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特許7066899個人情報保護管理システム及び個人情報保護機能付きイマージェンシーカード。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-02
(45)【発行日】2022-05-13
(54)【発明の名称】個人情報保護管理システム及び個人情報保護機能付きイマージェンシーカード。
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20220506BHJP
【FI】
G06Q50/22
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021112086
(22)【出願日】2021-07-06
【審査請求日】2021-07-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503052081
【氏名又は名称】柳川 省二
(72)【発明者】
【氏名】柳川 省二
【審査官】後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-253322(JP,A)
【文献】特開2008-083966(JP,A)
【文献】特開2018-088175(JP,A)
【文献】特開2020-190807(JP,A)
【文献】特開2004-252927(JP,A)
【文献】特開2002-230306(JP,A)
【文献】特開2002-163347(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0090784(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの個人情報を受託する情報銀行が該個人情報の漏えいを防止して包括的に管理する個人情報保護管理システムであって、
前記情報銀行の情報銀行サーバと前記ユーザのユーザ端末とがネットワークを介して接続され、
前記情報銀行サーバは、
ウェブサイトに個人情報保護管理契約に関する情報とその申込ページを掲載するウェブサイト掲載手段と、
前記ユーザ端末がネットワークを介して前記ウェブサイトにアクセスして入力した前記申込ページを前記情報銀行サーバに送信することによって前記ユーザの前記個人情報を前記情報銀行に委託する個人情報保護管理契約の締結を可能とする個人情報保護管理契約手段と、
個人情報保護管理規約或いは前記ユーザの前記個人情報を前記情報銀行に登録する登録ページの何れかを示すPDF(Portable Document Format)ファイルを閲覧可能にするURL(Uniform Resource Locator)又は文字情報(HTMLタグ)をQRコード(登録商標)に変換するQRコード生成手段と、
前記個人情報を記憶保存する記憶保存手段と、
前記ユーザが事故や災害又は急病或いは認知症や軽度認知障害によりで意思表示が困難な場合又は死亡した場合(以下、緊急時と記載する。)に対応可能な個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成するためのイマージェンシーカード情報生成手段と、を備え、
前記ユーザ端末は、
ネットワークを介してブラウザから前記ウェブサイトにアクセスして画面に前記申込ページを表示し、
前記申込ページに入力された該申込ページを前記情報銀行サーバに送信して前記個人情報保護管理契約の締結を可能とし、
前記申込ページを受信した前記情報銀行サーバが生成する前記イマージェンシーカードの本体には前記情報銀行のイマージェンシーカード受付電話番号が表示(印字)され、
前記ユーザの生年月日と住所、電話番号は、前記ユーザの個人情報を保護するために非表示とされており、
前記個人情報は、少なくとも、
(1)前記ユーザ個人を特定する特定情報、
(2)前記ユーザの医療に関する医療情報、
(3)前記ユーザが前記緊急時の前記ユーザが指名した指名者の連絡先情報、
(4)前記ユーザの保有する金融資産情報、
(5)前記ユーザが保有する金融資産以外の資産情報、
(6)前記ユーザの葬儀情報と遺言情報に関する終末情報、
を示す情報であって、
前記(4)の金融資産情報は保険契約情報と預貯金情報と証券取引情報から成り、
前記(5)の金融資産以外の資産情報は不動産情報と動産情報と不動産動産以外の資産情報から成り、
前記(1)―(6)の情報は、それぞれ前記情報銀行に登録する前記登録ページが備えられており、
前記ユーザ端末は、
それぞれの前記登録ページに入力された該登録ページをネットワークを介して前記情報銀行サーバに送信し、
前記申込ページを受信した前記情報銀行サーバは、
前記QRコード生成手段を用いて前記個人情報保護管理規約を示すPDFファイルにアクサスするためのURLをQRコードに変換した管理規約QRコードと、前記(1)―(6)の前記登録ページにそれぞれリンクするリンク先を示す前記文字情報を示すQRコードに変換した登録ページQRコードを生成し、
生成した前記管理規約QRコードと、前記登録ページQRコードを前記ユーザ端末にネットワークを介して送信することを特徴とする個人情報保護管理システム。
【請求項2】
前記ユーザ端末は、
QRコード読み取り手段を備え、
前記情報銀行サーバから受信した前記管理規約QRコードを読み取り、
更に前記ユーザが前記(1)―(6)の個人情報を前記情報銀行に委託するために前記登録ページQRコードを読み取り、
読み取った前記登録ページQRコードから画面に表示した前記(1)―(6)のそれぞれ前記文字情報で表示された文字部をタップ又はクリックされたリンク先のそれぞれの前記登録ページを画面に表示し、
表示したそれぞれの前記登録ページに前記(1)―(6)の前記個人情報を入力可能することを特徴とする請求項に記載の個人情報保護管理システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末は、
入力された前記(1)―(6)の前記登録ページと、前記ユーザの顔写真画像ファイルをネットワークを介して前記情報銀行サーバに送信し、
前記情報銀行サーバは、受信した前記登録ページに入力された前記(1)―(6)の前記登録ページと、前記顔写真画像ファイルを前記ユーザのユーザ番号を紐づけて記憶保存することを特徴とする請求項に記載の個人情報保護管理システム。
【請求項4】
前記情報銀行サーバは、
前記ユーザが前記緊急時の場合に対応可能となる必要最低限の個人情報を開示するために前記QRコード生成手段を用いて前記ユーザ端末が送信した前記(2)の前記登録ページに入力された医療情報を示すPDFファイルのアクサス先を示すURLをQRコードに変換した医療情報QRコードを生成し、
前記イマージェンシーカード情報生成手段は、
前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成するために前記医療情報QRコードと、前記ユーザの顔写真と、氏名と、生まれた年の西暦と、前記ユーザ番号と、前記情報銀行の前記イマージェンシーカード受付電話番号と、を前記イマージェンシーカードの本体に表示(印字)して前記ユーザの生年月日と住所、電話番号は非表示とすることを特徴とする請求項に記載の個人情報保護管理システム。
【請求項5】
前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードは、前記緊急時に警察、消防又はそれ以外の第三者が対応可能となる前記ユーザが常時携帯するカードであって、
警察、消防又はそれ以外の前記第三者から前記情報銀行に電話があった場合には前記情報銀行サーバは、
前記ユーザ番号を基に保存した前記(1)―(6)の前記登録ページを抽出し、
前記電話の相手先が警察又は消防の場合には事故発生場所と前記ユーザの状況を確認した上で必要に応じて前記(1)と(3)の前記登録ページに入力された前記個人情報を開示可能とし、
前記ユーザの状況に応じて前記(3)―(6)の前記登録ページに入力された前記個人情報を画面に表示することにより前記情報銀行は対応可能となることを特徴とする請求項に記載の個人情報保護管理システム。
【請求項6】
前記情報銀行サーバは、
前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを更新するために少なくとも2年に1回ネットワークを介して前記ユーザ端末に前記登録ページQRコードを送信し、
前記登録ページQRコードを受信した前記ユーザ端末は、
該登録ページQRコードを読み取り、
前記文字情報で表示された前記(1)―(6)の文字部をタップ又はクリックされた前記(1)―(6)の前記登録ページを画面に表示し、
ネットワークを介して入力された前記(1)―(6)の前記登録ページと、前記ユーザの顔写真画像ファイルを前記情報銀行サーバに送信し、
前記情報銀行サーバは、
受信した前記(1)―(6)の前記登録ページと前記ユーザの顔写真画像ファイルを前記ユーザ番号と紐づけて記憶保存すると共に前記QRコード生成手段を用いて前記(2)の医療情報を示すPDFファイルのアクサス先を示すURLをQRコードに変換した前記医療情報QRコードを生成し、
前記イマージェンシーカード情報生成手段は、
前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成するために前記医療情報QRコードと、前記ユーザの顔写真と、前記ユーザの氏名と、生まれた年の西暦と、前記ユーザ番号と、前記情報銀行の前記イマージェンシーカード受付電話番号と、を前記イマージェンシーカードの本体に表示(印字)して前記ユーザの生年月日と住所、電話番号は非表示とする前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを更新することを特徴とする請求項に記載の個人情報保護管理システム。
【請求項7】
前記情報銀行サーバは、
前記ユーザの現況を把握するために少なくとも半年に1回前記ユーザの認知機能及び生存確認のため確認メールを前記ユーザ端末にネットワークを介して送信し、
その結果、前記ユーザが認知症や軽度認知障害を発症した場合或いは前記ユーザが死亡した場合には前記情報銀行サーバが前記ユーザ番号を基に保存した前記(1)―(6)の前記登録ページを抽出し、
前記情報銀行は、
前記ユーザが認知症や軽度認知障害を発症した場合には前記情報銀行サーバが抽出した前記(3)の前記ユーザが指名した指名者の連絡先情報を基にその旨を通知し、
前記ユーザが死亡した場合には前記ユーザが死亡した旨と、前記(4)前記ユーザの保有する金融資産情報と、前記(5)前記ユーザが保有する金融資産以外の資産情報と、前記(6)前記ユーザの遺言情報と、を前記ユーザの相続人に通知し、
更に前記(6)前記ユーザの葬儀情報を前記ユーザが指名した指名者に通知することを特徴とする請求項に記載の個人情報保護管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの種々の個人情報を包括的に保護管理する情報銀行が提供する個人情報保護管理システム及び個人情報保護機能付きイマージェンシーカードに関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信の進展に伴い個人情報の適正な取扱いに関し事業者の遵守すべき義務等を定め個人情報の有用性に配慮しつつ個人の権利利益を保護することを目的とした個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)の施行により、個人情報取扱事業者として個人情報の利用目的の特定、目的外の利用禁止、第三者提供の制限等が明文化された。
【0003】
スマートフォンは、電話やメールの機能の他にアプリケーションの開発増加によって多機能を備え、どこでもウェブサイトの閲覧が可能である。しかし多くの人が利用するようになったためSNSにより情報の発信が手軽で速いためメディアに対して情報拡散の要因となった。
【0004】
高齢化が進み認知症や軽度認知障害を発症する人が増加して行方不明者も増加している。また、高齢者の外出は,環境変化に順応する身体的機能や認知機能の衰えにより事故や発病のリスクが高まり単身者の場合は、孤独死も想定される。
【0005】
近年、南海トラフ巨大地震や地球温暖化によるゲリラ豪雨など自然災害の発災リスクが高まっているため、地震、津波、洪水、土砂災害による生き埋めなどの災害による死亡リスクも高まる。
【0006】
外出時の事故や急病などに備えてその人の住所、氏名、電話番号、生年月日、等の他、血液型やアレルギー反応などの医療情報や家族の連絡先電話番号等が表示された緊急時対応カードやイマージェンシーカードはあるが個人情報漏洩リスクがあった。
【0007】
生前に終末に関する相続などの情報を親族などに伝える方法としては判断能力のあるうちに公証役場で遺言書(公正証書遺言)を作成しておくことができる。
【0008】
特許文献1には徘徊老人を保護するために連絡先を示すURL情報が記録された二次元コード(QRコード)シールを携帯情報端末で読み取り服用中の薬などの医療情報や連絡先を画面に表示する徘徊老人の保護システムがある。
【0009】
個人の金融資産の管理や相続のためにその分配や移転に係る処理を支援する資産管理システムがある。(例えば、特許文献2に記載。)
【0010】
特許文献3には、相続人の間で争いを予防するために被相続人の意思表示を明確にしておくために遺言サービス会社が遺言者情報、相続人情報、資産情報、分配情報などの情報をコンピュータに入力して保存する遺言を支援するプログラムやサーバがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2017-41119号公報
【文献】特開2021-61064号公報
【文献】特許第6505880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
(1)日常生活において、事故、事件、急病、地震やゲリラ豪雨等の自然災害など様々なリスクに曝されているため個人情報(氏名、住所、生年月日、電話番号等)や医療に関する情報の他、家族などの氏名や電話番号等が表示されている緊急時に対応するカードはあるが警察や消防以外の第三者がそのカードを見つけた場合は犯罪に利用されるリスクがある。また警察、消防、医療従事者以外の第三者に医療情報を開示することは個人情報に関する問題があった。
(2)外出時に事故や急病や死亡或いは認知症や軽度認知症などにより自身の意思表示ができない場合又は困難な場合に第三者に個人を特定する情報と医療に関する情報と緊急時の連絡先情報とを速やかに伝える方法がなかった。特に孤独死の場合の連絡先は探すのが困難である。
(3)本人確認として一般に用いられるマイナンバーカードや運転免許証又は健康保険証は個人情報が表示されているが血液型やアレルギーなど医療情報の表示はない、その為緊急時に対応できる本人の住所、生年月日、家族などの連絡先電話番号や医療情報が表示されたカードはあるが情報漏洩リスクがある。
(4)死亡時に保険、預金、有価証券等の金融資産や不動産、動産、知的財産などに関する資産情報や相続や葬儀に関する終末情報を一元化して漏洩しないように秘密保持管理をしてその人の権利を保護した上で指定した人のみに伝える方法はなかった。また生前に葬儀や遺言の情報に対して様々なサービスが提供されているが種々の個人情報を包括的に保護して一元管理する方法はなかった。
【0013】
従って、本願発明は前述の課題を解決するために、個人情報の保護管理を情報銀行に委託するユーザがその個人情報を受託する情報銀行に種々の個人情報を登録して、情報銀行は、ユーザが事故や急病又は認知症や軽度認知症により自身の意思表示が困難な場合或いは死亡した場合に第三者が対応可能となる必要最低限の個人情報を表示した個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成して、更にユーザが死亡した場合には、ユーザが情報銀行に登録した金融資産情報と金融資産以外の資産情報と終末情報を指定した人又は相続人のみ開示できるようにした個人情報保護管理システムを提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0014】
ユーザの個人情報を受託する情報銀行が該個人情報の漏えいを防止して包括的に管理する個人情報保護管理システムであって、前記情報銀行の情報銀行サーバと前記ユーザのユーザ端末とがネットワークを介して接続され、前記情報銀行サーバは、ウェブサイトに個人情報保護管理契約に関する情報とその申込ページを掲載するウェブサイト掲載手段と、前記ユーザ端末がネットワークを介して前記ウェブサイトにアクセスして入力した前記申込ページを前記情報銀行サーバに送信することによって前記ユーザの前記個人情報を前記情報銀行に委託する個人情報保護管理契約の締結を可能とする個人情報保護管理契約手段と、個人情報保護管理規約或いは前記ユーザの前記個人情報を前記情報銀行に登録する登録ページの何れかを示すPDF(Portable Document Format)ファイルを閲覧可能にするURL(Uniform Resource Locator)又は文字情報(HTMLタグ)をQRコード(登録商標)に変換するQRコード生成手段と、前記個人情報を記憶保存する記憶保存手段と、前記ユーザが事故や災害又は急病或いは認知症や軽度認知障害によりで意思表示が困難な場合又は死亡した場合(以下、緊急時と記載する。)に対応可能な個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成するためのイマージェンシーカード情報生成手段と、を備え、前記ユーザ端末は、ネットワークを介してブラウザから前記ウェブサイトにアクセスして画面に前記申込ページを表示し、前記申込ページに入力された該申込ページを前記情報銀行サーバに送信して前記個人情報保護管理契約の締結を可能とし、前記申込ページを受信した前記情報銀行サーバが生成する前記イマージェンシーカードの本体には前記情報銀行のイマージェンシーカード受付電話番号が表示(印字)され、前記ユーザの生年月日と住所、電話番号は、前記ユーザの個人情報を保護するために非表示とされており、前記個人情報は、少なくとも、(1)前記ユーザ個人を特定する特定情報、(2)前記ユーザの医療に関する医療情報、(3)前記ユーザが前記緊急時の前記ユーザが指名した指名者の連絡先情報、(4)前記ユーザの保有する金融資産情報、(5)前記ユーザが保有する金融資産以外の資産情報、(6)前記ユーザの葬儀情報と遺言情報に関する終末情報、を示す情報であって、前記(4)の金融資産情報は保険契約情報と預貯金情報と証券取引情報から成り、前記(5)の金融資産以外の資産情報は不動産情報と動産情報と不動産動産以外の資産情報から成り、前記(1)―(6)の情報は、それぞれ前記情報銀行に登録する前記登録ページが備えられており、前記ユーザ端末は、それぞれの前記登録ページに入力された該登録ページをネットワークを介して前記情報銀行サーバに送信し、前記申込ページを受信した前記情報銀行サーバは、前記QRコード生成手段を用いて前記個人情報保護管理規約を示すPDFファイルにアクサスするためのURLをQRコードに変換した管理規約QRコードと、前記(1)―(6)の前記登録ページにそれぞれリンクするリンク先を示す前記文字情報を示すQRコードに変換した登録ページQRコードを生成し、生成した前記管理規約QRコードと、前記登録ページQRコードを前記ユーザ端末にネットワークを介して送信することを特徴とする個人情報保護管理システム。
【0015】
前記ユーザ端末は、QRコード読み取り手段を備え、前記情報銀行サーバから受信した前記管理規約QRコードを読み取り、更に前記ユーザが前記(1)―(6)の個人情報を前記情報銀行に委託するために前記登録ページQRコードを読み取り、読み取った前記登録ページQRコードから画面に表示した前記(1)―(6)のそれぞれ前記文字情報で表示された文字部をタップ又はクリックされたリンク先のそれぞれの前記登録ページを画面に表示し、表示したそれぞれの前記登録ページに前記(1)―(6)の前記個人情報を入力可能することを特徴とする個人情報保護管理システム。
【0016】
前記ユーザ端末は、入力された前記(1)―(6)の前記登録ページと、前記ユーザの顔写真画像ファイルをネットワークを介して前記情報銀行サーバに送信し、前記情報銀行サーバは、受信した前記登録ページに入力された前記(1)―(6)の前記登録ページと、前記顔写真画像ファイルを前記ユーザのユーザ番号を紐づけて記憶保存することを特徴とする個人情報保護管理システム。
【0017】
前記情報銀行サーバは、前記ユーザが前記緊急時の場合に対応可能となる必要最低限の個人情報を開示するために前記QRコード生成手段を用いて前記ユーザ端末が送信した前記(2)の前記登録ページに入力された医療情報を示すPDFファイルのアクサス先を示すURLをQRコードに変換した医療情報QRコードを生成し、前記イマージェンシーカード情報生成手段は、前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成するために前記医療情報QRコードと、前記ユーザの顔写真と、氏名と、生まれた年の西暦と、前記ユーザ番号と、前記情報銀行の前記イマージェンシーカード受付電話番号と、を前記イマージェンシーカードの本体に表示(印字)して前記ユーザの生年月日と住所、電話番号は非表示とすることを特徴とする個人情報保護管理システム。
【0018】
前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードは、前記緊急時に警察、消防又はそれ以外の第三者が対応可能となる前記ユーザが常時携帯するカードであって、警察、消防又はそれ以外の前記第三者から前記情報銀行に電話があった場合には前記情報銀行サーバは、前記ユーザ番号を基に保存した前記(1)―(6)の前記登録ページを抽出し、前記電話の相手先が警察又は消防の場合には事故発生場所と前記ユーザの状況を確認した上で必要に応じて前記(1)と(3)の前記登録ページに入力された前記個人情報を開示可能とし、前記ユーザの状況に応じて前記(3)―(6)の前記登録ページに入力された前記個人情報を画面に表示することにより前記情報銀行は対応可能となることを特徴とする個人情報保護管理システム。
【0019】
前記情報銀行サーバは、前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを更新するために少なくとも2年に1回ネットワークを介して前記ユーザ端末に前記登録ページQRコードを送信し、前記登録ページQRコードを受信した前記ユーザ端末は、該登録ページQRコードを読み取り、前記文字情報で表示された前記(1)―(6)の文字部をタップ又はクリックされた前記(1)―(6)の前記登録ページを画面に表示し、ネットワークを介して入力された前記(1)―(6)の前記登録ページと、前記ユーザの顔写真画像ファイルを前記情報銀行サーバに送信し、前記情報銀行サーバは、受信した前記(1)―(6)の前記登録ページと前記ユーザの顔写真画像ファイルを前記ユーザ番号と紐づけて記憶保存すると共に前記QRコード生成手段を用いて前記(2)の医療情報を示すPDFファイルのアクサス先を示すURLをQRコードに変換した前記医療情報QRコードを生成し、
前記イマージェンシーカード情報生成手段は、前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを生成するために前記医療情報QRコードと、前記ユーザの顔写真と、前記ユーザの氏名と、生まれた年の西暦と、前記ユーザ番号と、前記情報銀行の前記イマージェンシーカード受付電話番号と、を前記イマージェンシーカードの本体に表示(印字)して前記ユーザの生年月日と住所、電話番号は非表示とする前記個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを更新することを特徴とする個人情報保護管理システム。
【0020】
前記情報銀行サーバは、前記ユーザの現況を把握するために少なくとも半年に1回前記ユーザの認知機能及び生存確認のため確認メールを前記ユーザ端末にネットワークを介して送信し、その結果、前記ユーザが認知症や軽度認知障害を発症した場合或いは前記ユーザが死亡した場合には前記情報銀行サーバが前記ユーザ番号を基に保存した前記(1)―(6)の前記登録ページを抽出し、前記情報銀行は、前記ユーザが認知症や軽度認知障害を発症した場合には前記情報銀行サーバが抽出した前記(3)の前記ユーザが指名した指名者の連絡先情報を基にその旨を通知し、前記ユーザが死亡した場合には前記ユーザが死亡した旨と、前記(4)前記ユーザの保有する金融資産情報と、前記(5)前記ユーザが保有する金融資産以外の資産情報と、前記(6)前記ユーザの遺言情報と、を前記ユーザの相続人に通知し、更に前記(6)前記ユーザの葬儀情報を前記ユーザが指名した指名者に通知することを特徴とする個人情報保護管理システム。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、以下の効果を提供できる。
(1)個人情報保護機能付きイマージェンシーカードにおいて表示内容を縮小して学生証、や社員証又は団体や組織の身分証明書の一部に表示することにより安心感を提供できる。
(2)金融機関の契約者向けに金融資産情報や終末情報の管理を提供することはPR効果がある。
(3)保険契約情報においてその相続人は、死亡保険金等保険金未請求防止効果がある。
(4)預貯金情報においてその相続人は休眠預金防止効果がある。また証券取引情報においては名義変更等失念防止効果がある。
(5)不動産情報や不動産動産以外の資産情報においてその相続人は、被相続人の所有権移転登記や名義変更の手続き失念防止効果がある。
(6)葬儀に関しては、ユーザ個人の意思を反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実態における全体の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実態における個人情報保護管理契約から個人情報保護機能付きイマージェンシーカードの生成までのフローを示す図である。
図3】(a)は本発明の実態における特定情報登録ページを示す参考図である。(b)は本発明の実態における医療情報登録ページを示す参考図である。 (c)は本発明の実態における連絡先情報登録ページを示す参考図である。
図4】は本発明の実態における金融資産情報を示すそれぞれ(a)は、保険契約情報登録ページを示す参考図、(b)は、預貯金情報登録ページを示す参考図、(c)は、証券取引情報登録ページを示す参考図である。
図5】は本発明の実態における金融資産以外の資産情報を示すそれぞれ(a) は、不動産情報登録ページを示す参考図、(b)は、動産情報登録ページを示す参考図、(c)は、不動産動産以外の資産情報登録ページを示す参考図である。
図6】は本発明の実態における終末情報の内、(a) は、葬儀情報登録ページを示す参考図、(b)は、遺言情報登録ページを示す参考図である。
図7】(a) は、本発明の実態における個人情報保護機能付きイマージェンシーカード(表面)を示す参考図、(b)は、個人情報保護機能付きイマージェンシーカード(裏面)を示す参考図である。
図8】は、本発明の実態におけるイマージェンシーカードの利用実態のフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明における実施形態について図を基に以下に説明する。
本発明の構成を示す図1に示すように、ユーザ端末1と情報銀行サーバ2は、ネットワーク(インターネット)Nで接続されている。そして情報銀行サーバ2はQRコード生成手段21と、ウェブサイト掲載手段22と、個人情報保護管理契約手段23と、イマージンシーカード情報生成手段24と、記憶保存手段25を備え個人情報保護契約の申込ページ
をウェブサイトに掲載している。
【0024】
ユーザA1は、図2(a)に示すようにユーザ端末1からインターネットNを介してブラウザから情報銀行サーバ2にアクセスして個人情報保護管理契約の申込ページに入力して情報銀行サーバ2に送信する。情報銀行A2は、申込ページを確認して不備がなければ申し込みを受付して個人情報保護管理契約が締結される。なお、個人情報保護管理契約は秘密保持契約となっている。その際、情報銀行A2はユーザA1にウェブサイト上の説明に加えて特に遺言情報について電話やメール等で別途、弁護士又は司法書士が説明するようになっている。
【0025】
図2(b)に示すように個人情報保護管理契約の申込ページを受信した情報銀行サーバ2は、個人情報保護管理規約を示すPDFファイルにアクセスするURLと、ユーザの個人情報である特定情報、医療情報、連絡先情報、金融資産情報、金融資産以外の資産情報、終末情報を登録するそれぞれの登録ページ(入力フォーム)を示す文字情報(HTMLタグ)をQRコード化した、それぞれ管理規約QRコードと、登録ページQRコードをユーザ端末1にインターネットNを介して送信する。
【0026】
ユーザ端末1は、QRコードを読み取り可能な機能(アプリケーション)を備えており、管理規約QRコードを読み取り画面に表示してその内容をユーザA1が確認する。
【0027】
(管理規約QRコードについて)
管理規約QRコードは、ユーザA1の個人情報を保護管理する情報銀行A2が提供する内容やユーザA1の責任と情報銀行A2の責任などを明記した個人情報保護管理委託契約に際しユーザA1の同意を確認するための文章(PDFファイル)のアクセス先を示す。
【0028】
(登録ページQRコードいついて)
登録ページQRコードは、文字情報(HTMLタグ)で表示された特定情報、医療情報、連絡先情報、保険契約情報、預貯金情報、証券取引情報、不動産情報、動産情報、不動産動産以外の資産情報、葬儀情報、遺言情報のそれぞれの登録ページを一つのQRコードにまとめて送信しやすいようになっている。
【0029】
(情報銀行について)
情報銀行A2は、ユーザA1の個人情報を保護して管理するとともに必要な時にその個人情報を第三者に開示する事業者で遺言執行者でもある。一般社団法人日本IT団体連盟が認定した認定事業者が好ましい。まお、本発明の実施に際しては個人情報保護委員会の承認又は確認の上行うこととなっている。
【0030】
ユーザA1の個人情報は、少なくとも特定情報、医療情報、連絡先情報、金融資産情報、金融資産以外の資産情報、終末情報から構成されその内、金融資産情報は保険契約情報、預貯金情報、証券取引情報に細分され、金融資産以外の資産情報は不動産情報、動産情報、不動産動産以外の資産情報に細分され、終末情報は葬儀情報と遺言情報に細分されている。そしてそれらの個人情報をユーザ端末1で入力できるように上記の情報に対する登録ページが設けられている。(図3図6のK10-K20に示す。)
【0031】
図3図6に示すそれぞれの登録ページは、特定情報登録ページK10、医療情報登録ページK11、連絡先情報登録ページK12、と金融資産情報である保険契約情報登録ページK13、預貯金情報登録ページK14、証券取引情報登録ページK15、と金融資産以外の資産情報である不動産情報登録ページK16、動産情報登録ページK17、不動産動産以外の資産情報登録ページK18、終末情報である葬儀情報登録ページK19と遺言情報登録ページK20が設けられている。
【0032】
ユーザ端末1は、登録ページQRコードを読み取り画面に文字情報(HTMLタグ)で表示されたそれぞれ特定情報、医療情報、連絡先情報、金融資産情報(保険契約情報、預貯金情報、証券取引情報)、金融資産以外の資産情報(不動産情報、動産情報、不動産動産以外の資産情報)、終末情報(葬儀情報、遺言情報)のそれぞれの文字部をユーザがタップ又はクリックすることにより図3図6のK10-K20に示すそれぞれ登録ページが画面上に表示する。
【0033】
図3(a)に示す特定情報登録ページK10は、ユーザ個人を特定するための個人情報でユーザA1の氏名(フリガナ)、生年月日、性別、電話番号(携帯電話番号)FAX番号、メールアドレスを入力できるようになっている。
【0034】
(登録ページの変更について)
ユーザA1は、住所、電話番号(携帯電話番号)、メールアドレス等、特定情報に変更があった場合には速やかに情報銀行A2にメールで通知する。また、連絡先情報に関しても変更があった場合には速やかに情報銀行A2にメールで通知する。
【0035】
図3(b)に示す医療情報登録ページK11は、ユーザA1の医療情報である血液型、アレルギー反応、慢性疾患、服用薬、手術歴、臓器提供の有無、その他に治療に際して医療従事者に伝えておきたい事、例えばペースメーカーの使用などを入力できるようになっている。
【0036】
図3(c)に示す連絡先情報登録ページK12は、ユーザA1が緊急時(急病、事故、認知症や軽度認知障害により意思表示が困難な場合や死亡した場合)の場合に優先的に伝えていきたい人の順にその人の氏名、住所、電話番号(携帯電話番号)メールアドレス又はFAX番号、そしてユーザA1との関係を入力できる。
【0037】
図4(a)に示す金融資産情報である保険契約情報登録ページK13は、ユーザA1の死亡が担保される保険種類を優先して入力することが望ましい。入力欄は保険請求が未請求とならないように保険会社名、保険証券番号、連絡先、死亡保険金受取人、備考、番号のそれぞれ入力欄が設けられている。番号欄は遺言書の作成に際し、遺産分割しやすいように相続の対象を連番で入力できるようになっている。
【0038】
図4(b)に示す金融資産情報である預貯金情報登録ページK14は、ユーザA1が所有している口座の預金種類、その銀行名と支店名、口座番号、連絡先、備考、番号のそれぞれの入力欄が設けられている。番号欄は遺言書の作成に際し、遺産分割しやすいように相続の対象を連番で入力できるようになっている。
【0039】
図4(c)に示す金融資産情報である証券取引情報登録ページK15は、ユーザA1が取引している証券会社名、支店名、取引口座、取引番号、連絡先、備考、番号のそれぞれの入力欄が設けられている。
番号欄は遺言書の作成に際し、遺産分割しやすいように相続の対象を連番で入力できるようになっている。
【0040】
図5(a)に示す金融資産以外の資産情報である不動産情報登録ページK16は、ユーザA1が所有する土地、建物の所在地と平米数、備考、番号のそれぞれの入力欄が設けられている。番号欄は遺言書の作成に際し、遺産分割しやすいように相続の対象を連番で入力できるようになっている。
【0041】
図5(b)に示す金融資産以外の資産情報である動産情報登録ページK17は、ユーザA1が所有する絵画や宝石等の対象物、その作品名や大きさ等特定できる情報、保管場所、備考、番号のそれぞれの入力欄が設けられている。番号欄は遺言書の作成に際し、遺産分割しやすいように相続の対象を連番で入力できるようになっている。
【0042】
図5(c)に示す不動産動産以外の資産情報登録ページK18は、ユーザA1が所有する自動車や船舶や知財等、名称や登録番号等対象を特定する情報、保管場所等備考、番号のそれぞれの入力欄が設けられている。番号欄は遺言書の作成に際し、遺産分割しやすいように相続の対象を連番で入力できるようになっている。
【0043】
図6(a)に示す葬儀情報登録ページK19は、ユーザA1が希望する葬儀内容とその葬儀を実行してもらいたい人を指名できるようにその指名者の住所、電話番号、メールアドレス、ユーザとの関係、それぞれの入力欄が設けられている。葬儀内容入力欄にはユーザが希望する訃報通知リストを添付することが好ましい。なお、入力内容が多い場合は適宜添付ファイルとして送信する。
【0044】
図6(b)に示す遺言情報登録ページK20は、複数の相続人の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、ユーザA1との関係、それぞれの入力欄と、更に遺言書が入力できるようになっている。そして相続財産である以下の登録ページ(保険契約情報、預貯金情報、証券取引情報、不動産情報、動産情報、不動産動産以外の資産情報)の番号欄に付番して遺言書を作成する際に照合できるように構成されている。なお、情報銀行A2は、遺言情報登録ページK20の遺言書について「実筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の種類がありその特徴と遺言について弁護士又は司法書士がユーザA1に説明するようになっている。そして、ユーザA1は「実筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の何れかを決める。なお、「秘密証書遺言」はパーソナルコンピュータで作成した文章の遺言書でも可能である。また、2年に1回各登録ページの更新の際に遺言書の内容変更があればユーザA1は情報銀行A2にその旨連絡して遺言書の撤回又は修正を行うようになってる。
【0045】
図2(c)に示すようにユーザA1は、ユーザA1の個人情報を情報銀行A2に登録するために図3図6のK10-K20の登録ページに入力したその入力した登録ページとユーザの顔写真画像ファイルとユーザ端末1から情報銀行サーバ2に送信する。なお、送信する際は暗号化して送信するようになっている。
【0046】
図2(d)S1に示すように情報銀行サーバ2は、ユーザ端末1から受信した登録ページとユーザの顔写真画像ファイルをユーザ番号と紐付けて保存する。
【0047】
図2(e)S2に示すように情報銀行サーバ2は、ユーザA1の個人情報を保護したユーザA1の顔写真と、氏名と、生まれた年(西暦)と、ユーザA1の医療情報をQRコード化した医療情報QRコードのみを表示する個人情報保護機能付きイマージェンシーカード情報を生成する。
【0048】
情報銀行A2は、個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを情報銀行サーバ2の情報を用いて生成する。そして個人情報保護機能付きイマージェンシーカードをカードプリンタ(IDカードプリンタ)で生成しユーザA1に書留で郵送するようになっている。
図2のS3に示す。)
【0049】
図7(a)、に示すように個人情報保護機能付きイマージェンシーカードの表面C1は、「お願い」としてユーザA1が緊急時(事故や急病或いは認知症、軽度認知障害で意思表示できない場合、や死亡した場合)の連絡先として情報銀行A2のイマージェンシーカード受付電話番号が表示されている。図7(b)に示すように個人情報保護機能付きイマージェンシーカードの裏面C2は、ユーザA1の顔写真、氏名、生まれた年(西暦)、ユーザ番号、医療情報QRコード、本カードの作成年が表示されている。なお、個人情報保護機能付きイマージェンシーカードはカード本体にはイマージェンシーカードと表示されている。
【0050】
(個人情報保護機能付きイマージェンシーカードについて)
情報銀行A2、は少なくとも2年に1回ユーザA1に登録した全ての登録ページを見直すようにユーザA1に通知して個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを更新するようになっている。なお、転居による住所変更や電話番号の変更についてはユーザの報告により随時作成するようになっている。本カードは、キャッシュカードと同じサイズで、基材は不燃性と耐久性のあるプラスチックカード、印字は劣化度合が少なく耐熱性を有する耐熱インクで印字したものが好ましい。そして本カードの生成は、プラスチックカードに印刷可能なIDカードプリンターを用いて印刷できる。なお、カード本体は「イマージェンシーカード」と表示されている。
【0051】
以下、個人情報保護機能付きイマージェンシーカードの利用方法について説明する。
ユーザA1は常時本カードを持参する。運転免許証や健康保険証と一緒にお財布にしまっておくことが好ましい。
【0052】
図8E1に示すようにユーザA1が事故や急病又は認知症、軽度認知障害による意思表示が困難場合、或いは死亡した場合(緊急時)に、発見者A3が警察、消防A4に通報して警察、消防A4が現場に急行する。
【0053】
図8E2に示すように現場に急行した警察、消防A4は、ユーザA1の身元確認を行うためユーザA1の所持品を確認する。そして、警察、消防A4は、ユーザA1が所持している個人情報保護機能付きイマージェンシーカードの顔写真がユーザA1本人であるかを確認して表示された連絡先である情報銀行A2にユーザA1の個人情報を問い合わせる。
なお、警察、消防A4は、必要に応じて医療情報QRコードをスマートフォンで読み取り対応する。
【0054】
情報銀行A2は、図8E3に示すように情報銀行サーバ2に保存したユーザA1のユーザ番号から特定情報登録ページK10と連絡先情報登録ページK12を抽出して画面に表示し、電話の相手先が警察、消防A4であることを確認した上でユーザA1の住所、生年月日等を回答するようになっている。そして情報銀行A2は、ユーザA1の状況を確認してその際、搬送先(病院やその他)の住所、名称電話番号等も確認する。
【0055】
そして情報銀行A2は、ユーザA1が生存している場合には情報銀行サーバ2に保存したユーザA1のユーザ番号から連絡先情報登録ページK12を抽出して画面に表示して優先順位に従い連絡先にユーザA1の状況を伝える。
【0056】
また、ユーザA1が死亡している場合には情報銀行A2は、情報銀行サーバ2に保存したユーザA1のユーザ番号から連絡先情報登録ページK12を画面に表示して優先順位に従い連絡先にユーザA1の状況を伝えるとともに、保険契約情報登録ページK13、預貯金情報登録ページK14、証券取引情報登録ページK15、不動産情報登録ページK16、動産情報登録ページK17、不動産動産以外の資産情報登録ページK18、葬儀情報登録ページK19と遺言情報登録ページK20を画面に表示する。
【0057】
情報銀行A2は、情報銀行サーバ2の画面に表示した葬儀情報登録ページK19に登録された指名者に連絡して葬儀情報登録ページK19の内容を開示して説明する。
【0058】
情報銀行A2は、情報銀行サーバ2の画面に遺言情報登録ページK20を表示して相続人に連絡をして遺言書の内容を伝え説明する。そしてその遺言書を相続人に開示して説明する。なお、金融資産情報、金融資産以外の資産情報、と終末情報(葬儀、遺言情報)は個人の権利に関する情報であるため情報銀行A2は、漏洩しないように保護管理してユーザA1が死亡した時にその情報を伝えたい人に開示できるように構成されている。
【0059】
(確認メールについて)
ユーザA1が死亡した場合には、親族などから情報銀行A2に連絡してもらうようになっているが、万一親族などから連絡が無かった場合や認知機能が衰えた場合を想定して情報銀行A2は、少なくとも半年に1度ユーザA1に確認メールを送信するようになっている。なお、相続税の申告期限とその納税は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内となっている。
【符号の説明】
【0060】
1 ユーザ端末
2 情報銀行サーバ
21 QRコード生成手段
22 ウェブサイト掲載手段
23 個人情報保護管理契約手段
24 イマージェンシーカード情報生成手段
25 記憶保存手段
N ネットワーク(インターネット)
A1 ユーザ
A2 情報銀行
A3 発見者
A4 警察、消防
A5 指名者又は相続人
C1 イマージェンシーカード(表面)
C2 イマージェンシーカード(裏面)
K10 特定情報登録ページ
K11 医療情報登録ページ
K12 連絡先情報登録ページ
K13 保険契約情報登録ページ
K14 預貯金情報登録ページ
K15 証券取引情報登録ページ
K16 不動産情報登録ページ
K17 動産情報登録ページ
K18 不動産動産以外資産情報登録ページ
K19 葬儀情報登録ページ
K20 遺言情報登録ページ

【要約】
【課題】ユーザの個人情報を漏洩しないように管理する個人情報保護管理システムとユーザが事故や急病で意思表示が困難な場合死亡した場合に対応可能な個人情報保護機能付きイマージェンシーカードを提供する。
【解決手段】ユーザの個人情報を受託する情報銀行はウェブサイトに個人情報保護管理契約の申込ページを掲載しユーザ端末がウェブサイトにアクセスして入力した申込ページを情報銀行サーバに送信する。サーバはQRコード(登録商標)に変換したその契約の管理規約とユーザの個人情報を登録する登録ページをユーザ端末に送信する。ユーザ端末は顔写真画像ファイルと入力した登録ページを情報銀行のサーバに送信する。サーバはそれをユーザ番号と紐付けて保存し、イマージェンシーカード情報生成手段によりユーザの顔写真と氏名と生まれた年と医療情報をQRコードに変換したイマージェンシーカードをユーザに提供する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8