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特許7066727コンテキストフェッチなしの無線リソース制御再開
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-02
(45)【発行日】2022-05-13
(54)【発明の名称】コンテキストフェッチなしの無線リソース制御再開
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/19 20180101AFI20220506BHJP
   H04W 76/27 20180101ALI20220506BHJP
   H04W 12/06 20210101ALI20220506BHJP
   H04W 76/30 20180101ALI20220506BHJP
【FI】
H04W76/19
H04W76/27
H04W12/06
H04W76/30
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2019541176
(86)(22)【出願日】2017-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-12
(86)【国際出願番号】 IB2017058444
(87)【国際公開番号】W WO2018142207
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2019-11-05
(31)【優先権主張番号】62/454,578
(32)【優先日】2017-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】ルーゲランド, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル.イェー.
(72)【発明者】
【氏名】ミルデ, グンナル
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0278160(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0237540(US,A1)
【文献】3GPP TR 23.799 V14.0.0,2016年12月16日,pages 194-196
【文献】ZTE,Solution B impacts[online],3GPP TSG-RAN WG2 NR Ad Hoc R2-1700351,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_01_NR/Docs/R2-1700351.zip>,2017年01月06日
【文献】3GPP TR 23.799 V14.0.0,2016年12月16日,pages 194-196
【文献】ZTE,Solution B impacts[online],3GPP TSG-RAN WG2 NR Ad Hoc R2-1700351,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_01_NR/Docs/R2-1700351.zip>,2017年01月06日
【文献】Qualcomm Incorporated,Design details for light connection model A[online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #96 R2-168345,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_96/Docs/R2-168345.zip>,2016年11月04日
【文献】Intel Corporation,Correction to UE Context Resume Function[online],3GPP TSG RAN WG3 Meeting #93 R3-161586,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_93/Docs/R3-161586.zip>,2016年08月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースネットワークノード(115b)と前に通信していたユーザ機器(UE)(110)と通信するためのターゲットネットワークノード(115a)における方法であって、
UE(110)から接続再開要求を受信することであって、前記接続再開要求が、前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた再開識別情報と、接続を再開する原因を示すcauseValueとを含む、接続再開要求を受信することと、
前記ソースネットワークノード(115b)に前記接続再開要求を送信することと、
前記ソースネットワークノード(115b)から無線リソース制御(RRC)応答を受信することと、
前記UE(110)に前記RRC応答を転送することと
を含み、前記接続再開要求が、UEコンテキスト取出し要求の一部として、または前記UEコンテキスト取出し要求とともに、前記ソースネットワークノード(115b)に送信される、方法。
【請求項2】
前記ターゲットネットワークノード(115a)がgNBであり、前記ソースネットワークノード(115b)がgNBである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続再開要求がRRC接続再開要求である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記接続再開要求がセキュリティトークンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記接続再開要求が、前記ソースネットワークノード(115b)との前記前の通信中に使用されたセキュリティキーを使用して完全性保護される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記RRC応答がRRC接続一時中断である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記RRC応答が、
前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた新しい再開識別情報と、
新しいセキュリティパラメータと、
無線アクセスネットワーク(RAN)領域割り当てと
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
小データが、前記接続再開要求の一部として、または前記接続再開要求とともに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ソースネットワークノード(115b)からUEコンテキスト応答を受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ローカルUEコンテキストを作成することと、
前記UE(110)を一時中断することと、
前記ローカルUEコンテキストを解放することと
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ソースネットワークノード(115b)と前に通信していたユーザ機器(UE)(110)と通信するためのターゲットネットワークノード(115a)であって、
前記UE(110)から接続再開要求を受信することであって、前記接続再開要求が、前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた再開識別情報と、接続を再開する原因を示すcauseValueとを含む、接続再開要求を受信すること
を行うように設定されたインターフェース(1710)と、
前記インターフェースに動作可能に結合された処理回路要素(1720)であって、前記処理回路要素は、前記UE(110)が前記ソースネットワークノード(115b)と前に通信していたと決定するように設定された、処理回路要素(1720)と
を備え、
前記インターフェース(1710)が、
前記ソースネットワークノード(115b)に前記接続再開要求を送信することと、
前記ソースネットワークノード(115b)から無線リソース制御(RRC)応答を受信することと、
前記UE(110)に前記RRC応答を転送することと
を行うようにさらに設定されており、
前記接続再開要求が、ユーザ機器(UE)コンテキスト取出し要求の一部として、前記ソースネットワークノード(115b)に送信される、
ターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項12】
前記ターゲットネットワークノード(115a)がgNBであり、前記ソースネットワークノード(115b)がgNBである、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項13】
前記接続再開要求がRRC接続再開要求である、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項14】
前記接続再開要求がセキュリティトークンを含む、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項15】
前記接続再開要求が、前記ソースネットワークノード(115b)との前記前の通信中に使用されたセキュリティキーを使用して完全性保護される、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項16】
前記RRC応答がRRC接続一時中断である、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項17】
前記RRC応答が、
前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた新しい再開識別情報と、
新しいセキュリティパラメータと、
無線アクセスネットワーク(RAN)領域割り当てと
のうちの1つまたは複数を含む、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項18】
小データが、前記接続再開要求の一部として、または前記接続再開要求とともに受信される、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項19】
前記インターフェース(1710)が、前記ソースネットワークノード(115b)からUEコンテキスト応答を受信するようにさらに設定された、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項20】
前記処理回路要素(1720)が、
ローカルUEコンテキストを作成することと、
前記UE(110)を一時中断することと、
前記ローカルUEコンテキストを解放することと
を行うようにさらに設定された、請求項11に記載のターゲットネットワークノード(115a)。
【請求項21】
ユーザ機器(UE)(110)とターゲットネットワークノード(115a)との間の通信を容易にするためのソースネットワークノード(115b)における方法であって、
前記ターゲットネットワークノード(115a)から前記UE(110)のための接続再開要求を受信することであって、前記接続再開要求が、前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた再開識別情報と、接続を再開する原因を示すcauseValueとを含む、接続再開要求を受信することと、
前記UE(110)のための前記接続再開要求を検証することと、
前記UE(110)のための無線リソース制御(RRC)応答を生成することと、
前記ターゲットネットワークノード(115a)を介して前記UE(110)に前記RRC応答を送信することと、
ユーザ機器(UE)コンテキスト取出し要求の一部として、前記ターゲットネットワークノード(115a)から前記接続再開要求を受信することと
を含む、方法。
【請求項22】
前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた再開識別情報を前記UE(110)に割り当てることをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ユーザ機器(UE)(110)とターゲットネットワークノード(115a)との間の通信を容易にするためのソースネットワークノード(115b)であって、
前記ターゲットネットワークノード(115a)から前記UE(110)のための接続再開要求を受信するように設定されたインターフェース(1710)であって、前記接続再開要求が、前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた再開識別情報と、接続を再開する原因を示すcauseValueとを含む、インターフェース(1710)と、
前記インターフェースに動作可能に結合された処理回路要素(1720)であって、前記処理回路要素が、
前記UE(110)のための前記接続再開要求を検証することと、
前記UE(110)のための無線リソース制御(RRC)応答を生成することと
を行うように設定された、処理回路要素(1720)と
を備え、
前記インターフェース(1710)が、
前記ターゲットネットワークノード(115a)を介して前記UE(110)に前記RRC応答を送信し、UEコンテキスト取出し要求の一部として、または前記UEコンテキスト取出し要求とともに、前記ターゲットネットワークノード(115a)から前記接続再開要求を受信するようにさらに設定された、
ソースネットワークノード(115b)。
【請求項24】
前記処理回路要素(1720)が、前記ソースネットワークノード(115b)に関連付けられた再開識別情報を前記UE(110)に割り当てるようにさらに設定された、請求項23に記載のソースネットワークノード(115b)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線通信に関し、より詳細には、UEコンテキスト情報の再配置なしの無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)研究項目「次世代の新しい無線(NR)アクセス技術」では、無線リソース制御(RRC)状態モデルが、2つの状態(RRC_IDLEおよびRRC_CONNECTED)から3つの状態(新しい状態のRRC_INACTIVEを追加する)に拡大されるべきであることが提案されている。Long Term Evolution(LTE)が(5G-CNとしても知られる)次世代コアネットワークに接続されるとき、LTEについても同様の状態モデルが考慮される。
【0003】
RRC_INACTIVE状態の一態様は、ユーザ機器(UE)および無線アクセスネットワーク(RAN)が、アクセス層(AS)コンテキストを記憶することと、(LTE/エボルブドパケットコア(EPC)ではS1と呼ばれ、5G-CNに接続されたときのNRおよびLTEではNG-Cと呼ばれる)CN/RANインターフェースが保たれることである。これは、UEがネットワークに再接続する必要があるとき、UEは、古い接続を再開することができ、これは、新しい接続をセットアップするよりもはるかに高速であり得ることを意味する。
【0004】
図1は、例示的な高レベル次世代ネットワークアーキテクチャを例示する。図1では、RANノードLTE eNBおよび(gNBとも呼ばれる)NR BSが、NG-C制御インターフェースおよびNG-Uユーザプレーンインターフェースを使用して次世代CN(NG-CNまたは5G-CN)に接続される。gNBは、機能性においてLTE eNBと同様である。
【0005】
図2は、NRのための提案される状態遷移を例示する。状態間を遷移するための提案されるプロシージャが、R2-1700535において見つけられ得る。いくつかの潜在的なシナリオでは、UEが、RRC_INACTIVEでコンテキストを記憶している場合でも、RANは、UEがRRC_INACTIVEにあるとき、コンテキストおよびCN/RAN接続をいつでも廃棄することができる。RANがコンテキストを廃棄した場合、RANは、UEがRRC接続再開要求(RRCConnectionResumeRequest)メッセージを送るとき、RRC接続再開(RRCConnectionResume)メッセージの代わりにRRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージで応答することによって、これをUEに通知することになる。この場合、UEもコンテキストを廃棄し、続いて、RRC接続セットアップ完了(RRCConnectionSetupComplete)メッセージを伴うRRC接続をセットアップすることになる。
【0006】
ASコンテキストが記憶され、CN/RAN接続が維持されるシナリオでは、CNは、UEがRRC_INACTIVEにあることに気づいておらず、UEがECM_CONNECTED(または等価なNR CN状態)にあると見なすことになる。これは、(1つまたは複数の)着信ダウンリンク(DL)パケットが到着したとき、CNがUEをページングせず、代わりに、CNが、NG-U上でRANにパケットを送り、RANノードが、必要な場合、ページング(または通知)を開始することになることを意味する。
【0007】
RANベースの通知エリア
RRC_INACTIVE状態の別の態様は、RANベースの通知エリアの提案である。RANベースの通知エリアに関する3GPP RAN2仮定のうちのほんのいくつかは以下の通りである。
【0008】
RANベースの通知エリア、すなわち「RANエリア」は、UEが、ネットワークに通知することなしにエリア内を自由に移動することを可能にする。UEがデータを送信することを希望するとき、UEはUEの接続を再開することが可能であるものとする。したがって、UEがRANエリア内を自由に移動することができる場合でも、UEがモビリティによりCNに対してTA更新を実施することが予想されるので、UEは、依然として、トラッキングエリア(TA)内でCNによってトラッキングされることになる。RANエリアをハンドリングするために、UEは、RANエリア更新をも実施することになる。
【0009】
RRC_INACTIVE状態についての中断および再開プロシージャ
新しいRRC状態RRC_INACTIVEについての中断および再開のための提案されるプロシージャが、図3および図4に例示されている。
【0010】
図3は、正常なRRC接続中断(RRC Connection Suspend)のための提案されるプロシージャを例示する。図3の例では、UEは、最初にRRC_CONNECTED状態で示されている。ユーザデータが、UEとNR gNBとの間で交換される。ステップ1において、NR gNBは、UEにRRC接続中断メッセージを送る。UEは、RRC_INACTIVE状態に入る。
【0011】
図4は、正常なRRC接続再開(RRC Connection Resume)のための提案されるプロシージャを例示する。図4の例では、UEは、最初にRRC_INACTIVE状態で示されている。NR gNBは、UEにページングメッセージを送る。UEは、アクセス情報収集を実施する。ステップ1において、UEは、NR gNBに物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)プリアンブルを送る。ステップ2において、NR gNBは、UEにランダムアクセス応答(RAR)を送る。ステップ3において、UEは、NR gNBにRRC接続再開要求(RRC Connection Resume Request)メッセージを送る。ステップ4において、NR gNBは、UEにRRC接続再開メッセージを送る。UEは、RRC_CONNECTED状態に入る。ステップ5において、UEは、NR gNBにRRC接続再開完了(RRC Connection Resume Complete)メッセージを送る。ユーザデータが、UEとNR gNBとの間で交換される。
【0012】
RRC接続中断プロシージャとRRC接続再開プロシージャの両方中に、gNBと次世代CNとの間のCN/RAN接続が保たれる(NR gNB-CNシグナリングが必要とされないことを意味する)。
【0013】
特に、上記の議論では、UEは、ネットワークに通知することなしにRRC_INACTIVEにある間にRANエリア内を動き回ることができるので、UEが、UEの接続が中断されたgNBとは別のgNBでUEの接続を再開する場合、ターゲットgNBは、ソースgNBからUEコンテキストをフェッチしなければならない。
【発明の概要】
【0014】
上記の問題に対処するために、ソースネットワークノードと前に通信していたユーザ機器(UE)と通信するためのターゲットネットワークノードにおける方法が開示される。本方法は、UEから接続再開要求を受信することであって、接続再開要求が、ソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む、接続再開要求を受信することと、ソースネットワークノードに接続再開要求を送信することと、ソースネットワークノードから無線リソース制御(RRC)応答を受信することと、UEにRRC応答をフォワーディングすることとを含む。
【0015】
ソースネットワークノードと前に通信していたユーザ機器(UE)と通信するためのターゲットネットワークノードも開示される。ターゲットネットワークノードは、処理回路要素に動作可能に結合されたインターフェースを含む。インターフェースは、UEから接続再開要求を受信するように設定され、接続再開要求は、ソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む。処理回路要素は、UE(110)がソースネットワークノードと前に通信していたと決定するように設定される。インターフェースは、ソースネットワークノードに接続再開要求を送信することと、ソースネットワークノードから無線リソース制御(RRC)応答を受信することと、UEにRRC応答をフォワーディングすることとを行うようにさらに設定される。
【0016】
いくつかの実施形態では、ターゲットネットワークノードはgNBであり、ソースネットワークノードはgNBである。
【0017】
いくつかの実施形態では、接続再開要求はRRC接続再開要求である。いくつかの実施形態では、接続再開要求はセキュリティトークンを含む。いくつかの実施形態では、接続再開要求は、ソースネットワークノードとの前の通信中に使用されたセキュリティキーを使用して完全性保護される。いくつかの実施形態では、小データが、接続再開要求の一部として、または接続再開要求とともに受信される。いくつかの実施形態では、接続再開要求は、UEコンテキスト取出し要求の一部として、またはUEコンテキスト取出し要求とともに、ソースネットワークノードに送信される。
【0018】
いくつかの実施形態では、RRC応答はRRC接続中断(RRCConnectionSuspend)である。いくつかの実施形態では、RRC応答は、ソースネットワークノードに関連付けられた新しい再開識別情報と、新しいセキュリティパラメータと、無線アクセスネットワーク(RAN)エリア割り振りとのうちの1つまたは複数を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、本方法は、インターフェースを介してソースネットワークノードからUEコンテキスト応答を受信することをさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、本方法は、処理回路要素を介してローカルUEコンテキストを作成することと、UEを中断することと、ローカルUEコンテキストを解放することとをさらに含む。
【0021】
ユーザ機器(UE)とターゲットネットワークノードとの間の通信を容易にするためのソースネットワークノードにおける方法も開示される。本方法は、ターゲットネットワークノードからUEのための接続再開要求を受信することを含み、接続再開要求は、ソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む。本方法は、UEのための接続再開要求を検証することと、UEのための無線リソース制御(RRC)応答を生成することと、ターゲットネットワークノードを介してUEにRRC応答を送信することとをさらに含む。
【0022】
ユーザ機器(UE)とターゲットネットワークノードとの間の通信を容易にするためのソースネットワークノードも開示される。ソースネットワークノードは、処理回路要素に動作可能に結合されたインターフェースを備える。インターフェースは、ターゲットネットワークノードからUEのための接続再開要求を受信するように設定され、接続再開要求は、ソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む。処理回路要素は、UEのための接続再開要求を検証することと、UEのための無線リソース制御(RRC)応答を生成することとを行うように設定される。インターフェースは、ターゲットネットワークノードを介してUEにRRC応答を送信するようにさらに設定される。
【0023】
いくつかの実施形態では、ターゲットネットワークノードはgNBであり、ソースネットワークノードはgNBである。
【0024】
いくつかの実施形態では、接続再開要求はRRC接続再開要求である。いくつかの実施形態では、接続再開要求はセキュリティトークンを含む。いくつかの実施形態では、接続再開要求は、UEとの前の通信中に使用されたセキュリティキーを使用して完全性保護される。いくつかの実施形態では、小データが、接続再開要求の一部として、または接続再開要求とともに受信される。いくつかの実施形態では、接続再開要求は、UEコンテキスト取出し要求の一部として、またはUEコンテキスト取出し要求とともに、ソースネットワークノードに送信される。
【0025】
いくつかの実施形態では、RRC応答はRRC接続中断である。いくつかの実施形態では、RRC応答は、ソースネットワークノードに関連付けられた新しい再開識別情報と、新しいセキュリティパラメータと、無線アクセスネットワーク(RAN)エリア割り振りとのうちの1つまたは複数を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、本方法は、ユーザ機器(UE)コンテキスト取出し要求の一部として、インターフェースを介してターゲットネットワークノードから接続再開要求を受信することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、インターフェースを介してターゲットネットワークノードにUEコンテキスト応答を送信することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、処理回路要素を介して、ソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報をUEに割り振ることを含む。
【0027】
ターゲットネットワークノードと通信するためのユーザ機器(UE)における方法も開示される。本方法は、ターゲットネットワークノードに接続再開要求を送信することを含み、接続再開要求は、UEと前に通信していたソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む。本方法は、ソースネットワークノードから発信し、ターゲットネットワークノードによってUEにフォワーディングされた無線リソース制御(RRC)応答を受信することを含む。
【0028】
ターゲットネットワークノードと通信するためのユーザ機器(UE)も開示される。UEは、処理回路要素に動作可能に結合されたインターフェースを含む。処理回路要素は、RRC_INACTIVE状態で動作するように設定される。インターフェースは、ターゲットネットワークノードに接続再開要求を送信することであって、接続再開要求が、UEと前に通信していたソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む、接続再開要求を送信することと、ソースネットワークノードから発信し、ターゲットネットワークノードによってUEにフォワーディングされた無線リソース制御(RRC)応答を受信することとを行うように設定される。
【0029】
いくつかの実施形態では、本方法は、ソースネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を取得することをさらに含む。いくつかの実施形態では、ターゲットネットワークノードはgNBであり、ソースネットワークノードはgNBである。
【0030】
いくつかの実施形態では、RRC応答はRRC接続中断である。いくつかの実施形態では、接続再開要求はRRC接続再開要求である。いくつかの実施形態では、接続再開要求はセキュリティトークンを含む。いくつかの実施形態では、接続再開要求は、ソースネットワークノードとの前の通信中に使用されたセキュリティキーを使用して完全性保護される。いくつかの実施形態では、小データが、接続再開要求の一部として、または接続再開要求とともに送信される。
【0031】
いくつかの実施形態では、RRC応答は、ソースネットワークノードに関連付けられた新しい再開識別情報と、新しいセキュリティパラメータと、無線アクセスネットワーク(RAN)エリア割り振りとのうちの1つまたは複数を含む。
【0032】
本開示のいくつかの実施形態は、1つまたは複数の技術的利点を提供し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、ネットワークは、UEがUEの接続を再開するとき、UEコンテキストを再配置しない。すべてのgNBが、等しく良好なバックホールで接続されるとは限らないので(たとえば、星形レイアウトで展開される場合)、短い時間の間UEがアクティブであるにすぎない場合、UEコンテキストをエッジに再配置する代わりに、UEコンテキストを星の中心に保つことが有利であり得る。さらに、ターゲットeNB/gNBへのコンテキストの再配置は、RANとのシグナリングと、RANとCNとの間のシグナリングの両方を必要とすることになる。ターゲットgNBにUEコンテキストを再配置することなしに、ターゲットgNBにおいて、UEが、UEの接続を再開するか、またはRAN/CNエリア更新を実施することを要求することを可能にすることが、ネットワーク輻輳を低減し得る。他の利点が、当業者に容易に明らかになり得る。いくつかの実施形態は、具陳された利点のいずれをも有しないか、いくつかを有するか、またはすべてを有し得る。
【0033】
開示された実施形態ならびにそれらの特徴および利点をより完全に理解するために、次に、添付の図面とともに以下の説明に対する参照がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】例示的な高レベル次世代ネットワークアーキテクチャを例示する図である。
図2】NRのための提案される状態遷移を例示する図である。
図3】正常なRRC接続中断のための提案されるプロシージャを例示する図である。
図4】正常なRRC接続再開のための提案されるプロシージャを例示する図である。
図5】いくつかの実施形態による、例示的なRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへの再開プロシージャを例示する図である。
図6】いくつかの実施形態による、RANエリア更新を実施するためのRRC接続再開を例示する図である。
図7】いくつかの実施形態による、RRC_INACTIVEにおける例示的なCNトラッキングエリア(TA)更新を例示する図である。
図8】いくつかの実施形態による、古いgNBにおける例示的な周期的RANエリア更新を例示する図である。
図9】いくつかの実施形態による、古いRANエリア内の新しいgNBにおける例示的な周期的更新を例示する図である。
図10】いくつかの実施形態による、例示的なヘテロジニアスネットワーク展開を例示する図である。
図11】いくつかの実施形態による、例示的な星形展開を例示する図である。
図12】いくつかの実施形態による、ネットワーク100の一実施形態を例示するブロック図である。
図13】いくつかの実施形態による、コンテキスト再配置なしの新しいgNBにおける周期的RANエリア更新による例示的なRRC接続再開を例示する図である。
図14】いくつかの実施形態による、UEコンテキスト再配置なしのRRC_INACTIVEにおける小データ送信の一例を例示する図である。
図15】いくつかの実施形態による、小データ送信のためのコンテキスト再配置なしのRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへの例示的な状態遷移を例示する図である。
図16】いくつかの実施形態による、例示的な無線デバイスのブロック概略図である。
図17】いくつかの実施形態による、例示的なネットワークノードのブロック概略図である。
図18】いくつかの実施形態による、例示的な無線ネットワークコントローラまたはコアネットワークノードのブロック概略図である。
図19】いくつかの実施形態による、例示的な無線デバイスのブロック概略図である。
図20】いくつかの実施形態による、例示的なネットワークノードのブロック概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
上記で説明されたように、特にUEが一時的にのみ新しいネットワークノードとの接続状態にあることになるとき、新しいネットワークノードにユーザ機器(UE)コンテキスト情報を再配置することに関与するいくつかの技術的問題がある。たとえば、UEが、RRC_INACTIVEにある間、移動しており、異なるgNBにおいてUEの接続を再開する場合、ターゲットgNBにUEコンテキストを常に再配置することが有益であるとは限らないことがある。これは、UEが、UEの接続をすぐに中断してRRC_INACTIVEに戻る場合、特に当てはまる。そのようなシナリオの1つの非限定的な例は、UEが、モビリティによりRANエリアまたはCNエリア登録更新を実施している場合である。そのようなシナリオの別の非限定的な例は、UEが、周期的RANエリアまたはCNエリア登録更新(たとえば、キープアライブシグナリング)を実施している場合である。そのようなシナリオのさらに別の非限定的な例は、UEが再び非アクティブになる前に、UEが、送る/受信するべきごくわずかなデータを有するにすぎない場合である。非アクティブであり、頻繁なコンテキスト再配置を必要とすることになる、高速移動しているUEの場合、問題は特に悪くなることがある。
【0036】
本開示は、既存の手法に関連付けられたこれらおよび他の欠陥に対処し得る様々な実施形態を企図する。いくつかの場合には、これは、UEのRRC接続が、UEコンテキストを再配置することなしに新しいgNBにおいて簡単に再開され、依然としてセキュリティを保証することを可能にすることによって達成される。いくつかの実施形態は、ターゲットgNBにUEコンテキストを再配置することなしに、UEは、UEコンテキストが別のgNBにあるとき、ターゲットgNBにおいて、UEの接続を(たとえば、RRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDに)再開するか、またはRAN/CNエリア更新を実施することを、どのように要求することができるかについての機構を開示する。いくつかの実施形態では、ターゲットgNBにUEコンテキストを再配置する代わりに、UEコンテキストを含んでいるgNBが、ターゲットgNBを通してUEと通信する。いくつかの実施形態は、シグナリングトランザクションの速度を上げるために、いくつかの潜在的なターゲットeNB/gNBへのUEコンテキストの事前設定(pre-population)をも可能にする。いくつかの場合には、事前設定はまた、ソースeNB/gNBにおけるコンテキストを除去することなしに行われ得る。
【0037】
RRC接続再開
RRC再開のためのベースライン応答は、UEが(メッセージ3またはmsg3としても知られる)RRC接続再開要求メッセージを送ったターゲットノードに、UEコンテキストを再配置することである。これは、UEがネクストホップチェイニングカウンタ(NCC:Next Hop Chaining Counter)を与えられた場合、UEは、msg3を完全性保護し、暗号化されたmsg4(UEがコンテキストを再開するべきである場合、中断してRRC_INACTIVEになるべきである場合、または、コンテキストが再開され得ず、コンテキストを復元する場合に応じて、RRC接続再開、RRC接続中断、またはRRC接続セットアップ)を受信することが可能であるために、必要なセキュリティキーを計算することができるからである。
【0038】
図5は、例示的なRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへの再開プロシージャを例示する。特に、図5は、正常な再開プロシージャを例示する。図5の例では、新しいgNBは、UEに、RRC「中断」(再開ID(Resume ID)、NCC)を送る。UEは、RRC_INACTIVE状態に入る。ステップ1において、UEは、新しいgNBにランダムアクセス(RA)プリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UEにRARを送る。ステップ3において、UEは、新しいgNBに、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)完全性保護されたRRC接続再開要求(再開ID)を送る。いくつかの場合には、データ送信が、UEと新しいgNBとの間で行われる。
【0039】
ステップ4において、新しいgNBは、古いgNBにUEコンテキスト取出し要求メッセージを送る。ステップ5において、古いgNBは、新しいgNBにUEコンテキスト取出し応答メッセージを送る。ステップ6において、新しいgNBは、AMFに経路切替え要求を送る。ステップ7において、AMFおよびUPFは、ベアラを変更する。ステップ8において、AMFは、新しいgNBに経路切替え要求確認応答(ACK)を送る。ステップ9において、新しいgNBは、UEに、PDCP暗号化された/完全性保護されたRRC接続再開メッセージを送る。UEは、RRC_CONNECTED状態に入る。ステップ10において、UEは、新しいgNBに、PDCP暗号化された/完全性保護されたRRC接続再開完了を送る。
【0040】
図5の例では、新しいgNB/eNBは、古いgNB/eNBにおいて使用された古いキーを取得することを可能にされるべきでないので、メッセージ3(すなわち、ステップ3)より前に新しいセキュリティキーを計算することが、UEコンテキストを再配置することを可能にする。また注目すべきことに、UEコンテキストが再配置されるとき、CN/RAN接続も切り替えられることになる(レガシーEPCのためのS1または次世代コアのためのNG)。
【0041】
RANエリア更新
いくつかのシナリオでは、ネットワークは、たとえば、セルのリスト、CNトラッキングエリアのリスト、または新たに定義されたRANエリアインデックスであり得る、RANエリアレベルに関してUEロケーションを知り得る。これは、UEがRANエリアの外側に移動するとき、UEはネットワークに通知する必要があることを意味する。このための提案される方法が、図6に示されている。
【0042】
図6は、RANエリア更新を実施するためのRRC接続再開を例示する。図7の例では、UEは、最初にRRC_INACTIVE状態にある。UEは、新しいRANエリアに入り、ステップ1において新しいgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UEにRARメッセージを送る。ステップ3において、UEは、新しいgNBに、RRC接続再開要求メッセージ(resumeID、causValue=「ranNotificationAreaUpdateRequest」)メッセージを送る。
【0043】
ステップ4において、新しいgNBは、古いgNBにUEコンテキスト取出し要求メッセージを送る。ステップ5において、古いgNBは、新しいgNBにUEコンテキスト取出し応答メッセージを送る。ステップ6において、新しいgNBは、AMFに経路切替え要求メッセージを送る。ステップ7において、AMFおよびS-GWは、ベアラを変更する。ステップ8において、AMFは、新しいgNBに経路切替え要求ACKメッセージを送る。ステップ9において、新しいgNBは、UEにRRC接続中断(ranAreaInformation、NCC)メッセージを送る。UEは、RRC_INACTIVE状態に入る。
【0044】
RRC_INACTIVEにおけるトラッキングエリア更新
いくつかのシナリオでは、UEは、UEが登録されていないTAにUEが入るときは、RRC_INACTIVEにおいてさえCNトラッキングエリア更新を実施するべきである。この例示的なプロシージャが、図7に示されている。
【0045】
図7は、RRC_INACTIVEにおける例示的なCNトラッキングエリア更新を例示する。図7の例では、UEは、最初にRRC_INACTIVE状態にある。UEは、新しいTAに入る。ステップ1において、UEは、新しいgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UEにRARメッセージを送る。ステップ3において、UEは、新しいgNBに、RRC接続再開要求メッセージ(resumeID、causValue=「mo-signalling」)メッセージを送る。ステップ4において、新しいgNBは、古いgNBにUEコンテキスト取出し要求メッセージを送る。ステップ5において、古いgNBは、新しいgNBにUEコンテキスト取出し応答メッセージを送る。ステップ6において、新しいgNBは、UEにRRC接続再開メッセージを送る。ステップ7において、UEは、新しいgNBに、RRC接続再開完了メッセージ(dedicatedinfoNAS=「TAU Request」)を送る。UEは、RRC_CONNECTED状態に入る。
【0046】
ステップ8において、新しいgNBは、AMFに経路切替え要求メッセージを送る。ステップ9において、AMFおよびS-GWは、ベアラを変更する。ステップ10において、AMFは、新しいgNBに経路切替え要求ACKを送る。ステップ11において、新しいgNBは、AMFにTAU要求を送る。AMFは、トラッキングエリア更新を実施する。ステップ12において、AMFは、UEにTAU受付メッセージを送る。ステップ13において、新しいgNBは、古いgNBにUEコンテキスト解放メッセージを送る。非アクティビティタイマーが満了すると、または非アクティビティタイマーが満了した後、新しいgNBは、UEに、RRC接続中断(ranAreaInformation、NCC)メッセージを送る。UEは、RRC_INACTIVEに入る。
【0047】
以下を含む、RANベースの通知のためのいくつかの仮定がある。
1.RAN2は、UEが、(RANエリアに基づくRAN更新に加えて)非アクティブにあるときにTA境界を横断するとき、CNレベルロケーション更新を実施すると仮定する。
2.NRセルのシステム情報中でブロードキャストされる(トラッキングエリアコードと同様の)NGコア/CNロケーションエリアコードがあることになる。
3.RAN2では、UEは、UEがUEの登録されたTAを出るときはいつでもCN更新を実施するために、RRCシグナリングを実施することになる(RRCシグナリングの結果として、RANはUEのロケーションに気づいている)。
4.オプション2(セルリスト)および/またはオプション3(RAN id)をサポートする(FFS、どちらか一方または両方)。
【0048】
RRC_INACTIVEにおける周期的RANエリア更新
さらに、いくつかのシナリオでは、UEは、RRC_IDLEにおいて周期的CNトラッキングエリア更新のために行われることと同様に、RRC_INACTIVEにおいて周期的RANエリア更新を、ネットワークが、たとえば、UEがこれらの周期的更新を行うことに失敗した場合にオフにされたUEのコンテキストを除去することが可能であるために、実施するべきである(1回または複数回のいずれか、LTEでは、CN TAUについてのデフォルト期間は54分である)。UEは、RRC_INACTIVEにおいて、CN TAUを行うべきでないので、代わりにRANエリア更新を行うことが必要である。これらが失敗した場合、RANはCNに通知することができる。
【0049】
UEは、UEがまだUEの古いRANエリアにある場合、周期的RANエリア更新を実施するにすぎないので(そうではなく、UEがエリアを出たときは、UEはモビリティトリガされたRANエリア更新を行うであろう)、UEは、以下でそれぞれ図8および図9に示されているように、古いgNBにおいてコンテキストを再開するか、または同じエリア内の新しいgNBにおいてコンテキストを再開するかのいずれかを行うことができる。
【0050】
図8は、古いgNBにおける例示的な周期的RANエリア更新を例示する。図8の例では、UEは、最初にRRC_INACTIVE状態にある。RANエリア更新タイマーが満了すると、またはRANエリア更新タイマーが満了した後、UEは、ステップ1においてgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、gNBは、UEにRARを送る。ステップ3において、UEは、gNBに、RRC接続再開要求メッセージ(resumeId、causeValue=「ranNotificationAreaUpdateRequest」)メッセージを送る。ステップ4において、gNBは、UEに、RRC接続中断メッセージ(ranAreaInformation、NCC)メッセージを送る。UEは、RRC_INACTIVE状態に入る。
【0051】
図9は、古いRANエリア内の新しいgNBにおける例示的な周期的更新を例示する。図9の例では、UEは、最初にRRC_INACTIVE状態にある。RANエリアタイマーが満了すると、またはRANエリアタイマーが満了した後、UEは、ステップ1において新しいgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UEにRARメッセージを送る。ステップ3において、UEは、新しいgNBに、RRC接続再開要求(resumeId、causeValue=「ranNotificationAreaUpdateRequest」)を送る。ステップ4において、新しいgNBは、古いgNBにUEコンテキスト取出し要求メッセージを送る。ステップ5において、古いgNBは、新しいgNBにUEコンテキスト取出し応答メッセージを送る。ステップ6において、新しいgNBは、AMFに経路切替え要求メッセージを送る。ステップ7において、AMFおよびS-GWは、ベアラを変更する。ステップ8において、AMFは、新しいgNBに経路切替え要求ACKを送る。ステップ9において、新しいgNBは、古いgNBにUEコンテキスト解放メッセージを送る。ステップ10において、新しいgNBは、UEに、RRC接続中断(ranAreaInformation、NCC)メッセージを送る。UEは、RRC_INACTIVE状態に入る。
【0052】
上記で説明された図8の例では、UEが古いgNBにおいて接続を再開するので、UEコンテキストは再配置される必要がないが、図9の例では、UEコンテキストは再配置される。
【0053】
例示的な設定
図10および図11は、UEがUEの接続を再開するときにUEコンテキストを再配置しないことに対する技術的利益がある、2つの例示的な展開を例示する。図10は、いくつかの実施形態による、例示的なヘテロジニアスネットワーク展開を例示する。より詳細には、図10は、1つのマクロセルと12個のピコセルとをもつヘテロジニアスネットワーク展開を例示する。図10の例では、RANエリアは、1つの(大カバレッジ範囲をもつ)マクロgNBと、12個の(はるかに小さいカバレッジ範囲をもつ)ピコgNBとからなる。UEは、UEがUEの接続を中断したときにマクロ基地局に接続されており、次いで、RRC_INACTIVEにある間に移動し、その結果、UEがピコセルのカバレッジに入った場合、UEがUEの接続を再開するときは、UEはピコセルに向けてそれを行うことになる。UEが、ほとんどまたはまったくデータを有しない(たとえば、RANエリア更新を実施するにすぎない)場合、ベースラインソリューションでは、ネットワークは、ピコセルにUEコンテキストを再配置し、次いで、すぐにUEを中断してRRC_INACTIVEになることになる。UEが、RRC_INACTIVEにあるときに再び移動する場合、UEは別のピコセルに入り得る。UEが、次いで、UEの接続を再開するとき、ネットワークは、古いピコセルから新しいピコセルにコンテキストをフェッチする必要があることになる。
【0054】
以下でより詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、UEコンテキストは、マクロgNBにおいて保たれ得る。UEが、ピコセル1において接続を再開し、次いで中断したとき、コンテキストは、まだマクロgNBにある。UEが、次いで、ピコセル2において接続を再開するとき、コンテキストは、まだ同じものであることになる。いくつかの実施形態では、1つのオプションは、UEコンテキストを複製する/事前に割り当てることである。たとえば、UEがUEの接続を中断するとき、UEコンテキストはまた、再開される可能性が最も高いgNB(たとえば、RANエリア内のすべてのノード)に記憶される。代替的に、UEコンテキストは、UEが中断したgNBにおよびマクロgNBに記憶され得る。
【0055】
図11は、いくつかの実施形態による、例示的な星形展開を例示する。より詳細には、図11は、UEコンテキストの再配置が最適でないことがある、同じRANエリア内の9つのgNBをもつ例示的な展開を例示する。図11の星形展開は、すべてのgNBがRANエリア内に含まれる、星のアームに位置する8つのgNBに接続された、星の中心にあるgNBを含む。他のgNBは、gNB間の直接接続を有しないが、中心gNBを通して接続される。UEは、UEがRRC_INACTIVEにあるとき、UEのUEコンテキストが中心gNBに記憶され、次いで、外側gNBのうちの1つに移動し、RRC接続再開を実施する場合、もし、UEコンテキストがこのgNBにフェッチされ、UEは中断してRRC_INACTIVEに戻り、次いで、別のgNBに移動するならば、UEコンテキストは、再び再配置される必要があることになる。いくつかの実施形態では、UEコンテキストは中心gNBに記憶され、UEは、外側gNBのうちのいずれかにおいてUEのコンテキストを再開し、その結果、コンテキストは再配置される必要がないことになる。
【0056】
図10および図11は、本開示の実施形態から恩恵を受け得る例示的な展開の例示にすぎない。説明される様々な実施形態は、UEが、送るべきごくわずかなデータを有するか、または、たとえば、RANエリア更新を送るにすぎないシナリオのために特に有利である。いくつかの場合には、送信すべき大量のデータをUEが有する場合、UEコンテキストは、依然として再配置されることがある。図12図20は、本開示の実施形態の追加の説明を提供する。
【0057】
例示的なネットワーク
図12は、いくつかの実施形態による、ネットワーク100の一実施形態を例示するブロック図である。ネットワーク100は、1つまたは複数の(無線デバイス110と互換的に呼ばれることがある)UE110と、1つまたは複数の(NR gNB115またはeNBと互換的に呼ばれることがある)ネットワークノード115とを含む。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、ネットワークノード115a、115b、115c...115nとして区別され得る。UE110は、無線インターフェース上でネットワークノード115と通信し得る。たとえば、UE110は、無線信号をネットワークノード115のうちの1つまたは複数に送信し、および/または無線信号をネットワークノード115のうちの1つまたは複数から受信し得る。無線信号は、音声トラフィック、データトラフィック、制御信号、および/または任意の他の好適な情報を含んでいることがある。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115に関連付けられた無線信号カバレッジのエリアは、セル125と呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、UE110はデバイスツーデバイス(D2D)能力を有し得る。したがって、UE110は、信号を直接別のUEから受信し、および/または信号を直接別のUEに送信することが可能であり得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、無線ネットワークコントローラとインターフェースし得る。無線ネットワークコントローラは、ネットワークノード115を制御し得、いくつかの無線リソース管理機能、モビリティ管理機能、および/または他の好適な機能を提供し得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークコントローラの機能は、ネットワークノード115に含まれ得る。無線ネットワークコントローラは、コアネットワークノードとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークコントローラは、相互接続ネットワーク120を介してコアネットワークノードとインターフェースし得る。相互接続ネットワーク120は、オーディオ、ビデオ、信号、データ、メッセージ、または前述の任意の組合せを送信することが可能な相互接続システムを指し得る。相互接続ネットワーク120は、公衆交換電話網(PSTN)、パブリックまたはプライベートデータネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、有線または無線ネットワークなどのローカル、地域、またはグローバル通信またはコンピュータネットワーク、企業イントラネット、あるいはこれらの組合せを含む任意の他の好適な通信リンクの全部または一部分を含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、コアネットワークノードは、UE110のための通信セッションの確立および様々な他の機能性を管理し得る。UE110は、非アクセス層レイヤを使用していくつかの信号をコアネットワークノードと交換し得る。非アクセス層シグナリングでは、UE110とコアネットワークノードとの間の信号は、無線アクセスネットワークを通して透過的に受け渡され得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、たとえば、X2インターフェースなど、ノード間インターフェース上で1つまたは複数のネットワークノードとインターフェースし得る。
【0060】
上記で説明されたように、ネットワーク100の例示的な実施形態は、1つまたは複数の無線デバイス110と、無線デバイス110と(直接または間接的に)通信することが可能な1つまたは複数の異なるタイプのネットワークノードとを含み得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、非限定的な用語、UEが使用される。本明細書で説明されるUE110は、無線信号上でネットワークノード115または別のUEと通信することが可能な任意のタイプの無線デバイスであり得る。UE110はまた、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、D2D UE、マシン型通信UEまたはマシンツーマシン通信(M2M)が可能なUE、低コストおよび/または低複雑度UE、UEを装備したセンサー、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込み装備(LEE:laptop embedded equipped)、ラップトップ搭載機器(LME:laptop mounted equipment)、USBドングル、顧客構内機器(CPE)などであり得る。UE110は、UE110のサービングセルに関する通常カバレッジまたは拡張カバレッジ(enhanced coverage)のいずれかの下で動作し得る。拡張カバレッジは、拡大されたカバレッジ(extended coverage)と互換的に呼ばれることがある。UE110は、複数のカバレッジレベル(たとえば、通常カバレッジ、拡張カバレッジレベル1、拡張カバレッジレベル2、拡張カバレッジレベル3など)でも動作し得る。いくつかの場合には、UE110は、カバレッジ外シナリオでも動作し得る。
【0062】
また、いくつかの実施形態では、一般用語「無線ネットワークノード」(または単に「ネットワークノード」)が使用される。無線ネットワークノードは、基地局(BS)、無線基地局、ノードB、MSR BSなどのマルチスタンダード無線(MSR)無線ノード、エボルブドノードB(eNB)、NR gNB、ネットワークコントローラ、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局コントローラ(BSC)、リレーノード、リレードナーノード制御リレー(relay donor node controlling relay)、基地トランシーバ局(BTS)、アクセスポイント(AP)、無線アクセスポイント、送信ポイント、送信ノード、リモートラジオユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、分散アンテナシステム(DAS)におけるノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MMEなど)、O&M、OSS、SON、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、MDT、または任意の他の好適なネットワークノードを含み得る、任意の種類のネットワークノードであり得る。
【0063】
ネットワークノードおよびUEなどの用語は、非限定的であると見なされるべきであり、その2つの間のある階層関係を特に暗示せず、概して、「gノードB」はデバイス1と見なされ得、「UE」はデバイス2と見なされ得、これらの2つのデバイスは何らかの無線チャネル上で互いと通信する。
【0064】
UE110、ネットワークノード115、および(無線ネットワークコントローラまたはコアネットワークノードなどの)他のネットワークノードの例示的な実施形態が、図13図20に関して以下でより詳細に説明される。
【0065】
図12はネットワーク100の特定の構成を例示しているが、本開示は、本明細書で説明される様々な実施形態が、任意の好適な設定を有する様々なネットワークに適用され得ることを企図する。たとえば、ネットワーク100は、任意の好適な数のUE110およびネットワークノード115、ならびにUE間の通信、またはUEと(固定電話などの)別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した追加のエレメントを含み得る。さらに、いくつかの実施形態がLong Term Evolution(LTE)ネットワークにおいて実装されるものとして説明され得るが、実施形態は、(5G、NR規格を含む)任意の好適な通信規格をサポートし、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプの電気通信システムにおいて実装され得、UEが信号(たとえば、データ)を受信および/または送信する無線アクセス技術(RAT)またはマルチRATシステムに適用可能である。たとえば、本明細書で説明される様々な実施形態は、次世代の新しい無線(NR)アクセス技術、LTE、LTEアドバンスト、5G、UMTS、HSPA、GSM、cdma2000、WCDMA、WiMax、UMB、WiFi、別の好適な無線アクセス技術、あるいは1つまたは複数の無線アクセス技術の任意の好適な組合せに適用可能であり得る。いくつかの実施形態はダウンリンクにおける無線送信のコンテキストにおいて説明され得るが、本開示は、様々な実施形態がアップリンクにおいて等しく適用可能であることを企図する。
【0066】
UEコンテキストの再配置なしのネットワークノード通信
図13図15は、依然としてセキュリティを保証しながら、古い(たとえば、ソース)gNBからUE110コンテキストを再配置することなしに、UE110が新しい(たとえば、ターゲット)gNBと通信し得る、例示的な実施形態について説明する。
【0067】
図13は、いくつかの実施形態による、コンテキスト再配置なしの新しいgNBにおける周期的RANエリア更新による例示的なRRC接続再開を例示する。より詳細には、図13は、古いRANエリア内の新しいgNBにおける周期的RANエリア更新の場合のシグナリング図を示す。図13の例では、UE110は、最初にRRC_INACTIVE状態にある。RANエリア更新タイマーが満了すると、またはRANエリア更新タイマーが満了した後、UE110は、ステップ1において新しいgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UE110にRARメッセージを送る。ステップ3において、UE110は、新しいgNBに、RRC接続再開要求メッセージ(resumeId、causeValue=「ranNotificationAreaUpdateRequest」)を送る。いくつかの実施形態では、新しいgNBが、RRC接続再開要求メッセージを受信したとき、新しいgNBは、古いgNBに直接、RRC接続再開要求を送る(ステップ3)。新しいgNBは、UE110がRRC接続再開要求メッセージにおいて与えたresumeIDに基づいて、古いgNBにメッセージをルーティングし得る。
【0068】
例示的な一実施形態によれば、RRC接続再開要求メッセージは、(たとえば、古いセルにおいてUE110によって使用された)古いセキュリティキーを使用して計算されたセキュリティトークン(たとえば、Short-MAC-I)、ならびに、ターゲットセルID/周波数帯域など、他のパラメータを含む。古いgNBは、メッセージが正しいUE110からのものであることを保証するために、セキュリティトークンを検証し得る。
【0069】
別の例示的な実施形態によれば、RRC接続再開要求は、(たとえば、PDCP完全性保護(PDCP媒体アクセス制御(MAC))を使用する)古いセキュリティキーを使用して完全性保護され得る。古いgNBは、メッセージの完全性を検証する。
【0070】
別の例示的な実施形態によれば、RRC接続再開要求は、(たとえば、PDCP完全性保護(PDCP MAC)を使用する)新しいセキュリティキーを使用して完全性保護される。新しいセキュリティキーは、(たとえば、古いキー+追加のパラメータに基づいて)新しいセルにおいてUE110によって導出され得る。古いgNBも新しいキーを導出し、メッセージの完全性を検証するために新しいキーを使用し得る。
【0071】
この段階で、古いgNBは、そのUE110が、再開要求を送った正しいUE110であることを検証した。この結果として、ステップ4において、古いgNBは、古いキーまたは新しいキーを使用して、完全性保護および/または暗号化され得るRRC応答メッセージ(たとえば、RRC接続中断)を生成することになる。メッセージは、新しいgNBを介してUE110に透過的にフォワーディングされることになる(ステップ4)。メッセージは、(まだ古いgNBをポイントしている)新しいresumeIDの割り振り、および新しいセキュリティパラメータ(たとえば、NCC)などの追加のパラメータ、またはRANエリア割り振りをも含み得る。
【0072】
図14は、いくつかの実施形態による、UE110コンテキスト再配置なしのRRC_INACTIVEにおける小データ送信の一例を例示する。図14の例では、UE110は、最初にRRC_INACTIVE状態にある。小データは、ネットワーク100における小データペイロード(たとえば、マシン型通信(MTC)データ)または任意の他の好適なデータの通信を指し得る。小アップリンク(UL)データが、UE110に到着する。ステップ1において、UE110は、新しいgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UE110にRARメッセージを送る。
【0073】
ステップ3において、UE110は、新しいgNBに、RRC接続再開要求(resumeId、causeValue=「smallData」、UlData)を送る。図14の例では、UE110は、小データの送信によってリザンプション(resumption)をトリガし、メッセージ3の後の後続の送信の場合のように、Msg.3中にまたはMsg.3とともに、いくらかの小データを含め得る。新しいgNBがRRC接続再開要求を受信したとき、新しいgNBは、UEコンテキスト取出し要求または他のメッセージの一部として、(ステップ4において)古いgNBに直接、(すべてのパラメータおよびULデータを含む)RRC接続再開要求を送る。新しいgNBは、UE110がRRC接続再開要求中で与えたresumeIDに基づいて、古いgNBにメッセージをルーティングすることになる。
【0074】
例示的な一実施形態によれば、RRC接続再開要求は、(古いセルにおいてUE110によって使用された)古いセキュリティキーを使用して計算されたセキュリティトークン(たとえば、Short-MAC-I)、ならびに、ターゲットセルID/周波数帯域など、他のパラメータを含んでいる。古いgNBは、メッセージが正しいUE110からのものであることを保証するために、セキュリティトークンを検証する。
【0075】
別の例示的な実施形態によれば、RRC接続再開要求は、(たとえば、PDCP完全性保護(PDCP MAC)を使用する)古いセキュリティキーを使用して完全性保護される。古いgNBは、メッセージの完全性を検証する。
【0076】
別の例示的な実施形態によれば、RRC接続再開要求は、(たとえば、PDCP完全性保護(PDCP MAC)を使用する)新しいセキュリティキーを使用して完全性保護される。新しいセキュリティキーは、(たとえば、古いキー+追加のパラメータに基づいて)新しいセルにおいてUE110によって導出され得る。古いgNBも新しいキーを導出し、メッセージの完全性を検証するために新しいキーを使用する。
【0077】
この段階で、古いgNBは、そのUE110が、再開要求を送った正しいUE110であることを検証した。この結果として、古いgNBは、新しいgNBにUEコンテキストをフォワーディングし、随意にULデータACKを含めることになる(ステップ5)。さらに、古いgNBは、(5G)コアネットワークにULデータをフォワーディングし得る。新しいgNBに送られたUEコンテキストは、新しいUEセキュリティキーおよび/またはUE110に割り振られるべき新しいUE再開IDなど、情報を含んでいることがある。古いgNBはまた、コンテキストを記憶することになる。新しいgNBがコンテキストを受信すると、新しいgNBは、随意のULデータACKとともにUE110に送られ得るRRCメッセージ(たとえば、RRC接続中断)を生成することができる。RRCメッセージは、PDCPプロトコルを使用して、暗号化および/または完全性保護され得る。RRCメッセージは、新しい再開ID、新しいセキュリティパラメータ(たとえば、NCC)、および/またはRANエリア割り振りを含んでいることがある。新しいgNBが、UE110に情報を送った(および、場合によっては、UE110から確認応答を受信した)後、新しいgNBは、ローカルにUEコンテキストを削除することができる。
【0078】
上記で説明された例示的な実施形態では、古いgNBを「ポイント」している再開IDをUE110に割り振る可能性のおかげで、すべての後続のシグナリングまたはデータが、古いgNBにルーティングされることになるので、古いgNBにおいてコンテキストを保つことが可能である。これはシグナリングを最小限に抑え、それにより、ネットワーク輻輳を低減する。
【0079】
さらに、この実施形態は、UEトランザクションについてセキュリティキーを変更することを可能にする。これはいくつかの利益を有する。たとえば、すべてのPDCP SNが、新しいキーについて0に設定され得るので、あらゆるトランザクションについて新しいキーを使用することは、UE110がRRC_INACTIVEにあるとき、PDCPシーケンス番号を維持する必要を有利に回避し得る。古いキーが使用される場合、SNは、リプレイ保護から保護するために維持される必要がある。別の例として、新しいキーを使用することは、コンテキストを再配置することが、(セキュリティの理由で回避されるべきである)新しいノードに古いキーへのアクセスを与えることなしに行われ得るので、望ましいときに(ネットワーク選択)、コンテキストを再配置することを可能にする。別の例として、新しいキーを使用することは、古いキーが公開される必要がないので、シグナリングの速度を上げるために、いくつかのRANノードにおいてUEコンテキストを事前設定することを可能にする。
【0080】
図15は、いくつかの実施形態による、小データ送信のためのコンテキスト再配置なしのRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへの例示的な状態遷移を例示する。図15の例では、UE110は、最初にRRC_INACTIVE状態にある。小ULデータが到着する。ステップ1において、UE110は、新しいgNBにRAプリアンブルを送る。ステップ2において、新しいgNBは、UE110にRARメッセージを送る。ステップ3において、UE110は、新しいgNBに、RRC接続再開要求(resumeId、causeValue=「smallData」)を送る。
【0081】
図15の例では、UE110は、「smallData」のcauseValueフラグを用いて、新しいgNBにおいてUE110の接続を再開する。代替的に、causeValueフラグは、UE110がトラッキングエリア更新を行うことを指示するために「mo-signalling」であり得る。
【0082】
新しいgNBが、「小データ」指示をもつRRC接続再開要求を受信したとき、ステップ4において、新しいgNBは、(resumeIdを使用して位置を特定された)古いgNBに、「UEコンテキスト取出し要求」メッセージを送り、「小データ」インジケータを含める。いくつかの実施形態では、小データ指示は、接続再開要求とともに送られ得る。例示の目的で、このメッセージの応答に対する2つの代替形態が開示される。第1の例示的な実施形態によれば、古いgNBは、UE110を中断するために必要とされるパラメータ(resumeId、RanAreaInformation、NCC)を含むUEコンテキストをもつ「UEコンテキスト取出し応答」で応答する。第2の例示的な実施形態によれば、古いgNBは、UEコンテキストのみをもつ「UEコンテキスト取出し応答」で応答する。
【0083】
上記の第1の例示的な実施形態と第2の例示的な実施形態の両方では、新しいgNBは、UEコンテキストのローカルコピーを作成し、ステップ6においてUE110にRRC接続再開メッセージを送る。RRC接続再開メッセージは、UE110をRRC_CONNECTED状態に遷移させる。
【0084】
ステップ7において、UE110は、ULデータを含み得るRRC接続再開完了で応答し、次いで、ステップ8においてULデータは古いgNBにフォワーディングされる。設定に応じて、UE110は、古いgNBにすべてフォワーディングされる数個の後続のデータ送信を送り得る。これは、図15の例においてステップ9において示されている。
【0085】
UE110が「小データ」送信を終了したとき、UE110は、様々なやり方でこれを指示することができる。一例として、UE110は、第1の送信の前に、データの合間に、または最後のメッセージの後にのいずれかで送られる、UE110がどれくらいのデータを送ることを希望するかをネットワークに指示する、バッファステータス報告によってこれを指示することができる。別の例として、UE110は、UE110が「小データ」送信を終了したことを指示する、データ終了マーカーによってこれを指示することができる。さらに別の例として、規格化により、「小データ」が固定数の最大UL送信に単に等しいと決定する場合、UE110は、「小データ」のあらかじめ設定されたサイズによってこれを指示することができる。
【0086】
UE110がULトラフィックを完了したとき、新しいgNBは、UE110を中断することを決めることができる。これは、図15の例ではステップ11において示されている。新しいgNBが、新しいranエリアおよび新しいresumeIdのための設定を受信した、上記の第1の例示的な実施形態では、新しいgNBは、小データ送信が終了したことを古いgNBに指示する。上記の第2の例示的な実施形態では、古いgNBは、この情報を含むUE中断応答でこのメッセージに応答し、図15の例ではステップ13において示されている。その後、ステップ14において、新しいgNBは、古いgNBをポイントしているresumeIdでUE110を中断する。最後のステップとして、新しいgNBは、ステップ15においてUEコンテキストを削除し、UEコンテキストは古いgNBに記憶される。UE110は、RRC_INACTIVE状態に入る。
【0087】
いくつかの実施形態では、上記で説明された様々な実施形態における異なるステップは、新しい実施形態を作成するために組み合わせられ得る。さらに、上記で説明された様々な実施形態は、以下の新規のUE機能性で拡張され得る。いくつかの実施形態では、UE110は、コンテキストフェッチを実施することなしにプロシージャが実行されるべきであるかどうかを(たとえば、RRC接続再開要求において)ネットワークに指示し得る。この情報は、RRC接続中断メッセージ(または他のメッセージ)においてUE110に与えられていることがある。これは、新しいgNBが、どのプロシージャを適用すべきかを知ることを可能にすることになり、これは、より効率的なハンドリングに有利につながり得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、UE110は、UEコンテキストに関係するカウンタまたは有効性情報を指示し得る。これは、新しいgNBが、UE110のローカルコンテキストがまだ有効であるかどうかを決定することを可能にし得、これは、より効率的なハンドリング(コンテキストフェッチなし)に有利につながり得る。UE110のローカルコンテキストは、前のアクセスにおいて使用されたコンテキスト、または事前設定されたコンテキストであり得る。UE110は、維持カウンタまたは有効性情報のいずれかを計算することができるか、あるいは、その情報は、RRC接続中断においてUE110に与えられ得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、UE110は、UE110がUE110のバッファ中にどれくらいのデータを有するかを指示することができ、これは、新しいgNBまたは古いgNBが、UEコンテキストが再配置されるべきであるか否かを決めることを有利に可能し得る。少量のデータは、コンテキストを保つことによって最も良くサーブされ得るが、多くのデータが送られることになる場合、ネットワークにおいて最適化されたデータフォワーディング経路に再配置することがより良好であり得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、UE110は、どのノードにUE110が接続されているか(またはどのセルにUE110が接続されているか)に応じて、異なるセキュリティキーを導出することができる。これは、異なるノードについて異なるキーが生成されることを有利に保証し得、これは、システムのセキュリティを高める。
【0091】
例示的なネットワーク構成要素の説明
図16は、いくつかの実施形態による、例示的な無線デバイス110のブロック概略図である。無線デバイス110は、セルラーまたは移動体通信システムにおけるノードおよび/または別の無線デバイスと通信する任意のタイプの無線デバイスを指し得る。無線デバイス110の例は、モバイルフォン、スマートフォン、PDA(携帯情報端末)、ポータブルコンピュータ(たとえば、ラップトップ、タブレット)、センサー、アクチュエータ、モデム、マシン型通信(MTC)デバイス/マシンツーマシン(M2M)デバイス、ラップトップ埋込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、D2D対応デバイス、または無線通信を与えることができる別のデバイスを含む。無線デバイス110は、いくつかの実施形態では、UE110、局(STA)、デバイス、または端末と呼ばれることもある。無線デバイス110は、トランシーバ1610と、処理回路要素1620と、メモリ1630とを含む。いくつかの実施形態では、トランシーバ1610は、(たとえば、アンテナを介して)無線信号をネットワークノード115に送信すること、および無線信号をネットワークノード115から受信することを容易にし、処理回路要素1620は、無線デバイス110によって与えられているものとして上記で説明された機能性の一部または全部を与えるための命令を実行し、メモリ1630は、処理回路要素1620によって実行される命令を記憶する。
【0092】
処理回路要素1620は、命令を実行し、図1図15に関して上記で説明された無線デバイス110の機能など、無線デバイス110の説明される機能の一部または全部を実施するようにデータを操作するための、1つまたは複数のモジュールにおいて実装されたハードウェアとソフトウェアとの任意の好適な組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路要素1620は、たとえば、1つまたは複数のコンピュータ、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のアプリケーション、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/または他の論理を含み得る。
【0093】
メモリ1630は、概して、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、アルゴリズム、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路要素1620によって実行されることが可能な他の命令など、命令を記憶するように動作可能である。メモリ1630の例は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路要素1620によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的コンピュータ可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。
【0094】
無線デバイス110の他の実施形態は、上記で説明された機能性および/または(上記で説明されたソリューションをサポートするのに必要な任意の機能性を含む)任意の追加の機能性のうちのいずれかを含む、無線デバイスの機能性のいくつかの態様を与えることを担当し得る、図16に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。ほんの一例として、無線デバイス110は、処理回路要素1620の一部であり得る、入力デバイスおよび回路、出力デバイス、ならびに1つまたは複数の同期ユニットまたは回路を含み得る。入力デバイスは、無線デバイス110へのデータのエントリのための機構を含む。たとえば、入力デバイスは、マイクロフォン、入力エレメント、ディスプレイなど、入力機構を含み得る。出力デバイスは、オーディオ、ビデオおよび/またはハードコピーフォーマットでデータを出力するための機構を含み得る。たとえば、出力デバイスは、スピーカー、ディスプレイなどを含み得る。
【0095】
図17は、いくつかの実施形態による、例示的なネットワークノード115のブロック概略図である。ネットワークノード115は、UEおよび/または別のネットワークノードと通信する、任意のタイプの無線ネットワークノードまたは任意のネットワークノードであり得る。ネットワークノード115の例は、eノードB、gNB、ノードB、基地局、無線アクセスポイント(たとえば、Wi-Fiアクセスポイント)、低電力ノード、基地トランシーバ局(BTS)、リレー、ドナーノード制御リレー、送信ポイント、送信ノード、リモートRFユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、マルチスタンダード無線(MSR)BSなどのMSR無線ノード、分散アンテナシステム(DAS)におけるノード、O&M、OSS、SON、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、MDT、または任意の他の好適なネットワークノードを含む。ネットワークノード115は、ホモジニアス配置(homogenous deployment)、ヘテロジニアス配置(heterogeneous deployment)、または混合配置としてネットワーク100全体にわたって展開され得る。ホモジニアス配置は、概して、同じ(または同様の)タイプのネットワークノード115ならびに/または同様のカバレッジおよびセルサイズおよびサイト間距離からなる配置を表し得る。ヘテロジニアス配置は、概して、異なるセルサイズ、送信電力、容量、およびサイト間距離を有する様々なタイプのネットワークノード115を使用する配置を表し得る。たとえば、ヘテロジニアス配置は、マクロセルレイアウト全体にわたって配置された複数の低電力ノードを含み得る。混合配置はホモジニアス部分とヘテロジニアス部分との混合を含み得る。
【0096】
ネットワークノード115は、トランシーバ1710と、処理回路要素1720と、メモリ1730と、ネットワークインターフェース1740とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、トランシーバ1710は、(たとえば、アンテナ1750を介して)無線信号を無線デバイス110に送信すること、および無線信号を無線デバイス110から受信することを容易にし、処理回路要素1720は、ネットワークノード115によって与えられているものとして上記で説明された機能性の一部または全部を与えるための命令を実行し、メモリ1730は、処理回路要素1720によって実行される命令を記憶し、ネットワークインターフェース1740は、ゲートウェイ、スイッチ、ルータ、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、コアネットワークノード、または無線ネットワークコントローラ130など、バックエンドネットワーク構成要素に信号を通信する。
【0097】
処理回路要素1720は、命令を実行し、図1図15に関して上記で説明された機能など、ネットワークノード115の説明される機能の一部または全部を実施するようにデータを操作するための、1つまたは複数のモジュールにおいて実装されたハードウェアとソフトウェアとの任意の好適な組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路1720は、たとえば、1つまたは複数のコンピュータ、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のアプリケーション、および/または他の論理を含み得る。
【0098】
メモリ1730は、概して、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、アルゴリズム、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路要素1720によって実行されることが可能な他の命令など、命令を記憶するように動作可能である。メモリ1730の例は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは情報を記憶する任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的コンピュータ可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、ネットワークインターフェース1740は、処理回路要素1720に通信可能に結合され、ネットワークノード115のための入力を受信するか、ネットワークノード115からの出力を送るか、入力または出力またはその両方の好適な処理を実施するか、他のデバイスに通信するか、あるいは前述の任意の組合せを行うように動作可能な任意の好適なデバイスを指し得る。ネットワークインターフェース1740は、ネットワークを通して通信するために、適切なハードウェア(たとえば、ポート、モデム、ネットワークインターフェースカードなど)と、プロトコルコンバージョン能力およびデータ処理能力を含むソフトウェアとを含み得る。
【0100】
ネットワークノード115の他の実施形態は、上記で説明された機能性および/または(上記で説明されたソリューションをサポートするのに必要な任意の機能性を含む)任意の追加の機能性のうちのいずれかを含む、無線ネットワークノードの機能性のいくつかの態様を与えることを担当し得る、図17に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。様々な異なるタイプのネットワークノードは、同じ物理ハードウェアを有するが(たとえば、プログラミングを介して)異なる無線アクセス技術をサポートするように設定された構成要素を含み得るか、あるいは部分的にまたは完全に異なる物理構成要素を表し得る。
【0101】
図18は、いくつかの実施形態による、例示的な無線ネットワークコントローラまたはコアネットワークノード130のブロック概略図である。ネットワークノードの例は、モバイルスイッチングセンタ(MSC)、サービングGPRSサポートノード(SGSN)、モビリティ管理エンティティ(MME)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、基地局コントローラ(BSC)などを含むことができる。無線ネットワークコントローラまたはコアネットワークノード130は、処理回路要素1820と、メモリ1830と、ネットワークインターフェース1840とを含む。いくつかの実施形態では、処理回路要素1820は、ネットワークノードによって与えられているものとして上記で説明された機能性の一部または全部を与えるための命令を実行し、メモリ1830は、処理回路要素1820によって実行される命令を記憶し、ネットワークインターフェース1840は、ゲートウェイ、スイッチ、ルータ、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、ネットワークノード115、無線ネットワークコントローラまたはコアネットワークノード130など、任意の好適なノードに信号を通信する。
【0102】
処理回路要素1820は、命令を実行し、無線ネットワークコントローラまたはコアネットワークノード130の説明される機能の一部または全部を実施するようにデータを操作するための、1つまたは複数のモジュールにおいて実装されたハードウェアとソフトウェアとの任意の好適な組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路1820は、たとえば、1つまたは複数のコンピュータ、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のアプリケーション、および/または他の論理を含み得る。
【0103】
メモリ1830は、概して、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、アルゴリズム、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路要素1820によって実行されることが可能な他の命令など、命令を記憶するように動作可能である。メモリ1830の例は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは情報を記憶する任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的コンピュータ可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、ネットワークインターフェース1840は、処理回路要素1820に通信可能に結合され、ネットワークノードのための入力を受信するか、ネットワークノードからの出力を送るか、入力または出力またはその両方の好適な処理を実施するか、他のデバイスに通信するか、あるいは前述の任意の組合せを行うように動作可能な任意の好適なデバイスを指し得る。ネットワークインターフェース1840は、ネットワークを通して通信するために、適切なハードウェア(たとえば、ポート、モデム、ネットワークインターフェースカードなど)と、プロトコルコンバージョン能力およびデータ処理能力を含むソフトウェアとを含み得る。
【0105】
ネットワークノードの他の実施形態は、上記で説明された機能性および/または(上記で説明されたソリューションをサポートするのに必要な任意の機能性を含む)任意の追加の機能性のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能性のいくつかの態様を与えることを担当し得る、図18に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。
【0106】
図19は、いくつかの実施形態による、例示的な無線デバイスの概略ブロック図である。無線デバイス110は、1つまたは複数のモジュールを含み得る。たとえば、無線デバイス110は、決定モジュール1910、通信モジュール1920、受信モジュール1930、入力モジュール1940、ディスプレイモジュール1950、および任意の他の好適なモジュールを含み得る。いくつかの実施形態では、決定モジュール1910、通信モジュール1920、受信モジュール1930、入力モジュール1940、ディスプレイモジュール1950、または任意の他の好適なモジュールのうちの1つまたは複数は、図16に関して上記で説明された処理回路要素1620など、1つまたは複数のプロセッサを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、様々なモジュールのうちの2つまたはそれ以上の機能が、組み合わせられて単一のモジュールになり得る。無線デバイス110は、図1図15に関して上記で説明されたコンテキストフェッチなしのRRC再開のための方法を実施し得る。
【0107】
決定モジュール1910は、無線デバイス110の処理機能を実施し得る。決定モジュール1910は、図16に関して上記で説明された処理回路要素1620など、1つまたは複数のプロセッサを含むか、またはそれらのプロセッサ中に含まれ得る。決定モジュール1910は、決定モジュール1910および/または上記で説明された処理回路要素1620の機能のうちのいずれかを実施するように設定されたアナログおよび/またはデジタル回路要素を含み得る。上記で説明された決定モジュール1910の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0108】
通信モジュール1920は、無線デバイス110の送信機能を実施し得る。一例として、通信モジュール1930は、第1のネットワークノード(たとえば、新しいネットワークノード)に接続再開要求を送り得、接続再開要求は、第2のネットワークノード(たとえば、古いネットワークノード)に関連付けられた再開識別情報を含む。通信モジュール1920は、図16に関して上記で説明されたトランシーバ1610など、送信機および/またはトランシーバを含み得る。通信モジュール1920は、メッセージおよび/または信号を無線で送信するように設定された回路要素を含み得る。特定の実施形態では、通信モジュール1920は、決定モジュール1910から送信のためのメッセージおよび/または信号を受信し得る。いくつかの実施形態では、上記で説明された通信モジュール1920の機能は、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0109】
受信モジュール1930は、無線デバイス110の受信機能を実施し得る。たとえば、受信モジュール1930は、第2のネットワークノードから、第1のネットワークノードによって無線デバイスに透過的にフォワーディングされるRRC応答メッセージを受信し得る。別の例として、受信モジュール1930は、第2のネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を取得し得る。
【0110】
受信モジュール1930は、受信機および/またはトランシーバを含み得る。受信モジュール1930は、図16に関して上記で説明されたトランシーバ1610など、受信機および/またはトランシーバを含み得る。受信モジュール1930は、メッセージおよび/または信号を無線で受信するように設定された回路要素を含み得る。特定の実施形態では、受信モジュール1930は、受信されたメッセージおよび/または信号を決定モジュール1910に通信し得る。上記で説明された受信モジュール1930の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0111】
入力モジュール1940は、無線デバイス110を対象とするユーザ入力を受信し得る。たとえば、入力モジュールは、キー押下、ボタン押下、タッチ、スワイプ、オーディオ信号、ビデオ信号、および/または任意の他の適切な信号を受信し得る。入力モジュールは、1つまたは複数のキー、ボタン、レバー、スイッチ、タッチスクリーン、マイクロフォン、および/またはカメラを含み得る。入力モジュールは、受信された信号を決定モジュール1910に通信し得る。上記で説明された入力モジュール1940の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0112】
ディスプレイモジュール1950は、無線デバイス110のディスプレイ上に信号を提示し得る。ディスプレイモジュール1950は、ディスプレイ、ならびに/またはディスプレイ上に信号を提示するように設定された任意の適切な回路要素およびハードウェアを含み得る。ディスプレイモジュール1950は、決定モジュール1910から、ディスプレイ上に提示すべき信号を受信し得る。上記で説明されたディスプレイモジュール1950の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0113】
決定モジュール1910、通信モジュール1920、受信モジュール1930、入力モジュール1940、およびディスプレイモジュール1950は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な設定を含み得る。無線デバイス110は、上記で説明された機能性および/または(本明細書で説明される様々なソリューションをサポートするのに必要な任意の機能性を含む)任意の追加の機能性のうちのいずれかを含む、任意の好適な機能性を与えることを担当し得る、図19に示されているモジュール以外の追加のモジュールを含み得る。
【0114】
図20は、いくつかの実施形態による、例示的なネットワークノード115の概略ブロック図である。ネットワークノード115は、1つまたは複数のモジュールを含み得る。たとえば、ネットワークノード115は、決定モジュール2010、通信モジュール2020、受信モジュール2030、および任意の他の好適なモジュールを含み得る。いくつかの実施形態では、決定モジュール2010、通信モジュール2020、受信モジュール2030、または任意の他の好適なモジュールのうちの1つまたは複数は、図17に関して上記で説明された処理回路要素1720など、1つまたは複数のプロセッサを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、様々なモジュールのうちの2つまたはそれ以上の機能が、組み合わせられて単一のモジュールになり得る。ネットワークノード115は、図1図15に関して上記で説明されたコンテキストフェッチなしのRRC再開のための方法を実施し得る。
【0115】
決定モジュール2010は、ネットワークノード115の処理機能を実施し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、本明細書で説明される第1のネットワークノード(または新しいgNB)の機能を実施し得る。そのようなシナリオでは、決定モジュール2010は、ローカルUEコンテキストを作成し、無線デバイスを中断した後にローカルUEコンテキストを解放し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、本明細書で説明される第2のネットワークノード(または古いgNB)の機能を実施し得る。そのようなシナリオでは、決定モジュール2010は、接続再開要求を検証する。別の例として、決定モジュール2010は、無線デバイスのためのRRC応答メッセージを生成し得る。さらに別の例として、決定モジュール2010は、第2のネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を無線デバイスに割り振り得る。
【0116】
決定モジュール2010は、図17に関して上記で説明された処理回路要素1720など、1つまたは複数のプロセッサを含むか、またはそれらのプロセッサ中に含まれ得る。決定モジュール2010は、決定モジュール2010および/または上記で説明された処理回路要素1720の機能のうちのいずれかを実施するように設定されたアナログおよび/またはデジタル回路要素を含み得る。決定モジュール2010の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0117】
通信モジュール2020は、ネットワークノード115の送信機能を実施し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、本明細書で説明される第1のネットワークノード(または新しいgNB)の機能を実施し得る。そのようなシナリオでは、通信モジュール2020は、接続再開要求中に含まれる再開識別情報に基づいて、再開識別情報に関連付けられた第2のネットワークノードに接続再開要求を送り得る。別の例として、通信モジュール2020は、第2のネットワークノードから無線デバイスにRRC応答メッセージをフォワーディングし得る。さらに別の例として、通信モジュール2020は、UEコンテキスト取出し要求または他のメッセージの一部として、第2のネットワークノードに接続再開要求を送り得る。いくつかの実施形態では、通信モジュール2020は、UEコンテキスト取出し要求または他のメッセージとともに、第2のネットワークノードに接続再開要求を送り得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、第2のネットワークノード(または古いgNB)の機能を実施し得る。そのようなシナリオでは、通信モジュール2020は、第1のネットワークノードを介して無線デバイスにRRC応答メッセージを送り得る。別の例として、通信モジュール2020は、第1のネットワークノードにUEコンテキスト応答を送り得る。
【0119】
通信モジュール2020は、無線デバイス110のうちの1つまたは複数にメッセージを送信し得る。通信モジュール2020は、図17に関して上記で説明されたトランシーバ1710など、送信機および/またはトランシーバを含み得る。通信モジュール2020は、メッセージおよび/または信号を無線で送信するように設定された回路要素を含み得る。特定の実施形態では、通信モジュール2020は、決定モジュール2010または任意の他のモジュールから送信のためのメッセージおよび/または信号を受信し得る。通信モジュール2020の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0120】
受信モジュール2030は、ネットワークノード115の受信機能を実施し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、本明細書で説明される第1のネットワークノード(または新しいgNB)の機能を実施し得る。そのようなシナリオでは、受信モジュール2030は、無線デバイスから接続再開要求を受信し得、接続再開要求は、第2のネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む。別の例として、受信モジュール2030は、第2のネットワークノードからUEコンテキスト応答を受信し得る。
【0121】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード115は、第2のネットワークノード(または古いgNB)の機能を実施し得る。そのようなシナリオでは、受信モジュール2030は、第1のネットワークノードから無線デバイスのための接続再開要求を受信し得、接続再開要求は、第2のネットワークノードに関連付けられた再開識別情報を含む。別の例として、受信モジュール2030は、UEコンテキスト取出し要求または他のメッセージの一部として、第1のネットワークノードから接続再開要求を受信し得る。いくつかの実施形態では、受信モジュール2030は、UEコンテキスト取出し要求または他のメッセージとともに、第1のネットワークノードから接続再開要求を受信し得る。
【0122】
受信モジュール2030は、無線デバイスから任意の好適な情報を受信し得る。受信モジュール2030は、図17に関して上記で説明されたトランシーバ1710など、受信機および/またはトランシーバを含み得る。受信モジュール2030は、メッセージおよび/または信号を無線で受信するように設定された回路要素を含み得る。特定の実施形態では、受信モジュール2030は、受信されたメッセージおよび/または信号を決定モジュール2010または任意の他の好適なモジュールに通信し得る。受信モジュール2030の機能は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の異なったモジュールにおいて実施され得る。
【0123】
決定モジュール2010、通信モジュール2020、および受信モジュール2030は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な設定を含み得る。ネットワークノード115は、上記で説明された機能性および/または(本明細書で説明される様々なソリューションをサポートするのに必要な任意の機能性を含む)任意の追加の機能性のうちのいずれかを含む、任意の好適な機能性を与えることを担当し得る、図20に示されているモジュール以外の追加のモジュールを含み得る。
【0124】
本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されるシステムおよび装置に対して修正、追加、または省略が行われ得る。システムおよび装置の構成要素は、統合または分離され得る。その上、システムおよび装置の動作は、より多数の、より少数の、または他の構成要素によって実施され得る。さらに、システムおよび装置の動作は、ソフトウェア、ハードウェア、および/または他の論理を含む任意の好適な論理を使用して実施され得る。本明細書で使用される「各々」は、セットの各部材またはセットのサブセットの各部材を指す。
【0125】
本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明される方法に対して修正、追加、または省略が行われ得る。本方法は、より多数の、より少数の、または他のステップを含み得る。さらに、ステップは、任意の好適な順序で実施され得る。
【0126】
本開示はいくつかの実施形態に関して説明されたが、実施形態の改変および置換は当業者に明らかである。したがって、実施形態の上記の説明は、本開示を制約しない。他の変更、置換、および改変が、以下の特許請求の範囲によって規定される、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく可能である。
【0127】
上記の説明で使用される略語は、以下を含む。
略語 説明
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
AP アクセスポイント
AS アクセス層
BS 基地局
BSC 基地局コントローラ
BTS 基地トランシーバ局
CN コアネットワーク
CPE 顧客構内機器
D2D デバイスツーデバイス
DAS 分散アンテナシステム
DCI ダウンリンク制御情報
DL ダウンリンク
eNB エボルブドノードB
EPC エボルブドパケットコア
FDD 周波数分割複信
LAN ローカルエリアネットワーク
LEE ラップトップ埋込み機器
LME ラップトップ搭載機器
LTE Long Term Evolution
M2M マシンツーマシン
MAN メトロポリタンエリアネットワーク
MCE マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ
MCS 変調レベルおよび符号化方式
MSR マルチスタンダード無線
NAS 非アクセス層
NR 新しい無線
OFDM 直交周波数分割多重
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル
PSTN 公衆交換電話網
PUSCH 物理アップリンク共有チャネル
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
RA ランダムアクセス
RAR ランダムアクセス応答
RAN 無線アクセスネットワーク
RB リソースブロック
RNC 無線ネットワークコントローラ
RRC 無線リソース制御
RRH リモート無線ヘッド
RRU リモートラジオユニット
TA トラッキングエリア
TAU トラッキングエリア更新
TDD 時分割複信
TFRE 時間周波数リソースエレメント
UCI アップリンク制御情報
UE ユーザ機器
UL アップリンク
WAN ワイドエリアネットワーク
図1
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