IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィの特許一覧

特許7066070フレキシブルプリント回路基板アセンブリ
<>
  • 特許-フレキシブルプリント回路基板アセンブリ 図1
  • 特許-フレキシブルプリント回路基板アセンブリ 図2
  • 特許-フレキシブルプリント回路基板アセンブリ 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-28
(45)【発行日】2022-05-12
(54)【発明の名称】フレキシブルプリント回路基板アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/18 20060101AFI20220502BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20220502BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220502BHJP
【FI】
H05K1/18 R
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21Y115:10
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021552217
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 EP2020055540
(87)【国際公開番号】W WO2020178279
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-10-20
(31)【優先権主張番号】19160784.5
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デァ ヴェル ピーテル ヨセフ クララ
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0282304(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第1247690(EP,A2)
【文献】米国特許第5600179(US,A)
【文献】特開平4-206658(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0241624(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0168374(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0016033(US,A1)
【文献】国際公開第89/05034(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/18
F21V 19/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板と、(ii)少なくとも部分的に折り曲げられた支持体と、を備えるプリント回路基板アセンブリであって、
前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板が、第1のPCB領域及び第2のPCB領域を含み、前記第2のPCB領域の少なくとも一部が、前記第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されており、
前記少なくとも部分的に折り曲げられた支持体が、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部を支持するように構成されており、前記少なくとも部分的に折り曲げられた支持体が、第1の支持体領域及び第2の支持体領域を含み、前記第2の支持体領域の少なくとも一部が、前記第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されており、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、前記第1の支持体領域と前記第2の支持体領域との間に構成されており、前記少なくとも部分的に折り曲げられた支持体が、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を折り曲げられた状態に維持するように構成されており、
前記プリント回路基板アセンブリが、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板に機能的に結合された機能的構成要素を更に備え、前記機能的構成要素が、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板によって覆われておらず、かつ前記少なくとも部分的に折り曲げられた支持体によって覆われておらず、
前記機能的構成要素が、前記第1のPCB領域に構成され、固体光源である、プリント回路基板アセンブリ。
【請求項2】
前記第1のPCB領域の少なくとも一部と前記第2のPCB領域の少なくとも一部とが、平行に構成されている、請求項1に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板が、それ自体の上に折り曲げられて構成されている、請求項2に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項4】
前記フレキシブルプリント回路基板が、前記機能的構成要素にわたって構成された開口部を含む、請求項2又は3に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項5】
前記フレキシブルプリント回路基板が、ポリイミド系フレキシブルプリント回路基板を含み、前記フレキシブルプリント回路基板が、15~200μmの範囲から選択される第1の厚さを有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項6】
前記支持体が、100~500μmの範囲から選択される第2の厚さを有し、前記支持体が、塑性変形可能な材料を含み、前記支持体がアルミニウム又は銅を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項7】
前記フレキシブルプリント回路基板が複数の第2のPCB領域を含み、それぞれの前記第2のPCB領域の少なくとも一部が、前記第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項8】
前記支持体が複数の第2の支持体領域を含み、それぞれの前記第2の支持体領域の少なくとも一部が、前記第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されており、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、前記第1の支持体領域と前記第2の支持体領域との間に構成されている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のプリント回路基板アセンブリ。
【請求項9】
(i)請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプリント回路基板アセンブリと、(ii)アセンブリ支持体と、を備えるモジュールであって、
前記アセンブリ支持体が、支持体領域及び複数の弾性要素を含み、前記支持体領域及び前記弾性要素が、前記プリント回路基板アセンブリを収容するための収容位置を画定しており、前記弾性要素が、前記プリント回路基板アセンブリと前記アセンブリ支持体とを一体に保つように構成されている、モジュール。
【請求項10】
前記弾性要素が、前記プリント回路基板アセンブリを前記アセンブリ支持体領域に押し付けるように構成されており、前記アセンブリ支持体が鋼を含み、前記アセンブリ支持体がモノリシックボディである、請求項9に記載のモジュール。
【請求項11】
機能ユニットの第2の機械的固定要素に固定するための第1の機械的固定要素を更に備える、請求項9又は10に記載のモジュール。
【請求項12】
(i)筐体と、(ii)請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプリント回路基板アセンブリと、を備える機能ユニットであって、前記プリント回路基板アセンブリが、前記筐体によって少なくとも部分的に取り囲まれており、前記機能ユニットが照明器具を備える、機能ユニット。
【請求項13】
前記筐体の少なくとも一部が、請求項9又は10に記載のアセンブリ支持体として構成されている、請求項12に記載の機能ユニット。
【請求項14】
請求項11に記載の第2の機械的固定要素を更に備え、前記第2の機械的固定要素が、前記筐体に機能的に結合されており、前記機能ユニットが、請求項11に記載のモジュールを備え、前記モジュールの前記第1の機械的固定要素と、前記機能ユニットの前記第2の機械的固定要素とが、前記モジュールと前記筐体とを一体に保つように構成されている、請求項12に記載の機能ユニット。
【請求項15】
プリント回路基板アセンブリを製造する方法であって、前記方法が、
(i)フレキシブルプリント回路基板と、(ii)支持体とを供給するステップであって、前記フレキシブルプリント回路基板が、第1のPCB領域及び第2のPCB領域を含み、前記支持体が、第1の支持体領域及び第2の支持体領域を含み、前記支持体が、変形可能な材料を含む、ステップと、
折り曲げ段階であって、
少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を供給するために、前記第2のPCB領域の少なくとも一部を前記第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げるステップを含む、PCBの折り曲げと、
少なくとも部分的に折り曲げられた支持体を供給するために、前記第2の支持体領域の少なくとも一部を前記第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げるステップを含み、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、前記第1の支持体領域と前記第2の支持体領域との間に構成される、支持体の折り曲げと、を含み、前記PCBの折り曲げが、前記支持体の折り曲げに先行するか、又は前記支持体の折り曲げが、前記PCBの折り曲げを含む、折り曲げ段階と、
前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板に機能的構成要素を機能的に結合するステップであって、前記機能的構成要素が、前記少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板によって覆われず、かつ前記少なくとも部分的に折り曲げられた支持体によって覆われないように機能的に結合するステップと、を含み、
前記機能的構成要素が、前記第1のPCB領域に構成され、固体光源を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板アセンブリ、そのようなプリント回路基板アセンブリを備えるモジュール、及びそのようなプリント回路基板アセンブリを備える機能ユニットに関する。本発明は更に、プリント回路基板アセンブリを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルプリント回路基板は、当該技術分野において知られている。米国特許出願公開第2017/0241624号は、例えば、接地を表す金属デバイスと、電子回路を収容するフレキシブルプリント回路基板、及び少なくとも1つの支持プレートを含むアセンブリと、を備え、アセンブリが金属デバイスの表面に配置されており、フレキシブル基板が、第1の基板セクションであって、電子回路の少なくとも1つの電子部品を第1の面に載せ、第1の基板セクションが剛化されるように第1の面とは反対側の第2の面を介して支持プレートと接触する、第1の基板セクションを有する、自動車用の発光モジュールにおいて、フレキシブル基板が、第2の基板セクションであって、少なくとも1つの導電性トラックを第1の面に含み、単一の折り目によって第1の基板セクションと境界を接しており、折り目が、第2の基板セクションが支持プレートと接触するような、かつ導電性トラックが接地への接続を形成するようなものである、第2の基板セクションを含むことを特徴とする、自動車用の発光モジュールを記述している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多くの市販のLED照明製品では、LEDは、それらが半田付けされる基材を必要とする。最も一般的な基材は、複合エポキシ材料(CEMx)、繊維ガラス強化エポキシ(FRx)、又は金属コアPCB(MC-PCB/IMS)のいずれかのタイプのプリント回路基板(PCB;printed circuit board)である。より最近の傾向は、照明業界では廉価なポリイミドフィルムを含むことが多いフレキシブルプリント回路基板(「FPC(flexible printed circuit board)」)である。これらのFPCは、照明器具とより容易に一体化でき、剛性基材で構築されたようなモジュールに匹敵する、いわゆるL2モジュール構造を提供するために、剛性基材と接合され得る。
【0004】
このようなL2モジュールの現在知られている主要な実施形態は全て、通常は、押出成形されたアルミニウム又はプレート若しくはロールから打抜き加工されたアルミニウムである、金属基材を使用するようであるが、他の剛性材料も理論的に使用され得る。これらのアセンブリは、おおまかに2つの処理シーケンスに沿って作製される。第1の処理シーケンスでは、剛性基材はまず、接着手段によってFPCに組み付けられる。この処理は、圧縮下での硬化工程を使用するので、基材は平坦でなければならず、LEDとのSMT(surface-mount technology)組み付け(「表面実装技術」、LEDなどの表面実装デバイスをPCBの表面に実装するための技術)が後に行われなければならない。結果物は、標準的なPCBと非常に類似しており、従来の基材のレベルよりも低くコストを下げるための限られた機会を提供する。第2のシーケンスでは、LEDは、SMT処理においてFPCマルチボードに組み付けられる。FPCマルチボードは、各フレキシブルLEDストリップに個片化される。これらは、剛性基材に後で組み付けられ、このために、両面感圧接着剤がたいていの場合に使用される。組み立ては、平坦な剛性基材、又は成形された基材、例えば、押出成形若しくはスタンプ加工されたアルミニウムなどのいずれかを用いて行われ得る。成形された基材の使用は、増加された剛性又はFPCを局所的に締め付けるか若しくは挟持する可能性などの追加の機能性をもたらすことができる。
【0005】
最も一般的な(ポリイミド)FPCは、特にモジュールが高電圧機能性を必要とする場合に、大きな沿面距離を必要とし得る低いトラッキング指数(比較トラッキング指数「CTI(comparative tracking index)」及び保証トラッキング指数「PTI(proof tracking index)」によって示される)を有する。このことは、モジュールのサイズ及びコストを増加させる。
【0006】
成形された基材の使用は、機能性を増加させる機会又はコストを減少させる機会を増加させるが、感圧接着剤の使用は、いくつかの欠点を有する。感圧接着剤は、例えば、保証された恒久的接続とは見なされず、このことは、承認を困難にする。感圧接着剤は、永久ひずみ(照明器具ワイヤからモジュールコネクタに伝達されるひずみを考慮する)の影響を受けやすく、緩む場合がある。その上、感圧接着剤は、モジュールのコストを増加させる。価格は実際に、FPC自体と同程度である。加圧接着の代わりとしての、成形された基材にFPC+LEDを組み付けるための湿式接着剤の使用は、未だ検討されていないようである。しかし、接着剤を適用し、接着剤をLEDから遠ざけて保ち、圧力を加えずに接着剤を硬化させるには、問題が生じ得ることが予想される。
【0007】
剛性基材のためのアルミニウムの使用は、より良好な熱伝導率のため、多くの場合に好ましい。しかし、基材は、機械的固定などの機能を提供する必要もあり、このことは、基材がより大きくなることを必要とする。このことは、アルミニウムの熱特性を利用することなく基材のコストを増加させ得る。
【0008】
それゆえ、本発明のある態様は、好ましくは更に、上述された欠点の1つ以上を少なくとも部分的に取り除く、代替的なプリント回路基板アセンブリを提供することである。更なる態様では、本発明は、好ましくは更に、上述された欠点の1つ以上を少なくとも部分的に取り除く、プリント回路基板アセンブリを備えるモジュール、及びプリント回路基板アセンブリを備える機能ユニットを提供する。更なる態様では、本発明は、好ましくは更に、上述された欠点の1つ以上を少なくとも部分的に取り除く、プリント回路基板アセンブリを製造するための方法を更に提供する。
【0009】
本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、第1の態様では、本発明は、(少なくとも部分的に)折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を備えるプリント回路基板(「PCB」)アセンブリを提供する。アセンブリは更に、特に、(少なくとも部分的に)折り曲げられた支持体を備える。(少なくとも部分的に折り曲げられた)フレキシブルプリント回路基板は、第1のPCB領域及び第2のPCB領域を含み、特に、第2のPCB領域の少なくとも一部が、第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成される。
【0011】
(少なくとも部分的に)折り曲げられた支持体は、特に、(少なくとも部分的に)折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部を支持するように構成される。(したがって、)(少なくとも部分的に)折り曲げられた支持体は、第1の支持体領域及び第2の支持体領域を含んでもよく、特に、第2の支持体領域の少なくとも一部が、第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成される。実施形態では、(少なくとも部分的に)折り曲げられたプリント回路の少なくとも一部が、第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に構成される。その上、(少なくとも部分的に)折り曲げられた支持体は、(少なくとも部分的に)折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を折り曲げられた状態に維持するように構成されてもよい。
【0012】
(第2のPCB領域(の少なくとも一部)の上に折り曲げられて構成された)第1のPCB領域(の少なくとも一部)と、第2のPCB領域(の少なくとも一部)は、特に、平行に構成されてもよい。フレキシブルPCB(本明細書では「FPC」とも示される)は、特に、それ自体の上に折り曲げられて構成される。よって、沿面距離(2つの導電性要素間のPCB(絶縁材料)の表面に沿った最短距離)は、アセンブリの全体サイズを増加させずに、(先行技術のアセンブリと比較して)増加され得る。同時に、アセンブリサイズを増加させずに熱拡散の増加が得られる。その上、アセンブリ(及び本発明のモジュール及び機能ユニット)は、特に、より高い電圧の印加を可能にし得る。
【0013】
更に、この折り曲げられたFPCと薄い支持体との組み合せ体は、接着剤又は感圧接着剤の使用をもはや必要としない方法で、FPCとの組み立て後の形状に圧延又はプレス成形され得る。アセンブリは更に、既知のアセンブリの場合よりも静電放電(ESD)の影響を受けにくくなり得る。
【0014】
本発明のまた更なる利点は、熱拡散機能と機械的機能の機能性の分割である。フレキシブルプリント回路基板と(挟持)支持体のアセンブリは、より廉価な(しかし剛性の)材料で作製された第2の支持体に取り付けられ、部品自体の容易な組み立て、及び照明器具などの機能ユニット内での容易な最終組み立てを可能にする方法で成形され得る。
【0015】
それゆえ、本発明の特定の態様は、フレキシブルPCBの折り曲げである。したがって、本発明は、(少なくとも部分的に)折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板であって、それ自体が、特に、第1のPCB領域及び第2のPCB領域を含み、第2のPCB領域の少なくとも一部が、第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成される、フレキシブルプリント回路基板も提供する。フレキシブルプリント回路基板は更に、特に、フレキシブルプリント回路基板に機能的に結合された機能的構成要素(以下を更に参照)を含んでもよい。
【0016】
フレキシブルPCBは、当業者に知られている。フレキシブルPCBは、特に、絶縁性ベース及び導電性トラック/(任意選択的に、別の絶縁層によって被覆される)ベースに設けられた導電性パターンを含んでもよい。導電性トラック(又は導電性パターン)は、特に、熱拡散と電気接続の組み合わされた機能性を有する。折り曲げられた構成に基づいて、導電性トラックの少なくとも一部が、第2のPCB領域(の少なくとも一部)の絶縁性ベースと、第1のPCB領域(の少なくとも一部)の絶縁性ベースとの間に配置されてもよい。FPCのこの構成に基づいて、沿面距離が増加される一方で、導電性トラックが、FCPの折り曲げられた部分の、ほぼ長さ全体(及び/又は幅)にわたって延びるように構成され得、大きなプリント回路基板アセンブリ又はモジュールのサイズを必要とせずに、導電性材料によって増加された熱拡散をもたらす。
【0017】
フレキシブルプリント回路基板は、任意の形状を有してもよい。特定の実施形態では、FPCは、細長い形状を有してもよい。よって、FPCは、長手方向のFPC軸線を有してもよい。実施形態では、FPCは、特に、FPC軸線と(実質的に)垂直な方向にわたって折り曲げられる。それゆえ、折り曲げられたFPCの軸線とFPCの軸線の少なくとも一部が一致してもよい。第2のPCB領域は、FPCの末端(端部)に構成されてもよい。第1のPCB領域は、実施形態では、FPCの別の末端(端部)に構成されてもよい。このような構成では、FPCは、特に、FPCの(FPC軸線に沿う)一方の末端にわたって折り曲げられる。実施形態では、実質的に、第2のPCB領域の全体が、第1のPCB領域の全体にわたって折り曲げられてもよい。実施形態では、フレキシブルプリント回路基板は1回折り曲げられる。更なる実施形態では、フレキシブルプリント回路基板は2回折り曲げられる。FPCは、複数回折り曲げられてもよい。複数回の折り曲げは、実施形態では、沿面距離を更に増加させ得る、かつ/又は基板をFPCに固定することを助け得る。
【0018】
それゆえ、実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板は、層の重なりを含んでもよく、特に、第2のPCB領域の少なくとも一部が、PCB領域の少なくとも一部の上に複数回折り曲げられて構成される。特に、全ての層(第1のPCB領域の少なくとも一部を含む層、及び複数回にわたって折り曲げられた第2のPCB領域の少なくとも一部を含む複数の層)が、互いに平行に構成される。
【0019】
更なる特定の実施形態では、FPCは、FPCの(FPC軸線に沿う)両方の末端にわたって(1回又は複数回など)折り曲げられる。したがって、フレキシブルプリント回路基板は、特に、FPCの(FPC軸線に沿う)2つの末端に配置された2つ又は複数の第2のPCB領域を含んでもよい。加えて又は代わりに、複数の第2のPCB領域の少なくとも一部が、FPCの同じ末端に配置されてもよい。更なる実施形態では、複数の第2のPCB領域は、特にFPCの末端及び/又は外縁の、複数の位置に配置されてもよい。例えば、3つ(又は4つ)の第2のPCB領域が、FPCの外縁にわたって分散された3つ(又は4つ)の位置に配置されてもよい。特定の実施形態では、それぞれの第2のPCB領域の少なくとも一部が、第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成される。
【0020】
(よって、)本明細書では、用語「第2のPCB領域」は、実施形態では、特に、複数の(異なる)第2のPCB領域に関連し得る。
【0021】
ポリイミド系材料が、FPCに一般的に使用される。フレキシブルプリント回路基板は(また)、特に、ポリイミド系フレキシブルプリント回路基板を備えてもよい。FPCは、特に、破断なしに折り曲げることを可能にし得る。フレキシブルプリント回路基板は、例えば、少なくとも10μm、少なくとも15μmなど、特に少なくとも25μmの厚さを有してもよい。更なる実施形態では、(FPCの)厚さは、400μm以下、300μm以下など、更に特に200μm以下である。実施形態では、厚さは150μm以下である。特に、上述されたような厚さは、特にポリイミド材料と組み合わせて、特に鮮明な折り目で、FPCを折り曲げることを可能にし得る。本明細書では、フレキシブルプリント回路基板の厚さは更に、用語「第1の厚さ」で呼ばれる場合がある。実施形態では、フレキシブルプリント回路基板は、10~250μm、特に15~200μm、15~150μmなどの範囲から選択される第1の厚さを有する。
【0022】
少なくとも部分的に折り曲げられたFPCは、必ずしも(少なくとも部分的に)折り曲げられたFPCの全長にわたって折り曲げられない。実施形態では、折り曲げられたFPCは、例えば、上記長さの10%のみにわたって折り曲げられてもよい。更なる実施形態では、(少なくとも部分的に)折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の全長の少なくとも20パーセントが折り曲げられる。更なる実施形態では、折り曲げられたFPCの全長の少なくとも50パーセント、(少なくとも部分的に)折り曲げられたFPCの全長の少なくとも75パーセント、又はほぼ100パーセントなどが折り曲げられる。本明細書では、特に、全長のうち折り曲げられる割合は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の全長のうち、第1のPCB領域が第2のPCB領域の上に折り曲げられる割合に関連し得る。それゆえ、折り曲げられたFPCの全長のほぼ100パーセントが折り曲げられる場合、このことは、第2のPCB領域が、第1のPCB領域全体に実質的に完全に対向するように構成されることを意味し得る。それは、折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板が、特に、折り曲げられたFCBの実質的に全長にわたって(第1のPCB領域の上に折り曲げられた第2のPCB領域の)少なくとも2重層を含む構成に関連し得る。よって、折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の全長は、(折り曲げられる前の)フレキシブルプリント回路基板の全長の約半分である。第2のPCB領域の全長が(合わせて)、特定の実施形態では、(FPC軸線に沿う)第1のPCB領域の全長とほぼ同じであってもよい。第1のPCB領域の上に複数回折り曲げられた第2のPCB領域を含む実施形態では、第2のPCB領域の全長が(合わせて)、第1のPCB領域の全長よりも大きくてもよく、また特に、折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の全長が、(折り曲げられていない)フレキシブルプリント回路基板の全長の半分よりも小さくてもよいことが理解されるであろう。
【0023】
導電性トラックの位置でのFPCの折り曲げは、実施形態では、望ましくない場合がある。それゆえ、導電性トラックは、特に、第1のPCB領域(のみ)に構成され得る。しかし、更なる実施形態では、第2のPCB領域も、導電性トラックを含んでもよい。よって、熱拡散が更に向上され得る。特定の実施形態では、第1のPCB領域(の少なくとも一部)の上に折り曲げられて構成された第2のPCB領域(の少なくとも一部)に構成された導電性トラックは、特に、第1のPCB領域にある対向し得るトラックと同じ電位(電圧)が提供されるように構成されてもよい。特に、対向するトラックが、実質的に同じ電位が提供されるように構成される。
【0024】
更なる実施形態では、FPCは、特にFPCに機能的に結合された、機能的構成要素を含んでもよい。機能的構成要素は、例えば、光源、センサ、又は、例えばアクチュエータなどを含んでもよい。実施形態では、機能的構成要素は、LED(発光ダイオード)などの固体光源を含む。用語「機能的構成要素」、「光源」、「固体光源」などはそれぞれ、特に、複数の(異なる)機能的構成要素、(固体)光源などに関連し得る。フレキシブルプリント回路基板は、特に、複数の機能的構成要素を含む。ある実施形態では、フレキシブルプリント回路基板は、LEDのアレイなどの固体光源のアレイを含む。固体光源は、固体光源光を放出する。好ましくは、固体光源光の20%未満が、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板及び/又は少なくとも部分的に折り曲げられた支持体によって遮られる。より好ましくは、固体光源光の10%未満が、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板及び/又は少なくとも部分的に折り曲げられた支持体によって遮られる。最も好ましくは、固体光源光の5%未満が、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板及び/又は少なくとも部分的に折り曲げられた支持体によって遮られる。
【0025】
更なる実施形態では、プリント回路基板は、固体照明発光構成を含んでもよく、又は固体照明発光構成であってもよい。
【0026】
更なる実施形態では、固体光源は、固体光源光を放出する。固体光源光は、好ましくは白色光である。白色光は、好ましくは2000~8000Kの範囲の色温度を有する。白色光は、好ましくは少なくとも80の演色評価数(CRI)を有する。
【0027】
更なる実施形態では、機能的構成要素は、第1のPCB領域に構成されてもよく、第1のPCB領域の少なくとも一部と第2のPCB領域の少なくとも一部が、平行に構成される。
【0028】
更なる実施形態では、機能的構成要素は、第1のPCB領域に構成されてもよく、第1のPCB領域の少なくとも一部と第2のPCB領域の少なくとも一部が、平行に構成され、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBの少なくとも2つの表面セグメント、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBの同じ表面の少なくとも2つの表面セグメントが、熱的及び/又は機械的に互いに接触するような方法で構成される。
【0029】
更なる実施形態では、第1の支持体領域の少なくとも一部と第2の支持体領域の少なくとも一部が、平行に構成されてもよい。
【0030】
更なる実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板は、それ自体の上に折り曲げられて構成されてもよい。
【0031】
更なる実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBは、第1のPCB主面と、第1のPCB主面とは反対側の第2のPCB主面とを有し、機能的構成要素は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBの第1の主面に配置されてもよい。好ましくは、第1の支持体領域の少なくとも一部と第2の支持体領域の少なくとも一部は、平行に構成されてもよい。好ましくは、第1のPCB主面の少なくとも一部は、第1のPCB主面の別の部分に対向してもよい。
【0032】
更なる実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBには、折り目が設けられてもよい。好ましくは、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBには、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBの少なくとも2つの表面セグメント、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCBの同じ表面の少なくとも2つの表面セグメントが互いに接触させられるような方法で、折り目が設けられてもよい。
【0033】
更なる実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板は、1つ又は複数の(鮮明な)PCB折り曲げ線を含んでもよい。(鮮明な)PCB折り曲げ線は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を第1のPCB領域と(複数の)第2のPCB領域に分割してもよい。
【0034】
更なる実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体は、1つ又は複数の(鮮明な)支持体折り曲げ線を含んでもよい。(鮮明な)支持体折り曲げ線は、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体を第1の支持体領域と(複数の)第2の支持体領域に分割してもよい。
【0035】
更なる実施形態では、第1のPCB領域と第2のPCB領域との間の(平均)距離は、5mm未満、特に3mm未満、例えば、1又は0.1mmであってもよい。得られた結果は、小型のPCBアセンブリである。
【0036】
更なる実施形態では、(固体)光源は、(少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板(の第1のPCB領域)を介して、)少なくとも部分的に折り曲げられた支持体(の第1の支持体領域)に熱的に接触してもよい。
【0037】
更なる実施形態では、(固体)光源は、(少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板(の第1のPCB領域)を介して)(また少なくとも部分的に折り曲げられた支持体(の第1の支持体領域)を介して)アセンブリ支持体に熱的に接触してもよい。更なる実施形態では、機能的構成要素は、第1のPCB領域に構成され、固体光源である。
【0038】
機能的構成要素は、特に、フレキシブルプリント回路基板の導電性トラックに機能的に接続されてもよく、導電性トラックを介して更なる電気的構成要素に接続されてもよい。機能的構成要素は、例えば、導電性トラックを介して、電源、ドライバ、変圧器などの電気的周辺装置に接続されてもよい。電気的周辺装置は、特に、フレキシブルプリント回路基板の外部に配置されてもよい。それゆえ、FPCは、電気的周辺装置に接続するためのコネクタを更に含んでもよい。これらのコネクタは、例えば、折り曲げられたFPCの末端の1つ以上に配置されてもよい。その上、FPCは、実施形態では、当該技術分野で知られているコネクタエンドを含んでもよい。FPCコネクタエンドは、実施形態では、例えば、ZIFコネクタタイプ又はエッジカードコネクタタイプを使用して、アセンブリ支持体(以下を更に参照)に構成された更なるコネクタに接続されてもよい。
【0039】
機能的構成要素は、実施形態では、第1のPCB領域に(特に、導電性トラックの1つに機能的に接続されて)構成される。機能的構成要素は、特に、フレキシブルプリント回路基板によって少なくとも部分的に覆われていない。その上、更なる実施形態では、機能的構成要素は、支持体によって(特に第2の支持体領域によって)も少なくとも部分的に覆われていない。実施形態では、第2のPCB領域は、機能的構成要素を含む第1のPCB領域の位置の上に折り曲げられない(ように構成される)。更なる実施形態では、第2のPCB領域は、(機能的構成要素を含む第1のPCB領域の位置の上に折り曲げられたときに)機能的構成要素の上に配置され得る開口部を含む。開口部は、例えば、(フレキシブルプリント回路基板、特に第2のPCB領域の)縁部にある貫通孔又は凹部を含んでもよい。
【0040】
それゆえ、実施形態では、フレキシブルプリント回路基板、特に第2のPCB領域は、機能的構成要素にわたって構成された開口部を含む。機能的構成要素は、特に、フレキシブルプリント回路基板によって(支持体によっても)少なくとも部分的に覆われていない。特にFPCのこのような開口部は、アセンブリを製造する方法の最中に更に有利に使用され得る。機能ユニットと開口部の組み合わせは、例えば、折り曲げの最中に第1のPCB領域に第2のPCB領域を自動的に位置合わせすることを容易にし得る(以下を更に参照)。用語「開口部」は、複数の(異なる)開口部に関連し得る。フレキシブルプリント回路基板は、特に、LEDのアレイにわたってなど、複数の機能的構成要素にわたって配置されるように構成された複数の(異なる)開口部を含み得る。
【0041】
少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板は、特定の実施形態では、例えば、接着手段、テープ、又はねじのような他の接続要素によって上で述べられたような支持体に取り付けられてもよい。また、特定の実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板は、支持体に挟持され、特にコストを更に抑制する。
【0042】
それゆえ、実施形態では、(少なくとも部分的に折り曲げられた)フレキシブルプリント回路基板は、プリント回路基板アセンブリを提供するための(少なくとも部分的に折り曲げられた)支持体と組み合わせて構成される。支持体は、特に、折り曲げられた回路基板を挟持するように構成される。FCPと支持体は、特に、同様に、特に少なくとも部分的に一致するように構成されてもよい。その上、実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体は、FPCの少なくとも一部を支持するように構成される。更に、特に、第2の支持体領域の少なくとも一部が、支持体の第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成され、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に構成される。このような構成のため、支持体は、(第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に)フレキシブルPCBを保持(又は固定)し得る。少なくとも部分的に折り曲げられた支持体は、少なくとも部分的に折り曲げられたFPCを一定の位置において折り曲げられた状態に維持し得る。
【0043】
少なくとも部分的に折り曲げられた支持体は更に、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を折り曲げられた状態に維持するように構成される。この構成に基づいて、折り曲げられたFPCは、特に、FPCの軸線に沿って平行移動することが防止される。FPCは、特に、アセンブリ内で支持体に対して不動に構成される。また、実施形態では、FPCは、FPCの軸線と垂直な方向(又は同軸線を横切る方向)に(なお)平行移動(のみ)してもよい。他の実施形態では、支持体とFPCは、(両方とも)PCBの長手方向軸線と平行な方向(又は同軸線を横切る方向)に折り曲げられてもよい。したがって、特定の実施形態では、FPCは、FPC軸線と平行な方向に又はFPCの軸線を横切る方向にさえ(任意選択的に)平行移動してもよい。更なる実施形態では、フレキシブルプリント回路基板は、プリント回路基板アセンブリ内に固定される。
【0044】
支持体に対するFPCの移動を更に最小限に抑えるために、支持体及びFPCは、FPC(及び支持体)の複数の位置、(特に互いに反対側の)2つの位置などで折り曲げられてもよい。それゆえ、実施形態では、支持体は、複数の第2の支持体領域を含む。特に、第2の支持体領域のそれぞれが(また)、支持体の末端又は外縁に構成される。それぞれの第2の支持体領域の少なくとも一部が、第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されてもよく、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に構成される。
【0045】
したがって、本明細書では、用語「第2の支持体領域」は、複数の第2の支持体領域を指す場合もある。
【0046】
特定の実施形態では、第2の支持体領域は更に、光学機能を提供してもよい。第2の支持体領域は、例えば、反射性であってもよい。第2の支持体領域は、少なくとも80%、特に少なくとも85%、例えば少なくとも90%などの最小反射率(入射放射線束に対する表面によって反射される放射線束の比)を有してもよい。
【0047】
支持体の折り曲げを可能にするために、支持体は、特に、塑性変形可能な材料を含み得る。特に、塑性変形可能な材料は、処理中に特定の形状に形成され、その形状を引き続き維持し得る。それゆえ、支持体の変形可能な材料は、折り曲げられてもよく、フレキシブルプリント回路基板を挟持又は固定するために引き続き使用されてもよい。塑性変形可能な材料は、特に、第2のPCB部分と第1のPCB部分を共に挟持し得るような形状にプレス成形又は圧延することを可能にするために選択されてもよい。塑性変形可能な材料は更に、特に、熱拡散を可能にするために熱伝導性であるように選択される。実施形態では、変形可能な材料は、少なくとも200W・m-1・K-1、少なくとも250W・m-1・K-1など、特に少なくとも300W・m-1・K-1の熱伝導率を有するように選択される。支持体は、実施形態では、アルミニウムを含んでもよい。代替的な実施形態では、支持体は銅を含む。支持体は更に、特に、50μm以上、75μm以上など、特に100μm以上の(支持体の長さと垂直な)支持体の(第2の)厚さを有してもよい。第2の厚さは、特に、2mm未満であり、1mm未満などである。第2の厚さは、例えば、750μm以下、特に500μm以下であってもよい。第2の厚さは、特に、100~500μmの範囲から選択される。本明細書に記述されるような第2の厚さの範囲は、フレキシブルプリント回路基板を挟持するための好ましい可撓性をもたらし得る。それは更に、破断なしに塑性変形を可能にし得る。コスト削減の理由から、特に、本明細書に記述されるよりも厚くなくてもよい。支持体の厚さは、本明細書では特に、フレキシブルプリント回路基板の第1の厚さと区別するために、「第2の厚さ」と呼ばれる。
【0048】
プリント回路基板は、特に、アセンブリ支持体に容易に取り付けるように構成される。アセンブリ支持体は、本明細書に記述される機能ユニットによって構成されてもよい。加えて又は代わりに、プリント回路基板とアセンブリ支持体の組み合わせが、機能ユニットに取り付けられてもよい。
【0049】
プリント回路基板アセンブリとアセンブリ支持体は、実施形態では、プリント回路基板アセンブリをアセンブリ支持体に取り付けるように構成された相補的な締結要素を含んでもよい。締結要素は、特に、プリント回路基板アセンブリをアセンブリ支持体に締結するように構成されてもよい。更なる実施形態では、アセンブリ支持体は、プリント回路基板アセンブリをアセンブリ支持体に摺動可能に接続するように構成されてもよく、又はプリント回路基板をアセンブリ支持体に締め付けるように構成されてもよい。アセンブリ支持体は、また更なる実施形態では、プリント回路基板アセンブリを摺動的に及び/又は回転可能に受け入れるように構成された締結要素を含んでもよい。プリント回路基板アセンブリは、特に、アセンブリ支持体の締結要素と接続するためのねじ要素又は摺動要素を含んでもよい。アセンブリ支持体は、特に、プリント回路基板を収容するように、またプリント回路基板をアセンブリ支持体に結合するように構成される。
【0050】
特定の実施形態では、アセンブリ支持体は、プリント回路基板をアセンブリ支持体に(可逆的に)取り付けるための弾性要素を含む。弾性要素は、例えば、バネ要素及び/又はクリップ締結具を含んでもよい。アセンブリ支持体、特に弾性要素は、特に、プリント回路基板アセンブリをアセンブリ支持体、特にアセンブリ支持体の支持体領域に固定するように構成される。
【0051】
したがって、本発明は更に、本明細書に記述されるプリント回路基板アセンブリと、アセンブリ支持体とを備えるモジュールを提供する。アセンブリ支持体は、支持体領域、特に、複数の弾性要素を含む。支持体領域は(単独で)、実施形態では、プリント回路基板アセンブリを収容するための収容位置を画定し得る。更なる実施形態では、支持体領域と弾性要素は、プリント回路基板アセンブリを収容するための収容位置を(共に)画定する。実施形態では、弾性要素は、プリント回路基板アセンブリとアセンブリ支持体を一体に保つように構成される。弾性要素は、特に、アセンブリ支持体に、特に支持体領域に、プリント回路基板を押し付ける(弾性)力を提供するように構成されてもよい。更なる実施形態では、弾性要素は、プリント回路基板アセンブリをアセンブリ支持体領域に押圧するように構成される。
【0052】
アセンブリ支持体は更に、プリント回路基板アセンブリで発生された熱のためのヒートシンクとして構成されてもよい。更に、アセンブリ支持体は、モジュールに堅さ/剛性をもたらすように構成されてもよい。実施形態では、アセンブリ支持体は、例えば、鋼を含み、特に鋼で作製される。更なる実施形態では、アセンブリ支持体は、アルミニウムを含み、特にアルミニウムで作製される。また更なる実施形態では、アセンブリ支持体はプラスチックを含む。アセンブリ支持体は、特に、支持体の材料よりも廉価な材料で作製される。アセンブリ支持体は、実施形態では、単一種の材料から作製される。アセンブリ支持体は、例えば、プレス成形、圧延、打抜き加工、押出成形、又は、例えば射出成形によって成形されてもよい。よって、アセンブリ支持体の実施形態は、モノリシックボディを備えてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、アセンブリ支持体は鋼を含み、アセンブリ支持体はモノリシックボディである。アセンブリ支持体は更に、特に、100μm以上、250μm以上などのアセンブリ支持体厚さを有してもよい。アセンブリ支持体厚さは、特に、5mm未満、2mm未満などであってもよい。アセンブリ支持体厚さは、実施形態では、特に1mm以下であってもよい。また、より厚いアセンブリ支持体も適用され得る。
【0053】
モジュール及び/又はアセンブリ支持体は更に、機能ユニット内に取り付けるように構成されてもよい。したがって、モジュールは更に、機能ユニットの第2の機械的固定要素に固定するための第1の機械的固定要素を含んでもよい。更なる実施形態では、アセンブリ支持体は、機能ユニットの第2の機械的固定要素に固定するための第1の機械的固定要素を含んでもよい。第1の機械的固定要素と第2の機械的固定要素は、特に相補的である。第1の機械的固定要素は、例えば、突起又はフックを含む第2の機械的固定要素を受け入れるための開口部を含んでもよい。第1及び第2の機械的固定要素は更に、回転接続するように、例えば、バヨネットマウントを一体に形成するように構成されてもよい。加えて又は代わりに、第1の機械的固定要素及び第2の機械的固定要素は、(両方ともに)第1の機械的固定要素を第2の機械的固定要素と接続するためのピン又はプラグを受けるように構成された開口部を含む。更なる実施形態では、第1及び第2の機械的固定要素の一方が、それぞれの固定要素を他の固定要素にクリックするためのピンを含む。
【0054】
本明細書では、用語「第1の機械的固定要素」及び「第2の機械的固定要素」は、特に、複数の(異なる)(第1及び第2の)機械的固定要素に関連する場合がある。
【0055】
また更なる態様では、本発明は、筐体とフレキシブルプリント回路基板とを備える機能ユニットを提供する。特に、機能ユニットは、筐体と、本明細書に記述されるプリント回路基板アセンブリとを備える。機能ユニットは、実施形態では、照明デバイスを構成してもよい。更なる実施形態では、機能ユニットは、カメラ、又は例えば医療デバイスを構成する。機能ユニット、特に照明デバイスは、特に照明器具を備えてもよい。実施形態では、プリント回路基板アセンブリは、本明細書に記述される固体光源を含む。
【0056】
筐体は、特に、プリント回路基板アセンブリの導電性部品を遮蔽するように構成される。プリント回路基板アセンブリは、特に、筐体によって(実質的に完全に)取り囲まれる。また、実施形態では、筐体は、例えば、機能的構成要素への到達を可能にする、開口部を含んでもよい。特に、プリント回路基板アセンブリは、筐体によって少なくとも部分的に取り囲まれる。
【0057】
上述されたように、本明細書に記述されるモジュールが、アセンブリ支持体を備えてもよく、よって、本明細書に記述される筐体に(直接)接続されてもよく、他の実施形態では、アセンブリ支持体は筐体によって構成されてもよく、本明細書に記述されるプリント回路基板は、筐体のアセンブリ支持体に接続されてもよい。
【0058】
それゆえ、更なる実施形態では、筐体の少なくとも一部が、アセンブリ支持体として構成される。
【0059】
更なる実施形態では、機能ユニットは更に、第2の機械的固定要素を備え、特に、第2の機械的固定要素は、筐体に機能的に結合される。第2の機械的固定要素は、筐体の一部であってもよい。第2の機械的固定要素はまた、例えば、筐体にモジュールを取り付ける最中に、筐体に間接的に結合されてもよい。よって、機能ユニットは、特に、(第1の機械的固定要素を含む)モジュールを備えてもよく、モジュールの第1の機械的固定要素と機能ユニットの第2の機械的固定要素は、モジュールと筐体を一体に保持するように構成される。
【0060】
特定の実施形態では、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体、又は少なくとも第2の支持体領域は、筐体の一部であってもよく、又は筐体によって画定されてもよい。実施形態では、筐体の少なくとも一部が、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体、又は少なくとも第2の支持体領域として構成される。その上、筐体の少なくとも一部が、第1の支持体領域として構成されてもよい。少なくとも部分的に折り曲げられた支持体、特に第2の支持体領域は、例えば、筐体にプレス成形若しくは打抜き加工されてもよく、かつ/又は筐体のプレス成形などの成形中に構成されてもよい。したがって、第1の支持体領域と第2の支持体領域は、筐体の少なくとも一部であってもよく、又は筐体の少なくとも一部を画定してもよい。
【0061】
それゆえ、特定の実施形態では、本発明は、筐体と、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板とを備える機能ユニットであって、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板が、第1のPCB領域及び第2のPCB領域を含み、第2のPCB領域の少なくとも一部が、第1のPCB領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されている、機能ユニットを提供する。特に、筐体は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部を支持するように構成されてもよく、筐体は、第1の支持体領域及び第2の支持体領域を含み、第2の支持体領域の少なくとも一部が、第1の支持体領域の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成されており、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に構成されており、筐体が、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を折り曲げられた状態に維持するように構成されている。
【0062】
特に、フレキシブルプリント回路基板は、フレキシブルプリント回路基板に機能的に結合された機能的構成要素を含み、特に、機能的構成要素は、フレキシブルプリント回路基板又は第2の支持体領域によって少なくとも部分的に覆われていない。フレキシブルプリント回路基板は、特に、筐体によって少なくとも部分的に取り囲まれている。
【0063】
更なる態様では、本発明は、プリント回路基板アセンブリ、特に本明細書に記述されるプリント回路基板アセンブリを製造する方法を提供する。方法は、フレキシブルプリント回路基板及び支持体を用意するステップであって、フレキシブルプリント回路基板が、第1のPCB領域及び第2のPCB領域を含み、支持体が、第1の支持体領域及び第2の支持体領域を含み、特に、支持体が、塑性変形可能な材料を含む、ステップを含む。方法は更に、特に、折り曲げ段階を含み、折り曲げ段階が、特に、PCBの折り曲げ及び支持体の折り曲げを含む。
【0064】
実施形態によれば、プリント回路基板アセンブリを製造する方法は更に、機能的構成要素が、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板によって覆われないように、かつ少なくとも部分的に折り曲げられた支持体によって覆われないように、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板に機能的構成要素を機能的に結合するステップであって、機能的構成要素が、第1のPCB領域に構成され、固体光源を含む、ステップを含む。
【0065】
PCBの折り曲げは、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を形成するために、第2のPCB領域の少なくとも一部を第1のPCB領域の少なくとも一部に折り曲げるステップであって、特に、第1のPCB領域の少なくとも一部と第2のPCB領域の少なくとも一部が、平行に構成される、ステップを含む。支持体の折り曲げは、特に、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体を形成するために、第2の支持体領域の少なくとも一部を第1の支持体領域の少なくとも一部に折り曲げるステップであって、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に構成され、特に、第1の支持体領域の少なくとも一部と第2の支持体領域の少なくとも一部が、平行に構成される、ステップを含む。実施形態では、PCBの折り曲げは、支持体の折り曲げに先行してもよい。更なる実施形態では、支持体の折り曲げは、PCBの折り曲げと組み合わされてもよい。特に、支持体の折り曲げは、PCBの折り曲げを含む。
【0066】
更なる実施形態では、フレキシブルプリント回路基板は、複数の第2のPCB領域を含み、特に、支持体は(また)、複数の第2の支持体領域を含む。それゆえ、実施形態では、PCBの折り曲げは、(少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板を形成するために)複数の第2のPCB領域の少なくとも一部を第1のPCB領域の少なくとも一部に折り曲げるステップであって、特に、複数の第1のPCB領域の少なくとも一部と第2のPCB領域の少なくとも一部が、平行に構成される、ステップを含む。その上、実施形態では、支持体の折り曲げ段階は、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体を形成するために、複数の第2の支持体領域の少なくとも一部を第1の支持体領域の少なくとも一部に折り曲げるステップであって、特に、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一部が、第1の支持体領域と第2の支持体領域との間に構成され、特に、第1の支持体領域の少なくとも一部と第2の支持体領域の少なくとも一部が、平行に構成される、ステップを含む。複数の第2の支持体領域及び複数の第2のPCB領域は、実施形態では、(支持体の折り曲げの前に繰り返されるPCBの折り曲げ、又はPCBの折り曲げを含む繰り返される支持体の折り曲げの)連続するステップで折り曲げられてもよい。
【0067】
実施形態では、(形成される)少なくとも部分的に折り曲げられた支持体は、金属製、特にアルミニウム製のプレートを含む。更なる実施形態では、支持体は、金属製、特にアルミニウム製のU字形材を含む。折り曲げは、特に、プレス成形及び/又は圧延を含んでもよい。連続的な組み立て処理では、特に折り曲げは、圧延を含んでもよい。組み合わされた又は連続する折り曲げの最中に、FPCは、第2の支持体領域と第1の支持体領域との間に少なくとも部分的に挟持される。
【0068】
用語「上流」及び「下流」は、光生成手段(本明細書では特に、光源)からの光の伝搬に対する、物品又は特徴部の配置に関するものであり、光生成手段からの光ビーム内での第1の位置に対して、光ビーム内の、光生成手段により近い第2の位置が「上流」であり、光ビーム内の、光生成手段からより遠く離れた第3の位置が「下流」である。
【0069】
照明デバイスは、例えば、オフィス照明システム、家庭用アプリケーションシステム、店舗照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバアプリケーションシステム、投影システム、自己点灯ディスプレイシステム、画素化ディスプレイシステム、セグメント化ディスプレイシステム、警告標識システム、医療用照明アプリケーションシステム、インジケータ標識システム、装飾用照明システム、ポータブルシステム、自動車用アプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、温室照明システム、園芸用照明、又はLCDバックライトの一部であってもよく、若しくは、それらに適用されてもよい。
【0070】
上述のように、照明ユニットは、LCDディスプレイデバイス内のバックライトユニットとして使用されてもよい。それゆえ、本発明はまた、バックライトユニットとして構成されている、本明細書で定義されるような照明ユニットを備える、LCDディスプレイデバイスも提供する。本発明はまた、更なる態様では、バックライトユニットを備える液晶ディスプレイデバイスも提供し、バックライトユニットは、本明細書で定義されるような1つ以上の照明デバイスを含む。
【0071】
好ましくは、光源は、動作中に少なくとも200~490nmの範囲から選択される波長の光(光源光)を放出する光源であり、特に、動作中に少なくとも400~490nmの範囲、更に特に440~490nmの範囲から選択される波長の光を放出する光源である。この光は、波長変換ナノ粒子(以下を更に参照)によって部分的に使用されてもよい。それゆえ、特定の実施形態では、光源は、青色光を生成するように構成されている。
【0072】
用語「光源」とは、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、共振空洞発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode;RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(vertical cavity laser diode;VCSEL)、端面発光レーザなどの、半導体発光デバイスを指す場合がある。用語「光源」はまた、パッシブマトリックス(passive-matrix organic light-emitting diode;PMOLED)又はアクティブマトリックス(active-matrix organic light-emitting diode;AMOLED)などの、有機発光ダイオードを指す場合もある。特定の実施形態では、光源は、固体光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。用語LEDはまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(chips-on-board;COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は、特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接実装されている、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。用語「光源」はまた、2~2000個の固体光源などの、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関する場合もある。実施形態では、光源は、LEDなどの、単一の固体光源の下流の1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよく、又は複数の固体光源の下流の(即ち、例えば、複数のLEDによって共有された)1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含んでもよい。実施形態では、光源は、(実施形態では、オンチップビームステアリングを提供する)画素化された単一のLED(光学素子を有する、又は有しない)を含む。
【0073】
語句「異なる光源」又は「複数の異なる光源」及び同様の語句は、実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択された複数の固体光源を指す場合もある。同様に、語句「同一の光源」又は「複数の同じ光源」及び同様の語句は、実施形態では、同じビンから選択された複数の固体光源を指す場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0074】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
図1】本発明のプリント回路基板アセンブリのある実施形態を概略的に示す。
図2】モジュールのある実施形態を概略的に示す。
図3】本発明による機能ユニットを概略的に示す。
【0075】
当該概略図面は、必ずしも正しい縮尺ではない。
【発明を実施するための形態】
【0076】
図1は、プリント回路基板アセンブリ1のある実施形態を概略的に示す。プリント回路基板アセンブリ1は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100と、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体200とを備える。少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100は、本明細書では「FPC」100とも示され、特にポリイミド系であってもよい。FCBは、第1のPCB領域110及び第2のPCB領域120を含み、第2のPCB領域120の少なくとも一部が、第1のPCB領域110の少なくとも一部の上に折り曲げられて構成される。アセンブリ1は、第2のPCB領域120の上に折り曲げられた厳密に1つの第1のPCB領域110を備えてもよい。アセンブリ1は、複数の第2のPCB領域120も備えてもよい。図1に示される実施形態は、例えば2つの第2のPCB領域120と、図の右側にある第1の第2のPCB領域120と、図の左側にある別の第2のPCB領域120と、を備え、両方とも第1のPCB領域110の上に折り曲げられる。第2のPCB領域120は、特に、FPC100の末端に構成される。(図示されていない)実施形態では、一方の末端(又は縁部)のみが、第2のPCB領域120を含む。
【0077】
少なくとも部分的に折り曲げられた支持体200は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100の少なくとも一部を支持するように構成される。図1の少なくとも部分的に折り曲げられた支持体200は、第1の支持体領域210及び2つの第2の支持体領域220を含む。第2の支持体領域220の少なくとも一部が、第1の支持体領域210(の少なくとも一部)の上に折り曲げられる(ように構成される)。よって、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100(の少なくとも一部)が、第1の支持体領域210と第2の支持体領域220との間に構成される。このようにして、折り曲げられた支持体200は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100を折り曲げられた状態に維持する。
【0078】
図1の実施形態は、フレキシブルプリント回路基板100に、特にFPC100の導電性トラック150に、機能的に結合された、機能的構成要素300、特に固体光源310を更に備える。固体光源310によって放出された光源光を遮らないために、機能的構成要素300は、フレキシブルプリント回路基板100又は支持体200によって少なくとも部分的に覆われていない。したがって、フレキシブルプリント回路基板100は、機能的構成要素300にわたって構成された開口部130を含む。
【0079】
図では、FPC100の第1の厚さh1及び支持体200の第2の厚さh2も示されている。実施形態では、第1の厚さh1は、15~200μmの範囲から選択される。第2の厚さh2は、特に、100~500μmの範囲から選択されてもよい。更に、アセンブリ1を製造するために、支持体200は、特に、アルミニウム又は銅を含む塑性変形可能な材料を含んでもよい。
【0080】
プリント回路基板アセンブリ1の構成は、有利には、2つの導電性要素を互いに接続するFPC100の表面上の最短長さである、増加された沿面距離160を提供し得る。図1では、沿面距離160は、特に、FPC100の導電性トラック150と第2の支持体領域120との間の距離である。沿面距離160は、第2の支持体領域120が導電性でない場合に更に増加されることになろう。導電性挟持支持体200は、ここでは更に、取り扱いによるESD(静電放電)損傷に対する保護を向上させるシールドを固体光源310の周囲に提供し得る。それゆえ、第2のPCB領域120を第1のPCB領域の上に折り曲げることにより、導電性トラック150は、折り曲げられていないフレキシブルプリント回路基板と比較して大幅に遮蔽され、沿面距離160は延長される。同時に、FPC100の導電性トラック150は、(支持体200により近づくように)固体光源310から遠ざかるように延ばされてもよく、それによってFPC100の熱拡散容量を大きくする。
【0081】
プリント回路基板アセンブリ1は、プリント回路基板アセンブリ1を製造する(本発明の)方法によって製造され得る。方法では、フレキシブルプリント回路基板100及び支持体200が形成され、特に、支持体200は塑性変形可能な材料を含む。フレキシブルプリント回路基板100は、第1のPCB領域110及び(少なくとも1つの)第2のPCB領域120を含んでもよく、支持体200は、特に、第1の支持体領域210及び(少なくとも1つの)第2の支持体領域220を含む。方法は、フレキシブルプリント回路基板100の折り曲げ及び支持体200の折り曲げを更に含む。
【0082】
PCBの折り曲げの最中に、第2のPCB領域120の少なくとも一部が、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100を形成するために、第1のPCB領域110の少なくとも一部の上に折り曲げられる。支持体の折り曲げの最中に、第2の支持体領域220の少なくとも一部が、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体200を形成するために、第1の支持体領域210の少なくとも一部の上に折り曲げられ、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100の少なくとも一部が、第1の支持体領域210と第2の支持体領域220との間に構成される。実施形態では、初めにPCB100が折り曲げられ、次に支持体200が折り曲げられてもよい。また、特定の実施形態では、支持体200の折り曲げとPCB100の折り曲げが、同時に行われる。
【0083】
図1に示されるように、機能的構成要素300は、第1のPCB領域110に構成され、第1のPCB領域110の少なくとも一部と第2のPCB領域120の少なくとも一部が、平行に構成される。
【0084】
図1に示されるように、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100は、それ自体の上に折り曲げられて構成される。
【0085】
図1に示されるように、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCB100は、第1のPCB主面と、第1のPCB主面とは反対側の第2のPCB主面とを有する。機能的構成要素300は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルPCB100の第1の主面に配置される。
【0086】
図1に示されるように、(固体)光源310は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100の第1のPCB領域110を介して、少なくとも部分的に折り曲げられた支持体200の第1の支持体領域210に熱的に接触してもよい。
【0087】
図1に示されるように、更なる実施形態では、(固体)光源310は、少なくとも部分的に折り曲げられたフレキシブルプリント回路基板100の第1のPCB領域110及び少なくとも部分的に折り曲げられた支持体200の第1の支持体領域210を介してアセンブリ支持体400に熱的に接触してもよい。
【0088】
図2には、本発明によるモジュール10のある実施形態が示されている。モジュール10は、図1に示されたプリント回路基板アセンブリ1と、アセンブリ支持体400とを備える。図示されるアセンブリ支持体400は、プリント回路基板アセンブリ1を収容するための収容位置430を共に画定する、支持体領域410及び複数の弾性要素420を含む。弾性要素420は、プリント回路基板アセンブリ1をアセンブリ支持体400に押す(ように構成される)。
【0089】
アセンブリ支持体400は、実施形態では、特に、モジュールにヒートシンク機能を提供する、鋼又は別の金属を含んでもよい。アセンブリ支持体400は、特に、1片の(原)材料から作製され、モノリシックボディであってもよい。
【0090】
更に、モジュール10では、特に、プリント回路基板アセンブリ1は、アルミニウムなどのより高価な材料の使用を最小限に抑えながら、熱拡散に向けた最初の措置をもたらし得る。アセンブリ支持体400は、更なる熱伝導性及び追加の機能性を提供してもよい。
【0091】
図2は、モジュール10の2つの第1の機械的固定要素440を更に概略的に示す。図示される実施形態では、第1の機械的固定要素440は、開口部又は打抜き部を含む。よって、第1の機械的固定要素は、例えば、第1の機械的固定要素440の開口部と一致し得る突出した、特にバネ状の、要素を含む、機能ユニット1000の第2の機械的固定要素1040(図3を参照)に固定されてもよい。
【0092】
図3は、本明細書に記述される機能ユニット1000のある実施形態を概略的に示す。機能ユニット1000は、筐体1010及びプリント回路基板アセンブリ1を備える。図示される実施形態では、機能ユニット1000は照明器具を含み、プリント回路基板アセンブリ1は固体光源310を含む。筐体1010は、特に、プリント回路基板アセンブリ1を少なくとも部分的に取り囲む。
【0093】
実施形態では、例えば図1に示されるようなプリント回路基板アセンブリ1は、機能ユニット1000の筐体1010に結合されてもよい。それゆえ、筐体は、アセンブリ支持体400を含んでもよい。よって、特に、筐体1010の少なくとも一部が、アセンブリ支持体400として構成されてもよい。更なる実施形態では、例えば図2に示されたような、モジュール10は、機能ユニット1000の筐体1010に結合されてもよい。そのような実施形態では、機能ユニット1000は更に、特に、第2の機械的固定要素1040を備え、第2の機械的固定要素1040は、筐体1010に機能的に結合される。図3では、筐体100に接続され、モジュール10の第1の機械的固定要素440と一致する、プラグ又はクリック可能な要素を含む、第2の機械的固定要素1040の対が概略的に示されている。それゆえ、モジュール10の第1の機械的固定要素440と機能ユニット1000の第2の機械的固定要素1040は、モジュール10と筐体1010を一体に保つように構成される。
【0094】
用語「複数」は、2つ以上を指す。本明細書の用語「実質的に(substantially)」若しくは「本質的に(essentially)」、及び同様の用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、実質的に又は本質的にという形容詞はまた、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更に特に99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。
【0095】
用語「備える(comprise)」は、用語「備える(comprises)」が「から成る(consists of)」を意味する実施形態もまた含む。
【0096】
用語「及び/又は」は、特に、その「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関する場合がある。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0097】
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0098】
本明細書では、デバイス、装置、又はシステムは、とりわけ、動作中について説明されてもよい。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法、又は動作中のデバイス、装置、若しくはシステムに限定されるものではない。
【0099】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。
【0100】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0101】
動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。
【0102】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0103】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、好適にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する、デバイスの請求項、又は装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0104】
本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得るか、又は、本明細書で説明される方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムも提供する。また更には、本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムに機能的に結合されているか、又は、デバイス、装置、若しくはシステムによって含まれている、コンピュータ上で実行されると、そのようなデバイス、装置、若しくはシステムの1つ以上の制御可能要素を制御する、コンピュータプログラム製品も提供する。
【0105】
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、若しくはシステムに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0106】
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。
図1
図2
図3