(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-02
(45)【発行日】2022-05-13
(54)【発明の名称】水切りゴミ袋の保持具
(51)【国際特許分類】
B65F 1/00 20060101AFI20220506BHJP
B65F 1/06 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
B65F1/00 102B
B65F1/06 Z
(21)【出願番号】P 2019098257
(22)【出願日】2019-05-27
【審査請求日】2022-03-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595138155
【氏名又は名称】ダイセルミライズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100098408
【氏名又は名称】義経 和昌
(72)【発明者】
【氏名】下澤 健二
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-1562(JP,A)
【文献】登録実用新案第3177358(JP,U)
【文献】実開昭59-54402(JP,U)
【文献】特開2003-80098(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0091295(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108313566(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/00- 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水口に取り付ける水切りゴミ袋の保持具であって、
環状平板部と、前記環状平板部の内周縁部から一方向に垂設された内側環状壁部を有しており、
前記内側環状壁部が、前記環状平板部の内周縁部とは高さ方向反対側の端部外周面から前記環状平板部に沿う方向に突き出され、周方向に間隔をおいて2~6個が形成された複数の円弧状突起部を有しており、
前記円弧状突起部の突き出し幅(w2)と前記環状平板部の内周縁部から外周縁部までの幅(w1)の比が、w2/w1=0.05~0.20の範囲であり、
さらに前記複数の円弧状突起部と高さ方向に対向する位置の前記環状平板部において、前記複数の円弧状突起部と同数の貫通孔が形成されているものである、水切りゴミ袋の保持具。
【請求項2】
前記貫通孔が、水が通過可能な幅を有する円弧状スリットである、請求項1記載の水切りゴミ袋の保持具。
【請求項3】
前記環状平板部の表面と裏面の少なくとも一面において、前記環状平板部の外周縁部側から内周縁部に向かって直径の異なる同心円を示す複数の環状溝が形成されており、
前記環状溝に沿って切断されることで前記環状平板部の外径が調整されるようになっているものである、請求項1または2記載の水切りゴミ袋の保持具。
【請求項4】
前記内側環状壁部が、前記環状平板部と接している部分と反対側の環状端面側であり、前記円弧状突起部がない部分の一部に切り欠き部を有している、請求項1~3のいずれか1項記載に記載の水切りゴミ袋の保持具。
【請求項5】
前記環状平板部と前記内側環状壁部が、抗菌剤、光触媒、撥水剤から選ばれるものを含有する合成樹脂からなるものである、請求項1~4のいずれか1項記載の水切りゴミ袋の保持具。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項記載の水切りゴミ袋の保持具と、水切りゴミ袋が組み合わされたものである、ゴミ捕集具。
【請求項7】
前記水切りゴミ袋が、
開口部両端の対向する面同士が固着一体化された2箇所のストッパ部を有しており、前記2箇所のストッパ部が、袋の開口部方向に面した部分が曲線または直線と曲線の組み合わせとなっているものであり、
前記ストッパ部の内側における開口部の内周長さ(L11)が、前記内側環状壁部の外周長さ(L12)と前記環状平板部の外周長さ(L13)と、次式(1):L12<L11<L13 (1)で示される関係を満たすように設定されているものである、ゴミ容器である、請求項6記載のゴミ捕集具。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか1項記載の水切りゴミ袋の保持具と、水切りゴミ袋が組み合わされたゴミ捕集具であり、
前記水切りゴミ袋が、開口部を有するネット袋からなるものであり、
前記ネット袋が合成樹脂製のネットからなり、前記開口部には複数本の伸縮性のある繊維が環状に配置されているものである、ゴミ捕集具。
【請求項9】
前記水切りゴミ袋が、水切りゴミ袋の開口部の最大内周長さ(L21)が、水切りゴミ袋の保持具の内側環状壁部の外周長さ(L22)および環状平板部の外周長さ(L23)と、次式(2):L22<L21<L23 (2)で示される関係を満たすように設定されているものである、請求項8記載のゴミ捕集具。
(式(2)中、開口部の最大内周長さ(L21)は、水切りゴミ袋の複数本の伸縮性のある繊維を弾性限界の範囲内で最大限伸長させたときの開口部の内周長さを示す。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台所のシンクの排水口に取り付けて使用するために適している水切りゴミ袋の保持具と、それを使用したゴミ捕集具に関する。
【背景技術】
【0002】
台所のシンクの排水口には、排水パイプに流れ込む生ゴミなどを捕集するため、ストレーナ、ストレーナに取り付けた水切りかご、水切りかごの開口部を覆うための菊割り蓋などが使用されている。
また、生ゴミの捕集および回収を容易にするため、保持枠で保持された水切りゴミ袋を水切りかご内部に置いて、溜まった生ゴミを水切り袋ごと捨てることができるような保持枠と水切りゴミ袋の組み合わせも市販されている。
【0003】
特許文献1には、外周に水切りゴミ袋の開口部に設けられた弾性糸が係止される引っ掛け部が形成され、弾性糸が弾性変形することによって開口部が引っ掛け部から離脱可能に構成された袋保持枠と、それを使用した水切りゴミ袋取り付け構造の発明が記載されている(特許請求の範囲)。
特許文献2には、下端部側が朝顔状に外側に拡がった口ゴム固定部を有する袋保持枠であり、前記口ゴム固定部に市販の口ゴム付き水切りネットの口ゴム部分が固定されるようにされたキッチン排水口のゴミ受け用水切りネット固定器具の考案が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-1562号公報
【文献】実用新案登録第3177358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、キッチンの排水口において使用する水切りゴミ袋を保持するための水切りゴミ袋の保持具と、前記保持具と水切りゴミ袋を組み合わせたゴミ捕集具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、排水口に取り付ける水切りゴミ袋の保持具であって、
環状平板部と、前記環状平板部の内周縁部から一方向に垂設された内側環状壁部を有しており、
前記内側環状壁部が、前記環状平板部の内周縁部とは高さ方向反対側の端部外周面から前記環状平板部に沿う方向に突き出され、周方向に間隔をおいて2~6個が形成された複数の円弧状突起部を有しており、
前記円弧状突起部の突き出し幅(w2)と前記環状平板部の内周縁部から外周縁部までの幅(w1)の比が、w2/w1=0.05~0.20の範囲であり、
さらに前記複数の円弧状突起部と高さ方向に対向する位置の前記環状平板部において、前記複数の円弧状突起部と同数の貫通孔が形成されているものである、水切りゴミ袋の保持具と、それを使用したゴミ捕集具を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の水切りゴミ袋の保持具とそれを使用するゴミ捕集具は、台所のシンクの排水口に取り付けて使用することで生ゴミを捕集し、容易に廃棄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図7】
図1に示す保持具に水切りゴミ袋の取り付け方法を説明するための正面図。
【
図8】
図1に示す保持具に水切りゴミ袋を取り付けた状態のゴミ捕集具。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<水切りゴミ袋の保持具>
図1~
図4により本発明の水切りゴミ袋の保持具を説明する。
水切りゴミ袋の保持具1(以下「保持具1」と略す)は、環状平板部10と内側環状壁部20を有しており、合成樹脂、ゴムなどからなるものである。
【0010】
環状平板部10は、台所のシンクの排水口に取り付けることができる程度の外径を有しているものであり、前記排水口の大きさに応じて調整することができる。
環状平板部10の内周縁部11から外周縁部12までの幅(w1)は、シンクの排水口の寸法に応じて調整されるものであり、例えば菊割り蓋(特許文献1の
図1など参照)を嵌め込むタイプの排水口では、菊割り蓋を嵌め込むことができるように調整される。
環状平板部10の厚さは、1~3mmの範囲にすることができるが、前記範囲に限定されるものではない。
【0011】
環状平板部10の第1面(排水口に取り付けたときの上面)10aには、外周縁部側12から内周縁部11に向かって直径の異なる同心円を示す複数の環状溝14a、14bが形成されている。
図1では、2本の環状溝14a、14bが示されているが、環状溝は3本以上であってもよい。
環状溝14a、14bは、排水口の大きさに応じて、環状溝14aまたは環状溝14bに沿って切断し、環状平板部10の外径を調整するためのものである。
環状溝14a、14bは、
図1では、第1面10aに形成されているが、環状平板部10の第1面10aとは厚さ方向反対側の第2面(排水口に取り付けたときの下面)10bに形成されていてもよいし、第1面10aと第2面10bの両方に形成されていてもよい。
【0012】
内側環状壁部20は、環状平板部10の内周縁部11を上端部として一方向に垂設されたものであり、内周面20aと外周面20bを有し、下端部側は環状端面21を有している。
内側環状壁部20は、内側環状壁部20の環状端面21に接する外周面20bから環状平板部10に沿う方向に突き出された複数の円弧状突起部23~25を有している。
図2では円弧状突起部23~25は3個示されているが、周方向に間隔をおいて2~6個が形成されていることが好ましく、3個または4個がより好ましい。
複数の円弧状突起部23~25は、それぞれが同形状で同寸法であることが好ましいが、それぞれが異なる形状で異なる大きさであってもよい。
複数の円弧状突起部23~25は、それぞれが等間隔で形成されていることが好ましい。
円弧状突起部23~25の外周面20bからの突き出し幅(w2)は、1~4mmが好ましく、1~2mmがより好ましい。
円弧状突起部23~25は、水切りゴミ袋を取り付けるときに引っ掛かって破れ難くするため、角が丸められたものでもよい。
【0013】
円弧状突起部23~25の突き出し幅(w2)と環状平板部10の内周縁部11から外周縁部12までの幅(w1)は、w2/w1=0.05~0.20の範囲が好ましく、0.06~0.16の範囲がより好ましい。
【0014】
環状平板部10は、
図1、
図2、
図4に示すとおり、円弧状突起部23~25と高さ方向(または厚さ方向)に対向する位置において、円弧状突起部23~25と同数の貫通孔(円弧状スリット)13~15が形成されている。
図1、
図2では、貫通孔は円弧状スリット13~15であるが形状は限定されず、円形、断円形、多角形、不定形などの貫通孔にすることができる。
貫通孔が円弧状スリット13~15であるときは、水が通過可能な幅を有しているものが好ましく、例えば1~6mm、好ましくは3~6mmの幅にすることができる。
【0015】
保持具1は、
図5(a)~(c)、
図6に示すように、内側環状壁部20が、環状平板部10と接している部分と反対側の環状端面21側であり、円弧状突起部23~25がない部分の一部に切り欠き部26~28有している実施形態にすることができる。
切り欠き部26~28は、内側環状壁部20の一部領域が厚さ方向に切断・除去されたものであり、保持具1に水切りゴミ袋30(
図7~
図9参照)を取り付けたり、取り外したりするときに人の指先で水切りゴミ袋30を摘まみ易くするためのものである。
このため、切り欠き部26~28の大きさや形状は特に制限されるものではなく、人が作業し易い大きさおよび形状にすることができるが、水切りゴミ袋を取り付けたり、取り外したりするときに引っ掛かって破れ難くするため、切り欠き部26~28の角が丸められたものでもよい。
図5(a)~(c)は、異なる大きさの切り欠き部26が形成されていることを示しており、
図5(b)、(c)に示すとおり、切り欠き部26は環状平板部10と接する位置まで形成されていてもよい。
切り欠き部は、円弧状突起23~25がない位置に形成されており、その数は制限されるものではなく、1または複数を形成するこができる。
図6では、円弧状突起23~25の間に合計で3箇所の切り欠き部26~28が形成されている。
【0016】
保持具1の環状平板部10と内側環状壁部20は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE、変性PPE、PPO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの熱可塑性樹脂からなるものが好ましい。
熱可塑性樹脂を使用するときは、必要に応じて公知の樹脂添加剤を含有することができ、特に抗菌剤、光触媒、撥水剤から選ばれるものを含有することが好ましい。
水切りゴミ袋の保持具1は、公知の金型を使用した射出成形法(スライド成形法も含む)を適用して製造することができる。
射出成形により貫通孔(円弧状スリット)13~15を形成したときはそのままでよく、射出成形(例えば、スライド成形)により貫通孔を形成しなかったときは、別途穿孔して形成することができる。
【0017】
<ゴミ捕集具>
本発明のゴミ捕集具は、保持具1と水切りゴミ袋が組み合わされたものである。
水切りゴミ袋は、保持具1に取り付けることができる袋状のものであれば特に制限されるものではないが、本発明では、第1の水切りゴミ袋と第2の水切りゴミ袋のいずれかを使用することが好ましい。
【0018】
第1の水切りゴミ袋は、開口部両端の対向する面同士が固着一体化された2箇所のストッパ部を有しており、前記2箇所のストッパ部が、袋の開口部方向に面した部分が曲線(または直線と曲線の組み合わせ)となっているものであり、特許第4842101号公報に記載のゴミ容器を使用することができる。
さらに第1の水切りゴミ袋は、本発明の水切りゴミ袋の保持具との関係を考慮すると、開口部両端の対向する面同士が固着一体化された2箇所のストッパ部を有しており、前記2箇所のストッパ部が、袋の開口部方向に面した部分が曲線(または直線と曲線の組み合わせ)となっているものであり、前記ストッパ部の内側における開口部の内周長さ(L11)が、前記内側環状壁部の外周長さ(L12)と前記環状平板部の外周長さ(L13)と、次式(1):L12<L11<L13 (1)で示される関係を満たすように設定されているものを使用することもできる。
そのほか、ダイセルファインケム(株)から販売されている「排水口生ゴミ水切り用 バスケットいらず(「いらず」は登録商標)」に含まれている水切りゴミ袋、「排水口生ゴミ水切り用 バスケットいらず(「いらず」は登録商標)の専用袋」を使用することもできる。
【0019】
第2の水切りゴミ袋は、
図7~
図9に示す水切りゴミ袋30を使用することができる。
水切りゴミ袋30は、開口部32を有するネット袋31からなるものであり、開口部32には、複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33が環状に配置されている。
複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33に代えて、輪ゴムや環状ゴム紐などを使用することもできる。
水切りゴミ袋30は、特許文献1の段落番号0016に記載され、
図5に示されているものも使用することができる。
第2の水切りゴミ袋30のネット袋31は、合成樹脂からなるものであり、好ましくはポリエステルからなるものである。
第2の水切りゴミ袋30の複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33は、ポリウレタン繊維を使用することができる。
第2の水切りゴミ袋としては、その他にも、特開2018-43857号公報に記載の水切りゴミ袋、特開2002-338004号公報に記載の台所用水切り袋、特開2002-211703号公報に記載のゴミ回収用ネット、意匠抄録(登録意匠番号1212865)に記載の流し台ゴミの水切り用網袋なども使用することができる。
また、
図7~
図9に示す水切りゴミ袋30は、水切りゴミ袋30の開口部の最大内周長さ(L21)が、水切りゴミ袋の保持具の内側環状壁部の外周長さ(L22)および環状平板部の外周長さ(L23)と、次式(2):L22<L21<L23 (2)で示される関係を満たすように設定されているものが好ましい。
ここで、開口部の最大内周長さ(L21)とは、水切りゴミ袋30の複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33を弾性限界の範囲内で最大限伸長させたときの開口部の内周長さを示す。
【0020】
次に保持具1に対して、水切りゴミ袋30を着脱自在に取り付けおよび取り外し方法を説明する。
図7は、保持具1に対して水切りゴミ袋30を取り付ける前の状態を示している。
図7に示す状態から、水切りゴミ袋の保持具1の環状平板部10の穴内部(内周縁部11の内側の穴)に水切りゴミ袋30のネット袋31を通した後、水切りネット袋30の開口部32側を外側に拡張させながら環状平板部10の第2面10b側に折り返して被せて、
図8に示す状態にする。
このとき、水切りゴミ袋30の複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33を内側環状壁部20の外周面20bに当接させ、かつ円弧状突起部23~25と環状平板部20の第2面10bの間に位置させることで、複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33の締め付け作用によって、水切りゴミ袋30がずれたり、脱落したりすることが防止できる。
さらに円弧状突起23~25があることで、複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33が円弧状突起23~25を超えて下方のネット袋31側に移動することも防止されている。
保持具1から水切りゴミ袋30を取り外すときは、複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33を指先で摘まみ、取り付け方法と逆の手順で容易に取り外すことができる。
なお、保持具1に水切りゴミ袋30のネット袋31を取り付けるときまたは取り外すとき、環状平板部10の第1面10aの円弧状スリット13~15の位置と円弧状突起部23~25の位置が高さ方向(厚さ方向)に対応しているため、保持具1を裏返して円弧状突起部23~25の位置を確認する必要がなく、取り付けまたは取り外す作業が容易になる。
【0021】
保持具1として、
図1~
図4に示すものに代えて
図5、
図6に示す切り欠き部26~28を有しているものを使用すると、取り付けおよび取り外しがさらに容易になる。
上記した手順で保持具1に水切りゴミ袋30のネット袋31を取り付けたとき、
図9に示すとおり、ネット袋31の複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33を含む部分が切り欠き部26と厚さ方向に重なるように位置する。
図示していないが切り欠き部27、28も同様にしてネット袋31の複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33を含む部分と厚さ方向に重なるように位置するため、切り欠き部26~28に位置するネット袋31(繊維33)を指先で摘まんで引っ張ることで、取り付けがより容易にできるようになるので好ましい。
さらに保持具1からネット袋31を取り外すときも、切り欠き部26~28の部分に位置するネット袋31(繊維33)を指先で摘まんでめくることで容易に取り外すことができるようになるので好ましい。
【0022】
図10に示す水切りゴミ袋の保持具1A(以下「保持具1A」と略す)は、円弧状突起部23~25がないほかは、保持具1と同じものである。
図10に示す保持具1Aに対して、
図8に示す保持具1と同様にして水切りゴミ袋30を取り付けたとき、保持具1Aが円弧状突起部を有していないため、水切りゴミ袋30の開口部32を折り返すと、複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33が内側環状壁部20を超えて下方のネット袋31側に移動する場合がある(
図10に示すような状態)。
図10に示す状態になったとき、複数本の伸縮性のある繊維(弾性糸)33が保持具1Aに近い位置のネット袋31をすぼませるように作用する結果、ネット袋31の内容量が減少され、保持できるゴミ量も減少されてしまうほか、生ゴミを捨てようとするときには、保持具1Aから水切りゴミ袋30を外し難くなる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明の水切りゴミ袋の保持具とゴミ捕集具は、家庭の台所、各種規模の食堂などのシンクの排水口に取り付けて生ゴミを捕集して回収・廃棄するためのものとして利用することができる。
【符号の説明】
【0024】
1 水切りゴミ袋の保持具
10 環状平面部
13~15 貫通孔(円弧状スリット)
20 内側環状壁部
23~25 円弧状突起部
26~28 切り欠き部
30 水切りゴミ袋
31 ネット袋
32 開口部
33 伸縮性のある繊維