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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】高性能、高影響のブルームアコード
(51)【国際特許分類】
   C11B 9/00 20060101AFI20220510BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220510BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20220510BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20220510BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20220510BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220510BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20220510BHJP
   C11D 3/48 20060101ALI20220510BHJP
   D06M 23/12 20060101ALI20220510BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
C11B9/00 X
A61K8/37
A61Q5/02
A61Q5/12
A61Q19/10
A61K8/49
C11D3/50
C11D3/48
D06M23/12
A61L9/01 Q
C11B9/00 B
C11B9/00 W
C11B9/00 S
C11B9/00 C
C11B9/00 K
C11B9/00 L
C11B9/00 M
C11B9/00 N
C11B9/00 D
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019520083
(86)(22)【出願日】2017-10-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-09
(86)【国際出願番号】 US2017056767
(87)【国際公開番号】W WO2018071897
(87)【国際公開日】2018-04-19
【審査請求日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】62/408,350
(32)【優先日】2016-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502451731
【氏名又は名称】インターナショナル フレーバーズ アンド フラグランシズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】テイシェイラ,ミゲル エー.
(72)【発明者】
【氏名】海野 政勝
(72)【発明者】
【氏名】ヘルウェグ,ヘンドリック
(72)【発明者】
【氏名】カイ,レイ メン
(72)【発明者】
【氏名】シン,チョン チョル
【審査官】井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-227443(JP,A)
【文献】特開2007-300963(JP,A)
【文献】特表2006-513815(JP,A)
【文献】特開2002-205932(JP,A)
【文献】特表2008-517051(JP,A)
【文献】特開2009-280532(JP,A)
【文献】特開2015-098541(JP,A)
【文献】国際公開第2008/090397(WO,A1)
【文献】特表2015-501311(JP,A)
【文献】特開2014-237761(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0056185(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11B 1/00-15/00
C11C 1/00- 5/02
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-99/00
C11D 1/00-19/00
A61L 9/00- 9/22
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
FSTA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)少なくとも7重量%のクラス1芳香成分、および
(ii)5~93重量%の1種もしくは複数のクラス2芳香成分を含む芳香アコードであって、
前記クラス1芳香成分のそれぞれは、8.5cm/秒もしくはそれよりも多い実験速度を有し、下記表1に示される成分から選択され、
前記クラス2芳香成分のそれぞれは、8.5cm/秒未満および5cm/秒超の実験速度を有し、下記表2に示される成分から選択され、
前記実験速度は、芳香が移動する距離(60cm)を、室温(25℃)にて2リットルの水、および嗅覚的有効量の芳香成分(0.005~0.1重量%)を含有する10gのモデル粉末洗剤を穏やかに撹拌しながら混合したときからの、60cmの距離で測定する芳香成分の嗅覚的検出のために必要とされる時間で除すことにより得られる値であり、
少なくとも5種の前記クラス1芳香成分を含む、芳香アコード。
【表1-1】

【表1-2】

【表2-1】

【表2-2】

【表2-3】

【表2-4】
【請求項2】
前記クラス1芳香成分のそれぞれが、5000ジュール超の運動エネルギーを有し、前記クラス2芳香成分のそれぞれが、1400~5000ジュールの運動エネルギーを有する、請求項1に記載の芳香アコード。
【請求項3】
1種もしくは複数の悪臭中和剤、または1種もしくは複数の抗菌剤をさらに含む、請求項1または2に記載の芳香アコード。
【請求項4】
1種もしくは複数のクラス3芳香成分をさらに含み、前記クラス3芳香成分のそれぞれは、5cm/秒もしくはそれ未満の実験速度を有し、
前記実験速度は、芳香が移動する距離(60cm)を、室温(25℃)にて2リットルの水、および嗅覚的有効量の芳香成分(0.005~0.1重量%)を含有する10gのモデル粉末洗剤を穏やかに撹拌しながら混合したときからの、60cmの距離で測定する芳香成分の嗅覚的検出のために必要とされる時間で除すことにより得られる値であり、
前記クラス1芳香成分、前記クラス2芳香成分、および前記クラス3芳香成分の合計が、100%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の芳香アコード。
【請求項5】
前記クラス3芳香成分は、4,7-メタノ-1H-インデノール、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-、アセテート、1-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル-2-ブテン-1-オン、trisamberおよびald c-12MNAからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項4に記載の芳香アコード。
【請求項6】
精油をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の芳香アコード。
【請求項7】
少なくとも8重量%の2種以上のクラス1芳香成分を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の芳香アコード。
【請求項8】
5~70重量%の前記クラス2芳香成分を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の芳香アコード。
【請求項9】
20~100重量%の前記クラス1およびクラス2芳香成分を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の芳香アコード。
【請求項10】
少なくとも0.5の芳香強度インデックスを有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の芳香アコード。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の芳香アコードを含む、送達システム。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか1項に記載の芳香アコードを含む、消費者製品。
【請求項13】
前記芳香アコードが、前記消費者製品の0.005~10重量%のレベルで添加される、請求項12に記載の消費者製品。
【請求項14】
前記消費者製品が、シャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアリンス、ヘアリフレッシャー、ヘア固定助剤またはスタイリング助剤、ヘアブリーチ、ヘアダイまたは着色剤、バー石鹸、ボディー洗浄液、化粧用調製物、汎用クリーナー、浴室用クリーナー、床用クリーナー、窓用クリーナー、トイレットペーパー、ペーパータオル、使い捨てウェットティッシュ、おむつ皮膚炎用クリームまたはバーム、ベビーパウダー、おむつ、よだれ掛け、赤ちゃん用ウェットティッシュ、口腔ケア製品、練り歯磨き、口腔リンス、歯の漂白剤、義歯接着剤、ハンド殺菌剤、抗炎症性バーム、抗炎症性軟膏剤、抗炎症性スプレー、ヘルスケア道具、デンタルフロス、歯ブラシ、タンポン、女性用ナプキン、パーソナルケア製品、日焼け止め剤ローション、日焼け止め剤スプレー、ワックスをベースとする脱臭剤、グリコールタイプの脱臭剤、石鹸タイプの脱臭剤、フェイシャルローション、ボディーローション、ハンドローション、ボディーパウダー、ひげそりクリーム、バスソーク、角質除去スクラブ、フットクリーム、化粧紙、クレンジングウェットティッシュ、ファブリックケア製品、ファブリック柔軟剤、ファブリックリフレッシャー、アイロンかけ用水、液体洗濯用洗剤、洗濯用粉末洗剤、液体皿用洗剤、自動皿用洗剤、単位用量錠剤またはカプセル剤、香りブースター、乾燥機用シート状仕上げ剤、きめ細かい芳香、固体香料、オードパルファム、パルファム、オーデコロン、アルコール非含有香料、香料パウダー、香料ワックス、香料エマルジョン、粉末ファンデーション、液体ファンデーション、アイシャドウ、リップスティックまたはリップクリーム、オードトワレ製品、脱臭剤、じゅうたん用消臭剤、ロウソク、部屋用消臭剤、消毒剤、ブリーチ、エアゾール制汗剤、スティック制汗剤、ロールオン制汗剤、エマルジョンスプレー制汗剤、クリアエマルジョンスティック制汗剤、ソフト固体制汗剤、エマルジョンロールオン制汗剤、クリアエマルジョンスティック制汗剤、不透明エマルジョンスティック制汗剤、クリアゲル制汗剤、クリアスティック脱臭剤、スプレー脱臭剤、香料ゲル、香料エマルジョン、香料クリーム、香料油、ワックス、ヘア香料、布用香料、脱臭剤香料、フォーミングバス、バスオイル、バスソルト、バスサシェ、浴用硼砂、バスタブレット、香料ジュエル、香料を付けたポリマー、あるいはデジタル装置のための芳香組成物である、請求項12または13に記載の消費者製品。
【請求項15】
前記芳香アコードが、前記消費者製品の0.01~0.5重量%のレベルで添加され、前記消費者製品が、シャンプー、ヘアコンディショナー、バー石鹸、ボディー洗浄液、汎用クリーナー、ファブリックコンディショナー、液体洗濯用洗剤、または洗濯用粉末洗剤である、請求項12~14のいずれか1項に記載の消費者製品。
【請求項16】
5重量%もしくはそれよりも多い請求項1~10のいずれか1項に記載の芳香アコードを含む、芳香組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書中にその内容の全体が組み込まれている2016年10月14日に出願された米国特許出願第62/408,350号明細書に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
全ての公知の芳香組成物は、芳香化学物質と、適用可能な場合、単一の芳香成分または精油から生じさせることができない特定の嗅覚による臭気を生じさせるために使用される他のタイプの原料との特定の組合せである少なくとも1種の芳香アコードを含む。
【0003】
芳香組成物は種々の消費者製品において使用され、不快なベースまたは悪臭をマスクすること、心地良い嗅覚の美的利点を提供すること、消費者のフィーリング(例えば、幸福、刺激、リラクゼーションなど)を誘発すること、ならびに製品の性状および機能のシグナル(例えば、新鮮さ、清浄度など)を暗示することの範囲に及ぶいくつかの利点を与える。
【0004】
消費者の利益をもたらす、優れたまたは増進された特性を有する特定の製品用途に適した芳香アコードおよび芳香組成物を設計する試みが行われてきた。それらの物理的、化学的、生物学的または知覚特性に基づいたこれらの芳香成分の選択について教示している多数の公開資料が存在する。例えば、国際公開第1999/065458号パンフレットは、沸点、分配係数(ClogP)および測定された臭気検出閾値の組合せに基づいた高影響のアコードへと配合される芳香成分の2つのカテゴリーを定義している。これらのアコードは、デンプン中に任意選択でカプセル化され、水に分散されたとき洗剤粉末からの芳香のブーストを実現することができる。米国特許第9,222,055号明細書は、75%~100%の、760mmHgの圧力にて100℃~300℃の沸点、70原子質量単位~175原子質量単位の範囲内の分子量、および0~4のClogP値を有する少なくとも2種の重要な芳香成分を含む高強度の芳香を提供している。米国特許出願公開第2005/0003975号明細書はまた、沸点、計算したCLogP、および臭気検出閾値によって分類される高影響のアコード香料成分から構成される香料組成物を開示している。欧州特許第196454号明細書は、アレルギー反応を低減させる消費者製品中に使用するための芳香組成物について記載している。国際公開第1997/034987号パンフレットは、自動食器洗い機用洗剤組成物中で使用するためのブルーミング香料組成物を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の多くの試みに関わらず、高性能および高影響のブルーム芳香アコードを設計することが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、(i)少なくとも7重量%(例えば、7~95重量%)のクラス1芳香成分、(ii)5~95重量%(例えば、5~80重量%、10~80重量%、および10~70重量%)のクラス2芳香成分、ならびに(iii)0~80重量%のクラス3芳香成分を含有する、消費者製品(例えば、ファブリックケア製品)中で使用するための高強度のブルーム芳香アコードを提供し、ここで、クラス1芳香成分のそれぞれは、8.5cm/秒もしくはそれよりも多い実験速度を有し、クラス2芳香成分のそれぞれは、8.5cm/秒未満および5cm/秒超の実験速度を有し、クラス3芳香成分のそれぞれは、5cm/秒もしくはそれ未満の実験速度を有する。
【0007】
一部の実施形態では、高強度のブルーム芳香アコードは、悪臭を中和するのに有効な量で悪臭中和剤をさらに含有する。他の実施形態では、高強度のブルーム芳香アコードは、クラス1、2、および3成分から選択される成分以外の成分を含有しない。すなわち、クラス1芳香成分、クラス2芳香成分、およびクラス3芳香成分の合計は、100%である。
【0008】
典型的には、芳香アコードは、少なくとも2(例えば、少なくとも3、少なくとも5および少なくとも7)種のクラス1芳香成分を含む。
【0009】
一部の実施形態では、芳香アコードは、20~100重量%のクラス1およびクラス2芳香成分を含有する。
【0010】
本発明の別の態様は、1種もしくは複数の上記の芳香アコードを含む送達システムに関する。
【0011】
また本発明の範囲内であるのは、ブルーム芳香組成物の重量によって、5%もしくはそれよりも多い(例えば、6%もしくはそれよりも多い、7%もしくはそれよりも多い、10%もしくはそれよりも多い、および20%もしくはそれよりも多い)上記の任意の芳香アコードを含有するブルーム芳香組成物である。これらの芳香組成物は典型的には、少なくとも3%(例えば、少なくとも4%、少なくとも5%、および少なくとも7%)のクラス1成分の2つ以上を含有する。本発明のブルーム芳香アコードは、芳香組成物の性能(例えば、ブルームスピードおよび芳香強度)を予想外に改善させる。
【0012】
また本発明の範囲内であるのは、好ましくは、消費者製品の0.05~20重量%のレベルで、1種もしくは複数の本発明の芳香アコードを含む消費者製品に関する。消費者製品の例は、シャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアリンス、ヘアリフレッシャー、ヘア固定助剤またはスタイリング助剤、ヘアブリーチ、ヘアダイまたは着色剤、石鹸、例えば、バー石鹸、ボディー洗浄液、化粧用調製物、汎用クリーナー、浴室用クリーナー、床用クリーナー、窓用クリーナー、トイレットペーパー、ペーパータオル、使い捨てウェットティッシュ、おむつ皮膚炎用クリームまたはバーム、ベビーパウダー、おむつ、よだれ掛け、赤ちゃん用ウェットティッシュ、口腔ケア製品、練り歯磨き、口腔リンス、歯の漂白剤、義歯接着剤、ハンド殺菌剤、抗炎症性バーム、抗炎症性軟膏剤、抗炎症性スプレー、ブリーチ、ヘルスケア道具、デンタルフロス、歯ブラシ、タンポン、女性用ナプキン、パーソナルケア製品、日焼け止め剤ローション、日焼け止め剤スプレー、ワックスをベースとする脱臭剤、グリコールタイプの脱臭剤、石鹸タイプの脱臭剤、フェイシャルローション、ボディーローション、ハンドローション、ボディーパウダー、ひげそりクリーム、バスソーク、角質除去スクラブ、フットクリーム、化粧紙、クレンジングウェットティッシュ、ファブリックケア製品、ファブリック柔軟剤、ファブリックリフレッシャー、アイロンかけ用水、液体洗濯用洗剤、洗濯用粉末洗剤、液体皿用洗剤、自動皿用洗剤、単位用量錠剤またはカプセル剤、香りブースター、乾燥機用シート状仕上げ剤、きめ細かい芳香、固体香料、粉末ファンデーション、液体ファンデーション、アイシャドウ、リップスティックまたはリップクリーム、オードトワレ製品、脱臭剤、じゅうたん用消臭剤、ロウソク、部屋用消臭剤、消毒剤、エアゾール制汗剤、スティック制汗剤、ロールオン制汗剤、エマルジョンスプレー制汗剤、クリアエマルジョンスティック制汗剤、ソフト固体制汗剤、エマルジョンロールオン制汗剤、クリアエマルジョンスティック制汗剤、不透明エマルジョンスティック制汗剤、クリアゲル制汗剤、クリアスティック脱臭剤、スプレー脱臭剤、香料ゲル、香料エマルジョン、香料クリーム、香料油、ワックス、ヘア香料、布用香料、脱臭剤香料、フォーミングバス、バスオイル、バスソルト、バスサシェ、浴用硼砂、バスタブレット、香料ジュエル、芳香付けしたポリマー、およびデジタル装置のための芳香組成物を含む。
【0013】
本発明の1つもしくは複数の実施形態の詳細を、下記の記載内容において示す。本発明の他の特徴、目的、および利点は、記載内容および特許請求の範囲から明らかである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
クリーニング製品、例えば、粉末洗剤を水中に注ぐとき、泡立ちが始まり、それが蒸散するにつれ消費者は芳香を経験し始める。通常のブルーム分析は、この段階に焦点を合わせない。
【0015】
出願人は、高い実験速度(拡散スピードの指標)を有する芳香成分が泡立ち段階およびブルーム段階において芳香アコードの性能を予想外に増加させることを見出してきた。したがって、芳香成分を、それらの実験速度について個々に試験し、3つのクラスに分けた。
【0016】
クラス1芳香成分のそれぞれは、8.5cm/秒もしくはそれよりも多い実験速度を有する。これらの芳香成分のそれぞれは典型的には、(i)炭素原子、水素原子、酸素原子、および窒素原子からなる群から選択される少なくとも8個の原子;(ii)アルデヒド(-CHO)、ヒドロキシル(-OH)、オレフィン(C=C)、エーテル(-O-)、エステル(-C(O)O-)、フェニル、フラニル、およびピラジニル基からなる群から選択される官能基;(iii)室温にて0.0003~20mmHg(例えば、0.003~7mmHg)の蒸気圧;(iv)100~280原子質量単位(例えば、100原子質量単位および200原子質量単位)の範囲内の分子量;ならびに(v)1~5.5(例えば、1.5~4.5)のlogP値を有する。他の適切な官能基は、ケトン(R-CO-R)、芳香族、例えば、第二級芳香族アミン(Ar-NH-R)、カルボン酸(R-COOH)、ラクトンおよびエポキシド官能基を含む。特定の実施形態では、官能基は、アルデヒド、芳香族またはエステル官能基である。Poling,et al.(2000)The Properties of Gases and Liquids,5th Edition,McGraw-Hillを参照されたい。また、米国特許第6,143,707号明細書、米国特許第6,601,789号明細書、米国特許出願公開第2004/0138078号明細書、および欧州特許第0888440号明細書または芳香成分の一般的物理的特性に関するさらなる詳細を参照されたい。
【0017】
クラス2芳香成分のそれぞれは、8.5cm/秒未満および5cm/秒超の実験速度を有する。クラス3芳香成分のそれぞれは、5cm/秒もしくはそれ未満の実験速度を有する。
【0018】
実験速度は、芳香が移動する距離(60cm)を拡散スピードで除したものとして計算する。用語「拡散スピード」は、室温(すなわち、25℃)にて2リットルの水、および嗅覚的有効量の芳香成分(0.005~0.1重量%で添加する)を含有する10gのモデル粉末洗剤を穏やかに撹拌しながら混合したときからの、60cmの距離で測定する芳香成分の嗅覚的検出のために必要とされる時間を指す。モデル粉末洗剤は、測定される芳香成分以外の任意の他の芳香を含有しない。
【0019】
実験速度は、泡立ち段階においてどのように芳香成分が機能するかの指標を提供し、ファブリックケア製品、パーソナルケア製品、およびハウスケア製品を含めた消費者製品についてのブルーミング技術のガイドラインを作製した。実験速度は、どれだけ速く芳香成分が水から蒸散し、鼻へと移動するかを測定する。芳香成分のいくつかの物理的特性は、拡散スピード、例えば、蒸気圧、分子量、LogPなどに対して影響を有する。
【0020】
予想外に、成分レベル、アコードレベルおよび総製品配合物レベルでの性能は、従前の成分性能研究と、または公知の精神化学的-物理化学的特性およびこれらの間の関係との相関関係を有さない。むしろ、芳香成分の拡散スピードは、芳香強度および部屋いっぱいに広がる適応力に関して消費者製品の性能に対して直接の影響を有する。
【0021】
用語「部屋いっぱいに広がる適応力」は、25℃にて穏やかに撹拌しながら、2リットルの水と、嗅覚的有効量の芳香成分(モデル粉末洗剤の0.005~0.1重量%で添加する)を含有する10gのモデル粉末洗剤とを混合した時の10分後の芳香強度を指す。
【0022】
したがって、本発明は、増進された拡散スピード、芳香強度およびブルーム/部屋いっぱいに広がること、増加した悪臭のカバー/低減、新鮮および清浄な芳香感覚性状、優れた衛生および増加した持続可能性を有する、消費者製品中で使用するための高強度のブルーム芳香アコードを提供する。
【0023】
当技術分野で通常であるように、「芳香アコード」は、2種以上の芳香原料または芳香成分の混合物またはブレンドを指す。化合物、例えば、アルデヒド、ケトンおよびエステルを含めて多種多様の化学物質が、芳香成分として当技術分野において公知である。より一般に、様々な化学物質構成要素の複合混合物から構成される天然の植物および動物の油および浸出液は、芳香成分としての使用について公知である。この点において、本明細書において芳香成分は、単一の化学物質から構成されるそれらの組成物において相対的に単純であり得るか、または全てが任意の所望の臭気を実現するように選択された、天然および合成の化学物質構成要素の高度に洗練された複合混合物を含むことができる。
【0024】
一部の実施形態では、本発明の芳香アコードは、少なくとも2(例えば、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、および少なくとも7)種のクラス1芳香成分から構成される。他の実施形態では、芳香アコードは、クラス1および2芳香成分から選択される少なくとも10種の芳香成分、例えば、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、少なくとも40種、少なくとも45種、および/または少なくとも50種のクラス1および2芳香成分を含む。芳香アコードを作り上げる芳香原料が多いほど、芳香アコードはより複雑であると考えられる。例えば、より単純な芳香アコードは、相対的に少数の芳香原料、例えば、10種未満、8種未満、および/または5種未満の芳香原料を含む。対照的に、より複雑な芳香アコードは、相対的により多数の芳香原料、例えば、少なくとも25種、少なくとも30種、および/または少なくとも40種もしくはそれよりも多い芳香原料を含む。
【0025】
「未希釈」または「未希釈油」は、外来性の物体を含有しない芳香アコードを指す。未希釈芳香アコードは、芳香成分のみを含み、カプセル化されておらず、かつ/または芳香成分の放出における遅延をもたらす他の化合物と結合していない。ある特定の実施形態では、芳香アコードは、「未希釈芳香アコード」である。
【0026】
芳香アコードの「ブルーム」は、使用中の製品の溶解によって体験する、芳香強度および容積における増大を指す。これは、香料の即座の「バースト」、または拡散性の長期的なブルームであり得る。本発明によると、「ブルーム」は、実験速度、臭気性能(例えば、泡立ち相の開始の25秒後の芳香強度)、および/または部屋いっぱいに広がる能力(例えば、泡立ち相の開始の10分後の密封したブースにおける芳香強度)によってアセスメントすることができる。「高強度のブルーム」を有する芳香アコードは、8.5cm/秒もしくはそれよりも多い実験速度、0~5の感覚スケールにおいて少なくとも2.5の臭気性能、および/または少なくとも2.5の部屋いっぱいに広がる能力を有し、ここで、0は、臭いがないことを示し、5は、非常に強い臭いを示す。
【0027】
本発明の芳香アコードは典型的には、少なくとも0.1(例えば、少なくとも0.5、少なくとも1、0.1~5、0.2~4、0.5~3、および1.5)のブルーム芳香強度インデックスを有する。ブルーム芳香強度インデックスは、(i)芳香アコードまたは成分の感覚強度スコアと、(ii)標準物質としてアリルアミルグリコレート(AAG)の感覚強度スコアとの間の比である。AAGの感覚強度スコアは、AAGが適当な溶媒(例えば、フタル酸ジエチル)に0.015%の濃度で溶解しているとき、官能検査パネラーによって評価される0~100の範囲でスケール化される。芳香アコードまたは成分はまた、0.015%の濃度で同じパネルによって評価される。5のスコアは、芳香または成分が中くらいの臭いを有することを意味する。15のスコアは、芳香または成分が中くらいの臭いを有することを示す。35のスコアは、強い臭いを示す。
【0028】
ブルーム芳香強度スコアは、下記のように評価する。評価の開始の前に、容積空間において飽和させ、平衡濃度に達するのに十分な時間を与えるために1枚の洗浄したタオルを小さなブース中に置く。パネルは、部屋いっぱいに広がることについて窓からの強度を評価する。AAGを標準物質として評価する。次いで、ブルーム芳香強度インデックスは、芳香アコードまたは成分の感覚強度スコア/AAGの感覚強度スコアとして計算する。
【0029】
クラス1およびクラス2成分のそれぞれは、少なくとも0.1(例えば、少なくとも0.2、少なくとも0.5、0.1~5、0.2~4、および0.5~3)のブルーム芳香強度を有する。
【0030】
芳香成分、標準物質、アコード、芳香組成物、および消費者製品のそれぞれを、上記のように評価することができ、芳香強度インデックスを計算するための0~100のスケールに規準化することができる異なるスケールを使用した当技術分野において周知のプロトコルに従って、また評価することができる。
【0031】
各クラス1成分は典型的には、5000ジュール超(例えば、5001~50000ジュールおよび5500~25000ジュール)の運動エネルギーを有する。各クラス2成分は、1400~5000ジュールの運動エネルギーを有する。
【0032】
分子の運動エネルギー(KE)を、下記の等式によってその質量および速度を使用して計算する:KE=1/2×質量×速度。速度は、その分子が無視できる空間を占有し、かつ相互作用を有さず、したがって、気体法則に正確に従う、理想気体中を移動する分子のスピードである。運動学的理論は、気体状態の全ての分子が理想的に挙動し、これは空気中に高度に希釈されている芳香分子について妥当と思われることを想定する。任意の理論に束縛されるものではないが、高い運動エネルギーを有する芳香分子は、消費者製品中で使用されるとき、容易に蒸散し、高スピードで移動し、鼻に達することができる。
【0033】
芳香成分の蒸気圧は、マノメーターを使用して容易に測定することができるか、または参照プログラムEPIスイートv4.00、2000~2008米国環境保護庁によって計算することができる。クラス1芳香成分は、室温にて0.0002mmHg~20mmHgの蒸気圧を有することができ、蒸気圧の下限は、0.0002mmHg、0.0005mmHg、0.001mmHg、または0.005mmHgであり得、量の上限は、室温(すなわち、25℃)にて20mmHg、15mmHg、10mmHg、15mmHg、10mmHg、8mmHg、および7mmHgであり得る。多数の芳香成分についての蒸気圧データは、文献において利用可能である。例えば、Yaws’Handbook of Thermodynamic and Physical Properties of Chemical Compounds(Norwich,NY,2003)を参照されたい。
【0034】
クラス1または2芳香成分の分子量は変化することができるが、好ましくは、100~280ダルトンの範囲内であり、分子量の下限は、100ダルトン、110ダルトン、120ダルトン、130ダルトン、140ダルトン、150ダルトン、160ダルトン、170ダルトン、180ダルトンまたは190ダルトンであり得、分子量の上限は、280ダルトン、270ダルトン、260ダルトン、250ダルトン、240ダルトン、230ダルトン、220ダルトン、210ダルトン、または200ダルトンであり得る。一部の実施形態では、クラス1または2芳香成分のそれぞれは、120~200ダルトンの範囲内の分子量を有する。
【0035】
材料のオクタノール-水分配係数(P)、すなわち、オクタノールおよび水中の材料の平衡濃度の比は、文献において疎水性および水溶解性の尺度として周知である(Leo,et al.(1971)Chem.Rev.71:526~616;Hansch,et al.(1968)J.Org.Chem. 33:347~350を参照されたい)。高い分配係数値は、底10に対するそれらの対数、logPの形態でより好都合に示される。logP値を実験的に、すなわち、直接的に測定することができ、かつ測定したlogPデータが多くの香料について利用可能である一方、logP値は、数学アルゴリズムを使用して最も好都合に計算されるか、または概ね推定される。商業的に入手可能であるか、かつ/または文献(例えば、Leo(1993)Chem.Rev.93(4):1281~1306を参照されたい)に記載されている、いくつかの認識されている計算または推定方法が存在する。一般に、これらのモデルは高度に相関するが、(0.5log単位までもしくはそれよりも多い単位だけ)絶対項において異なる、特定の材料についてのlogP値を生じさせ得る。多くの芳香成分のlogP値が報告されてきた。例えば、Daylight Chemical Information Systems,Inc.(Irvine、CA)から入手可能なPomona92データベースは、オリジナル文献への引用と共に、多くを含有する。本発明の芳香アコードによると、クラス1または2芳香成分のlogP値は、少なくとも1.5単位である。さらに具体的には、クラス1または2芳香成分のlogP値は、1.5~5.5単位であり、下限は、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2であり得、上限は、5.5、5、4.8、4.6、4.5、または4.4であり得る。一部の実施形態では、クラス1芳香成分のそれぞれは、1.5~5.5、またはより好ましくは、1.7~4.4のlogP値を有する。
【0036】
本明細書に記載のように、芳香アコードは、それらの実験速度、拡散スピード、臭気性能、および/または部屋いっぱいに広がる能力に基づいて高影響のブルームを有することが見出された。一部の実施形態では、本発明の芳香アコードは、60cmの源からの距離での嗅覚的検出の時間によって決定するように、7秒もしくはそれ未満の拡散スピードを伴う、1種もしくは複数(例えば、少なくとも4種、少なくとも5種、および少なくとも6種)のクラス1芳香成分を有する。さらに、芳香アコードは、7秒超および12秒未満の拡散スピードを伴う、1種もしくは複数(例えば、少なくとも4種、少なくとも5種、および少なくとも6種)のクラス2芳香成分を有することができる。したがって、本発明の芳香アコードは、0~12秒(例えば、0~8秒、0~6秒、および0~5秒)の拡散スピードを有し、下限は、約0秒、0.5秒、1秒、1.5秒、2秒、2.5秒、3秒、3.5秒または4秒であり得、上限は、約12秒、11秒、10秒、9秒、8秒、7.5秒、7秒、6.5秒または6秒であり得る。
【0037】
クラス1芳香成分の非限定的例、およびそれらのそれぞれの特徴を、表1において提供する。
【0038】
【表1-1】
【0039】
【表1-2】
【0040】
クラス2芳香成分の非限定的例、およびそれらのそれぞれの特徴を、表2において提供する。
【0041】
【表2-1】
【0042】
【表2-2】
【0043】
【表2-3】
【0044】
【表2-4】
【0045】
表1および2において列挙する芳香成分は、商業的源、例えば、IFF(New York、NY)、Givaudan Fragrances Corp.(East Hanover、NJ)、Symrise(Branchburg、NJ)、およびFirmenich(Princeton、NJ)から容易に入手可能である。
【0046】
クラス1芳香成分、すなわち、芳香アコードの構成要素(i)の総量は、芳香アコードの重量によって、少なくとも7%(例えば、少なくとも8%、少なくとも9%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、7~95%、7~75%、および8~75%)を構成し、下限は、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%または35重量%であり得、上限は、100重量%、95重量%、90重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%または40重量%であり得る。
【0047】
クラス2芳香成分、すなわち、芳香アコードの構成要素(ii)の総量は、芳香アコードの重量によって、少なくとも5%(例えば、5~95%、5~90%、5~85%、5~80%、および5~70%)を構成し、下限は、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%または35重量%であり得、上限は、95重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%、55重量%、50重量%、45重量%または40重量%であり得る。
【0048】
構成要素(i)が、複数種のクラス1芳香成分から構成されるとき、各クラス1芳香成分は、構成要素(i)の重量に基づいて、0.02~99%(例えば、0.02~90%、0.02~80%、0.02~70%、0.02~50%、0.02~40%、0.02~30%、0.02~20%、および0.02~10%)のレベルで存在することができる。一部の実施形態では、クラス1芳香成分のそれぞれは、芳香アコードの重量によって、40%未満(例えば、20%未満、12%未満)、0.0001~10%、および0.001~5%を構成する。
【0049】
同様に、構成要素(ii)が、複数種のクラス2芳香成分から構成されるとき、各クラス2芳香成分は、構成要素(ii)の重量によって、0.01~99%(例えば、0.02~90%、0.02~80%、0.02~70%、0.02~50%、0.02~40%、0.02~30%、0.02~20%、および0.02~10%)のレベルで存在することができる。一部の実施形態では、クラス2芳香成分のそれぞれは、芳香アコードの重量によって、40%未満(例えば、30%未満、20%未満、12%未満)、0.0001~10%、および0.001~5%を構成する。
【0050】
構成要素(i)および(ii)に加えて、芳香アコードは、0~80重量%のクラス3芳香成分を任意選択で含み得、下限は、0、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%または50重量%であり得、上限は、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%または55重量%であり得る。
【0051】
さらに、精油を、0~30重量%(例えば、0~20重量%および0~15重量%)の量で芳香アコード中に含むことができる。適切な精油発明の例には、これらに限定されないが、動物の芳香、例えば、ジャコウ油、シベット、カストリウム、およびアンバーグリス;ならびに植物の芳香、例えば、ナツメグエキストラクト、カルダモンエキストラクト、ショウキョウエキストラクト、シナモンエキストラクト、パリョリ油、ゼラニウム油、オレンジ油、マンダリン油、橙花エキストラクト、シダーウッド、ベチバー、ラバンジン、イランエキストラクト、チュベローズエキストラクト、ビャクダン油、ベルガモット油、ローズマリー油、スペアミント油、ハッカ油、レモン油、ラベンダー油、シトロネラ油、カモミール油(ジャーマン、マロック、またはローマン)、チョウジ油、セージ油、ネロリ油、ラダナム油、ユーカリ油、バーベナ油、ミモザエキストラクト、スイセンエキストラクト、ニンジン種子エキストラクト、ジャスミンエキストラクト、ウイキョウエキストラクト、ヒソップエキストラクト、杜松エキストラクト、レモングラスエキストラクト、オリバナムエキストラクト、ローズエキストラクト、ローズマリーエキストラクト、テンジクアオイエキストラクト、およびこれらの混合物が含まれる。
【0052】
芳香アコードは典型的には、(i)10~75%のトップノート(例えば、15~70%および20~65%)、(ii)10~75%のミドルノート(例えば、15~70%、20~65%、および25~65%)、ならびに(iii)1~20のベースノート(例えば、1.5~15%および2~10%)を含有する。
【0053】
本発明の芳香アコードはまた、芳香アコードの全重量に対して0~93重量%の量で、1種もしくは複数の無臭の溶媒または酸化阻害剤、またはこれらの混合物を含み得、下限は、0重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%または50重量%であり得、上限は、93重量%、90重量%、85重量%、80重量%、75重量%、70重量%、65重量%、60重量%または55重量%であり得る。
【0054】
芳香アコードを調製するのに有用な成分(クラス1、2および3の成分、ならびに他のアジュバント)の例は、下記を含む。
i)炭化水素、例えば、3-カレン、α-ピネン、β-ピネン、α-テルピネン、γ-テルピネン、p-シメン、ビサボレン、カンフェン、カリオフィレン、セドレン、ファルネセン、リモネン、ロンギホレン、ミルセン、オシメン、バレンセン、(E,Z)-1,3,5-ウンデカトリエン、スチレン、およびジフェニルメタン;
ii)脂肪族アルコール、例えば、ヘキサノール、オクタノール、3-オクタノール、2,6-ジメチル-ヘプタノール、2-メチル-2-ヘプタノール、2-メチル-2-オクタノール、(E)-2-ヘキセノール、(E)-および(Z)-3-ヘキセノール、1-オクテン-3-オール、3,4,5,6,6-ペンタメチル-3/4-ヘプテン-2-オールおよび3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンヘプタン-2-オールの混合物、(E,Z)-2,6-ノナジエノール、3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール、9-デセノール、10-ウンデセノール、4-メチル-3-デセン-5-オール、脂肪族アルデヒドおよびそれらのアセタール、例えば、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、2-メチルオクタナール、2-メチルノナナール、(E)-2-ヘキセナール、(Z)-4-ヘプテナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、10-ウンデセナール、(E)-4-デセナール、2-ドデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、ヘプタナール-ジエチルアセタール、1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキセン、ならびにシトロネリルオキシアセトアルデヒド;
iii)脂肪族ケトンおよびそのオキシム、例えば、2-ヘプタノン、2-オクタノン、3-オクタノン、2-ノナノン、5-メチル-3-ヘプタノン、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、2,4,4,7-テトラ-メチル-6-オクテン-3-オン、脂肪族硫黄含有化合物、例えば、3-メチルチオ-ヘキサノール、3-メチルチオヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキサノール、3-メルカプトヘキシルアセテート、3-メルカプト-ヘキシルブチレート、3-アセチルチオヘキシルアセテート、1-メンテン-8-チオール、ならびに脂肪族ニトリル(例えば、2-ノネンニトリル、2-トリデセンニトリル、2,12-トリデセンニトリル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル、および3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル);
iv)脂肪族カルボン酸およびそのエステル、例えば、(E)-および(Z)-3-ヘキセニルホルメート、アセト酢酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、3,5,5-トリメチルヘキシルアセテート、3-メチル-2-ブテニルアセテート、(E)-2-ヘキセニルアセテート、(E)-および(Z)-3-ヘキセニルアセテート、酢酸オクチル、3-オクチルアセテート、1-オクテン-3-イルアセテート、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、(E)-および(Z)-3-ヘキセニルイソブチレート、クロトン酸ヘキシル、イソ吉草酸エチル、エチル-2-メチルペンタノエート、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘプタン酸アリル、オクタン酸エチル、エチル-(E,Z)-2,4-デカジエノエート、メチル-2-オクチネート、メチル-2-ノニネート、アリル-2-イソアミルオキシアセテート、ならびにメチル-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノエート;
v)非環式テルペンアルコール、例えば、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、ラバンジュロール、ネロリドール、ファルネソール、テトラヒドロリナロオール、テトラヒドロゲラニオール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチルオクタン-2-オール、2-メチル-6-メチレン-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチル-5,7-オクタジエン-2-オール、2,6-ジメチル-3,5-オクタジエン-2-オール、3,7-ジメチル-4,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-1,5,7-オクタトリエン-3-オール、2,6-ジメチル-2,5,7-オクタトリエン-1-オール、ならびにそのギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、イソ酪酸エステル、酪酸エステル、イソ吉草酸エステル、ペンタン酸エステル、ヘキサン酸エステル、クロトン酸エステル、チグリン酸エステルおよび3-メチル-2-ブテン酸エステル;
vi)非環式テルペンアルデヒドおよびケトン、例えば、ゲラニアール、ネラール、シトロネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、α-シネンサール、β-シネンサール、ゲラニルアセトン、ならびにゲラニアール、ネラールおよび7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナールのジメチルおよびジエチルアセタール;
vii)環式テルペンアルコール、例えば、メントール、イソプレゴール、アルファ-テルピネオール、テルピネン-4-オール、メンタン-8-オール、メンタン-1-オール、メンタン-7-オール、竜脳、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール、ベチベロール、グアイオール、ならびにアルファ-テルピネオール、テルピネン-4-オール、メタン-8-オール、メタン-1-オール、メタン-7-オール、竜脳、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール、ベチベロール、およびグアイオールのギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、イソ酪酸エステル、酪酸エステル、イソ吉草酸エステル、ペンタン酸エステル、ヘキサン酸エステル、クロトン酸エステル、チグリン酸エステルおよび3-メチル-2-ブテン酸エステル;
viii)環式テルペンアルデヒドおよびケトン、例えば、メントン、イソメントン、8-メルカプトメンタン-3-オン、カルボン、カンファー、フェンコン、α-イオノン、β-イオノン、α-n-メチルイオノン、β-n-メチルイオノン、α-イソメチルイオノン、β-イソメチルイオノン、アルファ-イロン、α-ダマスコン、β-ダマスコン、β-ダマセノン、δ-ダマスコン、γ-ダマスコン、1-(2,4,4-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、1,3,4,6,7,8a-ヘキサヒドロ-1,1,5,5-テトラメチル-2H-2,4a-メタノナフタレン-8(5H-)-オン、ヌートカトン、ジヒドロヌートカトン;アセチル化シダーウッド油(セドリルメチルケトン);
ix)環式アルコール、例えば、4-tert-ブチルシクロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロ-ヘキサノール、3-イソカンフィルシクロヘキサノール、2,6,9-トリメチル-Z2,Z5,E9-シクロドデカトリエン-1-オール、2-イソ-ブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール;
x)脂環式アルコール、例えば、アルファ、3,3-トリメチルシクロ-ヘキシルメタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ブタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-ペンタン-2-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンタン-3-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン-3-オール;
xi)環式および脂環式エーテル、例えば、シネオール、セドリルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル;
xii)(エトキシメトキシ)シクロドデカン;アルファ-セドレンエポキシド、3a,6,6,9a-テトラメチル-ドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、3a-エチル-6,6,9a-トリメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1,5,9-トリメチル-13-オキサビシクロ[10.1.0]-トリデカ-4,8-ジエン、ローズオキシド、2-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-5-メチル-5-(1-メチルプロピル)-1,3-ジオキサン-;
xiii)環状ケトン、例えば、4-tert-ブチルシクロヘキサノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2-ヘプチルシクロペンタノン、2-ペンチルシクロペンタノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-cis-2-ペンテン-1-イル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-4-シクロペンタデセノン、3-メチル-5-シクロペンタデセノン、3-メチルシクロペンタデカノン、4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサノン、4-tert-ペンチルシクロヘキサノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、8-シクロヘキサデセン-1-オン、9-シクロヘプタデセン-1-オン、シクロペンタデカノン、脂環式アルデヒド、例えば、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド;
xiv)脂環式ケトン、例えば、1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-4-ペンテン-1-オン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2-ナフタレニルメチル-ケトン、メチル-2,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエニルケトン、tert-ブチル-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)ケトン;
xv)環式アルコールのエステル、例えば、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、デカヒドロ-2-ナフチルアセテート、3-ペンチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアセテート、デカヒドロ-2,5,5,8a-テトラメチル-2-ナフチルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5または6-インデニルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5または6-インデニルプロピオネート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5または6-インデニル-イソブチレート、4,7-メタノオクタヒドロ-5または6-インデニルアセテート;
xvi)脂環式カルボン酸のエステル、例えば、アリル3-シクロヘキシル-プロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、ジャスモン酸メチル、メチル2-ヘキシル-3-オキソシクロペンタンカルボキシレート、エチル2-エチル-6,6-ジメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル2,3,6,6-テトラメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート;
xvii)芳香族および脂肪族アルコール、例えば、ベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、3-フェニルプロパノール、2-フェニルプロパノール、2-フェノキシエタノール、2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアルコール、1,1-ジメチル-3-フェニルプロパノール、1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール、2-メチル-5-フェニルペンタノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、3-フェニル-2-プロペン-1-オール、4-メトキシベンジルアルコール、1-(4-イソプロピルフェニル)エタノール;
xviii)脂肪族アルコールおよび脂肪族カルボン酸のエステル、例えば、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、イソ酪酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、2-フェニルエチルアセテート、2-フェニルエチルプロピオネート、2-フェニルエチルイソブチレート、2-フェニルエチルイソバレレート、1-フェニルエチルアセテート、α-トリクロロメチルベンジルアセテート、α,α-ジメチルフェニルエチルアセテート、アルファ、アルファ-ジメチルフェニルエチルブチレート、酢酸シンナミル、2-フェノキシエチルイソブチレート、4-メトキシベンジルアセテート、芳香脂肪族エーテル、例えば、2-フェニルエチルメチルエーテル、2-フェニルエチルイソアミルエーテル、2-フェニルエチル-1-エトキシエチルエーテル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ヒドロアトロパアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール、2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン、4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d]-m-ダイオキシン、4,4a,5,9b-テトラヒドロ-2,4-ジメチルインデノ[1,2-d]-m-ダイオキシン;
xix)芳香族および脂肪族アルデヒド、例えば、ベンズアルデヒド;フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルプロパナール、ヒドロアトロプアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、4-メチルフェニル-アセトアルデヒド、3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、シンナムアルデヒド、アルファ-ブチルシンナムアルデヒド、アルファ-アミルシンナムアルデヒド、アルファ-ヘキシルシンナムアルデヒド、3-メチル-5-フェニルペンタナール、4-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-エトキシベンズアルデヒド、3,4-メチレン-ジオキシベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2-メチル-3-(4-メトキシフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール;
xx)芳香族および脂肪族ケトン、例えば、アセトフェノン、4-メチルアセトフェノン、4-メトキシアセトフェノン、4-tert-ブチル-2,6-ジメチルアセトフェノン、4-フェニル-2-ブタノン、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、1-(2-ナフタレニル)エタノン、ベンゾフェノン、1,1,2,3,3,6-ヘキサメチル-5-インダニルメチルケトン、6-tert-ブチル-1,1-ジメチル-4-インダニルメチルケトン、1-[2,3-ジヒドロ-1,1,2,6-テトラメチル-3-(1-メチル-エチル)-1H-5-インデニル]エタノン、5’,6’,7’,8’-テトラヒドロ-3’,5’,5’,6’,8’,8’-ヘキサメチル-2-アセトナフトン;
xxi)芳香族および芳香脂肪族カルボン酸ならびにそのエステル、例えば、安息香酸、フェニル酢酸、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸フェニルエチル、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸ベンジル、ケイ皮酸フェニルエチル、ケイ皮酸シンナミル、フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸メチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、cis-3-ヘキセニルサリチレート、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、メチル2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル3-フェニルグリシデート、エチル3-メチル-3-フェニルグリシデート;
xxii)窒素含有芳香族化合物、例えば、2,4,6-トリニトロ-1,3-ジメチル-5-tert-ブチルベンゼン、3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン、シンナモニトリル、5-フェニル-3-メチル-2-ペンテノニトリル、5-フェニル-3-メチルペンタノニトリル、アントラニル酸メチル、メチル-N-メチルアントラニレート;7-ヒドロキシ-3,7-ジメチル-オクタナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナールまたは2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒドとのアントラニル酸メチルのシッフ塩基、6-イソプロピルキノリン、6-イソブチルキノリン、6-sec-ブチルキノリン、インドール、スカトール、2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン;
xxiii)フェノール、フェニルエーテルおよびフェニルエステル、例えば、エストラゴール、アネトール、ユージノール、オイゲニルメチルエーテル、イソオイゲノール、イソオイゲノールメチルエーテル、チモール、カルバクロール、ジフェニルエーテル、ベータ-ナフチルメチルエーテル、ベータ-ナフチルエチルエーテル、ベータ-ナフチルイソブチルエーテル、1,4-ジメトキシベンゼン、オイゲニルアセテート、2-メトキシ-4-メチルフェノール、2-エトキシ-5-(1-プロペニル)フェノール、p-クレシルフェニルアセテート;
xxiv)複素環式化合物、例えば、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-2H-フラン-3-オン、3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン、2-エチル-3-ヒドロキシ-4H-ピラン-4-オン;
xxv)ラクトン、例えば、1,4-オクタノリド、3-メチル-1,4-オクタノリド、1,4-ノナノリド、1,4-デカノリド、8-デセン-1,4-オリド、1,4-ウンデカノリド、1,4-ドデカノリド、1,5-デカノリド、1,5-ドデカノリド、1,15-ペンタデカノリド、cis-およびtrans-11-ペンタデセン-1,15-オリド、cis-およびtrans-12-ペンタデセン-1,15-オリド、1,16-ヘキサデカノリド、9-ヘキサデセン-1,16-オリド、10-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、11-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、12-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、エチレン-1,12-ドデカンジオエート、エチレン-1,13-トリデカンジオエート、クマリン、2,3-ジヒドロクマリン、ならびにオクタヒドロクマリン;
xxvi)精油、コンクリート、アブソリュート、樹脂、レジノイド、バルサム、チンキ、例えば、アンバーグリスチンキ、アミリス油、アンゲリカ種油、トウキ油、アニス油、吉草油、メボウキ油、ツリーモスアブソリュート、ベイ油、ニガヨモギ油、ベンゾエレジノイド、ベルガモット油、蜜蝋アブソリュート、バーチタール油、苦扁桃油、セイバリー油、ブッコノキ葉油、カブリューバ油、カデ油、ショウブ根油、カンファー油、カナンガ油、カルダモン油、カスカリラ油、カッシア油、キンゴウカンアブソリュート、カストリウムアブソリュート、ニオイヒバ油、シダーウッド油、シスタス(cistus)油、シトロネラ油、レモン油、コパイババルサム、コパイババルサム油、コリアンダー油、コスタス根油、クミン油、サイプレス油、ダバナ油、イノンド葉油、イノンド種子油、オードブルートアブソリュート、オークモスアブソリュート、エレミ油、エストラゴン油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ油(シネオールタイプ)、ウイキョウ油、ファーニードル油、ガルバヌム油、ガルバヌム樹脂、ゼラニウム油、グレープフルーツ油、ユソウボク油、ガージャンバルサム、ガージャンバルサム油、ヘリクリサム(helichrysum)アブソリュート、ヘリクリサム(helichrysum)油、ショウキョウ油、アイリス根アブソリュート、アイリス根油、ジャスミンアブソリュート、ショウブ根油、ブルーカモミール油、ローマンカモミール油、ニンジン種子油、カスカリラ油、マツ葉油、スペアミント油、キャラウェー油、ラダナム油、ラブダナムアブソリュート、ラブダナム樹脂、ラバンジンアブソリュート、ラバンジン油、ラベンダーアブソリュート、ラベンダー油、レモングラス油、ラベージ油、蒸留法によるライム油、圧搾法によるライム油、リナロエ油、リトシーキュービバ(Litsea cubeba)油、ローレルリーフ油、メース油、マヨラナ油、マンダリン油、マソイ(樹皮)油、ミモザアブソリュート、アンブレット種子油、ジャコウチンキ、クラリセージ油、ナツメグ油、ミルラアブソリュート、ミルラ油、ミルテ油、チョウジ葉油、チョウジ芽油、ネロリ油、オリバナムアブソリュート、オリバナム油、オポパナックス油、橙花アブソリュート、オレンジ油、オリガヌム油、パルマローザ油、パリョリ油、荏の油、ペルーバルサ油、パセリ葉油、パセリ種子油、プチグレン油、ハッカ油、コショウ油、ピメント油、マツ油、ペニローヤル油、ローズアブソリュート、ロジウム油、バラ油、ローズマリー油、ダルマチアンセージ油、スパニッシュセージ油、ビャクダン油、セロリ種子油:スパイクラベンダー油、スターアニス油、エゴノキ油、タゲテス(tagetes)油、ファーニードル油、ティーツリー油、テレビン油、タイム油、トルバルサム、トンカ豆アブソリュート、チュベローズアブソリュート、バニラエキストラクト、バイオレット葉アブソリュート、バーベナ油、ベチバー油、杜松子油、ワインリース油、アブサン油、冬緑油、イランイラン油、ヒソップ油、シベットアブソリュート、桂皮油、ケイヒ油、ならびにその画分またはそこから単離した成分;
(xxvii)これらに限定されないが、アセトアルデヒド、硫化ジメチル、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、および酪酸エチルを含めたフレーバー。揮発性アルデヒドまたはエステルを含有するフレーバーは、例えば、酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラール、ジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、およびp-メチルアニソールを含む。インスタントフレーバー油中に存在し得る揮発性化合物のさらなる例は、アセトアルデヒド(リンゴ);ベンズアルデヒド(サクランボ、アーモンド);桂皮アルデヒド(シナモン);シトラール、すなわち、アルファシトラール(レモン、ライム);ネラール、すなわち、ベータシトラール(レモン、ライム);デカナール(オレンジ、レモン);エチルバニリン(バニラ、クリーム);ヘリオトロピン、すなわち、ピペロナール(バニラ、クリーム);バニリン(バニラ、クリーム);アルファ-アミルシンナムアルデヒド(スパイシーでフルーティーなフレーバー);ブチルアルデヒド(バター、チーズ);バレルアルデヒド(バター、チーズ);シトロネラール(モディファイ、多くのタイプ);デカナール(柑橘類果実);アルデヒドC-8(柑橘類果実);アルデヒドC-9(柑橘類果実);アルデヒドC-12(柑橘類果実);2-エチルブチルアルデヒド(液果類);ヘキセナール、すなわち、trans-2(液果類);トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド);ベラトルムアルデヒド(バニラ);2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、すなわち、メロナール(メロン);2-6-ジメチルオクタナール(熟していない果物);および2-ドデセナール(柑橘類、マンダリン);サクランボ;またはブドウおよびこれらの混合物を含む。組成物はまた、味覚調節剤および人工甘味剤を含有し得る。本明細書において使用する場合、フレーバーは、オールスパイス、バジル、トウガラシ、シナモン、チョウジ、クミン、ディル、ニンニク油、マヨラナ、ナツメグ、パプリカ、黒コショウ、ローズマリー、およびウコン、精油、アニス油、キャラウェー油、チョウジ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ニンニク油、ショウキョウ油、ハッカ油、オニオン油、コショウ油、ローズマリー油、スペアミント油、柑橘油、オレンジ油、レモン油、橙皮油、タンジェリン油、ネギ臭のフレーバー、ニンニク油、リーキ、チャイブ、およびタマネギ、ボタニカルエキストラクト、アルニカ花エキストラクト、カモミール花エキストラクト、ホップエキストラクト、マリーゴールドエキストラクト、ボタニカルフレーバーエキストラクト、ブラックベリー、チコリ根、ココア、コーヒー、コーラノキ、カンゾウ根、ローズヒップ、サルサ根、サッサフラス樹皮、タマリンドおよびバニラエキストラクト、タンパク質加水分解物、加水分解された植物性タンパク質、肉タンパク質加水分解物、乳タンパク質加水分解物、ならびにS.Heath,Source Book of Flavors,Avi Publishing Co.,Westport Connecticut,1981,pages 149~277において開示されているものを含めた天然および人工の両方の配合されたフレーバーに由来するスパイスオレオレジンを含むと理解される。特定の好ましいフレーバーアジュバントには、これらに限定されないが、下記が含まれる。アニス油;エチル-2-メチルブチレート;バニリン;cis-3-ヘプテノール;cis-3-ヘキセノール;trans-2-ヘプテナール;吉草酸ブチル;2,3-ジエチルピラジン;メチルシクロ-ペンテノロン;ベンズアルデヒド;吉草油;3,4-ジメトキシフェノール;酢酸アミル;アミルシンナメート、y-ブチリルラクトン;フルフラール;トリメチルピラジン;フェニル酢酸;イソバレルアルデヒド;エチルマルトール;エチルバニリン;吉草酸エチル;酪酸エチル;ココアエキストラクト;コーヒー抽出物;ハッカ油;スペアミント油;チョウジ油;アネトール;カルダモン油;冬緑油;桂皮アルデヒド;エチル-2-メチルバレレート;g-ヘキセニルラクトン;2,4-デカジエナール;2,4-ヘプタジエナール;メチルチアゾールアルコール(4-メチル-5-b-ヒドロキシエチルチアゾール);2-メチルブタンチオール;4-メルカプト-2-ブタノン;3-メルカプト-2-ペンタノン;1-メルカプト-2-プロパン;ベンズアルデヒド;フルフラール;フルフリルアルコール;2-メルカプトプロピオン酸;アルキルピラジン;メチルピラジン;2-エチル-3-メチルピラジン;テトラメチルピラジン;ポリスルフィド;二硫化ジプロピル;メチルベンジルジスルフィド;アルキルチオフェン;2,3-ジメチルチオフェン;5-メチルフルフラール;アセチルフラン;2,4-デカジエナール;グイアコール;フェニルアセトアルデヒド;b-デカラクトン;d-リモネン;アセトイン;酢酸アミル;マルトール;酪酸エチル;レブリン酸;ピペロナール;酢酸エチル;n-オクタナール;n-ペンタナール;n-ヘキサナール;ジアセチル;グルタミン酸一ナトリウム;グルタミン酸一カリウム;硫黄含有アミノ酸、例えば、システイン;加水分解された植物性タンパク質;2-メチルフラン-3-チオール;2-メチルジヒドロフラン-3-チオール;2,5-ジメチルフラン-3-チオール;加水分解された魚タンパク質;テトラメチルピラジン;プロピルプロペニルジスルフィド;プロピルプロペニルトリスルフィド;ジアリルジスルフィド;ジアリルトリスルフィド;ジプロペニルジスルフィド;ジプロペニルトリスルフィド;4-メチル-2-[(メチルチオ)-エチル]-1,3-ジチオラン;4,5-ジメチル-2-(メチルチオメチル)-1,3-ジチオラン;4-メチル-2-(メチルチオメチル)-1,3-ジチオラン、ならびに米国特許第6,110,520号明細書および同第6,333,180号明細書に記載されているフレーバー成分;
(xxviii)これらに限定されないが、米国特許第6,610,648号明細書および欧州特許第2,524,704号明細書に開示されているものを含めたα,β-不飽和カルボニル化合物;アミルシンナムアルデヒド、ベンゾフェノン、安息香酸ベンジル、ベンジルイソオイゲノール、ベンジルフェニルアセテート、サリチル酸ベンジル、ケイ皮酸ブチル、酪酸シンナミル、イソ吉草酸シンナミル、プロピオン酸シンナミル、酢酸デシル、ミリスチン酸エチル、ケイ皮酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、安息香酸フェネチル、フェネチルフェニルアセテート、クエン酸トリエチル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボン酸の異性体、エチルエステル、銀ナノ粒子、ウンデシレン酸亜鉛、β-ナフチルメチルエーテル、β-ナフチルケトン、ベンジルアセトンを含めた悪臭中和剤。これらは、ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-5-イルプロピオネートおよびヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルプロピオネートの混合物;4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-メチル-3-ブテン-2-オン;3,7-ジメチル-2,6-ノナジエン-1-ニトリル;ドデカヒドロ-3a,6,6,9a-テトラメチルナフト(2,1-b)フラン;n-ドデカン二酸のエチレングリコール環状エステル;1-シクロヘキサデセン-6-オン;1-シクロヘプタデセン-10-オン;ならびにコーンミント油を含み得る。これらはまた、1-シクロヘキシルエタン-1-イルブチレート;1-シクロヘキシルエタン-1-イルアセテート;1-シクロヘキシルエタン-1-オール;1-(4’-メチルエチル)シクロヘキシルエタン-1-イルプロピオネート;および2’-ヒドロキシ-1’-エチル(2-フェノキシ)アセテートを含み得、これらの化合物のそれぞれは、商標VEILEXとしてInternational Flavors&Fragrances Incによって市販されている。より適切な悪臭中和剤は、α-ケト、ベンズアルデヒド、またはα,β-不飽和カルボニル部分を含有するポリマー、例えば、米国特許出願公開第2012/0294821号明細書、同第2013/0101544号明細書および同第2013/0101545号明細書に記載されているものである;
(xxix)任意のビタミン、その誘導体およびその塩を含めたビタミン。例は、下記の通りである。ビタミンAならびにその類似体および誘導体(例えば、集団的にレチノイドとして公知である、レチノール、レチナール、パルミチン酸レチニル、レチノイン酸、トレチノイン、およびイソ-トレチノイン)、ビタミンE(トコフェロールおよびその誘導体)、ビタミンC(L-アスコルビン酸およびそのエステルおよび他の誘導体)、ビタミンB3(ナイアシンアミドおよびその誘導体)、アルファヒドロキシ酸(例えば、グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸など)、ならびにベータヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸など);
(xxx)ビスグアニジン(例えば、ジグルコン酸クロルヘキシジン)、ジフェニル化合物、ベンジルアルコール、トリハロカルボアニリド、第四級アンモニウム化合物、エトキシ化フェノール、およびフェノール化合物、例えば、ハロ置換フェノール化合物、例えば、PCMX(すなわち、p-クロロ-m-キシレノール)、トリクロサン(すなわち、2,4、4’-トリクロロ-2’ヒドロキシ-ジフェニルエーテル)、チモール、ならびにトリクロカルバンを含めた抗菌物質;
(xxxi)抗酸化剤、例えば、ベータカロテン、ビタミンC(アスコルビン酸)またはそのエステル、ビタミンAまたはそのエステル、ビタミンEまたはそのエステル、ルテインまたはそのエステル、リグナン、リコペン、セレン、フラボノイド、ビタミン様抗酸化剤、例えば、コエンザイムQ10(CoQ10)およびグルタチオン、ならびに酸化防止酵素、例えば、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、およびグルタチオンペルオキシダーゼ;
(xxxii)例えば、サリチル酸メチル、アスピリン、イブプロフェン、およびナプロキセンを含めた抗炎症剤。局所適用において有用なさらなる消炎剤は、これらに限定されないが、フルランドレノリド、プロピオン酸クロベタゾール、プロピオン酸ハロベタゾール、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、安息香酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、二酢酸ジフロラゾン、フロ酸モメタゾン、アムシノジン、ハルシノニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、デソニド、トリアムシノロンアセトニド、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、フルオロメトロン、メチルプレドニゾロン、およびプレドニカルベートなどのコルチコステロイドを含む;
(xxxiii)ベンゾカイン、ブタンベン、ピクリン酸ブタンベン、コカイン、プロカイン、テトラカイン、リドカインおよび塩酸プラモキシンを含めた局所的に送達することができる麻酔剤;
(xxxiv)鎮痛剤、例えば、イブプロフェン、ジクロフェナク、カプサイシン、およびリドカイン;
(xxxv)抗真菌剤。非限定的例は、ミコナゾール、クロトリマゾール、ブトコナゾール、フェンチコナゾール、チオコナゾール、テルコナゾール、スルコナゾール、フルコナゾール、ハロプロジン、ケトナゾール、ケトコナゾール、オキシナゾール、エコナゾール、イトラコナゾール、テルビナフィン、ナイスタチンおよびグリセオフルビンである;
(xxxvi)抗生物質、例えば、エリスロマイシン、クリンダマイシン、シントマイシン、テトラサイクリン、メトロニダゾールなど;
(xxxvii)ファムシクロビル、バラシクロビルおよびアシクロビルを含めた抗ウイルス剤;
(xxxviii)抗寄生虫剤、例えば、スカビセド、例えば、ペルメトリン、クロタミトン、リンデンおよびイベルメクチン;
(xil)過酸化ベンゾイル、硫黄、レソルシノールおよびサリチル酸を含めた、抗感染剤および抗にきび剤;
(xl)例えば、ホホバ油および芳香族油、例えば、サリチル酸メチル、ウィンターグリーン、ハッカ油、ベイ油、ユーカリ油および柑橘油、ならびにフェノールスルホン酸アンモニウム、次没食子酸ビスマス、フェノールスルホン酸亜鉛およびサリチル酸亜鉛を含めた、局所適用において有用な皮膚科学的活性成分;
(xli)コエンザイムQ10、パパイン酵素、リパーゼ、プロテアーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、フィブリノリジン、デスオキシリボヌクレアーゼ、トリプシン、コラゲナーゼおよびスチラインを含めた、局所適用のために有用な酵素およびコエンザイム;
(xlii)皮膚ホワイトニング剤、例えば、ヒドロキノンおよびモノベンゾン;
(xliii)クロルフェニラミン、ブロムフェニラミン、デキスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、ピペラジン、ピペリジン、アステミゾール、ロラタジンおよびテルフェナジンを含めた、抗ヒスタミン;
(xliv)化学療法剤、例えば、5-フルオロウラシル、マソプロコール、メクロレタミン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、クロランブシル、ストレプトゾシン、メトトレキサート、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシンおよびタモキシフェン;ならびに
(xlv)シラミの処理のための殺シラミ剤を含めた昆虫忌避剤、例えば、ピレトリン、ペルメトリン、マラチオン、リンデンなど。
【0055】
上記で列挙した活性材料に加えて、本発明の製品はまた、例えば、下記の染料、着色剤または色素:ラクトフラビン(リボフラビン)、ベータカロテン、リボフラビン-5’-ホスフェート、アルファ-カロテン、ガンマ-カロテン、カンタキサンチン、エリスロシン、クルクミン、キノリンイエロー、イエローオレンジS、タルトラジン、ビキシン、ノルビキシン(アンナット、オルレアン)、カプサンチン、カプソルビン、リコペン、ベータ-アポ-8’-カロテナール、ベータ-アポ-8’-カロテン酸エチルエステル、キサントフィル(フラボキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ルビキサンチン、ビオラキサンチン、ロドキサンチン)、ファーストカルミン(カルミン酸、コチニール)、アゾルビン、コチニールレッドA(ポンソー4R)、ビートルートレッド、ベタニン、アントシアニン、アマランス、パテントブルーV、インジゴチンI(インジゴ-カルミン)、クロロフィル、クロロフィルの銅化合物、アシッドブリリアントグリーンBS(リサミングリーン)、ブリリアントブラックBN、野菜カーボン、二酸化チタン、酸化鉄および水酸化物、炭酸カルシウム、アルミニウム、銀、金、色素ルビンBK(リソールルビンBK)、メチルバイオレットB、ビクトリアブルーR、ビクトリアブルーB、アシランブリリアントブルーFFR(ブリリアントウールブルーFFR)、ナフトールグリーンB、アシランファーストグリーン10G(アルカリファーストグリーン10G)、セレスイエローGRN、スーダンブルーII、ウルトラマリン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ファーストアシッドバイオレットRを含有することができる。さらなる天然に得られるエキストラクト(例えば、パプリカエキストラクト、黒ニンジンエキストラクト、赤キャベツエキストラクト)を、着色目的のために使用することができる。良好な結果はまた、下記で名前を挙げた色、いわゆる、アルミニウムレーキ:FD&C黄色5号レーキ、FD&C青色2号レーキ、FD&C青色1号レーキ、タルトラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、FD&C黄色6号レーキ、FD&C赤色40号レーキ、サンセットエローレーキ、カルモイシンレーキ、アマランスレーキ、ポンソー4Rレーキ、エリスロシンレーキ、レッド2Gレーキ、アルラレッドレーキ、パテントブルーVレーキ、インジゴカルミンレーキ、ブリリアントブルーレーキ、ブラウンHTレーキ、ブラックPNレーキ、グリーンSレーキならびにこれらの混合物で達成される。
【0056】
さらなる芳香成分は、例えば、Arctander(2000)Perfume Flavors and Chemicals.Vols.I and II,Montclair,NJ;The Merck Index,8th Edition(1968)Merck&Co.,Inc.ahway,NJ;Allured’s Flavor and Fragrance Materials(2015)Allured Publishing Corpに記載されている。
【0057】
芳香アコードは、0.05~5重量%(0.05~2重量%、0.1~0.5重量%)のレベルで1種もしくは複数の抗菌物質をさらに含有することができる。抗菌物質の例は、メチルクレゾール、リナロール、マツスーパーエクストリーム、ビスグアニジン(例えば、ジグルコン酸クロルヘキシジン)、ジフェニル化合物、ベンジルアルコール、トリハロカルボアニリド、第四級アンモニウム化合物、エトキシ化フェノール、およびフェノール化合物、例えば、ハロ置換フェノール化合物、例えば、PCMX(すなわち、p-クロロ-m-キシレノール)、トリクロサン(すなわち、2,4,4’-トリクロロ-2’ヒドロキシ-ジフェニルエーテル)、チモール、およびトリクロカルバンを含む。
【0058】
芳香アコードはまた、これらに限定されないが、米国特許第6,610,648号明細書および欧州特許第2,524,704号明細書に開示されているものを含めたα,β-不飽和カルボニル化合物;アミルシンナムアルデヒド、ベンゾフェノン、安息香酸ベンジル、ベンジルイソオイゲノール、ベンジルフェニルアセテート、サリチル酸ベンジル、ケイ皮酸ブチル、酪酸シンナミル、イソ吉草酸シンナミル、プロピオン酸シンナミル、酢酸デシル、ミリスチン酸エチル、ケイ皮酸イソブチル、サリチル酸イソアミル、安息香酸フェネチル、フェネチルフェニルアセテート、クエン酸トリエチル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボン酸の異性体、エチルエステル、銀ナノ粒子、ウンデシレン酸亜鉛、β-ナフチルメチルエーテル、β-ナフチルケトン、ベンジルアセトンを含めた、0.05~20重量%(0.1~15重量%、0.2~10重量%、および0.3~5重量%)の1種もしくは複数の悪臭中和剤を含有することができる。これらは、ヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-5-イルプロピオネートおよびヘキサヒドロ-4,7-メタノインデン-6-イルプロピオネートの混合物;4-(2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-メチル-3-ブテン-2-オン;3,7-ジメチル-2,6-ノナジエン-1-ニトリル;ドデカヒドロ-3a,6,6,9a-テトラメチルナフト(2,1-b)フラン;n-ドデカン二酸のエチレングリコール環状エステル;1-シクロヘキサデセン-6-オン;1-シクロヘプタデセン-10-オン;ならびにコーンミント油を含み得る。これらはまた、1-シクロヘキシルエタン-1-イルブチレート;1-シクロヘキシルエタン-1-イルアセテート;1-シクロヘキシルエタン-1-オール;1-(4’-メチルエチル)シクロヘキシルエタン-1-イルプロピオネート;および2’-ヒドロキシ-1’-エチル(2-フェノキシ)アセテートを含み得、これらの化合物のそれぞれは、商標VEILEXとしてInternational Flavors&Fragrances Incによって市販されている。より適切な悪臭中和剤は、α-ケト、ベンズアルデヒド、またはα,β-不飽和カルボニル部分を含有するポリマー、例えば、米国特許出願公開第2012/0294821号明細書、同第2013/0101544号明細書および同第2013/0101545号明細書に記載されているものである。
【0059】
本芳香アコードは、通常の物理化学の知識、香料の専門的知識および通常の実務に反して、ヒトの鼻によってより速く検出され、増進された最初のブルームおよびブルーム/部屋いっぱいに広がる感覚性能を有する、一連の芳香成分を定義する。本発明の本芳香アコードはまた、利点、例えば、改善された悪臭のカバー、衛生、抗菌、新鮮および/または清浄な性状を示す。芳香アコードで達成されるより高いレベルの性能を所与として、より少ない量の芳香(例えば、通常の芳香の10~30%)を、製品配合物中に添加し、それによって環境負荷およびアレルゲン性の問題を低減させることができる。さらに、クラス1芳香成分の多くは、天然の再生可能なリソースから(例えば、発酵プロセスからまたは植物材料の単純な抽出によって)利用可能である。
【0060】
本発明の高強度のブルーム芳香アコードは、そのままで使用されるか(すなわち、未希釈)、または芳香処方中0.1%~25%で添加され、完全処方系を生じさせることができる。有利なことには、芳香アコード単独および完全処方系の両方は、同じまたはより低い投与量レベルを使用して、パリティーでまたはクラスにおいて最良の処方より高い、拡散スピード、臭気性能、および/またはブルーム/部屋いっぱいに広がる強度を有することができる。
【0061】
代わりに、本発明の高強度のブルーム芳香アコードは、送達システム中にカプセル化することができる。クリーニングまたは前処置プロセスにおける様々な時において、芳香の送達を可能とする多種多様のカプセル化材料が存在する。適切なカプセル化材料は、デンプン、オリゴ糖、シクロデキストリン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ビニルポリマー、ポリウレタン、アモルファスシリカ、沈降シリカ、ヒュームドシリカ、アルミノケイ酸塩、例えば、ゼオライトおよびアルミナ、ならびにこれらの混合物を含む。カプセル化材料が、アモルファスシリカ、沈降シリカ、ヒュームドシリカまたはアルミノケイ酸塩、例えば、ゼオライトおよびアルミナを含む場合には、細孔容積は少なくとも0.1ml/gであり、0.4~10nmの直径を有する細孔を含む。適切な送達システムは、国際公開第2015/023961号パンフレット、国際公開第2014/011860号パンフレット、米国特許第7,196,049号明細書、米国特許出願公開第2007/0138674号明細書、米国特許出願公開第2014/0044760号明細書、米国特許出願公開第2014/0044761号明細書、米国特許出願公開第2014/0287008号明細書、および米国特許出願公開第2013/0330292号明細書に記載されているものを含む。
【0062】
本発明の特定の態様は、液体洗剤、粉末洗剤、バー石鹸などを含めた消費者製品において使用するのに適した高強度の消費者に許容される芳香を提供することである。二次的な利点として、芳香アコードは、増進された悪臭のカバー、優れた衛生、新鮮および清浄な消費者性状、ならびに/またはより低い添加量の本発明を使用する可能性によって潜在的により少ない環境影響およびアレルゲン性の影響を提供する。したがって、本発明はまた、本明細書において開示されている有効量の高強度のブルーム芳香アコード、および芳香付けしていないファブリックケア製品ベースを含有するファブリックケア製品を提供する。一部の実施形態では、高強度のブルーム芳香アコードは、拡散スピードのための増進されたブルーム強度、およびブルーム/部屋いっぱいに広がること;増加した悪臭のカバー/低減;新鮮および清浄な芳香感覚性状、ならびに/または衛生/抗菌特性を提供する。
【0063】
消費者製品は、0.01~20重量%(例えば、0.02~10重量%、0.05~5重量%、0.05~2重量%、0.1~0.5重量%)のレベルで、上記の任意の芳香アコードを含有することができ、下限は、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.2重量%、または0.5重量%であり得、上限は、20重量%、15重量%、10重量%、8重量%、6重量%、5重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.8重量%、または0.5重量%であり得る。
【0064】
本発明のファブリックケア製品は、粉末洗剤製品、液体洗剤製品、またはファブリックコンディショナー製品を含むことを意図する。例えば、洗濯用粉末洗剤(機械用および手洗い用)は、米国特許第5,840,668号明細書、同第5,227,084号明細書、同第6,080,711号明細書、同第5,443,751号明細書および同第5,500,153号明細書。液体洗濯用洗剤は、米国特許第5,929,022号明細書、同第5,916,862号明細書、同第5,731,278号明細書、同第5,565,145号明細書、同第5,470,507号明細書、同第5,466,802号明細書、同第5,460,752号明細書、同第5,458,810号明細書、同第5,458,809号明細書、同第5,288,431号明細書、同第5,194,639号明細書、同第4,968,451号明細書、同第4,597,898号明細書、同第4,561,998号明細書、同第4,550,862号明細書、同第4,537,707号明細書、同第4,537,706号明細書、同第4,515,705号明細書、同第4,446,042号明細書、および同第4,318,818号明細書に記載されているそれらの系を含む。ファブリック柔軟剤およびコンディショナー製品は、例えば、米国特許第5,652,206号明細書、同第6,949,500号明細書、同第6,593,289号明細書、同第4,446,032号明細書および同第9,150,819号明細書に記載されている。
【0065】
適用。本発明の芳香アコードは、未希釈油としてまたは送達システム中にカプセル化されて、これらだけに限定されないが、下記の製品における使用に適している。
a)家庭用品
i.本発明を使用することができる液体または洗濯用粉末洗剤は、米国特許第5,929,022号明細書、同第5,916,862号明細書、同第5,731,278号明細書、同第5,565,145号明細書、同第5,470,507号明細書、同第5,466,802号明細書、同第5,460,752号明細書、同第5,458,810号明細書、同第5,458,809号明細書、同第5,288,431号明細書、同第5,194,639号明細書、同第4,968,451号明細書、同第4,597,898号明細書、同第4,561,998号明細書、同第4,550,862号明細書、同第4,537,707号明細書、同第4,537,706号明細書、同第4,515,705号明細書、同第4,446,042号明細書、および同第4,318,818号明細書に記載されているそれらの系を含む。
ii.単位用量パウチ、錠剤およびカプセル剤、例えば、欧州特許出願公開第1431382A1号明細書、米国特許出願公開第2013/0219996A1号明細書、米国特許出願公開第2013/0284637A1号明細書、および米国特許第6,492,315号明細書に記載されているもの。これらの単位用量配合物は、高濃度の機能材料(例えば、5~100%のファブリック柔軟化剤または洗剤活性成分)、芳香(例えば、0.5~100%、0.5~40%、および0.5~15%)、およびフレーバー(例えば、0.1~100%、0.1~40%、および1~20%)を含有することができる。これらは、水分含有率を30%未満(例えば、20%未満、10%未満、および5%未満)もの低さに制限するために水を含有しなくてもよい。
iii.香りブースター、例えば、米国特許第7,867,968号明細書、米国特許第7,871,976号明細書、米国特許第8,333,289号明細書、米国特許出願公開第2007/0269651A1号明細書、および米国特許出願公開第2014/0107010A1号明細書に記載されているもの。
iv.ファブリックケア製品、例えば、リンスコンディショナー(1~30重量%のファブリックコンディショニング活性成分を含有)、ファブリック液体コンディショナー(1~30重量%のファブリックコンディショニング活性成分を含有)、回転式乾燥機用シート状仕上げ剤、ファブリックリフレッシャー、ファブリックリフレッシャースプレー、アイロンかけ用液体、およびファブリック柔軟剤系、例えば、米国特許第6,335,315号明細書、同第5,674,832号明細書、同第5,759,990号明細書、同第5,877,145号明細書、同第5,574,179号明細書、同第5,562,849号明細書、同第5,545,350号明細書、同第5,545,340号明細書、同第5,411,671号明細書、同第5,403,499号明細書、同第5,288,417号明細書、同第4,767,547号明細書および同第4,424,134号明細書に記載されているもの。
液体布帛柔軟剤/フレッシュナーは、好ましくは、1~30%(例えば、4~20%、4~10%、および8~15%)の濃度で存在する、少なくとも1種のファブリック柔軟化剤を含有する。活性材料およびファブリック柔軟化剤の比は、1:500~1:2(例えば、1:250~1:4および1:100~1:8)であり得る。例示として、ファブリック柔軟化剤がファブリック柔軟剤の5重量%であるとき、活性材料は、0.01~2.5%、好ましくは、0.02~1.25%、より好ましくは、0.1~0.63%である。別の例として、ファブリック柔軟化剤がファブリック柔軟剤の20重量%であるとき、活性材料は、0.04~10%、好ましくは、0.08~5%、より好ましくは、0.4~2.5%である。活性材料は、芳香、悪臭中和薬またはその混合物である。液体ファブリック柔軟剤は、0.15~15%のカプセル(例えば、0.5~10%、0.7~5%、および1~3%)を有することができる。これらのレベルでカプセルを含むとき、柔軟剤中の未希釈油同等物(NOE)は、0.05~5%(例えば、0.15~3.2%、0.25~2%、および0.3~1%)である。
適切なファブリック柔軟化剤は、カチオン性界面活性剤を含む。非限定的例は、第四級アンモニウム化合物、例えば、アルキル化第四級アンモニウム化合物、環状もしくは環式第四級アンモニウム化合物、芳香族第四級アンモニウム化合物、ジ第四級アンモニウム化合物、アルコキシル化第四級アンモニウム化合物、アミドアミン第四級アンモニウム化合物、エステル第四級アンモニウム化合物、およびこれらの混合物である。ファブリック柔軟化組成物、およびその構成要素は一般に、米国特許出願公開第2004/0204337号明細書および米国特許出願公開第2003/0060390号明細書において記載されている。適切な柔軟化剤は、エステルクアット、例えば、Evonik Industriesから市販されているRewoquat WE18、およびStepan Companyから市販されているStepantex SP-90を含む。
v.液体皿用洗剤、例えば、米国特許第6,069,122号明細書および同第5,990,065号明細書に記載されているもの
vi.自動皿用洗剤、例えば、米国特許第6,020,294号明細書、同第6,017,871号明細書、同第5,968,881号明細書、同第5,962,386号明細書、同第5,939,373号明細書、同第5,914,307号明細書、同第5,902,781号明細書、同第5,705,464号明細書、同第5,703,034号明細書、同第5,703,030号明細書、同第5,679,630号明細書、同第5,597,936号明細書、同第5,581,005号明細書、同第5,559,261号明細書、同第4,515,705号明細書、同第5,169,552号明細書、および同第4,714,562号明細書に記載されているもの
vii.バケツで希釈可能なクリーナーおよびトイレクリーナーを含めた汎用クリーナー
viii.浴室用クリーナー
ix.トイレットペーパー
x.じゅうたん用消臭剤
xi.ロウソク
xii.部屋用消臭剤
xiii.床用クリーナー
xiv.消毒剤
xv.窓用クリーナー
xvi.ゴミ袋/くず入れライナー
xvii.部屋用消臭剤および車用消臭剤、香りが付いたロウソク、スプレー、香りが付いた油のエアフレッシュナー、自動スプレーエアフレッシュナー、ならびに中和ゲルビーズを含めたエアフレッシュナー
xviii.吸湿剤
xix.家庭用道具、例えば、ペーパータオルおよび使い捨てウェットティッシュ
xx.モスボール/トラップ/ケーク
b)赤ちゃん用ケア製品
i.おむつ皮膚炎用クリーム/バーム
ii.ベビーパウダー
c)赤ちゃん用ケア道具
i.おむつ
ii.よだれ掛け
iii.ウェットティッシュ
d)口腔ケア製品。歯のケア製品(口腔ケアのために使用される本発明による調製品の一例といて)は一般に、研磨系(研磨剤またはポリッシング剤)、例えば、ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウムおよび/またはヒドロキシルアパタイト、表面活性物質、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウムおよび/またはコカミドプロピルベタイン、保湿剤、例えば、グリセロールおよび/またはソルビトール、増粘剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、カラギーナンおよび/またはLaponite(商標)、甘味剤、例えば、サッカリン、不快な味覚感覚作用のための味覚修正剤、さらに、通常不快でない味覚感覚作用のための味覚修正剤、味覚調節物質(例えば、イノシトールリン酸、ヌクレオチド、例えば、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸または他の物質、例えば、グルタミン酸ナトリウムもしくは2-フェノキシプロピオン酸)、冷却活性成分、例えば、メントール誘導体(例えば、L-メンチルラクテート、L-メンチルアルキルカーボネート、メントンケタール、メンタンカルボン酸アミド)、2,2,2-トリアルキル酢酸アミド(例えば、2,2-ジイソプロピルプロピオン酸メチルアミド)、イシリンおよびイシリン誘導体、安定剤および活性成分、例えば、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、二フッ化スズ、第四級フッ化アンモニウム、クエン酸亜鉛、硫酸亜鉛、ピロリン酸スズ、二塩化スズ、様々なピロホスフェートの混合物、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、乳酸アルミニウム、クエン酸カリウム、硝酸カリウム、塩化カリウム、塩化ストロンチウム、過酸化水素、フレイバリングおよび/または炭酸水素ナトリウムまたは味覚修正剤を含む。
i.練り歯磨き。下記のような例示的な配合:
1.リン酸カルシウム、40~55%
2.カルボキシメチルセルロース、0.8~1.2%
3.ラウリル硫酸ナトリウム、1.5~2.5%
4.グリセロール、20~30%
5.サッカリン、0.1~0.3%
6.フレーバー油、1~2.5%
7.100%までの十分な水
配合物を調製するための典型的な手順は、(i)ブレンダーによって上記の配合によって混合し、練り歯磨きを提供するステップと、(ii)本発明の組成物を加え、均質となるまで生成した混合物をブレンドするステップとを含む。
ii.歯磨き粉
iii.口腔リンス
iv.歯の漂白剤
v.義歯接着剤
e)ヘルスケア道具
i.デンタルフロス
ii.歯ブラシ
iii.レスピレーター
iv.香りが付いた/フレーバーが付いたコンドーム
f)女性用衛生製品、例えば、タンポン、女性用ナプキンおよびウェットティッシュ、ならびにパンティーライナー
g)パーソナルケア製品:化粧用または医薬調製物、例えば、「油中水」(W/O)型エマルジョン、「水中油」(O/W)型エマルジョン、または例えば、水中油中水(W/O/W)型の多重エマルジョンとして、PITエマルジョン、ピッカリングエマルジョン、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンとして;特に好ましいエマルジョンは、「水中油」(O/W)型または水中油中水(W/O/W)型のものである。さらに具体的には、
i.パーソナルクレンザー(バー石鹸、ボディー洗浄液、およびシャワー用ジェル)
ii.インシャワーコンディショナー
iii.日焼け止め剤およびいれずみの色の保護(スプレー、ローション、およびスティック)
iv.昆虫忌避剤
v.ハンド殺菌剤
vi.抗炎症性バーム、軟膏剤およびスプレー
vii.抗菌軟膏剤およびクリーム
viii.感覚物
ix.エアゾールおよびポンプスプレー制汗剤、スティック制汗剤、ロールオン制汗剤、エマルジョンスプレー制汗剤、クリアエマルジョンスティック制汗剤、ソフト固体制汗剤、エマルジョンロールオン制汗剤、クリアエマルジョンスティック制汗剤、不透明エマルジョンスティック制汗剤、クリアゲル制汗剤、クリアスティック脱臭剤、ゲル脱臭剤、スプレー脱臭剤、ロールオン、およびクリーム脱臭剤を含めた脱臭剤および発汗抑制剤。
x.ワックスをベースとする脱臭剤。下記のような例示的な配合:
1.パラフィンワックス、10~20%
2.炭化水素ワックス、5~10%
3.白色ワセリン、10~15%
4.アセチル化ラノリンアルコール、2~4%
5.アジピン酸ジイソプロピル、4~8%
6.鉱油、40~60%
7.保存剤(必要に応じ)
配合物は、(i)上記の成分を混合し、(ii)融解するまで生成した組成物を75℃に加熱し、(iii)温度を75℃にて維持する一方で、撹拌しながら、芳香を含有する4%の極低温で粉砕したポリマーを加え、(iv)本発明の組成物を配合物に加える間に均一な懸濁液を確保するためにこのように得られた混合物を撹拌することによって、調製する。
xi.グリコール/石鹸タイプの脱臭剤。下記のような例示的な配合:
1.プロピレングリコール、60~70%
2.ステアリン酸ナトリウム、5~10%
3.蒸留水、20~30%
4.2,4,4-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、Ciba-Geigy Chemical Companyによって製造、およびCiba-Geigy Chemical Companyの商標、0.01~0.5%
成分を合わせ、ステアリン酸ナトリウムが溶解するまで撹拌しながら75℃に加熱する。このように得られた混合物を、40℃に冷却し、それに続いて、本発明の組成物を添加する。
xii.ボディーローション、フェイシャルローション、およびハンドローションを含めたローション
xiii.ボディーパウダーおよびフットパウダー
xiv.トイレタリー
xv.ボディースプレー
xvi.ひげそりクリームおよび男性用グルーミング製品
xvii.バスソーク
xviii.角質除去スクラブ
h)パーソナルケア道具
i.化粧紙
ii.クレンジングウェットティッシュ
i)ヘアケア製品
i.シャンプー(液体および乾燥粉末)
ii.ヘアコンディショナー(すすぐコンディショナー、すすがないコンディショナー、およびクレンジングコンディショナー)
iii.ヘアリンス
iv.ヘアリフレッシャー
v.ヘア香料
vi.ヘア矯正製品
vii.ヘアスタイリング製品、ヘア固定助剤およびスタイリング助剤
viii.ヘアコーミングクリーム
ix.ヘアワックス
x.ヘアフォーム、ヘアゲル、フロンガスを使用しないポンプスプレー
xi.ヘアブリーチ、染料および着色剤
xii.パーマ剤
xiii.ヘア用ウェットティッシュ
j)ビューティーケア
i.きめ細かい芳香-アルコール性。芳香カプセルをアルコール性のきめ細かい芳香中に組み込むための組成物および方法は、米国特許第4,428,869号明細書に記載されている。アルコール性のきめ細かい芳香は、下記を含有し得る。
1.エタノール(1~99%)
2.水(0~99%)
3.これらに限定されないが、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、シリカ、微結晶性セルロース、カラギーナン、アルギン酸プロピレングリコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはキサンタンガムを含めた懸濁助剤(0.1~1%)
4.これらに限定されないが、上記に列挙したものを含めた、任意選択で乳化剤または皮膚軟化剤を含み得る。
ii.固体香料
iii.リップスティック/リップクリーム
iv.メーキャップクレンザー
v.皮膚ケア化粧品、例えば、ファンデーション、パック、日焼け止め剤、皮膚用ローション、ミルキーローション、皮膚用クリーム、皮膚軟化剤、皮膚用ホワイトニング
vi.マニキュア、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、液体ファンデーション、粉末ファンデーション、リップスティックおよび頬紅を含めたメーキャップ化粧品
k)消費者グッズの包装、例えば、芳香付けしたカートン、芳香付けしたプラスチックボトル/ボックス
l)ペットケア製品
i.ネコ用トイレ
ii.ノミおよびダニの処理製品
iii.ペットのグルーミング製品
iv.ペット用シャンプー
v.ペット用おもちゃ、ごちそう、および咀嚼物
vi.ペット用トレーニングパッド
vii.ペット用キャリアおよびケージ
本明細書および特許請求の範囲において言及される全ての部、百分率および割合は、他に示さない限り重量による。
【0066】
本明細書において開示されている値および寸法は、言及した正確な数値に厳密に限定されると理解されない。代わりに、他に特定しない限り、それぞれのこのような値は、言及した値およびその値を取り巻く機能的に同等な範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「50%」として開示されている値は、「約50%」を意味することを意図する。
【0067】
芳香成分の混合物は、芳香および香料の当業者によって「アコード」として公知である。用語「アコード」は、本明細書において使用する場合、「快い香り、臭気、エッセンス、または芳香特徴を与えるために巧妙に合わされた2種以上の「芳香成分」の混合物」として定義される。
【0068】
本明細書において使用する場合、芳香成分または組成物という用語は、天然および合成由来両方の種々の芳香材料を定義すると見なされる。本発明の目的のために、「芳香成分」は本明細書において、単独でまたは他の「芳香成分」と組み合わせて、少なくとも100g/molの分子量を有し、かつ臭気、芳香、エッセンス、または香りを与えることにおいて有用である化合物として定義される。これらは、揮発性および臭気があり、液体または固体形態の、親水性または疎水性である、単一の化合物および混合物を含む。具体例は、現在の文献、例えば、Perfume and Flavor Chemicals by S.Arctander,Montclair N.J.(USA);Fenaroli’s Handbook of flavour Ingredients,CRC Press or Synthetic Food Adjuncts by M.B.Jacobs,van Nostrand Co.,Inc.;Steffen Arctander Allured Pub.Co.(1994)および「Perfumes:Art,Science and Technology」;およびMuller,P.M.and Lamparsky,D.,Blackie Academic and Professional(1994)において見出し得る。
【0069】
用語「g」、「mg」および「μg」は、それぞれ、「グラム」、「ミリグラム」および「マイクログラム」を指す。用語「L」および「mL」は、それぞれ、「リットル」および「ミリリットル」を指す。用語「cm」は、「センチメートル」を指す。用語「cm/秒」および「cm/s」は両方とも、「センチメートル/秒」を指す。
【0070】
本発明を、以下の非限定的実施例によってより詳細に記載する。さらなる詳細を伴わずに、当業者は、本明細書における記述に基づいて、本発明をその最も完全な程度まで利用することができると考えられる。本明細書において引用した全ての公開資料は、その全体が参照により組み込まれている。
【実施例
【0071】
実施例1~3
典型的な芳香プローブを比較用芳香アコードとして使用して試験を行った。プローブは、0.7重量%のクラス1芳香成分(すなわち、酸化ジフェニル、ローズオキシド、マンザネート、およびガルバスコン)、20.7重量%のクラス2芳香成分(すなわち、オキシジベンゼン、(2R,4S)-4-メチル-2-(2-メチルプロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、エチル2-メチルペンタノエート、および1-(5,5-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン)、20.7重量%のクラス2芳香成分(すなわち、2-メトキシナフタレン、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-イルプロピオネート、(E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-2-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、4-メトキシベンズアルデヒド、ドデカナール、(E)-4-メチルデカ-3-エン-5-オール、および(1S,2R)-2,4-ジメチルシクロヘキサ-3-エン-1-カルバルデヒド)、78.4%のクラス3芳香成分、ならびに0.2重量%の精油を含んだ。
【0072】
本明細書において定義されている明細に従って、本発明の3種の芳香アコード(アコードA、BおよびC)を生じさせた。
【0073】
アコードAは、9%のクラス1芳香成分(すなわち、
1-(5,5-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、オキシジベンゼン、安息香酸メチル、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、エチル2-メチルブタノエート、メチル2-アミノベンゾエート)、13.95%のクラス2芳香成分(すなわち、2-メトキシナフタレン、(E)-トリデカ-2-エンニトリル、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-イルプロピオネート、(E)-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、(E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-2-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、4-メトキシベンズアルデヒド、ドデカナール、(E)-4-メチルデカ-3-エン-5-オール、(1R,2R,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(E)-1-メトキシ-4-(プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン、3,7-ジメチルオクタ-6-エンニトリル、(1S,2R)-2,4-ジメチルシクロヘキサ-3-エン-1-カルバルデヒド、マツスーパーエクストリーム)、70.55%のクラス3芳香成分、例えば、4,7-メタノ-1H-インデノール、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-、アセテート、1-2,6,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-イル-2-ブテン-1-オン、および6.50%の精油(すなわち、メボウキ油、バイオレット葉アブソリュート、グレープフルーツ油)を含有する。
【0074】
アコードBは、13.65%のクラス1芳香成分(すなわち、メチル2-アミノベンゾエート、1-(5,5-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、4-メチレン-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン、オキシジベンゼン、安息香酸メチル、(2R,4S)-4-メチル-2-(2-メチルプロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、(2-メトキシエチル)ベンゼン、ジペンテン、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、(1R,2R,4R)-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボキシレート、2-イソブチル-3-メトキシピラジン、1-メトキシ-4-メチルベンゼン、(3aR,8bS)-2,2,6,6,7,8,8-ヘプタメチルデカヒドロ-2H-インデノ[4,5-b]フラン)、61.40%のクラス2芳香成分(すなわち、2-メトキシナフタレン、トリデセン-2-ニトリル、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-イルプロピオネート、(E)-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、(E)-3-メチル-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-2-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、4-メトキシベンズアルデヒド、ドデカナール、3-メチル-2-ペンチルシクロペンタ-2-エン-1-オン、(1R,2R,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-オール、(E)-ウンデカ-9-エナール、(E)-1-メトキシ-4-(プロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン、3,7-ジメチルオクタ-6-エンニトリル、3,7-ジメチルオクタ-1,6-ジエン-3-オール、(1S,2R)-2,4-ジメチルシクロヘキサ-3-エン-1-カルバルデヒド、オクタナール、マツスーパーエクストリーム)、13.21%のクラス3芳香成分、例えば、trisamberおよびald c-12MNA、ならびに11.74%の精油(すなわち、メボウキ油、チョウジ葉油、プチグレン油)を含有する。
【0075】
アコードCは、71.58%のクラス1芳香成分(すなわち、1-(5,5-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、4-メチレン-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン、オキシジベンゼン、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、ヘキサン酸エチル、エチル2-メチルブタノエート、(1R,2R,4R)-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボキシレート、チアゾール(2-イソプロピル4-メチル)、2-イソブチル-3-メトキシピラジン)、25.46%のクラス2芳香成分(すなわち、(E)-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-2-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、2-メトキシナフタレン、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-イルプロピオネート、(E)-4-(2,6,6-トリメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ブタ-3-エン-2-オン、ドデカナール、(E)-4-メチルデカ-3-エン-5-オール、3,7-ジメチルオクタ-6-エンニトリル、3-(4-メチルシクロヘキサ-3-エン-1-イル)ブタナール、3,7-ジメチルオクタ-1,6-ジエン-3-オール、(1S,2S)-2-(tert-ブチル)シクロヘキサン-1-オール、2,6-ジメチルヘプタ-5-エナール、(1S,2R)-2,4-ジメチルシクロヘキサ-3-エン-1-カルバルデヒド、オクタナール、1-メチル-4-(プロパン-2-イリデン)シクロヘキサ-1-エン、マツスーパーエクストリーム)、0.06%のクラス3芳香成分、ならびに2.9%の精油(すなわち、シネンサール油およびバイオレット葉アブソリュート)を含有する。
【0076】
標準的な芳香プローブを、比較として、ならびにまたアコードA、B、およびCを希釈するためのベースとして使用した。市販の芳香製品、すなわち、デンプンでカプセル化された芳香ベンチマークを、比較として使用した。
【0077】
芳香アコードA、B、およびCのそれぞれを、標準的な芳香プローブ中で25%にて添加し、完全処方系A、B、およびC(すなわち、25%の芳香アコードA、BまたはC+75%の標準的な芳香プローブ)を生じさせた。3つの完全処方系のそれぞれを、芳香付けしていない粉末洗剤ベース中で0.3%および0.2%にて添加した。6人の審査員のパネルは、芳香付けした粉末洗剤(すなわち、芳香アコード+芳香プローブ+芳香付けしていない粉末ベース)の拡散スピード、芳香強度を評価した。さらに、芳香アコード(0.1%で添加する)を、デンプンでカプセル化された芳香ベンチマークおよび標準的な芳香プローブ(未希釈油)と比較した。3つの完全処方系を、拡散スピードおよび芳香強度について訓練を受けた官能検査パネラーによってスクリーニングした。芳香強度のスクリーニングにおいて、各芳香アコードは、0~100のラベルドマグニチュードスケール(LMS)でスコア化した。5のスコアは芳香アコードが弱い臭いを有することを示し、17のスコアは中程度の臭いを示し、35超のスコアは非常に強い臭いを示す。完全処方系を、未希釈油(0.2%)およびデンプンでカプセル化された芳香ベンチマーク(0.05%NOE)を含有する総製品配合物ベンチマークと、およびまた標準的な芳香プローブ(0.1%での未希釈油)と比較した。提示した全ての統計結果を、95%の信頼度を考慮してANOVAによって評価した。
【0078】
拡散スピード。熟成した試料(例えば、2週間)に対するこの分析の結果は、3つの芳香アコード全てが、参照芳香プローブおよび芳香デンプンプローブと比較したとき、拡散スピードについて増進された性能を有したことを示した。さらに、予想外に、3つの芳香アコードは、ベンチマーク製品より有意に良好な拡散スピードを示した。それぞれ、アコードA、B、およびCは、29.13、22.91、および28.39の芳香強度を有した。対照的に、標準的な芳香プローブは、16.17の芳香強度を有し、デンプンでカプセル化された芳香ベンチマークは、18.45の芳香強度を有した。拡散スピードに関して、それぞれ、アコードA、B、およびCは、3.79秒、4.44秒、および4.18秒の拡散スピードを有した。比較として、標準的な芳香プローブおよびデンプンでカプセル化された芳香ベンチマークは、それぞれ、4.74秒および5.74秒の拡散スピードを有した。
【0079】
3つの完全芳香系に関して、芳香プローブおよびベンチマーク製品と比較したとき、条件におけるパリティーレベルが、拡散スピードについて観察された(1種の完全芳香系は、またより速い拡散スピードを有する)。
【0080】
芳香強度。結果は、3つの芳香アコード全てが、参照芳香プローブより有意に高い芳香の強さを有したことを示した。
【0081】
さらに、3種の完全芳香系A、B、およびCの全ては、標準的な芳香プローブより有意に高い芳香の強さを有し、かつ芳香未希釈油およびデンプンでカプセル化された芳香を含有するベンチマーク製品に対してパリティーであったことが観察された。
【0082】
粉末洗剤ベース中で0.3%にて添加されて、それぞれ、完全芳香系A、B、およびCは、18.78、16.95、および18.79の芳香強度、ならびに4.47秒、4.09秒、および4.56秒の拡散スピードを有した。ベンチマーク製品は、18.45の芳香強度および5.74の拡散スピードを有した。
【0083】
粉末洗剤ベース中で0.2%にて添加されて、それぞれ、完全芳香系A、B、およびCは、16.07、15.06、および16.43の芳香強度を有した。
【0084】
ベンチマークが芳香未希釈油と、(消費者製品ベースに対する芳香成分の化学的保護による熟成した試料について)水相と接触したときに浸漬/ブルーム段階における芳香性能において有意な改善を実現するために当技術分野において公知であるカプセル化技術(デンプン)とを含有したため、この結果は予想外であった。さらに、ブルーミング芳香アコードを未希釈油として含有する完全芳香系のいずれかは、完全芳香系(未希釈油およびカプセル化技術を含有する)であるベンチマーク製品とパリティーであった芳香性能強度を有したことが観察された。
【0085】
分析的ヘッドスペース測定。芳香プローブ+アコード(アコード25%、プローブ75%、0.1%での総添加量)のヘッドスペースを、標準化された分析的動的ヘッドスペース法によって測定し、水への芳香付けした粉末洗剤の溶解後、短時間および長時間の両方における、プローブ単独(0.1%で添加)より有意に高い量のヘッドスペース分子が明らかとなった。さらに、臭気強度を、臭気値コンセプト(OV)を使用して測定したピーク面積から計算した。OVモデル、および芳香配合物へのその適用性、および感覚認知についての詳細は、文献において見出すことができる。M.Teixeira et al.,Perfume Engineering:Design,Performance&Classification,BH Elsevier,Oxford,UK,2013を参照されたい。このアプローチによって、芳香プローブ+アコードの臭気の計算した強度が、プローブ単独より有意に高かったことがまた観察され、このように、分析的測定を検証した。これは、ここで開示されているアコードの増進された芳香性能に関する利点を示す。
【0086】
悪臭のカバー。悪臭のカバー/抗微生物特性データベースを使用して、芳香アコードをまた設計した。この点において、悪臭のカバーおよび抗微生物特性を有する特定の芳香材料は、配合物(例えば、とりわけ、マツスーパーエクストリーム、3,7-ジメチルオクタ-1,6-ジエン-3-オール、3,7-ジメチルオクタン-3-オール、および3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド)中に含まれた。例えば、≧0.05%の米国特許第6,495,512号明細書に開示されている抗菌/香料組成物の少なくとも1つを含有する香料組成物を使用して、抗菌特性を有する一方で、土のような、かび臭いおよび青々したアンダートーンを伴う興味深い草本、柑橘類、スパイシー、フローラル、スイートおよびバニリンのアロマを与えることができることが見出されてきた。この分析の結果は、悪臭中和剤を含有する2種の芳香アコードが、柑橘油ベンチマークに対してかびおよび汗についての悪臭のカバーレベルにおける有意な増強を有したことを示した。
【0087】
衛生/抗菌。芳香アコードは、上記の抗菌成分を含有することができる。適切な抗菌成分の一覧については米国特許第6,495,512号明細書を参照されたい。≧0.05%の少なくとも1種の抗菌物質を含有する本発明の芳香アコードを使用して、抗菌特性を有する一方で魅力的なアロマを与えることができることが見出されてきた。大腸菌(e.coli)、エンテロコッカスヒラエ(e.hirae)、黄色ブドウ球菌(s.aureos)および他の細菌に対して高い抗菌活性を有する芳香成分は、とりわけ、1-メトキシ-4-メチルベンゼン、3,7-ジメチルオクタ-1,6-ジエン-3-オール、およびマツスーパーエクストリームを含む。
実施例4および5
本発明のアコードDは、(i)8.1%の4種のクラス1成分:ローズオキシド、ガルバスコン、トロピカリア、およびエチル-2-メチルブチレートを使用することによって調製した。
【0088】
本発明の芳香1は、5部のアコードDを75部の芳香Serena(International Flavors&Fragrances、Union Beach、NJから市販されている)に加えることによって調製した。芳香Serenaは、0.375%のみのクラス1成分を含有し、対照として使用した。
【0089】
本発明のシャンプー組成物1は、1%のレベルで芳香付けしていないモデルシャンプーベース中に芳香1を添加することによって調製した。シャンプー組成物を、評価の前に室温にて少なくとも24時間柔らかくした。
【0090】
比較用シャンプー組成物は、シャンプー組成物1と同じ添加量で、芳香Serenaと香りが付いていないシャンプーベースとを混合することによって調製した。
シャンプー性能
シャンプー組成物1および比較用シャンプー組成物のそれぞれを、湿ったヘアスウォッチに塗布し、過剰な水を絞り出した。次いで、ヘアスウォッチを泡立て、水ですすいだ。
【0091】
訓練された審査員のパネルは、0~100の範囲のスケールで芳香強度を評価した。5の数値は、ヘアスウォッチが弱い強度を生じさせたことを示す一方で、30の値は、ヘアスウォッチが非常に強い臭いを生じさせたことを示した。
【0092】
予想外に、シャンプー組成物1で処理したヘアスウォッチは、ブルーム段階において13.6の芳香強度を有し、一方、比較用シャンプー組成物で処理したヘアスウォッチは、12.6の芳香強度を有した。
実施例6~8
本発明の3種の芳香アコード、すなわち、アコードE、F、およびGを調製した。
【0093】
アコードEは、9%のクラス1成分を含有した。
【0094】
アコードFは、11%のクラス1成分を含有した。
【0095】
アコードGは、13%のクラス1成分を含有した。
【0096】
アコードE、FおよびGは、クラス1成分の量が異なったこと以外は、同じ芳香成分を含有した。下記の表3を参照されたい。
【0097】
比較用アコード2’は、アコードEと同じ芳香成分を使用して調製したが、5%のみのクラス1成分を伴った。
【0098】
【表3】
【0099】
拡散スピード
上記のプロトコルに従って、アコードE、F、G、および比較用2’の拡散スピードを測定した。
【0100】
アコードE、F、およびGのそれぞれは、2.88秒、2.72秒、および2.81秒の拡散スピードを有した。比較用2’は、3.2秒の拡散スピードを有した。
実施例9および10
本発明の芳香Eは、11%のアコードEをモデル芳香Ariel Sunrise(IFF、Hilversum、Netherlandsから市販されている)に加えることによって調製した。芳香Ariel Sunriseは、4.2%のクラス1成分を含有した。芳香Eは、5%のクラス1成分を含有した。
【0101】
本発明の粉末洗剤組成物Eは、0.1%の芳香Eを、香りが付いていないモデル粉末洗剤に加えることによって調製した。比較用洗剤4’は、芳香Eの代わりに0.1%の芳香Ariel Sunriseを加えることによって調製した。
【0102】
芳香強度および拡散スピードを評価した。組成物Eは、22.55の芳香強度および2.33秒の拡散スピードを有した。比較用洗剤4’は、17.87の芳香強度および2.81秒の拡散スピードを有した。
実施例11
本発明の芳香Fは、7%のアコードFをAriel Sunriseに加え、5.73%のクラス1成分を有することによって調製した。
【0103】
芳香FおよびAriel Sunriseのそれぞれを、香りが付いていないモデル液体洗剤に1%で加えた。芳香Fを含有する液体洗剤は、Ariel Sunriseを含有する液体洗剤より速いブルーム香りを有した。
【0104】
芳香FおよびAriel Sunriseのそれぞれをまた、香りが付いていないファブリックコンディショナーに1%で加えた。芳香Fは、Ariel Sunriseと比較して、ブルームの改善されたスピード、および強度を示した。
実施例12
本発明の芳香FAは、モデル芳香Thunder(IFF、Hilversum、Netherlandsから市販されている)を混合することによって調製した。芳香FAは、8.3%のクラス1成分を含有した。芳香Thunderは、5.3%のクラス1成分を含有した。
【0105】
マイクロカプセルFAは、欧州特許第1797946B1号明細書に記載されている手順に従って芳香FAを使用して調製した。
【0106】
比較用マイクロカプセル4’は、芳香Thunderを使用したこと以外は、同じ手順に従って調製した。
【0107】
両方のマイクロカプセルは、液体洗剤洗濯用途において評価した。マイクロカプセルFAは、比較用マイクロカプセル4’を超える、ブルームの改善されたスピード、およびまた芳香強度を示した。
実施例13~20
本発明の4種の芳香アコードであるアコードI、J、K、およびLは、様々な量のクラス1成分を使用して調製した。
【0108】
アコードIは、10.2重量%のクラス1成分(例えば、1,3,3-トリメチル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、エチル2-メチルブタノエート、メチル2-アミノベンゾエート、1-メチル-4-(プロパ-1-エン-2-イル)シクロヘキサ-1-エン、(2R,4S)-4-メチル-2-(2-メチルプロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、安息香酸メチルおよび1-メトキシ-4-メチルベンゼン)、ならびに9.8重量%のクラス2成分を含有した。
【0109】
アコードJは、54重量%のクラス1成分(例えば、エチル2-メチルブタノエート、1-(5,5-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン)、および10重量%のクラス2成分を含有した。
【0110】
アコードKは、10.2重量%のクラス1成分(例えば、オキシジベンゼン、ヘキサン酸エチル、1-(5,5-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、2-(3-フェニルプロピル)ピリジン、(2R,4S)-4-メチル-2-(2-メチルプロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、メチル2-アミノベンゾエート、(1R,2R,4R)-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボキシレート、4-メチレン-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン)、および10重量%のクラス2成分を含有した。
【0111】
アコードLは、46重量%のクラス1成分(例えば、オキシジベンゼン、(2R,4S)-4-メチル-2-(2-メチルプロパ-1-エン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン、4-メチレン-2-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン)、および22.2重量%のクラス2成分を含有した。
【0112】
本発明の4種の芳香、すなわち、芳香I~Lは、芳香Happy LuxuryまたはHealthy Life(両方の芳香はInternational Flavors&Fragrances、Union Beach、New Jerseyから市販されている)を使用して調製した。芳香Happy Luxuryは、0.1重量%のクラス1成分および12.95重量%のクラス2成分を含有した。芳香Healthy Lifeは、2.6重量%のクラス1成分および6.1重量%のクラス2成分を含有した。
【0113】
芳香IおよびJは、80重量%のHappy Luxuryおよび20重量%のそれぞれ、アコードIまたはアコードJを混合することによって調製した。
【0114】
芳香KおよびLは、80重量%のHealthy Lifeおよび20重量%のそれぞれ、アコードKまたはアコードLを混合することによって調製した。
【0115】
芳香I~Lのそれぞれは、IFFヤシベースのバー石鹸中の未希釈油に1重量%で別々に加えた。バー石鹸を、感覚試験の前に7日間熟成させた。
【0116】
芳香Happy LuxuryおよびHealthy Lifeの両方を、対照として使用した。
【0117】
石鹸バーを、訓練された審査員のパネルによってブルーム芳香強度について0~100のスケールで評価した。5もしくはそれ未満のスコアは、芳香または成分が弱い臭いを有することを示す。15のスコアは、中程度の臭いを示す。35のスコアは、強い臭いを示す。
【0118】
ブルーム芳香強度の結果を、下記の表4において示す。
【0119】
【表4】
【0120】
実施例21~24
本発明の4種の芳香、すなわち、芳香M、N、O、およびPを、芳香Solitaire(International Flavors&Fragrances、Union Beach、New Jerseyから市販されている)を使用して調製した。芳香Solitaireは、0.14重量%のクラス1成分および16.8重量%のクラス2成分を含有した。
【0121】
芳香M~Pのそれぞれは、95重量%のSolitaireおよび5重量%のそれぞれ、アコードI、J、K、またはLを混合することによって調製した。芳香Solitaireは、対照として使用した。
【0122】
4つの芳香のそれぞれを、1.5重量%のレベルでモデルシャワー用ジェルに加え、シャワー用ジェルを、訓練された審査員のパネルが0~100のスケールでブルーム芳香強度について評価した。15もしくはそれ未満のスコアは、芳香または成分が弱い臭いを有することを示す。20~40のスコアは、中くらいの臭いを示す。40超のスコアは、強い臭いを示す。
【0123】
ブルーム芳香強度結果を、下記の表5において示す。
【0124】
【表5】
【0125】
他の実施形態
本明細書において開示されているフィーチャの全ては、任意の組合せで合わせ得る。本明細書において開示されている各フィーチャは、同じ、同等、または同様の目的を果たす代替のフィーチャで置き換えてもよい。このように、他に明確に記述しない限り、開示されているそれぞれのフィーチャは、一般的な一連の同等または同様のフィーチャのほんの一例である。
【0126】
実際に、高性能のブルーム芳香アコードまたは組成物を設計する目的を達成するために、当業者は、異なる成分および変動するそれらの濃度を選択することができる。
【0127】
上記の説明から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、その精神および範囲から逸脱することなく、本発明の様々な変更および修正を行い、それを様々な用法および条件に適応させることができる。