(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法、および情報端末装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20220510BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20220510BHJP
A63F 13/5372 20140101ALI20220510BHJP
A63F 13/2145 20140101ALI20220510BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20220510BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/822
A63F13/5372
A63F13/2145
A63F13/426
(21)【出願番号】P 2017197650
(22)【出願日】2017-10-11
【審査請求日】2020-09-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年4月19日~平成29年10月4日ゲーム・アプリケーション(アプリケーション名:ほしの島のにゃんこ、アプリケーション配信プラットフォーム:Apple社App store(http://itunes.apple.com/jp/app/ほしの島のにゃんこ/id820219885?mt=8)、Google社GooglePlay(http://play.google.com/store/apps/details?id=jp.colopl.nyanko&hl=ja))のリリースによる発表(Ver2.3.18~Ver2.4.11)
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】岡野 直史
【審査官】比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-241145(JP,A)
【文献】特開2016-049437(JP,A)
【文献】特開2007-312848(JP,A)
【文献】特開2017-140252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備えるコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記入力部に対するユーザの操作を受け付けるステップと、
ユーザの操作に基づいて、前記メモリに記憶されている配置可能なオブジェクトをフィールドに配置するステップと、
前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより、収納モードに移行するステップと、
前記収納モードにおいて、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを収納するステップとを実行させ、
前記フィールドに配置されるオブジェクトは、前記収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトと、前記収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトとを含
み、
操作を受け付けることにより前記収納モードに移行可能となるオブジェクトには、ユーザの操作に基づいてフィールドに配置させた第1のオブジェクトが含まれ、
前記収納モードにおいて操作を受け付けることにより収納可能となるオブジェクトには、ユーザの操作に基づいてフィールドに配置させた第1のオブジェクトが含まれる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記移行するステップは、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して第1の操作を受け付けることにより当該オブジェクトを移動可能な移動モードに移行するとともに、前記収納モードに移行するためのアイコンを提示するステップを含み、前記アイコンに対する操作を受け付けることにより前記収納モードに移行する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記ゲームプログラムは、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して第2の操作を受け付けることにより、当該オブジェクトと前記フィールドに配置されているゲームキャラクタとに関連する演出表示を行うステップを含む、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記演出表示中において前記第1の操作を受け付けることにより、前記演出表示を行うステップは当該演出表示を終了し、前記提示するステップは前記移動モードに移行させるとともに前記アイコンを提示する、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記収納モードにおいて前記オブジェクトを収納するための操作は、スワイプ操作を含み、
前記収納するステップは、前記スワイプ操作の開始位置が前記第1のオブジェクト以外に対する操作であるときにはスクロール表示を行う一方、前記スワイプ操作の開始位置が前記第1のオブジェクトに対する操作であるときには当該スワイプ操作中に接触した第1のオブジェクトを収納する、請求項1~請求項4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記フィールドに配置されるオブジェクトは、ゲームに用いる価値を生産する生産オブジェクトと、前記価値を生産しない非生産オブジェクトとを含み、
前記第1のオブジェクトは、前記非生産オブジェクトを含む、請求項1~請求項5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記フィールドに配置されるオブジェクトは、ゲームに用いる価値を生産する生産オブジェクトを含み、
前記生産オブジェクトは、第1の生産オブジェクトと第2の生産オブジェクトとを含み、
前記第1のオブジェクトは、さらに前記生産オブジェクトのうちの前記第1の生産オブジェクトを含み、
前記収納するステップは、前記第1の生産オブジェクトに対して操作を受け付けたときであっても当該第1の生産オブジェクトが前記価値の生産を開始してから生産した価値がユーザに付与されるまでの状態であるときには収納しない一方、前記第1の生産オブジェクトに対して操作を受け付けたときの当該第1の生産オブジェクトが前記価値の生産を開始していない状態であるときには当該第1の生産オブジェクトを収納する、請求項1~請求項6のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記フィールドに配置されるオブジェクトおよびゲームキャラクタの表示態様は、前記収納モード中においても当該収納モードに移行されるまでと同じ態様である、請求項1~請求項7のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記収納するステップは、
前記収納モードにおいて収納ボックスを表示するステップと、
前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを前記収納ボックスへ移動表示させるステップとを含む、請求項1~請求項8のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記収納するステップは、
前記収納モードにおいて前記収納ボックスに収納されたオブジェクトを前記フィールド上に再配置させるための第1のアイコンおよび第2のアイコンを提示するステップと、
前記第1のアイコンに対する操作を受け付けることにより前記収納ボックスに収納されたすべてのオブジェクトを前記フィールド上に再配置し、前記第2のアイコンに対する操作を受け付けることにより前記収納ボックスに収納されたオブジェクトを収納された順に応じて前記フィールド上に再配置するステップとを含む、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備えるコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、
前記入力部に対するユーザの操作を受け付けるステップと、
ユーザの操作に基づいて、前記メモリに記憶されている配置可能なオブジェクトをフィールドに配置するステップと、
前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより、収納モードに移行するステップと、
前記収納モードにおいて、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを収納するステップとを備え、
前記フィールドに配置されるオブジェクトは、前記収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトと、前記収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトとを含
み、
操作を受け付けることにより前記収納モードに移行可能となるオブジェクトには、ユーザの操作に基づいてフィールドに配置させた第1のオブジェクトが含まれ、
前記収納モードにおいて操作を受け付けることにより収納可能となるオブジェクトには、ユーザの操作に基づいてフィールドに配置させた第1のオブジェクトが含まれる、ゲーム処理方法。
【請求項12】
プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備える情報端末装置であって、
前記入力部に対するユーザの操作を受け付ける受付手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記メモリに記憶されている配置可能なオブジェクトをフィールドに配置する配置手段と、
前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより、収納モードに移行する移行手段と、
前記収納モードにおいて、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを収納する収納手段とを備え、
前記フィールドに配置されるオブジェクトは、前記収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトと、前記収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトとを含
み、
操作を受け付けることにより前記収納モードに移行可能となるオブジェクトには、ユーザの操作に基づいてフィールドに配置させた第1のオブジェクトが含まれ、
前記収納モードにおいて操作を受け付けることにより収納可能となるオブジェクトには、ユーザの操作に基づいてフィールドに配置させた第1のオブジェクトが含まれる、情報端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ゲームフィールド内に商業施設等の建物を建てて、一定時間後に当該建物から価値(ゲームポイント、コイン、アイテム等)を回収し、回収した価値を用いて新たな建物を建てる、というようなサイクルによってゲームを進行させる街づくりゲームが知られている。また、このような街づくりゲームにおいては、長年の運用に伴って建物が増え過ぎてしまうことに鑑み、建物などをまとめて収納できる機能を搭載したものがあった。具体的には、まず、画面左に表示される「倉庫アイコン」をタップし、当該タップにより表示される「まとめて収納」というボタンを操作し、さらに、当該ボタン操作により表示される収納エリアの広さを操作により調整することにより、当該収納エリア内の建物を一度に収納するというものであった(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】“ランブルシティ攻略 倉庫にまとめて収納機能が追加!”、[online]、[平成29年8月10日検索]、インターネット<http://ランブルシティ.com/warehouse.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の街づくりゲームにおいては、建物などをまとめて収納できるものの、そこに至るまでの過程が複雑であった。まず、フィールドに配置された建物等への操作ではなく、建物等とは別途に設けられているアイコンを操作する必要がある。このため、当該アイコンの機能を知らないユーザにとっては、わかり難く直感的に操作することができなかった。また、収納エリアの表示まで辿り着いた後においても、ユーザが収納したい建物等が収納エリア内に含まれるように、当該収納エリアの位置および大きさを調整する必要がある。このため、複雑な操作を要するものであった。その結果、かえってユーザの利便性を低下させてしまう虞があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、ユーザの利便性を向上させることのできるゲームプログラム、ゲーム処理方法、および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従うゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備えるコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記入力部に対するユーザの操作を受け付けるステップと、ユーザの操作に基づいて、前記メモリに記憶されている配置可能なオブジェクトをフィールドに配置するステップと、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより、収納モードに移行するステップと、前記収納モードにおいて、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを収納するステップとを実行させ、前記フィールドに配置されるオブジェクトは、前記収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトと、前記収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトとを含む。
【0007】
本発明のある局面に従うゲーム処理方法は、プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備えるコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、前記入力部に対するユーザの操作を受け付けるステップと、ユーザの操作に基づいて、前記メモリに記憶されている配置可能なオブジェクトをフィールドに配置するステップと、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより、収納モードに移行するステップと、前記収納モードにおいて、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを収納するステップとを備え、前記フィールドに配置されるオブジェクトは、前記収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトと、前記収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトとを含む。
【0008】
本発明のある局面に従う情報端末装置は、プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備える情報端末装置であって、前記入力部に対するユーザの操作を受け付ける受付手段と、ユーザの操作に基づいて、前記メモリに記憶されている配置可能なオブジェクトをフィールドに配置する配置手段と、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより、収納モードに移行する移行手段と、前記収納モードにおいて、前記フィールドに配置されているオブジェクトに対して操作を受け付けることにより当該オブジェクトを収納する収納手段とを備え、前記フィールドに配置されるオブジェクトは、前記収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトと、前記収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトとを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ゲームシステムの全体的な構成を示す模式図である。
【
図2】街づくりゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図4】ゲームサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図6】オブジェクト管理テーブルの一例を示す図である。
【
図7】新たにオブジェクトを配置するときのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図8】移動モード中のゲーム画面の一例を示す図である。
【
図9】移動モード中のゲーム画面の一例を示す図である。
【
図10】まとめ収納モード中のゲーム画面の一例を示す図である。
【
図11】まとめ収納可に定められているオブジェクトに対して長押し操作されたときに実行される長押し時処理を示すフローチャートである。
【
図12】まとめ収納アイコン操作時処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
図1は、ゲームシステム1の全体的な構成を示す模式図である。本実施形態では、ゲームシステム1は、複数のユーザに街づくりシミュレーションゲーム(以下、街づくりゲーム)を提供する。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のユーザ端末100と、ゲームサーバ200とを含む。各ユーザ端末100とゲームサーバ200とは、ネットワーク2を介して接続されている。ネットワーク2は、インターネット、図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム(たとえば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution))、または所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(たとえばWi-Fi(登録商標))を含み得る。
【0013】
(ユーザ端末およびゲームサーバの構成)
ユーザ端末100は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であることがより好ましい。
図1に示すように、ユーザ端末100は、通信バスによって互いに電気的に接続されたプロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15とを備える。
【0014】
入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介した各種データ入出力機能、および音声入出力機能を備える。
【0015】
タッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、タッチセンシティブなデバイスであり、たとえばタッチパッド等によって構成される。表示部152は、たとえば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。入力部151は、タッチスクリーン15に対するユーザの指やスタイラスといった物体の接触または近接を検知し、操作入力として受け付ける。入力部151は、当該操作入力に含まれるユーザの作用(主に、タッチ操作、スワイプ操作、フリック操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された画面位置の情報を検知して、該情報を外部へ情報信号として出力する機能を備える。タッチスクリーン15は、タッチセンシティブであればよい。タッチセンシティブなデバイスは、静電容量方式、抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0016】
ゲームサーバ200は、ゲームに関する各種サービスを各ユーザ端末100に提供する。ゲームサーバ200は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであることが、より好ましい。
図1に示すように、ゲームサーバ200は、通信バスによって互いに電気的に接続されたプロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信インターフェース(IF)23と、入出力IF24とを備える。
【0017】
プロセッサ10、20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を含んで構成される。プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、ゲームサーバ200全体の動作を制御する。
【0018】
メモリ11、21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成され得る主記憶装置を含んで構成される。
【0019】
ストレージ12、22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性記憶装置によって構成され得る補助記憶装置を含んで構成される。メモリ11には、プロセッサ10がストレージ12からロードした各種プログラムおよびデータが一時的に記憶される。メモリ21には、プロセッサ20がストレージ22からロードした各種プログラムおよびデータが一時的に記憶される。これによりメモリ11は、プロセッサ10に対して作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20に対して作業領域を提供する。
【0020】
ゲームサーバ200のストレージ22には、ゲームプログラム等のゲームデータが格納される。ユーザ端末100のストレージ12には、ゲームサーバ200からダウンロードされるゲームプログラム等のゲームデータが格納される。当該ゲームプログラムは、メモリ11、21に展開される。プロセッサ10は、メモリ11に展開されるゲームプログラムを実行する。プロセッサ20は、メモリ21に展開されるゲームプログラムを実行する。メモリ11には、プロセッサ10が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータも一時的に格納される。メモリ21には、プロセッサ20が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータも一時的に格納される。
【0021】
通信IF13、23は、ユーザ端末100とゲームサーバ200との間で各種データを送受信するための通信制御機能を備える。通信制御機能には、たとえば、無線LAN(Local Area Network)接続機能、有線LAN、無線LAN、携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、近距離無線通信機能等が含まれる。
【0022】
本実施形態では、各種データは、所定のゲームプログラム、ユーザ情報、ゲーム情報等のゲームデータ、それらをユーザ端末100とゲームサーバ200との間に送受信させる指示、および、ゲームを進行させるための指示を含む。
【0023】
たとえばプロセッサ10は、通信IF13を介してユーザIDをゲームサーバ200に送信することによって、当該ユーザIDに関連付けられたオブジェクト(保有する建物等)に関する情報をゲームサーバ200から受信する。また、プロセッサ10は、ユーザ作用に基づいてゲームフィールドF内にオブジェクトを配置し、ゲームの結果として取得されたゲームポイントを、通信IF13を介してゲームサーバ200に送信する。
【0024】
ゲームサーバ200の入出力IF24は、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部、および、液晶ディスプレイ等の出力部を備えており、コンピュータの情報をモニタリングするために用いられる。
【0025】
(ゲーム画面例)
図2は、街づくりゲームのゲーム画面の一例を示す図である。ユーザは、
図2に示されるような仮想的なゲームフィールドFに、各種のオブジェクトを配置することによって街づくりゲームを進行する。ゲームフィールドFは、たとえば複数の格子で形成された平面と、背景とを含んで構成されている。本実施形態では、オブジェクトが1つ以上の格子上に配置される。オブジェクトを配置するために必要な格子数は、オブジェクトごとに定められている。
【0026】
ユーザは、保有するオブジェクトをゲームフィールドF内に配置することによって、街づくりを行う。
図2(A)においては、ゲームフィールドFの右下から第1オブジェクト61、第2オブジェクト62、第3オブジェクト63、第4オブジェクト64が配置されている。
【0027】
第1オブジェクト61は、牛を飼っている牧場であって、例えばトウモロコシを与えることにより牛乳を生産する。第2オブジェクト62は、ミツバチの巣箱であって、例えばレンゲを巣箱に振りかざすことにより蜂蜜を生産する。第3オブジェクト63は、養鶏場であって、例えば麦(餌)を与えることにより卵を生産する。第4オブジェクト64は、畑であって、例えば種をまくことにより、種の種類に応じて第1オブジェクト61~第3オブジェクト63などの原料となる様々な作物を生産する。第1オブジェクト61~第4オブジェクト64などのように生産を伴うオブジェクトは、生産オブジェクトという。生産オブジェクトに対してユーザの操作により原料が与えられると、ゲームフィールドF上をランダムに移動していたキャラクタが当該生産オブジェクトに移動して作業を開始する演出などが実行される。
【0028】
生産オブジェクトは、原料が与えられると予め定められた生産時間が経過することにより生産物の生産を完了する。
図2(B)は、第1オブジェクト61~第4オブジェクト64各々において生産物の生産が完了したときの画面例を示している。
図2(B)では、第1オブジェクト61に対して牛乳61aが、第2オブジェクト62に対して蜂蜜62aが、第3オブジェクト63に対して卵63aが、第4オブジェクト64に対して麦やレンゲを含む作物64aが各々生産されている。
【0029】
回収作業は、ユーザがタッチスクリーン15の生産物(61a~64a)に対し接触操作することにより行われる。例えば、ユーザが指等(例えば、タッチペン等でも可)によって、生産物が表示されている近傍をタップ操作あるいはスワイプ操作などすることにより、当該生産物が回収される。タップ操作とは、ユーザがタッチスクリーン15に対して指などを接近させる接近操作をした後に、接近操作をした位置でリリース操作を行うことである。スワイプ操作とは、ユーザがタッチスクリーン15に指などを接近させた接近状態を維持したまま、指をスライドさせる操作である。回収された生産物は、ユーザ保有のアイテムとしてメモリ11、12の所定領域に格納される。生産物が回収されると、
図2(C)に示すように生産完了した生産物の画像表示が終了し、再び、生産オブジェクトにより生産を開始させることが可能な状態となる。
【0030】
生産物は、再生産のための原料や販売してコインを獲得する価値を有している。このため、回収された生産物は、再生産のための原料にするか、あるいはゲーム画面中央に表示されている第5オブジェクト65において販売することができる。第5オブジェクト65は、ユーザ自身の自店舗であって、生産オブジェクトにおいて生産された生産物(商品)を販売することにより、コインを生産することになる。このように、コインの生産を伴うオブジェクトは、商業オブジェクトという。
【0031】
コインは、新たなオブジェクトを購入できるといった価値を有している。ユーザは、保有コインを用いて新たなアイテムを購入して、ゲームフィールドFに配置することができる。ユーザの保有コインやゲームフィールドFに配置可能な保有オブジェクトは、メモリ11、12の所定領域に格納される。ユーザが保有するコインやダイヤは、画面の右上のコイン等表示部66に表示される。
【0032】
ユーザは、ゲームフィールドFに様々なオブジェクトを配置させる。これにより、生産物を生産し、販売することによりコインを獲得し、コインを使って新たなアイテムを購入したり、新たなオブジェクトを購入し、ゲームフィールドF上に配置するといった作業を繰り返す。これにより、ゲームフィールドFに構築されるユーザ自身により構築された仮想的な街を徐々に発展させてゆく。ユーザは、このような仮想的な街の発展を通じて、街づくりゲームをプレイする際の楽しさを享受することができる。
【0033】
(ユーザ端末の機能的構成)
図3は、ユーザ端末100の機能的構成を示す図である。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能し得る。記憶部120にはゲームプログラムが格納されている。このゲームプログラムは、主記憶上に展開されかつ制御部110において実行される。また、本実施形態では、このゲームプログラムは、プロセッサ10およびメモリ11を備えるユーザ端末100に対し、街づくりゲームを進行させる制御部110および記憶部120としてユーザ端末100を機能させるプログラムである。
【0034】
制御部110は、当該ゲームプログラムによって、作用受付部111、端末処理部112、タイマー部113、端末判定部114、表示制御部115、報酬計算部116、および送受信部117として機能し得る。制御部110が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータ、および制御部110によって利用される各種ゲームデータも、主記憶上に一時的に格納される。
【0035】
作用受付部111は、タッチスクリーン15の入力部151に対するユーザの作用を検知する。作用受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールによる操作指示等から、いかなる入力がなされたかを判別し、その結果を端末処理部112等の必要な要素に出力する。作用受付部111は、タッチスクリーン15に対する作用入力がなされた場合には、入力位置の座標情報および作用の種類(タッチ操作、スライド動作等)を検知する。また、作用受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れることを検知することによって、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0036】
端末処理部112は、ユーザ端末100全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信、およびゲームの実行に必要な演算処理その他の処理を行う。端末処理部112は、たとえば、作用受付部111によって検知された作用に基づいて、ゲームプログラムに従ったゲームを展開させ、その結果を示すゲーム画像を描画するよう、表示制御部115に指示する。また、端末処理部112は、タッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて仮想空間内におけるゲームオブジェクトを操作する。また、端末処理部112は、タッチスクリーン15に対する操作入力および演算処理の結果等に基づいて、記憶部120に記憶されている各種データの更新等の処理を行う。なお、端末処理部112は、ゲームの進行状態に応じて、ゲーム空間の視野を指定するための仮想カメラの位置を制御してもよい。
【0037】
タイマー部113は、ゲームフィールドF内における時間の経過を計測する。タイマー部113は、ゲームフィールドF内に配置された各オブジェクトについて、個別に時間を計測する機能を有する。タイマー部113は、たとえば、生産オブジェクトにおける生産が開始(原料付与)された時間を記憶部120に記憶させ、その後に経過した時間を測定する。タイマー部113は、測定することによって得られる時間情報を端末判定部114に提供する。端末判定部114は、タイマー部113および記憶部120を参照して、生産オブジェクトに定められている生産時間を取得し、当該生産時間が経過したか否かなどを判定できる。
【0038】
表示制御部115は、ゲームサーバ200から受信したユーザ情報、ゲームプログラムによる演算結果、およびユーザの入力部151に対する作用に基づいて、表示部152に表示されるゲームフィールドFおよびオブジェクト等の画像を生成する。
【0039】
本実施形態では、ユーザ端末100は、ユーザがゲームフィールドFに配置したオブジェクトの種類および配置位置に関する情報をゲームサーバ200から取得し、この情報を用いてゲームフィールドFの画像を生成する。なお、オブジェクトの種類および配置位置などに関する情報は、ユーザ端末100側においても記憶しているものであってもよい。表示制御部115は、端末処理部112によるゲーム進行制御に応じて表示画像を更新する。
【0040】
報酬計算部116は、作用受付部111から受信した操作に基づいて、各ユーザに提供される報酬を算出して、ユーザに付与する。たとえば報酬計算部116は、ユーザに付与される生産物およびコインなどを算出し、ユーザに付与する。
【0041】
送受信部117は、ゲームサーバ200から各種情報を受信したり、ゲームサーバ200に各種情報を送信したりする。送受信部117は、制御部110の制御によって各種情報をゲームサーバ200に対して送信する。ゲームサーバ200は、ネットワーク2および通信IF23を介して当該情報を受信し、送受信部211が情報の内容を識別して受け付ける。送受信部117は、たとえば、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、ユーザ情報、ゲーム画面等のゲーム空間情報、ゲームポイント、ゲームパラメータ、報酬等のゲーム情報、および各種通知を、ゲームサーバ200から受信することができる。なお、これらの情報は、ユーザ端末100側においても記憶しているものであってもよい。一方、送受信部117は、ユーザ情報、ゲームポイント、ゲームパラメータ、報酬等のゲーム情報、および各種指示を、ゲームサーバ200に送信することができる。
【0042】
記憶部120には、制御部110が前述の各部として機能するために必要なデータが記憶されている。当該データとしては、たとえば、ゲームプログラム、ゲーム情報、およびユーザ情報が含まれる。ゲーム情報としては、オブジェクト管理テーブル等が挙げられる。ユーザ情報としては、ユーザ管理テーブル等が挙げられる。
【0043】
(ゲームサーバの機能的構成)
図4は、ゲームサーバ200の機能的構成を示すブロック図である。ゲームサーバ200は、各ユーザ端末100にゲーム進行に必要な情報を提供するゲーム提供機能を有している。ゲームサーバ200は、ユーザ端末100から各種の指示を受信し、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、Webページ(ゲーム画面等)、ユーザ情報およびゲームパラメータ等の各種ゲームデータ、各種通知等を送信する。ゲームサーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能し得る。
【0044】
図4に示すように、制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムによって、送受信部211、サーバ処理部212、データ管理部213、マッチング部214、計測部215として機能し得る。本実施形態では、このゲームプログラムは、プロセッサ20およびメモリ21を備えるゲームサーバ200に対し、街づくりゲームを進行させる制御部210および記憶部220としてゲームサーバ200を機能させるプログラムである。
【0045】
送受信部211は、各ユーザ端末100から送信される各種情報を受信したり、各ユーザ端末100に各種情報を送信したりする。
【0046】
各ユーザ端末100は、制御部110の制御に基づいて各種情報をゲームサーバ200に対して送信する。ゲームサーバ200は、ネットワーク2および通信IF23を介して当該情報を受信し、送受信部211が情報の内容を識別して受け付ける。
【0047】
送受信部211は、記憶部220に格納されている各種管理テーブルを参照する。送受信部211は、必要に応じてデータ管理部213によって更新された各種管理テーブルを参照して、必要な処理を実行する。当該情報には、各ユーザに関連付けられるオブジェクトを、ゲーム空間内に配置する操作、削除する操作、移動する操作、購入売却する操作、および買収する操作等の各種要求が含まれる。
【0048】
また、送受信部211は、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、ユーザ情報、ゲーム画面等のゲーム空間情報、ゲームポイント、ゲームパラメータ、報酬等のゲーム情報、各種通知等をユーザ端末100に送信する。
【0049】
サーバ処理部212は、ゲームサーバ200全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信、および、ゲームの進行に必要な演算処理を行う。サーバ処理部212は、たとえば、送受信部211が受信したユーザ端末100からの情報または要求に基づいて、ゲームプログラムに従った演算処理を実行する。そして、その結果としての各種ユーザ情報、ゲーム情報等のゲームデータ、およびゲームプログラム等を、通信IF13を介してユーザ端末100に送信することによって、ユーザ端末100においてさらにゲームを進行させる。
【0050】
データ管理部213は、サーバ処理部212における各種演算結果に基づいて、記憶部220に格納されている各種ゲームデータ、およびデータベースのレコードを、追加、更新、または削除することによって、必要な処理を実行する。
【0051】
送受信部211は、例えば、ユーザがゲームフィールドFにオブジェクトを配置するようにユーザ端末100に作用を与えると、その結果としてユーザが保有するオブジェクト情報およびゲームポイントに関する情報をユーザ端末100から受信する。サーバ処理部212は、受信された情報に基づいて必要な処理を実行し、一方、データ管理部213はユーザ情報およびゲーム情報を更新する。
【0052】
また、例えば、送受信部211がユーザ端末100からゲームフィールドFにオブジェクトを配置する要求を受信した場合、データ管理部213は、ゲームフィールドFに配置されるオブジェクトの情報を、ユーザ情報と、オブジェクトの配置位置等に関するゲーム情報とに関連付けて記憶する。
【0053】
マッチング部214は、複数のユーザを所定のゲーム空間に関連付ける。たとえばマッチング部214は、ユーザが自身のゲームフィールドFにおいて他のユーザのゲームフィールドFを訪問するように指定すると、当該ユーザを他のユーザのゲームフィールドFに一時的に関連付ける。
【0054】
計測部215は、ゲームフィールドF内における時間の経過を計測する。計測部215は、タイマー部113と同様に、ゲームフィールドF内に配置された各オブジェクトについて、個別に時間を計測する機能を有する。計測部215は、ゲームフィールドFの時間情報を計測し、タイマー部113におけるゲームフィールドFの時間情報と照合する。これにより、ユーザ端末100とゲームサーバ200においてゲームフィールドFの時間情報が同期され、各種時間情報の計測および判定を円滑に実施し得る。
【0055】
記憶部220には、ゲームプログラムおよびユーザの認証プログラム等が格納されている。また、記憶部220には、ユーザ管理テーブル等のユーザ情報、オブジェクト管理テーブル等のゲーム情報を管理するデータベースが構築されていてもよい。
【0056】
(ユーザ管理テーブル)
図5は、ユーザ管理テーブル300の一例を示す図である。ユーザ管理テーブル300は、各ユーザが保有するコイン、およびオブジェクト等に関するユーザ情報を管理する。ユーザ管理テーブル300は、ゲームサーバ200の記憶部220および/またはユーザ端末100の記憶部120に記憶される。ゲームサーバ200の記憶部220には、全ユーザのユーザ管理テーブル300がそれぞれ個別に記憶されていることが好ましい。
図5に示すように、ユーザ管理テーブル300には、ユーザIDと、ユーザが保有するコイン等のゲームポイントに関する情報と、各ユーザが保有する建物等のオブジェクトに関する情報とが、互いに関連付けて格納されている。
【0057】
ユーザIDは、各ユーザを識別するための識別子である。ゲームポイントに関する情報は、
図5に示す保有コイン、保有アイテム、および保有ダイヤを少なくとも含む。これらはそれぞれ、ユーザが保有するコイン、アイテム、およびダイヤの量(数)である。
【0058】
オブジェクトに関する情報は、
図5に示す保有オブジェクト、配置位置、生産状態、およびまとめ収納順などを少なくとも含む。保有オブジェクトは、ユーザが保有しているオブジェクトである。保有オブジェクトには、既に配置済のオブジェクトと、配置可能であって未だ配置されていないオブジェクトとを含む。既に配置済のオブジェクトか否かは、配置位置が記憶されている否かにより特定可能となる。配置位置は、ゲームフィールドFにおいてオブジェクトが配置される位置(ゲームフィールドF上における座標位置)である。「-」は、未だ配置されていないことを示している。
【0059】
生産状態は、生産オブジェクトについて、現在生産中あるいは生産完了後において生産物が未だ回収されていない未回収時であるか否かを特定するための情報である。「〇」は、生産中あるいは未回収時を示し、「-」は、生産中でも未回収時でもないことを示している。まとめ収納順とは、後述するまとめ収納モードにおいて仮収納されたオブジェクトを特定するための情報であって、仮収納された順番を特定可能な情報でもある。まとめ収納順としては、仮収納された順に1から順に数値が格納される。
図5(A)は、
図2(B)で示したようにオブジェクトが配置され、生産開始から未回収時であるときのユーザ管理テーブル300の記憶状態が例示されている。
【0060】
(オブジェクト管理テーブル)
図6は、オブジェクト管理テーブル301の一例を示す図である。オブジェクト管理テーブル301は、各オブジェクトに関連付けられる情報を管理する。オブジェクト管理テーブル301は、ゲームサーバ200の記憶部220および/またはユーザ端末100の記憶部120に記憶される。
図6に示すように、オブジェクト管理テーブル301には、各オブジェクトの名称と、属性(種類)と、当該オブジェクトに関する各種の情報とが、互いに関連付けられて格納されている。属性としては、生産を伴う生産オブジェクトであることを示す「生産」、商品等を販売してコインを獲得する「商業施設」、および、ゲームフィールドFを飾り付けするための「デコレーション」が挙げられる。なお、属性としては、これらに限らず、他の種類の属性を含むものであってもよい。各種の情報としては、生産物、原料、生産時間(分)、および収納種別が挙げられる。
【0061】
生産物は、オブジェクトにより生産されるものである。また、原料は、生産するために必要な材料である。生産時間は、生産開始から生産完了までに要する時間である。例えば、牧場のオブジェクトであれば、トウモロコシを与えてから5分経過することにより牛乳が生産されることが示されている。また、焼き釜のオブジェクトであれば、麦を2個与えてから3分経過することによりパンが生産され、麦を2個とハチミツを2個与えてから5分経過するとハニートーストが生産されることが示されている。
【0062】
また、オブジェクトに関する各種の情報には、収納種別が含まれる。収納種別は、ゲームフィールドFに一旦配置させた後、街並みやレイアウト変更などに伴って配置されているオブジェクトを収納(ゲームフィールドFから撤去)したい場合などに、収納できるオブジェクトであるか否かを特定するための情報である。収納種別には、収納できるオブジェクトであっても、個別にのみ収納できるオブジェクトである(個別収納可能)か、まとめ収納モードにおいて収納できるオブジェクトである(まとめ収納可能)かを特定可能な情報も含まれる。まとめ収納モードとは、ユーザのタップ操作あるいはスワイプ操作などにより選択されたオブジェクトのうち、まとめ収納可能なオブジェクトをまとめて収納するためのモードをいう。まとめ収納モードにおいて操作されることにより収納できる第1のオブジェクトは、収納種別がまとめ収納可に定められたオブジェクトであり、例えば、生産オブジェクトである畑や、デコレーションオブジェクトであるドーム、花壇などが定められている。一方、まとめ収納モードにおいて操作されたときであっても収納できない第2のオブジェクトは、収納種別が収納不可あるいは個別収納可のみに定められたオブジェクトであり、例えば、生産オブジェクトである、焼き釜、ミルク工場、自店舗、他店舗などが定められている。
【0063】
パッシブスキル管理テーブルは、各オブジェクトに関連付けられるパッシブスキルを管理する。パッシブスキル管理テーブルには、各オブジェクトの名称と、パッシブスキルの内容(効果)と、パッシブスキルの有効範囲とが、互いに関連付けて格納されている。有効範囲とは、パッシブスキルの効果が及ぼされる範囲のことである。パッシブスキルを有するオブジェクトは、その有効範囲内に配置される他のオブジェクトに対して自動的に(ユーザによる作用が無くとも)パッシブスキルを発動する。
【0064】
アクティブスキル管理テーブルは、各オブジェクトに関連付けられるアクティブスキルを管理する。アクティブスキル管理テーブルには、各オブジェクトの名称と、アクティブスキルの内容(効果)とが、互いに関連付けて格納されている。アクティブスキルに有効範囲が存在する場合、当該有効範囲もオブジェクトの名称に関連付けてアクティブスキル管理テーブルに格納されている。ここでいう有効範囲とは、アクティブスキルの効果が及ぼされる範囲である。アクティブスキルを有するオブジェクトは、当該オブジェクトに対するユーザの作用(操作入力)に基づいて、アクティブスキルを発動する。
【0065】
街づくりゲームにおいて、あるユーザは、他のユーザをフォローすることによって、他のユーザを自身のフレンドとして登録することができる。フレンドとは、ユーザが、特に交流することを目的として選択した他のユーザである。ゲームサーバ200のユーザ管理テーブル300において、あるユーザのユーザ情報は、基本的に、他のユーザ情報とは関連付けられていない。一方、あるユーザのユーザ情報と、そのユーザのフレンドである他のユーザのユーザ情報とは、ゲームサーバ200のユーザ管理テーブル300において互いに関連付けられている。
【0066】
あるユーザが所持するユーザ端末100のユーザ管理テーブル300には、あるユーザのユーザIDと、そのユーザのフレンドである他のユーザのユーザIDとが、互いに関連付けられて格納されている。たとえばユーザAがユーザBをフォローしている場合、ユーザAの所持するユーザ端末100のユーザ管理テーブル300には、ユーザAのユーザIDとユーザAのフレンドであるユーザBのユーザIDとが互いに関連付けて格納されている。同様に、ユーザBがユーザAをフォローしている場合、ユーザBの所持するユーザ端末100のユーザ管理テーブル300において、ユーザBのユーザIDとユーザBのフレンドであるユーザAのユーザIDとが互いに関連付けて格納されている。二人のユーザが互いをフォローしている状態は、特に相互フォローと呼ばれる。
【0067】
ゲームシステム1では、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部は、ゲームサーバ200が備えるように構成されていてもよい。また、ゲームサーバ200が備える機能の少なくとも一部は、ユーザ端末100が備えるように構成されていてもよい。すなわち、本実施形態におけるゲームプログラムが実行されるコンピュータは、上述のユーザ端末100およびゲームサーバ200を含む情報処理装置等から任意に選択され得る。
【0068】
(オブジェクト配置について)
ユーザは、タッチスクリーン15に対して接触操作することにより、保有オブジェクトをゲームフィールドFに配置することができる。
図7は、
図2(A)で示したオブジェクトの配置状態において、新たにオブジェクトを配置するときのゲーム画面の一例を示す図である。
【0069】
ユーザは、オブジェクトを新たに配置するときには、ゲーム画面右下のアイコン71に対してタップ操作する。これにより、ユーザの保有オブジェクトのうち、配置可能なオブジェクトが一覧表示される。例えば、
図5(a)のユーザ管理テーブル300の記憶状態であるときには、「焼き釜」、「ミルク工場」、「ドーム」、「花壇」、「テーブルセット」など、配置位置が記憶されていないオブジェクトが選択可能に表示される。
【0070】
図7では、「ドーム」のデコレーションオブジェクトが選択された場合を例示する。「ドーム」が選択されると、
図7(A)に示すように、「ドーム」に対応する第6オブジェクト72がゲーム画面中央に表示される。このとき、第6オブジェクト72は、点滅表示される。点滅表示されているオブジェクトは、ゲームフィールドF上において配置する位置を移動可能な移動モードであることを示している。
【0071】
また、移動モード中の第6オブジェクト72の下方には、決定アイコンI1、取消アイコンI2、および方向調整アイコンI3が表示されるとともに、第6オブジェクト72の四方(左斜め上向き、左斜め下向き、右斜め上向き、右斜め下向き)には、移動方向アイコンI4が表示される。
【0072】
決定アイコンI1は、現在の位置に当該オブジェクトを配置して移動モードを終了するためのアイコンである。取消アイコンI2は、移動モードを中止して移動モード開始時の位置に戻すためのアイコンである。方向調整アイコンI3は、当該オブジェクトの向き(ユーザが見える方向)を調整するためのアイコンである。移動方向アイコンI4は、4方向に設けられており、選択された方向に1格子分だけオブジェクトを移動させるためのアイコンである。なお、ユーザは、移動モード中のオブジェクトに対してスワイプ操作(あるいはドラッグ操作)することによっても所望の位置に移動させることができる。
【0073】
図7(B)は、移動モード中の第6オブジェクト72を上方へ移動させた状態を示している。
図7(C)は、移動モード中の第6オブジェクト72を
図7(C)に示す位置まで移動させて、決定アイコンI1が選択されて第6オブジェクト72がゲームフィールドF上に配置されたことを示している。決定アイコンI1が選択されると、移動モードが解除され、点滅状態が終了するとともに決定アイコンI1~移動方向アイコンI4の画像が消去される。このように、ユーザの保有するオブジェクトを自由に配置することができる。
【0074】
図7(D)では、多数のオブジェクトが配置されたゲーム画面を示している。ゲーム画面の中央上部には、マットのオブジェクト73、プールのオブジェクト74、他店舗のオブジェクト75が配置され、その下方には、花壇のオブジェクト76、パーテーションのオブジェクト77、テーブルセットのオブジェクト78、トランポリンのオブジェクト79、干し草のオブジェクト80などのオブジェクトが配置されている。また、ゲーム画面の右方には、焼き釜のオブジェクト81と、ミルク工場のオブジェクト82とが配置されている。
図5(B)は、
図7(D)で示したようにオブジェクトが配置されているときのユーザ管理テーブル300の記憶状態が例示されている。
【0075】
このように、多数のオブジェクトが配置されると、ゲームフィールドFの見栄えがよく賑やかになる。これにより、ユーザの達成感・充実感をより一層向上させることができる。また、デコレーションオブジェクトをタップ操作すると、ゲームフィールドF上をランダムに移動していたキャラクタが移動して、当該キャラクタと当該デコレーションオブジェクトとに関連する演出表示を実行する。例えば、トランポリンのオブジェクト79をタップ操作すると、移動してきたキャラクタがトランポリンで飛び跳ねる演出表示を実行する。また、マットのオブジェクト73をタップ操作すると、移動してきたキャラクタがマット上で寝そべる演出表示を実行する。これにより、飾り付けるだけでなく視覚的にユーザを楽しませることができ、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0076】
また、ゲームフィールドF上に配置したオブジェクトは、配置位置を変更することができる。例えば、移動させたいオブジェクトに対して長押し操作することにより移動モードに移行される。長押し操作とは、ユーザがタッチスクリーン15を一定時間にわたって押し続ける操作である。
図8(A)は、配置されているオブジェクトのうち、例えば花壇のオブジェクト76に対して長押し操作されて、オブジェクト76を移動モードへ移行させた場合を示している。移動モードに移行されるとその対象となるオブジェクトは、点滅表示される。これにより、当該オブジェクトを移動可能な移動モード中であることが報知される。
【0077】
なお、キャラクタとデコレーションオブジェクトとに関連する演出表示(例えば、トランポリンでキャラクタが飛び跳ねる演出表示やマット上で寝そべる演出表示など)を実行中のオブジェクトに対して長押し操作することにより移動モードに移行されたときには、当該演出表示に替えて、キャラクタ単独による演出表示(例えば、トランポリンから下ろされてキャラクタが悔しがっているかのような演出表示や、起こされたキャラクタが怒っているかのような演出表示など)が実行される。これにより、視覚的にユーザを楽しませることができ、ゲームの興趣をさらに向上させることができる。また、長押し操作により演出表示を切り替えるとともに、移動モードに移行させることができるため、操作手順が煩雑になってしまうことを防止できる。
【0078】
また、移動モード中のオブジェクト76の下方には、決定アイコンI1、取消アイコンI2、および方向調整アイコンI3、移動方向アイコンI4に加えて、個別収納アイコンI5とまとめ収納アイコンI6とが表示される。個別収納アイコンI5、およびまとめ収納アイコンI6については後述する。
【0079】
ユーザは、移動方向アイコンI4を選択するか、あるいはオブジェクト76に対してスワイプ操作することにより、
図8(B)に示されるように、オブジェクト76をユーザの所望位置に移動させることができる。オブジェクト76を移動させた後に決定アイコンI1が選択されると、
図8(C)に示されるように、オブジェクト76が表示されている位置に当該オブジェクト76が配置されて、移動モードが終了する。
【0080】
図8では、オブジェクト76に対して長押し操作することにより、オブジェクト76を移動可能な移動モードに移行させた例について説明した。
図9は、その他のオブジェクトに対して長押し操作したときのゲーム画面例を示している。
【0081】
図9(A)は、生産オブジェクトのうち、例えば牧場のオブジェクト61に対して長押し操作されて、オブジェクト61を移動モードへ移行させた場合を示している。牧場のオブジェクト61は、
図6の収納種別に示されるように、収納不可に定められたオブジェクトである。このように収納種別が定められたオブジェクトに対して長押し操作されたときには、アイコンとして、決定アイコンI1、取消アイコンI2、方向調整アイコンI3、および移動方向アイコンI4が表示される。
【0082】
図9(B)は、生産オブジェクトのうち、例えばミルク工場のオブジェクト82に対して長押し操作されて、オブジェクト82を移動モードへ移行させた場合を示している。ミルク工場のオブジェクト82は、
図6の収納種別に示されるように、個別収納可に定められたオブジェクトである。このように収納種別が定められたオブジェクトに対して長押し操作されたときには、アイコンとして、決定アイコンI1、取消アイコンI2、方向調整アイコンI3、および移動方向アイコンI4に加えて、個別収納アイコンI5が表示される。
【0083】
個別収納アイコンI5は、移動モード中のオブジェクトをゲームフィールドFから撤去して、収納するためのアイコンである。
図9(B)に示す状態において、個別収納アイコンI5が選択されると、ミルク工場のオブジェクト82は、ゲーム画面右下のアイコン71の方へ飛んでいって収納されるような演出が実行され、ゲームフィールドFから撤去される。これにより、ミルク工場のオブジェクト82が収納されたことをユーザに分かりやすく報知できる。また、このとき、ユーザ管理テーブル300のミルク工場に対応する配置位置は、「-」に更新される。
【0084】
なお、
図6の収納種別欄において〇印とともに※印が付されたオブジェクトは、基本的に収納可能であるが、当該オブジェクトが生産中あるいは未回収時であるときには当該オブジェクトを収納できないように定められている。このため、仮にミルク工場においてバターなどを生産中であるときや、生産完了したバターなどの商品が回収されずに表示されたままであるときにおいて当該ミルク工場を長押し操作されたときには、アイコンとして、決定アイコンI1、取消アイコンI2、方向調整アイコンI3、および移動方向アイコンI4のみが表示され、個別収納アイコンI5については表示されない。これにより、個別収納できないときにまで個別収納アイコンが表示されてしまうことを防止できる。また、生産するために用いた原料や、生産完了した生産物とともに回収されてしまうことを防止できる。
【0085】
図9(C)は、生産オブジェクトのうち、例えば畑のオブジェクト64に対して長押し操作されて、オブジェクト64を移動モードへ移行させた場合を示している。畑のオブジェクト64は、
図6の収納種別に示されるように、個別収納可かつまとめ収納可に定められたオブジェクトである。
図8(A)で示した花壇のオブジェクト76などについても、同様に個別収納可かつまとめ収納可に定められている。このように収納種別が定められたオブジェクトに対して長押し操作されたときには、アイコンとして、決定アイコンI1、取消アイコンI2、方向調整アイコンI3、および移動方向アイコンI4に加えて、個別収納アイコンI5とまとめ収納アイコンI6とが表示される。なお、畑のオブジェクトは、
図6の収納種別欄において〇印とともに※印が付されている。このため、生産中あるいは未回収時であるときには当該オブジェクトを収納できず、この場合には、アイコンとして、決定アイコンI1、取消アイコンI2、方向調整アイコンI3、および移動方向アイコンI4のみが表示される。これにより、収納できないときにまで収納アイコンが表示されてしまうことを防止しつつ、生産するために用いた原料や生産完了した生産物とともに回収されてしまうことを防止できる。
【0086】
まとめ収納アイコンI6は、移動モード中のオブジェクトにかかわらず、ゲームフィールドFに配置されているオブジェクトのうちユーザが収納したいオブジェクトをまとめて選択できるまとめ収納モードに移行させるためのアイコンである。
図9(C)に示す状態において、まとめ収納アイコンI6が選択されると、
図10に示すゲーム画面に移行する。
【0087】
図10は、まとめ収納モード中におけるゲーム画面の一例を示す図である。まとめ収納モードでは、オブジェクトの移動モードが解除されて、オブジェクトおよびゲームフィールドFを移動するキャラクタなどについては通常時と同じ態様で表示される。具体的に、オブジェクトについては通常時と同じように点滅表示せず、ゲームフィールド上を移動するキャラクタについては、通常時と同じようにランダムに移動する表示やデコレーションオブジェクトと関連する演出表示中においては当該演出表示が継続して行われる。これにより、まとめ収納モードに移行させたときにユーザに違和感を抱かせることがなく、かつ直感的にオブジェクトに対する操作を促すことができる。一方、まとめ収納モードにおいては、通常時に表示されるコイン等表示部66およびアイコン71に替えて、
図10(A)に示すように、画面右下において一つ返却アイコンI11、全部返却アイコンI12、および収納ボックス画像90を表示するとともに、画面左上において終了アイコンI13を表示する。
【0088】
まとめ収納モードにおいては、まとめ収納可に定められているオブジェクトがタップ操作されると、当該オブジェクトがゲーム画面右下の収納ボックス画像90の方へ飛んでいって収納されるような演出が実行され、ゲームフィールドFから撤去される。例えば、
図10(A)に示すオブジェクト76がタップ操作されると、当該オブジェクト76が収納ボックス画像90の方へ飛んでいって収納されるような演出が実行され、
図10(B)に示すようにゲームフィールドFから撤去される(点線はオブジェクト76が無くなっていることを示している)。
【0089】
また、まとめ収納モードにおいては、スワイプ操作によっても収納可能である。例えば、スワイプ操作がまとめ収納可に定められているオブジェクトに接触して開始された場合には、当該オブジェクトがゲームフィールドFから撤去されるとともに、当該スワイプ操作がその後も引き続き行われて、まとめ収納可に定められている他のオブジェクトに接触したときに、当該他のオブジェクトについても収納ボックス画像90の方へ飛んでいって収納されるような演出が実行されて、ゲームフィールドFから撤去される。
【0090】
図10(C)は、まとめ収納可に定められていたオブジェクトがすべて収納された状態を示している。このように、まとめ収納モードにおいては、まとめ収納可のオブジェクトであるか否かをユーザが知らなくても、ユーザが収納したいと思っているオブジェクトに対してタップ操作あるいはスワイプ操作などをすることにより、まとめ収納モード可のオブジェクトを一気に収納することができる。また、スワイプ操作によりまとめ収納する場合には、オブジェクトが収納ボックス画像90の方へ飛んでいって収納されるような演出が連続して実行されるため、ユーザに爽快感を与えることができる。
【0091】
まとめ収納モード中においては、ゲームフィールドFから撤去された後であっても、ユーザ管理テーブル300で管理されている配置位置がそのまま維持される。また、まとめ収納モード中においては、まとめ収納されたオブジェクトについて収納された順番を特定可能な情報がユーザ管理テーブル300のまとめ収納順に格納される。
【0092】
このため、まとめ収納モード中においては、オブジェクトをまとめ収納した後であっても、一つ返却アイコンI11あるいは全部返却アイコンI12を選択することにより収納前の元の位置に返却できる。このため、まとめ収納モード中における収納は、仮収納ともいう。
【0093】
全部返却アイコンI12は、まとめ収納モード中において仮収納されているすべてのオブジェクトをユーザ管理テーブル300で管理されている配置位置に再配置させるためのアイコンである。一つ返却アイコンI11は、ユーザ管理テーブル300のまとめ収納順に基づいて、仮収納された順が最も遅かった(最も後に仮収納された)オブジェクトのみをユーザ管理テーブル300で管理されている配置位置に再配置させることができる。なお、再配置されたときに、当該オブジェクトに対応するまとめ収納順のデータはクリアされる。これにより、まとめ収納モード中における仮収納状態が解除される。
【0094】
終了アイコンI13は、まとめ収納モードを終了させて通常時のゲーム状態に戻すためのアイコンである。このときに、ユーザ管理テーブル300で管理されているまとめ収納順のデータに基づき、当該データが格納されているオブジェクトの配置位置が「-」に更新される。これにより、配置されていないオブジェクトとして確定される。
【0095】
(動作について)
図11は、長押し時処理を示すフローチャートである。
図11に示す長押し時処理は、記憶部120に格納されているゲームプログラムを制御部110により実行される処理であって、まとめ収納可に定められているオブジェクトに対して長押し操作されたときに実行される。その他のオブジェクトに対して長押し操作されたときには、
図9(A)および(B)等で示したようなゲーム画面を表示するための処理が実行される。
【0096】
制御部110は、ステップS10において、オブジェクト選択時の表示処理を行う。具体的には、
図9(C)に例示されるように、対象のオブジェクトが点滅状態となるとともに、決定アイコンI1、取消アイコンI2、方向調整アイコンI3、移動方向アイコンI4、個別収納アイコンI5、およびまとめ収納アイコンI6が表示される。これにより、移動モードであることが報知される。
【0097】
移動モードにおいては、ステップS11において、表示されているアイコンに対する操作を受け付けたか否かが判定される。ステップS11においてアイコンに対する操作を受け付けたと判定されたときには、ステップS12においてアイコンに対応する処理を実行する。
【0098】
アイコンに対応する処理としては、例えば、移動方向アイコンI4が操作されたときには、4方向のうちの選択された方向にオブジェクトを移動表示させる処理が実行される。また、方向調整アイコンI3が操作されたときには、オブジェクトの方向を変更表示させる処理が実行される。決定アイコンI1が操作されたときには、ユーザ管理テーブル300の配置位置を現在の表示位置に更新する処理が実行される。取消アイコンI2が操作されたときには、移動モード中のオブジェクトの表示位置をユーザ管理テーブル300の配置位置に戻す処理が実行される。個別収納アイコンI5が操作されたときには、移動モード中のオブジェクトがアイコン71の方へ飛んでいって収納されるような演出を実行するとともに、ユーザ管理テーブル300の配置位置に「-」を格納する処理が実行される。また、まとめ収納アイコンI6が操作されたときには、後述するまとめ収納アイコン操作時処理を実行する。これにより、ゲームフィールドFに配置されているオブジェクトに対する長押し操作により新たに表示されるまとめ収納アイコンI6を操作することにより、まとめ収納モードに移行させることができる。つまり、移行モードに移行させることにより、まとめ収納モードに移行可能となる。その結果、まとめ収納モードに移行するまでの操作を直感的にわかりやすいものとすることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0099】
ステップS13においては、S11において操作を受け付けたアイコンが方向調整アイコンI3か移動方向アイコンI4であったか否かが判定される。S11において操作を受け付けたアイコンが方向調整アイコンI3か移動方向アイコンI4であったと判定されたときには、移動モードを継続させるために、S11へ移行する。一方、ステップS13において操作されたアイコンが方向調整アイコンI3か移動方向アイコンI4であったと判定されなかったときには、長押し時処理を終了する。これにより、移動モードが終了する。
【0100】
ステップS11においてアイコンに対する操作を受け付けたと判定されなかったときには、ステップS14において選択されている移動モード中のオブジェクトに対するスワイプ操作であるか否かが判定される。ステップS14においてオブジェクトに対するスワイプ操作であると判定されたときには、ステップS15においてスワイプ操作に応じて当該オブジェクトを移動表示させる処理を実行してステップS11へ移行する。これにより、移動モード中のオブジェクトをスワイプ操作が終了したときの位置に移動表示させることができる。
【0101】
ステップS14において選択されているオブジェクトに対するスワイプ操作であると判定されなかったときには、表示されているアイコンでもなく移動モード中のオブジェクトでもないその他に対する操作を受け付けたか否かをステップS16において判定する。ステップS16においてその他に対する操作を受け付けたと判定されなかったときには、ステップS11へ移行して移動モードが継続する。一方、ステップS16においてその他に対する操作を受け付けたと判定されたときには、長押し時処理を終了する。これにより、移動モードが終了する。
【0102】
図12は、まとめ収納アイコン操作時処理を示すフローチャートである。まとめ収納アイコン操作時処理は、
図11のステップS12におけるアイコンに対応する処理に含まれる処理であって、移動モード中にまとめ収納アイコンI6が操作されたときに実行される。
【0103】
制御部110は、ステップS21において、まとめ収納モード時の表示処理を行う。具体的には、
図10(A)に例示されるように、オブジェクトの移動モード(点滅状態)が解除されて、オブジェクトおよびゲームフィールドFを移動するキャラクタなどについては通常時と同じ態様で表示されるとともに、一つ返却アイコンI11、全部返却アイコンI12、収納ボックス画像90、および終了アイコンI13が表示される。これにより、まとめ収納モードであることが報知される。
【0104】
ステップS22においては、まとめ収納可に定められているオブジェクトに対する操作を受け付けたか否かが判定される。ステップS22においてまとめ収納可に定められているオブジェクトに対する操作を受け付けたと判定されたときには、ステップS23において仮収納処理を実行し、ステップS22へ移行する。
【0105】
仮収納処理では、例えば、タップ操作されたオブジェクトが収納ボックス画像90の方へ飛んでいって収納されるような演出を実行する。また、まとめ収納可に定められているオブジェクトに接触して開始されたスワイプ操作である場合には、当該スワイプ操作がまとめ収納可に定められているオブジェクトに接触したときに、当該オブジェクトが収納ボックス画像90の方へ飛んでいって収納されるような演出を実行する。このように、ゲームフィールドFに配置されているオブジェクト自体に対する操作によって当該オブジェクトを収納(仮収納)できる。また、まとめ収納可に定められているオブジェクトであるか否かをユーザが知っていない場合であっても、タップ操作あるいはスワイプ操作によりまとめ収納可に定められているオブジェクトを収納できる。このため、直感的にわかりやすくユーザの利便性を向上させることができる。
【0106】
また、従来の街づくりゲームでは、ユーザが保有していないオブジェクトなどが存在する場合(販売されている場合)であっても、ゲームフィールドF上にオブジェクトを配置し過ぎているときには、ユーザがコイン等を用いて新たなオブジェクトを入手(購入)する動機を生じ難くさせてしまう傾向にあった。しかし、本実施形態におけるゲームプログラムを用いた場合には、まとめ収納モードに移行させるまでの操作、およびまとめ収納モードにおいて収納するための操作が直感的に分かりやすいため、まとめ収納モードに移行させてユーザが不要と思っているオブジェクトを収納する方向に働きかけやすくすることができる。その結果、ユーザが保有していないオブジェクトを新たに入手させやすくすることができ、コイン等の価値の消費を促すことができる。また、新たに制作して提供可能にしたオブジェクトがユーザに入手されないか普及せずに本来の効果を発揮できないといった不具合の発生を低減できる。
【0107】
また、仮収納処理では、タップ操作あるいはスワイプ操作されたオブジェクトについては、ユーザ管理テーブル300のまとめ収納順に、収納された順番を特定可能な情報を格納する。これにより、仮収納されていること、および収納された順番を特定することができる。
【0108】
ステップS22においてまとめ収納可に定められているオブジェクトに対する操作を受け付けたと判定されなかったときには、ステップS24において一つ返却アイコンI11または全部返却アイコンI12に対する操作を受け付けたか否かが判定される。ステップS24において一つ返却アイコンI11または全部返却アイコンI12に対する操作を受け付けたと判定されたときには、ステップS25においてアイコンに応じた返却処理を実行し、ステップS22へ移行する。
【0109】
返却処理では、例えば、全部返却アイコンI12が操作されたときに、まとめ収納モード中において仮収納されているすべてのオブジェクトをユーザ管理テーブル300で管理されている配置位置に再配置させるとともに、ユーザ管理テーブル300において管理されているまとめ収納順のデータをすべてクリアする。また、一つ返却アイコンI11が操作されたときには、ユーザ管理テーブル300において管理されているまとめ収納順のデータに基づき、仮収納された順が最も遅かった(最も後に仮収納された)オブジェクトをユーザ管理テーブル300で管理されている配置位置に再配置させるとともに、ユーザ管理テーブル300において管理されている当該オブジェクトのまとめ収納順のデータをクリアする。これにより、アイコンに応じて、仮収納されていたオブジェクトを再配置させることができる。その結果、例えば間違えて仮収納してしまったときであっても返却して再配置させることができる。また、ユーザの意思に応じて一つ返却か全部返却かを選択できるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0110】
ステップS24において一つ返却アイコンI11または全部返却アイコンI12に対する操作を受け付けたと判定されなかったときには、まとめ収納可に定められているオブジェクトでも表示されているアイコンでもないその他に対する操作を受け付けたか否かをステップS26において判定する。その他に対する操作には、まとめ収納可に定められているオブジェクト以外に接触して開始されたスワイプ操作が含まれる。ステップS26においてその他に対する操作を受け付けたと判定されたときには、ステップS27において当該操作に応じてまとめ収納モード中における画面をスクロール表示させてステップS22へ移行する。これにより、タッチスクリーン15の表示部152に表示されていなかったゲームフィールドF上のオブジェクトを表示させることができ、収納すべきオブジェクトがあるか否かをユーザは確認することができる。
【0111】
ステップS26においてその他に対する操作を受け付けたと判定されなかったときには、ステップS28において終了アイコンI13に対する操作を受け付けたか否かが判定される。ステップS28において終了アイコンI13に対する操作を受け付けたと判定されなかったときには、ステップS22へ移行してまとめ収納モードを継続する。
【0112】
一方、ステップS28において終了アイコンI13に対する操作を受け付けたと判定されたときには、ステップS29において終了時処理を実行して、まとめ収納アイコン操作時処理を終了する。これにより、まとめ収納モードが終了して、通常のゲーム画面に移行される。ステップS29の終了時処理では、ユーザ管理テーブル300で管理されているまとめ収納順のデータに基づき、当該データが格納されているオブジェクト(仮収納されているオブジェクト)の配置位置を「-」に更新する。これにより、仮収納されているオブジェクトの収納を確定させることができる。
【0113】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0114】
(1) 上記実施形態におけるまとめ収納モード中は、
図10に示したように、一つ返却アイコンI11、全部返却アイコンI12、および収納ボックス画像90などの特有のアイコンを表示することにより、まとめ収納モード中であることをユーザに報知する例について説明した。しかし、これに替えてあるいは加えて、まとめ収納モード中は、収納する操作方法等を報知するようにしてもよい。まとめ収納モード中は、例えば「収納したいオブジェクトにタッチあるいはスワイプしてね!」といったメッセージを表示するようにしてもよい。
【0115】
(2) 上記実施形態における移動モード中は、
図9(C)に示したように、まとめ収納アイコンI6を表示することにより、操作によってまとめ収納モードへ移行可能であることを報知する例について説明した。しかし、これに替えてあるいは加えて、移動モード中は、まとめ収納モードへ移行させるための操作等を報知するようにしてもよい。移動モード中は、例えば、「まとめ収納は“△”にタッチ!」(△は、まとめ収納アイコンI6と同じ画像)といったメッセージを表示するようにしてもよい。
【0116】
(3) 上記実施形態においては、オブジェクトへの長押し操作により移動モードへ移行した後、まとめ収納アイコンI6を操作することによりまとめ収納モードへ移行する例について説明した。しかし、まとめ収納モードへの移行は、これに限らず、例えば、オブジェクトへの長押し操作により、まず、まとめ収納モードへ移行させた後、移動モードアイコンを表示させて当該移動モードアイコンを操作することにより移動モードへ移行するようにしてもよい。この場合は、さらに、長押し操作されたオブジェクトが、まとめ収納可に定められたオブジェクトであるときにはまとめ収納モードへ移行させる一方、長押し操作されたオブジェクトが、まとめ収納可に定められていないオブジェクトであるときには移動モードへ移行させるようにしてもよい。つまり、操作対象となったオブジェクトの収納種別に応じて、移行するモードを異ならせるようにしてもよい。また他の例としては、オブジェクトに対して、移動モードへ移行させる操作(第1時間にわたる長押し操作)とは異なる操作(例えばダブルタップ操作、あるいは、第1時間よりも長い第2時間にわたる長押し操作など)により、まとめ収納モードへ移行させるようにしてもよい。
【0117】
(4) 上記実施形態におけるまとめ収納モードは、ユーザからの操作に応じて移行可能となる例について説明したが、これに替えてあるいは加えて、例えば、予め定められているまとめ条件が成立したときに自動的に移行させるようにしてもよい。まとめ条件は、例えば、保有しているが未だ配置されていないオブジェクトが所定数以上となったとき、ユーザに提供可能となった新たなオブジェクトが所定数以上となったとき、ゲームフィールドFの広さに対し配置されているオブジェクトの割合が所定割合以上となったとき、所定期間(例えば1ヶ月)以上にわたり当該ゲームを行っていないときなどに成立するものであってもよい。
【0118】
(5) 上記実施形態においては、長押し操作された対象が、まとめ収納可に定められたオブジェクトであるときにまとめ収納モードに移行可能となるように、まとめ収納アイコンI6を表示する例について説明した。しかし、長押し操作された対象となるオブジェクトの収納種別にかかわらず、まとめ収納モードに移行可能となるように、まとめ収納アイコンI6を表示するようにしてもよい。
【0119】
(6) 上記実施形態においては、移動モードに移行させるための第1の操作として長押し操作を例示し、収納モードに移行させるための第2の操作としてタップ操作を例示した。しかし、第1の操作および第2の操作は、これに限らず、いわゆるダブルタップ操作、フリック操作など、どのような操作が定められているものであってもよい。また、第1の操作および第2の操作は、各々異なる操作に限らず、同じ操作が定められているものであってもよい。
【0120】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0121】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、100 ユーザ端末、110 制御部、111 作用受付部、112 端末処理部、113 タイマー部、114 端末判定部、115 表示制御部、116 報酬計算部、117 送受信部、120 記憶部、151 入力部、152 表示部、200 ゲームサーバ、210 制御部、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、214 マッチング部、215 計測部、220 記憶部、300 ユーザ管理テーブル、301 オブジェクト管理テーブル。