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特許7067830充填レベルを監視するソーセージケーシング保管器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】充填レベルを監視するソーセージケーシング保管器
(51)【国際特許分類】
   A22C 11/02 20060101AFI20220509BHJP
【FI】
A22C11/02
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020118430
(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公開番号】P2021019579
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】19188647
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503209940
【氏名又は名称】アルベルト ハントマン マシネンファブリク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ベハレ, マンフレッド
(72)【発明者】
【氏名】シュミッド, クラウス
(72)【発明者】
【氏名】シュトローム, クルト
(72)【発明者】
【氏名】ベッツ, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】メルク, ヨヘン
(72)【発明者】
【氏名】シュリーザー, ゲルハルド
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-192068(JP,A)
【文献】特開2012-184074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーセージ生産におけるひだ寄せケーシングスティック保管器(3)内のひだ寄せケーシングスティック(1)の充填レベルを決定する方法であって、前記ひだ寄せケーシングスティック(1)を分離するために、
前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)において、第1の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティック(1)を有する列Rが、最初のストロークサイクル中に傾斜面に沿って分離エッジ(20)の向こうへプッシャ(4)によって押しやられ、
前記列Rの最後のひだ寄せケーシングスティック(1)が前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられると、前記プッシャ(4)が、前記傾斜面に沿って後ろへ移動し、第2の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティック(1)を有する列Rが、前記プッシャ(4)によって取り出され、別のストロークサイクルで前記分離エッジ(20)に向かう方向に押される、方法において
制御装置(22)が、前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられひだ寄せケーシングスティックの数から、前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)内のひだ寄せケーシングスティック(1)の前記充填レベルを決定し、
前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)内のひだ寄せケーシングスティック(1)の前記充填レベルが、前記プッシャが再び後ろへ移動する前に、あるストロークサイクルで前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられる列Rのひだ寄せケーシングスティック(1)の数に応じて決定されること
を特徴とする、方法。
【請求項2】
遅くとも列のひだ寄せケーシングスティックの数が「1」であるときに、制御装置(22)が警告信号を出力することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
センサ(16)が、前記分離エッジ(20)の領域内に設けられ、ひだ寄せケーシングスティック(1)が前記分離エッジを通過したかどうかを検出することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記制御装置(22)が、前記センサ(16)を用いて前記充填レベルを決定することを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記充填レベルの光学的および/または音響的表示用の信号が、決定された前記充填レベルに応じて出力されることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
警告信号が、出力され、視覚的および/または音響的に指示されることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ストロークサイクル中に前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられた列をなすひだ寄せケーシングスティックの数が、センサ信号によってカウントされること、および/または、
前記数が、センサ(16)が、前記分離エッジ(20)の領域内で列の一番上のひだ寄せケーシングスティックを検出したときに前記プッシャがとる前記プッシャ(4)の位置に基づいて、かつ前記ひだ寄せケーシングスティックの直径に基づいて決定されること
を特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ひだ寄せケーシングスティック(1)を前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)内に充填した後、前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられたひだ寄せケーシングスティック(1)の数がカウントされることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
決定された前記充填レベルに応じて信号が生成され、前記信号により、ひだ寄せケーシングスティック(1)が供給装置によって自動化された方法で前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)に供給されること、および/または生産速度が落とされること、を特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ひだ寄せケーシングスティックを収容するためのひだ寄せケーシングスティック保管器(3)を備えた、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行するための装置であって、
プッシャ(4)を備え、前記プッシャ(4)が、
第1の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティック(1)を有する列を最初のストロークサイクルで傾斜面に沿って次々と前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやることができ、
前記列Rの最後のひだ寄せケーシングスティックが前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられ後、前記傾斜面に沿って後へ移動することができ、次いで、第2の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティック(1)を有する後続の列Rを取り出し、前記列Rを別のストロークサイクルで前記分離エッジ(20)の方向に押すことができる、
装置において、
前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)内のひだ寄せケーシングスティック(1)の前記充填レベルが、前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられひだ寄せケーシングスティックの数から決定され得るように形成された制御装置(22)であって、前記ひだ寄せケーシングスティック保管器(3)内のひだ寄せケーシングスティック(1)の前記充填レベルが、前記プッシャが再び後ろへ移動する前に、あるストロークサイクルで前記分離エッジ(20)の向こうへ押しやられる列Rのひだ寄せケーシングスティック(1)の数に応じて決定され得る、制御装置(22)により特徴付けられている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1および11の前文に記載の、ソーセージ生産におけるひだ寄せケーシングスティック保管器内のひだ寄せケーシングスティックの充填レベルを決定するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる方法およびかかる装置は、例えば、独国特許出願公開第4223128号明細書から既に知られている。
【0003】
リンキングラインを有するソーセージの自動生産では、ひだ寄せソーセージケーシング、すなわちスタッフィングプロセスに提供されるひだ寄せケーシングスティックは、ひだ寄せケーシングスティック保管器またはソーセージケーシング保管器内に保管される。ひだ寄せケーシングスティックを取付装置内へ個々に移動させるために、ひだ寄せケーシングスティックは、光バリヤと傾斜面に沿って移動するプッシャとを用いて分離される。各分離プロセスでは、1つのひだ寄せケーシングスティックだけが分離エッジを越えて取付装置内へ移動される。ひだ寄せケーシングスティック保管器の充填レベルに応じて、プッシャは、列をなす複数のひだ寄せケーシングスティックを分離エッジに向かう方向に連続的に上方へ同時に移動させることができる。光バリヤがひだ寄せケーシングスティックを検出せずにプッシャが上端位置まで駆動されれば、プッシャ上にひだ寄せケーシングスティックはもはや配置されていない。フィードスロープの下の完全な戻りストロークで、他のひだ寄せケーシングスティックがプッシャの前で再び転がることができる。ひだ寄せケーシングスティック保管器の充填レベルに応じて、または内径サイズ、すなわちひだ寄せケーシングスティックの直径に応じて、1つまたは複数のひだ寄せケーシングスティックをプッシャの前に配置することができる。ひだ寄せケーシングスティック保管器の充填レベルが低い場合、1つのひだ寄せケーシングスティックだけが下方への運動中にプッシャの前に転がる。
【0004】
そこで、オペレータはひだ寄せケーシングスティック保管器内の充填レベルを常に監視しなければならず、ひだ寄せケーシングスティックが不足しているために生産プロセスが停止しないように、ひだ寄せケーシングスティックを早期に再充填しなければならないという問題が生じる。
【発明の概要】
【0005】
そこから進んで、本発明は、追加のセンサを必要とせずに、簡単で安価な方法で充填レベルを監視するという目的に基づいている。
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1および11の特徴によって満たされる。
【0007】
本発明による方法では、ひだ寄せケーシングスティックは、ひだ寄せケーシングスティック保管器内に保管される。これらのひだ寄せケーシングスティックは、第1の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティックを有する列Rをなして、最初のストロークサイクル中に傾斜面に沿って分離エッジの方向にプッシャによって押される。次いで、ひだ寄せケーシングスティックは、分離エッジの向こうへ次々と押しやられ、センタリング装置へ移送され得る。列Rの最後のひだ寄せケーシングスティックが分離エッジの向こうへ押しやられた後、プッシャは傾斜面に沿って後ろへ移動し、第2の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティックを有する別の列Rがプッシャによって取り出され、別のストロークサイクルで分離エッジに向かう方向に押され得る。これは、ストロークサイクルが次々と繰り返される間にひだ寄せケーシングスティック保管器内のひだ寄せケーシングスティックの数が減少することを意味する。本発明によれば、ひだ寄せケーシングスティック保管器内のひだ寄せケーシングスティックの充填レベルは、このとき、分離エッジの向こうへ押しやられひだ寄せケーシングスティックの数から決定することができる。これは、充填レベルが、充填レベルゲージなどの追加のセンサを必要とせずに制御装置によって決定され得ることを意味する。したがって、ひだ寄せケーシングスティック保管器に補充される必要があるときに充填レベルを確実に評価することができ、ひだ寄せケーシングスティックが不足しているせいで生産プロセスが停止することはないことが保証される。
【0008】
ひだ寄せケーシングスティック保管器内のひだ寄せケーシングスティックの充填レベルは、プッシャが再び後ろへ動かされる前、特に傾斜面の下の領域まで完全に後ろへ動かされる前、ストロークサイクルで分離エッジの向こうへ押しやられ、列のひだ寄せケーシングスティックの数に応じて決定されることが特に有利である。充填レベルが下がると、プッシャ上に転がるひだ寄せケーシングスティックの数はますます少なくなる、すなわち、連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティックの列は、充填レベルが高い場合よりも少ない数のひだ寄せケーシングスティックを有する。したがって、制御装置は、一定充填レベルを、決定された数、すなわち、(制御装置に入力される対応する内径または直径に対する)列をなす決定されたひだ寄せケーシングスティックの数に割り当てることができる。例えば、所与の時点で保管器内に一定数のひだ寄せケーシングスティックしか存在しないと結論付けることができる。この手法の利点は、ひだ寄せケーシングスティック保管器内に最初に導入されたひだ寄せケーシングスティックの数が不明であっても充填レベルが決定され得ることである。これは、例えば、ひだ寄せケーシングスティックの新しいパックがひだ寄せケーシングスティック保管器内に導入され、一定数のひだ寄せケーシングスティックが、これらのひだ寄せケーシングスティックが不良または使用不可であるために事前に除去されている場合、それにもかかわらず充填レベルに関する信頼できる正確な声明がなされ得ることを意味する。システムが稼働され、ひだ寄せケーシングスティック保管器内にひだ寄せケーシングスティックが実際にいくつあるかに関する知識がない状態でひだ寄せケーシングスティック保管器に部分的にしか充填されない場合でも、すぐに充填レベルを決定する手順を開始することができる。
【0009】
好ましい一実施形態によれば、列のひだ寄せケーシングスティックの数が1つだけであれば、制御装置は、例えば、信号、すなわち表示用の警告信号を生成する。この警告信号は、ひだ寄せケーシングスティックを補充するようオペレータに視覚的および/または音響的に促す。プッシャが完全に後ろへ移動してから、次いで後続のストロークサイクル中にひだ寄せケーシングスティックを1つしか分離エッジの向こうへ押しやらなければ、列内の数は「1」と決定される。制御装置に知られている内径サイズに応じて、この場合もやはり、上述したように、この時点で一定数のひだ寄せケーシングスティック(各ケーシング内径に対して経験的に決定される)しか保管器内に配置されていないと結論付けることができる。その場合、制御装置によって生成される対応する信号は最低レベルを表す。しかしながら、ひだ寄せケーシングスティックの数が1より大きい場合に対応する警告信号を出力することもできる、すなわち、例えば、列をなすひだ寄せケーシングスティックの数が3つ以上の場合に早期警告が与えられることを意味する。
【0010】
本発明によれば、センサ、特に光バリヤが分離エッジの領域内に設けられ、光バリヤは、ひだ寄せケーシングスティックがこの領域を通過したかどうかを検出する。「分離エッジの領域内」は、分離エッジの後ろの傾斜面の上部領域内または分離エッジの後ろの転がり面上を意味する(ここで、エッジからのセンサまでの距離は5~30mmの範囲である)。プッシャが最上位置まで動かされ、センサがもはや信号を出力しなければ、プッシャの前にひだ寄せケーシングスティックはもはやなく、プッシャを後ろへ移動させることができると見なすことができる。
【0011】
制御装置は、既存のセンサを用いて、特にさらに、保管されたひだ寄せケーシングスティックの直径および/またはプッシャの位置によって、充填レベルを決定することができる。
【0012】
決定された充填レベル(一定内径の場合、1ストロークサイクルで列をなすひだ寄せケーシングスティックの数に対応する)に応じて、次いで信号を生成し、例えば視覚的および/または音響的に表示することができる。信号は、決定された充填レベルに応じて変化することが好ましい。これにより、オペレータは充填レベルを監視し、早期に警告を受けることが可能になる。
【0013】
最低レベルを下回った場合、補充が必要であることをオペレータに指示する警告信号が出力され、視覚的および/または音響的に表示されることも可能である。
【0014】
例えば、コントロールパネル上でまたは個別の信号ランプ上で、ゆっくり点滅してから、次第に速くなり、連続光になるまでのエスカレーションステップを提供することもできる。断続的音響信号が、より速い音および/またはより大きい音を出すことができる。
【0015】
ストロークサイクル中に列をなして分離エッジの向こうへ押しやられたひだ寄せケーシングスティックの数はセンサ信号によってカウントされることが可能である。この目的のために、カウンタがセンサ信号をカウントまたは加算することができる。代替的または追加的に、上記の数は、センサが分離エッジの領域内で列の一番上のひだ寄せケーシングスティックを検出したときにプッシャがとるプッシャの位置に基づいて、かつひだ寄せケーシングスティックの直径に基づいて決定されることが可能である。プッシャの前にあるひだ寄せケーシングスティックの数は、生じるプッシャ/センサの距離および既知の直径から決定することができる。
【0016】
これらの解決策は、既存の構成要素を使用して実施するのが容易であり、特に安価である。
【0017】
ひだ寄せケーシングスティック保管器内に導入されたひだ寄せケーシングスティックの数が知られている場合、分離エッジの向こうへ押しやられたひだ寄せケーシングスティックの数を、例えば、センサの信号をカウントまたは加算する制御装置内のカウンタによって単純にカウントすることも代替的に可能である。分離エッジの向こうへ押しやられた一定数のひだ寄せケーシングスティックから、次いで、対応する信号を光学的および/または音響的表示に出力することができる。
【0018】
決定された充填レベルに応じて信号が生成され、この信号により、ひだ寄せケーシングスティックは供給装置によって自動化された方法で、すなわち一定充填レベルを下回ったときに供給されることも可能である。加えてまたは代替的に、連続生産を確保するために生産速度を落とすことも可能である。
【0019】
上記方法を実行するための装置がプッシャを備え、プッシャは、最初のストロークサイクルで第1の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティックを有する列を傾斜面に沿って分離エッジの向こうへ押しやることができ、列の最後のひだ寄せケーシングスティックが分離エッジの向こうへ押しやられ後で後ろへ移動することができ、次いで、第2の数の連続的に配置されたひだ寄せケーシングスティックを有する列を取り出し、別のストロークサイクルでそれらのひだ寄せケーシングスティックを分離エッジの方向に分離エッジの向こうへ押しやることができる。本発明によれば、制御装置が提供され、制御装置は、ひだ寄せケーシングスティック保管器内のひだ寄せケーシングスティックの充填レベルが分離エッジの向こうへ押しやられるひだ寄せケーシングスティックの数を決定することができる[原文ママ]ように形成される。
【0020】
本発明について、下記の図を参照して以下により詳細に説明するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明による装置を概略的に示す断面図である。
図2a】充填レベルが変化した図1に示す装置の簡略部分断面図である。
図2b】充填レベルが変化した図1に示す装置の別の簡略部分断面図である。
図2c】充填レベルが変化した図1に示される装置の別の簡略部分断面図である。
図2d】充填レベルが変化した図1に示される装置の別の簡略部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、ひだ寄せケーシングスティックを分離するための本発明による装置の一実施形態を示し、この実施形態によれば、それに対応して分離されたひだ寄せケーシングスティック1をスタッフィングチューブ2上に引き寄せることができる。
【0023】
ひだ寄せケーシングスティック1は、ひだ寄せケーシングスティック保管器3内に配置される。ひだ寄せケーシングスティックは、プッシャ4で列Rをなして取り出され、分離エッジ20の方向に押される。次いで、ひだ寄せケーシングスティックは、例えば、スタッフィングチューブ2上に引き寄せられるためにセンタリング装置6の案内面5に既知の方法で供給され得る。ひだ寄せケーシングスティック保管器3は、水平面に対して角度をなす傾斜面の形をとるベース壁7を有する。プッシャ4はこの傾斜面に沿って移動する。プッシャ4は押し面8を備え、押し面8の寸法は、例えば内径が13~130mmのひだ寄せケーシングスティックの直径に適合する。上下に配置されたひだ寄せケーシングスティック1の1列Rだけが、プッシャ4によって分離エッジ20の方向に移送される。プッシャ4はそこで、例えば、保管容器3のベース壁7に沿って2つの磁気継手9によって案内される。例えば、磁気継手9用の案内磁石10が無端コンベヤベルト11に取り付けられ、無端コンベヤベルト11は2つのコンベヤローラ12の上で誘導される。したがって、プッシャ4は、搬送方向ならびに搬送方向とは逆の方向に移動させることができる。この駆動は、図示されていないサーボモータで行うことができる。ひだ寄せケーシングスティック保管器3のベース壁7の上端および下端にはそれぞれ端スイッチを配置することができ、端スイッチはプッシャ4によってトリガされ、プッシャ4の運動方向を逆にすることができる。しかしながら、ひだ寄せケーシングスティックが分離エッジ20の領域内でセンサ16、例えば光バリヤによって検出されないとき、または端位置がサーボモータの制御装置によって決定された場合、プッシャは逆方向に動くことも可能である。
【0024】
プッシャ4の側面13は、搬送方向に接触して配置されており、プッシャ4がベース壁7の下端に戻ったときにひだ寄せケーシングスティック1が損傷しないように傾斜面として形成される。ひだ寄せケーシングスティック保管器3はベース面14も有し、ベース面14は、ベース壁7に向かう方向に傾斜しており、水平面に対しても傾斜している。ひだ寄せケーシングスティック保管器3に存在するひだ寄せケーシングスティック1は、次いでひだ寄せケーシングスティック1の自重によりプッシャ4の方向に転がり、その結果、ひだ寄せケーシングスティック1はプッシャ4によってベース壁7の上端まで搬送される。ベース面14には凹所が形成されており、凹所は、プッシャ4のプッシャ面8をベース面14の後ろに戻すことができるという程度までプッシャ4を搬送方向とは逆の方向に移動させたときにプッシャ4を収容し、その結果、すべてのひだ寄せケーシングスティック1をひだ寄せケーシングスティック保管器3から外へ搬送することができる。
【0025】
分離エッジ20に隣接して転がり面15があり、ひだ寄せケーシングスティックは、転がり面15を経由してセンタリング装置6の案内面5に到達する。
【0026】
装置6は制御装置22をさらに備え、以下でより詳細に説明するように、制御装置22は、ひだ寄せケーシングスティック保管器3内のひだ寄せケーシングスティックの充填レベルが、分離エッジ20の向こうへ押しやられるひだ寄せケーシングスティックの数から決定され得るように形成される。この目的のために、制御装置22はいくつかの信号を評価する。例えば、信号S内径は、制御装置22に入力することができ、ひだ寄せケーシングスティックの直径dを示す。さらに、信号S位置プッシャは、例えばサーボ駆動の制御装置により制御装置22内へ送ることができ、プッシャの位置を示す。さらに、センサ信号Sセンサもまた制御装置22へ送ることができ、ひだ寄せケーシングスティックがセンサ16の領域を通過したかどうかを示す。
【0027】
本発明の方法について以下により詳細に説明するものとする。例えば、段ボール箱からのひだ寄せケーシングスティック1が、オペレータによってひだ寄せケーシングスティック保管器3内に充填される。あるいは、ひだ寄せケーシングスティックは自動供給装置(図示せず)によって供給されることも可能である。傾斜したベース面14により、ひだ寄せケーシングスティック1は、傾斜したベース壁7の下端に向かう方向に転がる。
【0028】
図2から分かるように、プッシャ4は、最初にひだ寄せケーシングスティック保管器のベース面14の下に配置される。次いで、プッシャ14は、サーボ駆動によって分離エッジ20に向かう方向に上方へ動かされ、ひだ寄せケーシングスティック1の列Rを取り出す。1列のひだ寄せケーシングスティックの数は「3」である。次いで、プッシャ4は、図2bに示すように、一番上のひだ寄せケーシングスティックが分離エッジ20の上を転がるまで列Rをエッジ20に向かって移動させる。センサ16、すなわち現在光バリヤが、そこでひだ寄せケーシングスティック1の短時間存在を検出することができる。次いで、ひだ寄せケーシングスティックは、転がり面15およびフィードブリッジ25の上を案内面5上にまで転がることができる。プッシャ4の搬送運動は、一度に1つのひだ寄せケーシングスティックだけが分離されるように制御装置22によって止められる。新しいひだ寄せケーシングスティックが中央に配置されると、プッシャ4は、ひだ寄せケーシングスティック1が検出され転がり落ちることができるまで、再び上方へ移動する。列Rのすべてのひだ寄せケーシングスティックが分離エッジ20の向こうへ押しやられると、このことは、例えば、ひだ寄せケーシングスティックの数が以下に説明するように、特に内径サイズの値とプッシャ位置の値の比較から決定されることで制御装置22によって認識される。次いで、プッシャ4は再び反対方向に下方へ移動する。逆の運動もまた、プッシャの最上位置で作動される端スイッチによって、またはサーボ駆動制御装置によってトリガされ得る。次いで、プッシャ4はベース壁7の下端に到達することができ、そこでプッシャ4は例えば下端スイッチをトリガし、それによってプッシャ4の運動が止められ、プッシャ4の運動方向は再び逆にされる。しかしながら、サーボ駆動の制御装置がその方向を逆にすることも可能である。図2bから分かるように、プッシャは、次いで、2つのひだ寄せケーシングスティックをいくつか有する別の列R(図示せず)を収容することになる。この後続のストロークサイクルでは、2つのひだ寄せケーシングスティックが分離エッジ20に向かう方向に押されることになり、両方のひだ寄せケーシングスティックがエッジ20の向こうへ次々と押しやられたときに、プッシャ4は後ろへ移動することになり、次いで、例えば、図2cに示すように、新しいストロークサイクルでは1つのひだ寄せケーシングスティックだけがプッシャ4上に横たわることになる。図2cでは、ひだ寄せケーシングスティックが分離エッジ20の向こうへ押しやられる。この実施形態では、ひだ寄せケーシングスティック保管器内のひだ寄せケーシングスティックの充填レベルは、ストロークサイクルで分離エッジの向こうへ押しやられる列Rのひだ寄せケーシングスティック1の数に応じて決定することができる。列をなすひだ寄せケーシングスティックの数は、特定のひだ寄せケーシングスティックの直径に対する充填レベルに実質的に比例する。
【0029】
例えば、列をなすひだ寄せケーシングスティックの数は、以下の通り決定することができる。ストロークサイクル中に分離エッジ20の向こうへ押しやられる列をなすひだ寄せケーシングスティックの数は、例えば、制御装置22がストロークサイクルでセンサ信号を加算するカウンタを備えることで、センサ16のセンサ信号によってカウントすることができる。これは、例えば、一定数の、図2bでは3つのひだ寄せケーシングスティックがエッジ20の向こうへ押しやられ、そのとき、例えば、プッシャ4はプッシャ4の上端位置まで動かされるのに、さらなるひだ寄せケーシングスティックはセンサ16によって検出されないことを意味する。その場合、決定された数、またはこの数に比例する値は、各ケーシング内径に対して経験的に決定された一定充填レベルに対応する。
【0030】
あるいは、この数は、プッシャ4の位置に基づいて決定することもでき、その位置で、制御装置22はサーボ駆動の制御装置から対応する信号S位置プッシャを受信する。これは、プッシャの位置P図2b参照)が検出され得るまたは既知であることを意味する。この位置は、センサ16が分離エッジ20の領域内で列の一番上のひだ寄せケーシングスティックを検出したときにプッシャがとる位置である。この位置とひだ寄せケーシングスティックの直径dに対応する入力された信号S内径とにより、プッシャ4とセンサ16または分離エッジとの間の領域内に配置されたひだ寄せケーシングスティックの数を決定することができる。
【0031】
次いで、例えば光学的および/または音響的表示用の対応する信号は、ストロークサイクル中に分離エッジ20の向こうへ押しやられる列をなして決定されたひだ寄せケーシングスティックに応じて出力され得る。この信号は、例えば、充填機のディスプレイもしくは制御パネルまたは別個のディスプレイ/信号ランプ上に充填レベル指示として光学的に表示することができる。ひだ寄せケーシングスティック保管器内にまだ存在するひだ寄せケーシングスティックの数に応じて、オペレータへの信号は、例えば、コントロールパネル上でまたは別個の信号ランプで、ゆっくり点滅してから、次第に速くなり、連続光になるまでのエスカレーションステップで変化させることもできる。
【0032】
断続的音響信号が、同様により速い音および/またはより大きい音を出すことができる。したがって、オペレータは簡単な方法で充填レベルを監視し、それに応じて応答し、新しいひだ寄せケーシングスティックを充填することができる。
【0033】
制御装置22は、ひだ寄せケーシングスティック1が供給装置(図示せず)によって自動化された方法で供給されるようにし、かつ/または生産速度が連続プロセスを確保にするために落とされるようにする、特定の充填レベルに応じた信号を生成することも可能である。
【0034】
図2cおよび図2dに示すように、遅くとも列をなすひだ寄せケーシングスティックの数が「1」であるときに、光学的および/または音響的に表示される警告信号が出力される。
【0035】
先に示した方法の代替方法として、分離エッジ20の向こうへ押しやられたひだ寄せケーシングスティックが光バリヤでカウントされ、視覚的および/または音響的に指示される信号が生成され、そこで、上述したように警告信号が特に一定数から出力され、ひだ寄せケーシングスティックが補充されなければならないことを視覚的または音響的に指示することも可能である。例えば、オペレータが既知の数のひだ寄せケーシングスティックを収容したカートンをひだ寄せケーシングスティック保管器内に充填すると、カウンタをリセットすることができ、新たなカウントを開始することができる。
【0036】
上記実施形態に関係なく、表示は、充填機の制御パネルにおいてまたは別の信号装置で行うことができる。ひだ寄せケーシングスティック保管器のベース領域内での照明も考えられる。充填レベルは連続的に表示することができ、したがって、オペレータは、保管器3内にひだ寄せケーシングスティックがまだいくつあるかを確認することができる。加えてまたは代替的に、補充を促す警告信号を最低充填レベルで出力することができる。オペレータ自身が充填レベルの最低限度を入力することにより警告信号の時点を設定できるという可能性もある。生産能力に応じて、その場合、保管器に補充するのに十分な時間がある。「低レベル」信号は、電気的にまたはデータ技術の観点から処理することもできる。
【符号の説明】
【0037】
1…ひだ寄せケーシングスティック、2…スタッフィングチューブ、3…ひだ寄せケーシングスティック保管器、4…プッシャ、5…案内面、6…センタリング装置、7…ベース壁、8…押し面、プッシャ面、9…磁気継手、10…案内磁石、11…無端コンベヤベルト、12…コンベヤローラ、13…側面、14…ベース面、15…転がり面、16…センサ、光バリヤ、20…分離エッジ、22…制御装置、25…フィードブリッジ。
図1
図2a
図2b
図2c
図2d