(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】カラオケ用コネクテッドカー
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20220510BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2018178526
(22)【出願日】2018-09-25
【審査請求日】2021-06-25
(73)【特許権者】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 政之
【審査官】辻 勇貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-121109(JP,A)
【文献】国際公開第2014/024254(WO,A1)
【文献】特開平05-050878(JP,A)
【文献】特開平10-098705(JP,A)
【文献】特開2013-190764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車内でカラオケ演奏を行うためのカラオケ装置を備え、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールに基づいて走行を制御するカラオケ用コネクテッドカーであって、
前記カラオケ用コネクテッドカーの運行開始前までに、前記利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部と、
受け付けた前記楽曲情報に基づいて、前記予約楽曲の演奏時間を取得する取得部と、
前記運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部と、
受け付けた前記楽曲情報に基づいて、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である重複予約楽曲を抽出する抽出部と、
前記重複予約楽曲のカラオケ歌唱を希望する各利用者が一緒にカラオケ歌唱ができるよう、前記予約楽曲の演奏時間、及び設定された前記歌唱時間帯に基づいて、前記重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部と、
を有するカラオケ用コネクテッドカー。
【請求項2】
設定された各利用者の前記歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する分割部を有し、
前記抽出部は、分割された前記複数の時間帯毎に前記重複予約楽曲を抽出し、
前記決定部は、前記重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定した後、前記分割された複数の時間帯毎に、当該重複予約楽曲以外の予約楽曲の前記演奏開始時刻を決定することを特徴とする請求項1記載のカラオケ用コネクテッドカー。
【請求項3】
前記受付部は、前記楽曲情報と併せて、前記予約楽曲を他の利用者と一緒にカラオケ歌唱するかどうかを示す合唱可否情報を受け付け、
前記抽出部は、前記合唱可否情報に基づいて、前記重複予約楽曲を抽出することを特徴とする請求項1または2記載のカラオケ用コネクテッドカー。
【請求項4】
前記受付部は、予約楽曲毎に、前記合唱可否情報を受け付けることを特徴とする請求項3記載のカラオケ用コネクテッドカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ用コネクテッドカーに関する。
【0002】
高齢化社会が抱える問題の一つに健康寿命というテーマがある。健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である。近年における平均寿命の延伸に伴い、平均寿命と健康寿命との差の拡大(健康に生活できない期間の拡大)が問題となっている。よって、平均寿命の延伸に合わせて、健康寿命の延伸も求められている。
【0003】
ここで、健康寿命の延伸のためには、地域社会での交流や活動が効果的であると言われている(非特許文献1参照)。
【0004】
このような地域社会での交流や活動の手段として、カラオケ歌唱が着目されている。たとえば、通信カラオケシステムを備えたカラオケスナックの様な業態は、カラオケ事業において「ナイト市場」とも呼ばれていたが、最近では昼間も店を開いてカラオケ教室を運営したり、高齢者の社交場としての役割を果たしている。
【0005】
ところで、地域社会での交流や活動の一環としてカラオケ歌唱を楽しむためには、利用者が近所のカラオケスナック等まで足を運ぶ必要がある。一方、高齢者の中には身体上の問題で長距離の移動が困難な者もいる。このような高齢者は、家族に送り迎えをしてもらったり、公共交通機関等を利用する必要がある。そのため、高齢者によっては、カラオケ歌唱の機会を自由に得ることが困難な者もいる。さらに、カラオケスナック等、個人経営の店舗のオーナー自身も高齢化が進み、後継者不在のために閉店する店舗が増えており、カラオケ事業におけるナイト市場縮小の大きな原因となっている。すなわち、高齢者が足を運ぶカラオケスナック等の店舗自体が減少しているため、高齢者がカラオケ歌唱を行う場がより少なくなっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】東京大学 高齢社会総合研究機構ホームページ、[平成30年9月16日検索]、インターネット<URL:http://www.iog.u-tokyo.ac.jp/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の問題を解決するため、特願2018-101313号公報では、車内でカラオケ歌唱を行うためのカラオケ装置を備え、予め計画された運行スケジュールに基づいて各利用者の送り迎えを行うカラオケ用コネクテッドカーの技術が提案されている。また、特願2018-142267号公報には、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の演奏時間、及び運行スケジュールに基づいて設定された歌唱時間帯により、予約楽曲の演奏開始時刻を決定するカラオケ用コネクテッドカーの技術が提案されている。このようなカラオケ用コネクテッドカーによれば、予約楽曲を順次カラオケ演奏することができる。
【0008】
ところで、複数の利用者でカラオケ歌唱を行う場合、別々の利用者が同じ楽曲のカラオケ歌唱を希望することがある。このような場合、カラオケスナック等の店舗においては、店員が各利用者に対して一緒にカラオケ歌唱を行うことを勧める等、利用者間での調整が可能である。一方、特願2018-101313号公報等に記載のカラオケ用コネクテッドカーは、自動運転により走行するため、利用者間での調整を行うことができない。そのため、短時間で同じ楽曲が繰り返しカラオケ演奏される可能性がある。このような場合、同じ楽曲のカラオケ歌唱を繰り返し聴くことになるため、利用者によっては退屈してしまう可能性がある。
【0009】
本発明の目的は、各利用者が飽きることなく乗車することが可能なカラオケ用コネクテッドカーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための主たる発明は、車内でカラオケ演奏を行うためのカラオケ装置を備え、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールに基づいて走行を制御するカラオケ用コネクテッドカーであって、前記カラオケ用コネクテッドカーの運行開始前までに、前記利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部と、受け付けた前記楽曲情報に基づいて、前記予約楽曲の演奏時間を取得する取得部と、前記運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部と、受け付けた前記楽曲情報に基づいて、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である重複予約楽曲を抽出する抽出部と、前記重複予約楽曲のカラオケ歌唱を希望する各利用者が一緒にカラオケ歌唱ができるよう、前記予約楽曲の演奏時間、及び設定された前記歌唱時間帯に基づいて、前記重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部と、を有するカラオケ用コネクテッドカーである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るカラオケ用コネクテッドカーによれば、各利用者が飽きることなく乗車することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態におけるカラオケ用コネクテッドカーの概略を示す図である。
【
図2】第1実施形態における運行スケジュールを示す図である。
【
図3】第1実施形態におけるカラオケ装置を示す図である。
【
図4】第1実施形態におけるコンピュータ装置を示す図である。
【
図5】第1実施形態における利用者毎の乗車時刻、降車時刻、歌唱時間帯、各利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲、及び取得された演奏時間を示した図である。
【
図6】第1実施形態における歌唱時間帯を複数の時間帯に分割した図である。
【
図7】第1実施形態における重複予約楽曲の演奏時刻を示した図である。
【
図8】第1実施形態における重複予約楽曲を含む全ての予約楽曲の演奏時刻表を示した図である。
【
図9】第1実施形態におけるカラオケ用コネクテッドカーの処理を示すフローチャートである。
【
図10】第2実施形態における利用者毎の乗車時刻、降車時刻、歌唱時間帯、各利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲、取得された演奏時間、及び合唱可否情報を示した図である。
【
図11】変形例2における利用者毎の乗車時刻、降車時刻、歌唱時間帯、各利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲、取得された演奏時間、及び合唱可否情報を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
図1-
図9を参照して、第1実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカーについて説明する。本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカーは、所定の利用者だけを対象とするものではないが、身体上の問題で長距離移動が困難な高齢者が利用することがより好ましい。
【0014】
==カラオケ用コネクテッドカー==
カラオケ用コネクテッドカー1は、ICT端末としての機能を有する自動車である。カラオケ用コネクテッドカー1は、公知の自動運転技術を搭載している。カラオケ用コネクテッドカー1は、カラオケ装置K及びコンピュータ装置Cを有する(
図1参照)。
【0015】
ここで、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1は、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールに基づいて走行を制御する。運行スケジュールは、カラオケ用コネクテッドカー1を運行する前に計画される。
【0016】
たとえば、ある利用日にカラオケ用コネクテッドカー1を利用したいと考えた複数の利用者がいるとする。各利用者は、自己が所有するPCや携帯端末を介して、利用日、乗車希望時刻、及び降車希望時刻を入力する。なお、利用者が高齢である場合には、利用者の家族等、他者が利用者の希望を聞いて本人の代わりに入力することができる。コンピュータ装置Cは、予め記憶されている地図情報、及び受け付けた各情報に基づいて、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールを計画する。地図情報は、カラオケ用コネクテッドカー1が一定時間内に走行可能な範囲における道路や建物、地形等の情報である。地図情報は、所定地域に居住する利用者の自宅住所等を含む。乗車時刻及び降車時刻は、ある利用日において、利用者がカラオケ用コネクテッドカー1に乗車可能な時刻及び降車可能な時刻である。
【0017】
なお、運行スケジュールの計画方法及びカラオケ用コネクテッドカー1の走行制御等の詳細については、特願2018-101313号公報を参照して援用する。但し、計画法はこれに限られるものではない。たとえば、各利用者から入力された利用日、乗車希望時刻、及び降車希望時刻を、カラオケ用コネクテッドカー1の運行会社の社員が確認し、手作業で運行スケジュールを計画してもよい。
【0018】
図2は、上記運行スケジュールの計画方法に基づいて、最終的に確定した運行スケジュールの例を示す。
図2の運行スケジュールは、利用日Xにカラオケ用コネクテッドカー1を利用したいと考えた利用者A-利用者Hの乗車時刻及び降車時刻を示している。なお、この例における利用日等の入力順は、利用者A、利用者B、利用者C、利用者D、利用者E、利用者F、利用者G、利用者Hであったとする。
【0019】
カラオケ用コネクテッドカー1は、計画された運行スケジュールに基づいて各利用者の自宅まで移動することで、各利用者の送迎を行う。たとえば、
図2の例において、カラオケ用コネクテッドカー1は、11:00に利用者Cの自宅まで迎えに行き、14:13に利用者Cを自宅に送り届ける。利用者Cは、カラオケ用コネクテッドカー1に乗車中、カラオケ歌唱を行うことができる。
【0020】
==カラオケ装置==
カラオケ装置Kは、カラオケ用コネクテッドカー1に乗車した利用者が、車内でカラオケ歌唱を行うための装置である。
図3に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。
【0021】
カラオケ本体10は、楽曲の演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。カラオケ本体10は、カラオケ演奏を行うための伴奏データや属性情報(曲名、歌手名、演奏時間等)を識別情報(楽曲ID)と関連付けて記憶している。スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は利用者の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
【0022】
カラオケ用コネクテッドカー1に乗車した利用者は、たとえば、リモコン装置50を介してカラオケ楽曲の選曲を行う。カラオケ本体10は、選曲された楽曲のカラオケ演奏を行いつつ、表示装置30に歌詞や背景映像を表示させる。利用者は、表示された歌詞を参照しながら、マイク40を介してカラオケ歌唱を行うことができる。
【0023】
ここで、本実施形態においては、利用者がカラオケ用コネクテッドカー1に乗車する前に予めカラオケ歌唱を希望する楽曲(予約楽曲)の入力を行うことができる。この場合、カラオケ装置Kは、入力された予約楽曲毎に決定された演奏開始時刻に基づいて、自動的に当該予約楽曲のカラオケ演奏を行う(詳細は後述)。
【0024】
なお、カラオケ用コネクテッドカー1に予め設置されている車両用スピーカを、スピーカ20の代わりに利用してもよい。また、車両に搭載されているカーナビゲーション装置を、表示装置30やリモコン装置50の代わりとして機能させてもよい。
【0025】
==コンピュータ装置==
コンピュータ装置Cは、カラオケ用コネクテッドカー1における各種制御を行うための装置である。
図4に示すように、本実施形態に係るコンピュータ装置Cは、記憶部60、通信部70、入力部80、及び制御部90を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0026】
[記憶部・通信部・入力部]
記憶部60は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置(HDD)である。通信部70は、カラオケ装置Kや各利用者(各利用者が所有するPCや携帯端末)との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力部80は、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。
【0027】
[制御部]
制御部90は、カラオケ用コネクテッドカー1における各種の制御を行う。制御部90は、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御部90は、受付部90a、取得部90b、設定部90c、分割部90d、抽出部90e、及び決定部90fとして機能する。
【0028】
(受付部)
受付部90aは、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける。
【0029】
楽曲情報は、楽曲毎に設定されている識別情報(楽曲ID)や楽曲名等である。楽曲情報の受付は、運行開始前であればいつでも可能である。たとえば、運行開始直前まで受付を行ってもよいし、「利用日の前日17:00まで」のように予め所定の時刻を設定してもよい。
【0030】
予約楽曲の数は、予め所定数(利用者一人につき10曲まで)が設定されていてもよいし、特に数に制限を設けなくてもよい。
【0031】
利用者(或いはその家族等)は、自己が所有するPCや携帯端末を介して、予約楽曲の楽曲情報を入力する。受付部90aは、入力された楽曲情報を受け付ける。受付部90aは、受け付けた楽曲情報を取得部90bに出力する。複数の楽曲情報の入力を受け付けた場合、受付部90aは、受け付けた順番に取得部90bに楽曲情報を出力する。
【0032】
本実施形態においては、利用者が、設定された所定の時刻までにカラオケ用コネクテッドカー1の利用日、乗車希望時刻、降車希望時刻の入力と併せて楽曲情報の入力を行うものとし、受付部90aは、それらの情報をまとめて受け付ける。なお、利用者は、確定したカラオケ用コネクテッドカー1の運行スケジュールを確認しながら楽曲情報の入力を行ってもよい。この場合、受付部90aは、楽曲情報のみを別途、受け付ける。
【0033】
また、一旦楽曲情報を入力した後、気分が変わった等の理由で予約楽曲を追加・変更したい場合もありうる。その場合、利用者は、運行開始前であれば、新たな予約楽曲の追加や、既に予約した楽曲の削除を行うことができる。この場合、抽出部90eは、改めて重複予約楽曲を抽出する処理を行い、決定部90fは、重複予約楽曲を含む、各予約楽曲の演奏開始時刻を改めて決定する処理を行う(抽出する処理及び決定する処理の詳細は後述)。
【0034】
なお、カラオケ歌唱を希望しない利用者(たとえば、他の利用者との会話を目的とする利用者や他人のカラオケ歌唱を聴くことに専念したい利用者)については、楽曲情報の入力は行わなくともよい。
【0035】
(取得部)
取得部90bは、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する。
【0036】
たとえば、受付部90aが楽曲M01の楽曲IDを出力した場合、取得部90bは、当該楽曲IDと一致する楽曲IDをカラオケ装置Kが記憶している楽曲データの中から抽出し、抽出した楽曲データに含まれる属性情報から楽曲M01の演奏時間を取得することができる。或いは、取得部90bは、予め用意された楽曲毎の演奏時間を定めたテーブルを参照して、対応する予約楽曲の演奏時間を取得してもよい。テーブルは、たとえばカラオケ装置Kに記憶されている。
【0037】
(設定部)
設定部90cは、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する。
【0038】
歌唱時間帯は、カラオケ用コネクテッドカー1に乗車した利用者が実際にカラオケ歌唱を行うことが可能となる時間帯である。すなわち、乗車してすぐや、降車時刻近傍を除いた時間帯である。たとえば、設定部90cは、ある利用者の乗車時刻から所定時間経過後(たとえば乗車時刻の5分後)を歌唱開始時刻とし、降車時刻よりも所定時間前(たとえば降車時刻の5分前)を歌唱終了時刻とする時間帯を、当該ある利用者の歌唱時間帯として設定する。所定時間は、予め適当な値(たとえば5分)が設定されていてもよいし、利用者の年齢や性別等に応じて利用者毎に調整してもよい。たとえば、高齢の利用者は降車準備に時間を要する傾向にある。そのため、設定部90cは、降車時刻の10分前を歌唱終了時刻として設定することができる。なお上述の通り、カラオケ用コネクテッドカー1への乗車を希望しているが、楽曲情報の入力を行っていない利用者が居る場合もありうる。この場合、設定部90cは、歌唱時間帯の設定を行わない。
【0039】
歌唱時間帯の設定は、運行スケジュールが確定し、且つ予約楽曲の受付が終了した後に行う。
図5は、
図2に示した運行スケジュールに基づいて設定された利用者毎の歌唱時間帯、各利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲、及び取得された演奏時間を示した図である。たとえば、利用者Aについて、乗車時刻11:30の5分後(11:35)を歌唱開始時刻とし、降車時刻14:00の5分前(13:55)を歌唱終了時刻とする歌唱時間帯が設定されている。また利用者Aは、楽曲M01(演奏時間4:20)及び楽曲M02(演奏時間5:15)の2曲のカラオケ歌唱を希望している。一方、カラオケ歌唱を希望しないため楽曲情報の入力を行っていない利用者Gについては、歌唱時間帯の設定が行われていない。なお、
図5の例に示す予約楽曲は、利用者が楽曲情報の入力を行った順に左から並べられている。たとえば、
図5において、利用者Bは、楽曲M03、M04、M05の順で楽曲情報の入力を行ったことを示している。
【0040】
(分割部)
分割部90dは、設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する。
【0041】
具体的に、分割部90dは、まず、全ての利用者の歌唱時間帯から、最も早い歌唱開始時刻と最も遅い歌唱終了時刻とを特定し、それらの間を全体の歌唱時間帯とする。そして、分割部90dは、全体の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者が変わる時刻毎に複数の時間帯に分割する。
【0042】
たとえば、
図5の例において、分割部90dは、最も早い歌唱開始時刻である利用者Cの歌唱開始時刻11:05と、最も遅い歌唱終了時刻である利用者Eの歌唱終了時刻17:01を特定し、全体の歌唱時間帯とする。
【0043】
そして、分割部90dは、カラオケ歌唱が可能な利用者が変わる時刻に応じて、全体の歌唱時間帯を分割する。すなわち、
図6に示すように、分割部90dは、全体の歌唱時間帯(11:05-17:01)を、利用者Cのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T01(11:05-11:10の5分間)、利用者C及び利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T02(11:10-11:35の25分間)、利用者A、利用者C、利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T03(11:35-12:35の60分間)、利用者A、利用者C、利用者F、利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T04(12:35-12:55の20分間)、利用者A、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T05(12:55-13:35の40分間)、利用者A、利用者B、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T06(13:35-13:55の20分間)、利用者B、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T07(13:55-14:08の13分間)、利用者B、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T08(14:08-14:28の20分間)、利用者B、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T09(14:28-15:05の37分間)、利用者B、利用者D、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T10(15:05-15:25の20分間)、利用者D、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T11(15:25-15:37の12分間)、利用者D、利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T12(15:37-16:55の78分間)、及び利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T13(16:55-17:01の6分間)の13の時間帯に分割する。より具体的には、
図5に示した7の歌唱時間帯の開始時刻(11:35、13:35、11:05、15:05、14:28、12:35、11:10)と終了時刻(13:55、15:25、14:08、16:55、17:01、15:37、12:55)の計14の時刻情報を早い順に並べることにより(11:05、11:10、11:35、12:35、12:55、13:35、13:55、14:08、14:28、15:05、15:25、15:37、16:55、17:01)、13の時間帯を得ることができる。そして、当該時間帯を歌唱時間帯に含む利用者を、各時間帯に対してそれぞれ紐付ける。
【0044】
(抽出部)
抽出部90eは、受け付けた楽曲情報に基づいて、重複予約楽曲を抽出する。
【0045】
重複予約楽曲は、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である。抽出部90eは、予約楽曲の楽曲情報の受付が終了した後、受け付けた各楽曲情報に含まれる楽曲IDを比較し、楽曲IDが一致する楽曲を重複予約楽曲として抽出する。
【0046】
図5の例に示した予約楽曲のうち、楽曲M02は、利用者A、利用者C及び利用者Hがカラオケ歌唱を希望しており、楽曲M04は、利用者B、利用者D及び利用者Eがカラオケ歌唱を希望しており、楽曲M05は、利用者B及び利用者Cがカラオケ歌唱を希望しており、楽曲M06は、利用者C及び利用者Hがカラオケ歌唱を希望しており、楽曲M08及び楽曲M12は、利用者C及び利用者Fがカラオケ歌唱を希望している。すなわち、
図5の例において、楽曲M02、楽曲M04、楽曲M05、楽曲M06、楽曲M08、及び楽曲M12が重複予約楽曲に相当する。なお、重複予約楽曲の抽出は、たとえば、利用日等の受付順や予約楽曲の楽曲情報の入力順により行うことができる。
【0047】
(決定部)
決定部90fは、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。
【0048】
本実施形態において、決定部90fは、重複予約楽曲のカラオケ歌唱を希望する各利用者が一緒にカラオケ歌唱ができるよう、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。更に、本実施形態において、決定部90fは、分割された複数の時間帯毎に、重複予約楽曲を含む予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。
【0049】
以下、決定部90fによる重複予約楽曲の演奏開始時刻の決定、及び重複予約楽曲以外の予約楽曲の演奏開始時刻の決定について詳細に説明する。この例では、
図5に示した予約楽曲及び重複予約楽曲それぞれの演奏開始時刻を
図6に示した時間帯毎に決定する例について述べる。
【0050】
なお、連続して予約楽曲の演奏開始時刻を決定する場合、決定部90fは、先の予約楽曲の演奏終了時刻の後に所定の間隔を設けて次の予約楽曲の演奏開始時刻を設定することが好ましい。そこで以下の例において、次の予約楽曲の演奏開始時刻は、先の予約楽曲の演奏終了時刻について1分未満の端数を0とし、且つ所定時間「3分」を加えたものとする。たとえば先の予約楽曲の演奏終了時刻が12:15:20であれば、次の予約楽曲の演奏開始時刻は12:18:00となり、先の予約楽曲の演奏終了時刻が13:15:00であれば、次の予約楽曲の演奏開始時刻は13:18:00となる。また、分割されたある時間帯において予約楽曲の演奏開始時刻を決定する際に、次の予約楽曲の演奏開始時刻が当該ある時間帯を超える場合には、当該予約楽曲の演奏開始時刻の決定は行わず、当該ある時間帯での決定は終了するものとする。
【0051】
1.重複予約楽曲の演奏開始時刻の決定
はじめに、決定部90fは重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。以下の説明において、決定部90fは、重複予約楽曲が抽出された順に演奏開始時刻を決定する。ここでは、重複予約楽曲が、楽曲M02、楽曲M04、楽曲M05、楽曲M06、楽曲M08、楽曲M12の順に抽出されたものとする。また、決定部90fは、カラオケ歌唱可能な時間帯が複数ある場合には、早い時間帯から順に演奏開始時刻を決定する。
【0052】
(楽曲M02)
決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M02のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者(利用者A、利用者C及び利用者H)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者A、利用者C及び利用者Hが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T03(11:35-12:35の60分間)及び時間帯T04(12:35-12:55の20分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T03を特定する。
【0053】
次に、決定部90fは、特定した時間帯T03の間に楽曲M02のカラオケ演奏を終了できるかどうか、及び次の予約楽曲の演奏開始時刻が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。ここで、楽曲M02の演奏時間は「5:15」であるため、時間帯T03の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:43:00)も時間帯T03に含まれる。
【0054】
従って、決定部90fは、楽曲M02の演奏開始時刻を「11:35:00」と決定する。この場合、楽曲M02の演奏時刻は「11:35:00-11:40:15」となる(
図7参照)。
【0055】
(楽曲M04)
決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M04のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者(利用者B、利用者D及び利用者E)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者B、利用者D及び利用者Eが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T10(15:05-15:25の20分間)である。よって、決定部90fは時間帯T10を特定する。
【0056】
次に、決定部90fは、特定した時間帯T10の間に楽曲M04のカラオケ演奏を終了できるかどうか、及び次の予約楽曲の演奏開始時刻が時間帯T10に含まれるかどうかを判断する。ここで、楽曲M04の演奏時間は「3:55」であるため、時間帯T10の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:11:00)も時間帯T10に含まれる。
【0057】
従って、決定部90fは、楽曲M04の演奏開始時刻を「15:05:00」と決定する。この場合、楽曲M04の演奏時刻は「15:05:00-15:08:55」となる(
図7参照)。
【0058】
(楽曲M05)
決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M05のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者(利用者B及び利用者C)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者B及び利用者Cが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T06(13:35-13:55の20分間)、及び時間帯T07(13:55-14:08の13分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T06を特定する。
【0059】
次に、決定部90fは、特定した時間帯T06の間に楽曲M05のカラオケ演奏を終了できるかどうか、及び次の予約楽曲の演奏開始時刻が時間帯T06に含まれるかどうかを判断する。ここで、楽曲M05の演奏時間は「4:45」であるため、時間帯T06の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(13:42:00)も時間帯T06に含まれる。
【0060】
従って、決定部90fは、楽曲M05の演奏開始時刻を「13:35:00」と決定する。この場合、楽曲M05の演奏時刻は「13:35:00-13:39:45」となる(
図7参照)。
【0061】
(楽曲M06)
決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M06のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者(利用者C及び利用者H)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者C及び利用者Hが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T02(11:10-11:35の20分間)、時間帯T03(11:35-12:35の60分間)、及び時間帯T04(12:35-12:55の20分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T02を特定する。
【0062】
次に、決定部90fは、特定した時間帯T02の間に楽曲M06のカラオケ演奏を終了できるかどうか、及び次の予約楽曲の演奏開始時刻が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。ここで、楽曲M06の演奏時間は「5:25」であるため、時間帯T02の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:18:00)も時間帯T02に含まれる。
【0063】
従って、決定部90fは、楽曲M06の演奏開始時刻を「11:10:00」と決定する。この場合、楽曲M06の演奏時刻は「11:10:00-11:15:25」となる(
図7参照)。
【0064】
(楽曲M08)
決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M08のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者(利用者C及び利用者F)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者C及び利用者Fが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T04(12:35-12:55の20分間)、時間帯T05(12:55-13:35の40分間)、時間帯T06(13:35-13:55の20分間)、及び時間帯T07(13:55-14:08の13分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T04を特定する。
【0065】
次に、決定部90fは、特定した時間帯T04の間に楽曲M08のカラオケ演奏を終了できるかどうか、及び次の予約楽曲の演奏開始時刻が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。ここで、楽曲M08の演奏時間は「6:20」であるため、時間帯T04の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:44:00)も時間帯T04に含まれる。
【0066】
従って、決定部90fは、楽曲M08の演奏開始時刻を「12:35:00」と決定する。この場合、楽曲M08の演奏時刻は「12:35:00-12:41:20」となる(
図7参照)。
【0067】
(楽曲M12)
決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M12のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者(利用者C及び利用者F)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者C及び利用者Fが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T04(12:35-12:55の20分間)、時間帯T05(12:55-13:35の40分間)、時間帯T06(13:35-13:55の20分間)、及び時間帯T07(13:55-14:08の13分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T04を特定する。
【0068】
ここで、時間帯T04は、既に楽曲M08の演奏時刻(12:35:00-12:41:20)が決定されている。
【0069】
そこで、決定部90fは、特定した時間帯T04の残りの時間内に楽曲M12のカラオケ演奏を終了できるかどうか、及び次の予約楽曲の演奏開始時刻が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。ここで、楽曲M12の演奏時間は「4:00」であるため、時間帯T04の残りの時間内(12:44-12:55の11分間)にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:51:00)も時間帯T04に含まれる。
【0070】
従って、決定部90fは、楽曲M12の演奏開始時刻を「12:44:00」と決定する。この場合、楽曲M12の演奏時刻は「12:44:00-12:48:00」となる(
図7参照)。
【0071】
2.重複予約楽曲以外の予約楽曲の演奏開始時刻の決定
重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定した後、決定部90fは分割された時間帯のうち、最も早い時間帯から順に残りの予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。
【0072】
(時間帯T01)
まず、決定部90fは、時間帯T01の5分間にカラオケ歌唱が可能な利用者Cの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点においては、利用者Cの予約楽曲(10曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M02、M05、M06、M08、及びM12の5曲)を除いた5曲(楽曲M07、M09、M10、M11、及びM13)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0073】
決定部90fは、重複予約楽曲を除いた予約楽曲の演奏時間が時間帯T01に含まれるかどうかを判断する。また、この例のように演奏開始時刻が未定の楽曲が複数ある場合、決定部90fは、たとえば予約楽曲の楽曲情報が入力された順に、予約楽曲の演奏時間が時間帯T01に含まれるかどうかを判断する。
【0074】
ここで、重複予約楽曲を除く予約楽曲について、利用者Cによって最初に楽曲情報が入力された楽曲M07の演奏時間は「4:05」である。よって、時間帯T01の間にカラオケ演奏を終了することはできるが、次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:12:00)が次の時間帯T02に含まれることとなる。
【0075】
従って、決定部90fは、時間帯T01内では演奏開始時刻を決定できない、すなわち、時間帯T01でカラオケ演奏が可能な楽曲は無いとして、時間帯T01における演奏開始時刻の決定を終了する。よって、時間帯T01においてカラオケ演奏される楽曲は無い(
図8参照)。
【0076】
なお、この例において、利用者Cがカラオケ歌唱を希望する重複予約楽曲を除いた予約楽曲は、楽曲M07以外に4曲存在する。このようにある利用者について複数の予約楽曲が存在する場合、決定部90fは、予約楽曲それぞれについて、時間帯T01で演奏開始時刻を設定できるかどうかを判断してもよい。また、予約楽曲の演奏時間が時間帯T01に含まれるかどうかの判断は、予約楽曲の楽曲情報が入力された順に関わらず、所定の順番(たとえば、入力順が最後の予約情報から順)で行うことも可能であるし、特定の順番を決めることなくランダムに行ってもよい。
【0077】
(時間帯T02)
次に、決定部90fは、時間帯T02の25分間にカラオケ歌唱が可能な利用者C及び利用者Hの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点においては、利用者Cの予約楽曲(10曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M02、M05、M06、M08、及びM12の5曲)を除いた5曲(楽曲M07、M09、M10、M11、及びM13)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Hの予約楽曲(4曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M02及びM06の2曲)を除いた2曲(楽曲M24及びM25)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0078】
決定部90fは、重複予約楽曲を除いた予約楽曲の演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。また、この例のようにカラオケ歌唱が可能な利用者が複数存在する場合、決定部90fは、たとえば利用日等の入力(受付)が早い利用者から順に演奏開始時刻を決定する。上述の通り、本実施形態においては利用者Cの方が利用者Hよりも早く利用日等の入力を行っている。よって、決定部90fは、利用者Cの予約楽曲について楽曲情報が入力された順に、予約楽曲の演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。
【0079】
ここで、時間帯T02においては、既に楽曲M06の演奏時刻(11:10:00-11:15:25)が決定している。
【0080】
そこで、決定部90fは残りの時間帯(11:18:00-11:35:00の17分間)で重複予約楽曲を除く予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0081】
この例において、重複予約楽曲を除く予約楽曲について、利用者Cによって最初に楽曲情報が入力された楽曲M07の演奏時間は「4:05」である。よって、時間帯T02の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:25:00)も時間帯T02に含まれる。
【0082】
従って、決定部90fは、楽曲M07の演奏開始時刻を「11:18:00」と決定する。この場合、楽曲M07の演奏時刻は「11:18:00-11:22:05」となる(
図8参照)。
【0083】
決定部90fは、引き続き、時間帯T02の間に残りの予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。ここで、時間帯T02では、カラオケ歌唱が可能な利用者として利用者C及び利用者Hの2名が存在する。このようにある時間帯にカラオケ歌唱が可能な利用者が複数いる場合、ある利用者のみが連続してカラオケ歌唱を行うと、他の利用者はカラオケ歌唱を楽しむことができない。そこで、決定部90fは、同一時間帯で同じ利用者の予約楽曲が所定数を超えて連続しないよう、演奏開始時刻を決定することができる。所定数は、一の利用者が連続してカラオケ歌唱を可能とする曲数を決めるための値であり、予め決定されている(たとえば2曲)。
【0084】
この例では所定数が「2曲」とされているとする。よって、既に同一時間帯(時間帯T02)において利用者Cの予約楽曲が2曲連続(楽曲M06、楽曲M07)しているため、決定部90fは、利用者Hの各予約楽曲の演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。
【0085】
決定部90fは残りの時間帯(11:25:00-11:35:00の10分間)で利用者Hの残りの予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0086】
この例において、重複予約楽曲を除く予約楽曲について、利用者Hによって最初に楽曲情報が入力された楽曲M24の演奏時間は「3:45」である。よって、時間帯T02の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:31:00)も時間帯T02に含まれる。
【0087】
従って、決定部90fは、楽曲M24の演奏開始時刻を「11:25:00」と決定する。この場合、楽曲M24の演奏時刻は「11:25:00-11:28:45」となる(
図8参照)。
【0088】
決定部90fは、引き続き、時間帯T02の間に残りの予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0089】
ここで、重複予約楽曲を除く予約楽曲について、利用者Hによって楽曲情報が入力された楽曲M25の演奏時間は「3:45」である。よって、次の予約楽曲の演奏開始時刻が次の時間帯T03に含まれることとなる。従って、決定部90fは、時間帯T02における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0090】
(時間帯T03)
次に、決定部90fは、時間帯T03の60分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者C及び利用者Hの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Aの予約楽曲(2曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M02の1曲)を除いた1曲(楽曲M01)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Cの予約楽曲(10曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M02、M05、M06、M08、及びM12の5曲)、及び既に演奏開始時刻が決定された予約楽曲(楽曲M07の1曲)を除いた4曲(M09、M10、M11、及びM13)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Hの予約楽曲(4曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M02及びM06の2曲)、及び既に演奏開始時刻が決定された予約楽曲(楽曲M24の1曲)を除いた1曲(楽曲M25)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0091】
決定部90fは、各利用者のうち、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者Aの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
【0092】
ここで、時間帯T03においては、既に楽曲M02の演奏時刻(11:35:00-11:40:15)が決定している。
【0093】
そこで、決定部90fは残りの時間帯(11:43:00-12:35:00の52分間)で重複予約楽曲を除く予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0094】
この例において、残りの予約楽曲について、利用者Aによって楽曲情報が入力された楽曲M01の演奏時間は「4:20」である。よって、時間帯T03の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:50:00)も時間帯T03に含まれる。
【0095】
従って、決定部90fは、楽曲M01の演奏開始時刻を「11:43:00」と決定する。この場合、楽曲M01の演奏時刻は「11:43:00-11:47:20」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Aがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Aは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
【0096】
決定部90fは、引き続き、時間帯T03の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。この例において、決定部90fは、利用日等の入力(受付)が利用者Aの次に早い利用者Cの予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
【0097】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:50:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、楽曲M09の演奏時間は、「5:05」である。よって、時間帯T03の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:58:00)も時間帯T03に含まれる。
【0098】
従って、決定部90fは、楽曲M09の演奏開始時刻を「11:50:00」と決定する。この場合、楽曲M09の演奏時刻は「11:50:00-11:55:05」となる(
図8参照)。
【0099】
決定部90fは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
【0100】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:58:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、楽曲M10の演奏時間は、「4:15」である。よって、時間帯T03の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:05:00)も時間帯T03に含まれる。
【0101】
従って、決定部90fは、楽曲M10の演奏開始時刻を「11:58:00」と決定する。この場合、楽曲M10の演奏時刻は「11:58:00-12:02:15」となる(
図8参照)。
【0102】
ここで、同一時間帯(時間帯T03)において利用者Cの予約楽曲が2曲連続(楽曲M09、楽曲M10)したため、決定部90fは、利用者Hの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
【0103】
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:05:00」であり、利用者Hの残りの予約楽曲である楽曲M25の演奏時間は、「3:45」である。よって、時間帯T03の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:11:00)も時間帯T03に含まれる。
【0104】
従って、決定部90fは、楽曲M25の演奏開始時刻を「12:05:00」と決定する。この場合、楽曲M25の演奏時刻は「12:05:00-12:08:45」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Hがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Hは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
【0105】
決定部90fは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
【0106】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:11:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、楽曲M11の演奏時間は、「5:55」である。よって、時間帯T03の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:19:00)も時間帯T03に含まれる。
【0107】
従って、決定部90fは、楽曲M11の演奏開始時刻を「12:11:00」と決定する。この場合、楽曲M11の演奏時刻は「12:11:00-12:16:55」となる(
図8参照)。
【0108】
決定部90fは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
【0109】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:19:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲である楽曲M13の演奏時間は、「4:35」である。よって、時間帯T03の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:26:00)も時間帯T03に含まれる。
【0110】
従って、決定部90fは、楽曲M13の演奏開始時刻を「12:19:00」と決定する。この場合、楽曲M13の演奏時刻は「12:19:00-12:23:35」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Cがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Cは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。また、時間帯T03において演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無いため、決定部90fは時間帯T03における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0111】
(時間帯T04)
次に、決定部90fは、時間帯T04の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者C、利用者F及び利用者Hの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者A、利用者C及び利用者Hについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Fの予約楽曲(4曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M08及びM12の2曲)を除いた2曲(楽曲M22及びM23)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0112】
決定部90fは、利用者Fの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。
【0113】
ここで、時間帯T04においては、既に楽曲M08の演奏時刻(12:35:00-12:41:20)、及び楽曲M12の演奏時刻(12:44:00-12:48:00)が決定している。
【0114】
そこで、決定部90fは残りの時間帯(12:51:00-12:55:00の4分間)で重複予約楽曲を除く予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0115】
この例において、利用者Fによって楽曲情報が入力された楽曲M22の演奏時間は「4:50」である。よって、時間帯T04の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了することができないため、決定部90fは時間帯T04における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0116】
(時間帯T05)
次に、決定部90fは、時間帯T05の40分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者C及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者A及び利用者Cについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Fの予約楽曲(4曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M08及びM12の2曲)を除いた2曲(楽曲M22及びM23)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0117】
決定部90fは、利用者Fの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
【0118】
ここで、利用者Fによって楽曲情報が入力された楽曲M22の演奏時間は、「4:50」である。よって、時間帯T05内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(13:02:00)も時間帯T05に含まれる。
【0119】
従って、決定部90fは、楽曲M22の演奏開始時刻を「12:55:00」と決定する。この場合、楽曲M22の演奏時刻は「12:55:00-12:59:50」となる(
図8参照)。
【0120】
決定部90fは、引き続き、利用者Fの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
【0121】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:02:00」であり、利用者Fの残りの予約楽曲である楽曲M23の演奏時間は、「5:15」である。よって、時間帯T05の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(13:10:00)も時間帯T05に含まれる。
【0122】
従って、決定部90fは、楽曲M23の演奏開始時刻を「13:02:00」と決定する。この場合、楽曲M23の演奏時刻は「13:02:00-13:07:15」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Fがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Fは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。また、時間帯T05において演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無いため、決定部90fは時間帯T05における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0123】
(時間帯T06)
次に、決定部90fは、時間帯T06の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者B、利用者C及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者A、利用者C及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Bの予約楽曲(3曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M04及びM05の2曲)を除いた1曲(楽曲M03)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0124】
決定部90fは、利用者Bの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T06に含まれるかどうかを判断する。
【0125】
ここで、時間帯T06においては、既に楽曲M05の演奏時刻が決定している(13:35:00-13:39:45)。
【0126】
そこで、決定部90fは残りの時間帯(13:42:00-13:55:00の13分間)で重複予約楽曲を除く予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0127】
ここで、利用者Bの残りの予約楽曲である楽曲M03の演奏時間は、「5:00」である。よって、時間帯T06内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(13:50:00)も時間帯T06に含まれる。
【0128】
従って、決定部90fは、楽曲M03の演奏開始時刻を「13:42:00」と決定する。この場合、楽曲M03の演奏時刻は「13:42:00-13:47:00」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Bがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Bは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。また、時間帯T06において演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無いため、決定部90fは時間帯T06における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0129】
(時間帯T07)
次に、決定部90fは、時間帯T07の13分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B、利用者C及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B、利用者C及び利用者Fのいずれも、演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。従って、決定部90fは、時間帯T07について演奏開始時刻の決定を行わない。
【0130】
(時間帯T08)
次に、決定部90fは、時間帯T08の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B及び利用者Fのいずれも、演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。従って、決定部90fは、時間帯T08について演奏開始時刻の決定を行わない。
【0131】
(時間帯T09)
次に、決定部90fは、時間帯T09の37分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B、利用者E及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Eの予約楽曲(8曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M04の1曲)を除いた7曲(楽曲M15、M16、M17、M18、M19、M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0132】
決定部90fは、利用者Eの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
【0133】
ここで、利用者Eの残りの予約楽曲である楽曲M15の演奏時間は、「5:40」である。よって、時間帯T09内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(14:36:00)も時間帯T09に含まれる。
【0134】
従って、決定部90fは、楽曲M15の演奏開始時刻を「14:28:00」と決定する。この場合、楽曲M15の演奏時刻は「14:28:00-14:33:40」となる(
図8参照)。
【0135】
決定部90fは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
【0136】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:36:00」であり、利用者Eの残りの予約楽曲である楽曲M16の演奏時間は、「4:50」である。よって、時間帯T09の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(14:43:00)も時間帯T09に含まれる。
【0137】
従って、決定部90fは、楽曲M16の演奏開始時刻を「14:36:00」と決定する。この場合、楽曲M16の演奏時刻は「14:36:00-14:40:50」となる(
図8参照)。
【0138】
この段階で、利用者Eの予約楽曲が同一時間帯で2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90fは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。休息時間は予め所定の時間が設定されている。この例では、予約楽曲の演奏終了時刻について1分未満の端数を0とし、且つ「10分」を加えた時間を休息時間とする。
【0139】
ここで、楽曲M16の演奏終了時刻は「14:40:50」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(24分10秒間)に休息時間を設けることができる。
【0140】
従って、決定部90fは、楽曲M16の演奏終了時刻(14:40:50)から14:50:00までを休息時間として決定する(
図8参照)。
【0141】
なお、この例では、休息時間を設けるための曲数(所定数)と、一の利用者が連続してカラオケ歌唱を可能とする曲数を同じとして説明したが、これらの数は異なっていてもよい。たとえば、一の利用者が連続してカラオケ歌唱を可能とする曲数を「2曲」とし、休息時間を設けるための曲数を「3曲」としてもよい。すなわち、同一時間帯で一の利用者の予約楽曲が2曲連続して決定した後、他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在すれば、次は他の利用者の予約楽曲で判断する。これは上述したように一の利用者のみが連続してカラオケ歌唱を行うと他の利用者はカラオケ歌唱を楽しむことができないからである。一方、同一時間帯で一の利用者の予約楽曲が2曲連続して決定した後、他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しなければ、次も一の利用者の予約楽曲で判断する。これは当該時間帯において他の利用者のカラオケ歌唱を考慮する必要がないからである。但し、一の利用者の予約楽曲が3曲連続して決定した場合には、一の利用者の疲労を考慮して、必ず休息時間を設けるかどうかを判断する。
【0142】
休息時間を設けた後、決定部90fは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
【0143】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:50:00」であり、利用者Eの残りの予約楽曲である楽曲M17の演奏時間は、「4:10」である。よって、時間帯T09の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(14:57:00)も時間帯T09に含まれる。
【0144】
従って、決定部90fは、楽曲M17の演奏開始時刻を「14:50:00」と決定する。この場合、楽曲M17の演奏時刻は「14:50:00-14:54:10」となる(
図8参照)。
【0145】
決定部90fは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
【0146】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:57:00」であり、利用者Eの残りの予約楽曲である楽曲M18の演奏時間は、「3:50」である。よって、時間帯T09の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:03:00)も時間帯T09に含まれる。
【0147】
従って、決定部90fは、楽曲M18の演奏開始時刻を「14:57:00」と決定する。この場合、楽曲M18の演奏時刻は「14:57:00-15:00:50」となる(
図8参照)。
【0148】
この段階で、利用者Eの予約楽曲が2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90fは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。
【0149】
ここで、楽曲M18の演奏終了時刻は「15:00:50」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(4分10秒間)に休息時間を設けることができない。このような場合、決定部90fは時間帯T09における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0150】
(時間帯T10)
次に、決定部90fは、時間帯T10の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B、利用者D、利用者E及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Dの予約楽曲(2曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M04の1曲)を除いた1曲(楽曲M14)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Eの予約楽曲(8曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M04の1曲)、及び既に演奏開始時刻が決定された予約楽曲(楽曲M15、M16、M17、M18の4曲)を除いた3曲(楽曲M19、M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0151】
決定部90fは、利用者D及び利用者Eのうち、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者Dの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T10に含まれるかどうかを判断する。
【0152】
ここで、時間帯T10においては、既に楽曲M04の演奏時刻が決定している(15:05:00-15:08:55)。
【0153】
そこで、決定部90fは残りの時間帯(15:11:00-15:25:00の14分間)で重複予約楽曲を除く予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。
【0154】
利用者Dの残りの予約楽曲である楽曲M14の演奏時間は、「5:10」である。よって、時間帯T10内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:19:00)も時間帯T10に含まれる。
【0155】
従って、決定部90fは、楽曲M14の演奏開始時刻を「15:11:00」と決定する。この場合、楽曲M14の演奏時刻は「15:11:00-15:16:10」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Dがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Dは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
【0156】
決定部90fは、引き続き、時間帯T10の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。この例において、決定部90fは、利用者Eの予約楽曲の演奏時間が時間帯T10に含まれるかどうかを判断する。
【0157】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:19:00」であり、利用者Eの残りの予約楽曲のうち、楽曲M19の演奏時間は、「6:05」である。よって、時間帯T10の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了することができない。
【0158】
この場合、決定部90fは、時間帯T10における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0159】
(時間帯T11)
次に、決定部90fは、時間帯T11の12分間にカラオケ歌唱が可能な利用者D、利用者E及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者D及び利用者Fのいずれも、演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Eの予約楽曲(8曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M04の1曲)、及び既に演奏開始時刻が決定された予約楽曲(楽曲M15、M16、M17、M18の4曲)を除いた3曲(楽曲M19、M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0160】
決定部90fは、利用者Eの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T11に含まれるかどうかを判断する。
【0161】
ここで、利用者Eの残りの予約楽曲のうち、楽曲M19の演奏時間は、「6:05」である。よって、時間帯T11内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:34:00)も時間帯T11に含まれる。
【0162】
従って、決定部90fは、楽曲M19の演奏開始時刻を「15:25:00」と決定する。この場合、楽曲M19の演奏時刻は「15:25:00-15:31:05」となる(
図8参照)。
【0163】
決定部90fは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T11に含まれるかどうかを判断する。
【0164】
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:34:00」であり、利用者Eの残りの予約楽曲のうち、楽曲M20の演奏時間は、「5:40」である。よって、時間帯T11の残りの時間帯でカラオケ演奏を終了することができない。
【0165】
この場合、決定部90fは、時間帯T11における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0166】
(時間帯T12)
次に、決定部90fは、時間帯T12の78分間にカラオケ歌唱が可能な利用者D及び利用者Eの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Dについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Eの予約楽曲(8曲)のうち、重複予約楽曲(楽曲M04の1曲)、及び既に演奏開始時刻が決定された予約楽曲(楽曲M15、M16、M17、M18、M19の5曲)を除いた2曲(楽曲M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
【0167】
決定部90fは、利用者Eの残りの予約楽曲の演奏時間が時間帯T12に含まれるかどうかを判断する。
【0168】
ここで、利用者Eの残りの予約楽曲のうち、楽曲M20の演奏時間は、「5:40」である。よって、時間帯T12内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:45:00)も時間帯T12に含まれる。
【0169】
従って、決定部90fは、楽曲M20の演奏開始時刻を「15:37:00」と決定する。この場合、楽曲M20の演奏時刻は「15:37:00-15:42:40」となる(
図8参照)。
【0170】
決定部90fは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T12に含まれるかどうかを判断する。
【0171】
ここで、利用者Eの残りの予約楽曲である楽曲M21の演奏時間は、「4:55」である。よって、時間帯T12内でカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:52:00)も時間帯T12に含まれる。
【0172】
従って、決定部90fは、楽曲M21の演奏開始時刻を「15:45:00」と決定する。この場合、楽曲M21の演奏時刻は「15:45:00-15:49:55」となる(
図8参照)。この段階で、利用者Eがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Eは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。また、時間帯T12において演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無いため、決定部90fは時間帯T12における演奏開始時刻の決定を終了する。
【0173】
なお、同じ利用者の予約楽曲が2曲連続するかどうかは、時間帯毎に判断しなくてもよい。この場合、決定部90fは、たとえば、同じ利用者の重複予約楽曲ではない予約楽曲が2曲連続したかどうかを判断してもよい。より具体的には、時間帯T11-時間帯T12にかけて利用者Eの重複予約楽曲ではない予約楽曲が2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90fは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。ここで、楽曲M20の演奏終了時刻は「15:42:40」である。よって、時間帯T12の残りの時間内(73分20秒間)に休息時間を設けることができる。従って、決定部90fは、楽曲M20の演奏終了時刻(15:42:40)から15:52:00までを休息時間として決定する。
【0174】
(時間帯T13)
上述の通り、利用日Xにおいてカラオケ用コネクテッドカー1を利用する利用者A-利用者H全ての予約楽曲について演奏開始時刻が決定されている。よって、決定部90fは、時間帯T13について演奏開始時刻の決定を行わない。
【0175】
決定部90fは、決定した予約楽曲の演奏開始時刻及び休憩時間の情報(演奏時刻表)を記憶部60に記憶する。
【0176】
利用日Xになった場合、カラオケ用コネクテッドカー1は、運行スケジュールに基づいて走行し、利用者の送迎を行う。この場合、コンピュータ装置Cは、カラオケ装置Kに対して記憶部60に記憶されている利用日Xの演奏時刻表を提供する。カラオケ装置Kは、演奏時刻表に示された予約楽曲及び演奏開始時刻に基づいて、自動的に当該予約楽曲のカラオケ演奏を行う。
【0177】
==カラオケ用コネクテッドカーにおける処理について==
次に、
図9を参照してカラオケ用コネクテッドカー1における処理の具体例について述べる。
図9は、カラオケ用コネクテッドカー1における処理例を示すフローチャートである。
【0178】
受付部90aは、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける(予約楽曲の受付。ステップ10)。
【0179】
取得部90bは、ステップ10で受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する(演奏時間の取得。ステップ11)。
【0180】
設定部90cは、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する(歌唱時間帯の設定。ステップ12)。
【0181】
分割部90dは、ステップ12で設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する(複数の時間帯に分割。ステップ13)。
【0182】
抽出部90eは、ステップ10で受け付けた楽曲情報に基づいて、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である重複予約楽曲を、ステップ13で分割された時間帯毎に抽出する(重複予約楽曲の抽出。ステップ14)。
【0183】
決定部90fは、ステップ11で取得された予約楽曲の演奏時間、及びステップ12で設定された歌唱時間帯に基づいて、ステップ13で分割された複数の時間帯毎に、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する(重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定。ステップ15)。
【0184】
ステップ15の後、決定部90fは、ステップ13で分割された複数の時間帯毎に、重複予約楽曲以外の予約楽曲の演奏開始時刻を決定する(残りの予約楽曲の演奏開始時刻を決定。ステップ16)。
【0185】
その後、カラオケ用コネクテッドカー1の利用日になった場合、コンピュータ装置Cは、運行スケジュールに基づいて、カラオケ用コネクテッドカー1の走行を制御し、各利用者の送迎を行う(運行スケジュールに基づいて走行。ステップ17)。
【0186】
その際、カラオケ装置Kは、ステップ15及びステップ16で決定された演奏開始時刻に基づいて予約楽曲のカラオケ演奏を行う(演奏開始時刻に基づくカラオケ演奏。ステップ18)。
【0187】
以上で述べた通り、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1は、車内でカラオケ演奏を行うためのカラオケ装置Kを備え、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールに基づいて走行を制御する。カラオケ用コネクテッドカー1は、運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部90aと、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する取得部90bと、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部90cと、受け付けた楽曲情報に基づいて、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である重複予約楽曲を抽出する抽出部90eと、重複予約楽曲のカラオケ歌唱を希望する各利用者が一緒にカラオケ歌唱ができるよう、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部90fと、を有する。
【0188】
このようなカラオケ用コネクテッドカー1によれば、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する楽曲については、重複予約楽曲として一の演奏開始時刻を決定することができる。従って、乗車中に同じ楽曲が繰り返しカラオケ演奏されることが無い。すなわち、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1によれば、各利用者が飽きることなく乗車することができる。また、重複予約楽曲に対して一の演奏開始時刻を決定することにより、それ以外の予約楽曲をカラオケ演奏する機会を多く得ることが可能となる。すなわち、限られた乗車時間を有効に活用し、各利用者がカラオケ歌唱を楽しむことができる。
【0189】
また、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1は、設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する分割部90dを有し、抽出部90eは、分割された複数の時間帯毎に重複予約楽曲を抽出し、決定部90fは、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定した後、分割された複数の時間帯毎に、当該重複予約楽曲以外の予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。このように歌唱時間帯を複数の時間帯に分割することにより、時間帯毎に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できる。また、重複予約楽曲の演奏開始時刻を先に決定することにより、複数の利用者がカラオケ歌唱を行いたいと考えている楽曲のカラオケ演奏を優先的に行うことができる。
【0190】
<変形例1>
重複予約楽曲を含む予約楽曲の演奏開始時刻の決定処理は上記例に限られない。たとえば、分割部90dを設けない構成であってもよい。
【0191】
具体的に、決定部90fは、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者の予約楽曲から順に1曲ずつ予約楽曲の演奏開始時刻を決定することができる。
【0192】
この際、決定部90fは、一の利用者の予約楽曲Mの演奏開始時刻Tを決定する際に、予約楽曲Mが抽出部90eにより抽出された重複予約楽曲であり、且つ予約楽曲Mを予約した他の利用者が予約楽曲Mの演奏開始時刻にカラオケ歌唱が可能である場合には、当該他の利用者の予約楽曲Mについても演奏開始時刻Tとして決定する。
【0193】
たとえば、上記実施形態の例において、利用日等の入力が最も早い利用者Aの予約楽曲は2曲(楽曲M01、M02)である。
【0194】
ここで、楽曲M01の演奏時間は「4:20」であり、利用者Aの歌唱時間帯(11:35-13:55)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:42:00)も利用者Aの歌唱時間帯に含まれる。
【0195】
従って、決定部90fは、楽曲M01の演奏開始時刻を「11:35:00」と決定する。この場合、楽曲M01の演奏時刻は「11:35:00-11:39:20」となる。
【0196】
次に、利用日等の入力が利用者Aの次に早い利用者Bの予約楽曲は3曲(楽曲M03、M04、M05)である。
【0197】
ここで、楽曲M03の演奏時間は「5:00」であり、利用者Bの歌唱時間帯(13:35-15:25)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(13:43:00)も利用者Bの歌唱時間帯に含まれる。
【0198】
従って、決定部90fは、楽曲M03の演奏開始時刻を「13:35:00」と決定する。この場合、楽曲M03の演奏時刻は「13:35:00-13:40:00」となる。
【0199】
次に、利用日等の入力が利用者Bの次に早い利用者Cの予約楽曲は10曲(楽曲M02、M05、M06、M07、M08、M09、M10、M11、M12、M13)である。
【0200】
利用者Cの歌唱時間帯11:05-14:08においては、楽曲M01の演奏時刻として「11:35:00-11:39:20」、楽曲M03の演奏時刻として「13:35:00-13:40:00」が決定されている。そこで、決定部90fは、利用者Cの歌唱時間帯のうち、既に演奏時刻が決定されている時刻と重複しない時間帯(残りの時間帯「11:05-11:35」、「11:42-13:35」、「13:43-14:08」、ただし楽曲のカラオケ演奏終了後の所定の間隔を除外済み、以下同様)においてカラオケ演奏が終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻が利用者Cの歌唱時間帯に含まれる楽曲があるかどうかを判断する。
【0201】
ここで、楽曲M02の演奏時間は「5:15」であり、利用者Cの残りの時間帯(11:05-11:35)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:13:00)も利用者Bの残りの時間帯に含まれる。
【0202】
従って、決定部90fは、楽曲M02の演奏開始時刻を「11:05:00」と決定することができる。この場合、楽曲M02の演奏時刻は「11:05:00-11:10:15」となる。
【0203】
ところで上記実施形態で述べたように、楽曲M02は、利用者A、利用者C及び利用者Hがカラオケ歌唱を希望する重複予約楽曲に相当する。しかしながら、利用者Aの歌唱時間帯は「11:35-13:55」であり、利用者Hの歌唱時間帯は「11:10-12:55」である。このような場合、利用者A及び利用者Hは利用者Cと一緒に楽曲M02のカラオケ歌唱を行うことができない。
【0204】
次に、利用日等の入力が利用者Cの次に早い利用者Dの予約楽曲は2曲(楽曲M04、M14)である。
【0205】
ここで、楽曲M04の演奏時間は「3:55」であり、利用者Dの歌唱時間帯(15:05-16:55)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(15:11:00)も利用者Dの歌唱時間帯に含まれる。
【0206】
従って、決定部90fは、楽曲M04の演奏開始時刻を「15:05:00」と決定する。この場合、楽曲M04の演奏時刻は「15:05:00-15:08:55」となる。
【0207】
ところで楽曲M04は、利用者B、利用者D及び利用者Eがカラオケ歌唱を希望する重複予約楽曲に相当する。一方、利用者Bの歌唱時間帯は「13:35-15:25」であり、利用者Eの歌唱時間帯は「14:28-17:01」である。このような場合、利用者B及び利用者Eは利用者Dと一緒に楽曲M04のカラオケ歌唱を行うことができる。
【0208】
この場合、決定部90fは、利用者B及び利用者Eについても、楽曲M04の演奏開始時刻を「15:05:00」として決定する。
【0209】
次に、利用日等の入力が利用者Dの次に早い利用者Eの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲は7曲(楽曲M15、M16、M17、M18、M19、M20、M21)である。
【0210】
利用者Eの歌唱時間帯(14:28-17:01)においては、楽曲M04の演奏時刻として「15:05:00-15:08:55」が決定されている。そこで、決定部90fは、利用者Eの歌唱時間帯のうち、既に演奏時刻が決定されている時刻と重複しない時間帯(残りの時間帯「14:28-15:05」、「15:11-17:01」)においてカラオケ演奏が終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻が利用者Eの歌唱時間帯に含まれる楽曲があるかどうかを判断する。
【0211】
ここで、楽曲M15の演奏時間は「5:40」であり、利用者Eの残りの時間帯(14:28-15:05)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(14:36:00)も利用者Eの残りの時間帯に含まれる。
【0212】
従って、決定部90fは、楽曲M15の演奏開始時刻を「14:28:00」と決定することができる。この場合、楽曲M15の演奏時刻は「14:28:00-14:33:40」となる。
【0213】
次に、利用日等の入力が利用者Eの次に早い利用者Fの予約楽曲は4曲(楽曲M08、M12、M22、M23)である。
【0214】
利用者Fの歌唱時間帯「12:35-15:37」においては、楽曲M03の演奏時刻として「13:35:00-13:40:00」が決定されており、楽曲M04の演奏時刻として「15:05:00-15:08:55」が決定されており、楽曲M15の演奏時刻として「14:28:00-14:33:40」が決定されている。そこで、決定部90fは、利用者Fの歌唱時間帯のうち、既に演奏時刻が決定されている時刻と重複しない時間帯(残りの時間帯「12:35-13:35」、「13:43-14:28」、「14:36-15:05」、「15:11-15:37」)においてカラオケ演奏が終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻が利用者Fの歌唱時間帯に含まれる楽曲があるかどうかを判断する。
【0215】
ここで、楽曲M08の演奏時間は「6:20」であり、利用者Fの残りの時間帯(12:35-13:35)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(12:44:00)も利用者Fの残りの時間帯に含まれる。
【0216】
従って、決定部90fは、楽曲M08の演奏開始時刻を「12:35:00」と決定することができる。この場合、楽曲M08の演奏時刻は「12:35:00-12:41:20」となる。
【0217】
ところで楽曲M08は、利用者C及び利用者Fがカラオケ歌唱を希望する重複予約楽曲に相当する。一方、利用者Cの歌唱時間帯は「11:05-14:08」である。このような場合、利用者Cは利用者Fと一緒に楽曲M08のカラオケ歌唱を行うことができる。
【0218】
この場合、決定部90fは、利用者Cについても、楽曲M08の演奏開始時刻を「12:35:00」として決定する。
【0219】
次に、利用日等の入力が最も遅かった利用者Hの予約楽曲は4曲(楽曲M02、M06、M24、M25)である。
【0220】
利用者Hの歌唱時間帯「11:10-12:55」においては、楽曲M01の演奏時刻として「11:35:00-11:39:20」が決定されており、楽曲M02の演奏時刻として「11:05:00-11:10:15」が決定されており、楽曲M08の演奏時刻として「12:35:00-12:41:20」が決定されている。そこで、決定部90fは、利用者Hの歌唱時間帯のうち、既に演奏時刻が決定されている時刻と重複しない時間帯(残りの時間帯「11:13-11:35」、「11:42-12:35」、「12:44-12:55」)においてカラオケ演奏が終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻が利用者Hの歌唱時間帯に含まれる楽曲があるかどうかを判断する。
【0221】
ここで、楽曲M02の演奏時間は「5:15」であり、利用者Hの残りの時間帯(11:13-11:35)の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:21:00)も利用者Hの残りの時間帯に含まれる。
【0222】
従って、決定部90fは、楽曲M02の演奏開始時刻を「11:13:00」と決定することができる。この場合、楽曲M02の演奏時刻は「11:13:00-11:18:15」となる。
【0223】
ところで楽曲M02は、利用者A、利用者C及び利用者Hがカラオケ歌唱を希望する重複予約楽曲に相当する。一方、利用者Aの歌唱時間帯は「11:35-13:55」である。また、利用者Cについては楽曲M02の演奏時刻が既に決定されている。このような場合、利用者A及び利用者Cは利用者Hと一緒に楽曲M02のカラオケ歌唱を行うことができない。
【0224】
決定部90fは、全ての利用者の予約楽曲の演奏開始時刻が決定されるまで、利用日等の入力が早かった順に、上記処理を繰り返し行う。このように、分割部90dを設けない構成であっても、少なくとも一部の重複予約楽曲については、一の演奏開始時刻を設定することができる。
【0225】
<第2実施形態>
次に、
図10を参照して、第2実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカーについて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0226】
カラオケ用コネクテッドカーの利用者の中には、他の利用者とのカラオケ歌唱を好まない者もいる。本実施形態は、このような利用者の希望に応じて予約楽曲の演奏開始時刻を決定する例について述べる。
【0227】
(受付部)
本実施形態に係る受付部90aは、楽曲情報と併せて、合唱可否情報を受け付ける。合唱可否情報は、予約楽曲を他の利用者と一緒にカラオケ歌唱するかどうかを示す情報である。
【0228】
利用者(或いはその家族等)は、自己が所有するPCや携帯端末を介して、予約楽曲の楽曲情報と併せて合唱可否情報を入力する。受付部90aは、入力された合唱可否情報を抽出部90eに出力する。
【0229】
(抽出部)
本実施形態に係る抽出部90eは、合唱可否情報に基づいて、重複予約楽曲を抽出する。
【0230】
たとえば、
図5の例において、受付部90aが、利用者Cから「他の利用者との合唱を拒否する」旨の合唱可否情報を受け付け、他の利用者からは「他の利用者との合唱を可とする」旨の合唱可否情報を受け付けたとする(
図10参照)。
【0231】
この場合、抽出部90eは、利用者Cから受け付けた楽曲情報に含まれる楽曲IDについては、他の利用者から受け付けた楽曲情報に含まれる楽曲IDとの比較を行わない。
【0232】
従って、
図5の例における重複予約楽曲は、楽曲M02(利用者A及び利用者H)、及び楽曲M04(利用者B、利用者D及び利用者E)の2曲となる。
【0233】
(決定部)
決定部90fは、第1実施形態と同様、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。たとえば、決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M02のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者のうち、合唱可否情報が「可」である利用者(利用者A及び利用者H)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者A及び利用者Hが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T03(11:35-12:35の60分間)及び時間帯T04(12:35-12:55の20分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T03を特定する。
【0234】
ここで、楽曲M02の演奏時間は「5:15」であるため、時間帯T03の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:43:00)も時間帯T03に含まれる。
【0235】
従って、決定部90fは、楽曲M02の演奏開始時刻を「11:35:00」と決定する。この場合、楽曲M02の演奏時刻は「11:35:00-11:40:15」となる。同様に楽曲M04の演奏時刻は「15:05:00-15:08:55」となる。
【0236】
決定部90fは、重複予約楽曲である楽曲M02及び楽曲M04について演奏開始時刻を決定した後、残りの予約楽曲(利用者Cが一人でのカラオケ歌唱を希望する楽曲M02を含む)について演奏開始時刻を決定する。
【0237】
以上の通り、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1の受付部90aは、楽曲情報と併せて、予約楽曲を他の利用者と一緒にカラオケ歌唱するかどうかを示す合唱可否情報を受け付け、抽出部90eは、合唱可否情報に基づいて、重複予約楽曲を抽出する。
【0238】
このように、利用者毎に受け付けた合唱可否情報に基づいて重複予約楽曲を抽出することにより、カラオケ歌唱を一人で楽しみたい利用者の希望にも応えることができる。
【0239】
<変形例2>
合唱可否情報は、予約楽曲毎に設定されていてもよい。この場合、受付部90aは、予約楽曲毎に、合唱可否情報を受け付ける。
【0240】
たとえば、
図5の例において、受付部90aが、利用者Cから楽曲M02、M05、M06、M07については「他の利用者との合唱を可とする」旨の合唱可否情報を受け付け、楽曲M08、M09、M10、M11、M12、M13については「他の利用者との合唱を拒否する」旨の合唱可否情報を受け付け、他の利用者からは全ての楽曲について「他の利用者との合唱を可とする」旨の合唱可否情報を受け付けたとする(
図11参照)。
【0241】
この場合、抽出部90eは、利用者Cから受け付けた楽曲情報のうち、楽曲M08、M09、M10、M11、M12、M13の楽曲IDについては、他の利用者から受け付けた楽曲情報に含まれる楽曲IDとの比較を行わない。
【0242】
従って、
図5の例における重複予約楽曲は、楽曲M02(利用者A、利用者C及び利用者H)、楽曲M04(利用者B、利用者D及び利用者E)、楽曲M05(利用者B及び利用者C)、楽曲M06(利用者C及び利用者H)の4曲となる。
【0243】
(決定部)
決定部90fは、第1実施形態と同様、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。たとえば、決定部90fは、時間帯T01~時間帯T13の中から、楽曲M02のカラオケ歌唱を希望する全ての利用者のうち、合唱可否情報が「可」である利用者(利用者A、利用者C及び利用者H)が一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯を特定する。
図6に示した通り、利用者A、利用者C及び利用者Hが一緒にカラオケ歌唱を行うことができる時間帯は、時間帯T03(11:35-12:35の60分間)及び時間帯T04(12:35-12:55の20分間)である。よって、決定部90fは、そのうち最も早い時間帯T03を特定する。
【0244】
ここで、楽曲M02の演奏時間は「5:15」であるため、時間帯T03の間にカラオケ演奏を終了し、且つ次の予約楽曲の演奏開始時刻(11:43:00)も時間帯T03に含まれる。
【0245】
従って、決定部90fは、楽曲M02の演奏開始時刻を「11:35:00」と決定する。この場合、楽曲M02の演奏時刻は「11:35:00-11:40:15」となる。同様に楽曲M04の演奏時刻は「15:05:00-15:08:55」、楽曲M05の演奏時刻は「13:35:00-13:39:45」、楽曲M06の演奏時刻は「11:10:00-11:15:25」となる。
【0246】
決定部90fは、重複予約楽曲である楽曲M02、楽曲M04、楽曲M05、楽曲M06について演奏開始時刻を決定した後、残りの予約楽曲(利用者Cが一人でのカラオケ歌唱を希望する楽曲M08、M12を含む)について演奏開始時刻を決定する。
【0247】
以上の通り、本変形例に係るカラオケ用コネクテッドカー1の受付部90aは、受付部は、予約楽曲毎に、合唱可否情報を受け付ける。
【0248】
このように、予約楽曲毎に受け付けた合唱可否情報に基づいて重複予約楽曲を抽出することにより、合唱の可否を楽曲に変えたいと考える利用者の希望にも応えることができる。
【0249】
<その他>
上記実施形態の例において、コンピュータ装置Cは、重複予約楽曲のカラオケ演奏を行う際に、その旨の通知を行ってもよい。例えば、コンピュータ装置Cは、カラオケ装置Kの表示装置30に重複予約楽曲を予約した利用者名やメッセージ(例:この曲は〇〇さん、△△さん、□□さん、が予約しました。皆さんで一緒に歌いましょう!)を表示することが可能である。
【0250】
また、上記実施形態において、演奏開始時刻を決定する処理はコンピュータ装置Cで行っていたが、カラオケ装置Kで行ってもよい。その場合、カラオケ装置Kが受付部90a、取得部90b、設定部90c、分割部90d、抽出部90e、及び決定部90fを備える。
【0251】
また、上記実施形態に係るコンピュータ装置Cをカラオケ用コネクテッドカー1とは別に設け、コンピュータ装置Cで得られた演奏時刻表をカラオケ用コネクテッドカー1に提供することも可能である。この場合、コンピュータ装置Cは、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部と、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する取得部と、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部と、受け付けた楽曲情報に基づいて、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である重複予約楽曲を抽出する抽出部と、重複予約楽曲のカラオケ歌唱を希望する各利用者が一緒にカラオケ歌唱ができるよう、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部と、を有する。また、上記実施形態による処理を実行するためのプログラムを提供することも可能である。当該プログラムは、コンピュータ装置Cを、運行スケジュールに基づく運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する取得部、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部、受け付けた楽曲情報に基づいて、複数の利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲である重複予約楽曲を抽出する抽出部、重複予約楽曲のカラオケ歌唱を希望する各利用者が一緒にカラオケ歌唱ができるよう、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、重複予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部として機能させるためのプログラムである。
【0252】
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0253】
1 カラオケ用コネクテッドカー
90a 受付部
90b 取得部
90c 設定部
90d 分割部
90e 抽出部
90f 決定部
C コンピュータ装置
K カラオケ装置