(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】短縮TTI伝送の電力制御方法、装置、システムおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 52/18 20090101AFI20220510BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220510BHJP
【FI】
H04W52/18
H04W72/04 131
(21)【出願番号】P 2019505397
(86)(22)【出願日】2017-08-03
(86)【国際出願番号】 CN2017095774
(87)【国際公開番号】W WO2018024227
(87)【国際公開日】2018-02-08
【審査請求日】2019-03-13
【審判番号】
【審判請求日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】201610634837.0
(32)【優先日】2016-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】高 雪娟
(72)【発明者】
【氏名】潘 學明
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】森田 充功
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/040290(WO,A1)
【文献】特表2015-500593(JP,A)
【文献】特表2012-530398(JP,A)
【文献】Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Simultaneous Transmissions of UL Signals for Shortened TTI Operation[online],3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-164923,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1033/Docs/R1-164923.zip>,2016年 5月27日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔(TTI)伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することと、
前記処理対象に対応する第1目標送信電力
で、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することとを含み、
前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、
前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定し、
前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定する第一方式、
前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定し、
前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力のうちの最大値または最小値または平均値を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定する第二方式、
または、
前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定する第三方式の
いずれか1つの方式を含む短縮TTI伝送の電力制御方法。
【請求項2】
前記電力割当プライオリティは、チャネルプライオリティ、アップリンク制御情報UCIタイププライオリティ、サービスタイププライオリティのいずれかまたはその組み合わせを含み、および/または、
前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、
前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
同一電力割当プライオリティの短縮TTI伝送が複数存在する場合、前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることは、
最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送のうち最大目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電力割当プライオリティが前記チャネルプライオリティである場合、
sPUSCHのプライオリティは、sPUCCHのプライオリティより高く、
または、sPUCCHのプライオリティは、sPUSCHのプライオリティより高く、
または、帯域幅の大きいチャネルのプライオリティは、帯域幅の小さいチャネルのプライオリティより高く、
あるいは、
前記電力割当プライオリティが前記アップリンク制御情報(UCI)タイププライオリティである場合、
UCIを含むチャネルのプライオリティは、UCIを含まないチャネルのプライオリティより高く、
ここで、前記UCIを含むチャネルには、アップリンクスケジューリングリクエスト(SR)および/または肯定確認/否定確認(ACK/NACK)を含むチャネルのプライオリティは、周期的チャネル状態情報(CSI)を含むチャネルのプライオリティより高く、
あるいは、
電力割当プライオリティが前記サービスタイププライオリティである場合、
サービス品質(Qos)の高いサービスタイプまたは遅延要求の高いサービスタイプのプライオリティが高く、
あるいは、
前記電力割当プライオリティがチャネルプライオリティとUCIタイププライオリティの組み合わせである場合、
UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高く、
または、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記目標送信電力は、該当する短縮TTI伝送に対応する電力制御パラメータに基づいて特定された送信電力であり、
複数の短縮TTI伝送が時間領域でオーバーラップしまたは一部オーバーラップする場合、前記目標送信電力は、端末の最大送信電力によって、時間領域でオーバーラップする複数の短縮TTI伝送の目標送信電力を調整した目標送信電力であり、
または、複数の短縮TTI伝送が周波数領域で同一搬送波または異なる搬送波で周波数分割伝送される場合、前記目標送信電力は、チャネルプライオリティおよび/またはサービスプライオリティに基づいて選択した1つの短縮TTI伝送の目標送信電力である請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記処理対象に対応する第1目標送信電力
で、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することは、
前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送に対し、直接前記第1目標送信電力で前記短縮TTI伝送を送信することを含み、または、
前記処理対象に対応する第1目標送信電力
で、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することは、
前記処理対象内の各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することと、
前記各短縮TTI伝送の目標送信電力をそれぞれ前記第1目標送信電力と比較することと、
前記各短縮TTI伝送のうちの任意の第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力とは異なるのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整し、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、
調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力で前記第1短縮TTI伝送を送信することとを含み、
前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整することは、
前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より低いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を高く調整し、高く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、
前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より高いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を低く調整し、低く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることとを含む請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記短縮TTI伝送は、sPUSCHおよび/またはsPUCCHおよび/またはサウンディング参照信号(SRS)を含み、
前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレームであり、または、
前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレーム内の任意の期間であり、
前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定する前に、
前記サブフレームに含まれる複数の短縮TTI伝送には、時間的に連続する短縮TTI伝送が存在するかを特定することと、
前記サブフレームには、時間的に連続しない短縮TTI伝送が存在する場合、前記サブフレームを少なくとも2つの期間に区分することとをさらに含み、
各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送が含まれ、前記期間に複数の短縮TTI伝送が含まれる場合、前記期間に含まれる複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定する前に、
電力調整方式を指示することに用いられる配置情報を受信することをさらに含み、
前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、
前記電力調整方式を指示することに用いられる配置情報に基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することである請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔TTI伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる特定モジュールと、
前記処理対象に対応する第1目標送信電力
で、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することに用いられる送信モジュールとを含み、
前記特定モジュールは、
前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第1特定サブモジュールと、
前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することに用いられる第2特定サブモジュールとを含み、
あるいは、
前記特定モジュールは、
前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第3特定サブモジュールと、
前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力のうちの最大値または最小値または平均値を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することに用いられる第4特定サブモジュールとを含み、
あるいは、
前記特定モジュールは、
前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる短縮TTI伝送の電力制御装置。
【請求項10】
前記電力割当プライオリティは、チャネルプライオリティ、アップリンク制御情報(UCI)タイププライオリティ、サービスタイププライオリティのいずれかまたはその組み合わせを含み、および/または、
前記特定モジュールは、
前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることに用いられる請求項9に記載の装置。
【請求項11】
同一電力割当プライオリティの短縮TTI伝送が複数存在する場合、前記特定モジュールは、
最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送のうち最大目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることに用いられる請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記電力割当プライオリティが前記チャネルプライオリティである場合、
sPUSCHのプライオリティは、sPUCCHのプライオリティより高く、
または、sPUCCHのプライオリティは、sPUSCHのプライオリティより高く、
または、帯域幅の大きいチャネルのプライオリティは、帯域幅の小さいチャネルのプライオリティより高く、
あるいは、
前記電力割当プライオリティが前記アップリンク制御情報(UCI)タイププライオリティである場合、
UCIを含むチャネルのプライオリティは、UCIを含まないチャネルのプライオリティより高く、
ここで、前記UCIを含むチャネルには、アップリンクスケジューリングリクエスト(SR)および/または肯定確認/否定確認(ACK/NACK)を含むチャネルのプライオリティは、周期的チャネル状態情報(CSI)を含むチャネルのプライオリティより高く、
あるいは、
電力割当プライオリティが前記サービスタイププライオリティである場合、
サービス品質(Qos)の高いサービスタイプまたは遅延要求の高いサービスタイプのプライオリティが高く、
あるいは、
前記電力割当プライオリティがチャネルプライオリティとUCIタイププライオリティの組み合わせである場合、
UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高く、
または、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記目標送信電力は、該当する短縮TTI伝送に対応する電力制御パラメータに基づいて特定された送信電力であり、
複数の短縮TTI伝送が時間領域でオーバーラップしまたは一部オーバーラップする場合、前記目標送信電力は、端末の最大送信電力によって、時間領域でオーバーラップする複数の短縮TTI伝送の目標送信電力を調整した目標送信電力であり、
または、複数の短縮TTI伝送が周波数領域で同一搬送波または異なる搬送波で周波数分割伝送される場合、前記目標送信電力は、チャネルプライオリティおよび/またはサービスプライオリティに基づいて選択した1つの短縮TTI伝送の目標送信電力である請求項9~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記送信モジュールは、
前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送に対し、直接前記第1目標送信電力で前記短縮TTI伝送を送信することに用いられ、または、
前記送信モジュールは、
前記処理対象内の各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第5特定サブモジュールと、
前記各短縮TTI伝送の目標送信電力をそれぞれ前記第1目標送信電力と比較することに用いられる比較サブモジュールと、
前記各短縮TTI伝送のうちの任意の第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力とは異なるのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整し、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることに用いられる調整サブモジュールと、
調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力で前記第1短縮TTI伝送を送信することに用いられる送信サブモジュールとを含み、
前記調整サブモジュールは、
前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より低いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を高く調整し、高く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、
前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より高いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を低く調整し、低く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることに用いられる請求項9~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記短縮TTI伝送は、sPUSCHおよび/またはsPUCCHおよび/またはサウンディング参照信号(SRS)を含み、
前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレームであり、または、
前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレーム内の任意の期間であり、
前記サブフレームに含まれる複数の短縮TTI伝送には、時間的に連続する短縮TTI伝送が存在するかを特定することに用いられる判断モジュールと、
前記サブフレームには、時間的に連続しない短縮TTI伝送が存在する場合、前記サブフレームを少なくとも2つの期間に区分することに用いられる区分モジュールとをさらに含み、
各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送が含まれ、前記期間に複数の短縮TTI伝送が含まれる場合、前記期間に含まれる複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する請求項9~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
電力調整方式を指示することに用いられる配置情報を受信することに用いられる受信モジュールをさらに含み、
前記特定モジュールは、
前記電力調整方式を指示することに用いられる配置情報に基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる請求項9~12のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術分野に係り、特に短縮TTI伝送の電力制御方法、装置、システムおよび記憶媒体に係る。
【背景技術】
【0002】
移動通信サービスのニーズの発展と変化に伴い、国際電気通信連合(ITU)など、複数の組織から将来の移動通信システムに対し、より高いユーザプレーンの遅延性能要求を定義している。ユーザの遅延性能を短縮させる主要方法の1つは、伝送時間間隔TTI(Transmission Time Interval)の長さを小さくすることである。
【0003】
従来のLTE(Long Term Evolution) FDD(Frequency Division Duplex)システムにおいて、
図1に示す構造のフレーム構造FS1(frame structure type 1)が用いられる。FDDシステムのアップリンク/ダウンリンク伝送において、異なる搬送波周波数が用いられ、同一のフレーム構造が用いられる。各搬送波において、1つの10msの無線フレームは、10つの1msのサブフレームを含み、各サブフレームは、2つの0.5msのスロットに分けられる。アップリンク/ダウンリンクデータ送信のTTIの長さは、1msである。
【0004】
従来のLTE TDD(Time Division Duplex)システムにおいて、
図2に示す構造のフレーム構造FS2(frame structure type 2)が用いられる。
図2に示すように、TDDシステムのアップリンク/ダウンリンク伝送において、同一周波数の異なるサブフレームまたは異なるスロットが用いられる。FS2において、10msの各無線フレームは、2つの5msのハーフフレームから構成され、各ハーフフレームに5つの1msのサブフレームが含まれる。FS2のサブフレームは、ダウンリンクサブフレーム、アップリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームの3種類に分けられ、各スペシャルサブフレームがDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)の3部分からなる。各ハーフフレームには、少なくとも1つのダウンリンクサブフレーム、少なくとも1つのアップリンクサブフレームおよび最多で1つのスペシャルサブフレームが含まれる。
【0005】
短縮TTI伝送の典型的な動作方式のひとつとして、LTEの従来メカニズムで定義されているサブフレーム構造に1msより短い短縮TTI伝送を複数含む。アップリンクにおいて、sPUSCH(shortened Physical Uplink Shared CHannel)とsPUCCH(shortened Physical Uplink Control CHannel)がサポートされる。短縮TTIの長さは、2つ、3つ、4つ、7つのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)またはSC-FDMA(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access)シンボルであるが、もちろん、それ以外の、シンボルの数が14以下でありまたは時間領域の長さが1ms以下であることが除外されない。1つのサブフレームには、複数のsPUSCH、または、複数のsPUCCH、または、複数のsPUSCHおよびsPUCCH伝送を含むことができる。
【0006】
Rel-13およびその前の3GPP 36.101プロトコルにおいて、安定的な出力電力の測定などに用いられる時間テンプレートが定義されている。そのうち、過渡期(transient period)は、電力変化およびリソース変化に対し、端末機器自身のホッピング調整時間であり、当該期間中に電力が安定しないため、測定対象とされない。
【0007】
LTEシステムにおいて、チャネル伝送は、サブフレームを単位として定義される。sPUSCHとsPUCCH伝送が導入されると、1つのサブフレームには、時間領域でTDM(Time Division Multiplexing)伝送が行われる複数のsPUCCH/sPUSCHが存在する。sPUCCH/sPUSCHの電力がそれぞれ異なる可能性があるため、各短縮TTI伝送の間に過渡期の定義を導入して電力調整に用いる必要があり、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに鑑み、本開示は、短縮TTI伝送の電力制御方法および装置を提供することによって、短縮TTI伝送に新規の過渡期の定義を導入することが避けられ、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にするが保証される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の短縮TTI伝送の電力制御方法において、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔TTI伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することと、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することとを含む。
【0010】
ここで、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することと、前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することとを含む。
【0011】
ここで、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することと、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力のうちの最大値または最小値または平均値を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することとを含む。
【0012】
ここで、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することを含む。
【0013】
ここで、前記電力割当プライオリティは、チャネルプライオリティ、アップリンク制御情報UCIタイププライオリティ、サービスタイププライオリティのいずれかまたはその組み合わせを含む。
【0014】
ここで、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることを含む。
【0015】
ここで、同一電力割当プライオリティの短縮TTI伝送が複数存在する場合、前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることは、最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送のうち最大目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることを含む。
【0016】
ここで、前記電力割当プライオリティが前記チャネルプライオリティである場合、sPUSCHのプライオリティは、sPUCCHのプライオリティより高く、または、sPUCCHのプライオリティは、sPUSCHのプライオリティより高く、または、帯域幅の大きいチャネルのプライオリティは、帯域幅の小さいチャネルのプライオリティより高い。
【0017】
ここで、前記電力割当プライオリティが前記アップリンク制御情報UCIタイププライオリティである場合、UCIを含むチャネルのプライオリティは、UCIを含まないチャネルのプライオリティより高い。ここで、前記UCIを含むチャネルには、アップリンクスケジューリングリクエストSRおよび/または肯定確認/否定確認ACK/NACKを含むチャネルのプライオリティは、周期的チャネル状態情報CSIを含むチャネルのプライオリティより高い。
【0018】
ここで、電力割当プライオリティが前記サービスタイププライオリティである場合、サービス品質Qosの高いサービスタイプまたは遅延要求の高いサービスタイプのプライオリティが高い。
【0019】
ここで、前記電力割当プライオリティがチャネルプライオリティとUCIタイププライオリティの組み合わせである場合、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高く、または、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い。
【0020】
ここで、前記目標送信電力は、該当する短縮TTI伝送に対応する電力制御パラメータに基づいて特定された送信電力である。
【0021】
ここで、複数の短縮TTI伝送が時間領域でオーバーラップしまたは一部オーバーラップする場合、前記目標送信電力は、端末の最大送信電力によって、時間領域でオーバーラップする複数の短縮TTI伝送の目標送信電力を調整した目標送信電力であり、または、複数の短縮TTI伝送が周波数領域で同一搬送波または異なる搬送波で周波数分割伝送される場合、前記目標送信電力は、チャネルプライオリティおよび/またはサービスプライオリティに基づいて選択した1つの短縮TTI伝送の目標送信電力である。
【0022】
ここで、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することは、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送に対し、直接前記第1目標送信電力で前記短縮TTI伝送を送信することを含む。
【0023】
ここで、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することは、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することと、前記各短縮TTI伝送の目標送信電力をそれぞれ前記第1目標送信電力と比較することと、前記各短縮TTI伝送のうちの任意の第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力とは異なるのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整し、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力で前記第1短縮TTI伝送を送信することとを含む。
【0024】
ここで、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整することは、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より低いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を高く調整し、高く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より高いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を低く調整し、低く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることとを含む。
【0025】
ここで、前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレームである。
【0026】
ここで、前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレーム内の任意の期間である。前記方法は、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定する前に、さらに、前記サブフレームに含まれる複数の短縮TTI伝送には、時間的に連続する短縮TTI伝送が存在するかを特定することと、前記サブフレームには、時間的に連続しない短縮TTI伝送が存在する場合、前記サブフレームを少なくとも2つの期間に区分することとを含む。各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送が含まれ、前記期間に複数の短縮TTI伝送が含まれる場合、前記期間に含まれる複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する。
【0027】
ここで、前記方法は、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定する前に、さらに、電力調整方式を指示することに用いられる配置情報を受信することを含む。前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することは、具体的に、前記電力調整方式を指示することに用いられる配置情報に基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することである。
【0028】
ここで、前記短縮TTI伝送は、sPUSCHおよび/またはsPUCCHおよび/またはサウンディング参照信号SRSを含む。
【0029】
第2態様として、本開示の短縮TTI伝送の電力制御装置は、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔TTI伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる特定モジュールと、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することに用いられる送信モジュールとを含む。
【0030】
ここで、前記特定モジュールは、前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第1特定サブモジュールと、前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することに用いられる第2特定サブモジュールとを含む。
【0031】
ここで、前記特定モジュールは、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第3特定サブモジュールと、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力のうちの最大値または最小値または平均値を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することに用いられる第4特定サブモジュールとを含む。
【0032】
ここで、前記特定モジュールは、具体的に、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる。
【0033】
ここで、前記電力割当プライオリティは、チャネルプライオリティ、アップリンク制御情報UCIタイププライオリティ、サービスタイププライオリティのいずれかまたはその組み合わせを含む。
【0034】
ここで、前記特定モジュールは、具体的に、前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることに用いられる。
【0035】
ここで、同一電力割当プライオリティの短縮TTI伝送が複数存在する場合、前記特定モジュールは、具体的に、最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送のうち最大目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることに用いられる。
【0036】
ここで、前記電力割当プライオリティが前記チャネルプライオリティである場合、sPUSCHのプライオリティは、sPUCCHのプライオリティより高く、または、sPUCCHのプライオリティは、sPUSCHのプライオリティより高く、または、帯域幅の大きいチャネルのプライオリティは、帯域幅の小さいチャネルのプライオリティより高い。
【0037】
ここで、前記電力割当プライオリティが前記アップリンク制御情報UCIタイププライオリティである場合、UCIを含むチャネルのプライオリティは、UCIを含まないチャネルのプライオリティより高い。ここで、前記UCIを含むチャネルには、アップリンクスケジューリングリクエストSRおよび/または肯定確認/否定確認ACK/NACKを含むチャネルのプライオリティは、周期的チャネル状態情報CSIを含むチャネルのプライオリティより高い。
【0038】
ここで、電力割当プライオリティが前記サービスタイププライオリティである場合、サービス品質Qosの高いサービスタイプまたは遅延要求の高いサービスタイプのプライオリティが高い。
【0039】
ここで、前記電力割当プライオリティがチャネルプライオリティとUCIタイププライオリティの組み合わせである場合、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高く、または、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い。
【0040】
ここで、前記目標送信電力は、該当する短縮TTI伝送に対応する電力制御パラメータに基づいて特定された送信電力である。
【0041】
ここで、複数の短縮TTI伝送が時間領域でオーバーラップしまたは一部オーバーラップする場合、前記目標送信電力は、端末の最大送信電力によって、時間領域でオーバーラップする複数の短縮TTI伝送の目標送信電力を調整した目標送信電力であり、または、複数の短縮TTI伝送が周波数領域で同一搬送波または異なる搬送波で周波数分割伝送される場合、前記目標送信電力は、チャネルプライオリティおよび/またはサービスプライオリティに基づいて選択した1つの短縮TTI伝送の目標送信電力である。
【0042】
ここで、前記送信モジュールは、具体的に、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送に対し、直接前記第1目標送信電力で前記短縮TTI伝送を送信することに用いられる。
【0043】
ここで、前記送信モジュールは、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第5特定サブモジュールと、前記各短縮TTI伝送の目標送信電力をそれぞれ前記第1目標送信電力と比較することに用いられる比較サブモジュールと、前記各短縮TTI伝送のうちの任意の第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力とは異なるのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整し、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることに用いられる調整サブモジュールと、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力で前記第1短縮TTI伝送を送信することに用いられる送信サブモジュールとを含む。
【0044】
ここで、前記調整サブモジュールは、具体的に、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より低いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を高く調整し、高く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より高いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を低く調整し、低く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることに用いられる。
【0045】
ここで、前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレームである。
【0046】
ここで、前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレーム内の任意の期間である。前記装置は、前記サブフレームに含まれる複数の短縮TTI伝送には、時間的に連続する短縮TTI伝送が存在するかを特定することに用いられる判断モジュールと、前記サブフレームには、時間的に連続しない短縮TTI伝送が存在する場合、前記サブフレームを少なくとも2つの期間に区分することに用いられる区分モジュールとをさらに含む。各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送が含まれ、前記期間に複数の短縮TTI伝送が含まれる場合、前記期間に含まれる複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する。
【0047】
ここで、前記装置は、電力調整方式を指示することに用いられる配置情報を受信することに用いられる受信モジュールをさらに含む。前記特定モジュールは、具体的に、前記電力調整方式を指示することに用いられる配置情報に基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる。
【0048】
ここで、前記短縮TTI伝送は、sPUSCHおよび/またはsPUCCHおよび/またはサウンディング参照信号SRSを含む。
【0049】
第3態様として、本開示の短縮TTI伝送の電力制御システムは、プロセッサと、前記プロセッサの制御でデータを送受信することに用いられるトランシーバを含む。前記プロセッサは、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔(TTI)伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することと、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することとを実行するように構成される。
【0050】
第4態様として、本開示の不揮発性のコンピュータ読取可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されることのできるコンピュータ読取可能な指令が格納されている。前記コンピュータ読取可能な指令がプロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔(TTI)伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することと、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することとを実行する。
【発明の効果】
【0051】
本開示の実施例において、処理対象でTDM伝送が行われる短縮TTIの間では電力が同一になることを保証するよう、サブフレームでの処理対象に対応する短縮TTI伝送の電力制御を行うことによって、処理対象では端末の送信電力が一定に維持することが保証され、短縮TTI伝送の間に新規の過渡期を導入することが避けられる。したがって、本開示の実施例によれば、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図3】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法のフローチャートである。
【
図6】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法のフローチャートである。
【
図8】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法のフローチャートである。
【
図10】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御装置を示す。
【
図11】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御装置の構造図である。
【
図12】本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御装置の別の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、図面と実施例に関連して本開示の具体的な実施形態をさらに詳細に記載する。以下の実施例は、本開示の説明に用いられるが、本開示の範囲を限定することに用いられない。
【0054】
本開示の実施例において、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にすることが保証されるよう、1つのサブフレームに複数の短縮TTI伝送が含まれる場合の各短縮TTI伝送の電力制御を行うことによって、各短縮TTI伝送の送信電力が同一になることを保証する。
【0055】
図3に示すように、本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法は、端末に応用され、下記ステップを含む。
【0056】
ステップ301において、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔TTI伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定する。
【0057】
本開示の実施例において、前記サブフレームでの処理対象は、当該サブフレームであってもよく、サブフレームに含まれる任意の期間であってもよい。ここで、当該期間は、複数の短縮TTI伝送が時間的に連続するかによって区分される。各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送を含む。ある期間に複数の短縮TTI伝送が含まれると、当該期間内の複数の短縮TTI伝送は、時間的に連続する。
【0058】
ここで、前記短縮TTI伝送は、sPUSCHおよび/またはsPUCCHおよび/またはサウンディング参照信号SRS(Sounding Reference Signal)などを含む。
【0059】
ここで、第1目標送信電力を特定するには、多種類の方法がある。
【0060】
方法1:処理対象がサブフレームであることを例とし、本開示の実施例において、下記方式によって第1目標送信電力を特定することができる。
【0061】
方式1:前記サブフレーム内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定し、前記サブフレーム内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記サブフレームに対応する第1目標送信電力として特定する。
【0062】
本開示の実施例において、ある短縮TTI伝送の目標送信電力は、当該短縮TTI伝送に対応する電力制御パラメータに基づいて特定された送信電力である。
【0063】
例えば、このステップにおいて、前記サブフレーム内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定する際に、前記1つ目の短縮TTI伝送の電力制御パラメータを取得し、それから前記電力制御パラメータに基づいて、前記1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定する。
【0064】
方式2:前記サブフレーム内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定し、前記サブフレーム内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力のうちの最大値または最小値または平均値を、前記サブフレームに対応する第1目標送信電力として特定する。
【0065】
このステップにおいて、前記サブフレーム内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定する際に、前記サブフレーム内の各短縮TTI伝送の電力制御パラメータを取得し、それから前記各短縮TTI伝送の電力制御パラメータに基づいて、前記各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定する。
【0066】
方式3:前記サブフレーム内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記サブフレームに対応する第1目標送信電力を特定する。
【0067】
ここで、前記電力割当プライオリティは、チャネルプライオリティ、アップリンク制御情報UCI(Uplink Control Information)タイププライオリティ、サービスタイププライオリティのいずれかまたはその組み合わせを含む。
【0068】
この方式では、前記サブフレーム内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とする。同様に、この方式では、まず、最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送を特定し、それからその電力制御パラメータを取得し、当該電力制御パラメータに基づいて、対応する目標送信電力を特定する。
【0069】
具体的に、前記電力割当プライオリティが前記チャネルプライオリティである場合、sPUSCHのプライオリティがsPUCCHのプライオリティより高く、または、sPUCCHのプライオリティがsPUSCHのプライオリティより高く、または、帯域幅の大きいチャネルのプライオリティが帯域幅の小さいチャネルのプライオリティより高いと定義される。
【0070】
具体的に、前記電力割当プライオリティが前記UCIタイププライオリティである場合、UCIを含むチャネルのプライオリティがUCIを含まないチャネルのプライオリティより高いと定義される。ここで、前記UCIを含むチャネルには、アップリンクスケジューリングリクエストSRおよび/またはACK/NACKを含むチャネルのプライオリティは、周期的チャネル状態情報CSI(Channel State Information)を含むチャネルのプライオリティより高い。
【0071】
電力割当プライオリティが前記サービスタイププライオリティである場合、サービス品質(Qos)の高いサービスタイプまたは遅延要求の高いサービスタイプのプライオリティが高いと定義される。
【0072】
または、上記プライオリティは、任意に組み合わせることもできる。例えば、前記電力割当プライオリティがチャネルプライオリティとUCIタイププライオリティの組み合わせである場合、下記のように定義される。
UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い。
UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACK(肯定確認/否定確認)を含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い。
【0073】
ほかのプライオリティの組み合わせも、同様に定義される。
【0074】
上記の目標送信電力の特定において、複数の短縮TTI伝送が時間領域でオーバーラップしまたは一部オーバーラップすると、前記目標送信電力は、端末の最大送信電力によって、時間領域でオーバーラップする複数の短縮TTI伝送の目標送信電力を調整した目標送信電力である。または、複数の短縮TTI伝送が周波数領域で同一搬送波または異なる搬送波で周波数分割伝送されると、特定された前記目標送信電力は、チャネルプライオリティおよび/またはサービスプライオリティに基づいて選択した1つの短縮TTI伝送の目標送信電力である。
【0075】
方法2:サブフレームに含まれる1つまたは複数の期間を処理対象とし、各期間内の短縮TTI伝送に対応する第1目標送信電力をそれぞれ特定する。
【0076】
ここで、区分しておいた期間、または、本開示の実施例の方法を実行する際にサブフレームに基づいて区分した期間に基づいて処理する。期間の区分において、まず、前記サブフレームに含まれる複数の短縮TTI伝送には、時間的に連続する短縮TTI伝送が存在するかを特定する。前記サブフレームには、時間的に連続しない短縮TTI伝送が存在する場合、前記サブフレームを少なくとも2つの期間に区分する。ここで、各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送が含まれ、前記期間に複数の短縮TTI伝送が含まれる場合、前記期間に含まれる複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する。
【0077】
サブフレーム内のある期間に対し、1つの期間に2つ以上の短縮TTI伝送が含まれると、期間に対応する第1目標送信電力の特定方式は、上記方法1の第1目標送信電力の特定方式を参照してもよく、上記各方式における処理対象の「サブフレーム」をある「期間」に変更すればよい。それぞれの期間における短縮TTI伝送の電力は、独立に特定されるものであり、異なってもよい。1つの期間に1つの短縮TTI伝送しか含まれない場合、直接当該短縮TTI伝送の電力制御パラメータに基づいて、当該短縮TTI伝送の目標送信電力を特定し、当該目標送信電力を当該短縮TTI伝送の実送信電力、すなわち第1目標送信電力とする。
【0078】
なお、方法2は、方法1を元に予め判断を行うことに相当する。上記の期間の区分を行うことができれば、例えば1つのサブフレーム内の複数の短縮TTIが時間的に連続しない場合、期間を区分してから処理する。上記の期間の区分が必要でなければ、例えば1つのサブフレーム内の複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する場合、直接方法1によって処理する。
【0079】
ステップ302において、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信する。
【0080】
このステップにおいて、下記方式によって短縮TTI伝送を送信することができる。
【0081】
方式1:直接前記第1目標送信電力で前記短縮TTI伝送を送信する。すなわち、当該方式では、当該サブフレーム内のすべての短縮TTI伝送を第1目標送信電力で送信する。
【0082】
方式2:前記処理対象内の各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定し、前記各短縮TTI伝送の目標送信電力をそれぞれ前記第1目標送信電力と比較する。
【0083】
前記各短縮TTI伝送のうちの任意の第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力とは異なるのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整し、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくする。それから、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力で前記第1短縮TTI伝送を送信する。ここで、当該第1短縮TTI伝送は、サブフレーム内または期間内の任意の1つの短縮TTI伝送を指す。
【0084】
電力調整において、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より低いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を高く調整し、高く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくする。前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より高いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を低く調整し、低く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくする。
【0085】
以上の記載によれば、本開示の実施例において、処理対象でTDM伝送が行われる短縮TTIの間では電力が同一になることを保証するよう、サブフレームでの処理対象に対応する短縮TTI伝送の電力制御を行うことによって、処理対象では端末の送信電力が一定に維持することが保証され、短縮TTI伝送の間に新規の過渡期を導入することが避けられる。したがって、本開示の実施例によれば、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にする。
【0086】
また、本実施例を基に、端末は、ステップ301の前に、電力調整方式を指示することに用いられる配置情報を受信する。ここの電力調整方式は、上記方法1または方法2、または方法1の方式1~3のいずれかである。さらに、後続のステップにおいて、当該配置情報に基づいて、どのような方式で短縮TTI伝送に対し電力調整を行うかを特定する。当該配置情報は、直接端末に対し方法1または方法2の使用を指示し、または、さらに端末に対し方法1の方式1~3のいずれかの使用を指示する。または、具体的な応用において、端末は、予め取り決めたり設定したりする情報に基づいて、どの電力調整方式を採用するかを特定してもよい。異なる電力調整方法または方式は、異なるIDで区別される。具体的にどの方式で区別するかは、本開示の実施例において限定せず、端末が区別できればよい。
【0087】
以下、本開示の実施例の方法の実現過程をいつかの実施例に関連して詳細に記載する。
【0088】
本開示の別の実施例において、長さが4つのシンボルである短縮TTI伝送を例とする。本開示の実施例において、仮に、端末が受信した電力調整方式を指示することに用いられる配置情報は、上記実施例の方法1で電力調整を行うことである。仮に1つのサブフレームに4つの短縮TTI伝送が含まれ、各短縮TTIではすべてsPUSCH伝送である。
図4と
図5を参照し、本開示の当該実施例の具体的な過程は、以下である。
【0089】
ステップ401において、端末は、第1目標送信電力を特定する。
【0090】
具体的に、このステップにおいて、端末は、1つ目のsPUSCH(sPUSCH-1)に対応する電力制御パラメータに基づいて、1つ目のsPUSCHの目標送信電力をPsPUSCH-1と特定し、当該目標送信電力を第1目標送信電力とする。
【0091】
計算方式は、式(1)によって示されている。
【数1】
【0092】
ステップ402において、端末は、ほかの短縮TTI伝送の実送信電力を特定し、当該実送信電力に基づいて、対応する短縮TTI伝送を送信する。
【0093】
このステップにおいて、端末は、下記方式のいずれかによってsPUSCH-2、sPUSCH-3およびsPUSCH-4の実送信電力を特定することができる。
【0094】
方式1:端末は、直接sPUSCH-2、sPUSCH-3およびsPUSCH-4の実送信電力をすべてPsPUSCH-1と特定し、現在のサブフレームでの4つのsPUSCHを、すべてPsPUSCH-1を実送信電力として送信する。
【0095】
この場合、端末は、式(1)およびsPUSCHに対応する電力制御パラメータに基づいて後続sPUSCHの目標送信電力を特定しなくてもよく、直接PsPUSCH-1を当該サブフレームで後続の各sPUSCHの実送信電力としてもよい。
【0096】
方式2:端末は、式(1)およびsPUSCH-iに対応する電力制御パラメータに基づいて、第i(i=2,3,4)個のsPUSCHの目標送信電力を特定してPsPUSCH-iを得る。それから、PsPUSCH-iとPsPUSCH-1を比較する。PsPUSCH-i=PsPUSCH-1の場合、電力調整を行う必要がなく、直接PsPUSCH-iをsPUSCH-iの実送信電力とする。PsPUSCH-i>PsPUSCH-1の場合、PsPUSCH-iをPsPUSCH-1までに低くし、調整後のPsPUSCH-iをsPUSCH-iの実送信電力とする。PsPUSCH-i<PsPUSCH-1の場合、PsPUSCH-iをPsPUSCH-1までに高くし、調整後のPsPUSCH-iをsPUSCH-iの実送信電力とする。
【0097】
本開示の別の実施例において、長さが4つのシンボルである短縮TTI伝送を例とする。本開示の当該実施例において、仮に、端末が受信した電力調整方式を指示することに用いられる配置情報は、上記実施例の方法1で電力調整を行うことである。仮に1つのサブフレームに4つの短縮TTI伝送が含まれ、前から3つの短縮TTIではすべてsPUSCH伝送であり、最後の短縮TTIではsPUCCH伝送である。
図6と
図7を参照し、本開示の当該実施例の具体的な過程は、以下である。
【0098】
ステップ601において、端末は、各sPUSCHに対応する電力制御パラメータに基づいて、各sPUSCHの目標送信電力をPsPUSCH-1、PsPUSCH-2、PsPUSCH-3と特定する。
【0099】
具体的な過程では、上記式(1)によって、各sPUSCHの目標送信電力をPsPUSCH-1、PsPUSCH-2、PsPUSCH-3と特定することができる。
【0100】
ステップ602において、端末は、sPUCCHに対応する電力制御パラメータに基づいて、sPUCCHの目標送信電力をPsPUCCH-1と特定する。
【0101】
具体的に、式(2-1)と式(2-2)によって、sPUCCHの目標送信電力をPsPUCCH-1と特定することができる。
【0102】
【0103】
ステップ603において、端末は、第1目標送信電力を特定し、第1目標送信電力に基づいて短縮TTI伝送を送信する。
【0104】
具体的に、このステップにおいて、以下方式のいずれかによって第1目標送信電力を特定することができる。
【0105】
方式1:端末は、電力割当プライオリティに基づいて、例えばsPUCCHの電力割当プライオリティが最大であると定義すると、最大電力割当プライオリティのアップリンクチャネル、すなわちsPUCCH-1の目標送信電力を第1目標送信電力とする。
【0106】
端末は、PsPUSCH-1、PsPUSCH-2、PsPUSCH-3とPsPUCCH-1の大小関係を判断する。PsPUSCH-i=PsPUSCH-1の場合、電力調整を行う必要がなく、直接当該PsPUSCH-iをsPUSCH-iの実送信電力とする。PsPUSCH-1より大きい場合、PsPUSCH-iをPsPUSCH-1までに低くし、調整後のPsPUSCH-iをsPUSCH-iの実送信電力とする。PsPUSCH-1より小さい場合、PsPUSCH-iをPsPUSCH-1までに高くし、調整後のPsPUSCH-iをsPUSCH-iの実送信電力とする(i=1、2、3)。
【0107】
方式2:端末は、上記4つのチャネルの目標送信電力のうちの最大値、例えばPsPUSCH-2を第1目標送信電力とする。端末は、さらに、各チャネルを電力PsPUSCH-2で送信する。端末は、直接sPUSCH-1、sPUSCH-3、sPUCCH-1の実送信電力をすべてPsPUSCH-2と特定してもよく、または、PsPUSCH-1、PsPUSCH-3、PsPUCCH-1をPsPUSCH-2の大きさまでに高くし、高くした値を対応するチャネルの実送信電力とする。
【0108】
方式3:端末は、上記4つのチャネルの目標送信電力のうちの最小値、例えばPsPUSCH-1を第1目標送信電力とする。端末は、さらに、各チャネルを電力PsPUSCH-1で送信する。端末は、直接sPUSCH-2、sPUSCH-3、sPUCCH-1の実送信電力をすべてPsPUSCH-1と特定してもよく、または、PsPUSCH-2、PsPUSCH-3、PsPUCCH-1をPsPUSCH-1の大きさまでに低くし、低くした値を対応するチャネルの実送信電力とする。
【0109】
方式4:端末は、上記4つのチャネルの目標送信電力の平均値を第1目標送信電力とし、すなわちP=(PsPUSCH-1+PsPUSCH-2+PsPUSCH-3+PsPUCCH-1)/4である。端末は、さらに、各チャネルを電力Pで送信する。端末は、直接sPUSCH-1、sPUSCH-2、sPUSCH-3、sPUCCH-1の実送信電力をすべてPと特定してもよく、または、各チャネルの目標送信電力とPとの大小関係を判断する。Pに等しい場合、電力調整を行う必要がなく、直接当該チャネルの目標送信電力を当該チャネルの実送信電力とする。Pより大きい場合、当該チャネルの目標送信電力をPまでに低くし、当該チャネルの実送信電力とする。Pより小さい場合、当該チャネルの目標送信電力をPまでに高くし、当該チャネルの実送信電力とする。
【0110】
以上の記載によれば、本開示の上記実施例において、サブフレームでTDM伝送が行われる短縮TTIの間では電力が同一になることを保証するよう、サブフレーム内の短縮TTI伝送の電力制御を行うことによって、端末の送信電力が一定に維持することが保証され、短縮TTI伝送の間に新規の過渡期を導入することが避けられる。したがって、本開示の実施例によれば、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にする。
【0111】
本開示の別の実施例において、長さが2つのシンボルである短縮TTI伝送を例とする。本開示の当該実施例において、仮に、端末が受信した電力調整方式を指示することに用いられる配置情報は、上記実施例の方法2で電力調整を行うことである。仮に1つのサブフレームに7つの短縮TTI伝送が含まれ、1つ目の短縮TTI伝送のみで1つのsPUSCH-1伝送が存在し、3つ目、4つ目の短縮TTI伝送ではそれぞれsPUSCH-2、sPUSCH-3伝送が存在し、最後の短縮TTIでは1つのsPUCCH-1伝送が存在する。
図8と
図9を参照し、本開示の当該実施例の具体的な過程は、以下である。
【0112】
ステップ801において、サブフレーム内の短縮TTI伝送が時間的に連続するかによって、サブフレームを複数の期間に区分する。
【0113】
図9に示すように、端末は、sPUSCH-1とsPUCCH-1が同一サブフレーム内の隣接短縮TTIチャネル伝送のないチャネルであると特定し、sPUSCH-1の後およびsPUCCH-1の前には、過渡期としてラジオ周波数素子の電力調整に用いられるアイドルのSC-FDMAシンボルがあるため、当該2つのチャネルに対し、ほかのチャネルの電力を考慮する必要がなく、独立に電力制御を行う。端末は、sPUSCH-2とsPUSCH-3を同一の期間に区分する。
【0114】
ステップ802において、端末は、各期間の第1目標送信電力を特定し、各期間に対応する第1目標送信電力によって、各期間内の短縮TTI伝送を送信する。
【0115】
式(1)およびsPUSCHに対応する電力制御パラメータに基づいて、sPUSCH-1の目標送信電力をPsPUSCH-1と特定し、当該目標送信電力をsPUSCH-1の実送信電力、すなわち第1目標送信電力とし、当該実送信電力によってsPUSCH-1を送信する。
【0116】
式(2-1)または式(2-2)およびsPUCCHに対応する電力制御パラメータに基づいて、sPUCCH-1の目標送信電力をPsPUCCH-1と特定し、当該目標送信電力をsPUCCH-1の実送信電力、すなわち第1目標送信電力とし、当該実送信電力によってsPUCCH-1を送信する。
【0117】
端末は、sPUSCH-2とsPUSCH-3を同一期間に区分する。当該2つのチャネルは、当該期間内において、隣接チャネルとの間に、過渡期としてラジオ周波数素子の電力調整に用いられるアイドルのSC-FDMAシンボルが存在しない。したがって、当該2つの短縮TTI伝送の送信電力が同一であると保証する必要がある。
【0118】
具体的に、この期間内でどのように第1目標送信電力を特定するかは、上記実施例の方法1の任意の方式を参照して特定することができる。
【0119】
例えば、式(1)およびsPUSCH-2に対応する電力制御パラメータに基づいて、sPUSCH-2の目標送信電力をPsPUSCH-2と特定し、当該目標送信電力をsPUSCH-2とsPUSCH-3の実送信電力、すなわち第1目標送信電力とし、当該実送信電力によってsPUSCH-2とsPUSCH-3を送信する。
【0120】
以上の記載によれば、本開示の実施例において、各期間でTDM伝送が行われる短縮TTIの間では電力が同一になることを保証するよう、各期間内の短縮TTI伝送の電力制御を行うことによって、端末の送信電力が一定に維持することが保証され、短縮TTI伝送の間に新規の過渡期を導入することが避けられる。したがって、本開示の実施例によれば、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にする。
【0121】
なお、上記実施例において、単に4つのシンボルの短縮TTI伝送と2つのシンボルの短縮TTI伝送を例としたが、ほかのシンボルの長さの短縮TTI伝送も同様であり、かつ、1つのサブフレームにおいて、TDMで異なるシンボルの長さの短縮TTI伝送が存在する。例えば、1つ目の短縮TTI伝送は、2つのシンボルの長さであり、2つ目の短縮TTI伝送は、4つのシンボルの長さであり、3つ目の短縮TTI伝送は、7つのシンボルの長さであり、電力制御過程は、上記過程と同様である。
【0122】
なお、本開示の実施例において、単にcomb方式で複数の短縮TTI伝送が同一列のパイロット(DMRS)を共有することをアップリンク伝送のDMRS設計とするが、ほかのアップリンク伝送のDMRS設計が本開示の電力制御に影響を与えない。上記実施例におけるほかの電力割当プライオリティについて、例えばUCIなどの定義方式とチャネルプライオリティの定義方式の実現過程は、類似しているため、繰り返して記載しない。
【0123】
なお、上記の1つのサブフレームでの送信電力の一定を保証することは、データシンボルの送信電力およびパイロットシンボルの送信電力が含まれる。
【0124】
本開示の実施例においてcomb方式でパイロットを伝送するのであれば、同一SC-FDMAシンボルでcomb方式でパイロットの複数の短縮TTI伝送を伝送するが、前記複数の短縮TTI伝送のパイロットの当該SC-FDMAシンボルでの電力合計は、データシンボルとは同一である。すなわち、前記各短縮TTI伝送に対応するパイロットの当該SC-FDMAシンボルの各REでの送信電力は、そのデータの各REでの送信電力PdataRE=P/B(P:1つのSC-FDMAシンボルでのデータの送信電力合計;B:1つのSC-FDMAシンボルでデータが占用するRE数)とは同一であれば、各短縮TTI伝送のパイロットの当該SC-FDMAシンボルでの電力の和は、PdataRE*B/A=P/Aである。Aは、combの数である(すなわち、同一RBまたは12個のREのうち、複数の短縮TTIをサポートすることのできるDMRS(De Modulation Reference Signal)は、異なる周波数領域開始位置、同一の周波数領域マッピング間隔で同一のSC-FDMAシンボルリソースを共有する。)。すなわち、データの1つのSC-FDMAシンボルでの電力合計の1/Aであり、A個の同一送信電力の前記短縮TTI伝送のDMRSの当該SC-FDMAシンボルでの電力の和は、A*1/A*P=Pである。同一SC-FDMAシンボルを共有してDMRSを伝送する短縮TTI伝送の一部にデータ伝送が行われない場合、DMRSを搬送するSC-FDMAシンボルの送信電力は、1つのSC-FDMAシンボルでのデータの送信電力より小さくなる。この場合、伝送が行われる短縮TTI伝送のDMRSの送信電力を高くすることによって、DMRS SC-FDMAシンボルの送信電力が、1つのSC-FDMAシンボルでのデータの送信電力とは同一になることを保証する。
【0125】
非comb方式でDMRSを共有するのであれば、例えば複数の短縮TTI伝送のDMRSがCDMによって同一のSC-FDMAシンボルで伝送されると、前記複数の短縮TTI伝送の各短縮TTI伝送のDMRSは、すべて電力を低くする必要がある。例えばデータ送信電力Pの1/C(C:CDMによって同一SC-FDMAシンボルでパイロットを共有して伝送される短縮TTIの数)までに低くすることによって、複数の短縮TTIのパイロットの同一SC-FDMAシンボルでの電力の和が、データの送信電力とは同一になることを保証する。
【0126】
図10に示す本開示の実施例の短縮TTI伝送の電力制御装置は、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔TTI伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる特定モジュール901と、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することに用いられる送信モジュール902とを含む。
【0127】
ここで、前記処理対象の意味は、前記実施例とは同一である。上述したように、第1目標送信電力の特定方式は、3種類ある。
【0128】
ここで、前記特定モジュール901は、前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第1特定サブモジュールと、前記処理対象内の1つ目の短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することに用いられる第2特定サブモジュールとを含む。
【0129】
ここで、前記特定モジュール901は、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第3特定サブモジュールと、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送の目標送信電力のうちの最大値または最小値または平均値を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力として特定することに用いられる第4特定サブモジュールとを含む。
【0130】
ここで、前記特定モジュール901は、具体的に、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の電力割当プライオリティに基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる。
【0131】
ここで、前記電力割当プライオリティは、チャネルプライオリティ、アップリンク制御情報UCIタイププライオリティ、サービスタイププライオリティのいずれかまたはその組み合わせを含む。この場合、前記特定モジュール901は、具体的に、前記処理対象内の最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送の目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることに用いられる。
【0132】
この場合、同一電力割当プライオリティの短縮TTI伝送が複数存在する場合、前記特定モジュール901は、具体的に、最大または最小電力割当プライオリティの短縮TTI伝送のうち最大目標送信電力を、前記処理対象に対応する第1目標送信電力とすることに用いられる。
【0133】
本開示の実施例において、下記のように電力割当プライオリティを定義する。前記電力割当プライオリティが前記チャネルプライオリティである場合、sPUSCHのプライオリティは、sPUCCHのプライオリティより高く、または、sPUCCHのプライオリティは、sPUSCHのプライオリティより高く、または、帯域幅の大きいチャネルのプライオリティは、帯域幅の小さいチャネルのプライオリティより高い。
【0134】
前記電力割当プライオリティが前記アップリンク制御情報UCIタイププライオリティである場合、UCIを含むチャネルのプライオリティは、UCIを含まないチャネルのプライオリティより高い。ここで、前記UCIを含むチャネルには、アップリンクスケジューリングリクエストSRおよび/または肯定確認/否定確認ACK/NACKを含むチャネルのプライオリティは、周期的チャネル状態情報CSIを含むチャネルのプライオリティより高い。
【0135】
電力割当プライオリティが前記サービスタイププライオリティである場合、サービス品質Qosの高いサービスタイプまたは遅延要求の高いサービスタイプのプライオリティが高い。
【0136】
前記電力割当プライオリティがチャネルプライオリティとUCIタイププライオリティの組み合わせである場合、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い。または、UCIを含むsPUSCHのプライオリティ>UCIを含まないsPUSCHのプライオリティ>sPUCCHのプライオリティであり、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUSCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUSCHのプライオリティより高く、SRおよび/またはACK/NACKを含むsPUCCHのプライオリティは、周期的CSIを含むsPUCCHのプライオリティより高い。
【0137】
本開示の実施例において、前記目標送信電力は、該当する短縮TTI伝送に対応する電力制御パラメータに基づいて特定された送信電力である。複数の短縮TTI伝送が時間領域でオーバーラップしまたは一部オーバーラップする場合、前記目標送信電力は、端末の最大送信電力によって、時間領域でオーバーラップする複数の短縮TTI伝送の目標送信電力を調整した目標送信電力である。または、複数の短縮TTI伝送が周波数領域で同一搬送波または異なる搬送波で周波数分割伝送される場合、前記目標送信電力は、チャネルプライオリティおよび/またはサービスプライオリティに基づいて選択した1つの短縮TTI伝送の目標送信電力である。
【0138】
ここで、前記送信モジュール902は、具体的に、前記処理対象内のすべての短縮TTI伝送に対し、直接前記第1目標送信電力で前記短縮TTI伝送を送信することに用いられる。
【0139】
または、前記送信モジュール902は、前記処理対象内の各短縮TTI伝送の目標送信電力を特定することに用いられる第5特定サブモジュールと、前記各短縮TTI伝送の目標送信電力をそれぞれ前記第1目標送信電力と比較することに用いられる比較サブモジュールと、前記各短縮TTI伝送のうちの任意の第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力とは異なるのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を調整し、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることに用いられる調整サブモジュールと、調整後の前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力で前記第1短縮TTI伝送を送信することに用いられる送信サブモジュールとを含む。
【0140】
前記調整サブモジュールは、具体的に、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より低いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を高く調整し、高く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることと、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力が前記第1目標送信電力より高いのであれば、前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力を低く調整し、低く調整された前記第1短縮TTI伝送の目標送信電力と前記第1目標送信電力とを等しくすることに用いられる。
【0141】
前記サブフレームでの処理対象は、前記サブフレーム内の任意の期間である。
図11に示すように、前記装置は、前記サブフレームに含まれる複数の短縮TTI伝送には、時間的に連続する短縮TTI伝送が存在するかを特定することに用いられる判断モジュール903と、前記サブフレームには、時間的に連続しない短縮TTI伝送が存在する場合、前記サブフレームを少なくとも2つの期間に区分することに用いられる区分モジュール904とをさらに含む。各期間に1つまたは複数の短縮TTI伝送が含まれ、前記期間に複数の短縮TTI伝送が含まれる場合、前記期間に含まれる複数の短縮TTI伝送が時間的に連続する。
【0142】
図12に示すように、前記装置は、電力調整方式を指示することに用いられる配置情報を受信することに用いられる受信モジュール905をさらに含む。前記特定モジュール901は、具体的に、前記電力調整方式を指示することに用いられる配置情報に基づいて、前記処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる。
【0143】
本開示の実施例において、前記短縮TTI伝送は、sPUSCHおよび/またはsPUCCHおよび/またはサウンディング参照信号SRSを含む。
【0144】
本開示に記載した装置の動作原理は、前記方法実施例の記載を参照されたく、かつ当該装置が端末に位置する。
【0145】
以上の記載によれば、本開示の実施例において、処理対象でTDM伝送が行われる短縮TTIの間では電力が同一になることを保証するよう、サブフレームでの処理対象に対応する短縮TTI伝送の電力制御を行うことによって、処理対象では端末の送信電力が一定に維持することが保証され、短縮TTI伝送の間に新規の過渡期を導入することが避けられる。したがって、本開示の実施例によれば、従来の3GPP 36.101プロトコルで定義されている時間テンプレートで動作して電力測定を可能にする。
【0146】
本開示の実施例のデータ処理装置は、プロセッサと、バスインタフェースを介して前記プロセッサに接続され、前記プロセッサによる操作実行に用いられるプログラムとデータを記憶することに用いられるメモリとを含む。プロセッサは、前記メモリに格納されているプログラムとデータを呼び出して実行すると、下記の機能モジュールまたはユニットを実現する。特定モジュールは、1つのサブフレームに複数の短縮伝送時間間隔TTI伝送が含まれる場合、前記サブフレームでの処理対象に対応する第1目標送信電力を特定することに用いられる。送信モジュールは、前記処理対象に対応する第1目標送信電力に基づいて、前記処理対象内の短縮TTI伝送を送信することに用いられる。
【0147】
なお、本開示の実施例の装置は、上記の方法実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法を実現することのできる装置である。したがって、上記の方法実施例の短縮TTI伝送の電力制御方法のすべての実施例は、当該実施例に適用することができ、かつ同一または類似なメリットを有することもできる。
【0148】
本願で提供されるいくつかの実施例において、開示された方法および装置は、他の方式で実施され得ることを理解されたい。以上記載した装置実施例は、単に例示的なものである。例えば、記載したユニットの区分は、単に論理機能の区分であり、実際に実現する際に別の区分方式がある。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、組み合わせてもよく、別のシステムに一体化されてもよく、または、一部の特徴は、無視されてもよく、または実行されなくてもよい。また、示されておりまたは議論されている各配置部分の相互間の結合や直接結合や通信接続は、インタフェース、装置またはユニットを介した間接結合や通信接続であってもよく、電気的、機械的、または他の形式であってもよい。
【0149】
また、本開示の各実施例における各機能的ユニットは、全て1つの処理ユニットに一体化されていてもよいし、別々に1つのユニットとしてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。上述した一体化ユニットは、ハードウェアの形態、またはハードウェアとソフトウェア機能ユニットの形態で実施することができる。
【0150】
上述したソフトウェア機能ユニットの形態で実施される一体化ユニットは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは、記憶媒体に記憶され、本開示の各実施例の送受信方法のステップの一部をコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置であってもよい)に実行させるいくつかの指令を含む。前記の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる様々な媒体を含む。
【0151】
以上記載されたのは、本開示の好適な実施形態である。なお、当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。