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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】折り畳み検知機構を有する変換機
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/20 20170101AFI20220509BHJP
   B31B 50/25 20170101ALI20220509BHJP
   B31B 50/26 20170101ALI20220509BHJP
   B31B 50/74 20170101ALI20220509BHJP
【FI】
B31B50/20
B31B50/25
B31B50/26
B31B50/74
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019538341
(86)(22)【出願日】2018-01-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 US2018014275
(87)【国際公開番号】W WO2018136658
(87)【国際公開日】2018-07-26
【審査請求日】2020-12-04
(31)【優先権主張番号】62/447,714
(32)【優先日】2017-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/872,770
(32)【優先日】2018-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511117392
【氏名又は名称】パックサイズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】オスターハウト,ライアン
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-502273(JP,A)
【文献】特開2003-194516(JP,A)
【文献】特開平06-123606(JP,A)
【文献】国際公開第2015/173745(WO,A1)
【文献】特表平9-510548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/20
B31B 50/25
B31B 50/26
B31B 50/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材料をボックスまたは他の包装材に組み立てるための包装テンプレートに変換するために使用される変換機であって、
前記シート材料が供給方向に前記変換機を通って移動するときに、シート材料に1つ又は複数の横方向変換機能および1つ又は複数の縦方向変換機能を実行するように構成された変換アセンブリであって、前記1つ又は複数の横方向変換機能および前記1つ又は複数の縦方向変換機能は、包装テンプレートを作成するための折り目付け、折曲げ、折畳み、穿孔、切断、および罫書きから成るグループから選択される、変換アセンブリと、
前記シート材料におけるファンフォールド折り目の存在と位置とを検出するように構成されたファンフォールド折り目検知機構であって、
前記供給方向において互いにオフセットした第1のセンサおよび第2のセンサ、または、
前記シート材料の上に配置された第1のセンサおよび前記シート材料の下に配置された第2のセンサ、
を備えるファンフォールド折り目検知機構と、
を備える、変換機。
【請求項2】
前記第1および第2のセンサは、前記第1のセンサと前記第2のセンサとの一方のみが所定の時間にファンフォールド折り目の上に位置するように前記供給方向において互いにオフセットされ、前記第1および第2のセンサは、ファンフォールド折り目の幅の約半分の距離、または約7mmのうち、少なくとも一方だけ間隔が空いている、請求項1に記載の変換機。
【請求項3】
前記第1および第2のセンサがレーザーを含む、請求項1に記載の変換機。
【請求項4】
前記第1および第2のセンサは、機械式センサ、光学式センサ、または視覚センサを含む、請求項1に記載の変換機。
【請求項5】
前記第1および第2のセンサが前記変換アセンブリに取り付けられている、請求項1に記載の変換機。
【請求項6】
前記第1および第2のセンサは、前記シート材料の上方に配置される、請求項1に記載の変換機。
【請求項7】
前記第1および第2のセンサは、前記シート材料の下方に配置される、請求項1に記載の変換機。
【請求項8】
前記第1および第2のセンサの一方が前記シート材料の上方に配置され、前記第1および第2のセンサの他方が前記シート材料の下方に配置される、請求項1に記載の変換機。
【請求項9】
前記第1のセンサからの読み取り値を前記第2のセンサからの読み取り値と比較して前記シート材料におけるファンフォールド折り目の存在および位置を判定するように構成される制御システムをさらに備える、請求項1に記載の変換機。
【請求項10】
前記制御システムは、前記検知機構が前記シート材料の前縁の所定の範囲またはユーザー設定可能な範囲内でファンフォールド折り目の存在を検出した場合、前記変換アセンブリに前記シート材料の前端を切断させる、請求項9に記載の変換機。
【請求項11】
前記制御システムは、ファンフォールド折り目が包装テンプレートの後縁の所定の範囲またはユーザー設定可能な範囲内にあると予測する場合、前記変換アセンブリにシート材料の前端を切断させる、請求項9記載の変換機。
【請求項12】
前記第1のセンサと前記第2のセンサとが前記供給方向において互いにオフセットしている場合に、前記シート材料が前記第1および第2のセンサに垂直に近づく、または前記シート材料が前記第1および第2のセンサから垂直に遠ざかる場合でも前記第1および第2のセンサがファンフォールド折り目の存在および位置を検出するように構成される、請求項1に記載の変換機。
【請求項13】
シート材料をボックスまたは他の包装材に組み立てるための包装テンプレートに変換する方法であって、
複数のオフセットしたセンサを使用して前記シート材料のファンフォールド折り目の存在と位置を検出し、
前記ファンフォールド折り目が前記シート材料の前縁から所定の距離またはユーザーが設定可能な距離内にあることを判定し、
前記ファンフォールド折り目を除去するために、前記シート材料の前端から所定の長さまたはユーザーが設定可能な長さを切断し、
残りのシート材料に対して1つ又は複数の変換機能を実行して、包装テンプレートを作成する、
ことを含む方法。
【請求項14】
前記所定の距離またはユーザーが設定可能な距離は、25mm、50mm、75mm、100mm、または150mmを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記所定の長さまたはユーザーが設定可能な長さが、25mm、50mm、75mm、100mm、または150mmを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
複数のオフセットしたセンサを使用して前記シート材料のファンフォールド折り目の存在および位置を検出することは、前記センサの1つからの読み取り値を前記センサの他の1つからの読み取り値と比較することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
シート材料をボックスまたは他の包装材に組み立てるための包装テンプレートに変換する方法であって、
複数のオフセットしたセンサを使用して前記シート材料のファンフォールド折り目の存在と位置を検出し、
前記シート材料の後続のファンフォールド折り目の位置を予測し、
前記後続のファンフォールド折り目が、前記シート材料から形成される包装テンプレートの後縁から所定の距離内にあることを判定し、
前記シート材料の前端から所定の長さを切断して、前記後続のファンフォールド折り目を前記後端から前記所定の距離よりも離して移動させ、
残りのシート材料に対して1つ又は複数の変換機能を実行して、包装テンプレートを作成する、
ことを含む方法。
【請求項18】
前記所定の距離は、25mm、50mm、75mm、100mm、または150mmを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記所定の長さが、25mm、50mm、75mm、100mm、または150mmを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
複数のオフセットしたセンサを使用して前記シート材料のファンフォールド折り目の存在および位置を検出することは、前記センサの1つからの読み取り値を前記センサの他の1つからの読み取り値と比較することを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
[0001] 本出願は、「折り畳み検知機構を有する変換機」と題する、2018年1月16日に出願された米国特許出願第15/872,770号、および「折り畳み検知機構を有する変換機」と題する、2017年1月18日に出願された米国仮出願第62/447,714号の優先権および利益を主張する。前述の出願はすべて、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示の例示的な実施形態は、シート材料を変換するためのシステム、方法、および装置に関する。より具体的には、例示的な実施形態は、板紙、段ボール、厚紙、および同様のシート材料を、ボックスおよび他の包装用のテンプレートに変換するための変換機に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 輸送および包装産業は、板紙および他のシート材料をボックステンプレートに変換するシート材料の加工機器を頻繁に使用する。そのような機器の1つの利点は、輸送人が、様々なサイズの標準の予め作られたボックスの在庫を保持する代わりに、必要に応じて必要なサイズのボックスを用意できることである。その結果、輸送人は特定のボックスサイズについての要求を予測する必要性および標準サイズの予め作られたボックスを保管する必要性を排除することができる。代わりに、輸送人は、各出荷時に特定のボックスサイズ要件に基づいて様々なボックスサイズを生成するために使用することができる1つ又は複数のファンフォールド材料の梱を保管すればよい。これにより、輸送人は、定期的に使用される輸送用具に通常必要とされる保管スペースを削減できると共に、出荷される商品および各寸法が時間ごとに変わるのに対して、ボックスサイズ要件を予測する本質的に不正確なプロセスに関連する無駄およびコストを削減することができる。
【0004】
[0004] 多数のサイズの予め作られたボックスを保管することに関連する非効率性を減らすことに加えて、カスタムサイズのボックスを作ることは包装および輸送コストを減らす。履行業界では、輸送商品は典型的に輸送商品より約65%大きいボックスに梱包されていると推定されている。特定の商品に対して大きすぎるボックスは、より大きいボックスを作るために使用される余分な材料の費用のために、その商品に対するカスタムサイズのボックスよりも高価となる。商品が大きすぎるボックスに梱包されている場合、商品がボックス内で移動するのを防ぎ、圧力がかかったとき(ボックスがテープで閉じられるときや積み重ねられるときなど)にボックスが凹むのを防ぐために、充填材料(例えば、発泡スチロール、フォームピーナッツ、紙、エアピローなど)がボックスに入れられることが多い。これらの充填材料は、大きすぎるボックスに品物を梱包することに関連するコストをさらに増大させる。
【0005】
[0005] カスタマイズされたサイズのボックスは、大きすぎるボックスで商品を輸送するのと比較して、商品の発送に関連するコストも削減する。包装された商品より65%大きいボックスで満たされた輸送用車両は、包装された商品に合うカスタムサイズで作られたボックスで満たされた輸送用車両よりもはるかにコスト効率が低い。言い換えれば、カスタムサイズの荷物で満たされた輸送用車両は、著しく多数の荷物を運ぶことができ、同数の商品を輸送するのに必要な輸送用車両の数を減らすことができる。このため、荷物の重量に基づいて輸送価格を計算することに加えて、またはその代わりとして、輸送価格は、輸送される荷物のサイズの影響を受けることが多い。したがって、商品のパッケージのサイズを小さくすると、商品を出荷する価格を下げることができる。出荷サイズがパッケージのサイズに基づいて計算されていない場合でも(例:パッケージの重量のみ)、カスタムサイズのパッケージを使用すると、より少ない包装材料および充填材料を使用するため、大きすぎるサイズのパッケージよりも重量が軽くなり、輸送コストを減らすことができる。
【0006】
[0006] シート材料加工機および関連機器は、標準サイズの輸送用具の保管に関連する不便さを軽減し、そのような輸送用具を保管するのに必要なスペースの量を減らす可能性があるが、従来の機械および関連機器は様々な欠点を有する。欠点のいくつかは、ファンフォールドシート材料を使用してボックスまたは包装テンプレートを作成することに起因する。ファンフォールドシート材料は、材料が層状に積み重ねられたシート材料(板紙、段ボール、厚紙など)である。折り目または折畳み(本明細書では「ファンフォールド折り目」とも呼ばれる)が各層の間の材料に形成され、材料を層状に積み重ねることができるようにする。ボックステンプレートまたはその他のパッケージに変換できるように材料を展開した場合、ファンフォールド折り目は、ボックステンプレートまたはパッケージを形成する際にいくつかの困難を引き起こし得る。たとえば、ファンフォールド折り目により、シート材料が折り畳まれたり平らにならない場合があり、シート材料をボックステンプレートまたはその他のパッケージに変換するために使用される変換機で、シート材料が詰まる可能性がある。
【0007】
[0007] また、ファンフォールド折り目は、ボックステンプレートを強力で構造的にしっかりしたボックスに形成することに対していくつかの課題を生じさせ得る。たとえば、ボックステンプレートの糊付けタブ(または糊付けタブが接着されるテンプレートの一部)を通るファンフォールド折り目でボックステンプレートが形成されている場合、ファンフォールド折り目によって糊付けタブが湾曲し、または折れ曲がり、糊付けタブをボックステンプレートの別の部分にしっかりと取り付けることを困難にする。同様に、ボックステンプレートの他の領域(フラップ、パネルなど)のファンフォールド折り目も、ボックステンプレートからボックスを組み立てたり、組み立てられたボックスを構造的にしっかりさせたりすることを難しくする可能性がある。
【0008】
[0008] したがって、シート材料処理機械の領域には改善の余地が残っている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0009] 本開示の例示的な実施形態は、シート材料をボックスに変換するためのシステム、方法、及び装置に関する。より具体的には、例示的な実施形態は、板紙、段ボール、厚紙、及び類似のシート材料をボックステンプレートに変換し、ボックステンプレートを折り曲げて接着して組み立てられていないボックスを形成するボックス形成機に関する。
【0010】
[0010] 例えば、一実施形態は、シート材料をボックスまたは他の包装材に組み立てるための包装テンプレートに変換するために使用される変換機に関する。かかる変換機は、前記シート材料が供給方向に前記変換機を通って移動するときに、シート材料に1つ又は複数の横方向変換機能および1つ又は複数の縦方向変換機能を実行するように構成された変換アセンブリを含む。前記1つ又は複数の横方向変換機能および前記1つ又は複数の縦方向変換機能は、包装テンプレートを作成するための折り目付け、折曲げ、折畳み、穿孔、切断、および罫書きから成るグループから選択され得る。ファンフォールド折り目検知機構は、前記シート材料におけるファンフォールド折り目の存在と位置とを検出するように構成される。ファンフォールド折り目検知機構は、前記供給方向において互いにオフセットした第1のセンサおよび第2のセンサ、を備える。さらにまたは代わりに、第1のセンサは、前記シート材料の上に配置され、第2のセンサは、前記シート材料の下に配置される。
【0011】
[0011] 別の実施形態によれば、シート材料をボックスまたは他の包装材に組み立てるための包装テンプレートに変換する方法が提供される。かかる方法は、複数のオフセットしたセンサを使用して前記シート材料のファンフォールド折り目の存在と位置を検出することを含む。前記ファンフォールド折り目が前記シート材料の前縁から所定の距離またはユーザーが設定可能な距離内にあることが判定される。前記ファンフォールド折り目を除去するために、前記シート材料の前端から所定の長さまたはユーザーが設定可能な長さが切断され、包装テンプレートを作成するために残りのシート材料に対して1つ又は複数の変換機能が実行される。
【0012】
[0012] さらに別の実施形態では、シート材料をボックスまたは他の包装材に組み立てるための包装テンプレートに変換する方法は、複数のオフセットしたセンサを使用して前記シート材料のファンフォールド折り目の存在と位置を検出することを含む。かかる方法は、前記シート材料の後続のファンフォールド折り目の位置を予測し、前記後続のファンフォールド折り目が、前記シート材料から形成される包装テンプレートの後縁から所定の距離内にあることを判定し、前記シート材料の前端から所定の長さを切断して、前記後続のファンフォールド折り目を前記後端から前記所定の距離よりも離して移動させることを含む。包装テンプレートを作成するために、残りのシート材料に対して1つ又は複数の変換機能が実行される。
【0013】
[0013] 本開示のこれら及び他の目的および特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになり、又は以下に記載されるような本開示の実施によって理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
[0014] 本発明の上記および他の利点および特徴をさらに明確にするために、添付の図面に示されている特定の実施形態を参照することによって、本発明のより詳細な説明を行う。これらの図面は、本発明の例示された実施形態を示しているにすぎず、したがってその範囲を限定すると見なされるべきではないことを理解されたい。本発明は、添付の図面を使用することにより、さらなる具体性および詳細と共に開示および説明される。
図1】[0015] 図1は、包装テンプレートを作成するためのシステムの例示的な実施形態の斜視図を示す。
図2】[0016] 図1に示されているシステムからの変換機の背面斜視図である。
図3】[0017] 図1および図2の変換機からの変換カートリッジの斜視図である。
図4】[0018] 図4は、図3の変換カートリッジの断面側面図である。
図5】[0019] 図5は、図3の変換カートリッジと共に使用するためのファンフォールド折り目検知機構の側面斜視図である。
図6図6は、図3の変換カートリッジと共に使用するためのファンフォールド折り目検知機構の正面斜視図である。
図7】[0020] 図7は、シート材料におけるファンフォールド折り目の存在および位置を検出するファンフォールド検知機構の概略図を示す。
図8図8は、シート材料におけるファンフォールド折り目の存在および位置を検出するファンフォールド検知機構の概略図を示す。
図9図9は、シート材料におけるファンフォールド折り目の存在および位置を検出するファンフォールド検知機構の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0021] 本明細書に記載される実施形態は、概して、シート材料を処理し、それを包装テンプレートに変換するためのシステム、方法、および装置に関する。より具体的には、記載された実施形態は、シート材料(例えば、板紙、段ボール、厚紙)をボックスおよび他の包装用のテンプレートに変換するための変換機に関する。
【0016】
[0022] 本開示は、特定の構成を参照して実施形態の詳細を説明するが、その説明は例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、例示された構成に様々な修正を加えることができる。より良い理解のために、さまざまな添付の図を通して、同様の構成要素は同様の参照番号によって示されている。
【0017】
[0023] 本明細書で使用される際に、「梱」という用語は、少なくとも1つの方向に概して硬質であり、ボックスまたは包装テンプレートを作成するために使用することができるシート材料のストックを指すものとする。例えば、梱は、段ボールおよび板紙シート材料のような、連続的なシート材料または任意の特定の長さの材料のシートから形成されてもよい。
【0018】
[0024] 本明細書で使用される際に、「ボックステンプレート」および「包装テンプレート」という用語は、ボックス状の形状に折り畳むことができる実質的に平らな材料のストックを指すものとする。ボックスまたは包装テンプレートは、ボックスまたは包装テンプレートをボックスに折り曲げ及び/又は折り畳むことを可能にするノッチ、カットアウト、分割、及び/又は折り目を有してもよい。さらに、ボックスまたは包装テンプレートは、当業者に一般的に知られている任意の適切な材料で作られていてもよい。例えば、厚紙または段ボールがテンプレート材料として使用されてもよい。適切な材料は、ボックス状の形状に曲げる及び/又は折り畳むことを可能にする任意の厚さおよび重量を有してもよい。
【0019】
[0025] 本明細書で使用される際に、「折り目」という用語は、シート材料またはボックステンプレートがそれに沿って折り畳まれ得る線を指すものとする。例えば、折り目はシート材料の陥凹であり得る。ファンフォールド折り目の場合、陥凹は、シート材料を梱の層状スタックに折り畳むことによって作成され得る。他の折り目をシート材料に形成して、折り目によって分離されたシート材料の部分を互いに対して折り曲げて、ボックスを形成するのを補助してもよい。
【0020】
[0026] 「ノッチ」、「切り抜き」、および「切断」という用語は、本明細書では互換的に使用され、型板材料を分割するように型板から材料を除去する、又は型板の部分を分離することによって形成される形状を指すものとする。
【0021】
[0027] 図1は、包装テンプレートを作成するために使用できるシステム100の斜視図を示している。システム100は、シート材料104の1つ又は複数の梱102を含む。システム100は、包装テンプレート108を作成するために、以下でさらに詳細に説明するように、シート材料104に対して1つ又は複数の変換機能を実行する変換機106も含む。変換プロセス中に生成された廃棄シート材料104は、収集容器110に収集され得る。生成された後、包装テンプレート108は、ボックスなどの包装容器に形成され得る。
【0022】
[0028] 引き続き図1を参照し、また変換機106の様々な態様がより詳細に一般的に示された図2にも注意を向ける。図1および図2に示すように、変換機106は、支持構造112と、支持構造112に取り付けられた変換アセンブリ114とを含む。
【0023】
[0029] 図1に示すように、梱102は、変換機106の裏側に近接して配置することができ、シート材料104は、変換アセンブリ114に送り込むことができる。各梱102のシート材料104の層は、ほぼ等しい長さおよび幅を有することができ、交互の方向に重ねて折り畳むことができる。
【0024】
[0030] 図2に最もよく見られるように、変換機106はまた、1つ又は複数の送り込みガイド124を有し得る。各送り込みガイド124は、下部送り込みホイール126および上部送り込みホイール128を含み得る。いくつかの実施形態では、下部送り込みホイールまたは上部送り込みホイール128は省略され得る。下部および上部送り込みホイール126、128の各組は、シート材料104に曲げ、折畳み、または折り目をほとんど生じさせずにシート材料104を変換アセンブリ114に案内するように設計および構成される。例えば、下部および上部送り込みホイール126、128は、シート材料104の変換アセンブリ114への円滑な移動を促進するために回転することができる。さらに、下部送り込みホイール126および/または上部送り込みホイール128は、曲げ、折畳み、または折り目の形成を制限または防止するために、シート材料104が変換アセンブリ114に供給されるときに少なくともいくらか変形可能であってもよい。
【0025】
[0031] シート材料104が変換アセンブリ114を通じて供給されるときに、変換アセンブリ114は、包装テンプレート108を作成するためにシート材料104上で1つ又は複数の変換機能(例えば、折り目付け、折曲げ、折畳み、穿孔、切断、罫書き)を実行することができる。変換アセンブリ114は、その中に変換アセンブリ114を通してシート材料104を送り、そこで変換機能を実行する変換カートリッジを含み得る。
【0026】
[0032] 図3および図4は、変換アセンブリ114および変換機106の残りの部分から分離した例示的な変換カートリッジ130を示す。図3および図4から分かるように、変換カートリッジ130はガイドチャネル132を含む。ガイドチャネル132は、実質的に平坦なシートを変換アセンブリ114を通して供給するように、シート材料104を平坦化するように構成されてもよい。図示されるように、例えば、ガイドチャネル132は、シート材料104がその間を通ることができるように十分に間隔を空けて対向する上部および下部ガイドプレート132a、132bを含む。いくつかの実施形態では、図4に示すように、上部および下部ガイドプレート132a、132bは、シート材料104の挿入を容易にするために、開口端でフレア状にするか、またはさらに間隔があけられてもよい。
【0027】
[0033] 図示の実施形態では、変換カートリッジ130は、変換アセンブリ114を通してシート材料104の長さを案内する単一のガイドチャネル132を含む。しかしながら、変換カートリッジ130は、1つ又は複数のシート材料104の長さを供給するための複数のガイドチャネルを含んでもよい。複数のガイドチャネルが含まれる場合、ガイドチャネルは互いに水平および/または垂直にオフセットされてもよい。
【0028】
[0034] また、図3および図4に示されるように、変換カートリッジ130は、シート材料104を変換アセンブリ114に引き込み、シート材料104を前進させる少なくとも1つの供給ローラ134も含む。供給ローラ134は、シート材料104を限られたスリップ、またはスリップなしで引っ張るように構成されてもよく、滑らか、テクスチャ付き、窪み付き、および/または歯付きであってもよい。各供給ローラ134は、変換アセンブリ114を通してシート材料104を前進させるために、アクチュエータまたはモータによって能動的に回転させることができる。
【0029】
[0035] 図4に最もよく見られるように、変換カートリッジ130は、包装テンプレート108を作成するために変換機能(例えば、折り目付け、折曲げ、折畳み、穿孔、切断、罫書き)をシート材料104に実行するクロスヘッド150およびロングヘッド152などの1つ又は複数の変換ツールを含む。いくつかの変換機能は、移動の方向および/またはシート材料の長さ方向に対して実質的に垂直な方向でシート材料に行われ得る。言い換えると、いくつかの変換機能は、シート材料104を(例えば側部の間を)横切って行われ得る。このような変換は、「横方向変換」と考えることができる。
【0030】
[0036] 横方向変換を実行するために、クロスヘッド150は、変換カートリッジ130の幅の少なくとも一部に沿って、シート材料104が変換アセンブリ114を通して供給される方向および/またはシート材料104の長さ方向に概ね垂直な方向に移動し得る。言い換えれば、クロスヘッド150は、シート材料104に横方向変換を実行するために、シート材料104を横切って移動することができる。クロスヘッド150は、変換カートリッジ130の幅の少なくとも一部に沿ってクロスヘッド150が移動できるように、トラックに移動可能に取り付けられてもよい。
【0031】
[0037] クロスヘッド150は、シート材料104に1つ又は複数の横方向変換を実行することができる切断ホイールおよび/または折り目付けホイールなどの1つ又は複数の変換器具を含むことができる。より具体的には、シート材料104上でクロスヘッド150が前後に移動するときに、切断ホイールおよび/または折り目付けホイールは、シート材料104に折り目、折曲げ、折畳み、孔、切込み、および/または罫書きを作成することができる。
【0032】
[0038] クロスヘッド150で横方向変換を作成できることに加えて、変換機能は、移動の方向および/またはシート材料104の長さに実質的に平行な方向において、シート材料103に行うこともできる。シート材料104の移動方向の長さおよび/またはほぼ平行な方向は、「縦方向変換」と考えることができる。
【0033】
[0039] ロングヘッド152は、シート材料104に縦方向変換を作成するのに使用することができる。より具体的には、ロングヘッド152は、シート材料104の側面に対してロングヘッド152を適切に配置するために、変換カートリッジ130の幅に沿って(例えば、シート材料104の長さに垂直な方向に前後に)選択的に位置調整することができる。一例として、(例えば、シート材料104の端の余分な部分をトリミングするため)縦方向の折り目または切断をシート材料104の一方の端から2インチ(50.8ミリメートル)で作成する必要がある場合、所望の位置で切断または折り目を作成することができるように、ロングヘッド152の1つをシート材料104を横切って垂直に移動させてロングヘッド152を適切に位置決めすることができる。言い換えると、ロングヘッド152は、シート材料104を横切って横方向に移動して、ロングヘッド152を適切な位置に配置して、シート材料104に縦方向変換を実行することができる。
【0034】
[0040] ロングヘッド152は、シート材料104に縦方向変換を実行することができる切断ホイールおよび/または折り目付けホイールなどの1つ又は複数の変換器具を含むことができる。より具体的には、シート材料104がロングヘッド152の真下を移動するときに、切断ホイールおよび/または折り目付けホイールは、シート材料104に折り目、折曲げ、折畳み、孔、切込み、および/または罫書きを作成することができる。
【0035】
[0041] 制御システムは、変換機106の動作を制御することができる。より具体的には、制御システムは、変換機106の様々な構成要素の移動および/または配置を制御することができる。例えば、制御システムは、シート材料104が供給される方向(すなわち、前方または後方)および/またはシート材料104が変換機106を通して供給される速度を管理するために、供給ローラ134の速度および/または方向を制御することができる。制御システムはまた、変換ツール150、152がシート材料104の所望の位置で変換機能を実行するように、変換ツール150、152の位置決めおよび/または移動を管理することができる。
【0036】
[0042] 制御システムは、変換機106に組み込むことができる。他の実施形態では、変換機106は、変換機106の動作を制御するコンピュータなどの別個の制御システムに接続されて通信することができる。他の実施形態では、制御システムの一部は変換機106に組み込まれ、制御システムの他の部分は変換機106とは別個である。制御システムの特定の構成に関係なく、制御システムは、シート材料104からボックステンプレート108を形成する変換機106の動作を制御できる。
【0037】
[0043] 図3および4に示され、以下でより詳細に説明されるように、変換機106は、シート材料104が変換器106内に供給されるときにシート材料104のファンフォールド折り目を検出するように構成されるファンフォールド折り目検知機構200(検知機構200とも呼ばれる)を含むことができる。検知機構200がシート材料104のファンフォールド折り目を検出した後、制御システムは、変換機106にボックステンプレート108を作成するために使用されるシート材料104の部分を変更させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、制御システムは、変換機106に、ファンフォールド折り目を含むシート材料104の部分を切り取り、ファンフォールド折り目がボックステンプレート108の特定の部分にならないようにすることができる。他の実施形態では、制御システムは、ボックステンプレート108内のファンフォールド折り目の位置をシフトするように、変換機106にシート材料104の前縁を切断させることができる。
【0038】
[0044] 図3および4に引き続き注意を向け、ファンフォール折り目検知機構200の例示的な実施形態を示す図5および6にも注意が向けられる。例示された実施形態では、検知機構200はガイドチャネル132に隣接して取り付けられ、シート材料104がガイドチャネル132を通じて変換器106内に供給されるときにシート材料104を観測するように構成される。シート材料がガイドチャネル132を通過する際に検知機構200がシート材料104を観測できるようにするために、ガイドプレート132aおよび/または132bは、それを通る1つ又は複数の開口部202を含み得る。検知機構200は、開口部202を介してシート材料104と相互作用して、シート材料104のファンフォールド折り目を検出することができる。
【0039】
[0045] 図示の実施形態では、検知機構200は、第1センサ204および第2センサ206を含む。図5で最もよく分かるように、センサ204、206は、シート材料が変換器106を通して供給される方向(図5中、矢印Aで示される)において第1センサ204および第2センサ206が互いにオフセットされるように変換機106内に取り付けられる。センサ204、206のこのオフセットは、長手方向オフセットまたは供給方向オフセットと呼ばれる場合がある。センサ204、206は、センサ204、206のうちの一方のみが所定の時間にファンフォールド折り目の上に配置されるように、互いに長手方向にオフセットしてもよい。いくつかの実施形態では、センサ204、206のうちの1つだけが、ある時間にファンフォールド折り目の上に配置されるように、センサ204、206をできるだけ近づけて配置することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、センサ204、206が互いに近いほど(例えば、長手方向オフセットが短いほど)、センサ204、206はより寛容(tolerant)になる。言い換えれば、(センサ204、206の一方のみが、ある時間にファンフォールド折り目の上に配置されるように十分に間隔を空けて配置されながら)センサ204、206を互いに近づけて配置することにより、シート材料104の移動(例えば、上下、センサ204、206に近い、またはセンサ204、206から遠い)のためにファンフォールド折り目の正確な検出が妨げられる機会は少なくなる。いくつかの実施形態では、センサ204、206は、約5mm、約7mm、約10mm、もしくはそれ以上、またはそれらの間の任意の値の長手方向オフセットを有する。
【0040】
[0046] センサ204、206は、制御システムと通信してもよい。例えば、センサ204、206のそれぞれは、センサ204、206がファンフォールド折り目の存在可能性を検出するかどうかを示す信号を制御システムに伝達してもよい。制御システムは、ファンフォールド折り目が存在するか、検出されたかどうかを判断するために、センサ204、206からの信号、および任意で他のシステムデータ(例えば、供給ローラ134の回転速度および/または方向、シート材料104が変換器106を通して送られる速度など)を比較するフィルタまたはアルゴリズムを含むことができる。
【0041】
[0047] 一例として、制御システムのフィルタまたはアルゴリズムは、センサ204、206の両方がファンフォールド折り目の存在可能性を検出したかどうかを判定してもよい。センサ204、206の両方がファンフォールド折り目の存在可能性を検出した場合、フィルタまたはアルゴリズムは、各センサ204、206が同じファンフォールド折り目の存在可能性を検出したかどうかを判定することができる。例えば、のフィルタまたはアルゴリズムは、ファンフォールド折り目の存在可能性を示した各センサ204、206からの信号間の時間的変位(例えば、時間差)を判定してもよい。
【0042】
[0048] フィルタまたはアルゴリズムは、時間的変位および他のシステムデータを使用して、センサ204、206が同じファンフォールド折り目の可能性を検出したかどうかを判定することができる。例えば、フィルタまたはアルゴリズムは、シート材料104が変換機106を通して供給される時間的変位および速度を使用して、センサ204、206が同じファンフォールド折り目の可能性を検出したかどうかを判定することができる。センサ204、206が所定の距離内で同じファンフォールド折り目の可能性検出したとフィルタまたはアルゴリズムが判定する場合、フィルタまたはアルゴリズムは、センサ204、206が実際のファンフォールド折り目を検出したと判定する。所定の距離は、実施形態間で異なり得る。例えば、所定の距離は、約5mm、約7mm、約10mm、約12mm、約15mm、もしくはそれ以上、またはそれらの間の任意の値であり得る。いくつかの実施形態では、所定の距離は調整可能であってもよい(例えば、ユーザーによって、シート材料の厚さなどに基づいてなど)。
【0043】
[0049] 図5および図6に示されるように、センサ204、206は、任意的に、供給方向に対してほぼ垂直または横方向に互いにオフセットされてもよい。他の実施形態では、センサ204、206は、供給方向に対して垂直または横方向に互いにオフセットされていなくてもよい。例えば、センサ206は、(供給方向において)センサ204の真後ろに配置されてもよい。
【0044】
[0050] センサ204、206は、変換機106内、より具体的にはガイドチャネル132内のシート材料104の有無を検出することができる。センサ204、206は、シート材料104の有無を制御システムに通信することができる。センサ204、206がシート材料104の存在を検出しない場合、制御システムは、シート材料104を変換機106内に装填(ロード)する必要があるという警告をもたらしてもよい。いくつかの実施形態では、システムは、変換機106内に異なるシート材料を選択的に供給する供給変換機を含むことができる。センサ204、206は、変換供給機からのシート材料が正しくロードまたはアンロードされたかどうかを検出することもでき、制御システムは、それに関する警告をもたらしてもよい。
【0045】
[0051] センサ204、206は、シート材料104のファンフォールド折り目の存在および/または位置を検出することもできる。シート材料104が梱102から展開されるとき、展開されたファンフォールド折り目は、シート材料104にて、またはシート材料104の表面にて、窪みまたは突起の形態を取り得る。シート材料104が変換機106に、特にガイドチャネル132を介して供給されると、センサ204、206は、シート材料104の表面上または表面内の窪みまたは突起を検出することができる。こうした窪みまたは突起は、シート材料104のファンフォールド折り目の存在および位置の指標を提供する。
【0046】
[0052] 制御システムは、ファンフォールド折り目の検出された位置を使用して、今後のファンフォールド折り目の位置を予測することができる。典型的なシート材料梱102は、比較的一定の層寸法(例えば、層の対向する端部上のファンフォールド折り目間の距離)を有する。その結果、ファンフォールド折り目は比較的均等に間隔が空けられる。例えば、いくつかの梱102は、約47インチ(1.1938メートル)離れたファンフォールド折り目を有する。
【0047】
[0053] ファンフォールド折り目の検出位置および/または予測位置を使用して、制御システムは、変換機106にシート材料104の一部を切断させ、および/またはボックステンプレート108を形成するシート材料104の使用する部分を調整させることができる。例えば、センサ204、206がシート材料104の前端近くのファンフォールド折り目を検出した場合、制御システムは、変換機106にファンフォールド折り目を含むシート材料104の前端部分を切断させることができる。ファンフォールド折り目を含むシート材料104の前端部分を切断することにより、シート材料104の前端が折り曲げられて又は折り畳まれて変換機106を詰まらせるリスクが大幅に低減される。
【0048】
[0054] 場合によっては、シート材料104の前端は、ボックステンプレート108の糊付けタブ部分を形成するために使用される。ファンフォールド折り目が糊付けタブを通って延在する場合、糊付けタブはカールまたは折り畳まれるか、または強度が低下し、糊付けタブをボックステンプレート108のパネルにしっかりと取り付けることを困難にし得る。たとえば、ファンフォールド折り目が付いた糊付けタブは平らにならない場合があり、糊付けタブがボックステンプレートの他の部分から離れて折れ曲がる又は折り畳まれて、糊付けタブを別の部分にしっかりと取り付けるのが難しくなり得る。その結果、ファンフォールド折り目が付いた糊付けタブで形成された接着接合部は、尚早に破損する可能性がある。同様に、シート材料104の前端を使用して、糊付けタブが取り付けられるボックステンプレートのパネルが形成される場合がある。ファンフォールド折り目が、糊付けタブが固定されるパネルの端の近くにある場合、パネルの端が折れ曲がったり、折り畳まれたり、強度が低下したりして、糊付けタブをパネルにしっかりと取り付けることが難しくなる。そのような問題を回避するために、制御システムは、センサ204、206がファンフォールド折り目を検出したシート材料104の先頭部分を変換機106に切断させることができる。
【0049】
[0055] いくつかの実施形態では、センサ204、206が、シート材料104の前縁の所定またはユーザー設定可能な範囲内でファンフォールド折り目の存在を検出する場合、制御システムは、シート材料104の前端におけるファンフォールド折り目を含む所定またはユーザー設定可能な量を、変換機106に切断させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、所定の範囲は、シート材料104の初めの25mm、50mm、75mm、100mm、または150mmであり得る。そのような場合、制御システムは、変換機106に、ファンフォールド折り目を含むシート材料104の前縁の初めの25mm、50mm、75mm、100mm、または150mmを切断させることができる。そして、ボックステンプレート108は、シート材料104の前縁の所定またはユーザー設定可能な範囲内のファンフォールド折り目を含まない続くシート材料104で形成され得る。
【0050】
[0056] 上述のように、ファンフォールド折り目は、通常、互いに比較的均等に間隔が空いている。その結果、センサ204、206がシート材料104のファンフォールド折り目の位置を検出すると、制御システムは、その後のファンフォールド折り目の位置を予測することができる。ファンフォールド折り目の位置を(センサ204、206を介して)継続的に検出し、その後のファンフォールド折り目の位置を予測することにより、ボックステンプレート108の前端付近以外の領域におけるファンフォールド折り目の回避を可能にすることができる。
【0051】
[0057] 例えば、(センサ204、206を介して)ファンフォールド折り目の検出および将来のファンフォールド折り目位置の予測により、制御システムは、ファンフォールド折り目が、ボックステンプレート108の端部の所定の範囲(例えば、25mm、50mm、75mm、100mm、または150mm)またはユーザー設定可能な範囲内に位置するかどうかを判定できる。ボックステンプレート108の後縁付近(たとえば、後ろの25mm、50mm、75mm、100mm、または150mm)にファンフォールド折り目を有すると、上記で説明したファンフォールド折り目がボックステンプレート108の前端付近にある場合の問題と同様の問題を引き起こす可能性がある。ファンフォールド折り目がボックステンプレート108の後ろの所定の範囲内(25mm、50mm、75mm、100mm、または150mm)または後縁のユーザー設定可能な範囲内にあると制御システムが判断した場合、制御システムは、変換機106にシート材料108の後縁の所定の範囲(例えば、25mm、50mm、75mm、100mm、または150mm)またはユーザー設定可能な範囲を切断させ、残りのシート材料104を使用してボックステンプレート108を作成することができる。所定の範囲(25mm、50mm、75mm、100mm、または150mm)またはユーザー設定範囲をシート材料108の前端から切断することにより、ボックステンプレート108内のファンフォールド折り目が位置する場所がシフトする。
【0052】
[0058] 一例として、制御システムが、ボックステンプレート108の後端の50mm内に次のファンフォールド折り目が位置すると判断した場合、制御システムは、変換機106にシート材料104の前端の50mmの切断を行わせることができる。シート材料104の前端から50mmを切断し、後続のシート材料104を使用してボックステンプレート108を形成することにより、次のファンフォールド折り目の位置がボックステンプレート内でさらにシフトされる(たとえば、その後端から50mm以上離れる)。ファンフォールド折り目が後端から離れてシフトすると、ファンフォールド折り目が問題を引き起こす可能性が低くなる。これは、接着接合部が作成または取り付けられる場所にファンフォールド折り目が配置されていないことに起因し得る。さらに、ファンフォールド折り目が縁からさらに離れて位置している場合、シート材料104は、望ましくない方法による折れ曲がりまたは折り畳みが生じにくい。
【0053】
[0059] ファンフォールド折り目の位置を検出および予測することにより、システム100は、他の問題が生じ得る領域で、ボックステンプレートにファンフォールド折り目が配置されることも回避することができる。例えば、制御システムは、変換アセンブリ106にシート材料104の長さをその前端から切り取り、ボックステンプレートパネル、フラップなどの間の折り目から次のファンフォールド折り目を移動させることができる。
【0054】
[0060] また、ファンフォールド折り目の位置を検出および予測することにより、ファンフォールド折り目がボックステンプレート108の望ましくない位置に配置されることを回避する異なる指令でシステム100がボックステンプレート108を作成することを可能にする。例えば、次のファンフォールド折り目が第1のボックステンプレートの望ましくない場所にあるが、第2のボックステンプレートの望ましくない場所にはないと制御システムが判定した場合(たとえば、第2のボックステンプレートの寸法が異なるため)、制御システムは、変換機106に、第1のボックステンプレートの前に第2のボックステンプレートを作成させる。
【0055】
[0061] 上述のように、検知機構200は、供給方向または長手方向に互いにオフセットされた2つのセンサ(すなわち、第1および第2のセンサ204、206)を含む。センサ204、206間の長手方向のオフセットにより、センサ204、206の読み取り値を互いに比較して、ファンフォールド折り目の存在および位置を判定することが可能になる。
【0056】
[0062] より具体的には、シート材料104が検知機構200を通過して進むと、センサ204、206のそれぞれは、シート材料104の表面に関する読み取り値を取得する。例えば、読み取り値は、センサとシート材料104の表面との間の距離を示し得る。図7に示すように、シート材料104の実質的に平坦な部分(例えば、ファンフォールド折り目がない部分)がセンサ204、206を通過して進むと、センサ204、206は同一または所定の許容範囲内である測定値を提供する。
【0057】
[0063] 対照的に、ファンフォールド折り目がセンサ204、206を通過して進むと、センサ204、206はシート材料104の表面の変化を検出する。例えば、図8に示すように、ファンフォールド折り目がセンサ204の下を進むと、センサ204は第1の読み取り値を提供し、センサ206は第1の読み取り値とは異なる第2の読み取り値を提供する。異なる読み取り値は、ファンフォールド折り目の存在を示す。
【0058】
[0064] 図9に示すように、シート材料104が前進し続けると、センサ206は、第1のセンサの読み取り値とは異なる読み取り値を提供する。いくつかの実施形態では、これは、ファンフォールド折り目の位置の検証を提供することができる。他の実施形態では、2つのセンサからの読み取りにより、シート材料104の垂直移動を可能にすることができる。シート材料104がガイドチャネル132を通って進むと、上部および下部ガイドプレート132a、132bがシート材料104の厚さよりも大きな距離だけ離間しているため、シート材料104はわずかに上下に移動することがある。2つのオフセットしたセンサ204、206を使用することにより、シート材料104が垂直に移動してもファンフォールド折り目を検出することができる。
【0059】
[0065] より具体的には、シート材料104を垂直位置に維持し、その位置を読み取り値のベースラインとして使用するのではなく、一方のセンサ204、206は、シート材料104の平面を反映するベースライン読み取り値を提供し、他方のセンサ204、206は、ファンフォールド折り目に関する読み取り値を提供する。例えば、図8に示すように、センサ206は、シート材料104の垂直位置に関係なく、シート材料104の平坦な表面の読み取り値を提供する。図8に示すように、センサ204は、ファンフォールド折り目の読み取り値を提供する。2つの読み取り値の違いは、ファンフォールド折り目が存在することを示す。
【0060】
[0066] 加えて、ファンフォールド折り目の位置は、シート材料108の供給位置を追跡するエンコーダまたは同様の装置を使用して判定されてもよい。センサ204、206がファンフォールド折り目の存在を検出すると、制御システムは、(エンコーダで判定された)現在の供給位置を使用してファンフォールド折り目の位置を判定する。
【0061】
[0067] シート材料104が図9に示す位置まで進み続けると、センサ204はシート材料の平坦な表面に基づいてベースラインの読み取りを提供する(繰り返しとなるが、シート材料104の垂直位置に関係なく)。ここで、センサ206は、ファンフォールド折り目の読み取りを提供する。繰り返しとなるが、2つの読み取り値の違いは、ファンフォールド折り目の存在と位置を示す。
【0062】
[0068] センサ204、206は、様々な形態を取り得る。例えば、いくつかの実施形態では、センサ204、206は、シート材料104の表面までの距離を検出することができるレーザーの形態をとる。他の実施形態では、センサ204、206は、シート材料104の表面の変化を検出することができる機械装置の形態をとることができる。例えば、機械式センサは、シート材料104の表面に接触し、機械式センサの位置の増減などによりシート材料104の表面の変化(例えば、ファンフォールド折り目の窪み/突起)を検出し得る。さらに他の実施形態では、センサ204、206は、光学式センサまたは視覚(カメラ)システムの形態をとってもよい。
【0063】
[0069] 図示された実施形態はシート材料104の上に配置されたセンサ204、206の両方を示したが、これは単なる例示である。他の実施形態では、検知機構は、シート材料104の下に配置された2つのセンサを含むことができる。さらに他の実施形態では、検知機構は、シート材料104の上に配置された1つのセンサとシート材料104の下に配置された第2のセンサを含むことができる。
【0064】
[0070] 使用されるセンサの特定のタイプまたはセンサの位置に関係なく、センサは、所定の精度で読み取り値を提供することができる。例えば、ファンフォールド折り目の深さは典型的に約0.5mmから約4mmの間である。ファンフォールド折り目を正確に検出するために、センサはファンフォールド折り目の深さの約2倍または3倍の精度レベルを有することができる。したがって、例えば、センサは、約0.2mm、0.5mm、1mm、1.25mm、1.5mm、または2mmの精度で読み取り値を提供することができる。換言すれば、センサは、シート材料104の表面上の、深さ0.5mm、1mm、1.25mm、1.5mm、2mm、または4mmの窪みまたは突起を検出することができる。
【0065】
[0071] 加えて、センサは、シート材料104が変換機106内に進み、比較的速い速度でセンサを通過するときでさえ、ファンフォールド折り目を検出することができる。例えば、センサは、シート材料104が0.25m/秒、0.5m/秒、0.75m/秒、1m/秒、1.25m/秒、または1.5m/秒の速度で進むときに、ファンフォールド折り目を検出することができる。
【0066】
[0072] 特定の変換機(すなわち変換機106)に関連して検知機構200を示して説明したが、検知機構200は様々な異なる変換機または他のシート材料処理装置に組み込むことができることが理解されよう。
【0067】
[0073] 本明細書では、「水平」、「垂直」、「上部」、「下部」、「上昇した」、「下降した」、「上」、「下」などの相対的な用語が単なる便宜上で使用されていることを理解されたい。そのような相対的な用語は、本発明の範囲を限定することを意図していない。むしろ、変換アセンブリ114は、これらの相対的な用語が調整を必要とするように構成および配置され得ることが理解されよう。
【0068】
[0074] 本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実施することができる。説明した実施形態は、あくまで例示的であり、限定的ではないということを厳格に注意されたい。本発明の範囲は、前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内にあるすべての変更は、本発明の範囲内に包含されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9