(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】C1orf43核酸を検出するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/10 20060101AFI20220509BHJP
C12Q 1/6876 20180101ALI20220509BHJP
C12Q 1/6816 20180101ALI20220509BHJP
C12Q 1/6844 20180101ALI20220509BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20220509BHJP
G01N 33/536 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
C12N15/10 Z
C12Q1/6876 Z ZNA
C12Q1/6816 Z
C12Q1/6844 Z
G01N33/53 M
G01N33/536 D
(21)【出願番号】P 2020527061
(86)(22)【出願日】2018-11-15
(86)【国際出願番号】 US2018061225
(87)【国際公開番号】W WO2019099629
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-06-25
(32)【優先日】2017-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500169900
【氏名又は名称】ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ミック, シオバーン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ダービー, ポール エム.
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン, ジョー アン
(72)【発明者】
【氏名】ゲットマン, デイモン ケー.
【審査官】馬場 亮人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/017516(WO,A1)
【文献】Asian Pacific Journal of Cancer Prevention,2012年,Vol.13,P.4363-4368
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/10
C12Q 1/6876
C12Q 1/6816
C12Q 1/6844
G01N 33/53
G01N 33/536
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせであって、
ここで、前記第1および第2の増幅オリゴマーが、それぞれ、リバースおよびフォワード増幅オリゴマーであり、各々が
、配列番号39の配列中の第1および第2の部位に特異的にハイブリダイズするように、ならびにそこからアンプリコンをそれぞれ生成するように構成されており、
ここで、前記第1の増幅オリゴマーが、
配列番号29または31の配列からなる標的ハイブリダイズ配列を含み、かつ、前記標的ハイブリダイズ配列の5’末端に結合したプロモーター配列を含むプロモーター-プライマーであり、そして、
ここで、前記第2の増幅オリゴマーが、
配列番号36または37の配列からなる標的ハイブリダイズ配列を含む、組み合わせ。
【請求項2】
試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出する方法であって、
以下:
前記試料を、少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせと接触させることと、
前記C1orf43核酸の存在下で、少なくとも第1のアンプリコンを産生する核酸増幅反応を実行することと、
前記第1のアンプリコンの存在または非存在を検出することと、を含み、
ここで、前記第1のアンプリコンが、前記C1orf43核酸の存在下で、前記第1および第2の増幅オリゴマーの伸長を通して産生され、
そして、
ここで、前記第1および第2の増幅オリゴマーが、それぞれ、リバースおよびフォワード増幅オリゴマーであり、各々が
、配列番号39の配列中の第1および第2の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されており、
ここで、前記第1の増幅オリゴマーが、
配列番号29または31の配列からなる標的ハイブリダイズ配列を含み、かつ、前記標的ハイブリダイズ配列の5’末端に結合したプロモーター配列を含むプロモーター-プライマーであり、そして、
ここで、前記第2の増幅オリゴマーが、
配列番号36または37の配列からなる標的ハイブリダイズ配列を含む、方法。
【請求項3】
前記プロモータ
ー配列が、配列番号5
8からなる配列を含む、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の増幅オリゴマーが、配列番号28
または30の配列を含む、請求項
2に記載の方法。
【請求項5】
前記組み合わせが、
配列番号15または21の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含み、かつ前記第1および第2の増幅オリゴマーから産生されるアンプリコンに特異的にハイブリダイズするように構成されている、少なくとも1つのプローブオリゴマーをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記プローブオリゴマーが、配列番号14
または2
0からなる配列を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記プローブオリゴマーが、2’-O-メチル-リボースをその骨格中に含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
前記プローブオリゴマー中の糖の少なくとも半分、少なくとも90%、または全てが、2’-O-メチル-リボースである、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプローブオリゴマーが、非ヌクレオチド検出可能標識を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項10】
前記非ヌクレオチド検出可能標識が、蛍光標識である、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記プローブオリゴマーが、消光剤を含む、請求項1
0に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、C1orf43核酸の検出に有用なオリゴマー、組成物、キット、および方法に関する。
【0002】
配列表
本出願は、電子的にフォーマットされた配列表と共に提出される。配列表は、2018年11月2日に作成された「2018-11-02_01159-0030-00PCT_Seq_List_ST25.txt」と表題が付けられたファイルとして提供され、このサイズは24,734バイトである。電子的にフォーマットされた配列表の情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0003】
核酸ベースの検査は、感染症、遺伝子異常、および異常発現などの病理学的または前病理学的状態を検出するためにますます重要なアプローチである。多くの試験では、1つ以上の標的核酸の増幅を主要なメカニズムとして使用しており、増幅の産物(複数可)(「アンプリコン(複数可)」)の存在または非存在は、特定の状態の存在または非存在を示す。このような試験の精度は、特に対象となる産物が観察されない場合、信頼性の高い対照に依存する可能性がある。信頼性の高い対照は、増幅および検出ステップを含めて増幅および検出ステップまでのステップが、誤差なく実行されたことを確立できるため、偽陰性結果の可能性を低減させる。
【0004】
理想的には、対照は所与のプロセスのできるだけ多くのステップを検証する。例えば、対照アンプリコンの検出は、一般に、少なくとも増幅および検出ステップが誤差なしで実行されたこと、ならびに増幅および検出に使用された試薬が損なわれていないことを示している。対照アンプリコンの鋳型核酸が試料自体から取得される場合、対照アンプリコンの存在は、試料の収集および分離が誤差なく実行されたことをさらに示す。
【0005】
個々の試験に対して異なる対照を特定して検証する必要性を減らすために、対照が広く適用可能であることも望ましい。例えば、広く適用可能な対照は、遺伝子型または発現レベルの変動がほとんどない多くの細胞型に十分な量で存在する鋳型核酸を使用することができる。
【0006】
さらに、対照アンプリコンの存在または非存在を自信を持って解釈できるように、試薬が対照を増幅させて良好な感度および特異性で確実に実行するために使用される試薬がさらに望ましい。
【0007】
本明細書に記載されるように、内因性C1orf43核酸の検出に有用なオリゴマー、組成物、キット、および方法は、これらの必要性のうちの1つ以上を満たすことができるように、例えば、多種多様な試料で実行されるアッセイで使用できるように、試料の単離から検出までのアッセイステップを検証できるように、良好な感度および特異性で確実に実行できるように、または少なくとも有用な選択肢を一般に提供するように開発された。
【0008】
したがって、以下の実施形態が提供される。実施形態1は、第1および第2の増幅オリゴマーが、それぞれ、リバースおよびフォワード増幅オリゴマーであり、各々が、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号39の配列中の第1および第2の部位に特異的にハイブリダイズするように、ならびにそこからアンプリコンをそれぞれ生成するように構成されている、少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせである。
【0009】
実施形態2は、試料を、少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせと接触させることと、C1orf43核酸の存在下で、第1のアンプリコンを産生する核酸増幅反応を実行することと、第1のアンプリコンの存在または非存在を検出することと、を含み、第1のアンプリコンが、C1orf43核酸の存在下で、第1および第2の増幅オリゴマーの伸長により産生され、第1および第2の増幅オリゴマーが、それぞれリバースおよびフォワード増幅オリゴマーであり、各々が、少なくとも10個ヌクレオチドを含み、かつそれぞれ、配列番号39の配列中の第1および第2の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出する方法である。
【0010】
実施形態3は、増幅オリゴマーのうちの少なくとも1つが、プロモーター-プライマーである、実施形態1の組み合わせまたは実施形態2の方法である。
【0011】
実施形態4は、第1の増幅オリゴマーが、プロモーター-プライマーである、実施形態1~3のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0012】
実施形態5は、プロモーター-プライマーが、標的ハイブリダイズ配列の5’に位置するT7プロモーターを含む、実施形態3~4のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0013】
実施形態6は、T7プロモーターが、配列番号58の配列を含む、実施形態5に記載の組み合わせまたは方法である。
【0014】
実施形態7は、第1および第2の増幅オリゴマーが、配列番号40の配列の少なくとも30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または144個のヌクレオチドを含むアンプリコンを生成するように構成されている、実施形態1~6のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0015】
実施形態8は、第1および第2の増幅オリゴマーが、配列番号41の配列を含むアンプリコンを生成するように構成されている、実施形態7に記載の組み合わせまたは方法である。
【0016】
実施形態9は、第1および第2の増幅オリゴマーが、配列番号42の配列を含むアンプリコンを生成するように構成されている、実施形態7に記載の組み合わせまたは方法である。
【0017】
実施形態10は、第1の増幅オリゴマーが、配列番号52の補体中の第1の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態1~9のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0018】
実施形態11は、第1の部位が、配列番号53の相補配列を含む、実施形態10に記載の組み合わせまたは方法である。
【0019】
実施形態12は、第1の部位が、配列番号54の相補配列を含む、実施形態10に記載の組み合わせまたは方法である。
【0020】
実施形態13は、第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号27の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~12のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0021】
実施形態14は、第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号29の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~12のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0022】
実施形態15は、第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号31の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~12のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0023】
実施形態16は、第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号33の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~12のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0024】
実施形態17は、第1の増幅オリゴマーが、配列番号27、29、31、または33の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~16のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0025】
実施形態18は、第1の増幅オリゴマーが、配列番号26、28、30、または32の配列を含む、実施形態1~17のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0026】
実施形態19は、第2の増幅オリゴマーが、配列番号46の補体中の第2の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態1~18のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0027】
実施形態20は、第2の部位が、配列番号47の相補配列を含む、実施形態19に記載の組み合わせまたは方法である。
【0028】
実施形態21は、第2の部位が、配列番号48の相補配列を含む、実施形態19に記載の組み合わせまたは方法である。
【0029】
実施形態22は、第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号34の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0030】
実施形態23は、第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号35の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0031】
実施形態24は、第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号36の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0032】
実施形態25は、第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号37の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0033】
実施形態26は、第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号38の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~21のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0034】
実施形態27は、第2の増幅オリゴマーが、配列番号34、35、36、37、または38の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態1~26のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0035】
実施形態28は、組み合わせが、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ第1および第2の増幅オリゴマーから産生されるアンプリコンに特異的にハイブリダイズするように構成されている、少なくとも1つのプローブオリゴマーをさらに含む、実施形態1~27のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0036】
実施形態29は、プローブオリゴマーが、配列番号43の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態28に記載の組み合わせまたは方法である。
【0037】
実施形態30は、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号43の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、プローブオリゴマーである。
【0038】
実施形態31は、プローブオリゴマーが、配列番号44の配列中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態28~30のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0039】
実施形態32は、プローブオリゴマーが、配列番号45の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態28~30のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0040】
実施形態33は、プローブオリゴマーが、配列番号49の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態28~30のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0041】
実施形態34は、プローブオリゴマーが、配列番号50の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態33に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0042】
実施形態35は、プローブオリゴマーが、配列番号51の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態33に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0043】
実施形態36は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号15の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0044】
実施形態37は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号17の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0045】
実施形態38は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号19の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0046】
実施形態39は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号21の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0047】
実施形態40は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号23の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0048】
実施形態41は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号25の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0049】
実施形態42は、プローブオリゴマーが、配列番号15、17、19、21、23、または25の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~41のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0050】
実施形態43は、プローブオリゴマーが、配列番号14、16、18、20、22、または24の配列を含む、実施形態28~41のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0051】
実施形態44は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号59の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0052】
実施形態45は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号60の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0053】
実施形態46は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号64の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0054】
実施形態47は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号66の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0055】
実施形態48は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号67の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0056】
実施形態49は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号68の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0057】
実施形態50は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号69の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0058】
実施形態51は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号70の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0059】
実施形態52は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号71の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0060】
実施形態53は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号72の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0061】
実施形態54は、最大2つのミスマッチを有する、配列番号61、62、63、または65のうちのいずれか1つの配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、プローブオリゴマーである。
【0062】
実施形態55は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号61の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28または54のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0063】
実施形態56は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号62の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28または54のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0064】
実施形態57は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号63の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28または54のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0065】
実施形態58は、プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号65の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28または54のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0066】
実施形態59は、プローブオリゴマーが、配列番号59~72のうちのいずれか1つの配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態28~35または44~58のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0067】
実施形態60は、プローブオリゴマーが、2’-O-メチル-リボースをその骨格中に含む、実施形態28~59のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0068】
実施形態61は、プローブオリゴマー中の糖の少なくとも半分、少なくとも90%、または全てが2’-O-メチル-リボースである、実施形態60に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0069】
実施形態62は、第1および第2の増幅オリゴマーのうちの1つ以上が、非ヌクレオチド検出可能標識を含む、実施形態1~27のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0070】
実施形態63は、少なくとも1つのプローブオリゴマーが、非ヌクレオチド検出可能標識を含む、実施形態28~61のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0071】
実施形態64は、非ヌクレオチド検出可能標識が、蛍光標識である、実施形態62~63のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0072】
実施形態65は、プローブオリゴマーが、消光剤を含む、実施形態63または64に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0073】
実施形態66は、非ヌクレオチド検出可能標識が、蛍光標識であり、消光剤が、プローブが標的核酸にアニーリングされているときよりも、プローブが遊離しているときに、より大きい程度で蛍光を吸収する、実施形態65に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0074】
実施形態67は、蛍光標識が、FAM、HEX、またはアクリジンである、実施形態64~66のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0075】
実施形態68は、消光剤が、DABCYLまたはROXである、実施形態65~67のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0076】
蛍光標識が、プローブオリゴマーの5’末端に結合し、かつ消光剤が、プローブオリゴマーの3’末端に結合するか、または蛍光標識が、プローブオリゴマーの3’末端に結合し、かつ消光剤が、プローブオリゴマーの5’末端に結合する、実施形態65~68のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0077】
実施形態70は、非ヌクレオチド検出可能標識が、化学発光標識である、実施形態62~63のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0078】
実施形態71は、プローブオリゴマーが、その5’末端に第1の自己相補領域およびその3’末端に第2の自己相補領域を含む、実施形態28~61または63~70のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0079】
実施形態72は、自己相補領域が、3~7個のワトソン-クリック塩基対またはゆらぎ塩基対を形成するようにハイブリダイズすることができる、実施形態71に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0080】
実施形態73は、自己相補領域が、4個のワトソン-クリック塩基対またはゆらぎ塩基対を形成するようにハイブリダイズすることができる、実施形態71に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0081】
実施形態74は、プローブオリゴマーが、線状プローブオリゴマーである、実施形態63~71のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマーである。
【0082】
実施形態75は、試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出する方法であって、
試料を、実施形態30~61または63~74のいずれか1つに記載のプローブオリゴマーと接触させることと、
C1orf43核酸の存在下でプローブオリゴマーとC1orf43核酸との複合体を産生するハイブリダイゼーション反応を実行することと、
プローブオリゴマーとC1orf43核酸との複合体の存在または非存在を検出することと、を含む、方法である。
【0083】
実施形態76は、ハイブリダイゼーション反応が、ハイブリダイゼーション保護アッセイである、実施形態75に記載の方法である。
【0084】
実施形態77は、ハイブリダイゼーション反応が、二重速度アッセイである、実施形態75または76に記載の方法である。
【0085】
実施形態78は、プローブオリゴマーが、二重速度アッセイにおいてフラッシャープローブとして機能する、実施形態75~77のいずれか1つに記載の方法である。
【0086】
実施形態79は、プローブオリゴマーが、二重速度アッセイにおいてグローワープローブとして機能する、実施形態75~77のいずれか1つに記載の方法である。
【0087】
実施形態80は、C1orf43核酸が、C1orf43アンプリコンを含む、実施形態75~79のいずれか1つに記載の方法である。
【0088】
実施形態81は、C1orf43核酸が、試料中の細胞からのC1orf43 RNAを含む、実施形態75~79のいずれか1つに記載の方法である。
【0089】
実施形態82は、試料が、プローブオリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせと接触される、実施形態75~81のいずれか1つに記載の方法である。
【0090】
実施形態83は、組み合わせが、少なくとも10個のヌクレオチドを含む少なくとも1つの捕捉オリゴマーをさらに含み、かつC1orf43核酸中の捕捉部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態1~29、31~56、または82のいずれか1つに記載の組み合わせまたは方法である。
【0091】
実施形態84は、捕捉部位が、配列番号1、2、または3の配列中にある、実施形態83に記載の組み合わせまたは方法である。
【0092】
実施形態85は、捕捉部位が、配列番号39の配列中にある、実施形態83に記載の組み合わせまたは方法である。
【0093】
実施形態86は、試料からC1orf43核酸を単離する方法であって、
捕捉オリゴマーとC1orf43核酸との1つ以上の複合体を形成することを可能にする条件下で、試料を少なくとも1つの捕捉オリゴマーと接触させ、それにより組成物を形成することであって、捕捉オリゴマーが、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号39の配列中の捕捉部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、接触させることと、捕捉オリゴマーを組成物から単離することと、を含む、方法である。
【0094】
実施形態87は、捕捉オリゴマーを単離することが、捕捉オリゴマーを固体支持体と会合させることと、固体支持体を洗浄することとを含む、実施形態86に記載の方法である。
【0095】
実施形態88は、固体支持体が、捕捉オリゴマーの一部に相補的であるポリ-N配列を含む、実施形態87に記載の方法である。
【0096】
実施形態89は、固体支持体が、捕捉オリゴマーに存在する親和性タグを認識する結合剤を含む、実施形態87に記載の方法である。
【0097】
実施形態90は、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号39の配列中の捕捉部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、捕捉オリゴマーである。
【0098】
実施形態91は、捕捉部位が、配列番号55の配列中にある、実施形態83~90のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0099】
実施形態92は、捕捉オリゴマーが、配列番号56の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~90のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0100】
実施形態93は、捕捉オリゴマーが、配列番号57の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~90のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0101】
実施形態94は、捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号5の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~93のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0102】
実施形態95は、捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号7の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~93のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0103】
実施形態96は、捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号9の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~93のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0104】
実施形態97は、捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号11の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~93のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0105】
実施形態98は、捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号13の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~93のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0106】
実施形態99は、捕捉オリゴマーが、配列番号5、7、9、11、または13の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、実施形態83~93のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0107】
実施形態100は、プローブオリゴマーが、配列番号4、6、8、10、または12の配列を含む、実施形態83~99のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0108】
実施形態101は、捕捉オリゴマーが、2’-O-メチル-リボースをその骨格中に含む、実施形態83~100のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0109】
実施形態102は、捕捉オリゴマー中の標的ハイブリダイズ配列中の糖の少なくとも半分、少なくとも90%、または全てが2’-O-メチル-リボースである、実施形態101に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0110】
実施形態103は、捕捉オリゴマーが、非ヌクレオチド親和性標識をさらに含む、実施形態83~102のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0111】
実施形態104は、捕捉オリゴマーが、非C1orf43をさらに含む、実施形態83~102のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0112】
実施形態105は、非C1orf43配列が、ポリ-N-配列である、実施形態104に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0113】
実施形態106は、ポリ-N-配列が、ポリ-Aまたはポリ-T配列である、実施形態105に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマーである。
【0114】
実施形態107は、増幅オリゴマーが、配列番号39の配列中の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、実施形態90~106のいずれか1つに記載の捕捉オリゴマーと1つ以上の増幅オリゴマーとを含む組み合わせである。
【0115】
実施形態108は、1つ以上の増幅オリゴマーが、実施形態4~18のいずれか1つに記載されているような第1の増幅オリゴマーを含む、実施形態107に記載の組み合わせである。
【0116】
実施形態109は、1つ以上の増幅オリゴマーが、実施形態19~27のいずれか1つに記載されているような第2の増幅オリゴマーを含む、実施形態107または108に記載の組み合わせである。
【0117】
実施形態110は、実施形態28~61または63~74のいずれか1つに記載されているようなプローブオリゴマーをさらに含む、実施形態107~109のいずれか1つに記載の組み合わせである。
【0118】
実施形態111は、少なくとも1つの増幅オリゴマーが伸長される線形増幅を実行することをさらに含む、実施形態86~89または91~106のいずれか1つに記載の方法である。
【0119】
実施形態112は、線形増幅の前に、増幅オリゴマーが、C1orf43核酸と捕捉オリゴマーとの複合体と会合し、複合体が、固体支持体と会合し、方法が、固体支持体を洗浄することを含む、実施形態111に記載の方法である。
【0120】
実施形態113は、固体支持体が、マイクロビーズの集団である、実施形態112に記載の方法である。
【0121】
実施形態114は、集団のマイクロビーズが、磁性である、実施形態113に記載の方法である。
【0122】
実施形態115は、洗浄ステップに続いて、方法が、C1orf43核酸と捕捉オリゴマーとの複合体と会合した増幅オリゴマーに対して反対に配向された1つ以上の追加の増幅オリゴマーを添加することを含む、実施形態112~114のいずれか1つに記載の方法である。
【0123】
実施形態116は、1つ以上の反対に配向された追加の増幅オリゴマーが、プロモーター-プライマーを含む、実施形態115に記載の方法である。
【0124】
実施形態117は、1つ以上の反対に配向された追加の増幅オリゴマーが、プロモーター-プライマーではないオリゴマーを含む、実施形態116に記載の方法である。
【0125】
実施形態118は、1つ以上の反対に配向された追加の増幅オリゴマーが、実施形態19~27のいずれか1つに記載されているような第2の増幅オリゴマーを含む、実施形態115~117のいずれか1つに記載の方法である。
【0126】
実施形態119は、線形増幅後に、指数関数的増幅を実行することをさらに含む、実施形態115~118のいずれか1つに記載の方法である。
【0127】
実施形態120は、指数関数的増幅が、転写媒介増幅である、実施形態119に記載の方法である。
【0128】
実施形態121は、試料中のC1orf43核酸を定量化することをさらに含む、実施形態2~29、31~89、91~105、または111~120のいずれか1つに記載の方法である。
【0129】
実施形態122は、実施形態1~121のいずれか1つに記載された、第1の増幅オリゴマー、第2の増幅オリゴマー、プローブオリゴマー、または捕捉オリゴマーのうちの少なくとも1つ、2つ、3つ、または4つを含む、キットまたは組成物である。
【0130】
実施形態123は、実施形態28~61または63~74のいずれか1つに記載されているような少なくとも1つのプローブオリゴマー含む、実施形態122に記載のキットまたは組成物である。
【0131】
実施形態124は、実施形態83~85または90~106のいずれか1つに記載されているような少なくとも1つの捕捉オリゴマーを含む、実施形態122~123のいずれか1つに記載のキットまたは組成物である。
【0132】
実施形態125は、実施形態4~18のいずれか1つに記載されているような第1の増幅オリゴマーと、実施形態19~27のいずれか1つに記載されているような第2の増幅オリゴマーと、を含む、実施形態122~124のいずれか1つに記載のキットまたは組成物である。
【0133】
実施形態126は、実施形態122~125のいずれか1つに記載されるか、または実施形態1、3~62、63~85、または91~110のいずれか1つに記載の組み合わせを含むキットである。
【0134】
実施形態127は、実施形態122~125のいずれか1つに記載されるか、または実施形態1、3~62、63~85、または91~110のいずれか1つの組み合わせを含む組成物である。
【0135】
実施形態128は、水性であるか、凍結されているか、または凍結乾燥されている、実施形態127に記載の組成物である。
【0136】
実施形態129は、試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出するための、実施形態1~128のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットの使用である。
【0137】
実施形態130は、試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出するのに使用するための、実施形態1~128のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットである。
【0138】
実施形態131は、試料中のC1orf43核酸を定量化するための、実施形態1~128のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットの使用である。
【0139】
実施形態132は、試料中のC1orf43核酸を定量化するのに使用するための、実施形態1~128のいずれか1つに記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットである。
【0140】
実施形態133は、試料が、ヒトmRNAを含む、実施形態2~29、31~53、55~89、91~106、111~121、または126~132のいずれか1つに記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットである。
【0141】
実施形態134は、ヒトmRNAが、膀胱、精管、精巣上体、腎臓、リンパ節、膵臓、末梢血リンパ球、陰茎、前立腺、精嚢、または脾臓からのmRNAを含む、実施形態133に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
【0142】
実施形態135は、ヒトmRNAが、膣または子宮頸部の試料からのmRNAを含む、実施形態133に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
【0143】
実施形態136は、膣または子宮頸部の試料が、膣または子宮頸部のスワブである、実施形態135に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
【0144】
実施形態137は、方法または使用が、微生物または病原体のうちの少なくとも1つの核酸の存在または非存在を検出することをさらに含む、実施形態2~29、31~53、55~89、91~106、111~121、または126~136のいずれか1つに記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
【0145】
実施形態138は、微生物または病原体のうちの少なくとも1つの核酸が、ヒトパピローマウイルス核酸、Chlamydia trachomatis核酸、Neisseria gonorrheae核酸、Trichomonas vaginalis核酸、またはMycoplasma genitalium核酸を含む、実施形態137に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
【0146】
実施形態139は、方法または使用が、C1orf43以外のうちの少なくとも1つのmRNAの存在または非存在を検出することをさらに含む、実施形態2~29、31~53、55~89、91~106、111~121、または126~138のいずれか1つに記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
【0147】
実施形態140は、C1orf43以外のmRNAが、C1orf43以外のヒトmRNAである、実施形態139に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキットである。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせであって、前記第1および第2の増幅オリゴマーが、それぞれ、リバースおよびフォワード増幅オリゴマーであり、各々が、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号39の配列中の第1および第2の部位に特異的にハイブリダイズするように、ならびにそこからアンプリコンをそれぞれ生成するように構成されている、組み合わせ。
(項目2)
試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出する方法であって、
前記試料を、少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせと接触させることと、
前記C1orf43核酸の存在下で、少なくとも第1のアンプリコンを産生する核酸増幅反応を実行することと、
前記第1のアンプリコンの存在または非存在を検出することと、を含み、
前記第1のアンプリコンが、前記C1orf43核酸の存在下で、前記第1および第2の増幅オリゴマーの伸長を通して産生され、
前記第1および第2の増幅オリゴマーが、それぞれ、リバースおよびフォワード増幅オリゴマーであり、各々が、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつそれぞれ、配列番号39の配列中の第1および第2の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、方法。
(項目3)
前記増幅オリゴマーのうちの少なくとも1つが、プロモーター-プライマーである、項目1に記載の組み合わせまたは項目2に記載の方法。
(項目4)
前記第1の増幅オリゴマーが、プロモーター-プライマーである、項目1~3のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目5)
前記プロモーター-プライマーが、標的ハイブリダイズ配列の5’に位置するT7プロモーターを含む、項目3または4に記載の組み合わせまたは方法。
(項目6)
前記T7プロモーターが、配列番号58の配列を含む、項目5に記載の組み合わせまたは方法。
(項目7)
前記第1および第2の増幅オリゴマーが、配列番号40の配列の少なくとも30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または144個のヌクレオチドを含むアンプリコンを生成するように構成されている、項目1~6のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目8)
前記第1および第2の増幅オリゴマーが、配列番号41の配列を含むアンプリコンを生成するように構成されている、項目7に記載の組み合わせまたは方法。
(項目9)
前記第1および第2の増幅オリゴマーが、配列番号42の配列を含むアンプリコンを生成するように構成される、項目7に記載の組み合わせまたは方法。
(項目10)
前記第1の増幅オリゴマーが、配列番号52の補体中の第1の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目1~9のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目11)
前記第1の部位が、配列番号53の配列を含む、項目10に記載の組み合わせまたは方法。
(項目12)
前記第1の部位が、配列番号54の配列を含む、項目10に記載の組み合わせまたは方法。
(項目13)
前記第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号27の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目14)
前記第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号29の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目15)
前記第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号31の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目16)
前記第1の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号33の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目17)
前記第1の増幅オリゴマーが、配列番号27、29、31、または33の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~16のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目18)
前記第1の増幅オリゴマーが、配列番号26、28、30、または32の配列を含む、項目1~17のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目19)
前記第2の増幅オリゴマーが、配列番号46の補体中の第2の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目1~18のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目20)
前記第2の部位が、配列番号47の配列を含む、項目19に記載の組み合わせまたは方法。
(項目21)
前記第2の部位が、配列番号48の配列を含む、項目19に記載の組み合わせまたは方法。
(項目22)
前記第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号34の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~21のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目23)
前記第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号35の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~21のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目24)
前記第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号36の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~21のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目25)
前記第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号37の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~21のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目26)
前記第2の増幅オリゴマーが、任意に最大2つのミスマッチを有する、配列番号38の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~21のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目27)
前記第2の増幅オリゴマーが、配列番号34、35、36、37、または38の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目1~26のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目28)
前記組み合わせが、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ前記第1および第2の増幅オリゴマーから産生されるアンプリコンに特異的にハイブリダイズするように構成されている、少なくとも1つのプローブオリゴマーをさらに含む、項目1~27のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目29)
前記プローブオリゴマーが、配列番号43の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目28に記載の組み合わせまたは方法。
(項目30)
少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号43の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、プローブオリゴマー。
(項目31)
前記プローブオリゴマーが、配列番号44の配列中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目28~30のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目32)
前記プローブオリゴマーが、配列番号45の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目28~30のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目33)
前記プローブオリゴマーが、配列番号49の配列を有する核酸中の検出部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目28~30のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目34)
前記プローブオリゴマーが、配列番号50の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目33に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目35)
前記プローブオリゴマーが、配列番号51の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目33に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目36)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号15の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目37)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号17の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目38)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号19の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目39)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号21の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目40)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号23の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目41)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号25の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目42)
前記プローブオリゴマーが、配列番号15、17、19、21、23、または25の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~41のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目43)
前記プローブオリゴマーが、配列番号14、16、18、20、22、または24の配列を含む、項目28~41のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目44)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号59の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目45)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号60の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目46)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号64の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目47)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号66の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目48)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号67の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目49)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号68の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目50)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号69の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目51)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号70の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目52)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号71の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目53)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号72の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目54)
最大2つのミスマッチを有する、配列番号61、62、63、または65のうちのいずれか1つの配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、プローブオリゴマー。
(項目55)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号61の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28または54のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目56)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号62の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28または54に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目57)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号63の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28または54に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目58)
前記プローブオリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号65の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28または54に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目59)
前記プローブオリゴマーが、配列番号59~72のうちのいずれか1つの配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目28~35または44~58のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目60)
前記プローブオリゴマーが、2’-O-メチル-リボースをその骨格中に含む、項目28~59のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目61)
前記プローブオリゴマー中の糖の少なくとも半分、少なくとも90%、または全てが、2’-O-メチル-リボースである、項目60に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目62)
前記第1および第2の増幅オリゴマーのうちの1つ以上が、非ヌクレオチド検出可能標識を含む、項目1~27のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目63)
少なくとも1つのプローブオリゴマーが、非ヌクレオチド検出可能標識を含む、項目28~61のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目64)
前記非ヌクレオチド検出可能標識が、蛍光標識である、項目62または63に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目65)
前記プローブオリゴマーが、消光剤を含む、項目63または64に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目66)
前記非ヌクレオチド検出可能標識が、蛍光標識であり、前記消光剤が、前記プローブが標的核酸にアニーリングされているときよりも、前記プローブが遊離しているときに、より大きい程度で蛍光を吸収する、項目65に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目67)
前記蛍光標識が、FAM、HEX、またはアクリジンである、項目64~66のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目68)
前記消光剤が、DABCYLまたはROXである、項目65~67のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目69)
前記蛍光標識が、前記プローブオリゴマーの5’末端に結合し、かつ前記消光剤が、前記プローブオリゴマーの3’末端に結合するか、または前記蛍光標識が、前記プローブオリゴマーの3’末端に結合し、かつ前記消光剤が、前記プローブオリゴマーの5’末端に結合する、項目65~68のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目70)
前記非ヌクレオチド検出可能標識が、化学発光標識である、項目62または63に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目71)
前記プローブオリゴマーが、その5’末端に第1の自己相補領域およびその3’末端に第2の自己相補領域を含む、項目28~61または63~70のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目72)
前記自己相補領域が、3~7個のワトソン-クリック塩基対またはゆらぎ塩基対を形成するようにハイブリダイズすることができる、項目71に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目73)
前記自己相補領域が、4個のワトソン-クリック塩基対またはゆらぎ塩基対を形成するようにハイブリダイズすることができる、項目71に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目74)
前記プローブオリゴマーが、線状プローブオリゴマーである、項目63~71のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、またはプローブオリゴマー。
(項目75)
試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出する方法であって、
前記試料を、項目30~61または63~74のいずれか一項に記載のプローブオリゴマーと接触させることと、
前記C1orf43核酸の存在下で、前記プローブオリゴマーと前記C1orf43核酸との複合体を産生するハイブリダイゼーション反応を実行することと、
前記プローブオリゴマーと前記C1orf43核酸との前記複合体の存在または非存在を検出することと、を含む、方法。
(項目76)
前記ハイブリダイゼーション反応が、ハイブリダイゼーション保護アッセイである、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記ハイブリダイゼーション反応が、二重速度アッセイである、項目75または76に記載の方法。
(項目78)
前記プローブオリゴマーが、前記二重速度アッセイにおいてフラッシャープローブとして機能する、項目75~77のいずれか一項に記載の方法。
(項目79)
前記プローブオリゴマーが、前記二重速度アッセイにおいてグローワープローブとして機能する、項目75~77のいずれか一項に記載の方法。
(項目80)
前記C1orf43核酸が、C1orf43アンプリコンを含む、項目75~79のいずれか一項に記載の方法。
(項目81)
前記C1orf43核酸が、前記試料中の細胞からのC1orf43 RNAを含む、項目75~79のいずれか一項に記載の方法。
(項目82)
前記試料が、前記プローブオリゴマーを含むオリゴマーの組み合わせと接触される、項目75~81のいずれか一項に記載の方法。
(項目83)
前記組み合わせが、少なくとも10個のヌクレオチドを含む少なくとも1つの捕捉オリゴマーをさらに含み、かつC1orf43核酸中の捕捉部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、項目1~29、31~56、または82のいずれか一項に記載の組み合わせまたは方法。
(項目84)
前記捕捉部位が、配列番号1、2、または3の配列中にある、項目83に記載の組み合わせまたは方法。
(項目85)
前記捕捉部位が、配列番号39の配列中にある、項目83に記載の組み合わせまたは方法。
(項目86)
試料からC1orf43核酸を単離する方法であって、
捕捉オリゴマーと前記C1orf43核酸との1つ以上の複合体を形成することを可能にする条件下で、前記試料を少なくとも1つの捕捉オリゴマーと接触させ、それにより組成物を形成することであって、前記捕捉オリゴマーが、少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号39の配列中の捕捉部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、接触させることと、
前記捕捉オリゴマーを、前記組成物から単離することと、を含む、方法。
(項目87)
前記捕捉オリゴマーを単離することが、前記捕捉オリゴマーを固体支持体と会合させることと、前記固体支持体を洗浄することとを含む、項目86に記載の方法。
(項目88)
前記固体支持体が、前記捕捉オリゴマーの一部に相補的であるポリ-N配列を含む、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記固体支持体が、前記捕捉オリゴマーに存在する親和性タグを認識する結合剤を含む、項目87に記載の方法。
(項目90)
少なくとも10個のヌクレオチドを含み、かつ配列番号39の配列中の捕捉部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、捕捉オリゴマー。
(項目91)
前記捕捉部位が、配列番号55の配列中にある、項目83~90のいずれか一項に記
載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目92)
前記捕捉オリゴマーが、配列番号56の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~90のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目93)
前記捕捉オリゴマーが、配列番号57の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~90のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目94)
前記捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号5の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~93のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目95)
前記捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号7の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~93のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目96)
前記捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号9の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~93のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目97)
前記捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号11の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~93のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目98)
前記捕捉オリゴマーが、最大2つのミスマッチを有する、配列番号13の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~93のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目99)
前記捕捉オリゴマーが、配列番号5、7、9、11、または13の配列を含む標的ハイブリダイズ配列を含む、項目83~93のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目100)
前記捕捉オリゴマーが、配列番号4、6、8、10、または12の配列を含む、項目83~99のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目101)
前記捕捉オリゴマーが、2’-O-メチル-リボースをその骨格中に含む、項目83~100のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目102)
前記捕捉オリゴマー中の前記標的ハイブリダイズ配列中の糖の少なくとも半分、少なくとも90%、または全てが、2’-O-メチル-リボースである、項目101に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目103)
前記捕獲オリゴマーが、非ヌクレオチド親和性標識をさらに含む、項目83~102のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕獲オリゴマー。
(項目104)
前記捕捉オリゴマーが、非C1orf43配列をさらに含む、項目83~102のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、または捕捉オリゴマー。
(項目105)
前記非C1orf43配列が、ポリ-N配列である、項目104に記載の組み合わせ、方法、または捕獲オリゴマー。
(項目106)
前記ポリ-N配列が、ポリ-Aまたはポリ-T配列である、項目105に記載の組み合わせ、方法、または捕獲オリゴマー。
(項目107)
項目90~106のいずれか一項に記載の捕捉オリゴマーと、1つ以上の増幅オリゴマーと、を含む、組み合わせであって、前記増幅オリゴマーが、配列番号39の配列中の部位に特異的にハイブリダイズするように構成されている、組み合わせ。
(項目108)
前記1つ以上の増幅オリゴマーが、項目4~18のいずれか一項に記載されているような第1の増幅オリゴマーを含む、項目107に記載の組み合わせ。
(項目109)
前記1つ以上の増幅オリゴマーが、項目19~27のいずれか一項に記載されているような第2の増幅オリゴマーを含む、項目107または108に記載の組み合わせ。
(項目110)
項目28~61または63~74のいずれか一項に記載されているような前記プローブオリゴマーをさらに含む、項目107~109のいずれか一項に記載の組み合わせ。
(項目111)
線形増幅を実行することをさらに含み、少なくとも1つの増幅オリゴマーが伸長される、項目86~89または91~106のいずれか一項に記載の方法。
(項目112)
前記線形増幅の前に、前記増幅オリゴマーが、C1orf43核酸と捕捉オリゴマーとの複合体と会合し、前記複合体が、固体支持体と会合し、前記方法が、前記固体支持体を洗浄することを含む、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記固体支持体が、マイクロビーズの集団である、項目112に記載の方法。
(項目114)
前記集団の前記マイクロビーズが、磁性である、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記洗浄ステップに続いて、前記方法が、C1orf43核酸と前記捕捉オリゴマーとの前記複合体と会合した増幅オリゴマーに対して反対に配向された1つ以上の追加の増幅オリゴマーを添加することを含む、項目112~114のいずれか一項に記載の方法。
(項目116)
前記1つ以上の反対に配向された追加の増幅オリゴマーが、プロモーター-プライマーを含む、項目115に記載の方法。
(項目117)
前記1つ以上の反対に配向された追加の増幅オリゴマーが、プロモーター-プライマーではないオリゴマーを含む、項目116に記載の方法。
(項目118)
前記1つ以上の反対に配向された追加の増幅オリゴマーが、項目19~27のいずれか一項に記載されているような第2の増幅オリゴマーを含む、項目115~117のいずれか一項に記載の方法。
(項目119)
前記線形増幅後に、指数関数的増幅を実行することをさらに含む、項目115~118のいずれか一項に記載の方法。
(項目120)
前記指数関数的増幅が、転写媒介増幅である、項目119に記載の方法。
(項目121)
前記試料中のC1orf43核酸を定量化することをさらに含む、項目2~29、31~89、91~105、または111~120のいずれか一項に記載の方法。
(項目122)
項目1~121のいずれか一項に記載された、第1の増幅オリゴマー、第2の増幅オリゴマー、プローブオリゴマー、または捕捉オリゴマーのうちの少なくとも1つ、2つ、3つ、または4つを含む、キットまたは組成物。
(項目123)
項目28~61または63~74のいずれか一項に記載されているような少なくとも1つのプローブオリゴマー含む、項目122に記載のキットまたは組成物。
(項目124)
項目83~85または90~106のいずれか一項に記載されているような少なくとも1つの捕捉オリゴマーを含む、項目122または123に記載のキットまたは組成物。
(項目125)
項目4~18のいずれか一項に記載されているような第1の増幅オリゴマーと、項目19~27のいずれか一項に記載されているような第2の増幅オリゴマーと、を含む、項目122~124のいずれか一項に記載のキットまたは組成物。
(項目126)
項目122~125のいずれか一項に記載されるか、または項目1、3~62、63~85、または91~110のいずれか一項に記載の組み合わせを含む、キット。
(項目127)
項目122~125のいずれか一項に記載されるか、または項目1、3~62、63~85、または91~110のいずれか一項に記載の組み合わせを含む、組成物。
(項目128)
水性であるか、凍結されているか、または凍結乾燥されている、項目127に記載の組成物。
(項目129)
試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出するための、項目1~128のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットの使用。
(項目130)
試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を検出するのに使用するための、項目1~128のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキット。
(項目131)
試料中のC1orf43核酸を定量化するための、項目1~128のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキットの使用。
(項目132)
試料中のC1orf43核酸を定量化するのに使用するための、項目1~128のいずれか一項に記載の組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキット。
(項目133)
前記試料が、ヒトmRNAを含む、項目2~29、31~53、55~89、91~106、111~121、または126~132のいずれか一項に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、捕捉オリゴマー、プローブオリゴマー、またはキット。
(項目134)
前記ヒトmRNAが、膀胱、精管、精巣上体、腎臓、リンパ節、膵臓、末梢血リンパ球、陰茎、前立腺、精嚢、または脾臓からのmRNAを含む、項目133に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
(項目135)
前記ヒトmRNAが、膣または子宮頸部の試料からのmRNAを含む、項目133に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
(項目136)
前記膣または子宮頸部の試料が、膣または子宮頸部のスワブである、項目135に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
(項目137)
前記方法または使用が、微生物または病原体のうちの少なくとも1つの核酸の存在または非存在を検出することをさらに含む、項目2~29、31~53、55~89、91~106、111~121、または126~136のいずれか一項に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
(項目138)
前記微生物または病原体のうちの少なくとも1つの核酸が、ヒトパピローマウイルス核酸、Chlamydia trachomatis核酸、Neisseria gonorrheae核酸、Trichomonas vaginalis核酸、またはMycoplasma genitalium核酸を含む、項目137に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
(項目139)
前記方法または使用が、C1orf43以外の少なくとも1つのmRNAの存在または非存在を検出することをさらに含む、項目2~29、31~53、55~89、91~106、111~121、または126~138のいずれか一項に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
(項目140)
前記C1orf43以外のmRNAが、C1orf43以外のヒトmRNAである、項目139に記載の使用、組み合わせ、方法、組成物、またはキット。
【発明を実施するための形態】
【0148】
A.概要
以下の実施例で実証されているように、C1orf43は様々な組織で発現していることが判明しており、C1orf43を高感度かつ特異的な様式で検出および定量化できるオリゴマーが開発されている。したがって、本開示は、C1orf43核酸の検出に有用なオリゴマー、組成物、キット、および方法を提供する。C1orf43の検出は、哺乳動物、霊長類、またはヒトの組織もしくは細胞を含む試料など、C1orf43核酸(例えば、C1orf43 mRNA)を含有するであろう試料での核酸アッセイと組み合わせて、陽性対照として使用することができる。C1orf43の検出は、試料の取得、核酸の単離、増幅、および/または検出のうちの1つ以上における不成功による偽陰性ではなく、真の陰性結果として、対象とする分析物の陰性結果を自信を持って解釈できることによって、このようなアッセイを検証することができる。
【0149】
したがって、例えば、本明細書で提供される実施形態は、配列番号39として示されるC1orf43の領域内または領域を含むC1orf43アンプリコンを増幅するための少なくとも2つの増幅オリゴマーと、C1orf43アンプリコンを検出するための検出オリゴマーとの組み合わせを含み、任意に、試料からC1orf43核酸を単離するための少なくとも1つの捕捉オリゴマーをさらに含む。さらなる実施形態では、増幅オリゴマーは、C1orf43 mRNAで始まる増幅反応、例えば、転写媒介増幅のためのものである。
【0150】
B.定義
本教示を詳細に説明する前に、本開示が特定の組成物またはプロセスステップに限定されず、それらは変化し得ることを理解されたい。測定値および測定可能値は、概算値と理解され、有効数字および測定に関連する誤差を考慮に入れる。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の言及を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「1つのオリゴマー」への言及は、複数のオリゴマーなどを含む。
【0151】
また、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含むこと(comprising)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、「含有すること(containing)」、「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含むこと(including)」という用語は、非限定的(open-ended)であり、限定を意図するものではない。特に記述のない限り、様々な構成要素「を含む(comprising)」と列挙している本明細書の実施形態は、列挙された構成要素「からなる(consisting of)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」としても企図され、様々な構成要素「からなる(consisting of)」と列挙している本明細書の実施形態もまた、列挙された構成要素「を含む(comprising)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」として企図され、様々な構成要素「から本質的になる(consisting essentially of)」と列挙している本明細書の実施形態も、列挙された構成要素「からなる(consisting of)」または「を含む(comprising」として企図される(この互換性は、請求項におけるこれらの用語の使用には当てはまらない)。
【0152】
上記の概要および詳細な説明は両方とも、例示的かつ説明的なものにすぎず、教示を限定するものではないことを理解されたい。参照により組み込まれるいかなる資料の範囲も本開示の明示的内容と矛盾する限りにおいて、明示的内容が優先する。節の見出しは、読者の便宜のために提供されており、本開示の範囲を限定するものではない。
【0153】
「試料」には、C1orf43核酸を含む可能性のある検体(例えば、生物学的、環境的、合成、または法医学)が含まれる。「生物学的試料」は、C1orf43核酸を含有し得る、生きているまたは死んだ対象(例えば、哺乳動物、霊長類、またはヒト;C1orf43核酸を含むトランスジェニック細胞または生物も企図される)に由来する任意の組織または材料を含み、例えば、末梢血、血漿、血清、膀胱、精管、精巣上体、腎臓、リンパ節、膵臓、末梢血リンパ球、陰茎、前立腺、精嚢、脾臓、膣もしくは子宮頸部の試料(例えば、スワブ)、またはその他の体液もしくは物質が挙げられる。生物学的試料は、組織または細胞構造を物理的もしくは機械的に破壊するように処理されてもよく、したがって、分析用の生物学的試料を調製するために使用される酵素、緩衝液、塩、洗剤などをさらに含み得る溶液中に細胞内成分を放出する。また、試料は、試料を濾過デバイスの上もしくは中に通すことから、または遠心分離後に、または媒体、マトリクス、もしくは支持体への付着によって得られるものなどの処理済み試料を含み得る。
【0154】
「核酸」とは、窒素ヘテロ環塩基または塩基類似体を有する2つ以上の共有結合したヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体を含む多量体化合物であって、ヌクレオシドは、ホスホジエステル結合または他の結合によって互いに結合して、ポリヌクレオチドを形成する。核酸は、RNA、DNA、またはキメラDNA-RNAポリマーもしくはオリゴヌクレオチド、およびそれらの類似体を含む。核酸「骨格」は、糖-ホスホジエステル結合、ペプチド-核酸結合(「ペプチド核酸」またはPNAにおいては、例えば、国際特許出願公開第WO95/32305号を参照されたい)、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む様々な結合から構成され得る。核酸の糖部分は、リボースもしくはデオキシリボースのいずれか、または例えば2’-メトキシ置換および2’-ハライド置換(例えば2’-F)などの既知の置換を有する同様の化合物であり得る。窒素塩基は、従来の塩基(A、G、C、T、U)、その類似体(例えば、イノシン、5-メチルイソシトシン、イソグアニン;例えば、The Biochemistry of the Nucleic Acids 5-36,Adams et al.,ed.,11th ed.,1992、Abraham et al.,2007,BioTechniques 43:617-24を参照されたい)であってよく、これは、プリンまたはピリミジン塩基の誘導体(例えば、N4-メチルデオキシグアノシン、デアザ-またはアザ-プリン、デアザ-またはアザ-ピリミジン、5または6位に置換基を有するピリミジン塩基、2、6、および/または8位に改変または置き換え置換基を有するプリン塩基、例えば、2-アミノ-6-メチルアミノプリン、O6-メチルグアニン、4-チオ-ピリミジン、4-アミノ-ピリミジン、4-ジメチルヒドラジン-ピリミジン、およびO4-アルキル-ピリミジン、ならびにピラゾロ-化合物、例えば、非置換または3-置換ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,378,825号、同第6,949,367号、および国際特許出願公開第WO 93/13121号)を含む。核酸は、骨格が1つ以上の残基に対して窒素塩基を含まない「脱塩基」残基を含み得る(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,585,481号を参照されたい)。核酸は、RNAおよびDNAに見られるような従来の糖、塩基、および結合のみを含み得るか、または従来の成分および置換(例えば、2’-メトキシ骨格によって結合される従来の塩基、もしくは従来の塩基および1つ以上の塩基類似体の混合物を含む核酸)を含み得る。核酸は、「ロックド核酸」(LNA)を含んでもよく、1つ以上のヌクレオチドモノマーは、糖立体配座を模倣するRNAにロックされた二環式フラノース単位を有し、一本鎖RNA(ssRNA)、一本鎖DNA(ssDNA)、または二本鎖DNA(dsDNA)中の相補的配列に対するハイブリダイゼーション親和性を増強する(参照により本明細書に組み込まれるVester et al.,Biochemistry 43:13233-41,2004)。核酸は、核酸の機能または挙動を変化させるための修飾塩基、例えばさらなるヌクレオチドが核酸に付加されるのを阻止するための3’-末端ジデオキシヌクレオチドの付加を含み得る。インビトロで核酸を作製するための合成方法は、当該技術分野において周知であるが、核酸は、日常的な技術を使用して天然源から精製されてもよい。
【0155】
「C1orf43核酸」は、例えば、「C1orf43核酸配列の14個の連続したヌクレオチド」が、C1orf43の対立遺伝子(コード鎖またはその相補体を含む)の14個の位置のうちの少なくとも13個と一致する14-merを指すように、C1orf43のいずれかの対立遺伝子に対して、少なくとも90%、または少なくとも95%同一であるか、または1つ以下のミスマッチを含むように発生する核酸である。配列がC1orf43核酸配列として適切であるかどうかを判定する目的のために、Uの存在は、Tと同等であるとみなされ、その逆もまた同様である。本明細書に開示される例示的なオリゴマーの標的ハイブリダイズ領域、本明細書に開示されるインビトロ転写物のC1orf43由来配列、およびその部分配列もまた、C1orf43核酸配列とみなされる。したがって、C1orf43配列の例には、配列番号1~3、39~57、ならびに標的ハイブリダイズ配列として本明細書で同定された任意の配列、およびそれらの相補体が挙げられる。同一性パーセントは、標準パラメータを用いたニードルマン-ウンシュ(Needleman-Wunsch)アルゴリズムなどの適切なアライメントアルゴリズムを使用して決定することができる。
【0156】
本明細書で使用される場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、核酸鎖を意味する。本出願全体を通じて、核酸は、5’末端から3’末端に指定される。合成核酸、例えば、DNA、RNA、DNA/RNAキメラ(非天然ヌクレオチドまたは類似体がその中に含まれる場合を含む)は、典型的には、「3’から5’に」、すなわち、成長核酸の5’末端へのヌクレオチド付加によって合成される。ポリヌクレオチドまたはオリゴマーは、それらが重複するかどうかに関係なく、配列番号の各配列が存在する場合、2つ(またはそれ以上)の指定された配列番号を含むとみなされる。したがって、簡単な例として、配列CATは、CAおよびATの両方を含む。
【0157】
本明細書で使用される場合、「ヌクレオチド」は、リン酸基、5炭素糖、および窒素塩基(本明細書では「核酸塩基」とも称される)からなる核酸のサブユニットである。RNAに見られる5炭素糖は、リボースである。DNAでは、5炭素糖は、2’-デオキシリボースである。この用語はまた、リボースの2’位にあるメトキシ基(本明細書では「2’-O-Me」または「2’-メトキシ」とも呼ばれる)などのそのようなサブユニットの類似体も含む。本明細書で使用される場合、「T」残基を含有するメトキシオリゴヌクレオチドは、リボース部分の2’位にメトキシ基、およびヌクレオチドの塩基位置にウラシルを有する。
【0158】
本明細書で使用される場合、「非ヌクレオチド単位」は、ポリマーのハイブリダイゼーションに有意に関与しない単位である。そのような単位は、例えば、ヌクレオチドとのいかなる有意な水素結合にも関与せず、構成要素として5つのヌクレオチド塩基またはその類似体のうちの1つを有する単位を除外するであろう。
【0159】
本明細書で使用される場合、「標的核酸」は、増幅される標的配列を含む核酸である。標的核酸は、本明細書に記載されるDNAまたはRNAであってもよく、一本鎖または二本鎖のいずれかであってもよい。標的核酸は、増幅されない可能性がある標的配列以外の他の配列を含んでもよい。
【0160】
本明細書で使用される場合、「標的配列」という用語は、増幅および/または検出されるべき標的核酸の特定のヌクレオチド配列を指す。「標的配列」は、増幅プロセス(例えば、TMA)中にオリゴヌクレオチド(例えば、プライミングオリゴヌクレオチドおよび/またはプロモーターオリゴヌクレオチド)が複合体を形成する複合体形成配列を含む。標的核酸がもともと一本鎖である場合、「標的配列」という用語はまた、標的核酸中に存在する「標的配列」に相補的な配列を指す。標的核酸が元々二本鎖である場合、「標的配列」という用語は、センスもしくはコード(+)鎖およびアンチセンスもしくは鋳型(-)鎖の両方を指す。(+)鎖は、mRNA配列に相応し、(-)は、その補体である。配列番号1の例示的な配列は、(+)鎖を表す。
【0161】
「標的ハイブリダイズ配列」は、標的配列とハイブリダイズするように構成されたオリゴマー部分を指すために本明細書で使用される。いくつかの実施形態では、標的ハイブリダイズ配列は、標的核酸配列と特異的にハイブリダイズするように構成されている。標的ハイブリダイズ配列は、それらがハイブリダイズするように構成された標的配列の部分に100%相補的であってもよいが、必ずしもそうではない。標的ハイブリダイズ配列はまた、標的配列に対して挿入、欠失、および/または置換されたヌクレオチド残基を含んでもよい。標的配列との標的ハイブリダイズ配列の100%未満の相補性は、例えば、C1orf43の様々な対立遺伝子にハイブリダイズするように構成されたオリゴマーの場合のように、標的核酸が1つ以上の多型位置(例えば、SNP)を含む場合に生じ得る。標的核酸に対して100%未満の相補性を有するよう標的ハイブリダイズ配列を構成するための他の理由が存在することが理解される。
【0162】
「~するように構成される」という用語は、参照されるオリゴヌクレオチド標的ハイブリダイズ配列のポリヌクレオチド配列構成の実際の配置を示す。例えば、「アンプリコンを生成するように構成された」増幅オリゴマーは、標的配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド配列を有し、アンプリコンを生成するための増幅反応で使用することができ、例えば、PCRまたはTMA反応の状況下では、オリゴマーは少なくとも1つのヌクレオチドに結合するハイブリダイゼーション部位を有し、それらの3’末端は、ハイブリダイズしたときに増幅のために適切に配向されている。
【0163】
本明細書で使用される場合、「~に特異的にハイブリダイズするように構成された」という用語は、増幅オリゴヌクレオチド、検出プローブ、または他のオリゴヌクレオチドの標的ハイブリダイズ領域が、参照標的領域の配列を標的にし得るポリヌクレオチド配列を有することを意味する。このようなオリゴヌクレオチドは、その配列のみを標的とすることに限定されず、むしろ組成物として、キット内で、または標的核酸を標的にするための方法において有用である。オリゴヌクレオチドは、試料からのC1orf43の増幅および検出のためのアッセイの構成要素として機能することができ、したがって検査試料中に通常見られる他の核酸の存在下でC1orf43を標的にすることができる。「特異的にハイブリダイズする」とは、当該技術分野において理解されるように、非標的核酸へのある程度の小さいレベルのハイブリダイゼーションが起こり得るため、排他的にハイブリダイズすることを意味しない。むしろ、「特異的にハイブリダイズする」とは、試料中の標的核酸の正確な検出が決定され得るように、オリゴヌクレオチドが標的を主にハイブリダイズするようにアッセイにおいて機能するように構成されていることを意味する。文脈がそうでないことを示さない限り、オリゴマーは、その配列の二本鎖バージョンのいずれかの鎖に特異的にハイブリダイズする場合、所与の配列に特異的にハイブリダイズするとみなされる。
【0164】
互換性のある「オリゴマー」、「オリゴ」、および「オリゴヌクレオチド」という用語は、一般に1,000ヌクレオチド(nt)未満の残基を有する核酸を指し、5ntの残基の下限および500~900ntの残基の上限を有する範囲内のポリマーが含まれる。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、12~15ntの下限および50~600ntの上限を有するサイズ範囲内にあり、他の実施形態は、15~20ntの下限および22~100ntの上限を有する範囲内にある。オリゴヌクレオチドは、自然発生源から精製されてもよく、または様々な周知の酵素的または化学的方法のいずれかを使用して合成されてもよい。オリゴヌクレオチドという用語は、試薬に対するいかなる特定の機能も示さず、むしろ、本明細書に記載される全てのそのような試薬を網羅するために一般的に使用される。オリゴヌクレオチドは、様々な異なる機能を果たし得る。例えば、オリゴヌクレオチドが相補鎖に対して特異的であり、それとハイブリダイズすることが可能であり、核酸ポリメラーゼの存在下でさらに伸長され得る場合、それはプライマーとして機能し得、オリゴヌクレオチドがRNAポリメラーゼによって認識される配列を含有し、転写を可能にする場合、それはプライマーとして機能し、プロモーターを提供し得(例えば、T7プライマー)、オリゴヌクレオチドが標的核酸またはそのアンプリコンにハイブリダイズすることが可能であり、検出可能な部分(例えば、フルオロフォア)をさらに提供する場合、それは標的核酸を検出するように機能し得る。
【0165】
本明細書で使用される場合、「ブロッキング部分」は、核酸ポリメラーゼによって効率的に伸長することができないように、オリゴヌクレオチドまたは他の核酸の3’末端を「ブロックする」ために使用される物質である。核酸ポリメラーゼによる伸長を目的としないオリゴマーは、増幅反応におけるオリゴマーの酵素媒介伸長を防止するために3’OHを置き換えるブロッカー基を含んでもよい。例えば、増幅中に存在するブロックされた増幅オリゴマーおよび/または検出プローブは、機能的3’OHを有さなくてもよく、代わりに3’末端またはその付近に位置する1個以上のブロッキング基を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ブロッキング基が、3’末端付近にあり、3’末端の5個の残基内にあってもよく、ポリメラーゼのオリゴマーへの結合を制限するのに十分に大きい。他の実施形態では、ブロッキング基は、3’末端に共有結合している。多くの異なる化学基は、3’末端、例えば、アルキルまたは置換アルキル基(例えば、ヘキサンジオール)、非ヌクレオチドリンカー、アルカン-ジオールジデオキシヌクレオチド残基、およびコルジセピンをブロックするために使用することができる。
【0166】
「増幅オリゴマー」は、少なくともその3’末端が標的核酸に相補的であり、標的核酸またはその補体にハイブリダイズし、核酸増幅反応に関与するオリゴマーである。増幅オリゴマーの例は、標的核酸にハイブリダイズし、増幅プロセスにおいてポリメラーゼによって伸長される3’OH末端を含有する「プライマー」である。いくつかの実施形態では、増幅オリゴヌクレオチドの5’領域は、標的核酸に対して非相補的であるプロモーター配列(「プロモータープライマー」と称され得る)を含み得る。増幅オリゴマーの別の例は、ポリメラーゼによって伸長されない(例えば、それが3’ブロック化末端を有するため)が、増幅に関与するかまたは増幅を促進するオリゴマーである。例えば、増幅オリゴヌクレオチドの5’領域は、標的核酸に対して非相補的であるプロモーター配列(これは「プロモータープロバイダー」と称され得る)を含み得る。当業者は、プライマーとして機能する増幅オリゴマーが5’プロモーター配列を含むように修飾され得、したがってプロモータープライマーとして機能することを理解するであろう。3’ブロック化末端を組み込むことは、今や標的核酸にハイブリダイズし、転写を開始するのに役立つ上流プロモーター配列を提供することが可能であるが、オリゴ伸長のためのプライマーを提供しないプロモータープライマーをさらに修飾する。そのような修飾オリゴは、本明細書において「プロモータープロバイダー」オリゴマーと称される。増幅オリゴヌクレオチドのサイズ範囲は、10~70ntの長さであり(プロモーター配列またはポリ-Aテールを含まない)、標的核酸配列(またはその相補鎖)の領域に相補的である少なくとも10個の連続した塩基、またはさらには少なくとも12個の連続した塩基を含有するものを含む。連続した塩基は、増幅オリゴマーが結合する標的配列に対して少なくとも80%、または少なくとも90%、または完全に相補的である。増幅オリゴマーは、修飾されたヌクレオチドもしくは類似体、または増幅反応に関与するが、標的核酸もしくは鋳型配列に相補的でも含まれてもいない、さらなるヌクレオチドを任意に含んでもよい。オリゴヌクレオチド、アンプリコン、または他の核酸の長さの範囲に言及する場合、その範囲が全ての整数を含む(例えば、19~25個の連続したヌクレオチド長には、19、20、21、22、23、24、および25が含まれる)ことが理解される。
【0167】
本明細書で使用される場合、「プロモーター」は、核酸に結合し、特異的部位でRNAの転写を開始するシグナルとして、DNA依存性RNAポリメラーゼ(「転写酵素」)によって認識される特異的核酸配列である。
【0168】
「増幅」とは、標的核酸配列、またはその補体、またはそのフラグメントの複数のコピーを得るための任意の既知の手順を指す。複数のコピーは、アンプリコンまたは増幅産物と称され得る。「フラグメント」の増幅は、例えば、標的核酸の内部位置にハイブリダイズし、そこから重合を開始する増幅オリゴヌクレオチドを使用することによって産生される、完全ではない標的核酸またはその補体を含有する増幅核酸の産生を指す。既知の増幅方法としては、例えば、レプリカーゼ媒介増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、および転写媒介または転写関連増幅が挙げられる。レプリカーゼ媒介増幅は、自己複製RNA分子、およびQBレプリカーゼなどのレプリカーゼを使用する(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,786,600号を参照されたい)。PCR増幅は、DNAポリメラーゼ、プライマー対、および熱サイクリングを使用して、dsDNAの2つの相補鎖の複数のコピーを合成するか、またはcDNAから合成する(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、および同第4,800,159号を参照されたい)。LCR増幅は、4つ以上の異なるオリゴヌクレオチドを使用して、ハイブリダイゼーション、ライゲーション、および変性の複数サイクルを使用することによって標的およびその相補鎖を増幅する(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,427,930号および同第5,516,663号を参照されたい)。SDAは、制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含有するプライマー、および標的配列を含む半修飾DNA二本鎖の一方の鎖にニックを入れるエンドヌクレアーゼを使用し、それにより、一連のプライマー伸長および鎖置換ステップで増幅が起こる(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,422,252号、同第5,547,861号、および同第5,648,211号を参照されたい)。
【0169】
本明細書で使用される場合、「線形増幅」という用語は、反応中の標的核酸の量に線形に比例する標的核酸の増加を生じるように設計されている増幅機構を指す。例えば、転写関連反応を使用してDNA標的から複数のRNAコピーが作製され得、コピー数の増加は、線形因子(例えば、鋳型の開始コピー×100)によって表され得る。いくつかの実施形態では、多相増幅手順における第1相線形増幅は、第2相増幅反応が始まる前に、標的核酸鎖またはその補体の開始数を少なくとも10倍、例えば、少なくとも100倍、または10~1,000倍増加させる。線形増幅系の例は、“T7-based Linear Amplification of DNA”(TLAD、Liu et al.,BMC Genomics,4:Art.No.19,May 9,2003を参照されたい)である。他の方法は、例えば、米国特許第9,139,870号から既知であるか、または本明細書に開示されている。したがって、「線形増幅」という用語は、標的核酸配列の指数関数的増幅をもたらさない増幅反応を指す。「線形増幅」という用語は、逆転写(RT)-PCRの第1の鎖の合成ステップのようにRNA分子の単一cDNA分子への転写などの、核酸鎖の単一コピーを単純に作製する方法を指すものではない。
【0170】
本明細書で使用される場合、「指数関数的増幅」という用語は、反応中の標的核酸の量に幾何学的に比例する標的核酸の増加を生じるように設計されている核酸増幅を指す。例えば、PCRは、あらゆる元の標的鎖および存在するあらゆる合成鎖に対して、1つのDNA鎖を産生する。同様に、転写関連増幅は、あらゆる元の標的鎖およびその後に合成されるあらゆる鎖に対して、複数のRNA転写物を産生する。合成された鎖がその後の増幅ラウンドにおいて鋳型として使用されるため、増幅は、指数関数的である。増幅反応は、増幅反応がそのような増加を生じるように設計されている限り、指数関数的増幅とみなされる指数関数的に増幅する量の核酸を実際に産生する必要はない。
【0171】
「転写関連増幅」または「転写媒介増幅」(TMA)は、RNAポリメラーゼを使用して、核酸鋳型から複数のRNA転写物を産生する核酸増幅を指す。これらの方法は一般に、RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、リボヌクレオシド三リン酸、およびプロモーター配列、例えば、T7プロモーターを含む鋳型相補的オリゴヌクレオチドを用い、任意に1つ以上の他のオリゴヌクレオチドを含み得る。T7プロモーター含有オリゴマーが使用される場合、それは、「T7プライマー」または「T7オリゴマー」と呼ばれることがあり、他のプライマー/オリゴマーは、「非T7」または「NT7」プライマー/オリゴマーと呼ばれることがある。TMA法および単一プライマー転写関連増幅法は、本明細書に記載のようにC1orf43標的配列の検出に使用される増幅法の実施形態である。転写関連増幅のバリエーションは、以前に詳細に開示されたように当該技術分野において周知である(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,868,105号、同第5,124,246号、同第5,130,238号、同第5,399,491号、同第5,437,990号、同第5,554,516号、および同第7,374,885号、ならびに国際特許出願公開第WO88/01302号、同第WO88/10315号、および同第WO95/03430号を参照されたい)。当業者は、開示された組成物が、ポリメラーゼによるオリゴマー配列の伸長に基づく増幅方法で使用され得ることを理解するであろう。
【0172】
本明細書で使用される場合、「リアルタイムTMA」という用語は、リアルタイム検出を通して監視される標的核酸の単一プライマー転写媒介増幅(「TMA」)を指す。
【0173】
本明細書で使用される場合、「アンプリコン」または「増幅産物」という用語は、標的配列内に含まれる配列に相補性または相同である増幅手順の間に生成される核酸分子を指す。アンプリコンの相補的または相同的配列は、本明細書において「標的特異的配列」と呼ばれることがある。本開示の増幅オリゴマーを使用して生成されたアンプリコンは、非標的特異的配列を含み得る。アンプリコンは、二本鎖または一本鎖であり得、DNA、RNA、またはその両方を含むことができる。例えば、DNA依存性RNAポリメラーゼは、転写媒介増幅手順中に二本鎖DNAから一本鎖アンプリコンを転写する。これらの一本鎖アンプリコンは、RNAアンプリコンであり、増幅オリゴマーがどのように構成されるかに応じて、二本鎖複合体のいずれかの鎖であり得る。したがって、アンプリコンは、一本鎖RNAであり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼは、RNA鋳型に相補的であるDNA鎖を合成する。したがって、アンプリコンは、二本鎖DNAおよびRNAハイブリッドであり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼは、しばしばRNase活性を含むか、またはRNA鎖を分解するRNaseと併せて使用される。したがって、アンプリコンは、一本鎖DNAであり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性DNAポリメラーゼは、DNA鋳型から相補的なDNA鎖を合成する。したがって、アンプリコンは、二本鎖DNAであり得る。RNA依存性RNAポリメラーゼは、RNA鋳型からRNAを合成する。したがって、アンプリコンは、二本鎖RNAであり得る。DNA依存性RNAポリメラーゼは、転写とも称される二本鎖DNA鋳型からRNAを合成する。したがって、アンプリコンは、一本鎖RNAであり得る。アンプリコンおよびアンプリコンを生成するための方法は、当業者に既知である。本明細書における便宜上、RNAの一本鎖またはDNAの一本鎖は、本開示の増幅オリゴマーの組み合わせによって生成されたアンプリコンを表し得る。そのような表現は、アンプリコンを示された表現に限定することを意味しない。本開示を有する当業者は、増幅オリゴマーおよびポリメラーゼ酵素を使用して、全て本開示の趣旨および範囲内にある多くのタイプのアンプリコンのうちのいずれかを生成するであろう。
【0174】
「検出プローブ」、「検出オリゴヌクレオチド」、「プローブオリゴマー」、および「検出プローブオリゴマー」は、互換的に使用されて、ハイブリダイゼーションを促進する条件下で、核酸中または増幅核酸中の標的配列に特異的にハイブリダイズして、標的配列または増幅された核酸の検出を可能にする、核酸オリゴマーを指す。検出は、直接的(例えば、その標的配列に直接ハイブリダイズされたプローブ)または間接的(例えば、中間分子構造を介してその標的に結合されたプローブ)のいずれかであってもよい。検出プローブは、DNA、RNA、それらの類似体、またはそれらの組み合わせ(例えば、DNA/RNAキメラ)であってもよく、それらは、標識されていてもよく、または標識されていなくてもよい。検出プローブは、例えば2’-O-メチル結合などの代替骨格結合をさらに含み得る。検出プローブの「標的配列」は、一般に、標準的な塩基対合によってプローブオリゴマーの少なくとも一部分に特異的にハイブリダイズする、より大きい核酸配列内のより小さい核酸配列領域を指す。検出プローブは、標的特異的配列、およびプローブの三次元立体配座に寄与する他の配列を含み得る(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,118,801号、同第5,312,728号、同第6,849,412号、同第6,835,542号、同第6,534,274号、および、同第6,361,945号、ならびに米国特許出願公開第2006/0068417号を参照されたい)。
【0175】
本明細書で使用される場合、「線状」検出プローブ、オリゴマー、またはオリゴヌクレオチドは、分子内結合によって保持される立体配座を実質的に形成しない検出オリゴマーであり、例えば、その長さの実質的に全てに沿ってその標的配列にハイブリダイズするように構成されており、および/またはヘアピンもしくは他の自己ハイブリダイズ二次構造を形成することができる、その5’および3’末端に、またはその近くに3つ以上のヌクレオチドの自己相補的セグメントを欠く(末端7、6、5、または4ヌクレオチドなどが、3つの連続した自己相補的ヌクレオチドを含まない)検出オリゴマーである。
【0176】
本明細書で使用される場合、「標識」は、検出される、または検出可能なシグナルをもたらすプローブに直接的または間接的に結合された部分または化合物を指す。直接的標識化は、共有結合または非共有相互作用、例えば、水素結合、疎水性およびイオン性相互作用、またはキレートもしくは配位錯体の形成を含む、標識をプローブに連結する結合または相互作用を通して起こり得る。間接的標識化は、直接的または間接的に標識され、かつ検出可能なシグナルを増幅し得る架橋部分または「リンカー」、例えば、結合対メンバー、抗体または追加のオリゴマーの使用を通して起こり得る。標識としては、放射性核種、リガンド(例えば、ビオチン、アビジン)、酵素もしくは酵素基質、反応基、または発色団(例えば、検出可能な色を付与する色素、粒子、もしくはビーズ)、発光化合物(例えば、生物発光、リン光、または化学発光標識)、またはフルオロフォアが挙げられる。標識は、混合物中の結合標識プローブが非結合標識プローブとは異なる検出可能な変化、例えば、不安定性または特異的な分解特性を示す均質アッセイにおいて検出可能であり得る。「均質な検出可能な標識」は、未結合形態の標識または標識プローブから結合したものを物理的に除去することなく検出され得る(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,283,174号、同第5,656,207号、および同第5,658,737号を参照されたい)。標識は、化学発光化合物、例えば、標準AEを含むアクリジニウムエステル(「AE」)化合物および誘導体を含む(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,656,207号、同第5,658,737号、および同第5,639,604号を参照されたい)。標識を核酸に結合させ、標識を検出する合成および方法は、周知である。(例えば、参照により本明細書に組み込まれるSambrook et al.Molecular Cloning.A Laboratory Manual,2nd ed.(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Habor,NY,1989),Chapter 10を参照されたい。)また、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,658,737号、同第5,656,207号、同第5,547,842号、同第5,283,174号、および同第4,581,333号も参照されたい)。2つ以上の標識、および2つ以上の種類の標識が特定のプローブ上に存在し得るか、または検出は、各プローブが検出可能なシグナルを生じさせる化合物で標識されているプローブの混合物を使用し得る(例えば、参照により各々が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,180,340号および同第6,350,579号を参照されたい)。
【0177】
「捕捉プローブ」、「捕捉オリゴヌクレオチド」、「捕捉オリゴマー」、「標的捕捉オリゴマー」、および「捕捉プローブオリゴマー」は、標準的な塩基対合によって標的核酸中の標的配列に特異的にハイブリダイズし、固定化プローブ上の結合パートナーに結合して標的核酸を支持体に捕捉する、核酸オリゴマーを指すために互換的に使用される。捕捉オリゴマーの一例は、2つの結合領域:通常は同じオリゴマー上の配列結合領域(例えば、標的部位)および固定化プローブ結合領域を含むが、2つの領域は、1つ以上のリンカーによって互いに結合した2つの異なるオリゴマー上に存在し得る。捕捉オリゴマーの別の実施形態は、標的核酸に非特異的に結合し、それを支持体上の固定化プローブに結合するためのランダムもしくは非ランダムポリ-GU、ポリ-GT、またはポリU配列を含む標的配列結合領域を使用する。
【0178】
本明細書で使用される場合、「固定化オリゴヌクレオチド」、「固定化プローブ」、「固定化結合パートナー」、「固定化オリゴマー」、または「固定化核酸」とは、捕捉オリゴマーを支持体に直接または間接的に結合する核酸結合パートナーを指す。支持体に結合した固定化プローブは、試料中の未結合材料からの捕捉プローブ結合標的の分離を容易にする。固定化プローブの一実施形態は、試料中の未結合材料からの結合標的配列の分離を容易にする、支持体に結合したオリゴマーである。支持体は、ニトロセルロース、ナイロン、ガラス、ポリアクリレート、混合ポリマー、ポリスチレン、シラン、ポリプロピレン、金属、または他の組成物で作られてもよく、その一実施形態が磁気誘引性粒子である、既知の材料、例えば、マトリクスおよび溶液中で遊離している粒子を含み得る。支持体は、固定化プローブが直接的に(共有結合、キレート化、もしくはイオン相互作用を介して)、または間接的に(1つ以上のリンカーを介して)結合している単分散磁性球体(例えば、均一サイズ+5%)であってもよく、プローブと支持体との間の結合または相互作用は、ハイブリダイゼーション条件下で安定である。
【0179】
「試料調製」は、試料中に存在する核酸のその後の増幅および/または検出のために試料を処理する任意のステップもしくは方法を指す。試料は、標的核酸が少数成分である成分の複合体混合物であり得る。試料調製は、より大きい体積の試料からの空中もしくは水性の粒子の濾過、または標準的な微生物学的方法を使用することによる試料からの微生物の単離などによって、より大きい試料体積から微生物または核酸などの成分を濃縮する任意の既知の方法を含み得る。試料調製は、濾過、遠心分離、または吸着を使用することなどによって、細胞内成分を実質的に水性または有機の相に放出するための細胞成分の物理的破壊および/または化学的溶解、ならびに破片の除去を含み得る。試料調製は、標的核酸を選択的または非特異的に捕捉し、それを他の試料成分から分離する核酸オリゴヌクレオチドの使用を含み得る(例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,110,678号および国際特許出願公開第WO2008/016988号に記載されるように)。
【0180】
「分離すること」または「精製すること」とは、試料の1つ以上の成分が他の試料成分から除去または分離されることを意味する。試料成分は、通常、細胞フラグメント、タンパク質、炭水化物、脂質、および他の核酸も含み得る、一般に水性の溶液相中の標的核酸を含む。「分離すること」または「精製すること」は、精製の程度を含意しない。典型的には、分離することまたは精製することは、他の試料成分から標的核酸の少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも95%を除去する。
【0181】
本明細書で使用される場合、「TTime」、「出現時間」、および「出現の時間」という用語は、互換性があり、アッセイデータのリアルタイムプロットにおける閾値時間またはシグナルの出現の時間を表す。TTime値は、アンプリコン産生を示す特定の閾値がリアルタイム増幅反応において過ぎる時間を推定する。TTimeならびにTTime値を計算および使用するためのアルゴリズムは、Lightら、米国特許出願公開第2006/0276972号の段落番号[0517]~[0538]に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。曲線あてはめ手順が、正規化されバックグラウンド補正されたデータに適用される。曲線あてはめは、所定の下限と上限との間のデータの一部分に対してのみ実施される。データに適合する曲線を見つけた後の目的は、曲線またはその投影が所定の閾値と交差する点に対応する時間を推定することである。一実施形態では、正規化データの閾値は、0.11である。上限および下限は、曲線が様々な対照データセットに適合する範囲が、所与の閾値に関連する時間の最小の変動性を示すように経験的に決定される。例えば、一実施形態では、下限は、0.04であり、上限は、0.36である。曲線は、下限を下回る第1のデータ点から上限を超える第1のデータ点まで延在するデータに適合する。次に、適合の勾配が統計的に有意であるかどうかの決定がなされる。例えば、一次係数のp値が0.05より小さい場合、適合は、有意とみなされ、処理が続行される。そうでなければ、処理は停止する。あるいは、データの有効性は、R2値によって決定され得る。線形曲線y=mx+bの傾きmおよび切片bが、近似曲線に対して決定される。その情報により、TTimeは、以下のように決定され得る。TTime=(閾値-b)/m。
【0182】
特に特許請求の範囲における「配列番号Xの配列」への言及は、他に示されない限り、対応する配列表の記載の塩基配列を指し、骨格の同一性を必要としない(例えば、RNA、2’-O-Me RNA、またはDNA)。さらに、TおよびU残基は、他に示されない限り、配列表の記載の目的のために互換性があるとみなされるべきであり、例えば、7番目の位置の残基がTであるかUであるかにかかわらず、配列は、配列番号6と同一であるとみなされ得る。
【0183】
C.オリゴマー、組成物、およびキット
本開示は、試料からのC1orf43を増幅させる、検出する、または定量化するのに有用なオリゴマー、組成物、およびキットを提供する。
【0184】
いくつかの実施形態では、増幅オリゴマーが提供される。増幅オリゴマーは、一般に、例えば、C1orf43核酸に特異的にハイブリダイズするように構成された、標的ハイブリダイズ領域を含む。異なる長さおよび塩基組成のオリゴマーがC1orf43核酸を増幅させるために使用され得るが、いくつかの実施形態では、本開示におけるオリゴマーは、長さ10~60塩基、長さ14~50塩基、または長さ15~40塩基の標的ハイブリダイズ領域を有する。
【0185】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の増幅オリゴマーは、標的ハイブリダイズ配列に対して5’に位置し、かつC1orf43標的核酸と非相補的であるプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーである。例えば、C1orf43標的領域の増幅のための本明細書に記載のオリゴマーの組み合わせのいくつかの実施形態では、上記の増幅オリゴマーは、標的ハイブリダイズ配列に対して5’のプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーである。あるいは、増幅オリゴマーは、プロモーター配列を含むプロモータープロバイダーであり得る。特定の実施形態では、プロモーター配列は、例えば、配列番号58に示される配列を有するT7プロモーター配列などのT7 RNAポリメラーゼプロモーター配列である。いくつかの実施形態では、(+)-鎖(コード鎖)C1orf43配列にハイブリダイズする標的ハイブリダイズ配列を含む、少なくとも1つ、例えば、2つ、3つ、または4つのプロモータープライマーが提供される。
【0186】
(+)鎖(コード鎖)C1orf43配列にハイブリダイズする例示的な標的ハイブリダイズ配列は、配列番号27、29、31、および33である。(+)鎖(コード鎖)C1orf43配列にハイブリダイズする例示的なプロモーター-プライマーは、配列番号26、28、30、および32である。
【0187】
いくつかの実施形態では、増幅オリゴマーは、プロモータープライマーではないか、またはプロモーター配列を含まない。例えば、PCRベースのアプローチでは、プライマーは一般に、プロモータープライマーではなく、TMAベースのアプローチでは、プロモータープライマーではない少なくとも1つのプライマーが、典型的には使用される(一方で、少なくとも1つのプロモータープライマーも使用される)。いくつかの実施形態では、(-)-鎖(鋳型鎖)C1orf43配列にハイブリダイズする標的ハイブリダイズ配列を含む、少なくとも1つ、例えば、2つ、3つ、または4つの、プロモータープライマーではない増幅オリゴマーが提供される。
【0188】
(-)鎖(鋳型鎖)C1orf43配列にハイブリダイズする例示的な標的ハイブリダイズ配列は、配列番号34、35、36、37、および38である。
【0189】
上述の増幅オリゴマーは、例えば、配列番号40の配列、配列番号41の配列、または配列番号42の配列の少なくとも30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または144ヌクレオチドなどのC1orf43配列を含むアンプリコンを産生するように構成された、増幅反応において使用することができる。
【0190】
それらの配列に関するものも含めて、増幅オリゴマーの様々な実施形態が、上記の要約に開示されており、それらのいずれも、この節で上述した特徴と実行可能な範囲で組み合わされ得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプローブオリゴマーが提供される。相補的増幅配列にハイブリダイズする検出プローブのいくつかの実施形態は、DNAもしくはRNAオリゴマー、またはDNAとRNAヌクレオチドとの組み合わせを含有するオリゴマー、または修飾骨格を用いて合成されたオリゴマー、例えば、1つ以上の2’-メトキシ置換リボヌクレオチドを含むオリゴマーであり得る。増幅されたC1orf43配列の検出に使用されるプローブは、非標識で、間接的に(例えば、プローブ上の部分への別の結合パートナーの結合によって)検出されてもよく、または様々な検出可能な標識で標識されてもよい。検出プローブオリゴマーは、核酸骨格中の1つ以上の結合において2’-メトキシ骨格を含み得る。
【0191】
いくつかの実施形態では、本開示による検出プローブオリゴマーは、標識をさらに含む。特に好適な標識は、検出可能な光シグナルを放出する化合物、例えば、均一な混合物中で検出され得るフルオロフォアまたは発光(例えば、化学発光)化合物を含む。1つより多い標識、および1つより多くの種類の標識が特定のプローブ上に存在し得るか、または検出は、各プローブが検出可能なシグナルを生じる化合物で標識されているプローブの混合物の使用に頼り得る(例えば、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,180,340号および同第6,350,579号を参照されたい)。標識は、共有結合、キレート化、およびイオン相互作用を含む様々な手段によってプローブに付着させることができるが、いくつかの実施形態では、標識は共有結合的に付着させる。例えば、いくつかの実施形態では、検出プローブは、例えばアクリジニウムエステル(AE)化合物などの付着された化学発光標識を有し(例えば、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,185,439号、同第5,639,604号、同第5,585,481号、および同第5,656,744号を参照されたい)、これは、典型的な変形形態において、非ヌクレオチドリンカーによってプローブに付着される(例えば、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,585,481号、同第5,656,744号、および同第5,639,604号を参照されたい)。
【0192】
本開示による検出プローブオリゴマーは、非標的ハイブリダイズ配列をさらに含み得る。いくつかの用途において、少なくともある程度の自己相補性を示すプローブは、検出前にハイブリダイズしていないプローブの除去を最初に必要とせずに試験試料中のプローブ:標的二本鎖の検出を容易にするために望ましい。そのような検出プローブの具体的な実施形態は、例えば、一般にヘアピンと呼ばれる立体配座などの、分子内ハイブリダイゼーションによって保持される立体配座を形成するプローブを含む。特に好適なヘアピンプローブは、「分子トーチ」(例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,849,412号、同第6,835,542号、同第6,534,274号、および第6,361,945号を参照されたい)、ならびに「分子ビーコン」(例えば、Tyagi et al.、上記、米国特許第5,118,801号および米国特許第5,312,728号、上記を参照されたい)を含む。
【0193】
さらに他の実施形態では、検出プローブは、分子内結合によって保持される立体配座を実質的に形成しない線状オリゴマーである。いくつかの実施形態では、線状検出プローブは、上述のようにAEを含む。線状検出プローブを含む、AEを含む検出プローブは、二重反応速度アッセイ(DKA)でフラッシャープローブまたはグローワープローブとして機能することができる。フラッシャーおよびグローワープローブならびに二重反応速度アッセイの説明については、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,840,873号を参照されたい。
【0194】
非標的ハイブリダイズ配列を含む検出オリゴマーの例として、「分子ビーコン」として称される構造は、標的相補配列、標的核酸配列の非存在下でプローブを閉鎖立体配座で保持する親和性対(または核酸アーム)、およびプローブが閉鎖立体配座であるときに相互作用する標識対を有する核酸分子を含む。標的核酸と標的相補的配列とのハイブリダイゼーションは、親和性対のメンバーを分離し、それによりプローブを開放立体配座にシフトさせる。開放立体配座へのシフトは、例えば、フルオロフォアおよび消光剤(例えば、DABCYLおよびEDANS)であり得る標識対の相互作用の減少により検出可能である。分子ビーコンは、米国特許第5,925,517号に十分に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。C1orf43核酸配列を検出するために有用な分子ビーコンは、本明細書に開示されるプローブ(例えば、標的ハイブリダイズ)配列のうちの1つのいずれかの末端にフルオロフォアを含む第1の核酸アームおよび消光剤部分を含む第2の核酸アームを付加することによって作り出すことができる。この構成では、本明細書に開示されるC1orf43特異的プローブ配列は、得られる分子ビーコンの標的相補的「ループ」部分として機能し、一方、プローブの自己相補的「アーム」は、プローブの「ステム」部分を表す。
【0195】
本開示と併せて使用され得る自己相補的ハイブリダイゼーションアッセイプローブの別の例は、一般に「分子トーチ」と呼ばれる(時には単にトーチと呼ばれる)構造である。これらの自己報告プローブは、結合領域(例えば、-(CH2)9-リンカー)によって接続され、所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件下で互いにハイブリダイズする、自己相補性の異なる領域(造語「標的結合ドメイン」および「標的閉鎖ドメイン」)を含むように設計されている。適切な標的または変性条件に曝露されると、分子トーチの2つの相補的領域(完全にまたは部分的に相補的であり得る)が融解し、所定のハイブリダイゼーションアッセイ条件が回復したときに標的結合ドメインが標的配列へのハイブリダイゼーションに利用可能になる。分子トーチは、標的結合ドメインが標的閉鎖ドメインよりも標的配列へのハイブリダイゼーションを促進するように設計されている。分子トーチの標的結合ドメインおよび標的閉鎖ドメインは、分子トーチが標的核酸にハイブリダイズするときとは対照的に、分子トーチが自己ハイブリダイズするときには異なるシグナルが生じるように位置付けられた相互作用標識(例えば、蛍光/消光剤)を含み、それにより、それに関連する実行可能な標識を有するハイブリダイズしていないプローブの存在下で試験試料中のプローブ:標的二本鎖を検出することを可能にする。分子トーチは、米国特許第6,361,945号に十分に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0196】
いくつかの実施形態における分子トーチおよび分子ビーコンは、相互作用的な対の検出可能な標識で標識されている。相互作用可能な対の標識のメンバーである検出可能な標識の例には、FRETまたは非FRETエネルギー移動機構によって互いと相互作用するものが含まれる。蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)は、熱エネルギーへの変換なく、かつ供与体および受容体が動的衝突を起こすことなく、原子間距離よりもかなり長い距離にわたる、発色団間の共鳴相互作用による、吸収部位からその分子または分子系におけるその利用部位へのエネルギー量子の無放射伝達を含む。「供与体」は、最初にエネルギーを吸収する部分であり、「受容体」は、その後にエネルギーが伝達される部分である。FRETに加えて、励起エネルギーが供与体から受容体分子に伝達され得る少なくとも3つの他の「非FRET」エネルギー移動プロセスがある。
【0197】
2つの標識が十分に接近して保持されて、1つの標識によって発せられたエネルギーが第2の標識によって受容または吸収され得る場合、FRET機構または非FRET機構にかかわらず、2つの標識は、互いに「エネルギー移動関係」にあると言われる。これは、例えば、分子ビーコンがステム二本鎖の形成によって閉鎖状態に維持され、プローブの一方のアームに付着したフルオロフォアからの蛍光発光が反対側のアーム上の消光剤部分によって消光される場合である。
【0198】
開示された分子トーチおよび分子ビーコンのための例示的な標識部分には、フルオロフォアおよび蛍光消光特性を有する第2の部分(すなわち、「消光剤」)が含まれる。この実施形態では、特性シグナルは、特定の波長の蛍光である可能性が高いものの、代替的に可視光シグナルであってもよい。蛍光が関与する場合、発光の変化は、いくつかの実施形態では、FRETによるものか、または放射エネルギー移動もしくは非FRETモードによるものである。閉鎖状態の一対の相互作用標識を有する分子ビーコンが適切な周波数の光によって刺激されると、非常に低い可能性がある第1のレベルで、蛍光シグナルが発生する。この同じプローブが開放状態にあり、適切な周波数の光によって刺激されると、フルオロフォア部分と消光剤部分は、互いに十分に分離され、それらの間のエネルギー移動は、実質的に排除される。その条件下で、消光剤部分は、フルオロフォア部分からの蛍光を消光することができない。フルオロフォアが適切な波長の光エネルギーによって刺激されると、第1のレベルより高い第2のレベルの蛍光シグナルが発生する。2つの蛍光レベル間の差は、検出可能かつ測定可能である。このようにフルオロフォア部分および消光剤部分を使用すると、分子ビーコンは、「開放」立体配座において「オン」になるだけであり、プローブが容易に検出可能なシグナルを発することによって標的に結合することを示す。プローブの立体配座状態は、標識部分間の相互作用を調節することによってプローブから発生したシグナルを変化させる。
【0199】
本開示に関連して使用され得る供与体/受容体標識対の例は、FRETを非FRET対と区別することを試みることなく、フルオレセイン/テトラメチルローダミン、IAEDANS/フルオロセイン、EDANS/DABCYL、クマリン/DABCYL、フルオレセイン/フルオレセイン、BODIPY FL/BODIPY FL、フルオレセイン/DABCYL、ルシファーイエロー/DABCYL、BODIPY/DABCYL、エオシン/DABCYL、エリスロシン/DABCYL、テトラメチルローダミン/DABCYL、Texas Red/DABCYL、CY5/BH1、CY5/BH2、CY3/BH1、CY3/BH2、およびフルオレセイン/QSY7色素が含まれる。当業者であれば、供与体色素と受容体色素が異なる場合、受容体の増感蛍光の出現または供与体蛍光の消光によって、エネルギー移動が検出され得ることを理解するであろう。供与体種と受容体種が同じである場合、エネルギーは、結果として生じる蛍光偏光解消によって検出され得る。DABCYLおよびQSY7色素などの非蛍光受容体は、直接(すなわち、非増感)受容体励起から生じるバックグラウンド蛍光の潜在的な問題を有利に排除する。供与体-受容体対の一方のメンバーとして使用され得る例示的なフルオロフォア部分には、フルオレセイン、ROX、およびCY色素(例えば、CY5)が含まれる。供与体-受容体対の他方のメンバーとして使用され得る例示的な消光剤部分には、DABCYLおよびBiosearch Technologies,Inc.(Novato,Calif.)から入手可能なBLACK HOLE QUENCHER部分が含まれる。
【0200】
核酸ポリメラーゼによって伸長されることを意図しないオリゴマー、例えば、プローブオリゴマーおよび捕捉オリゴマーは、増幅反応においてオリゴマーの酵素媒介伸長を防止するために3’OHを置き換えるブロッカー基を含み得る。例えば、いくつかの実施形態において増幅中に存在するブロック化増幅オリゴマーおよび/または検出プローブは、官能性3’OHを有さず、その代わりに3’末端またはその付近に位置する1つ以上のブロッキング基を含む。3’末端付近のブロッキング基は、いくつかの実施形態において、3’末端から5残基以内であり、ポリメラーゼのオリゴマーへの結合を制限するのに十分に大きく、他の実施形態は、3’末端に共有結合したブロッキング基を含有する。多くの異なる化学基、例えば、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、アルカン-ジオールジデオキシヌクレオチド残基、およびコルジセピンが、3’末端をブロックするために使用され得る。
【0201】
異なる長さおよび塩基組成のオリゴマーがC1orf43核酸を検出するために使用され得るが、本開示におけるプローブのいくつかの実施形態は、10~60塩基の長さ、または14~50塩基の長さ、または15~30塩基の長さである。上述のアンプリコンに特異的にハイブリダイズするように構成されたプローブオリゴマーが提供され得る。
【0202】
C1orf43検出オリゴマーの例示的な標的ハイブリダイズ配列は、配列番号15、17、19、21、23、25、および59~72である。C1orf43アンプリコンを検出するための例示的な分子トーチ配列は、配列番号16、18、および20である(例えば、リンカーおよび標識を含む配列表に記載された特徴を含む)。C1orf43アンプリコンを検出するための例示的な分子ビーコン配列は、配列番号22および24である(例えば、標識を含む配列表に記載された特徴を含む)。例示的な線状検出プローブ配列は、配列番号15および59~72である。このような線状検出プローブ配列は、例えば、ハイブリダイゼーション保護および/または二重反応速度アッセイ形式での使用に適している。配列番号69は、DKAにおけるグローワープローブとしての使用に好適な例示的な配列である。配列番号15、59、68、および70は、DKAにおけるフラッシャープローブとしての使用に好適な例示的な配列である。
【0203】
その配列に関するものも含めて、プローブオリゴマーの様々な実施形態が、上記の要約に開示されており、それらのいずれも、この節で上述した特徴と実行可能な範囲で組み合わせることができる。
【0204】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの捕捉オリゴマー、例えば、2つ、3つ、または4つの捕捉オリゴマーが提供される。2つ以上の捕捉オリゴマーが存在する場合、それらの標的ハイブリダイズ配列は、互いと異なることが理解される。1つ以上の捕捉オリゴマーは、C1orf43核酸に特異的にハイブリダイズするように構成された標的ハイブリダイズ配列、例えば、10~60個の塩基の長さ、または14~50個の塩基の長さ、または15~30個の塩基の長さのものを含む。例えば、具体的な実施形態では、少なくとも1つの捕捉プローブは、配列番号5、7、9、11、または13の標的ハイブリダイズ配列を有する。標的ハイブリダイズ配列は、固定化プローブに結合する配列または部分、例えば、ビーズなどの固体基質に付着したオリゴマーに共有結合している。
【0205】
より具体的な実施形態では、捕捉オリゴマーは、C1orf43標的配列に相補的ではないが、固定化結合パートナー(例えば、固定化プローブ)の配列に特異的にハイブリダイズするテール部分(例えば、3’テール)を含み、それにより、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,110,678号に以前に記載されるように、標的核酸が他の試料成分から分離されることを可能にする部分として役立つ。任意の配列がテール領域内で使用され得、これは、5~50ntの長さであることができ、ある特定の実施形態は、少なくとも10nt、例えば、10~40nt(例えば、A10~A40)、例えば、約14~33nt(例えば、A14~A30またはT3A14~T3A30)の実質的にホモポリマーのテール(「ポリ-N配列」)を含み、これは、固体支持体、例えば、マトリクスまたは粒子に付着した相補的固定化配列(例えば、ポリ-T)に結合する。例えば、3’テールを含む捕捉プローブの具体的な実施形態では、少なくとも1つの捕捉プローブは、配列番号4、6、8、10、または12の配列を有する。
【0206】
その配列に関するものも含めて、捕捉オリゴマーの様々な実施形態が、上記の要約に開示されており、それらのいずれも、この節で上述した特徴と実行可能な範囲で組み合わせることができる。
【0207】
例えば、条件が増幅に適していたことを立証することによって、陰性結果が有効であることを確認するために、内部対照オリゴマーが提供され得る。対照増幅オリゴマーによって増幅され得る対照鋳型もまた提供され得る。対照鋳型は既知のプロトコルに従って調製することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,785,844号を参照すると、これは、HIV-1配列の一部分と内部対照プローブによって標的化される特有の配列とを含有するインビトロで合成された転写物からなる内部対照を記載する。
【0208】
本開示のある特定の態様では、試料中のC1orf43核酸の存在または非存在を決定するため、またはC1orf43核酸を定量化するために、少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせが提供される。いくつかの実施形態では、C1orf43核酸は、ヒトC1orf43核酸である。いくつかの実施形態では、C1orf43核酸は、ヒトC1orf43 mRNAなどのmRNAである。いくつかの実施形態では、オリゴマーの組み合わせは、例えば、配列番号1、3、39、40、41、または42の配列を有する、C1orf43標的核酸の標的領域を増幅するのに好適な少なくとも2つの増幅オリゴマーを含む。このような実施形態では、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、センス配向(「センスTHS」)の標的ハイブリダイズ配列を含み、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、アンチセンス配向(「アンチセンスTHS」)の標的ハイブリダイズ配列を含み、センスTHSおよびアンチセンスTHSは、それぞれ、C1orf43配列内の標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成されている。標的ハイブリダイズ配列は、アンチセンスTHSによって標的化される配列がセンスTHSによって標的にされる配列の下流に位置するように選択される(すなわち、少なくとも2つの増幅オリゴマーは、それらが増幅される標的領域に隣接するように配置される)ことが理解される。
【0209】
オリゴマーは、上記の要約に示されるように、例えば、第1の増幅オリゴマー、第2の増幅オリゴマー、プローブオリゴマー、捕捉オリゴマーのうちの2つ、3つ、または4つを含む、様々な組み合わせ(例えば、キットまたは組成物)で提供することができ、例えば、少なくとも1つの第1の増幅オリゴマーと少なくとも1つの捕捉オリゴマーとの組み合わせ;第1の増幅オリゴマーと第2の増幅オリゴマーとの組み合わせ、任意に、プローブオリゴマーをさらに含むもの;または少なくとも1つの捕捉オリゴマー、第1の増幅オリゴマー、および第2の増幅オリゴマーの組み合わせ、任意にプローオリゴマーを含むものである。
【0210】
いくつかの実施形態では、オリゴマーの組み合わせは、以下の実施例のいずれかに記載されるように、または実施例に記載される個々の反応において提供される。
【0211】
試料中のC1orf43標的核酸の存在もしくは不存在を決定するため、またはその量を定量化するための反応混合物もまた、本開示によって提供される。本開示による反応混合物は、以下のうちの少なくとも1つ以上を含む:C1orf43標的核酸の増幅のための本明細書に記載されるオリゴマーの組み合わせ;C1orf43標的核酸を精製するための、本明細書に記載される捕捉プローブオリゴマー;およびC1orf43増幅産物の存在または非存在を判定するための、本明細書に記載される検出プローブオリゴマー。いくつかの実施形態では、上記の任意のオリゴマーの組み合わせが反応混合物中に存在する。反応混合物は、例えば、捕捉プローブ核酸のアレイなどの多くの任意の成分をさらに含んでもよい。増幅反応混合物に関して、反応混合物は、典型的には、例えば、緩衝液、塩溶液、適切な三リン酸ヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dGTP、ならびにdTTP、および/またはATP、CTP、GTPならびにUTP)、および/または酵素(例えば、逆転写酵素および/もしくはRNAポリメラーゼ)などのインビトロ増幅を実施するのに適した他の試薬を含み、典型的には、C1orf43標的核酸が存在しても存在しなくてもよい試験試料成分を含む。加えて、増幅オリゴマーの組み合わせと共に検出プローブを含む反応混合物については、反応混合物のための増幅オリゴマーおよび検出プローブオリゴマーの選択は、共通の標的領域によって連結される(すなわち、反応混合物は、反応混合物の増幅オリゴマーの組み合わせによって増幅可能な配列に結合するプローブを含むであろう)。
【0212】
本明細書に記載の方法を実施するためのキットもまた、本開示によって提供される。本開示によるキットは、以下のうちの少なくとも1つ以上を含む:C1orf43標的核酸の増幅のための本明細書に記載される増幅オリゴマーの組み合わせ;C1orf43標的核酸を精製するための、本明細書に記載される少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマー;およびC1orf43増幅産物の存在または非存在を判定するための、本明細書に記載される少なくとも1つの検出プローブオリゴマー。いくつかの実施形態では、上記の任意のオリゴマーの組み合わせがキット中に存在する。キットは、例えば、捕捉プローブ核酸のアレイなどの多くの任意の成分をさらに含んでもよい。キット中に存在し得る他の試薬は、緩衝液、塩溶液、適切な三リン酸ヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、ならびに/またはATP、CTP、GTPおよびUTP)、ならびに/または酵素(例えば、逆転写酵素および/もしくはRNAポリメラーゼ)などのインビトロ増幅を実行するのに好適な他の試薬を含む。本明細書に記載のオリゴマーは、様々な異なる実施形態で包装され得、当業者は、本開示が多くの異なるキット構成を包含することを理解するであろう。加えて、増幅オリゴマーの組み合わせと共に検出プローブを含むキットについては、キットのための増幅オリゴマーおよび検出プローブオリゴマーの選択は、共通の標的領域によって連結される(すなわち、キットは、キットの増幅オリゴマーの組み合わせによって増幅可能な配列に結合するプローブを含むであろう)。ある特定の実施形態では、キットは、本開示による方法を実施するための1組の使用説明書をさらに含み、使用説明書は、添付文書および/またはキットもしくはその構成要素の包装に関連し得る。
【0213】
D.方法および使用
本明細書に開示されるあらゆる方法が、本方法の目的に向けられた本方法に関与する材料の対応する使用の開示としても理解されるべきである。C1orf43配列を含むオリゴマーのうちのいずれか、およびこのようなオリゴマーを含む任意の組み合わせ(例えば、キットおよび組成物)はまた、C1orf43の検出または定量化における使用、およびC1orf43の検出または定量化のための組成物の調製における使用のために開示されるものとして理解されるべきである。
【0214】
大まかにいえば、方法は、以下の構成要素のうちの1つ以上を含むことができる:C1orf43核酸が捕捉オリゴマー、および任意に初期増幅オリゴマーへアニールされる標的捕捉;捕捉オリゴマーと関連しない材料を除去するための単離、例えば、洗浄;線形増幅;指数関数的増幅;ならびに指数関数的増幅を用いてリアルタイムで実施され得るアンプリコン検出、例えば、アンプリコン定量化。ある特定の実施形態は、上記のステップの各々を伴う。ある特定の実施形態は、線形増幅なしの指数関数的増幅を伴う。ある特定の実施形態は、洗浄、単離、および線形増幅を伴う。ある特定の実施形態は、指数関数的増幅およびアンプリコン検出を伴う。ある特定の実施形態は、上に列挙した構成要素のうちのいずれか2つを伴う。ある特定の実施形態は、直上に列挙したいずれか2つの構成要素、例えば、洗浄および線形増幅、または線形増幅および指数関数的増幅を伴う。
【0215】
いくつかの実施形態では、増幅は、(1)試料を、C1orf43標的核酸に対応するC1orf43核酸標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、オリゴマーが、上記のような少なくとも2つの増幅オリゴマーを含む(例えば、指数的増幅のためにセンス方向に配向された1つ以上およびアンチセンス方向に配向された1つ以上)、接触させることと;(2)インビトロでの核酸増幅反応を実行することであって、試料中に存在する任意のC1orf43標的核酸が、増幅産物を生成するための鋳型として使用される、実行することと、(3)増幅産物の存在または不在を検出し、それにより試料中のC1orf43の存在または非存在を判定すること、または試料中のC1orf43核酸の量を定量することとを含む。
【0216】
いくつかの実施形態では、増幅は、(1)試料を、C1orf43標的核酸に対応するC1orf43核酸標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させることであって、オリゴマーが、上記のような第1のアンプリコンを産生するための少なくとも2つの増幅オリゴマー(例えば、指数関数的増幅のために、センス方向に配向された1つ以上、およびアンチセンス方向に配向された1つ以上)ならびに上記のような第2のアンプリコン(例えば、指数関数的増幅のために、センス方向に配向された1つ以上、およびアンチセンス方向に配向された1つ以上)を含む、接触させることと、(2)インビトロでの核酸増幅反応を実行することであって、試料中に存在する任意のC1orf43標的核酸が、増幅産物を生成するための鋳型として使用される、実行することと、(3)第1または第2のアンプリコンの存在または不在を検出し、それにより試料中のC1orf43の存在または非存在を判定すること、または試料中のC1orf43核酸の量を定量することとを含む。
【0217】
本開示に従った検出方法は、方法のその後のステップに供される試料を得るステップをさらに含むことができる。ある特定の実施形態では、使用される試料を「得ること」は、例えば、方法の1つ以上のステップが実施される試験施設または他の場所で試料を受け取ること、および/または方法の1つ以上のステップが実施される施設内の場所から(例えば、貯蔵施設または他の保管所から)試料を検索することを含む。
【0218】
ある特定の実施形態では、方法は、例えば、捕捉ステップ前などの増幅前に、試料中の他の成分からC1orf43標的核酸を精製することをさらに含む。そのような精製は、試料中に含有される生物を他の試料成分から分離および/もしくは濃縮するか、または非核酸試料成分、例えば、タンパク質、炭水化物、塩、脂質などを除去もしくは分解する方法を含んでもよい。いくつかの実施形態では、試料中のDNAは、例えば、DNaseを用いて分解され、任意選択的、DNaseを除去もしくは不活性化するか、または分解されたDNAを除去する。
【0219】
特定の実施形態では、標的核酸を精製することは、標的核酸を捕捉して、標的核酸を他の試料成分から特異的または非特異的に分離することを含む。非特異的な標的捕捉法は、実質的に水性の混合物からの核酸の選択的沈殿、他の試料成分を除去するために洗浄される支持体への核酸の付着、またはC1orf43核酸および他の試料成分を含有する混合物から核酸を物理的に分離する他の手段を伴ってもよい。
【0220】
標的捕捉は、典型的には、ハイブリダイズ条件下で、通常、テール配列:固定化プローブ配列の二本鎖のTmよりも高い温度で、C1orf43標的配列に特異的にハイブリダイズする1つ以上の捕捉プローブオリゴマーを含有する液相混合物中で生じる。捕捉プローブテールを含む実施形態については、捕捉プローブテールが固定化プローブにハイブリダイズするようにハイブリダイズ条件を調整することによって、C1orf43標的:捕捉プローブ複合体が捕捉される。ある特定の実施形態は、常磁性ビーズなどの微粒子固体支持体を使用する。
【0221】
単離は、捕捉の後に続くことができ、固体支持体上の複合体は、他の試料成分から分離される。単離は、任意の適切な技術、例えば、C1orf43標的配列と会合した支持体を1回以上(例えば、2回または3回)洗浄して、他の試料成分および/または結合していないオリゴマーを除去することによって達成することができる。常磁性ビーズなどの微粒子固体支持体を使用する実施形態では、C1orf43標的と会合した粒子は、洗浄溶液中で懸濁され、いくつかの実施形態では磁力を使用することによって、洗浄溶液から回収され得る。取り扱いステップ数を制限するために、支持体上の複合体中のC1orf43標的配列を増幅オリゴマーと単に混合し、増幅ステップへと進めることによって、C1orf43標的核酸を増幅してもよい。
【0222】
線形増幅は、例えば、標的核酸配列を、標的核酸配列の線形増幅を支持し、その指数関数的増幅に必要とされる少なくとも1つの成分を欠失する第1の相の増幅反応混合物と接触させることによって実施され得る。いくつかの実施形態では、第1相増幅反応混合物は、逆転写酵素、ポリメラーゼ、およびそれらの組み合わせから選択される増幅酵素を含む。ポリメラーゼは、典型的には、RNA依存性DNAポリメラーゼ、DNA依存性DNAポリメラーゼ、DNA依存性RNAポリメラーゼ、およびそれらの組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、第1相増幅反応混合物は、リボヌクレアーゼ(RNase)、例えば、RNase HまたはRNase H活性を有する逆転写酵素をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1相増幅混合物は、RNase H活性を有する逆転写酵素、およびRNAポリメラーゼを含む。
【0223】
いくつかの実施形態では、第1相増幅混合物は、増幅オリゴヌクレオチドも含み得る。増幅オリゴヌクレオチドは、T7 RNAポリメラーゼなどのRNAポリメラーゼについての5’プロモーター配列、および/またはその酵素的伸長を防止するブロック化3’末端を含むことができる。加えて、第1の相の増幅混合物は、時に、所望の終点を超えた標的核酸配列の酵素的伸長を防止するためのブロッカーオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0224】
上述のように、第1相増幅反応の主要な特徴は、指数関数的増幅に必要とされる1つ以上の成分が欠けていること、および/または指数関数的増幅を示す薬剤が存在すること、および/または反応混合物の温度が指数関数的増幅の助けにならないことが理由で、指数関数的増幅反応を指示することができないことである。制限なしで、指数関数的増幅に必要とされる欠けている成分および/または阻害因子および/または反応条件は、以下の群から選択され得る:増幅オリゴヌクレオチド(例えば、RNAポリメラーゼについての5’プロモーター配列を含む増幅オリゴヌクレオチド、非プロモーター増幅オリゴヌクレオチド、またはそれらの組み合わせ)、酵素(例えば、RNAポリメラーゼなどのポリメラーゼ)、ヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼ、エンドヌクレアーゼ、切断酵素、RNase、ホスホリラーゼ、グリコシラーゼなど)、酵素補助因子、キレート剤(例えば、EDTAまたはEGTA)、リボヌクレオチド三リン酸(rNTP)、デオキシリボヌクレオチド三リン酸(dNTP)、Mg2+、塩、緩衝液、酵素阻害薬、ブロッキングオリゴヌクレオチド、pH、温度、塩濃度、およびそれらの組み合わせ。場合によっては、第1の相の反応において存在する指数関数的増幅の阻害因子の効果を逆転させる作用因子などの欠けている成分が、間接的に関与し得る。
【0225】
C1orf43標的配列を指数関数的に増幅させることは、増幅されるべき標的領域に隣接する少なくとも2つの増幅オリゴマーを使用するインビトロ増幅反応を利用する。
【0226】
いくつかの実施形態では、上記の少なくとも第1および第2の増幅オリゴマーが提供される。特定の実施形態では、増幅されるべき標的領域は、上記で論議された任意のアンプリコンに相応する。
【0227】
これらの標的領域の増幅に特に好適な増幅オリゴマーの組み合わせは、上記および実施例に説明されている。いくつかの実施形態では、第1および第2の増幅オリゴマーならびに第3および第4の増幅オリゴマーが隣接する標的領域は、同じ反応混合物中で増幅する。好適な増幅方法としては、例えば、レプリカーゼ媒介増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)、および転写媒介または転写関連増幅(TMA)が挙げられる。
【0228】
例えば、TMA増幅を使用するいくつかの増幅方法は、以下のステップを含む。簡単に言うと、増幅されるべき配列を含有する標的核酸は、一本鎖核酸(C1orf43 mRNAなどのssRNA)として提供されるか、または、例えば、熱変性とそれに続く急冷により、実質的に一本鎖の状態に変換される。当業者であれば、代替的に、DNAをTMAにおいて使用することができ、二本鎖核酸(例えば、dsDNA)の融解が、一本鎖標的核酸を提供するために使用され得ることを理解するであろう。プロモータープライマー(例えば、上記のプロモーターを含む第1の増幅オリゴマー)は、その標的配列で標的核酸へ特異的に結合し、逆転写酵素(RT)は、標的鎖をテンプレートとして使用してプロモータープライマーの3’末端を伸長してcDNA伸長産物を作製し、ssRNAが元の鋳型であった場合、RNA:DNA二本鎖をもたらす。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるC1orf43アンプリコンの配列を含むcDNAが産生される。Rnase(例えば、Rnase H)は、RNA:DNA二本鎖のRNA鎖を消化し、第2のプライマーは、プロモータープライマー末端から下流のcDNA鎖上に位置するその標的配列に特異的に結合する。RTは、第1のcDNA鋳型を使用して他のプライマーの3’末端を伸長することによって、新たなDNA鎖を合成して、機能性プロモーター配列を含有するdsDNAを作り出す。次いで、プロモーター配列に特異的なRNAポリメラーゼが、転写を開始して、反応中の最初の標的鎖の約100~1000個の増幅コピー(「アンプリコン」)であるRNA転写物を産生する。増幅は、他のプライマーがアンプリコンの各々におけるその標的配列に特異的に結合するときに続行し、RTは、アンプリコンRNA鋳型からDNAコピーを作り出して、RNA:DNA二本鎖を産生する。反応混合物中のRNaseは、RNA:DNA二本鎖からアンプリコンRNAを消化し、プロモータープライマーは、新たに合成されたDNA中のその相補的配列に特異的に結合する。RTは、プロモータープライマーの3’末端を伸長して、RNAポリメラーゼが結合して標的鎖に相補的である追加のアンプリコンを転写する機能的プロモーターを含むdsDNAを作り出す。より多くのアンプリコンコピーを作製する自己触媒サイクルは、反応中に繰り返され、試料中に存在する標的核酸の約10億倍の増幅を結果的に生じる。増幅産物は、増幅中にリアルタイムで、または増幅産物に含まれる標的配列に特異的に結合するプローブを使用することによって、増幅反応の終わりに検出され得る。結合したプローブから生じるシグナルの検出は、試料中の標的核酸の存在を示す。
【0229】
いくつかの実施形態では、方法は、「逆方向」TMA反応を利用する。そのような変形形態において、開始または「順方向」増幅オリゴマーは、標的領域の3’末端の付近で標的核酸にハイブリダイズするプライミングオリゴヌクレオチドである。逆転写酵素(RT)は、鋳型として標的核酸を使用してプライマーの3’末端を伸長することによって、cDNA鎖を合成する。他のまたは「逆方向」増幅オリゴマーは、合成されたcDNA鎖内に含有される標的配列にハイブリダイズするよう構成された標的ハイブリダイズ配列を有するプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。第2の増幅オリゴマーがプロモータープライマーである場合、RTは、鋳型としてcDNA鎖を使用してプロモータープライマーの3’末端を伸長して、標的配列鎖の第2のcDNAコピーを作り出し、それにより機能的プロモーター配列を含むdsDNAを作り出す。次に、増幅は、前段落においてRNAポリメラーゼを利用するプロモーター配列からの転写の開始について本質的に上に説明された通りに続行する。あるいは、第2の増幅オリゴマーがプロモータープロバイダーである場合、標的領域の5’末端の付近にある標的配列にハイブリダイズする終結オリゴヌクレオチドは、終結オリゴヌクレオチドの3’末端でプライミングオリゴマーの伸長を終結するよう典型的に利用され、それにより、プライミングオリゴマーからの伸長によって合成した初期cDNA鎖について定義された3’末端を提供する。次いで、プロモータープロバイダーの標的ハイブリダイズ配列は、初期cDNA鎖の定義された3’末端にハイブリダイズし、cDNA鎖の3’末端は伸長されて、プロモータープロバイダーのプロモーター配列に相補的な配列を付加し、二本鎖プロモーター配列の形成を結果的に生じる。次いで、初期cDNA鎖は鋳型として使用されて、二本鎖プロモーターを認識し、それから転写を開始するRNAポリメラーゼを使用して、プロモーター部分を含まない初期cDNA鎖に相補的な複数のRNA転写物を転写する。次いで、これらのRNA転写物の各々は、第1のプライミング増幅オリゴマーからのさらなる増幅のための鋳型として機能するために利用可能である。
【0230】
検出ステップは、例えば、標的C1orf43核酸(例えば、C1orf43増幅産物)を標識された検出プローブとハイブリダイズし、標識されたプローブから生じるシグナルを検出することによってなど、標的配列に特異的に関連するシグナルを検出するための様々な既知の技術のいずれかを使用して実施され得る。検出ステップはまた、例えば、その核酸塩基配列の全部または一部分などの、標的配列に関する追加の情報を提供し得る。検出は、増幅反応が完了した後に実施されてもよく、または、標的領域を、例えば、リアルタイムで増幅することと同時に実施されてもよい。あるいは、検出は、試料中の細胞から放出される核酸、例えば、そのような細胞を溶解することによって放出されるC1orf43 RNAに実施されてもよい。一実施形態では、検出ステップは、均一な検出、例えば、混合物からのハイブリダイズされていないプローブの除去なしで、ハイブリダイズされたプローブの検出を可能にする(例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,639,604号および同第5,283,174号を参照されたい)。いくつかの実施形態では、核酸は、検出可能な電荷などの物理的変化を結果として生じる表面と会合している。増幅された核酸は、それらをマトリックスの中または上で濃縮し、核酸またはそれらと関連する色素(例えば、臭化エチジウムまたはサイバーグリーンなどの挿入剤)を検出するか、または溶液相中の核酸と関連する色素の増加を検出することによって検出され得る。他の検出方法は、増幅した産物中の配列に特異的にハイブリダイズして、プローブ:産物複合体の存在を検出するように、または増幅産物と会合した検出可能なシグナルを増幅させ得るプローブの複合体を使用することによって、構成された核酸検出プローブを使用してもよい(例えば、各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,424,413号、同第5,451,503号、および同第5,849,481号)。増幅産物と特異的に会合する直接的または間接的に標識されたプローブは、試料中の標的核酸の存在を示す検出可能なシグナルを提供する。特に、増幅産物は、C1orf43核酸中の配列またはそれに相補的な標的配列を含有し、プローブは、増幅産物に含有される配列に直接的または間接的に結合して、試験試料中のC1orf43核酸の存在を示す。
【0231】
増幅ステップの終わり近くまたは終わりに増幅産物を検出する実施形態では、増幅産物へのプローブのハイブリダイゼーションを示すシグナルを提供するために、線状検出プローブを使用してもよい。このような検出は、ハイブリダイゼーション保護アッセイ形式を使用してもよい。例えば、このような検出は、標的核酸にハイブリダイズする発光標識されたプローブを使用してもよい。次いで、発光標識は、非ハイブリダイズプローブから加水分解される。検出は、ルミノメーターを使用して化学発光によって実施される(例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願公開第WO 89/002476号を参照されたい)。検出は、例えば、C1orf43標的および追加の標的のうちの一方が、フラッシャープローブ(比較的速い反応速度を示す(例えば、化学発光反応のトリガーなどの、シグナルの開始後25ミリ秒に、または25ミリ秒前に、ピークレベル(例えば、10倍)からシグナルが実質的に低下するシグナルを有する)で検出され、C1orf43標的および追加の標的のうちの他方が、グローワープローブ(比較的遅い反応速度を示す、例えば、シグナルがピーク値の発生後20または25ミリ秒の時点で、ピーク値の15%以上で続く、および/またはフラッシャープローブからのシグナルよりも際立って遅いシグナルを示す)で検出される、二重反応速度アッセイ形式を使用して、追加の標的の検出を用いて多重化することができる。リアルタイム検出を使用する他の実施形態では、検出プローブは、例えば、プローブが増幅産物に結合するときに検出されるレポーター部分で標識される分子ビーコン、分子トーチ、またはハイブリダイゼーションスイッチプローブなどのヘアピンプローブであってもよい。そのようなプローブは、標的ハイブリダイズ配列および非標的ハイブリダイズ配列を含み得る。このようなプローブの種々の形態は、すでに説明されている(例えば、参照により本明細書に各々組み込みまれる米国特許第5,118,801号、第5,312,728号、第5,925,517号、第6,150,097号、第6,849,412号、第6,835,542号、第6,534,274号、および第6,361,945号、ならびに米国特許出願公開第2006/0068417A1号および第2006/0194240A1号を参照されたい)。
【0232】
いくつかの実施形態では、分子トーチ(単にトーチと呼ばれる場合がある)が検出に使用される。いくつかの実施形態では、トーチは、先に開示されたようなプローブオリゴマーである。
【0233】
一般に、定量化を伴う方法は、増幅前の分析物ポリヌクレオチドの量と増幅後の分析物アンプリコンの量に関係する標準曲線(例えば、そのデジタル表現を含む等式またはグラフの形態であり得る)を調べるステップを含み得る。
【0234】
リアルタイム増幅反応が、反応に投入される分析物ポリヌクレオチドの数と、時間の関数としての合成される分析物アンプリコンの数との間の定量的な関連性を有利に特徴付けるため、試験試料中に存在する分析物ポリヌクレオチドの数は、標準曲線を使用して決定され得る。例えば、既知の量のポリヌクレオチド標準曲線を含有する複数の増幅反応は、未知数の分析物ポリヌクレオチドを含有する試験試料を使用して調製された増幅反応と並行して実行され得る。あるいは、標準曲線は、分析手順が実行される度に曲線を準備することが不必要であるように、事前に準備され得る。事前に準備されたそのような曲線は、検査機器の記憶デバイスに電子的に記憶することさえできる。第1の軸上のポリヌクレオチド標準物質の増幅前の量と、第2の軸上の核酸増幅のある特定のレベル(バックグラウンドシグナルを上回る出現の時間など)をもたらすのに必要とされる時間のいくつかの兆候とを有する標準曲線を次に準備する。次いで、試験反応のために測定される分析物アンプリコンの増幅後の量は、標準曲線の増幅後の軸上に位置する。曲線の他の軸上の対応する値は、試験反応において存在した分析物ポリヌクレオチドの増幅前の量を表す。したがって、試験試料中に存在する分析物ポリヌクレオチドの分子の数を決定することは、標準曲線を参照することによって、より具体的には、当業者によく知られているであろう手順である、試験試料について得られた定量的結果を標準曲線と比較することによって達成される。
【0235】
本明細書に記載の手順は、試験試料中に存在する分析物ポリヌクレオチド(例えば、C1orf43核酸)を定量化するために使用され得る。実際に、複数の標準的な対照増幅反応が既知数の分析物ポリヌクレオチド標準物質を使用して開始される場合、および未知数の分析物ポリヌクレオチド分子を含む試験反応が実施される場合、各反応におけるある特定のレベルの増幅をもたらすのに必要とされる時間を測定した後に、試験試料中に存在しなければならなかった分析物ポリヌクレオチド分子の数を決定することが可能になる。標準的な増幅反応に投入される分析物ポリヌクレオチド分子の数と、ある特定のレベルの増幅をもたらすのに必要とされる時間との間の関連性は、グラフまたはグラフに対応する等式を使用して簡便に確立される。試験試料中に存在する分析物ポリヌクレオチドの数を決定することは、単に、測定された分析物アンプリコンシグナル強度に対応する分析物ポリヌクレオチド分子の数を標準グラフから決定することの問題であるにすぎない。これは、分析物ポリヌクレオチド標準物質が、試験試料中に含有される分析物ポリヌクレオチドの増幅前の量を定量化するために、ポリヌクレオチド増幅反応に関連してどのように使用され得るかを例示する。
【0236】
レベルは、様々な方法で、例えば、濃度、コピーの絶対数、質量、発生時間、またはRLUもしくはRFUとして表され得る。レベルは、対数または算術であり得る。レベルは、異なる形態の表現間で変換され得る。例えば、RFU対時間は、発生時間に変換され得、発生時間は、較正曲線を使用して対数値に変換され得る。さらなる例として、対数は、算術値に変換され得る。いくつかの実施形態では、較正曲線または他の適切な標準は、レベルを所定の閾値と比較することを補助するために使用される。
【0237】
いくつかの実施形態では、C1orf43核酸に加えて、微生物または病原体の少なくとも1つの核酸が検出される。実施例に示されるように、本開示は、多くの病原体を含む多種多様な微生物と交差反応しない組成物および方法を提供する。したがって、本明細書で提供される組成物および方法は、微生物または病原体の核酸を検出するための既知の方法と組成物との組み合わせに好適である。例示的な微生物および病原体には、以下の実施例7で言及されるものが含まれる。いくつかの実施形態では、微生物または病原体の核酸は、ヒトパピローマウイルス核酸、Chlamydia trachomatis核酸、Neisseria gonorrheae核酸、Trichomonas vaginalis核酸、またはMycoplasma genitalium核酸である。いくつかの実施形態では、微生物または病原体の核酸は、Aptima Combo 2(登録商標)Assay(Hologic;Document No.205446 Rev.003,March 2017)、Aptima(登録商標)Trichomonas vaginalis Assay(Hologic;Document No.503684 Rev.002,July 2017)、またはAptima Mycoplasma genitalium Assay(Hologic;Document No.AW-14170-001 Rev.005、May 2017)のうちのいずれか1つで提供される方法に従って検出可能な核酸であり、これらの各々は、Hologicから、例えばHologicのウェブサイトを介して入手可能であり、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0238】
いくつかの実施形態では、C1orf43以外の少なくとも1つのRNAが検出される。以下に提供される交差反応性データは、本開示による組成物および方法が非常に特異的であり得ることを示す。したがって、本明細書で提供される組成物および方法は、他のヒトmRNAなどの他のRNAを検出するための既知の方法および組成物との組み合わせに好適である。C1orf43以外の例示的なRNAには、例えば、バクテリオファージMS2由来のRNAなどの、検体処理および増幅のための内部対照としての使用に好適な任意のRNA;およびmRNA CHMP2A、EMC7、GPI、PSMB2、PSMB4、RAB7A、REEP5、SNRPD3、VCP、およびVPS29などの、Eisenberg et al.,Trends in Genetics 29:569-574(2013)(参照により本明細書に組み込まれる)において校正での使用が提案されている任意のRNAが挙げられる(追加の情報およびさらなる論議は、Eisenbergらで見出すことができる)。
【0239】
C1orf43の検出は、試料がC1orf43発現細胞を含有していること、方法のステップ(例えば、試料処理、標的捕捉、増幅、およびプローブ検出のうちの一部または全て)が適切に実行されたこと、および使用した試薬(例えば、酵素およびヌクレオシド三リン酸)が損なわれていなかったことを示すことにより、他の核酸の検出を含む方法における否定的な結果を検証するために使用することができる。
【実施例】
【0240】
以下の実施例は、ある特定の開示された実施形態を例示するよう提供され、本開示の範囲をいかなる方法でも制限するものとして解釈されるべきではない。
【0241】
一般的な試薬および方法。標的捕捉を、500μlの容量の試料を使用して、捕捉オリゴマー(0.05pmol/μl)およびプロモータープライマー(0.02pmol/μl)で実行した。インキュベーション、単離、洗浄のステップは、本質的に、Hologicウェブサイトで利用可能なHologic,Inc.,The Aptima(登録商標)Trichomonas vaginalis Assay,Document no.503684 Rev.002,July 2017(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている通りであった。
【0242】
特に明記しない限り、増幅は、T7 RNAポリメラーゼと逆転写酵素を用いた二相性転写媒介増幅(TMA)を使用して等温で実行し、ここでは、二相性手順で添加された最後のプライマーは、非T7プライマーであった。二相性TMAを、本質的に、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,139,870号に記載される通りに実施した。指数関数的増幅段階では、プロモータープライマーの濃度は0.05pmol/μlであって、非T7およびプローブオリゴマーの濃度は、各々0.15pmol/μlであった。
【0243】
検出には、5’-フルオロフォア(例えば、FAMまたはROX)および3’-消光剤(例えば、DABCYL)を含有するプローブオリゴマーとして分子トーチを使用した(FAMおよびDABCYLについては「5F3D」またはROXおよびDABCYLについては「5R3D」)。トーチは、参照により組み込まれる米国特許第6,849,412号において詳細に考察されている。トーチは概して、-(CH2)9-リンカーを3’末端の付近(例えば、3’末端から5番目のヌクレオチドと6番目のヌクレオチドとの間、または4番目のヌクレオチドと5番目のヌクレオチドとの間)に含有していた。標的捕捉を、本質的に、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,034,554号に記載される通りに実施した。
【0244】
一部の実験では、試薬の存在および活性などを検証するために、個別の内部対照オリゴマーおよび鋳型を使用したが、以下では具体的には説明しない。例示的な内部対照オリゴマーおよび鋳型は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,785,844号において考察されている。
【0245】
実施例1-増幅および検出オリゴマーのスクリーニング
一連の増幅およびプローブオリゴマーを、C1orf43核酸の増幅および検出を評価するために設計した。実験は、以下のオリゴマーの組み合わせで実行した。
【0246】
【0247】
C1orf43のインビトロ転写物(IVT)を、配列番号3の配列を有するDNAから調製した。反応あたり104または106コピー(cp)のIVTを含有する試料を調製し、IVTを含まない陰性対照と共に、捕捉ステップなしで直接増幅に使用した。
【0248】
上記に示した例示的なオリゴマーの組み合わせで得られた増幅および検出結果は、以下のTTime(2通りの平均)で示されている。陰性対照結果(条件1(2回の反復実験)を除いて、1回の反復実験)は、条件1~6および2A~6Aで得られ、予想どおりであった(偽陽性なし、表示されず)。
【0249】
【0250】
実施例2-捕捉オリゴマーのスクリーニング
試料を、実施例1に上述したIVTの反応当たり、102、103、104、106コピーを含有するように調製した。標的捕捉を、以下の配列:配列番号4、10、8、および6を有する捕捉オリゴマーを使用する別々の実験で実行し、続いて、上記の例示的なオリゴマーの組み合わせで捕捉された物質の増幅および検出を実行した。結果(3通りの平均)を以下に示す。陰性対照(IVTなし)の結果を、各捕捉オリゴマーついて取得し、予想どおりであった(偽陽性なし、表示されず)。
【0251】
【0252】
これらの結果は、TTimeが、コピー数の対数に対して線形回帰され、検量線を提供することができた(表示せず)という点で、C1orf43の捕捉、増幅、および検出が定量化に有用であることを示している。異なる実験での検量線の傾きは、TTimeの1分あたり約-1.2~-1.7log10コピーであった。
【0253】
実施例3-組織型のスクリーニング
様々な組織からの試料を使用したC1orf43の捕捉、増幅、および検出の有用性を確認するために、上記の例示的な捕捉オリゴマーと例示的なオリゴマーとの組み合わせを使用して、以下に列挙するヒト組織からの全RNA試料からC1orf43 mRNAを捕捉し、増幅し、および検出した。全RNA試料は、Biochainから入手した。陰茎(2通り)および陰性対照(3通り)を除いて、全ての試料を1回の反復実験(反応あたり1ngの全RNA)として実行し、予想どおりであった(偽陽性なし、表示されず)。TTime値として示される結果は、校正データに基づいて、試料あたりC1orf43 mRNAの約10,000コピー以上と一致した(表示せず)。
【0254】
【0255】
実施例4-臨床膣スワブ試料を使用した性能
臨床試料を使用したC1orf43の捕捉、増幅、および検出の有用性を確認するために、上記の例示的な捕捉オリゴマーと例示的なオリゴマーとの組み合わせを使用して、臨床膣スワブ試料からのC1orf43 mRNAを捕捉し、増幅して、検出した。
【0256】
膣スワブを、子宮頸部および男性の尿道スワブ検体用の(Hologic)用のAptima Unisex Swab Collection Kitの指示に従って、患者から採取し、ここでは、検体採取スワブを、安定化バッファーを含有する輸送チューブに即座に配置し、綿棒をスコアラインで切断して、チューブをリキャップする。膣スワブ検体輸送チューブからの投入物質は、アッセイチューブに直接ピペットで移された400ulの溶液である。
【0257】
試料5(2通り)を除いて、全てのサンプルを1回の反復実験として行った。TTime値として示される結果は、校正データに基づいて、試料1~13について、試料あたりC1orf43 mRNAの約70,000コピー以上と一致した(表示せず)。
【0258】
【0259】
実施例5-処理された尿試料の検査
代替の臨床試料型で有用性を確認するために、15種類のヒト処理後DRE尿試料を試験した。尿を患者から採取し、PROGENSA PCA3尿検体輸送キット(Gen-Probe/Hologic)を使用して処理し、このキットでは、PCA3尿輸送媒体を含有する尿検体輸送チューブに全尿試料を添加する。分アッセイ用に投入した処理された尿の量は、アッセイチューブにピペットで移されたアッセイごとに検体チューブから400ulである。上記の例示的な捕捉オリゴマーおよび例示的なオリゴマーの組み合わせを使用して、処理された尿試料からC1orf43 mRNAを捕捉し、増幅して、検出した。
【0260】
陰性対照を含む全ての試料は、2通りで行った(表示せず、偽陽性なし)。TTime値として示される結果は、校正データに基づいて、試験した全ての試料について、試料あたりC1orf43 mRNAの約50,000コピー以上と一致した(表示せず)。
【0261】
【0262】
実施例6-ThinPrep(登録商標)試料での検査
さらなる代替の臨床試料型で有用性を確認するために、197種のThinPrep(登録商標)臨床試料を試験し。ThinPrep(登録商標)臨床試料は、破片、粘液、その他の無細胞物質を除去するために循環させた保存液に浸漬して、続いて、その後の分析のために、濾過を介して溶液から細胞を採取することによって処理された子宮頸部試料である。ThinPrep Papテストを使用して子宮頸部試料を採取した。ThinPrep液体細胞学検体バイアルには、PreservCyt溶液が含まれており、これは、次いで、Aptima Specimen Transfer Kitを使用するアッセイで処理するために調製され、ここでは、1mlのThinPrep液体細胞学検体が、約3mlの試料輸送培地を含有するAptima Specimen Transferチューブに移される。アッセイ用に処理されたThinPrep試料投入量は、アッセイチューブにピペットで移されたアッセイごとに、検体チューブから400ulである。
【0263】
上記の例示的な捕捉オリゴマーおよび例示的なオリゴマーの組み合わせを使用して、処理されたThinPrep(登録商標)試料からC1orf43 mRNAを捕捉し、増幅して、検出した。
【0264】
全ての試料において、C1orf43が検出され、下限は22cp/mLであって、上限はは263,857cp/mLであった。臨床試料の75%で、総cp/mLは25,000cp/mL未満であって、大部分は5,000cp/mL未満であった。平均cp/mLは、22,290cp/mLであった。陰性対照を含む全ての試料は、2通りで行った(表示せず、偽陽性なし)。再現性は、12個の試料を別の日に別の試薬バッチで再度実行することによって特徴付けられた。これらの12個の試料に対する最初の測定から観察された幾何平均の差は、0.15log10cp/mLであって、範囲は、0.04~0.32log10cp/mLであった。
【0265】
子宮頸部物質を含まない保存液から始めて、8種の陰性試料を調製し、偽陽性のC1orf43結果を、観察しなかった。
【0266】
実施例7-特異性および交差反応性の検査
C1orf43の捕捉、増幅、および検出の特異性を確認するために、高力価で(C.trachomatisの場合は4.4×104IFU/ml;T.vaginalisの場合は4.6x104細胞/ml;単純ヘルペスウイルス(HSV)の場合は104TCID50/ml;HIVの場合は106コピー/ml;他の全ての場合は106コロニー形成単位/ml)、微生物の一連のプールを使用して手順を実行した。各プールの微生物は次の通りである:
●Acinetobacter iwoffii、Alcaligenes faecalis、Atopobium vaginae、およびBacteroides fragilis
●Campylobacter jejuni、Candida krusei、Candida lusitaniae、およびChlamydia trachomatis
●Corynebacterium genitalium、Cryptococcus neoformans、Eggerthella lenta、およびEnterobacter cloacae
●Enterococcus faecalis、Escherichia coli、Fusobacterium nucleatum、およびHaemophilus ducreyi
●Klebsiella pneumoniae、Lactobacillus acidophilus、およびLactobacillus iners
●Lactobacillus mucosae、Leptotrichia bucalis、Listeria monocytogenes、およびMegasphera elsdenii
●Mobiluncos cutrisii、Neisseria gonorrheae、Peptostreptococcus magnus、およびPrevotella bivia
●Propionibacterium acnes、Proteus vulgaris、Pseudomonas aeruginosa、およびStaphylococcus aureus
●Staphylococcus epidermidis、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、およびTrichomonas vaginalis
●Ureaplasma parvum、Ureaplasma urealyticum、およびMycoplasma hominis
●単純ヘルペスウイルスI、単純ヘルペスウイルスII、およびHIV
●Actinomyces israelii
●Candida dubliensis、Candida albicans、Candida glabrata、Candida parasilopsis、およびCandida tropicalis
●Gardnerella vaginalis、Lactobacillus crispatus、Lactobacillus gasseri、およびLactobacillus jensenii
【0267】
HSVおよびHIVを含有する含むプールを除いて、全てのプールについて、C1orf43の検査は陰性であった。HSVおよびHIVを、ヒト細胞株を使用して成長させたため、C1orf43を含むヒト核酸の残余物が含まれていると考えられた。
【0268】
実施例8-HPV標的核酸を使用した一本鎖および二本鎖でのHPA検出による検査
ハイブリダイゼーション保護アッセイ(HPA)形式で使用するために、多数の標識線状検出プローブを合成し、アクリジニウムエステル(AE)検出可能標識で標識した。この実施例では、線状検出プローブは、高速反応速度を有するAEで標識付けされたため、標識された検出プローブを二重反応速度アッセイ(DKA)でフラッシャープローブとして機能するように構成した(例えば、二重反応速度アッセイで使用されるフラッシャー/グローワープローブの説明については、米国特許第5,840,873号を参照されたい)。配列番号15、59、68、69、70、または71の配列を含む検出プローブを合成し、高速反応速度のAEで標識付けした。6つの異なる検出プローブの各々を、C1orf43のインビトロ転写産物の1mLあたり1000コピーを含有する反応ウェルに個別に添加した。次いで、これらの反応ウェルを、ルミノメーター上に配置し、各AE標識検出プローブの相対発光量(RLU)を50ミリ秒にわたって測定した。測定されたRLUデータを表7に示す。
【0269】
【0270】
DKAの場合、フラッシャーAEで標識された検出プローブは、フラッシャーシグナルをグローワーシグナルから区別できるように、速度が速いことが好ましい。上記のデータは、25ミリ秒までに全てのRLU値が1,300RLUを下回ったため、配列番号69を含む標識検出プローブを除く全ての標識検出プローブが良好なフラッシャー反応速度を有することを示している。配列番号15および71を含む標識検出プローブは、この実施例において最良の反応速度を示し、25ミリ秒の時点で800未満のRLU値を有した。これらの2つの標識検出プローブは、ヒトパピローマウイルス核酸の検出のための多重化アッセイで使用するために選択さた。上記の結果から注目に値するのは、6つ全ての標識検出プローブが、非DKA形式に有用であること、さらに、配列番号69を含む標識検出プローブが、DKAのグローワー検出プローブとして有用であり得ることである。
【0271】
線状プローブおよびDKAを使用した細胞対照:単一の反応ウェルでヒトパピローマウイルスおよび細胞対照を検出するために、多重化アッセイを実行した。アッセイを、フラッシャー(より高速なRLU反応速度)として検出可能に標識された細胞対照を検出するための線状検出プローブ、およびグローワー(より低速なRLU反応速度)として標識された様々なHPV型を検出するための多数の線状検出プローブを用いて、DKA形式で実行した。細胞対照からC1orf43を増幅および検出するために、この反応では、配列番号15および71を含み、かつAE部分で標識された検出プローブのうちの1つと共に、配列番号30の配列を含むプロモータープライマー、および非配列番号34の配列を含むT7プライマーを使用した。HPV標的核酸の増幅および検出のために、APTIMA HPVアッセイ(Hologic,Inc.,San Diego,CA)を使用した。内部対照を、このアッセイキットから除去した。
【0272】
この実施例の試料には、SiHa細胞およびC33A細胞が含まれた(両方とも、ATCC Manassas,VAから入手可能)。SiHa細胞は、C1orf43核酸およびHPV核酸の両方を含む。C33A細胞は、C1orf43核酸を含むが、HPV核酸は含まない。試料条件は次のように設定した:(i)1mLあたり1,000個のC33A細胞、(ii)1mLあたり10個のSiHa細胞、(iii)1mLあたり25個のSiHa細胞、(iv)1mLあたり250個のSiHa細胞、(v)1mLあたり10個のSiHa細胞と100,000個のC33A細胞、(vi)1mLあたり25個のSiHa細胞と100,000個のC33A細胞、(vii)1mLあたり500個のSiHa細胞と1,000個のC33A細胞、および(viii)1mLあたり250個のSiHa細胞と1,000個のC33A細胞。条件(i)は、C1orf43標的核酸の増幅および検出を例示している。条件(ii)~(iv)は、C1orf43標的核酸とHPV核酸との両方の増幅および検出を例示している。条件(v)~(viii)は、HPV陽性細胞の数に対して多数のHPV陰性細胞を含有する環境でのC1orf43標的核酸とHPV核酸との両方の増幅および検出を例示している。これらの条件(v)~(viii)は、全ての採取された細胞がHPV陽性細胞であるわけではない子宮頸部細胞スワブ試料により類似している。アッセイは、配列番号15および71の各々が、8つ全ての試料条件に対して2通りで試験されるように設定した。APTIMA HPAアッセイの使用説明書に一般的に記載されているように、多重アッセイを実行した。結果を、RLUデータとして表8に示す。
【0273】
【0274】
表8のこれらのデータは、配列番号15、30、および34の配列を含むC1増幅および検出オリゴマーを使用してC1orf43標的核酸を検出するため(「C1アッセイのみ」の列)、堅牢かつ一貫したフラッシャー信号を例示している。表8はまた、C1アッセイの存在の有無に関係なく、各AHPVアッセイ条件の各々についての試料条件全体で同様の傾向も例示している。配列番号15を含む標識検出プローブを使用したDKAは、配列番号71を含む標識検出プローブオリゴマーを使用した場合と比較して、より堅牢なシグナルを提供したが、両方ともこれらのアッセイで有用であった。
【0275】
結論:この実施例は、線状検出プローブオリゴマーが、C1orf43核酸の検出のためのアッセイで有用であることを例示している。さらに、これらの線状検出プローブオリゴマーが、標的核酸型のうちの2つ以上が異なるプローブによって区別される多重化核酸増幅および検出アッセイを含む、多重化核酸増幅検出アッセイで有用であることを例示している。
【0276】
実施例9-ThinPrep試料細胞性対照検査
この実施例では、細胞採取培地中の細胞の濃度を決定するために、細胞性対照アッセイを実行した。ここでは、子宮頸部サンプリング装置を使用して、婦人科細胞試料を、多くの臨床現場で採取した。採取した試料を、PreservCyt溶液などの細胞保存液20mLで満たしたThinPrepバイアル中で浸漬して、濯いだ(ThinPrepバイアルおよびPreservCyt溶液の両方は、Hologic,Inc.,Marlborough,MAから入手可能である)。次いで、ThinPrep試料バイアルに蓋をして、ThinPrep 5000プロセッサを使用して、一般に使用説明書(Hologic,Inc.)に従って処理した。ThinPrep試料処理は、細胞試料を混合する穏やかな分散ステップで開始した。次いで、分散した細胞溶液を婦人科学的ThinPrep Pap試験フィルターに取り込んで、細胞を採取した。ThinPrep 5000プロセッサは、採取プロセス中にThinPrep Pap試験フィルターを通過する流量を監視して、細胞提示の密度が低すぎたり、または密度が高すぎたりしないようにする。低すぎると判定された細胞溶液(通常、1mLあたり250細胞未満)は、不十分な細胞含有量を有するとみなされたものであった。十分な細胞含有量の試料溶液を直径20mmの円のスライドガラスに移し、スライドを自動的に固定液中に配置した。
【0277】
試料の調製:次いで、上述した処理ステップで不十分な細胞含有量を含むと判定された722個の細胞試料溶液を、細胞性対照アッセイを使用して試験した。細胞性対照アッセイを、上記の実施例に一般的に記載されている通りに実行した。細胞試料溶液を試験するために、1mLの溶液を、2.9mLの試料輸送溶液と、輸送チューブ内で組み合わせた。インビトロ転写物(IVT)およびC33A細胞は、キャリブレーター反応として使用するために含まれていた。IVTを、保存試薬を連続希釈して、10,000コピー/mL、1,000コピー/mL、および100コピー/mLを提供するように調製した。C33A細胞を、保存細胞溶液を連続希釈して、2,500細胞/mL、1,000細胞/mL、および100細胞/mLを提供するように調製した。IVTおよびC33Aキャリブレーター反応の各々の連続希釈は、4mLの総容量で行われた。
【0278】
アッセイの設定:ThinPrep細胞試料の捕捉、増幅、および検出用のオリゴヌクレオチドには、配列番号12の配列を含む標的捕捉オリゴヌクレオチド、配列番号26の配列を含むプロモータープライマー、配列番号34の配列を含む非T7プライマー、および配列番号14の配列を含む検出可能標識ヘアピン検出プローブを含んだ。検出プローブを、FAM/Dabcylで標識付けした。同様に、オリゴヌクレオチドを、IVT対照の捕捉、増幅および検出のために提供した。各反応条件を、リアルタイムで実行した。アッセイは、Pantherシステム(Hologic,Inc.)で実行した。
【0279】
結果および結論:試験された722個の試料のうち、702個の試料がPantherシステムによって有効と判定された(97.2%)。試料は、反応ウェル内の気泡など、様々な理由で無効とみなされた。全てのIVTおよびC33A反応ウェルを、有効であると判定した。有効な試料は、このアッセイで、629個が陽性(少なくとも100細胞/mLほどの低さを有する)であり、73個が陰性(検出限界未満の細胞/mLのカウントを有する)であることを示した。したがって、細胞性対照アッセイは、溶液中の細胞の存在または非存在を判定するためにうまく機能する。細胞性対照アッセイは、PreservCyt溶液などの保存液中に懸濁した婦人科学的細胞の存在または非存在を判定するのに有用である。さらに、細胞性対照は、C33A対照反応などの反応対照として、および/または採取された細胞を含有する溶液の受容または拒絶を決定するためのアッセイとして有用である。
【0280】
【表9-1】
【表9-2】
【表9-3】
【表9-4】
【表9-5】
【表9-6】
【表9-7】
【配列表】