(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】異物検知センサ用スペーサおよび異物検知センサの端末部成形方法並びに異物検知センサ
(51)【国際特許分類】
B60J 5/00 20060101AFI20220509BHJP
【FI】
B60J5/00 D
(21)【出願番号】P 2018002690
(22)【出願日】2018-01-11
【審査請求日】2020-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】特許業務法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 航
(72)【発明者】
【氏名】大▲崎▼ 悠生
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-020548(JP,A)
【文献】特開2000-102960(JP,A)
【文献】特開平09-207224(JP,A)
【文献】特開昭62-260676(JP,A)
【文献】特開平06-190867(JP,A)
【文献】特開昭62-218117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つの導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサにおいて、前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部分および2つの導体部分を覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入し固化させることにより前記異物検知センサの端末部を成形するものに用いられ、前記2つの導体部分を電気的に絶縁するスペーサであって、
前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、
前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結され、前記第1部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包する凹状の第2部材と、
を備え
、
前記第1部材は、前記第2部材との間で形成される前記閉断面とは反対側に突出し、前記2つの導体部分の他方の移動を規制する突起部を有する、
異物検知センサ用スペーサ。
【請求項2】
請求項
1に記載の異物検知センサ用スペーサであって、
前記突起部は、前記第1部材における前記他端部側に設けられ、
前記係止部は、前記第1部材の突起部との間で前記2つの導体部分の他方を凹状に囲むように、前記第1部材の一端部に係止された状態で該第1部材の一端部から前記突起部と略同じ方向に突出する、
異物検知センサ用スペーサ。
【請求項3】
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つの導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサにおいて、前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部分および2つの導体部分を覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入し固化させることにより前記異物検知センサの端末部を成形するものに用いられ、前記2つの導体部分を電気的に絶縁するスペーサであって、
前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、
前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結され、前記第1部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包する凹状の第2部材と、
を備え、
前記第2部材の一端部における外側は、前記外皮の外形に沿う凸曲面により形成されている、
異物検知センサ用スペーサ。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の異物検知センサ用スペーサであって、
表面が微小な凹凸面で形成されている、
異物検知センサ用スペーサ。
【請求項5】
請求項1ないし
4いずれか1項に記載の異物検知センサ用スペーサであって、
前記成形材料よりも低い融点の材料により形成されている、
異物検知センサ用スペーサ。
【請求項6】
請求項1ないし
5いずれか1項に記載の異物検知センサ用スペーサであって、
前記成形型がセットされた状態で、前記成形型における前記成形材料の注入口とは反対側の内壁に先端が突き当てられるように突出した突出部を有する、
異物検知センサ用スペーサ。
【請求項7】
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つ
の導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサの端末部を成形する端末部成形方法であって、
前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間にスペーサを挿入するスペーサ取付工程と、
前記外皮の端末部分と前記2つの導体部分と前記スペーサの少なくとも一部とを覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入して固化させる射出成形工程と、
を備え、
前記スペーサは、前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結された凹状の第2部材と、を備え、
前記スペーサ取付工程は、前記係止部を開放した状態で前記第1部材の挿入部を前記2つの導電部材間の空間に挿入した後、前記第2部材を前記インテグラルヒンジを支点に回動させて前記係止部を前記第1部材の一端部に係止させることで、前記第1部材と前記第2部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包させ
、
前記第1部材は、前記第2部材との間で形成される前記閉断面とは反対側に突出し、前記2つの導体部分の他方の移動を規制する突起部を有する、
異物検知センサの端末部成形方法。
【請求項8】
請求項
7に記載の異物検知センサの端末部成形方法であって、
前記射出成形工程は、前記スペーサの融点よりも高い射出温度で溶融させた前記成形材料を射出注入することにより行なう、
異物検知センサの端末部成形方法。
【請求項9】
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つの導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサであって、
前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部分および2つの導体部分を覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入し固化させることにより前記異物検知センサの端末部を成形するものに用いられ、前記2つの導体部分を電気的に絶縁するスペーサを有し、
前記スペーサは、前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結され、前記第1部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包する凹状の第2部材と、を備え、
前記第1部材は、前記第2部材との間で形成される前記閉断面とは反対側に突出し、前記2つの導体部分の他方の移動を規制する突起部を有する、
異物検知センサ。
【請求項10】
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つの導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサであって、
前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部分および2つの導体部分を覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入し固化させることにより前記異物検知センサの端末部を成形するものに用いられ、前記2つの導体部分を電気的に絶縁するスペーサを有し、
前記スペーサは、前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結され、前記第1部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包する凹状の第2部材と、を備え、
前記第2部材の一端部における外側は、前記外皮の外形に沿う凸曲面により形成されている、
異物検知センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異物検知センサ用スペーサおよび異物検知センサの端末部成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ドアに取り付けられ、空間部を隔てて中空部に設けられた2つの導電部が接触することで、異物の存在を検知する異物検知センサが知られている。例えば、特許文献1には、センサの端末部分において、中空部から引き出された2本の芯線に対して制御装置または抵抗器に接続される2本のリード線が結線され、空間部をインサート(スペーサ)で塞いだ状態で型成形された異物検知センサの端末部成形方法が開示されている。インサート(スペーサ)は、可撓性かつ非導電性の材料からなり、空間部に圧入される挿入部と、中空部から長手方向に引き出された2本の芯線を位置決めするための突出部とを有する。突出部は、断面が略H字状に形成され、芯線とリード線の2箇所の結線部を内側に納めるようにして位置決めを行なう。センサの端末部分を型成形する際、インサートの挿入部を空間部に圧入するインサート取付工程を行なった後、インサートが圧入されたセンサの端末部分を金型にセットし、型成形材料を流し込むことにより、射出成形によって端末部分から露出した芯線とリード線との結線部およびインサートの突出部を外側から被覆する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した異物検知センサの端末部成形方法では、スペーサの突出部の断面がH字状に形成されているため、中空部から引き出された2本の芯線にそれぞれリード線を結線した後に、スペーサを挿入することが困難であり、作業性が悪化してしまう。また、射出成形時の射出位置によっては、射出圧によってスペーサが位置ズレし、芯線が成型外に露出する虞がある。
【0005】
本発明は、センサの端末部を射出成形するものにおいて、作業性を向上させると共に射出圧による導体部分の位置ズレを良好に抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の異物検知センサ用スペーサは、
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つの導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサにおいて、前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部分および2つの導体部分を覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入し固化させることにより前記異物検知センサの端末部を成形するものに用いられ、前記2つの導体部分を電気的に絶縁するスペーサであって、
前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、
前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結され、前記第1部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包する凹状の第2部材と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の異物検知センサ用スペーサは、2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して第1部材の他端部に連結された凹状の第2部材とを備える。これにより、係止部を開放した状態で第1部材の挿入部を2つの導電部材間の空間に挿入した後、第2部材をインテグラルヒンジを支点に回動させて係止部を第1部材に係止させることで、第1および第2部材で形成される閉断面内に2つの導体部分の一方を内包するようにスペーサを2つの導電部分の間に取り付けることができる。この結果、センサの端末部を射出成形するものにおいて、作業性を向上させると共に射出圧による導体部分の位置ズレを良好に抑制することができる。
【0009】
こうした本発明の異物検知センサ用スペーサにおいて、前記第1部材は、前記第2部材との間で形成される前記閉断面とは反対側に突出し、前記2つの導体部分の他方の移動を規制する突起部を有するものとしてもよい。こうすれば、射出成形時において、2つの導体部分の他方の位置ズレを良好に抑制することができる。この場合、前記突起部は、前記第1部材における前記他端部側に設けられ、前記係止部は、前記第1部材の突起部との間で前記2つの導体部分の他方を凹状に囲むように、前記第1部材の一端部に係止された状態で該第1部材の一端部から前記突起部と略同じ方向に突出するものとしてもよい。こうすれば、2つの導体部分の他方の位置ズレを更に良好に抑制することができる。この場合、成形材料の注入口は、凹状の開口側に設けられるものとしてもよい。
【0010】
また、本発明の異物検知センサ用スペーサにおいて、表面が微小な凹凸面で形成されているものとしてもよい。こうすれば、成形材料とスペーサとの接触面積を増やし、両者の融着強度をより高めることができる。この結果、スペーサと成形材料との剥離を防止し、ひいては外皮と成形材料との剥離を防止することができる。
【0011】
更に、本発明の異物検知センサ用スペーサにおいて、前記第2部材の一端部における外側は、前記外皮の外形に沿う凸曲面により形成されているものとしてもよい。こうすれば、射出成形時に射出圧による外皮の変形や残留応力の発生を低減することができ、外皮と成形材料との剥離を防止することができる。
【0012】
また、本発明の異物検知センサ用スペーサにおいて、前記成形材料よりも低い融点の材料により形成されているものとしてもよい。こうすれば、射出成形時にスペーサの表面を溶融させて成形材料との融着強度をより高めることができる。この結果、スペーサと成形材料との剥離を防止し、ひいては外皮と成形材料との剥離を防止することができる。
【0013】
また、本発明の異物検知センサ用スペーサにおいて、前記成形型がセットされた状態で、前記成形型における前記成形材料の注入口とは反対側の内壁に先端が突き当てられるように突出した突出部を有するものとしてもよい。こうすれば、射出成形時に射出圧による外皮の変形や残留応力の発生を低減することができ、外皮と成形材料との剥離を防止することができる。
【0014】
本発明の異物検知センサの端末部成形方法は、
絶縁性および弾性を有する長尺中空の外皮と、導電性および弾性を有し前記外皮の内部で互いに離間した状態で前記外皮の長手方向に沿って延びる2つの導電部材と、前記2つの導電部材にそれぞれ埋設された2つの芯線とを有し、異物からの押圧力による前記外皮の弾性変形に伴って前記2つの芯線が電気的に接続されることにより前記異物の存在を検知する異物検知センサの端末部を成形する端末部成形方法であって、
前記外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で前記外皮の端末部における前記2つの導電部材間の空間にスペーサを挿入するスペーサ取付工程と、
前記外皮の端末部分と前記2つの導体部分と前記スペーサの少なくとも一部とを覆うように成形型をセットし、前記成形型に溶融させた成形材料を射出注入して固化させる射出成形工程と、
を備え、
前記スペーサは、前記2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、前記第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に該係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して前記第1部材の他端部に連結された凹状の第2部材と、を備え、
前記スペーサ取付工程は、前記係止部を開放した状態で前記第1部材の挿入部を前記2つの導電部材間の空間に挿入した後、前記第2部材を前記インテグラルヒンジを支点に回動させて前記係止部を前記第1部材の一端部に係止させることで、前記第1部材と前記第2部材との間で形成される閉断面内に前記2つの導体部分の一方を内包させる、
ことを要旨とする。
【0015】
この本発明の異物検知センサの端末部成形方法は、外皮の端末部から引き出された2つの芯線に対してそれぞれリード線の導体露出部が結線された状態で外皮の端末部における2つの導電部材間の空間にスペーサを挿入するスペーサ取付工程と、外皮の端末部分と2つの導体部分とスペーサの少なくとも一部とを覆うように成形型をセットし、成形型に溶融させた成形材料を射出注入して固化させる射出成形工程とを備える。スペーサ取付工程は、スペーサとして、2つの導電部材間の空間に挿入される挿入部を有する第1部材と、第1部材の一端部に係止される係止部を一端部に有すると共に係止部と対向する他端部がインテグラルヒンジを介して第1部材の他端部に連結された凹状の第2部材とを備えるスペーサを用いて行なう。そして、スペーサ取付工程は、係止部を開放した状態で第1部材の挿入部を2つの導電部材間の空間に挿入した後、第2部材をインテグラルヒンジを支点に回動させて係止部を第1部材に係止させることで、第1および第2部材で形成される閉断面内に2つの導体部分の一方を内包するようにスペーサを2つの導電部分の間に取り付ける。これにより、センサの端末部を射出成形するものにおいて、作業性を向上させると共に射出圧による導体部分の位置ズレを良好に抑制することができる。
【0016】
こうした本発明の異物検知センサの端末部成形方法において、前記射出成形工程は、前記スペーサの融点よりも高い射出温度で溶融させた前記成形材料を射出注入することにより行なうものとしてもよい。こうすれば、射出成形時にスペーサの表面を溶融させて成形材料との融着強度をより高めることができる。この結果、スペーサと成形材料との剥離を防止し、ひいては外皮と成形材料との剥離を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図4】外皮12,第1および第2電極部20,30の端末部分の外観図である。
【
図6】スペーサ取付工程に用いるスペーサ50の外観斜視図である。
【
図7】スペーサ取付工程の様子を示す説明図である。
【
図8】スペーサ取付工程の様子を示す説明図である。
【
図9】スペーサ取付工程の様子を示す説明図である。
【
図10】スペーサ取付工程の様子を示す説明図である。
【
図13】比較例のスペーサ150を用いた射出成形工程の様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は車両1の外観図であり、
図2は
図1のA-A断面図であり、
図3は異物検知センサ10の断面図である。車両1は、
図1に示すように、後部に開口部2oを有する車体2と、開口部2oを覆うように車体2に取り付けられたドアパネル(バックドアパネル)3と、車体2とドアパネル3との間に介在しアクチュエータの駆動によりドアパネル3を移動させて開口部2oの開放と閉鎖とを行なう電動ドア開閉装置5と、を備える。ドアパネル3は、本実施形態では、その上端部がヒンジ4を介して車体2の後部の上端部に連結され、ヒンジ4を支点として下端部が上下方向に回動する跳ね上げ式のドアとして構成される。
【0020】
ドアパネル3の周縁部には、車体2の開口部2oの周縁部との間における異物の挟み込みを検知する異物検知センサ10が設けられている。
【0021】
異物検知センサ10は、弾性を有する長尺の紐状部材であり、
図2に示すように、ブラケット6を介してドアパネル3のインナーパネル3i(車室側のパネル)の左右方向における両端部にそれぞれ固定されている。ブラケット6は、ドアパネル3の左右方向における両端部において上下方向に延びる長尺の部材であり、異物検知センサ10は、ブラケット6の外形に沿って湾曲させた状態でブラケット6に対して両面テープにより貼着される。
【0022】
異物検知センサ10は、
図3に示すように、絶縁性エラストマにより長尺かつ筒状に形成された弾性変形可能な外皮12と、外皮12の内部に配置され外皮12の長手方向に沿って互いに所定の空間16を隔てて平行に延びる第1電極部20および第2電極部30と、を備える。
【0023】
外皮12は、断面が略D字状に形成された長尺筒状体であり、外面側にブラケット6に取り付けられる帯状の取付部14(貼着面)を有する底部12bと、底部12bの両側に立設される一対の側部12sと、一対の側部12sの上端を円弧状に繋ぐ頂部12tと、により形成されている。
【0024】
第1電極部20は、導電性および弾性を有し外皮12の長手方向に沿って延びる第1導電部材22と、第1導電部材22の内部に埋設され第1導電部材22の延出方向に沿って延びる第1芯線24と、を有する。第1導電部材22は、外皮12の底部12bの内面側に配置されている。なお、第1芯線24は、本実施形態では、銅等により単線として形成されている。
【0025】
第2電極部30は、導電性および弾性を有し外皮12の長手方向に沿って延びる第2導電部材32と、第2導電部材32の内部に埋設され第2導電部材32の延出方向に沿って延びる第2芯線34と、を有する。第2導電部材32は、外皮12の頂部12tの内面側に配置されている。なお、第2芯線34は、第1芯線24よりも弾性率が低くなるように、ゴム等の弾性(伸縮性)を有する紐状の芯材と、芯材の周囲に螺旋状に巻回された複数本の導線と、芯材および導線とを覆う導電繊維と、により形成される。但し、第1芯線24と同様に単線として形成されてもよい。
【0026】
外皮12と第1および第2電極部20,30は、押し出し成形によって製造される。押し出し成形は、第1および第2芯線24,34を図示しない押し出し機のクロスヘッドに導き、クロスヘッドにて第1および第2芯線24,34の外周にそれぞれ導電性エラストマ(第1および第2導電部材22,32)を押し出し被覆して第1および第2電極部20,30を形成し、第1および第2電極部20,30の周囲に絶縁性エラストマを押し出し被覆して外皮12を形成し、図示しない冷却槽を通して成形品を引き取ることにより行なわれる。
【0027】
図4は外皮12,第1および第2電極部20,30の端末部分の外観図であり、
図5はセンサ端末部18の外観図である。なお、
図4(a),
図5(a)は側面図を示し、
図4(b),
図5(b)は底面図を示し、
図4(c),
図5(c)は端面図を示す。第1芯線24の一端および第2芯線34の一端は、
図4に示すように、外皮12の一方の端末部12eから引き出され、抵抗器40の2本のリード線に結線される。そして、外皮12の一方の端末部12eと2つの結線部42と抵抗器40とは、絶縁性エラストマ(例えばスチレン系熱可塑性エラストマ絶縁材料)により射出成形によって被覆され、
図5に示すように、センサ端末部18が形成される。一方、第1芯線24の他端および第2芯線34の他端は、図示しないが、外皮12の他方の端末部から引き出され、それぞれ制御装置に接続されたワイヤーハーネスから延びる2本のリード線に結線される。そして、同様に、外皮12の他方の端末部と2つの結線部とは、絶縁性エラストマにより射出成形によって被覆され、センサ端末部が形成される。制御装置は、第1芯線24に電流を印加する直流電源と、第1芯線24と第2芯線34との間の抵抗値を検出する抵抗検出回路とを有する。通常、第1電極部20(第1導電部材22)と第2電極部30(第2導電部材32)とは互いに離間しており、第1電極部20の第1芯線24に印加された電流は、抵抗器40を介して第2電極部30の第2芯線34へと流れる。一方、異物によって外皮12が押し潰されて第1電極部20(第1導電部材22)と第2電極部30(第2導電部材32)とが接触すると、第1芯線24と第2芯線34とが電気的に短絡するため、第1芯線24に印加された電流は抵抗器40を介さずに第2芯線34へと流れる。したがって、制御装置は、第1芯線24と第2芯線34との間の抵抗値の変化を検知することにより、異物の存在を検知することができる。なお、第1導電部材22の第2導電部材32と向かい合う対向面22sは凸状に形成され、第2導電部材32の第1導電部材22と向かい合う対向面32sは凹状に形成されており、第1導電部材22と第2導電部材32との間の空間16は、逆V字状に形成される。したがって、異物検知センサ10は、頂部12tおよび側部12sのどの方向から異物からの外力を受けても、第1導電部材22と第2導電部材32とが接触し易くなり、異物の検知をより確実に行なうことができる。なお、第1導電部材22の対向面22sおよび第2導電部材32の対向面32sは、それぞれ平坦面で形成されてもよい。
【0028】
次に、こうして構成された異物検知センサ10の端末部(センサ端末部18)の成形工程について説明する。センサ端末部18の成形工程は、主に、スペーサ取付工程と、射出成形工程とからなる。
図6はスペーサ取付工程に用いるスペーサ50の外観斜視図であり、
図7~
図10はスペーサ取付工程の様子を示す説明図であり、
図11および
図12は射出成形工程の様子を示す説明図である。スペーサ50は、センサ端末部18の材料(成形材料)よりも低い融点の絶縁性材料(例えば、ポリプロピレン)により形成され、その表面は、梨地などの微小な凹凸面で形成されている。このスペーサ50は、
図6に示すように、略帯板状の第1部材52と、第1部材52の幅方向における一端部(図中、右端部)に係止される係止爪54cが一端部に設けられると共に他端部が第1部材52の幅方向における他端部(図中、左端部)とインテグラルヒンジ部53を介して連結された凹状の第2部材54と、を備える。第1部材52は、外皮12の端末部12eにおける第1電極部20(第1導電部材22)と第2電極部30(第2導電部材32)との間の空間16に挿入(圧入)される挿入部52iと、幅方向における他端部(図中、左端部)側に図中、上方に突出して挿入部52iの挿入時に第2導電部材32の端面に突き当たり位置決めされる突起部52sと、幅方向における他端部側に突起部52sと同方向に突出する突起部52pとが設けられている。挿入部52iは、本実施形態では、空間16に隙間無く圧入されるように、空間16の形状と略同じ略V字状の断面形状に形成されている。また、第2部材54は、係止爪54cが第1部材52の一端部に係止された状態で図中、下方に突出する突出部54pが設けられている。
【0029】
スペーサ取付工程では、
図7~
図9に示すように、スペーサ50の第1部材52を2つの結線部42の間に取付方向(圧入方向)に対して斜めに挿入し、第1部材52の姿勢を取付方向に対して真っ直ぐにしながら第1部材52の挿入部52iを突起部52sが第2導電部材32の端面に突き当たるまで第1導電部材22と第2導電部材32との間の空間16に圧入する。そして、第2部材54を第1部材52に対してインテグラルヒンジ部53を支点に回動させ、第2部材54の係止爪54cを第1部材52のインテグラルヒンジ部53とは反対側の一端部に係止させる。これにより、2つの結線部41,42のうち一方の結線部41は、第1部材52と第2部材54とにより形成される閉断面56内に内包され、他方の結線部42に対して絶縁性が確保される。また、突起部52s,52pは第1部材52の他端部(図中、左端部)側に閉断面56とは反対側に突出するように形成され、係止爪54cは第1部材52の一端部(図中、右端部)において第1部材52から突起部52sと同方向(図中、上方)に突出するように形成されるから、他方の結線部42は、突起部52s,52pと係止爪54cとの間で凹状に囲まれて位置決めされる。
【0030】
射出成形工程では、
図11および
図12に示すように、外皮12の端末部12eと2つの結線部41,42と抵抗器40とスペーサ50とを覆うように2つの成形型62,64をセットし、図中、上方に設けられた注入口66に成形材料を射出注入した後、成形材料を冷却・固化させることにより行なわれる。この射出成形工程は、第1部材52と第2部材54とで形成される閉断面56により一方の結線部41を内包すると共に第1部材52の突起部52s,52pと第2部材54の係止爪54cとで他方の結線部42を凹状に囲んだ状態で、その凹状の開口側にある注入口66から成形材料を注入することにより行なわれる。このため、射出圧による2つの結線部41,42の位置ズレを効果的に抑制することができ、両者の絶縁性を良好に確保することができる。また、射出成形工程は、本実施形態では、スペーサ50よりも融点が高い成形材料を用いて、スペーサ50の融点よりも高い高温下で溶融させた成形材料を射出注入することによって行なわれる。これにより、スペーサ50の表面を溶融させてスペーサ50と成形材料との融着強度を高め、成形材料の剥離を防止することができる。加えて、上述したように、スペーサ50は、表面が梨地状の微小な凹凸面により形成されているから、成形材料との接触面積を増やすことができ、成形材料との融着強度をより高めることができる。更に、射出成形工程では、
図11に示すように、第2部材54の一端部(図中、右端部)の外側は、外皮12の外形に沿うように凸曲面部54rにより形成されるため、射出圧による外皮12の変形や残留応力の発生を低減することができ、外皮12と成形材料(センサ端末18)との剥離を防止することができる。
【0031】
また、射出成形工程は、
図11に示すように、第2部材54の突出部54pの先端が成形型62,64の注入口66とは反対側の内壁に突き当てられて状態で行なわれる。ここで、
図13に示すように、突出部54pを備えない比較例のスペーサ150を第1電極部30と第2電極部40との間の空間16に圧入し、成形型62,64をセットして成形材料を上方の注入口から射出注入することでセンサ端末部を成形する場合を考える。この場合、スペーサ150は、挿入部とは反対側の端部が上方から下方に向かう射出圧により変形し、変形状態で成形材料が固化される結果、残留応力によって図中、楕円で囲む領域において外皮12と成形材料とが剥離し易くなる。本実施形態では、スペーサ50の突出部54pを成形型62,64の注入口66とは反対側の内壁に突き当てた状態で射出成形を行なうため、射出圧によりスペーサ50が変形するのを抑制することができる。したがって、残留応力の発生を低減することができ、外皮12と成形材料(センサ端末18)との剥離を防止することができる。
【0032】
なお、図示しないが、異物検知センサ10の他方のセンサ端末部の成形についても、制御装置へのリード線の引き出し部を有する点を除いて、同様のスペーサ取付工程と射出成形工程とにより製造することができる。
【0033】
以上説明した本実施形態の異物検知センサ用のスペーサ50は、2つの導電部材22,32間の空間16に挿入される挿入部52iを有する第1部材52と、第1部材52の一端部に係止される係止爪54cを一端部に有すると共に係止爪54cと対向する他端部がインテグラルヒンジ部53を介して第1部材52の他端部に連結された凹状の第2部材54とを備える。これにより、係止爪54cを開放した状態で第1部材52の挿入部52iを2つの導電部材22,32間の空間16に挿入した後、第2部材54をインテグラルヒンジ部53を支点に回動させて係止爪54cを第1部材52に係止させることで、第1および第2部材52,54で形成される閉断面56内に一方の結線部41を内包するようにスペーサ50を2つの結線部41,42間に取り付けることができる。この結果、センサ端末部18の射出成形するものにおいて、作業性を向上させると共に射出圧による結線部41,42の位置ズレを良好に抑制することができる。
【0034】
また、本実施形態のスペーサ50は、第1部材52に、第2部材54との間で形成される閉断面56とは反対側に突出し、他方の結線部42の移動を規制する突起部52s,52pを有する。これにより、射出成形時において、他方の結線部42の位置ズレを良好に抑制することができる。そして、突起部52s,52pは、第1部材52の他端部側に設けるものとし、係止爪54cは、第1部材52に係止された状態で第1部材52の一端部から突起部52sと同方向に突出するように形成される。これにより、第1部材52の突起部52s,52pと第2部材54の係止爪54cとの間で他方の結線部42を凹状に囲んで位置決めすることができ、結線部42の位置ズレを更に良好に抑制することができる。
【0035】
また、本実施形態のスペーサ50は、その表面が梨地状の微小な凹凸面で形成される。これにより、射出成形時において、成形材料とスペーサ50との接触面積を増やし、両者の融着強度をより高めることができる。
【0036】
更に、本実施形態のスペーサ50は、第2部材54の他端部における外側に、外皮12の外形に沿うように凸曲面部54rを有する。これにより、射出成形時において、射出圧による外皮12の変形や残留応力の発生を低減することができ、外皮12と成形材料との剥離を防止することができる。
【0037】
また、本実施形態のスペーサ50は、成形材料よりも低い融点の材料により形成される。これにより、高温下で溶融させた成形材料を射出注入した際に、スペーサ50の表面を溶融させて成形材料との融着強度をより高めることができる。
【0038】
また、本実施形態のスペーサ50は、第2部材54に、成形型62,64がセットされた状態で成形型62,64における成形材料の注入口66とは反対側の内壁に先端が突き当てられるように突出した突出部54pを有する。これにより、射出成形時に、射出圧によるスペーサの変形や残留応力の発生を低減することができ、外皮12と成形材料との剥離を防止することができる。
【0039】
上述した実施形態では、スペーサ50の第1部材52には突起部52pが形成されるものとしたが、突起部52pは省略されてもよい。また、スペーサ50の第2部材54には突出部54pが形成されるものとしたが、突出部54pは省略されてもよい。
【0040】
上述した実施形態では、スペーサ50は、表面が梨地状の微小な凹凸面で形成されるものとしたが、平滑面で形成されてもよい。
【0041】
上述した実施形態では、センサ端末部18は、2つに分割された成形型62,64を用いて射出成形により成形されるものとしたが、これに限定されるものではなく、3つ以上に分割された成形型を用いて成形されてもよい。また、スペーサ50の一部に成形材料が流入しないように、すなわちスペーサ50が外部に露出するように成形型を形成してもよい。
【0042】
上述した実施形態では、異物検知センサ10は、ドアパネル(バックドアパネル)3を移動させて車体2の後部に設けられた開口部2oを開閉するバックドア装置に設けられるものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、スライドドアパネルを前後にスライドさせて車体2の側部に設けられた開口部(乗降口)を開閉するスライドドア装置に異物検知センサを設けたり、ウインドガラスを昇降させて車体2の側部に設けられた開口部(窓)を開閉するパワーウインドウ装置に異物検知センサを設けるなど、アクチュエータの駆動により開閉体を移動させて開口部を開閉するものであれば、如何なる開閉装置に異物検知センサを設けるものとしてもよい。
【0043】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、外皮12が「外皮」に相当し、第1導電部材22や第2導電部材32が「導電部材」に相当し、第1芯線24や第2芯線34が「芯線」に相当し、スペーサ50が「スペーサ」に相当し、第1部材52が「第1部材」に相当し、挿入部52iが「挿入部」に相当し、第2部材54が「第2部材」に相当し、係止爪54cが「係止部」に相当する。また、突起部52s,52pが「突起部」に相当する。また、突出部54pが「突出部」に相当する。
【0044】
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0045】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、異物検知センサの製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 車両、2 車体、2o 開口部、3 ドアパネル、3c コーナー部、3i インナーパネル、4 ヒンジ、5 電動ドア開閉装置、6 ブラケット、10 異物検知センサ、12 外皮、12b 底部、12s 側部、12t 頂部、12e 端末部、14 取付部、16 隙間、20 第1電極部、22 第1導電部材、22s 対向面、24 第1芯線、30 第2電極部、32 第2導電部材、32s 対向面、34 第2芯線、40 抵抗器、41,42 結線部、50 スペーサ、52 第1部材、52i 挿入部、52s 突起部、52p 突起部、54 第2部材、54c 係止爪、54p 突出部、54r 凸曲面部、56 閉断面、62,64 成形型、66 注入口。