(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-02
(45)【発行日】2022-05-13
(54)【発明の名称】支援用具
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1455 20060101AFI20220506BHJP
【FI】
A61B5/1455
(21)【出願番号】P 2018067618
(22)【出願日】2018-03-30
【審査請求日】2021-01-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 航太
(72)【発明者】
【氏名】ジャン シェン
(72)【発明者】
【氏名】ワイズナー スティーブ
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-167183(JP,A)
【文献】特開平07-088105(JP,A)
【文献】国際公開第2015/137151(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0253332(US,A1)
【文献】特開平04-269945(JP,A)
【文献】特開平08-332171(JP,A)
【文献】国際公開第2010/082444(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0317945(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/06 - 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の指に装着されて当該被検者の生体情報の取得を支援する用具であって、
前記指の第一の側に配置される支持体と、
前記第一の側の反対側である前記指の第二の側に配置される袋体と、
前記袋体の内部と連通する流体通路と、
前記指に前記袋体を拘束する帯部と、
を備えており、
前記第一の側は、前記指の腹側と前記指の爪側の一方であり、
前記第二の側は、前記指の腹側と前記指の爪側の他方であり、
前記指と前記支持体の間、および前記指と前記袋体の
間に、前記生体情報を取得するためのセンサが配置可能とされている、
支援用具。
【請求項2】
被検者の指に装着されて当該被検者の生体情報の取得を支援する用具であって、
前記指の第一の側に配置される支持体と、
前記第一の側の反対側である前記指の第二の側に配置される袋体と、
前記袋体の内部と連通する流体通路と、
前記指に前記袋体を拘束する帯部と、
を備えており、
前記指と前記支持体の間、および前記指と前記袋体の間の少なくとも一方に、前記生体情報を取得するためのセンサが配置可能とされており、
前記袋体は、
前記支持体と一体に成形されている第一部分と、
前記第一部分に対して溶着されている第二部分と、
を含んでいる
、
支援用具。
【請求項3】
前記第二部分は、前記第一部分よりも薄い、
請求項2に記載の支援用具。
【請求項4】
被検者の指に装着されて当該被検者の生体情報の取得を支援する用具であって、
前記指の第一の側に配置される支持体と、
前記第一の側の反対側である前記指の第二の側に配置される袋体と、
前記袋体の内部と連通する流体通路と、
前記指に前記袋体を拘束する帯部と、
を備えており、
前記指と前記支持体の間、および前記指と前記袋体の間の少なくとも一方に、前記生体情報を取得するためのセンサが配置可能とされており、
前記帯部は、前記支持体と前記袋体の一方と一体に成形されており、前記支持体と前記袋体の他方に固定される
、
支援用具。
【請求項5】
前記帯部は、前記支持体および前記袋体と別体であり、
前記支持体と前記袋体の一方に固定される第一部分と、
前記支持体と前記袋体の他方に固定される第二部分と、
を有している、
請求項1から3のいずれか一項に記載の支援用具。
【請求項6】
前記支持体は、その間に前記指の一部が配置される一対の側壁を有しており、
前記側壁の高さ寸法は、前記指の一部の厚み寸法よりも大きい、
請求項1から5のいずれか一項に記載の支援用具。
【請求項7】
前記支持体と前記袋体の少なくとも一方における前記指と対向する面に接着面または面ファスナが配置されている、
請求項1から6のいずれか一項に記載の支援用具。
【請求項8】
前記支持体の前記指と対向する面には凹部が形成されている、
請求項1から7のいずれか一項に記載の支援用具。
【請求項9】
前記支持体は、前記指の一部を視認可能な開口を有している、
請求項1から8のいずれか一項に記載の支援用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者の指に装着されてセンサによる当該被検者の生体情報の取得を支援する用具に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなセンサの一例として、パルスオキシメータのプローブが挙げられる。発光部と受光部を有するプローブは、被検者の指先に装着され、非観血動脈血酸素飽和度(SpO2)などの生体情報を取得するために使用される。
【0003】
特許文献1は、このようなセンサとともに使用される支援用具の一例を開示している。この支援用具は、第一支持体と第二支持体を備えている。第一支持体は、被検者の指の第一の側に配置される。第二支持体は、第一の側の反対側である当該指の第二の側に配置される。第一支持体と第二支持体は、硬質の樹脂で形成されており、相対位置が不変とされている。この支援用具は、第一支持体に支持された袋体を備えている。袋体は、第一支持体と第二支持体よりも柔軟な材料で形成されている。この支援用具は、袋体の内部と連通する流体通路を備えている。
【0004】
流体通路を通じて袋体の内部に空気が送り込まれると、袋体が膨張する。袋体が膨張することにより、被検者の指が圧迫され、組織から血液が排除される。流体通路を通じて排気がなされると、袋体が収縮する。これにより圧迫が解除され、組織に血液が戻る。圧迫前後の受光強度変化から被検者の生体情報として毛細血管再充満時間が特定されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のように被検者の指の圧迫を伴う生体情報の取得を支援する用具を小型化しつつ、当該指への負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための一態様は、被検者の指に装着されて当該被検者の生体情報の取得を支援する用具であって、
前記指の第一の側に配置される支持体と、
前記第一の側の反対側である前記指の第二の側に配置される袋体と、
前記袋体の内部と連通する流体通路と、
前記指に前記袋体を拘束する帯部と、
を備えており、
前記指と前記支持体の間、および前記指と前記袋体の間の少なくとも一方に、前記生体情報を取得するためのセンサが配置可能とされている。
【0008】
このような構成によれば、例えば特許文献1に記載された構成と比較すると、指の両側に配置された一対の支持体の一方を省略できるので、支援用具の小型化と軽量化が可能である。したがって、支援用具が装着される被検者の指への負担も軽減できる。他方、袋体の変形を許容しつつも、支持体に対する相対位置の変化を防止できるので、小型化や軽量化に伴い生体情報の取得精度が低下することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る支援用具の外観を示している。
【
図3】上記の支援用具の指への装着の仕方を示している。
【
図4】上記の支援用具の指への装着の仕方を示している。
【
図5】上記の支援用具における袋体の構成例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例を以下詳細に説明する。各図面においては、説明対象の各要素を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
【0011】
図1は、一実施形態に係る支援用具1の外観を示している。
図2は、
図1における線II-IIに沿って矢印方向から見た支援用具1の断面を示している。
【0012】
支援用具1は、被検者の指に装着されてセンサによる当該被検者の生体情報の取得を支援するための用具である。支援用具1は、支持体2を備えている。支持体2は、樹脂製である。
図3の(A)に示されるように、支援用具1が被検者の指Fに装着される際に、支持体2は、指Fの腹側に配置される。指Fの腹側は、指の第一の側の一例である。
【0013】
支援用具1は、袋体3と流体通路4を備えている。
図2に示されるように、流体通路4は、袋体3の内部と連通している。流体通路4にはチューブTが接続されうる。チューブTは不図示のポンプ装置に接続される。
図3の(B)に示されるように、支援用具1が被検者の指Fに装着される際に、袋体3は、指Fの爪側に配置される。指Fの爪側は、指の第二の側の一例である。
【0014】
図4の(A)は、指Fの根元側から指Fに装着された支援用具1を見た状態を模式的に示している。本例におけるセンサは、いわゆるパルスフォトメータのプローブであり、発光素子Eと受光素子Rを備えている。発光素子Eは、指Fと支持体2の間に配置される。受光素子Rは、指Fと袋体3の間に配置される。
【0015】
袋体3は、支持体2よりも高い柔軟性を有している。流体通路4を通じて袋体3の内部に空気などの流体が送り込まれると、袋体3が膨張する。袋体3が膨張することにより、指Fが圧迫され、組織から血液が排除される。流体通路4を通じて排気がなされると、袋体3が収縮する。これにより圧迫が解除され、組織に血液が戻る。圧迫前後の受光素子Rにおける受光強度の変化から、被検者の生体情報として毛細血管再充満時間が特定されうる。パルスフォトメータのプローブを用いて毛細血管再充満時間を特定する手法自体は公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0016】
支援用具1は、帯部5を備えている。帯部5は、支援用具1が被検者の指Fに装着されている間、袋体3を指Fに拘束する。
【0017】
このような構成によれば、例えば特許文献1に記載された構成と比較すると、指の両側に配置された一対の支持体の一方を省略できるので、支援用具1の小型化と軽量化が可能である。したがって、支援用具1が装着される被検者の指Fへの負担も軽減できる。他方、袋体3の変形を許容しつつも、支持体2に対する相対位置の変化を防止できるので、小型化や軽量化に伴い生体情報の取得精度が低下することを抑制できる。
【0018】
図5に示されるように、袋体3は、第一部分31と第二部分32を含みうる。この場合、第一部分31は、支持体2と一体成型される。すなわち、第一部分31は、支持体2と同じ樹脂材料で形成される。
図2に示されるように、第二部分32は、第一部分31に溶着される。これにより、流体通路4と連通する袋体3の内部空間が区画される。第一部分31の厚みと第二部分32を形成する材料は、袋体3について所望の変形可能性が得られるように適宜選択される。
【0019】
具体的には、支持体2は、薄肉のヒンジ部21を備えている。袋体3の第一部分31は、ヒンジ部21に連なっている。
図3の(A)と(B)に示されるように、被検者の指Fの腹側を支持体2に載置した状態でヒンジ部21を屈曲させるのみで、袋体3を指Fの爪側に配置できる。
【0020】
このような構成によれば、袋体3について所望の変形可能性を確保しつつも、センサによる生体情報の取得が可能な状態が容易に得られるようにできる。すなわち、ユーザの利便性を高めつつも、生体情報の取得精度が低下することを抑制できる。
【0021】
図2と
図4の(A)に示されるように、袋体3の第二部分32は、第一部分31よりも薄くされうる。
【0022】
このような構成によれば、第二部分32を形成する材料に依らず、袋体3に高い柔軟性を付与できる。これにより、袋体3の膨張時における被検者の指Fへの密着性を高めることができ、生体情報の取得精度が低下することを抑制できる。
【0023】
支持体2は、底壁22と一対の側壁23を備えうる。この場合、
図3の(A)と
図4の(A)に示されるように、被検者の指Fは、一対の側壁23の間に配置される。このとき、底壁22の内面22aは、指Fの腹側に対向する。一対の側壁23の各外側面23aには、面ファスナのフック部とループ部の一方(不図示)が配置されうる。
【0024】
帯部5は、袋体3の第一部分31と一体に成形されている。帯部5の内面5aには、面ファスナのフック部とループ部の他方(不図示)が配置されうる。帯部5の面ファスナを側壁23の面ファスナに接触させることにより、帯部5は、支持体2に固定される。
【0025】
あるいは、一対の側壁23の各外側面23aは、接着剤層が形成された接着面とされうる。この場合、帯部5の内面5aを各外側面23aに接触させることにより、帯部5が支持体2に固定される。
【0026】
帯部5が袋体3と一体成型されているので、部品点数を減らすことができるだけでなく、
図3の(B)に示される状態から帯部5を支持体2に巻き付けるのみで、センサによる生体情報の取得が可能な状態が容易に得られる。よって、ユーザの利便性が向上する。
【0027】
なお、一対の側壁23に対応する構成が袋体3の側に設けられ、帯部5が支持体2と一体成型されている構成も採用されうる。
【0028】
図4の(A)に示されるように、一対の側壁23の高さ寸法hは、一対の側壁23の間に配置された指Fの一部の厚み寸法tよりも大きい。
【0029】
このような構成によれば、被検者の指Fへの負担を大幅に軽減できるだけでなく、生体情報の取得精度の低下を抑制できる。
図4の(B)に示される比較例を参照しつつ、その理由について説明する。
【0030】
帯部5により指Fに袋体3が拘束された状態においては、一対の側壁23の間に帯部5が張り渡された状態となる。すなわち、帯部5に張力が発生する。比較例のように一対の側壁23の高さ寸法hが指Fの厚み寸法tよりも小さい場合、帯部5の張力が指Fにも作用するので、袋体3の状態に依らず指Fが圧迫され続ける。したがって、指Fに負担がかかるだけでなく、帯部5の固定の仕方に応じて袋体3の膨張時における圧迫力が変化し、正確な生体情報取得の妨げになりうる。
【0031】
他方、
図4の(A)に示されるように、本実施形態に係る構成によれば、帯部5の張力は、一対の側壁23の各上端部23bにおいて受け止められるので、当該張力が指Fに及ぶことを防止できる。また、袋体3の膨張による指Fの圧迫時において、当該張力の影響を排除できる。したがって、支援用具1の装着中における指Fへの負担が軽減されるだけでなく、生体情報の取得精度の低下を抑制できる。
【0032】
被検者の指Fの腹部と対向する支持体2の底壁22の内面22aには、面ファスナのフック部(不図示)が配置されうる。
【0033】
発光素子Eの一部が繊維で覆われている場合、当該繊維が面ファスナのループ部として機能し、支援用具1の装着中における支持体2と発光素子Eの相対変位が抑制される。したがって、生体情報の取得精度の低下を抑制できる。発光素子Eの表面の一部に面ファスナのフック部が配置される場合、底壁22の内面22aに配置される面ファスナは、ループ部とされうる。
【0034】
あるいは、底壁22の内面22aは、接着剤層が形成された接着面とされうる。このような構成によっても、支援用具1の装着中における支持体2と発光素子Eの相対変位が抑制されうる。
【0035】
同様に、被検者の指Fの爪部と対向する袋体3の第二部分32の表面には、面ファスナのフック部(不図示)が配置されうる。
【0036】
受光素子Rの一部が繊維で覆われている場合、当該繊維が面ファスナのループ部として機能し、支援用具1の装着中における袋体3と受光素子Rの相対変位が抑制される。したがって、生体情報の取得精度の低下を抑制できる。受光素子Rの表面の一部に面ファスナのフック部が配置される場合、袋体3の第二部分32の表面に配置される面ファスナは、ループ部とされうる。
【0037】
あるいは、袋体3の第二部分32の表面は、接着剤層が形成された接着面とされうる。このような構成によっても、支援用具1の装着中における袋体3と受光素子Rの相対変位が抑制されうる。
【0038】
図1と
図2に示されるように、被検者の指Fの腹部と対向する支持体2の底壁22の内面22aには、凹部22bが形成されうる。
【0039】
このような構成によれば、被検者の指Fと支持体2の間に配置される発光素子Eの少なくとも一部が凹部22bに受容される。これにより、発光素子Eによる指Fの圧迫感を抑制できるだけでなく、支援用具1の装着中における支持体2と発光素子Eの相対変位が抑制される。したがって、支援用具1の装着中における指Fへの負担を抑制できるだけでなく、生体情報の取得精度の低下も抑制できる。
【0040】
図1と
図2に示されるように、支持体2のヒンジ部21には開口21aが形成されている。
図3の(B)に示されるように支援用具1が被検者の指Fに装着された状態において、開口21aを通じて指先部分が視認可能とされている。指先部分は、指の一部の一例である。
【0041】
このような構成によれば、支援用具1の装着中に支持体2、袋体3、および帯部5によって被検者の指Fが覆われていても、開口21aを通じて指Fの色を確認できる。これにより、意図せず帯部5を強く巻き過ぎて鬱血が生じてしまった場合における迅速な対応が可能となる。したがって、支援用具1の装着中における指Fへの負担を抑制できる。
【0042】
上記の実施形態は、本開示の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本開示の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
【0043】
上記の実施形態においては、帯部5は、袋体3の第一部分と一体に成形されている。しかしながら、
図6に示されるように、帯部5は、独立した部材とされうる。この場合、帯部5は、第一部分51と第二部分52を含む。第一部分51は、袋体3の第二部分32に固定される。固定は、第一部分51に接着剤層を形成することによってなされてもよいし、第一部分51と第二部分32の双方に面ファスナを配置することによってなされてもよい。第二部分52は、前述した手法により、支持体2の一対の側壁23に固定される。
【0044】
このような構成によれば、帯部5のみを交換して支持体2と袋体3を再利用できる。
【0045】
図6に示される例においても、一対の側壁23に対応する構成が袋体3の側に設けられる構成が採用されうる。この場合、帯部5の第一部分51は、支持体2に固定される。帯部5の第二部分52は、袋体3に固定される。
【0046】
上記の実施形態においては、帯部5は、袋体3の第一部分31の両側部から延びる一対の帯状部材により構成されている。しかしながら、帯部5は、第一部分31の一側部から延びる単一の帯状部材により構成されてもよい。この場合、当該単一の帯状部材は、一方の側壁23から底壁22を経由して他方の側壁23に至るように巻き付けられる。
【0047】
上記の実施形態においては、発光素子Eと受光素子Rは、それぞれ指Fの腹側と爪側に配置されている。しかしながら、発光素子Eと受光素子Rは、それぞれ指Fの爪側と腹側に配置されてもよい。あるいは、発光素子Eと受光素子Rは、ともに指Fの爪側と腹側のいずれか一方に配置されてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1:支援用具、2:支持体、21a:開口、22a:底壁の内面、22b:凹部、23:一対の側壁、3:袋体、31:第一部分、32:第二部分、4:流体通路、5:帯部、51:第一部分、52:第二部分、E:発光素子、F:指、R:受光素子、h:側壁の高さ寸法、t:指の一部の厚み寸法