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特許7069308低キャパシタンスフィールドプレート構造を有するトランジスタ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】低キャパシタンスフィールドプレート構造を有するトランジスタ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/338 20060101AFI20220510BHJP
   H01L 29/778 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 29/812 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L21/28 301B
H01L21/28 301R
H01L29/44 Y
H01L29/44 S
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020521970
(86)(22)【出願日】2018-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 US2018054308
(87)【国際公開番号】W WO2019083706
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-05-27
(31)【優先権主張番号】15/791,771
(32)【優先日】2017-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド,クリストファー,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン,ケネス,エ-.
(72)【発明者】
【氏名】アラヴィ,カマル タバタバーイー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,エイドリアン,ディー.
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0061659(US,A1)
【文献】特開2009-164339(JP,A)
【文献】特開2011-192719(JP,A)
【文献】特開2015-072962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/778
H01L 29/812
H01L 21/338
H01L 21/28
H01L 29/41
H01L 21/306
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ(FET)であって、
半導体の表面に沿って横方向に配置された第1電極構造、ゲート電極構造、及び第2電極構造であり、前記ゲート電極構造が、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間でのキャリアの流れを制御する、第1電極構造、ゲート電極構造、及び第2電極構造と、
一端が前記第1電極構造に接続され、第2端が、前記ゲート電極構造と前記第2電極構造との間に配置され、前記第2端が、ギャップによって前記第2電極構造から離隔されている、フィールドプレート構造と、
前記半導体の上に配置された誘電体構造であり、前記フィールドプレート構造の下に配置された第1の部分と、前記ギャップの下の第2の部分と、を持つ誘電体構造と、
を有し、
前記第2の部分は、前記第1の部分よりも薄く、
前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記底部層、前記中間層、及び前記上部層は前記ゲート電極構造上に配置されており、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記中間層は、前記上部層及び前記底部層とは異なる材料であり、前記中間層及び前記上部層は前記ギャップで終端しており
前記中間層はエッチング停止層であり、前記底部層及び前記上部層は、所定のエッチング液に対して、前記中間層のエッチング速度よりも少なくとも一桁高いエッチング速度を持つ、
電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項2】
当該電界効果トランジスタ(FET)は、前記誘電体構造の第3の部分に第2のギャップを含み、該第2のギャップは、前記第1電極構造と前記ゲート電極構造との間に配置され、且つ、前記誘電体構造の前記第3の部分は、前記第2のギャップの下で、前記誘電体構造の前記第1の部分よりも薄い、請求項1に記載の電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項3】
前記上部層と前記底部層とが同じ材料のものである、請求項1に記載の電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項4】
前記中間層は、前記所定のエッチング液とは異なるエッチング液に対して、前記底部層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を持つ、請求項に記載のFET。
【請求項5】
半導体と、
前記半導体の表面に沿って横方向に配置されたソース電極構造、ドレイン電極構造、及びゲート電極構造と、
前記半導体の前記表面の上で横方向に延在する誘電体構造と、
一端で前記ソース電極構造に接続され、第2端が、前記ドレイン電極構造と前記ゲート電極構造との間の前記半導体の第1の領域の上に配置された、フィールドプレート構造であり、当該フィールドプレート構造の前記第2端が、ギャップによって前記ドレイン電極構造から離間されている、フィールドプレート構造と、
を有し、
前記誘電体構造は、
上下方向で前記フィールドプレート構造と前記半導体との間に配置された第1の部分と、
前記第1の部分よりも薄い厚さを持ち、且つ前記ギャップの下の前記半導体の前記表面の第2の領域の上に配置された第2の部分と、
を有し、
前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記底部層、前記中間層、及び前記上部層は前記ゲート電極構造上に配置されており、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記中間層は、前記上部層及び前記底部層とは異なる材料であり、前記中間層及び前記上部層は前記ギャップで終端しており
前記中間層はエッチング停止層であり、前記底部層及び前記上部層は、所定のエッチング液に対して、前記中間層のエッチング速度よりも少なくとも一桁高いエッチング速度を持つ、
電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項6】
前記上部層と前記底部層とが同じ材料のものである、請求項に記載の電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項7】
前記中間層は、前記所定のエッチング液とは異なるエッチング液に対して、前記底部層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を持つ、請求項に記載のFET。
【請求項8】
前記中間層は、前記底部層と直接接触して配置され、且つ前記上部層は、前記中間層と直接接触して配置され、前記底部層と前記上部層とが同じ材料のものである、請求項に記載の電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項9】
ソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ(FET)を形成する方法であって、
半導体の表面に配置された第1電極構造、第2電極構造、及びゲート電極構造であり、前記ゲート電極構造が、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間でのキャリアの流れを制御する、第1電極構造、第2電極構造、及びゲート電極構造と、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間の前記半導体の前記表面の上で横方向に延在する誘電体構造であり、当該誘電体構造は、底部層と、該底部層と直接接触して配置された中間層と、エッチング停止層である該中間層と直接接触して配置された上部層とを有し、前記底部層と前記上部層とが同じ材料のものである、誘電体構造と、を有する構造を用意し、
前記ゲート電極構造と前記第2電極構造との間の前記誘電体構造の領域の上に、前記第1電極構造に電気的に接続されたフィールドプレート構造を形成し
前記フィールドプレート構造のエッジと前記第2電極構造との間に配置された前記誘電体構造の部分に第1のエッチング液を適用し、該第1のエッチング液が、前記上部層を除去して前記エッチング停止層の露出部分で停止することで、前記フィールドプレート構造の前記エッジと前記第2電極構造との間にギャップを作り出し、そして、
前記エッチング停止層の前記露出部分に、前記第1のエッチング液とは異なる第2のエッチング液を適用し、該第2のエッチング液が、前記エッチング停止層を除去して前記底部層で停止する、
ことを有する方法。
【請求項10】
ソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ(FET)であって、
半導体の表面に沿って横方向に配置された第1電極構造、第2電極構造、及び第3電極構造であり、前記第2電極構造が、前記第1電極構造と前記第3電極構造との間でのキャリアの流れを制御する、第1電極構造、第2電極構造、及び第3電極構造と、
一端が前記第1電極構造に接続され、第2端が、前記第2電極構造と前記第3電極構造との間に配置され且つギャップによって前記第3電極構造から離隔された、フィールドプレート構造と、
前記半導体の上に配置された誘電体構造であり、前記フィールドプレート構造の下に配置された第1の部分と、前記ギャップの下の第2の部分と、を持つ誘電体構造と、
を有し、
前記第2の部分は、前記第1の部分よりも薄く、
前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記底部層、前記中間層、及び前記上部層は前記第2電極構造上に配置されており、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記中間層は、前記上部層及び前記底部層とは異なる材料であり、前記中間層及び前記上部層は前記ギャップで終端しており
前記中間層はエッチング停止層であり、前記底部層及び前記上部層は、所定のエッチング液に対して、前記中間層のエッチング速度よりも少なくとも一桁高いエッチング速度を持つ、
電界効果トランジスタ(FET)。
【請求項11】
当該電界効果トランジスタ(FET)は、前記誘電体構造の第3の部分に第2のギャップを含み、該第2のギャップは、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間に配置され、且つ、前記誘電体構造の前記第3の部分は、前記第2のギャップの下で、前記誘電体構造の前記第1の部分よりも薄い、請求項10に記載の電界効果トランジスタ(FET)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、概して、フィールドプレート構造を有するトランジスタに関し、より具体的には、低キャパシタンスのフィールドプレート構造を有するトランジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
技術的に知られているように、一部のトランジスタにおいて、多くの高電力(ハイパワー)用途におけるそれらトランジスタの効率を改善するために、フィールドプレート構造が使用されている。電界効果トランジスタ(FET)と共に使用される1つのそのようなフィールドプレート構造は、いわゆるソース接続フィールドプレート(source connected field plate;SCFP)構造であり、一端が、典型的にグランド電位を基準とするソースに、SCFPコネクタ部を介して接続され、第2端が、ドレインから離隔又は離間されてゲートとドレインとの間の領域の上に配置されたSCFP領域を提供する。そのようなソース接続フィールドプレート構造の2つのタイプが、それぞれ、図1A及び1B、並びに図2A及び2Bに示されており、それぞれ、例えば、米国特許第7915644号(特許文献1)及び米国特許第7893500号(特許文献2)を参照されたい。どちらのタイプでも、SCFP構造は、SCFPコネクタ部を介してソースに接続された一端と、ゲート(gate)とドレイン(drain)との間の領域の上に配置されたSCFP領域を提供する第2端とを含み、言及されていることには、SCFPの端がドレインから離隔されている。すなわち、これら2つのタイプのFETは、図1A及び図1Bに示されるタイプでは、SCFPが、ソース(source)に、ここでは例えば基板(substrate)上のメサとし得る窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)である半導体領域すなわち活性領域の上を通らないU字形のSCFPコネクタ部によって接続されるのに対して、図2A及び図2Bに示されるタイプでは、SCFP構造が、ソースに、半導体(すなわち活性領域)の上を張り出し屋根として通るSCFPコネクタ部によって接続される点で異なる。いずれのタイプでも、SCPF構造の終端となる端及びドレインから延びる同じ材料の連続した固体誘電体構造が存在する。ここでは、これらのFETは、ハイパワーのマイクロ波周波数用途での使用に合わせて適応されており、ここでは、図1A及び1Bと2A及び2Bとに示されるように、AlGaN半導体層(活性領域として参照されるときもある)を備えたGaNバッファを有するGaN FETである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第7915644号明細書
【文献】米国特許第7893500号明細書
【発明の概要】
【0004】
本開示によれば、電界効果トランジスタ(FET)が提供され、当該FETは、半導体の表面に沿って横方向に配置された、第1電極構造、第2電極構造、及び第1電極構造と第2電極構造との間でのキャリアの流れを制御するゲート電極構造と、一端が第1電極構造に接続され、第2端が、ゲート電極構造と第2電極構造との間に配置され且つギャップによって第2電極構造から離隔された、フィールドプレート構造と、を有する。フィールドプレート構造の第2端の下に配置された第1の部分と、上記ギャップの下の、より薄い第2の部分と、を持つ誘電体構造が、上記半導体の上に配置される。
【0005】
一実施形態において、第1電極構造体はソース電極構造であり、第2電極構造体はドレイン電極構造である。
【0006】
一実施形態において、電界効果トランジスタ(FET)は、誘電体構造の第3の部分に第2のギャップを含み、該第2のギャップは、第1電極構造とゲート電極構造との間に配置され、誘電体構造の第3の部分は、第2のギャップの下で、誘電体構造の第1の部分よりも薄い。
【0007】
一実施形態において、誘電体構造の第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを含む。誘電体構造の第2の部分は、底部層の延在部分を有する。上部層と底部層とが同じ材料のものである。中間層は、上部層及び底部層とは異なる材料である。
【0008】
一実施形態において、中間層はエッチング停止層である。
【0009】
一実施形態において、底部層及び上部層は、所定のエッチャントに対して、中間層のエッチング速度よりも少なくとも一桁高いエッチング速度を持つ。
【0010】
一実施形態において、中間層は、上記所定のエッチャントとは異なるエッチャントに対して、底部層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を持つ。
【0011】
一実施形態において、中間層は底部層と直接接触し、上部層は中間層と直接接触し、底部層と上部層とが同じ材料のものである。
【0012】
一実施形態において、電界効果トランジスタ(FET)を形成する方法が提供される。当該方法は、以下を有する構造を用意すること、すなわち、半導体の表面に配置された、第1電極構造、第2電極構造、及び第1電極構造と第2電極構造との間でのキャリアの流れを制御するゲート電極構造と、第1電極構造に接続され、且つ第2電極構造とゲート電極構造との間の領域の上に配置されたフィールドプレート構造と、第1電極構造と第2電極構造との間の上記半導体の上記表面の上で横方向に延在する誘電体構造であり、当該誘電体構造は、底部層と、該底部層と直接接触して配置された中間層と、エッチング停止層である該中間層と直接接触して配置された上部層とを有し、底部層と上部層とが同じ材料のものである、誘電体構造と、を有する構造を用意することと、フィールドプレート構造のエッジと第2電極構造との間に配置された上記誘電体構造の部分に第1のエッチャントを適用し、該第1のエッチャントが、上部層を除去してエッチング停止層の露出部分で停止することで、フィールドプレート構造の外側エッジと第2電極構造との間にギャップを作り出すことと、を含む。
【0013】
一実施形態において、当該方法は、エッチング停止層の露出部分に、第1のエッチャントとは異なる第2のエッチャントを適用し、該第2のエッチャントが、エッチング停止層を除去して底部層で停止することを含む。
【0014】
このような構成を用いることで、SCFP構造を持つFETが、より低い誘電体装荷及び低減された寄生キャパシタンスを有して提供され、それにより、高電圧動作下でいっそう高い効率を提供する。
【0015】
本開示の1つ以上の実施形態の細部が、添付の図面及び以下の記載にて説明される。本開示のその他の特徴、目的及び利点が、これらの記載及び図面並びに請求項から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A図1A及び1Bは、従来技術に従った1つのタイプのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略平面図及び断面図である。
図1B図1A及び1Bは、従来技術に従った1つのタイプのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略平面図及び断面図である。
図2A図2A及び2Bは、従来技術に従った1つのタイプのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略平面図及び断面図である。
図2B図2A及び2Bは、従来技術に従った1つのタイプのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略平面図及び断面図である。
図3A】開示に従ったソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略平面図である。
図3B図3Aの直線3B-3Bに沿ってとられた、図3Aのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略断面図である。
図4A図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4B図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4C図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4D図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4E図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4F図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4G図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4H図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4I図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4J図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4K図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4L図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4M図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4N図4A-4Nは、開示に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4JJ図4JJ、4KK、及び4LLは、開示の他の一実施形態に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4KK図4JJ、4KK、及び4LLは、開示の他の一実施形態に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図4LL図4JJ、4KK、及び4LLは、開示の他の一実施形態に従った、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図5A】開示に従った別の1つのタイプのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略平面図である。
図5B図5Aの直線5B-5Bに沿ってとられた、図5Aのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略断面図である。
図5C図5Aの直線5C-5Cに沿ってとられた、図5Aのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略断面図である。
図5D図5Aの直線5D-5Dに沿ってとられた、図5Aのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの簡略化された概略断面図である。
図6A図6A-6Bは、開示に従った、図5A及び5Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
図6B図6A-6Bは、開示に従った、図5A及び5Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタの、その製造における様々な段階での簡略化された概略断面図である。
【0017】
様々な図中の似通った参照符号は同様の要素を指し示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次いで、図3A及び3Bを参照するに、ここでは例えば炭化ケイ素(SiC)である基板(substrate)11を有するソース接続フィールドプレート(SCFP)電界効果トランジスタ(FET)10が示されており、ここでは例えば基板11の上面上の窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)メサである半導体層14(活性領域)を備えた窒化ガリウム(GaN)バッファ層12を有している。理解されるべきことには、基板11には他の材料が使用されてもよい。半導体層14の表面上に、図示のように、ソース(source)電極構造16、ゲート(gate)電極構造18、及びドレイン(drain)電極構造20が配置されている。ソース電極構造16及びドレイン電極構造20は、図示のように、それぞれ、半導体層14とオーミックコンタクトした下側部分16a及び20aと、それぞれ下側部分16a及び20a上の上側インターコネクト層16b及び20bとを有している。ゲート電極構造18は、半導体層14とショットキーコンタクトした下側部分18aと、T字形又はガンマ形のゲート電極構造18を形成するような形状にされた上側部分18bとを有している。ゲート電極は、ソース電極構造16とドレイン電極構造20との間でのキャリアの流れを制御する。ゲート電極18は、図示のように導電ビア19aを介してゲートパッド19に接続され、該ビア19aは、上側インターコネクト層16b、20bと共に形成される。
【0019】
ここではソース接続フィールドプレート構造(SCFP)であるフィールドプレート構造22が、SCFPコネクタ部23を介してソース電極構造16に電気的に接続されるとともに、図示のようにFET10のゲート電極構造18の部分を越えて延在している。フィールドプレート構造22は、図示のように、ゲート電極構造18とドレイン電極構造20との間の半導体14の領域25の上に配置されてSCFP領域24を提供する外側のSCFP領域部分(ここでは、フィールドプレート領域として参照するときもある)24を有する。
【0020】
誘電体構造30が、ソース電極構造16とドレイン電極構造20との間の半導体14の表面を覆って横方向に延在した、ここでは例えば窒化シリコンである一対の下部誘電体層32、34と、層34の上に配置された、ここでは例えば酸化アルミニウム(Al)であるエッチング停止層(etch stop)36とを有している。理解されるべきことには、層32、34、及び36には他の材料が使用されてもよい。例えば、層32及び34は酸化アルミニウム(Al)であってもよく、その場合、エッチング停止層36は例えば二酸化シリコン(SiO)とし得る。エッチング停止層36は、図3Bに示すように、領域Rの上で、エッチング停止層36内のギャップ37を有する。エッチング停止層36の上に、図示のように、その中にギャップ37を有した、ここでは誘電体層32、34に使用されるのと同じ材料である上部誘電体層38が配置されている。なお、フィールドプレート構造22を形成するのに使用されるのと同じ金属22aが、ソース電極構造16の上側部分上及びドレイン電極構造20の上側部分上に配置されるが、金属22aの一部は、ソース電極構造16上に配置され、そしてそれ故にソース電極構造16に接続される(それにより、SCFP構造22をソース電極構造16に接続する)一方で、ドレイン電極構造20上の金属22aの部分は、ギャップ37によって、ソース電極構造16上の金属の部分から電気的に絶縁される。なお、SCFP構造22は、上述のようにソース電極構造16に接続された一端E1と、SCFP領域24に接続された第2端E2とを持つSCFPコネクタ部23と、図3Bに示すように領域Rによって提供されるギャップによってドレイン電極構造20から離隔又は離間されて、ゲート電極構造18とドレイン電極構造20との間の領域の上にあるSCFP領域24とを有する。
【0021】
次いで、図4A-4Nを参照して、図3A及び3Bのソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ10を形成するためのプロセスを説明する。図4Aを参照するに、何らかの従来からのプロセスを用いて、基板11と、半導体層12及び14と、その上に形成されたソース及びドレイン電極構造16、20の下側部分16a、20aとを有する構造が用意される。
【0022】
図4Bを参照するに、図3Bに示されるように、ソース及びドレイン電極構造16、20の下側部分16a、20aを覆って、誘電体層32が均一な厚さで堆積される。
【0023】
次いで、図4Cを参照するに、何らかの従来からのリソグラフィエッチングプロセスを用いて、ゲート電極構造18が形成されることになる層32の部分を貫いて開口部33が形成される。
【0024】
図4Dを参照するに、図4Cに示した構造の表面を覆って、ここでは例えば、ニッケル、次いで白金、次いで金のスタック(Ni/Pt/Au)であるショットキーコンタクトメタルの層が、均一な厚さで堆積され、該メタルの一部が、半導体層14の露出部分上へと開口部33を通り抜ける。次いで、この構造が、従来からのように処理されてショットキーコンタクトメタルと半導体14とのショットキーコンタクトを形成し、それによってゲート電極構造18を形成する。ショットキーコンタクトメタルの残余部分が、例えばリフトオフプロセスなどの何らかの方法を用いて除去される。
【0025】
図4Eを参照するに、図示のように、この構造を覆って誘電体層34が均一な厚さで形成される。
【0026】
次いで、図4Fを参照するに、図示のように、ソース及びドレイン電極構造16、20の下側部分16a、20aの上で、誘電体層32、34を貫いて開口部39が形成される。
【0027】
次いで、図4Gを参照するに、何らかの従来からのプロセスを用いて、図示のように、ソース電極の上側部分16b及びドレイン電極の上側部分20bが形成される。
【0028】
次いで、図4Hを参照するに、図示のように、構造を覆って誘電体エッチング停止層36が均一な厚さで堆積される。層32及び34が窒化シリコンである場合に、エッチング停止層36は酸化アルミニウム(Al)であり、層32及び34が酸化アルミニウム(Al)である場合には、エッチング停止層36は二酸化シリコン(SiO)である。
【0029】
図4Iを参照するに、図示のように、エッチング停止層36を覆って誘電体層38が均一な厚さで堆積される。エッチング停止層36が酸化アルミニウムである場合、誘電体層38は、例えば窒化シリコンであり、エッチング停止層36が二酸化シリコンである場合には、誘電体層38は、例えば酸化アルミニウムである。
【0030】
次いで、図4Jを参照するに、フォトリソグラフィエッチング処理を用いて、層38及び36を貫いて開口部55が形成される。層32及び34が窒化シリコンであり、且つエッチング停止層36が酸化アルミニウム(Al)である場合、層32及び34用のエッチャントは、例えば、窒化シリコン層32及び34をエッチングするフッ素系エッチャントであり、そのようなエッチングは酸化アルミニウム層36で停止し、また、層32及び34が酸化アルミニウム(Al)であり、且つエッチング停止層36が二酸化シリコン(SiO2)である場合には、層32及び34用のエッチャント、例えば、塩素系エッチャント又は水酸化アンモニアであり、そのようなエッチングは、二酸化シリコンエッチング停止層36で停止する。従って、いずれの場合も、エッチング停止層36は、層32及び34をエッチングするのに使用されるエッチャントで少なくとも一桁遅い速さでエッチングされるので、エッチングストッパとして作用する。なお、ここで、ソース及びドレイン電極構造16、18の上側部分16b、20bがこのプロセス工程においてエッチング停止層として作用し、それによってソース及びドレイン電極構造16、20の上側部分16b、20bを露出させるように、ソース及びドレイン電極構造16、20の上側部分16b、20bは、例えば、チタン、次いで白金、次いで金の3層メタル(Ti/Pt/Au)、又はTi/Auの2層メタルである。
【0031】
次いで、図4Kを参照するに、構造の表面の上でフォトレジスト層21がパターニングされ、ソース電極構造16及びドレイン電極構造20の上側部分上に金属層22aを形成すべきところ、及びフィールドプレート構造22を形成すべきところで、構造の表面の領域を露出させる。従って、層22aは、例えば電子ビーム蒸着を用いて、図示のように、フォトレジスト21の上と、フォトレジスト21の層によって露出された構造の部分の上とに堆積される。
【0032】
再び図4Kを参照するに、従来からのリフトオフプロセスを用いて、フォトレジスト21が除去され、それにより、フィールドプレート構造22のSCFP領域24の外側のエッジ又は端部E2とドレイン電極20との間にギャップ37(図3A及び3B)が形成された図4Lに示す構造が形成される。なお、フィールドプレート構造22の上部は、ソース電極構造16の上方から誘電体層38の表面に沿って延在し、SCFP領域24の外側のエッジ又は端部E2で終端する。従って、フィールドプレート構造22は、ゲート電極構造18とドレイン電極構造20との間の領域Rの上には延在しない。
【0033】
図4Mを参照するに、構造の上に、何らかの従来からのプロセスを用いて、領域Rの上に開口部63を有するフォトレジストマスク61が形成され、領域R内の誘電体層38の部分が露出される。層38のこの露出部分が選択的にエッチング除去される。層38が窒化シリコンであり、且つエッチング停止層36が酸化アルミニウムである場合、誘電体層38を除去するのに使用されるエッチャントはフッ素系エッチャントであり、層38が酸化アルミニウムである場合には、エッチャントは塩素系エッチャント又は水酸化アンモニウムである。
【0034】
次に、図4Nに示すように、領域R(図4M)の下でエッチング停止層36が選択的に除去される(ここでは、層38が窒化シリコンである場合、酸化アルミニウムエッチング停止層36用の塩素系又は水酸化アンモニウム系のエッチャントを使用し、エッチング停止層36が二酸化シリコンであり、且つ層38が酸化アルミニウムである場合には、フッ素系エッチャントを使用する)。なお、塩素系又は水酸化アンモニウム系のエッチャントに対して、酸化アルミニウムエッチング停止層36のエッチング速度は、窒化シリコン層38よりも遥かに遅く、また、塩素系又は水酸化アンモニウム系のエッチャントは、二酸化シリコンエッチング停止層36に対して、酸化アルミニウム層38に対してよりも遥かに遅い。そして、マスク61が除去されて、図3A及び3Bに示したソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ10が完成される。
【0035】
次いで、図4JJ-4LLを参照して、代わりの一プロセスを説明する。ここでは、図4Iに示した構造を形成した後に、図4JJに示すように、開口部55と同時に開口部55’が形成される。ここでは、図4KKに示すように、図4KKに示す構造の表面の上でフォトレジスト材料21がパターニングされ、ソース電極構造16及びドレイン電極構造20の上側部分上に金属層22aを形成すべきところ、及びフィールドプレート構造22を形成すべきところで、図4KKに示すように構造の表面の領域を露出させる。従って、層22aは、図示のように、フォトレジスト21の上と、フォトレジスト21の層によって露出された構造の部分の上とに堆積される。次に、図4LLに示すように、フォトレジスト層21が除去され、図3A及び3Bに示したソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ10が完成される。
【0036】
ここではSCFPコネクタ23が活性領域メサ14から外されるU字形のSCFPである別のタイプのSCFP FET構造10’を、図5A、5B、5C、及び5Dに示す。ここでは、図4Jに示した構造を形成した後に、そして、例えば図4K及び4KKに関して上述したものなどの従来からのリフトオフプロセスを用いて、金属層22aが、構造を覆って堆積され、図5Aに示すようにパターニングされる。なお、SCFP構造22の上側のコネクタ部は、ソース電極構造16の上方から、活性領域14の外側で誘電体層38の表面に沿って延在し(すなわち、メサ14から外れており、別の言い方をすれば、SCFP構造22のSCFPコネクタ部23は、上下方向で図5Bの半導体層14の上方にはない)、そして、端部27で終端する。従って、フィールドプレート構造22は、ゲート電極構造18とドレイン電極構造20との間の領域Rの上方には延在しない。図5Dに示すように、ここでもやはり、ゲート18は導電ビア19aを介してゲートパッド19に接続される。
【0037】
図6A及び6Bも参照するに、図4M及び図4Nに関連して上述したような領域Rの上で層38及び36を貫いて形成されるギャップ37に加えて、図5Bに示すように、ギャップ37と同様のやり方で同時に、第2のギャップ37’が、ソース16とゲート18との間に形成される。これまた留意されたいことには、ここで、追加のギャップ37’(図5A及び5B)は、図4M及び4Nに関連して上述したギャップ37を形成するためのエッチングプロセスと同じエッチングプロセスを用いて、図示のようにソース電極構造との間の半導体層14の上に形成される。従って、図5A及び5Bに示すように、双方のギャップ37及びギャップ37’が窒化シリコン層34で終端する。これに関し、ギャップ37’は、メサ又は半導体層14の上の領域で誘電体層38を貫き且つエッチング停止層36を貫いて形成され、SCFP構造22のSCFP接続部23を支持するメサ又は半導体層14の外側の領域には延在しない。従って、ギャップ37の下及びギャップ37’の下の層32及び34を有するスタックの総厚さは、層32、34、36及び38を有するスタックの厚さよりも小さい。換言すれば、ギャップ37及び37’は、ソース16とゲート18との間で、低減された厚さの誘電体構造を持つとともに、ゲート18とドレイン20との間でも、低減された厚さの誘電体構造を持つ。
【0038】
もはや理解されるはずのことには、開示に従った電界効果トランジスタ(FET)は、半導体の表面に沿って横方向に配置された第1電極構造、ゲート電極構造、及び第2電極構造であり、前記ゲートが、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間でのキャリアの流れを制御する、第1電極構造、ゲート電極構造、及び第2電極構造と、一端が前記第1電極構造に接続され、第2端が、前記ゲート電極構造と前記第2電極構造との間に配置され、前記第2端が、ギャップによって前記第2電極構造から離隔されている、フィールドプレート構造と、前記半導体の上に配置された誘電体構造であり、前記フィールドプレート構造の前記第2端の下に配置された第1の部分と、前記ギャップの下の、より薄い第2の部分と、を持つ誘電体構造と、を含む。当該電界効果トランジスタ(FET)は、以下の特徴のうちの1つ以上を、独立に、又は他の特徴と組み合わせて含み得る:当該電界効果トランジスタ(FET)はソース接続フィールドプレート電界効果トランジスタ(FET)である;当該電界効果トランジスタ(FET)は、前記誘電体構造の第3の部分に第2のギャップを含み、該第2のギャップは、前記第1電極構造と前記ゲート電極構造との間に配置され、且つ、前記誘電体構造の前記第3の部分は、前記第2のギャップの下で、前記誘電体構造の前記第1の部分よりも薄い;前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記上部層と前記底部層とが同じ材料のものであり、前記中間層は、前記上部層及び前記底部層とは異なる材料である;前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記中間層はエッチング停止層である;前記底部層及び前記上部層は、所定のエッチャントに対して、前記中間層のエッチング速度よりも少なくとも一桁高いエッチング速度を持つ;又は、前記中間層は、前記所定のエッチャントとは異なるエッチャントに対して、前記底部層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を持つ。
【0039】
これまたもはや理解されるはずのことには、開示に従った電界効果トランジスタ(FET)は、半導体と、前記半導体の表面に沿って横方向に配置されたソース電極構造、ドレイン電極構造、及びゲート電極構造と、前記半導体の前記表面の上で横方向に延在する誘電体構造と、一端で前記ソース電極構造及び前記ドレイン電極構造のうちの一方に接続され、第2端が、前記ソース電極構造及び前記ドレイン電極構造のうちの他方と前記ゲート電極構造との間の前記半導体の第1の領域の上に配置された、フィールドプレート構造であり、当該フィールドプレート構造の前記第2端が、ギャップによって前記ソース電極構造及び前記ドレイン電極構造のうちの前記他方から離間されている、フィールドプレート構造と、を含み、前記誘電体構造は、上下方向で前記フィールドプレート構造の前記第2端と前記半導体との間に配置された第1の部分と、前記第1の部分よりも薄い厚さを持ち、且つ前記ギャップの下の前記半導体の前記表面の第2の領域の上に配置された第2の部分と、を有する。当該電界効果トランジスタ(FET)は、以下の特徴のうちの1つ以上を、独立に、又は他の特徴と組み合わせて含み得る:前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記上部層と前記底部層とが同じ材料のものであり、前記中間層は、前記上部層及び前記底部層とは異なる材料である;前記誘電体構造の前記第1の部分は、底部層と、該底部層上に配置された中間層と、該中間層上に配置された上部層とを有し、前記誘電体構造の前記第2の部分は、前記底部層の延在部分を有し、前記中間層はエッチング停止層である;前記底部層及び前記上部層は、所定のエッチャントに対して、前記中間層のエッチング速度よりも少なくとも一桁高いエッチング速度を持つ;前記中間層は、前記所定のエッチャントとは異なるエッチャントに対して、前記底部層のエッチング速度よりも速いエッチング速度を持つ;前記中間層は、前記底部層と直接接触して配置され、且つ前記上部層は、前記中間層と直接接触して配置され、前記底部層と前記上部層とが同じ材料のものである;又は、前記中間層はエッチング停止層である。
【0040】
これまたもはや理解されるはずのことには、開示に従った電界効果トランジスタ(FET)を形成する方法は、半導体の表面に配置された第1電極構造、第2電極構造、及びゲート電極構造であり、前記ゲート電極構造が、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間でのキャリアの流れを制御する、第1電極構造、第2電極構造、及びゲート電極構造と、前記第1電極構造に接続され、且つ前記ゲート電極構造と前記第2電極構造との間の領域の上に配置されたフィールドプレート構造と、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間の前記半導体の前記表面の上で横方向に延在する誘電体構造であり、当該誘電体構造は、底部層と、該底部層と直接接触して配置された中間層と、エッチング停止層である該中間層と直接接触して配置された上部層とを有し、前記底部層と前記上部層とが同じ材料のものである、誘電体構造と、を有する構造を用意し、そして、前記フィールドプレート構造のエッジと前記第2電極構造との間に配置された前記誘電体構造の部分に第1のエッチャントを適用し、該第1のエッチャントが、前記上部層を除去して前記エッチング停止層の露出部分で停止することで、前記フィールドプレート構造の前記外側エッジと前記第2電極構造との間にギャップを作り出す、ことを含む。当該方法はまた、前記エッチング停止層の前記露出部分に、前記第1のエッチャントとは異なる第2のエッチャントを適用し、該第2のエッチャントが、前記エッチング停止層を除去して前記底部層で停止する、ことを含む、という特徴を含み得る。
【0041】
これまたもはや理解されるはずのことには、開示に従った電界効果トランジスタ(FET)は、半導体の表面に沿って横方向に配置された第1電極構造、第2電極構造、及び第3電極構造であり、前記第2電極構造が、前記第1電極構造と前記第3電極構造との間でのキャリアの流れを制御する、第1電極構造、第2電極構造、及び第3電極構造と、一端が前記第1電極構造に接続され、第2端が、前記第2電極構造と前記第3電極構造との間に配置され且つギャップによって前記第3電極構造から離隔された、フィールドプレート構造と、前記半導体の上に配置された誘電体構造であり、前記フィールドプレート構造の前記第2端の下に配置された第1の部分と、前記ギャップの下の、より薄い第2の部分と、を持つ誘電体構造と、を含む。当該電界効果トランジスタ(FET)はまた、前記誘電体構造の第3の部分に第2のギャップを含み、該第2のギャップは、前記第1電極構造と前記第2電極構造との間に配置され、且つ、前記誘電体構造の前記第3の部分は、前記第2のギャップの下で、前記誘電体構造の前記第1の部分よりも薄い、という特徴を含み得る。
【0042】
本開示の多数の実施形態を説明してきた。そうとはいえ、理解されることには、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得る。例えば、フィールドプレートは、FETのドレインに接続されてもよい。従って、その他の実施形態も以下の請求項の範囲内にある。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4JJ
図4K
図4KK
図4L
図4LL
図4M
図4N
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B