用いられる。第3の状態は1で表し、第4の状態は0で表すことができる。
【0086】
具体的には、金属バッフル17が1つ、2つ、3つ、または3つ以上であってもよいが、ここでは1つずつ列挙されない。
【0087】
図7から容易にわかるように、折り曲げ角がプリセット角度であるとき、金属弾性片21は金属バッフル17とちょうど接触し、金属弾性片21に電流が流れるため、金属弾性片21の信号状態は第3の状態になる。折り曲げ角がプリセット角度でない場合、金属弾性片21は金属バッフル17と接触せず、金属弾性片21には電流が流れないため、金属弾性片21の信号状態は第4の状態になる。
【0088】
このようにして、折り曲げ角がプリセット角度に達するように第1の接続部14と第2の接続部15の相対的回転中に、金属弾性片21の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替える。これに鑑み、金属弾性片21の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替えたことが検出された場合、プロセッサはターゲットイベントが検出されたと判断することができる。
【0089】
本実施例では、検出モジュールは非常に単純な構造を有し、プロセッサは、金属弾性片21の信号状態の変化を検出するだけで、ターゲットイベントを確実に検出することができることがわかる。
【0090】
選択的に、プロセッサは具体的に、
取得された分圧値がプリセット角度に対応したプリセット電圧範囲内に収まる場合、第1の電源4の電圧値、第1の抵抗5の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクション12と第2のアークセクション13の第2の並列抵抗値を計算する。
【0091】
プリセット角度が90度であるとすると、金属弾性片21が金属軟弾性片の場合、金属弾性片21が金属バッフル17に接触する(つまり、折り曲げ角が90度)状態から金属バッフル17に接触しない状態になるプロセスでは、金属弾性片21が振動する。金属弾性片21の振動により、折り曲げ角が90度ではない(例えば、折り曲げ角が91度、92度など)状態にあっても、プロセッサは、金属弾性片21の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替えたことが検出したことがある。この場合、プロセッサは90度の折り曲げ角に基づいてプリセット抵抗値を校正するため、校正されたプリセット抵抗値は実際の状況と一致しない。
【0092】
前述の問題を解決するために、本実施例では、プロセッサは、ジッター除去アルゴリズムを使用してもよい。具体的には、プリセット角度とプリセット電圧範囲の間の対応関係を、プロセッサに記憶することができる。ただし、いずれか一つのプリセット角度に対応するプリセット電圧範囲には、折り曲げ角がプリセット角度であるときの分圧回路モジュールの分圧値の適切な値が含まれる。
【0093】
例えば、90度に対応するプリセット電圧範囲は(V90 、V90 )になる。ここで、V90 はV90 より小さく、V90 はある折り曲げ角(例えば、折り曲げ角90-Δ)に対応する分圧値とみなすことができ、V90 は別の折り曲げ角(例えば、折り曲げ角90+Δ)に対応する分圧値とみなすことができ、Δは非常に小さい値である。このようにして、金属弾性片21の信号状態の変化を検出してターゲットイベントを検出した後、プロセッサはADCによるサンプリングで得られた分圧値を取得することができる。次に、プロセッサは、取得された分圧値がV90 とV90 との間にあるかどうかを判断することができる。
【0094】
決定結果が「はい」の場合、プロセッサは第2の並列抵抗値を計算して、プリセット抵抗値を校正することができる。
【0095】
決定結果が「いいえ」の場合、折り曲げ角が実際にはプリセット角度ではないことを示し、ターゲットイベントがプロセッサによって検出されたことは、金属弾性片21の振動に起因する可能性が高い。したがって、プロセッサは、第2の並列抵抗値も計算せず、プリセット抵抗値も校正しない。
【0096】
本実施例では、折り曲げ角がプリセット角度であることをプロセッサが正確に判断できる場合、プロセッサは、折り曲げ角がプリセット角度である場合にのみ、プリセット抵抗値を校正することがわかる。これにより、プロセッサのリソース消費を効果的に節約し、プリセット抵抗値に対する校正時の校正効果を保証できる。
【0097】
選択的に、前述の、溝型フォトカプラ16を使用した校正方法と金属バッフル17を使用した校正方法を組み合わせて、プリセット抵抗値に対する校正精度を向上させることができる。具体的には、第2の接続部15の外壁には、溝型フォトカプラ16と金属バッフル17の両方を設置することができる。ただし、溝型フォトカプラ16は、折り曲げ角が180度でない場合(例えば、90度や170度など)を検出するために使用することができ、金属バッフル17は折り曲げ角が180度の場合を検出するために使用することができる。
【0098】
前述の実施例に係る折りたたみ式スクリーン端末は、タイプがさまざまであることに留意すべきである。具体的には、折りたたみ式スクリーン端末は、コンピューター(Computer)、携帯電話、タブレットコンピューター(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピューター(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、略してPDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。
【0099】
以上をまとめ、関連する技術と比較して、本実施例では、折り曲げ角の決定時、決定結果に対する温度因子の影響を効果的に回避することができ、それによって決定された折り曲げ角の精度を向上させる。
【0100】
本開示の実施例は、さらに折りたたみ式スクリーン端末を提供する。この折りたたみ式スクリーン端末は、前述の角度決定回路を含む。角度決定回路の具体的な実施プロセスは、前述の説明を参照すればよく、本開示の実施例に限定されない。
【0101】
角度決定回路は、前述の技術的効果を有するため、角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末も対応する技術的効果を有し、ここでは詳細については記載しない。
【0102】
図8を参照して、図8は、本開示の実施例による角度決定方法のフローチャートである。この方法は、折りたたみ式スクリーン端末の角度決定回路に用いられる。折りたたみ式スクリーン端末は、回転軸を介して回転自在に接続される第1のスクリーンおよび第2のスクリーンを含み、回転軸の外側に抵抗リングが嵌合されており、角度決定回路は、
第1の電源、
一端が第1の電源の出力端子に電気的に接続される第1の抵抗、
第1のスクリーンに固設され、一端が第1の抵抗の他端に電気的に接続され、他端が抵抗リングに摺動自在に当接する第1の導電素子、および
第2のスクリーンに固設され、一端が抵抗リングに摺動自在に当接し、他端が接地される第2の導電素子であって、抵抗リング上の第1の導電素子と第2の導電素子の摺動経路が、抵抗リングの周方向の同一のリング状領域に位置する第2の導電素子を含む。
【0103】
図8に示すように、この方法は以下のステップを含む。
【0104】
ステップ801:角度決定回路内の第1の抵抗の他端と、角度決定回路内の第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得する。
【0105】
ステップ802:角度決定回路内の第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値および取得された分圧値に基づいて、角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンとの第2のスクリーンとのなす角を決定する。
【0106】
選択的に、抵抗リング上の第1の導電素子と第2の導電素子の当接位置が、リング状領域を第1のアークセクションと第2のアークセクションに分割し、第1のアークセクションは、第2のアークセクションよりも第1のスクリーンの表示面から離れている。
【0107】
角度決定回路内の第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンとの第2のスクリーンとのなす角を決定することは、
角度決定回路内の第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第1の並列抵抗値を計算すること、および
リング状領域のプリセット抵抗値、および第1の並列抵抗値に基づいて、角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を計算することを含む。
【0108】
選択的に、角度決定回路はさらに、
第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角がプリセット角度であるターゲットイベントを検出するための検出モジュールを含む。
【0109】
この方法はさらに、
角度決定回路内の検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得すること、
第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算すること、
プリセット角度と第2の並列抵抗値に基づいて、リング状領域のリアルタイムの抵抗値を計算すること、および
リング状領域のプリセット抵抗値を、算出されたリアルタイムの抵抗値に更新することを含む。
【0110】
選択的に、第1のスクリーンには第1の接続部が固設されており、第2のスクリーンには第2の接続部が固設されており、第2の接続部と第1の接続部がお互いに嵌合されており、
検出モジュールは、
第2の接続部の壁に固設され、第2のスクリーンの表示面とのなす角が0度である溝型フォトカプラ、および
第1の接続部の壁に固設され、第1のスクリーンの表示面とのなす角がプリセット角度であり、プリセット角度は0度より大きく、180度以下である金属バッフルであって、第1のスクリーンと第2のスクリーンの相対的回転中、金属バッフルが溝型フォトカプラの溝に出入りすることができる金属バッフルを含み、
角度決定回路内の検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することは、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断し、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することを含む。
【0111】
選択的に、プリセット角度は180度未満であり、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断することは、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えた後、第1の状態に戻されたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断することを含み、
あるいは
プリセット角度が180度に等しく、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断することは、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断することを含む。
【0112】
選択的に、プリセット角度は180度未満であり、
ターゲットイベントが検出されたと判断し、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することは、
ターゲットイベントが検出されたと判断し、出力状態が第2の状態に切り替える前と後の二つの第1の状態における、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することを含み、
第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算することは、
第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および2つの分圧値の平均値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算することを含む。
【0113】
選択的に、第1のスクリーンには第1の接続部が固設されており、第2のスクリーンには第2の接続部が固設されており、第2の接続部と第1の接続部がお互いに嵌合されており、
検出モジュールは、
第2の電源、
一端が第2の電源の出力端子に電気的に接続される第2の抵抗、
第2の接続部の壁に固設され、第2のスクリーンの表示面とのなす角が0度であり、第2の抵抗の他端に電気的に接続される金属弾性片、および
第1の接続部の壁に固設され、第1のスクリーンの表示面とのなす角がプリセット角度である金属バッフルであって、金属バッフルが接地され、プリセット角度が0度よりも大きく180度以下であり、第1のスクリーンと第2のスクリーンの相対的回転中、金属弾性片と金属バッフルとが接触できる金属バッフルを含み、
角度決定回路内の検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することは、
金属弾性片の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替えたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断し、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することを含む。
【0114】
選択的に、第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算することは、
取得された分圧値がプリセット角度に対応するプリセット電圧範囲内にある場合、第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算することを含む。
【0115】
選択的に、角度決定回路はさらにADCを含み、ADCは第1の抵抗と第1の導電素子との共通端子に電気的に接続される。
【0116】
角度決定回路内の第1の抵抗の他端と角度決定回路内の第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得することは、
ADCによるサンプリングで得られた分圧値を取得することを含む。
【0117】
本開示の実施例では、折りたたみ式スクリーン端末の折り曲げ角は、角度決定回路によって決定され、角度決定回路の全体的な構造は非常に単純であり、角度決定回路は、複雑な機械的構造を含まないことがわかる。また、角度決定回路内の各部品の性能は、温度因子の影響を受けにくくなる。したがって、関連する技術と比較して、折り曲げ角を決定する際に、本開示の実施例は、決定結果に対する温度因子の影響を効果的に回避することができ、それによって決定された折り曲げ角の精度を向上させる。
【0118】
図9について、図9は、本開示の実施例による折りたたみ式スクリーン端末900のハードウェアの模式構造図である。図9に示すように、折りたたみ式スクリーン端末900は、無線周波数ユニット901、ネットワークモジュール902、音声出力ユニット903、入力ユニット904、センサ905、表示ユニット906、ユーザー入力ユニット907、インターフェース・ユニット908、メモリ909、プロセッサ9010、および電源9011などの部品を含むが、これらに限定されない。当業者は、図9に示す折りたたみ式スクリーン端末の構造は、折りたたみ式スクリーン端末900に制限をもたらすものではなく、折りたたみ式スクリーン端末900は、図示されているものよりも多いもしくは少ない部品を含み、あるいは、いくつかの部品もしくは異なる部品の配置を組み合わせてもよいことがわかる。本開示の実施例において、折りたたみ式スクリーン端末900は、携帯電話、タブレットコンピューター、パームトップコンピューター、車載端末、ウェアラブル機器、歩数計などを含むが、これらに限定されない。留意すべきことは、折りたたみ式スクリーン端末900は、回転軸を介して回転自在に接続される第1のスクリーンおよび第2のスクリーンを含み、回転軸の外側に抵抗リングが嵌合されており、折りたたみ式スクリーン端末900はさらに角度決定回路を含み、この回路は、
第1の電源、
一端が第1の電源の出力端子に電気的に接続される第1の抵抗、
第1のスクリーンに固設され、一端が第1の抵抗の他端に電気的に接続され、他端が抵抗リングに摺動自在に当接する第1の導電素子、および
第2のスクリーンに固設され、一端が抵抗リングに摺動自在に当接し、他端が接地される第2の導電素子であって、抵抗リング上の第1の導電素子と第2の導電素子の摺動経路が、抵抗リングの周方向の同一のリング状領域に位置する第2の導電素子を含む。
【0119】
プロセッサ9010は、
角度決定回路内の第1の抵抗の他端と、角度決定回路内の第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、
角度決定回路内の第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を決定するために用いられる。
【0120】
本開示の実施例では、折りたたみ式スクリーン端末900の折り曲げ角は、角度決定回路によって決定され、角度決定回路の全体的な構造は非常に単純であり、角度決定回路は複雑な機械的構造を含まない。また、角度決定回路内の各部品の性能は、温度因子の影響を受けにくくなる。したがって、関連する技術と比較して、折り曲げ角を決定する際に、本開示の実施例は、決定結果に対する温度因子の影響を効果的に回避することができ、それによって決定された折り曲げ角の精度を向上させる。
【0121】
選択的に、抵抗リング上の第1の導電素子と第2の導電素子の当接位置が、リング状領域を第1のアークセクションと第2のアークセクションに分割し、第1のアークセクションは、第2のアークセクションよりも第1のスクリーンの表示面から離れている。
【0122】
プロセッサ9010は具体的に、
角度決定回路内の第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第1の並列抵抗値を計算し、
リング状領域のプリセット抵抗値と第1の並列抵抗値に基づいて、角度決定回路を有する折りたたみ式スクリーン端末の第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角を計算するために用いられる。
【0123】
選択的に、角度決定回路はさらに、
第1のスクリーンと第2のスクリーンとのなす角がプリセット角度であるターゲットイベントを検出するための検出モジュールを含み、
プロセッサ9010はさらに、
角度決定回路内の検出モジュールによってターゲットイベントが検出された場合、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、
第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算し、
プリセット角度と第2の並列抵抗値に基づいて、リング状領域のリアルタイムの抵抗値を計算し、
リング状領域のプリセット抵抗値を、算出されたリアルタイムの抵抗値に更新するために用いられる。
【0124】
選択的に、第1のスクリーンには第1の接続部が固設されており、第2のスクリーンには第2の接続部が固設されており、第2の接続部と第1の接続部がお互いに嵌合されており、
検出モジュールは、
第2の接続部の壁に固設され、第2のスクリーンの表示面とのなす角が0度である溝型フォトカプラ、および
第1の接続部の壁に固設され、第1のスクリーンの表示面とのなす角がプリセット角度であり、プリセット角度が0度よりも大きく180度以下である金属バッフルであって、第1のスクリーンと第2のスクリーンの相対的回転中、金属バッフルが溝型フォトカプラの溝に出入りすることができる金属バッフルを含み、
プロセッサ9010は具体的に、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態がプリセット変化を生じたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断し、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との分圧値を取得するために用いられる。
【0125】
選択的に、プリセット角度は180度未満であり、
プロセッサ9010は具体的に、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えた後、第1の状態に戻ったことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる、
あるいは、
プリセット角度が180度に等しく、
プロセッサ9010は具体的に、
溝型フォトカプラのコレクタ電極の出力状態が第1の状態から第2の状態に切り替えたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断するために用いられる、
【0126】
選択的に、プリセット角度は180度未満であり、
プロセッサ9010は具体的に、
ターゲットイベントが検出されたと判断された場合、出力状態が第2の状態に切り替える前と後の二つの第1の状態における、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得し、
第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および2つの分圧値の平均値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算するために用いられる。
【0127】
選択的に、第1のスクリーンには第1の接続部が固設されており、第2のスクリーンには第2の接続部が固設されており、第2の接続部と第1の接続部がお互いに嵌合されており、
検出モジュールは、
第2の電源、
一端が第2の電源の出力端子に電気的に接続される第2の抵抗、
第2の接続部の壁に固設され、第2のスクリーンの表示面とのなす角が0度であり、第2の抵抗の他端に電気的に接続される金属弾性片、および
第1の接続部の壁に固設され、第1のスクリーンの表示面とのなす角がプリセット角度である金属バッフルであって、金属バッフルは接地され、プリセット角度が0度よりも大きく180度以下であり、第1のスクリーンと第2のスクリーンの相対的回転中金属弾性片が金属バッフルと接触することができる金属バッフルを含み、
プロセッサ9010は具体的に、
金属弾性片の信号状態が第3の状態から第4の状態に切り替えたことが検出された場合、ターゲットイベントが検出されたと判断し、第1の抵抗の他端と第2の導電素子の他端との間の分圧値を取得するために用いられる。
【0128】
選択的に、プロセッサ9010は具体的に、
取得された分圧値がプリセット角度に対応するプリセット電圧範囲内にある場合、第1の電源の電圧値、第1の抵抗の抵抗値、および取得された分圧値に基づいて、第1のアークセクションと第2のアークセクションの第2の並列抵抗値を計算するために用いられる。
【0129】
選択的に、角度決定回路はさらにADCを含み、ADCは第1の抵抗と第1の導電素子との共通端子に電気的に接続される。
【0130】
プロセッサ9010は具体的に、
ADCによるサンプリングで得られた分圧値を取得するために用いられる。
【0131】
本開示の実施例では、無線周波数ユニット901は、情報送受信または通話中の信号の送受信に用いられ、具体的に、基地局からの下りリンクデータを受信した後、プロセッサ9010に送信して処理させ、また上りリンクデータを基地局に送信するために用いられる。一般に、無線周波数ユニット901には、アンテナ、少なくとも1つのアンプ、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュープレクサーなどを含むが、これらに限定されない。さらに、無線周波数ユニット901は、無線通信システムを介してネットワークおよび他の装置と通信することができる。
【0132】
折りたたみ式スクリーン端末は、ネットワークモジュール902を介してワイヤレスブロードバンドインターネットアクセスをユーザーに提供し、例えば、ユーザーの電子メールの送受信、Webページの閲覧、またストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0133】
音声出力ユニット903は、無線周波数ユニット901またはネットワークモジュール902によって受信されたまたはメモリ909に記憶された音声データを音声信号に変換し、音声として出力することができる。さらに、音声出力ユニット903は、折りたたみ式スクリーン端末900によって実行される特定の機能に関する音声出力(例えば、呼び出し信号受信音やメッセージ受信音など)を提供することもできる。音声出力ユニット903には、スピーカー、ブザー、受話器などが含まれる。
【0134】
入力ユニット904は、音声信号またはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット904には、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(Graphics Processing Unit、GPU)9041とマイク9042を含めることができる。グラフィックス・プロセッシング・ユニット9041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(カメラなど)によって取得された静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理されたイメージフレームは、表示ユニット906に表示されてもよい。グラフィックス・プロセッシング・ユニット9041によって処理されたイメージフレームは、メモリ909(または他の記憶媒体)に記憶するか、無線周波数ユニット901またはネットワークモジュール902を介して送信することができる。マイク9042は、音を受信し、受信した音を音声データに加工することができる。処理された音声データは、電話通話モードで、無線周波数ユニット901を介して移動体通信基地局に送信できるフォーマット出力に変換することができる。
【0135】
折りたたみ式スクリーン端末900はさらに少なくとも1つのセンサ905を含めることができ、たとえば、光センサ、モーションセンサ、および別のセンサなどである。具体的には、光センサには、周囲光センサと近接センサを含めることができる。周囲光センサは、周囲光の明るさに基づいて表示パネル9061の輝度を調整することができ、また近接センサは、折りたたみ式スクリーン端末900が耳の近くに移動するとき、表示パネル9061および/またはバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度センサは、全方向(通常は3軸)の加速度の大きさを検出することができ、静止状態にあるときに、振幅と重力の方向を検出することができ、折りたたみ式スクリーン端末の姿勢認識(例えば、縦長と横長のスクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力姿勢校正など)や振動認識関連機能(歩数計、タッピングなど)などに適用できる。センサ905はまた、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを含むことができる。詳細はここには記載されていない。
【0136】
表示ユニット906は、ユーザーによって入力された情報、またはユーザーに提供された情報を表示するために用いられる。表示パネル9061を含むことができ、表示パネル9061は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形態で表示ユニット906を配置することができる。
【0137】
ユーザー入力ユニット907は、数字や文字の入力情報を受信し、折りたたみ式スクリーン端末のユーザー設置や機能制御に関するキー信号入力を生成するために用いられる。具体的には、ユーザー入力ユニット907は、タッチパネル9071と他の入力デバイス9072を含むことができる。タッチパネル9071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、タッチパネル9071は、その上またはその近くのユーザーのタッチ操作(タッチパネル9071上またはタッチパネル9071の近くで、指またはスタイラスなどの適切なオブジェクトやアクセサリを使用して行う操作など)を収集することができる。そのうち、タッチパネル9071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの2つの部品を含むことができる。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザーのタッチ方向を検出し、タッチ操作によってもたらす信号を検出し、その信号をタッチコントローラに送信する。タッチコントローラは、タッチ検出装置上にタッチ情報を受信し、それを接触点座標に変換し、この接触点座標をプロセッサ9010に送信し、プロセッサ9010から送信されたコマンドを受信して実行する。さらに、タッチパネル9071は、例えば、抵抗型、静電容量型、赤外線、または表面音波などのさまざまな形態で、実現できる。タッチパネル9071に加え、ユーザー入力ユニット907は、さらに他の入力デバイス9072を含むことができる。具体的には、他の入力デバイス9072には、物理キーボード、ファンクションキー(ボリュームコントロールキーまたは電源オン/オフキーなど)、トラックボール、マウス、ジョイスティックなどが含まれるが、これらに限定されない。詳細はここには記載されていない。
【0138】
さらに、タッチパネル9071は表示パネル9061に覆われてもよい。タッチパネル9071がその上またはその近くのタッチ操作を検出すると、タッチパネル9071はタッチイベントのタイプを決定するようにプロセッサ9010に送信し、その後、プロセッサ9010は、タッチイベントのタイプに基づいて、表示パネル9061上に対応する視覚出力を提供する。図9では、タッチパネル9071と表示パネル9061は、2つの独立した部品として折りたたみ式スクリーン端末の入出力機能を実施するが、いくつかの実施例では、タッチパネル9071と表示パネル9061を統合し、折りたたみ式スクリーン端末の入出力機能を実施してもよい。具体的に、ここで限定されるものではない。
【0139】
インターフェース・ユニット908は、外部装置と折りたたみ式スクリーン端末900と接続するインターフェースである。例えば、外部装置には、有線または無線のヘッドセット・ポート、外部電源(またはバッテリ充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置と接続するためのポート、音声入出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどがある。インターフェース・ユニット908は、外部装置からの入力(例えば、データ情報や電力など)を受信し、受信した入力を折りたたみ式スクリーン端末900内の1つ以上の要素に送信するか、または、折りたたみ式スクリーン端末900と外部装置の間でデータを送信できるために用いられる。
【0140】
メモリ909は、ソフトウェアプログラムやさまざまなデータを記憶するために用いられる。メモリ909は、主にプログラム記憶領域とデータ記憶領域を含むことができる。そのうち、プログラム記憶領域には、オペレーティング・システム、少なくとも1つの機能に必要とされるアプリケーション(音声再生機能や画像再生機能など)などを記憶することができる。データ記憶領域には、携帯電話の使用に基づいて作成されたデータ(音声データ、電話帳など)を記憶することができる。さらに、メモリ909には、高速ランダムアクセスメモリを含めることができ、さらに不揮発性メモリを含めることができ、たとえば、少なくとも一つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどである。
【0141】
プロセッサ9010は、折りたたみ式スクリーン端末の制御センターであり、さまざまなインターフェースおよび回線を使用して、折りたたみ式スクリーン端末の各部分に接続されている。メモリ909に記憶されているソフトウェアプログラムやモジュールを起動または実行し、メモリ909に記憶されたデータを呼び出し、折りたたみ式スクリーン端末の各種機能を実行し、データを処理することで、折りたたみ式スクリーン端末の全体監視を行い。プロセッサ9010は、1つ以上のプロセッシングユニットを含めることができる。選択的に、アプリケーション・プロセッサとモデムプロセッサを、プロセッサ9010に統合することができる。アプリケーション・プロセッサは、主にオペレーティング・システム、ユーザーインターフェース、アプリケーション・プログラムなどを処理する。モデムプロセッサは、主に無線通信を処理する。前述のモデムプロセッサは、プロセッサ9010に統合されなくてもよいことがわかる。
【0142】
折りたたみ式スクリーン端末900には、さらに各部品に電力を供給する電源装置9011(例えば、バッテリなど)が含まれてもよい。選択的に、電源装置9011は、電源管理システムを介してプロセッサ9010に論理的に接続することができる。このようにして、電力管理システムを利用することで、充電管理、放電管理、電力消費管理などの機能を実現する。
【0143】
さらに、折りたたみ式スクリーン端末900には、示されていない機能モジュールがいくつかある。詳細はここには記載されていない。
【0144】
選択的に、本開示の実施例はさらに、折りたたみ式スクリーン端末を提供する。プロセッサ9010、メモリ909、およびメモリに909に記憶されプロセッサ9010上で実行することができるコンピュータープログラムを含み、このコンピュータープログラムがプロセッサ9010によって実行されるとき、前述の角度決定方法の実施例におけるステップが実現され、同じ技術的効果が得られる。繰り返しを避けるため、ここでは詳細については説明しない。
【0145】
本開示の実施例はさらに、コンピューター可読記憶媒体を提供する。コンピュータープログラムがコンピューター可読の記憶媒体に記憶され、このコンピュータープログラムがプロセッサによって実行するとき、前述の角度決定方法の実施例の各プロセスを実現される。繰り返しを避けるため、ここでは詳細については説明しない。そのうち、前記コンピューター読み取り可能な記憶媒体とは、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、略してROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory、略してRAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどである。
【0146】
本明細書における「含む」、「包含」という用語、またはほかの任意の変形は、非排他性の「包含」を意図的にカバーすることにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置はそれらの要素を含むだけでなく、明確にリストされていない他の要素も含み、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の要素も含むようになる。それ以上の制限がない限り、「を一つ含む…」という文句によって限定されるた要素は、この要素を含むプロセス、方法、物品、または装置から排除されず、別の同一の要素も存在する。
【0147】
以上の実施方式の説明によれば、当業者が明確に理解すべきことは、上記実施例方法が、ソフトウェアと必要な共通のハードウェアプラットフォームと組み合わせて実現され、当然ながら、代わりにハードウェアで実現されてもよいが、多くの場合に、前者がより良い実施方式である。そのような理解に基づいて、本開示の技術案は、本質的には、または先行技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実施できる。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(ROM/RAM、磁気ディスク、または光ディスクなど)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピューター、サーバー、エアコン、またはネットワーク機器などであってよい)が本開示の各実施例に記載された方法を実行するようにいくつかの指令が含まれている。
【0148】
以上は、添付の図面を結合して本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記の具体的な実施方式に限定されない。上記の具体的な実施方式は、単なる例示であり、限定的ではない。当業者は、本開示の示唆で、本開示の主旨および特許請求の保護範囲から逸脱することなく、多くの形態を開発することもでき、そのようなすべての方式は、本開示の保護範囲に含まれる。

図1
図2
図3
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図7
図8
図9