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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】制御システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20220509BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
G08G1/16 D
G01C21/26 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018096717
(22)【出願日】2018-05-21
(65)【公開番号】P2019204139
(43)【公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】597151563
【氏名又は名称】株式会社ゼンリン
(72)【発明者】
【氏名】島 実里
(72)【発明者】
【氏名】大塚 晋平
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-178623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行を支援する制御システムであって、
前記車両の現在位置、及び道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報と関連付け用いて、前記第1の道路に接続するとともに前記道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御する制御部を有し、
前記特定の区間は、第1の区間及び前記第1の区間の幅方向に隣接する第2の区間を含み 、
前記道路反射鏡情報は、前記第1の区間をあらわした第1の前記区間情報と前記第2の区間をあらわした第2の前記区間情報とに各々関連付けられており、
前記第1の道路は、前記第1の区間の進行方向前方に存在する第3の区間と、前記第1 の道路を構成しており前記第2の区間の進行方向前方に存在する第4の区間とを含み、
前記制御部は、前記車両が前記第1の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第1の道路に接続する第2の道路から前記第3の区間に移動する移動体に注意を払うように制御し、前記車両が前記第2の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第2の道路から前記第4の区間に移動する移動体に対して前記注意を払うように制御する、制御システム。
【請求項2】
記制御部は、前記車両が前記第1の区間を走行しており、前記第2の道路から前記第
3の区間に移動する移動体が存在する場合、前記車両が減速走行するように制御し、
前記車両が前記第2の区間を走行しており、前記第2の道路から前記第3の区間を移動する移動体が存在する場合、前記車両において前記移動体の存在を注意喚起する、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
車両の走行を支援する制御システムであって、
前記車両の現在位置、及び道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報と第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報との関連付けを用いて、前記第1の道路に接続するとともに前記道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御する制御部を有し、
前記特定の区間は、第5の区間を含み、
前記道路反射鏡情報は、前記第5の区間をあらわした第5の前記区間情報と関連付けら
れており、
前記第2の道路は、前記第5の区間の進行方向前方に存在する第3の区間及び前記第1の道路を構成しており前記第5の区間の進行方向前方に存在する第4の区間を含み、
前記制御部は、前記車両が前記第5の区間から前記第3の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第3の区間の進行方向後方に存在する第1の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御し、
前記車両が前記第5の区間から前記第4の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第1の区間及び前記第4の区間の進行方向後方に存在する第2の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御する制御システム。
【請求項4】
記憶部に記憶された地図データを、車両の走行を支援する走行支援機能を有する制御部に参照させる参照機能を実現させるためのプログラムであって、
前記地図データは、道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報であって、前記道路反射鏡情報は、第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報と関連付けられた状態で記憶されており、
前記参照機能は、前記制御部に前記道路反射鏡情報及び前記区間情報を参照する機能を含み、
前記走行支援機能は、前記制御部に前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて、前記第1の道路に接続するとともに前記道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御させ
前記特定の区間は、第1の区間及び前記第1の区間の幅方向に隣接する第2の区間を含み 、
前記道路反射鏡情報は、前記第1の区間をあらわした第1の前記区間情報と前記第2の区間をあらわした第2の前記区間情報とに各々関連付けられており、
前記第1の道路は、前記第1の区間の進行方向前方に存在する第3の区間と、前記第1 の道路を構成しており前記第2の区間の進行方向前方に存在する第4の区間とを含み、
前記走行支援機能は、前記車両が前記第1の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第1の道路に接続する第2の道路から前記第3の区間に移動する移動体に注意を払うように制御し、前記車両が前記第2の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第2の道路から前記第4の区間に移動する移動体に対して前記注意を払うように制御する、プログラム。
【請求項5】
記憶部に記憶された地図データを、車両の走行を支援する走行支援機能を有する制御部に参照させる参照機能を実現させるためのプログラムであって、
前記地図データは、道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報であって、前記道路反射鏡情報は、第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報と関連付けられた状態で記憶されており、
前記参照機能は、前記制御部に前記道路反射鏡情報及び前記区間情報を参照する機能を含み、
前記走行支援機能は、前記制御部に前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて、前記第1の道路に接続するとともに前記道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御させ、
前記特定の区間は、第5の区間を含み、
前記道路反射鏡情報は、前記第5の区間をあらわした第5の前記区間情報と関連付けら
れており、
前記第2の道路は、前記第5の区間の進行方向前方に存在する第3の区間及び前記第1の道路を構成しており前記第5の区間の進行方向前方に存在する第4の区間を含み、
前記走行支援機能は、前記車両が前記第5の区間から前記第3の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第3の区間の進行方向後方に存在する第1の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御し、
前記車両が前記第5の区間から前記第4の区間を走行する場合、前記車両の現在位置及び前記関連付けを用いて前記第1の区間及び前記第4の区間の進行方向後方に存在する第2の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の走行の支援を行うことが可能な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自車両の位置を精度よく推定し、車両の走行を支援する装置が普及している。
これに関連して、交差点を構成する道路上に配設され、手動運転走行時に車両の減速または停止を促す地物である制限地物(カーブミラー)の配設情報に基づいて対象道路を特定し、対象道路を回避する経路を優先した推奨経路を探索すること、対象道路を通過する前に自動運転制御による走行から手動運転走行へと引継ぎを行う区間を設定する経路探索システムが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-41038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、移動体を適切に誘導制御することを可能とする制御システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施態様として、車両の走行を支援する制御システムを提供する。この制御システムは、車両の現在位置、及び道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報と関連付け用いて、第1の道路に接続するとともに道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御する制御部を有し、特定の区間は、第1の区間及び第1の区間の幅方向に隣接する第2の区間を含み 、道路反射鏡情報は、第1の区間をあらわした第1の前記区間情報と第2の区間をあらわした第2の前記区間情報とに各々関連付けられており、第1の道路は、第1の区間の進行方向前方に存在する第3の区間と、第1 の道路を構成しており第2の区間の進行方向前方に存在する第4の区間とを含み、制御部は、車両が前記第1の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第1の道路に接続する第2の道路から第3の区間に移動する移動体に注意を払うように制御し、車両が第2の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第2の道路から第4の区間に移動する移動体に対して注意を払うように制御する
【0007】
本発明の一実施態様として、車両の走行を支援する制御システムを提供する。この制御システムは、車両の走行を支援する制御システムであって、車両の現在位置、及び道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報と第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報との関連付けを用いて、第1の道路に接続するとともに道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御する制御部を有し、特定の区間は、第5の区間を含み、道路反射鏡情報は、第5の区間をあらわした第5の前記区間情報と関連付けられており、第2の道路は、第5の区間の進行方向前方に存在する第3の区間及び第1の道路を構成しており第5の区間の進行方向前方に存在する第4の区間を含み、制御部は、車両が前記第5の区間から第3の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第3の区間の進行方向後方に存在する第1の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御し、車両が第5の区間から第4の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第1の区間及び第4の区間の進行方向後方に存在する第2の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御する
【0008】
本発明の実施態様として、記憶部に記憶された地図データを、車両の走行を支援する走行支援機能を有する制御部に参照させる参照機能を実現させるためのプログラムを提供する。このプログラムにおいて、地図データは、道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報であって、道路反射鏡情報は、第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報と関連付けられた状態で記憶されており、参照機能は、制御部に道路反射鏡情報及び区間情報を参照する機能を含み、走行支援機能は、制御部に車両の現在位置及び関連付けを用いて、第1の道路に接続するとともに道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御させ、特定の区間は、第1の区間及び第1の区間の幅方向に隣接する第2の区間を含み、道路反射鏡情報は、第1の区間をあらわした第1の区間情報と第2の区間をあらわした第2の区間情報とに各々関連付けられており、第1の道路は、第1の区間の進行方向前方に存在する第3の区間と、第1 の道路を構成しており第2の区間の進行方向前方に存在する第4の区間とを含み、走行支援機能は、車両が第1の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第1の道路に接続する第2の道路から第3の区間に移動する移動体に注意を払うように制御し、車両が第2の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第2の道路から第4の区間に移動する移動体に対して注意を払うように制御する
本発明の一実施態様として、記憶部に記憶された地図データを、車両の走行を支援する走行支援機能を有する制御部に参照させる参照機能を実現させるためのプログラムを提供する。このプログラムにおいて、地図データは、道路に設置された道路反射鏡に関する道路反射鏡情報であって、道路反射鏡情報は、第1の道路を構成する車線の特定の区間をあらわした区間情報と関連付けられた状態で記憶されており、参照機能は、制御部に道路反射鏡情報及び区間情報を参照する機能を含み、走行支援機能は、制御部に車両の現在位置及び関連付けを用いて、第1の道路に接続するとともに道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御させ、特定の区間は、第5の区間を含み、道路反射鏡情報は、第5の区間をあらわした第5の区間情報と関連付けられており、第2の道路は、第5の区間の進行方向前方に存在する第3の区間及び第1の道路を構成しており第5の区間の進行方向前方に存在する第4の区間を含み、走行支援機能は、車両が前記第5の区間から第3の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第3の区間の進行方向後方に存在する第1の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御し、車両が前記第5の区間から第4の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第1の区間及び第4の区間の進行方向後方に存在する第2の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1の制御システムの構成を説明するための図。
図2】(a)、(b)実施形態1の地図データの概念を説明するための図。
図3】(a)~(c)実施形態1の地図データの詳細を説明するための図。
図4】実施形態1の地図データの詳細を説明するための図。
図5】実施形態1の走行支援処理の動作フローを説明するための図。
図6】(a)~(d)実施形態1の走行支援処理の動作フローを説明するための図。
図7】(a)、(b)変形例1及び変形例2の地図データの概念を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1>
図1は、制御システムの一例である実施形態1における制御システム1を説明するための図である。制御システム1は、移動体である車両2に搭載され、情報制御部3、記憶部4、入力部5、位置取得部6、車速情報取得部7、周辺情報取得部8及び車両制御部9を有する。
情報制御部3は、地図データ取得部10、経路探索部11、位置特定部12、経路特定部13及び誘導部14等の所定の機能を実現する機能部を含み、図示していないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を備える。情報制御部3のCPUは、ROMに格納された各種プログラムを読み出して、RAMに展開して実行することで、各種プログラムに関する機能を実現する。また、地図データ取得部10、経路探索部11、位置特定部12、経路特定部13及び誘導部14等の機能部はプログラムによって実現される機能である。
【0011】
記憶部4は、ハードディスクやSD-RAM等の大容量記憶媒体で構成されている。記憶部4には、経路探索処理、車両2の位置特定、車両誘導制御等に用いられる地図データ20が記憶されている。地図データ20は、道路ネットワークデータ30、車線ネットワークデータ31、地物データ32及び属性データ33を有している。
【0012】
道路ネットワークデータ30は、道路の交差点や分岐地点を含む複数の地点情報及び道路の所定区間に関する情報を含む複数の道路区間情報を有し、その複数の地点情報及びその複数の道路区間情報により道路の繋がりを表す情報である。車線ネットワークデータ31は、その車線区間情報を識別するための識別情報、その車線区間情報に対応する車線の中央線の座標点列を表す座標情報、その車線区間情報に対応する区間の退出側の区間に対応する車線区間情報の識別情報である退出側識別情報、その車線区間に対応する区間の進入側の区間に対応する進入側識別情報等が含まれている。地物データ32は、信号機をあらわす信号機情報、標識をあらわす標識情報、区画線をあらわす区画線情報を含むものである。なお、信号機情報、標識情報、区画線情報の詳細は後述する。
【0013】
属性データ33は、道路ネットワークデータ30の道路区間情報と車線ネットワークデータ31の車線区間情報、車線ネットワークデータ31の車線区間情報と地物データ32の信号機情報、車線ネットワークデータ31の車線区間情報と地物データ32の標識情報、車線ネットワークデータ31の車線区間情報と地物データ32の区画線情報とを各々関連付けるための関連情報を含むものである。
【0014】
入力部5は、利用者から経路設定や車両誘導のための指示入力を受付ける。位置取得部6は、GPS(Global Positioning System)を構成する人工衛星から受信した電波や、車両2に備えられたジャイロからの信号に基づいて、緯度及び経度を含む車両2の位置に関する位置情報を取得する。車速情報取得部7は、車速センサから取得したパルス信号に基づいて、車両2の速度に関する情報を取得する。周辺情報取得部8は、車両周辺の信号機、標識及び道路の標示ペイント(例えば、区画線)、路面、他の車両等の被写体の画像情報である車両2の周辺情報を取得する。また、周辺情報取得部8は、車々間通信によって車両2から所定距離範囲内に存在する他車両の経路情報や交通情報を取得するものとしても良い。
【0015】
地図データ取得部10は、地図データの取得要求に応じて、記憶部4に記憶されている所望の地図データ20を抽出する。経路探索部11は、記憶部4に記憶されている道路ネットワークデータ30を用いて経路探索処理を実行する。具体的には、経路探索部11は、道路ネットワークデータ30に含まれる道路区間情報と地点情報とを用いて出発地から目的地に至る経路探索処理を実行する。そして、経路探索処理により出発地から目的地に至るまでの道順(出発地から目的地までを接続する複数の地点情報と複数の道路区間情報)を示す経路情報が作成される。なお、経路探索の手法としては、ダイクストラ法など周知の方法を採用し、道路区間情報に含まれるコスト情報を用いて出発地から目的地までの最短経路を探索する。
【0016】
位置特定部12は、位置取得部6により取得された位置情報から車両2の位置が道路上のいずれの位置であるかを特定したり、位置取得部6により取得された位置情報に加え、地物データ32及び周辺情報取得部8により取得された周辺情報から車両2の位置が道路上のいずれの位置であるかを特定する。
【0017】
経路特定部13は、経路探索部11で作成された道路ネットワークデータ30の経路情報を用いて、関連情報により車線ネットワークデータ31に経路を特定する処理を行う。
【0018】
誘導部14は、車両制御部9が道路の所定の車線に沿って移動するように車両を制御するための誘導情報を生成し、周辺情報取得部8や車両制御部9に出力する。車両制御部9は、誘導情報に基づき道路の所定の車線に沿って移動するように車両2を制御(操舵、加速・減速、停止等)する。
【0019】
なお、制御システム1は、情報制御部3及び記憶部4が車両2内に搭載されずサーバ内に搭載され、サーバ内の情報制御部3が、入力部5、位置取得部6、車速情報取得部7及び周辺情報取得部8の情報を通信情報として受信すると共に、誘導情報を車両制御部9に通信情報として出力する構成であってもよい。また、制御システム1は、記憶部4が、車両2内に搭載されずサーバ内に搭載され、車両2内の情報制御部3が、地図データの取得要求に応じて、記憶部4に記憶されている所望の地図データ20を通信情報によって取得及び受信する構成であってもよい。
【0020】
図2(a)は道路50及び道路51が交差する交差点周辺をあらわす図である。2a~2cは道路を走行する車両をあらわしている。MR1は道路反射鏡をあらわしている。CR1及びCR2は区画線をあらわしている。
【0021】
図2(b)は地図データ20の概念をあらわした図である。LL1~LL9は車線区間情報をあらわしている。車線区間情報LL7と車線区間情報LL4とは交差している。MD1は道路反射鏡情報をあらわしている。CL1及びCL2は区画線情報をあらわしている。地図データ20のAまでの区間は実際の道路のAまでの区間、地図データ20のAからBの区間は実際の道路のAからBの区間に対応している。
【0022】
道路反射鏡情報MD1は、関連情報RL1によって車線区間情報LL7と、関連情報RL2によって車線区間情報LL3と、関連情報RL3によって車線区間情報LL4と、関連情報RL4によって車線区間情報LL8と、関連情報RL5によって車線区間情報LL9と各々関連付けられている。
【0023】
図3(a)は、車線ネットワークデータ31に含まれる車線区間情報LL1~LL9の詳細を説明するための図である。車線区間情報LL1~LL9の各々は、その車線区間情報を識別するための識別情報と、その車線区間情報に対応する車線の中心線の座標点列をあらわす座標情報と、その車線区間情報に対応する区間の進入側の区間に対応する車線区間情報の識別情報をあらわす進入側識別情報等と、その車線区間情報に対応する区間の退出側の区間に対応する車線区間情報の識別情報をあらわす退出側識別情報とが含まれている。進入側識別情報と退出側識別情報とにより、車線区間情報に対応する区間の車線の前後のつながりをあらわしている。また、車線区間情報LL4及びLL7は交差する車線区間情報の識別情報をあらわす交差識別情報を含んでいる。
【0024】
図3(b)及び(c)は、地物データ32に含まれる道路反射鏡情報の詳細を説明するための図である。道路反射鏡情報の各々は、その道路反射鏡情報を識別するための識別情報と、その道路反射鏡情報に対応する道路反射鏡の中心点の座標をあらわした座標情報と、その道路反射鏡情報に対応する道路反射鏡の高さをあらわした高さ情報(図3(c)の高さ参照)と、その道路反射鏡情報に対応する道路反射鏡の幅をあらわした幅情報(図3(c)の幅参照)と、その道路反射鏡情報に対応する道路反射鏡の下辺中央位置の高さと地表面との高さとの差をあらわす地表高さ情報と、その道路反射鏡情報に対応する道路反射鏡の設置方向(東、西、南、北)をあらわした方向情報とを含んでいる。なお、方向情報は東西南北だけでなく、より詳細な情報(東南東、北北東等)としても良い。
【0025】
図4は、属性データ33の関連情報RL1~RL5の詳細を説明するための図である。関連情報RL1~RL5の各々は、その関連情報を識別するための識別情報と、車線区間情報を識別するための車線区間情報の識別情報と、道路反射鏡情報を識別するための道路反射鏡情報の識別情報とを含んでいる。
【0026】
図5は、実施形態1の走行支援処理の動作フローを説明するための図である。
情報制御部3は、車線ネットワークデータ31を用いて車両2の現在位置を特定する現在位置特定処理と、車線ネットワークデータ31に関連付けられた道路反射鏡情報を特定する道路反射鏡情報特定処理と、車両2の走行を支援するための情報を生成する走行支援情報生成処理とを行う。
【0027】
以下で、適宜図2及び図6を参照しながら、車両2が2cである場合の現在位置特定処理、道路反射鏡情報特定処理、移動体検出処理、走行支援情報生成処理の詳細を説明する。
【0028】
情報制御部3(経路特定部13)は、現在位置特定処理として以下の処理を行う。
位置取得部6によって取得した現在地情報から車両2の現在地の座標を算出する。
または周辺情報取得部8が取得した実際の道路の区画線等の車両の周辺画像、地物データ32の区画線情報CL2等を利用して車両の現在地の座標を算出する構成であってもよい。
次に、算出された現在地の座標に最も近い座標の情報を有する車線区間情報LL4を特定し、車両2の現在位置がその車線区間情報LL4に対応する区間であると特定する(ステップS10)。
【0029】
情報制御部3(地図データ取得部10)は、道路反射鏡情報特定処理として以下の処理を行う。
現在位置特定処理によって特定された車線区間情報LL4の関連情報RL3を用いて、車線区間情報LL4に関連付けられた道路反射鏡情報MD1を特定する。(ステップS20)。
【0030】
情報制御部3(周辺情報取得部8、誘導部14)は、走行支援情報生成処理として以下の処理を行う。
図6(a)は、道路反射鏡情報MD1に含まれる点群データをあらわしている。この点群データは、計測車両等によって取得された点群データから動体を削除したものである。
図6(b)は、周辺情報取得部8が取得した道路反射鏡情報MD1に対応する道路反射鏡MR1の画像をあらわしている。この道路反射鏡MR1の画像は、道路反射鏡情報特定処理によって特定された道路反射鏡情報MD1の地表高さ情報及び座標情報、並びに現在位置特定処理によって特定された車両2の現在地の座標に基づいて周辺情報取得部8の取得角度を決定し、道路反射鏡情報MD1の高さ情報及び幅情報を用いて周辺情報取得部8の画角を調整して取得されたものである。次に取得された道路反射鏡MR1の画像と道路反射鏡情報MD1の点群データとを比較することにより、道路反射鏡情報MD1の点群データに含まれておらず、道路反射鏡MR1に含まれる物体(車両2a参照)が移動体であると検出する。
【0031】
なお、道路反射鏡情報特定処理によって特定された道路反射鏡情報MD1の地表高さ情報、高さ情報、幅情報を用いて、周辺情報取得部8が道路反射鏡情報MD1に対応する道路反射鏡MR1の複数の画像を取得する。その複数の画像の各々に含まれる物体を比較することにより、その物体が動いている場合に移動体が存在すると検出するものとしても良い。
【0032】
また、情報制御部3(周辺情報取得部8)は道路反射鏡の複数の画像の各々に含まれる移動体の大きさに応じてその移動体が車両2に接近していると判断しても良い。
図6(c)は、周辺情報取得部8が取得した道路反射鏡情報MD1に対応する道路反射鏡MR1の他の画像をあらわしている。図6(c)の画像に含まれる車両2aと図6(b)の画像に含まれる車両2aとを比較することにより、図6(c)の画像に含まれる車両2aは図6(b)の画像に含まれる車両2aよりも拡大しているため、車両2aは車両2に接近していると判断することができる。
【0033】
移動体として検出された車両2aに注意を払うように走行支援情報を生成し、周辺情報取得部8及び/または車両制御部9に出力する。この走行支援情報の一例として、周辺情報取得部8によって車両2aの走行経路を取得するように制御するための情報、車両制御部9が車両2を減速するように制御をするための情報、ドライバーに車両2aの存在を報知するための情報等である(ステップS30)。この走行支援情報生成処理が、車両の現在位置及び関連付けを用いて、第1の道路に接続するとともに道路反射鏡に投影される第2の道路を移動する移動体に注意を払うように制御する一例である。
【0034】
なお、上記の走行支援情報生成処理は、車両2の現在位置及び車両2の進入しようとする区間に応じて変更しても良い。
【0035】
(1)車両2が2aであり進入しようとする区間が車線区間情報LL8及びLL1に対応する区間である場合、車線区間情報LL1の進入側識別情報LL4を用いて車両2が車線区間情報LL4に対応する区間を走行する移動体に注意を払うように走行支援情報を生成し、周辺情報取得部8及び/または車両制御部9に出力するものとしてもよい。この走行支援情報の一例として、車両制御部9が合流先の車線において他の移動体が近づいていないタイミングで合流するように制御するための情報、車両制御部9が合流先の車線に合流するために車両2の走行速度を加速させる制御をするための情報、車両制御部9が合流先の車線に他の移動体が存在する場合に車両2を減速及び/または停止制御するための情報等である。この走行支援情報生成処理が、車両が第5の区間から第3の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第3の区間の進行方向後方に存在する第1の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御する一例である。
【0036】
(2)車両2が2aであり進入しようとする区間が車線区間情報LL7及びLL2に対応する区間である場合、車線区間情報LL2の進入側識別情報LL3及び車線区間情報LL7の交差識別情報LL4を用いて、車両2が車線区間情報LL3及びLL4に対応する区間を走行する他の移動体に注意を払うように走行支援情報を生成し、周辺情報取得部8及び/または車両制御部9に出力するものとしても良い。この走行支援情報の一例は上記(1)で説明した情報と同じである。この走行支援情報生成処理が、車両が第5の区間から第4の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第1の区間及び第4の区間の進行方向後方に存在する第2の区間を移動する移動体に対して注意を払うように制御する一例である。
【0037】
また、情報制御部3(周辺情報取得部8)は車々間通信によって他の移動体の経路を取得し、他の移動体の経路に応じた注意レベル情報を用いて走行支援情報を生成しても良い。
図6(d)は、車両2の現在位置及び他の経路に応じた注意レベル情報の詳細を表した図である。
(1)車両2の現在位置が車線区間情報LL3に対応する区間である場合
車々間通信によって取得された他の移動体の経路が車線区間情報LL9からLL8を経てLL1に至る経路である場合、注意レベル「低」を用いて、他の移動体に注意を払うように走行支援情報を生成する。この走行支援情報の一例として、周辺情報取得部8によって車両2aの画像を取得するように制御するための情報、車両2aの存在をドライバーに報知するための情報等である。この走行支援情報生成処理が、車両が第2の区間を走行しており、第2の道路から第3の区間を移動する移動体が存在する場合、車両において移動体の存在を注意喚起する処理の一例である。
また、車々間通信によって取得された他の移動体の経路が車線区間情報LL9からLL7を経てLL2に至る経路である場合、注意レベル情報「高」を用いて、他の移動体に注意を払うように走行支援情報を生成する。この走行支援情報の一例として、周辺情報取得部8によって車両2aの画像を取得するように制御するための情報、車両2を減速及び/または停止制御するための情報である。この走行支援情報生成処理が、車両が第2の区間を走行する場合、車両の現在地及び関連付けを用いて第2の道路から第4の区間に移動する移動体に対して注意を払うように制御する一例である。
【0038】
(2)車両2の現在位置が車線区間情報LL4に対応する区間である場合
車々間通信によって取得された他の移動体の経路が車線区間情報LL9からLL8を経てLL1に至る経路である場合、注意レベル情報「高」を用いて、他の移動体に注意を払うように走行支援情報を生成する。この走行支援情報の一例として、周辺情報取得部8によって車両2aの画像を取得するように制御するための情報、車両2を減速及び/または停止制御するための情報である。この走行支援情報生成処理が、車両が第1の区間を走行しており、第2の道路から第3の区間を移動する移動体が存在する場合、車両が減速走行するように制御する一例である。この走行支援情報生成処理が、車両が第1の区間を走行する場合、車両の現在位置及び関連付けを用いて第1の道路に接続する第2の道路から第3の区間を移動する移動体に注意を払うように制御する一例である。
また、車々間通信によって取得された他の移動体の経路が車線区間情報LL9からLL7を経てLL2に至る経路である場合、注意レベル情報「高」を用いて、他の移動体に注意を払うように走行支援情報を生成する。この走行支援情報は、上記の処理と同じである。
このように、注意レベル情報が「高」か「低」かに応じて、他の移動体に注意を払う内容を異ならせてもよい。
【0039】
以上のように、実施形態1では、道路反射鏡情報は車線区間情報と関連付けられており、情報制御部3(周辺情報取得部8、誘導部14)は、当該関連付けを用いて道路反射鏡に投影された他の移動体に対して注意を払うことができる。
【0040】
<変形例1>
制御システム1の変形例1について説明する。
図7(a)は道路60及び道路61が交差する交差点周辺をあらわす図である。道路60は、双方向通行可能な片側1車線の道路をあらわしている。2d及び2eは道路を走行する車両をあらわしている。MR11は道路反射鏡をあらわしている。CR11は区画線をあらわしている。
【0041】
LL11~LL15は車線区間情報をあらわしている。この車線区間情報LL11~LL15のうち、車線区間情報LL14及びLL15は、双方向通行可能な片側1車線の道路であることをあらわす車線属性情報を含んでいる。MD11は道路反射鏡情報をあらわしている。CL11は区画線情報をあらわしている。道路反射鏡情報MD11は、関連情報RL11によって車線区間情報LL12と、関連情報RL12によって車線区間情報LL13と、関連情報RL13によって車線区間情報LL14と、関連情報RL14によって車線区間情報LL15と各々関連付けられている。
【0042】
以下では、車両2が2eであり、車両2が車線区間情報LL15に対応する区間を通行しようとする場合の道路反射鏡情報特定処理、移動体検出処理、走行支援情報生成処理の詳細を説明する。
【0043】
情報制御部3(地図データ取得部10)は、道路反射鏡情報特定処理として以下の処理を行う。
現在位置特定処理によって特定された車線区間情報LL13の関連情報RL12を用いて、車線区間情報LL13に関連付けられた道路反射鏡情報MD11を特定する。(ステップS20)。
【0044】
情報制御部3(周辺情報取得部8、誘導部14)は、走行支援情報生成処理として以下の処理を行う。
道路反射鏡情報特定処理によって特定された道路反射鏡情報MD11に対応する道路反射鏡MR11の画像と道路反射鏡情報MD11の点群データとを比較することにより、道路反射鏡MR11に含まれる物体(車両2d)が移動体であると検出する。
【0045】
次に、移動体として検出された車両2dの存在する区間に対応する車線区間情報LL14及びLL15の車線属性情報(双方向通行可能な片側1車線の道路)を取得し、車両2dに注意を払うように走行支援情報を生成し、周辺情報取得部8及び/または車両制御部9に出力する。この走行支援情報の一例として、車両2dが車線区間情報LL14に対応する区間を通過するまで車両制御部9が車両2を車線区間情報LL13に対応する区間において停止するように制御するための情報、車両制御部9が車両2を減速するように制御をするための情報、車両2dの存在をドライバーに報知するための情報等である(ステップS30)。
【0046】
以上のように、変形例1では、道路反射鏡情報は車線区間情報と関連付けられており、情報制御部3(周辺情報取得部8、誘導部14)は、当該関連付けを用いて道路反射鏡に投影された他の移動体が通過するまで車両制御部9が車両2を停止するように制御することができる。
【0047】
<変形例2>
制御システム1の変形例2について説明する。
図7(b)は道路70及び道路71が交差する交差点周辺をあらわす図である。2f~2hは道路を走行する車両をあらわしている。MR21及びMR22は道路反射鏡をあらわしている。CR21は区画線をあらわしている。
【0048】
LL21~LL29は車線区間情報をあらわしている。MD21及びMD22は道路反射鏡情報をあらわしている。CL21は区画線情報をあらわしている。道路反射鏡情報MD21は、関連情報RL21によって車線区間情報LL21と、関連情報RL22によって車線区間情報LL22と、関連情報RL23によって車線区間情報LL24と、関連情報RL24によって車線区間情報LL28と各々関連付けられている。
道路反射鏡情報MD22は、関連情報RL25によって車線区間情報LL28と、関連情報RL26によって車線区間情報LL23と、関連情報RL27によって車線区間情報24と、関連情報RL28によって車線区間情報LL25と、関連情報RL29によって車線区間情報LL26と、関連情報RL30によって車線区間情報LL27と各々関連付けられている。
【0049】
以下では、車両2が2gであり、車両2が車線区間情報LL27に対応する区間を走行する場合及び車両2が車線区間情報LL28に対応する区間を走行する場合の道路反射鏡情報特定処理、移動体検出処理、走行支援情報生成処理の詳細を説明する。
【0050】
情報制御部3(地図データ取得部10)は、道路反射鏡情報特定処理として以下の処理を行う。
【0051】
(1)車両2が車線区間情報LL27に対応する区間を走行する場合、現在位置特定処理によって特定された車線区間情報LL27の関連情報RL30を用いて、車線区間情報LL27に関連付けられた道路反射鏡情報MD22を特定する(ステップS20)。
(2)車両が車線区間情報LL28に対応する区間を走行する場合、現在位置特定処理によって特定された車線区間情報LL28の関連情報RL24及びRL25を用いて、車線区間情報LL28に関連付けられた道路反射鏡情報MD21及びMD22を特定する(ステップS20)。
【0052】
情報制御部3(周辺情報取得部8、誘導部14)は、走行支援情報生成処理として以下の処理を行う。
(1)道路反射鏡情報特定処理によって特定された道路反射鏡情報MD22に対応する道路反射鏡MR22の画像と道路反射鏡情報MD22の点群データとを比較することにより、道路反射鏡MR22に含まれる物体(車両2h)が移動体であると検出する。
(2)道路反射鏡情報特定処理によって特定された道路反射鏡情報MD21に対応する道路反射鏡MR21の画像と道路反射鏡情報MD21の点群データとを比較することにより、道路反射鏡MR21に含まれる物体(車両2f)が移動体であると検出する。また、道路反射鏡情報特定処理によって特定された道路反射鏡情報MD22の地表高さ情報、高さ情報、幅情報を用いて道路反射鏡MR22の画像と道路反射今日情報MD22の点群データとを比較することにより、道路反射鏡MR22に含まれる物体(車両2h)が移動体であると検出する。
【0053】
(1)移動体として検出された車両2hに注意を払うように走行支援情報を生成し、周辺情報取得部8及び/または車両制御部9に出力する。この走行支援情報の一例として、車両2hが通過したタイミングで車両制御部9が合流先の車線に合流するように制御するための情報、車両制御部9が合流先の車線に合流するために車両2の走行速度を加速させる制御をするための情報、車両制御部9が合流先の車線に車両2hが存在する場合に車両2を減速及び/または停止制御するための情報等である(ステップS30)。
(2)移動体として検出された車両2f及び2hに注意を払うように走行支援情報を生成し、周辺情報取得部8及び/または車両制御部9に出力する。この走行支援情報の一例として、車両2f及び2hが通過したタイミングで車両制御部9が合流先の車線に合流するように制御するための情報、車両制御部9が合流先の車線に合流するために車両2の走行速度を加速させる制御をするための情報、車両制御部9が合流先の車線に車両2f及び2hが存在する場合に車両2を減速及び/または停止制御するための情報等である(ステップS30)。
【0054】
以上のように、変形例2では、複数の道路反射鏡情報の各々が車両2の進行方向に対応する車線区間情報と関連付けられており、情報制御部3(周辺情報取得部8、誘導部14)は、当該関連付けを用いて道路反射鏡に投影された他の移動体が通過したタイミングで車両制御部9が合流先の斜線に合流するように制御することができる。
【0055】
特許文献1により実現される経路探索システムは、交差点を構成する道路上に配設され、手動運転走行時に車両の減速または停止を促す地物である制限地物(カーブミラー)の配設情報に基づいて対象道路を特定し、対象道路を回避する経路を優先した推奨経路を探索すること、対象道路を通過する前に自動運転制御による走行から手動運転走行へと引継ぎを行う区間を設定するものであった。道路の制限地物の設置状況によっては、対象道路を回避するために迂回が必要になったり、自動運転制御による走行から手動運転走行へと引継ぎを行う区間が設定できなかったりする等、必ずしも望ましい誘導制御とならないことがあった。上記で説明した実施形態は、これらの課題を解決するものである。
【0056】
以上の実施形態の全部又は一部に記載された態様は、移動体を適切に誘導制御することを可能とする制御システムを提供すること、処理速度の向上、処理精度の向上、使い勝手の向上、データを利用した機能の向上又は適切な機能の提供その他の機能向上又は適切な機能の提供、データ及び/又はプログラムの容量の削減、装置及び/又はシステムの小型化等の適切なデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの提供、並びにデータ、プログラム、装置又はシステムの制作・製造コストの削減、制作・製造の容易化、制作・製造時間の短縮等のデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの制作・製造の適切化のいずれか一つの課題を解決する。
【符号の説明】
【0057】
1 制御システム、2 車両、3 情報制御部、4 記憶部、5 入力部、6 位置取得部、7 車速情報取得部、8 周辺情報取得部、9 車両制御部、10 地図データ取得部、11 経路探索部、12 位置特定部、13 経路特定部、14 誘導部、20 地図データ、30 道路ネットワークデータ、31 車線ネットワークデータ、32 地物データ、33 属性データ、2a~2h 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7