(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-06
(45)【発行日】2022-05-16
(54)【発明の名称】多区間輸送のためのネットワークシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20220509BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20220509BHJP
【FI】
G06Q50/30
G06Q10/08 308
(21)【出願番号】P 2020538068
(86)(22)【出願日】2019-01-09
(86)【国際出願番号】 US2019012902
(87)【国際公開番号】W WO2019139988
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2022-01-11
(32)【優先日】2018-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513020939
【氏名又は名称】ウーバー テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ビン
(72)【発明者】
【氏名】トラン,カン
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ユエハイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ルイイエン
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,アヌラグ
(72)【発明者】
【氏名】スンダレサン,ヴィシュヌ スリニヴァサン
(72)【発明者】
【氏名】ヴォソープル ヤズディ,メイサム
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,ヤーウェン
【審査官】岸 健司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0325128(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0027772(US,A1)
【文献】特開2004-302942(JP,A)
【文献】特表2017-522673(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0191841(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンデマンド輸送サービスを管理するためのネットワークコンピュータシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサにより実行される時、該ネットワークコンピュータシステムに動作を実行させる命令群を記憶するメモリと
を備え、
前記動作は
1つ以上のネットワークを通じてユーザーの装置からの輸送要求であって、第1地理的区域内の起点位置と第2地理的区域内の目的地とを含む輸送要求に対応するデータを受信することと、
前記起点位置と前記目的地の間の前記第1地理的区域及び第2地理的区域を含む地理的区域又はサブ区域に、前記地理的区域又はサブ区域のそれぞれにおける前記オンデマンド輸送サービスの供給と需要を示すリアルタイムデータに基づいて評点を付けることと、
前記輸送要求の前記起点位置と前記目的地の間の少なくとも第1乗り換え地点を含む1つ以上の乗り換え地点を前記輸送要求に対して決定することと、
前記ユーザーを前記起点位置から前記第1乗り換え地点へ輸送する第1提供者を1人以上の候補提供者から選択することと、
前記起点位置から前記第1乗り換え地点への第1経路を生成することと、
前記ユーザーが前記第1経路に沿って前記第1乗り換え地点へ移動している時に前記ユーザーの位置を遠隔監視することと、
1つ以上の地図作成資源に問い合せて前記第1乗り換え地点への前記第1経路上の第1移動時間を、前記ユーザーの位置と前記第1乗り換え地点の距離、交通状態、又は前記オンデマンド輸送サービスの作業を実行する時間のうち少なくとも1つに基づいて算定することと、
前記第1移動時間が第1時間閾量内であるとの判定に応答して、前記ユーザーを前記第1乗り換え地点から第2乗り換え地点か又は前記輸送要求の前記目的地へ輸送する第2提供者を選択することと
を含む、ネットワークコンピュータシステム。
【請求項2】
前記メモリは、前記1つ以上のプロセッサにより実行される時、該ネットワークコンピュータシステムに動作を実行させる追加の命令群を記憶し、前記動作は
前記第1乗り換え地点と前記目的地の間の第2乗り換え地点を決定することと、
前記ユーザーが第2経路に沿って前記第2乗り換え地点へ移動している時に前記ユーザーの位置を遠隔監視することと、
前記1つ以上の地図作成資源に問い合せて前記第2乗り換え地点への前記第2経路上の第2移動時間を、前記ユーザーの位置と前記第2乗り換え地点の距離、交通状態、又は前記オンデマンド輸送サービスの作業を実行する時間のうち少なくとも1つに基づいて算定することと、
前記第2移動時間が第2時間閾量内であるとの判定に応答して、前記ユーザーを前記第2乗り換え地点から第3乗り換え地点か又は前記輸送要求の前記目的地へ輸送する第3提供者を選択することと
を含む、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項3】
乗り換え地点の数は前記輸送要求の一部として前記ユーザーにより選択される、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の乗り換え地点及び乗り換え地点の数は、前記起点位置と前記目的地の距離、前記起点位置と前記目的地の間の見積移動時間、前記輸送要求の費用、又は前記第1地理的区域及び第2地理的区域についての前記オンデマンド輸送サービスの供給提供データのうち少なくとも1つに基づいて決定される、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項5】
前記装置は位置ベース資源を備え、前記ユーザーの位置は、前記位置ベース資源にアクセスする前記装置上で動作するサービスアプリケーションを介して遠隔監視される、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項6】
前記ユーザーの位置は、前記ユーザーを輸送している前記それぞれの提供者の車両の位置を監視することで遠隔監視される、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項7】
前記第1提供者を選択することは、前記ユーザー、前記起点位置、及び前記第1乗り換え地点に対応するデータを前記第1提供者のコンピュータ装置に通信することを含む、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項8】
前記第2提供者を選択することは、前記ユーザー、前記第1乗り換え地点、及び前記第2乗り換え地点又は目的地に対応するデータを前記第2提供者のコンピュータ装置に通信することを含む、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項9】
前記第1乗り換え地点及び前記第2乗り換え地点を含む前記乗り換え地点は、前記地理的区域又はサブ区域のそれぞれにおける前記オンデマンド輸送サービスの供給と需要を示す前記リアルタイムデータに少なくとも基づいて選択される、
請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項10】
1つ以上のプロセッサにより実行されオンデマンド輸送サービスを管理する方法であって、
1つ以上のネットワークを通じてユーザーの装置からの輸送要求であって、第1地理的区域内の起点位置と第2地理的区域内の目的地とを含む輸送要求に対応するデータを受信するステップと、
前記起点位置と前記目的地の間の前記第1地理的区域及び第2地理的区域を含む地理的区域又はサブ区域に、前記地理的区域又はサブ区域のそれぞれにおける前記オンデマンド輸送サービスの供給と需要を示すリアルタイムデータに基づいて評点を付けるステップと、
前記輸送要求の前記起点位置と前記目的地の間の少なくとも第1乗り換え地点を含む1つ以上の乗り換え地点を前記輸送要求に対して決定するステップと、
前記ユーザーを前記起点位置から前記第1乗り換え地点へ輸送する第1提供者を1人以上の候補提供者から選択するステップと、
前記起点位置から前記第1乗り換え地点への第1経路を生成するステップと、
前記ユーザーが前記第1経路に沿って前記第1乗り換え地点へ移動している時に前記ユーザーの位置を遠隔監視するステップと、
1つ以上の地図作成資源に問い合せて前記第1乗り換え地点への前記第1経路上の第1移動時間を、前記ユーザーの位置と前記第1乗り換え地点の距離、交通状態、又は前記オンデマンド輸送サービスの作業を実行する時間のうち少なくとも1つに基づいて算定するステップと、
前記第1移動時間が第1時間閾量内であるとの判定に応答して、前記ユーザーを前記第1乗り換え地点から第2乗り換え地点か又は前記輸送要求の前記目的地へ輸送する第2提供者を選択するステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記第1乗り換え地点と前記目的地の間の第2乗り換え地点を決定するステップと、
前記ユーザーが第2経路に沿って前記第2乗り換え地点へ移動している時に前記ユーザーの位置を遠隔監視するステップと、
前記1つ以上の地図作成資源に問い合せて前記第2乗り換え地点への前記第2経路上の第2移動時間を、前記ユーザーの位置と前記第2乗り換え地点の距離、交通状態、又は前記オンデマンド輸送サービスの作業を実行する時間のうち少なくとも1つに基づいて算定するステップと、
前記第2移動時間が第2時間閾量内であるとの判定に応答して、前記ユーザーを前記第2乗り換え地点から第3乗り換え地点か又は前記輸送要求の前記目的地へ輸送する第3提供者を選択するステップと
を更に含む
請求項10記載の方法。
【請求項12】
乗り換え地点の数は前記輸送要求の一部として前記ユーザーにより選択される、
請求項10記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の乗り換え地点及び乗り換え地点の数は、前記起点位置と前記目的地の距離、前記起点位置と前記目的地の間の見積移動時間、前記輸送要求の費用、又は前記第1地理的区域及び第2地理的区域についての前記オンデマンド輸送サービスの供給提供データのうち少なくとも1つに基づいて決定される、
請求項10記載の方法。
【請求項14】
前記装置は位置ベース資源を備え、前記ユーザーの位置は、前記位置ベース資源にアクセスする前記装置上で動作するサービスアプリケーションを介して遠隔監視される、
請求項10記載の方法。
【請求項15】
前記ユーザーの位置は、前記ユーザーを輸送している前記それぞれの提供者の車両の位置を監視することで遠隔監視される、
請求項10記載の方法。
【請求項16】
前記第1提供者を選択するステップは、前記ユーザー、前記起点位置、及び前記第1乗り換え地点に対応するデータを前記第1提供者のコンピュータ装置に通信することを含む、
請求項10記載の方法。
【請求項17】
前記第1乗り換え地点及び前記第2乗り換え地点を含む前記乗り換え地点は、前記地理的区域又はサブ区域のそれぞれにおける前記オンデマンド輸送サービスの供給と需要を示す前記リアルタイムデータに少なくとも基づいて選択される、
請求項10記載の方法。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサにより実行可能な命令群を記憶する持続性コンピュータ読取可能媒体であって、前記命令群は前記1つ以上のプロセッサにオンデマンド輸送サービスの動作を実行させ、前記動作は
1つ以上のネットワークを通じてユーザーの装置からの輸送要求であって、第1地理的区域内の起点位置と第2地理的区域内の目的地とを含む輸送要求に対応するデータを受信することと、
前記起点位置と前記目的地の間の前記第1地理的区域及び第2地理的区域を含む地理的区域又はサブ区域に、前記地理的区域又はサブ区域のそれぞれにおける前記オンデマンド輸送サービスの供給と需要を示すリアルタイムデータに基づいて評点を付けることと、
前記輸送要求の前記起点位置と前記目的地の間の少なくとも第1乗り換え地点を含む1つ以上の乗り換え地点を前記輸送要求に対して決定することと、
前記ユーザーを前記起点位置から前記第1乗り換え地点へ輸送する第1提供者を1人以上の候補提供者から選択することと、
前記起点位置から前記第1乗り換え地点への第1経路を生成することと、
前記ユーザーが前記第1経路に沿って前記第1乗り換え地点へ移動している時に前記ユーザーの位置を遠隔監視することと、
1つ以上の地図作成資源に問い合せて前記第1乗り換え地点への前記第1経路上の第1移動時間を、前記ユーザーの位置と前記第1乗り換え地点の距離、交通状態、又は前記オンデマンド輸送サービスの作業を実行する時間のうち少なくとも1つに基づいて算定することと、
前記第1移動時間が第1時間閾量内であるとの判定に応答して、前記ユーザーを前記第1乗り換え地点から第2乗り換え地点か又は前記輸送要求の前記目的地へ輸送する第2提供者を選択することと
を含む、持続性コンピュータ読取可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2018年1月9日に出願された米国特許出願第15/866172号の優先権の利益を主張するものであり、その出願の全体を本明細書に引用する。
【技術分野】
【0002】
本開示は多区間輸送のためのネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークサービスはユーザーが携帯コンピュータ装置上のアプリケーションを介して様々なサービスを要求し受けることを可能にできる。ネットワークサービスはサービス要求を叶えるサービス提供者を、その要求からのユーザーが指定したデータであって、開始地点(例えば、乗せる地点)及び終了地点(例えば、目的地)を含むデータに基づいて通常選択する。サービス提供者はネットワークサービスと対話できサービス要求を受け付けるか又は断り、要求しているユーザーに関するデータを受信し、様々な状態モード、例えば提供者がオンラインで要求を叶えるのに利用可能かオフラインかを設定する。
【発明の概要】
【0004】
特定の地域(例えば、サンフランシスコ・ベイエリアなどの大都市圏)全域に亘って利用可能なサービス提供者をサービス要求者と繋ぐオンデマンドネットワークサービスを管理するネットワークコンピュータシステムが提供される。例によれば、ネットワークコンピュータシステムはオンデマンドサービス(例えば、輸送サービス又は配達サービス)のサービス要求を要求しているユーザー(例えば、可能性のある乗客)からユーザーの携帯コンピュータ装置上で動作中の指定サービス要求者アプリケーションを介して受信できる。サービス開始地点又は他の中継点に基づいて、ネットワークコンピュータシステムは複数の最も近く利用可能なサービス提供者達(例えば、運転者又は自律走行車)を特定し、サービス案内メッセージを、サービス要求を叶える(例えば、対応するサービスを提供又は実行する)最も近く利用可能なサービス提供者達の1つ以上のサービス提供者装置に送信できる。多くの例では、サービス提供者は、例えばサービス開始地点又はサービス目的地がそのサービス提供者にとって適切でないことに基づいて案内を受け付けるか又は断ることができる。
【0005】
幾つかの態様では、ユーザーはサービス要求者アプリケーションを介して開始地点から目的地までの多区間輸送の要求を送信できる。2点間単一区間輸送を行う従来の輸送サービスと違って、多区間経路設定サービスは開始地点と目的地の間の距離を乗り換え地点間の複数の経路又は区間に分割でき、第1区間は開始地点から始まり最終区間は目的地で終わる。多区間経路設定サービスは別のサービス提供者が各区間に沿ってサービスを提供するように手配でき、各サービス提供者はユーザーが次の乗り換え地点に近づいている時にリアルタイムに選択される。
【0006】
幾つかの態様によれば、各区間の提供者の選択は、パラメータ、例えば乗り換え地点、ユーザーと提供者の乗り換え地点への到着の見積時間、次の乗り換え地点又は目的地、次の乗り換え地点又は目的地までの見積移動時間、待ち時間、及び提供者により課される任意の制約、例えば時間制限又は地理的制約(例えば、提供者はある時間までに終了したいか又はある地域を離れたくない)に基づいてプログラムにより実行される。ユーザー要求への応答者として選択された個々の提供者は要求を受け付ける選択権を有してもよい。提供者が選択され割り当てを受け付けると、提供者に関する情報(例えば、提供者の位置、提供者の写真、提供者の評価など)がユーザーのコンピュータ装置に通信されてもよい。提供者にもユーザーに関する情報(例えば、ユーザーの写真、ユーザーの評価、ユーザーの正確な位置など)が提供されてもよい。また、輸送の各区間について、幾つかの態様はユーザーに乗り換え地点への途上の提供者の車両の位置に関する更新が提供されると規定する。更新は乗り換え地点に向かう提供者の進行を反映するためにリアルタイム又はほぼリアルタイムに提供されてもよい。
【0007】
幾つかの例では、サービス要求者アプリケーションのユーザーインターフェースを介して要求を提示する時に、ユーザーは所望の区間の数を予め選択できる。他の例では、多区間経路設定サービスは、総距離、見積られた時間、費用、供給提供データなどの要因に依って適切な数の区間を決めうる。
【0008】
従来のオンデマンド・サービスシステムは、地理的区域を通る経路を効率的に設定すること及び複数の区域の供給と需要を均衡させることを含む多数の技術的課題を経験する。他の利益として、ネットワークコンピュータシステムは多区間輸送を実行することでこれらの課題に対処できる。例えば、多区間輸送は複数のユーザーを、彼らを単一のサービス提供者が車に乗せうる1つの乗り換え地点へ送るために使用でき、これにより稼働率を上げユーザーへの費用を下げる。別の例では、供給が不十分な地域にいる輸送を要求しているユーザーをその供給が不十分な地域の少し外側又は供給が過剰な地域の少し内側の乗り換え地点に運ぶことができ、その提供者が供給の不十分な地域に戻り、別の提供者がそのユーザーを目的地へ輸送するのを許すことで、より均衡がとれた供給提供状況を実現する。
【0009】
他の課題として、提供者は長距離を移動する又は不慣れな地域での運転する不便を被ることをめったに望まないので、オンデマンド・輸送システムにおいて長距離乗車を予定することは困難である。一方、多区間輸送は複数の提供者でユーザーが長距離を移動するのを可能にし、各提供者はそのユーザーを途中まで又はから輸送し彼らの望ましい地域に留まりうる。また、ユーザーは、費用増加のない地域内の乗り換え地点への多区間移動を使用することで高需要のために増加した費用の地域内を移動する距離を最小にして費用を下げうる。個人的な輸送シナリオに加えて、多区間輸送は食べ物又は他の品物を単一の提供者で可能であるより遠くへ配達するのに使用できる。
【0010】
幾つかの態様によれば、オンデマンド輸送サービスを管理するためのネットワークコンピュータシステムはネットワークを通じて輸送要求に対応するデータをユーザーの装置から受信する。輸送要求は第1地理的区域内の起点位置(例えば、乗せる地点)及び第2地理的区域内の目的地を含みうる。ネットワークコンピュータシステムは輸送要求に対して起点位置と目的地の間の少なくとも第1乗り換え地点を含む乗り換え地点を決定する。ネットワークコンピュータシステムはまた、起点位置から第1乗り換え地点までの経路を生成する。ネットワークコンピュータシステムはユーザーを起点位置から第1乗り換え地点まで輸送するために1人以上の候補提供者から第1提供者を選択し、ユーザーが第1経路に沿って第1乗り換え地点まで移動している時、ユーザーの位置を遠隔監視する。ネットワークコンピュータシステムは地図作成資源に問い合せ第1乗り換え地点への第1経路上の第1移動時間を算定する。第1移動時間は、他の可能性ある要因の中で特に、ユーザーの位置と第1乗り換え地点の間の距離、交通状態、及びオンデマンド輸送サービスの作業を実行する時間に基づく。第1移動時間が第1時間閾量内であるとの判定に応答して、ネットワークコンピュータシステムはユーザーを第1乗り換え地点から第2乗り換え地点か又は輸送要求の目的地へ輸送する第2提供者を選択する。
【0011】
複数の乗り換え地点(即ち、3つ以上の区間に分割された経路)を持つ例では、ネットワークコンピュータシステムは第1乗り換え地点と目的地の間の次の乗り換え地点を決める。1つの実施形態では、ネットワークコンピュータシステムは輸送要求の受信に応答して又は直ぐその後に開始時に各乗り換え地点を選択する。他の実施形態では、ネットワークコンピュータシステムはユーザーが現在の乗り換え地点に近づくまで、次の乗り換え地点を選択するのを待ち、これによりネットワークコンピュータシステムが元の要求が行われて以降における交通及び提供者利用可能性の変化に対応するのを許す。
【0012】
第1区間に関して、ユーザーが次の乗り換え地点への第2経路に沿って移動している時、ネットワークコンピュータシステムはユーザーの位置を遠隔で監視し、地図作成資源に問い合せて第2移動時間を算定する。第2移動時間が第2時間閾量内であるとの判定に応答して、ネットワークコンピュータシステムはユーザーを次の中継点、別の乗り換え地点か又は輸送要求の目的地へ輸送する第3提供者を選択する。
【0013】
他の特徴として、少なくとも幾つかの態様は、当事者の地理的位置はプログラムによりGPS受信機などの地上位置認識資源を使用して特定されると規定する。この情報は他方の当事者に、装置を操作する当事者による人手関与の必要なく通信される。従って、例えばユーザーが輸送要求をすると、要求を行った時のユーザーの位置は自動的にその要求に含まれうる。また、提供者が要求を受け付けユーザー/乗り換え地点へ移動を開始すると、提供者の位置及び他の関連する情報(例えば、絶えず更新される見積到着時間)が自動的にユーザーに通信されうる。
【0014】
本書で規定されるように、用語「ユーザー」及び「サービス要求者」は、1つ以上のネットワークを通じてネットワークコンピュータシステムにオンデマンドサービスを要求するために、コンピュータ装置上のサービス要求者アプリケーションを利用する人又は一群の人々を指すのにこの出願を通して交換可能に使用される。幾つかの態様では、用語「サービス提供者」及び「提供者」は、サービス要求者にオンデマンドサービスを提供するために、コンピュータ装置上のサービス提供者アプリケーションを利用する人を指すのに使用される。他の態様では、用語「サービス提供者」及び「提供者」は、ネットワークコンピュータシステムと通信しオンデマンドサービスをサービス要求者に提供する自律実体(例えば、自律車両)を指すことがある。
【0015】
本書に記載された1つ以上の態様は、コンピュータ装置が実行する方法、手法、及び動作はプログラムの形態で又はコンピュータ実行方法として実行されると規定する。プログラムの形態ではコード又はコンピュータ実行可能な複数の命令の使用によりを意味する。プログラムの形態で実行されるステップは自動である場合とでない場合がある。
【0016】
本書に記載された1つ以上の態様は、プログラムモジュール又は部品を使用して実施されてよい。プログラムモジュール又は部品は、プログラム、サブルーチン、プログラムの一部、ソフトウェア部品、又は1つ以上の記述された作業又は機能を実行できるハードウェア部品を含んでよい。モジュール又は部品はハードウェア部品上に他のモジュール又は部品と独立して存在しうる。或いは、モジュール又は部品は、他のモジュール、プログラム、又はマシンの共用要素又はプロセスでありうる。
【0017】
また、本書に記載された1つ以上の態様は、1つ以上のプロセッサにより実行可能な複数の命令の使用により実施されてよい。これらの命令はコンピュータ読取可能媒体上に記憶されてもよい。下記に図で示され又は描写されたマシンは、幾つかの態様を実施するための命令が実行されうる処理資源とコンピュータ読取可能媒体との例を提供する。特に、幾つかの例で示された多数のマシンは、プロセッサとデータ及び命令を保持するための様々な形態の記憶媒体とを含む。コンピュータ読取可能媒体の例は固定記憶保持装置、例えばパーソナルコンピュータ又はサーバーのハードドライブを含む。コンピュータ記憶媒体の他の例は、CD又はDVDユニットなどの携帯記憶ユニット、フラッシュ又は固体メモリ(例えば、多くの携帯電話、消費者用電子装置に搭載された)、及び磁気メモリを含む。コンピュータ、端末、ネットワーク使用可能装置(例えば、携帯電話などの携帯装置)は、プロセッサ、メモリ、及びコンピュータ読取可能媒体上に記憶された命令を利用するマシン及び装置の全ての例である。
【0018】
或いは、本書に記載された1つ以上の例は、相互接続された論理ゲートから成る専用ハードウェア論理回路を使用して実施されてよい。このような回路はハードウェア記述言語(HDL)、例えばVerilog又はVHDLを使用して通常設計される。これらの言語は回路のレイアウトを最終的に規定する命令群を含む。しかし、回路が製造されると、命令群は存在せず、処理は相互接続された論理ゲートにより実行される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本書に記載された実施例に係るサービス要求者及びサービス提供者装置と通信する一例のネットワークコンピュータシステムを例示するブロック図である。
【
図2】本書に記載された実施例に係る多区間輸送を実行する一例のオンデマンドネットワークサービスを例示するブロック図である。
【
図3A】本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。
【
図3B】本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。
【
図3C】本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。
【
図3D】本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。
【
図4】本書に記載された実施例に係る多区間輸送における実体間の対話の例を示すシーケンス線図である。
【
図5】本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。
【
図6A】本書に記載された実施例に係る供給提供シナリオの例を示すブロック図である。
【
図6B】本書に記載された実施例に係る供給提供シナリオの例を示すブロック図である。
【
図7A】本書に記載された実施例に係るユーザー装置で実行される指定されたサービス要求者アプリケーションのための一例のユーザーインターフェースの例示である。
【
図7B】本書に記載された実施例に係るユーザー装置で実行される指定されたサービス要求者アプリケーションのための一例のユーザーインターフェースの例示である。
【
図8】本書に記載された実施例に係るネットワークサービスを多区間輸送で運営する一例の方法を説明するフローチャートである。
【
図9】本書に記載された実施例に係るオンデマンドサービスのための指定されたサービス要求者アプリケーションを実行する一例のサービス要求者装置を例示するブロック図である。
【
図10】本書に記載された実施例が実施されてよいコンピュータシステムを例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
システム概要
図1は、本書に記載された実施例に係るサービス要求者及びサービス提供者装置と通信する一例のネットワークコンピュータシステム100を例示するブロック図である。ネットワークコンピュータシステム100は、サービス要求者又はユーザー197をユーザー197がネットワークコンピュータシステム100に送信するサービス要求を叶えるのに利用可能なサービス提供者193と接続するネットワークサービス(例えば、オンデマンド輸送又は配達手配サービス)を実行又は管理できる。オンデマンド提供サーバー130はユーザー197がサービス要求者装置110上で動作するサービス要求者アプリケーションを介しネットワーク150を通じて要求を提示するのを可能にするプラットフォームを提供できる。ネットワークサービスは要求を処理し適切なサービス提供者193にサービス提供者装置120上で動作するサービス提供者アプリケーションを介して送信する。本書で使用されるように、サービス要求者装置110及びサービス提供者装置120は、ネットワークコンピュータシステム100により管理されるネットワークサービスに対応する指定されたアプリケーションを実行する機能を有するコンピュータ装置から成る。例としてのサービス要求者装置110及びサービス提供者装置120は携帯コンピュータ装置、例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ、仮想現実又は拡張現実ヘッドセット、車両の搭載コンピュータシステムなどを含む。例としてネットワークサービスは食べ物又は製品の配達、小包郵送、買い物、建設、配管工事、住宅リフォーム、家又はアパート共同利用などを含みうるか、又は輸送手配サービスを含みうる。輸送手配サービスを使用する例では、ユーザー197は乗せて輸送する見込みのある乗客であり、サービス提供者193はユーザー197を輸送車両194で輸送する運転者である。
【0021】
幾つかの態様では、ユーザー197はサービス要求者アプリケーションを介して開始地点から目的地への多区間輸送の要求を送信できる。単一区間要求と対比して、多区間要求は開始地点と目的地の間の距離を乗り換え地点間の複数の経路又は区間に分割することができ、第1区間は開始地点から始まり最終区間は目的地で終わる。多区間経路設定サービス135は別のサービス提供者193が各区間に沿ってサービスを提供するように手配でき、各サービス提供者193はユーザー197が次の乗り換え地点に近づいている時にリアルタイムに選択される。サービス要求者アプリケーションのサービス要求インターフェースを使用して、ユーザー197はサービス要求に関して幾つの区間を自身が好むかを選択できる。
【0022】
他の態様では、ユーザー197は複数の区間を指定することなくサービス要求を送信でき、オンデマンド提供サーバー130はその要求を単一区間として処理すべきか多区間移動としてかを判断できる。一例では、多区間経路設定サービス135は要求の起点位置と目的地の間の距離及び必要時間を算定し、距離又は時間が閾限界値(例えば、その地域内の提供者193がしばしばは超えない履歴データに基づく距離)を超えると、多区間経路設定サービス135はその移動を複数の区間に分割できる。別の例では、多区間経路設定サービス135は単一区間移動及び複数の可能な多区間移動の費用(ユーザー197、提供者193、及び/又は輸送サービスへの)の見積もりを比較する。1つの実施形態では、多区間経路設定サービス135は複数の移動選択肢及びそれらの費用をユーザー197にサービス要求者アプリケーションを介して提示でき、ユーザー197は好ましい選択肢を選択できる。
【0023】
様々な実施形態では、ネットワークコンピュータシステム100は、オンデマンドサービスの個々のユーザー197に特定のサービス要求者プロフィールを記憶する要求者データ記憶部146を更に含みうる。このような情報はサービス種類のユーザーの好み、日常ルート、起点位置、目的地、職場所在地、自宅住所、頻繁に訪問する地点(例えば、ジム、食料品店、モール、地域空港、競技場又はスタジアム、コンサート会場、地域公園など)を含みうる。サービス要求者プロフィールはユーザー197の多区間経路好みも記憶できる。その好みはユーザー197が承諾するであろう乗り換え最大数、ユーザー197がより低い総費用移動を好むかより速い移動を好むか、及び任意の移動時間又は費用限界を含む。
【0024】
ネットワークコンピュータシステム100は、個々のサービス提供者193に特定の情報、例えば車両種類、サービス資格、収入データ、評価、及びサービス提供者経験を示すサービス提供者プロフィールを記憶する提供者データ記憶部147も含みうる。これら又は例示されていない他のデータ記憶部はまた、特定の地域に関して時間経過に伴うサービス要求者及びサービス提供者流動性、即ち、どの位の頻度で新しいサービス提供者193がその地域でオンデマンドサービスに利用可能であると期待されるか及びどの位の頻度でユーザー197がその地域でサービスを要求すると期待されるかに関する履歴データを記憶できる。
【0025】
1つの態様では、ネットワークコンピュータシステム100は複数の予め選択された乗り換え地点を乗り換えハブとして乗り換え地点データ記憶部148に記憶できる。これらの乗り換えハブは、アクセスの容易さ及び安全性などの要因のために乗り換えのための既知の良い地点でありうる。例えば、アクセスの十分な容易さを有する乗り換えハブは、車両交通を容易にする多くの入口及び出口を有する公共地点、例えば駐車場、公園、又はプラザであってもよい。高い安全性を有する乗り換えハブはユーザー197に多区間移動の区間間で待つ安全な場所を与える。安全な乗り換えハブは良い照明、他人の一定の流れ、警察又は警備要員、ビデオ監視などを有してもよい。乗り換えハブはまた、ユーザー197が多区間移動の区間間で使用できる又は提供者193がユーザー197が前の区間から到着するのを待つ間に使用できる近くの公衆トイレ、自動販売機、ファーストフードレストランなどの提供される設備のために選択されてもよい。幾つかの例では、乗り換えハブは、履歴サービスデータ及び/又はユーザー197及び提供者193が提供した評価及びフィードバックから特定された人気のある起点位置及び下車地点から予め選択される。
【0026】
地理的区域内の乗り換えハブの実現及び利用可能性に依って、多区間経路設定サービス135は多区間移動の乗り換え地点を乗り換えハブだけに限定するか、多区間移動のための非ハブ乗り換え地点を決定するか、又は乗り換えハブと非ハブ乗り換え地点の組み合わせを使用して多区間移動を生成するかできる。
【0027】
様々な例によれば、ネットワークコンピュータシステム100は、人口、ユーザー数、表面積などに基づいて輸送サービス区域を複数の地理的サブ区域又は地区に分割できる。幾つかの態様では、これらのサブ区域(又は「ジオ」)は六角形形状で輸送サービス区域を覆う格子を形成する。ネットワークコンピュータシステム100はまた、各分割地区について輸送サービスに関する履歴供給/需要データを収集し記憶できる。ネットワークコンピュータシステム100はまた、各分割地区についてリアルタイム供給/需要データを監視できる。履歴及び/又はリアルタイムデータに基づいて、分割地区は、利用可能な提供者193に関して供給が過剰な又は供給が不十分なと評点付けられ及び/又はランク付けられ、又は他のやり方で分類されうる。例えば、より低い評点のサービス地区は供給不十分を示すことがあり、ネットワークコンピュータシステム100は、ある緩和対策を開始して輸送供給(例えば、輸送サービスを提供しうる提供者193)を輸送サービス区域全域により均一に分配しうる。あるバリエーションでは、分割サービス地区の評点はまた、サービス地区及び/又は周辺のサービス地区内の現在の交通状態に基づいてもよい。
【0028】
様々な実施形態によれば、評点付けられたサービス地区はネットワークコンピュータシステム100が全輸送サービス区域について供給分布モデルを構築し更新するのを可能にできる。各サービス地区に評点付ける時、ネットワークコンピュータシステム100はそのサービス地区内で利用可能な状態にある提供者193と対比して要求しているユーザー197(例えば、輸送要求を提示したユーザー)を監視できる。ある態様では、任意の特定時間にサービス地区が要求しているユーザー又は提出された輸送要求と同じかほぼ同じ数の利用可能な提供者を有する場合、そのサービス地区は均衡状態にあると分類されうる。均衡状態は全輸送サービス区域にとって理想的であると考えられ、任意のサービス地区内のどんな輸送需要状態も等しい運転者供給状態により容易に満たされうる。
【0029】
本書に記載された実施例により利用されるある戦略は、供給が供給過剰なサービス地区から供給不十分なサービス地区に動く傾向にあり、需要は供給不十分な地区から供給過剰な地区に動くように多区間経路に対して乗り換え地点を選択することを含む。モデルに基づいて、多区間経路設定サービス135は供給が不十分な地区内の提供者を保ち、要求者を供給が過剰なサービス地区内へ移動させる対策をとりうる。例えば、ユーザー197が供給が不十分な地区からの輸送を要求する場合、多区間経路設定サービス135は供給が不十分な地区の少し外側の第1乗り換え地点を選択でき、供給/需要不均衡を悪化させずに提供者193は供給が不十分な地区に戻りうる。異なる1人又は複数の提供者193が次にユーザー197を輸送要求目的地までの道程の残りに亘って輸送できる。
【0030】
実施例によれば、オンデマンド提供サーバー130のサービスインターフェースはネットワークコンピュータシステム100がサービス要求者装置110及びサービス提供者装置120とネットワーク150を通じてデータを交換するのを可能にする。例えば、サービスインターフェースは、1つ以上の無線ネットワーク(例えば、セルラー送受信機、WLAN送受信機など)を通じて通信を交換するために1つ以上のネットワーク資源を使用できる。サービスインターフェースは外部に接するアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を含むか又は実行しサービス要求者装置110及びサービス提供者装置120とデータを通信できる。外部に接するAPIはオンデマンド提供サーバー130へのアクセスをネットワーク150上の安全チャネルを介して任意の数の方法により提供できる。それらの方法はウェブベースのフォーム、レストフルAPIを介したプログラムアクセス、シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル(SOAP)、リモート・プロシージャ・コール(RPC)、スクリプティングアクセスなどを含む。
【0031】
図2は本書に記載された実施例に係るオンデマンドネットワークサービス200を例示するブロック図である。オンデマンドネットワークサービス200は、サービス要求者装置と1つ以上のネットワークを通じサービス要求者アプリケーションを介して通信するサービス要求者インターフェース210を含みうる。1つの実施形態では、サービス要求者アプリケーションはサービス要求者が様々なサービス種類をスクロールして見るのを可能にできる。特定のサービス種類の選択に応答して、オンデマンドネットワークサービス200は到着見積時間(ETA)データをサービス要求者アプリケーションのユーザーインターフェース上に提供でき、そのデータはそのサービス種類に対する近くのサービス提供者の最短のETA及び/又はそのサービス種類に対する近くのサービス提供者の位置を示す。サービス要求者が各サービス種類をスクロールして見る時に、ユーザーインターフェースは更新しそのサービス種類に対するサービス提供者の視覚的表示をサービス要求者又は選択されたサービス地点を中心とする地図上に示しうる。サービス要求者はサービス要求者アプリケーションのユーザーインターフェースと対話して特定のサービス種類を選択しサービス要求を送信できる。
【0032】
幾つかの例では、サービス要求は特定の地域(例えば、ネットワークコンピュータシステム100に合致する1つ以上のデータセンターにより管理される大都市地域)内のサービス地点であって、選択されたサービス提供者がサービス要求者と会う予定のサービス地点を含みうる。サービス要求者は、サービス要求者アプリケーションのユーザーインターフェース上に地点ピンを設定することでサービス地点を入力できるか、又はサービス地点はサービス要求者の現在位置により(例えば、サービス要求者装置の位置ベース資源を利用して)決められうる。また、サービス要求者はサービス要求を提示する時又は提示後、サービス目的地を入力できる。輸送サービスを使用する例では、サービス要求者は、サービス起点位置で乗せられサービス目的地で下車するのを望む見込みのある乗客である。
【0033】
幾つかの実施形態では、サービス要求者はサービス要求に対する所望の数の区間を選択できる。例えば、要求者は要求者がより短い移動又はより低い費用を好むことに依って長距離移動に対して2つか3つの区間を選択してもよい。加えて又は或いは、要求者はサービス要求に対して費用目標を設定でき、オンデマンドネットワークサービス200は費用目標を満たす多区間移動を構築しようと試みうる。
【0034】
幾つかの例では、オンデマンドネットワークサービス200は、サービス地点を囲む環境における交通データを含む地図データを作成するために1つ以上の地図作成資源、例えば地図作成エンジン230又は第三者地図作成サービスを含むか又は利用できる。加えて、地図作成エンジン230はサービス提供者位置を提供者データ記憶部又は提供者追跡部から取り出しそれらの位置を地図データと共に保持できる。幾つかの実施形態では地図作成エンジン230の機能は、オンデマンドネットワークサービス200が問い合せする別のサーバー上に設けられ、そのサーバーはネットワークコンピュータシステム100の一部又は第三者地図サービスであってもよい。
【0035】
地図作成エンジン230からの地図データ及びサービス要求からのデータを使用して、多区間経路管理部250はそのサービス要求に対して多区間経路を決定する。幾つかの態様では、多区間経路管理部250は多区間経路を地図データ及びサービス要求からの複数のパラメータに基づいて決定する。それらのパラメータはサービス起点位置、目的地、任意の所望の数の区間、交通状態、その地域のサービスの供給と需要、見積られた費用などを含む。多区間経路管理部250はサービス要求の起点位置と目的地の間の1つ以上の乗り換え地点を選択する。各乗り換え地点で、ユーザーは第1提供者が所有する車両から降り、次の区間のために選択された第2提供者が所有する車両に乗る。
【0036】
1つの実施形態では、多区間経路管理部250は、高い需要又は供給不足によるサービス費用の上昇が生じていない地域内の乗り換え地点を選択することで、サービス要求をしているユーザーの費用を低減する。多区間経路管理部250は起点位置と目的地の間の一組の可能性のある乗り換え地点を評価しユーザーにとって最も低い総費用となる1つ以上の乗り換え地点を選択できる。例えば、ユーザーの起点位置が供給提供問題のためにサービス費用の上昇が生じている地域にある場合、その起点位置からの長距離輸送は費用が高いであろう。この問題を緩和するために、多区間経路管理部250は費用が高い地域の少し外側の乗り換え地点を有する多区間経路を生成でき、ユーザーはその乗り換え地点までの短い輸送に対して上昇したレートを払うだけで済む。次にユーザーは長距離輸送の大部分に対して通常のサービスレートを払い、総費用を節約するであろう。
【0037】
多区間経路が生成されると、多区間経路管理部250は要求者インターフェース210を介して多区間経路の経路区間に対応するデータをサービス要求者に返信できる。これらのデータは要求者に対してサービス要求者アプリケーションのユーザーインターフェース上に表示され、各区間が始まる地点と終わる地点、各区間の見積移動及び待ち時間、及びサービス要求を叶える費用などの情報を要求者に示しうる。幾つかの態様では、要求者は提案された多区間経路を受け入れるか、又は1つ以上の詳細、例えば所望の区間の数又は目的地を変更して別のサービス要求を提示できる。個人の輸送以外、例えば食べ物又は小包配達などの場合、要求者に対してユーザーインターフェース上に個々の経路区間詳細を含まない代わりの情報を提示してもよい。
【0038】
1つの実施形態では、要求者が提案された多区間経路を受け入れると、多区間経路管理部250はその経路を固定化でき乗り換え地点の更なる変更ができない。他の実施形態では、要求者がその多区間経路に沿って移動している時、多区間経路管理部250は交通/天気状態、供給と需要などからより速い又はより安い代わりの乗り換え地点があるか否かを判断し続けうる。代わりが見つかると、多区間経路管理部250はその代わりを時間又は費用節減量の表示と共に要求者に表示できる。要求者が代わりの経路を選択すると、多区間経路管理部250は多区間経路を新しい乗り換え地点で更新する。
【0039】
サービス要求に応答して、提供者選択エンジン260はサービス地点に近いサービス提供者の1人を多区間経路の第1区間を遂行するよう選択できる。(1)ユーザーの候補提供者への時間又は距離の近さ、(2)提供者及び/又はユーザーの評価又は等級関連、(3)特定の提供者、提供者又は車両等級、又は提供者又は輸送の他の特徴に対するユーザーの好み、及び(4)代わりの業務論理(例えば、サービス要求に対する提供者入札プロセス)を含む基準を使用してユーザーに対して提供者を漸次選択するために、複数の案内が使用されてもよい。サービス要求を処理し提供者を選択するために、提供者選択エンジン260は地図作成エンジン230からの地図データを使用してその地理的区域内のサービス提供者の起点位置への見積到着時間を算定できる。地図データはまた、個々の当事者の地理的位置を通信されたGPS情報に基づいて特定するために使用されてよい。地図データは複数の当事者の位置を彼らのGPS座標から特定するのを可能にする地図又はコードと、2人の当事者を隔てる時間及び距離を計算するために必要な情報とを含んでもよい。提供者選択エンジン260はまた、プロフィール情報データベースに問い合せすることで個々の提供者及びユーザーに関するプロフィール情報を特定できる。
【0040】
1つの態様では、提供者選択エンジン260は多区間サービス要求の1区間を遂行するように複数の提供者にサービス要求案内を生成する。案内は並列に(例えば、同時に)又は直列に(例えば、1人の提供者に送られ、次に受け付けるか又は受け付けないかでき、次に別の提供者に送られる)送られてよい。初めに選択された提供者のそれぞれは、近さ、評価、好みなどのパラメータに基づいて選択された候補である。その区間に対処するために選択された候補提供者は応答を、提供者通信を提供者装置から受信する提供者インターフェース220を介して通信してよい。次に提供者選択エンジン260は(1)ユーザーに提供者選択を知らせる通知(提供者に関する選択可能な情報、例えば写真、車両識別、評価、及び現在位置を含む)と(2)起点位置への途上の提供者の位置についての情報及び/又は見積到着時間を伝える更新とを通信できる。
【0041】
多区間経路設定の幾つかの実施形態では、提供者選択エンジン260は、費用計算及び移動経路設定に関係する混同を避けるために、サービス要求の提供者に関連する経路区間データだけを送信する。例えば、提供者選択エンジン260は、提供者が担うのに同意した経路区間についての起点位置及び目的地を、その多区間経路を構成する他の区間のどんな詳細も無しに送信してもよい。従って、幾つかの例では、提供者は乗り換え地点を起点位置として、別の乗り換え地点を目的地として示される。提供者選択エンジン260はまた、多区間経路の区間を担う提供者に、その提供者が乗り換え地点に何時到着する必要があるか及びユーザーが前の区間から到着するのをその提供者がどのくらい待つ必要があるかなどの情報を含む経路区間データを送信できる。
【0042】
態様によれば、各輸送区間についてユーザーが乗せられると、位置データがユーザー及び提供者の装置から取得される(それぞれの装置インターフェースを介して)。ユーザー追跡部は位置データを使用してユーザーを位置及び時間で追跡する。同様に、提供者追跡部は位置データを使用して提供者を位置及び時間で追跡する。ユーザーの位置データと提供者の位置データとを地図情報及び他の地理的資源に関連させるのに地図作成エンジン230を使用できる。ユーザー及び提供者追跡部それぞれはユーザー及び提供者の位置情報をユーザー及び提供者への出力インターフェースに通信する。それぞれの表示部の出力は、ユーザー及び提供者の両方の位置データが地図情報と組み合わされた出力などの地理的出力であってもよい。1つの実施形態では、地理的出力はユーザー及び提供者装置に装置インターフェースを介して通信され、従って、ユーザー及び提供者両方が乗せた後の輸送サービスの進行を見ることができる。また、次の区間のために選択された提供者は乗り換え地点に向かうユーザーの前の区間上の進行を見ることができる。
【0043】
幾つかの態様では、ユーザーが多区間経路の一区間の乗り換え地点に接近している時、多区間経路管理部250は次の区間のための提供者がユーザーと乗り換え地点で会うように手配する。幾つかの態様では、ユーザーが乗り換え地点へ時間閾量(例えば、5分、10分など)内に入ると、多区間経路管理部250は、ユーザー及び提供者が、他方が到着するのを待たなければならない時間量を最小にするために提供者選択エンジン260がその時間閾量にほぼ等しい乗り換え地点へのETAを有する提供者を選択することを要求する。
【0044】
追加の態様では、提供者選択エンジン260はユーザーの現在位置から指定された位置データ点(即ち、乗り換え地点)までのユーザーETAを算出でき、同時に指定された位置データ点に対する個々の車両の位置に基づいて車両の(又は一組の車両の)提供者ETAを算出できる。例えば、ユーザーETAはユーザーの現在位置(例えば、ユーザーの最新の受信した/算出した位置データ点)及び指定された位置データ点、及び/又は輸送方法に対応する輸送情報、天気、交通などの他の情報に少なくとも部分的に基づいて算出できる。実施形態に依って、提供者選択エンジン260はユーザーETA及び車両ETAを概ね同時に又は異なる時間(例えば、異なる期間)に算出できる。提供者選択エンジン260は、ETAが概ねプログラムされた閾値以下であると判定されるまで連続してETAを算出できる。例えば、閾値が5分に設定されユーザー及び特定の提供者両方が乗り換え地点から4分離れているならば、提供者選択エンジン260はその特定の提供者をそのユーザーの多区間経路の次の区間のために選択しうる。
【0045】
幾つかの態様では、乗り換え地点へのユーザーの移動時間又はETAは、乗り換え地点に到着後及び次の区間のために車両を乗り換える前に実行されてよいどんな動作も含むオンデマンド輸送サービスの作業を実行するために時間緩衝量を含む。例えば、これらの作業は車両から降りる、荷物をトランクから回収する、紛失所持品がないか調べる、提供者を評価する、チップを提供者に与える、次の提供者の車両を見つける、次の提供者の個人情報を確かめるなどにかかる時間を含みうる。これらの動作のための見積られた時間はユーザープロフィールからの履歴データ及びオンデマンドネットワークサービスの他のユーザーからの総計データから計算でき、時刻、天気、及び位置などの条件に依って変わってよい。
【0046】
1つの実施形態では、多区間経路管理部250は、異なる方向に向かう2人(以上)の提供者間のユーザー交換を可能にするために、多区間サービス要求の次の区間のための提供者を手配できる。従って、多区間経路を生成する時、又は経路移動が進行している間の任意の段階で、多区間経路管理部250は現在及び入着するサービス要求を監視し可能性のあるユーザー交換組合せを見つけうる。交換組合せを評価する時、多区間経路管理部250は、隣接地域の供給提供、ユーザー及び提供者の好み(例えば、ある地域内に留まるのを優先)、見積到着時間、及びサービス費用を含む様々な基準に重み付けできる。多区間経路管理部250がユーザー交換は関係者達の多区間経路のためになると判断すると、多区間経路管理部250は各多区間経路のために共通の乗り換え地点で終わる経路区間を生成し対応する提供者を割り当てうる。例えば、第1提供者と東に移動する第1ユーザーは第2提供者と西に移動する第2ユーザーと乗り換え地点で会う。その乗り換え地点で、第1ユーザーは第2提供者の車両に乗り込み東方へ移動を続け、第2ユーザーは第1提供者の車両に乗り込み西方へ移動を続け、従って、両提供者が彼らの拠点から遠くへ移動するのを防ぐ。
【0047】
図3A~3Dは本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。
図3Aは単一の要求ユーザーのための2区間共用輸送の例を示し、輸送は起点位置310から始まり、そのユーザーと提供者1で進み、第1区間輸送312を乗り換え地点314で終了する。乗り換え地点314で、ユーザーは提供者1が所有する車両から出て提供者2が所有する車両に乗り込み、次に提供者2はユーザーと進み、第2区間輸送316を下車地点318で終了する。
【0048】
図3Bは第2区間輸送の一部を共用する2人の要求ユーザーのための2区間共用輸送の例を示し、輸送はユーザー1の起点位置320及びユーザー2の起点位置322からのサービス要求で始まる。ユーザー1の第1区間輸送324は提供者1により提供され、ユーザー2の第1区間輸送326は提供者2により提供される。2つの第1区間輸送は乗り換え地点328に集束し、次にユーザー1及びユーザー2両方を輸送する提供者3により共用第2区間輸送330を進める。第2区間輸送330はユーザー1の下車地点332で終るが、提供者3はユーザー2の第2区間輸送334をユーザー2の下車地点336まで続ける。
【0049】
図3Cは第1区間輸送の一部を共用する2人の要求ユーザーのための2区間共用輸送の例を示し、輸送はユーザー1の起点位置340から始まり、第1区間経路342に沿ってユーザー2の移動2起点位置344までユーザー1と提供者1で進む。提供者1はユーザー1及びユーザー2両方を第1区間経路346に沿って移動乗り換え地点348まで輸送し、そこで両ユーザーは車両から出る。ユーザー1は提供者2の車両に乗り第2区間経路350に沿って移動1下車地点354まで進み、ユーザー2は提供者3の車両に乗り第2区間経路352に沿って移動2下車地点356まで進む。
【0050】
図3Dは第2区間輸送を共用する2人の要求ユーザーのための3区間共用輸送の例を示し、輸送はユーザー1の起点位置360及びユーザー2の起点位置362からのサービス要求で始まる。ユーザー1の第1区間輸送364は提供者1により提供され、ユーザー2の第1区間輸送366は提供者2により提供される。2つの第1区間輸送は乗り換え地点368に集束し、次にユーザー1及びユーザー2両方を第2移動乗り換え地点372まで輸送する提供者3により共用第2区間輸送370を進める。そこで、ユーザー1は提供者4の車両に乗り第3区間経路374に沿って移動1下車地点378まで進み、ユーザー2は提供者5の車両に乗り第3区間経路376に沿って移動2下車地点380まで進む。
【0051】
図4は本書に記載された実施例に係る多区間輸送における実体間の対話の例を示すシーケンス線図である。1つの態様では、ユーザー410は起点位置から目的地までの多区間輸送を要求する。輸送サービス430はユーザー410を目的地に輸送するために第1区間輸送用の第1群の可能性のある提供者450から提供者A460(「提供者」又は「サービス提供者」とも呼ばれる)及び第2区間輸送用の第2群の可能性のある提供者470から提供者B480を見つける。
【0052】
幾つかの態様によれば、ユーザー410は指定されたサービス要求者アプリケーションを実行するコンピュータ装置402を操作して多区間輸送を求めるサービス要求412をオンデマンドネットワークサービス430に送信する。装置402は地上位置認識資源(例えば、GPS)と共にローミングネットワーク能力(例えば、セルラーネットワーク、ワイヤレス・フィデリティー802.11(a)、(g)(n)、又はWiMaxなど用のネットワークインターフェース)を含んでもよい。ネットワーク機能は装置402が要求412を送信しサービス430又は提供者A460(第1区間の場合)及び提供者B480(第2区間の場合)と更に通信するのを可能にする。地上位置認識資源は、要求412を行った時のユーザー410の地理的位置を特定する地理的識別情報414と第2区間案内436を行った時のユーザー410の地理的位置を特定する地理的識別情報418とを装置が自動的に含むのを可能にする。装置402はまた、サービス430又は提供者に対してユーザー410を特定する識別情報を含むように構成されてもよい。識別情報416は、例えば要求412を行っているユーザーの名前、アカウント番号、評価、及び/又は写真を含む。乗り換え地点(第1区間の場合)又は目的地番地(第2区間の場合)も、識別情報416に含まれてもよい。
【0053】
幾つかの態様によれば、サービス430は輸送区間の間の乗り換え地点を決定し要求された輸送を提供できる候補提供者を選択するために要求412を処理する。サービス430は識別情報416を使用してユーザー410のアカウント又はプロフィールを特定できる。ユーザー410のアカウント又はプロフィールは、ユーザー410の画像、ユーザー410の好み(例えば、ユーザーが好む車両の種類)、ユーザー410の評価(ユーザー410と以前やり取りした提供者による評価を平均したものであってよい)、及びユーザー410に輸送を以前提供した提供者などの履歴情報を含んでもよい。このような好み、評価情報、履歴情報、及び他のプロフィール情報はユーザー410に対して提供者を選択するために使用できる。例えば、あるサービス要求に対して、本サービスは先ずユーザー410が以前使用しおそらく良い評価を与えた提供者を見つけようと試みてもよい。或いは又は加えて、アカウント/プロフィール情報の一部又は全てはユーザーの装置402に記憶されユーザーの要求412の一部として通信されてもよい。
【0054】
サービス430はユーザー要求412に含まれる情報を使用して様々な基準に基づいて提供者A460(第1区間のため)及び提供者B480(第2区間のため)を選択する。それらの基準は(1)個々の候補提供者のユーザー410又は乗り換え地点への近さ、(2)サービスの評判及び/又はレベル/質(過去の事例の評価/フィードバックにより提供されるような)に基づく候補提供者450及び470の等級又は評価、及び(3)候補提供者450及び470の彼らが設定した任意の時間、距離、又は地域範囲に関する利用可能性(例えば、提供者が彼らはある地域を離れるのも、ある時間を過ぎてオンラインであるのも望まないと表明しているかも知れない)を含んでもよい。基準はまた、特定の提供者又はユーザー410にサービスを提供し良いフィードバックを受けた以前の提供者のユーザー410による特定の識別を含むユーザー指定の好みを含んでもよい。
【0055】
ユーザー410のために輸送を手配するために、サービス430は要求412の受信時(第1区間の場合)又は第1区間輸送のほぼ終了時(第2区間の場合)にペアリングプロセスを実行する。サービス430は(1)1つ以上の基準を使用して第1候補提供者を選択し、(2)案内432(第1区間の場合)又は案内436(第2区間の場合)を第1候補に送り、その第1候補に案内を受け入れるために短い時間を与えることで、ペアリングプロセスを実行する。もし第1候補提供者が案内を断るか又は受け入れないと、サービス430は第2候補提供者を1つ以上の基準を使用して選択し、案内432(第1区間の場合)又は案内436(第2区間の場合)を第2候補に送り、受け入れるために短い時間待つ。ペアリングプロセスは第1提供者群450の提供者460Aが第1区間のための案内432への受け入れ464を返信するか又は第2提供者群470の提供者B480が第2区間のための案内436への受け入れ484を返信するまで繰り返し(n回)実行されてもよい。
【0056】
単一のペアリングプロセスの代わりに、別の態様は一組の2人以上の提供者に同時に接触することで上記のような基準に基づいて提供者を選択するのを可能にする。最終的に選択された特定の提供者は、例えばその組の第1提供者に合致し、応答し案内を受け入れてもよい。
【0057】
第1区間案内432及び第2区間案内436の一部としてか又は後続通信(第1区間案内の受け入れ464又は第2区間案内の受け入れ484に続く)において、サービス430は選択された提供者460及び480に、(1)ユーザー410の評判(例えば、他の提供者により提供されるそのユーザーのフィードバック)、(2)ユーザー410に輸送を提供することに対する予想される収入、(3)ユーザー410の地理的位置、及び(4)ユーザー410の下車地点として使用する目的地又は乗り換え地点を含むユーザー410に関する情報を明示してもよい。ユーザーの写真又は他の識別情報も受け入れている提供者に通信されてよい。従って、例えば、提供者460及び480はユーザー410を乗せるために到着した時、ユーザー410を見て特定できる。
【0058】
幾つかの態様によれば、提供者460及び480はユーザーの地上位置認識携帯装置と通信できる装置を備える。特に、提供者460及び480は、提供者が車両内及び外へ持ち運びできる地上位置認識資源を有するセルラー音声/データ装置などの携帯/モバイル且つパーソナル装置462及び482を有してもよい。1つの態様では、候補提供者の装置462及び482はユーザーが使用する装置402とプラットフォーム(例えば、アプリケーションレベル)を共有する。共有プラットフォームは各当事者が共有機能及びユーザーインターフェースを介して通信を交換するのを可能にする。
【0059】
提供者460(第1区間の場合)及び480(第2区間の場合)がユーザー410へ移動を開始すると、一連の進行通信434(第1区間の場合)及び438(第2区間の場合)がユーザー410に通信される。装置462、482に地上位置認識資源を利用させて提供者460(第1区間の場合)及び480(第2区間の場合)の位置情報をユーザー410の位置に向かって進行しながら自動的に生成するプログラム命令群を使用して、進行通信434、438は自動的に生成されてもよい。進行通信434、438はネットワーク通信を使用してユーザー410に通信される。進行通信434は提供者460(第1区間の場合)及び480(第2区間の場合)からユーザー410へ直接か又はサービス430を介して通信されてよい。乗せた後、ユーザー410及び提供者460、480はそれぞれ各当事者の識別情報が他方に通信されているので手助けされる。これらの進行通信434、438は、提供者及びユーザー410が同じ地理的位置に到着した時の乗せるプロセスを容易にするために他の当事者の写真などの識別情報を含んでもよい。
【0060】
1つの態様によれば、提供者がユーザー410を乗せると、1つ又は両方の装置を、価格監視機能を実行するために使用できる。価格監視機能はユーザー410に請求される移動料金の計算を可能にする。1つの態様では、料金算定は移動距離又は経路及び/又はユーザー410がその車両内にいる時間に基づく。料金算定はまた、特定の輸送会社又はサービス430に特有の式又は要因に基づいて算定されてもよい。停止及び待ち時間は装置から通信されるGPS情報を監視することで又は携帯装置のハードウェアに時々含まれている加速度計の使用により計算されてもよい。起点位置、下車地点、経路情報、期間、市場状態、望ましさなどを含む多くの他のパラメータが輸送の価格を算定するために使用されてもよい。
【0061】
ユーザー410が乗り換え地点又は下車目的地に運ばれた後、1つ又は両方の当事者は他方についてのフィードバックを提供してもよい。ユーザー410は、輸送の各区間での提供者A460及び提供者B480それぞれとのユーザーの経験を評価するために、評価又はフィードバック420、422をサービス430に提供してもよい。同様に、提供者460及び480は、ユーザー410に対する評価又はフィードバック466及び486を提供できる。サービス430はプロフィール又はアカウントをユーザー410及び提供者460及び480のそれぞれに関連付けてもよく、それらの評価/フィードバックはユーザー/提供者の全体評価に影響することがある。従って、ユーザー410又は提供者460及び480の評判は他方の当事者により提供されるフィードバックにより影響されることがある。
【0062】
図5は本書に記載された実施例に係る多区間輸送シナリオの例を示すブロック図である。特定の起点位置510及び下車地点590に対して、起点位置510と下車地点590の間の利用可能な乗り換え地点の様々な組合せを使用して多区間経路の総輸送距離又は総見積移動時間を区分することで、初期リストの候補乗り換え地点群を選択できる。
【0063】
この例では、多区間経路は二組の候補乗り換え地点間の3つの区間に分けられる。第1組の候補乗り換え地点は乗り換え地点520、522、及び524を含む。第2組の候補乗り換え地点は乗り換え地点530、532、及び534を含む。多区間経路設定サービスは様々な基準に重みを付けて各組からどの乗り換え地点を選択するかを決めうる。これらの基準は交通状態、各乗り換え地点の周辺のサービス提供者利用可能性、各乗り換え地点の地域価格情報、他の要求者とのペアリング可能性、ユーザー好みなどを含みうる。
【0064】
1つの実施形態では、多区間経路設定サービスは、サービス価格が上昇した地域を避けるために各組から乗り換え地点を選択できる。例えば、乗り換え地点520及び522を含む地域は、その地域のより高い需要及び提供者の不足のために上昇した価格を経験しているかも知れない。結果として、多区間経路設定サービスは乗り換え地点524を第1区間512の乗り換え地点として選択する。第2組の乗り換え地点のどれも上昇したサービス価格を持たないと仮定すると、多区間経路設定サービスは、他の基準に基づいて第2区間526に対して乗り換え地点532を選択する。多区間経路設定サービスは次に乗り換え地点532を下車地点590に接続する第3区間536を生成する。
【0065】
図6A及び6Bは本書に記載された実施例に係る供給提供シナリオの例を示すブロック図である。1つの態様では、サービス要求に対して多区間経路を生成する時、多区間経路設定サービスは複数の地理的区域内の供給提供を要因に入れうる。従って、潜在的に供給と需要の不均衡を悪化させることなく、多区間経路設定サービスは供給分布をより均衡近くに維持できる。加えて、車両稼働率とサービス費用及び時間効率とを増加させるために多区間経路設定サービスは複数のユーザーからのサービス要求の区間を組み合わせうる。従って、多区間経路設定サービスは経路をいくつの区間に分けるか、どの乗り換え地点を選択するか、どの提供者を各区間に対して選択するかなどを、サービス要求に対する起点及び下車地点を含む地理的区域の供給と需要データに基づいて決めうる。
【0066】
図6Aにおいて、3人のユーザーが第1地理的区域サンフランシスコから第2地理的区域サンノゼへのサービスを要求する。この描かれた例では、サンフランシスコ及びサンノゼ両方が各区域に3人の提供者で始まり、それらの市の間の地理的区域に1人の提供者がいる。3人の提供者のそれぞれは単一の区間輸送を担う場合、第1提供者は第1ユーザーを移動1起点位置602から移動1下車地点622へ直接運び、第2提供者は第2ユーザーを移動2起点位置604から移動2下車地点624へ直接運び、第3提供者は第3ユーザーを移動3起点位置606から移動3下車地点626へ直接運ぶ。結果として、3人の提供者はサンノゼで終わり、既にそこに居た3人に加わり、サンフランシスコには提供者は残っていないが、これは不均衡な供給分布である。また、それらの市の間の中間区域の提供者は利用されていない。
【0067】
1つの実施形態では、多区間経路設定サービスは、供給提供を均衡させ、車両稼働率を上げ、
図6Aに例示されたような状況を緩和するために複数のユーザーからのサービス要求を集めて共用可能区間にする経路区間を生成する。
図6Bの例では、サンフランシスコに3人の活動中の要求ユーザーがいて、彼らの目的地はサンノゼにある。多区間経路設定サービスは3人の提供者を第1区間にスケジュールし各ユーザーを乗り換え地点A612へ輸送できる。幾つかの態様では、多区間経路設定サービスは、サンノゼへの近さ及び3人の提供者のそれぞれはほぼ同じような見積到着時間であることに基づいて、一組の可能性のある乗り換え地点から乗り換え地点A612を選択する。
【0068】
ユーザー及び提供者が乗り換え地点A612に接近している時、多区間経路設定サービスは、第4提供者が乗り換え地点A612で3人のユーザーのそれぞれが到着するのを待つように手配する。幾つかの態様では、最後に到着するユーザーが乗り換え地点へ時間閾量(例えば、5分、10分など)内になると、多区間経路設定サービスは、ユーザー及び提供者が、他方が到着するのを待たなければならない時間量を最小にするために時間閾量にほぼ同等の乗り換え地点A612へのETAを持つ提供者を選択する。第4提供者及びそれらのユーザーが到着すると、第4提供者はそれらのユーザーをサンノゼに近い乗り換え地点B614へ輸送する。彼らが乗り換え地点B614に接近している時、多区間経路設定サービスは、サンノゼ区域内の1人以上の提供者が各ユーザーをそれぞれの目的地に運ぶように手配できる。選択される提供者の数は目的地の位置及び提供者がそれらの目的地の2つ以上へ一群のユーザーと効率的に移動できるか否かに依存する。この例では、多区間経路設定サービスは、サンノゼ区域内の3人の異なる提供者を選択しユーザーを個別にそれぞれの目的地へ輸送する。この多区間サービス手配の結果として、提供者は同じ区域に留まり、彼らの区間を終えた直後に追加のサービス要求を叶えるために利用可能である。また、区域間の得られる供給分布は変化せず、利用されていない提供者はいない。
【0069】
ユーザーインターフェース例
図7A及び7Bは本書に記載された実施例に係るユーザー装置で実行される指定されたサービス要求者アプリケーションのための例としてのユーザーインターフェースの例示である。幾つかの態様では、サービス要求者装置でのサービス要求者アプリケーションの実行はその装置にユーザーインターフェースを装置のタッチセンサー式表示上に生成させうる。
【0070】
図7Aはユーザーに彼らの現在位置を地図上に示す例を描くユーザーインターフェースを示し、地図は起点位置710及び下車地点720を設定する選択肢と多区間輸送の所望の区間数を選択する移動選択肢730を有する。
【0071】
ユーザーがサービス要求を提示しオンデマンドネットワークサービスが多区間輸送経路を手配した後、サービス要求者アプリケーションは
図7Bの例に示したようなユーザーインターフェースを表示できる。この例は多区間経路の地図をユーザーに表示し、地図は開始起点位置740、乗り換え地点A742、及び乗り換え地点B744を含む。ユーザーインターフェースはサービス費用、見積到着時間帯、各乗り換え地点の所在地、及び各輸送区間のETAを含む多区間経路情報760も表示できる。
【0072】
方法
図8は本書に記載された実施例に係るネットワークサービスを多区間輸送で運営する一例の方法を説明するフローチャートである。方法の幾つかの動作は
図1及び2に例示したコンピュータシステムの特定の構成要素により実行されると下記に記述されるが、これらの動作は特定された構成要素により必ずしも実行される必要はなく、複数のマシンに亘って潜在的に分配された様々な構成要素及びモジュールにより実行されうることは理解されるであろう。従って、説明しているステップ又はサブステップを実行するための適切な構成要素又は部品を例示するためにオンデマンド提供サーバー130の構成要素に言及することがある。或いは、多区間経路設定サービス135及びオンデマンドネットワークサービス200において説明した様々な構成要素及びモジュールのうち少なくともある幾つかは単一のハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェア部品内に配置されうる。これらの方法の幾つかのステップは並行に又は例示と異なる順に実行されてもよいことも理解されるであろう。
【0073】
オンデマンドネットワークサービスは多区間経路を求めるサービス要求をユーザーから受信する(810)。幾つかの実施形態では、ユーザーはユーザー装置上で動作しているサービス要求者アプリケーションのインターフェースを使用してサービス要求に対して所望の数の区間を選択できる。例えば、要求者は長距離移動に対して、より短い移動又はより低い費用を求める要求者の好みに依って2つか3つの区間を選択してよい。
【0074】
地図データ及びサービス要求からのデータを使用して、ネットワークサービスはそのサービス要求に対して多区間経路を決定する。幾つかの態様では、ネットワークサービスは多区間経路を地図データ及びサービス要求からの複数のパラメータに基づいて決める。パラメータはサービス地点、目的地、任意の所望の数の区間、交通状態、その地域のサービスに対する供給と需要、見積られた費用などを含む。ネットワークサービスはサービス要求の起点位置と目的地の間の1つ以上の乗り換え地点を選択する。各乗り換え地点で、ユーザーは第1提供者が所有する車両から出て次の区間のために選択された第2提供者が所有する車両に乗る。
【0075】
多区間経路が生成されると、ネットワークサービスは多区間経路の経路区間に対応するデータを要求ユーザーに返信でき、サービス要求者アプリケーションのユーザーインターフェース上に表示される。経路区間データは、各区間が始まる及び終わる地点、各区間の見積移動及び待ち時間、及びサービス要求を叶える費用などの情報をユーザーに示しうる。次にユーザーは要求を確認し多区間経路を受け入れうる(820)。
【0076】
サービス要求に応答して、ネットワークサービスはユーザーを第1乗り換え地点まで輸送することで多区間経路の第1区間を遂行するためにサービス地点に近いサービス提供者のうち1人を選択できる(830)。提供者がサービス要求を受け付けると、ネットワークサービスはサービス要求者装置に表示されユーザーに現在の区間を知らせるデータ(その提供者、乗り換え地点、及び見積到着時間に関する情報を含む)を送信できる(840)。
【0077】
輸送の間、ネットワークサービスはユーザーの位置を監視し、ユーザーの乗り換え地点へのETAを計算し何時ユーザーがその乗り換え地点に接近しているかを算定する(850)。幾つかの態様では、ユーザーのETAがプログラムされた閾値(例えば、5分、10分など)未満である時、ユーザーは乗り換え地点に接近していると考えられる。多区間経路に残りの区間がある場合(860)、ネットワークサービスは次の区間のための提供者が乗り換え地点でユーザーと会うように手配する。そうでない場合、ユーザーは目的地に接近していて、輸送要求は到着及びサービスの種々雑多の作業の実行後に完了すると考えられる(870)。
【0078】
サービス要求者装置
図9は本書に記載されたオンデマンドサービスのための指定されたサービス要求者アプリケーションを実行する一例のサービス要求者装置又はユーザー装置を例示するブロック図である。多くの実施形態では、サービス要求者装置980はスマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、VR又はARヘッドセット装置などの携帯コンピュータ装置から成りうる。即ち、サービス要求者装置980はマイクロフォン945、カメラ950、及び通信インターフェース910などの典型的な電話特徴を備え、外部実体と任意の数の無線通信プロトコルを使用して通信しうる。ある態様では、サービス要求者装置980は指定されたアプリケーション(例えば、サービス要求者アプリケーション932)をローカルメモリ930に記憶できる。多くの態様では、サービス要求者装置980は、接触リスト934及びカレンダー予約936に対応する情報をローカルメモリ930に更に記憶する。バリエーションでは、メモリ930はサービス要求者装置980の1つ以上のプロセッサ940により実行可能な追加のアプリケーションを記憶でき、1つ以上のネットワーク960を通じた1つ以上のホストサーバーへのアクセス及び対話を可能にする。
【0079】
ユーザー入力に応答して、サービス要求者アプリケーション932はプロセッサ940により実行され、アプリケーションインターフェースをサービス要求者装置980の表示画面920上に生成しうる。アプリケーションインターフェースはサービス要求者が、例えば現在の価格レベルとオンデマンド手配サービスの利用可能性を調べるのを可能にできる。様々な実施形態では、アプリケーションインターフェースはまた、サービス要求者が複数の乗せるサービスタイプ、例えば自動車相乗りサービスタイプ、定期自動車相乗りサービスタイプ、職業として乗せるサービスタイプ、バン・オンデマンドサービスタイプ、豪華な乗せるサービスタイプなどから選択するのを可能できる。
【0080】
プロセッサ940はサービス要求を、通信インターフェース910を介してバックエンド・ネットワークコンピュータシステム900にネットワーク960を通じて送信できる。様々な例では、サービス要求者装置980は要求者の現在位置を示す位置データをネットワークコンピュータシステム900に提供できるGPSモジュール955を更に含み、ネットワークコンピュータシステム900はサービス要求を叶える適切なサービス提供者を選択できる。別の態様では、配線接続された回路がソフトウェア命令群の代わりに又は組み合わせて使用されて本書に記載された作業を実行してもよい。従って、記載された作業はハードウェア回路及びソフトウェアのどんな特定の組み合わせにも限定されない。
【0081】
ハードウェア図
図10は本書に記載された実施例が実施されてよいコンピュータシステムを例示するブロック図である。コンピュータシステム1000は、例えばサーバー又はサーバーの組合せ上で実現されうる。例えば、コンピュータシステム1000はオンデマンドサービスを提供するためのネットワークサービスの一部として実現されてもよい。
図1に関連して、ネットワークコンピュータシステム100は
図10に示されたようなコンピュータシステム1000を使用して実現されてもよい。ネットワークコンピュータシステム100は
図10に示されたようなコンピュータシステムを複数個組み合わせて実現されてもよい。
【0082】
1つの実施形態では、コンピュータシステム1000は処理資源1010、主メモリ1020、読出し専用メモリ(ROM)1030、記憶装置1040、及び通信インターフェース1050を含む。コンピュータシステム1000は、主メモリ1020に記憶された情報を処理するための少なくとも1つのプロセッサ1010を含み、主メモリ1020はランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶装置により提供され、情報及びプロセッサ1010により実行可能な命令群を記憶する。主メモリ1020はまた、プロセッサ1010により実行される命令群の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。コンピュータシステム1000はまた、静的情報及びプロセッサ1010用の命令群を記憶するためのROM1030又は他の静的記憶装置を含んでもよい。磁気ディスク又は光学ディスクなどの記憶装置1040が情報及び命令群を記憶するために設けられる。
【0083】
通信インターフェース1050は、コンピュータシステム1000が1つ以上のネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)とネットワークリンク(無線又は有線)を使用して通信するのを可能にする。ネットワークリンクを使用して、コンピュータシステム1000は1つ以上のコンピュータ装置、1つ以上のサーバー、及び/又は1つ以上の自動運転車両と通信できる。幾つかの例によれば、コンピュータシステム1000はサービス要求を個々のユーザーの携帯コンピュータ装置から受信する。メモリ1030に記憶された実行可能な命令群は、実行時に本書に記載された方法の1つ以上を実行するために多区間輸送命令群1024を含みうる。
【0084】
例として、メモリ1020に記憶された命令群及びデータはプロセッサ1010により実行され、
図1の一例のネットワークコンピュータシステム100を実現できる。動作の実行時、プロセッサ1010はサービス要求、提供者状態、及びサービス要求を叶えるのを可能にするサービス案内を扱いうる。プロセッサ1010は、ソフトウェア及び/又は他の論理が
図1~9に示された実施形態で記述された1つ以上のプロセス、ステップ、及び他の機能を実行するように命令群を実行する。
【0085】
本書に記載された実施例は、説明した手法を実行するためのコンピュータシステム1000の使用に関係する。1つの実施例によれば、それらの手法は、プロセッサ1010が主メモリ1020に格納された1つ以上の命令からなる1つ以上のシーケンスを実行することに応答して、コンピュータシステム1000により実行される。このような命令群は記憶装置1040などの別の機械読取可能媒体から主メモリ1020に読み込まれてもよい。主メモリ1020に格納された命令のシーケンスの実行は、プロセッサ1010に本書に記載されたプロセスステップを実行させる。他の実施形態では、ソフトウェア命令群の代わりに又はと組み合わせて配線接続された回路を使用して本書に記載された実施例を実施してもよい。従って、記載された実施例は、ハードウェア回路とソフトウェアとのどんな特定の組み合わせにも限定されない。
【0086】
本明細書に記載された実施例は、他の概念、着想、又はシステムから独立して記述された個々の要素及び概念を含むこと及び実施例は本出願内のどこでも記述された要素の組合せを含むことが考慮されている。実施例は本明細書に添付図面を参照して詳細に説明されているが、概念はそれらの正確な実施例に限定されないことは理解されるべきである。即ち、多くの部分変更及び変形が当業者には明白であろう。従って、それらの概念の範囲は添付の請求項及びそれらの等価物により規定されるよう意図されている。また、個々にかまたは実施例の一部として記載された特定の特徴は、他の特徴及び実施例がその特定の特徴に言及していなくても、それらの他の個々に記載された特徴又は他の実施例の一部と組み合わせられうることが考慮されている。従って、組み合わせの記述の欠如はそのような組み合わせに対する権利を主張することを妨げるべきでない。
【符号の説明】
【0087】
100 ネットワークコンピュータシステム
110 要求者装置
120 提供者装置
130 オンデマンド提供サーバー
135 多区間経路設定サービス
146 要求者データ記憶部
147 提供者データ記憶部
148 乗り換え地点データ記憶部
150 ネットワーク
193 提供者
194 輸送車両
197 ユーザー
200 オンデマンドネットワークサービス
210 要求者インターフェース
220 提供者インターフェース
230 地図作成エンジン
250 多区間経路管理部
260 提供者選択エンジン