(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】B型肝炎ウイルス感染症の処置及び予防のための新規なテトラヒドロピリドピリミジン
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20220509BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20220509BHJP
A61P 31/20 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
C07D471/04 117N
A61K31/519
A61P31/20
C07D471/04 CSP
(21)【出願番号】P 2019522975
(86)(22)【出願日】2017-11-01
(86)【国際出願番号】 EP2017077934
(87)【国際公開番号】W WO2018083106
(87)【国際公開日】2018-05-11
【審査請求日】2020-10-30
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2016/104436
(32)【優先日】2016-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100188374
【氏名又は名称】一宮 維幸
(72)【発明者】
【氏名】チュヨン,ジャンリーン
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ジエンホワ
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,ミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,ソーン
【審査官】阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105669672(CN,A)
【文献】国際公開第2016/107832(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/138430(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 471/04
A61K 31/519
A61P 31/20
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】
[式中、
R
1は
、C
1~6アルキ
ルであり;
R
2は、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC
1~6アルコキシ、C
1~6アルコキシC
1~6アルコキシ、C
1~6アルキル、C
3~7シクロアルキル、シアノ、ハロC
1~6アルコキシ、ハロC
1~6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシC
1~6アルコキシ、ヒドロキシC
1~6アルキル、ニトロ及びフェニルC
1~6アルキルから独立して選択される1、2若しくは3個の置換基により置換されており;
Zは、CH又はNである];
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項2】
R
2が、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC
1~6アルコキシ、C
1~6アルコキシC
1~6アルコキシ、C
1~6アルキル、シアノ、ハロC
1~6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ及びフェニルC
1~6アルキルから独立して選択される1、2若しくは3個の置換基により置換されており;
Zが、CH又はNである、
請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項3】
R
1が
、メチル又はエチルであり;
R
2が、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はエトキシ、メトキシ、メトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、メチル、シアノ、トリフルオロメチル、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、ニトロ及びフェニルメチルから独立して選択される1、2若しくは3個の置換基により置換されており;
Zが、CH又はNである、
請求項1又は2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項4】
R
1が、メチルである、請求項1~
3のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項5】
R
2が、インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC
1~6アルコキシ、C
1~6アルコキシC
1~6アルコキシ、C
1~6アルキル、ハロゲン及びフェニルC
1~6アルキルから独立して選択される1若しくは2個の置換基により置換されている、請求項1
または2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項6】
R
2が、インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はメトキシ、メトキシプロポキシ、メチル、クロロ、フルオロ及びフェニルメチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基により置換されている、請求項1~
5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項7】
R
2が、インダゾリル、C
1~6アルコキシインダゾリル、ハロインダゾリル、(フェニルC
1~6アルキル)インダゾリル、(C
1~6アルコキシC
1~6アルコキシ)ハロフェニル、C
1~6アルコキシ(C
1~6アルコキシC
1~6アルコキシ)フェニル、チアゾリル、C
1~6アルキルチアゾリル、ジC
1~6アルキルチアゾリル、C
1~6アルコキシチオフェニル又はC
1~6アルキルチオフェニルであり;
Zが、CH又はNである;
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項8】
R
1が、メチ
ルであり;
R
2が、インダゾリル、メトキシインダゾリル、フルオロインダゾリル、(フェニルメチル)インダゾリル、(メトキシプロポキシ)クロロフェニル、メトキシ(メトキシプロポキシ)フェニル、チアゾリル、メチルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、メトキシチオフェニル又はメチルチオフェニルであり;
Zが、CH又はNである;
請求項1~3又は請求項
7のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項9】
(3,4-ジメトキシフェニル)-[(5S)-5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,4-ジメトキシフェニル)-[(5S)-5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(4-メチル-2-チエニル)メタノン;
(5-クロロ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-チエニル)メタノン;
(4-メチルオキサゾール-5-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
1H-インドール-6-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
1H-インダゾール-5-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
ベンゾチオフェン-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-2-イル-メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-メチルチアゾール-5-イル)メタノン;
(5-ブロモ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-5-イル-メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチルチアゾール-2-イル)メタノン;
1H-イミダゾール-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(1-メチルイミダゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(5-メトキシ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)チアゾール-2-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-オキサゾール-2-イル-メタノン;
(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(1-メチルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
1H-インダゾール-3-イル-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(5-フルオロ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(1-ベンジルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;および
(5-メトキシ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項10】
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(4-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-2-イル-メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチルチアゾール-2-イル)メタノン;
(5-メトキシ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
1H-インダゾール-3-イル-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(5-フルオロ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(1-ベンジルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;および
(5-メトキシ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマー。
【請求項11】
請求項1~
10のいずれか一項に記載の化合物を調製するための方法であって、
(a)式(A)
【化2】
の化合物と式(B)
【化3】
の化合物とをカップリング試薬及び塩基の存在下でカップリングさせる工程
[式中、R
1、R
2及びZは、請求項1~
8のいずれか一項に定義される]
を含む、前記方法。
【請求項12】
治療上活性な物質としての使用のための、請求項1~
10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
請求項1~
10のいずれか一項に記載の化合物及び治療上不活性な担体を含む医薬組成物。
【請求項14】
請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物を含む、HBV感染症の処置又は予防のための
医薬組成物。
【請求項15】
HBV感染症の処置又は予防のための医薬の調製のための、請求項1~
10のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項16】
請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物を含む、HBsAg産生若しくは分泌の阻害のための、又はHBV DNA産生の阻害のための
医薬組成物。
【請求項17】
HBV感染症の処置又は予防のための、請求項1~
10のいずれか一項に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HBV感染症を処置するのに有用な、哺乳類における治療及び/又は予防に有用な有機化合物、詳細にはHBsAg(HBV表面抗原)阻害剤及びHBV DNA産生阻害剤に関する。
【0002】
本発明は、医薬活性を有する新規なテトラヒドロピリドピリミジン、その製造、それを含有する医薬組成物及び医薬としてのその可能性がある使用に関する。
本発明は、式I
【0003】
【0004】
[式中、R1、R2及びZは以下に記載の通りである]の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーに関する。
【背景技術】
【0005】
B型肝炎ウイルス(HBV)は、エンベロープに覆われ、部分的に二本鎖のDNAウイルスである。小型の3.2kbのHBVゲノムは4つの重複する読み枠(ORF)からなり、これらはコア、ポリメラーゼ(Pol)、エンベロープ及びXタンパク質をコードする。Pol ORFが最も長く、エンベロープORFはその中に位置し、一方、X及びコアORFはPol ORFと重複する。HBVの生活環は、2つの主要な事象を有する:1)弛緩型環状DNA(RC DNA)からの閉環状DNA(cccDNA)の形成、及び2)RC DNAを産生するためのプレゲノムRNA(pgRNA)の逆転写。宿主細胞への感染前に、HBVゲノムはビリオン内にRC DNAとして存在する。HBVビリオンは、ヒト肝細胞の表面にある負の電荷を持つプロテオグリカンに非特異的に結合することにより(Schulze,A.、P.Gripon & S.Urban.Hepatology、46号、(2007年)、1759~68頁)、HBV表面抗原(HBsAg)の肝細胞ナトリウム-タウロコール酸共輸送ポリペプチド(NTCP)受容体に対する特異的結合を介して(Yan,H.ら、J Virol、87号、(2013年)、7977~91頁)、宿主細胞に侵入することができることが確認された。ビリオンが細胞に侵入すると、ウイルスコア及び被包性RC DNAは、宿主因子により、核局在化シグナルを介して、Impβ/Impα核移行受容体を通して核内に移行される。核内で、宿主DNA修復酵素がRC DNAをcccDNAに変換する。cccDNAは全ウイルスmRNAの鋳型として作用し、したがって、感染した個体内でHBV持続性の役割を担う。cccDNAから産生された転写物は、プレゲノムRNA(pgRNA)及びサブゲノムRNAの2種の範疇に分類される。サブゲノム転写物は、3つのエンベロープ(L、M及びS)及びXタンパク質をコードし、pgRNAは、プレコア、コア、及びPolタンパク質をコードする(Quasdorff,M.& U.Protzer.J Viral Hepat、17号、(2010年)、527~36頁)。HBV遺伝子発現又はHBV RNA合成の阻害は、HBVウイルス複製及び抗原産生の阻害をもたらす(Mao,R.ら、PLoS Pathog、9号、(2013年)、e1003494;Mao,R.ら、J Virol、85号、(2011年)、1048~57頁)。例えば、IFN-αは、HBV共有結合性閉環状DNA(cccDNA)ミニ染色体からのpgRNA及びサブゲノムRNAの転写を減少させることにより、HBV複製及びウイルスHBsAg産生を阻害することが示された(Belloni,L.ら、J Clin Invest、122号、(2012年)、529~37頁;Mao,R.ら、J Virol、85号、(2011年)、1048~57頁)。全HBVウイルスmRNAは、キャッピング及びポリアデニル化され、次に翻訳のために細胞質へ運ばれる。細胞質では、新しいビリオン(viron)の集合が始まり、新生pgRNAはウイルスPolで包まれ、pgRNAの、一本鎖DNA中間体を介したRC DNAへの逆転写が開始できる。RC DNAを含有する成熟ヌクレオカプシドは、細胞内脂質並びにウイルスのL、M、及びSタンパク質でエンベロープに包まれ、次に、感染性HBV粒子が細胞内膜で出芽により放出される(Locarnini,S、Semin Liver Dis、(2005年)、25号 Suppl 1、9~19頁)。興味深いことに、感染性ビリオンを数で大きく圧倒する非感染性粒子もまた産生される。これらの空の、エンベロープに覆われた粒子(L、M及びS)はサブウイルス粒子と表される。重要なことに、サブウイルス粒子は感染性粒子と同一のエンベロープタンパク質を共有するため、それらは宿主免疫系に対するおとりとして作用し、HBVワクチンのために使用されることが推測された。S、M、及びLエンベロープタンパク質は、3種の異なる開始コドンを含有する単一ORFから発現する。3種の全てのタンパク質は、そのC末端において、226aa配列、S-ドメインを共有する。M及びLは、付加的なプレ-Sドメイン、プレ-S2、並びにプレ-S2及びPre-S1をそれぞれ有する。しかしながら、HBsAgエピトープを有するのはS-ドメインである(Lambert,C.&R.Prange.Virol J、(2007年)、4号、45頁)。
【0006】
ウイルス感染の制御は、感染後の数分から数時間内に応答して、ウイルスの初期成長に影響を与え且つ慢性及び持続性の感染症の発達を制限することができる宿主自然免疫系の厳しい監視を必要とする。IFN及びヌクレオシ(チ)ド類似体に基づく利用可能な現在の処置にもかかわらず、B型肝炎ウイルス(HBV)感染症は、肝硬変及び肝細胞癌のより高いリスクを持つ推定3億5000万人の慢性保因者が懸念される、依然として世界的に主要な健康問題のままである。
【0007】
HBV感染に応答した、肝細胞及び/又は肝内免疫細胞による抗ウイルスサイトカインの分泌は、感染した肝臓のウイルス排除における中心的役割を果たす。しかしながら、慢性感染症患者は、ウイルスにより取り入れられた、宿主細胞の認識システム及びそれに続く抗ウイルス応答に対抗する様々な逃避戦略により、弱い免疫応答を示すだけである。
【0008】
多くの観察により、数種のHBVウイルスタンパク質は、ウイルス認識シグナル伝達系及びそれに続くインターフェロン(IFN)抗ウイルス活性を妨害することにより、初期の宿主細胞応答に対抗し得ることが示された。これらの中で、HBV空サブウイルス粒子(SVP、HBsAg)の過剰分泌が、慢性感染症患者(CHB)に観察される免疫寛容状態の維持に関与し得る。HBsAg及び他のウイルス抗原への持続的曝露は、HBV-特異性T細胞欠失又は進行性機能不全をもたらし得る(Kondoら、Journal of Immunology(1993年)、150号、4659~4671頁;Kondoら、Journal of Medical Virology(2004年)、74号、425~433頁;Fisicaroら、Gastroenterology、(2010年)、138号、682~93頁;)。その上、HBsAgは、直接相互作用により、単球、樹状細胞(DC)及びナチュラルキラー(NK)細胞などの免疫細胞の機能を抑制することが報告された(Op den Brouwら、Immunology、(2009年b)、126号、280~9頁;Woltmanら、PLoS One、(2011年)、6号、e15324頁;Shiら、J Viral Hepat.(2012年)、19号、e26~33頁;Kondoら、ISRN Gasteroenterology、(2013年)、Article ID 935295)。
【0009】
HBsAg定量化は、慢性B型肝炎における予後及び処置的応答に対する有意なバイオマーカーである。しかしながら、HBsAg減少及び抗体陽転の達成は、慢性感染症患者に観察されることは稀であるが、依然として治療の最終目標である。ヌクレオシ(チ)ド類似体などの現在の治療は、HBV DNA合成を阻害する分子であるが、HBsAgレベルを低減することを対象とはしない。ヌクレオシ(チ)ド類似体は、たとえ長い治療を伴っても、自然に見られるHBsAg排除率(-1%~2%の間)に匹敵する排除率を実証した(Janssenら、Lancet、(2005年)、365号、123~9頁;Marcellinら、N.Engl.J.Med.、(2004年)、351号、1206~17頁;Busterら、Hepatology、(2007年)、46号、388~94頁)。
【0010】
HBsAg阻害剤に関する少数の特許出願が、新規なジヒドロキノリジノン(WO2015/113990、WO2015/173164)、新規なピリダゾン及びトリアジノン(WO2016/023877)、新規な6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-2-オン誘導体(WO/2016/071215)、新規なテトラヒドロピリドピリミジン及びテトラヒドロピリドピリジン(WO2016/107832)及び新規な2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3カルボン酸誘導体(WO2016/128335)を含み、公表されており、本分野で進行中の初期の探索的試みがなされたことを示す。しかしながら、認可された市販製品はない。したがって、HBV処置のためのHBsAgを標的とするアンメット・メディカル・ニーズがある(Wieland,S.F.& F.V.Chisari.J Virol、(2005年)、79号、9369~80頁;Kumarら、J Virol、(2011年)、85号、987~95頁;Woltmanら、PLoS One、(2011年)、6号、e15324頁;Op den Brouwら、Immunology、(2009年b)、126号、280~9頁)。
【発明の概要】
【0011】
本発明の目的は、新規な式Iの化合物、その製造、本発明に基づく化合物をベースとする医薬及びその製造、同様にHBV阻害剤としての且つHBV感染症の処置又は予防のための式Iの化合物の使用である。式Iの化合物は、優れた抗HBV活性を示す。
本発明は、式I
【0012】
【0013】
[式中、
R1は、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、ハロC1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル又は水素であり;
R2は、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシC1~6アルコキシ、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、シアノ、ハロC1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシC1~6アルコキシ、ヒドロキシC1~6アルキル、ニトロ及びフェニルC1~6アルキルから独立して選択される1、2若しくは3個の置換基により置換されており;
Zは、CH又はNである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーに関する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
定義
本明細書では、用語「C1~6アルキル」は、単独で又は組み合わせで、1~6個、詳細には1~4個の炭素原子を含有する飽和、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1-ブチル、2-ブチル、tert-ブチルなどを示す。特定の「C1~6アルキル」基は、メチル、エチル、イソプロピル及びtert-ブチルである。
【0015】
用語「C3~7シクロアルキル」は、単独で又は組み合わせで、3~7個の炭素原子、詳細には3~6個の炭素原子を含有する飽和炭素環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどを表す。特定の「C3~7シクロアルキル」基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。
【0016】
用語「C1~6アルコキシ」は、単独で又は組み合わせで、C1~6アルキル-O-基を示し、ここで「C1~6アルキル」は上に定義された通りであり;例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、iso-ブトキシ、2-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシなどである。特定の「C1~6アルコキシ」基は、メトキシ、エトキシ及びプロポキシである。
【0017】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
用語「ハロC1~6アルキル」は、C1~6アルキル基の少なくとも1個の水素原子が、同一の又は異なるハロゲン原子、詳細にはフッ素原子により置き換えられたC1~6アルキル基を指す。ハロC1~6アルキルの例として、モノフルオロ-、ジフルオロ-又はトリフルオロ-メチル、-エチル又は-プロピル、例えば3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3-ジフルオロプロピル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルが含まれる。特定の「ハロC1~6アルキル」基は、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである。
【0018】
用語「ハロC1~6アルコキシ」は、C1~6アルコキシ基の少なくとも1個の水素原子が、同一の又は異なるハロゲン原子、詳細にはフッ素原子により置き換えられたC1~6アルコキシ基を指す。ハロC1~6アルコキシの例として、モノフルオロ-、ジフルオロ-又はトリフルオロ-メトキシ、-エトキシ又は-プロポキシ、例えばフルオロプロポキシ、ジフルオロプロポキシ、トリフルオロプロポキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシが含まれる。特定の「ハロC1~6アルコキシ」基は、3-フルオロプロポキシ、3,3-ジフルオロプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシである。
【0019】
用語「シアノ」は、単独で又は組み合わせで-CN基を表す。
用語「ハロインダゾリル」は、ハロゲンにより1、2又は3回置換されたインダゾリル基を表す。ハロインダゾリルの例として、フルオロインダゾリル、クロロインダゾリル、ブロモインダゾリル、ジフルオロインダゾリル、ジクロロインダゾリル、ジブロモインダゾリル、フルオロクロロインダゾリル、フルオロブロモインダゾリル、クロロブロモインダゾリル、トリフルオロインダゾリル及びジフルオロクロロインダゾリルが含まれるが、これらに限定されない。特定の「ハロインダゾリル」基は、フルオロハロインダゾリルである。
【0020】
用語「ハロフェニル」は、ハロゲンにより1、2又は3回置換されたフェニル基を表す。ハロフェニルの例として、フルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ジフルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、フルオロクロロフェニル、フルオロブロモフェニル、クロロブロモフェニル、トリフルオロフェニル及びジフルオロクロロフェニルが含まれるが、これらに限定されない。特定の「ハロフェニル」基は、フルオロフェニル又はクロロフェニルである。
【0021】
用語「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。
本発明に基づく化合物は、その薬学的に許容される塩の形態で存在し得る。用語「薬学的に許容される塩」は、式Iの化合物の生物学的な効果及び特性を保持し且つ好適な無毒の有機若しくは無機の酸又は有機若しくは無機の塩基から形成される従来の酸付加塩又は塩基付加塩を表す。酸付加塩として、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸及び硝酸などの無機酸から生じるもの、並びにp-トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸などの有機酸から生じるものが含まれる。塩基付加塩として、アンモニウム、カリウム、ナトリウムから生じるもの、及び例えばテトラメチル水酸化アンモニウムなどの第4級水酸化アンモニウムが含まれる。医薬化合物の塩への化学修飾は、化合物の改善された物理的及び化学的な安定性、吸湿性、流動性及び溶解度を得るための、医薬化学者に周知の技術である。それは例えば、Bastin R.J.ら、Organic Process Research & Development 2000年、4号、427~435頁に記載されている。特定のものは式Iの化合物のナトリウム塩である。
【0022】
1つ又はいくつかのキラル中心を含有する一般式Iの化合物は、ラセミ体、ジアステレオマー混合物、又は光学活性の単一異性体としてのいずれかで存在することができる。ラセミ体は、公知の方法に基づいてエナンチオマーに分離され得る。詳細には、結晶化により分離され得るジアステレオマー塩は、例えばD-又はL-酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸又はショウノウスルホン酸などの光学活性の酸との反応により、ラセミ体混合物から形成される。
【0023】
HBsAgの阻害剤
本発明は、(i)一般式I:
【0024】
【0025】
[式中、
R1は、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、ハロC1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル又は水素であり;
R2は、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシC1~6アルコキシ、C1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、シアノ、ハロC1~6アルコキシ、ハロC1~6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシC1~6アルコキシ、ヒドロキシC1~6アルキル、ニトロ及びフェニルC1~6アルキルから独立して選択される1、2又は3個の置換基により置換されており;
Zは、CH又はNである]
を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩、又はエナンチオマーを提供する。
【0026】
本発明の更なる実施形態は、(ii)
R1が、水素又はC1~6アルキルであり;
R2が、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシC1~6アルコキシ、C1~6アルキル、シアノ、ハロC1~6アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ及びフェニルC1~6アルキルから独立して選択される1、2若しくは3個の置換基により置換されており;
Zが、CH又はNである、
式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、又はエナンチオマーである。
【0027】
本発明の別の実施形態は、(iii)
R1が、水素、メチル又はエチルであり;
R2が、ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記ベンゾチオフェニル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、フェニル、ピリジニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はエトキシ、メトキシ、メトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、メチル、シアノ、トリフルオロメチル、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、ニトロ及びフェニルメチルから独立して選択される1、2若しくは3個の置換基により置換されており;
Zが、CH又はNである、
式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0028】
本発明の更なる実施形態は、(iv)R1がC1~6アルキルであり、全ての残りの置換基が本明細書で前に述べた意味を有する、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0029】
本発明の更なる実施形態は、(v)R1がメチルであり、全ての残りの置換基が本明細書で前に述べた意味を有する、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0030】
本発明の別の更なる実施形態は、(vi)R2が、インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシC1~6アルコキシ、C1~6アルキル、ハロゲン及びフェニルC1~6アルキルから独立して選択される1若しくは2個の置換基により置換されており、全ての残りの置換基が本明細書で前に述べた意味を有する、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0031】
本発明の別の更なる実施形態は、(vii)R2が、インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルであり、前記インダゾリル、フェニル、チアゾリル又はチオフェニルは、非置換であるか又はメトキシ、メトキシプロポキシ、メチル、クロロ、フルオロ及びフェニルメチルから独立して選択される1若しくは2個の置換基により置換されており、全ての残りの置換基が本明細書で前に述べた意味を有する、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0032】
本発明の別の実施形態は、(viii)
R1が、C1~6アルキル又は水素であり;
R2が、インダゾリル、C1~6アルコキシインダゾリル、ハロインダゾリル、(フェニルC1~6アルキル)インダゾリル、(C1~6アルコキシC1~6アルコキシ)ハロフェニル、C1~6アルコキシ(C1~6アルコキシC1~6アルコキシ)フェニル、チアゾリル、C1~6アルキルチアゾリル、ジC1~6アルキルチアゾリル、C1~6アルコキシチオフェニル又はC1~6アルキルチオフェニルであり;
Zが、CH又はNである、
式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0033】
本発明の更なる実施形態は、(ix)
R1が、メチル又は水素であり;
R2が、インダゾリル、メトキシインダゾリル、フルオロインダゾリル、(フェニルメチル)インダゾリル、(メトキシプロポキシ)クロロフェニル、メトキシ(メトキシプロポキシ)フェニル、チアゾリル、メチルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、メトキシチオフェニル又はメチルチオフェニルであり;
Zが、CH又はNである、
式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0034】
本発明に基づく特定の式Iの化合物は、
[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン;
4-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボニル]ベンゾニトリル;
(4-ニトロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
フェニル-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-クロロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン;
(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-フルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,4-ジフルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-フルオロ-3-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-エトキシ-3-フルオロ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-フルオロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン;
(3,5-ジエトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3-クロロ-5-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,5-ジメトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,4-ジメトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3-クロロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-メトキシ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(5-メチル-2-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(5-メトキシ-2-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,5-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(6-メチル-3-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-メチル-2-チエニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,4-ジメトキシフェニル)-[(5S)-5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,4-ジメトキシフェニル)-[(5S)-5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(6-メトキシ-3-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3,5-ジフルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(3-フルオロ-5-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4-メトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(4-メチル-2-チエニル)メタノン;
(5-クロロ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-チエニル)メタノン;
(4-メチルオキサゾール-5-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
1H-インドール-6-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
1H-インダゾール-5-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
ベンゾチオフェン-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-2-イル-メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-メチルチアゾール-5-イル)メタノン;
(5-ブロモ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-5-イル-メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチルチアゾール-2-イル)メタノン;
1H-イミダゾール-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(1-メチルイミダゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(5-メトキシ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)チアゾール-2-イル]メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-オキサゾール-2-イル-メタノン;
(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(1-メチルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
1H-インダゾール-3-イル-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(5-フルオロ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(1-ベンジルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;および
(5-メトキシ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーである。
【0035】
より詳細には、本発明は、以下の式I:
[3-メトキシ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(4-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチル-2-チエニル)メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-2-イル-メタノン;
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチルチアゾール-2-イル)メタノン;
(5-メトキシ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン;
1H-インダゾール-3-イル-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(5-フルオロ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
(1-ベンジルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;および
(5-メトキシ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン;
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくはエナンチオマーに関する。
【0036】
合成
本発明の化合物は、任意の従来の手段により調製され得る。これらの化合物を合成するための好適な方法、同様にその出発物質を以下の図式及び実施例において提供する。全ての置換基、詳細には、R1、R2及びZは、特記されない限り上に定義された通りである。更に、特に明示的に記されない限り、全ての反応、反応条件、略語及び記号は、有機化学における熟練者に周知の意味を有する。
化合物Iに関する全般的合成経路(図式1)
【0037】
【0038】
式Iの化合物は、図式1に基づいて調製され得る。
化合物IIをDMFDMAと共に、CAN、DMFなどの好適な溶媒中で加熱して、中間体IIIを作製する。中間体IIIと化合物IVとを、ナトリウムメトキシド、炭酸カリウム、又は重炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下でカップリングさせて、化合物Vを生成する。酸性条件下でBoc基を脱保護して化合物VIを生成する。化合物VIと酸VIIとを、HATU及びDIPEA又はTEAなどの塩基の存在下でカップリングさせて、化合物Iを得る。
【0039】
本発明はまた、式Iの化合物を調製するための方法であって、以下の工程:
(a)式(A)
【0040】
【0041】
の化合物と式(B)
【0042】
【0043】
の化合物とをカップリング試薬及び塩基の存在下でカップリングさせる工程
[式中、R1、R2及びZは上記のように定義される]
の1つを含む方法に関する。工程(a)では、カップリング試薬は例えばHATUであり得、塩基は例えばDIPEA又はTEAであり得る。
【0044】
上記方法に基づいて製造される場合の式Iの化合物も本発明の目的である。
本発明の化合物はまた、良好な安全性及びPKプロファイルも示す。
医薬組成物及び投与
本発明はまた、治療上活性な物質としての使用のための式Iの化合物に関する。
【0045】
別の実施形態は、本発明の化合物及び治療上不活性な担体、希釈剤若しくは賦形剤を含有する医薬組成物又は医薬、同様にそのような組成物及び医薬を調製するために本発明の化合物を使用する方法を提供する。一例では、式(I)の化合物は、周囲温度で適切なpHにおいて、且つ所望の純度において、生理学的に許容される担体、すなわち、利用される投薬量及び濃度において受容者に対して無毒である担体と混合することにより、ガレニカル(galenical)投与形態に製剤化され得る。製剤化のpHは、主に化合物の特定の使用及び濃度に依存するが、好ましくは約3~約8のどこかの範囲である。一例では、式(I)の化合物は、酢酸塩緩衝剤中で、pH5において製剤化される。別の実施形態では、式(I)の化合物は無菌である。該化合物は、例えば、固体若しくは非晶質の組成物として、凍結乾燥製剤として又は水溶液として保存され得る。
【0046】
組成物は、良好な医療行為と一致した様式で、製剤化され、用量に分けられ、且つ投与される。本文脈において配慮する要素は、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳類、個々の患者の病態、障害の原因、薬剤送達の部位、投与方法、投与スケジュール、及び医療専門家に公知の他の要素を含む。投与される化合物の「有効量」は、そのような配慮により管理され、且つHBsAgを阻害するのに必要な最小量である。例えば、そのような量は、正常な細胞、又は全体的に哺乳類に対して有毒な量未満であり得る。
【0047】
一例では、非経口的に投与される1用量当たりの本発明の化合物の薬学的有効量は、約0.01~100mg/kgの範囲内、あるいは1日当たり約0.01~100mg/kg(患者体重)であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は0.3~15mg/kg/日である。別の実施形態では、錠剤及びカプセル剤などの経口単位剤形は、好ましくは約0.1~約1000mgの本発明の化合物を含有する。
【0048】
本発明の化合物は、経口、外用(バッカル及び舌下を含む)、直腸内、腟内、経皮、非経口、皮下、腹腔内、肺内、皮内、髄腔内及び硬膜外及び鼻腔内、並びに、局部的処置に所望ならば病巣内投与を含む任意の好適な手段により投与され得る。非経口注入は、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、又は皮下投与を含む。
【0049】
本発明の化合物は、例えば、錠剤、散剤、カプセル剤、液剤、分散剤、懸濁剤、シロップ剤、スプレー剤、坐剤、ゲル剤、乳剤、パッチなどの任意の簡便な投与形態で投与され得る。そのような組成物は、例えば、希釈剤、担体、pH調節剤、甘味料、増量剤、及び更なる活性薬剤のような医薬調製における従来の成分を含有し得る。
【0050】
典型的な製剤は、本発明の化合物及び担体又は賦形剤を混合することにより調製される。好適な担体及び賦形剤は当業者に周知である。製剤はまた、1つ又は複数の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味剤、希釈剤、及び薬物(すなわち、本発明の化合物若しくはその医薬組成物)の上質な外観を提供するか又は医薬製品(すなわち医薬)の製造における助けとなる他の公知の添加剤も含み得る。
【0051】
好適な経口剤形の一例は、約0~2000mgの無水ラクトース、約0~2000mgのナトリウムクロスカルメロース、約0~2000mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、及び約0~2000mgのステアリン酸マグネシウムと配合された約0.1~1000mgの本発明の化合物を含有する錠剤である。粉末原料を最初に混合し、次にPVPの溶液と混合する。得られた組成物を乾燥し、細粒化し、ステアリン酸マグネシウムと混合して、従来の装置を使用して錠剤形態に圧縮することができる。エアロゾル製剤の一例は、例えば0.1~1000mgの本発明の化合物を、例えばリン酸緩衝剤のような好適な緩衝溶液に溶解し、所望ならば例えば塩化ナトリウムなどの塩のような等張化剤を添加することにより調製され得る。その溶液を、例えば0.2マイクロメートルのフィルターを使用して濾過して、不純物及び混入物を除去し得る。
【0052】
したがって、一実施形態は、式Iの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を含む。更なる実施形態には、式Iの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩と共に、薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬組成物が含まれる。
【0053】
以下の実施例A及びBは、本発明の典型的な組成物を説明するが、単にそれらの代表的なものとして役だつのみである。
実施例A
式Iの化合物を、それ自体既知の手法で、以下の組成の錠剤を製造するための有効成分として使用することができる:
1錠剤当たり
有効成分 200mg
微結晶性セルロース 155mg
トウモロコシデンプン 25mg
タルク 25mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 20mg
425mg
実施例B
式Iの化合物を、それ自体既知の手法で、以下の組成のカプセル剤を製造するための有効成分として使用することができる:
1カプセル剤当たり
有効成分 100.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
ラクトース 95.0mg
タルク 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
220.0mg
処置の指示及び方法
本発明の化合物は、HBsAg産生又は分泌を阻害し、HBV遺伝子発現を阻害することができる。したがって、本発明の化合物は、HBV感染症の処置又は予防に有用である。
【0054】
本発明は、HBsAg産生又は分泌の阻害のための式Iの化合物の使用に関する。
本発明は、HBV DNA産生の阻害のための式Iの化合物の使用に関する。
本発明は、HBV遺伝子発現の阻害のための式Iの化合物の使用に関する。
【0055】
本発明は、HBV感染症の処置又は予防のための式Iの化合物の使用に関する。
HBV感染に関連する疾患の処置又は予防に有用な医薬の調製のための式Iの化合物の使用も本発明の目的である。
【0056】
本発明は、詳細には、HBV感染症の処置又は予防のための医薬の調製のための式Iの化合物の使用に関する。
別の実施形態は、HBV感染症の処置又は予防のための方法であって、有効量の式Iの化合物、その立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、コンジュゲート又は薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を含む。
【実施例】
【0057】
本発明は、以下の実施例の参照により更に十分に理解されるであろう。しかしながら、以下の実施例は、本発明の範囲に制限を加えるものと解釈されるべきではない。
本明細書に使用される略語は以下の通りである:
μL: マイクロリットル
μm: マイクロメートル
μM: 1リットル当たりのマイクロモル
IC50: 半最大阻害濃度
LC/MS: 液体クロマトグラフィー/質量分析
M: モル濃度
MHz: メガヘルツ
min: 分
hr: 時間
mM: 1リットル当たりのミリモル
MS(ESI): 質量分析(電子スプレーイオン化)
NMR: 核磁気共鳴
obsd.: 実測値
rt: 室温
Pd/C: 活性炭上のパラジウム
δ: 化学シフト
HATU: 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
DIPEA: N,N-ジイソプロピルアミン
MTBE: メチルtert-ブチルエーテル
DMFDMA: N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
CAN: 硝酸アンモニウムセリウム
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
EA: 酢酸エチル
全般的な実験条件
中間体及び最終化合物を、以下の装置の1つを使用して、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した:i)Biotage SP1システム及びQuad 12/25カートリッジモジュール ii)ISCO combi-フラッシュクロマトグラフィー装置。シリカゲルの種類及び孔径:i)KP-SIL 60Å、粒度:40~60μm;ii)CAS登録番号:シリカゲル:63231-67-4、粒度:47~60マイクロメートル シリカゲル;iii)Qingdao Haiyang Chemical Co.、LtdからのZCX、細孔:200~300又は300~400。
【0058】
中間体及び最終化合物を、X Bridge(商標)Perp C18(5μm、OBD(商標)30×100mm)カラム又はSunFire(商標)Perp C18(5μm、OBD(商標)30×100mm)カラムを使用して、逆相カラムの分取HPLCにより精製した。
【0059】
キラル分離を、ChiralPak AD-10u(200×50mm I.D.)を使用して、移動相AにCO2及びBにエタノールを用いて、Thar 350分取SFCを実行した。
【0060】
LC/MSスペクトルを、Acquity Ultra Performance LC-3100質量検出器又はAcquity Ultra Performance LC-SQ検出器を使用して得た。標準的LC/MS条件は以下の通りであった(操作時間3分):
酸性条件:A:H2O中の0.1%のギ酸;B:アセトニトリル中の0.1%のギ酸;
塩基性条件:A:H2O中の0.05%のNH3H2O;B:アセトニトリル;
中性条件:A:H2O;B:アセトニトリル。
質量スペクトル(MS):一般に、親質量を示すイオンのみが報告され、特に明記されない限り、引用された質量イオンは正の質量イオン(M+H)+である。
マイクロ波補助反応を、Biotage Initiator Sixty又はCEM Discoverで実行した。
NMRスペクトルを、Bruker Avance 400MHzを使用して得た。
空気-感応性試薬を含む全ての反応を、アルゴン雰囲気下で実施した。特に記載しない限り、試薬を更に精製することなく販売元から受け取ったそのままで使用した。
【0061】
調製実施例
実施例1
[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン
【0062】
【0063】
工程1:tert-ブチル3-(ジメチルアミノメチレン)-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
【0064】
【0065】
DMF(100mL)中のtert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(15.0g、0.075mol)及びDMFDMA(9.87g、0.0829mol)の混合物を、90℃で撹拌しながら終夜加熱した。次に、得られた混合物を真空中で濃縮し、水(100mL)で希釈した。得られた混合物をEA(30mL)で3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製のtert-ブチル3-(ジメチルアミノメチレン)-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(13g)を黄色油状物として得て、これは次の工程で直接使用した。
【0066】
工程2:tert-ブチル2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレートの調製
【0067】
【0068】
エタノール(100mL)中のtert-ブチル3-(ジメチルアミノメチレン)-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(10g、39.37mmol)、ピリジン-2-カルボキサミジン塩酸塩(6.2g、39.37mmol)及びCH3ONa(4.25g、78.74mmol)の混合物を、100℃で撹拌しながら終夜加熱した。得られた混合物を真空中で濃縮し、残渣をEAに溶解した。得られた溶液を水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製のtert-ブチル2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレートをオレンジ色油状物として(12g)黄色固体として得て、これは更に精製することなく次の工程で直接使用した。
【0069】
工程3:2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジンの調製
【0070】
【0071】
tert-ブチル2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート(9g、28.85mmol)及び1,4-ジオキサン溶液中の塩酸(4M、15mL)の混合物を、室温で3時間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮して、粗製の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(9g)を黄色固体として得て、これは更に精製することなく次の工程で直接使用した。
【0072】
工程4:[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノンの調製
【0073】
【0074】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(100mg、0.405mmol)、4-(トリフルオロメチル)安息香酸(115mg、0.607mmol)、HATU(308mg、0.81mmol)及びDIPEA(262mg、2.02mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン(15mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.67-8.97 (m, 2H), 8.54 (d, 1H), 7.91 (td, 1H), 7.73-7.82 (m, 2H), 7.62 (d, 2H), 7.40-7.53 (m, 1H), 4.53-5.13 (m, 2H), 3.68-4.30 (m, 2H), 3.01-3.42 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 385.
実施例2
4-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボニル]ベンゾニトリル
【0075】
【0076】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(100mg、0.405mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-シアノ-安息香酸(89mg、0.607mmol)、HATU(308mg、0.81mmol)及びDIPEA(262mg、2.02mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(10mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、4-(2-ピリジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボニル)-ベンゾニトリル(15mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.89 (br. s., 1H), 8.79 (d, 1H), 8.67 (d, 1H), 8.21 (t, 1H), 7.91 (d, 2H), 7.67-7.77 (m, 3H), 5.00-5.12 (m, 1H), 4.77 (br. s., 1H), 4.18 (br. s., 1H), 3.72-3.92 (m, 1H), 3.02-3.29 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 342.
実施例3
(4-ニトロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0077】
【0078】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(150mg、0.607mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-ニトロ安息香酸(203mg、1.21mmol)、HATU(461mg、1.214mmol)及びDIPEA(392mg、3.036mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を、水(5mL)に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-ニトロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(17mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.87-8.97 (m, 1H), 8.70-8.79 (m, 1H), 8.29-8.43 (m, 3H), 7.97 (t, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.53 (dd, 1H), 4.95 (br. s., 1H), 4.67 (br. s., 1H), 4.06 (br. s., 1H), 3.67 (br. s., 1H), 3.07 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 362.
実施例4
フェニル-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0079】
【0080】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(200mg、0.943mmol、実施例1中の工程3の生成物)、安息香酸(230mg、1.887mmol)、HATU(717mg、1.887mmol)及びDIPEA(610mg、4.717mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、フェニル-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(190mg)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.84 (d, 1H), 8.72 (br. s., 1H), 8.50 (d, 1H), 7.87 (td, 1H), 7.39-7.51 (m, 6H), 4.97 (br. s., 2H), 3.83 (br. s., 2H), 3.19 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 317.
実施例5
(4-クロロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0081】
【0082】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(200mg、0.943mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-クロロ安息香酸(294mg、1.887mmol)、HATU(717mg、1.887mmol)及びDIPEA(610mg、4.717mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-クロロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(63mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.78-8.92 (m, 1H), 8.71 (br. s., 1H), 8.51 (d, , 1H), 7.88 (td, 1.8 Hz, 1H), 7.40-7.48 (m, 5H), 4.61-5.08 (m, 2H), 3.86 (br. s., 2H), 3.20 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 351.
実施例6
[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン
【0083】
【0084】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(200mg、0.943mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-(トリフルオロメチル)安息香酸(359mg、1.887mmol)、HATU(717mg、1.887mmol)及びDIPEA(610mg、4.717mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノン(100mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (d, 1H), 8.64-8.80 (m, 1H), 8.58 (d, 1H), 7.91-8.04 (m, 1H), 7.73-7.80 (m, 2H), 7.59-7.71 (m, 2H), 7.52 (dd, 1H), 4.57-5.11 (m, 2H), 3.74-4.20 (m, 2H), 2.97-3.32 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 385.
実施例7
(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0085】
【0086】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(150mg、0.46mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-フルオロ-4-メトキシ安息香酸(156mg、0.92mmol)、HATU(350mg、0.92mmol)及びDIPEA(297mg、2.3mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(13mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.88 (d, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.53 (d, 1H), 7.91 (td, 1.8 Hz, 1H), 7.40-7.51 (m, 1H), 7.22-7.35 (m, 2H), 6.97-7.12 (m, 1H), 4.90 (br. s., 2H), 3.85-4.06 (m, 5H), 3.22 (t, , 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 365.
実施例8
(4-フルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0087】
【0088】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(150mg、0.46mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-フルオロ安息香酸(129mg、0.92mmol)、HATU(350mg、0.92mmol)及びDIPEA(297mg、2.3mmol)の混合物を、終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-フルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(15mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.81-8.91 (m, 1H), 8.58-8.78 (m, 1H), 8.52 (d, 1H), 7.89 (td, 1H), 7.47-7.55 (m, 2H), 7.40-7.46 (m, 1H), 7.17 (t, 2H), 4.90 (br. s., 2H), 3.90 (br. s., 2H), 3.20 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 335.
実施例9
(4-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0089】
【0090】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(150mg、0.46mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-フルオロ-3-メトキシ安息香酸(156mg、0.92mmol)、HATU(350mg、0.92mmol)及びDIPEA(297mg、2.3mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-フルオロ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(40mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.74 (d, 2H), 8.52 (d, 1H), 8.00 (td, 1H), 7.55 (ddd, 1H), 7.18-7.34 (m, 2H), 7.11 (ddd, 1H), 4.95 (br. s., 2H), 3.71-4.23 (m, 5H), 3.18 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 365.
実施例10
(3,4-ジフルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0091】
【0092】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(150mg、0.46mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,4-ジフルオロ安息香酸(145mg、0.92mmol)、HATU(350mg、0.92mmol)及びDIPEA(297mg、2.3mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3,4-ジフルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(60mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.65-8.88 (m, 2H), 8.55 (d, 1H), 8.03 (td, 1H), 7.50-7.62 (m, 2H), 7.32-7.49 (m, 2H), 4.97 (br. s., 2H), 3.72-4.26 (m, 2H), 3.19 (t, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 353.
実施例11
(4-フルオロ-3-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0093】
【0094】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(1g、3.067mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-フルオロ-3-ヒドロキシ安息香酸(0.718g、4.6mmol)、HATU(2.33g、6.13mmol)及びDIPEA(1.98g、15.34mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-フルオロ-3-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(18mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.69-8.94 (m, 2H), 8.44-8.61 (m, 1H), 8.02 (td, 1H), 7.56 (dd, 1H), 7.19 (dd, 1H), 7.08 (d, 1H), 6.98 (d, , 1H), 4.93-5.11 (m, 2H), 3.83-4.16 (m, 2H), 3.18 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 351.
実施例12
(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0095】
【0096】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(1g、3.067mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-フルオロ-4-ヒドロキシ安息香酸(0.718g、4.6mmol)、HATU(2.33g、6.13mmol)及びDIPEA(1.98g、15.34mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(20mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.81-8.93 (m, 1H), 8.60-8.76 (m, 1H), 8.46-8.59 (m, 1H), 7.92 (td, 1H), 7.46 (ddd, 1H), 7.26-7.32 (m, 1H), 7.20 (dd, 1H), 7.08-7.15 (m, 1H), 4.90 (br. s., 2H), 3.95 (br. s., 2H), 3.15 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 351.
実施例13
(4-エトキシ-3-フルオロ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0097】
【0098】
DMF(5mL)中の(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(150mg、0.428mmol、実施例12)、ブロモエタン(47mg、0.428mmol)及びK2CO3(118mg、0.857mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-エトキシ-3-フルオロ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(12mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.87 (d, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.52 (d, 1H), 7.88 (td, 1H), 7.43 (td, 1H), 7.18-7.35 (m, 2H), 6.96-7.12 (m, 1H), 4.90 (br. s., 2H), 4.19 (q, 2H), 3.97 (br. s., 2H), 3.22 (t, 2H), 1.51 (t, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 379.
実施例14
[3-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0099】
【0100】
DMF(5mL)中の(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(150mg、0.428mmol、実施例12)、1-ブロモ-2-メトキシ-エタン(119mg、0.857mmol)及びK2CO3(177mg、1.286mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[3-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(20mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.81-8.90 (m, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.52 (d, 1H), 7.88 (td, 1H), 7.43 (ddd, 1H), 7.18-7.35 (m, 2H), 7.02-7.16 (m, 1H), 4.89 (br. s., 2H), 4.22-4.35 (m, 2H), 3.96 (br. s., 2H), 3.82 (dd, 2H), 3.48 (s, 3H), 3.22 (t, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 409.
実施例15
[3-フルオロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0101】
【0102】
DMF(5mL)中の(3-フルオロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(150mg、0.428mmol、実施例12)、1-ブロモ-3-メトキシ-プロパン(131mg、0.857mmol)及びK2CO3(118mg、0.857mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[3-フルオロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(35mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (dt, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.52 (d, 1H), 7.88 (td, 1H), 7.43 (ddd, 1H), 7.19-7.33 (m,2H), 7.00-7.15 (m, 1H), 4.84-4.98 (m, 2H), 4.21 (t, 2H), 3.86-4.06 (m, 2H), 3.60 (t, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.22 (s, 2H), 2.13 (t, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 423.
実施例16
[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン
【0103】
【0104】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,4,5-トリメトキシ安息香酸(390mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(125mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.84 (d, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.50 (d, 1H), 7.87 (td, 1H), 7.41 (ddd, 1H), 6.64-6.76 (m, 2H), 4.89 (br. s., 2H), 3.69-4.14 (m, 11H), 3.22 (t, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 407.
実施例17
(3,5-ジエトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0105】
【0106】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,5-ジエトキシ安息香酸(387mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3,5-ジエトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(175mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.80-8.94 (m, 1H), 8.72 (d, 1H), 8.51 (d, 1H), 7.87 (td, 1H), 7.41 (ddd, 1H), 6.45-6.62 (m, 3H), 4.58-5.05 (m, 2H), 3.71-4.13 (m, 6H), 3.05-3.32 (m, 2H), 1.28-1.55 (m, 6H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 405.
実施例18
(3-クロロ-5-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0107】
【0108】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-クロロ-5-メトキシ安息香酸(343mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3-クロロ-5-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(98mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.84 (d, 1H), 8.60-8.77 (m, 1H), 8.50 (d, 1H), 7.86 (td, 1H), 7.40 (ddd, 1H), 6.98-7.07 (m, 2H), 6.80-6.93 (m, 1H), 4.48-5.04 (m, 2H), 3.55-4.20 (m, 5H), 3.18 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 381.
実施例19
(3,5-ジメトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0109】
【0110】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,5-ジメトキシ安息香酸(335mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3,5-ジメトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(153mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.83 (dd, 1H), 8.57-8.76 (m, 1H), 8.49 (d, 1H), 7.85 (td, 1H), 7.39 (ddd, 1H), 6.49-6.64 (m, 3H), 4.51-5.08 (m, 2H), 3.63-4.25 (m, 8H), 2.99-3.34 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 377.
実施例20
(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0111】
【0112】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-フルオロ-3-メチル安息香酸(283mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(106mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.83 (dd, 1H), 8.65 (br. s., 1H), 8.49 (d, 1H), 7.85 (td, 1H), 7.37-7.43 (m, 1H), 7.31-7.37 (m, 1H), 7.24-7.31 (m, 1H), 7.07 (t, 1H), 4.87 (br. s., 2H), 3.58-4.17 (m, 2H), 3.18 (br. s., 2H), 2.17-2.47 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 349.
実施例21
(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0113】
【0114】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-クロロ-4-メトキシ安息香酸(343mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(113mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.84 (dd, 1H), 8.65 (br. s., 1H), 8.50 (d, 1H), 7.87 (td, 1H), 7.50-7.63 (m, 1H), 7.36-7.46 (m, 2H), 6.91-7.07 (m, 1H), 4.87 (br. s., 2H), 3.80-4.04 (m, 5H), 3.11-3.29 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 381.
実施例22
(3,4-ジメトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0115】
【0116】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,4-ジメトキシ安息香酸(335mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3,4-ジメトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(20mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (dd, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.52 (d, 1H), 7.88 (td, 1H), 7.43 (ddd, 1H), 7.05-7.16 (m, 2H), 6.88-6.99 (m, 1H), 4.91 (br. s., 2H), 3.75-4.18 (m, 8H), 3.23 (t, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 377.
実施例23
(3-クロロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0117】
【0118】
DMF(10mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(1g、3.07mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-クロロ-4-ヒドロキシ安息香酸(0.835g、4.6mmol)、HATU(2.33g、6.13mmol)及びDIPEA(1.98g、15.33mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(10mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(3-クロロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(20mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.69-8.96 (m, 3H), 8.44 (td, 1H), 7.91 (ddd, 1H), 7.56 (d, 1H), 7.37 (dd, 1H), 6.96-7.12 (m, 1H), 4.93-5.03 (m, 2H), 3.86-4.11 (m, 2H), 3.16-3.28 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 367.
実施例24
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0119】
【0120】
DMF(5mL)中の(3-クロロ-4-ヒドロキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(100mg、0.273mmol、実施例23)、1-ブロモ-3-メトキシ-プロパン(84mg、0.546mmol)及びCs2CO3(266mg、0.82mmol)の混合物を、100℃で終夜加熱した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(110mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.87 (d, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.53 (d, 1H), 7.90 (td, 1H), 7.52-7.63 (m, 1H), 7.44 (dd, 1H), 7.34-7.41 (m, 1H), 6.95-7.06 (m, 1H), 4.85-4.98 (m, 2H), 4.16-4.25 (m, 2H), 3.88-4.03 (m, 2H), 3.59-3.68 (m, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.15-3.27 (m, 2H), 2.14 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 439.
実施例25
(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0121】
【0122】
DMF(10mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(1g、3.06mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸(0.774g、4.6mmol)、HATU(2.33g、6.14mmol)及びDIPEA(1.982g、15.34mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(10mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(20mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (d, 1H), 8.68 (br. s., 1H), 8.52 (d, 1H), 7.89 (td, 1H), 7.37-7.50 (m, 1H), 6.85-7.16 (m, 3H), 5.88-6.11 (m, 1H), 4.91 (br. s., 2H), 3.94 (s, 5H), 3.11-3.37 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 363.
実施例26
[3-メトキシ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0123】
【0124】
DMF(5mL)中の(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(100mg、0.276mmol、実施例25)、1-ブロモ-3-メトキシ-プロパン(84.5mg、0.552mmol)及びCs2CO3(269mg、0.829mmol)の混合物を、100℃で終夜加熱した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、[3-メトキシ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(65mg)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (dd, 1H), 8.67 (br. s., 1H), 8.52 (d, 1H), 7.88 (td, 1H), 7.42 (ddd, 1H), 7.02-7.13 (m, 2H), 6.96 (d, 1H), 4.82-5.01 (m, 2H), 4.13-4.27 (m, 2H), 3.90 (s, 5H), 3.60 (s, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.13-3.30 (m, 2H), 2.07-2.23 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 435.
実施例27
(5-メチル-2-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0125】
【0126】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、5-メチルピリジン-2-カルボン酸(252mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、この混合物を水(5mL)中に注入し、得られた混合物をEA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(5-メチル-2-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(44mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.80-8.87 (m, 1H), 8.71-8.78 (m, 1H), 8.47-8.63 (m, 2H), 8.01 (t, 1H), 7.83 (d, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.51-7.59 (m, 1H), 5.03 (s, 2H), 4.18 (br. s., 1H), 3.93 (t, 1H), 3.22 (t, 2H), 2.46 (s, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 332.
実施例28
(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0127】
【0128】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-フルオロ-4-メチル安息香酸(283mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3-フルオロ-4-メチル-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(43mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.85 (dd, 1H), 8.58-8.78 (m, 1H), 8.50 (d, 1H), 7.87 (td, 1H), 7.41 (ddd, 1H), 7.25-7.34 (m, 1H), 7.10-7.23 (m, 2H), 4.90 (br. s., 2H), 3.89 (br. s., 2H), 3.01-3.36 (m, 2H), 2.14-2.52 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 349.
実施例29
(5-メトキシ-2-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0129】
【0130】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、5-メトキシピリジン-2-カルボン酸(282mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(5-メトキシ-2-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(16mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.84 (br. s., 1H), 8.76 (d, 1H), 8.49-8.68 (m, 1H), 8.28-8.41 (m, 1H), 8.02-8.18 (m, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.60-7.69 (m, 1H), 7.54 (dd, 1H), 5.02 (s, 2H), 4.00-4.25 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.25 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 348.
実施例30
(3,5-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0131】
【0132】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,5-ジフルオロ-4-メトキシ安息香酸(346mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3,5-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(62mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 9.01 (d, 1H), 8.89 (dd, 2H), 8.73 (td, 1H), 8.15 (ddd, 1H), 7.24 (d, 2H), 4.93-5.08 (m, 2H), 3.79-4.15 (m, 5H), 3.19-3.28 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 383.
実施例31
(6-メチル-3-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0133】
【0134】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、6-メチルピリジン-3-カルボン酸(252mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(6-メチル-3-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(19mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.81-8.91 (m, 1H), 8.59-8.78 (m, 2H), 8.41-8.56 (m, 1H), 7.81-7.94 (m, 1H), 7.74 (dd, 1H), 7.36-7.50 (m, 1H), 7.17-7.35 (m, 1H), 4.95 (br. s., 2H), 3.67-4.10 (m, 2H), 3.21 (br. s., 2H), 2.51-2.77 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 332.
実施例32
(4-メチル-2-チエニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0135】
【0136】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-メチルチオフェン-2-カルボン酸(262mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-メチル-2-チエニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(25mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.71-8.82 (m, 2H), 8.52-8.65 (m, 1H), 8.09 (td, 1H), 7.58-7.69 (m, 1H), 7.35-7.48 (m, 1H), 7.25-7.33 (m, 1H), 4.96-5.13 (m, 2H), 4.04-4.24 (m, 2H), 3.20 (s, 2H), 2.33 (s, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 337.
実施例33
(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0137】
【0138】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、5-メチルイソオキサゾール-3-カルボン酸(234mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(39mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.83-8.94 (m, 1H), 8.45-8.78 (m, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.88-8.08 (m, 1H), 7.43-7.60 (m, 1H), 6.34-6.47 (m, 1H), 5.22 (s, 1H), 5.01 (s, 1H), 4.26 (t, 1H), 4.09-4.22 (m, 1H), 3.12-3.36 (m, 2H), 2.39-2.64 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 322.
実施例34
(-)-(3,4-ジメトキシフェニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0139】
【0140】
工程1:tert-ブチル5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレートの調製
【0141】
【0142】
DMF(20mL)中のtert-ブチル2-メチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(3.00g、14.1mmol)の溶液に、DMFDMA(1.84g、15.47mmol)を添加した。得られた混合物を、90℃で撹拌しながら終夜加熱した。室温まで冷却した後、得られた反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOH(50mL)に溶解した。その溶液に、ピリジン-2-カルボキサミジン塩酸塩(2.2g、14.1mmol)及びナトリウムメトキシド(1.05g、19.4mmol)を添加した。100℃で撹拌しながら終夜加熱した後、得られた混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣を水(15mL)で希釈し、次にEA(30mL)で3回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製のtert-ブチル5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート(2.5g)を得て、これは更に精製することなく次の工程で直接使用した。
【0143】
工程2:5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジンの調製
【0144】
【0145】
DCM(30mL)中の粗製のtert-ブチル5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート及び2,2,2-トリフルオロ酢酸(15mL)の混合物を、室温で3時間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮し、粗製の5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジンをトリフルオロ酢酸塩として得た(2.6g)。
【0146】
工程3:(-)-(3,4-ジメトキシフェニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノンの調製
【0147】
【0148】
DMF(5mL)中の5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.882mmol)、3,4-ジメトキシ安息香酸(321mg、1.76mmol)、HATU(670mg、1.76mmol)及びDIPEA(570mg、4.41mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLC、次にSFCにより精製して、(-)-(3,4-ジメトキシフェニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(35mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.89 (br. s., 1H), 8.71 (br. s., 1H), 8.54 (d, 1H), 7.92 (t, 1H), 7.39-7.52 (m, 1H), 7.00-7.14 (m, 2H), 6.94 (d, 1H), 5.62-6.01 (m, 1H), 3.94 (d, 6H), 2.87-3.70 (m, 4H), 1.67 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 391.
[a]D
20=-0.286°(14mg/mL、メタノール)。
【0149】
実施例35
(-)-(3,4-ジメトキシフェニル)-[5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0150】
【0151】
工程1:ベンジル2-エチル-4-オキソ-2,3-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレートの調製
【0152】
【0153】
THF(100mL)中の4-メトキシピリジン(10g、91.7mmol)及びCbzCl(15.6g、91.7mmol)の混合物を、-23℃まで冷却した。次に、この冷却した混合物に、EtMgBr(30.6mL、91.7mmol)を滴下添加した。得られた混合物を-23℃で30分間撹拌し、次に10%のHCl中に注入し、15℃で20分間更に撹拌した。得られた混合物をMTBE(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュカラム(PE/EA=1:1、v:vで溶離)により更に精製して、ベンジル2-エチル-4-オキソ-2,3-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(24.8g)を緑色油状物として得た。
【0154】
工程2:ベンジル2-エチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
【0155】
【0156】
AcOH(250mL)中のベンジル2-エチル-4-オキソ-2,3-ジヒドロピリジン-1-カルボキシレート(24.7g、95.34mmol)及びZn(30.4g、0.477mol)の混合物を、80℃で撹拌しながら12時間加熱した。得られた混合物を真空中で濃縮した。残渣をEA(500mL)に溶解し、濾過した。濾液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製のベンジル2-エチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(28.5g)を黄色油状物として得て、これは更に精製することなく次の工程で直接使用した。
【0157】
工程3:ベンジル3-(ジメチルアミノメチレン)-2-エチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレートの調製
【0158】
【0159】
ベンジル2-エチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(28.5g、粗製)及びDMFDMA(300mL)の混合物を、100℃で撹拌しながら12時間加熱した。得られた混合物を真空中で濃縮して、粗製のベンジル3-(ジメチルアミノメチレン)-2-エチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(30g、粗製)を黄色油状物として得て、これは更に精製することなく次の工程で直接使用した。
【0160】
工程4:ベンジル5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレートの調製
【0161】
【0162】
MeOH(300mL)中の粗製のベンジル3-(ジメチルアミノメチレン)-2-エチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(30g、粗製)の溶液に、ピリジン-2-カルボキサミジン塩酸塩(15g、95mmol)及びK2CO3(29g、163mmol)を添加した。得られた混合物を、50℃で12時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣をDCM(500mL)に溶解し、この溶液をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、カラム(DCM/MeOH=40/1、v:vで溶離)により精製して、ベンジル5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート(15g)を緑色油状物として得た。
【0163】
工程5:5-エチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジンの調製
【0164】
【0165】
MeOH(50mL)中のベンジル5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート(5g、13.4mmol)の溶液に、Pd/C(10%、0.5g)を添加し、得られた混合物を室温において水素下で12時間撹拌し、次に濾過した。濾液を真空中で濃縮して、5-エチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(3.2g)を黒色油状物として得て、これは更に精製することなく次の工程で直接使用した。
【0166】
工程6:(-)-(3,4-ジメトキシフェニル)-[5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノンの調製
【0167】
【0168】
DMF(5mL)中の5-エチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(400mg、1.67mmol)、3,4-ジメトキシ安息香酸(455mg、2.5mmol)、HATU(1267mg、3.33mmol)及びDIPEA(1078mg、8.33mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(30mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLC、次にSFCにより精製して、(-)-(3,4-ジメトキシフェニル)-[5-エチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(16mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.62 (br. s., 2H), 8.00 (br. s., 1H), 7.54 (br. s., 1H), 6.75-7.14 (m, 3H), 5.91 (br. s., 1H), 4.99 (br. s., 1H), 4.15 (d, 1H), 3.77-4.04 (m, 6H), 2.49-3.72 (m, 5H), 1.17 (br. s., 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 405.
[a]D
20=-10.000°(2mg/mL、メタノール)。
【0169】
実施例36
(6-メトキシ-3-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0170】
【0171】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、6-メトキシピリジン-3-カルボン酸(282mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EAで3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(6-メトキシ-3-ピリジル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(90mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.89 (d, 1H), 8.70 (br. s., 1H), 8.54 (d, 1H), 8.38 (d, 1H), 7.86-8.03 (m, 1H), 7.77 (dd, 1H), 7.39-7.53 (m, 1H), 6.85 (d, 1H), 4.93 (br. s., 2H), 3.83-4.21 (m, 5H), 3.25 (s, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 348.
実施例37
(3,5-ジフルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0172】
【0173】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3,5-ジフルオロ安息香酸(291mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EAで3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3,5-ジフルオロフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(50mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.37-8.96 (m, 3H), 7.90 (td, 1H), 7.45 (ddd, 1H), 6.79-7.14 (m, 3H), 4.97 (br. s., 2H), 3.82 (br. s., 2H), 3.20 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 353.
実施例38
(3-フルオロ-5-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0174】
【0175】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、3-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(313mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EA(20mL)で3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(3-フルオロ-5-メトキシ-フェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(90mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.85 (d, 1H), 8.60-8.79 (m, 1H), 8.51 (d, 1H), 7.88 (td, 1H), 7.42 (dd, 1H), 6.56-6.89 (m, 3H), 4.52-5.10 (m, 2H), 3.84 (s, 5H), 3.19 (br. s., 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 365.
実施例39
(4-メトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0176】
【0177】
DMF(5mL)中の2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン塩酸塩(300mg、0.92mmol、実施例1中の工程3の生成物)、4-メトキシ安息香酸(280mg、1.84mmol)、HATU(699mg、1.84mmol)及びDIPEA(595mg、4.6mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。次に、得られた混合物を水(5mL)中に注入し、EAで3回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(4-メトキシフェニル)-[2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(55mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (dd, 1H), 8.58-8.73 (m, 1H), 8.52 (d, 1H), 7.89 (td, 1H), 7.38-7.54 (m, 3H), 6.92-7.04 (m, 2H), 4.90 (br. s., 2H), 3.77-4.07 (m, 5H), 3.21 (t, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 347.
実施例40
[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
【0178】
【0179】
工程1:tert-ブチル5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレートの調製
【0180】
【0181】
tert-ブチル2-メチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボキシレート(2.3g、10.8mmol)及びDMFDMA(5mL)の混合物を、100℃まで2時間加熱した。この混合物を真空中で濃縮した。残渣をEtOH(50mL)に溶解し、ピリミジン-2-カルボキシミドアミド塩酸塩(3.55g、22.4mmol)及びK2CO3(3.86g、27.9mmol)を添加し、この混合物を90℃で終夜加熱した。室温まで冷却した後、得られた混合物を真空中で濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20:1、v:vで溶離)により精製して、tert-ブチル5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート(2.5g)を黄色固体として得た。
【0182】
工程2:5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジンの調製
【0183】
【0184】
DCM(30mL)中のtert-ブチル5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-カルボキシレート(2.5g、7.64mmol)の溶液に、CF3COOH(10mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次に真空中で濃縮した。残渣を飽和NaHCO3水溶液で希釈し、CHCl3及びiPrOHの混合物(50mL、v/v=3/1)で3回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(400mg)を黄色油状物として得た。
【0185】
工程3:3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸の調製
【0186】
【0187】
THF(10mL)、MeOH(30mL)及び水(5mL)中のメチル3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)ベンゾエート(2.44g、9.43mmol)の溶液に、NaOH(1.13g、28.3mmol)を添加した。得られた混合物を終夜室温で撹拌し、次に1NのHClを用いてpH=2に酸性化し、DCM(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸(1.8g)を黄色固体として得た。
【0188】
工程4:[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノンの調製
【0189】
【0190】
DMF(10mL)中の5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(279mg、1.23mmol)、3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸(250mg、1.02mmol)、HATU(583mg、1.53mmol)及びDIPEA(396mg、3.07mmol)の混合物を、室温で10時間撹拌した。反応混合物をH2O(50mL)中に注入し、DCM及びメタノールの混合物(v/v=4/1)(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン(114mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.04 (d, 2H), 8.70-8.92 (m, 1H), 7.49-7.53 (m, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.01 (d, 1H), 5.68-6.25 (m, 1H), 4.19 (s, 2H), 3.62 (s, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.05-3.32 (m, 2H), 1.83-2.21 (m, 4H), 1.66 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 454.
実施例41
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(4-メチル-2-チエニル)メタノン
【0191】
【0192】
無水DMF(10mL)中の4-メチルチオフェン-2-カルボン酸(214mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)、HATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(4-メチル-2-チエニル)メタノン(45mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.76 (m, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.42 (m, 1H), 7.79 (m, 1H), 7.33 (m, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 5.65 (br s, 1H), 4.56 (br s, 1H), 3.45 (br s, 1H), 3.05-3.25 (m, 2H), 2.20-2.24 (m, 3H), 1.38-1.44 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 351.
実施例42
(5-クロロ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0193】
【0194】
無水DMF(10mL)中の5-クロロチオフェン-2-カルボン酸(245mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(5-クロロ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(16mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.73-8.81 (m, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.36-8.47 (m, 1H), 7.74-7.84 (m, 1H), 7.29-7.37 (m, 1H), 7.12 (d, 1H), 6.85 (d, 1H), 5.62 (br s, 1H), 4.53 (br d, 1H), 3.47 (br s, 1H), 3.05-3.24 (m, 2H), 1.60 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 371.
実施例43
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチル-2-チエニル)メタノン
【0195】
【0196】
無水DMF(10mL)中の5-メチルチオフェン-2-カルボン酸(214mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。有機層を合わせて、水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチル-2-チエニル)メタノン(60mg)を灰色がかった白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (m, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 7.88 (m, 1H), 7.42 (m, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.78 (dd, 1H), 5.75 (br s, 1H), 4.68 (br s, 1H), 3.54 (br s, 1H), 3.14-3.35 (m, 2H), 2.54-2.57 (m, 3H), 1.69 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 351.
実施例44
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-チエニル)メタノン
【0197】
【0198】
無水DMF(10mL)中のチオフェン-3-カルボン酸(193mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(ピリジン-2-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-チエニル)メタノン(55mg)を灰色がかった白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.76 (d, 1H), 8.60 (br s, 1H), 8.41 (d, 1H), 7.79 (m, 1H), 7.52 (dd, 1H), 7.30-7.36 (m, 2H), 7.15-7.20 (m, 1H), 5.80 (br s, 1H), 4.20 (br s, 1H), 3.26-3.53 (m, 1H), 3.02-3.19 (m, 2H), 1.51-1.61 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 337.
実施例45
(4-メチルオキサゾール-5-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0199】
【0200】
無水DMF(10mL)中の4-メチルオキサゾール-5-カルボン酸(191mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、(4-メチルオキサゾール-5-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(40mg)を淡赤色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.86 (d, 1H), 8.71 (br s, 1H), 8.51 (d, 1H), 7.85-7.93 (m, 2H), 7.43 (m, 1H), 5.80 (br s, 1H), 4.31-4.63 (m, 1H), 3.44-3.78 (m, 1H), 3.13-3.34 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 1.70 (br s, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 336
実施例46
1H-インドール-6-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0201】
【0202】
無水DMF(10mL)中の1H-インドール-6-カルボン酸(243mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、1H-インドール-6-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(40mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.06 (br s, 1H), 8.85 (d, 1H), 8.48-8.69 (m, 1H), 7.89 (t, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.39-7.46 (m, 1H), 7.33-7.35 (m, 1H), 7.19 (dd, 1H), 6.60 (br s, 1H), 5.94 (br s, 1H), 4.02-4.47 (br s, 1H), 3.38-3.55 (m, 1H), 3.15-3.27 (m, 1H), 3.02-3.15 (m, 1H), 1.65 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 370.
実施例47
1H-インダゾール-5-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0203】
【0204】
無水DMF(10mL)中の1H-インダゾール-5-カルボン酸(244mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)、HATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、1H-インダゾール-5-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(30mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.96 (br d, 1H), 8.82-8.92 (m, 1H), 8.61-8.82 (m, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.11 (t, 1H), 7.92-8.08 (m, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.51 (m, 1H), 5.95 (br s, 1H), 3.96-4.23 (m, 1H), 3.57-3.75 (m, 1H), 3.27-3.38 (m, 2H), 3.03-3.19 (m, 1H), 1.72 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 371.
実施例48
ベンゾチオフェン-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0205】
【0206】
無水DMF(10mL)中のベンゾチオフェン-2-カルボン酸(267mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。この混合物を室温で8時間撹拌した。該混合物を水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮して、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、ベンゾチオフェン-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(30mg)を淡赤色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.72 (br s, 1H), 8.63 (d, 1H), 8.43 (d, 1H), 7.87-7.93 (m, 1H), 7.82-7.87 (m, 2H), 7.67 (s, 1H), 7.42-7.48 (m, 1H), 7.33-7.39 (m, 2H), 5.68 (br s, 1H), 4.50 (br s, 1H), 3.61 (br s, 1H), 3.01-3.18 (m, 2H), 1.64 (br d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 387.
実施例49
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-チエニル)メタノン
【0207】
【0208】
無水DMF(10mL)中のチオフェン-2-カルボン酸(193mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-チエニル)メタノン(120mg)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.76 (dd, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.44 (d, 1H), 7.81 (m, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.30-7.38 (m, 2H), 7.03 (dd, 1H), 5.66 (br s, 1H), 4.53 (br s, 1H), 3.46 (br s, 1H), 3.04-3.25 (m, 2H), 1.60 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 337.
実施例50
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-メチル-2-チエニル)メタノン
【0209】
【0210】
無水DMF(10mL)中の3-メチルチオフェン-2-カルボン酸(214mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(3-メチル-2-チエニル)メタノン(120mg)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.72-8.80 (m, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.44 (d, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.20-7.27 (m, 1H), 6.82 (d, 1H), 5.65 (br s, 1H), 4.28 (br s, 1H), 3.42 (br t, 1H), 2.98-3.18 (m, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.56 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 351
実施例51
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-2-イル-メタノン
【0211】
【0212】
無水DMF(10mL)中のチアゾール-2-カルボン酸(194mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-2-イル-メタノン(102mg)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.78 (br d, 1H), 8.65 (d, 1H), 8.44 (br d, 1H), 7.85-7.93 (m, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.34 (dd, 1H), 6.77-6.87 (m, 0.5H), 5.77-5.88 (m, 1H), 4.88-4.99 (m, 0.5H), 3.49-3.61 (m, 0.5H), 3.10-3.35 (m, 2.5H), 1.70 (d, 1H), 1.55-1.66 (d, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 338.
実施例52
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-メチルチアゾール-5-イル)メタノン
【0213】
【0214】
無水DMF(10mL)中の2-メチルチアゾール-5-カルボン酸(215mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。この混合物を室温で8時間撹拌した。該混合物を水(50mL)中に注入し、この水溶液をEA(100mL)で2回抽出した。有機層を合わせて、水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(2-メチルチアゾール-5-イル)メタノン(40mg)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.76 (d, 1H), 8.61 (br s, 1H), 8.43 (d, 1H), 7.78-7.84 (m, 2H), 7.34 (m, 1H), 5.64 (br s, 1H), 4.47 (br s, 1H), 3.50 (br s, 1H), 3.05-3.23 (m, 2H), 2.69 (s, 3H), 1.60 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 352.
実施例53
(5-ブロモ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0215】
【0216】
無水DMF(10mL)中の5-ブロモチオフェン-2-カルボン酸(312mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(5-ブロモ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(160mg)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.03 (s, 1H), 8.86 (d, 1H), 8.66 (d, 1H), 8.41 (m, 1H), 7.90 (m, 1H), 7.44 (d, 1H), 7.33 (d, 1H), 5.68 (br s, 1H), 4.45 (br s, 1H), 3.64 (br s, 1H), 3.27 (br s, 1H), 3.05 (br dd, 1H), 1.64 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 415.
実施例54
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-5-イル-メタノン
【0217】
【0218】
無水DMF(10mL)中のチアゾール-5-カルボン酸(194mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-チアゾール-5-イル-メタノン(28mg)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.30 (s, 1H), 9.02 (br s, 1H), 8.77-8.94 (m, 1H), 8.62 (m, 1H), 8.32-8.40 (m, 2H), 7.85 (m, 1H), 5.74 (br s, 1H), 4.17-4.39 (br s, 1H), 3.54-3.84 (br s, 1H), 3.15-3.44 (br s, 1H), 2.98-3.13 (m, 1H), 1.64 (d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 338.
実施例55
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチルチアゾール-2-イル)メタノン
【0219】
【0220】
無水DMF(10mL)中の5-メチルチアゾール-2-カルボン酸(215mg、1.5mmol)、5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(227mg、1.0mmol、実施例34中の工程2の生成物)の溶液に、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌し、次に水(50mL)中に注入し、EA(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1、v:vで溶離)により精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-(5-メチルチアゾール-2-イル)メタノン(35mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.90 (br d, 1H), 8.73 (br s, 1H), 8.54 (br d, 1H), 7.93 (m, 1H), 7.60 (br d, 1H), 7.43-7.50 (m, 1H), 6.83-6.95 (m, 0.5H), 5.82-5.97 (m, 1H), 4.94-5.06 (m, 0.5H), 3.48-3.71 (m, 0.5H), 3.16-3.46 (m, 2.5H), 2.52-2.57 (m, 3H), 1.74 (d, 1H), 1.62-1.70 (m, 2H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 352.
実施例56
1H-イミダゾール-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0221】
【0222】
DMF(5mL)中の5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(100mg、442μmol、実施例34中の工程2の生成物)、1H-イミダゾール-2-カルボン酸(74.3mg、663μmol)、HATU(336mg、884μmol)及びDIPEA(171mg、1.33mmol)の混合物を、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水中に注入し、DCM(30ml)で2回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、1H-イミダゾール-2-イル-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(76mg)を灰色がかった白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.59-8.81 (m, 2H), 8.36-8.48 (m, 1H), 7.84-7.97 (m, 1H), 7.36-7.49 (m, 1H), 6.99-7.28 (m, 2H), 6.78-6.94 (m, 0.3H), 5.50-5.88 (m, 1.2H), 4.80-5.01 (m, 0.5H), 3.23-3.69 (m, 1.5H), 3.03 (br d, 1.5H), 1.45-1.77 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 321.
実施例57
(1-メチルイミダゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0223】
【0224】
DMF(5mL)中の5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(100mg、442μmol、実施例34中の工程2の生成物)、1-メチルイミダゾール-2-カルボン酸(83.6mg、663μmol)、HATU(336mg、884μmol)及びDIPEA(171mg、1.33mmol)の混合物を、終夜室温で撹拌した。得られた混合物を水中に注入し、DCM(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、(1-メチルイミダゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(69mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.51-8.80 (m, 2H), 8.33-8.43 (m, 1H), 7.80-7.92 (m, 1H), 7.34-7.47 (m, 1H), 7.07-7.18 (m, 1H), 6.97 (d, 1H), 5.66-5.86 (m, 1H), 4.66-4.75 (m, 0.4H), 4.49-4.60 (m, 0.6H), 3.74 (s, 3H), 3.48-3.63 (m, 0.7H), 3.23-3.41 (m, 1H), 2.88-3.15 (m, 1.3H), 1.56 (br d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 335.
実施例58
(5-メトキシ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0225】
【0226】
DMF(5mL)中の5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(100mg、442μmol、実施例34中の工程2の生成物)、5-メトキシチオフェン-2-カルボン酸(105mg、663μmol)、HATU(336mg、884μmol)及びDIPEA(171mg、1.33mmol)の混合物を、終夜室温で撹拌した。次に、得られた混合物を水中に注入し、DCM(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(5-メトキシ-2-チエニル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(102mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.78-8.89 (m, 1H), 8.61-8.73 (m, 1H), 8.22-8.35 (m, 1H), 7.83-7.96 (m, 1H), 7.41-7.54 (m, 1H), 7.23-7.32 (m, 1H), 6.28-6.38 (m, 1H), 5.49-5.62 (m, 1H), 4.33-4.49 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.43-3.63 (m, 1H), 3.06-3.21 (m, 1H), 2.84-2.99 (m, 1H), 1.54 (br d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 367.
実施例59
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)チアゾール-2-イル]メタノン
【0227】
【0228】
5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(130mg、575μmol、実施例34中の工程2の生成物)、4-(トリフルオロメチル)チアゾール-2-カルボン酸(170mg、862μmol)、HATU(437mg、1.15mmol)及びDIPEA(223mg、1.72mmol)の混合物を、終夜室温で撹拌した。次に、得られた混合物を水中に注入し、DCM(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-[4-(トリフルオロメチル)チアゾール-2-イル]メタノン(130mg)を固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.92 (s, 2H), 8.81 (br d, 1H), 8.60-8.69 (m, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.02-8.10 (m, 1H), 6.43-6.61 (m, 0.4H), 5.76-5.93 (m, 0.6H), 5.42-5.59 (m, 0.6H), 4.73-4.79 (m, 0.4H), 3.62-3.77 (m, 0.6H), 3.27-3.51 (m, 1H), 3.08-3.20 (m, 1.4H), 1.52-1.82 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 406.
実施例60
[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-オキサゾール-2-イル-メタノン
【0229】
【0230】
5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(100mg、442μmol、実施例34中の工程2の生成物)、オキサゾール-2-カルボン酸(75mg、663μmol)、HATU(336mg、884μmol)及びDIPEA(171mg、1.33mmol)の混合物を、終夜室温で撹拌した。次に、得られた混合物を水中に注入し、DCM(30mL)で2回抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]-オキサゾール-2-イル-メタノン(88mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.58-8.80 (m, 2H), 8.36-8.48 (m, 1H), 7.98-8.06 (m, 1H), 7.82-7.95 (m, 1H), 7.39-7.50 (m, 1H), 7.28-7.37 (m, 1H), 6.16-6.28 (m, 0.4H), 5.70-5.82 (m, 0.6H), 5.03-5.15 (m, 0.5H), 4.78-4.88 (m, 1H), 3.55-3.70 (m, 0.5H), 3.33-3.47 (m, 0.4H), 3.23-3.32 (m, 0.6H), 2.97-3.12 (m, 1H), 1.51-1.76 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 322.
実施例61
(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン
【0231】
【0232】
5-メチル-2-(2-ピリジル)-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジントリフルオロ酢酸塩(100mg、442μmol、実施例34中の工程2の生成物)、4,5-ジメチルチアゾール-2-カルボン酸(69.5mg、442μmol)、HATU(336mg、884μmol)及びDIPEA(171mg、1.33mmol)の混合物を、終夜室温で撹拌した。次に、得られた混合物を水中に注入し、DCM(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-[5-メチル-2-(2-ピリジル)-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル]メタノン(28mg)を淡黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 8.54-8.79 (m, 2H), 8.33-8.47 (m, 1H), 7.88 (br d, 1H), 7.36-7.49 (m, 1H), 6.56-6.74 (m, 0.3H), 5.49-5.81 (m, 1.2H), 4.62-4.77 (m, 0.5H), 3.45-3.69 (m, 0.6H), 3.27-3.44 (m, 0.4H), 2.91-3.20 (m, 2H), 2.32 (d, 6H), 1.48-1.77 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 366.
実施例62
(1-メチルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
【0233】
【0234】
無水DMF(10mL)中の1-メチル-1H-インダゾール-3-カルボン酸(264mg、1.5mmol)、5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(227mg、1.0mmol、実施例40中の工程2の生成物)、HATU(762mg、2.0mmol)及びDIPEA(258mg、2.0mmol)の混合物を、室温で10時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)中に注入し、EA(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(1-メチルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン(65mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ: 9.05 (br d, 2H), 8.79-9.00 (m, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.61-7.68 (m, 2H), 7.49 (br t, 1H), 7.29 (br s, 1H), 6.29-6.44 (br s, 0.4H), 5.96-6.10 (m, 0.6H), 5.22 (m, 0.6H), 5.02 (br s, 0.4H), 4.20 (s, 3H), 3.64-3.81 (m, 1H), 3.35-3.61 (m, 1H), 3.13-3.31 (m, 1H), 1.69-1.93 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 386.
実施例63
1H-インダゾール-3-イル-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
【0235】
【0236】
無水DMF(10mL)中の1H-インダゾール-3-カルボン酸(243mg、1.5mmol)、5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(227mg、1.0mmol、実施例40中の工程2の生成物)、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)の混合物を、10時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)中に注入し、EA(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、1H-インダゾール-3-イル-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン(50mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.01 (br d, 3H), 8.05 (br d, 1H), 7.60-7.69 (m, 2H), 7.44 (br t, 1H), 7.24 (d, 1H), 6.22 (br s, 0.4H), 5.95 (br d, 0.6H), 5.14 (br d, 0.6H), 4.86 (br s, 0.4H), 3.70 (br t, 1H), 3.18-3.30 (m, 1H), 3.00-3.10 (m, 1H), 1.55-1.86 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 371.
実施例64
(5-フルオロ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
【0237】
【0238】
無水DMF(10mL)中の5-フルオロ-1H-インダゾール-3-カルボン酸(270mg、1.5mmol)、5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(227mg、1.0mmol、実施例40中の工程2の生成物)、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)の混合物を、10時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)中に注入し、EA(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(5-フルオロ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン(6mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00 (br d, 3H), 7.62-7.77 (m, 3H), 7.35 (br t, 1H), 6.29 (br s, 0.4H), 5.93 (br d, 0.6H), 5.23 (br d, 0.6H), 4.73-4.94 (br s, 0.4H), 3.70 (br t, 1H), 3.24 (br s, 1H), 3.00-3.10 (m, 1H), 1.65-1.86 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 390.
実施例65
(1-ベンジルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
【0239】
【0240】
無水DMF(10mL)中の1-ベンジル-1H-インダゾール-3-カルボン酸(378mg、1.5mmol)、5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(227mg、1.0mmol、実施例40中の工程2の生成物)、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)の混合物を、10時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)中に注入し、EA(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(1-ベンジルインダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン(80mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 9.02 (br d, 2H), 8.53-8.87 (m, 1H), 8.20 (br d, 1H), 7.34-7.46 (m, 3H), 7.21-7.34 (m, 6H), 6.21-6.35 (br s, 0.4H), 6.07 (br d, 0.6H), 5.54-5.70 (m, 2H), 5.28 (br d, 0.6H), 5.12 (br s, 0.4H), 3.41-3.67 (m, 1H), 3.27-3.39 (m, 1H), 3.17-3.27 (m, 1H), 1.72 (br d, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 462.
実施例66
(5-メトキシ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン
【0241】
【0242】
無水DMF(10mL)中の5-メトキシ-1H-インダゾール-3-カルボン酸(288mg、1.5mmol)、5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン(227mg、1.0mmol、実施例40中の工程2の生成物)、DIPEA(258mg、2.0mmol)及びHATU(762mg、2.0mmol)の混合物を、10時間撹拌した。得られた混合物を水(50mL)中に注入し、EA(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、(5-メトキシ-1H-インダゾール-3-イル)-(5-メチル-2-ピリミジン-2-イル-7,8-ジヒドロ-5H-ピリド[4,3-d]ピリミジン-6-イル)メタノン(30mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.00 (br d, 3H), 7.64 (t, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.08 (br d, 1H), 6.25-6.37 (br s, 0.4H), 5.93 (br d, 0.6H), 5.23 (br d, 0.6H), 4.84 (br s, 0.4H), 3.81 (s, 3H), 3.59-3.76 (m, 1H), 3.24 (m, 1H), 3.00-3.10 (m, 1H), 1.56-1.86 (m, 3H). MS実測値 (ESI+) [(M+H)+]: 402.
生物学的実施例
実施例67 材料及び方法
HBV細胞株
HepG2.2.15細胞(Acsら、Proc Natl Acad Sci U S A、84号、(1987年)、4641~4頁)、恒常的HBV発現細胞株を、DMEM+Glutamax-I培地(Invitrogen、Carlsbad、CA、USA)中で、10%のウシ胎仔血清(Invitrogen)及びG418(Invitrogen)を200mg/Lの最終濃度で補充し、5%のCO2中で37℃に維持して培養した。
【0243】
HBsAgアッセイ
HepG2.2.15細胞を、白色、96-ウェルプレートに1.5×104細胞/ウェルで二連で蒔いた。該細胞を、DMSO中の3倍段階希釈系列の化合物で処置した。全ウェル中の最終DMSO濃度は1%であり、薬物を含まない対照としてDMSOを使用した。
【0244】
HBsAg化学発光イムノアッセイ(CLIA)キット(Autobio Diagnostics Co.、Zhengzhou、China、Catalog number:CL0310-2)を使用して、分泌されたHBV抗原レベルを半定量的に測定した。50μL/ウェルの培養上清を使用して、HBsAg化学発光イムノアッセイ(CLIA)キット(Autobio Diagnostics Co.、Zhengzhou、China、Catalog number:CL0310-2)を使用してHBsAgを定量化する検出用に、50μLの上清をCLIAアッセイプレートに移し、50μLの酵素共役試薬を各ウェルに添加した。該プレートを密封し、室温で1時間静かに撹拌した。上清-酵素-混合物を捨て、ウェルを300μLのPBSで6回洗浄した。CLIAプレートを、吸収性ティッシュペーパー上で右側を下げてプレーティング(plating)することにより、残留液体を除去した。25μLの基質A及びBを、各ウェルに添加した。10分のインキュベーション後、ルミノメーター(Mithras LB 940 Multimode Microplate Reader)を使用して、輝度を測定した。用量-応答曲線を作成し、E-WorkBook Suite(ID Business Solutions Ltd.、Guildford、UK)を使用することにより、IC50値を推定した。IC50を、HBsAg分泌が、薬物を含まない対照と比較して50%減少した化合物濃度と定義した。
【0245】
式Iに基づく化合物を、本明細書に記載されるHBsAgを阻害する能力に関して試験を行った。上記アッセイにおいて実施例物質を試験して、50μM未満のIC50を有することを見出した。特定の式Iの化合物は、5.0μM未満のIC50を有することを見出した。より特定の式Iの化合物は、0.50μM未満のIC50を有することを見出した。HBsAgアッセイの結果を表1に示す。
【0246】
【0247】
HBV DNAアッセイ
本アッセイは、リアルタイムqPCR(TaqMan)を利用して、細胞上清中の細胞外HBV DNAコピー数を直接測定する。HepG2.2.15細胞を、処置前に、完全培地(DMEM、Glutamax、10%のFBS、1%のペニシリン/ストレプトマイシン、250μg/mLのGenetycin、最終DMSO濃度は1%)と共に96-ウェルマイクロタイタープレートに蒔いた。細胞培養中に見られる「エッジ効果」を低減するために内側のウェルのみを利用して、外周ウェルを完全培地で満たして試料蒸発を最小限度に抑える助けとした。HepG2.2.15細胞を、1時間後に様々な濃度の試験化合物で二連で処置した(1/3連続希釈(合計10希釈)で、観察されたHBsAgIC50に基づいて、5μM、2μM又は0.5μMにおいて使用された最高濃度)。試験化合物の初回投与の6日後、細胞培養上清を収集し;DNA抽出を自動システム(Magnapure)により実施し、次にリアルタイムqPCR/TaqManアッセイにおいて使用して、HBV DNAコピー数を決定した。抗ウイルス活性を、HBV DNAレベルにおける減少(IC50)から算出した。本発明の化合物を、本明細書に記載されるHBV DNAを阻害する能力に関して試験を行った。上記アッセイにおいて実施例物質を試験して、50μM未満のIC50を有することを見出した。HBV DNAアッセイの結果を表2に示す。
【0248】