(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】電子商取引装置、電子商取引方法および電子商取引プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/958 20190101AFI20220509BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220509BHJP
【FI】
G06F16/958
G06Q30/02 446
(21)【出願番号】P 2018113878
(22)【出願日】2018-06-14
【審査請求日】2020-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】599163458
【氏名又は名称】アスクル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100138357
【氏名又は名称】矢澤 広伸
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 典友
(72)【発明者】
【氏名】西岡 沙織
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 淳子
(72)【発明者】
【氏名】白石 浩二
【審査官】早川 学
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-533598(JP,A)
【文献】特開2010-231525(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0006311(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売者が提供するウェブサイトで表示されるページの情報を記憶する記憶部と、
前記ウェブサイトとは異なる検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報を取得する取得部と、
前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に基づいて、前記検索キーワードに関連する商品を提示する特定品提示ページの情報を登録するか否かを判定する判定部と、
前記判定部が前記特定品提示ページの情報を登録すると判定した場合に、前記特定品提示ページの情報を前記記憶部に登録する登録部と、
前記検索キーワードに対応する前記特定品提示ページの表示要求を受け付け、前記記憶部に登録された前記特定品提示ページの情報に基づいて、前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果を含む前記特定品提示ページを作成する作成部と、を備え
、
前記作成部は、前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に商品が含まれなくなった場合、前記検索サイトでの検索結果の表示対象とならないように、前記特定品提示ページの設定を変更する、
電子商取引装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に、前記ウェブサイトで提供される商品が所定数以上含まれる場合に、前記特定品提示ページの情報を登録すると判定する、
請求項1に記載の電子商取引装置。
【請求項3】
前記取得部が取得する前記検索キーワードに関する情報は、前記検索サイトで入力された前記検索キーワードに対して表示されたリンクから、顧客が前記リンクの遷移先のサイトに移動した流入回数の情報を含み、
前記判定部は、前記流入回数が閾値以上の場合に、前記特定品提示ページを作成すると判定する、
請求項1または2に記載の電子商取引装置。
【請求項4】
前記登録部は、さらに、前記ウェブサイトで販売される商品を分類するカテゴリのうち
、前記特定品提示ページに対応する前記検索キーワードに関連するカテゴリと対応付けて、前記特定品提示ページの情報を前記記憶部に登録する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電子商取引装置。
【請求項5】
前記作成部は、前記特定品提示ページと同じカテゴリに対応付けられた関連特定品提示ページに遷移するための関連リンクを表示させるように、前記特定品提示ページを作成する、
請求項
1から4のいずれか1項に記載の電子商取引装置。
【請求項6】
前記作成部は、前記関連リンクが複数存在する場合、遷移先である前記関連特定品提示ページが新しく作成された順に前記関連リンクを表示させるように、前記特定品提示ページを作成する、
請求項
5に記載の電子商取引装置。
【請求項7】
前記記憶部は、前記ウェブサイトで販売される商品を分類するカテゴリごとに、各カテゴリに含まれる商品の一覧を表示するカテゴリページの情報をさらに格納し、
前記作成部は、前記検索キーワードと名称が一致するカテゴリが存在する場合、該カテゴリのカテゴリページに遷移するように、前記特定品提示ページを作成する、
請求項
1から
6のいずれか一項に記載の電子商取引装置。
【請求項8】
コンピュータが、
販売者が提供するウェブサイトで表示されるページの情報を記憶部に記憶し、
前記ウェブサイトとは異なる検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報を取得し、
前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に基づいて、前記検索キーワードに関連する商品を提示する特定品提示ページの情報を登録するか否かを判定し、
前記特定品提示ページの情報を登録すると判定した場合に、前記特定品提示ページの情報を前記記憶部に登録
し、
前記検索キーワードに対応する前記特定品提示ページの表示要求を受け付け、前記記憶部に登録された前記特定品提示ページの情報に基づいて、前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果を含む前記特定品提示ページを作成し、
前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に商品が含まれなくなった場合、前記検索サイトでの検索結果の表示対象とならないように、前記特定品提示ページの設定を変更する、
電子商取引方法。
【請求項9】
コンピュータに、
販売者が提供するウェブサイトで表示されるページの情報を記憶部に記憶し、
前記ウェブサイトとは異なる検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報を取得し、
前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に基づいて、前記検索キーワードに関連する商品を提示する特定品提示ページの情報を登録するか否かを判定し、
前記特定品提示ページの情報を登録すると判定した場合に、前記特定品提示ページの情報を前記記憶部に登録
し、
前記検索キーワードに対応する前記特定品提示ページの表示要求を受け付け、前記記憶部に登録された前記特定品提示ページの情報に基づいて、前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果を含む前記特定品提示ページを作成し、
前記ウェブサイトにおける前記検索キーワードによる検索結果に商品が含まれなくなった場合、前記検索サイトでの検索結果の表示対象とならないように、前記特定品提示ページの設定を変更する、
処理を実行させるための電子商取引プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引装置、電子商取引方法および電子商取引プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどを利用した電子商取引において、集客数を伸ばすために様々な技術が提案されている。例えば、ホームページの他、多数のネットショップのホームページを集めたポータルサイトに設けられたリンクや検索手段を介して、商品等の詳細情報ページを表示させることで、検索ヒット率を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。また、多様な検索方法を提供するとともに、検索結果として提示するファイルの共通化を図り、検索エンジンによる検索対象のヒット率を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-102521号公報
【文献】特開2007-193383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
検索ヒット率を向上させるためには、顧客が入力した各検索キーワードに対応するページを用意して提示できればよい。検索キーワードとして商品名が入力された場合には、当該商品のページを提示することができる。しかし、検索キーワードは、必ずしも商品名で指定されるわけではない。このため、検索に使用された各キーワードに対し、対応するページの情報が登録されていない場合、手動で登録することが想定される。ところが、増大する検索キーワードに対し、対応するページを手動で登録するのは、手間がかかる。したがって、顧客が入力した検索キーワードに対応するページを適時に作成し、商取引サイトへの顧客の訪問数を増加させることは困難であった。
【0005】
本件開示の技術の一側面は、上記の事情に鑑み、電子商取引において、商取引サイトへの顧客の訪問を促進する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本件開示の技術の一側面に係る電子商取引装置は、販売者が提供するウェブサイトで表示されるページの情報を記憶する記憶部と、ウェブサイトとは異なる検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報を取得する取得部と、ウェブサイトにおける検索キーワードによる検索結果に基づいて、検索キーワードに関連する商品を提示する特定品提示ページの情報を登録するか否かを判定する判定部と、判定部が特定品提示ページの情報を登録すると判定した場合に、特定品提示ページの情報を記憶部に登録する登録部と、を備える。
【0007】
上記の電子商取引装置は、検索サイトで入力された検索キーワードに対し、ウェブサイト内の商品を提示する特定品提示ページの情報を自動で登録するため、検索結果としてより多くのページを顧客に提供することができる。したがって、販売者が提供するウェブサイト(以下、商取引サイトともいう)への顧客の訪問を促進することができる。ここで、特定品提示ページは、販売者の商取引サイトにおいて、検索キーワードにより検索された商品へのリンクを含むページである。また、ページの情報とは、ページの表示要求に対してページを自動生成するために用いられる情報である。また、ページの情報は、HTML
等のマークアップ言語で記述された作成済みのページのファイルであってもよい。
【0008】
上記の電子商取引装置において、判定部は、ウェブサイトにおける検索キーワードによる検索結果に、ウェブサイトで提供される商品が所定数以上含まれる場合に、特定品提示ページの情報を登録すると判定するものであってもよい。このような電子商取引装置は、顧客が入力した検索キーワードに対し、所定数以上の商品を提示することができる。したがって、電子商取引装置は、所望の商品が見つからず、顧客が他の販売者の商取引サイトに移動することを回避することができる。また、所定数以上の商品が提示されることにより、顧客満足度は向上する。ここで、所定数以上の商品は、例えば、5以上の商品とすることができる。
【0009】
また、取得部が取得する検索キーワードに関する情報は、検索サイトで入力された検索キーワードに対して表示されたリンクから、顧客が他の販売者が提供するサイトに移動した流入回数の情報を含み、判定部は、流入回数が閾値以上の場合に、特定品提示ページを作成すると判定するものであってもよい。検索キーワードの検索結果から、他の販売者が提供するサイトに流入した顧客は、検索結果から移動しなかった顧客よりも購買意欲が高いと考えられる。したがって、電子商取引装置は、購買意欲がより高い顧客によって検索された検索キーワードに対し、特定品提示ページを作成することができる。これにより、販売者の商取引サイトに対し、購買意欲がより高い顧客の訪問を促進することが可能となる。
【0010】
また、登録部は、さらに、ウェブサイトで販売される商品を分類するカテゴリのうち、前記特定品提示ページに対応する前記検索キーワードに関連するカテゴリと対応付けて、特定品提示ページの情報を記憶部に登録するものであってもよい。このような電子商取引装置は、特定品提示ページをカテゴリによって分類して管理することができる。これにより、顧客は、カテゴリごとに分類された特定品提示ページから所望の商品を探すことができ、利便性が向上する。
【0011】
また、電子商取引装置は、検索キーワードに対応する特定品提示ページの表示要求を受け付け、記憶部に登録された特定品提示ページの情報に基づいて、ウェブサイトにおける検索キーワードによる検索結果を含む特定品提示ページを作成する作成部をさらに備えるものであってもよい。このような電子商取引装置は、表示要求を受け付けてから特定品提示ページを作成するため、特定品提示ページの表示内容または設定の変更等に柔軟に対応することができる。
【0012】
また、作成部は、特定品提示ページと同じカテゴリに対応付けられた関連特定品提示ページに遷移するための関連リンクを表示させるように、特定品提示ページを作成するものであってもよい。このような電子商取引装置であれば、顧客は所望の商品を探しやすくなる。また、商取引サイトにおける顧客の回遊性が向上する。
【0013】
また、作成部は、関連リンクが複数存在する場合、遷移先である関連特定品提示ページが新しく作成された順に関連リンクを表示させるように、特定品提示ページを作成するものであってもよい。このような電子商取引装置は、顧客が入力する検索キーワードの変化に応じて、より新しい検索キーワードに対する特定品提示ページへのリンクを先に表示することができる。電子商取引装置は、顧客が入力した新たな検索キーワードに対しても、特定品提示ページを適時に提供することができ、商取引サイトへの顧客の訪問を促進することができる。
【0014】
また、記憶部は、カテゴリごとに、各カテゴリに含まれる商品の一覧を表示するカテゴリページの情報をさらに格納し、作成部は、検索キーワードと名称が一致するカテゴリが
存在する場合、該カテゴリのカテゴリページに遷移するように、特定品提示ページを作成するものであってもよい。このような電子商取引装置は、カテゴリページの内容と重複する特定品提示ページの作成を回避し、不要なページの増加を抑制することができる。なお、検索キーワードとカテゴリの名称との比較において、ひらがなとカタカナ、大文字と小文字のような表記上の違いは、一致するものとみなしてもよい。
【0015】
また、作成部は、ウェブサイトにおける検索キーワードによる検索結果に商品が含まれなくなった場合、検索サイトでの検索結果の表示対象とならないように、特定品提示ページの設定を変更するものであってもよい。このような電子商取引装置は、特定品提示ページに表示する商品がなくなった場合、当該特定品提示ページを、適時に検索サイトでの検索結果の表示対象から除外することができる。したがって、商取引サイトにおける顧客の利便性の低下は抑制される。
【0016】
また、本件開示の技術の一側面に係る電子商取引方法は、コンピュータが、販売者が提供するウェブサイトで表示されるページの情報を記憶部に記憶し、ウェブサイトとは異なる検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報を取得し、ウェブサイトにおける検索キーワードによる検索結果に基づいて、検索キーワードに関連する商品を提示する特定品提示ページの情報を登録するか否かを判定し、特定品提示ページの情報を登録すると判定した場合に、特定品提示ページの情報を記憶部に登録する。
【0017】
また、本件開示の技術の一側面に係る電子商取引プログラムは、コンピュータに、販売者が提供するウェブサイトで表示されるページの情報を記憶部に記憶し、ウェブサイトとは異なる検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報を取得し、ウェブサイトにおける検索キーワードによる検索結果に基づいて、検索キーワードに関連する商品を提示する特定品提示ページの情報を登録するか否かを判定し、特定品提示ページの情報を登録すると判定した場合に、特定品提示ページの情報を記憶部に登録する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0018】
本件開示の技術の一側面によれば、電子商取引において、商取引サイトへの顧客の訪問を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、実施形態に係る電子商取引システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るサーバのハードウェア構成を例示する図である。
【
図3】
図3は、ピンポイントサーチの自動登録処理を説明するための図である。
【
図4】
図4は、ピンポイントサーチテーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、カテゴリテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、ピンポイントサーチ画面を例示する図である。
【
図7】
図7は、ピンポイントサーチ一覧画面を例示する図である。
【
図8】
図8は、カテゴリ別ピンポイントサーチ一覧画面を例示する図である。
【
図9】
図9は、自動登録処理の流れを例示するフローチャートである。
【
図10】
図10は、ピンポイントサーチページ作成処理の流れを例示するフローチャートである。
【
図11】
図11は、変形例2に係るピンポイントサーチ画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施形態の詳細について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施の形態は一例に過ぎず、本開示に係る電子商取引装置、電子商取引方法および電子商取引プログラムを以下に説明する具体的構成に限定するものではない。実施にあたって
は、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用され、また、種々の改良や変形が行われてよい。
【0021】
<実施形態>
[システム構成]
図1は、実施形態に係る電子商取引システムの概略構成図である。
図1に示すように、電子商取引システム1は、サーバ100、記憶部110、検索サイトサーバ200を含む。電子商取引システム1は、ネットワークNを介して電子商取引システム1を利用する端末300に接続される。
図1は、3台の端末300に接続される例を示すが、接続される端末300の台数に制限はない。ネットワークNは、例えば、インターネット等の世界規模の公衆パケット通信網であり、WAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。
【0022】
サーバ100は、顧客に対し、電子商取引を実現するための商取引サイトを提供する。サーバ100は、検索サイトで入力された検索キーワードに対し、検索キーワードに対応する商取引サイト内の商品が一覧表示されるページを提供する。以下の実施形態の説明において、サーバ100が提供する当該ページは、ピンポイントサーチページとも記載される。顧客が検索サイトにおいて検索キーワードを入力し、検索を実行すると、検索キーワードに対応するピンポイントサーチページへのリンクが検索結果として表示される。顧客は、リンクをクリックすることで商取引サイトを訪問することができる。ピンポイントサーチページは、「特定品提示ページ」の一例である。サーバ100は、「電子商取引装置」の一例である。
【0023】
また、サーバ100は、検索エンジン120を備える。検索エンジン120は、販売者の商取引サイトにおける検索機能を提供する。検索エンジン120は、例えば、サーバ100が顧客に提示するピンポイントサーチページを作成する際、商取引サイトにおける検索キーワードの検索結果の情報を提供することができる。
【0024】
記憶部110は、本実施形態におけるサーバ100と端末300との間で実行される電子商取引に使用される各種情報を格納する。例えば、記憶部110に構築されるデータベース111は、ピンポイントサーチページの情報、商取引サイトにおいて商品を分類するカテゴリの情報、カテゴリとピンポイントサーチとの対応付けの情報等を格納する。ピンポイントサーチページの情報は、「特定品提示ページの情報」に相当し、例えば、ピンポイントサーチページを作成するためのキーワードおよび当該キーワードを識別するID等の情報を含む。以下の実施形態において、ピンポイントサーチページの情報は、キーワード情報として説明する。なお、記憶部110は、サーバ100が備える補助記憶装置であってもよく、その全部または一部がサーバ100に接続される他のコンピュータに配置されてもよい。
【0025】
検索サイトサーバ200は、顧客に対して外部の検索サイトを提供するサーバである。検索サイトサーバ200で検索された検索キーワードの情報は、サーバ100に取り込まれる。サーバ100は、取り込んだ検索キーワードの情報に基づいて、対応するキーワード情報を記憶部110に登録する。
【0026】
[ハードウェア構成]
図2は、実施形態に係るサーバ100のハードウェア構成を例示する図である。
図2に示すように、サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)100a、RAM(Random Access Memory)100b、HDD(Hard Disk Drive)100c、NIC(Network Interface Card)100dを備える。
【0027】
CPU100aは、中央演算処理装置であり、RAM100b等に展開された各種プログラムの命令およびデータを処理することで、RAM100b、HDD100c等を制御する。CPU100aは、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPUがマルチコア構成であってもよい。上記各部の少なくとも一部の処理がDSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などによって提供されてもよい。また、上記各部の少なくとも一部が、FPG
A(Field-Programmable Gate Array)などの専用LSI(Large Scale Integration)、その他のデジタル回路であってもよい。また、上記各部の少なくとも一部にアナログ回路が含まれてもよい。
【0028】
RAM100bは、主記憶装置であり、CPU100aによって制御され、各種命令やデータが書き込まれ、読み出される。HDD100cは、不揮発性の補助記憶装置であり、RAM100bにロードされる各種プログラム等、永続性が求められる情報が書き込まれ、読み出される。NIC100dは、ゲートウェイ等を介してインターネットに接続するためのインタフェースである。
【0029】
検索サイトサーバ200は、サーバ100と同様の構成を有するコンピュータであるため、説明は省略する。また、端末300は、例えば、PC(Personal Computer)が想定
されるが、スマートフォンやタブレット等の携帯端末、据置型の情報端末等の各種端末装置が採用されてもよい。
【0030】
[機能構成]
サーバ100は、機能構成として、取得部、判定部、登録部、作成部およびデータベース111を含む。サーバ100は、HDD100cに記憶されているプログラムが、RAM100bに読み出され、CPU100aによって実行されることで、取得部、判定部、登録部、作成部およびデータベース111を備えるコンピュータとして機能する。
【0031】
なお、本実施形態において、サーバ100の備える各機能は、汎用プロセッサであるCPU100aによって実行されるが、これらの機能の一部または全部は、1または複数の専用プロセッサ、ハードウェアの演算回路等によって実行されてもよい。ここで、ハードウェアの演算回路とは、例えば、論理ゲートを組み合わせた加算回路、乗算回路、フリップフロップ等をいう。また、これらの機能の一部または全部は、ネットワークNを介してサーバ100と通信可能な別途のコンピュータにおいて実行されてもよい。
【0032】
ここで、
図3を用いて、サーバ100の備える取得部、判定部、登録部、作成部の処理について説明する。
図3は、ピンポイントサーチの自動登録処理を説明するための図である。サーバ100が提供する商取引サイトの運営担当者は、ピンポイントサーチの自動登録処理の準備作業として、外部の検索サイトで入力された検索キーワードに関する情報(以下、検索キーワード情報ともいう)を受け取る(A1)。検索キーワード情報は、例えば、スクレイピングにより検索サイトのHTML(Hypertext Markup Language)から、
所定の条件を指定して抽出された情報である。検索キーワード情報は、検索サイトでの検索結果に表示されるリンク先のサイトに、顧客が遷移した回数(流入回数ともいう)の情報を含んでも良い。運営担当者は、受け取った検索キーワード情報をサーバ100に登録する(A2)。
【0033】
取得部は、登録された(取得した)検索キーワード情報を読み込み(A3)、データベース111内の作業用テーブルに取り込む(A4)。取得部は、検索キーワード情報に、顧客が検索結果に表示されるリンク先のサイトに遷移した流入回数の情報が含まれる場合
、流入回数が閾値以上の検索キーワードを、作業用テーブルに取り込むようにしてもよい。顧客は、検索結果から実際の商取引サイトに遷移(流入)した場合、購入意欲がより高いと考えられる。したがって、取得部は、購入意欲がより高い顧客が入力した検索キーワードを、ピンポイントサーチページの提示対象として取り込むことができる。また、取得部は、予め定義された除外キーワードを含む検索キーワードを除外して、検索キーワード情報を取り込むようにしてもよい。
【0034】
なお、A4において、取得部は、ピンポイントサーチページの提示対象となる検索キーワードを、所定の条件で絞込んで作業用テーブルに取り込む例を示したが、これに限られない。検索キーワードの絞込みは、運営担当者が、A1で受け取った検索キーワード情報をサーバ100に登録する(A2)前に、手作業で行ってもよい。
【0035】
判定部は、取得部によってデータベース111に取り込まれた検索キーワード情報を参照し(A5)、各検索キーワードに対して、キーワード情報を登録するか否かを判定する。キーワード情報を登録するか否かは、例えば、検索エンジン120に対して、販売者の商取引サイト内における検索キーワードの検索結果を問い合わせ(A6)、検索エンジン120から受信した検索結果に基づいて判定される。例えば、判定部は、検索結果に、商取引サイト内の商品が所定の件数、例えば5件以上存在する場合、キーワード情報を登録すると判定することができる。
【0036】
また、判定部は、検索サイトから他社の商取引サイトに流入した流入回数が閾値以上の場合に、キーワード情報を登録すると判定してもよい。検索サイトから他社の商取引サイトに流入した流入回数は、例えば、検索サイトに対するスクレイピングにより抽出可能である。抽出した流入回数の情報は、検索キーワード情報に含めて、サーバ100に登録されればよい。
【0037】
登録部は、登録すると判定された検索キーワードに対して、対応するキーワード情報をデータベース111に登録する(A7)。また、商取引サイトにおいて、各商品がカテゴリによって分類されている場合、登録部は、作成したピンポイントサーチページとカテゴリと対応付けの情報を、データベース111に格納するようにしてもよい。ピンポイントサーチと対応付けられるカテゴリは、ピンポイントサーチページに対応する検索キーワードに関連するカテゴリである。検索キーワードに関連するカテゴリは、例えば、ピンポイントサーチページ内に最初に表示される商品が属するカテゴリとしてもよく、ピンポイントサーチページ内に表示する商品のうち、より多くの商品が属するカテゴリとしてもよい。
【0038】
作成部は、検索キーワードに対応するピンポイントサーチページの表示要求を受け付けた場合に、当該ピンポイントサーチページを動的に作成する。また、作成部は、カテゴリことにピンポイントサーチの一覧を表示するページを作成する。
【0039】
データベース111は、登録部によって作成されたピンポイントサーチページを管理するための情報を格納するデータベースである。また、データベース111は、商取引サイトで取り扱う商品の詳細ページを作成するための情報、例えば、商品名、商品画像等の情報を格納する。データベース111は、CPU100aによって実行されるデータベース管理システム(Database Management System、DBMS)のプログラムが、HDD100cに記憶されるデータを管理することで構築される。データベース111は、例えば、リレーショナルデータベースである。データベース111は、ピンポイントサーチテーブルおよびカテゴリテーブルを有する。
【0040】
図4は、ピンポイントサーチテーブルの一例を示す図である。ピンポイントサーチテー
ブルは、ピンポイントサーチページに関する情報を管理する。ピンポイントサーチテーブルに格納されるレコード1件は、1つの検索キーワードに対応するピンポイントサーチページの情報を格納する。
【0041】
ピンポイントサーチテーブルのレコードは、検索キーワードID、検索キーワード、カテゴリのフィールドを有する。検索キーワードIDは、検索キーワードを識別するIDである。検索キーワードは、判定部によってピンポイントサーチページの作成対象となった検索キーワードである。カテゴリは、ピンポイントサーチページに対応する検索キーワードに関連するカテゴリである。検索キーワードに関連するカテゴリは、例えば、ピンポイントサーチページ内に最初に表示される商品が属するカテゴリとすることができる。また、検索キーワードに関連するカテゴリは、ピンポイントサーチページ内に表示される商品のうち、より多くの商品が属するカテゴリとしてもよい。
【0042】
図4の例では、検索キーワード「電動カッター エンジン式」、「電動ドリル 電池」、「かくはん機 羽根」に対して、それぞれキーワード情報が登録され、いずれも「電動工具」のカテゴリと対応付けられている。また、検索キーワードIDは、「0001」から「0003」の連番を付して決定されている。このように、登録部は、検索キーワードIDを連番とすることで、キーワード情報が登録された順番を管理することが可能となる。
【0043】
図5は、カテゴリテーブルの一例を示す図である。カテゴリテーブルは、販売者の商取引サイトで販売する商品を分類するカテゴリを定義する。カテゴリは、商取引サイトごとに予め定義することができ、階層構造を持つように定義されてもよい。商取引サイトで販売される各商品は、カテゴリと対応付けられる。登録部は、ピンポイントサーチテーブルにおいて、キーワード情報をカテゴリと対応付ける。カテゴリテーブルに格納されるレコード1件は、1つのカテゴリに関する情報を格納する。
【0044】
図5に示すカテゴリテーブルは、2階層の階層構造を有するカテゴリの例を示す。カテゴリテーブルのレコードは、大カテゴリID、大カテゴリ、カテゴリID、カテゴリのフィールドを有する。大カテゴリIDおよびカテゴリIDは、それぞれ大カテゴリおよびカテゴリを識別するためのIDである。大カテゴリIDおよびカテゴリIDは、ピンポイントサーチページのURLの一部に使用されてもよい。大カテゴリおよびカテゴリは、それぞれのカテゴリの名称であり、ピンポイントサーチページにおいてカテゴリ名を表示するために使用することができる。なお、カテゴリの階層構造は、2階層に限られず、単階層または3階層以上であってもよい。
【0045】
[ピンポイントサーチ画面]
図6から
図8を用いて、ピンポイントサーチ画面およびピンポイントサーチ一覧画面の例を説明する。
図6から
図8は、ピンポイントサーチが、大カテゴリおよびカテゴリの2階層のカテゴリによって分類される例を示す。
【0046】
図6は、ピンポイントサーチ画面を例示する図である。ピンポイントサーチ画面SC100は、作成部が作成したピンポイントサーチページを表示する。
図6に例示するピンポイントサーチ画面SC100は、検索キーワード「△△」に対応するピンポイントサーチページを表示している。
【0047】
作成部は、ヘッダ部SC101、階層リストSC102、特集欄SC103、商品詳細欄SC104を含むページを作成する。ヘッダ部SC101は、サイト内の検索、ヘルプの表示等の商取引サイトに対する各種操作を提供する。階層リストSC102は、サイト内での位置を階層で示すための欄である。作成部は、例えば、定型の文字列「ホーム>ピンポイントサーチ一覧>(カテゴリ)のピンポイントサーチ一覧>(検索キーワード)の
特集」に対し、検索キーワード「△△」および、対応するカテゴリの名称「筆記用具」を挿入して、階層リストSC102を表示させる。
【0048】
特集欄SC103は、検索キーワード「△△」の検索結果を、商品画像等により簡易に一覧表示するための欄である。作成部は、例えば、商取引サイト内の商品を検索する検索エンジン120に対し、検索キーワード「△△」の検索結果を問い合わせる。作成部は、検索結果に含まれる商品の商品画像を、特集欄SC103に表示させる。
【0049】
商品詳細欄SC104は、特集欄SC103に表示された各商品の詳細情報を表示するための欄である。
図6の例では、ピンポイントサーチ画面SC100は、3商品の詳細情報を表示するが、画面のスクロールにより残りの商品の詳細情報が表示される。作成部は、例えば、特集欄SC103に表示した順に、各商品の詳細情報および注文欄を、商品詳細欄SC104に表示させてもよい。
【0050】
なお、ピンポイントサーチ画面SC100は、
図6の例に限られない。作成部は、各商品詳細欄SC104をタイル状に配置してもよい。また、作成部は、特集欄SC103の表示を省略してもよい。
【0051】
図7は、ピンポイントサーチ一覧画面を例示する図である。ピンポイントサーチ一覧画面SC200は、例えば、ピンポイントサーチ画面SC100において、階層リストSC102における「ピンポイントサーチ一覧」のリンクをクリックすることにより表示される。作成部は、ヘッダ部SC201、階層リストSC202、大カテゴリ欄SC203を含むページを作成し、ピンポイントサーチ一覧画面SC200に表示する。ヘッダ部SC201は、
図6に示すヘッダ部SC101と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
階層リストSC202は、サイト内での位置を、階層により示すための欄である。ピンポイントサーチ一覧画面SC200は、ピンポイントサーチ画面SC100の2階層上位の画面であり、作成部は、例えば、階層リストSC202に、現在位置である「ホーム>ピンポイントサーチ一覧」を表示させる。
【0053】
大カテゴリ欄SC203は、大カテゴリに含まれるカテゴリへのリンクを表示するための欄である。作成部は、
図5に示すカテゴリテーブルから、大カテゴリの情報を取得する。作成部は、取得した大カテゴリごとに、各大カテゴリに含まれるカテゴリの情報を取得し、大カテゴリ欄SC203に表示させる。作成部は、大カテゴリに含まれる各カテゴリのリンク先として、
図8に例示するカテゴリ別ピンポイントサーチ一覧画面SC300へのリンクを設定する。
【0054】
なお、大カテゴリ欄SC203には、対応するピンポイントサーチが存在しないカテゴリは表示されないようにしてもよい。ただし、カテゴリに対応するピンポイントサーチが存在する場合でも、ピンポイントサーチページに表示される商品が無い場合、または商品の在庫が無い場合には、当該カテゴリは表示されないようにしてもよい。対応するピンポイントサーチが存在しないカテゴリを表示させないことで、顧客は、無駄な画面遷移を回避することができる。
【0055】
なお、
図7は、ピンポイントサーチが2階層のカテゴリによって分類される場合の大カテゴリ(上位カテゴリ)の一覧を例示する。カテゴリが3階層以上に分類される場合には、各上位階層のカテゴリに対し、
図7に示すピンポイントサーチ一覧画面SC200と同様の一覧画面が作成されればよい。
【0056】
図8は、カテゴリ別ピンポイントサーチ一覧画面を例示する図である。大カテゴリ内の
ピンポイントサーチ一覧画面SC300は、例えば、
図6のピンポイントサーチ画面SC100において、階層リストSC102における「筆記用具のピンポイントサーチ一覧」のリンクをクリックすることにより表示される。また、ピンポイントサーチ一覧画面SC300は、
図7のピンポイントサーチ一覧画面SC200において、「事務用品」の大カテゴリ欄SC203の「筆記用具」をクリックすることによっても表示される。作成部は、ヘッダ部SC301、階層リストSC302、ピンポイントサーチ欄SC303を含むページを作成し、ピンポイントサーチ一覧画面SC300に表示する。ヘッダ部SC301は、
図6に示すヘッダ部SC101と同様であるため、説明を省略する。
【0057】
階層リストSC302は、サイト内での位置を、階層により示すための欄である。ピンポイントサーチ一覧画面SC300は、ピンポイントサーチ画面SC100の1階層上位の画面であり、作成部は、例えば、カテゴリの名称「筆記用具」を用いて、階層リストSC302に、現在位置である「ホーム>ピンポイントサーチ一覧>筆記用具のピンポイントサーチ一覧」を表示させる。
【0058】
ピンポイントサーチ欄SC303は、カテゴリに対応付けられたピンポイントサーチページへのリンクを表示するための欄である。作成部は、
図4に示すピンポイントサーチテーブルから、カテゴリに対応付けられた検索キーワードを取得する。作成部は、各検索キーワードを一覧表示させ、それぞれにリンク先のURLを設定する。リンク先のURLは、例えば、商取引サイトのアドレス「https://www.xxx.co.jp/yyy/」に、検索キーワードID「0001」、「0002」等を付加したものとすることができる。なお、
図8の例では、作成部は、ピンポイントサーチ欄SC303において、カテゴリに対応付けられたピンポイントサーチを、さらに下位カテゴリによって分類し、下位カテゴリごとにピンポイントサーチページへのリンクを表示させている。
【0059】
[処理の流れ]
図9を用いて、サーバ100によりピンポイントサーチページを自動登録する処理について説明する。
図9は、自動登録処理の流れを例示するフローチャートである。自動登録処理は、例えば、サーバ100が提供する商取引サイトの運営担当者により、任意のタイミングで実行される。自動登録処理は、サーバ100の登録部によって所定の間隔で実行されるようにしてもよい。
【0060】
OP101では、取得部は、サーバ100に登録された検索キーワード情報を取得する。取得部は、検索キーワード情報を、顧客が検索サイトにおいて入力した検索キーワードの一覧として取得することができる。各検索キーワードは、複数のキーワードを組み合わせたものであってもよい。取得部は、自動登録処理を実行するために、取得した検索キーワード情報を、データベース111内の作業用テーブルに格納してもよい。取得部は、検索キーワード情報に含まれる各検索キーワードに対し、OP103からOP108までの処理を実行する。
【0061】
OP102では、判定部は、未処理の検索キーワードを取得する。未処理の検索キーワードは、OP101で取得した検索キーワード情報に含まれる検索キーワードのうち、OP103の判定処理が実行されていない検索キーワードである。
【0062】
OP103では、判定部は、OP102で取得した各検索キーワードに対し、キーワード情報が登録済みか否か判定する。判定部は、例えば、ピンポイントサーチテーブルに、判定対象の検索キーワードに一致する検索キーワードのレコードが存在する場合に、キーワード情報は登録済みであると判定することができる。なお、判定対象の検索キーワードと登録済みの検索キーワードとの違いが、大文字と小文字、ひらがなとカタカナ、全角と半角、スペースの有無等の表記上の相違に過ぎない場合、判定部は、キーワード情報は登
録済みであると判定するようにしてもよい。
【0063】
キーワード情報が登録済みである場合(OP103:Y)、当該検索キーワードに対し重複するキーワード情報は登録されず、処理はOP201に進む。キーワード情報が登録済みでない場合(OP103:N)、処理はOP104に進む。
【0064】
OP104では、判定部は、検索エンジン120に対し、OP102で取得した検索キーワードの検索結果を問い合わせる。検索エンジン120への問い合わせは、検索キーワードごとに行わず、OP101の処理の後、検索キーワード情報に含まれる各検索キーワードについて、一括して検索エンジン120に問い合わせるようにしてもよい。
【0065】
OP105では、判定部は、OP102で取得した検索キーワードに対し、ピンポイントサーチページの情報の登録要否を判定する。判定部は、例えば、OP104において検索結果に含まれる販売者の商取引サイト内の商品の数が5以上の場合に、キーワード情報を登録すると判定することができる。キーワード情報を登録する場合(OP105:Y)、処理はOP106に進む。キーワード情報を登録しない場合(OP105:N)、処理はOP109に進む。
【0066】
OP106では、登録部は、検索キーワードに対するピンポイントサーチをカテゴリと対応付ける。登録部は、例えば、OP104で検索エンジンに問い合わせた検索結果に含まれる最上位の商品が属するカテゴリと、当該ピンポイントサーチとを対応付けることができる。また、登録部は、検索結果に含まれる商品のうち、より多くの商品が属するカテゴリと、当該ピンポイントサーチとを対応付けるようにしてもよい。
【0067】
OP107では、登録部は、キーワード情報を、OP106で対応付けられたカテゴリの情報とともに、記憶部110(データベース111)のピンポイントサーチテーブルに登録する。キーワード情報は、検索キーワードIDおよび検索キーワードを含む。登録部は、検索キーワードIDを、例えば、ピンポイントサーチテーブルへの登録順である連番とすることができる。また、登録部は、検索キーワードIDを、カテゴリIDおよび連番を組み合わせたIDとしてもよい。
【0068】
OP108では、判定部は、OP101で取得した検索キーワード情報に含まれる検索キーワードのうち、未処理の検索キーワードが有るか否かを判定する。未処理の検索キーワードが有る場合(OP108:Y)、処理はOP102に戻る。未処理の検索キーワードが無い場合(OP108:N)、
図9に示す自動登録処理は終了する。
【0069】
図10を用いて、顧客の端末300からの表示要求に応じて、ピンポイントサーチページを作成する処理について説明する。
図10は、ピンポイントサーチページ作成処理の流れを例示するフローチャートである。ピンポイントサーチページ作成処理は、例えば、顧客が検索サイトで入力した検索キーワードに対する検索結果において、販売者の商取引サイトで提供するピンポイントサーチページへのリンクがクリックされたことを契機として開始される。
【0070】
OP201では、作成部は、顧客が入力した検索キーワードに対するピンポイントサーチページの表示要求を受け付ける。表示要求は、URLの形式で受け付ける。URLにはピンポイントサーチテーブルに登録された検索キーワードIDが含まれる。作成部は、ピンポイントサーチテーブルを参照し、検索キーワードIDに対応する検索キーワードを取得する。OP202では、作成部は、検索エンジン120に対し、検索キーワードの検索結果を問い合わせる。
【0071】
OP203では、作成部は、ピンポイントサーチページへの表示対象商品として、OP202の検索結果に1以上の商品が含まれるか否かを判定する。表示対象商品が有る場合(OP203:Y)、処理はOP205に進む。ピンポイントサーチページへの表示対象商品が無い場合(OP203:N)、処理はOP204に進む。
【0072】
OP204では、作成部は、OP203で表示対象商品が無いと判定されたピンポイントサーチページが、クローリングの対象から除外されるように設定を変更する。なお、クローリングは、検索エンジンのプログラムがWebサイトを巡回し、Webページ上の情報を収集する処理である。作成部は、例えば、当該ピンポイントサーチページのソースコードにnoindexタグを挿入することで、クローリングの対象から除外することができる。
【0073】
OP205では、作成部は、
図6で説明したように、ピンポイントサーチページを作成する。OP206では、OP205で作成されたページが端末300に送信され、ピンポイントサーチページ作成処理は終了する。
【0074】
[実施形態の作用効果]
上記の実施形態では、サーバ100は、検索サイトで入力された検索キーワードに対し、商取引サイト内の商品を提示するピンポイントサーチページを表示させるため、キーワード情報を記憶部110に自動で登録する処理を実行する。サーバ100は、キーワード情報を自動登録することで、より多くの検索キーワードに対するピンポイントサーチページへのリンクを顧客に提供することができる。また、ピンポイントサーチページの増加により、検索サイトにおいて上位に表示される商取引サイト内へのリンクは増加する。このため、サーバ100は、顧客の訪問を促進することができる。
【0075】
また、サーバ100は、検索キーワードに対し、ピンポイントサーチページに表示する商品が所定数以上ある場合にキーワード情報を登録すると判定する。これにより、サーバ100は、顧客が入力した検索キーワードに対し、所定数以上の商品を提示することができる。したがって、サーバ100は、所望の商品が見つからず、顧客が他の販売者の商取引サイトに移動することを回避することができる。また、所定数以上の商品が提示されることにより、顧客満足度は向上する。
【0076】
また、サーバ100は、検索サイトで入力された検索キーワードに対して表示されたリンクから顧客がリンク先のサイトに移動した流入回数が閾値以上の場合に、ピンポイントサーチページを作成する。これにより、サーバ100は、購買意欲がより高い顧客によって検索された検索キーワードに対して、キーワード情報を登録することになり、購買意欲がより高い顧客の訪問を促進することができる。
【0077】
また、サーバ100は、ピンポイントサーチをカテゴリによって分類して管理してもよく、この場合、顧客が所望の商品を探す際の利便性が向上する。
【0078】
サーバ100は、ピンポイントサーチページの表示要求を受け付けた場合に、販売者の商取引サイトにおける検索キーワードの検索結果を含むページを作成するものであってもよい。サーバ100は、表示要求を受け付けてからピンポイントサーチページを作成するため、表示内容または設定の変更等に柔軟に対応することができる。
【0079】
また、ピンポイントサーチページに表示対象の商品がなくなった場合に、検索サイトにおいて表示対象とならないようにページの設定が変更される。これにより、表示対象商品がなくなった場合、ピンポイントサーチページは、適時に検索サイトにおける表示対象から除外される。したがって、商取引サイトにおける利便性の低下が抑制される。
【0080】
<変形例>
以下に上記の実施形態の変形例について説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同等の構成や処理などについては、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。以下の変形例は、適宜組み合わせ可能である。
【0081】
(変形例1)
上記の実施形態では、各検索キーワードに対して、
図6に示されるようなキーワード情報が登録される。しかしながら、検索キーワードがカテゴリの名称と一致する場合、当該カテゴリに対し、商取引サイトにおいて予め用意されたページ(以下、カテゴリページともいう)と重複するページの情報が登録されることになる。重複するページの存在は、検索ランキングの順位を低下させたり、検索結果に表示されなくなったりするおそれがある。
【0082】
そこで、変形例1では、登録部は、検索キーワードとカテゴリの名称とが一致する場合、キーワード情報を登録しない。そして、作成部は、カテゴリの名称と一致する検索キーワードに対し、ピンポイントサーチページの表示要求を受け付けると、当該カテゴリのカテゴリページに遷移する処理を含むページを作成する。具体的には、サーバ100の作成部は、対応するカテゴリページのURLを指定したcanonicalタグを、ピンポイントサーチページのソースコードに含めればよい。これにより、カテゴリの名称と一致する検索キーワードが検索された場合、対応するカテゴリページが表示される。
【0083】
変形例1では、カテゴリの名称と一致する検索キーワードに対して、対応するカテゴリページが表示されるようにすることで、重複するページの登録を回避し、不要なページの増加を抑制することができる。
【0084】
(変形例2)
変形例2では、
図6に例示するピンポイントサーチページにおいて、当該ページの検索キーワードに関連するピンポイントサーチページへのリンクが列挙された欄が、さらに設けられる。
図11を用いて、関連するピンポイントサーチの表示例について説明する。
【0085】
図11は、変形例2に係るピンポイントサーチ画面を例示する図である。
図11に示す画面は、
図6に示すピンポイントサーチ画面SC100をページの末尾にスクロールした状態を示す。ピンポイントサーチ画面SC100において、ページの末尾には、商品詳細欄SC104に続けて、関連ピンポイントサーチ欄SC105が示される。商品詳細欄SC104は、
図6と同様であるため説明を省略する。
【0086】
関連ピンポイントサーチ欄SC105は、当該ページの検索キーワードに関連するピンポイントサーチページへのリンク(以下、関連リンクともいう)を表示する。関連リンクは、例えば、当該ページの検索キーワードと一部が一致する検索キーワードのピンポイントサーチページへのリンクとすることができる。作成部は、
図4に示すピンポイントサーチテーブルから、当該ページの検索キーワードと一部が一致する検索キーワードを抽出する。作成部は、関連ピンポイントサーチ欄SC105に、抽出した検索キーワードを表示させ、リンク先として、対応するピンポイントサーチページのURLを設定することができる。ピンポイントサーチページのURLは、検索キーワードIDを用いて設定される。
【0087】
また、関連リンクは、同一カテゴリ内のピンポイントサーチページへのリンクとすることができる。この場合、作成部は、当該ピンポイントサーチと同じカテゴリに対応づけられたピンポイントサーチの検索キーワードを、
図4に示すピンポイントサーチテーブルから抽出する。作成部は、関連ピンポイントサーチ欄SC105に、抽出した検索キーワー
ドを表示させ、リンク先のURLを設定すればよい。
【0088】
さらに、関連リンクは、おすすめのピンポイントサーチとして、当該ピンポイントサーチの前後に作成されたピンポイントサーチページへのリンクとすることも可能である。ピンポイントサーチの作成順は、各ピンポイントサーチページの検索キーワードIDに、作成日時または作成順を示す連番等を付加することで特定可能である。作成部は、所定の範囲内の検索キーワードIDを有する検索キーワードを、
図4に示すピンポイントサーチテーブルから抽出することができる。作成部は、関連ピンポイントサーチ欄SC105に、抽出した検索キーワードを表示させ、リンク先のURLを設定すればよい。
【0089】
関連ピンポイントサーチ欄SC105に表示されるリンクの数は、予め定めておくことができる。また、リンク先のURLに、作成順に連番が付された検索キーワードIDを含めた場合、URL内の検索キーワードIDが大きい順に表示することで、ピンポイントサーチページへのリンクは、新しく作成された順に表示することができる。なお、関連ピンポイントサーチ欄SC105に表示されるリンクは、「関連特定品提示ページに遷移するための関連リンク」に相当する。
【0090】
変形例2では、ピンポイントサーチページの末尾に、表示中のページの検索キーワードに関連する各種ピンポイントサーチページへのリンクが列挙される。このため、顧客は、表示中のページに所望の商品が見つからない場合、関連する各種ピンポイントサーチページに移動することができ、所望の商品を探しやすくなる。また、おすすめのピンポイントサーチページへのリンクを表示することで、販売者の商取引サイトにおいて、顧客を回遊させることが可能になる。さらに、関連するピンポイントサーチページへのリンクは、新しく作成された順に表示せてもよい。これにより、サーバは、顧客の関心を引くピンポイントサーチページへのリンクを適時に提供することができ、販売者の商取引サイトへの顧客の訪問を促進することができる。
【0091】
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記電子商取引装置の設定を行うための管理ツール、OSその他を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。ここで、コンピュータは、例えば、サーバ等である。
【0092】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリ等のメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
【符号の説明】
【0093】
1 電子商取引システム
100 サーバ
100a CPU
100b RAM
100c HDD
100d NIC
110 記憶部
111 データベース
120 検索エンジン
200 検索サイトサーバ
300 端末
N ネットワーク