(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】引出し式スプレーヤヘッドを有する、一体型の混合された水道水および調整水の蛇口アセンブリ
(51)【国際特許分類】
E03C 1/042 20060101AFI20220509BHJP
【FI】
E03C1/042 F
(21)【出願番号】P 2019564849
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(86)【国際出願番号】 US2018040274
(87)【国際公開番号】W WO2019010078
(87)【国際公開日】2019-01-10
【審査請求日】2020-09-30
(32)【優先日】2017-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500510010
【氏名又は名称】エマソン エレクトリック コー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロザンディック,ジョーセフ・ディー
(72)【発明者】
【氏名】レフェバー,トーマス・イー
(72)【発明者】
【氏名】ロワール,ピーター・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】シュミット,マシュー・エイ
【審査官】中村 百合子
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-005045(JP,A)
【文献】特開2006-144329(JP,A)
【文献】特開平10-061797(JP,A)
【文献】特開2004-205074(JP,A)
【文献】国際公開第2016/172037(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/00-1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
引出し式スプレーヤヘッドを有する、一体型の混合された水道水および調整水の蛇口アセンブリであって、
蛇口本体と、
高温および低温の水道水混合バルブアセンブリと、
蛇口本体から上方に延びる、上方延部分、下方に延びる吐出部分、および、上方延部分と下方に延びる吐出部分との間にかかる中間部分を有する、吐水部と、
を備え、
スプレーヤヘッドは、吐水部に対して後退位置と延長位置の間で移動可能であり、
蛇口アセンブリはさらに、吐水部
とは別個の調整水ハウジングであって、
吐水部の、下方に延びる吐出部分
の下端部に固定され、
吐水部とスプレーヤヘッド
との間に配置された
調整水ハウジングを有し
、調整水ハウジングおよびスプレーヤヘッドが、後退位置にある場合に、吐水部の、下方に延びる吐出部分から下方に延びており、
スプレーヤヘッドが延長位置に引き出されると、スプレーヤヘッドは、調整水ハウジングおよび吐水部の両方に対して移動可能であり、
スプレーヤヘッドは、スプレーヤヘッドが後退位置にあるときに調整水ハウジングと係合する近位端であって、スプレーヤヘッドが延長位置にあるときに調整水ハウジングから離れている近位端を含むハウジングを有し、
調整水ハウジングが、調整水ハウジングの下端部において調整水流出部
およびベント流出部を有するアダプタを有し、
スプレーヤヘッドが、上端部に混合水道水流入部を有するとともに、スプレーヤヘッドの下端部にスプレーではない流出部およびスプレー流出部を有し、
スプレーヤヘッドが、スプレー位置とスプレーではない位置との間で、ユーザが作動可能であるスプレーヤヘッドの混合水道水バルブを有するスプレーヤ機構をさらに含み、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブがスプレー位置にある場合、混合水道水バルブがスプレーヤヘッドの混合水道水流入部をスプレー流出部に流体的に結合し、それにより、混合された水道水が、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブを通って流れ、次いで、スプレーヤヘッドを出てスプレー流出部を通り、また、混合水道水流入部とスプレーではない流出部とを流体的に結合解除するようになっており、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブがそのスプレーではない位置にある場合、混合水道水バルブがスプレーヤヘッドの混合水道水流入部をスプレーではない流出部に流体的に結合し、それにより、混合された水道水が、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブを通って流れ、次いで、スプレーではない流出部から流出し、また、スプレーヤヘッドの混合水道水流入部をスプレー流出部から流体的に結合解除するようになっており、
蛇口アセンブリがさらに、
吐水部の内部を通って延び、高温および低温の
水道水の混合バルブアセンブリを、スプレーヤヘッドの混合水道水流入部に流体的に結合するスプレーヤホースと、
少なくとも1つの電気的に作動される調整水バルブと、調整水ラインの流入部に流体的に結合可能である流出部とを有する、電気的に作動される調整水バルブアセンブリと、
を備え、
調整水ラインが、吐水部の内部を通って延び、調整水ハウジングの
アダプタの調整水流出部に流体的に結合されており、
蛇口アセンブリはさらに、吐水部の内部と調整水ハウジングとを通って延び、調整水ハウジングのアダプタのベント流出部に流体的に結合されているベントラインを備え、
スプレーヤヘッドが後退位置にある場合に、ベント流出部は、スプレーではない流出部およびスプレー流出部の少なくとも一方に隣接しており、
ベントラインは、温水ディスペンサの温水タンクのベント流出部に流体的に結合可能である、一体型の混合された水道水および調整水の蛇口アセンブリ。
【請求項2】
調整水バルブの流出部が、調整水ラインの流入部に、温水ディスペンサの温水タンクを通して流体的に結合可能であり、調整水バルブの流出部が、温水タンクの水流入部に流体的に結合可能であり、調整水ラインの流入部が、温水タンクの温水流出部に流体的に結合可能であ
る、請求項1に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項3】
高温および低温の水道水混合バルブアセンブリが、電気的に作動される高温および低温の水道水混合バルブを有する、電気的に作動される混合バルブアセンブリであり、蛇口アセンブリが、高温および低温の水道水の電気的に作動される混合バルブアセンブリおよび電気的に作動される調整水バルブに電気的に結合される、ユーザによって作動可能な電子的水制御アセンブリを含んでいる、請求項1に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項4】
電気的に作動される高温および低温の水の混合バルブと、電気的に作動される調整水バルブとが、蛇口本体とは別のバルブボックスに配置されている、請求項3に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項5】
電気的に作動される調整水バルブアセンブリが、複数の電気的に作動される調整水バルブを含み、電気的に作動される調整水バルブの1つが、バルブボックスに配置された、電気的に作動される温水バルブであり、電気的に作動される温水バルブが、調整水ラインの流入部に流体的に結合可能な流出部を有する、請求項4に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項6】
電気的に作動される温水バルブの流出部が、調整水ラインの流入部に、温水ディスペンサの温水タンクを通して流体的に結合可能であり、電気的に作動される温水バルブの流出部が、温水タンクの水流入部に流体的に結合可能であり、調整水ラインの流入部が、温水タンクの温水流出部に流体的に結合可能であ
る、請求項5に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項7】
高温および低温の水道水混合バルブアセンブリが、蛇口本体の混合バルブハウジングに配置された混合バルブカートリッジを有する、機械的に作動される高温および低温の水道水混合バルブアセンブリを含み、電気的に作動される調整水バルブが、蛇口本体とは別のバルブボックスに配置されており、蛇口アセンブリが、電気的に作動される調整水バルブに電気的に結合された、ユーザが作動可能である調整水タッチボタンアセンブリを含んでいる、請求項1に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項8】
電気的に作動される調整水バルブアセンブリが、複数の電気的に作動される調整水バルブを含み、電気的に作動される調整水バルブの1つが、バルブボックスに配置された、電気的に作動される温水バルブであり、電気的に作動される温水バルブが、調整水ラインの流入部に流体的に結合可能な流出部を有する、請求項7に記載の蛇口アセンブリ。
【請求項9】
電気的に作動される温水バルブの流出部が、調整水ラインの流入部に、温水ディスペンサの温水タンクを通して流体的に結合可能であり、電気的に作動される温水バルブの流出部が、温水タンクの水流入部に流体的に結合可能であり、調整水ラインの流入部が、温水タンクの温水流出部に流体的に結合可能であ
る、請求項8に記載の蛇口アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年7月7日に出願された、米国仮出願第62/529,509号の利益を主張する。上述の出願の開示全体が、参照することにより、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、引出し式スプレーヤヘッドを有する、一体型の混合された水道水および調整水の蛇口アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、必ずしも従来技術ではない、本開示に関する背景技術の情報を提供する。
【0004】
一体型の水道水および調整水のディスペンサの蛇口が、しばしば、シンク、通常はキッチンのシンクのために使用され、蛇口の構成に応じて、混合された、水道水および1つまたは複数のタイプの調整水の分配を制御する。調整水のタイプは、例として、限定ではなく、温水ディスペンサからの温水(沸点寸前の温水のディスペンサからの、沸点寸前の温水など)、冷水、濾過された冷水、炭酸水などを含むことができる。蛇口は、吐水部、水道水混合バルブ、および調整水バルブを有する吐水部アセンブリを有している。水道水混合バルブおよび調整水バルブは、蛇口の本体のそれぞれのバルブ本体に通常は配置されている。水道水混合バルブは、高温および低温の水道水の供給源に流体的に結合されており、水道水混合バルブの位置に応じて変化する量で吐出される、高温の水道水および低温の水道水を吐出するように、および、その高温の水道水と低温の水道水とを混合するように、ハンドルを介して調整可能である。蛇口は、調整水を吐出するように、ハンドルを介して調整可能である調整水バルブをも有する。調整水バルブは、調整水の供給源、または、冷水の供給源に流体的に結合されている。この冷水は、温水ディスペンサのケースでは、濾過された水である場合がある。吐水部は、混合水道水ラインと、調整水ラインとを内部に有する。混合水道水ラインと調整水ラインとは、水道水混合バルブの流出部と、調整水バルブの流出部とを、吐水部の吐出端アセンブリに流体的に結合させる。
【0005】
調整水が、加圧されていない温水ディスペンサによって提供される沸騰寸前の水である場合、調整水バルブの流入部は、濾過された水などの冷水の供給源に結合され、調整水バルブの流出部も、温水ディスペンサを通して、調整水ラインの流入部に結合される。より具体的には、調整水バルブの流出部は、温水ディスペンサの水流入部に流体的に結合されており、温水ディスペンサの温水流出部は、調整水ラインの流入部に流体的に結合されている。調整水バルブが開かれると、水が、冷水の供給源から温水ディスペンサの流入部に、このバルブを通って流れ、次いで、この温水ディスペンサが、温水ディスペンサから調整水ラインに、温水を流出させる。吐水部は、温水ディスペンサのベントを吐水部アセンブリの吐出端アセンブリに流体的に結合させるベントラインをも有する場合がある。沸騰寸前の水のケースでは、温水ディスペンサは、加圧温水ディスペンサであり、温水ディスペンサの水流出部は、調整水バルブの流入部に流体的に結合されており、調整水バルブの流出部は、温水ディスペンサを通ることなく、調整水ラインの流入部に流体的に結合されている。
【0006】
欧州特許出願公開第2975185号明細書には、L形状の吐水部を有する、一体型の水道水および温水のディスペンサ蛇口が示されている。このL形状の吐水部は、引出し式スプレーヤヘッドを端部に有する水平部分を有し、引出し式スプレーヤヘッドを通して、混合水が吐出されることができ、引出し式スプレーヤヘッドは、吐水部の端部から水平に引き出されることができる。温水流出部は、スプレーヤヘッドから内側に離間した、吐水部の水平部分に配置されている。一体型の水道水および温水のディスペンサ蛇口の別のタイプは、J形状の吐水部を有する。現在利用可能である、J形状の吐水部を有する、一体型の水道水および調整水のディスペンサ蛇口は、引出し式スプレーヤヘッドを含んでいない。バルブ本体およびJ形状の吐水部内のスペースの課題が、引出し式スプレーヤヘッドを、J形状の吐水部を有する、一体型の水道水および調整水のディスペンサ蛇口に設けることにおいて、設計上の問題を与えている。別の設計上の問題が、調整水が引出し式スプレーヤヘッドを通ってでることができないことの必要性である。
【0007】
本セクションは、本開示の概略を提供するものであり、本開示の全範囲または本開示の特徴のすべてを包括的に開示するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様によれば、引出し式スプレーヤヘッドを伴う一体型の水道水および調整水の蛇口アセンブリは、蛇口本体、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ、および吐水部を有する。吐水部は、蛇口本体から上方に延びる、上方延部分、下方に延びる吐出部分、および、上方延部分と下方に延びる吐出部分との間にかかる中間部分を有する。吐水部の、下方に延びる吐出部分は、調整水ハウジングおよびスプレーヤヘッドが配置された下端部を有する。スプレーヤヘッドは、スプレーヤヘッドが後退位置にある場合に調整水ハウジングに着脱自在に保持されるハウジングを有する。調整水ハウジングおよびスプレーヤヘッドは、後退位置にある場合に、吐水部の、下方に延びる吐出部分から下方に延びている。調整水ハウジングは、調整水ハウジングの下端部に調整水流出部を有する。スプレーヤヘッドは、上端部に混合水道水流入部を有する。スプレーヤヘッドは、スプレーではない流出部と、スプレー流出部とを、スプレーヤヘッドの下端部に有している。スプレーヤヘッドは、スプレー位置とスプレーではない位置との間で、ユーザが作動可能であるスプレーヤヘッドの混合水道水バルブを有するスプレーヤ機構をさらに含んでいる。スプレーヤヘッドの混合水道水バルブがスプレー位置にある場合、混合水道水バルブがスプレーヤヘッドの混合水道水流入部をスプレー流出部に流体的に結合し、それにより、混合された水道水が、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブを通って流れ、次いで、スプレー流出部を通ってスプレーヤヘッドから流出し、また、混合水道水流入部とスプレーではない流出部とを流体的に結合解除するようになっている。スプレーヤヘッドの混合水道水バルブがスプレーではない位置にある場合、混合水道水バルブがスプレーヤヘッドの混合水道水流入部をスプレーではない流出部に流体的に結合し、それにより、混合された水道水が、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブを通って流れ、次いで、スプレーではない流出部から流出し、また、スプレーヤヘッドの混合水道水流入部をスプレー流出部から流体的に結合解除するようになっている。吐水部の内部を通って延びて、高温および低温の水の混合バルブアセンブリをスプレーヤヘッドの混合水道水流入部に流体的に結合するスプレーヤホースと、調整水ラインの流入部に流体的に結合可能である流出部を有する、電気的に作動される調整水バルブアセンブリと、を蛇口アセンブリはさらに含み、調整水ラインが、吐水部の内部を通って延び、調整水ハウジングの調整水流出部に流体的に結合されている。電気的に作動される調整水バルブアセンブリは、少なくとも1つの電気的に作動される調整水バルブを含んでいる。
【0010】
一態様では、調整水バルブアセンブリの流出部が、調整水ラインの流入部に、温水ディスペンサの温水タンクを通して流体的に結合可能であり、調整水バルブアセンブリの流出部が、温水タンクの水流入部に流体的に結合可能であり、調整水ラインの流入部が、温水タンクの温水流出部に流体的に結合可能である。蛇口アセンブリは、吐水部の内部を通り、また、調整水ハウジングを通り、調整水ハウジングのベント流出部へ延びるベントラインをさらに含んでいる。ベントラインは、温水タンクのベント流出部に流体的に結合可能である。
【0011】
一態様では、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリは、電気的に作動される高温および低温の水道水混合バルブを有する、電気的に作動される混合バルブアセンブリであり、蛇口アセンブリは、高温および低温の水道水の電気的に作動される混合バルブおよび電気的に作動される調整水バルブに電気的に結合された、ユーザによって作動可能な電子的水制御アセンブリを含んでいる。
【0012】
一態様では、電気的に作動される高温および低温の水の混合バルブと、電気的に作動される調整水バルブとが、蛇口本体とは別のバルブボックスに配置されている。
【0013】
一態様では、電気的に作動される調整水バルブアセンブリは、バルブボックス内に配置された複数の電気的に作動される調整水バルブを含み、電気的に作動される調整水バルブの1つが、電気的に作動される温水バルブである。電気的に作動される温水バルブは、調整水ラインの流入部に流体的に結合可能である流出部を有している。
【0014】
一態様では、電気的に作動される温水バルブの流出部が、調整水ラインの流入部に、温水ディスペンサの温水タンクを通して流体的に結合可能であり、電気的に作動される温水バルブの流出部が、温水タンクの水流入部に流体的に結合可能であり、調整水ラインの流入部が、温水タンクの温水流出部に流体的に結合可能であり、蛇口アセンブリは、吐水部の内部を通り、また、調整水ハウジングを通って調整水ハウジングのベント流出部へ延びるベントラインをさらに含んでいる。ベントラインは、温水タンクのベント流出部に流体的に結合可能である。
【0015】
一態様では、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリは、蛇口本体の混合バルブハウジングに配置された混合バルブカートリッジを有する、機械的に作動される高温および低温の水道水混合バルブアセンブリを含んでいる。電気的に作動される調整水バルブは、蛇口本体とは別のバルブボックスに配置されている。蛇口アセンブリは、電気的に作動される調整水バルブに電気的に結合された、ユーザが作動可能である調整水タッチボタンアセンブリをも含んでいる。
【0016】
一態様では、電気的に作動される調整水バルブアセンブリは、バルブボックス内に配置された複数の電気的に作動される調整水バルブを含み、電気的に作動される調整水バルブの1つが、電気的に作動される温水バルブである。電気的に作動される温水バルブは、調整水ラインの流入部に流体的に結合可能である流出部を有している。一態様では、電気的に作動される温水バルブの流出部が、調整水ラインの流入部に、温水ディスペンサの温水タンクを通して流体的に結合可能であり、電気的に作動される温水バルブの流出部が、温水タンクの水流入部に流体的に結合可能であり、調整水ラインの流入部が、温水タンクの温水流出部に流体的に結合可能である。蛇口アセンブリは、吐水部の内部を通り、また、調整水ハウジングを通り、調整水ハウジングのベント流出部へ延びるベントラインをさらに含んでいる。ベントラインは、温水タンクのベント流出部に流体的に結合可能である。
【0017】
さらなる適用可能なエリアが、本明細書に提供される記載から明らかになる。この発明の概要における記載および具体例は、もっぱら例示の目的を意図したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。
【0018】
本明細書に記載の図面は、選択された実施形態の説明の目的のみのためのものであり、可能性のある実施態様すべてを説明することを目的としてはおらず、また、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】後退位置にあるスプレーヤヘッドを示す、本開示の一態様に係る、引出し式スプレーヤヘッドを伴う、J形状の吐水部を有する、混合された水道水および調整水の蛇口アセンブリ、ならびに、機械的に作動される高温および低温の水道水混合バルブアセンブリの斜視図である。
【
図2】延長位置にあるスプレーヤヘッドを示す、
図1の蛇口アセンブリの斜視図である。
【
図4】
図1から
図3の蛇口アセンブリ、ならびに、水供給源および電気制御の相互接続を示す概略図である。
【
図5】
図1から
図4に示す蛇口アセンブリの変形形態である、電気的に作動される高温および低温の水道水混合バルブアセンブリを有する、混合される水道水および調整水の蛇口アセンブリの斜視図である。
【
図7】
図5および
図6の蛇口アセンブリ、ならびに、水供給源および電気制御の相互接続を示す概略図である。
【
図8】吐水部がU形状の吐水部である、
図1から
図7の蛇口アセンブリの吐水部の変形形態を示す斜視図である。
【
図9】
図8に示すU形状の吐水部の変形形態を示す斜視図であり、U形状の吐水部が直線状の中間部分を有する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、添付図面を参照して、例示的実施形態をより完全に記載する。
【0021】
図1は、シンク102に取り付けられ、本明細書では蛇口アセンブリ100と称される、一体型の水道水および調整水の蛇口アセンブリ100の外部の斜視図を示している。蛇口アセンブリ100は、引出し式スプレーヤヘッド104を有しており、スプレーヤヘッド104が、
図1では後退位置で示されている。
図2は、延長位置にあるスプレーヤヘッド104を示す、蛇口アセンブリ100の外部の斜視図である。
図3は、蛇口アセンブリ100の分解図である。
図4は、以下にさらに詳細に説明される、蛇口アセンブリ100、ならびに、水供給源および電気制御の相互接続を示す概略図である。
【0022】
特に
図3を参照すると、ネジが切られたステム301と、アダプタ302と、アダプタガスケット303と、蛇口本体304と、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ106と、吐水部ウエアリング311と、吐水部アダプタ312と、吐水部アダプタキャップ313と、吐水部314と、調整水タッチボタンアセンブリ315と、吐水部ディバイダ316と、調整水ハウジング317と、スプレーヤ磁石318と、スプレーヤヘッド104のスプレーヤヘッドハウジング319と、調整水アダプタ320と、スプレーヤヘッド104のスプレーヤボタン321と、スプレーヤヘッド104のスプレーヤ機構322と、調整水エアレータ323と、スプレーヤヘッド104のスプレーヤエアレータ324と、スプレーヤホースウェイト325と、高温および低温の水道水流入ライン326と、調整水ライン327と、ベントライン328と、調整水ラインスリーブ329と、ベントラインスリーブ330と、スプレーヤホース331と、バルブボックス332と、を蛇口アセンブリ100は含んでいる。
図1から
図4に示す実施形態では、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ106は、以下により詳細に記載される、機械的に作動される混合バルブアセンブリ108である。説明的に、高温および低温の水道水流入ライン326、調整水ライン327、およびベントライン328は、プラスチックチューブであり、スプレーヤホース331は、編上げホースである。
【0023】
図1から
図4に示す実施形態では、吐水部314は、説明的に、蛇口本体304から上方に延びる、上方延部分352、下方に延びる吐出部分354、および、上方延部分352と下方に延びる吐出部分354との間にかかる中間部分356を有する、J形状である。
【0024】
調整水ハウジング317は、説明的に、吐水部314に取り付けられるか、吐水部314と一体に形成された、中空のシェルであり、吐水部314の吐出部分354の下端部360から下方に延びている。スプレーヤヘッド104も、後退位置にある場合、吐出部分354の下端部360から下方に延びている。調整水アダプタ320は、調整水ハウジング317に取り付けられており、また、調整水流出部362と、ベント流出部364とを有している。たとえば、調整水アダプタ320は、調整水ハウジング317にパチンとはまる、調整水アダプタ320の両側の小さいプラスチックのチップ(図示せず)で、調整水ハウジング317に取り付けられている。調整水アダプタ320は、説明的に、2つの返しがある接続部333を有している。これら返しがある接続部333の1つは、調整水ライン327内に挿入されて、調整水ライン327から、調整水エアレータ323が取り付けられる調整水流出部362へ、流体流路を提供する。第2の返しがある接続部333は、ベントライン328に挿入される。ベントライン328は、ベント流出部364の外にベントする、吐水部314を通るベント経路を提供する。調整水流出部362およびベント流出部364は、調整水ハウジング317の下端部372に配置されている。蛇口アセンブリ100が加圧されていない温水ディスペンサで使用するためのものである場合、蛇口アセンブリ100がベント経路を有することを理解されたい。蛇口アセンブリ100が加圧温水ディスペンサで使用するためのものである変形形態では、蛇口アセンブリ100は、ベント経路を有する必要はなく、このため、ベントライン328を有する必要はない。この変形形態では、加圧温水ディスペンサの温水流出部が、バルブボックス332の流入部434、そしてひいては、バルブ406の流入部430(
図4)、および、バルブボックス332の流出部409に流体的に結合されており、次いで、バルブ406の流出部407が、加圧温水ディスペンサを通ることなく、調整水ライン327の流入部378(
図3および
図6)に流体的に結合される。蛇口アセンブリが加圧温水ディスペンサで使用するためのものではない別の変形形態では、蛇口アセンブリ100は、ベント経路を有する必要はなく、このため、ベントライン328を有していない。
【0025】
スプレーヤヘッドハウジング319は、スプレーヤ機構322を収容している。スプレーヤ機構322は、説明的に、プラスチッククリップ(図示せず)により、スプレーヤヘッドハウジング319に取り付けられている。これらプラスチッククリップは、説明的に、スプレーヤ機構322の側部にあり、スプレーヤヘッドハウジング319のスロット(図示せず)内に挿入される。スプレーヤホース331は、スプレーヤヘッドハウジング319の頂部の開口(図示せず)を通り、スプレーヤ機構322に流体的に取り付けられている。スプレーヤヘッド104は、スプレーではない流出部338と、スプレー流出部とを、スプレーヤヘッド104の下端部376に有している。スプレーヤ機構322は、スプレーヤヘッド104のスプレーではない流出部338か、スプレーヤヘッド104のスプレー流出部340への、選択可能な流体流路を提供する。このことは、スプレーではない位置、または、スプレー位置に、スプレーヤボタン321を配置することによって選択可能である。これに関し、スプレーヤ機構322は、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366を提供する。スプレーヤエアレータ324は、スプレーではない流出部338に取り付けられている。
【0026】
スプレーヤボタン321は、スプレー流出部340に流路を選択するためにスプレー位置へ、および、スプレーではない流出部338に流路を選択するためにスプレーではない位置へ、ユーザによって押される。スプレーではない流出部338への流路が選択された場合、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366がスプレーではない位置にあり、スプレーヤホース331が流体的に結合された、スプレーヤヘッド104の混合水道水流入部368からスプレーヤ機構322を通り、スプレーではない流出部338へ、開いた流体流路が存在し、スプレーヤホース331からスプレー流出部340へのスプレーヤ機構322を通る流体流路が、閉じられている。すなわち、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366が、スプレーではない位置にある場合、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブは、スプレーヤヘッド104の混合水道水流入部368を、スプレーではない流出部338に流体的に結合し、混合水道水流入部368をスプレー流出部340から流体的に結合解除し、それにより、混合水道水が、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366を通り、次いで、スプレーではない流出部338の外に流れるようになっている。スプレー流出部340への流路が選択された場合、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366が、スプレー位置にあり、スプレーヤヘッド104の混合水道水流入部368からスプレーヤ機構322を通り、スプレー流出部340への開いた流体流路が存在し、混合水道水流入部368からスプレーではない流出部338へ、スプレーヤ機構322を通る流体流路が閉じられている。すなわち、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366がスプレー位置にある場合、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366は、スプレーヤヘッド104の混合水道水流入部368を、スプレー流出部340に流体的に結合し、混合水道水流入部368をスプレーではない流出部338から流体的に結合解除し、それにより、混合水道水が、スプレーヤヘッドの混合水道水バルブ366を通り、次いで、スプレー流出部340の外に流れるようになっている。スプレーではない流出部338への流体流路が選択された場合、スプレーヤホース331からの水が、スプレーヤエアレータ324を通って流出し、それにより、空気が混和した水の層流が生成されることができる。スプレー流出部340への流体流路が選択された場合、スプレーヤホース331からの水が、複数のスプレー状の流れで、スプレー流出部340を通って流出する。
【0027】
スプレーヤヘッドハウジング319は、調整水ハウジング317と着脱自在に係合している。たとえば、スプレーヤヘッドハウジング319の側部と、調整水ハウジング317の側部とが、互いにスライド可能に係合する場合がある。スプレーヤヘッドハウジング319が調整水ハウジング317と係合されている後退位置から、スプレーヤヘッドハウジング319が調整水ハウジング317から延びている延長位置へと、スプレーヤヘッドハウジング319が引き出されると、調整水ハウジング317は、調整水ハウジング317の調整水流出部362の下の、蛇口アセンブリ100の蛇口本体304が取り付けられているシンク102内以外のどの方向にも、調整水が向けられることができないことを確実にするように、定位置にあるままとなる。
【0028】
スプレーヤホースウェイト325は、吐水部314が蛇口本体304に取り付けられている、吐水部314の底部342の下などで、スプレーヤホース331に取り付けられている。スプレーヤヘッドハウジング319が、延長位置から、スプレーヤヘッドハウジング319が調整水ハウジング317と係合されている後退位置に後退されている場合、スプレーヤホースウェイト325は、スプレーヤヘッドハウジング319を後退位置に戻すことを補助するように、スプレーヤホース331を、吐水部314を通して引き戻すことを補助する。スプレーヤヘッドハウジング319が後退位置にある場合、スプレーヤヘッドハウジング319は、スプレーヤ磁石318の2つのセットにより、調整水ハウジング317に対して定位置に保持されている。スプレーヤ磁石の2つが、スプレーヤヘッドハウジング319にはり付けられており、スプレーヤ磁石の他方の2つが、調整水ハウジング317にはり付けられている。調整水ハウジング317にはり付けられたスプレーヤ磁石318と、スプレーヤヘッドハウジング319にはり付けられたスプレーヤ磁石318とは、スプレーヤ磁石318の2つのセット上のそれぞれの極が、後退位置の定位置に、スプレーヤヘッドハウジング319を引き付け、維持するように、向けられている。
【0029】
調整水ライン327、ベントライン328、およびスプレーヤホース331は、吐水部314の内部374内に配置されるとともに、吐水部314の内部374を通って延びている。スプレーヤヘッドハウジング319が後退位置から延長位置に移動される際に、スプレーヤホース331が移動することから、これにより、調整水ライン327および/またはベントライン328が、スプレーヤホース331による接触および摩擦によって傷付けられ得るという問題が提起される。吐水部ディバイダ316は、スプレーヤホース331を調整水ライン327およびベントライン328から分離して、スプレーヤホース331が移動した際に、スプレーヤホース331が調整水ライン327および/またはベントライン328に接触することを防止するように、吐水部314内に配置されている。吐水部ディバイダ316は、柔軟性のある金属シートまたはプラスチックシートで形成された別の部品とすることができるか、吐水部314と一体に形成することができる。一態様では、調整水ラインスリーブ329が、調整水ライン327を保護するように、調整水ライン327の周りに配置されており、ベントラインスリーブ330が、ベントライン328を保護するように、ベントライン328の周りに配置されている。スリーブ329および330は、吐水部ディバイダ316に対して追加的または代替的とすることができる。
【0030】
吐水部314は、吐水部アダプタ312にねじ込まれる。吐水部314および吐水部アダプタ312は、吐水部アダプタキャップ313により、蛇口本体304上に保持される。吐水部アダプタキャップ313は、吐水部アダプタ312上を覆っており、蛇口本体304にねじ込まれる。摩滅の発生を防止するために、吐水部ウエアリング311が、吐水部アダプタ312上に置かれている。
【0031】
機械的に作動される混合バルブアセンブリ108は、蛇口本体304の混合バルブハウジング350に受領され、ネジが切られたバルブロックリング306によって定位置に保持された混合バルブカートリッジ305を有している。ハンドル遷移リング307は、ハンドルベース308と蛇口本体304との間の隙間をなくすか最小にすることにより、美観的に好ましい見た目を与えるように、バルブロックリング306を覆って配置されている。ハンドルベース308は、混合バルブカートリッジ305のバルブステム344上に受領され、ハンドル締めつけネジ309によって定位置に保持される。ネジが切られたハンドルレバー310は、ネジが切られたハンドルレバー310をハンドルベース308に固定するように、ハンドルベース308のネジ穴(図示せず)内に、ネジで締められる。機械的に作動される混合バルブアセンブリ108は、ユーザがハンドルレバー310を移動することによって作動される。
【0032】
調整水タッチボタンアセンブリ315は、配線337に電気的に結合された電子ボタン346を含んでいる。調整水タッチボタンアセンブリ315は、蛇口本体104の下を通された配線337によって蛇口本体304に取り付けられている。配線337は、バルブボックス332に電気的に結合されている。
図4に示す実施形態では、
図4を特に参照すると、蛇口アセンブリ100は、4イン/1アウト(4N1)の蛇口アセンブリ(4つの水供給源を有し、一度に1つのタイプの水流出部を提供する)であり、バルブボックス332は、複数の電気的に作動される調整水バルブ404、406を有している。複数の電気的に作動される調整水バルブ404、406は、2つの流入部からの水の流れを制御し、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ106が、他方の2つの水流入部からの水の流れを制御する。電気的に作動される調整水バルブ404、406は、たとえば、ソレノイドバルブである場合があるが、電気的に作動されるボールバルブなど、他のタイプの電気的に作動されるバルブとすることができる。
図4に示す実施形態では、電気的に作動される調整水バルブ406は、電気的に作動される温水バルブである。
【0033】
バルブ404、406は、バルブボックス332の流入部432、434を介して、構成に応じて、調整水の供給源または複数の供給源に流体的に結合可能である、それぞれの流入部428、430を有している。バルブ404、406は、それぞれ、調整水タッチボタンアセンブリ315の制御下で開放および閉鎖されて、選択された調整水を調整水ライン327に提供する。
【0034】
以下の説明は、
図4に示す実施形態を参照するものであり、この
図4の実施形態では、調整水のタイプが、水フィルタ408からの濾過水などの濾過水、および、温水ディスペンサ401からの温水である。
図4に示す実施形態では、調整水は、水フィルタ408からの濾過された冷水であるか、温水ディスペンサ401の温水タンク402からの温水である。水フィルタ408は、低温水道水供給ライン410に流体的に結合されている。低温水道水供給ライン410は、低温水道水の供給源(図示せず)に流体的に結合されている。これに関し、バルブ404が開かれている場合、低温の濾過水が、水フィルタ408からバルブ404を通り、T接手412を介して調整水ライン327に流れる。バルブ406が開かれると、水が、水フィルタ408からバルブ406を通り、温水タンク402内に流れ、これにより、温水タンク402からの温水を、調整水ライン327に、チェックバルブ414およびT接手412を介して流させる。バルブ406は、バルブボックス332の流出部409に流体的に結合された流出部407を有し、流出部409は、温水タンク402の水流入部403に流体的に結合可能である。
【0035】
高温および低温の水道水流入ライン326は、それぞれの温水供給ライン416と低温水道水供給ライン410とにそれぞれ流体的に結合可能である。混合水道水ラインは、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ106の流出部を、スプレーヤホース331に流体的に結合する。調整水タッチボタンアセンブリ315の、ボタンのタッチの異なる組合せにより、バルブボックス332を通って流れる水の供給源が選択される。蛇口アセンブリ100が3イン/1アウト(3N1)の蛇口アセンブリである場合、バルブボックス332は、調整水バルブ404、406の一方のみを有する。
【0036】
アダプタ302は、蛇口本体304の底部のガスケット303を伴って配置されている。機械的に作動される混合バルブアセンブリ108を高温および低温の水道水供給ライン416、410に流体的に結合する、高温および低温の水道水流入ライン326は、アダプタ302およびネジが切られたステム301を通って、シンク102の下のネジが切られたステム301の底部370から出て延びている。アダプタ302は、ネジが切られたステム301を蛇口本体304内にねじ込むことによって定位置に保持されている。このことは、蛇口本体304をシンク102に取り付けもする。すなわち、ネジが切られたステム301は、シンク102の取付け穴(図示せず)を通って下に延び、ナット(図示せず)が、ネジが切られたステム301上で締められて、ネジが切られたステム301および蛇口本体304をシンク102に固定する。
【0037】
図4に示す実施形態では、蛇口アセンブリ100のための4つの水供給ラインが存在する。この4つの水供給ラインの2つは、高温および低温の水道水流入ライン326であり、シンク102の下の高温および低温の水道水供給ライン416、410に流体的に結合されている。高温および低温の水道水流入ライン326は、高温および低温の水道水を、
図1から
図4の実施形態では機械的に作動される混合バルブアセンブリ108である、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ106に提供する。機械的に作動される混合バルブアセンブリ108が、ユーザがハンドルレバー310を移動することなどにより、開かれている場合、混合された高温および低温の水道水が、混合バルブカートリッジ305から、スプレーヤホース331内に流れ、スプレーヤホース331を通ってスプレーヤ機構322に流れる。スプレーヤボタン321が、上述の、標準的な空気を含ませた水流出位置(スプレーではない位置)にある場合、空気を含ませた、混合された高温および低温の水道水が、スプレーヤエアレータ324の外に流れる。スプレーヤボタン321が、上述の、スプレーヤ流出位置(スプレー位置)にある場合、高温および低温の混合された水道水の、複数のスプレー流が、スプレーヤエアレータ324の外に流れる。ライン422が、機械的に作動される混合バルブアセンブリ108の流出部(図示せず)をスプレーヤホース331に流体的に結合する。
【0038】
第3の水供給ライン418は、温水タンク402の温水流出部419から調整水ライン327へ、チェックバルブ414およびT接手を介して通っている。調整水タッチボタンアセンブリ315が、温水タンク402からの温水を選択するように作動されると、上述のように、バルブボックス332のバルブ406が開き、濾過水が、バルブ406を通って、温水タンク402の水流入部403内へ流れ、温水を、温水タンク402の外に、調整水ライン327へと流す。この温水は、次いで、調整水ライン327を通って、調整水エアレータ323の外に流れる。
【0039】
第4の水供給ライン420は、バルブ404の流出部425が流体的に結合されたバルブボックス332の流出部424から通っている。調整水タッチボタンアセンブリ315が、低温の濾過水を選択するように作動されると、バルブ404が開かれ、水フィルタ408からの濾過された冷水が、バルブ404および供給ライン420を通って、T接手412を介して調整水ライン327内に流れ、次いで、調整水ライン327を通って流れ、調整水エアレータ323の外に出る。
【0040】
ベントライン328は、温水タンク402のベント流出部400に流体的に結合可能であり、温水タンク402からの膨張した蒸気および水を、調整水アダプタ320のベント流出部364を通して外に放出する。
【0041】
図5から
図7は、蛇口アセンブリ100の変形形態である蛇口アセンブリ100’を示している。蛇口アセンブリ100’の構成要素の多くは、
図1から
図4を参照して記載した蛇口アセンブリ100の構成要素と同じであり、以下の説明は、差異に焦点をしぼる。蛇口アセンブリ100’では、高温および低温の水道水混合バルブアセンブリ106は、説明的に、機械的に作動される混合バルブアセンブリ108の代わりにバルブボックス600に含められた、電気的に作動される混合バルブアセンブリ700(
図7)であり、たとえば、電気的に作動されるボールバルブなどの、高温水道水および低温水道水のための、電気的に作動される可変流バルブを含んでいる。電気的に作動される可変流バルブが、他のタイプの電気的に作動される可変流バルブであることができることを理解されたい。これに関し、蛇口アセンブリ100’は、蛇口本体304およびバルブボックス332の代わりに、蛇口本体602およびバルブボックス600を含んでいる。これらは、蛇口本体602が混合バルブハウジング350を含んでおらず(また、機械的に作動される混合バルブアセンブリ108を含んでいない)、バルブボックス600が、高温および低温の水道水を混合するための、電気的に作動される混合バルブアセンブリ700を含んでいる点で、異なっている。バルブボックス332は、混合バルブアセンブリ700を含んでいない。電気的に作動される混合バルブアセンブリは、少なくとも1つの電気的に作動されるバルブ705を含んでおり、
図7に示す実施形態では、2つの電気的に作動されるバルブ705を有し、一方が温水用であり、他方が冷水用である。蛇口アセンブリ100’は、調整水タッチボタンアセンブリ315の代わりに、電子的水制御アセンブリ604をも含んでいる。
【0042】
電子的水制御アセンブリ604は、蛇口アセンブリ100’を通る混合された高温および低温の水道水の水温および流量を制御するために使用される。電子的水制御アセンブリ604は、(蛇口アセンブリ100’が、上述の4N1または3N1の蛇口アセンブリであるかに応じて)蛇口アセンブリ100’を通る、低温の濾過水と、温水タンク402からの温水との流れを選択するためにも使用される。電子的水制御アセンブリ604は、電子式タッチボタン/ダイアル606、および配線608を含んでいる。配線は、蛇口本体602を通ってバルブボックス600へと通じている。電子的水制御アセンブリ604は、バルブボックス600内の電気的に作動されるバルブ705、404、406を制御する。電子式タッチボタン/ダイアル606の、異なる一連のタッチにより、濾過された冷水、濾過された温水、および混合された高温および低温の水道水など、水のタイプを選択する。電子式タッチボタン/ダイアル606をまわすことにより、高温および低温の水道水の温度が調整され、また、高温および低温の混合された水道水の流量も調整される。
【0043】
高温および低温の水道水供給ライン416、410が、バルブボックス600のそれぞれの高温および低温の水流入部702、704に流体的に結合可能である。高温および低温の水流入部702、704は、電気的に作動される混合バルブアセンブリ700のそれぞれの高温および低温の水流入部706、708に流体的に結合される。電子的水制御アセンブリ604が、混合された水道水を選択するように作動される場合、電子的水制御アセンブリ604の制御下で、バルブボックス600内の電気的に作動される混合バルブアセンブリ700によって混合された、混合された高温および低温の水道水は、電気的に作動される混合バルブアセンブリ700の流出部701の外に、および、バルブボックス600の流出部703の外に、スプレーヤホース331内へ、また、スプレーヤホース331を通ってスプレーヤ機構322へ流れることになる。電子的水制御アセンブリ604が濾過された冷水を選択するように作動されると、バルブボックス600内のバルブ404が開かれる。これにより、上述したように、濾過された冷水が調整水ライン327内に流され、この低温の濾過水が、調整水エアレータ323を通って外に流れる。電子的水制御アセンブリ604が温水タンク402からの温水を選択するように作動されると、電子的水制御アセンブリ604の制御下のバルブボックス600内のバルブ406が開かれる。バルブ406が開かれると、このバルブ406が開かれることにより、上述のように、温水タンク402からの温水を調整水ライン327内に流す。
【0044】
図8および
図9は、吐水部に関する変形形態を示している。
図8では、吐水部は、上方延部分801、下方に延びる部分803、および中間部分805を有する、U形状の吐水部800である。
図9では、吐水部は、上方延部分901、下方に延びる吐出部分903、および中間部分905を有する、U形状の吐水部900である。湾曲している
図8の中間部分805とは対照的に、中間部分905は直線状である。吐水部が上方延部分および下方に延びる吐出部分を有し、調整水流出部が下向きに開いており、スプレーヤヘッドの流出部(複数の場合もある)が、スプレーヤヘッドが後退位置にある場合に下向きに開いている限り、吐水部が、「C」などの、「J」または「U」以外の形状を有することができることを理解されたい。
【0045】
各実施形態の上述の記載は、例示および記載の目的のために提供されたものである。包括的であるか、本開示を限定することを意図するものではない。特定の実施形態の個別の要素または特徴は、概して、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能であれば、たとえ具体的に図示または記載されていない場合であっても、相互交換可能であり、選択された実施形態において使用可能である。特定の実施形態の個別の要素または特徴は、多くの方法で変形もし得る。そのような変形形態は、本開示から逸脱するものとは解されず、そのような変更のすべては、本開示の範囲内に含まれることが意図される。