(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】複数ヌメロロジ動作のためのランダムアクセス方法
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20220510BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220510BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W72/04 133
H04W72/04 137
H04W72/04 136
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020155723
(22)【出願日】2020-09-16
(62)【分割の表示】P 2019516682の分割
【原出願日】2017-09-28
【審査請求日】2020-10-14
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【氏名又は名称】下山 治
(72)【発明者】
【氏名】リュウ, ジンフア
(72)【発明者】
【氏名】バルデメイアー, ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】パルクヴァル, ステファン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0100938(US,A1)
【文献】特表2015-508971(JP,A)
【文献】CATT,Physical Layer Impacts on RA Design,3GPP TSG-RAN WG2#95 R2-164817,フランス,3GPP,2016年08月13日
【文献】Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,On System Design for Multiple Numerologies - Initial Access,3GPP TSG-RAN WG1#86 R1-167258,フランス,3GPP,2016年08月12日
【文献】Samsung,RAN Design Issues for Supporting Slicing,3GPP TSG-RAN WG2#95 R2-165277,フランス,3GPP,2016年08月16日
【文献】CATT,PRACH design for Rel-14 eLAA,3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-164199,フランス,3GPP,2016年05月14日
【文献】Intel Corporation,On the need to support PRACH for eLAA,3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-160423,フランス,3GPP,2016年02月06日
【文献】ZTE,Random access procedure for NB-IoT,3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-160483,フランス,3GPP,2016年02月05日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク(10)における無線機器(30,300,1100)によって実施されるランダムアクセス方法(120)であって、
ネットワークノード(20,800,1200)からシステム情報であって、ランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する前記システム情報を受信すること(125)と、
前記設定情報によって指示されるように、ランダムアクセスのために利用可能な2つ以上のヌメロロジか
らヌメロロジを選択することで、前記設定情報に基づいてランダムアクセスのための前
記ヌメロロジを判定すること(130)と、
前記ネットワークノード(20,800,1200)との接続を確立するために、
選択された前記ヌメロロジに従って設定され
たサブバンド上でランダムアクセスを実行すること(135)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(120)であって、前記設定情報はランダムアクセスのためのデフォルト設定を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法(120)であって、前記無線機器(30,300,1100)のデバイスタイプ、トラフィックタイプ、および前記無線通信ネットワークから受信した設定のうちの少なくとも1つに基づいて共有アップリンクチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドを選択することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の方法(120)であって、事前に定義されたスライス選択規則に基づいて共有アップリンクチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドを選択することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法(120)であって、
共有アップリンクチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドへと切り替えること(140)をさらに含み、
前記第2のヌメロロジに従って設定された前記第2のサブバンドへと切り替えることは、
前
記サブバンドのためのタイミングアドバンス値を取得することと、
前
記サブバンドのための前記タイミングアドバンス値を、前記第2のサブバンド内の前記データ伝送のために使用することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法(120)であって、前
記サブバンド上の累積された電力調整値に基づいて、前記第2のサブバンド上のデータ伝送のための電力調整値を導出することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法(120)であって、
共有アップリンクチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドへと切り替えること(140)をさらに含み、
前記第2のヌメロロジに従って設定された前記第2のサブバンドへと切り替えることは、
前記第2のサブバンドのためのタイミングアドバンス値を取得することと、
前記第2のサブバンドのための前記タイミングアドバンス値を、前記第2のサブバンド内のデータ伝送のために使用することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法(120)であって、前記第2のサブバンドのためのタイミングアドバンス値を取得することは、
前記第2のサブバンド内でランダムアクセスプリアンブルを送信することと、
前記第2のサブバンドのための前記タイミングアドバンス値を含むランダムアクセス応答を受信することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法(120)であって、前記第2のサブバンドのためのタイミングアドバンス値を取得することは、
前記第2のサブバンド内で基準信号を送信することと、
前記第2のサブバンドのための前記タイミングアドバンス値を含む、応答メッセージを、前記基準信号の前記送信に応じて受信することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法(120)であって、前記設定情報に基づいてランダムアクセスのため
のヌメロロジを判定することは、
前記設定情報に基づいて、サービスタイプを対応するヌメロロジに関連付けるマッピングを生成することと、
前記ネットワークノード(20,800,1200)との前記接続のためのサービスタイプを判定することと、
前記サービスタイプに基づいて前
記ヌメロロジを判定することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法(120)であって、前記無線機器(30,300,1100)のメモリに前記マッピングを格納することをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法(120)であって、前記設定情報によって指示されるようにランダムアクセスのために利用可能な前記2つ以上のヌメロロジから前
記ヌメロロジを選択することは、
前記ネットワークノード(20,800,1200)への距離を判定することと、
前記距離に基づいて利用可能な前記2つ以上のヌメロロジから前
記ヌメロロジを選択することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法(120)であって、前記設定情報によって指示されるようにランダムアクセスのために利用可能な前記2つ以上のヌメロロジから前
記ヌメロロジを選択することは、
前記ネットワークノード(20,800,1200)との前記接続のためのサービスタイプを判定することと、
前記サービスタイプに基づいて前記利用可能なヌメロロジから前
記ヌメロロジを選択することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法(120)であって、前記設定情報によって指示されるようにランダムアクセスのために利用可能な前記2つ以上のヌメロロジから前
記ヌメロロジを選択することは、
前記無線機器(30,300,1100)のデバイスタイプを判定することと、
前記デバイスタイプに基づいて前記利用可能なヌメロロジから前
記ヌメロロジを選択することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク(10)におけるネットワークノード(20,800,1200)によって実施される方法(630)であって、
前記ネットワークノード(20,800,1200)によってサービスを提供されるエリア内の無線機器(30,300,1100)へ、システム情報であって、前記無線機器(30,300,1100)がランダムアクセスのため
のヌメロロジを判定することを可能にするランダムアクセスのための設定情報を格納する前記システム情報を送信すること(640)であって、前記設定情報はランダムアクセスのための2つ以上の利用可能なヌメロロジを指示する、送信すること(640)と、
前記利用可能なヌメロロジのうちの前記2つ以上に従って設定された1つ以上のサブバンドでランダムアクセスチャネルをモニタすること(650)と、
前
記ヌメロロジに従って設定され
たサブバンド上で前記無線機器からランダムアクセスプリアンブルを受信すること(660)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク(10)での使用のために設定された無線機器(30,300,1100)であって、
前記無線通信ネットワーク(10)のネットワークノード(20,800,1200)からシステム情報であって、ランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する前記システム情報を受信し、
前記設定情報によって指示されるように、ランダムアクセスのために利用可能な2つ以上のヌメロロジか
らヌメロロジを選択することで、前記設定情報に基づいてランダムアクセスのための前
記ヌメロロジを判定し、
前記ネットワークノード(20,800,1200)との接続を確立するために、
選択された前記ヌメロロジに従って設定され
たサブバンド内でランダムアクセスを実行する、
ように設定されることを特徴とする無線機器。
【請求項17】
請求項16に記載の無線機器(30,300,1100)であって、請求項2から14のいずれか1項に記載の方法を実行するよう設定されることを特徴とする無線機器。
【請求項18】
混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク(10)内のネットワークノード(20,800)であって、
前記ネットワークノード(20,800)によってサービスを提供されるエリア内の無線機器(30)との通信のためのインタフェース回路(830)と、
処理回路(810)であって、
前記ネットワークノード(20,800)によってサービスを提供されるエリア内の無線機器(30)へ、システム情報であって、前記無線機器(30,300,1100)がランダムアクセスのため
のヌメロロジを判定することを可能にするランダムアクセスのための設定情報を格納する前記システム情報を送信することであって、前記設定情報はランダムアクセスのための2つ以上の利用可能なヌメロロジを指示する、送信し、
前記利用可能なヌメロロジのうちの2つ以上に従って設定されたサブバンドでランダムアクセスチャネルをモニタする、
よう設定される前記処理回路と、
を備えることを特徴とするネットワークノード。
【請求項19】
コンピュータプログラム(360)であって、無線機器(30,300,1100)の処理回路によって実行された場合に、前記無線機器(30,300,1100)に請求項1から14のいずれか1項に記載の方法を実行させる実行可能な命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項20】
コンピュータプログラム(850)であって、ネットワークノード(20,800,1200)の処理回路によって実行された場合に、前記ネットワークノード(20,800,1200)に請求項15に記載の方法を実行させる実行可能な命令を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般的には混合ヌメロロジの無線通信ネットワークに関し、より具体的には混合ヌメロロジの無線通信システムにおけるランダムアクセス手順に関する。
【背景技術】
【0002】
第五世代(5G)または次世代無線(NR)の無線通信ネットワークは共通の無線アクセスネットワーク(RAN)を使用して複数タイプのサービスに対するサポート(支援)を提供する。NR無線通信ネットワークによって提供されるサービスは、例えばEnhanced Mobile Broadband(eMBB)、マシン型通信(MTC)、大容量マシン型通信(mMTC)、および超高信頼低遅延通信(URLLC)を含んでもよい。これらのサービスは、遅延、データレート、およびパケット損失率の観点から異なるサービス品質(QoS)を必要とする。例えば、URLLCは低遅延および/または高信頼性を必要とする。小さいパケットの低頻度の送信にしばしば使用されるmMTCは、一般的に長いバッテリ寿命を必要とするが、低遅延または高いデータレートは必要としない。対照的に、eMBBは高いデータレートを必要とし、URLLCよりは一般的には厳しくはないが、遅延について厳しい要件をしばしば有する。
【0003】
異なるサービスへのQoS要件(例えば遅延)を満たすために、1つのキャリアに混合ヌメロロジを導入することが提案されており、これによって1つのキャリアを介して上述のサービスが提供されることができる。混合ヌメロロジシステムにおいて、コンポーネントキャリアは異なるQoS要件を有するサービスを支援するために異なるヌメロロジを有する2つ以上のサブバンドに分割されることができる。サブバンドのサブキャリア間隔は、2^n×15kHz(nは設定可能)でありうる。したがって、混合ヌメロロジを使用してNRシステムまたは他の無線通信ネットワークを収容可能なランダムアクセス手順への需要があった。これまで、混合ヌメロロジを使用したNRシステムまたは他の無線通信ネットワークにおけるランダムアクセス手順についてはほとんど考慮されていない。
【発明の概要】
【0004】
本開示は1つのキャリアに対して設定可能な複数のヌメロロジが存在する場合にランダムアクセス手順を設定するまたは事前に設定するための方法および装置を紹介する。いくつかの実施形態では、無線機器のランダムアクセスヌメロロジはシステム情報ブロック(SIB)を使用して設定される。他の実施形態では、無線機器によって使用されるランダムアクセスヌメロロジは1つ以上の同期信号(SYNC)の検出に基づいて暗示的に判定される。
【0005】
本開示の例示的な実施形態は、複数ヌメロロジを支援する無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセス方法を含む。より具体的には、方法は、ランダムアクセスのための1つのヌメロロジと、少なくとも1つのデータチャネルのための異なるヌメロロジとを使用する混合ヌメロロジシステムで利用されてもよい。
【0006】
1つの例示的な方法によれば、無線機器は、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードからシステム情報(SI)を受信する。SIはランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器はランダムアクセスのためのヌメロロジを判定する。方法はさらに、基地局との接続を確立するために判定されたヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む。いくつかの実施形態では、方法はさらに、共有アップリンク(UL)チャネル上で基地局または他のネットワークノードへユーザデータを送信することを含む。
【0007】
別の例示的な方法によれば、無線機器は、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードからSIを受信する。SIはランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器はランダムアクセスのための第1のヌメロロジを判定する。方法はさらに、基地局との接続を確立するために第1のヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む。ネットワークノードとの接続を確立した後、無線機器は、共有ULチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドに切り替える。いくつかの実施形態では、方法はさらに、共有ULチャネル上で基地局または他のネットワークノードへユーザデータを送信することを含む。
【0008】
別の例示的な方法によれば、無線機器は、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードからSIを受信する。SIはランダムアクセスのためのヌメロロジを指示する設定情報を格納する。方法はさらに、基地局との接続を確立するために指示されたヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む。指示されたヌメロロジは、基地局または他のネットワークノードが、共通の処理ハードウェアを使用して、ランダムアクセスプリアンブルおよび共有ULチャネル上での後続の伝送を処理することを可能にする。いくつかの実施形態では、方法はさらに、共有ULチャネル上で基地局または他のネットワークノードへユーザデータを送信することを含む。
【0009】
別の例示的な方法によれば、無線機器は、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードからSIを受信する。SIはランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器はランダムアクセスのためのデフォルトヌメロロジを判定する。方法はさらに、基地局との接続を確立するためにデフォルトヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む。ネットワークノードとの接続を確立した後、無線機器は、データ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドに切り替える。
【0010】
別の例示的な方法によれば、無線機器は、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードからSIを受信する。SIはランダムアクセスのための2つ以上の利用可能なヌメロロジを指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器はランダムアクセスのために利用可能なヌメロロジのうちの1つを選択する。方法はさらに選択したヌメロロジを使用してランダムアクセスを実行することを含む。いくつかの実施形態では、方法はさらに、ランダムアクセスを実行した後、データ伝送のための異なるヌメロロジに従って設定されたサブバンドへ切り替えることを含む。
【0011】
別の例示的な方法によれば、無線機器は基地局または他のネットワークノードによって送信された1つ以上の同期信号を検出する。無線機器は検出した同期信号から1つ以上の利用可能なヌメロロジを判定し、基地局または他のネットワークノードとの接続を確立するために利用可能なヌメロロジのうちの1つに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行する。
【0012】
本開示の別の実施形態は、上述のランダムアクセス方法を実行するよう設定された無線機器を含む。いくつかの実施形態では、無線機器は、無線通信ネットワークのネットワークノードとの通信のためのインタフェース回路と、ランダムアクセス方法を実行するよう設定された処理回路とを備える。いくつかの実施形態では、無線機器はさらに、無線機器の処理回路によって実行された場合に、無線機器に上述したランダムアクセス方法を実行させるプログラムコードを格納するメモリを備える。
【0013】
本開示の別の実施形態は、無線機器の処理回路によって実行された場合に、無線機器に上述したランダムアクセス方法のいずれか1つを実行させる実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品を含む。さらに他の実施形態はコンピュータプログラム製品を格納するキャリアを含む。キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つを含んでもよい。
【0014】
別の実施形態は、複数ヌメロロジを支援する無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードによって実施されるランダムアクセス方法を含む。1つの例示的な方法によれば、基地局または他のネットワークノードは、基地局または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器にSIを送信する。SIは、基地局のサービスエリア内の無線機器が、ランダムアクセスのために第1のヌメロロジを判定することを可能にするランダムアクセスのための設定情報を格納する。基地局または他のネットワークノードは、利用可能なヌメロロジまたは複数ヌメロロジにしたがって設定された1つ以上のサブバンド内のランダムアクセスチャネルをモニタする。
【0015】
1つの例示的な方法によれば、基地局または他のネットワークノードは、基地局または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器にSIを送信する。SIは、基地局のサービスエリア内の無線機器が、ランダムアクセスのために第1のヌメロロジを判定することを可能にするランダムアクセスのための設定情報を格納する。基地局または他のネットワークノードは、第1のヌメロロジにしたがって設定されたランダムアクセスチャネルをモニタする。一実施形態では、基地局によって実施されるランダムアクセス方法はさらに、第1のヌメロロジに従って設定された第1のサブバンド上で無線機器からランダムアクセスプリアンブルを受信することと、第1のヌメロロジとは異なる第2のヌメロロジに従って設定された共有ULチャネル上で無線機器からのUL伝送を受信することと、を含む。
【0016】
別の例示的な方法によれば、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードは、基地局または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器にSIを送信する。SIはランダムアクセスのための2つ以上の利用可能なヌメロロジを含む設定情報を格納する。基地局またはネットワークノードは、利用可能なヌメロロジにしたがって設定されたサブバンド内の1つ以上のランダムアクセスチャネルをモニタする。いくつかの実施形態では、基地局によって実施されるランダムアクセス方法はさらに、利用可能なヌメロロジのうちの1つにしたがって設定されたサブバンド上で無線機器からのランダムアクセスプリアンブルを受信することを含む。
【0017】
別の例示的な方法によれば、無線通信ネットワークの基地局または他のネットワークノードは、基地局または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器にSIを送信する。SIはランダムアクセスのためのヌメロロジを指示する設定情報を格納する。基地局または他のネットワークノードは、指示されたヌメロロジにしたがって設定されたランダムアクセスチャネルをモニタする。いくつかの実施形態では、基地局はその後共有ULチャネル上で無線機器からのデータ伝送を受信するよう適合された処理ハードウェアを使用して、ランダムアクセスチャネル上で送信されるプリアンブルを受信する。
【0018】
本開示の別の実施形態は、上述のランダムアクセス方法を実行するよう設定された基地局または他のネットワークノードを含む。いくつかの実施形態では、基地局または他のネットワークノードは、無線通信ネットワークの無線機器との通信のためのインタフェース回路と、ランダムアクセス方法を実行するよう設定された処理回路とを備える。いくつかの実施形態では、基地局または他のネットワークノードはさらに、無線機器の処理回路によって実行された場合に、無線機器に上述したランダムアクセス方法を実行させるプログラムコードを格納するメモリを備える。
【0019】
本開示の別の実施形態は、基地局または他のネットワークノードの処理回路によって実行された場合に、基地局または他のネットワークノードに上述したランダムアクセス方法のいずれかを実行させる実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品を含む。さらに他の実施形態はコンピュータプログラム製品を格納するキャリアを含む。キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】異なるヌメロロジをもつ2つ以上のサブバンドを支援する無線通信ネットワークを示す図。
【
図3a】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおけるディスカバリ基準信号(DRS)の可能な設定を示す図。
【
図3b】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおけるディスカバリ基準信号(DRS)の可能な設定を示す図。
【
図3c】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおけるディスカバリ基準信号(DRS)の可能な設定を示す図。
【
図4】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセスの第1の例示的な方法を示す図。
【
図5】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセスの第2の例示的な方法を示す図。
【
図6】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセスの第3の例示的な方法を示す図。
【
図7】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセスの第4の例示的な方法を示す図。
【
図8】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセスの第5の例示的な方法を示す図。
【
図9】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された例示的な無線機器を示す図。
【
図10】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける無線機器によって実施されるランダムアクセスの第6の例示的な方法を示す図。
【
図11】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された別の実施形態に係る無線機器を示す図。
【
図12】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける基地局または他のネットワークノードによって実施されるランダムアクセスの第1の例示的な方法を示す図。
【
図13】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける基地局または他のネットワークノードによって実施されるランダムアクセスの第2の例示的な方法を示す図。
【
図14】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける基地局または他のネットワークノードによって実施されるランダムアクセスの第3の例示的な方法を示す図。
【
図15】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける基地局または他のネットワークノードによって実施されるランダムアクセスの第4の例示的な方法を示す図。
【
図16】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された例示的なネットワークノード(例えば基地局)を示す図。
【
図17】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける基地局または他のネットワークノードによって実施されるランダムアクセスの別の例示的な方法を示す図。
【
図18】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された別の実施形態に係るネットワークノード(例えば基地局)を示す図。
【
図19】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された別の実施形態に係る無線機器を示す図。
【
図20】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された別の実施形態に係る無線機器を示す図。
【
図21】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された別の実施形態に係るネットワークノード(例えば基地局)を示す図。
【
図22】混合ヌメロロジの無線通信ネットワークにおける動作向けに設定された別の実施形態に係るネットワークノード(例えば基地局)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面を参照し、
図1はユーザデータ伝送のための混合ヌメロロジを支援する例示的な無線通信ネットワーク10を示す。通信ネットワーク10は複数のセル12を含むが、
図1では1つのみのセル12が示されている。各セル12内の基地局20は数字30によって一般的に指示されるセル12内の無線機器と通信する。
図1は3つの無線機器30、MBB通信のために設定されたeMBB機器30a、MTCのために設定されたmMTC機器30b、およびURLLCのために設定されたURLLC機器30c、を示す。基地局20は、異なるヌメロロジに従って設定されたサブバンドに分けられた単一のコンポーネントキャリアを介して無線機器30と通信する。本例において、基地局20は、異なるヌメロロジに従って設定された第1、第2、および第3のサブバンドの個別のデータチャネルを介して、eMBB機器30a、mMTC機器30b、およびURLLC機器30cと通信する。
【0022】
説明のために、本開示の例示的な実施形態がNR通信ネットワークのコンテキストで説明される。しかしながら、当業者は、本発明はユーザデータ伝送のための混合ヌメロロジを支援する他の無線通信ネットワーク10により一般的に適用可能であるということを理解されるであろう。
【0023】
図2は1つのコンポーネントキャリア(CC)50上の混合ヌメロロジの例を示す。より具体的には、
図2はサブバンド1(SB1)およびサブバンド2(SB2)としてそれぞれ表される2つのサブバンド52を示す。SB1は、SB2と比較して、比較的狭いサブキャリア間隔(例えば15kHz)および比較的長いシンボル期間で設定される。SB2は、SB1と比較して、比較的広いサブキャリア間隔(例えば60kHz)および比較的短いシンボル期間で設定される。
【0024】
図3A~
図3Cはユーザデータ伝送のための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10におけるディスカバリ基準信号(DRS)のあり得る設定を示す。DRSは、例えばセルまたは送受信ポイント(TRP)の発見および識別、少なくとも粗い時間および周波数同期、および初期ランダムアクセスのための必須のSI取得のために使用されうる信号のセットを含む。DRSは、ロングタームエボリューション(LTE)システムと同様のマスタ情報ブロック(MIB)、モビリティリファレンス信号(MRS)、およびチャネル状態情報基準信号(CRI-RS)を含んでもよい。最小のシステム情報を取得するプロセスにおいて使用されるシグネチャ系列(SS)もDRSに含まれてもよい。NRネットワークにおいて、DRSは同期信号ブロック(SSB)に対応する。
【0025】
図3A~
図3Cは2つのサブバンド52を有するコンポーネントキャリア50のための異なるDRS構成を示す。
図3Aは、単一ヌメロロジの同一DRS信号を共有する異なるヌメロロジの2つのサブバンド(またはRANスライス)52を示す。他のヌメロロジのディスカバリは、DRS信号の伝送パターンまたはDRSの内容によって判定される。代替的に、DRSのみのサブバンドは、初期システムアクセスに必要な情報を含み、そこでの情報(複数ヌメロロジに関する情報など)は専用シグナリングを使用して無線機器30に搬送される。この設計は、混合ヌメロロジ動作のためのDRSのオーバーヘッドを抑え、DRSの検索を単純化することができるが、第2のヌメロロジを好む1つの無線機器30も同様に第1のヌメロロジを支援すべきである。しかしながら、無線機器30が異なるヌメロロジのための十分に良好なタイミングを導出できるように、DRSは注意深く設計されるべきである。なお、DRSはヌメロロジ1および2の両方とは異なるヌメロロジで送信されてもよい。3GPPは、現在、各周波数帯またはキャリア周波数のためのデフォルトDRSヌメロロジを有することを議論している。キャリアが(例えばデプロイメントまたはユースケースによって)このデフォルトヌメロロジとは異なるヌメロロジで動作する場合、DRSヌメロロジはヌメロロジ1および2とは明らかに異なる。この場合はデフォルトヌメロロジとは異なる単一のヌメロロジでキャリアを運用するシステムにも関連する。
【0026】
図3Bはキャリア帯域幅の同じ部分に位置する2つのサブバンド固有のDRSを示す。実際のサブバンドの寸法/配置は、例えばDRSの一部として送信されるMIBなどの、個別のDRSによって搬送されるコンテンツによって指示される。この設計はDRSの検索を単純化し、1つの無線機器30は複数のヌメロロジの動作をサポートする必要がないが、ヌメロロジ2のDRSがサブバンド52に内蔵されていないため、同期モニタリング性能が損なわれうる。さらに、DRSのオーバーヘッドは、第1のオプションの2倍である。
【0027】
図3Cは、各サブバンド52のDRSが内蔵される、複数ヌメロロジのDRSを示す。時間領域における異なるヌメロロジのDRS間で特定の位置揃えがありうる。実際のサブバンドの寸法/配置は、それらのうちの1つまたは個別のDRSによって搬送されるコンテンツによって指示される。DRSの帯域内送信は、測定に関する同期および無線リソース管理(RRM)の良好な性能を有するが、DRSの位置はサブバンド間の帯域寸法/配置に従って適用されるべきであり、無線機器30はDRSの位置が予想可能ではないという事実のために、DRSを探索するためにより長い時間を必要としてもよい。本例において、DRSのオーバーヘッドは、第1のオプションの2倍である。
【0028】
異なるDRSの例が上述されるが、当業者は他のDRS構成が可能であるということを理解するであろう。
【0029】
NRによってサポートされている広い周波数範囲、1GHz未満から100GHzまで、を考えると、NRは複数のヌメロロジを定義する可能性がある。どのようにDRS/SYNC信号が設定されるべきかが現在議論されている。1つの可能性は、キャリア上での他の伝送に使用されるヌメロロジに関係なく、DRS信号のヌメロロジ動作周波数/周波数帯に接続することである。したがって、単一のヌメロロジを使用するキャリアは、データ伝送に使用されるヌメロロジとは異なるDRSヌメロロジを含んでいてもよい。
【0030】
考慮を必要とする別の態様は、混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10におけるランダムアクセスチャネル(RACH)をどのように設定するかである。1つの可能性は、無線通信ネットワーク10が異なるヌメロロジを使用する複数RACHを有してもよいということである。別の可能性は、無線通信ネットワーク10がデータ伝送に使用されるトラフィックチャネル上の混合ヌメロロジを支援する一方、単一のヌメロロジに従って設定されたRACHを有してもよいということである。トラフィックチャネル上でデータ伝送のために混合ヌメロロジを使用する無線通信ネットワーク10によって生じる問題に対処するために、本開示はランダムアクセス手順を規定するまたは事前に設定するための方法を説明する。以下の説明において、ヌメロロジに設定されたサブバンドを参照するためにヌメロロジが大まかに使用される。
【0031】
解決策1:システム情報ブロックを使用して無線機器30のランダムアクセスの挙動を設定する
例示的な実施形態において、設定可能な異なるランダムアクセスオプションがあってもよい。基地局20または他のネットワークノードは、特定のランダムアクセスオプションを用いるように無線機器30を設定するためのSIB内のインジケータを含んでもよい。以降、ランダムアクセス手順のためのいくつかの例示的なオプションである。
【0032】
・オプション1: 無線機器30は単一のヌメロロジを介してランダムアクセスを実行するべきである
本構成にしたがって、無線機器30は最初に1つのヌメロロジを介して無線通信ネットワーク10にアクセスし、その後無線機器30のタイプ、トラフィックタイプ、および/または予め設定されたRANスライスの選択規則に従い、好適なヌメロロジに切り替えるべきである。ランダムアクセスのためのヌメロロジは、事前に定義されたデフォルトヌメロロジまたはシステム情報で設定されたヌメロロジでありうる。
【0033】
ヌメロロジ切替の1つのタイプの実施形態として、無線機器30は、好適なヌメロロジを使用したタイミングアドバンス(TA)の補正なしに他のヌメロロジに直接切り替える。1つのヌメロロジのTA構成は別のヌメロロジのために直接使用することができる。さらに、別のヌメロロジの累積された電力調整値に基づいて、1つのヌメロロジの電力調整値を導出するために適用可能である。本実施形態では、ヌメロロジ間の良好な同期があり、対象ヌメロロジで使用されるサイクリックプレフィックス(CP)長はTAの不正確さに対処できるということが想定される。
【0034】
ヌメロロジ切替の別の実施形態として、無線機器30は物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の伝送またはULにおける別のULサウンディング基準信号(SRS)の伝送を使用して、特定のTA補正とともにヌメロロジ切替を実行してもよい。PRACH(またはUL SRS)検出に基づいて、対象ヌメロロジのためのTAが、UL信号伝送のためのタイミングを補正するために導出され、無線機器30に送信される。
【0035】
一例として、無線機器30が15kHzのサブキャリア間隔の第1のヌメロロジから、60kHzのサブキャリア間隔の第2のヌメロロジへ切り替える際に、より短いCPが使用されるため、第2のヌメロロジは一般的により高いTAの精度を必要とする。この場合において、無線機器30は、TA測定のための第2のヌメロロジを使用して、別のPRACH(またはUL SRSなどの任意の他の基準信号)を送信するよう設定されうる。逆方向での切り替えの場合、無線機器30は、短いCPを有するヌメロロジからより長いCPを有するヌメロロジに切り替えることができる。この場合、デフォルトのヌメロロジに基づいて導出されたTAが十分良好であるため、特定のTAのトレーニングは必要ない。
【0036】
・オプション2:無線機器30はトラフィックタイプに従ってランダムアクセスのためのヌメロロジを判定する
本構成によれば、ヌメロロジマッピングの関係に対するサービスタイプは無線機器30に対してあらかじめ設定されうる。無線機器30からセッション要求がある場合、無線機器30はセッションタイプにしたがって好適なヌメロロジを判定する。無線機器30は好ましいヌメロロジを介して、無線通信ネットワーク10に直接アクセスすることができる。本セットアップにおいて、SIはPRACH構成のリストであって、サービスごとに1つのリストエントリが格納される。一例として、URLLCサービスを適用する無線機器30は、広いサブキャリア間隔のヌメロロジを介して無線通信ネットワーク10にアクセスすることができる。
【0037】
他の例として、ある特定の無線機器30は、mMTCまたはURLLCのための無線機器30などの、特定のアプリケーションのために設計されてもよい。そのような無線機器30のために、無線機器は、ネットワークによって支援されるヌメロロジのリストから、デバイスタイプまたは無線機器30に従って、ランダムアクセスのための好ましいヌメロロジを選択することができる。mMTCに特に適合された無線機器30は、最も狭いサブキャリア間隔(例えば、3.75kHz)を有するヌメロロジを介して無線通信ネットワーク10にアクセスすることができ、一方でURLLCに特に適合された無線機器30は、最も広いサブキャリア空間(例えば、60kHz)を有するヌメロロジを介して無線通信ネットワーク10にアクセスしてもよい。
【0038】
・オプション3:無線機器30はランダムアクセスのためのヌメロロジを適応的に選択する
本設定によれば、無線通信ネットワーク10は、無線機器30をランダムアクセスのための好ましいヌメロロジを選択するよう設定する、すなわち、SIは支援されるPRACHヌメロロジのリストを格納し、無線機器30は好ましいヌメロロジを選択する。基地局20または他のTRPの近傍にいる無線機器30は、ランダムアクセスのための遅延を低減するために、広いサブキャリア間隔および短い送信時間間隔(TTI)を有するヌメロロジを選択することができる。しかしながら、TRPから遠い無線機器30について、無線機器30はランダムアクセスメッセージのロバスト性を改善するために、狭いサブキャリア間隔および長いTTIを有するヌメロロジを選択することができる。その後、無線機器30はQoS要件にしたがって好ましいヌメロロジへ(無線通信ネットワーク10からの設定に基づいて)切り替えることができる。
【0039】
・オプション4:単一のヌメロロジシステム
1つの可能なセットアップは、DRSヌメロロジがキャリア上で使用されるヌメロロジとは異なる単一または複数のヌメロロジキャリアである。このアプローチの1つの理由は、DRSのヌメロロジが周波数帯またはキャリア周波数に結び付けられるが、キャリアは別のヌメロロジで動作することである。受信器における専用のPRACH高速フーリエ変換(FFT)ハードウェアを必要としないが、データチャネルのFFTハードウェアの再利用を可能とするいくつかのPRACHプリアンブルの設計の提案がある。この場合、PRACHヌメロロジは、他のUL伝送のために使用されるヌメロロジと一致することが好ましい。無線通信ネットワーク10における基地局20または他のネットワークノードは、SI内で、キャリア上のUL伝送のために使用されるヌメロロジと同一の(またはPRACHプリアンブルを同じハードウェアで処理できるという意味で最も関連がない)PRACHヌメロロジを指示してもよい。
【0040】
解決策2:無線機器30はSYNC信号のモニタリングに基づいてランダムアクセス手順を導出する
このオプションによれば、無線機器30はSYNC信号の検出に基づいてランダムアクセスのためのヌメロロジを導出する。
【0041】
一例として、無線機器30はSYNC信号のヌメロロジ(または複数のヌメロロジ)に基づいてランダムアクセスのための可能なヌメロロジを導出する。無線機器30は、ランダムアクセスのためのSYNC信号の伝送に用いられる(または規則を介してSYNCヌメロロジから導出される)ヌメロロジを選択する。SYNC信号が1つ以上のヌメロロジを使用している場合、異なる事前設定がありうる、
・無線機器30がSYNC信号によって使用されるヌメロロジからランダムアクセスのために何れか1つを選択することを可能にするかどうかを事前に定義することができる、または、
・無線機器30のタイプまたはサービスタイプにしたがって、SYNC信号によって使用されるヌメロロジから好ましいものを無線機器30が選択することを規定することができる、または
・無線機器30はランダムアクセスのための単一の固定のヌメロロジを選択することを、事前に定義することができる。
【0042】
例えば、
図3Bのように設計されたSYNCのために、無線機器30はSYNC信号の第1の部分のヌメロロジ(すなわち、ヌメロロジ1)を選択すべきである。無線機器30がいずれかのヌメロロジを介してランダムアクセスを実行することを可能にする、または異なる無線機器30が異なるヌメロロジを介してランダムアクセスを実行することを可能にするために、無線通信ネットワーク10は複数ヌメロロジにおけるPRACH送信をモニタしてもよく、これはネットワーク側の計算の複雑さを増大させる。ランダムアクセスメッセージの低遅延またはロバスト性の強化のいずれかのランダムアクセス性能の向上を達成することが期待される。
【0043】
別の例として、ランダムアクセスのためのヌメロロジはSYNC列によって指示される。複数SYNC列があってもよく、これらのSYNC列は2グループに分割される:第1のグループからのSYNC列は、無線機器30が検出した列によって使用されるヌメロロジを介してランダムアクセスを開始することができることを指示する。そうでなければ、無線機器30はSYNC列によって使用される任意のヌメロロジを使用することができる。
【0044】
この背景で、本開示の様々な実施形態が以下に説明される。
【0045】
図4は、異なるサービスを支援するための混合ヌメロロジを使用する混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における無線機器30によって実施されるランダムアクセスの例示的な方法100を示す。混合ヌメロロジ通信ネットワーク10は、アップリンク共有チャネル(USCH)および/またはダウンリンク共有チャネル(DSCH)のようなULおよび/またはダウンリンクトラフィックチャネルを介して、無線機器30とのデータ伝送を支援する。無線機器30が異なるサービスまたは機器のための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10で動作する場合、無線機器30はRACHによって使用されるリソースおよび/またはヌメロロジを知らなくてもよい。
図4に示される方法では、無線機器30は無線通信ネットワークの基地局20または他のネットワークノードからSIを受信する(ブロック105)。SIはランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する。例えば、設定はランダムアクセスのためのヌメロロジを含みうる。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器30はランダムアクセスのためのヌメロロジを判定する(ブロック110)。無線通信ネットワーク10は、複数ヌメロロジがユーザトラフィックのために、または異なるRACH上の異なるヌメロロジのために支援される場合であっても、RACHのために単一のヌメロロジを採用してもよいことは理解されたい。設定情報に基づいてランダムアクセスのためのヌメロロジを判定した後、無線機器30は、基地局20との接続を確立するために、判定したヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行する(ブロック115)。ランダムアクセスの場合、サブバンドは単にランダムアクセスに使用されるキャリアまたは周波数リソースであってもよい。
【0046】
方法100のいくつかの実施形態において、ユーザトラフィックチャネルを介した送信のために複数のヌメロロジが支援されている場合であっても、無線通信ネットワーク10はランダムアクセスのための単一のヌメロロジを使用してもよい。この場合、無線機器30は、無線機器との接続を確立するためにあらかじめ設定されたデフォルトヌメロロジにしたがって設定された第1のサブバンド上でランダムアクセスを実行してもよく、続いてトラフィックチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジにしたがって設定された第2のサブバンドに切り替えてもよい。第2のサブバンドは無線機器のタイプ、サービスタイプ、または事前に定義されたスライス選択規則に基づいて選択されてもよい。
【0047】
方法100のいくつかの実施形態において、無線機器30は、第1のサブバンド上でのランダムアクセスの間にタイミングアドバンス値を判定し、第2のサブバンドにおけるデータ伝送のために第1のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。別の実施形態では、無線機器30は、第1のサブバンドで基地局20または他のネットワークノードとの接続を確立した後、第2のサブバンドからタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンド内でデータ伝送のための第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。タイミングアドバンス値は、例えば、第2のサブバンドでランダムアクセスプリアンブルを送信し、第2のサブバンドのためのタイミングアドバンスでタイミングアドバンス値を含むランダムアクセス応答を受信することで取得されてもよい。別の実施形態では、携帯機器30は基準信号を第2のサブバンドで送信し、第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を含む、基準信号に応答する応答メッセージを受信する。
【0048】
方法100のいくつかの実施形態では、無線通信ネットワーク10は異なるヌメロロジを使用するRACHを支援してもよい。この場合、SIの一部として送信される設定情報はランダムアクセスのために利用可能な2つ以上のヌメロロジのリストを含んでもよい。無線機器30は利用可能なヌメロロジのうちの1つに従って設定されたサブバンドを選択し、選択したサブバンドでランダムアクセスを実行してもよい。
【0049】
方法100の1つの例示的な実施形態では、無線機器30は、設定情報に基づいて、サービスタイプを対応するヌメロロジに関連付けるマッピングを生成する。無線機器30がランダムアクセスを実行する必要がある場合、無線機器30は基地局20または他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプを判定し、サービスタイプに関連付けられたヌメロロジにしたがって設定されたサブバンドを選択する。無線機器30は続いて選択したサブバンド上でランダムアクセスを実行する。サービスタイプを対応するヌメロロジに関連付けるマッピングは、無線機器30のメモリに格納されてもよい。
【0050】
方法100の別の実施形態では、無線機器30は基地局20または他のネットワークノードへの距離に基づいてヌメロロジおよび/またはサブバンドを選択するよう設定されてもよい。本実施形態では、無線機器30は基地局20または他のネットワークノードへの距離を判定し、距離に基づいて利用可能なヌメロロジを選択する。無線機器30は選択したヌメロロジにしたがって設定されたサブバンドを選択する。
【0051】
方法100の他の実施形態では、無線機器30は基地局20もしくは他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプおよび/またはデバイスタイプに基づいてサブバンドおよび/ヌメロロジを選択する。これらの実施形態では、無線機器30は、基地局20もしくは他のネットワークノードへの所望の接続のためのサービスタイプ、または無線機器30のデバイスタイプを判定する。無線機器30は、基地局20もしくは他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプ、デバイスタイプ、またはその両方に基づいてヌメロロジを選択してもよい。
【0052】
方法100の別の実施形態では、設定情報は共有ULチャネルといったULトラフィックチャネル上のデータ伝送のためのヌメロロジと実質的に同一な、ランダムアクセスのためのヌメロロジを指示する。この文脈において、基地局20または他のネットワークノードにおける同一のハードウェアが、ランダムアクセス手順の間に無線機器30から送信されるプリアンブルおよびULトラフィックチャネル上でのユーザデータ伝送の両方を受信するために使用されることができる場合、ヌメロロジは実質的に同一である。この場合、無線機器30は、基地局20または他のネットワークノードへの接続を確立するためにシステム情報で指示されるヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行する。
【0053】
図5は、別の実施形態に係る、異なるサービスを支援するための混合ヌメロロジを支援する混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における無線機器30によって実施されるランダムアクセスの例示的な方法120を示す。
図5に示される方法では、無線機器30は無線通信ネットワークの基地局20または他のネットワークノードからSIを受信する(ブロック125)。SIはランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器30はランダムアクセスのための第1のヌメロロジを判定する(ブロック130)。方法120はさらに、基地局20との接続を確立するために指示された第1のヌメロロジに従って設定された第1のサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む(ブロック135)。ネットワークノードとの接続を確立した後、無線機器30は、共有ULチャネル上でのデータ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドに切り替える(ブロック140)。一実施形態では、第1および第2のサブバンドは、それぞれランダムアクセスおよびデータ伝送のために使用されるキャリアまたは周波数リソースを含んでもよい。
【0054】
方法120の他の実施形態では、無線機器30は基地局20もしくは他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプおよび/またはデバイスタイプに基づいてサブバンドおよび/またはヌメロロジを選択する。これらの実施形態では、無線機器30は、基地局20もしくは他のネットワークノードへの所望の接続のためのサービスタイプ、または無線機器30のデバイスタイプを判定する。無線機器30は、基地局20もしくは他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプ、デバイスタイプ、またはその両方に基づいてヌメロロジを選択してもよい。
【0055】
方法120の他の実施形態では、無線機器30は規定されたスライス選択規則に基づいてサブバンドおよび/またはヌメロロジを選択する。方法120のいくつかの実施形態はさらに、第1のサブバンド上の累積された電力調整値に基づいて、第2のサブバンド上のデータ伝送のための電力調整値を導出することを含む。
【0056】
方法120のいくつかの実施形態において、無線機器30は、第1のサブバンド上でのランダムアクセスの間にタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンドにおけるデータ伝送のために第1のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。別の実施形態では、無線機器30は、第1のサブバンドで基地局20または他のネットワークノードとの接続を確立した後、第2のサブバンドからタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンド内でデータ伝送のための第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。タイミングアドバンス値は、例えば、第2のサブバンドでランダムアクセスプリアンブルを送信し、第2のサブバンドのためのタイミングアドバンス内でタイミングアドバンス値を含むランダムアクセス応答を受信することによって取得されてもよい。別の実施形態では、携帯機器30は基準信号を第2のサブバンドで送信し、第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を含む、基準信号に応答する応答メッセージを受信する。
【0057】
方法120の1つの例示的な実施形態では、無線機器30は、設定情報に基づいて、サービスタイプを対応するヌメロロジに関連付けるマッピングを生成する。無線機器30がランダムアクセスを実行する必要がある場合、無線機器30は基地局20または他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプを判定し、サービスタイプに関連付けられたヌメロロジに従って設定されたサブバンドを選択する。サービスタイプを対応するヌメロロジに関連付けるマッピングは、無線機器30のメモリに格納されてもよい。
【0058】
方法120のいくつかの実施形態では、無線通信ネットワーク10は異なるヌメロロジを使用するRACHを支援してもよい。この場合、SIの一部として送信される設定情報はランダムアクセスのために利用可能な2つ以上のヌメロロジのリストを含んでもよい。この場合、無線機器30は利用可能なヌメロロジのうちの1つに従って設定されたサブバンドを選択し、選択したサブバンドでランダムアクセスを実行する。
【0059】
方法120の別の実施形態では、無線機器30は基地局20または他のネットワークノードへの距離に基づいて第1のヌメロロジおよび/またはサブバンドを選択するよう設定されてもよい。本実施形態において、無線機器30は基地局20または他のネットワークノードへの距離を判定し、距離に基づいて利用可能なヌメロロジを第1のヌメロロジとして選択する。
【0060】
方法120の別の実施形態では、無線機器30は基地局または他のネットワークノードへの接続のためのサービスタイプに基づいて第1のヌメロロジおよび/またはサブバンドを選択するよう設定されてもよい。本実施形態において、無線機器30は基地局または他のネットワークノードへの接続のためのサービスタイプを判定し、サービスタイプに基づいて利用可能なヌメロロジを第1のヌメロロジとして選択する。
【0061】
方法120の別の実施形態では、無線機器30は無線機器のデバイスタイプに基づいて第1のヌメロロジおよび/またはサブバンドを選択するよう設定されてもよい。本実施形態において、無線機器30は無線機器のデバイスタイプを判定し、デバイスタイプに基づいて利用可能なヌメロロジを第1のヌメロロジとして選択する。
【0062】
方法120の別の実施形態では、設定情報は共有ULチャネルといったULトラフィックチャネル上のデータ伝送のためのヌメロロジと実質的に同一な、ランダムアクセスのためのヌメロロジを指示する。この文脈において、基地局20または他のネットワークノードにおける同一の処理ハードウェアが、ランダムアクセス手順の間に無線機器30から送信されるプリアンブルおよびULトラフィックチャネル上でのユーザデータ伝送の両方を受信するために使用されることができる場合、ヌメロロジは実質的に同一である。この場合、無線機器30は、基地局20または他のネットワークノードへの接続を確立するためにSIで指示されるヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行する。
【0063】
図6は、別の実施形態に係る、異なるサービスを支援するための混合ヌメロロジを支援する混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における無線機器30によって実施されるランダムアクセスの例示的な方法150を示す。本実施形態では、無線機器30は無線通信ネットワークの基地局20または他のネットワークノードからSIを受信する(ブロック155)。SIはランダムアクセスのためのヌメロロジを指示する設定情報を格納する。無線機器は、基地局20との接続を確立するために指示されたヌメロロジに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む(ブロック160)。指示されたヌメロロジは、基地局20または他のネットワークノードが、共通の処理ハードウェアを使用して、ランダムアクセスプリアンブルおよび共有ULチャネル上での後続の伝送を処理することを可能にする。いくつかの実施形態では、方法140はさらに、共有ULチャネル上で基地局20または他のネットワークノードへユーザデータを送信することを含む(ブロック165)。
【0064】
方法150のいくつかの実施形態はさらに、ランダムアクセスを実行した後、UL共有チャネル上でのデータ伝送といった、データ伝送のための異なるヌメロロジに従って設定される第2のサブバンドへ切り替えることを含む。いくつかの実施形態では、第2のサブバンド/ヌメロロジは、無線機器のデバイスタイプ、サービスタイプ、および/または基地局またはネットワークノードからの距離のうちの1つ以上に基づいて選択されうる。他の実施形態では、第2のサブバンド/ヌメロロジはネットワークから受信した設定に基づいて選択されうる。
【0065】
方法150のいくつかの実施形態において、無線機器30は、第1のサブバンド上でのランダムアクセスの間にタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンドにおけるデータ伝送のために第1のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。別の実施形態では、無線機器30は、第1のサブバンドで基地局20または他のネットワークノードとの接続を確立した後、第2のサブバンドからタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンド内でデータ伝送のための第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。タイミングアドバンス値は、例えば、第2のサブバンドでランダムアクセスプリアンブルを送信し、第2のサブバンドのためのタイミングアドバンス内でタイミングアドバンス値を含むランダムアクセス応答を受信することによって取得されてもよい。別の実施形態では、携帯機器30は基準信号を第2のサブバンドで送信し、第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を含む、基準信号に応答する応答メッセージを受信する。
【0066】
図7は、別の実施形態に係る、異なるサービスを支援するための混合ヌメロロジを支援する混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における無線機器30によって実施されるランダムアクセスの例示的な方法200を示す。本実施形態では、無線機器30は無線通信ネットワークの基地局20または他のネットワークノードからSIを受信する(ブロック210)。SIはランダムアクセスのための設定を指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器30はランダムアクセスのためのデフォルトヌメロロジを判定する(ブロック220)。方法200はさらに、基地局20、他のネットワークノードとの接続を確立するために指示されたヌメロロジに従って設定された第1のサブバンド上でランダムアクセスを実行することを含む(ブロック230)。ネットワークノードとの接続を確立した後、無線機器30は、データ伝送のための第2のヌメロロジに従って設定された第2のサブバンドに切り替える(ブロック240)。
【0067】
方法200のいくつかの実施形態では、第2のサブバンドヌメロロジは、無線機器のデバイスタイプ、サービスタイプ、および/または基地局またはネットワークノードからの距離のうちの1つ以上に基づいて判定されてもよい。
【0068】
方法200のいくつかの実施形態において、無線機器30は、第1のサブバンド上でのランダムアクセスの間にタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンドにおけるデータ伝送のために第1のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。別の実施形態では、無線機器30は、第1のサブバンドで基地局20または他のネットワークノードとの接続を確立した後、第2のサブバンドからタイミングアドバンス値を取得し、第2のサブバンド内でデータ伝送のための第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を使用してもよい。タイミングアドバンス値は、例えば、第2のサブバンドでランダムアクセスプリアンブルを送信し、第2のサブバンドのためのタイミングアドバンス内でタイミングアドバンス値を含むランダムアクセス応答を受信することによって取得されてもよい。別の実施形態では、携帯機器30は基準信号を第2のサブバンドで送信し、第2のサブバンドに対するタイミングアドバンス値を含む、基準信号に応答する応答メッセージを受信する。
【0069】
図8は、別の実施形態に係る、異なるサービスを支援するための混合ヌメロロジを支援する混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における無線機器30によって実施されるランダムアクセスの例示的な方法250を示す。本実施形態では、無線機器30は無線通信ネットワークの基地局20または他のネットワークノードからSIを受信する(ブロック260)。SIはランダムアクセスのための2つ以上の利用可能なヌメロロジを指示する設定情報を格納する。SIで受信した設定情報に基づき、無線機器30はランダムアクセスのために利用可能なヌメロロジのうちの1つを選択する(ブロック270)。方法250はさらに、基地局20との接続を確立するために指示されたヌメロロジに従って設定されたPRACH上でランダムアクセスを実行することを含む(ブロック280)。
【0070】
方法250のいくつかの実施形態では、ランダムアクセスのためのヌメロロジは、無線機器のデバイスタイプ、サービスタイプ、および/または基地局またはネットワークノードからの距離のうちの1つ以上に基づいて選択される。
【0071】
方法250のいくつかの実施形態はさらに、ランダムアクセスを実行した後、UL共有チャネル上でのデータ伝送といった、データ伝送のための異なるヌメロロジに従って設定されるサブバンドへ切り替えることを含む。データ伝送のためのサブバンドは、無線機器のデバイスタイプ、サービスタイプ、および/または基地局もしくはネットワークノードからの距離のうちの1つ以上に基づいて選択されうる。
【0072】
方法250のいくつかの実施形態において、無線機器30は、ランダムアクセスの間にタイミングアドバンス値を取得し、データ伝送のために選択されたサブバンドでデータ伝送のためにタイミングアドバンス値を使用してもよい。別の実施形態では、無線機器30は、基地局20または他のネットワークノードとの接続を確立した後、第2のサブバンド内でデータ伝送のために選択されたサブバンドからタイミングアドバンス値を取得してもよい。タイミングアドバンス値は、例えば、第2のサブバンドでランダムアクセスプリアンブルを送信し、サブバンドのためのタイミングアドバンス内でタイミングアドバンス値を含むランダムアクセス応答を受信することによって取得されてもよい。別の実施形態では、携帯機器30は基準信号をサブバンドで送信し、サブバンドに対するタイミングアドバンス値を含む、基準信号に応答する応答メッセージを受信する。
【0073】
図9は、混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における使用のために設定された無線機器300の主要な機能コンポーネントを示す。無線機器300は
図4から
図8に示す方法の1つ以上を実行するよう設定されうる。無線機器300は処理回路310、インタフェース回路340、およびメモリ350を備える。
【0074】
インタフェース回路340は1つ以上のアンテナ(不図示)に結合され、無線通信チャネルを介した基地局20との通信に必要な無線周波数(RF)コンポーネントを含む。典型的には、RFコンポーネントはNR標準または他の無線アクセス技術(RAT)に係る通信のために適合された送信器および受信器を含む。
【0075】
処理回路310は無線機器300から送信されるまたは無線機器300によって受信される信号を処理する。そのような処理は、送信信号の符号化および変調、ならびに受信信号の復調および復号化を含む。処理回路310は、基地局20によって送信されるSIおよび他の設定情報を受信および処理するためのシステム情報ユニット315、無線機器30のためのランダムアクセス手順を設定する設定ユニット320、ならびにランダムアクセス手順を実行するランダムアクセスユニット325を含む。いくつかの実施形態では、無線機器300の処理回路310はデータを送信するための送信ユニット330をさらに備える。一例として、送信ユニット330はUL共有チャネル上でデータを送信するよう設定されてもよい。処理回路310は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、システム情報ユニット315およびランダムアクセスユニット325は単一のマイクロプロセッサによって実施される。別の実施形態では、システム情報ユニット315およびランダムアクセスユニット325は異なるマイクロプロセッサを使用して実施される。
【0076】
メモリ350は、処理回路310の動作のために必要なコンピュータプログラムコードおよびデータを格納するための揮発性および不揮発性メモリの両方を備える。メモリ350は、電気、磁気、光学、電磁気、または半導体データストレージを含む、データを格納するための任意の有形の非一時的コンピュータ可読記録媒体を含んでもよい。メモリ350は、本明細書で説明した
図4から
図8に係る方法を実施するための処理回路310を設定する実行可能な命令を含むコンピュータプログラム360を格納する。一般的に、コンピュータプログラム命令および設定情報は、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable Read Only Memory(EPROM)、またはフラッシュメモリといった不揮発性メモリに格納される。動作中に生成される一時データはRandom Access Memory(RAM)といった揮発性メモリに格納されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるような処理回路310を設定するためのコンピュータプログラム360は、ポータブルコンパクトディスク、ポータブルデジタルビデオディスク、または他の取り外し可能な媒体のような取り外し可能なメモリに格納されてもよい。コンピュータプログラム360は、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のようなキャリアで実施されてもよい。
【0077】
図10は、異なるサービスタイプのために使用される複数のヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10のための別のランダムアクセス方法400を示す。基地局20または他のネットワークノードに接続するためにランダムアクセスを実行する必要がある無線機器30は、基地局20または他のネットワークノードによって送信される1つ以上の同期信号を検出する(ブロック410)。無線機器30は検出した同期信号から1つ以上の利用可能なヌメロロジを判定し(ブロック420)、基地局20または他のネットワークノードとの接続を確立するために利用可能なヌメロロジのうちの1つに従って設定されたサブバンド上でランダムアクセスを実行する(ブロック430)。一実施形態では、サブバンドはランダムアクセスに使用されるキャリア周波数または周波数リソースを含む。
【0078】
方法400のいくつかの実施形態では、無線機器30は検出した同期信号のヌメロロジを判定し、検出した同期信号のヌメロロジをランダムアクセスのために利用可能なヌメロロジであると考慮する。
【0079】
方法400の他の実施形態では、無線機器30は検出した同期信号に対するヌメロロジを判定し、事前に判定された規則に基づいて検出した同期信号のヌメロロジからRACHのためのヌメロロジを判定する。
【0080】
しかしながら、利用可能なヌメロロジが判定されると、方法400のいくつかの実施形態では、無線機器30は所望の接続のためのサービスタイプおよび/または無線機器30のデバイスタイプに基づいて利用可能なヌメロロジのうちの1つを選択してもよい。これらの実施形態では、無線機器30は、基地局20もしくは他のネットワークノードとの接続のためのサービスタイプ、または無線機器のデバイスタイプを判定する。無線機器30は、サービスタイプ、デバイスタイプ、またはその両方に基づいて、利用可能なヌメロロジのうちの1つに従って設定されたサブバンドを選択し、選択したサブバンドでランダムアクセスを実行する。
【0081】
図11は別の実施形態に係る、無線機器500を示す。無線機器500は処理回路510、インタフェース回路540、およびメモリ550を備える。
【0082】
インタフェース回路540は1つ以上のアンテナ(不図示)に結合され、無線通信チャネルを介した基地局20との通信に必要なRFコンポーネントを含む。典型的には、RFコンポーネントはNR標準または他のRATに係る通信のために適合された送信器および受信器を含む。
【0083】
処理回路510は無線機器500から送信されるまたは無線機器500によって受信される信号を処理する。そのような処理は、送信信号の符号化および変調、ならびに受信信号の復調および復号化を含む。処理回路510は、基地局20によって送信される同期信号を受信および処理するための同期ユニット515、無線機器500のためのランダムアクセス手順を設定する設定ユニット520、ならびにランダムアクセス手順を実行するランダムアクセスユニット525を含む。いくつかの実施形態では、無線機器500の処理回路510はデータを送信するための送信ユニット530をさらに備える。一例として、送信(TX)ユニット530はUL共有チャネル上でデータを送信するよう設定されてもよい。処理回路510は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、同期ユニット515およびランダムアクセスユニット525は単一のマイクロプロセッサによって実施される。別の実施形態では、同期ユニット515およびランダムアクセスユニット525は異なるマイクロプロセッサを使用して実施される。
【0084】
メモリ550は、処理回路510の動作のために必要なコンピュータプログラムコードおよびデータを格納するための揮発性および不揮発性のメモリの両方を備える。メモリ550は、電気、磁気、光学、電磁気、または半導体データ記録装置を含む、データを格納するための任意の有形の非一時的なコンピュータ可読記録媒体を含んでもよい。メモリ550は、本明細書で説明した
図10に係る方法を実施するための処理回路510を設定する実行可能な命令を含むコンピュータプログラム555を格納する。一般的に、コンピュータプログラム命令および設定情報は、ROM、EPROM、またはフラッシュメモリといった不揮発性メモリに格納される。動作中に生成される一時データはRAMといった揮発性メモリに格納されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるような処理回路510を設定するためのコンピュータプログラム555は、ポータブルコンパクトディスク、ポータブルデジタルビデオディスク、または他の取り外し可能な媒体のような取り外し可能なメモリに格納されてもよい。コンピュータプログラム555は、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のようなキャリアで実施されてもよい。
【0085】
図12は、異なるサービスタイプのための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10の基地局20または他のネットワークノードによって実施される例示的なランダムアクセス方法600を示す。基地局20または他のネットワークノードは、当該基地局20または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ、SIを送信する(ブロック610)。SIは、基地局20のサービスエリア内の無線機器30が、ランダムアクセスのために利用可能な少なくとも1つのヌメロロジを判定することを可能にすることを可能にするランダムアクセスのための設定情報を格納する。基地局20または他のネットワークノードは、利用可能なヌメロロジまたは複数のヌメロロジにしたがって設定された1つ以上のサブバンド内のランダムアクセスチャネルをモニタする(ブロック620)。一実施形態では、サブバンドはランダムアクセスに使用されるキャリアまたは周波数リソースを含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、設定情報はランダムアクセスのために2つ以上の利用可能なヌメロロジを指示し、基地局20または他のネットワークノードは、2つ以上の利用可能なヌメロロジに従って設定されたサブバンド内のランダムアクセスチャネルをモニタする。一実施形態では、設定情報は、ULトラフィックチャネル上でデータ伝送を受信するために基地局20または他のネットワークノードによって使用されるヌメロロジと同一またはほぼ同じである、ランダムアクセスのために利用可能なヌメロロジを指示する。本実施形態では、方法600はさらに、ULトラフィックチャネル上で無線機器30からのデータ伝送を受信するよう適合された処理ハードウェアを使用して、無線機器30によって送信されたプリアンブルを受信することを含む。
【0087】
図13は、異なるサービスタイプのための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10の基地局20または他のネットワークノードによって実施される、別の実施形態に係る例示的なランダムアクセス方法630を示す。基地局20または他のネットワークノードは、当該基地局20または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ、SIを送信する(ブロック640)。SIは、基地局20のサービスエリア内の無線機器30が、ランダムアクセスのために第1のヌメロロジを判定することを可能にすることを可能にするランダムアクセスのための設定情報を格納する。基地局20または他のネットワークノードは、第1のヌメロロジにしたがって設定されたランダムアクセスチャネルをモニタする(ブロック650)。方法630はさらに、基地局20または他のネットワークノードによって、第1のヌメロロジに従って設定された第1のサブバンド上で無線機器30からのランダムアクセスプリアンブルを受信することを含む(ブロック660)。基地局20または他のネットワークノードはその後、第1のヌメロロジとは異なる第2のヌメロロジにしたがって設定された第2のサブバンド内の共有ULチャネル上で無線機器30からのUL伝送を受信する(ブロック670)。一実施形態では、第1および第2のサブバンドは、それぞれランダムアクセスおよびUL共有チャネルのために使用されるキャリアまたは周波数リソースを含んでもよい。
【0088】
図14は、異なるサービスタイプのための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10の基地局20または他のネットワークノードによって実施される、別の実施形態に係る例示的なランダムアクセス方法700を示す。基地局20または他のネットワークノードは、当該基地局20または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ、SIを送信する(ブロック710)。SIはランダムアクセスのための2つ以上の利用可能なヌメロロジを含む設定情報を格納する。基地局20または他のネットワークノードは、利用可能なヌメロロジにしたがって設定されたサブバンド内のランダムアクセスチャネルをモニタする(ブロック720)。方法はさらに、基地局20または他のネットワークノードによって、利用可能なヌメロロジのうちの1つに従って設定されたサブバンド上で無線機器からのランダムアクセスプリアンブルを受信することを含む(ブロック730)。
【0089】
図15は、異なるサービスタイプのための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10の基地局20または他のネットワークノードによって実施される、別の実施形態に係る例示的なランダムアクセス方法750を示す。基地局20または他のネットワークノードは、当該基地局20または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ、SIを送信する(ブロック760)。SIはランダムアクセスのためのヌメロロジを指示する設定情報を格納する。基地局20または他のネットワークノードは、指示されたヌメロロジにしたがって設定されたランダムアクセスチャネルをモニタする(ブロック770)。いくつかの実施形態では、基地局20はその後共有ULチャネル上で無線機器からのデータ伝送を受信するよう適合された処理ハードウェアを使用して、ランダムアクセスチャネル上で送信されるプリアンブルを受信する(ブロック780)。
【0090】
図16は、混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における使用のために設定された、基地局などの、ネットワークノード800の主要な機能コンポーネントを示す。ネットワークノード800は処理回路810、インタフェース回路830、およびメモリ840を備える。
【0091】
インタフェース回路830は1つ以上のアンテナ(不図示)に結合され、無線通信チャネルを介した無線機器30との通信に必要なRFコンポーネントを含む。典型的には、RFコンポーネントはNR標準または他のRATに係る通信のために適合された送信器および受信器を含む。
【0092】
処理回路810はネットワークノード800から送信されるまたはネットワークノード800によって受信される信号を処理する。そのような処理は、送信信号の符号化および変調、ならびに受信信号の復調および復号化を含む。処理回路810は、SIおよび他の設定情報を生成し、基地局800によってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ送信するためのSIユニット815と、ランダムアクセスチャネルをモニタしてランダムアクセス手順を実行するためのランダムアクセスユニット820とを含む。いくつかの実施形態では、処理回路810はさらに、PRACHおよび/またはUSCHにおいて無線機器からの送信を受信するための受信(RX)ユニット825を備える。処理回路810は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、SIユニット815、ランダムアクセスユニット820、およびRXユニット825は単一のマイクロプロセッサによって実施される。別の実施形態では、SIユニット815およびランダムアクセスユニット820は異なるマイクロプロセッサを使用して実施される。
【0093】
メモリ840は、処理回路810の動作のために必要なコンピュータプログラムコードおよびデータを格納するための揮発性および不揮発性のメモリの両方を備える。メモリ840は、電気、磁気、光学、電磁気、または半導体データ記録装置を含む、データを格納するための任意の有形の非一時的コンピュータ可読記録媒体を含んでもよい。メモリ840は、
図12から
図15に係る方法を実施するための処理回路810を設定する実行可能な命令を含むコンピュータプログラム850を格納する。一般的に、コンピュータプログラム命令および設定情報は、ROM、EPROM、またはフラッシュメモリといった不揮発性メモリに格納される。動作中に生成される一時データはRAMといった揮発性メモリに格納されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるような処理回路810を設定するためのコンピュータプログラム850は、ポータブルコンパクトディスク、ポータブルデジタルビデオディスク、または他の取り外し可能な媒体のような取り外し可能なメモリに格納されてもよい。コンピュータプログラム(850)は、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のようなキャリアで実施されてもよい。
【0094】
図17は、異なるサービスタイプのための混合ヌメロロジを支援する無線通信ネットワーク10の基地局20または他のネットワークノードによって実施される例示的なランダムアクセス方法900を示す。基地局20または他のネットワークノードは、当該基地局20または他のネットワークノードによってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ、1つ以上の同期信号を送信する(ブロック910)。同期信号は、基地局20のサービスエリア内の無線機器30へ、ランダムアクセスに使用される1つ以上の利用可能なヌメロロジを暗示的に指示する。基地局20または他のネットワークノードは、利用可能なヌメロロジにしたがって設定された1つ以上のサブバンド内のランダムアクセスチャネルをモニタする(ブロック920)。いくつかの実施形態では、設定情報はランダムアクセスのために2つ以上の利用可能なヌメロロジを指示し、基地局20または他のネットワークノードは、2つ以上の利用可能なヌメロロジに従って設定されたサブバンド内のランダムアクセスチャネルをモニタする。
【0095】
一実施形態では、設定情報は、ULトラフィックチャネル上でデータ伝送を受信するために基地局20または他のネットワークノードによって使用されるヌメロロジと同一またはほぼ同じである、ランダムアクセスのために利用可能なヌメロロジを指示する。本実施形態では、方法900はさらに、ULトラフィックチャネル上で無線機器30からのデータ伝送を受信するよう適合された処理ハードウェアを使用して、無線機器30によって送信されたプリアンブルを受信することを含む。
【0096】
図18は、混合ヌメロロジの無線通信ネットワーク10における使用のために設定される、基地局20などの、ネットワークノード1000の主要な機能コンポーネントを示す。ネットワークノード1000は処理回路1010、インタフェース回路1030、およびメモリ1040を備える。
【0097】
インタフェース回路1030は1つ以上のアンテナ(不図示)に結合され、無線通信チャネルを介した無線機器30との通信に必要なRFコンポーネントを含む。典型的には、RFコンポーネントはNR標準または他のRATに係る通信のために適合された送信器および受信器を含む。
【0098】
処理回路1010はネットワークノード1000から送信されるまたはネットワークノード1000によって受信される信号を処理する。そのような処理は、送信信号の符号化および変調、ならびに受信信号の復調および復号化を含む。処理回路1010は、同期信号を生成し、基地局1000によってサービスを提供されるエリア内の無線機器30へ送信するための同期ユニット1015と、ランダムアクセスチャネルをモニタしてランダムアクセス手順を実行するためのランダムアクセスユニット1020とを含む。いくつかの実施形態では、処理回路1010はさらに、PRACHおよび/またはUSCHにおいて無線機器からの送信を受信するための受信(RX)ユニット1025を備える。処理回路1010は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、同期ユニット1015、ランダムアクセスユニット1020、およびRXユニット1025は単一のマイクロプロセッサによって実施される。別の実施形態では、同期ユニット1015およびランダムアクセスユニット1020は異なるマイクロプロセッサを使用して実施される。
【0099】
メモリ1040は、処理回路1010の動作のために必要なコンピュータプログラムコードおよびデータを格納するための揮発性および不揮発性メモリの両方を備える。メモリ1040は、電気、磁気、光学、電磁気、または半導体データ記録装置を含む、データを格納するための任意の有形の非一時的コンピュータ可読記録媒体を含んでもよい。メモリ1040は、
図17に係る方法900を実施するための処理回路1010を設定する実行可能な命令を含むコンピュータプログラム1050を格納する。一般的に、コンピュータプログラム命令および設定情報は、ROM、EPROM、またはフラッシュメモリといった不揮発性メモリに格納される。動作中に生成される一時データはRAMといった揮発性メモリに格納されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるような処理回路1010を設定するためのコンピュータプログラム1050は、ポータブルコンパクトディスク、ポータブルデジタルビデオディスク、または他の取り外し可能な媒体のような取り外し可能なメモリに格納されてもよい。コンピュータプログラム(1050)は、電気信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のようなキャリアで実施されてもよい。
【0100】
図19は、本明細書で説明されるように、
図4から
図8の方法を実行するよう設定される、別の実施形態に係る無線機器1100を示す。無線機器1100はシステム情報モジュール1110、設定モジュール1120、およびランダムアクセスモジュール1130を含む。システム情報モジュール1110は、基地局または他のネットワークノードによって送信されたSIおよび他の設定情報を受信して処理するよう設定される。SIは、ランダムアクセスのための設定を指示する設定情報、および/または1つ以上の利用可能なヌメロロジを指示する設定情報を含んでもよい。設定モジュール1120は本明細書で説明するように、設定情報に基づいて無線機器1100のためのサブバンドを判定し、ランダムアクセス手順を設定するよう適合される。ランダムアクセスモジュール1120は本明細書で説明するように、ランダムアクセスのためのサブバンド/ヌメロロジを判定し、ランダムアクセス手順を実行するよう設定される。いくつかの実施形態はデータを送信するための送信(TX)モジュール1130をさらに含んでもよい。一例として、TXモジュール1130はPRACHおよび/またはUL共有チャネル上でデータを送信するよう設定されてもよい。様々なモジュール1110、1120、および1130はハードウェアおよび/またはプロセッサもしくは処理回路によって実行されるソフトウェアコードによって実施されうる。
【0101】
図20は、本明細書で説明されるように、
図10の方法を実行するよう設定される、別の実施形態に係る無線機器1150を示す。無線機器1150は、同期モジュール1160およびランダムアクセスモジュール1170を含む。同期モジュール1160は、基地局またはネットワークノードによって送信された同期信号を受信して処理するよう設定される。ランダムアクセスモジュール1170は本明細書で説明するように、ランダムアクセスのためのサブバンド/ヌメロロジを判定し、ランダムアクセス手順を実行するよう設定される。いくつかの実施形態はデータを送信するための送信(TX)モジュール1180をさらに含んでもよい。一例として、TXモジュール1180はPRACHおよび/またはUL共有チャネル上でデータを送信するよう設定されてもよい。様々なモジュール1160、1170、および1180はハードウェアおよび/またはプロセッサもしくは処理回路によって実行されるソフトウェアコードによって実施されうる。
【0102】
図21は、本明細書で説明される、
図12から
図15の方法を実行するよう設定される、別の実施形態に係るネットワークノード(例えば基地局)1200を示す。ネットワークノード1200はシステム情報(SI)モジュール1210、およびランダムアクセスモジュール1220を含む。システム情報(SI)モジュール1210は、SIおよび他の設定情報を生成し、ネットワークノード1200によってサービスを提供されるエリア内の無線機器へ送信するよう設定される。ランダムアクセスモジュール1220はランダムアクセスチャネルをモニタしてランダムアクセス手順を実行するよう設定される。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1200はさらに、PRACHおよび/またはUSCHにおいて無線機器からの送信を受信するための受信(RX)モジュール1230を備える。様々なモジュール1210、1220、および1230はハードウェアおよび/またはプロセッサもしくは処理回路によって実行されるソフトウェアコードによって実施されうる。
【0103】
図22は、本明細書で説明される、
図17の方法を実行する、別の実施形態に係るネットワークノード(例えば基地局)1250を示す。ネットワークノード1250は、同期モジュール1260およびランダムアクセスモジュール1270を含む。同期モジュール1260は、同期信号を生成し、ネットワークノード1250によってサービスを提供されるエリア内の無線機器へ当該同期信号を送信するよう設定される。ランダムアクセスモジュール1270はランダムアクセスチャネルをモニタしてランダムアクセス手順を実行するよう設定される。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1250はさらに、PRACHおよび/またはUSCHにおいて無線機器からの送信を受信するための受信(RX)モジュール1280を備える。様々なモジュール1260、1270、および1280はハードウェアおよび/またはプロセッサもしくは処理回路によって実行されるソフトウェアコードによって実施されうる。