(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-02
(45)【発行日】2022-05-13
(54)【発明の名称】トルクインデックスセンサおよびこれを含む操向装置
(51)【国際特許分類】
G01L 3/10 20060101AFI20220506BHJP
【FI】
G01L3/10 305
(21)【出願番号】P 2019523852
(86)(22)【出願日】2017-11-08
(86)【国際出願番号】 KR2017012572
(87)【国際公開番号】W WO2018088787
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2016-0148097
(32)【優先日】2016-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0161711
(32)【優先日】2016-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,チャンファン
(72)【発明者】
【氏名】ビョン,スンウク
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-219152(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0090051(US,A1)
【文献】特開2015-58756(JP,A)
【文献】特開2011-88507(JP,A)
【文献】特開2010-139307(JP,A)
【文献】特開2001-4466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 3/00- 3/26
G01B 7/00- 7/34
G01D 5/00- 5/252
G01D 5/39- 5/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に第1マグネットが配置されるロータ;
前記ロータの外側に配置されるステータ;
回路基板;
前記回路基板を収容する第1カバー;
前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサ;
前記ステータに結合されるマグネット装着部材;
前記マグネット装着部材に結合される第2マグネット;および
前記第1カバーと結合する
、フラックスを誘導可能な金属材質の第2カバーを含み、
前記マグネット装着部材と前記第2マグネットは第1カバーと第2カバーとの間に配置され、
前記第2カバーは貫通ホールが形成された上板と前記上板から回転軸方向に延長された側板を含み、
前記側板は前記第2ホールセンサと対応する位置に形成される溝を含む、トルクインデックスセンサ。
【請求項2】
前記第1カバーは外面から突出して内部に前記第2ホールセンサが位置するホールセンサハウジングを含む、請求項1に記載のトルクインデックスセンサ。
【請求項3】
前記ホールセンサハウジングは、
前記第2ホールセンサを収容するスロットが設けられ、前記スロットは開放面を有する、請求項2に記載のトルクインデックスセンサ。
【請求項4】
前記スロットは前記開放面に入口に突出したストッパーを含む、請求項3に記載のトルクインデックスセンサ。
【請求項5】
操向軸;
前記操向軸に結合するトルクインデックスセンサを含み、
前記トルクインデックスセンサは、
外周面に第1マグネットが配置されるロータ;
前記ロータの外側に配置されるステータ;
回路基板;
前記回路基板を収容する第1カバー;
前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサ;
前記ステータに結合されるマグネット装着部材;
前記マグネット装着部材に結合される第2マグネット;および
前記第1カバーと結合する金属材質の第2カバーを含み、
前記マグネット装着部材と前記第2マグネットは第1カバーと第2カバーとの間に配置され、
前記第2カバーは貫通ホールが形成された上板と前記上板から回転軸方向に延長された側板を含み、
前記側板は前記第2ホールセンサと対応する位置に形成される溝を含む、操向装置。
【請求項6】
外周面に第1マグネットが配置されるロータ;
前記ロータの外側に配置されるステータ;
前記ステータが貫通するホールを含むカバー;
前記カバーの一側に配置される回路基板;
前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサ;
前記カバーの他側に配置される第2マグネットとマグネットシールド;および
前記ステータは回転軸と結合するホルダーを含み、
前記マグネットシールドは前記ホルダーに結合され、
前記マグネットシールドは上板と前記上板から延長された側板を含み、
前記上板の内径は前記ホルダーの外径と同じであり、
前記上板の外径は、前記ホルダーの中心から第2マグネットまでの距離より大きく、第2ホールセンサまでの距離より小さく、
前記側板は前記第2ホールセンサの幅に対応する大きさで溝が形成された、トルクインデックスセンサ。
【請求項7】
前記第2ホールセンサおよび前記第2マグネットは、それぞれ前記側板を眺めるように配置される、請求項6に記載のトルクインデックスセンサ。
【請求項8】
前記第2ホールセンサと前記第2マグネットは、前記マグネットシールドの円周方向を基準として互いに整列するように配置される、請求項7に記載のトルクインデックスセンサ。
【請求項9】
前記第2マグネットは第1極と第2極を含み、
前記マグネットシールドの半径方向を基準として、前記第1極は相対的に内側に配置され、前記第2極は外側に配置される、請求項6に記載のトルクインデックスセンサ。
【請求項10】
操向軸;
前記操向軸に結合するトルクインデックスセンサを含み、
前記トルクインデックスセンサは、
外周面に第1マグネットが配置されるロータ;
前記ロータの外側に配置されるステータ;
前記ステータが貫通するホールを含むカバー;
前記カバーの一側に配置される回路基板;
前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサ;
前記カバーの他側に配置される第2マグネットとマグネットシールド;および
前記ステータは回転軸と結合するホルダーを含み、
前記マグネットシールドは前記ホルダーに結合され、
前記マグネットシールドは上板と前記上板から延長された側板を含み、
前記上板の内径は前記ホルダーの外径と同じであり、
前記上板の外径は、前記ホルダーの中心から第2マグネットまでの距離より大きく、第2ホールセンサまでの距離より小さく、
前記側板は前記第2ホールセンサの幅に対応する大きさで溝が形成された、操向装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はトルクインデックスセンサおよびこれを含む操向装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーステアリングシステム(Electronic Power System以下、EPSという。)は、運行条件に応じて電子制御装置(Electronic Control Unit)でモーターを駆動して旋回安定性を保障し、迅速な復原力を提供することによって、運転者に、安全な走行を可能とさせる。
【0003】
EPSは適切なトルクを提供するために、操向軸のトルク、操向角などを測定するトルクインデックスセンサを含む。トルクインデックスセンサは、操向軸にかかるトルクを測定するトルクセンサと、操向軸の角加速度を測定するインデックスセンサが設けられ得る。操向軸はハンドルに連結される入力軸と車輪側の動力伝達構成と連結される出力軸と、入力軸と出力軸とを連結するトーションバーを含むことができる。
【0004】
トルクセンサはトーションバーのねじり程度を測定して操向軸にかかるトルクを測定する。そして、インデックスセンサは出力軸の回転を感知して操向軸の角加速度を測定する。トルクインデックスセンサにおいて、このようなトルクセンサとインデックスセンサは共に配置されて一体に構成され得る。
【0005】
しかし、このようなトルクインデックスセンサは、トルクセンサとインデックスセンサとの間で磁界干渉が発生する。したがって、磁界干渉を防止するために、トルクセンサとインデックスセンサとの間に磁界遮蔽のための構造が別途に設けられる。そのため、トルクインデックスセンサ全体の厚さを減らそうとすると、磁界遮蔽用プレートとマグネットが近くなって磁気漏れが発生する問題点がある。また、磁界遮蔽構成の設置空間のため、トルクインデックスセンサ全体の厚さを減少させることにおいて限界がある。その結果、このような磁界遮蔽構成はトルクインデックスセンサ全体の厚さを増加させる重要な要因となる問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、磁界干渉を回避しながらも、トルクインデックスセンサの厚さを減らすことができるトルクインデックスセンサおよびこれを含む操向装置を提供することをその目的とする。
【0007】
実施例が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための第1実施例は、外周面に第1マグネットが配置されるロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、回路基板と、前記回路基板を収容する第1カバーと、前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサと、前記ステータに結合されるマグネット装着部材と、前記マグネット装着部材に結合される第2マグネットおよび前記第1カバーと結合する金属材質の第2カバーを含み、前記マグネット装着部材と前記第2マグネットは第1カバーと第2カバーとの間に配置され、前記第2カバーは貫通ホールが形成された上板と前記上板から回転軸方向に延長された側板を含み、前記側板は前記第2ホールセンサと対応する位置に形成される溝を含むトルクインデックスセンサを提供することができる。
【0009】
好ましくは、前記第1ホールセンサは前記ステータの磁束を感知し、前記第2ホールセンサは前記第2マグネットの磁束を感知することができる。
【0010】
好ましくは、前記第1カバーは第1-1カバーと第1-2カバーを含み、前記第1-1カバーは前記ロータが貫通する第1ホールを含み、前記第1-2カバーは前記ステータが貫通する第2ホールを含み、前記回路基板は前記第1-1カバーと前記第1-2カバーとの間に配置され得る。
【0011】
好ましくは、前記基板は前記第1-1カバーに向かう第1面と、前記第1-2カバーに向かう第2面を含み、前記第1面には前記第1ホールセンサが配置され、前記第2面には前記第2ホールセンサが配置され得る。
【0012】
好ましくは、回転軸の軸方向と垂直な方向を基準として、前記側板は前記第2マグネットと前記第2ホールセンサとの間に配置され得る。
【0013】
好ましくは、前記第1カバーは外面から突出して内部に前記第2ホールセンサが位置するホールセンサハウジングを含むことができる。
【0014】
好ましくは、前記ホールセンサハウジングは、前記第2ホールセンサを収容するスロットが設けられ、前記スロットは開放面を有することができる。
【0015】
好ましくは、前記スロットは前記開放面に入口に突出したストッパーを含むことができる。
【0016】
好ましくは、前記第1カバーは外側面に配置され、前記ステータが貫通する第1ホールの周りに沿って凹んで配置されて前記マグネット装着部材が装着される収容部を含むことができる。
【0017】
好ましくは、前記マグネット装着部材は前記第2カバーに向かう第1面と、前記第1カバーに向かう第2面を含み、前記第2マグネットは前記第1面に配置され得る。
【0018】
好ましくは、前記マグネット装着部材は回転軸の軸方向と垂直な方向に前記ステータに結合する第1結合部を含むことができる。
【0019】
好ましくは、前記ステータは2個のステータリングと2個の前記ステータリングを固定するモールド部材を含み、前記モールド部材は、前記第1結合部と結合する第2結合部を含むことができる。
【0020】
好ましくは、前記第1結合部は前記マグネット装着部材の内周面から突出した少なくとも一つの突起であり、前記第2結合部は前記ステータホルダーの外周面に配置されて前記第1結合部が挿入される溝であり得る。
【0021】
好ましくは、前記第1カバーは外面から突出して内部に前記第2ホールセンサが位置するホールセンサハウジングを含み、前記第2カバーの前記側板の前記溝と前記ホールセンサハウジングは回転軸の回転方向を基準として整列され得る。
【0022】
好ましくは、前記第2カバーの側板の内径は前記マグネット装着部材の外径より大きくてもよい。
【0023】
好ましくは、前記第2カバーは前記ステータが貫通するホールを含むことができる。
【0024】
好ましくは、前記第2カバーは第3結合部を含み、前記第1カバーは前記第3結合部と結合する第4結合部を含むことができる。
【0025】
好ましくは、前記第3結合部は前記側板から突出して締結ホールを含む締結フランジであり、前記第4結合部は前記第1カバーから突出して前記締結ホールに挿入される締結突起であり得る。
【0026】
前記目的を達成するための他の実施例は、操向軸と、前記操向軸に結合するトルクインデックスセンサを含み、前記トルクインデックスセンサは、外周面に第1マグネットが配置されるロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、回路基板と、前記回路基板を収容する第1カバーと、前記回路基板に配置される前記第1ホールセンサと第2ホールセンサと、前記ステータに結合されるマグネット装着部材と、前記マグネット装着部材に結合される第2マグネットおよび前記第1カバーと結合する金属材質の第2カバーを含み、前記マグネット装着部材と前記第2マグネットは第1カバーと第2カバーとの間に配置され、前記第2カバーは貫通ホールが形成された上板と前記上板から回転軸方向に延長された側板を含み、前記側板は前記ホールセンサと対応する位置に形成される溝を含むことができる。
【0027】
前記目的を達成するための第2実施例は、外周面に第1マグネットが配置されるロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、前記ステータが貫通するホールを含むカバーと、前記カバーの一側に配置される回路基板と、前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサと、前記カバーの他側に配置される第2マグネットとマグネットシールドおよび前記ステータは回転軸と結合するホルダーを含み、前記マグネットシールドは前記ホルダーに結合され、前記マグネットシールドは上板と前記上板から延長された側板を含み、前記上板の内径は前記ホルダーの外径と同じであり、前記上板の外径は前記ホルダーの中心から第2マグネットまでの距離より大きくて第2ホールセンサまでの距離より小さく、前記側板は前記第2ホールセンサの幅に対応する大きさで溝が形成されたトルクインデックスセンサを提供することができる。
【0028】
好ましくは、前記第1ホールセンサは前記ステータの磁束を感知し、前記第2ホールセンサは前記第2マグネットの磁束を感知することができる。
【0029】
好ましくは、前記第2ホールセンサおよび前記第2マグネットはそれぞれ前記側板を眺めるように配置され得る。
【0030】
好ましくは、前記第2ホールセンサと前記第2マグネットは前記マグネットシールドの円周方向を基準として互いに整列するように配置され得る。
【0031】
好ましくは、前記第1ホールセンサと前記第2マグネットは向かい合って配置され得る。
【0032】
好ましくは、前記第2マグネットは第1極と第2極を含み、前記マグネットシールドの半径方向を基準として、前記第1極は相対的に内側に配置され、前記第2極は外側に配置され得る。
【0033】
好ましくは、前記第2極はN極であり得る。
【0034】
好ましくは、前記マグネットシールドの側板は前記上板の外周面から延びる外側板と、前記上板の内周面から延びる内側板を含むことができる。
【0035】
好ましくは、前記外側板の厚さは第2ホールセンサと前記第2マグネットの離隔距離より小さくてもよい。
【0036】
好ましくは、前記マグネットシールドは前記ホルダーに圧入され得る。
【0037】
好ましくは、前記マグネットシールドの強磁性体で構成され得る。
【0038】
好ましくは、前記マグネットシールドの半径方向を基準として、前記第2マグネットは前記側板の内側に配置され、前記第2ホールセンサは前記側板の外側に配置され得る。
【0039】
好ましくは、前記ロータが貫通する第1ホールを含む第1カバーと、前記ステータが貫通する第2ホールを含む第2カバーを含むことができる。
【0040】
好ましくは、前記第2カバーは外面から突出して内部に前記第2ホールセンサが位置するホールセンサハウジングを含むことができる。
【0041】
好ましくは、前記第2カバーは外面から突出して前記第2マグネットを固定するマグネットハウジングを含むことができる。
【0042】
操向軸と、前記操向軸に結合するトルクインデックスセンサを含み、前記トルクインデックスセンサは、外周面に第1マグネットが配置されるロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、前記ステータが貫通するホールを含むカバーと、前記カバーの一側に配置される回路基板と、前記回路基板に実装される第1ホールセンサと第2ホールセンサと、前記カバーの他側に配置される第2マグネットとマグネットシールドおよび前記ステータは回転軸と結合するホルダーを含み、前記マグネットシールドは前記ホルダーに結合され、前記マグネットシールドは上板と前記上板から延長された側板を含み、前記上板の内径は前記ホルダーの外径と同じであり、前記上板の外径は前記ホルダーの中心から第2マグネットまでの距離より大きくて第2ホールセンサまでの距離より小さく、前記側板は前記第2ホールセンサの幅に対応する大きさで溝が形成された操向装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0043】
実施例によると、金属素材のカバーを通じて磁界干渉を回避して、トルクインデックスセンサ全体の厚さを減らすことができる有利な効果を提供する。
【0044】
実施例によると、マグネット装着部材とステータが回転軸の軸方向と垂直な方向に結合することによって、トルクインデックスセンサの厚さをさらに減らすことができる有利な効果を提供する。
【0045】
実施例によると、第2マグネットを固定し、マグネットシールドを回転させて信号を検出することによって、磁界干渉を回避しながらも、トルクインデックスセンサ全体の厚さを減らすことができる有利な効果を提供する。
【0046】
実施例によると、マグネットシールドをホルダーに直接圧入して固定することにより、別途にカバーを設置することなくマグネットシールドをカバーとして活用できる有利な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】実施例に係るトルクインデックスセンサを図示した図面。
【
図2】
図1で図示したトルクインデックスセンサの分解図。
【
図4】
図2で図示したマグネット装着部材の側面図。
【
図6】第1-2カバーのホールセンサハウジングを図示した図面。
【
図9】ステータのモールド部材とマグネット装着部材の結合状態を図示した図面。
【
図11】第2カバーに含まれたマグネット装着部材を図示した図面。
【
図12】第2マグネットと第2ホールセンサとの間に配置される側板を図示した図面。
【
図13】第2カバーによるフラックス(flux)を図示したグラフ。
【
図16】第2実施例に係るトルクインデックスセンサを図示した図面。
【
図17】
図16で図示したトルクインデックスセンサの分解図。
【
図19】
図17で図示したマグネットシールドを図示した図面。
【
図20】マグネットシールドと第2カバーの位置を図示した図面。
【
図21】マグネットシールドの底面を図示した図面。
【
図22】第2カバーを基準として第2マグネットと第2ホールセンサを図示した図面。
【
図23】向かい合って配置された第2マグネットと第2ホールセンサを図示した図面。
【
図24】回転するマグネットシールドと溝の位置を図示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。本発明の目的、特定の長所および新規の特徴は、添付された図面と関連する以下の詳細な説明と好ましい実施例からさらに明白となるはずである。そして、本明細書および特許請求の範囲に使われた用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則て、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。そして、本発明の説明において、本発明の要旨を不要に曖昧にさせる恐れがある関連した公知技術に対する詳細な説明は省略する。
【0049】
第2、第1等のように序数を含む用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の技術的範囲を逸脱することなく第2構成要素は第1構成要素と命名され得、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は、複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のいずれかの項目を含む。
【0050】
図1は第1実施例に係るトルクインデックスセンサを図示した図面であり、
図2は
図1で図示したトルクインデックスセンサの分解図である。
【0051】
図1および
図2を参照すると、トルクインデックスセンサ10は、ロータ100と、ステータ200と、回路基板300と、第1カバー400と、第1ホールセンサ500と、第2ホールセンサ600と、マグネット装着部材700と、第2マグネット800と、第2カバー900を含むことができる。
【0052】
ロータ100はステータ200の内側に配置される。ロータ100は操向軸の入力軸と連結される。ここで、入力軸とは、車両のハンドルと連結された操向軸であり得る。ロータ100は、円筒形のヨーク110とヨーク110に配置される第1マグネット120を含むことができる。ヨーク110の内側に入力軸が挿入される。そして、ヨーク110の外側に第1マグネット120が配置され得る。第1マグネット120にヨーク110の外周面に接着固定されたり圧入固定され得る。
【0053】
ステータ200はロータ100の外側に配置される。ステータ200はステータリング210と、モールド部材220と、ホルダー230を含むことができる。ステータリング210は向かい合う形態で一対が離れて配置され得る。そして、2個のステータリング210はモールド部材220の上側および下側にそれぞれ固定され得る。ホルダー230はモールド部材220に結合される。ホルダー230は操向軸の出力軸と連結され得る。ここで、出力軸とは、車輪側の動力伝達構成と連結される操向軸であり得る。したがって、ステータ200は出力軸と連結されて出力軸と共に回転する。
【0054】
一方、ステータ200はステータリング210に隣接して配置され、ステータ200の磁化量を収集するコレクターが備えられ得る。
【0055】
【0056】
回路基板300は、
図2および
図3で図示した通り、第1ホールセンサ500と第2ホールセンサ600が配置される。
【0057】
第1カバー400は第1-1カバー410と第1-2カバー420を含むことができる。第1-1カバー410と第1-2カバー420は互いに向かい合って配置され、内部にステータ200を収容する空間が設けられ得る。第1-1カバー410と第1-2カバー420の間には回路基板300が配置される。第1-1カバー410はロータ100が貫通する第1ホール411を含むことができる。そして、第1-2カバー420はステータ200が貫通する第2ホール421を含むことができる。
【0058】
図3を参照すると、回路基板300は第1-1カバー410に向かう第1面310と、第1-2カバー420に向かう第2面320を含むことができる。第1面310には第1ホールセンサ500が配置され得る。第2面320には第2ホールセンサ600が配置され得る。
【0059】
第1ホールセンサ500はロータ100の第1マグネット120とステータ200の電気的相互作用によって発生するステータ200の磁化量を検出する。第1ホールセンサ500は回路基板300に配置され得る。具体的には、第1ホールセンサ500は2個のコレクターの間に配置されてステータリング210と第1マグネット120間の相互作用によって磁化した磁化量を検出する。
【0060】
ロータ100とステータ200と第1ホールセンサ500はトルクを測定する構成である。入力軸と出力軸の回転量の差によって入力軸と出力軸のトーションバーにねじりが発生する。ねじりが発生すると、ロータ100の第1マグネット120の回転量とステータ200の回転量が変わってくる。したがって、第1マグネット120とステータリング210の対向面が変わってくることによって磁化量の変化が発生する。第1ホールセンサ500はこのような磁化量の変化を検出し、操向軸にかかるトルクを測定することができる。
【0061】
第2ホールセンサ600はマグネット装着部材700に配置された第2マグネット800に隣接するたびに360°周期で検出信号を出力して、出力軸の角加速度を演算することができる。
【0062】
マグネット装着部材700はリング状であって、ステータ200が貫通するホール710が設けられる。
【0063】
図4は、
図2で図示したマグネット装着部材の側面図である。
【0064】
図4を参照すると、マグネット装着部材700は回転軸の軸方向Cを基準として、第1カバー400に向かう第1面711と、第2カバー900に向かう第2面721を含むことができる。第2マグネット800は第2カバー900に向かうように第2面721に配置され得る。マグネット装着部材700はステータ200のホルダー230に結合されて、出力軸が回転する場合、共に回転する。
【0065】
第2マグネット800はマグネット装着部材700に配置される。第2マグネット800はマグネット装着部材700にインサートモールド(insert mold)されるか接着固定され得る。第2マグネット800は出力軸が回転する場合、マグネット装着部材700とともに回転する。したがって、第2マグネット800は出力軸が回転するにつれて周期的に第2ホールセンサ600に近接して遠くなる状態を繰り返す。
【0066】
第2カバー900はマグネット装着部材700を覆う。第2カバー900は第1カバー400に結合する。第2カバー900は金属素材で構成される。これは、第2マグネット800で発生するフラックス(flux)を第2カバー900側に誘導するためである。第2カバー900により、第2マグネット800で発生するフラックスは第1マグネット120に流れることが制限されるため、実施例に係るトルクインデックスセンサは磁界干渉を回避するために別途の遮蔽板を設置する必要がない。
【0067】
図5は
図2で第1-2カバーを図示した図面であり、
図6は第1-2カバーのホールセンサハウジングを図示した図面であり、
図7は第1-2カバーの底面図である。
【0068】
図5および
図6を参照すると、第1-2カバー420はホールセンサハウジング422と、収容部423を含むことができる。
【0069】
ホールセンサハウジング422は第1-2カバー420の外面から突出する。ホールセンサハウジング422は収容部423に隣接して配置される。ホールセンサハウジング422の内部には第2ホールセンサ600が位置する。このようなホールセンサハウジング422は第2ホールセンサ600の位置を固定する役割をする。ホールセンサハウジング422は内部に第2ホールセンサ600を収容するスロット422aが設けられ、収容部423に向かって開放された開放面を有する。また、ホールセンサハウジング422の開放面の入口には第2ホールセンサ600が開放面を通じて離脱しないように制限するストッパー422bが突出され得る。
図7で図示した通り、第2ホールセンサ600は第1-2カバー420の底面に配置された入口422cを通じてスロット422aに配置され得る。
【0070】
収容部423は第1-2カバー420の外面で凹んだ形態で、第2ホール421周辺に配置され得る。収容部423はマグネット装着部材700が内部に収容されるところである。
【0071】
一方、第1-2カバー420は第4結合部424を含むことができる。第4結合部424は第2カバー900と結合する。第4結合部424は収容部423の周りに沿って複数個が配置され得る。このような第4結合部424は締結突起であり得る。そして、第1-2カバー420の周りには第1-1カバー410と結合のための締結部425が設けられ得る。
【0072】
図8はマグネット装着部材を図示した図面であり、
図9はステータのモールド部材とマグネット装着部材の結合状態を図示した図面である。
【0073】
図8および
図9を参照すると、マグネット装着部材700は内周面から突出した第1結合部720を含むことができる。マグネット装着部材700がステータ200のモールド部材220に結合される時、第1結合部720は回転軸の軸方向と垂直な方向にモールド部材220に結合され得る。この時、モールド部材220の外周面には第1結合部720と結合する第2結合部221が配置され得る。第1結合部720は突出した複数個の突起であり得、第2結合部221は第1結合部720が挿入される複数個の溝であり得る。
【0074】
マグネット装着部材700がステータ200のモールド部材220に結合する時、第1結合部720と第2結合部221が回転軸の軸方向と垂直な方向に結合するため、トルクインデックスセンサ全体の厚さを減らすことができる。換言すると、第1結合部720と第2結合部221が回転軸の軸方向に結合すると、回転軸方向に結合空間が必要となるが。このような結合空間はトルクインデックスセンサ全体の厚さを増加させる要因である。その反面、実施例に係るトルクインデックスセンサのマグネット装着部材700とステータ200のモールド部材220は、回転軸の軸方向と垂直な方向に結合する構成を有するため、回転軸方向に配置される結合空間を排除できる。
【0075】
図10は第2カバーを図示した図面であり、
図11は第2カバーに含まれたマグネット装着部材を図示した図面である。
【0076】
図10および
図11を参照すると、第2カバー900は上板910と側板920を含むことができる。上板910は円板の形態であり、中心にステータ200のホルダー230が貫通する貫通ホール911が配置される。側板920は上板910の周りに沿って配置され、上板910に下向きに折れて配置される。第2カバー900が第1カバー400に結合する時、側板920は上板910から回転軸方向に折れて延びる形態である。
図10で図示した通り、側板920の内径R1は、少なくともマグネット装着部材700の外径R2より大きく設計される。回転軸方向と垂直な方向を基準として、側板920がマグネット装着部材700とホールセンサハウジング422の間に配置されるためである。
【0077】
一方、側板920の周りには第3結合部922が配置され得る。第3結合部922は第1-2カバー420の第4結合部424と結合して、第2カバー900と第1カバー400を結合させる。第3結合部922は側板920から突出して締結ホールを含む締結フランジであり得る。このような第3結合部922は複数個が配置され得る。また、このような、複数個の第3結合部922のうち一部は溝921に隣接して配置され得る。
【0078】
図12は、第2マグネットと第2ホールセンサ間に配置される側板を図示した図面である。
【0079】
図2および
図12を参照すると、側板920はマグネット装着部材700とホールセンサハウジング422の間に配置される。したがって、側板920はマグネット装着部材700に配置された第2マグネット800の側面を覆う。そして、側板920は溝921を含むことができる。溝921は側板920の一部が切開されて形成されたものであって、側板920の内側と外側を連通させる構造である。このような溝921は第2ホールセンサ600に整列される。具体的には、第2カバー900が第1カバー400に結合する時、溝921は回転軸の回転方向にホールセンサハウジング112に整列される。これは側板920が第2マグネット800の側面を覆って第2マグネット800と第2ホールセンサ600の間を塞ぐようになるが、溝921を通じて第2マグネット800と第2ホールセンサ600を対向させるためである。
【0080】
出力軸の回転と共に、第2マグネット800が回転する。第2マグネット800が回転するにつれて周期的に、第2マグネット800は第2ホールセンサ600に近接するか遠ざかる。第2ホールセンサ600はこれを通じて360°周期ごとに検出信号を生成することができる。
【0081】
図13は、第2カバーによるフラックス(flux)を図示したグラフである。
【0082】
第1マグネット120と第2マグネット800の間に遮蔽構造がない状態で、
図13を参照すると、第2マグネット800の回転によって発生するフラックス(flux)が第2カバー900を通じて誘導されるのを確認することができる。
【0083】
図14はトルク出力変化量を比較した表であり、
図15はトルク出力変化量を図示したグラフである。
【0084】
図14および
図15のAは遮蔽板が設置されたトルクインデックスセンサであり、
図14および
図15のBは遮蔽板がないトルクインデックスセンサであり、
図14および
図15のCは実施例に係る金属素材の第2カバー900が設置されたトルクインデックスセンサである。
【0085】
図14および
図15で図示した通り、遮蔽板がないトルクインデックスセンサBの場合、角度が40°~160°区間でトルク出力変化量が大きく減少することが分かる。これは磁界干渉が発生するためである。
【0086】
その反面、金属素材の第2カバー900が設置された「C」の場合、遮蔽板が設置された「A」の場合と類似してトルク出力変化量が検出されることを確認することができる。したがって、実施例に係るトルクインデックスセンサの場合、別途の遮蔽板を設置しなくても、磁界干渉を効果的に遮蔽していることを確認することができる。
【0087】
図16は第2実施例に係るトルクインデックスセンサを図示した図面であり、
図17は
図16で図示したトルクインデックスセンサの分解図であり、
図18は
図17で図示した回路基板の側面図である。
【0088】
図16~
図18を参照すると、トルクインデックスセンサ20は、ロータ1000と、ステータ1200と、カバー1300と、回路基板1400と、第1ホールセンサ1500と、第2ホールセンサ1600と、第2マグネット1700と、マグネットシールド1800と、ホルダー1230を含むことができる。
【0089】
ロータ1000はステータ1200の内側に配置される。ロータ1000は操向軸の入力軸と連結される、ここで、入力軸とは、車両のハンドルと連結された操向軸であり得る。ロータ1000は円筒形のヨーク1110とヨーク1110に配置される第1マグネット1120を含むことができる。ヨーク1110の内側に入力軸が挿入される。そして、ヨーク1110の外側に第1マグネット1120が配置され得る。第1マグネット1120にヨーク1110の外周面に接着固定されるか圧入固定され得る。
【0090】
ステータ1200はロータ1000の外側に配置される。ステータ1200はステータリング1210と、モールド部材1220と、ホルダー1230を含むことができる。ステータリング1210は向かい合う形態で一対が離れて配置され得る。そして、2個のステータリング1210はモールド部材1220の上側および下側にそれぞれ固定され得る。ホルダー1230はモールド部材1220に結合される。ホルダー1230は操向軸の出力軸と連結され得る。ここで、出力軸とは、車輪側の動力伝達構成と連結される操向軸であり得る。したがって、ステータ1200は出力軸と連結されて出力軸と共に回転する。
【0091】
一方、ステータ1200はステータリング1210に隣接して配置され、ステータ1200の磁化量を収集するコレクターが備えられ得る。
【0092】
カバー1300は第1カバー1310と第2カバー1320を含むことができる。第1カバー1310と第2カバー1320は互いに向かい合って配置され、内部にステータ1200を収容する空間が設けられ得る。第1カバー1310と第2カバー1320の間には回路基板1400が配置される。第1カバー1310はロータ1000が貫通する第1ホール1311を含むことができる。そして、第2カバー1320はステータ1200が貫通する第2ホール1321を含むことができる。
【0093】
回路基板1400は、
図17および
図18で図示した通り、第1ホールセンサ1500と第2ホールセンサ1600が配置される。
【0094】
回路基板1400は第1カバー1310に向かう第1面1410と、第2カバー1320に向かう第2面1420を含むことができる。第1面1410には第1ホールセンサ1500が配置され得る。第2面1420には第2ホールセンサ1600が配置され得る。
【0095】
第1ホールセンサ1500はロータ1000の第1マグネット1120とステータ1200の電気的相互作用によって発生するステータ1200の磁化量を検出する。第1ホールセンサ1500は2個のコレクターの間に配置されてステータリング1210と第1マグネット1120間の相互作用によって磁化した磁化量を検出する。
【0096】
ロータ1000とステータ1200と第1ホールセンサ1500はトルクを測定する構成である。入力軸と出力軸の回転量の差によって入力軸と出力軸のトーションバーにねじりが発生する、ねじりが発生すると、ロータ1000の第1マグネット1120の回転量とステータ1200の回転量が変わってくる。したがって、第1マグネット1120とステータリング1210の対向面が変わってくることによって磁化量の変化が発生する。第1ホールセンサ1500はこのような磁化量の変化を検出して、操向軸にかかるトルクを測定することができる。
【0097】
第2ホールセンサ1600はマグネットシールド1800の溝1830と第2マグネット1700が整列するたびに360°周期で検出信号を出力して、出力軸の角加速度を演算することができる。
【0098】
マグネットシールド1800はリング状であり、ステータ1200が貫通するホール1811が設けられる。
【0099】
図19は
図17で図示したマグネットシールドを図示した図面であり、
図20はマグネットシールドと第2カバーの位置を図示した図面である。
【0100】
図19を参照すると、マグネットシールド1800は上板1810と側板1820を含むことができる。上板1810は円板の形態であり、中心にステータ1200のホルダー1230が貫通するホール1811が配置される。側板1820は上板1810の周りに沿って配置される。
【0101】
側板1820の外側板1821と内側板1822を含むことができる。外側板1821は上板1810の外周縁から下向きに折れて配置される。第2カバー1320が第1カバー1310に結合する時、外側板1821は上板1810の外周縁から軸方向に折れて延びる形態である。内側板1822は上板1810の内周縁から下向きに折れて配置される。
【0102】
このようなマグネットシールド1800はステータ1200のホルダー1230と直接結合する。具体的には、ステータ1200のホルダー1230が上板1810のホール1811に圧入されて、ホルダー1230とマグネットシールド1800が結合する。この時、内側板1822はホルダー1230が上板1810のホール1811に容易に圧入され得るように誘導する。マグネットシールド1800とホルダー1230が直接結合するため、ホルダー1230が回転するとすぐにマグネットシールド1800が回転する。外側板1821は溝1830を含む。溝1830は外側板1821の内側と外側を連通させる。
【0103】
一方、マグネットシールド1800は強磁性体で構成され得る。
【0104】
図20を参照すると、第2カバー1320はホールセンサハウジング1322とマグネットハウジング1323を含むことができる。ホールセンサハウジング1322は第2カバー1320の外面から突出し、内部に第2ホールセンサ1600が位置する空間を有する。ホールセンサハウジング1322の前面すなわち、第2マグネット1700を眺める面は開放され得る。マグネットハウジング1323は第2カバー1320の外面から突出し、内部に第2マグネット1700を含む。マグネットハウジング1323は第2マグネット1700の一部が露出するように第2マグネット1700を固定することができる。第2マグネット1700はマグネットハウジング1323を通じて第2カバー1320に固定されて動かない。このようなホールセンサハウジング1322とマグネットハウジング1323は互いに向かい合って配置される。
【0105】
図21はマグネットシールドの底面を図示した図面であり、
図22は第2カバーを基準として第2マグネットと第2ホールセンサを図示した図面である。
【0106】
図21で図示した通り、マグネットシールド1800の上板1810の内径R1とホルダー1230の外径R2は同じであり得る。マグネットシールド1800はホルダー1230に圧入される。そして、上板1810の外径R3はホルダー1230の中心Cから第2マグネット1700までの距離L1より大きく、ホルダー1230の中心Cから第2ホールセンサ1600までの距離L2より小さくてもよい。これは、マグネットシールド1800の半径方向を基準として、側板1820を第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700の間に位置させるためである。
【0107】
一方、外側板1821の厚さ(
図21のt)は第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700の離隔距離(
図22のd)より小さく形成される。これは、マグネットシールド1800が回転しながら外側板1821が第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700の間を通るようにするためである。
【0108】
図23は、向かい合って配置された第2マグネットと第2ホールセンサを図示した図面である。
【0109】
図22および
図23を参照すると、第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700は向かい合って配置される。すなわち、第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700はマグネットシールド1800の円周方向を基準として、互いに整列するように配置され得る。この時、第2ホールセンサ1600は外側板1821の外側を眺めるように配置され、第2マグネット1700は外側板1821の内側を眺めるように配置される。したがって、第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700の間に外側板1821が配置される。そして、外側板1821に配置された溝1830が第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700の間に配置される。第2ホールセンサ1600の幅Wは溝1830の大きさに対応され得る。
【0110】
一方、第2マグネット1700は第1極1710と第2極1720を含むことができる。第1極1710はN極であり得、第2極1720はS極であり得る。第1極1710は相対的に外側に配置され得、第2極1720は相対的に内側に配置され得る。第1極1710は第2ホールセンサ1600と向かい合うように配置される。
【0111】
マグネットシールド1800はホルダー(
図17の1230)が回転するにつれて共に回転する。この時、第2マグネット1700は固定された状態である。このため、第1マグネット1120と第1ホールセンサ1500で磁界干渉を引き起こす第2マグネット1700のフラックスが発生しない。したがって、磁界を遮蔽するための別途の遮蔽板を設置する必要がない。遮蔽板が設置される場合、その設置空間のため、トルクインデックスセンサの全体の厚さを大きく増加させる問題点があるが、実施例に係るトルクインデックスセンサは遮蔽板を設置する必要がないため、トルクインデックスセンサの全体の厚さを減らすことができる利点がある。
【0112】
図24は回転するマグネットシールドと溝の位置を図示した図面であり、
図25は第2ホールセンサの出力を図示した図面である。
【0113】
図24の(a)は外側板1821が第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700を塞いでいる状態である。
図24の(a)の状態で、
図25で図示した通り、第2ホールセンサ1600の出力が発生しないため信号はオフ(off)状態を維持する。その後、マグネットシールド1800が時計回り方向CWに回転すると、外側板1821に配置された溝1830も時計回り方向CCWに回転する。
図24の(b)の状態で、溝1830が第2ホールセンサ1600に近接すると、第2マグネット1700と第2ホールセンサ1600が連通されて第2ホールセンサ1600の出力が発生し、信号はオン(on)の状態に切り替わる。その後、マグネットシールド1800の回転が持続されて、溝1830が第2ホールセンサ1600を通るまで、すなわち、外側板1821が第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700を完全に塞ぐまで、
図24の(c)および(d)状態で第2ホールセンサ1600の出力が発生し、信号はオン(on)の状態に維持される。その後、マグネットシールド1800の回転が持続されて、外側板1821が第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700を完全に塞ぐと、
図24の(e)状態で第2ホールセンサ1600の出力が発生せず、信号はオフ(off)状態に切り替わる。
【0114】
前述した通り、マグネットシールド1800が時計回り方向CWに回転する場合を例示して説明したが、マグネットシールド1800が反時計回り方向CWに回転する場合にも、外側板1821の溝1830の位置により第2ホールセンサ1600の出力に対応した信号のオンオフが切り替わり得る。
【0115】
このように実施例に係るトルクインデックスセンサ20は、第2マグネット1700を回転させずに固定した状態で、マグネットシールド1800の側板1820に配置された溝1830の位置と、第2ホールセンサ1600と第2マグネット1700の位置が整列する周期によりオンオフ信号を生成することができる。したがって、第2マグネット1700の回転によってフラックスが発生し、発生したフラックスが磁界干渉を引き起こすことを防止することができる。
【0116】
以上、本発明の好ましい一実施例に係るトルクインデックスセンサおよびこれを含む操向装置について、添付された図面を参照して具体的に詳察した。
【0117】
前述された本発明の一実施例は、すべての面において例示的なものであって限定的ではないものと理解されるべきであり、本発明の範囲は前述された詳細な説明よりは後述される特許請求の範囲によって示されるべきである。そして、この特許請求の範囲の意味および範囲はもちろん、その等価概念から導き出されるすべての変更または変形可能な形態も本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。