(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20220509BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
G09B29/00 F
G09B29/00 A
G01C21/26 C
(21)【出願番号】P 2019556471
(86)(22)【出願日】2017-11-30
(86)【国際出願番号】 JP2017042950
(87)【国際公開番号】W WO2019106775
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】517044845
【氏名又は名称】株式会社Stroly
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】高橋 徹
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-010038(JP,A)
【文献】特開2011-154172(JP,A)
【文献】特開2004-021539(JP,A)
【文献】特開2016-173270(JP,A)
【文献】特開2012-212057(JP,A)
【文献】特開2017-062389(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0339891(US,A1)
【文献】登録実用新案第3201234(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 23/00-29/14
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G06T 11/00-11/80
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表現している領域を特定する領域特定情報を含む1以上の属性値に対応付けられたデータであり、地図を表現した1以上の地図表現データが格納される地図表現データ格納部と、
前記地図表現データに対応付けて、付加的な情報である付加情報が格納される付加情報格納部と、
同一の地図表現データでも、前記付加情報
と前記1以上の属性値とに応じて、端末装置で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置に送信する送信部とを具備
し、
前記地図表現データに対応付く前記1以上の各属性値は、静的属性値または動的属性値であり、
前記静的属性値は、地図表現データが示す領域の地図上での実施の面積、地図表現データの完成度、地図表現データのテーマ、地図表現データの種類、地図表現データに対応するキーワードのいずれかであり、
前記動的属性値は、位置特定情報が示す位置と地図表現データを代表する地点との距離、地図表現データに対するユーザのアクションに関するユーザアクション情報のいずれかであり、
前記ユーザアクション情報は、ダウンロード回数、月間ビュー数、平均アクセス時間、評価値のいずれかである、情報処理装置。
【請求項2】
前記付加情報は、
対応する地図表現データの少なくとも一部の領域を特定する領域特定情報と、端末装置で前記地図表現データと共に表示される広告に関する広告情報とを含み、
前記送信部は、
前記広告情報に応じて、当該広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる表示態様となる地図表現データを端末装置に送信する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記広告情報は、
当該広告情報と対になる領域特定情報により特定される領域に対する広告料を特定する広告料情報を含み、
前記送信部は、
前記広告料情報により特定される広告料に応じて、当該広告料情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、前記地図表現データを送信する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記付加情報は、
前記地図表現データの領域を特定する領域特定情報と、当該領域特定情報により特定される領域に対する条件を示す条件情報とを含み、
前記条件情報は、天気に関する条件である天気条件を含み、
前記送信部は、
前記条件情報が示す条件を満たす場合に、当該条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、前記地図表現データを送信する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記付加情報は、
端末装置での当該付加情報に対応する地図表現データに対するユーザの操作に関する操作情報を含み、
前記送信部は、
同一の地図表現データでも、前記操作情報に応じて、異なる態様で出力されるように地図表現データを送信する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記端末装置で取得された現在位置に応じても、前記地図表現データが異なる態様で表示される請求項1から請求項
5いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記付加情報に応じて、異なる態様で出力される地図表現データである出力地図表現データを構成する構成部をさらに具備し、
前記送信部は、
前記出力地図表現データを前記端末装置に送信する請求項1から請求項
6いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記送信部は、
前記地図表現データと前記付加情報とを前記端末装置に送信する請求項1から請求項
6いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記異なる態様の地図表現データは、
前記端末装置で示される倍率、前記端末装置に表示される領域、前記端末装置で表示される向きのうちのいずれか1以上が異なる請求項1から請求項
8いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記異なる態様の地図表現データは、
一部の領域の画像の属性値が異なる地図表現データである請求項1から請求項
8いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
表現している領域を特定する領域特定情報を含む1以上の属性値に対応付けられたデータであり、地図を表現した1以上の地図表現データが格納される地図表現データ格納部と、前記地図表現データに対応付けて、付加的な情報である付加情報が格納される付加情報格納部と、送信部とにより実現される情報処理方法であって、
前記送信部が、同一の地図表現データでも、前記付加情報
と前記1以上の属性値とに応じて、端末装置で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置に送信する送信ステップとを具備
し、
前記地図表現データに対応付く前記1以上の各属性値は、静的属性値または動的属性値であり、
前記静的属性値は、地図表現データが示す領域の地図上での実施の面積、地図表現データの完成度、地図表現データのテーマ、地図表現データの種類、地図表現データに対応するキーワードのいずれかであり、
前記動的属性値は、位置特定情報が示す位置と地図表現データを代表する地点との距離、地図表現データに対するユーザのアクションに関するユーザアクション情報のいずれかであり、
前記ユーザアクション情報は、ダウンロード回数、月間ビュー数、平均アクセス時間、評価値のいずれかである、情報処理方法。
【請求項12】
表現している領域を特定する領域特定情報を含む1以上の属性値に対応付けられたデータであり、地図を表現した1以上の地図表現データが格納される地図表現データ格納部と、前記地図表現データに対応付けて、付加的な情報である付加情報が格納される付加情報格納部とを具備する記録媒体にアクセス可能なコンピュータを、
同一の地図表現データでも、前記付加情報
と前記1以上の属性値とに応じて、端末装置で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置に送信する送信部として機能させるためのプログラム
であって、
前記地図表現データに対応付く前記1以上の各属性値は、静的属性値または動的属性値であり、
前記静的属性値は、地図表現データが示す領域の地図上での実施の面積、地図表現データの完成度、地図表現データのテーマ、地図表現データの種類、地図表現データに対応するキーワードのいずれかであり、
前記動的属性値は、位置特定情報が示す位置と地図表現データを代表する地点との距離、地図表現データに対するユーザのアクションに関するユーザアクション情報のいずれかであり、
前記ユーザアクション情報は、ダウンロード回数、月間ビュー数、平均アクセス時間、評価値のいずれかであるものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図表現データを提供する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、手書きの地図等の上に地理的な情報を付加して閲覧することができるシステムがあった(例えば、特許文献1参照)。本システムは、1以上の端末装置とサーバ装置とを具備する地図情報システムであって、端末装置は、出力している地図の地図識別子と現在位置情報とを有する端末情報を、サーバ装置に送信する端末情報送信部と、地図上の地点に関する情報である地点情報をサーバ装置から受信する地点情報受信部と、地点情報に対応する情報である出力情報を出力する情報出力部を具備し、サーバ装置は、絶対位置情報と相対位置情報との組である位置対応情報を地図識別子ごとに格納している地図情報格納部と、端末情報を受信する端末情報受信部と、端末情報を用いて、地点情報を取得する地点情報取得部と、地点情報を端末装置に送信する地点情報送信部を具備する地図情報システムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データをユーザに提供できなかった。なお、地図表現データとは、表現する地理的な領域が限られている情報であり、例えば、古地図、イラストマップ、略地図、手書き地図等の情報である。また、付加情報とは、地図表現データとは異なる付加的な情報である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の情報処理装置は、表現している領域を特定する領域特定情報を含む1以上の属性値に対応付けられたデータであり、地図を表現した1以上の地図表現データが格納される地図表現データ格納部と、地図表現データに対応付けて、付加的な情報である付加情報が格納される付加情報格納部と、同一の地図表現データでも、付加情報に応じて、端末装置で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置に送信する送信部とを具備する情報処理装置である。
【0006】
かかる構成により、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データをユーザに提供できる。
【0007】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、付加情報は、対応する地図表現データの少なくとも一部の領域を特定する領域特定情報と、端末装置で地図表現データと共に表示される広告に関する広告情報とを含み、送信部は、広告情報に応じて、広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる表示態様となる地図表現データを端末装置に送信する情報処理装置である。
【0008】
かかる構成により、広告に関する広告情報に応じて、当該広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0009】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、広告情報は、広告情報と対になる領域特定情報により特定される領域に対する広告料を特定する広告料情報を含み、送信部は、広告料情報により特定される広告料に応じて、広告料情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、地図表現データを送信する情報処理装置である。
【0010】
かかる構成により、広告料に応じて、当該広告料を特定する広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0011】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、付加情報は、地図表現データの領域を特定する領域特定情報と、領域特定情報により特定される領域に対する条件を示す条件情報とを含み、送信部は、条件情報が示す条件を満たす場合に、条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、地図表現データを送信する情報処理装置である。
【0012】
かかる構成により、領域に対応する条件情報が示す条件を満たす場合に、当該条件情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0013】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第四の発明に対して、条件情報は、日付に関する条件である日付条件を含む情報処理装置である。
【0014】
かかる構成により、領域に対応する日付条件を満たす場合に、当該日付条件と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0015】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、付加情報は、端末装置での付加情報に対応する地図表現データに対するユーザの操作に関する操作情報を含み、送信部は、同一の地図表現データでも、操作情報に応じて、異なる態様で出力されるように地図表現データを送信する情報処理装置である。
【0016】
かかる構成により、操作情報に応じて、異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0017】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から第六いずれか1つの発明に対して、端末装置で取得された現在位置に応じても、地図表現データが異なる態様で表示される情報処理装置である。
【0018】
かかる構成により、ユーザの現在位置に応じても、異なる表示態様の地図表現データをユーザに提供できる。
【0019】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第一から第七いずれか1つの発明に対して、付加情報に応じて、異なる態様で出力される地図表現データである出力地図表現データを構成する構成部をさらに具備し、送信部は、出力地図表現データを端末装置に送信する情報処理装置である。
【0020】
かかる構成により、付加情報に応じて、表示態様を変更した出力地図表現データを構成し、端末装置に送信できる。
【0021】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第一から第七いずれか1つの発明に対して、送信部は、地図表現データと付加情報とを端末装置に送信する情報処理装置である。
【0022】
かかる構成により、地図表現データと付加情報とを端末装置に送信することにより、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データを端末装置で構成し、表示できる。
【0023】
また、本第十の発明の情報処理装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、異なる態様の地図表現データは、端末装置で示される倍率、端末装置に表示される領域、端末装置で表示される向きのうちのいずれか1以上が異なる情報処理装置である。
【0024】
かかる構成により、付加情報に応じて、表示倍率、表示される領域、向きのうちのいずれか1以上を変更した地図表現データをユーザに提供できる。
【0025】
また、本第十一の発明の情報処理装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、異なる態様の地図表現データは、一部の領域の画像の属性値が異なる地図表現データである情報処理装置である。
【0026】
かかる構成により、付加情報に応じて、画像の属性値を変更した地図表現データをユーザに提供できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による情報処理装置によれば、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データをユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図3】同情報処理装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図4】同構成処理の例について説明するフローチャート
【
図5】同端末装置2の動作例について説明するフローチャート
【
図12】実施の形態2における情報システムBのブロック図
【
図13】同情報処理装置3の動作例について説明するフローチャート
【
図14】同端末装置4の動作例について説明するフローチャート
【
図15】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0030】
(実施の形態1)
本実施の形態において、地図表現データに付加情報が対応付いており、当該付加情報に応じて、地図表現データの表示態様が異なる情報システムについて説明する。なお、本実施の形態において、付加情報に応じて異なる表示態様となる出力地図表現データは、情報処理装置で構成される。
【0031】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。情報処理装置1は、いわゆるサーバ装置であり、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等、その種類は問わない。端末装置2は、ユーザが使用する端末であり、いわゆるスマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、PC等、その種類は問わない。
【0032】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
【0033】
情報システムAを構成する情報処理装置1は、格納部11、受信部12、処理部13、および送信部14を備える。格納部11は、地図表現データ格納部111、および付加情報格納部112を備える。受信部12は、要求指示受信部121を備える。処理部13は、構成部131を備える。
【0034】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0035】
情報処理装置1を構成する納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する地図表現データ、後述する付加情報である。
【0036】
地図表現データ格納部111には、1または2以上の地図表現データが格納される。地図表現データは、地図を表現したデータである。地図表現データは、表現する地理的な領域が限られている情報である。地図表現データは、当該地図表現データを識別する地図識別子と対応付いていることは好適である。地図識別子は、例えば、ID、地図表現データを有するファイル名、地図表現データの名称等である。地図表現データは、例えば、古地図、イラストマップ、略地図、手書き地図等であるが、その種類は問わない。地図表現データは、通常、画像データであるが、ベクトルデータ等でも良く、データ構造は問わない。
【0037】
地図表現データは、通常、1または2以上の属性値に対応付けられている。地図表現データに対応付けられている1以上の属性値は、地図表現データの属性値である。属性値は、地図表現データの性質や特徴などを示す情報である。地図表現データに対応付けられている1以上の属性値は、領域特定情報を含む。領域特定情報は、地図表現データが表す領域を特定する情報である。領域は、通常、矩形であるが、三角形、八角形、円形等の、矩形以外の形状も良い。地図表現データが表す領域は、地図表現データが表現している領域と言っても良い。領域特定情報は、例えば、(緯度,経度)の集合である。また、領域特定情報は、例えば、基準点からの相対的な座標を示す情報の集合である。ただし、領域特定情報のデータ構造は問わず、領域を特定する情報であれば良い。
【0038】
地図表現データに対応付けられている1以上の属性値は、例えば、静的な属性値である静的属性値である。また、地図表現データに対応付けられている1以上の属性値は、例えば、動的に変化する動的属性値である。1以上の属性値は、1以上の静的属性値と1以上の動的属性値を含んでも良い。
【0039】
静的属性値は、例えば、地図表現データの地図としての縮尺率(適宜、単に「縮尺率」という)、地図表現データが示す領域の地図上での実施の面積(適宜、単に「面積」という)、地図の内容を示す内容情報である。内容情報は、地図表現データの完成度、地図表現データのテーマ、地図表現データに対応するメタデータ、キーワード等である。メタデータ、キーワードは、例えば、地図表現データの種類、地図表現データの領域に存在するランドスケープ名、地名等である。地図表現データの種類は、例えば、テーマパークの地図であることを示す「テーマパーク」、観光用の地図であることを示す「観光地図」、特定の領域(例えば、学校など)の地図であることを示す情報等である。
【0040】
動的属性値は、例えば、位置特定情報が示す位置と地図表現データを代表する地点との距離、地図表現データに対するユーザのアクションに関するユーザアクション情報である。ユーザアクション情報は、例えば、後述する操作情報に基づいて取得され得る情報である。
【0041】
なお、地図表現データを代表する地点とは、例えば、地図表現データの重心点、地図表現データの端のいずれかの点、地図表現データの領域の境界を構成するいずれかの点である。
【0042】
地図表現データは、ファイルに含まれることは好適である。ただし、地図表現データは、データベース内のデータでも良く、そのデータフォーマット、管理方法は問わない。地図表現データがファイルに含まれる場合、当該ファイルに2以上の地図表現データが含まれていても良い。また、一の地図表現データが2以上のファイルにより実現されても良い。つまり、一つの地図表現データが2以上のファイルに分割されていても良い。
【0043】
付加情報格納部112には、付加的な情報である付加情報が格納される。付加情報は、地図表現データに対応する付加的な情報である。付加情報は、地図表現データに対応付けられている。ここで、地図表現データに対応付けられていることは、地図表現データに含まれていても良い。地図表現データに対応付けられていることは、例えば、付加情報が地図表現データにリンク付けられていること、付加情報が地図表現データの識別子に対応付いていること、付加情報が地図表現データの識別子を含むこと等である。
【0044】
付加情報は、地図表現データに対応付いていれば良く、その種類や内容は問わない。付加情報は、出力される地図表現データの表示を変更するために使用される情報である、と言える。
【0045】
付加情報は、例えば、領域特定情報と広告情報とを含む。かかる場合、通常、広告情報に対応する広告は、領域特定情報により特定される領域に関する広告である。
【0046】
領域特定情報は、対応する地図表現データの少なくとも一部の領域を特定する情報である。領域特定情報は、例えば、矩形を構成する2点の座標値である。なお、2点の座標値は、例えば、地図表現データの中の相対的な位置を示す点の情報である。ただし、2点の座標値は、例えば、(緯度,経度)でも良い。領域特定情報は、例えば、一地点を示す情報でも良い。かかる場合、領域特定情報は、例えば、地図表現データの中の相対的な一地点の位置を示す情報、または(緯度,経度)である。
【0047】
広告情報は、端末装置2で地図表現データと共に表示される広告に関する情報である。広告情報は、端末装置2で地図表現データと共に表示される広告を含んでも良い。広告情報は、例えば、広告料を特定する広告料情報を含んでいても良い。広告は、例えば、静止画、動画、文字列、音声、またはそれらの組み合わせ等であり、そのデータタイプは問わない。
【0048】
付加情報は、例えば、領域特定情報と条件情報とを含む。かかる場合、通常、条件情報が示す条件を満たす場合、当該条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示が変更される。
【0049】
条件情報は、対になる領域特定情報により特定される領域に対する条件を示す情報である。条件情報は、例えば、日付に関する条件である日付条件を含む。条件情報は、例えば、天気に関する条件である天気条件を含む。条件情報は、例えば、日時に関する条件である日時条件を含む。
【0050】
付加情報は、例えば、操作情報を含む。操作情報は、地図表現データに対するユーザの操作に関する情報である。かかる操作は、端末装置2でのユーザの操作である。また、かかる地図表現データは、操作情報と対になる地図表現データである。また、操作情報は、例えば、地図表現データを閲覧したこと、地図表現データを閲覧した回数、地図表現データのうちで、端末装置2で表示された領域を特定する情報等である。
【0051】
受信部12は、端末装置2から各種の情報や指示等を受信する。各種の情報や指示等とは、例えば、後述する要求指示、操作情報と地図識別子等である。
【0052】
要求指示受信部121は、要求指示を端末装置2から受信する。要求指示とは、地図表現データの送信の指示である。なお、地図表現データの送信の指示は、後述する出力地図表現データの送信の指示でも良い。
【0053】
要求指示は、例えば、地図表現データを特定する特定情報を含む。なお、特定情報は、例えば、地図識別子、位置特定情報などである。特定情報が地図識別子の場合、例えば、当該地図識別子で識別される地図表現データが、出力される地図表現データとして選択されても良いし、当該地図識別子で識別される地図表現データと予め決められた条件(例えば、領域が重なる等)を満たす地図表現データが選択されても良い。また、特定情報が位置特定情報の場合、当該位置特定情報により特定される位置に対応する地図表現データが選択される。位置に対応する地図表現データとは、通常、当該位置を領域内に含む地図表現データである。
【0054】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、構成部131が行う処理である。各種の処理とは、例えば、受信された操作情報を、当該操作情報と対になる地図識別子に対応付けて格納部11に蓄積する処理である。また、各種の処理とは、例えば、受信された操作情報から、後述するアクション情報を取得し、地図識別子に対応付けて格納部11に蓄積する処理である。
【0055】
構成部131は、付加情報に応じた異なる表示態様の出力地図表現データを構成する。出力地図表現データは、地図表現データの一種である。出力地図表現データは、地図表現データ格納部111の地図表現データの一部を変更した地図表現データである。
【0056】
さらに詳細には、構成部131は、要求指示に対応する地図表現データを地図表現データ格納部111から取得する。次に、構成部131は、取得した地図表現データに対応付けられた付加情報を付加情報格納部112から取得する。そして、構成部131は、取得した加情報を用いて、取得した地図表現データから、付加情報に応じた異なる表示態様の出力地図表現データを構成する。
【0057】
付加情報が広告情報を含む場合、構成部131は、例えば、当該広告情報に応じて、当該広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる表示態様となる出力地図表現データを構成する。他の領域と異なる表示態様とする方法は、例えば、輝度や色などの画像の属性値を変更すること、表示倍率を変更する(例えば、拡大する)こと、図柄(例えば、後述する黒丸など)を配置すること等であり、その方法は問わない。
【0058】
また、広告情報が広告料情報を有する場合、構成部131は、当該広告料情報により特定される広告料に応じて、当該告料情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なるような出力地図表現データを構成する。構成部131は、例えば、広告料情報により特定される広告料が予め決められた条件を満たすほど多い広告料に対応する領域が、条件を満たさない広告料に対応する領域より、目立つ態様となるように、出力地図表現データを構成する。つまり、高い広告料を支払っている企業等の広告ほど、目立つ態様で表示されることは好適である。
【0059】
付加情報が条件情報を含む場合、構成部131は、例えば、当該条件情報が示す条件を満たす場合に、条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示態様が他の領域と異なるような出力地図表現データを構成する。構成部131は、例えば、当該条件情報が示す条件を満たす場合に、条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示態様が他の領域と比較して目立つ態様となるように、出力地図表現データを構成する。
【0060】
付加情報が操作情報を含む場合、構成部131は、例えば、同一の地図表現データでも、当該操作情報に応じて、異なる態様となるような出力地図表現データを構成する。
【0061】
なお、異なる態様となるような出力地図表現データは、付加情報に応じて、異なる態様で出力される地図表現データである出力地図表現データであり、本実施の形態では、構成部131により構成されたデータである。ただし、実施の形態2で説明するように、付加情報に応じて異なる態様となるような出力地図表現データは、端末装置が受信した地図表現データを、端末装置が受信した付加情報に応じて、異なる表示態様に構成した地図表現データをでも良い。
【0062】
送信部14は、構成部131が構成した出力地図表現データを端末装置2に送信する。
【0063】
送信部14は、例えば、同一の地図表現データでも、付加情報に応じて、端末装置2で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置2に送信する。
【0064】
送信部14は、例えば、広告情報に応じて、当該広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる表示態様となる地図表現データを端末装置2に送信する。
【0065】
送信部14は、例えば、広告料情報により特定される広告料に応じて、広告料情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、地図表現データを送信する。送信部14は、例えば、広告料情報により特定される広告料が予め決められた条件を満たすほど多い広告料に対応する領域が、条件を満たさない広告料に対応する領域より、目立つ態様で出力されるように、地図表現データを送信する。
【0066】
送信部14は、例えば、条件情報が示す条件を満たす場合に、条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、地図表現データを送信する。
【0067】
送信部14は、例えば、同一の地図表現データでも、操作情報に応じて、異なる態様で出力されるように地図表現データを送信する。
【0068】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子、出力されている出力地図表現データ等の地図識別子、出力地図表現データの全部または一部分、現在位置を示す位置特定情報である。
【0069】
端末受付部22は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報とは、例えば、特定情報を有する要求指示、各種の操作である。要求指示は、地図識別子を有していても良いし、地図識別子を有さなくても良い。
【0070】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0071】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0072】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、受信された情報から出力する情報を構成する処理である。
【0073】
また、各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた要求指示から送信する要求指示に構成する処理である。端末受付部22が要求指示を受け付けた場合、端末処理部23は、例えば、当該要求指示が地図識別子を有さない場合、現在位置を示す位置情報を取得し、ユーザ識別子を端末格納部21から取得し、当該位置情報を有する位置特定情報と当該ユーザ識別子とを有する要求指示を構成する。なお、かかる場合、要求指示は、ユーザ識別子を有さなくても良い。
【0074】
また、各種の処理とは、例えば、端末受付部22が地図識別子を有する要求指示を受け付けた場合、端末受付部22が受け付けた要求指示から送信する要求指示に構成する処理である。
【0075】
また、端末受付部22が要求指示を受け付けた場合であり、当該要求指示が地図識別子を有さず、かつ地図または地図表現データが端末装置2で表示されている場合、例えば、端末処理部23は、表示されている地図の領域を代表する地点の位置情報または表示されている地図表現データの領域を代表する地点の位置情報を取得し、ユーザ識別子を端末格納部21から取得し、当該位置情報を有する位置特定情報と当該ユーザ識別子とを有する要求指示を構成する。なお、かかる場合、要求指示は、ユーザ識別子を有さなくても良い。
【0076】
また、端末受付部22が要求指示を受け付けた場合であり、当該要求指示が地図識別子を有さず、かつ地図または地図表現データが端末装置2で表示されている場合、例えば、端末処理部23は、表示されている地図または表示されている地図表現データを取得し、ユーザ識別子を端末格納部21から取得し、当該地図または地図表現データと当該ユーザ識別子とを有する要求指示を構成する。なお、かかる場合、要求指示は、ユーザ識別子を有さなくても良い。
【0077】
端末送信部24は、各種の指示や情報を情報処理装置1に送信する。端末送信部24は、端末処理部23が構成した情報を情報処理装置1に送信する。端末送信部24は、例えば、要求指示を情報処理装置1に送信する。
【0078】
端末受信部25は、各種の情報を情報処理装置1から受信する。各種の情報とは、例えば、出力地図表現データである。
【0079】
端末受信部25は、例えば、要求指示の送信に応じて、情報処理装置1から1または2以上の出力地図表現データを受信する。
【0080】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、端末受付部22が受け付けた情報、端末受信部25が受信した出力地図表現データ等である。
【0081】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示である。ただし、出力とは、通プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、外部の装置(通常、表示装置)への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であると考えても良い。
【0082】
格納部11、地図表現データ格納部111、付加情報格納部112、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0083】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0084】
受信部12、ユーザ位置情報受信部121、要求指示受信部121、および端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0085】
処理部13、構成部131、および端末処理部23は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0086】
送信部14は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0087】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0088】
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置1の動作例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0089】
(ステップS301)受信部12は、端末装置2から要求指示を受信したか否かを判断する。要求指示を受信した場合はステップS302に行き、要求指示を受信しなかった場合はステップS306に行く。
【0090】
(ステップS302)構成部131は、ステップS301で受信された要求指示に対応する地図識別子を取得する。なお、要求指示が地図識別子を含む場合、構成部131は、要求指示が有する地図識別子を取得する。また、要求指示が端末装置2の現在位置を示す位置特定情報を含む場合、構成部131は、例えば、地図表現データと対になる領域特定情報と当該位置特定情報とを用いて、当該位置特定情報が示す位置を含む領域を示す領域特定情報と対になる地図表現データの識別子である地図識別子を地図表現データ格納部111から取得する。また、要求指示が端末装置2で出力されている地図表現データの地図識別子を含む場合、構成部131は、例えば、該地図識別子と対になる領域特定情報が示す領域と重なりがある領域の領域特定情報と対になる他の地図識別子を地図表現データ格納部111から取得する。
【0091】
(ステップS303)構成部131は、ステップS302で取得した地図識別子により識別される地図表現データを地図表現データ格納部111から取得する。
【0092】
(ステップS304)構成部131は、ステップS303で取得した地図表現データを用いて、出力地図表現データを構成する処理を行う。ステップS301に戻る。かかる構成処理について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0093】
(ステップS305)送信部14は、ステップS304で構成された出力地図表現データを、要求指示を送信してきた端末装置2に送信する。
【0094】
(ステップS306)受信部12は、端末装置2から操作情報等を受信したか否かを判断する。操作情報等を受信した場合はステップS30に行き、作情報等を受信しない場合はステップS301に戻る。
【0095】
(ステップS307)処理部13は、ステップS306で受信された操作情報等のうちの少なくとも一部の情報、またはステップS306で受信された操作情報等を用いて取得した情報を、操作情報等が有する地図識別子に対応付けて蓄積する。なお、かかる情報の蓄積先は、付加情報格納部112である。ステップS301に戻る。
【0096】
なお、
図3のフローチャートにおいて、ステップS302で取得する地図識別子は2以上でも良い。かかる場合、ステップS304で構成部131は2以上の出力地図表現データを構成しても良い。そして、ステップS305で送信部14は、構成された2以上の出力地図表現データを端末装置2に送信しても良い。
【0097】
また、
図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0098】
次に、ステップS304の構成処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0099】
(ステップS401)構成部131は、カウンタiに1を代入する。
【0100】
(ステップS402)構成部131は、ステップS303で取得した地図表現データに対応するi番目の付加情報が付加情報格納部112に格納されているか否かを判断する。i番目の付加情報が存在する場合はステップS403に行き、存在しない場合はステップS408に行く。
【0101】
(ステップS403)構成部131は、i番目の付加情報を付加情報格納部112から取得する。
【0102】
(ステップS404)構成部131は、ステップS403で取得した付加情報が条件を満たすか否かを判断する。条件を満たす場合はステップS405に行き、条件を満たさない場合はステップS407に行く。なお、条件は、付加情報の種類によって異なっても良いし、付加情報によって異なっても良い。
【0103】
(ステップS405)構成部131は、i番目の付加情報が有する領域特定情報を取得する。
【0104】
(ステップS406)構成部131は、ステップS405で取得した領域特定情報が示す領域の表示が変更されるように、ステップS303で得した地図表現データの当該領域の画像を変更する。なお、ここで、構成部131は、通常、ステップS405で取得した領域特定情報が示す領域が他の領域と比較して目立つように、表示を変更する。なお、ステップS405で取得した領域特定情報がNULLである(領域が特定できない)場合、例えば、ステップS303で得した地図表現データの全体の表示を変更する。
【0105】
(ステップS407)構成部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
【0106】
(ステップS408)構成部131は、受信された要求情報が位置特定情報を含むか否かを判断する。位置特定情報を含む場合はステップS409に行き、位置特定情報を含まない場合は上位処理にリターンする。
【0107】
(ステップS409)構成部131は、受信された要求情報に含まれる位置特定情報が条件を満たすか否かを判断する。条件を満たす場合はステップS410に行き、条件を満たさない場合は上位処理にリターンする。なお、位置特定情報が条件を満たす場合は、例えば、位置特定情報が示す位置が、ステップS303で取得した地図表現データと対になる領域特定情報が示す領域内の位置であることである。
【0108】
(ステップS410)構成部131は、出力する地図表現データの表示態様を変更する。上位処理にリターンする。
【0109】
次に、端末装置2の動作例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0110】
(ステップS501)端末受付部22は、要求指示を受け付けたか否かを判断する。要求指示を受け付けた場合はステップS502に行き、要求指示を受け付けない場合はステップS506に行く。
【0111】
(ステップS502)端末処理部23は、送信する要求指示を構成する。なお、端末処理部23は、例えば、現在位置を示す位置特定情報を取得し、当該位置特定情報を有する要求指示を構成する。また、端末処理部23は、例えば、現在出力中の出力地図表現データの地図識別子を取得し、当該地図識別子を有する要求指示を構成する。また、端末処理部23は、例えば、現在出力中の出力地図表現データの代表的な地点の位置を示す位置特定情報を取得し、当該位置特定情報を有する要求指示を構成する。また、端末処理部23は、例えば、ステップS501で受け付けた要求指示が有する地図識別子を含む要求指示を構成する。
【0112】
(ステップS503)端末送信部24は、ステップS502で構成した要求指示を情報処理装置1に送信する。
【0113】
(ステップS504)端末受信部25は、要求指示の送信に応じて、情報処理装置1から出力地図表現データを受信したか否かを判断する。出力地図表現データを受信した場合はステップS505に行き、出力地図表現データを受信しなかった場合はステップS504に戻る。
【0114】
(ステップS505)端末出力部26は、ステップS504で受信された出力地図表現データを表示する。ステップS501に戻る。
【0115】
(ステップS506)端末受付部22は、ユーザから操作を受け付けたか否かを判断する。操作を受け付けた場合はステップS507に行き、操作を受け付けなかった場合はステップS501に戻る。
【0116】
(ステップS507)端末処理部23等は、ステップS506で受け付けられた操作に応じた動作を行う。
【0117】
(ステップS508)端末処理部23は、ステップS506で受け付けられた操作に応じて、操作情報等を構成する。操作情報等とは、例えば、地図識別子、表示されている地図表現データの表示領域を特定する情報、表示されている地図表現データし対して指示された地点を示す情報等である。
【0118】
(ステップS509)端末送信部24は、ステップS508で構成された操作情報等を情報処理装置1に送信する。ステップS501に戻る。
【0119】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。情報システムAの概念図は
図1である。
【0120】
今、地図表現データ格納部111には、
図6に示す地図表現データ管理表が格納されている、とする。地図表現データ管理表は、「ID」「静的属性値」「動的属性値」「地図表現データ」を有するレコードを1以上管理している。
【0121】
「ID」は地図識別子である。「静的属性値」は地図表現データの静的属性値であり、ここでは、領域特定情報、地図表現データの縮尺率、地図表現データの面積、地図表現データの完成度、メタデータを有する。領域特定情報は、(緯度,経度)の集合であり、「ID=M01,M02」の地図表現データの形状は矩形なので、矩形の左上の地点と右下の地点の(緯度,経度)の情報を有する。また、「ID=M03」の地図表現データの頂点が8つ存在するので、領域特定情報は、8つの(緯度,経度)の情報を有する。メタデータは、ここでは、地図表現データの種類である。また、「静的属性値」は、例えば、情報処理装置1を運用する企業により、入力された情報である。
【0122】
「動的属性値」は地図表現データの動的属性値であり、ここでは、ユーザアクション情報である。ユーザアクション情報は、ユーザの操作に関する情報である操作情報から取得された情報である。ユーザアクション情報は、ここでは、「DL回数」「月間ビュー数」「平均アクセス時間」「評価値」を有する。
【0123】
「DL回数」は、今までに1以上の端末装置2にダウンロードされ、1以上の端末装置2に表示された総回数である。なお、「DL回数」は、今まで1以上の端末装置2にダウンロードされた総回数でも良い。「月間ビュー数」は、その月または前月に、1以上の端末装置2に表示された総回数である。「平均アクセス時間」は、端末装置2で表示されている時間の平均値である。「評価値」は、ユーザが入力した評価値の平均値である。
【0124】
「動的属性値」は、端末装置2から受信された操作情報を用いて、情報処理装置1の処理部13が取得した情報である。つまり、情報処理装置1の受信部12は、例えば、端末装置2で地図表現データが表示された場合に、表示された地図表現データの地図識別子を受信する。そして、処理部13は、当該地図識別子と対になる「DL回数」と「月間ビュー数」とを1、インクリメントする。なお、表示された地図表現データの地図識別子を受信した後、処理部13は、図示しない時計を用いて、表示時間の計測を開始する。
【0125】
また、情報処理装置1の受信部12は、端末装置2で地図表現データが未表示となった場合に、未表示となった旨の情報または地図識別子を受信する。そして、処理部13は、端末装置2で地図表現データが表示されていた時間(表示時間の計測の開始からの時間)を取得する。そして、処理部13は、かかる時間を用いて「平均アクセス時間」を変更する。
【0126】
また、情報処理装置1の受信部12は、端末装置2から地図識別子と評価値とを受信する。そして、処理部13は、当該地図識別子と対になる評価値の平均値を変更する。なお、処理部13は、動的属性値を用いて、評価値を算出しても良い。例えば、処理部13は、「DL回数」「月間ビュー数」「平均アクセス時間」のいずれか1以上の値が大きいほど、高い評価となる評価値を算出する。
【0127】
なお、「地図表現データ」は、ここでは画像データである。「地図表現データ」は、画像ファイルでも良いことは言うまでもない。
【0128】
また、付加情報格納部112には、
図7に示す付加情報管理表が格納されている。付加情報管理表は、「ID」「種類情報」「付加情報」を有する1または2以上のレコードを含む。「付加情報」は「出力情報」「URL」「表示態様決定情報」「領域決定情報」を有する。「ID」はレコードを識別する情報である。「種類情報」は、付加情報の種類を示す情報であり、ここでは、「種類情報」は、例えば、付加情報が広告情報を含むことを示す「広告」、付加情報が条件情報を含むことを示す「条件」、または付加情報が操作情報を含むことを示す「操作」である。「出力情報」は、地図表現データ上に配置される情報である。「URL」は「出力情報」が指示された場合に呼び出されるウェブページのURLである。「表示態様決定情報」は表示態様が決定されるための使用される情報であり、表示を変更するための条件を特定する情報である。「領域決定情報」は表示態様が変更され得る領域を示す情報である。なお、「領域決定情報」がNULL「-」である場合、出力地図表現データの全体が変更され得る。
【0129】
また、格納部11は、
図8に示す地名位置対応表を有する。地名位置対応表は、地名情報と位置情報との対応を示す表である。
【0130】
かかる状況において、ユーザの端末装置2には、
図9に示す「古地図等提供サービス」のアプリの画面が表示されている。とする。
【0131】
そして、ユーザは、地名情報「A地点」を入力し(
図9の901参照)、
図9の地図要求ボタン902を押下した、とする。すると、端末受付部22は、地図表現データの要求指示を受け付ける。次に、受け付けた要求指示には地名情報は含まれるので、端末処理部23は、位置特定情報「A地点」を取得する。次に、端末処理部23は、位置特定情報「A地点」を有する要求指示を構成する。次に、端末送信部24は、当該要求指示を情報処理装置1に送信する。
【0132】
次に、情報処理装置1の受信部12は、位置特定情報「A地点」を有する要求指示を端末装置2から受信する。
【0133】
次に、構成部131は、受信された位置特定情報「A地点」と対になる位置情報(x
a,y
a)を
図8の地名位置対応表から取得する。そして、構成部131は、位置情報(x
a,y
a)を領域に含む地図表現データを
図6の地図表現データ管理表から検索する。そして、構成部131は、「ID=M02」のレコードの領域特定情報で特定される領域内に、位置情報(x
a,y
a)が含まれる、と判断した、とする。そして、構成部131は、「M02」により識別される地図表現データを
図6の地図表現データ管理表から取得する。
【0134】
次に、構成部131は、地図識別子「M02」と対になる1番目の付加情報(「ID=1」の付加情報)、2番目の付加情報(「ID=2」の付加情報)、3番目の付加情報(「ID=53」の付加情報)、4番目の付加情報(「ID=75」の付加情報)を
図7に示す付加情報管理表から取得する。
【0135】
次に、構成部131は、種類情報「広告」に対応する2つの広告料情報(「ID=1」の1000円、「ID=2」の100円)を取得し、当該広告料情報が示す広告料が最大の「ID=1」の広告情報(出力情報)を、「ID=2」の広告情報より優先することを決定する。そして、構成部131は、「M02」の地図表現データに、「ID=1」の出力情報を付加した地図表現データを構成する。かかる「ID=1」の出力情報は、
図10の1001である。また、構成部131は、「ID=1」の領域特定情報(x
1,y
1)により示される位置に図柄(ここでは、黒丸)1102を付加し、広告1101と図柄1102とを繋ぐ線を付加する。
【0136】
また、構成部131は、ユーザが、次の広告が存在することを示すボタン(三角形)1103を指示した場合に、「ID=2」の出力情報を表示する画面を、「M02」の地図表現データを用いて、構成する。また、構成部131は、「ID=1」「ID=2」の各出力情報をボタンとし、対応するURLを各ボタンに付加する、とする。つまり、ボタンである出力情報がユーザにより指示された場合、付加されているURLにより識別されるウェブページが端末装置2で表示される。
【0137】
次に、構成部131は、3番目の付加情報(「ID=53」の付加情報)の表示態様決定情報「11月25日」を取得する。かかる情報は、日付条件である。そして、構成部131は、図示しない時計から本日の日付「11月5日」を取得する。そして、構成部131は、日付に関して、予め保持している条件「日付条件が示す日から1ヶ月前<=本日の日付<=日付条件が示す日」(つまり、本日が、日付条件が示す日(ここでは、AA祭りの日)の前の1ヶ月から日付条件が示す日までであるという条件)を満たすか否かを判断する。なお、予め保持している条件は、格納部11に格納されている、とする。
【0138】
また、ここで、本日の日付「11月5日」は、AA祭りの日「11月25日」の前の1ヶ月以内であるので、構成部131は、日付条件を満たす、と判断する。次に、構成部131は、「ID=53」の出力情報「AA祭り」を「ID=53」の領域特定情報(x4,y4)(x5,y5)により特定される矩形領域1105に付加する。また、構成部131は、「ID=53」のURLを矩形領域1105のボタンに付加する。なお、矩形領域1105のボタンがユーザにより押下されることにより、対応するURLで識別されるウェブページ(AA祭りのホームページ)が表示される、とする。
【0139】
次に、構成部131は、4番目の付加情報(「ID=75」の付加情報が有する表示態様決定情報「月間ビュー数>=1000」を
図7の表から取得する。そして、構成部131は、「M02」と対になる月間ビュー数「1295」を
図6の表から取得する。次に、構成部131は、月間ビュー数「1295」は、表示態様決定情報「月間ビュー数>=1000」が示す条件を満たす、と判断する。次に、構成部131は、地図表現データ全体の輝度を上げ、全体を目立つ態様に変更し、出力地図表現データを構成する。なお、
図10の地図表現データの周辺の網掛けは、輝度が上がったことを示す。
【0140】
次に、送信部14は、構成された出力地図表現データを、要求指示を送信してきた端末装置2に送信する。
【0141】
次に、端末装置2の端末受信部25は、要求指示の送信に応じて、情報処理装置1から出力地図表現データを受信する。
【0142】
次に、端末出力部26は、受信された出力地図表現データを表示する。かかる出力例は、
図10である。
【0143】
次に、ユーザは、
図10のレストランXの広告のボタンを押下した場合、当該ボタンに対応するURLにより識別されるウェブページ(レストランXのホームページ)が端末装置2に出力される。
【0144】
また、ユーザがボタン1103を押下した場合、
図11に示すように、広告の領域に「shopY」の広告が表示される。
【0145】
以上、本実施の形態によれば、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データをユーザに提供できる。
また、本実施の形態によれば、広告料に応じて、当該広告料を特定する広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
また、本実施の形態によれば、領域に対応する条件情報が示す条件を満たす場合に、当該条件情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
また、本実施の形態によれば、領域に対応する日付条件を満たす場合に、当該日付条件と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0146】
また、本実施の形態によれば、操作情報に応じて、異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0147】
なお、本実施の形態の具体例によれば、ユーザの現在位置を用いて、出力する地図表現データを変更するような処理は行わなかった。しかし、構成部131は、ユーザの現在位置を用いて、出力する地図表現データを変更するような処理は行なっても良い。例えば、ユーザの現在位置を特定する位置特定情報が示す位置が、地図表現データに対応する領域特定情報が示す領域内に存在するか否かを判断し、領域内に存在する場合と領域内に存在しない場合とで、地図表現データの表示態様を変更しても良い。かかる場合、ユーザの現在位置に応じても、異なる表示態様の地図表現データをユーザに提供できることとなる。かかることは実施の形態2においても同様である。
【0148】
また、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、表現している領域を特定する領域特定情報を含む1以上の属性値に対応付けられたデータであり、地図を表現した1以上の地図表現データが格納される地図表現データ格納部と、前記地図表現データに対応付けて、付加的な情報である付加情報が格納される付加情報格納部とを具備する記録媒体にアクセス可能なコンピュータを、同一の地図表現データでも、前記付加情報に応じて、端末装置で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置に送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
【0149】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記付加情報に応じて、異なる態様で出力される地図表現データである出力地図表現データを構成する構成部としてさらに機能させ、前記送信部は、前記出力地図表現データを前記端末装置に送信するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
【0150】
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1との違いは、出力地図表現データを情報処理装置で構成するのではなく、端末装置で構成することである。
【0151】
本実施の形態における情報システムBの概念図は、構成要素の符号を除いて、
図1と同様である。情報システムBは、情報処理装置3、および1または2以上の端末装置4を備える。情報処理装置3は、いわゆるサーバ装置であり、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等、その種類は問わない。端末装置4は、ユーザが使用する端末であり、いわゆるスマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、PC等、その種類は問わない。
【0152】
図12は、本実施の形態における情報システムBのブロック図である。
【0153】
情報処理装置3は、格納部11、受信部12、処理部33、送信部34を備える。
【0154】
端末装置4は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部43、端末送信部24、端末受信部45、端末出力部26を備える。
【0155】
情報処理装置3を構成する処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受信された要求指示に対応する地図表現データ、および1または2以上の付加情報を取得する処理である。また、各種の処理は、例えば、受信された要求指示に応じて、送信する情報を構成する処理である。
【0156】
送信部34は、処理部33が取得した地図表現データおよび1以上の付加情報を端末装置4に送信する。また、送信部34は、処理部33が構成した情報を端末装置4に送信する。
【0157】
送信部34は、同一の地図表現データでも、付加情報に応じて、端末装置4で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置4に送信する。
【0158】
送信部34は、広告情報に応じて、広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる表示態様となる地図表現データを端末装置4に送信する。
【0159】
送信部34は、広告料情報により特定される広告料に応じて、広告料情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、地図表現データを送信する。
【0160】
送信部34は、条件情報が示す条件を満たす場合に、条件情報と対になる領域特定情報により特定される領域の表示態様が他の領域と異なるように、地図表現データを送信する。
【0161】
送信部34は、同一の地図表現データでも、操作情報に応じて、異なる態様で出力されるように地図表現データを送信する。
【0162】
端末装置4を構成する端末処理部43は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受信部45が受信した地図表現データと1以上の付加情報とを用いて、出力地図表現データを構成する処理である。かかる、出力地図表現データを構成する処理は、上述した構成部131の処理と同様であり、既に説明したので、詳細な説明は省略する。
【0163】
端末受信部45は、地図表現データと1以上の付加情報とを、情報処理装置3から受信する。
【0164】
処理部33、および端末処理部43は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部33の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0165】
送信部34、および端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0166】
端末受信部45は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0167】
次に、情報システムBの動作について説明する。まず、情報処理装置3の動作例について、
図13のフローチャートを用いて説明する。
図13のフローチャートにおいて、
図3のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0168】
(ステップS1301)処理部33は、ステップS303で取得された地図表現データと対になる1以上の付加情報を、付加情報格納部112から取得する。
【0169】
(ステップS1302)送信部34は、ステップS303で取得された地図表現データとステップS1301で取得された1以上の付加情報とを、端末装置4に送信する。ステップS301に戻る。
【0170】
なお、
図13のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0171】
次に、端末装置4の動作例について、
図14のフローチャートを用いて説明する。
図14のフローチャートにおいて、
図5のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0172】
(ステップS1401)端末受信部45は、地図表現データ等を受信したか否かを判断する。地図表現データ等を受信した場合はステップS1402に行き、地図表現データ等を受信しない場合はステップS1401に戻る。なお、地図表現データ等とは、地図表現データと1以上の付加情報である。
【0173】
(ステップS1402)端末処理部43は、ステップS1401で受信された地図表現データと1以上の付加情報とを用いて、出力地図表現データを構成する。かかる構成処理の処理内容について、
図4のフローチャートを用いて説明した処理と同様であるので、説明を省略する。
【0174】
以上、本実施の形態によれば、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データをユーザに提供できる。
また、本実施の形態によれば、広告料に応じて、当該広告料を特定する広告情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
また、本実施の形態によれば、領域に対応する条件情報が示す条件を満たす場合に、当該条件情報と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
また、本実施の形態によれば、領域に対応する日付条件を満たす場合に、当該日付条件と対になる領域特定情報で特定される領域の表示態様が他の領域と異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0175】
また、本実施の形態によれば、操作情報に応じて、異なる地図表現データをユーザに提供できる。
【0176】
さらに、本実施の形態における情報処理装置3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、表現している領域を特定する領域特定情報を含む1以上の属性値に対応付けられたデータであり、地図を表現した1以上の地図表現データが格納される地図表現データ格納部と、前記地図表現データに対応付けて、付加的な情報である付加情報が格納される付加情報格納部とを具備する記録媒体にアクセス可能なコンピュータを、同一の地図表現データでも、前記付加情報に応じて、端末装置で異なる態様で表示されるように地図表現データを端末装置に送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
【0177】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記送信部は、前記地図表現データと前記付加情報とを前記端末装置に送信するものとして、コンピュータを機能させるためのプログラムであることは好適である。
【0178】
また、本実施の形態における端末装置4を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、要求指示を送信する端末送信部と、地図表現データと1以上の付加情報とを情報処理装置から受信する端末受信部と、端末受信部が受信した地図表現データと1以上の付加情報とを用いて、出力地図表現データを構成する端末処理部と、出力地図表現データを出力する端末出力部として機能させるためのプログラムである。なお、端末処理部の処理例の詳細は、
図4の処理である。
【0179】
また、
図15は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図15は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図16は、システム300のブロック図である。
【0180】
図15において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0181】
図16において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0182】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0183】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0184】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0185】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0186】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一
【0187】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。つまり、情報処理装置1は、スタンドアロンで動作しても良い。
【0188】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0189】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、付加情報に応じて、表示態様を変更した地図表現データをユーザに提供できるという効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0190】
1、3 情報処理装置
2、4 端末装置
11 格納部
11 納部
12 受信部
13、33 処理部
14、34 送信部
21 端末格納部
22 端末受付部
23、43 端末処理部
24 端末送信部
25、45 端末受信部
26 端末出力部
111 地図表現データ格納部
112 付加情報格納部
121 ユーザ位置情報受信部
121 要求指示受信部
131 構成部