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  • 特許-スマート家庭通信システムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】スマート家庭通信システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/4402 20110101AFI20220510BHJP
   H04N 21/436 20110101ALI20220510BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
H04N21/4402
H04N21/436
H04N7/18 H
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017159937
(22)【出願日】2017-08-23
(65)【公開番号】P2018129783
(43)【公開日】2018-08-16
【審査請求日】2020-08-24
(31)【優先権主張番号】62/456,104
(32)【優先日】2017-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514021179
【氏名又は名称】スカイベル テクノロジーズ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ フランク スカリシ
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-254248(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0027178(US,A1)
【文献】特開2004-126864(JP,A)
【文献】特表2014-502465(JP,A)
【文献】特開2002-369181(JP,A)
【文献】特表2016-541178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N7/10
7/14-7/56
21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアファイルを解釈する方法であって、
第1デバイスから第2デバイスに対してオリジナルメディアファイルを送信するステップであって、前記オリジナルメディアファイルはオリジナルビデオデータとオリジナルオーディオデータを含む、ステップ、
前記第2デバイスを介して、前記オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードするステップであって、前記変更後ビデオデータは前記オリジナルビデオデータのオリジナルビデオ解像度よりも小さい変更後ビデオ解像度を有する、ステップ、
前記第2デバイスを介して、前記オリジナルオーディオデータを前記オリジナルオーディオデータとは異なる変更後オーディオデータにトランスコードするステップ、
前記第2デバイスからリモートコンピュータデバイスに対して変更後メディアファイルを送信するステップであって、前記変更後メディアファイルは前記変更後ビデオデータと前記変更後オーディオデータを含む、ステップ、
を有し、
前記方法はさらに、
前記第2デバイスが少なくとも前記オリジナルメディアファイルを受信したことに応じて、前記リモートコンピュータデバイスとの間で通信セッションを開始するステップ、
前記オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードするステップ、
前記オリジナルオーディオデータを変更後オーディオデータにトランスコードするステップ、
前記変更後メディアファイルを前記リモートコンピュータデバイスに対して送信するステップ、
を有する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記オリジナルメディアファイルは、フル解像度メディアファイルを構成する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記変更後ビデオ解像度は、ユーザによってリクエストされる
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記変更後オーディオデータは、Advanced Audio Coding(AAC)を構成する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記第2デバイスを介して、前記オリジナルメディアファイルと前記変更後メディアファイルの少なくともいずれかを格納するステップを有する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、前記第2デバイスのフラッシュストレージ上に、前記オリジナルメディアファイルと前記変更後メディアファイルの少なくともいずれかを格納するステップを有する
ことを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記オリジナルメディアファイルは、解像度1080pのオリジナルビデオデータ、ビデオフレームレート30フレーム毎秒のオリジナルビデオ、およびパルス符号変調のオリジナルオーディオデータを含む
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記リモートコンピュータデバイスのディスプレイスクリーン上に前記変更後ビデオデータに基づく画像を表示するステップを有する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、前記リモートコンピュータデバイスのスピーカから前記変更後オーディオデータに基づく音声を出力するステップを有する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記オリジナルビデオデータをトランスコードするステップと前記オリジナルオーディオデータをトランスコードするステップは同時に実施され、前記オリジナルメディアファイルを送信するステップと前記変更後メディアファイルを送信するステップ前記オリジナルビデオデータをトランスコードするステップと前記オリジナルオーディオデータをトランスコードするステップに対してリアルタイムで実施される
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記通信セッションは、前記第1デバイスの動き検出器が検出した動きの第1通知を含む
ことを特徴とする請求項記載の方法。
【請求項12】
スマートホームシステムであって、
オリジナルファイルを送信するように構成された第1デバイス、
前記第1デバイスと通信可能に接続されたファイルコンバータであって、前記第1デバイスから前記オリジナルファイルを受信し、前記オリジナルファイルを変更後ファイルにトランスコードし、前記変更後ファイルを送信するように構成された、ファイルコンバータ、
前記ファイルコンバータと通信可能に接続されたリモートコンピュータデバイスであって、前記ファイルコンバータから前記変更後ファイルを受信するように構成された、リモートコンピュータデバイス、
を備え
前記オリジナルファイルはオリジナルビデオデータとオリジナルオーディオデータを含み、
前記ファイルコンバータは、
前記ファイルコンバータが少なくとも前記オリジナルファイルを受信したことに応じて、前記リモートコンピュータデバイスとの間で通信セッションを開始し、
前記オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードし、
前記オリジナルオーディオデータを変更後オーディオデータにトランスコードし、
前記変更後ファイルを前記リモートコンピュータデバイスに対して送信する
ように構成されている
ことを特徴とするシステム。
【請求項13】
前記システムは、前記ファイルコンバータに接続されたフラッシュストレージデバイスを備え、
前記フラッシュストレージデバイスは、前記オリジナルファイルと前記変更後ファイルの少なくともいずれかを格納するように構成することができる
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項14】
前記ファイルコンバータは、電子ドアベルチャイムを備える
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項15】
前記電子ドアベルチャイムは、建物電力源と電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項16】
前記第1デバイスは電子ドアベルを備える
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項17】
スマートホームデバイスであって、
第1デバイスとリモートコンピュータデバイスに通信可能に接続され;前記第1デバイスからオリジナルファイルを受信し;前記オリジナルファイルを変更後ファイルにトランスコードし;前記変更後ファイルを前記リモートコンピュータデバイスに対して送信する;ように構成されたファイルコンバータ、
前記ファイルコンバータに接続され、前記オリジナルファイルと前記変更後ファイルの少なくともいずれかを格納するように構成された、メモリ、
を備え
前記オリジナルファイルはオリジナルビデオデータとオリジナルオーディオデータを含み、
前記ファイルコンバータは、
前記ファイルコンバータが少なくとも前記オリジナルファイルを受信したことに応じて、前記リモートコンピュータデバイスとの間で通信セッションを開始し、
前記オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードし、
前記オリジナルオーディオデータを変更後オーディオデータにトランスコードし、
前記変更後ファイルを前記リモートコンピュータデバイスに対して送信する
ように構成されている
ことを特徴とするデバイス。
【請求項18】
前記スマートホームデバイスは、電子ドアベルチャイムを備え、
前記メモリは、フラッシュストレージデバイスを備える
ことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスは、建物の壁に接続するように配置および構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
【請求項20】
前記スマートホームデバイスは、前記建物の電源に対して電気的に接続可能なように構成されている
ことを特徴とする請求項19記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願に対する相互参照>
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/671,677号、2015年3月27日出願、発明の名称“DOORBELL DIAGNOSTICS”、代理人整理番号“SKYBELL.020A.C2.CP1”。
【0002】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/664,345号、2015年3月20日出願、発明の名称“DOORBELL COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.043A”。
【0003】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/684,302号、2015年4月10日出願、発明の名称“DOORBELL COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.043A.CP1”。
【0004】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/695,436号、2015年4月24日出願、発明の名称“DOORBELL COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.043A.CP2”。
【0005】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/724,702号、2015年5月28日出願、発明の名称“DOORBELL CHIME SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.043A.CP3”。
【0006】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/724,723号、2015年5月28日出願、発明の名称“DOORBELL CHIME SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.043A.CP3.C1”。
【0007】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/737,411号、2015年6月11日出願、発明の名称“DOORBELL CHIME SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.043A.CP4”。
【0008】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/748,054号、2015年6月23日出願、発明の名称“DOORBELL COMMUNITIES”、代理人整理番号“SKYBELL.047A”。
【0009】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第15/060,332号、2016年5月3日出願、発明の名称“GARAGE DOOR COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.055A”。
【0010】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第15/293,334号、2016年10月14日出願、発明の名称“GARAGE DOOR COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.055A.C1”。
【0011】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第14/861,613号、2015年9月22日出願、発明の名称“DOORBELL COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.063A”。
【0012】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第15/008,366号、2016年1月27日出願、発明の名称“DOORBELL CHIME SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.069A”。
【0013】
以下の出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる:米国特許出願第15/214,451号、2016年7月20日出願、発明の名称“DOORBELL COMMUNICATION SYSTEMS AND METHODS”、代理人整理番号“SKYBELL.080A”。
【背景技術】
【0014】
本明細書が開示する様々な実施形態は、ホームオートメーションに関する。実施形態のうちいくつかは、ホームオートメーション通信システムおよび方法に関する。
【0015】
家庭、オフィス、その他建物は、ホームオートメーション通信システムを備える場合があり、これにより当該建物の占有者は当該建物に関する様々なアクションを実施できる。現在のホームオートメーションシステムは、様々なスマートコンポーネントが互いに通信できるようにする、ソフトウェアとハードウェアを備える。しかしこれらスマートコンポーネントの多くは、異なるプロトコルを用いるので通信することができない。したがってスマートコンポーネントが同じプロトコルを用いることができるようにするシステムと方法に対するニーズがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本開示は、メディアファイルを解釈する方法を含む。前記方法は:第1デバイスから第2デバイスに対してオリジナルメディアファイルを送信するステップであって、前記オリジナルメディアファイルはオリジナルビデオデータとオリジナルオーディオデータを含む、ステップ;前記第2デバイスを介して、前記オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードするステップであって、前記変更後ビデオデータは前記オリジナルビデオデータのオリジナルビデオ解像度よりも小さい変更後ビデオ解像度を有する、ステップ;前記第2デバイスを介して、前記オリジナルオーディオデータを前記オリジナルオーディオデータとは異なる変更後オーディオデータにトランスコードするステップ;前記第2デバイスからリモートコンピュータデバイスに対して変更後メディアファイルを送信するステップであって、前記変更後メディアファイルは前記変更後ビデオデータと前記変更後オーディオデータを含む、ステップ;を有することができる。
【0017】
実施形態において、前記オリジナルメディアファイルは、フル解像度メディアファイルを構成する。また実施形態において、前記変更後ビデオ解像度は、ユーザによってリクエストされる。また実施形態において、前記変更後オーディオデータはAdvanced Audio Coding(AAC)を構成する。
【0018】
前記方法は、前記第2デバイスを介して、前記オリジナルメディアファイルと前記変更後メディアファイルの少なくともいずれかを格納するステップを有することができる。前記方法は、前記第2デバイスのフラッシュストレージ上に、前記オリジナルメディアファイルと前記変更後メディアファイルの少なくともいずれかを格納するステップを有することができる。
【0019】
前記オリジナルメディアファイルは、解像度1080pのオリジナルビデオデータ、ビデオフレームレート30フレーム毎秒のオリジナルビデオ、およびパルス符号変調のオリジナルオーディオデータを含むことができる。
【0020】
前記方法は、前記リモートコンピュータデバイスのディスプレイスクリーン上に前記変更後ビデオデータに基づく画像を表示するステップを有することができる。また前記方法は、前記リモートコンピュータデバイスのスピーカから前記変更後オーディオデータに基づく音声を出力するステップを有することができる。
【0021】
実施形態において、前記第1および第2トランスコードステップは同時に実施され、前記第1および第2送信ステップは前記第1および第2トランスコードステップに対してリアルタイムで実施される。
【0022】
前記方法は、前記第2デバイスが少なくとも前記オリジナルメディアファイルを受信したことに応じて、前記リモートコンピュータデバイスとの間で通信セッションを開始するステップを有することができる。前記方法は:前記オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードするステップ;前記オリジナルオーディオデータを変更後オーディオデータにトランスコードするステップ;前記変更後メディアファイルを前記リモートコンピュータデバイスに対して送信するステップ;を有することができる。前記通信セッションは、前記第1デバイスの動き検出器が検出した動きの第1通知を含むことができる。
【0023】
本開示は、スマートホームシステムを含む。前記システムは:オリジナルファイルを送信するように構成された第1デバイス;前記第1デバイスと通信可能に接続されたファイルコンバータであって、前記第1デバイスから前記オリジナルファイルを受信し、前記オリジナルファイルを変更後ファイルにトランスコードし、前記変更後ファイルを送信するように構成された、ファイルコンバータ;前記ファイルコンバータと通信可能に接続されたリモートコンピュータデバイスであって、前記ファイルコンバータから前記変更後ファイルを受信するように構成された、リモートコンピュータデバイス;を備える。
【0024】
前記システムは、前記ファイルコンバータに接続されたフラッシュストレージデバイスを備えることができる。前記フラッシュストレージは、前記オリジナルファイルと前記変更後ファイルの少なくともいずれかを格納するように構成することができる。
【0025】
実施形態において、前記ファイルコンバータは、電子ドアベルチャイムを備える。また実施形態において、前記電子ドアベルチャイムは、建物電力源と電気的に接続されている。また実施形態において、前記第1デバイスは電子ドアベルを備える。
【0026】
本開示は、スマートホームデバイスを含む。前記デバイスは:第1デバイスとリモートコンピュータデバイスに通信可能に接続され;前記第1デバイスからオリジナルファイルを受信し;前記オリジナルファイルを変更後ファイルにトランスコードし;前記変更後ファイルを前記リモートコンピュータデバイスに対して送信する;ように構成されたファイルコンバータを備えることができる。前記デバイスは:前記ファイルコンバータに接続され、前記オリジナルファイルと前記変更後ファイルの少なくともいずれかを格納するように構成された、メモリを備えることができる。
【0027】
実施形態において、前記スマートホームデバイスは、電子ドアベルチャイムを備え、前記メモリは、フラッシュストレージデバイスを備える。また実施形態において、前記デバイスは、建物の壁に接続するように配置および構成されている。
【0028】
上記実施形態は、多くのオプション的特徴と側面を有する。実施形態の特徴と側面は組み合わせることができる。
【0029】
これらおよびその他の特徴、側面、および利点については、図面を参照して以下に説明する。これらは本発明を説明するためのものであり、限定することを意図したものではない。図面において、同様の参照符号は実施形態を通じて対応する要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】実施形態に基づくスマートホームシステムの正面図である。
図2】実施形態に基づく方法のフローチャートを示す。
図3】実施形態に基づく方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に特定の実施形態と例を示すが、本発明は具体的に開示した実施形態を超えて、他の代替実施形態、変形物、および等価物にまで及んでおり、および/またはこれらを用いるものである。したがって特許請求範囲は、以下に説明する具体的実施形態によって限定されるものではない。例えば本明細書が開示する方法やプロセスにおいて、アクションや動作は任意の適当な順番で実施することができ、開示する特定の順番によって必然的に限定されるものではない。様々な動作を、特定の実施形態が理解されやすいような態様で、複数の個別の動作として記載することができる。ただし説明の順序は、これら動作が順序に依存するものとして解釈すべきではない。本明細書が記載する構造、システム、および/またはデバイスは、統合コンポーネントとして実装することもできるし、個別のコンポーネントとして実装することもできる。
【0032】
様々な実施形態を比較するため、これら実施形態の特定の側面と利点を説明する。それらの側面と利点は、必ずしも特定の実施形態によって実現されるものではない。したがって例えば、様々な実施形態を、本明細書が記載する利点を実現しまたは最適化するような態様で、本明細書が記載する別の側面や利点を必ずしも実現することなく、実施することができる。
【0033】
<はじめに>
通信システムは、遠隔地に離れた個人が、センサに対して接近している人物と通信するための、またはドアベルを鳴らした人物と通信するための、安全で便利な方法を提供することができる。センサは例えば近接センサや動きセンサである。ドアベルは、戸口、入り口近傍、ドアから15フィート以内、などに配置することができる。通信システムにより個人は、少なくとも通信システムの一部に接近し、および/またはドアベルボタンなどのボタンを押下した訪問者の音声を聞き、姿を視認し、会話することができる。例えば通信システムは、コンピュータデバイスを用いて、遠隔地に離れた人物が訪問者の姿を視認し、音声を聞き、および/または会話できるようにすることができる。コンピュータデバイスは例えば、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイス、スマートフォン、携帯電話、無線デバイス(例:無線通信を備えた車)である。コンピュータデバイスの例としては、Apple社のiPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、iMac、MacBook、Air、MacBook Proが挙げられる。遠隔地に離れた人物と訪問者との間の通信は、インターネット、携帯電話ネットワーク、通信ネットワーク、無線ネットワークなどを介して生じる。
【0034】
<ファイル変換実施形態>
図1に示すように、本開示は、スマートホームシステム10を含む。スマートホームシステム10は、本開示を通じて説明する多くの特徴を実装するように構成されている。図1に示すように、システム10は、オリジナルファイル18を送信するように構成された第1デバイス14を備える。システム10は、第1デバイス14と通信可能に接続されたファイルコンバータ12を備える。ファイルコンバータ12は、第1デバイス14からオリジナルファイル18を受信し、オリジナルファイル18を変更後ファイル20にトランスコードし、変更後ファイル20を送信するように構成することができる。実施形態においてファイルコンバータ12は、オリジナルファイル18を、様々なソフトウェアフレームワークと互換する変更後ファイル20にトランスコードするように構成されている。例えばApple HomeKit、Google Home、Amazon Echo、などである。
【0035】
ファイルコンバータ12は、任意タイプのホームオートメーションデバイスまたはスマートホームデバイス内に実装することができる。例えば電子ドアベルチャイム、電子ドアベル、などである。また第1デバイス14は、任意タイプのホームオートメーションデバイスまたはスマートホームデバイス内に実装することができる。例えば電子ドアベルチャイム、電子ドアベル、などである。実施形態において、電子ドアベルチャイムは、建物の電力源(図示せず)と電気的に接続されている。
【0036】
図1を引き続き参照する。システム10は、リモートコンピュータデバイス16を備えることができる。リモートコンピュータデバイス16は、ファイルコンバータ12と通信可能に接続されている。リモートコンピュータデバイス16は、ファイルコンバータ12から変更後ファイル20を受信するように構成することができる。この点について、リモートコンピュータデバイス16は、例えばApple HomeKit、Google Home、Amazon Echo、などのソフトウェアアプリケーションを実装するように構成することができる。
【0037】
システム10は、例えばフラッシュストレージデバイスなどのような、ファイルコンバータ12に接続されたメモリ22を備えることができる。フラッシュストレージ22は、オリジナルファイル18と変更後ファイル20の少なくともいずれかを格納するように構成することができる。実施形態においてフラッシュストレージ22は、オリジナルファイル18および/または変更後ファイル20の一部を格納するように構成することができる。
【0038】
実施形態において、システム10の様々なコンポーネントは、スマートホームデバイス30内に実装することができる。例えばスマートホームデバイス30は、ファイルコンバータ12とメモリ22を備えることができる。スマートホームデバイス30は、建物100の壁に接続するように配置および構成することができる。
【0039】
図2を参照する。システム10は、メディアファイルを解釈する方法を実装するように構成することができる。実施形態において本方法は、第1デバイス14から第2デバイス12に対してオリジナルメディアファイル18を送信するステップを有する(ステップ200)。オリジナルメディアファイル18は、オリジナルビデオデータとオリジナルオーディオデータを含むことができる。例えば電子ドアベルが受信したビデオデータとオーディオデータである。実施形態において、オリジナルメディアファイル18はフル解像度メディアファイルを構成する。
【0040】
本方法は、第2デバイス12を介して、オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードするステップを有する(ステップ202)。変更後ビデオデータは、オリジナルビデオデータのオリジナルビデオ解像度よりも少ない変更後ビデオ解像度を有することができる。本方法は、第2デバイス12を介して、オリジナルオーディオデータをオリジナルオーディオデータとは異なる変更後オーディオデータにトランスコードするステップを有することができる(ステップ204)。このようにシステム10は、オリジナルデータを実際に変更しまたは操作する。実施形態において、第1トランスコードステップ202と第2トランスコードステップ204は、同時に実施される。
【0041】
したがって本方法は、第2デバイス12からリモートコンピュータデバイス16に対して変更後メディアファイル20を送信するステップを有することができる(ステップ206)。実施形態において、第1送信ステップ200と第2送信ステップ206は、第1トランスコードステップ202および第2トランスコードステップ204に対してリアルタイムに実施される。
【0042】
本方法は、第2デバイス12を介して、オリジナルメディアファイル18と変更後メディアファイル20の少なくともいずれかを格納するステップを有することができる(ステップ208)。また本方法は、オリジナルメディアファイル18と変更後メディアファイル20の少なくともいずれかを、第2デバイス12のフラッシュストレージ上に格納するステップを有することができる(ステップ210)。
【0043】
変更後メディアファイル20は、変更後ビデオデータと変更後オーディオデータを含むことができる。実施形態において、変更後ビデオ解像度は、ユーザによってリクエストされる。また実施形態において、変更後オーディオデータはAdvanced Audio Coding(AAC)を構成する。実施形態において、オリジナルメディアファイル18は、解像度1080pのオリジナルビデオデータ、ビデオフレームレート30フレーム毎秒のオリジナルビデオ、およびパルス符号変調のオリジナルオーディオデータを含む。
【0044】
図3に示すように、本方法は、リモートコンピュータデバイス16のディスプレイスクリーン上に、変更後ビデオデータに基づく画像を表示するステップを有することができる(ステップ300)。本方法は、リモートコンピュータデバイス16のスピーカから、変更後オーディオデータに基づく音声を出力するステップを有することができる(ステップ302)。
【0045】
本方法は、第2デバイス12が少なくともオリジナルメディアファイル18を受信したことに応じて、リモートコンピュータデバイス16との間で通信セッションを開始するステップを有することができる(ステップ304)。本方法は、オリジナルビデオデータを変更後ビデオデータにトランスコードするステップ(ステップ306)、オリジナルオーディオデータを変更後オーディオデータにトランスコードするステップ(ステップ308)、変更後メディアファイル20をリモートコンピュータデバイス16に対して送信するステップ(ステップ310)、を有することができる。通信セッションは、第1デバイス14の動き検出器が検出した動きの第1通知を含むことができる。
【0046】
<解釈>
語句“スマートホーム”は、占有者が自動電子デバイスのアレイを遠隔制御またはプログラムすることができるようにするシステムとデバイスを搭載した、住宅または建物を意味するものとして解釈すべきである。用語“ホーム”は、住居そのものに限定されるものではなく、屋根と壁を有し、ある場所に恒久的に立っている任意の構造であってもよい。例えば家屋、オフィス、工場、トレーラホーム、小屋、倉庫、などである。
【0047】
本明細書が記載するステップは、必ずしも必須のものではない。いずれのステップも調整または変更することができる。その他のまたは追加ステップを用いることができる。本明細書のある実施形態、フローチャート、または例に開示または示しているステップ、プロセス、構造、および/またはデバイスの一部は、別の実施形態、フローチャート、または例に開示または示しているステップ、プロセス、構造、および/またはデバイスと組み合わせて、またはこれに代えて、用いることができる。本明細書の実施形態と例は、互いに独立し分離されていることを意図したものではない。
【0048】
本明細書のセクション見出しとサブ見出しは、限定するためのものではない。セクション見出しとサブ見出しは、当該見出しとサブ見出しが関連するセクションが記載している実施形態の範囲を表しまたは限定するものではない。例えばセクションタイトル“トピック1”は、トピック1に関連しない実施形態を含むことができ、他セクションに記載している実施形態は、“トピック1”セクションが記載している実施形態に対して適用しあるいは組み合わせることができる。
【0049】
デバイス、システム、実施形態、およびプロセスは、コンピュータを用いる場合がある。前のセクションが記載しているルーチン、プロセス、方法、およびアルゴリズムは、コードモジュールに実装し、または全部もしくは一部をコードモジュールによって自動化することができる。コードモジュールは、1以上のコンピュータ、コンピュータプロセッサ、またはコンピュータ命令を実行するように構成されたマシンによって実行される。コードモジュールは、任意タイプの不揮発性コンピュータ読取可能記憶媒体またはコンピュータ記憶デバイスに格納することができる。例えばハードドライブ、ソリッドステートメモリ、フラッシュメモリ、光ディスク、などである。プロセスとアルゴリズムは、その一部または全部をアプリケーション固有回路に実装することができる。開示するプロセスとステップの結果は、永続的に記憶し、あるいは任意タイプのコンピュータストレージに格納することができる。例えば揮発性または不揮発性ストレージである。
【0050】
上述の様々な特徴やプロセスは、互いに独立して用いることができ、あるいは多様な形態で組み合わせることができる。全ての組み合わせおよび部分的組み合わせは、本開示の範囲内に含まれることを意図している。また特定の方法、イベント、状態、プロセスは、実装によっては省略することもできる。本明細書が記載している方法、ステップ、プロセスは、特定の順番に限られるものではない。これに関連するブロック、ステップ、状態は、他の適当な順番で実施することができる。例えば説明したタスクまたはイベントは、開示した順番とは異なる順番で実施することができる。複数のステップは、単一のブロックまたは状態に組み合わせることができる。例示したタスクまたはイベントは、順次実施、並列実施、またはその他態様で実施することができる。タスクまたはイベントは、開示した実施形態に対して追加し、または削除することができる。本明細書のシステムとコンポーネントは、説明したものとは異なる構成にすることができる。例えば要素を開示した実施形態に対して追加し、削除し、または再配置することができる。
【0051】
本明細書における条件句、例えば“できる”、“し得る”、“であってもよい”、“場合がある”、“例えば”、などは、明示しない限り、あるいは文脈から理解できる場合を除いて、特定の実施形態が特定の特徴、要素、および/またはステップを含み、他の実施形態は含まないことを意図している。したがってこのような条件句は、特徴、要素、および/またはステップが1以上の実施形態において必要であることを意図するものではなく、これら特徴、要素、および/またはステップが含まれるか否かまたは特定の実施形態において実施されるか否かを決定するロジックを1以上の実施形態が必ず有することを意図するものではない。語句“備える”、“含む”、“有する”などは、同義語であり、非限定的に包括的に用いられ、別の要素、特徴、アクション、動作などを追加することを排除するものではない。語句“または”は、包括的な意味で用いられる(排他的な意味ではない)。例えば要素リストを接続するために用いるとき、語句“または”は、リスト内の要素のうち1つ、複数、または全てを指す。例えば“X、Y、Zのうち少なくとも1つ”などの接続語は、明示しない限り、あるいは文脈から理解できる場合を除いて、ある項目、語句、などがX、Y、またはZのいずれであってもよいことを意味している。したがってこのような接続語は、特定の実施形態が少なくとも1つのX、少なくとも1つのY、少なくとも1つのZを必要とすることを意図するものではない。
【0052】
語句“および/または”は、“および”がある実施形態に適用され、“または”がある実施形態に適用されることを意味している。したがって、A、B、および/またはXは、ある文においてはA、B、およびCに置き換えることができ、他の文においてはA、B、またはCに置き換えることができる。A、B、および/またはCは、ある実施形態がAとBを含み、ある実施形態がAとCを含み、ある実施形態がBとCを含み、ある実施形態がAのみを含み、ある実施形態がBのみを含み、ある実施形態がCのみを含み、ある実施形態がA、B、およびCを含むことを意味している。語句“および/または”は、不要な冗長的記述を避けるために用いている。
【0053】
特定の実施形態を説明したが、これら実施形態は例示目的のためのみに提示したものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。したがって以上の説明は、特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、ブロックが必須であることを意図したものではない。本明細書の新規な方法およびシステムは、様々な形態で実施することができる。さらに、本明細書の方法およびシステムに対して、本発明の要旨から逸脱することなく、様々な省略、置換、変更をすることができる。
図1
図2
図3