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特許7068321隙間充填包装材料を製造するための機械及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】隙間充填包装材料を製造するための機械及び方法
(51)【国際特許分類】
   B31F 1/12 20060101AFI20220509BHJP
   B31D 5/00 20170101ALI20220509BHJP
【FI】
B31F1/12
B31D5/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019540301
(86)(22)【出願日】2017-10-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 US2017055881
(87)【国際公開番号】W WO2018071384
(87)【国際公開日】2018-04-19
【審査請求日】2020-09-15
(31)【優先権主張番号】62/406,922
(32)【優先日】2016-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517077821
【氏名又は名称】シールド・エアー・コーポレイション(ユーエス)
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリスマン,ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】オルシーニ,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ウッド,ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】コスタディノバ,ストヤンカ
(72)【発明者】
【氏名】コスタディノフ,コスタディン・イバノフ
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-508269(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0296154(US,A1)
【文献】特表2003-535716(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0130882(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31F 1/12
B31D 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートストック材料を三次元隙間充填材料に変換するための機械であって、
機械は、
入口シュートと、
出口シュートと、
内部駆動アセンブリであって、複数の対向するクラッシュホイールを回転させるためのモータおよび動力伝達システムを備え、クラッシュホイールは入口シュートからシートストックを引っ張り、且つ隙間充填材料を出口シュートにすべて下流方向に押し出す、内部駆動アセンブリと、
を備え
内部駆動アセンブリは、
駆動モータを固定するフレームと、
第1のセットのクラッシュホイールが回転する駆動軸を回転させるように構成された第1の動力伝達セットと、
第2のセットのクラッシュホイールが回転する被駆動軸を固定するサブフレームと、
をさらに備え、第2の動力伝達セットは、実質的に平行な回転軸の周りに駆動軸と同期回転して、被駆動軸を回転させるように構成され、少なくとも部分的に下流方向および反対の上流方向に被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールの変位を可能にするように、サブフレームはフレームに移動可能に取り付けられ、
対向するクラッシュホイール間の空間の横方向外側に位置する枢軸点において、且つサブフレームおよび被駆動軸が少なくとも部分的に下流方向および上流方向に枢動することを可能にする位置において、サブフレームがフレームに枢動可能に取り付けられ、
枢軸点が駆動軸および被駆動軸の回転軸の下流の位置に配置され、被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールが、駆動軸および第1のセットのクラッシュホイールから離れるように、少なくとも部分的に上流方向に変位可能であり、
第1および第2のセットのクラッシュホイールが外側走行直径を画定する突起を有し、
被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールが上流方向に変位されない場合、第1および第2のセットのクラッシュホイールの外側走行直径は重なり合い、
被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールが上流方向に変位される場合、第1および第2のセットのクラッシュホイールの外側走行直径は重ならず、
被駆動軸と第2のセットのクラッシュホイールとが上流方向に変位され、且つ第1および第2のセットのクラッシュの外側走行直径が重ならない場合、第2のセットの1つまたは複数の歯車が、駆動軸と同期回転して被駆動軸を回転させ続ける、機械。
【請求項2】
枢軸点が、駆動軸および被駆動軸の回転軸の上流の位置に配置され、被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールが、駆動軸および第1のセットのクラッシュホイールから離れるように、少なくとも部分的に下流方向に変位可能である、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
サブフレームが、被駆動軸の第1および第2の端部をフレームに移動可能に固定する第1および第2の浮動プレートを含み、各浮動プレートが独立して移動可能であり、付勢要素によって閉位置に付勢される、請求項1に記載の機械。
【請求項4】
入口シュートが対向する頂部壁および底部壁および対向する側壁によって画定される内部容積をさらに含み、
頂部壁と底部壁との間の間隔が入口ポートに最も近い上流位置で最小であり、クラッシュホイールに最も近い位置で下流方向に徐々に増加し、
側壁間の間隔が入口ポートに最も近い上流位置で最大であり、クラッシュホイールに最も近い位置で下流方向に徐々に減少し、
底部壁から延びる下部入口表面と、頂部壁から延び且つ上流方向に下部入口表面を越えて延びる上側張出部と、を有する角度付き入口ポートを、入口シュートがさらに含み、上側張出部は、下流方向に対して下方に傾斜している、請求項1に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、ダンネージまたは包装材料に関し、より詳細には、紙などの選択された基材のシートからパッケージ隙間充填材料を製造するための機械および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙から隙間充填材料を製造するための機械は、当該技術分野において周知である。
【0003】
一般に、ロール紙またはファンフォールド紙から紙のウェブを引っ張り、紙を隙間充填材料に変換するように紙ウェブを操作し、次いで、変換された材料を所望の長さの切断セクションに切断することによって、そのような機械は動作する。
【0004】
このような機械は広く使用され、商業的に成功しているが、多くの用途において、改善された機能性が必要とされている。例えば、紙変換機のクラッシュホイール及び切断機構は所望の長さの変換された材料を生成するが、これらの機構は、そのような機械の設計及び動作の両方において、継続的な安全上の懸念を提示する。したがって、適切な安全装置により、機械を使用するオペレータにとってより安全にすることができる。
【0005】
改善された機能性を必要とする別の領域は、紙詰まりの低減の領域である。基材の平坦なウェブを隙間充填材料に変換する際に、基材材料は供給源から機械入口に引き込まれ、押し潰されて、より高密度の材料を形成し、機械出口から押し出される。紙詰まりは、クラッシュホイールおよび機械出口で、またはその付近で発生する可能性がある。したがって、より高密度の隙間充填材料を製造することを可能にしながら紙詰まりを低減または防止する、シート送り隙間充填変換機の改良が、当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、シートストック材料を三次元隙間充填材料に変換するための機械に関する。一実施形態では、機械が入口シュートと、出口シュートと、複数の対向するクラッシュホイールを回転させるためのモータおよび動力伝達システムを備える内部駆動アセンブリとを備えることができる。クラッシュホイールはシートストックを入口シュートから引き出し、且つ隙間充填材料を全て下流方向に出口シュートに押し出し、内部駆動アセンブリは、駆動モータを固定するフレームと、第1のセットのクラッシュホイールが回転する駆動軸を回転させるように構成された第1の動力伝達セットとをさらに備える。内部駆動アセンブリはまた、第2のセットのクラッシュホイールが回転する被駆動軸を固定するサブフレームを含む。第2の動力伝達セットは、実質的に平行な回転軸の周りで駆動軸と同期回転して被駆動軸を回転させるように構成される。サブフレームは、対向するクラッシュホイール間の空間の横方向外側に位置する枢軸点で、かつサブフレームが下流方向および反対の上流方向に少なくとも部分的に枢動することを可能にする位置で、フレームに枢動可能に取り付けられる。一実施形態では、サブフレームが、被駆動軸の第1および第2の端部をフレームに枢動可能に固定する第1および第2の浮動プレートを備える。各浮動プレートは、枢軸点のまわりに独立して枢動可能であり、付勢要素によって閉位置に付勢されてもよい。
【0007】
一実施形態では、枢軸点が駆動軸および被駆動軸の回転軸の下流の位置に配置される。一実施形態では、被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールは、駆動軸および第1のセットのクラッシュホイールから離れるように、少なくとも部分的に上流方向に変位可能である。第1及び第2のセットのクラッシュホイールは、外側走行直径(outer swept diameter)を画定する突起を有する。被駆動軸と第2のセットのクラッシュホイールとが上流方向に変位しない場合、第1及び第2のセットのクラッシュホイールの外側走行直径は重なる。対照的に、被駆動軸および第2のセットのクラッシュホイールが上流方向に変位すると、第1および第2のセットのクラッシュホイールの外側走行直径は、重ならない。被駆動軸と第2のセットのクラッシュホイールとが、第1及び第2のセットのクラッシュの外側走行直径が重ならないように上流方向に変位されると、第2の動力伝達セットは、駆動軸と同期回転して被駆動軸を回転させ続ける。
【0008】
別の実施形態では、シートストック材料を三次元隙間充填材料に変換するための機械は、入口シュートと、出口シュートと、複数の対向するクラッシュホイールを回転させるためのモータおよび動力伝達システムを備える内部駆動アセンブリとを備えることができ、クラッシュホイールは、シートストックを入口シュートから引き出し、隙間充填材料をすべて下流方向に出口シュートに押し出し、入口シュートは、対向する頂部壁および底部壁と対向する側壁とによって画定される内部容積をさらに備える。頂部壁と底部壁との間の間隔は、入口ポートに最も近い上流位置で最小であり、クラッシュホイールに最も近い位置で下流方向に徐々に増加する。対照的に、側壁間の間隔は、入口ポートに最も近い上流位置で最大であり、クラッシュホイールに最も近い位置で下流方向に徐々に減少する。入口シュートは、下側入口面と、下流方向とは反対の上流方向に下側入口面を越えて延びる上側張出部とを有する角度付き入口ポートをさらに備え、入口ポートは、下流方向に対して角度が付けられて、下側入口面が頂部壁に最も近い位置で、下流方向に垂直な方向に沿った頂部壁と底部壁との間の間隔をさえぎる。一実施形態では、上側張出部が頂部壁と底部壁との間の間隔の少なくとも4分の1の距離だけ下方に延びる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本発明の一実施形態による、フロアスタンドに取り付けられた隙間充填材料を製造するための機械の等角図である。
図1B】本発明の一実施形態による、テーブルに取り付けられた隙間充填材料を製造するための機械の等角図である。
図2】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械の等角図である。
図3】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械の等角分解図である。
図4】本発明の一実施形態による、隙間充填材料を製造するための機械の内部駆動アセンブリの等角図である。
図5】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレーンアセンブリの等角図である。
図6】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの側面図である。
図7】本発明の一実施形態による、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの簡略化された等角図である。
図8A】本発明の一実施形態による、駆動される1セットのクラッシュホイールが閉位置にある、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの等角図である。
図8B】本発明の一実施形態による、駆動される1セットのクラッシュホイールが開位置にある、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの等角図である。
図9A】本発明の一実施形態による、駆動される1セットのクラッシュホイールが閉位置にある、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの上面簡略図である。
図9B】本発明の一実施形態による、駆動される1セットのクラッシュホイールが開位置にある、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの上面簡略図である。
図10A】本発明の一実施形態による、駆動される1セットのクラッシュホイールが閉位置にある、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの上面図である。
図10B】本発明の一実施形態による、駆動される1セットのクラッシュホイールが開位置にある、隙間充填材料を製造するための機械のクラッシュホイールドライブトレインアセンブリの上面図である。
図11】本発明の一実施形態による、枢動するサブフレームに取り付けられたクラッシュホイールの概略図である。
図12】本発明の一実施形態による、平行移動するサブフレームに取り付けられたクラッシュホイールの概略図である。
図13A】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械の等角部分断面図である。
図13B】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械の等角部分断面図である。
図13C】本発明の一実施形態による隙間充填材料を製造するための機械の側面部分断面図である。
図13D図13Cの機械の入口の簡略化された詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで図を参照すると、選択された基板のシートからパッケージ隙間充填材料を製造するための機械10の実施形態が示されている。図1A及び図1Bは、このような機械10の異なる実施の例を示す。図1Aは、フロアスタンド構成の機械10を示し、図1Bは、卓上構成の機械10を示す。いずれの構成においても、機械10は、高さ調節可能であり得る支持スタンド12に固定され得る。制御ユニット14、シート供給ビン16、及び支持ベース18のような他の関連する構成要素もスタンド12に接続することができる。制御ユニット14は機械10の動作を管理するために、ユーザインタフェース、または他のユーザ操作可能なスイッチ、ボタン、ダイヤル、または他の制御装置を含むことができる。例えば、制御ユニット14は、緊急停止ボタン、またはオペレータが動作モードを調整すること、または分配する隙間充填材料の特定の長さを選択することを可能にする他の制御装置を含み得る。シート供給ビン16は、異なるシートサイズ及び密度に適応するようなサイズ及び形状にされる。一実施形態では、供給ビン16のサイズは、異なるシート供給幅、例えば、15インチまたは30インチ幅のファンフォールドストックに対応するように調節可能であってもよい。別の実施形態では、隙間充填材料のシートを、ストックシート材料のロールの形態で機械10に供給することができる。かくして、水平バー(図示せず)をスタンド12の近く又は直接に固定して、このようなストックシート材料のロールを支持することができる。一実施形態ではシート供給ビン16は、機械10の近くに配置されてもよいが、機械10に直接結合されなくてもよい。支持ベース18は、スタンド12を、脚部20、キャスタ22、テーブル24、又は作業台若しくは製品コンベヤのような他の取付け場所のような安定したプラットフォームに固定する。支持基部18は、特定の包装環境の要件に応じて、適宜、固定又は可動プラットフォームに固定され得る。
【0011】
図2は、機械の出口側から全体的に見た機械10の等角図を示す。また、図2には、関連するマウント26および駆動モータ28が示されており、他の場所に示されており、以下でより詳細に説明される。図3は、機械10の入口側から見た機械の分解等角図を示す。機械10は、機械の可動構成要素を安全に取り囲む複数のカバーを含む。図示の実施形態では、機械10は、頂部シェル30と、底部シェル32と、出口シェル34とを含む。頂部、底部、及び出口シェル30、32、34は、強固で軽量の材料で構成され得る。頂部シェル30および底部シェル32は協働して、図13A~13Dにより明確に示され、以下により詳細に説明されるように、シート供給入口シュート36を形成する。出口シェル34は、隙間充填材料が分配される出口ポート38を画定する開口部で収束する側壁40を有するピラミッド形状を含む。図示の実施形態では、出口ポート38は、細長く、実質的に長方形であり、機械10によって生成される同様の断面を有する隙間充填材料を収容するように垂直に配向される。出口ポート38の他の形状、サイズ、及び向きは、機械10がシート供給物を隙間充填材料にどのように変換するかに応じて許容される。例えば、シートクラッシュホイール80(以下に説明し、少なくとも図4に示す)が異なるように構成または配向されている場合、隙間充填材料は、水平方向に細長い断面を有するか、またはおそらく管状断面を有する機械から出てくることができる。したがって、出口ポート38は、変換された隙間充填材料の典型的な断面を収容するようなサイズおよび形状であるべきである。図示の実施形態では、出口シェル34は、ヒンジ46およびラッチ44を介して内部駆動アセンブリ42に枢動可能に取り付けられている。出口シェル34は開いて下方に枢動することができ、これにより、内部駆動セット立体42からの時折の詰まりを容易に修理し又は除去するためのアクセスを提供する。
【0012】
頂部シェル30は、内部駆動アセンブリ42の最上部を覆う。頂部シェル30は、好ましくは軽量であるが、内部駆動アセンブリ42を適切に保護し、取り囲むのに十分な強度を有する。頂部シェル30の外面31は、製品の外観を改善するために、曲線及び輪郭を含む美的設計要素を含むことができる。軽量化のために、頂部シェル30は、薄い壁を有するように設計されてもよく、これは頂部シェル30の内面は、外面31と同様の形を有してもよいことを意味する。その結果、頂部シェル30の内面は、シートストックを頂部シェル30の内面上に引きずり又は捕捉させることができる曲線及び輪郭を有することができる。したがって、任意の入口シュートパネル48を頂部シェル30の内側に固定して、機械10内に引き込まれるシートストックが滑らかな表面に沿ってクラッシュホイール80に案内されるようにし、それによってシートストックが入口内で引きずられるか、捕捉されるか、引っ掛かる可能性を低減することができる。
【0013】
これと比較すると、図に示す底部シェル32の実施形態は、シュート36を通ってクラッシュホイール80への滑らかな移行も提供するシュート面50を有する。シュート面50は、成形プロセス中などに、底部シェル32の一部として形成することができる。あるいは、別個のシュートパネル48を底部シェル32に取り付けてもよい。別の実施の例では、頂部シェル30及び底部シェル32は、一体のシュート面50を含む。代替的な実施形態では、頂部シェル30及び底部シェル32は、別々に取り付けられたシュートパネル48を含む。代替的な実施形態では頂部シェルは、一体のシュート面50を含み、底部シェル32は、別個に取り付けられたシュートパネル48を含む。頂部、底部、及び出口シェル30、32、34、及びシュートパネル48は、プラスチック、金属、繊維材料、発泡プラスチック、リサイクル材料、及び/又はこれらの組み合わせを含む(これらに限定されない)当技術分野で知られている様々な剛性又は半剛性材料で構成され得る。シェル30、32、34およびパネル48を製造するのに適した技法のいくつかの例には、成型、プレス加工、鋳造、圧延、成形、機械加工、三次元印刷などが含まれる。
【0014】
図2に示す実施の例ではシェル30、32、34は、マウント26及び駆動モータ28を除いて、内部駆動アセンブリ42の大部分を覆っている。マウント26はスタンド12または他の支持構造体に、特定のユーザおよび用途に適するように調節可能な固定高さまたは高さで取り付け可能である。内部駆動アセンブリ42はマウント26に取り付けられ、矢印P1によって示されるように、軸A1の周りで枢動可能である。組み立てられると、内部駆動アセンブリ42上の軸A1を画定する取付け穴52は、マウント26の軸A2を画定する取付け穴54に整列する(すなわち、軸A1およびA2は同軸である)。内部駆動アセンブリ42の所望の枢動の方向は、割り出しプランジャ56または他の急速開放ハードウェアを複数の調節開口58のうちの所望の1つに整列させることによって選択される。
【0015】
図4は、機械の出口側から全体的に見た内部駆動アセンブリ42の等角図を示す。内部駆動アセンブリ42は、隙間充填材料が内部を通過できるようなサイズおよび形状の内部容積61を画定する出口シュート60を含む。出口シュート60は、クラッシュホイール80によって変換された隙間充填材料を出口シェル34の出口ポート38に向ける。出口シュート60は図示のように内部駆動アセンブリ42に固定されてもよく、あるいは外側シェル34の内側に固定されてもよく、その結果、クラッシュホイール80によって押される隙間充填材料は滑らかな表面に沿って機械10から排出され、したがって、隙間充填材料が出口内で引きずられるか、または捕捉されるか、または引っ掛かる可能性を低減する。あるいは、出口シュート60は、出口シェル34の一部として一体的に形成されてもよい。
【0016】
内部駆動アセンブリ42の図示された実施形態はまた、切断モータ64によって駆動されて矢印C1の方向に、かつ内部駆動アセンブリ42を出る隙間充填材料の移動方向に概ね垂直に移動する切断ブレード62を含む。偏心軸受66が切断モータ64に結合され、切断モータ64が回転するにつれて、偏心軸受66は、円形経路を移動するようになっている。偏心軸受66は、切断ブレード62のスロット68内に位置する。偏心軸受66がその円形経路に沿って回転すると、偏心軸受66は、スロット68内で上下に移動し、切断ブレード62をリニア軸受70に沿って矢印C1の方向に横方向に移動させる。したがって、所望量の隙間充填材料が内部駆動アセンブリ42によって生成されると、制御ユニット14またはオペレータは、単独で、または制御ユニット14と組み合わせて、切断モータを1回の完全な回転で回転させる。切断モータ64が完全に回転するたびに、切断ブレード62は、横方向に1サイクル移動し、隙間充填材料に接触して切断し、次いで図4に示すホームポジションに戻り、次に、切断された隙間充填材料は、機械10から落下するか、または機械10から引き抜かれる。
【0017】
内部駆動アセンブリ42の図示された実施形態はまた、インターロック安全スイッチ72を含む。安全スイッチ72は、内部駆動アセンブリ42が動作する前に出口カバー34が閉じられて固定されることを確実にする、無効化できない安全手段である。安全スイッチ72は、出口カバー34が開いている場合、機械10を非常停止モードにする。
【0018】
内部駆動アセンブリ42の図示された実施形態はまた、詰まり検出スイッチ74を含む。ばね78は、可動フラップ76を、フラップ76が出口シュート60の側壁の一部を形成する通常の作動位置に向かって押す。出口シュート60の内部容積61内においてクラッシュホイール80の下流で隙間充填材料が詰まった場合、過剰な隙間充填材料の蓄積は、フラップをシュート60の内部容積61から離れるように横方向外側に偏向させ、スイッチ74を作動させる。詰まりスイッチ74は、作動されると、駆動モータ28の回転を停止させるか、又は機械10を緊急停止モードにして、シートストックの供給を停止させる。詰まりが解消されると、フラップ76は、スイッチ74もはや作動されない通常の動作位置に戻ることができる。
【0019】
図4は機械の入口側から全体的に見た内部駆動アセンブリ42の等角図を示し、クラッシュホイールドライブトレイン82の特定の構成要素のみを示している。クラッシュホイールドライブトレイン82は、クラッシュホイール80を回転させて、シートストックの供給を隙間充填材料に変換するように動作する。クラッシュホイールドライブトレイン82の構成要素は、入口シュート36からクラッシュホイール80にシートストックを供給するために、上壁84、下壁86、及び下流方向(矢印D1で示す)に収束する側壁88を含むフレーム83によって支持される。図示の実施の例では、クラッシュホイール80が上壁84と下壁86との間に配置されている。クラッシュホイールドライブトレイン82の他の部分は、シートストック及び隙間充填材料の移動経路から隔離された上壁84の上方又は下壁86の下方に配置される。例えば、駆動モータ28は、複数のスタンドオフ92によって、下壁86の下のモータ取付けプレート90に固定されている。
【0020】
本発明の一態様では、シートストックの供給を隙間充填材料に変換するクラッシュホイール80間の間隔が詰まりの場合に拡張可能であり、クラッシュホイールドライブトレイン82の破局的な故障または損傷を防止する。クラッシュホイール80の間のこの拡張可能な間隔を達成するために、1セットの回転クラッシュホイールは、上壁84および下壁86に固定して取り付けられ、他方のセットの回転クラッシュホイール80は、上壁84および下壁86に移動可能に固定され、且つ第2セットのクラッシュホイール80は、第1のセットから離れるように移動することを可能にするサブフレーム89に取り付けられる。より具体的には、第2のセットのクラッシュホイールは、上壁84及び下壁86にそれぞれ移動可能に結合された上側及び下側浮動プレート108、110に取り付けられている。付勢要素112は、上側及び下側浮動プレート108、110を、対向するクラッシュホイール80が互いに最も近接し、協働してシートストックを隙間充填材料に変換する閉動作位置に付勢する。図5では、1つの付勢要素と上部浮動プレート108のみが見える。図5には見えないが、下部浮動プレート110およびそれ自体の付勢要素112は、下壁86の下に結合される。図示の実施形態では、付勢要素が引張ばねである。他の実施形態では、例えば圧縮ばね、ねじりばね、コイルばねなどを含む他のタイプのばねを使用することができる。一実施形態では、サブフレームは、が第2のセットのクラッシュホイール80を支持し、第2のセットのクラッシュホイール80が第1のセットから離れるように移動することを可能にする単一の可動構造またはプレートを含むことができる。例えば、サブフレームは、浮動プレート108、110の一方のみとして実施され、他方として実施されない。代替的な実施形態では、浮動プレート108、110は、単一の枢動構造を形成するように互いに結合されてもよい。別の実施形態では、サブフレームは、例えば図12に示すように、純粋に平行移動可能な方法で移動可能である。
【0021】
図6および図7は、上壁84、下壁86、および側壁88を有さず、ハードウェアを有さないクラッシュホイールドライブトレイン82の簡略図を示す。図6は、クラッシュホイールドライブトレイン82を入口側から下流方向に見た側面図である。図7は、クラッシュホイールドライブトレイン82を、一般に機械の出口側から見た、駆動モータ28のない状態の等角図である。図示の実施形態では、クラッシュホイールドライブトレイン82は、モータ28から駆動軸98に回転動力を伝達する動力伝達セットを備えた駆動モータ28によって駆動される。図示の実施形態では、モータシャフトに固定されたピニオン歯車94を含む、1セットの嵌合歯車を、動力伝達セットは含む。ピニオン歯車94は、駆動軸98の下端に固定された駆動歯車96に噛み合い、これを回転させる。ピニオン歯車94と駆動歯車96との嵌合セットは、駆動歯車96をピニオン歯車94の回転速度よりも低い速度で回転させるギア比を有するように寸法決めされる。一実施形態では、ピニオン歯車94と駆動歯車96との間のギア比は、1:1~1:5の範囲内にあるように選択される。駆動モータ28及びピニオン歯車94は、約600~3000rpmの回転速度で作動して、クラッシュホイール80を約300~800rpmの回転速度で回転させることができ、これは、毎秒約5~9フィートのシートストック供給速度に変換される。当業者は、所望の回転速度で動作することができる効率的なモータの利用可能性に部分的に基づいて、ピニオン歯車94と駆動歯車96との間の他の動作速度及び他のギア比が可能であることを理解するのであろう。シートストック116の特性はまた、所望の供給速度を決定することに寄与し得る。別の実施形態では、ピニオン歯車94と駆動歯車96との間のギア比は、1:1であるように選択される。一実施形態では、より大きな歯車をモータ28のシャフトに固定し、より小さな歯車を駆動軸98に固定することができる。当業者はまた、モータからクラッシュホイールに回転速度を伝達するための他の動力伝達システムが企図されることを理解すべきである。例えば、別の実施形態では、ドライブトレイン82は、プーリによって駆動されるベルトを含む動力伝達セットを含むことができる。プーリは、所望の駆動比を達成するために、異なるサイズを有することができる。
【0022】
第1のセットのクラッシュホイール80は、回転駆動軸98に結合され、回転駆動軸98と共に回転する。別個の動力伝達セットは、駆動軸98からの回転動力を被駆動軸104に変換する。図示の実施形態では、二次動力伝達セットは、駆動歯車96とは反対側の駆動軸98の端部に結合された駆動平歯車100を含む第2の歯車セットを含む。駆動平歯車100は、被駆動軸104の上端に固定された被駆動平歯車102に噛み合い、それを回転させる。ピニオン歯車94と駆動歯車96との間のギア比は1:1以外の比であってもよいが、駆動平歯車100と被駆動平歯車102との間のギア比は、駆動軸98と被駆動軸104とが同じ回転速度で回転するように、1:1に設定される。第2のセットのクラッシュホイール80は、回転する被駆動軸104に結合され、それと共に回転する。図示されたクラッシュホイール80は、レーザカットシートメタルプレートの積み重ねられたセットを含む。他の実施形態では、鋳造、成型、鍛造、プラスチックまたは金属のクラッシュホイール80を使用することができる。代替実施形態では、被駆動軸104は、歯車の代わりにベルトおよびプーリを備える動力伝達システムを介して駆動軸98によって回転される。ベルト駆動システムは、枢動可能な上側および下側浮動プレート108、110を収容しなければならず、これは可変プーリ、可変ベルト、またはベルト駆動システムの技術分野で知られているより高度な設計などの構成要素を介して達成することができる。さらに別の実施形態では、被駆動軸104は、駆動軸98によってではなく、モータ28および第2の動力伝達セットによって回転させられ得る。
【0023】
図示の実施の例では、駆動軸98は、軸受106によって上壁84及び下壁86に結合されている。したがって、駆動軸98およびそれに関連するクラッシュホイール80および歯車96、100は、回転することができるが、横方向に移動することはできない。被駆動軸104の両端は、それぞれ、軸受106によって上下の浮動プレート108、110に結合されている。したがって、駆動軸98とは対照的に、被駆動軸104およびそれに関連するクラッシュホイール80および歯車102は、噛み合った平歯車100、102の影響下で回転することができるが、詰まりの場合には横方向に移動することもできる。
【0024】
図8A図8B図9A図9B、および図10A図10Bは、図8A図9A、および図10Aに対応した図のセットを示す。クラッシュホイール80がシートストックを隙間充填材料に変換するように配置されるように、閉動作位置にある、クラッシュホイールドライブトレイン82、特に被駆動軸104およびその関連するクラッシュホイール80および歯車102を、図8A図9A、および図10Aは示す。対照的に、図8B図9B、および図10Bは、矢印P2によって示されるように変位された被駆動軸104およびそれに関連するクラッシュホイール80および歯車102を示す。この詰まった構成では、駆動軸98及び被駆動軸104上のクラッシュホイール80は、互いに係合解除して、シートストックを隙間充填材料に変換するのを停止する。図8Aおよび図8Bの場合、各図は、全体的にアセンブリの入口側から見たクラッシュホイールドライブトレイン82の等角図を示す。図8Bは、上部浮動プレート108、下部浮動プレート110、および矢印P2で示すように変位したそれぞれの軸受106を示す。軸受106に回転可能に結合された被駆動軸104と、被駆動軸104に取り付けられたクラッシュホイール80もまた、外側に変位される。一実施形態では軸受106はラジアル軸受であり、その場合、被駆動軸104は、被駆動軸104が閉動作位置(図8A)にあるか、または図8Bのように詰まった位置もしくは変位した位置にあるかにかかわらず、駆動軸102と実質的に平行に維持される。図示の実施形態では、軸受は自己整合軸受であり、特定の詰まりの性質に応じて、被駆動軸104および駆動軸98が厳密に平行でないように、被駆動軸104が少量傾くことを可能にする。したがって、例えば、上部浮動プレート108は、矢印P2によって示される第1の量だけ変位されてもよく、一方、下部浮動プレート110は矢印P3によって示される第2の異なる量だけ変位されてもよい。複数のスロット114が、上側及び下側浮動プレート108、110と、上壁及び下壁84、86とに含まれ、被駆動軸104及びそれに取り付けられた構成要素及びハードウェアの変位に適応する。
【0025】
図9Aおよび図9Bは、上壁84および上壁84の上の構成要素が除去された状態のクラッシュホイールドライブトレイン82の上面図を示す。従って、図は、駆動軸98、被駆動軸104、及びそれらに取り付けられたクラッシュホイール80を示している。配向されると、下流方向は、ページの上部に向かい、矢印D1によって示される。図9Aおよび9Bはまた、下壁86と、シートストック116(点線で示される)をクラッシュホイール80に向かって導くように収束する側壁88と、を示す。クラッシュホイール80では、シート材料が隙間充填材料118(やはり点線で示される)に変換される。図9Aおよび9Bはまた、クラッシュホイール80が、複数の歯または突起120と、突起間の空間内の凹部122とを有することを示す。駆動軸98上及び被駆動軸104上のクラッシュホイール80は、必ずしも互いに接触している必要はない。しかし、クラッシュホイール80が回転すると、1セットのクラッシュホイール80の突起120(駆動軸98または被駆動軸104のいずれかにある)は、対向するクラッシュホイール80(駆動軸98または被駆動軸104の他方にある)の凹部122と噛み合った回転で係合する。好ましい実施形態では、クラッシュホイール80は、同期した噛み合った回転を維持するように、共通の速度で回転する。図示の実施形態では、突起120は、シートストック116の切断が隙間充填材料118に変換されるのを回避するために、概ね丸みを帯びた形状を有する。しかし、他の形状および構成も可能である。例えば、クラッシュホイール80は、パドルを含むことができ、又は尖った若しくは四角形の突起を有することができる。
【0026】
クラッシュホイール80が回転することにつれて、突起120の最外面は、クラッシュホイール80の周りの破線の円によって描かれている走行直径(swept diameter)124を画定する。図9Aに示す閉動作モードでは、クラッシュホイール80が噛み合った回転で回転し、これは走行直径124が互いに重なり合うことを意味する。しかし、図9Bでは、被駆動軸104上のクラッシュホイール80は、矢印P2で示すように変位され、対向するクラッシュホイール80の走行直径124は、もはや重ならない。クラッシュホイール80間の増大した間隔は、シートストック116の牽引力をゆるめるのに十分であり、これにより、第1の場所で詰まりを生じさせているクラッシュホイールの下流での隙間充填材料118の追加の蓄積を軽減し、停止し、又は防止することができる。
【0027】
図10Aおよび10Bは、平歯車100、102および上壁84が明確に見える、クラッシュホイールドライブトレイン82の上面図を示す。図9Aおよび図9Bに示すクラッシュホイールと同様に、平歯車100、102も噛み合った回転で作動する。上述したように、駆動平歯車100は、モータ28によって(歯車94、96を介して)回転される駆動軸98に結合されている。次に、駆動平歯車100は、噛み合った平歯車の歯128により被駆動平歯車102を回転させる。クラッシュホイール80と比較して平歯車100、102と異なる点は、図10Aの詰まり位置または変位位置においてさえ、平歯車の歯126が係合したままであることである。これは、歯車の歯126がクラッシュホイール80の突起120よりも長いので可能である。その結果、被駆動軸104及びその連結されたクラッシュホイール80は、駆動軸98に取り付けられたクラッシュホイール80と同期した回転を維持しながら回転し続ける。したがって、浮動プレート108、110がその閉動作位置(図8A、9A、10A)に戻ることができるとき、クラッシュホイール80は、互いに干渉せず、互いに噛み合った回転で動作し続けることができる。
【0028】
図9Aおよび図10Aに示す詰まった位置または変位した位置では、下流方向は矢印D1によって示されている。詰まりの場合には、過剰な隙間充填材料118は、クラッシュホイール80の下流に蓄積する。この過剰な材料の蓄積は、図9Bの矢印B1によって示される上流方向にクラッシュホイール80に作用する背圧を生成する。図示された実施の例の利点は、浮動プレート108、110が矢印P2、P3で示された弧状経路に沿って枢軸点126の周りを枢動することである。枢動点126は、浮動プレート108、110がそれぞれ上壁84および下壁86に固定される取付け点を表す。フローティングプレート108、110のスロット114は、フローティングプレート110のために可能な枢動移動の範囲を規定する。
【0029】
枢軸点126は、被駆動軸104によって画定される回転軸A4の外側及び下流に配置される。これに関連して、外側とは、回転軸A4の駆動軸98とは反対側を意味すると定義される。同様に、下流は、回転軸A4の出口シュート60と同じ側にあると定義される。枢軸点126がこのように配置されると、被駆動軸104は、駆動軸98から離れるように、外側方向および上流方向のそれぞれに移動することができる。外方への移動は、クラッシュホイール80の間に必要な間隔を提供してシートストック116の牽引力をゆるめ、かくしてクラッシュホイール80の下流の隙間充填材料118の付加的な蓄積を緩和、停止、または防止するという点で重要である。さらに、被駆動軸104の上流への移動は、図9Bに示すように、詰まりによってクラッシュホイールに加えられる背圧B1に対する自然な応答である。したがって、被駆動軸104およびその対応するクラッシュホイール80は、図10Bの偏向寸法D2によって示されるように、背圧B1と同じ方向に上流に移動することができる。複合運動(上流および外方の両方)はまた、詰まりおよび損傷をさらに防止するために、大量のシート材料に有利に適応する。
【0030】
特に、回転軸A4に対する枢軸点126の位置は、外側及び上流方向の各々において可能な変位の相対量を決定する。図示の実施形態のように、枢軸点126を回転軸A4の外側及び下流の両方に配置して、外側及び上流方向に有益な変位を達成することが望ましい場合がある。一実施形態では、被駆動軸104が同様の量だけ外向きおよび上流方向の両方に変位することができるように、枢軸点126は配置される。別の実施形態では、被駆動軸104が、多い量で外側方向に変位することができ、少ない量で上流方向に変位することができるように、枢軸点126は配置される。別の実施形態では、被駆動軸104が、より少ない量で外側方向に変位することができ、より多い量で上流方向に変位することができるように、枢軸点126は配置される。
【0031】
別の実施形態では、軸104を外側及び下流方向に変位させるために、回転軸A4の外側及び上流の両方に、枢軸点126を配置させることができる。例えば、図11は、フレーム83に取り付けられた第1のセットと、矢印P2によって示される方向に変位可能な枢動するサブフレーム89に取り付けられた第2のセットとを含む、1セットのクラッシュホイール80の簡略化された表示を示す。ここで、下流方向は矢印D1で示され、枢軸点126は、回転軸A3、A4の上流に位置する。その結果、サブフレーム89に固定された第2のセットのクラッシュホイール80は、横方向外側に、距離D2だけ下流方向に偏向することができる。
【0032】
図12は、フレーム83およびサブフレーム89にそれぞれ取り付けられた1セットのクラッシュホイール80の別の簡略化された表示を示す。上述の他の実施形態では、サブフレーム89がフレーム83に対して枢軸点126の周りを枢動することができる。図12に示す代替実施形態では、サブフレーム89は、1つまたは複数のピンおよびスロットの案内により、閉位置と開位置との間で平行移動することができる。例えば、1セットのピン142がフレーム83に固定され、サブフレーム89は、サブフレーム89に形成されたスロット140によって許容される方向に平行移動することができる。この実施形態では、スロットは、直線状であり、幾らかの外向きの変位と、寸法D2によって示される幾らかの上流側の変位とを含む複合方向へのサブフレーム89(および関連するクラッシュホイール80)の直線変位を可能にする。他の実施形態では、スロット140は、フレーム83に対するサブフレーム89の弓形変位を可能にするように湾曲していてもよい。
【0033】
上記の実施形態は、閉動作位置または詰まり位置または変位位置のうちの1つで動作することに関して説明されてきた。実際には、浮動プレート108、110および付勢要素112によって提供されるコンプライアンスのために、被駆動軸104に取り付けられたクラッシュホイール80は、機械10を通って供給されるシートストック116の体積を自然に補償するために、これらの2つの極限位置の間で浮動することができる。付勢要素112の強度は、シートストック116の隙間充填材料118への確実な変換を確実にするために、必要に応じて調節され得る。しかし、過剰な付勢力は、厳密には必要ではない。隙間充填機は、シートストック116を滑らかで信頼性のある方法で機械10を通して押し出すべきである。浮動クラッシュホイール80によって提供されるコンプライアンスは、円滑な動作を達成するのに役立つ。さらに、本明細書に記載の浮動クラッシュホイール80は、シートストック116がクラッシュホイール80によって潰され、折り畳まれ、またはしわが付けられる際の抗力を低減することによって、モータ28によって消費される電力を低減することができる。さらに、また、クラッシュホイール80間の間隔を調節する必要なしに、異なるサイズ(例えば、15または30インチ幅)および密度(例えば、30、35または44ポンド重量)のシートストック116を、浮動設計は受け入れ得る。
【0034】
浮動設計の付加的な利点は、クラッシュホイール80の下流側と上流側との間に機械的フィードバックループを形成することである。隙間充填材料がクラッシュホイールの下流に蓄積すると、背圧は、クラッシュホイール80を分離する傾向があり、それによりシートストックの牽引力が減少し、入口側の供給速度が低下する。同様に、下流側の背圧が低下すると、クラッシュホイール80における牽引力が増大し、上流側の供給速度が増大する。
【0035】
図13A~Dは、それぞれ、異なる角度からの機械10の部分断面図を示す。各場合において、頂部、底部、及び出口シェル30、32、34は、入口ポート130から出口ポート38まで延びる機械の中央線に沿って切断された状態で示されている。他の構成要素は、完全に示されている。図13Aは概して出口側から、機械のわずかに下から見た機械10の等角図を示す。図13Bは、概して入口側から機械のわずかに上方から見た機械10の等角図を示す。図13Cは矢印D1によって示されるように、下流方向が概ね右から左である機械10の側面図を示す。図13Dは、入口ポート130の簡略化された詳細図を示す。図3および図13A図13Cが示すように、入口シュート36のサイズおよび形状は、入口ポート130と内部駆動アセンブリ42との間で変化する。入口シュート36のこの形状変化は、シートストック116を隙間充填に使用される三次元材料に直ちに変換するのに役立つ。入口シュート36への入口ポート130において、シュートは平坦なシートストック116を受け入れるために、ほぼ平坦な形状を有する。シートストック116が下流方向に進むにつれて、入口シュートの側部は、収束し、シートストック116の幅を減少させる。このプロセスでは、シートストック116の高さが増加する。したがって、入口シュート36の高さは、下流方向に増加する。
【0036】
図示の実施形態では、入口シュート36の側面は、頂部シェル30及び底部シェル32の側壁132、134によって画定される。シートがクラッシュホイール80に到達するまで、入口ポート130からシートストック116の幅を徐々に減少させるために、これらの側壁132、134は内部駆動アセンブリ42のフレーム上の側壁88と整列し、協働する。入口シュート36の頂部及び底部は、頂部シェル30に取り付けられた入口シュートパネル48と、底部シェル32上のシュート面50とによって画定される。シュート面50及びシュートパネル48は、シートストック116を、内部駆動アセンブリ42のフレーム上の上壁84と下壁86との間の容積内に案内する。さらに、シュート面50およびシュートパネル48は、入口ポート130に最も近い上流位置で互いに最も近く、下流方向に徐々に広がり、したがって、シートがクラッシュホイール80に到達するまで、シートストック116の高さを増大させることができる。
【0037】
入口ポート130への入口は、供給ビン16からシートストック116を容易に受け入れるように下方に湾曲している。代替的な実施形態では、入口ポート130は、機械10の上方に格納されたシートストックを受け入れるように上方に湾曲することができる。入口ポート130の形状は部分的に、底部シェル32上の丸みを帯びた入口表面138によって画定され、この入口表面138は、シートストック116の移動方向を、概ね垂直な移動経路から概ね水平な移動経路に徐々に変えるのを助ける。頂部シェル30上の張出部136は、入口表面138の形状を補完してシートストック116を入口シュート36内にさらに案内する。入口シュート36から出口シュート60まで機械10の中心線に沿っており、且つ駆動軸98及びクラッシュホイール80の回転軸A3に垂直な上流方向及び下流方向に対して、入口シュート36の特定の寸法特性は規定されることができる。他の図と同様に、この下流方向は、図13Cに矢印D1で示されている。上流方向は、単に下流方向と反対である。図示の実施形態では、張出部136が、上流方向に入口面138を越えて延びる。さらに、入口ポート130は、下流方向に対して下向きに角度が付けられ、角度P4によって示される。いくつかの実施形態では、入口ポート130は、45°と75°との間の範囲の角度だけ下方に傾斜している。いくつかの実施形態では、入口ポート130は、30°と90°との間の範囲の角度だけ下方に傾斜している。張出部136および下方に傾斜した入口ポート130は、内部駆動アセンブリ42の可動構成要素が覆い隠され、アクセス不能であるという点で、従来の「平坦な」設計を超える安全性の改善を提供する。入口ポート130の下向きの角度は、オペレータの指、宝飾品、または他の異物が入口シュート36に入る危険性を低減する。さらに、入口ポート130がシートストック116の所望の幅を受け入れるのに十分な幅を維持していても、入口シュート36を短くすることができ、機械10の嵩高さを従来の設計と比較して低減することができる。例えば、入口ポート130からクラッシュホイール80までの横方向距離は、32インチ未満とすることができる。
【0038】
図13Dは、入口ポート130および張出部136の簡略化された詳細図を示す。この特定の実施形態では、張出部136は、底部シェル32の入口表面138を越えて距離E1で延びる。いくつかの実施形態では、距離E1が約20~60mmの範囲であってもよいが、適切な給紙とオペレータの安全性との間のバランスをとるために、必要に応じて、より短いまたはより長い距離が可能である。さらに、張出部136は、下方に延びて、頂部シェル30と底部シェル32との間の垂直ギャップを部分的にまたは完全にさえぎる。頂部シェル30と底部シェル32との間のギャップすなわち間隔S1は、シートストック116が入口シュート36に自由に入ることができるように十分に大きくなければならない。入口表面138が頂部シェル30に最も近く、頂部シェル30から離れるように湾曲し始める位置で、下流方向D1に垂直な方向に、寸法S1は沿って取られている。この寸法S1は、約20~60mmであってもよい。張出部136を含まない従来の機械では、この代表的なギャップ寸法S1がオペレータの指、宝飾品、または他の異物が入口シュート36に入る危険性を増大させる。図示の実施形態では、垂直間隙は、張出部136によって妨げられ、張出部136は、垂直間隙を寸法G1まで減少させる。
寸法G1は、寸法S1と同じ方向に沿って同じような位置で取られる。好ましくは、寸法G1は、オペレータの指、宝飾品、または他の異物が入口シュート36に入る危険性を低減するのに十分に小さい。寸法G1は、約15~25mm未満であってもよい。図示の実施形態では、G1が寸法S1の約4分の1未満である。換言すれば、張出部136は、ギャップ間隔S1の約4分の3(目盛線148で示す)をさえぎるように下方に延びている。したがって、例えば、S1が約60mmである場合、G1は約15mm以下であってもよい。垂直ギャップS1の大きさ及び張出延長部E1の量に応じて、張出部136は、多かれ少なかれギャップをさえぎるように下方に延びることができる。一実施形態では、張出部136は、実質的に全てのギャップをさえぎる。すなわち、シートストック116が入口ポート130に入り、且つ下流方向D1に向かって曲がることを可能にするために、延長距離E1が十分な大きさであるならば、張出部136は、入口表面138の下に延在してもよい。他の実施形態では例えば、間隔寸法S1がより小さい場合、張出部136は間隔S1の4分の1(目盛線144)をさえぎるように下方に延びる。別の例を挙げると、S1が約30mmである場合、G1は約22mm以下であってもよい。他の実施形態では、張出部136が間隔S1の半分(目盛線146)をさえぎるように下方に延びる。この例を示すために、S1は約40mmであってもよく、G1は約20mmであってもよい。各場合において、G1は、指または異物が機械10内の危険なドライブトレイン構成要素への直接的、直線的にアクセスすることを阻止するために実質的に小さい。
【0039】
本発明の前述の記載は当業者が現在その最良の形態であると考えられるものを作成し、使用することを可能にするが、当業者は本明細書の特定の実施形態、方法、および実施の例の変形形態、組み合わせ、および均等物の存在を理解し、認識するのであろう。例えば、図示の実施形態のクラッシュホイール80は、内部駆動アセンブリ42内でほぼ垂直方向に配向されている。代替的な実施形態では駆動軸98及び被駆動軸104、並びにクラッシュホイール80は、水平に配置された回転軸の周りを回転することができる。したがって、本発明は、上述の実施形態、方法、および例によって限定されるべきではなく、特許請求される本発明の範囲および主旨内のすべての実施形態および方法によって限定されるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D