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特許7069191エアロゾル発生装置のためのカートリッジ内に含まれる液体の量を制御する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置のためのカートリッジ内に含まれる液体の量を制御する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 15/00 20060101AFI20220510BHJP
   G01F 23/26 20220101ALI20220510BHJP
   G01G 13/14 20060101ALN20220510BHJP
【FI】
G01G15/00 Z
G01F23/26 A
G01G13/14
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019545356
(86)(22)【出願日】2018-02-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 IB2018051031
(87)【国際公開番号】W WO2018150394
(87)【国際公開日】2018-08-23
【審査請求日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】102017000018745
(32)【優先日】2017-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニ マデラ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンピエロ ランボルギーニ
(72)【発明者】
【氏名】セルジョ モレッリ
(72)【発明者】
【氏名】エウジェニオ ナバッキア
(72)【発明者】
【氏名】カテッロ ソルレンティーノ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ フェデリーチ
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/101202(WO,A1)
【文献】特開2007-322422(JP,A)
【文献】国際公開第2015/140768(WO,A2)
【文献】特開2016-104008(JP,A)
【文献】特開2008-062994(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0126940(US,A1)
【文献】特開2007-076921(JP,A)
【文献】特表2014-532014(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0200306(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 13/00-17/08,
G01F 23/26,
A24F 40/00-47/00,
G01N 35/02-35/04,
B65G 47/74-47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置のためのカートリッジ(1)内に含まれる液体(11)の量を制御する方法であって、
前記カートリッジ(1)は、容器(10)と、該容器(10)内に含まれた液体(11)とを含み、
前記方法は、
前記カートリッジ(1)内に含まれる液体(11)の量を測定するステップと、
液体(11)の量と液体基準量とを比較するステップと、を含み、
前記液体(11)の量を測定するステップは、順次に以下のステップ、すなわち、
第1計量群(80)内で前記カートリッジ(1)の前記容器(10)を計量するステップと、
充填ステーション(15)内で前記容器(10)内へ所定の量の液体(11)を注入するステップと、
第2計量群(81)内で前記カートリッジ(1)を計量するステップと、
前記容器(10)内に含まれた前記液体(11)の重量を計算するステップと、を含み、
第1コンベア(9)が設けられており、該第1コンベアは、前記第1計量群(80)から液体(11)なしの容器(10)を受容する第1把持部分(91)と、前記液体(11)を前記容器(10)に充填するために、液体(11)なしの前記容器(10)が前記充填ステーション(15)へ移動される第1解放部分(92)と、前記充填ステーション(15)から液体(11)を含む前記容器(10)を受容する第2把持部分(93)と、液体(11)を含む前記容器(10)が前記第2計量群(81)へ移動される第2解放部分(94)と、を備える方法において、
第2コンベア(16)を含み、該第2コンベアは、液体(11)なしの前記容器(10)が受容される第1把持部分(160)と、液体(11)なしの前記容器(10)が前記第1計量群(80)へ移動される第1解放部分(161)と、液体(11)を有する前記容器(10)が前記第2計量群(81)から受容される第2把持部分(162)と、を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記カートリッジ(1)内に含まれる液体(11)の量を測定するステップは、
前記カートリッジ(1)内に含まれる前記液体(11)を、第1導体エレメント(5)と第2導体エレメント(6)との間に配置するステップと、
前記第1導体エレメント(5)及び前記第2導体エレメント(6)を反対の電荷で帯電させるステップと、
2つの前記第1導体エレメント(5)及び前記第2導体エレメント(6)の間の電気容量及び/又は散逸率を計算するステップと、
を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カートリッジ(1)の前記容器(10)は導体材料から形成され、該カートリッジ(1)は、前記容器(10)内に配置された吸収性エレメント(12)を有し、該吸収性エレメントは、前記液体(11)を保持し、キャビティ(13)を画定する管形状を有し、
前記第1導体エレメント(5)は前記容器(10)と見なされ、
前記方法は、前記電気容量及び/又は散逸率を計算する前に、前記吸収性エレメント(12)の前記キャビティ(13)内へ前記第2導体エレメント(6)を挿入するステップを有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
エアロゾル発生装置のためのカートリッジ(1)内に含まれる液体(11)の量を制御する装置(7)であって、
前記カートリッジ(1)は、容器(10)と該容器(10)内に含まれた液体(11)とを有し、
前記装置(7)は、
前記カートリッジ(1)内に含まれる液体(11)の量を測定するための測定手段(8)が、少なくとも1つの容器(10)に前記液体を充填する前にカートリッジ(1)の前記少なくとも1つの容器(10)を計量するための第1計量群(80)と、液体(11)を含む前記容器(10)を計量するための第2計量群(81)と、を有する、測定手段(8)と、
前記測定手段(8)によって測定されたデータを受信し、該データを液体基準量と比較するために、前記測定手段(8)に接続された処理ユニットと、
第1コンベア(9)であって、前記第1計量群(80)から液体(11)なしの前記容器(10)が受容される第1把持部分(91)と、前記液体(11)を前記容器(10)に充填するために、液体(11)なしの前記容器(10)が充填ステーション(15)へ移動される第1解放部分(92)と、前記充填ステーション(15)から液体(11)を含む前記容器(10)が受容される第2把持部分(93)と、液体(11)を含む前記容器(10)が前記第2計量群(81)へ移動される第2解放部分(94)と、を備える、第1コンベア(9)と、備える装置(7)において、
前記装置(7)は第2コンベア(16)を含み、該第2コンベアは、液体(11)なしの前記容器(10)が受容される第1把持部分(160)と、液体(11)なしの前記容器(10)が前記第1計量群(80)へ移動される第1解放部分(161)と、液体(11)を含む前記容器(10)が前記第2計量群(81)から受容される第2把持部分(162)と、を備えることを特徴とする装置(7)。
【請求項5】
前記第1コンベア(9)は、リング状であり、かつ、前記第1把持部分(91)及び前記第2解放部分(94)を有する第1枝部(9a)と、前記第1解放部分(92)及び前記第2把持部分(93)を有する第2枝部(9b)とを備え、
前記第2コンベア(16)は、リング状であり、かつ、前記第1解放部分(161)及び前記第2把持部分(162)を有する第1枝部(16a)と、前記第1把持部分(160)を有する第2枝部(16b)とを備え、
前記第1コンベア(9)の前記第1枝部(9a)と、前記第2コンベア(16)の前記第1枝部(16a)とが向き合っている、請求項に記載の装置(7)。
【請求項6】
前記測定手段(8)は、前記第1コンベア(9)の前記第1枝部(9a)と、前記第2コンベア(16)の前記第1枝部(16a)との間に配置されている、請求項に記載の装置(7)。
【請求項7】
前記測定手段(8)に配置された把持・解放手段(17)を有し、前記把持・解放手段(17)は、
第1エレメント(170)であって、前記第2コンベア(16)の前記第1解放部分(161)から前記容器(10)を把持し、そして前記容器を前記第1計量群(80)へ解放するために、そして前記第1計量群(80)から前記容器(10)を把持し、そして前記容器を前記第1コンベア(9)の前記第1把持部分(91)へ解放するための、第1エレメント(170)と、
第2エレメント(171)であって、前記第1コンベア(9)の前記第2解放部分(94)から前記容器(10)を把持し、そして前記容器を前記第2計量群(81)へ解放するために、そして前記第2計量群(81)から前記容器(10)を把持し、そして前記容器を前記第2コンベア(16)の前記第2把持部分(162)へ解放するための、第2エレメント(171)と、
を備える請求項の何れか一項に記載の装置(7)。
【請求項8】
前記容器(10)は関連する延長軸線(X)に沿った長手方向の延長を有し、
前記第1コンベア(9)は、互いに平行なそれぞれの回転軸線を中心として回転するプーリー対と、前記カートリッジ(1)の前記容器(10)をそれぞれの座部内に受容するための複数の座部を形成するチェーン(95)と、を含み、
前記座部は、前記延長軸線(X)がプーリーの前記回転軸線に対して平行である状態で前記容器(10)を受容するように配置されている、請求項の何れか一項に記載の装置(7)。
【請求項9】
記測定手段(8)は、
互いに向き合って配置された第1導体エレメント(5)及び第2導体エレメント(6)であって、該第1導体エレメントと該第2導体エレメントとの間に前記カートリッジ(1)内に含まれた前記液体(11)を受容する、第1導体エレメント(5)及び第2導体エレメント(6)と、
前記第1導体エレメント(5)及び前記第2導体エレメント(6)を帯電させるための電荷供給部と、
2つの前記第1導体エレメント(5)と前記第2導体エレメント(6)の間の電気容量及び/又は散逸率を測定するための測定エレメントと、
を備えることを特徴とする、請求項4~8の何れか一項に記載の装置(7)。
【請求項10】
前記カートリッジ(1)の前記容器(10)は導体材料から形成され、前記カートリッジ(1)は、前記容器(10)内に配置された吸収性エレメント(12)を有し、前記吸収性エレメントは、前記液体(11)を保持し、キャビティ(13)を画定する管形状を有し、
前記第1導体エレメント(5)は前記カートリッジ(1)の前記容器(10)と見なされ、
前記第2導体エレメント(6)は管状エレメントであり、該管状エレメントを前記吸収性エレメント(12)の前記キャビティ(13)内へ挿入することができ、
前記装置(7)は、カートリッジ(1)を受容するように適合された少なくとも1つの座部と、前記カートリッジ(1)と前記第2導体エレメント(6)とを作業位置から、そして該作業位置へ向かって相互運動させるための運動手段とを有し、前記作業位置では、前記第2導体エレメント(6)が前記吸収性エレメント(12)の前記キャビティ(13)内へ少なくとも部分的に挿入されている、請求項9に記載の装置(7)。
【請求項11】
前記第1導体エレメント(5)はプレートであり、
前記第2導体エレメント(6)はプレートであり、
前記装置(7)は、前記第1導体エレメント(5)と前記第2導体エレメント(6)との間に前記カートリッジ(1)を搬送するための搬送手段を有する、請求項9に記載の装置(7)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2017年2月20日付けで出願されたイタリア国特許出願第102017000018745号の優先権を主張する。この文献の開示内容は参照することにより援用される。
【0002】
本発明は、エアロゾル発生装置に関連する技術分野に含まれる。具体的には、本発明は、エアロゾル発生装置のためのカートリッジに含まれる液体の量を制御する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
バッテリーと、このバッテリーによって供給されるアトマイザーと、液体を含むカートリッジとを有するエアロゾル発生装置が知られている。使用中、アトマイザーはカートリッジ内に含まれた液体を加熱し、喫煙者は生成された蒸気を吸入する。
【0004】
カートリッジは円筒形容器から成っている。円筒形容器には水が充填され、この容器は次いでキャップで閉じられる。
【0005】
良質の喫煙を保証するために、カートリッジは正しい量の液体を含まなければならない。
【0006】
これに関して、液体のカートリッジ内への注入後、作業者はカートリッジ内の液面が最小高さを超えているか否かをチェックする。
【0007】
しかしながら、液面の高さチェックはあまり正確ではなく、チェックを実施する作業者に左右される。さらに、このタイプの制御はカートリッジ容器が透明であることを必要とする。
【0008】
特許文献1には、電子タバコのためのカートリッジを製造するための包装機械であって、カートリッジの底部シェルを充填通路に沿って供給する充填コンベアと、所定の用量の液状物質を上から各底部シェル内部へ供給するために充填通路に沿って配置された充填装置と、底部シェルを集成通路に沿って供給する集成コンベアと、底部シェルが充填コンベアから集成コンベアへ移動される移行ステーションと、対応する上部キャップを各底部シェルにカップリングするために集成通路に沿って配置された少なくとも1つの集成装置と、を有する、包装機械が記載されている。充填通路の端部(すなわち、底部シェルに液状物質が充填される領域の上流側及び下流側)には、2つのツイン計量装置が配置されており、それぞれの計量装置は、各底部シェルを計量するように構成されており、底部シェルに液状物質を充填する前及び後にそれぞれの底部シェルを計量することにより、底部シェル内部に実際に投与された液状物質の量を正確に測定することが可能であり、ひいては底部シェルが正しく充填されているか否かをチェックすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】国際公開第2015/140768号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記欠点を克服する、エアロゾル発生装置のためのカートリッジ内に含まれる液体の量を制御する方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、添付の請求項に基づく方法及び装置によって達成される。
【0012】
添付の図面を参照しながら本発明を以下に説明する。図面は本発明のいくつかの非制限的な実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図2】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図3】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図4】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図5】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図6】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図7】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図8】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図9】他の作業ステップにおいて本発明の装置の実施形態を示す図である。
図10】カートリッジを断面で見た状態で示す概略図である。
図11】カートリッジを上から見た状態で示す概略図である。
図12】本発明の方法の異なる実施形態の作業ステップを示す概略断面図である。
図13】本発明の方法の異なる実施形態の他の作業ステップを示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図1~13を参照すると、エアロゾル発生装置のためのカートリッジが符号1で全体的に示されている。
【0015】
カートリッジ1は、容器10と、容器10内に配置された液体11とを有する。
【0016】
容器10は、例えばステンレス鋼、プラスチック、又はガラスから形成することができる。
【0017】
好ましくは容器10は、容器10の全体の長さに沿って円形の一定の断面を備えた管形状を有しており、それぞれの延長軸線Xに沿って長手方向に延長している。
【0018】
容器10は底部10aと側壁10bとを有する。側壁10bは底部10aから立ち上がり、底部10aとは反対側に自由縁部を有している。自由縁部10cは容器10の開口10cを仕切っている。
【0019】
カートリッジ1の具体的な実施形態によれば、カートリッジ1は、容器10内に配置された吸収性エレメント12(例えば綿から成る)を有する。吸収性エレメントは液体11を保持し、そしてキャビティ13を画定する管形状を有している。
【0020】
具体的には、さらに吸収性エレメント12は、長手方向で延長する管形状を有することができ、容器10の断面に対して同じ形状を有する同じ断面を有することができる。吸収性エレメント11は、容器10の開口10dに面する上面11aを有する。
【0021】
同様に、キャビティ13も、長手方向で延長する管形状を有することができる。具体的には、キャビティ13と吸収性エレメント12とは同軸的である。
【0022】
本発明の保護範囲を逸脱することなしにカートリッジ1の他の実施形態が可能になることは明らかである。例えば、容器10は容器10の全体の長さに沿って正方形又は六角形及び/又は非一定の断面を有することもできる。
【0023】
エアロゾル発生装置のためのカートリッジ1内に含まれる液体11の量を制御する方法を以下に説明する。
【0024】
この方法は、カートリッジ1内に含まれる液体11の量を測定し、そして液体11の量と液体基準量とを比較するステップを含む。
【0025】
提案された方法は、(例えば液体11の重量及び/又は液体11の電気容量を測定することにより)カートリッジ1内に含まれた液体11の量を測定することを伴う。
【0026】
液体11の量の制御は、作業者とは無関係に正確であり、容器10が透明な材料から形成されるのを必ずしも必要としないので有利である。
【0027】
液体11の量が液体基準量とは異なる場合、この方法はカートリッジ1を廃棄するステップを含むことができる。具体的には、この方法は、液体11の量が液体基準量とは異なり、所与の閾値を上回る場合には、カートリッジ1を廃棄するステップを含む。
【0028】
液体基準量を決定するために、カートリッジ1の容器10と等しい容器(同じ形状、サイズ、及び材料)を有する基準カートリッジが使用される。さらに、基準カートリッジは容器内部に既知の液体量を有する。すなわち、このことは例えば基準液体の重量及び/又は基準液体の電気容量が既知であることを意味する。
【0029】
本発明の方法の第1実施形態によれば、容器10内の液体11の量は、液体11の重量を測定することによって割り出される。従って、液体基準量は、基準カートリッジ内に含まれる基準液体の重量と見なされる。
【0030】
詳細に述べるならば、液体11の量を測定するステップは、以下のステップ、すなわち、カートリッジ1の容器10(内部に液体11を含まない)を計量するステップと、容器10内へ所定の量の液体11を注入するステップと、カートリッジ1(すなわち、液体11を含む容器10)を計量するステップと、容器10内に含まれた液体11の重量を計算するステップとを順番に含む。
【0031】
液体11の重量は、カートリッジ1の重量から容器10の重量を差し引くことによって割り出される。
【0032】
この方法は正確な測定をシンプルに行うことを可能にするので有利である。
【0033】
本発明の方法の第2実施形態によれば、容器10内の液体11の量は、液体11の電気容量を測定することにより割り出される。従って、液体基準量は、基準カートリッジ内に含まれる基準液体の電気容量と見なされる。
【0034】
この場合、液体11の量を検出するステップは、以下のステップ、すなわち、
カートリッジ1内に含まれた液体11を、第1導体エレメント5と第2導体エレメント6との間に配置するステップと、
第1導体エレメント5及び第2導体エレメント6を反対の電荷で帯電させるステップと、
2つの導体エレメント5,6の間の電気容量及び/又は散逸率を計算するステップと、
を含む。
【0035】
電気容量及び/又は散逸率は、容器10内に含まれる液体11の量を示す。従って、電気容量及び/又は散逸率の測定は、カートリッジ1の容器10の寸法とは無関係である。
【0036】
図10~12を参照すると、カートリッジ1の容器10は、導体材料(例えば鋼)から形成されており、カートリッジ1は、容器10内に配置された吸収性エレメント12を有する。吸収性エレメントは液体11を保持し、そしてキャビティ13を画定する管形状を有している。この場合には、容器10は第1導体エレメント5と見なされ、この方法は、電気容量及び/又は散逸率を計算する前に、吸収性エレメント12のキャビティ13内へ第2導体エレメント6を挿入するステップを含む。
【0037】
カートリッジ1の容器10が導体材料から形成されていない場合(例えばプラスチックから形成されている場合)、第1導体エレメント5及び第2導体エレメントは2つのプレートであってよい(図13)。
【0038】
エアロゾル発生装置のためのカートリッジ1内に含まれる液体の量を制御する装置7を以下に説明する。
【0039】
装置7は、カートリッジ1内に含まれる液体の量を測定するための測定手段8と、測定手段8によって測定されたデータを受信し、そしてデータを液体基準量と比較するために、測定手段8に接続された処理ユニット(図示せず)とを有する。
【0040】
図1~9に基づいて、装置7の第1実施形態を以下に説明する。具体的には、装置7のこの第1実施形態は、容器10内に含まれた液体11の重量を決定することを可能にする。
【0041】
上記実施形態において、測定手段8は、少なくとも1つの容器10に液体11を充填する前にカートリッジ1の上記少なくとも1つの容器10を計量するための第1計量群80と、液体11を含む容器10を計量するための第2計量群81とを有する。
【0042】
装置7は第1コンベア9を有する。第1コンベア9は、第1計量群80から液体11なしの容器10が受容される(図3~4)第1把持部分91と、液体11を容器10に充填するために、液体11なしの容器10が充填ステーション15へ移動される(図5)第1解放部分92と、充填ステーション15から液体11を含む容器10が受容される(図6)第2把持部分93と、液体11を含む容器10が第2計量群81へ移動される(図7~8)第2解放部分94とを有する。
【0043】
装置7は極めてコンパクトであるので有利である。
【0044】
具体的には、第1計量群80は複数のロードセルを含み、それぞれのロードセルは液体11なしの容器10を計量することを目的としている。同様に、第2計量群81も複数のロードセルを含み、それぞれのロードセルは液体11を含む容器10を計量することを目的としている。
【0045】
液体11なしの、そして液体11を含むいくつかの容器10を同時に計量することにより、装置7は短縮された時間で全てのカートリッジ1の制御(100%計量)を可能にするので有利である。
【0046】
好ましくは、装置7は第2コンベア16を有する。第2コンベア16は、液体11なしの容器10が受容される(図1)第1把持部分160と、液体11なしの容器10が第1計量群80へ移動される(図2)第1解放部分161と、液体11を含む容器10が第2計量群81から受容される(図9)第2把持部分162とを有する。
【0047】
第1コンベア9はリング状であってよく、第1把持部分91及び第2解放部分94を有する第1枝部9aと、第1解放部分92及び第2把持部分93を有する第2枝部9bとを備えることができる。
【0048】
同様に、第2コンベア16はリング状であってよく、第1解放部分161及び第2把持部分162を有する第1枝部16aと、第1把持部分160を有する第2枝部16bとを備えることができる。
【0049】
好ましくは、第1コンベア9の第1枝部9aと、第2コンベア16の第1枝部16aとは向き合っている。このことは装置7をさらにコンパクトにするのを可能にする。
【0050】
測定手段8(すなわち第1計量群80及び第2計量群81)は、第1コンベア9の第1枝部9aと、第2コンベア16の第1枝部16aとの間に配置されている。
【0051】
第1計量群80と第2計量群81とは並んでいて、コンパクトであるので有利である。
【0052】
さらに、装置7は、測定手段8に配置された把持・解放手段17を含み、把持・解放手段17は、第1エレメント170であって、第2コンベア16の第1解放部分161から容器10を把持し、そして容器を第1計量群80へ解放するために、そして第1計量群80から容器10を把持し、そして容器を第1コンベア9の第1把持部分91へ解放するための第1エレメント170と、第2エレメント171であって、第1コンベア9の第2解放部分94から容器10を把持し、そして容器を第2計量群81へ解放するために、そして第2計量群81から容器10を把持し、そして容器を第2コンベア16の第2把持部分162へ解放するための、第2エレメント171と、を備える。把持・解放手段17は、ピックアンドプレース型である。上述のように、容器10はそれぞれの延長軸線Xに沿った長手方向の延長長さを有することができる。
【0053】
第1コンベア9は、互いに平行なそれぞれの回転軸線を中心として回転するプーリー対と、カートリッジ1の容器10をそれぞれの座部内に受容するための複数の座部を形成するチェーン95とを有する。上記座部は容器10を、延長軸線Xがプーリーの回転軸線に対して平行である状態で受容するように配置されている。
【0054】
同様に、第2コンベア16も、互いに平行なそれぞれの回転軸線を中心として回転するプーリー対と、カートリッジ1の容器10をそれぞれの座部内に受容するための複数の座部を形成するチェーン96とを有する。上記座部は容器10を、延長軸線Xがプーリーの回転軸線に対して平行である状態で受容するように配置されている。
【0055】
第1コンベア9のチェーン95は、プーリーの周りの回転に加えて、第1把持ステーション91及び第2解放ステーション94が装置7に対して定置であるような速度で並進運動させられる。換言すれば、第1コンベア9のプーリーは、それぞれの回転軸線を中心として回転することに加えて、第1把持ステーション91及び第2解放ステーション94における解放及び引き込みを可能にするように線形に並進運動させられる。
【0056】
同様に、第2コンベア16のチェーン96は、プーリーの周りの回転に加えて、第1把持ステーション161及び第2解放ステーション162が装置7に対して定置であるような速度で並進運動させられる。換言すれば、第1コンベア16のプーリーは、それぞれの回転軸線を中心として回転することに加えて、第1把持ステーション161及び第2解放ステーション162における解放及び引き込みを可能にするように線形に並進運動させられる。
【0057】
装置7の別の実施形態(図示せず)を以下に説明する。具体的には、装置7の上記実施形態は、容器10内に含まれた液体11の電気容量を決定することを可能にする。
【0058】
測定手段8は、互いに向き合って配置された第1導体エレメント5及び第2導体エレメント6であって、第1導体エレメントと第2導体エレメントとの間にカートリッジ10内に含まれた液体11を受容するための第1導体エレメントと第2導体エレメントと、第1導体エレメント5及び第2導体エレメント6を帯電させるための電荷供給部と、電気容量及び/又は散逸率を測定するための測定エレメントと、を有する。
【0059】
上記装置7は機械的にシンプルであるので有利である。
【0060】
カートリッジ1の容器10が導体材料から形成されており、そしてカートリッジ1は、容器10内に配置された吸収性エレメント12を含み、吸収性エレメントは液体11を保持し、そしてキャビティ13を画定する管形状を有している。この事例において、第1導体エレメント5はカートリッジ1の容器10と見なされ、そして第2導体エレメント6は、吸収性エレメント12のキャビティ13内へ挿入することができる管状エレメントである。
【0061】
装置は、カートリッジ1を受容するように成形された少なくとも1つの座部と、カートリッジ1と第2導体エレメント6とを作業位置から、そして作業位置へ向かって相互運動させるための運動手段とを含み、作業位置では、第2導体エレメント6が吸収性エレメント12のキャビティ13内へ少なくとも部分的に挿入されている。
【0062】
図13を参照すると、第1導体エレメント5はプレートであり、第2導体エレメント6はプレートであり、そして装置は、第1導体エレメント5と第2導体エレメント6との間にカートリッジを搬送するための手段を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13