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特許7069196生産システムのワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための搬送装置およびこのタイプの搬送装置を有する製品の製造のための生産システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】生産システムのワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための搬送装置およびこのタイプの搬送装置を有する製品の製造のための生産システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/84 20060101AFI20220510BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
B65G47/84 B
G05B19/418 P
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019546809
(86)(22)【出願日】2018-02-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2018054715
(87)【国際公開番号】W WO2018158204
(87)【国際公開日】2018-09-07
【審査請求日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】102017001828.6
(32)【優先日】2017-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501276371
【氏名又は名称】フレセニウス・メディカル・ケア・ドイチュラント・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ヘッペ、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】クゲルマン、フランツ
(72)【発明者】
【氏名】マイジンゲル、マティアス
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-151117(JP,A)
【文献】特開2010-013134(JP,A)
【文献】特開平10-072116(JP,A)
【文献】米国特許第05377815(US,A)
【文献】特開平08-012064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/80
B65G 47/84-47/86
B65G 47/90-47/96
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定アセンブリと、連続ワークサイクルで回転軸の周りを回転可能な対象物キャリアと、1つまたは複数の対象物を置くための、円周方向に分散して配置され、および円形経路上を前記対象物キャリアに対して移動可能な複数の対象物キャリア要素と、前記対象物キャリアを駆動するための駆動ユニットとを備える生産システムにおけるワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための搬送装置であって、
結合要素が、前記対象物キャリア要素に割り当てられ、および各々第1の切替え位置または第2の切替え位置のみをとることができ、アクチュエータが、前記結合要素に割り当てられ、および前記結合要素が前記第1の切替え位置または前記第2の切替え位置に移動されるように、形成されている
ことを特徴とし、
前記第1の切替え位置では、前記結合要素に割り当てられた前記対象物キャリア要素がワークステーションに留まるように、前記結合要素が前記固定アセンブリと係合され、かつ前記回転可能な対象物キャリアから係脱され、
前記第2の切替え位置では、前記結合要素に割り当てられた前記対象物キャリア要素がワークステーションからワークステーションに移動されるように、前記結合要素が前記固定アセンブリから係脱され、かつ前記回転可能な対象物キャリアと係合される、搬送装置。
【請求項2】
円周方向に分散して配置された所定の数の凹部が前記固定アセンブリ上に設けられ、円周方向に分散して配置された所定の数の凹部が前記回転可能な対象物キャリア上に設けられることを特徴とし、前記固定アセンブリの凹部の前記数は、前記対象物キャリアにおける凹部の前記数に対応し、前記結合要素は、前記第1の切替え位置では前記固定アセンブリの前記凹部のうちの1つに係合する第1の係合要素を備え、前記結合要素は、前記第2の切替え位置では前記対象物キャリアの前記凹部のうちの1つに係合する第2の係合要素を備え、前記第1の係合要素および前記第2の係合要素は、強固に相互連結される、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記固定アセンブリの前記凹部が半径方向内側に面する開口部を有し、前記対象物キャリアの前記凹部が半径方向外側に面する開口部を有することを特徴とし、前記第1の係合要素および前記第2の係合要素は、前記第1の切替え位置では、前記第1の係合要素が前記固定アセンブリの前記凹部のうちの1つに係合し、前記第2の切替え位置では、前記第2の係合要素が前記対象物キャリアの前記凹部のうちの1つに係合するように、半径方向に変位可能にガイドされる、請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記結合要素が、ガイド要素上を長手方向に変位可能にガイドされることを特徴とし、前記結合要素を移動させるための前記アクチュエータは、前記結合要素が前記第1の切替え位置と前記第2の切替え位置との間で移動されることができるように、加圧媒体が加えられることができるピストン/シリンダ装置である、請求項3に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記ピストン/シリンダ装置が、加圧媒体が加えられることができる2つの対向するピストン面を有する複動ピストン/シリンダ装置であることを特徴とする、請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記円形経路の1つの部分上には対象物キャリア要素が何も配置されず、前記円形経路の他の部分の各々上に対象物キャリア要素が配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記対象物キャリア要素の位置を決定するための装置が設けられ、前記装置が、円周方向に分散して配置され、および個々の対象物キャリア要素に割り当てられた位置センサを備えることを特徴とし、前記センサは、それぞれの前記センサに割り当てられた位置に対象物キャリア要素が位置するとき、またはそれぞれの前記センサに割り当てられた位置に対象物キャリア要素が何も位置しないときに、前記センサが位置信号を生成するように形成されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記位置センサが誘導センサであることを特徴とし、前記誘導センサによって検出可能なマーキング要素は、前記対象物キャリア要素上に配置される、請求項7に記載の搬送装置。
【請求項9】
前記対象物キャリア要素の位置を決定するための前記装置が、固定基準システムに関連した一連の前記対象物キャリア要素の中の前記対象物キャリア要素のうちの1つの位置を入力するための入力ユニットを備えることを特徴とする、請求項7または8に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記対象物キャリア要素の配置を決定するための前記装置が評価ユニットを備え、前記評価ユニットが、前記位置センサの前記位置信号を評価し、前記固定基準システムに関連した前記対象物キャリア要素のうちの1つの、前記入力ユニットを使用して入力された位置に基づいて、前記固定基準システムに関連した前記対象物キャリア要素の位置を表すデータセットが生成されるように形成されていることを特徴とする、請求項9に記載の搬送装置。
【請求項11】
対象物キャリア要素の配置を決定するための前記装置が、前記対象物キャリアの回転位置にしたがう回転位置信号を生成するロータリエンコーダを備えることを特徴とする、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項12】
前記搬送装置が、前記対象物キャリアの前記駆動ユニットのための制御装置を備えることを特徴とし、前記制御装置は、前記対象物キャリア要素の位置を決定するための前記装置にデータラインを介して接続される、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項13】
前記対象物キャリア要素がガイドされるガイド経路が設けられることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項14】
前記対象物キャリア要素は、各々が対象物を受け取るために形成された複数の受容要素を備えることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の対象物を搬送するための搬送装置を備える、製品を製造するための生産システムであって、
前記対象物キャリアの周りに円周方向に分散して配置された複数のワークステーションが設けられることを特徴とし、各ワークステーションは、少なくとも1つのワークステップを備えるワークプロセスを、対象物キャリア要素上に配置された少なくとも1つの製品に対して実施するよう形成されている、生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定アセンブリ(stationary assembly)と、連続ワークサイクルで回転軸の周りを回転可能な対象物キャリアと、1つまたは複数の対象物を置くための、円周方向に分散して配置され、および円形経路上を対象物キャリアに対して移動可能な複数の対象物キャリア要素(object carrier element)と、対象物キャリアを駆動するための駆動ユニットとを備える生産システムにおけるワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための搬送装置に関する。本発明はさらに、製品、特に医療製品が充填された容器を製造するための生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
製品を製造するための生産システムでは、回転テーブルまたはインデックステーブルとしても知られているターンテーブルが、ワークステーションからワークステーションに製品を搬送するために使用される。既知のインデックステーブルは、垂直軸の周りを回転可能である円形の対象物キャリアを備える。対象物キャリアは、駆動ユニットによって駆動される。対象物キャリアは、生産中、個々のワークサイクルで時計回りまたは反時計回りに回転する。ワークステーションは、対象物キャリアの周りに円周方向に分散して配置される。処理されることになる対象物は、対象物キャリア上に円周方向に分散して位置している。対象物キャリアを回転させることによって、対象物は、ワークステーションからワークステーションに搬送されることができる。ワークステーションは、対象物の各々に対して、1つまたは複数の生産ステップを備え得るワークプロセスを実施する。対象物は、1つまたは複数の対象物を受け取る対象物キャリア要素における対象物キャリア上に配置され得る。対象物は、製造されることになる製品(物品)または加工されることになる被加工物または被験物であり得る。
【0003】
既知のインデックステーブルは対象物キャリアを有し、その上に対象物キャリア要素が互いに対して移動不可能に配置される。それらは、対象物キャリア上に所定の距離をあけて円周方向に分散して固定される。固定ワークステーションに関連して、対象物キャリア要素は、単に対象物キャリアを回転させることによってそれぞれのワークステーションについての適切な位置へと持ってこられる。対象物キャリア要素は、ワークステーションがワークプロセスを実施し終えるまで便宜上そこに留まる。
【0004】
生産システムは、概して、異なるプロセス時間を有するワークステーションを有する。この場合、対象物キャリアの漸増的な回転は、最も長いプロセスの継続時間によって実質的に決定される。対象物キャリアは、長いプロセス時間を有するワークプロセスの間停止しているので、対象物キャリア要素の所定の距離および所定の回転角での対象物キャリアの漸増的な回転により、短いプロセス時間を有するワークプロセスの場合でも、各対象物は、処理のためにそれ自体のワークステーションを必要とする。しかしながら、これらのワークステーションは、短い間利用されるだけであるので、これらのワークステーションの設備稼働率は低い。これは、高い投資と動作費用を要し、非能率的である。さらに、生産システムが作動しなくなる確率は、ワークステーションの数に伴い増加する。このタイプの生産システムは、構成要素の乏しいアクセス可能性および高い複雑性によって区別される。
【0005】
生産方法が、異なるプロセス時間を有するワークプロセスを含む場合、上述の理由から、対象物キャリアおよび対象物キャリア要素が強固(rigid)な配置を形成しない搬送装置の使用が有利であり、それにより、いくつかの対象物キャリア要素は、長いプロセス時間を有するワークステーションに留まることができ、一方、他の対象物キャリア要素は、ワークステーションからワークステーションに搬送されることができ、それぞれのワークプロセスが実施されることができる。
【0006】
搬送装置を制御する際、対象物キャリア要素およびワークステーションの正しい割振りを確実にすることができるように、固定ワークステーションに関連した個々の対象物キャリア要素の位置が知られていなければならないという課題が概して生じる。それゆえ既知のインデックステーブルは、ターンテーブルの回転位置を検出するロータリエンコーダ(rotary encoder)を有する。対象物キャリアの回転位置が知られている場合、対象物キャリア上の対象物キャリア要素の位置は決定されることができる。しかしながら、これは、対象物キャリア要素が所定の配置で対象物キャリアに強固に連結されることを必要とする。さもないと、対象物キャリアの回転位置を決定することは十分でなくなる。
【0007】
搬送装置の動作は、個々の構成要素が、定められた基本位置へと移動されるセットアップを必要とする。実際上、搬送装置が、例えば電源不良または緊急シャットダウンといった出来事のあとでも迅速に再び動作を開始できることが重要である。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、比較的簡易な構造であり、および生産プロセスの柔軟な構成を可能にする、生産システムのワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための搬送装置を提供することである。本発明のさらなる目的は、比較的簡易な構造であり、および生産プロセスの柔軟な構成を可能にする、製品を製造するための生産システムを提供することである。
【0009】
これらの目的は、独立請求項に記載の特徴によって本発明にしたがって達成される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態に関連する。
【0010】
生産システムにおけるワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための、本発明による搬送装置は、固定アセンブリと、連続ワークサイクルで回転軸の周りを回転可能な対象物キャリアと、1つまたは複数の対象物を置くための、円周方向に分散して配置され、および円形経路上を対象物キャリアに対して移動可能な複数の対象物キャリア要素と、対象物キャリアを駆動するための駆動ユニットとを有する。
【0011】
固定アセンブリは、搬送装置の固定部を意味する。固定アセンブリは固定子を形成し、対象物キャリアは、搬送装置を駆動するための回転子を形成する。対象物キャリア要素は、その上に1つまたは複数の対象物が置かれるまたは配置されることができるすべての要素を意味する。対象物は、対象物キャリア要素上に留められずに置かれ得るか、または対象物キャリア要素上に固定され得る。
【0012】
本発明による搬送装置は、対象物キャリア要素が、対象物キャリアに対して変位可能に円形経路上をガイドされるという点で区別される。結果として、対象物キャリアは、対象物キャリア要素と共に強固な配置を形成しない。対象物キャリア要素は、対象物キャリアに対して自由に変位されることができ、それら自体のドライブを有さない。対象物キャリアを駆動するための駆動ユニットが設けられる。駆動ユニットは、例えば電気モータドライブであり得る。
【0013】
本発明による搬送装置は、結合要素が対象物キャリア要素に割り当てられ、対象物キャリア要素と共に回転されるという点でさらに区別される。結合要素は各々、第1の切替え位置または第2の切替え位置のみをとることができる。第1の切替え位置では、結合要素は固定アセンブリと係合され、かつ回転可能な対象物キャリアから係脱され、それにより、結合要素に割り当てられた対象物キャリア要素がワークステーションに留まり、一方、第2の切替え位置では、結合要素は固定アセンブリから係脱され、かつ回転可能な対象物キャリアと係合され、それにより、結合要素に割り当てられた対象物キャリア要素がワークステーションからワークステーションに移動される。
【0014】
結合要素を作動することは、別の対象物キャリア要素が、長いプロセス時間を有するワークステーションに留まる間に、短いプロセス時間を有するワークステーションに対象物を搬送するための対象物キャリア要素の移動を可能にする。対象物キャリアの駆動ユニットを制御して結合要素を作動することによって、対象物を備える対象物キャリア要素は、それぞれのワークステーションについての所望の処理位置に置かれ、1つのワークステーションから別のワークステーションに移動されていくことができる。
【0015】
対象物キャリア要素はそれら自体のドライブを有さないので、搬送装置の構造は簡易にされる。搬送装置は、従来のアセンブリを使用して実施されることができる。標準的な機械部品の使用により、メンテナンスにあまり手のかからない搬送装置となる。個々の対象物については、任意の所望のメンテナンス区間がセットアップされることができ、対象物の洗浄のような追加のプロセスもまた、生産プロセスに容易に一体化されることができる。
【0016】
本発明による搬送装置では、対象物キャリア要素を対象物キャリアに結合すること、および対象物キャリア要素を固定アセンブリに結合することの両方を行うために1つのみの結合要素が設けられ、定められた2つの切替え位置のみをとることができ、換言すれば、対象物キャリア要素を対象物キャリアまたは固定アセンブリに結合する。このコンテキストで1つのみの結合要素が言及されていても、これは複数の個別部品から成る結合要素も指し得る。
【0017】
好ましい実施形態は、対象物キャリア要素を固定アセンブリに結合したり、それから結合解除したりするために、円周方向に分散して配置された所定の数の凹部が固定アセンブリ上に設けられ、対象物キャリア要素を回転可能な対象物キャリアに結合したり、それから結合解除したりするために、所定の数の凹部が対象物キャリア上に設けられることを提供する。固定アセンブリにおける凹部の数は、対象物キャリアにおける凹部の数に対応し得、固定アセンブリおよび対象物キャリアにおける凹部の数は、対象物キャリア要素によってとられることができる位置の数を決定する。
【0018】
好ましい実施形態では、結合要素は、第1の切替え位置では固定アセンブリの凹部のうちの1つに係合する第1の係合要素を備え、結合要素は、第2の切替え位置では対象物キャリアの凹部のうちの1つに係合する第2の係合要素を備える。第1および第2の係合要素は、強固に相互連結され、それにより、2つの係合要素が1つのみのアクチュエータを使用して2つの位置へと移動されることができる。
【0019】
特に好ましい実施形態は、固定アセンブリの凹部が半径方向内側に面する開口部を有し、対象物キャリアの凹部が半径方向外側に面する開口部を有することを提供し、第1および第2の係合要素は、第1の切替え位置では、第1の係合要素が固定アセンブリの凹部のうちの1つに係合し、第2の切替え位置では、第2の係合要素が対象物キャリアの凹部のうちの1つに係合するように、半径方向に変位可能にガイドされる。凹部は、異なって形成され得、例えば矩形または円形断面を有する。それらはまた異なる面で開いていてもよい。この実施形態では、切替えは、結合要素がアクチュエータによって水平軸上を後方または前方に摺動されるという点で行われ得る。この実施形態は、特に簡易な構造である。しかしながら原理上、係合要素が、上または下から、上向きまたは下向きに開いた凹部に係合することも可能である。
【0020】
結合要素は、好ましくはガイド要素上を長手方向に変位可能にガイドされ、結合要素を移動させるためのアクチュエータは、結合要素が第1および第2の切替え位置間で移動されることができるように、加圧媒体、特に加圧された空気が加えられることができるピストン/シリンダ装置(piston/cylinder arrangement)である。しかしながら、電磁気作動ドライブも可能である。加圧媒体供給または電力供給は、回転フィードスルーを介して加圧媒体源または電力源に通される圧力ラインまたは電気ラインを介して供給され得る。
【0021】
特に簡易な構造によって区別される一実施形態では、ピストン/シリンダ装置は、結合要素が対向方向に移動されることができるように加圧媒体が加えられることができる2つの対向するピストン面を備える複動(double-action)ピストン/シリンダ装置である。
【0022】
対象物キャリア要素は、ガイド経路を対象物キャリアに対して自由に移動可能にガイドされ、それにより、それらが固定基準システム(stationary reference system)に関連して適所に保持されることができる。ガイド経路は、様々な方法で形成され得る。重要なことは、対象物キャリア要素が円形経路上を移動されることができるということである。
【0023】
対象物を受け取るために、対象物キャリア要素は、好ましくは、対象物がその中または上に置かれることができる受容要素を有する。よって対象物は、対象物キャリア要素に十分に固定される。
【0024】
対象物キャリアに対して対象物キャリア要素を変位させることができるように、一実施形態では、円形経路の1つの部分上には対象物キャリア要素が何も配置されず、円形経路の他の部分の各々上に対象物キャリア要素が配置される。しかしながら、円形経路の複数の部分上に対象物キャリア要素が何も配置されないことも可能である。
【0025】
各々が2つの切替え位置のうちの1つのみをとることができる結合要素は、対象物キャリア要素が対象物キャリアおよび固定アセンブリの両方と係合される動作状態が発生しないという利点を有する。これは衝突のリスクを低減する。
【0026】
さらなる利点は、2つの切替え位置のうちの1つのみをとることができるので、セグメント結合の喪失が発生しないということである。結果として、対象物キャリア要素は、対象物キャリア要素を取り囲むワークステーションまたは固定基準システムに関連した定められた位置に常にある。対象物キャリア要素が結合要素によって2つの位置のうちの少なくとも1つに固定されない場合、対象物キャリア要素は、任意の中間位置をとれることになる。
【0027】
この利点は、特に、例えば電源不良または緊急シャットダウンといった出来事のあとに、搬送装置が再び動作を開始するように新たにセットアップされる必要がある場合に関係してくる。例えば電流不良のあと、すべての位置データが失われる。それゆえ、個々の対象物キャリア要素の位置を再決定することが必要である。しかしながら、対象物キャリア要素が、対象物キャリアに強固に連結されるのではなく対象物キャリアに対して移動可能であるので、対象物キャリアの回転位置を決定することは、対象物キャリア要素の位置を決定するのに十分でない。好適なアナログ検出器を使用して固定アセンブリまたはワークステーションに関連した対象物キャリア要素の位置を決定することが可能であるが、このタイプのセンサシステムを一体化して、データを捕捉および評価することは、比較的複雑になるであろう。これに対して、結合要素による本発明による強制結合は、比較的簡易な方式で対象物キャリア要素の位置を決定することを可能にする。
【0028】
対象物キャリア要素の位置を決定するための装置の好ましい実施形態は、円周方向に分散して配置され、および個々の対象物キャリア要素に割り当てられた位置センサを備える。固定アセンブリ上に対象物キャリア要素より下に配置され得る位置センサは、対象物キャリア上の対象物キャリア要素がそれぞれのセンサに割り当てられた位置に位置するとき、または対象物キャリア要素がそれぞれのセンサに割り当てられた位置に何も位置しないときに、それらが位置信号を生成するように形成される。
【0029】
特に好ましい実施形態では、位置センサは誘導センサであり、誘導センサによって検出可能なマーキング要素が、対象物キャリア要素上に配置される。位置センサはまた、形状および/または色によってマーキング要素を検出することができる光センサでもあり得るか、または触覚センサでもあり得る。
【0030】
対象物キャリア要素の位置を決定するための装置は、対象物キャリア要素の位置を表すデータセットが生成されるように形成された評価ユニットを有する。データセットに基づいて、制御ユニットは、例えばすべての位置データが失われた電源不良の後に、システムのセットアップを実施することができる。
【0031】
位置を決定するとき、対象物キャリア要素の順序が固定されていることを考慮に入れるべきである。しかしながら、各円形セグメントに対象物キャリア要素があるわけではない、換言すれば、連続した対象物キャリア要素間に空隙があり得る。
【0032】
位置センサの位置信号を評価することは、対象物キャリア要素の位置を決定すること、特に、連続した対象物キャリア要素間の空隙の位置を決定することを可能にする。2つの可能な信号状態が評価される必要があるだけなので、信号評価は特に簡易であるとわかる。しかしながら、位置信号を評価することは依然として、一連の対象物キャリア要素の中の第1の対象物キャリア要素がどこに位置するかについては何ら示さない。それゆえ、さらなる好ましい実施形態は、対象物キャリア要素のうちの1つの位置を入力するため、特に固定基準システムに関連した第1の対象物キャリア要素の位置を入力するための入力ユニットを設ける。対象物キャリア要素の順序および空隙の位置が知られているので、異なる対象物キャリア要素を入力することも可能であり、よって第1の対象物キャリア要素の位置は、別の対象物キャリア要素の位置から決定されることもできる。例えば、固定ワークステーションのうちの1つに関連した第1の対象物キャリア要素の位置が入力され得る。
【0033】
特に好ましい実施形態では、装置の評価ユニットは、対象物キャリア要素の配置を決定するために位置センサの位置信号を評価し、固定基準システムに関連した対象物キャリア要素の位置を表すデータセットが、対象物キャリア要素のうちの1つの入力された位置に基づいて生成される。このデータセットは、その後システムをセットアップするために使用されることができる。このコンテキストでは、データセットは、対象物キャリア要素の配置または位置を表すすべてのデータまたは信号を意味する。
【0034】
対象物キャリア要素の位置を決定するための装置は、好ましくは、対象物キャリアの駆動ユニットのための制御装置にデータラインを介して接続され、それにより、対象物キャリアの駆動ユニットは、決定されたデータセットに基づいて制御されることができる。
【0035】
製品を製造するための本発明による生産システムは、本発明による搬送装置の1つまたは複数を有する。複数のワークステーションが搬送装置の移動経路に沿って配置され得る。各ワークステーションは、少なくとも1つのワークステップを備えるワークプロセスを実施するために設けられ得る。ワークステップの可能な例の不完全なリストは、操作、供給、除去、機械加工、熱処理、充填、洗浄、配置、装備、計量、マーキングを含み得る。ワークステーションは、1つの対象物または複数の対象物に対して同時にワークプロセスを実施し得る。
【0036】
特に好ましい実施形態では、本発明による搬送装置は、医療製品、特に薬剤が充填された容器を製造するため、特に、例えば腹膜透析または急性血液透析または輸液技術のための溶液バッグといった医療溶液バッグを製造するための生産システムで使用される。このタイプの溶液バッグは、例えばボート型コネクタとして知られているようなコネクタをバッグブランクに設け、コネクタが設けられたバッグに溶液を充填することによって製造される。この場合、バッグに溶液を充填する生産ステップは、最も長い処理時間を有するステップである。充填プロセスステップは、充填に使用される充填ノズルの直径、および溶液の内圧によって限定される。
【0037】
下記において、本発明の実施形態が、以下の図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明による搬送装置の非常に簡易化された概略図である。
図2】搬送装置のブロック図である。
図3】製造方法における第1のワークステップの概略的な平面図である。
図4】製造方法における第2のワークステップの概略的な平面図である。
図5】方法における第3のワークステップの概略的な平面図である。
図6】方法における第4のワークステップの概略的な平面図である。
図7】方法における第5のワークステップの概略的な平面図である。
図8】方法の第6のワークステップの短いワークサイクルの概略的な平面図である。
図9】方法の第6のワークステップの長いワークサイクルの概略的な平面図である。
図10】本発明による搬送装置の一実施形態の平面図である。
図11図10からの搬送装置の拡大部分図である。
図12】搬送装置の対象物キャリア要素の切替え装置の斜視図である。
図13】対象物キャリア要素の切替え装置の側面図である。
【詳細な説明】
【0039】
図1は、搬送装置の動作原理を例示するためだけの、本発明による搬送装置の概略図である。図2は、搬送装置のブロック図である。
【0040】
インデックステーブルの形態の搬送装置1は、固定アセンブリ2(固定子)を備え、これは、駆動ユニット5(図2)(図1には図示せず)によって垂直の回転軸4の周りを回転して駆動されることができる対象物キャリア3を受け止める。図1では、対象物キャリア3の回転軸は、図の平面と直角である。駆動ユニット5は、連続ワークサイクルで固定的に所定の角度で漸増的に対象物キャリア3を回転させる。
【0041】
複数の対象物キャリア要素6が対象物キャリア3に割り当てられる。本実施形態では、4つの対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4が対象物キャリア3に割り当てられている。対象物キャリア要素6は各々、複数の受容要素7を有する。本実施形態では、対象物キャリア要素6は各々、5つの受容要素7.1、7.2、7.3、7.4、7.5を有する。各受容要素は、対象物を受け取ることができる。しかしながら、各対象物キャリア要素6が、1つのみの受容要素を有することも可能であり、また受容要素7が複数の対象物を受け取ることも可能である。受容要素は、例えば、ボウル、スタンド、ホルダ、または同様のものであり得る。
【0042】
円周方向に分散して配置された対象物キャリア要素6は各々、円形セグメントの形状を示している。対象物キャリア要素6は、ガイド9(概略的にのみ図示)における円形移動経路上を変位可能にガイドされる。それゆえ、それらが対象物キャリアにも固定アセンブリにも結合されない場合、それらは対象物キャリアに対して移動できることになる。
【0043】
本実施形態では、個々の対象物キャリア要素6は各々、360°/5=72°という円周角を有する。4つの対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4のみが設けられているので、円形経路8の一部分は空いたままである。この空き空間(空隙)は、対象物キャリア要素が衝突することなく対象物キャリア3に対して対象物キャリア要素6を変位させることを可能にする。対象物キャリア要素6の数および対象物キャリア要素6の円周角は、ワークステーションの配置および数に依存する。
【0044】
搬送装置1は、搬送装置1の対象物キャリア3の周りに円周方向に分散して配置された複数のワークステーションを有する生産システムの一部である。ワークステーションは図1には図示されていない。本実施形態では、4つのワークステーションが設けられる。
【0045】
切替え装置10(図1には図示せず)が、対象物キャリア要素6の各々に割り当てられ、対象物キャリア要素と回転する。切替え装置10は、図12および図13を参照してより詳細に説明される。本実施形態では、4つの切替え装置10.1、10.2、10.3、10.4が設けられる(図2)。
【0046】
切替え装置10は、個々の対象物キャリア要素6が、回転する対象物キャリア3または固定アセンブリ2のいずれかに結合されることができるように形成される。切替え装置10により、2つの切替え位置のみが可能となる。対象物キャリア要素6が固定アセンブリ2に結合されると、対象物キャリア要素6は、対象物キャリア3によって運ばれず、よって対象物キャリア要素6はその位置を維持する。これは第1の切替え位置と称される。これに対して、対象物キャリア要素6が対象物キャリア3に結合されると、対象物キャリア要素6は、対象物キャリア3によって運ばれる。これは第2の切替え位置と称される。
【0047】
さらに、搬送装置1は、駆動ユニット5および切替え装置10のための制御装置11(図2)を有する。制御装置11は、駆動ユニット5および切替え装置10が、個々のワークステップを実施するために作動されるように構成される。
【0048】
図3図9は、製品を製造するための方法の個々のワークステップを示す。本実施形態では、製造方法は、医療製品が充填された容器、特に医療溶液が充填されたバッグ、特に腹膜透析用のフィルムバッグを製造するための方法である。図3図9は、単に本方法の基本原理を例示する役割をする。それゆえ、製品を製造するために必要とされるすべての方法ステップが図示されているわけではない。
【0049】
生産システムは、図1を参照して説明された搬送装置1の少なくとも1つを備える。図3は、搬送装置(インデックステーブル)の4つのみの対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4の概略図である。本実施形態では、生産システムは、対象物キャリア3の周りに円周方向に分散して配置された4つのワークステーションA、B、C、D(図では表示のみ)を備える。容器、特にフィルムバッグは、コネクタ、特に溶着ボート(weld boat)が設けられておらず、かつ医療製品、特に、例えば腹膜透析用の溶液といった液体が充填されていないブランクとして提供される。ワークステーションAは、コネクタが設けられたバッグが充填される充填ステーションである。バッグに充填することは、長いプロセス時間を有するワークプロセスである。プロセス時間は、他のワークステーションのプロセス時間よりもさらに長い。短いプロセス時間を有するワークステーションBは、バッグブランク(bag blank)にコネクタが装備されるワークステーションである。ワークステーションCは、コネクタが設けられて充填されたバッグを取り出すためのワークステーションであり、ワークステーションDは、バッグブランクをセットするためのワークステーションである。ワークステーションB、C、およびDは、ワークステーションAのプロセス時間よりも短いプロセス時間を有する。
【0050】
駆動ユニット5は、連続的な短いまたは長いワークサイクルで漸増的に時計回りに対象物キャリア3を回転させる。本実施形態では、対象物キャリア3は、短いワークサイクルで時計回りに14.4°回転される(360°/5(5つのキャリア要素)/5(キャリア要素につき5つの受容要素7.1、7.2、7.3、7.4、7.5)=14.4°)。切替え装置10は、図3図9には図示されていない。
【0051】
上述の方法は、短いプロセス時間を有するワークステーションB、C、Dのための個々のサイクルと、長いプロセス時間を有するワークステーションAのための複数サイクルとの組合せによって区別される。この目的のために、長いプロセス時間を有するワークステーションAの前に個々のサイクルを補い、長いプロセス時間を有するワークステーションAの後に複数サイクルを補うことが必要である。個々のサイクルおよび複数サイクルは、長いプロセス時間を有するワークステーションAから回転方向(時計回り)に上流と下流の待機区間WZにおいて補われる。個々のワークステップは、以下に説明される。
【0052】
図3は、第1のワークステップ(開始位置)を示す。4つの対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4は、第1のワークステップにおいて、長いプロセス時間を有するワークステーションAから上流の待機区間WZに対象物キャリア要素が何も存在しないように配置される。バッグブランクは、第3および第4の対象物キャリア要素6.3、6.4の受容要素7.1、7.2、7.3、7.4、7.5に位置する。長いプロセス時間を有するワークステーションAから上流の待機区間WZは空であり、ワークステーションAから下流の待機区間WZはふさがっている。長いプロセス時間を有する充填プロセスのためのワークステーションAと、短いワーク時間を有するワークプロセスのためのワークステーションB、C、Dは動作可能である。ワークステーションBは、第2の対象物キャリア要素6.2の第5の受容要素7.5に位置する充填されたバッグに、コネクタ、例えばキャップを装備する。ワークステーションCは、第2の対象物キャリア要素6.2の第2の受容要素7.2に位置する完成したバッグを取り出し、これには、コネクタが設けられて溶液が充填されており、ワークステーションDは、第1の対象物キャリア要素6.1の第1の受容要素7.1にバッグブランクを装備する。
【0053】
図4は、第2のワークステップを示す。制御装置11は、第1、第2、および第3の対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3に割り当てられた切替え装置10.1、10.2、10.3が第2の切替え位置に切り替えられ、一方、第4の対象物キャリア要素6.4に割り当てられた切替え装置10.4が第1の切替え位置に切り替えられるように、切替え装置10を制御する。結果として、第1、第2、および第3の対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3は、対象物キャリア3の時計回りの回転で運ばれ、第4の対象物キャリア要素6.4は係止される。一旦対象物キャリア3が所定の回転角(360°/(5×5)=14.4°)で回転すると、長いプロセスから上流の待機区間WZには単一のバッグブランクが装備され、長いプロセスから下流の待機区間WZは、4つの充填されたバッグによって占有される。ワークステーションBは、第3の対象物キャリア要素6.3の第1の受容要素7.1に位置する充填されたバッグにコネクタを装備する。ワークステーションCは、第2の対象物キャリア要素6.2の第3の受容要素7.3に位置する完成したバッグを取り出し、これには、コネクタが設けられて溶液が充填されており、ワークステーションDは、第1の対象物キャリア要素6.1の第2の受容要素7.2にバッグブランクを装備する。
【0054】
第3のワークステップ(図5)では、制御装置は、第1、第2、および第3の対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3が運ばれ、第4の対象物キャリア要素6.4が適所に保持されるように、切替え装置10を再び作動する。対象物キャリア3は、所定の回転角(14.4°)で再び回転する。対象物キャリア3が回転した後、長いプロセスから上流の待機区間WZには2つのバッグブランクが装備され、長いプロセスから下流の待機区間は、3つの充填されたバッグによって占有される。ワークステーションBはここで、第3の対象物キャリア要素6.3の第2の受容要素7.2に位置する充填されたバッグにコネクタを装備する。ワークステーションCは、第2の対象物キャリア要素6.2の第4の受容要素7.4から完成したバッグを取り出し、ワークステーションDは、第1の対象物キャリア要素6.1の第3の受容要素7.3にバッグブランクを装備する。
【0055】
第4のワークステップ(図6)では、第1、第2、および第3の対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3は再び運ばれ、一方、第4の対象物キャリア要素6.4は、適所に保持される。対象物キャリア要素が所定の回転角(14.4°)で回転された後、長いプロセスから上流の待機区間WZには3つのバッグブランクが装備され、長いプロセスから下流の待機区間WZは、2つの充填されたバッグによって占有される。ワークステーションBは、第3の対象物キャリア要素6.3の第3の受容要素7.3に位置する充填されたバッグにコネクタを装備し、ワークステーションBは、第2の対象物キャリア要素6.2の第5の受容要素7.5から完成したバッグを取り出し、ワークステーションDは、第1の対象物キャリア要素6.1の第4の受容要素7.4にバッグブランクを装備する。
【0056】
第5のワークステップ(図7)では、第1、第2、および第3の対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3は運ばれ、一方、第4の対象物キャリア要素6.4は、適所に保持される。対象物キャリア3が所定の回転角(14.4°)で回転した後、長いプロセスから上流の待機区間WZには4つのバッグブランクが装備され、長いプロセスから下流の待機区間WZは、単一の充填されたバッグによって占有される。第3の対象物キャリア要素6.3の第4の受容要素7.4に位置する充填されたバッグにはコネクタが装備され、第3の対象物キャリア要素6.3の第1の受容要素7.1に位置する完成したバッグが取り出され、第1の対象物キャリア要素6.1の第5の受容要素7.5にはバッグブランクが装備される。
【0057】
ここで第6のワークステップが続き、これは、対象物キャリアが14.4°の回転角で回転される短いサイクル(図8)と、対象物キャリア3が72°(5×14.4°=72°)の回転角で回転される長いサイクル(図9)を備える。短いサイクルでは、第1、第2、および第3の対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3が運ばれ、第4の対象物キャリア要素6.4は適所に保持される。対象物キャリアが14.4°(短いサイクル)で回転した後、長いプロセスから上流の待機区間WZはふさがっており、長いプロセスから下流の待機区間WZは空である。第3の対象物受容要素6.3の第5の受容要素7.5に位置する充填されたバッグにはコネクタが装備され、完成したバッグが第3の対象物キャリア要素6.1の第2の受容要素7.2から取り出され、第2の対象物キャリア要素6.2の第1の受容要素7.1にはバッグブランクが装備される。
【0058】
第6のワークステップの、短いサイクルに続く長いサイクル(図9)では、制御ユニット11は、第1および第4の対象物キャリア要素6.1、6.4が運ばれ、第2および第3の対象物キャリア要素6.2、6.3が適所に保持されるように、切替え装置10を制御する。対象物キャリア3は、長いサイクルでは72°(5×14.4°=72°)で回転する。対象物キャリア3が回転された後、長いプロセスから上流の待機区間WZは空であり、長いプロセスから下流の待機区間WZはふさがっているので、第1のワークステップ(図3)が再び続くことができる。
【0059】
第6のワークステップでは、短いサイクルtTKのサイクル時間と長いサイクルtTLのサイクル時間との合計が、短いサイクルの総プロセス時間tGKよりも少ない(tTK + tTL < tGK)。
【0060】
上述のプロセスは、最も長いプロセスの5倍の並列接続に対応する。
【0061】
生産システムの構成では、以下の原理が適用される。
PK 短いプロセスのプロセス時間
PL 長いプロセスのプロセス時間
TK 短いサイクルのサイクル時間
TL 長いサイクルのサイクル時間
GK 短いサイクルの総プロセス時間
GL 長いサイクルの総プロセス時間
S スケーリング係数
WZ 待機区間
OTE 対象物キャリア要素の数
WZ 待機区間の数
LP 長いプロセス時間を有するプロセス
KP 短いプロセス時間を有するプロセス
短いサイクルの総プロセス時間:
GK = tPK + tTK
短いサイクルと長いサイクルは、短いサイクルのサイクル時間内であるべき:
TK + tTL < tGK
長いサイクルの総プロセス時間:
GL = tPL + tTLK
最も長いプロセスステップの必要とされる乗算の計算:
GL /tGK = S
どのシステム部分が全体としてシステムのボトルネックになるかについての発見に依存して、Sの端数を切り上げまたは切り捨てる必要がある。
円形セグメントごとの結合された対象物キャリアの数:
S×対象物キャリア=対象物キャリア要素
システムごとの対象物キャリア要素の数:
OTE ≧ 2(1×短いプロセス、1×長いプロセス)
システムごとのWZの数:
WZ ≧ 2(短いプロセスから長いプロセスへの変化ごとに必要とされるWZ、長いプロセスから短いプロセスへの変化ごとに必要とされるWZ)
【0062】
図10は、本発明による搬送装置1の一実施形態の平面図であり、一方、図11は、図10の拡大部分図である。図12および図13は、切替え装置10の斜視図と側面図である。搬送装置1の個々の構成要素は、図10図13において、図1図9と同じ参照番号によって示される。図10図13に示される搬送装置は、図1図9を参照して説明された搬送装置と同じ構造である。以下では、本発明に関連のある搬送装置の構成要素のみが説明される。
【0063】
ガイド9をガイドされる対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4を図10に見ることができる。対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4の受容要素7.1、7.2、7.3、7.4、7.5の各々にバッグ12がある。切替え装置10.1、10.2、10.3、10.4が、各対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4に割り当てられ、対象物キャリア要素に固定される。
【0064】
対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4が固定アセンブリ2にも対象物キャリア3にも結合されない場合、それらはガイド9における円形経路8上を自由に移動できることになる。対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4および対象物キャリア3は、複数の部品から成り得る。重要なことは、対象物キャリア3は固定アセンブリに対して回転し、対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4は、それらが切替え装置10.1、10.2、10.3、10.4によって固定アセンブリ2にも対象物キャリア3にも結合されない場合、固定アセンブリ2または対象物キャリア3に対して自由に移動できるということである。対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4は、円周方向に対象物キャリア3を囲むことができる。
【0065】
対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4は一続きを形成し、図10に示される位置における第1および第4の対象物キャリア要素6.1、6.4間に空隙13がある。対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4は、本実施形態では5つの異なる位置をとることができる。
【0066】
切替え装置10は、複数の部品から成る結合要素14を備え、それは、ガイド要素15上を長手方向に変位可能にガイドされる。ガイド要素15は、ガイドキャリッジであり得る。このタイプの直線ガイドは先行技術でみつかる。結合要素14は、共有の長手方向軸上に互いから距離をあけて配置された第1の係合要素14Aと第2の係合要素14Bを有する。係合要素14A、14Bは、円形断面を有し得る。それらは、内側および外側リングを有するベアリング、例えばローラベアリングであり得る。
【0067】
結合要素14を長手方向軸上で変位させるために、アクチュエータ16が設けられ、これは本実施形態では、複動ピストン/シリンダ装置である。一方のピストン面に圧力をかけると一方の方向に移動し、他方のピストン面に圧力をかけると他方の方向に移動する。加圧媒体は、供給ライン(図示せず)を介して末端部16A、16Bにおいてピストン/シリンダ装置に供給される。
【0068】
位置の数に対応するいくつかの凹部17が、第1の係合要素14Aに割り当てられ、固定アセンブリ2上に一定の距離をあけて円周方向に分散して配置される。これらの凹部17は、回転軸について半径方向内側に面する開口部17Aを備える。位置の数に対応するいくつかの凹部18がまた、第2の係合要素14Bに割り当てられ、対象物キャリア3上に一定の距離をあけて円周方向に分散して配置される。これらの凹部18は、半径方向外側に面する開口部18Aを有する。本実施形態では、いずれの場合も5つの凹部17または18が設けられる。
【0069】
図10および図11は、例として5つの位置のための、対象物キャリア3の部分上の凹部17と、固定アセンブリ2の部分上の凹部18とを示す。凹部17、18は、異なって形成され得る。それらは、例えば側壁によって区切られたポケットであり得る。ポケットは、上面および下面が閉じている必要はない。
【0070】
第1の切替え位置では、第1の係合要素14Aが固定アセンブリ2の凹部17に係合し、一方、第2の切替え位置では、第2の係合要素14Bが対象物キャリア3の凹部18に係合する。係合要素14A、14B間の距離は、2つの係合要素のうちの1つのみが凹部17、18のうちの1つと常に係合されるようにするものである。結果として、関連する対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4は、対象物キャリア3によって運ばれるか、または固定アセンブリ2上に係止されるかのいずれかである。結合は、凹部の配置によって確立された5つの位置のうちの1つにおいて行われるだけであり得る。結果として、対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3が対象物キャリア3に関連して位置することができる位置も確立される。対象物キャリア要素は、定められていない中間位置をとれない。
【0071】
制御装置11は、対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4が、個々の方法ステップ(図3図9)を実施するための個々の位置へと移動されるように、切替え装置10のピストン/シリンダ装置を作動する。
【0072】
搬送装置1はさらに、対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3、6.4の位置を決定するための装置19を有する。固定アセンブリ2または対象物キャリア3のいずれかへの対象物キャリア要素6.1、6.2、6.3の強制結合の結果、対象物キャリア要素の位置を決定するための装置19は、特に簡易な構造であり得る。位置は、いずれの場合も2つのみの状態の評価に基づいて決定されることができる。
【0073】
対象物キャリア要素6の位置を決定するための装置19は、固定アセンブリ2上に対象物キャリア要素6より下に一定の距離をあけて円周方向に分散して配置された、位置の数に対応するいくつかの位置センサ20、20.1、20.2、20.3、20.4、20.5を有する。図11および図12は、例として5つの位置のためのセンサ20を示す。マーキング要素21が、対象物キャリア要素6の各々上に配置される。図10は、対象物キャリア要素6のマーキング要素21の位置を示しているだけである。
【0074】
位置センサ20は、対象物キャリア要素の位置を決定するための装置19の評価ユニット23に信号ライン22を介して接続される。位置センサ20は誘導センサであり得、マーキング要素21は、位置センサによって検出される金属体であり得る。位置センサがマーキング要素を検出した場合、それらは、信号ライン22を介して評価ユニット23によって受信される位置信号を生成する。
【0075】
さらに、対象物キャリア要素の位置を決定するための装置19は、例えばキーパッド24Aを有し得る入力ユニット24を有する。入力ユニット24を使用して、操作者は、対象物キャリア要素に割り当てられたワークステーションA、B、C、D(図3図9)に関連した第1の対象物キャリア要素6.1の位置を入力することができる。
【0076】
対象物キャリア3の回転位置は、信号ライン26を介して評価ユニット23に接続されたロータリエンコーダ25を使用して検出される。ロータリエンコーダ25は、対象物キャリア3の回転位置にしたがって、評価ユニット23によって受信される、回転位置信号を生成する。
【0077】
例えば電源不良の後、すべての位置データが失われてしまうため、システムは、新たにセットアップされなければならない。この目的のために、対象物キャリア要素6の位置を決定するための装置19は、制御ユニット11がデータライン27を介して受信するデータセットを制御ユニット11に提供する。このデータセットに基づいて、制御ユニット11はシステムをセットアップすることができる。
【0078】
対象物キャリア要素6の順序は変化しない。この点でシステムは決定される。しかしながら、第1の対象物キャリア要素6.1がどこに位置するか、および対象物キャリア要素間の空隙13がどこに置かれるかは知られていない。第1の対象物キャリア要素6.1の位置が知られており、空隙13の位置が知られている場合、システムはセットアップのために十分に決定される。
【0079】
位置検出は、位置センサ20がマーキング要素21と整列されることができることを必要とし、換言すれば、マーキング要素21がセンサ20の上に位置することを必要とする。しかしながら、これは、切替えも可能である定められた位置に対象物キャリア要素6が位置する場合にのみ可能である。これは、対象物キャリア要素6が対象物キャリア3に結合される場合である。それゆえ、その間すべての切替え装置10が第2の切替え位置に切り替えられる、基本位置への移動が最初に実施され、それにより、すべての対象物キャリア要素6が対象物キャリア3に結合される。この目的のために、対象物キャリア3は、係合要素14Aが対応する凹部17に係合することができるまで所定の角度で回転され、ロータリエンコーダ25は、関連付けられた回転位置、例えば72°を検出する。
【0080】
評価ユニット23は、対象物キャリア要素6が何もない、換言すれば空隙13がある位置が、位置センサ20の位置信号から決定されることができるように構成される。例えば、第1の位置センサ20.1は、当該センサが対象物キャリア要素を検出した場合に、バイナリ信号1を供給し、第2の位置センサ20.2はバイナリ信号1を生成し、第3の位置センサ20.3はバイナリ信号1を生成し、第4の位置センサ20.4はバイナリ信号1を生成し、第5の位置センサ20.5は、対象物キャリア要素が何も検出されないのでバイナリ信号0を生成する。評価ユニット23は、信号シーケンス「1、1、1、1、0」を受信する。この信号シーケンスに基づいて、評価ユニット23は、第1および第4のキャリア要素6.1、6.2間に空隙「0」があることを検出する。例えば信号シーケンス「1、1、1、0、1」の場合、空隙「0」は、第3および第4の対象物キャリア要素6.3、6.4間にある。
【0081】
評価ユニット23は、入力ユニット24から、ワークステーションに関連した第1の対象物キャリア要素6.1の位置を表す位置データを受信する。評価ユニット23は、位置センサ20の位置信号および入力ユニット24の位置データを評価し、対象物キャリア要素の位置を表すデータセットを生成し、それはセットアップのためにシステムを十分に決定する。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
固定アセンブリと、連続ワークサイクルで回転軸の周りを回転可能な対象物キャリアと、1つまたは複数の対象物を置くための、円周方向に分散して配置され、および円形経路上を前記対象物キャリアに対して移動可能な複数の対象物キャリア要素と、前記対象物キャリアを駆動するための駆動ユニットとを備える生産システムにおけるワークステーションからワークステーションに対象物を搬送するための搬送装置であって、
結合要素が、前記対象物キャリア要素に割り当てられ、および各々第1の切替え位置または第2の切替え位置のみをとることができ、アクチュエータが、前記結合要素に割り当てられ、および前記結合要素が前記第1の切替え位置または前記第2の切替え位置に移動されるように、形成されている
ことを特徴とし、
前記第1の切替え位置では、前記結合要素に割り当てられた前記対象物キャリア要素がワークステーションに留まるように、前記結合要素が前記固定アセンブリと係合され、かつ前記回転可能な対象物キャリアから係脱され、
前記第2の切替え位置では、前記結合要素に割り当てられた前記対象物キャリア要素がワークステーションからワークステーションに移動されるように、前記結合要素が前記固定アセンブリから係脱され、かつ前記回転可能な対象物キャリアと係合される、搬送装置。
[C2]
円周方向に分散して配置された所定の数の凹部が前記固定アセンブリ上に設けられ、円周方向に分散して配置された所定の数の凹部が前記回転可能な対象物キャリア上に設けられることを特徴とし、前記固定アセンブリの凹部の前記数は、前記対象物キャリアにおける凹部の前記数に対応し、前記結合要素は、前記第1の切替え位置では前記固定アセンブリの前記凹部のうちの1つに係合する第1の係合要素を備え、前記結合要素は、前記第2の切替え位置では前記対象物キャリアの前記凹部のうちの1つに係合する第2の係合要素を備え、前記第1の係合要素および前記第2の係合要素は、強固に相互連結される、C1に記載の搬送装置。
[C3]
前記固定アセンブリの前記凹部が半径方向内側に面する開口部を有し、前記対象物キャリアの前記凹部が半径方向外側に面する開口部を有することを特徴とし、前記第1の係合要素および前記第2の係合要素は、前記第1の切替え位置では、前記第1の係合要素が前記固定アセンブリの前記凹部のうちの1つに係合し、前記第2の切替え位置では、前記第2の係合要素が前記対象物キャリアの前記凹部のうちの1つに係合するように、半径方向に変位可能にガイドされる、C1またはC2に記載の搬送装置。
[C4]
前記結合要素が、ガイド要素上を長手方向に変位可能にガイドされることを特徴とし、前記結合要素を移動させるための前記アクチュエータは、前記結合要素が前記第1の切替え位置と前記第2の切替え位置との間で移動されることができるように、加圧媒体が加えられることができるピストン/シリンダ装置である、C3に記載の搬送装置。
[C5]
前記ピストン/シリンダ装置が、加圧媒体が加えられることができる2つの対向するピストン面を有する複動ピストン/シリンダ装置であることを特徴とする、C4に記載の搬送装置。
[C6]
前記円形経路の1つの部分上には対象物キャリア要素が何も配置されず、前記円形経路の他の部分の各々上に対象物キャリア要素が配置されることを特徴とするC1乃至C5のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C7]
前記対象物キャリア要素の位置を決定するための装置が設けられ、前記装置が、円周方向に分散して配置され、および個々の対象物キャリア要素に割り当てられた位置センサを備えることを特徴とし、前記センサは、それぞれの前記センサに割り当てられた位置に対象物キャリア要素が位置するとき、またはそれぞれの前記センサに割り当てられた位置に対象物キャリア要素が何も位置しないときに、前記センサが位置信号を生成するように形成されている、C1乃至C6のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C8]
前記位置センサが誘導センサであることを特徴とし、前記誘導センサによって検出可能なマーキング要素は、前記対象物キャリア要素上に配置される、C7に記載の搬送装置。
[C9]
前記対象物キャリア要素の位置を決定するための前記装置が、固定基準システムに関連した一連の前記対象物キャリア要素の中の前記対象物キャリア要素のうちの1つの位置を入力するための入力ユニットを備えることを特徴とする、C7またはC8に記載の搬送装置。
[C10]
前記対象物キャリア要素の配置を決定するための前記装置が評価ユニットを備え、前記評価ユニットが、前記位置センサの前記位置信号を評価し、前記固定基準システムに関連した前記対象物キャリア要素のうちの1つの、前記入力ユニットを使用して入力された位置に基づいて、前記固定基準システムに関連した前記対象物キャリア要素の位置を表すデータセットが生成されるように形成されていることを特徴とする、C7乃至C9のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C11]
対象物キャリア要素の配置を決定するための前記装置が、前記対象物キャリアの回転位置にしたがう回転位置信号を生成するロータリエンコーダを備えることを特徴とする、C7乃至C10のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C12]
前記搬送装置が、前記対象物キャリアの前記駆動ユニットのための制御装置を備えることを特徴とし、前記制御装置は、前記対象物キャリア要素の位置を決定するための前記装置にデータラインを介して接続される、C7乃至C11のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C13]
前記対象物キャリア要素がガイドされるガイド経路が設けられることを特徴とする、C1乃至C12のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C14]
前記対象物キャリア要素は、各々が対象物を受け取るために形成された複数の受容要素を備えることを特徴とする、C1乃至C13のいずれか一項に記載の搬送装置。
[C15]
C1乃至C14のいずれか一項に記載の対象物を搬送するための搬送装置を備える、製品を製造するための生産システムであって、
前記対象物キャリアの周りに円周方向に分散して配置された複数のワークステーションが設けられることを特徴とし、各ワークステーションは、少なくとも1つのワークステップを備えるワークプロセスを、対象物キャリア要素上に配置された少なくとも1つの製品に対して実施するよう形成されている、生産システム。
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