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特許7068730対応状況管理システム、対応状況管理方法、及び管理者端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】対応状況管理システム、対応状況管理方法、及び管理者端末
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/00 20220101AFI20220510BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20220510BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220510BHJP
【FI】
H04L51/00
G06F3/0481
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021050167
(22)【出願日】2021-03-24
【審査請求日】2021-04-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519176164
【氏名又は名称】株式会社PID
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】特許業務法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 史郎
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-215881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
G06F 3/0481
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理システムであって、
管理者端末が、
利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段と、
メッセージを特定するための情報のいずれかを選択すると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面を表示するチャット画面表示手段と
を備え、
情報表示手段が、メッセージを特定するための情報として、チャット画面内の前記メッセージの内容の一部又は全部を表示する、対応状況管理システム。
【請求項2】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理システムであって、
管理者端末が、
利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段と、
メッセージを特定するための情報のいずれかを選択すると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面を表示するチャット画面表示手段と
管理者端末への操作により回答メッセージを送信する回答メッセージ送信手段と
を備え、
情報表示手段が、メッセージを特定するための情報として、チャット画面内の前記回答メッセージの内容の一部を表示する、対応状況管理システム。
【請求項3】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理方法であって、
管理者端末が、
利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示ステップと、
メッセージを特定するため情報のいずれかを選択すると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面を表示するチャット画面表示ステップと
を有し、
情報表示ステップにおいて、メッセージを特定するための情報として、チャット画面内の前記メッセージの内容の一部又は全部を表示する、対応状況管理方法。
【請求項4】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理方法であって、
管理者端末が、
利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示ステップと、
メッセージを特定するための情報のいずれかを選択すると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面を表示するチャット画面表示ステップと、
管理者端末への操作により回答メッセージを送信する回答メッセージ送信ステップと
を有し、
情報表示ステップにおいて、メッセージを特定するための情報として、チャット画面内の前記回答メッセージの内容の一部を表示する、対応状況管理方法。
【請求項5】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と通信接続が可能な管理者端末であって、
利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段と、
メッセージを特定するための情報のいずれかを選択すると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面を表示するチャット画面表示手段と
を備え、
情報表示手段が、メッセージを特定するための情報として、チャット画面内の前記メッセージの内容の一部又は全部を表示する、
管理者端末。
【請求項6】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と通信接続が可能な管理者端末であって、
利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段と、
メッセージを特定するための情報のいずれかを選択すると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面を表示するチャット画面表示手段と
管理者端末への操作により回答メッセージを送信する回答メッセージ送信手段と
を備え、
情報表示手段が、メッセージを特定するための情報として、チャット画面内の前記回答メッセージの内容の一部を表示する、管理者端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対応状況管理システム、対応状況管理方法、及び管理者端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、幅広い分野で、利用者からのメッセージを受け付け、管理者が応答するシステムが利用されている。しかしながら、このようなシステムにおいて、利用者から寄せられるメッセージの数が多くなった場合、それぞれのメッセージへの対応の状況を管理者が把握するのは困難であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の少なくとも1つの目的は、利用者からのメッセージへの対応の状況を、管理者が容易に把握できるシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、上記目的は、
[1]利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理システムであって、管理者端末が、利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段を備える、対応状況管理システム;
[2]該複数の領域が、メッセージへの対応の状況の進捗の順に配置されている、[1]に記載の対応状況管理システム;
[3]情報表示手段が、メッセージを特定するための情報として、該メッセージの内容の一部又は全部を表示する、[1]又は[2]に記載の対応状況管理システム;
[4]情報表示手段が、メッセージを特定するための情報を表示する際に、メッセージへ対応した管理者の属性を把握できる態様で表示する、[1]~[3]のいずれかに記載の対応状況管理システム;
[5]情報表示手段が、メッセージへの対応の状況が所定の条件を満たした場合に、該メッセージを特定するための情報を表示しない、[1]~[4]のいずれかに記載の対応状況管理システム;
[6]利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理方法であって、管理者端末が、利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する、対応状況管理方法;
[7]利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と通信接続が可能な管理者端末であって、利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段を備える、管理者端末;
により達成することができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、利用者からのメッセージへの対応の状況を、管理者が容易に把握できるシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態にかかる、サーバ装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態にかかる、利用者端末の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける未対応領域表示処理のフローチャートを表す図である。
図5】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける対応中領域表示処理のフローチャートを表す図である。
図8】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける対応済領域表示処理のフローチャートを表す図である。
図11】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
図12】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける非表示処理のフローチャートを表す図である。
図13】本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。また、以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同である。
【0008】
図1は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムの構成を示すブロック図である。図示するように、対応状況管理システムは、サーバ装置1と、通信ネットワーク2と、複数の利用者によって操作される複数の利用者端末3(利用者端末3a、3b、・・・3z)と、複数の管理者によって操作される複数の管理者端末4(管理者端末4a、4b、・・・4z)とから構成される。利用者端末3及び管理者端末4は、通信ネットワーク2を介してサーバ装置1と通信接続が可能である。なお、利用者端末3及び管理者端末4とサーバ装置1とは常時接続していなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
【0009】
図2は、本発明の実施の形態にかかる、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、制御部11、RAM12、ストレージ部13及び通信インタフェース14を備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0010】
制御部11は、CPUやROMから構成され、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置1の制御を行う。また、制御部11は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部11は、プログラム及びデータをRAM12から読み出し、利用者端末3及び/又は管理者端末4から受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0011】
利用者端末3及び管理者端末4は、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されない。利用者端末3及び管理者端末4は、例えば、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット型端末、スマートフォン、従来型の携帯電話などであってよい。
【0012】
図3は、本発明の実施の形態にかかる、利用者端末の構成を示すブロック図である。利用者端末3は、制御部31、RAM32、ストレージ部33、グラフィック処理部34、通信インタフェース35、インタフェース部36からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0013】
制御部31は、CPUやROMから構成される。制御部31は、ストレージ部33に格納されたプログラムを実行し、利用者端末3の制御を行う。RAM32は、制御部31のワークエリアである。ストレージ部33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部31は、プログラム及びデータをRAM32から読み出して処理を行う。制御部31は、RAM32にロードされたプログラム及びデータを処理することで、描画命令をグラフィック処理部34に出力する。
【0014】
グラフィック処理部34は表示部38に接続されている。表示部38は表示画面39を有している。制御部31が描画命令をグラフィック処理部34に出力すると、グラフィック処理部34は、表示画面39上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部38はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。
【0015】
通信インタフェース35は無線又は有線により通信ネットワーク2に接続が可能であり、通信ネットワーク2を介して、サーバ装置1とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース35を介して受信したデータは、RAM32にロードされ、制御部31により演算処理が行われる。インタフェース部36には外部メモリ37(例えば、SDカード等)が接続されている。また、インタフェース部36には入力部(例えば、マイク、マウス、あるいはキーボード等)が接続され得る。利用者による入力部からの入力情報はRAM32に格納され、制御部31は入力情報をもとに各種の演算処理を実行する。
【0016】
また、本発明の実施の形態にかかる管理者端末4の構成は、図3のブロック図に示されるものと同じ構成を採用することができる。
【0017】
ここでは、マンション等の不動産の入居者からメッセージを受け付け、管理者が応答する対応状況管理システムを例として説明する。以下、不動産の入居者を利用者という。管理者は、該不動産を管理する者でも、該不動産の入居者からのメッセージへの応答を管理する者でも、いずれであってもよい。
【0018】
管理者は、利用者が不動産に入居する際などに、対応状況管理システムを利用するためのURLを発行し、利用者へ該URLを伝えることが好ましい。対応状況管理システムを利用するためのURLは、利用者毎に発行されることとしてもよい。そして、サーバ装置1のストレージ部13に、URLと利用者に関する情報が関連付けて記憶されることとしてもよい。利用者に関する情報には、例えば、利用者の氏名、利用者の入居している不動産の名称、利用者の入居している不動産の部屋の番号などが含まれ得る。
【0019】
利用者は、対応状況管理システムを利用するためのURLにアクセスすることで、利用者端末3に、管理者へのメッセージを入力するための画面を表示することができる。ここでは、利用者は、利用者端末3において、チャットにより管理者へのメッセージを入力できるものとする。また、利用者が、同一のURL及びブラウザでチャットを続ける場合には、同一のチャットルーム内でチャットが行われるものとする。
【0020】
以下、「メッセージへの対応の状況」とは、該メッセージが送信されたチャットルーム内の、トピックを提起しているメッセージへの、管理者からの対応の状況のことを指すものとする。また、「メッセージを特定するための情報」とは、該メッセージが送信されたチャットルーム内の、トピックを提起しているメッセージを特定するための情報のことを指すものとする。
【0021】
以下、本発明の実施の形態にかかる対応状況管理システムを、未対応領域表示処理、対応中領域表示処理、対応済領域表示処理、非表示処理の順に説明していく。なお、各処理内の各ステップの順番は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で適宜変更が可能である。
【0022】
[未対応領域表示処理]
図4は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける未対応領域表示処理のフローチャートを表す図である。
【0023】
まず、利用者端末3において、利用者からのメッセージの入力が受け付けられる(ステップS101)。そして、利用者端末3からサーバ装置1へ、メッセージが送信される(ステップS102)。サーバ装置1において、メッセージが受信される(ステップS103)。サーバ装置1において、受信されたメッセージへの対応の状況と関連付けて、該メッセージが記憶される(ステップS104)。そして、サーバ装置1から管理者端末4へ、受信されたメッセージへの対応の状況と、該メッセージを特定するための情報が送信される(ステップS105)。管理者端末4において、受信されたメッセージへの対応の状況と、該メッセージを特定するための情報が受信される(ステップS106)。管理者端末4において、該メッセージを特定するための情報が、「未対応」の領域に表示され(ステップS107)、未対応領域表示処理は終了する。
【0024】
ステップS101においては、利用者が、管理者へのメッセージを入力する。管理者へのメッセージには、例えば、管理者への質問や、管理者への相談、管理者への報告などが含まれる。利用者が、管理者へのメッセージを入力する際には、利用者端末3の表示画面には、図5のような、利用者端末用の実行画面500が表示される。
【0025】
図5は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【0026】
図5に示すように、実行画面500の下部には、利用者が管理者へのメッセージを入力するためのメッセージ入力欄501、メッセージにデータを添付するためのデータ添付アイコン502、及びメッセージを送信するための送信ボタン503が表示されている。利用者がメッセージ入力欄501にメッセージを入力することで、ステップS101においてメッセージの入力が受け付けられる。そして、利用者が送信ボタン503を押下することで、ステップS102において該メッセージが送信される。
【0027】
例えば、図5では、メッセージ入力欄501に、「鍵を紛失してしまいました。」というメッセージが入力されている。ここでは、「鍵を紛失してしまいました。」というメッセージが、サーバ装置1へ送信されることとする。以下、「鍵を紛失してしまいました。」というメッセージを、「鍵の紛失に関するメッセージ」ともいう。そして、鍵の紛失に関するメッセージから始まるチャットルームを、「鍵の紛失に関するチャットルーム」という。また、鍵の紛失に関するチャットルームのトピックを、「鍵の紛失」とする。
【0028】
また、ステップS101において、データ添付アイコン502を押下することで、入力したメッセージにデータを添付することが可能である。例えば、利用者が、クリップの形をしたデータ添付アイコン502aを押下した場合には、利用者端末3に保存された文書などのデータの中から、添付するデータを選択できることとしてもよい。また、例えば、利用者が、写真の形をしたデータ添付アイコン502bを押下した場合には、利用者端末3に保存された画像のデータの中から、添付するデータを選択できることとしてもよい。さらに、例えば、利用者が、カメラの形をしたデータ添付アイコン502cを押下した場合には、利用者端末3に備えられたカメラ機能により撮影した画像のデータを添付できることとしてもよい。メッセージに添付されたデータは、利用者が送信ボタン503を押下することで、メッセージと共にサーバ装置1へ送信される。
【0029】
さらに、図5の実行画面500の上部の左側には、利用者が使用する言語を選択するための言語選択メニュー504が表示されている。言語選択メニュー504には、「日本語」、「英語」、「中国語」、「スペイン語」、「ドイツ語」などの複数の言語が登録されている。言語選択メニュー504が押下された場合、言語選択メニュー504に登録された言語がプルダウンリストとして表示される。利用者は、表示されたプルダウンリストの中から、使用する言語を選択することができる。
【0030】
以下、利用者が言語選択メニュー504によって選択した言語を、利用者の使用言語という。利用者は、利用者の使用言語で、メッセージ入力欄501に管理者へのメッセージを入力することができる。また、実行画面500においては、実行画面内の案内文、後述するステップS212において管理者から受信した応答などが、利用者の使用言語で表示される。
【0031】
利用者の使用言語が、管理者の使用する言語と異なる場合には、例えば、ステップS102において利用者が送信するメッセージは、サーバ装置1において、管理者の使用する言語に翻訳されることとしてもよい。そして、管理者の使用する言語に翻訳された該メッセージの一部又は全部が、ステップS107において、該メッセージを特定するための情報として管理者端末4に表示されることとしてもよい。また、例えば、後述するステップS208において管理者が送信する応答は、サーバ装置1において、利用者の使用言語に翻訳されることとしてもよい。そして、利用者の使用言語に翻訳された応答が、後述するステップS211において利用者端末3に表示されることとしてもよい。
【0032】
あるいは、メッセージや応答の翻訳は、利用者端末3及び/又は管理者端末4において行われることとしてもよい。
【0033】
ここでは、利用者の使用言語、及び管理者の使用する言語は、共に日本語であることとする。
【0034】
また、図5の実行画面500の上部には、利用者がメッセージを送信するために利用しているツールの名称505、及び利用者の入居している不動産の名称506が表示されている。図5では、利用者がメッセージを送信するために利用しているツールの名称505として、チャットと表示されている。利用者がメッセージを送信するために利用するツールは、チャットでも、SMSでも、メールでもよい。
【0035】
また、図5では、利用者の入居している不動産の名称506として、○○マンションと表示されている。利用者の入居している不動産の名称506には、利用者がアクセスしたURLと関連付けて記憶されている、利用者の入居している不動産の名称が表示されることが好ましい。
【0036】
ステップS103において、サーバ装置1に鍵の紛失に関するメッセージが受信されることで、サーバ装置1において、鍵の紛失に関するチャットルームが作成される。
【0037】
ステップS103において受信されたメッセージは、ステップS104において、該メッセージへの対応の状況と関連付けて、サーバ装置1に記憶される。ここでは、メッセージへの対応の状況は、「未対応」、「対応中」、「対応済」、「完了」の4種類とする。
【0038】
サーバ装置1では、チャットルームにおいて管理者から応答が送信されていないメッセージへの対応の状況は、「未対応」と判定される。また、同一のチャットルームにおいて、管理者から応答が送信される前に利用者から複数のメッセージが送信された場合にも、メッセージへの対応の状況は「未対応」と判定される。
【0039】
メッセージへの対応の状況は、上記の4種類に限られず、適宜設計可能である。また、メッセージへの対応の状況の判定の方法は特に限定されず、メッセージへの対応の状況が判定されればよい。
【0040】
ここでは、鍵の紛失に関するメッセージは、管理者から応答が送信されていない。そのため、鍵の紛失に関するメッセージへの対応の状況は、「未対応」と判定される。そして、サーバ装置1において、「未対応」という、メッセージへの対応の状況と、「鍵を紛失してしまいました。」というメッセージが、関連付けて記憶される。
【0041】
ステップS105では、ステップS104においてサーバ装置1に記憶されたメッセージへの対応の状況と、該メッセージを特定するための情報が、管理者端末4へ送信される。
【0042】
メッセージを特定するための情報は、メッセージを特定することができればよく、特に限定されない。メッセージを特定するための情報には、例えば、利用者の氏名、利用者の入居している不動産の名称、メッセージの一部又は全部、メッセージの概略、メッセージが送信された日時、メッセージへの応答の一部又は全部、メッセージへの応答の概略、メッセージへの応答が送信された日時であってもよい。あるいは、サーバ装置1がメッセージを受信した際に、受信したメッセージに対して、メッセージを識別するための番号(以下、識別番号という)が付される場合には、メッセージを特定するための情報は、メッセージの識別番号であってもよい。
【0043】
ステップS107では、ステップS106において受信されたメッセージを特定するための情報が、管理者端末4の表示画面上の、該メッセージへの対応の状況に応じた領域に表示される。ここでは、鍵の紛失に関するメッセージへの対応の状況は、「未対応」であるため、該メッセージを特定するための情報は、管理者端末4の表示画面上の、「未対応」の領域に表示される。その際、管理者端末4の表示画面には、図6のような、管理者端末用の実行画面600が表示される。
【0044】
図6は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【0045】
図6において、実行画面600には、メッセージへの対応の状況に応じた領域の名称601、それぞれの領域に表示されているメッセージを特定するための情報の数602、それぞれの領域のスクロールバー603、及びメッセージを特定するための情報604が表示されている。
【0046】
図6では、メッセージへの対応の状況に応じた領域の名称601として、「未対応」、「対応中」、「対応済」の3つが表示されている。図6においては、領域の名称601の下側が、メッセージへの対応の状況に応じた領域であり、それぞれの領域の右側にスクロールバー603が表示されているものとする。メッセージへの対応の状況に応じた領域は、実行画面600にいくつ配置されていてもよく、適宜設計可能である。例えば、メッセージへの対応の状況に応じた領域は、実行画面600において、2つ配置されていても、4つ配置されていても、5つ配置されていてもよい。
【0047】
メッセージへの対応の状況に応じた領域は、メッセージへの対応の状況の進捗の順に配置されていることが好ましい。ここでは、メッセージへの対応の状況は、通常、「未対応」から「対応中」へ、そして、「対応中」から「対応済」へ進行する。そして、図6では、メッセージへの対応の状況に応じた領域は、左から右へ向かって、メッセージへの対応の状況の進捗の順となるように配置されている。配置の態様は特に限定されず、適宜設計可能である。例えば、メッセージへの対応の状況に応じた領域は、上から下へ向かって、メッセージへの対応の状況の進捗の順となるよう配置されていてもよく、時計回りに1時から12時の方へ向かって、メッセージへの対応の状況の進捗の順となるよう配置されていてもよい。
【0048】
ステップS106において管理者端末4に受信された、メッセージを特定するための情報は、ステップS107において、実行画面600の、該メッセージへの対応の状況に応じた領域に表示される。図6では、ステップS106において受信した、鍵の紛失に関するメッセージへの対応の状況は「未対応」であるため、該メッセージを特定するための情報604aは、「未対応」の領域に表示される。
【0049】
また、図6では、「未対応」の領域には、メッセージを特定するための情報604a、及び604bが表示されている。そのため、「未対応」の領域に表示されているメッセージを特定するための情報の数602は、「2」と表示される。
【0050】
図6では、それぞれの領域に表示されているメッセージを特定するための情報の数602が「3」を超えた場合には、管理者端末4の表示画面上に、メッセージを特定するための情報604を全て表示することは不可能である。そのため、メッセージを特定するための情報604を全て表示することができなくなった場合には、それぞれの領域の右側に配置されたスクロールバー603を上下にスクロールすることで、管理者端末4の表示画面上に表示しきれなくなった、メッセージを特定するための情報604を表示することができる。
【0051】
図6では、実行画面600には、メッセージを特定するための情報604として、該メッセージを送信した利用者の氏名605、該メッセージの一部606、該利用者の入居している不動産の名称607、及び該メッセージが送信された日時、すなわち該メッセージの送信日時608が表示されている。
【0052】
メッセージの一部606としては、該メッセージに対応するチャットルーム内の、利用者が送信した最新のメッセージの冒頭の一部が表示される。また、メッセージに対して管理者が応答を送信した場合には、メッセージの一部606の代わりに、該メッセージに対応するチャットルーム内の、管理者が送信した最新の応答の冒頭の一部が表示される。さらに、その場合には、メッセージの送信日時608の代わりに、管理者が送信した最新の応答の送信日時が表示される。
【0053】
また、メッセージにデータが添付され、送信された場合には、メッセージを特定するための情報604として、メッセージの一部の代わりに、「ファイルを受信しました。」という、メッセージの概略が表示される。さらに、応答にデータが添付され、送信された場合には、メッセージを特定するための情報604として、応答の一部の代わりに、「ファイルが送信されました。」という、応答の概略が表示される。
【0054】
図6では、例えば、メッセージを特定するための情報604aの表示から、管理者は、「○○マンション」に入居している「特許太郎」という氏名の利用者が、「鍵を紛失してしまいました。」から始まるメッセージを送信したことが把握できる。また、メッセージを特定するための情報604bの表示から、管理者は、「△△マンション」に入居している「Y田次郎」という氏名の利用者が、2020年6月10日の18時に「窓が開きません。」から始まるメッセージを送信したことが把握できる。
【0055】
また、メッセージを特定するための情報604に対応するチャットルーム内で、管理者が内容を確認していないメッセージがある場合には、メッセージを特定するための情報604として、管理者が内容を確認していないメッセージの数、すなわち未読メッセージの数609が表示される。例えば、図6では、メッセージを特定するための情報604bに対応するチャットルーム内で、管理者が内容を確認していないメッセージは、1つである。
【0056】
さらに、図6の実行画面600の上部の右側には、物件選択窓610、対応者選択窓611、及び表示順選択窓612が表示されている。
【0057】
物件選択窓610には、管理者が管理している不動産の名称がプルダウンメニューとして表示されるように設定されている。そして、物件選択窓610によって特定の不動産の名称が選択された場合には、該不動産に入居している利用者の、メッセージを特定するための情報604が、実行画面600に表示される。図6においては、物件選択窓610によって「すべて」が選択されているため、管理者が管理している全ての不動産に入居している利用者の、メッセージを特定するための情報604が、実行画面600に表示されている。
【0058】
対応者選択窓611には、メッセージに対して応答を送信する管理者に関する情報がプルダウンメニューとして表示されるように設定されている。そして、対応者選択窓611によって特定の管理者に関する情報が選択された場合には、該管理者に関する情報に対応する管理者が応答を送信した、メッセージを特定するための情報604が、実行画面600に表示される。管理者に関する情報については後述するが、例えば、管理者の苗字、管理者の氏名、管理者の所属している部署、管理者の勤務している時間帯などであってよい。
【0059】
また、対応者選択窓611に表示される管理者に関する情報は、後述する、メッセージを特定するための情報604に付される管理者に関する情報と同様のものでもよく、異なるものでもよい。例えば、対応者選択窓611に表示される管理者に関する情報、及びメッセージを特定するための情報604に付される管理者に関する情報は、共に管理者の苗字であってもよい。あるいは、例えば、対応者選択窓611に表示される管理者に関する情報は管理者の氏名であり、メッセージを特定するための情報604に付される管理者に関する情報は管理者の苗字であってもよい。
【0060】
図6においては、対応者選択窓611によって「すべて」が選択されているため、全ての管理者が応答を送信したメッセージを特定するための情報604が、実行画面600に表示されている。
【0061】
表示順選択窓612には、メッセージを特定するための情報604を表示する順序がプルダウンメニューとして表示されるように設定されている。そして、表示順選択窓612によって選択された表示する順序にしたがって、メッセージを特定するための情報604が、実行画面600に表示される。図6においては、表示順選択窓612によって、「古い順」が選択されているため、メッセージを特定するための情報604は、メッセージの送信日時608が古いものがより上部に表示されている。
【0062】
さらに、図6の実行画面600の上部には、実行画面600の表示を切り替えるための、表示切替メニュー613が表示されている。図6では、トップ画面を表示するための表示切替メニュー613aが選択されており、実行画面600には、メッセージへの対応の状況を管理するためのトップ画面が表示されている。
【0063】
連絡帳画面を表示するための表示切替メニュー613bが選択された場合には、実行画面600には、利用者の連絡先を管理するための連絡帳画面が表示されることとしてもよい。また、チャット画面を表示するための表示切替メニュー613cが選択された場合には、実行画面600には、利用者とのチャットを行うためのチャット画面が表示されることとしてもよい。さらに、SMS配信画面を表示するための表示切替メニュー613dが選択された場合には、実行画面600には、利用者にSMSの配信を行うためのSMS配信画面が表示されることとしてもよい。
【0064】
図6において、メッセージを特定するための情報604が選択された場合には、対応の状況を変更するための、対応状況メニューリスト614が表示される。対応状況メニューリスト614には、メッセージへの対応の状況615、及び利用者とのチャットを行うためのチャットメニュー616が含まれる。
【0065】
図6では、鍵の紛失に関するメッセージを特定するための情報604aが選択されている。鍵の紛失に関するメッセージへの対応の状況は「未対応」であるため、対応状況メニューリスト614の「未対応」という対応の状況615に、チェックが付されている。
【0066】
また、対応状況メニューリスト614には、選択しているメッセージを特定するための情報604に対応する利用者とのチャットを行うためのチャットメニュー616が表示される。チャットメニュー616が選択されると、管理者が利用者とチャットを行うためのチャット画面が表示される。チャットメニュー616が選択された場合に表示されるチャット画面と、チャット画面を表示するための表示切替メニュー613cが選択された場合に表示されるチャット画面は、同じものであってもよい。
【0067】
チャット画面においては、管理者が利用者にメッセージへの応答を送信することができる。管理者が利用者にメッセージへの応答を送信した場合には、該メッセージへの対応の状況は「対応中」となり、該メッセージを特定するための情報604は、実行画面600の、「対応中」の領域に表示される。
【0068】
[対応中領域表示処理]
図7は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける対応中領域表示処理のフローチャートを表す図である。
【0069】
まず、管理者端末4において、実行画面600に表示された、メッセージを特定するための情報604が選択される(ステップS201)。そして、管理者端末4からサーバ装置1へ、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応するログの送信要求が送信される(ステップS202)。サーバ装置1において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応するログの送信要求が受信される(ステップS203)。そして、サーバ装置1から管理者端末4へ、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応するログが送信される(ステップS204)。管理者端末4において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応するログが受信される(ステップS205)。そして、管理者端末4において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応するログが表示される(ステップS206)。
【0070】
ステップS201において、メッセージを特定するための情報604が選択された場合には、前述のように、管理者端末4の実行画面600に対応状況メニューリスト614が表示される。そして、対応状況メニューリスト614の中のチャットメニュー616が選択されることで、ステップS202において、管理者端末4からサーバ装置1へ、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応するログの送信要求が送信される。
【0071】
メッセージを特定するための情報604に対応するログとは、メッセージを特定するための情報604に対応するチャットルーム内の、利用者から送信されたメッセージ、及び管理者から送信された、メッセージへの応答の履歴のことを指すものとする。メッセージを特定するための情報604に対応するログは、ステップS104、及び、後述するステップS213において、サーバ装置1に記憶されたものである。
【0072】
次に、管理者端末4において、管理者からの、メッセージへの応答の入力が受け付けられる(ステップS207)。そして、管理者端末4からサーバ装置1へ、メッセージへの応答が送信される(ステップS208)。サーバ装置1において、メッセージへの応答が受信される(ステップS209)。そして、サーバ装置1から利用者端末3へ、受信されたメッセージへの応答が送信される(ステップS210)。利用者端末3において、メッセージへの応答が受信される(ステップS211)。そして、利用者端末3において、受信されたメッセージへの応答が表示される(ステップS212)。
【0073】
ステップS212においては、図8のような実行画面500が、利用者端末3の表示画面に表示される。図8は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【0074】
図示するように、実行画面500の中央部には、利用者が送信したメッセージ507、利用者が該メッセージを送信した日時、すなわちメッセージの送信日時508、管理者が送信した、メッセージへの応答509、及び管理者が該応答を送信した日時、すなわち応答の送信日時510が表示される。
【0075】
図8では、ステップS102において利用者が送信したメッセージ507として、「鍵を紛失してしまいました。」というメッセージが表示され、該メッセージの送信日時508として、2020年6月10日の17時50分という日時が表示されている。そして、管理者が送信した、メッセージへの応答509aとして、「鍵の紛失については下記のファイルをご覧ください。」という応答が表示され、該応答の送信日時510aとして、2020年6月10日の18時5分という日時が表示されている。また、管理者から送信された応答509bとして、「鍵の紛失について」というタイトルのデータに関する応答が表示され、該応答の送信日時510bとして、2020年6月10日の18時5分という日時が表示されている。
【0076】
利用者は、管理者からの応答509a及び509bに対して、さらにメッセージを送信することが可能である。その際には、ステップS101と同様に、メッセージ入力欄501にメッセージを入力し、送信ボタン503を押下することでメッセージを送信することができる。また、データ添付アイコン502によって、メッセージにデータを添付することもできる。
【0077】
利用者が、管理者からの応答509a及び509bに対して、さらにメッセージを送信した場合のフローは、未対応領域表示処理のステップS102~S106の記載を必要な範囲で採用できる。ただし、この場合は、鍵の紛失に関するメッセージへ、既に管理者から応答が送信されているため、ステップS104において、該メッセージへの対応の状況は「対応中」と記憶される。そして、管理者端末4に受信された該メッセージを特定するための情報604は、管理者端末4の実行画面600の「対応中」の領域に表示される。
【0078】
一方、サーバ装置1では、ステップS210においてメッセージへの応答が送信された後、サーバ装置1に記憶されている、該メッセージへの対応の状況が更新され、更新された対応の状況と関連付けて、該メッセージへの応答が記憶される(ステップS213)。そして、サーバ装置1から管理者端末4へ、更新された、該メッセージへの対応の状況と、該メッセージを特定するための情報が送信される(ステップS214)。管理者端末4において、更新された、該メッセージへの対応の状況と、該メッセージを特定するための情報が受信される(ステップS215)。そして、管理者端末4において、該メッセージを特定するための情報が、「対応中」の領域に表示され(ステップS216)、対応中領域表示処理は終了する。
【0079】
ステップS213においては、対応の状況が「未対応」のメッセージに対して管理者からの応答が送信された場合には、対応の状況が「未対応」から「対応中」へ更新される。ここでは、対応の状況が「未対応」であった、鍵の紛失に関するメッセージに対して管理者からの応答が送信されたため、対応の状況は「対応中」へ更新される。そして、サーバ装置1に、「対応中」という対応の状況と、「鍵の紛失については下記のファイルをご覧ください。」という応答、及び「鍵の紛失について」というタイトルのデータに関する応答が記憶される。
【0080】
ステップS214においては、サーバ装置1から管理者端末4へ、「対応中」という対応の状況と、鍵の紛失に関するメッセージを特定するための情報が送信される。
【0081】
そして、ステップS216において、図9のような実行画面600が、管理者端末4の表示画面に表示される。図9は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【0082】
図9では、鍵の紛失に関するメッセージは、対応の状況が「対応中」となったため、該メッセージを特定するための情報604aは、実行画面600の「対応中」の領域に表示されている。
【0083】
そして、鍵の紛失に関するメッセージに対して管理者が応答を送信しため、該メッセージを特定するための情報604aとして、メッセージの一部606の代わりに、管理者が送信した最新の応答の概略617が表示されている。さらに、メッセージの送信日時608の代わりに、管理者が送信した最新の応答の送信日時618が表示される。図9では、メッセージを特定するための情報604aとして、「ファイルを送信しました。」という応答の概略617、及び2020年6月10日の18時5分という応答の送信日時618が表示されている。
【0084】
また、このとき、該メッセージを特定するための情報604aには、応答を送信した管理者に関する情報619が付される。図9においては、鍵の紛失に関するメッセージへの応答を送信した管理者は「O山」という苗字であったため、該メッセージを特定するための情報604aには、「O山が担当」という表示が付されている。また、該表示は、管理者の所属している部署に応じた色で表示されることとしてもよい。
【0085】
応答を送信した管理者に関する情報619は、該管理者の属性を示すものであればよく、特に限定されない。例えば、管理者の苗字、管理者の氏名、管理者の所属している部署、管理者の勤務している時間帯などであってもよい。管理者に関する情報619として表示される管理者に関する情報、及び管理者に関する情報619を表示する方法は、予め登録することが可能であることが好ましい。
【0086】
また、図9においては、メッセージを特定するための情報604に、応答を送信した管理者に関する情報619を付す態様を示したが、メッセージを特定するための情報604を表示する際に、メッセージへ対応した管理者の属性を把握できる態様で表示することができればよく、表示の態様は特に限定されない。例えば、メッセージへ対応した管理者の属性に応じた色で、メッセージを特定するための情報604を表示してもよく、メッセージへ対応した管理者の属性に応じた形状で、メッセージを特定するための情報604を表示してもよい。
【0087】
メッセージに対して複数の管理者が応答を送信した場合には、メッセージに対して最新の応答を送信した管理者の、管理者に関する情報619が、メッセージを特定するための情報604に付される。
【0088】
メッセージに対して応答が送信され、利用者の悩みが解決した場合など、利用者とこれ以上のやり取りが不要となった場合には、管理者はメッセージへの対応の状況を、「対応中」から「対応済」へ変更することができる。
【0089】
[対応済領域表示処理]
図10は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける対応済領域表示処理のフローチャートを表す図である。
【0090】
まず、管理者端末4において、実行画面600に表示された、メッセージを特定するための情報604が選択される(ステップS301)。そして、管理者端末4において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応する、メッセージへの対応の状況の変更要求が受け付けられる(ステップS302)。管理者端末4からサーバ装置1へ、メッセージへの対応の状況の変更要求が送信される(ステップS303)。そして、サーバ装置1において、メッセージへの対応の状況の変更要求が受信される(ステップS304)。サーバ装置1において、サーバ装置1に記憶されている、該メッセージへの対応の状況が更新される(ステップS305)。そして、サーバ装置1から管理者端末4へ、更新された、該メッセージへの対応の状況が送信される(ステップS306)。管理者端末4において、更新された、該メッセージへの対応の状況が受信される(ステップS307)。そして、管理者端末4において、該メッセージを特定するための情報が、「対応済」の領域に表示され(ステップS308)、対応済領域表示処理は終了する。
【0091】
ステップS301において、メッセージを特定するための情報604が選択されることで、ステップS201と同様に、該メッセージを特定するための情報604の対応状況メニューリスト614が表示される。そして、管理者が、対応状況メニューリスト614の「対応済」という対応の状況615を選択することで、ステップS302において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応する、メッセージへの対応の状況の変更要求が受け付けられる。
【0092】
ステップS305において、サーバ装置1に記憶されている、該メッセージへの対応の状況が、「対応中」から「対応済」へ更新された後、ステップS308において、該メッセージを特定するための情報604は、「対応済」の領域に表示される。ステップS308においては、図11のような実行画面600が、管理者端末4の表示画面に表示される。
【0093】
図11は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【0094】
鍵の紛失に関するメッセージへの応答に対して、利用者から「ありがとうございました。」というメッセージが送信された場合には、管理者は、鍵の紛失に関するメッセージへ、これ以上の応答は不要であると判断できる。このとき、管理者は、鍵の紛失に関するメッセージを特定するための情報604aを選択し、対応状況メニューリスト614の「対応済」という対応の状況615を選択することで、図11に示すように、鍵の紛失に関するメッセージを特定するための情報604aを、「対応済」の領域に表示させることができる。
【0095】
メッセージへの応答を送信した管理者に上長が存在する場合などは、「対応済」とされたメッセージにこれ以上の応答は不要であるかを、さらに確認することができる。そして、上長が、「対応済」とされたメッセージにこれ以上の応答は不要であると判断した場合には、上長はメッセージへの対応の状況を、「対応済」から「完了」へ変更することができる。
【0096】
[非表示処理]
図12は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける非表示処理のフローチャートを表す図である。
【0097】
まず、管理者端末4において、実行画面600に表示された、メッセージを特定するための情報604が選択される(ステップS401)。そして、管理者端末4において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応する、メッセージへの対応の状況の変更要求が受け付けられる(ステップS402)。管理者端末4からサーバ装置1へ、メッセージへの対応の状況の変更要求が送信される(ステップS403)。そして、サーバ装置1において、メッセージへの対応の状況の変更要求が受信される(ステップS404)。サーバ装置1において、サーバ装置1に記憶されている、該メッセージへの対応の状況が更新される(ステップS405)。そして、サーバ装置1から管理者端末4へ、更新された、該メッセージへの対応の状況が送信される(ステップS406)。管理者端末4において、更新された、該メッセージへの対応の状況が受信される(ステップS407)。そして、管理者端末4において、該メッセージを特定するための情報が非表示となり(ステップS408)、非表示処理は終了する。
【0098】
ステップS401において、メッセージを特定するための情報604が選択されることで、ステップS201と同様に、該メッセージを特定するための情報604の対応状況メニューリスト614が表示される。そして、上長が、対応状況メニューリスト614の「完了」という対応の状況615を選択することで、ステップS402において、選択されたメッセージを特定するための情報604に対応する、メッセージへの対応の状況の変更要求が受け付けられる。
【0099】
ステップS405において、サーバ装置1に記憶されている、該メッセージへの対応の状況が、「対応済」から「完了」へ更新された後、ステップS408において、該メッセージを特定するための情報604は、「未対応」、「対応中」、及び「対応済」のいずれの領域にも非表示となる。ステップS408においては、図13のような実行画面600が、管理者端末4の表示画面に表示される。
【0100】
図13は、本発明の実施の形態にかかる、対応状況管理システムにおける実行画面の一例を示す図である。
【0101】
ここでは、上長が、鍵の紛失に関するメッセージへ、これ以上の応答は不要であると判断したものとする。その場合、上長が、鍵の紛失に関するメッセージを特定するための情報604aを選択し、対応状況メニューリスト614の「完了」という対応の状況615を選択することで、図13に示すように、鍵の紛失に関するメッセージを特定するための情報604aが、「未対応」、「対応中」、及び「対応済」のいずれの領域にも非表示となる。
【0102】
対応の状況が「完了」となったメッセージ、及びメッセージのログは、図13の実行画面600の右上に示されるような、完了したメッセージの確認メニュー620を選択することで、確認することができる。
【0103】
上記では、メッセージへの対応の状況が「完了」となった場合に、該メッセージを特定するための情報604が非表示となる態様について記載したが、メッセージを特定するための情報604を非表示とするための態様はこれに限定されず、メッセージへの対応の状況が所定の条件を満たした場合に、該メッセージを特定するための情報が非表示となればよい。例えば、メッセージへの対応の状況が「対応済」となった後、所定の時間が経過した場合に、該メッセージを特定するための情報604が非表示となることとしてもよい。
【0104】
あるいは、対応状況メニューリスト614に、メッセージへの対応の状況615とは別に、メッセージを特定するための情報604を非表示とするためのメニューが表示され、メッセージを特定するための情報604を非表示とするためのメニューが選択された場合に、該メッセージを特定するための情報604が非表示となることとしてもよい。
【0105】
非表示処理は、特定の権限を有する管理者が行うことができることとしてもよい。例えば、管理者が管理者端末4にログインする際に使用するアカウントに役職が紐づけられており、所定の役職のアカウントでログインした場合に、非表示処理を行うことができることとしてもよい。
【0106】
上記において、メッセージへの対応の状況は、「未対応」から「対応中」への変更は自動で、「対応中」から「対応済」への変更、及び「対応済」から「完了」への変更は手動で行われることとしたが、メッセージへの対応の状況の変更は、いずれの場合も、自動で行われても、手動で行われてもよい。例えば、管理者が応答を送信してから24時間以上、利用者からメッセージが送信されていないなど、所定の条件を満たした場合には、メッセージへの対応の状況が自動で「対応中」から「対応済」へ変更されることとしてもよい。
【0107】
また、上記において、メッセージへの対応の状況は、「未対応」から「対応中」へ、「対応中」から「対応済」へ、「対応済」から「完了」へと進行したが、メッセージへの対応の状況の進行の態様は、特に限定されない。例えば、「対応中」とされたメッセージのチャットルームにおいて、トピックが変更されて他の管理者が対応することが好ましい場合には、管理者は該メッセージへの対応の状況を「対応中」から「未対応」へ変更してもよい。また、「対応済」とされたメッセージへ、上長がさらに応答が必要であると判断した場合には、上長は該メッセージへの対応の状況を「対応済」から「対応中」へ変更してもよい。さらに、管理者に上長が存在しない場合には、管理者が、メッセージへこれ以上の応答は不要であると判断した場合に、該メッセージへの対応の状況を「対応中」から「完了」へ変更してもよい。
【0108】
このように、対応状況管理システムの備える管理者端末が、利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段を備えることで、利用者からのメッセージへの対応の状況を、管理者が容易に把握できるシステムを提供することができる。
【0109】
また、上記では、不動産の入居者と管理者において対応状況管理システムを利用する態様について説明したが、本発明の対応状況管理システムを利用する態様は、これに限定されない。例えば、本発明の対応状況管理システムは、自治体の住民と該自治体の自治会の役員において利用することも、病院の患者と病院のスタッフにおいて利用することも、幼稚園の園児の保護者と幼稚園の教員において利用することもできる。
【符号の説明】
【0110】
1 :サーバ装置
2 :通信ネットワーク
3 :利用者端末
4 :管理者端末
11 :制御部
12 :RAM
13 :ストレージ部
14 :通信インタフェース
31 :制御部
32 :RAM
33 :ストレージ部
34 :グラフィック処理部
35 :通信インタフェース
36 :インタフェース部
37 :外部メモリ
38 :表示部
39 :表示画面
500 :実行画面
501 :メッセージ入力欄
502 :データ添付アイコン
503 :送信ボタン
504 :言語選択メニュー
505 :ツールの名称
506 :不動産の名称
507 :メッセージ
508 :メッセージの送信日時
509 :応答
510 :応答の送信日時
600 :実行画面
601 :領域の名称
602 :メッセージを特定するための情報の数
603 :スクロールバー
604 :メッセージを特定するための情報
605 :利用者の氏名
606 :メッセージの一部
607 :不動産の名称
608 :メッセージの送信日時
609 :未読メッセージの数
610 :物件選択窓
611 :対応者選択窓
612 :表示順選択窓
613 :表示切替メニュー
614 :対応状況メニューリスト
615 :メッセージへの対応の状況
616 :チャットメニュー
617 :応答の概略
618 :応答の送信日時
619 :管理者に関する情報
620 :完了したメッセージの確認メニュー
【要約】
【課題】
本発明の少なくとも1つの目的は、利用者からのメッセージへの対応の状況を、管理者が容易に把握できるシステムを提供することである。
【解決手段】
利用者からのメッセージを受け付ける利用者端末と、利用者端末と通信接続が可能な管理者端末とを備える対応状況管理システムであって、管理者端末が、利用者端末から受け付けたメッセージへの対応の状況毎に、異なる複数の領域に、該メッセージを特定するための情報を表示する情報表示手段を備える、対応状況管理システム。
【選択図】 図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13