IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの特許一覧

特許7069148血圧センサを備えたデバイス及びそのデバイスを制御する方法
<>
  • 特許-血圧センサを備えたデバイス及びそのデバイスを制御する方法 図1
  • 特許-血圧センサを備えたデバイス及びそのデバイスを制御する方法 図2
  • 特許-血圧センサを備えたデバイス及びそのデバイスを制御する方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】血圧センサを備えたデバイス及びそのデバイスを制御する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/021 20060101AFI20220510BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
A61B5/021
G06F3/01 510
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019522478
(86)(22)【出願日】2017-11-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-09
(86)【国際出願番号】 EP2017077944
(87)【国際公開番号】W WO2018083108
(87)【国際公開日】2018-05-11
【審査請求日】2020-10-30
(31)【優先権主張番号】16197456.3
(32)【優先日】2016-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】エレン パウル
【審査官】▲瀬▼戸井 綾菜
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-511667(JP,A)
【文献】特開平10-216094(JP,A)
【文献】特開2013-183975(JP,A)
【文献】特開2007-54648(JP,A)
【文献】国際公開第2014/155750(WO,A1)
【文献】米国特許第6893402(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/03
A61B 5/06-5/22
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血圧を感知するための血圧センサを備えたデバイスを制御するための方法であって、前記方法は、
重力の方向に対する前記デバイスの角度を決定するステップと、
表示されたユーザの画像内で、表示された所定の位置範囲に対する前記デバイスを手に持っている前記ユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴の位置を特定するステップと、
重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度と、前記所定の位置範囲に対する前記画像内の前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置とに基づいて、前記ユーザの心臓の高さに対する前記血圧センサの高さを決定するステップと、
前記ユーザの心臓の高さに対する前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップと、
を有する、方法。
【請求項2】
重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度が所定の角度範囲外であることと、
前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置が前記所定の位置範囲外であることと、
のうちの一方又は両方の場合に、前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さと異なると決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度が所定の角度範囲内にあることと、
前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置が前記所定の位置範囲内であることと、
の一方又は両方の場合に、前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さにあると決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップは、
前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さと異なると決定されたときに重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度及び前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置のうちの1つ又は複数を前記ユーザに出力するように前記デバイスを制御するステップ
を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップは、
前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さと異なると決定されたときに、重力の方向に対する前記デバイスの前記角度と前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の前記位置とのうちの1つ又は複数を調整するための命令を前記ユーザに出力するように前記デバイスを制御するステップ
を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップは、
前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さと異なると決定されたときにエラー通知を前記ユーザに出力するように前記デバイスを制御するステップ
を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップは、
前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さにあると決定されたときに前記ユーザから血圧測定値を取得するように前記血圧センサを制御するステップ
を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップは、
前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さと異なると決定されたときに前記ユーザから血圧測定値を取得するように前記血圧センサを制御するステップと、
前記血圧センサの高さと前記ユーザの心臓の高さとの差に基づいて、取得された前記血圧測定値を調整するステップと、
を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴が、
前記ユーザの片目若しくは両目、
前記ユーザの口、
前記ユーザの鼻、
前記ユーザの顔の輪郭、
前記ユーザの首、及び、
前記ユーザの1つ又は複数の肩、
のうちのいずれか1つ又は複数を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ可読媒体にはコンピュータ可読コードが組み込まれ、前記コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによって実行されると、前記コンピュータ又は前記プロセッサに、
重力の方向に対するデバイスの角度を決定するステップと、
表示されたユーザの画像内で、表示された所定の位置範囲に対する前記デバイスを手に持っている前記ユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴の位置を特定するステップと、
重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度と、前記所定の位置範囲に対する前記画像内の前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置とに基づいて、前記ユーザの心臓の高さに対する血圧センサの高さを決定するステップと、
前記ユーザの心臓の高さに対する前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御するステップと、
を実施することによって血圧を感知するための前記血圧センサを備えた前記デバイスであって、
記ユーザの前記画像が表示され、前記デバイスを持っているユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴の所定の位置の範囲が表示される、前記デバイスを制御させる、コンピュータプログラム。
【請求項11】
デバイスを手に持っているユーザから血圧測定値を取得するための血圧センサと、
重力の方向に対する前記デバイスの角度を決定し、
表示された前記ユーザの画像内で、表示された所定の位置範囲に対する前記デバイスを手に持っている前記ユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴の位置を特定し、
重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度と、前記所定の位置範囲に対する前記画像内の前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置とに基づいて、前記ユーザの心臓の高さに対する前記血圧センサの高さを決定し、
前記ユーザの心臓の高さに対する前記血圧センサの決定された高さに基づいて前記デバイスを制御する、制御ユニットと、
を備える、デバイス。
【請求項12】
前記デバイスがさらに角度センサを備え、
前記制御ユニットは、重力の方向に対する前記デバイスの前記角度を決定するように前記角度センサを制御する、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記デバイスがさらにカメラを備え、
前記制御ユニットは、前記ユーザが少なくとも部分的に前記カメラの視野内にあるときに前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の前記位置を特定するように前記カメラを制御する、請求項11又は12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記デバイスがさらにユーザインターフェースを備え、
前記血圧センサの高さが前記ユーザの心臓の高さと異なると決定されたとき、前記制御ユニットは、
重力の方向に対する前記デバイスの決定された前記角度と、
前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された前記位置と、
重力の方向に対する前記デバイスの前記角度、前記ユーザの前記1つ又は複数の解剖学的特徴の前記位置、及び前記ユーザの体の角度のうちのいずれか1つ又は複数を調整する命令と、
エラー通知と、
のうちのいずれか1つ又は複数を前記ユーザに出力するように前記ユーザインターフェースを制御する、請求項11又は12に記載のデバイス。
【請求項15】
前記血圧センサが、
ボリュームセンサ、及び、
圧力センサ、
のうちのいずれか1つ又は複数を備える、請求項11又は12に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血圧センサを備えたデバイス及びそのデバイスを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血圧(BP:blood pressure)、より正確には動脈圧は、循環血液によって動脈血管壁にかけられる圧力である。血圧は、対象者の健康を証明するための極めて重要なバイタルサインの1つである。血圧は、動的であり、心臓のポンプ作用により周期的に変化するため、血圧は、通常は、心臓の拍動の1サイクルの間の最高血圧である収縮期血圧(SBP:systolic blood pressure)と、心臓の拍動の1サイクルの間の最低血圧である拡張期血圧(DBP:diastolic blood pressure)と、心臓の拍動の1サイクルの間の平均血圧である平均動脈圧(MAP:mean arterial blood pressure)とによって説明される。
【0003】
過去には、非観血血圧測定が、通常は、血圧を反映するための水銀柱を使用する血圧計を使用することによって実行されていた。今日では、血圧測定のためのデバイスは、大抵、カフに基づく。測定手順は、大抵、特にデバイスが専門の介護士向けでない場合には、自動化されている。最も一般的に使用され、臨床的に受け入れられている自動血圧測定は、オシロメトリック方式の血圧測定原理を用いる。この測定原理は、概して、対象者の肢(通常は、上腕)の周りにカフを付けることと、それを速やかに膨らませることとから成る。この後、カフの圧力が徐々に又は段階的に減らされ、その間に、動脈ボリューム振動がカフ内で小さい圧力振動をもたらす。拡張期血圧(DBP)及び収縮期血圧(SBP)が、発見的アルゴリズムを使用して、カフ圧力又はボリューム振動の振幅に応じて、これらのカフ圧力から推定される。平均動脈圧力(MAP)が、次いで、通常、発見的方式を使用して拡張期血圧(DBP)及び収縮期血圧(SBP)から、又はそれを最大振動での圧力と等しいと見なすことによって、計算される。収縮中の圧力振動を使用する代わりに、振動は膨張の間に測定することもできる。
【0004】
外部カフを必要としない他の血圧測定技法が開発されている。これは、単一デバイスにおいて複数の高品質のセンサをユーザが有することを可能にするモバイルデバイス産業(特に、スマートフォン産業)の急速な発展により可能になった。たとえば、スマートフォンのユーザは、現在、スマートフォン内のセンサを使用してオシロメトリック方式の血圧測定を実行することができる。WO 2016/096919 A1は、対象者の血圧を測定するためのパーソナルハンドヘルドモニタの一例を開示し、そこでは、体の一部の血の流れを検出し、血圧測定が行われ得るように、対象者の体の一部によってそれに加えられた圧力を示す電気信号を提供するために、圧力センサがモニタに組み込まれる。
【0005】
しかしながら、カフの必要性を排除するこれらの最近の技法はユーザにとってさらに便利であるが、これらの技法によって得られる血圧測定値は、静水圧の影響により、不正確になることがある。血圧測定位置と心臓の高さとの間の何らかの高さの差は静力学的オフセットをもたらすことになるので、静水圧の影響を回避するために、血圧測定は、ユーザの心臓の高さ又はその近くで行われる必要がある。血圧測定が心臓の高さより上で行われた場合、測定結果は低くなり過ぎることになり、血圧測定が心臓の高さより下で行われた場合、測定結果は高くなり過ぎることになる。血圧測定位置と心臓の高さとの差が1センチメートルある毎に、0.73mmHgが誤って血圧測定値にもたらされる。したがって、腕がリラックスした状態(すなわち、ぶら下がった位置)にある間に血圧測定が指から行われた場合、50cmの高低差が容易に作られることがあり、約37mmHgの静力学的オフセットをもたらす可能性がある。
【0006】
訓練を受けていないユーザは通常、住居環境において血圧測定を行うので、ユーザの心臓の高さとはかなり異なる高さで血圧測定が行われることがしばしばあり、これは、血圧測定値における大きなエラーをもたらす可能性がある。これについては、上腕でのカフに基づく測定は常に心臓の高さに相対的に近いが、カフのないデバイスは心臓の高さにおいて加えられることになる逆圧を制限しないため、カフのないデバイスに特に関連している。したがって、さらに正確な血圧測定を行うために、静圧の影響を最小限に抑える、防ぐ、又は取り除くことを目指したデバイスが、必要とされている。
【0007】
したがって、血圧センサを備える改良されたデバイス及びそのデバイスを制御する改良された方法が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述のように、既存の手法の限界は、静圧の影響によりエラーが血圧測定値にもたらされる可能性があるということである。したがって、血圧センサを備えたデバイスと、これらの既存の問題を克服する形でそのデバイスを制御する方法とを有することは有益なことである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本発明の第1の態様によれば、血圧を感知するための血圧センサを備えたデバイスを制御するための方法が提供される。本方法は、重力の方向に対するデバイスの角度を決定するステップと、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定するステップと、重力の方向に対するデバイスの決定された角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置に基づいてユーザの心臓の高さに対する血圧センサの高さを決定するステップと、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するステップとを有する。
【0010】
いくつかの実施形態では、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴は、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴を有する。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特徴の位置は、ユーザの表示画像内で特定される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特徴の位置は、表示された所定の位置範囲に対して特定される。これらの実施形態では、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサの高さは、重力の方向に対するデバイスの決定された角度と、所定の位置範囲に対する画像内のユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置とに基づいて、決定される。
【0011】
いくつかの実施形態では、重力の方向に対するデバイスの決定された角度が所定の角度範囲外である及び/又はユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外である場合、血圧センサの高さは、ユーザの心臓の高さと異なると決定される。
【0012】
いくつかの実施形態では、重力の方向に対するデバイスの決定された角度が所定の角度範囲内である及び/又はユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲内である場合、血圧センサの高さは、ユーザの心臓の高さにあると決定される。
【0013】
いくつかの実施形態では、血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するステップは、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたときに重力の方向に対するデバイスの決定された角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置のうちの1つ又は複数をユーザに出力するようにデバイスを制御するステップを有する。
【0014】
いくつかの実施形態では、血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するステップは、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたときに重力の方向に対するデバイスの角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の位置のうちの1つ又は複数を調整するための命令をユーザに出力するようにデバイスを制御するステップを有する。
【0015】
いくつかの実施形態では、血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するステップは、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたときにエラー通知をユーザに出力するようにデバイスを制御するステップを有する。
【0016】
いくつかの実施形態では、血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するステップは、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さにあると決定されたときにユーザから血圧測定値を取得するように血圧センサを制御するステップを有する。
【0017】
いくつかの実施形態では、血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するステップは、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたときにユーザから血圧測定値を取得するように血圧センサを制御するステップと、取得された血圧測定値を血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの差に基づいて調整するステップとを有する。
【0018】
いくつかの実施形態では、ユーザの1つ又は複数の特徴は、ユーザの片目若しくは両目、ユーザの口、ユーザの鼻、及びユーザの顔の輪郭のうちのいずれか1つ又は複数を有する。
【0019】
本発明の第2の態様によれば、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータ可読媒体はそこに組み込まれたコンピュータ可読コードを有し、コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによって実行されると、コンピュータ又はプロセッサが前述の1つ又は複数の方法を実行させられるように構成される。
【0020】
本発明の第3の態様によれば、デバイス及び制御ユニットを手に持っているユーザから血圧測定値を取得するための血圧センサを備えたデバイスが提供される。制御ユニットは、重力の方向に対するデバイスの角度を決定し、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定し、重力の方向に対するデバイスの決定された角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置に基づいてユーザの心臓の高さに対する血圧センサの高さを決定し、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴は、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴を有する。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特徴の位置は、ユーザの表示された画像内で特定される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の特徴の位置は、表示された所定の位置範囲に対して特定される。これらの実施形態では、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサの高さは、重力の方向に対するデバイスの決定された角度と、所定の位置範囲に対する画像内のユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置とに基づいて決定される。
【0022】
いくつかの実施形態では、デバイスは角度センサをさらに備え、制御ユニットは、重力の方向に対するデバイスの角度を決定するように角度センサを制御するように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、デバイスはカメラをさらに備え、制御ユニットは、ユーザが少なくとも部分的にカメラの視野内にあるときにユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定するようにカメラを制御するように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態では、デバイスはユーザインターフェースをさらに備え、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたとき、制御ユニットは、重力の方向に対するデバイスの決定された角度と、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置と、重力の方向に対するデバイスの角度、ユーザの1つ又は複数の特徴の位置、及びユーザの体の角度のうちのいずれか1つ又は複数を調整するための命令と、エラー通知とのうちのいずれか1つ又は複数をユーザに出力するようにユーザインターフェースを制御するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態では、血圧センサは、ボリュームセンサ及び圧力センサのうちのいずれか1つ又は複数を備える。
【0026】
前述の態様及び実施形態によれば、既存の技法の限界が対処される。具体的には、前述の態様及び実施形態によれば、血圧測定値における静圧の影響は、防ぐ、減らす、又は取り除くことができる。このようにして、さらに正確な血圧測定値が、単純だが効果的な方法を用いて、取得され得る。
【0027】
したがって、既存の問題を克服する、血圧センサを備える改良されたデバイス及びデバイスを制御する改良された方法が提供される。
【0028】
本発明のよりよい理解のために、そして、本発明がどのように実施されるかをより明確に示すために、以下のような添付の図面を、単に例として参照する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一実施形態によるデバイスのブロック図である。
図2】一実施形態による方法を示すフローチャートである。
図3】一実施形態による使用中のデバイスのイラストである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
前述のように、本発明は、血圧センサを備える改良されたデバイス及びデバイスを制御する改良された方法を提供し、既存の問題を克服する。
【0031】
図1は、一実施形態によるデバイス100のブロック図を示す。いくつかの実施形態では、デバイス100は、血圧測定専用のデバイスである。言い換えれば、デバイス100は、血圧測定デバイスにすることができる。別法として、いくつかの実施形態では、血圧測定に加えて、デバイス100はまた、他の目的又は用途も意図されている。デバイス100はモバイルデバイスでもよい。たとえば、デバイス100は、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、又は任意の他のモバイルデバイスにすることができる。
【0032】
図1に示すように、デバイス100は、デバイス100を手に持っているユーザからの血圧を感知するための(又は血圧測定値を取得するための)血圧センサ102を備える。動作中、血圧測定値を取得するために、ユーザは、ユーザの体の一部(たとえば、ユーザの指若しくは親指)が血圧センサ102に置かれる又は血圧センサ102と接触するように、デバイス100を持つ(たとえば、自身の前に)。ユーザの体の一部は、血圧センサ102と直接接触しているか又は血圧センサ102と間接的に接触している。
【0033】
いくつかの実施形態では、ユーザは、血圧センサ102と接触している体の一部によって加えられる圧力を増やすように命令される(デバイス100のユーザインターフェースを介するなどして)。たとえば、ユーザは、時間とともに生成される圧力プロファイルによって血圧センサ102と接触している体の一部によって加えられる圧力を増やすように命令され、ユーザは加えられる圧力を増やすことによってそれに従うことができる。圧力プロファイルの例は、時間とともに増える数値目標、1つ又は複数の時点における目標圧力とともに圧力が増やされるにつれて次第に満たされる線図若しくはバー、又は他の任意の圧力プロファイルを含むが、これらに限定されない。
【0034】
デバイス100の血圧センサ102は、デバイス100を手に持っているユーザから血圧測定値を取得するのに適した、任意のセンサ又はセンサの任意の組合せを備えることができる。血圧測定は、たとえば、血圧センサ102によって検出された動脈振動から取得される。血圧センサ102と接触しているユーザの体の一部によって加えられる圧力の増加は、動脈振動をもたらすことができ、動脈振動は、次いで、血圧センサ102によって検出することができる。血圧センサ102は、デバイス100を手に持っているユーザから血圧測定値を取得するのに適した、ボリュームセンサ、圧力センサ、又は他の任意のセンサ、或いはセンサの任意の組合せのうちのいずれか1つ又は複数を備えることができる。
【0035】
ボリュームセンサは、血圧測定値を取得するために使用することができる、デバイス100のボリュームセンサに置かれたユーザの体の一部からの動脈振動(具体的には、ボリューム振動)を検出するのに適した任意のボリュームセンサを備えることができる。ボリュームセンサの例は、光センサ、又は他の任意のボリュームセンサ、或いはボリュームセンサの任意の組合せを含むが、これらに限定されない。光センサは、血圧測定値を取得するために使用することができる、デバイス100を手に持っているユーザからのボリューム振動を示す光を検出するのに適した任意の光センサを備えることができる。たとえば、光センサは、画像センサ、プレチスモグラフィ(PG:plethysmography)センサ(フォトプレチスモグラフィ(PPG:photoplethysmography)センサなど)、又は他の任意の光センサ、或いは光センサの任意の組合せを備えることができる。
【0036】
画像センサは、血圧測定値を取得するために使用することができる、デバイス100を手に持っているユーザから画像を取得するのに適した任意の画像センサを備えることが可能である。画像センサの例は、カメラ、ビデオ録画デバイス、又は他の任意の画像センサ、或いは画像センサの任意の組合せを有するが、これらに限定されない。画像は、単一の画像フレーム又は複数の画像フレームを有する。たとえば、複数の画像フレームは、デバイスを手に持っているユーザの「ライブの」、瞬間的、又はリアルタイムの(若しくはリアルタイムに近い)一連の画像フレーム又はビデオの形をとる。画像センサによって取得された画像は、画像内にあるユーザの体の一部における動脈振動(具体的には、ボリューム振動)を示すことができる。いくつかの実施形態では、たとえば、画像センサによって取得された画像は、ボリューム測定値を得るために平均化される。
【0037】
フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサは、血圧測定値を取得するために使用することができる、デバイス100を手に持っているユーザからフォトプレチスモグラフィックデータを取得するのに適した任意のフォトプレチスモグラフィセンサを備えることが可能である。フォトプレチスモグラフィセンサの例は、反射式PPGセンサ、透過式PPGセンサ、又は他の任意のフォトプレチスモグラフィセンサ、或いは、フォトプレチスモグラフィセンサの任意の組合せを含むが、これらに限定されない。フォトプレチスモグラフィセンサによって取得されたフォトプレチスモグラフィックデータは、デバイス100のフォトプレチスモグラフィセンサに位置付けられたユーザの体の一部における動脈振動(具体的には、ボリューム振動)を示すことができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、光センサ(PPGセンサなど)は、光源(たとえば、白色発光ダイオードLED、赤色領域における発光などの単一波長光、又は他の任意の光源)及びそれに関連する光検出器を備えることができる。たとえば、いくつかの実施形態では、光源は、デバイス100を手に持っているユーザの体の一部に光を投影するように動作可能であり、光検出器は、伝送された又は反射した光を検出するように動作可能である。光検出器によって検出された光は、光が投影されたユーザの体の一部における動脈振動(具体的には、ボリューム振動)を示すことができる。
【0039】
圧力センサは、加えられた圧力及び動脈振動(具体的には、圧力振動)をデバイス100の圧力センサと直接又は間接的に接触しているユーザの体の一部から取得するのに適した任意の圧力センサを備えることが可能であり、これは血圧測定値を取得するために使用することができる。圧力センサの例は、感圧ディスプレイ、ディスプレイの下の感圧要素(ホイル、薄膜フレキシブルプリント回路、又は同様のものなど)、ユーザの体の一部と力センサの接触域が知られている(たとえば、一定であると見なされる)又は測定可能である力センサ、又は他の任意の圧力センサ、或いは圧力センサの任意の組合せを含むが、これらに限定されない。圧力は単位面積当たりの力と等しいので、圧力振動は、接触域が知られている又は測定される力センサによって検出された力から決定することができる。いくつかの実施形態では、圧力センサは、一つのエリアにわたって統合された複数の力センサを備えることが可能である。
【0040】
力センサは、血圧測定値を取得するために使用することができる、デバイス100を手に持っているユーザによって加えられた力を検出するのに適した任意の力センサを備えることができる。力センサの例は、力感知ディスプレイ、ディスプレイの下の力感知要素(ホイル、薄膜フレキシブルプリント回路、又は同様のものなど)、ストレインゲージ、ロードセル(たとえば、複数のストレインゲージを備えた構造体)、又は他の任意の力センサ、或いは力センサの任意の組合せを含むが、これらに限定されない。
【0041】
上記では血圧センサ102について例が提供されているが、ユーザから血圧測定値を取得するのに適した他の任意の血圧センサ、又は血圧センサの任意の組合せが使用可能であることが理解されよう。
【0042】
図1に示すように、デバイス100は、制御ユニット104も備える。制御ユニット104はデバイス100の動作を制御し、本明細書に記載の方法を実施することができる。制御ユニット104は、本明細書に記載の方式でデバイス100を制御するように構成又はプログラムされた、1つ又は複数のプロセッサ、処理ユニット、マルチコアプロセッサ又はモジュールを備えることができる。特定の実装形態において、制御ユニット104は、本発明の実施形態による方法の個々の又は複数のステップを実行するように各々構成された、又はそのようなステップを実行するための、複数のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールを備えることができる。
【0043】
簡潔に言えば、制御ユニット104は、重力の方向に対するデバイスの角度を決定し、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定し、重力の方向に対するデバイスの決定された角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置に基づいてユーザの心臓の高さに対する血圧センサの高さを決定し、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサの決定された高さに基づいてデバイスを制御するように構成される。
【0044】
いくつかの実施形態では、図1に示すように、デバイス100はさらに、角度センサ106を備えることが可能である。角度センサの例は、加速度計又は重力センサ(単軸加速度計、2軸加速度計、又は3軸加速度計など)、ジャイロスコープ、傾斜センサ、又は他の任意の角度センサ、或いは角度センサの任意の組合せを含むが、これらに限定されない。角度センサ106は、重力の方向に対するデバイスの角度の決定に用いることができる。たとえば、デバイス100が角度センサ106を備える実施形態において、制御ユニット104は、重力の方向に対するデバイスの角度を決定するように角度センサ106を制御するように構成することができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、図1に示すように、デバイス100はさらに、カメラ108を備えることが可能である。カメラ108は、ユーザが少なくとも部分的にカメラ108の視野内にあるときにユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定するのに用いることができる。たとえば、制御ユニット104は、ユーザが少なくとも部分的にカメラ108の視野内にあるときにユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定するようにカメラ108を制御するように構成することができる。カメラ108は、ユーザに向けられた任意のカメラにすることができる。したがって、別法として又はデバイスがカメラ108を備えることに加えて、カメラ108は、デバイス100の外部(すなわち、デバイス100とは別個又はデバイス100から遠隔)にある。
【0046】
いくつかの実施形態では、図1に示すように、デバイス100はさらに、ユーザインターフェース110を備えることができる。別法として又は付加的に、ユーザインターフェース110は、デバイス100の外部(すなわち、デバイス100とは別個又はデバイス100から遠隔)にある。ユーザインターフェース100は、本発明による方法によりもたらされた情報、データ、信号、又は測定結果をデバイス100のユーザに提供するのに用いることができる。たとえば、制御ユニット104は、デバイス100のユーザに本方法からもたらされた情報、データ、信号、又は測定結果を提供(たとえば、レンダリング、出力、又は表示)するようにユーザインターフェース110を制御するように構成することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、制御ユニット104は、ユーザの画像を表示するようにユーザインターフェース110を制御するように構成される。前述のように、画像は、単一の画像フレーム又は複数の画像フレームを有する。たとえば、制御ユニット104は、デバイス100を手に持っているユーザの「ライブの」、瞬間的、又はリアルタイム(若しくはほぼリアルタイム)の一連の画像フレーム又はビデオを表示するようにユーザインターフェース110を制御するように構成される。制御ユニット104はまた、ユーザの1つ又は複数の特徴の所定の位置範囲を表示するようにユーザインターフェース110を制御するように構成される。たとえば、所定の位置範囲は、ユーザの画像上に又はユーザの画像を通して表示される。いくつかの実施形態では、ユーザの画像及び所定の位置範囲は、血圧センサ102を備えるデバイス100に表示される。別法として、他の実施形態では、ユーザの画像及び所定の位置範囲は、血圧センサ102を備えるデバイス100とは異なるデバイスであるデバイスに表示される。たとえば、ユーザの画像及び所定の位置範囲が表示されるデバイスは、血圧センサ102を備えるデバイス100の外部(すなわち、デバイス100とは別個又はデバイス100から遠隔)にある。
【0048】
いくつかの実施形態では、たとえば、制御ユニット104は、デバイス100の血圧センサ102によって取得された1つ又は複数の血圧測定値をユーザに提供(たとえば、レンダリング、出力、又は表示)するようにユーザインターフェース110を制御するように構成することができる。別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、デバイス100の制御ユニット104が、血圧センサ102の高さはユーザの心臓の高さと異なると決定したとき、制御ユニット104は、重力の方向に対するデバイスの決定された角度、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置、重力の方向に対するデバイスの角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の位置のうちの1つ又は複数を調整するための命令、エラー通知、或いは本明細書に記載の方法からもたらされる他の任意の情報のうちのいずれか1つ又は複数をユーザに提供(たとえば、レンダリング、出力、又は表示)するようにユーザインターフェース110を制御するように構成することができる。
【0049】
別法として又は付加的に、ユーザインターフェース110は、ユーザ入力を受信するように構成される。言い換えれば、ユーザインターフェース110は、命令、データ、又は情報をデバイス100のユーザが手動で入力することを可能にする。制御ユニット104は、ユーザインターフェース110からユーザ入力を取得するように構成される。
【0050】
ユーザインターフェース110は、デバイス100のユーザに対する情報、データ、信号、又は測定結果のレンダリング(又は出力若しくは表示)を可能にする任意のユーザインターフェースである。別法として又は付加的に、ユーザインターフェース110は、デバイス100のユーザがユーザ入力を提供し、デバイス100と対話する及び/又はデバイス100を制御することを可能にする任意のユーザインターフェースである。たとえば、ユーザインターフェース110は、1つ又は複数のスイッチ、1つ又は複数のボタン、キーパッド、キーボード、タッチスクリーン又はアプリケーション(たとえば、スマートフォン、タブレット、又は同様のものの)、表示画面、グラフィカルユーザインターフェースGUI又は他の任意の視覚的レンダリング構成要素、1つ又は複数のスピーカ、1つ又は複数のマイクロフォン又は他の任意のオーディオ構成要素、1つ又は複数の光源、触覚フィードバックを提供するための構成要素(振動機能など)、又は他の任意のユーザインターフェース構成要素、或いはユーザインターフェース構成要素の組合せを備える。
【0051】
図1には示されていないが、いくつかの実施形態では、デバイス100は、本明細書に記載の方法を実行するために制御ユニット104によって実行可能なプログラムコードを記憶するように構成されたメモリも備える。メモリは、デバイス100の制御ユニット104によって取得又は作成された情報、データ、信号及び測定結果を記憶するために使用することができる。たとえば、メモリは、デバイス100のユーザから血圧センサ102によって取得された血圧測定値を記憶するために使用される。
【0052】
図1には示されていないが、いくつかの実施形態では、デバイス100は、デバイス100の内部又は外部にある任意のセンサ、インターフェース、ユニット、メモリ、デバイス又は他の任意の構成要素とデバイス100が通信することを可能にするための通信インターフェースも備える。通信インターフェースは、ワイヤレスに又はワイヤ接続を介して、任意のセンサ、インターフェース、ユニット、メモリ、デバイス又は他の任意の構成要素と通信する。たとえば、カメラ108がデバイス100の外部にある実施形態において、通信インターフェースは、ワイヤレスに又はワイヤ接続を介して外部カメラ108と通信する。同様に、ユーザインターフェース110がデバイス100の外部にある実施形態において、通信インターフェースは、ワイヤレスに又はワイヤ接続を介して外部ユーザインターフェースと通信する。
【0053】
したがって、図1は、本発明の本態様を示すために必要とされる構成要素のみを示し、実際の実装形態では、デバイス100は図示されたものに対して追加の構成要素を備えることが理解されよう。たとえば、デバイス100は、デバイス100に電力を供給するためのバッテリ若しくは他の電源又はデバイス100を幹線電源に接続するための手段を備える。
【0054】
図2は、血圧センサ102を備えるデバイス100を制御するための方法200を示す。図示された方法200は、一般に、デバイス100の制御ユニット104の制御によって又はその制御下で実行することができる。
【0055】
前述のように、動作中、ユーザは、ユーザの体の一部(たとえば、ユーザの指若しくは親指)が血圧センサ102に置かれる又は血圧センサ102と接触するように、デバイス100を持つ(たとえば、自身の前に)。いくつかの実施形態では、図示されていないが、ユーザが正しくデバイス100を持っていることを確実にするために、デバイス上のユーザの体の一部の位置が検出される。たとえば、血圧センサ102が、デバイス100のカメラ及びディスプレイ(力又は圧力を感知するディスプレイなど)を備える場合、ユーザは、血圧測定のために、カメラの前に手の指(人差し指など)を置き、ディスプレイに手の親指を置く。ディスプレイ上の親指の場所は測定することができ、ユーザがデバイス100を正しく持っていることを確実にするために、カメラが指の場所を検出するために使用可能である。別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、血圧センサ102は、ユーザに示すことができる、デバイス100上の1つ又は複数の固定点に置かれる。本明細書で開示する方法を目的として、デバイス100はユーザの体に対してほぼ又は正確に垂直に持たれていると想定する。
【0056】
図2を参照すると、ブロック202において、デバイス100の角度が、重力の方向に対して(又は地表面若しくは地面と比較して)決定される。たとえば、前述のように、制御ユニット104は、重力の方向に対するデバイスの角度を決定するようにデバイス100の角度センサ106を制御するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ユーザの体の角度は、重力の方向に対するデバイスの角度から推論される。
【0057】
角度センサは重力を測定することができるので、角度センサ上の重力構成要素は、重力に対するデバイス100の角度を決定するために使用することができる。前述のように、角度センサは、加速度計(単軸加速度計、2軸加速度計、3軸加速度計など)、ジャイロスコープ、傾斜センサ、又は同様のものを備えることができ、これにより、重力に対するデバイス100の角度は、これらの角度センサに関する標準的なやり方のいずれかで決定することができる。たとえば、知られているように、重力による加速が測定され、デバイス100の基準フレームに関連付けられて、重力に対するデバイス100の角度を決定することができる。
【0058】
ブロック204では、デバイス100を手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴(又は目印)の位置が特定される。たとえば、前述のように、制御ユニット104は、ユーザが(少なくとも部分的に)カメラ108の視野内にあるときにユーザの1つ又は複数の特徴の位置を特定するようにデバイス100のカメラ108を制御するように構成することができる。ユーザの1つ又は複数の特徴は、ユーザの1つ又は複数の解剖学的(たとえば、物理的)特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザの1つ又は複数の特徴は、ユーザの1つ若しくは複数の肩、又はユーザの胴体の他の任意の特徴、或いはユーザの胴体の特徴の任意の組合せなど、ユーザの胴体(又は上部胴体)の1つ又は複数の特徴を含む。別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、ユーザの1つ又は複数の特徴は、ユーザの首を含む。別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、ユーザの1つ又は複数の特徴は、ユーザの顔の1つ又は複数の特徴、たとえば、ユーザの顔の輪郭、ユーザの片目若しくは両目、ユーザの鼻、ユーザの口、又はユーザの他の任意の顔の特徴のうちのいずれか1つ又は複数、或いはユーザの顔の特徴の任意の組合せ、を含む。例はユーザの1つ又は複数の特徴について提供されているが、使用され得るユーザの他の特徴、又はユーザの特徴の任意の組合せに当業者は気付くであろう。
【0059】
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、1つ又は複数の特徴のサイズ、位置、又はサイズ及び位置の両方に基づいて体に対するデバイス100の距離を決定するステップを有する。距離は、たとえば、水平距離として決定される。距離は、デバイス100を手に持っている間にユーザの腕が伸ばされている量を示すことができ、心臓の高さに対するデバイスの高さの測定を改善するために使用することができる。距離は、たとえば、カメラ108によって特定された1つ又は複数の特徴の見掛けの大きさに基づいて決定される。たとえば、特徴が大きく見えるほど、特徴はカメラ108に近く(曲げた腕を示し得る)、そして、同様に、特徴が小さく見えるほど、特徴はカメラ108から遠い(伸ばした腕を示し得る)。
【0060】
ブロック206で、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサ102の高さが、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置に基づいて、決定される。
【0061】
いくつかの実施形態では、本方法は、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度が所定の角度範囲内(又は外)にあるかどうかを決定するステップを有する。言い換えれば、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度が角度の最小閾値と角度の最大閾値との間にある(又はその範囲外にある)かどうかが決定される。所定の角度範囲(又は角度の最小及び最大閾値)は、デバイスが垂直に又は実質的に垂直に持たれていることを示すために設定することができる。一例では、所定の角度範囲は、-30度と+30度との間である。しかしながら、他の所定の角度が代わりに使用され得ることが理解されよう。同様に、いくつかの実施形態では、本方法はさらに、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲の中(又は外)かを決定するステップを有する。たとえば、所定の位置範囲は、血圧センサ102又は別のデバイスを備えたデバイス100のディスプレイ上の所定の位置範囲である。ディスプレイ上の所定の位置範囲は、1つ又は複数の線又は形状によって定義される。
【0062】
これらの実施形態では、重力の方向に対するデバイスの決定された角度が所定の角度範囲外であるか、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外であるか、或いは重力の方向に対するデバイスの決定された角度が所定の角度範囲外であり且つユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外である場合、血圧センサ102の高さは、ユーザの心臓の高さと異なると決定される。
【0063】
同様に、重力の方向に対するデバイスの決定された角度が所定の角度範囲内にあるか、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲内にあるか、或いは重力の方向に対するデバイスの決定された角度が所定の角度範囲内にあり且つユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲内にある場合、血圧センサの高さは、ユーザの心臓の高さにあると決定される。
【0064】
したがって、いくつかの実施形態では、記載されたパラメータの両方(すなわち、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度のパラメータと、関連する画像内のユーザの1つ又は複数の解剖学的特徴の特定された位置のパラメータ)がチェックされる。これらのパラメータの一方又は両方が、それぞれの所定の範囲外にある場合、血圧センサ102の高さは、ユーザの心臓の高さとは異なる(たとえば、血圧測定に不適切な又は最適ではない高さである)と決定される。他方で、これらのパラメータのうちの一方又は両方が、それぞれの所定の範囲内にある場合、血圧センサ102の高さは、ユーザの心臓の高さにある(たとえば、血圧測定に適した又は最適な高さである)と決定される。
【0065】
体に対するデバイス100の距離が1つ又は複数の特徴の位置に基づいて決定される実施形態において、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサ102の高さの決定はさらに、この決定された距離に基づく。このようにして、心臓の高さに対する血圧センサ102の高さがさらに正確に決定される、或いは、心臓の高さ(たとえば、センチメートル単位)から血圧センサ102の高さの絶対偏差が決定される。
【0066】
図3は、一実施形態によるユーザ300により使用されているデバイス100のイラストである。図3に示すように、デバイス100が重力の方向に対して成す角度を決定するために角度センサが使用され、カメラは、ユーザ300が(少なくとも部分的に)カメラの視野302内にあるときにユーザ300の1つ又は複数の特徴の位置を特定するために使用される。
【0067】
この図示された例示的な実施形態では、ユーザの画像及び所定の位置範囲306が、血圧センサ102を備えたデバイス100のディスプレイ308に表示される。しかしながら、前述のように、他の例示的実施形態によれば、ユーザの画像及び所定の位置範囲306は、この代わりに、血圧センサ102を備えたデバイス100とは異なるデバイスであるデバイス100のディスプレイ上に表示される。所定の位置範囲306は、ユーザの特徴(前述のもののいずれかのような)のうちの1つ又は複数をユーザが位置合わせするためのデバイス100のディスプレイ308上の位置範囲を定義する。図3に示す例示的実施形態では、ユーザの1つ又は複数の特徴は、ユーザの目304である。したがって、図3に示す例示的実施形態では、デバイス100のディスプレイ308の所定の位置範囲306に対するユーザの目304の位置が特定される(図2のブロック204において)。前述のように、ユーザ300の心臓の高さ310に対するデバイス100の血圧センサの高さは、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度及びユーザ300の1つ又は複数の特徴の特定された位置に基づいて決定することができる(図2のブロック206で)。
【0068】
ユーザの心臓の高さに対する血圧センサ102の決定された高さを介して、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度とデバイス100を手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置との組合せ(又は角度センサとカメラとの組合せ)を使用して、静圧の影響が最小限に抑えられるか又は取り除かれることを確実にするようにデバイス100を制御することができる。したがって、図2に戻ると、ブロック208で、デバイス100は、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサ102の決定された高さに基づいて制御される。デバイス100は、様々な形で、ユーザの心臓の高さに対する血圧センサ102の決定された高さに基づいて制御することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さにあると決定されたときに、デバイス100の血圧センサ102が、ユーザから血圧測定値を取得するように制御される。
【0070】
いくつかの実施形態では、血圧センサ102の高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたとき、デバイス100は、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度及びユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置のうちの1つ又は複数をユーザに出力するように制御される(デバイスのユーザインターフェース又はデバイス外部のユーザインターフェースでもよい、ユーザインターフェース110を介するなどして)。いくつかの実施形態では、所定の角度範囲、所定の位置範囲、又は、所定の角度範囲と所定の位置範囲との両方もまた、ユーザに出力される(デバイスのユーザインターフェース又はデバイス外部のユーザインターフェースでもよいユーザインターフェース110を介するなどして)。このようにして、正確な血圧測定値を血圧センサ102から取得することができるように、静圧の影響を回避するようにデバイス100が位置付けられることをユーザが確実にすることができる情報が提供される。
【0071】
別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、血圧センサ102の高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたとき、デバイス100は、重力の方向に対するデバイス100の角度、ユーザの1つ又は複数の特徴の位置(たとえば、高さ)、及びユーザの体の角度(又は姿勢)のうちのいずれか1つ又は複数を調整するための命令をユーザに出力するように制御される。前述のように、ユーザの体の角度は、重力の方向に対するデバイス100の角度から推論される。デバイス100は、デバイスのユーザインターフェース又はデバイス外部のユーザインターフェースでもよい、ユーザインターフェース110を介してユーザに命令を出力するように制御される。
【0072】
命令は、たとえば、ある特定の方向にデバイス100を移動する命令、ある特定の方向にデバイス100を傾ける命令、ユーザの体の角度(又は姿勢)を変える命令、又はこれらの命令の任意の組合せである。いくつかの実施形態では、命令は、血圧センサ102の高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたときに必ず出力される。たとえば、いくつかの実施形態では、命令は、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度が所定の角度範囲外であるか、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外であるか、或いは重力の方向に対するデバイス100の決定された角度が所定の角度範囲外であり且つユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外であるときに必ず出力される。このようにして、フィードバックをユーザに提供して、静圧の影響を減らす又はなくすようにデバイス100を適切な方位でユーザの心臓の高さに(又はその近く若しくはさらに近くに)位置付けるようにユーザを導くことができる。
【0073】
別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、血圧センサの高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたとき、デバイス100は、エラー通知をユーザに出力するように制御される(デバイスのユーザインターフェース又はデバイス外部のユーザインターフェースでもよい、ユーザインターフェース110を介するなどして)。エラー通知は、たとえば、血圧測定値が誤っている、不正確である、又は決定されていないことを示す。
【0074】
いくつかの実施形態では、血圧センサ102の高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたときには必ず、エラー通知が出力される。たとえば、いくつかの実施形態では、エラー通知は、重力の方向に対するデバイス100の決定された角度が所定の角度範囲外であるか、ユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外であるか、或いは重力の方向に対するデバイス200の決定された角度が所定の角度範囲外であり且つユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置が所定の位置範囲外であるときには必ず出力される。このようにして、静圧の影響を減らす又はなくすように適切な方位でユーザの心臓の高さに(又はその近くに)デバイスが来るまでデバイス100を異なる位置に置くようにユーザを導くことができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、重力の方向に対するデバイス100の角度が所定の閾値を超えたときに、エラー通知が出力される。たとえば、所定の閾値は、ユーザが横になっているときに血圧測定値が取得されることを防ぐために、90度又はその近くである(前述のように、ユーザの体の角度は、重力の方向に対するデバイス100の角度から推論されるため)。
【0076】
別法として又は付加的に、いくつかの実施形態では、血圧センサ102の高さがユーザの心臓の高さと異なると決定されたとき、デバイス100の血圧センサ102は、ユーザから血圧測定値を取得するように制御される。これらの実施形態では、取得された血圧測定値は、次いで、血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの差に基づいて調整することができる。
【0077】
血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの差は、絶対高低差として決定することができる。いくつかの実施形態では、デバイス100の血圧センサ102がユーザの心臓の高さに位置付けられるように、たとえば、血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの差が、ユーザの1つ又は複数の特徴の目標位置に対するデバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴の位置に基づいて、決定される。高低差は、デバイスを手に持っているユーザの1つ又は複数の特徴の特定された位置と1つ又は複数の特徴の目標位置との間のピクセルの数として決定される。いくつかの実施形態では、ピクセルの数を高低差の距離測定値(たとえば、センチメートル)に関連付けるために、スケーリング係数が使用される。たとえば、ユーザの特徴がその特徴の目標位置より6ピクセル下にある場合、高低差は、6ピクセル×スケーリング係数として決定される。
【0078】
体に対するデバイス100の距離が1つ又は複数の特徴の位置に基づいて決定される実施形態において、決定される距離はまた、高低差の決定にも使用される。たとえば、スケーリング係数は、体に対するデバイス100の決定された距離に依存するようにすることができる。
【0079】
静圧の影響を有する血圧測定値におけるエラーは、血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの差に基づく。したがって、取得された血圧測定値の調整は、血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの決定された差から静力学的オフセットを決定することを含み得る。次いで、決定された静力学的オフセットは、取得された血圧測定値から静圧の影響を取り除くために使用することができる。たとえば、血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの決定された差が、血圧センサがユーザの心臓の高さより上にあることを示す場合、決定された静圧の影響は、静力学的オフセットを取得された血圧測定値に加えることによって、取得された血圧測定値から取り除かれる。同様に、決定された血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの差が、血圧センサがユーザの心臓の高さより下にあることを示す場合、決定された静圧の影響は、取得された血圧測定値に対する静力学的オフセットを差し引くことによって、取得された血圧測定値から取り除かれる。
【0080】
取得された血圧測定値における静力学的オフセットは、血圧センサの高さとユーザの心臓の高さとの間の高低差の1cm当たり約0.75mmHgである。したがって、たとえば、血圧センサ102がユーザの心臓の高さより10cm上であると決定された場合、取得された血圧測定値は、10*0.75=7.5mmHgを取得された血圧測定値に加えることによって、調整することができる。このようにして、取得された血圧測定値をさもなければ歪めたであろう静圧の影響が補正(又は訂正)され、それにより、さらに正確な血圧測定値を提供する。
【0081】
デバイス100の血圧センサ102がユーザから血圧測定値を取得するように制御される実施形態のいずれかにおいて、血圧測定値は、血圧測定値を得るための任意の適切な技法を使用してユーザから取得される。前述のように、血圧測定値が、血圧センサ102によって検出された動脈振動から取得される。動脈振動は、ボリューム振動、圧力振動、或いはボリューム振動と圧力振動との両方を有し得る。動脈振動は、加えられた圧力の関数として検出することができる。これらの実施形態では、加えられた圧力に対する動脈振動は、血圧測定値(たとえば、収縮期血圧、拡張期血圧、及び平均動脈圧の値のうちのいずれか1つ又は複数)を取得するための標準技法を使用して処理することができる。
【0082】
血圧測定値が取得される実施形態のいずれにおいても、本方法はさらに、取得された血圧測定値をユーザに対して提供(たとえば、レンダリング、出力、又は表示)するステップを有する。たとえば、前述のように、制御ユニット104は、取得された血圧測定値をユーザに対して提供(たとえば、レンダリング、出力、又は表示)するようにユーザインターフェース110(装置100のユーザインターフェース又はデバイス外部のユーザインターフェース)を制御する。
【0083】
したがって、血圧センサを備える改良されたデバイス及びデバイスを制御するための改良された方法が提供される。本明細書に記載のように、デバイスは、血圧測定値における静圧の影響を減らす、防ぐ、又はなくすのを助けることができる方式で制御することができる。このようにして、さらに正確な血圧測定値が、単純でありながら効果的な方法を用いて、取得され得る。
【0084】
コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品もまた提供され、このコンピュータ可読媒体にはコンピュータ可読コードが組み込まれている。コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによって実行されると、本明細書に記載の1つ又は複数の方法をコンピュータ又はプロセッサが実行させられるように、構成される。
【0085】
開示される実施形態に対する変更形態が、図面、本開示及び添付の特許請求の範囲の学習から、本特許請求の発明の実施において、当業者によって理解され、もたらされ得る。本特許請求において、「有する(備える)」という言葉は、他の要素又はステップを排除せず、及び不定冠詞の「a」又は「an」は、複数を排除しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、本請求項において列挙されたいくつかの項目の機能を果たし得る。ある特定の測定が相互に異なる従属請求項において列挙されているという事実だけで、これらの測定の組合せが有利に使用され得ないことは示さない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに又は他のハードウェアの一部として提供される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な媒体で記憶/配布されるが、インターネット又は他のワイヤード若しくはワイヤレス電気通信システムを介するなど、他の形でも配布され得る。本特許請求におけるいずれの参照符号も範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3