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特許7069334ロボット手術システムおよび器具駆動アセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】ロボット手術システムおよび器具駆動アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/35 20160101AFI20220510BHJP
【FI】
A61B34/35
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020545792
(86)(22)【出願日】2019-03-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-01
(86)【国際出願番号】 US2019023959
(87)【国際公開番号】W WO2019191015
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】62/650,026
(32)【優先日】2018-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】トレイナ, ザッカリー
(72)【発明者】
【氏名】ロスマリン, ジョサイア
【審査官】北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-020004(JP,A)
【文献】国際公開第2017/116793(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0271347(US,A1)
【文献】特表2012-510841(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 - 17/28
34/30 - 34/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術器具とともに使用するための器具駆動アセンブリであって、
内部に駆動アセンブリを支持する筐体アセンブリと、
前記筐体アセンブリの遠位端で支持され、そこから遠位方向に延びる結合管と、
前記筐体アセンブリ内で支持された結合アセンブリであって、前記結合アセンブリは、前記手術器具の器具駆動シャフトに解放可能に結合するように構成され、前記結合管は、その上に前記結合アセンブリがスライド可能に支持されるように、前記結合アセンブリの長手方向管腔を通って延び、これにより、前記筐体アセンブリを前記結合アセンブリに結合する、結合アセンブリと、
前記手術器具の器具スリーブに解放可能に結合するように構成された保持機構であって、前記保持機構は、前記筐体アセンブリ内で支持され、
前記筐体アセンブリにスライド可能に結合され、カムアームを含むボタンであって、第1の位置と第2の位置との間でスライド可能なボタンと、
前記筐体アセンブリに旋回可能に結合され、前記手術器具の器具スリーブに対してロック構成とロック解除構成との間で移行するように構成されたラッチプレートであって、前記ボタンの前記カムアームと前記器具スリーブの一部と係合するように構成されたアームを含むラッチプレートと
を含み、
前記ボタンの前記第1の位置では、前記ラッチプレートの前記アームは、器具スリーブの一部と係合し、これにより、前記ラッチプレートが前記ロック構成にあるように構成され、前記ボタンの前記第2の位置では、前記ボタンの前記カムアームは、前記ラッチプレートが器具スリーブの一部との脱係合方向に旋回するように構成されるように、前記ラッチプレートの前記アームと係合し、これにより、前記ラッチプレートが前記ロック解除構成にある、保持機構と
を備えた、器具駆動アセンブリ。
【請求項2】
前記保持機構は、前記ラッチプレートが前記ロック構成またはロック解除構成のうちの一方に付勢されるように、前記ラッチプレートと前記筐体アセンブリとの間に介挿された第1の付勢部材をさらに含む、請求項に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項3】
前記保持機構は、前記ボタンが前記第1または第2の位置のうちの一方に付勢されるように、前記ボタンと前記筐体アセンブリとの間に介挿された第2の付勢部材をさらに含む、請求項に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項4】
前記結合アセンブリは、前記筐体アセンブリおよび前記駆動アセンブリの駆動ねじに旋回可能に結合された駆動リンクを含む、請求項1に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項5】
前記筐体アセンブリに対する前記駆動ねじの近位および遠位への並進は、第1の位置と第2の位置との間で前記駆動リンクを旋回させる、請求項に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項6】
前記駆動リンクは、その上に受容領域を画定し、前記受容領域は、
前記受容領域の内部に画定されたキャビティであって、前記キャビティの内部に前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を受容するように構成されたキャビティと、
前記キャビティ内に延びるポートであって、そこを通って前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を受容するように構成されたポートと、
前記キャビティに沿って延びるチャネルであって、その内部に前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分の遠位にある前記手術器具の器具駆動シャフトの一部を受容するように構成されたチャネルと、を備え、
前記駆動リンクの前記受容領域は、前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を前記駆動リンクに解放可能に結合するように構成されている、請求項に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項7】
前記駆動リンクの前記第2の位置では、前記駆動アセンブリの前記駆動ねじは最遠位にあり、リンクされた駆動は、前記駆動リンクの前記受容領域の前記ポートが器具駆動シャフトの前記近位部分を完全に受容するように配向されるような十分な量の角度が付けられており、前記駆動リンクの前記第1の位置では、前記駆動アセンブリの前記駆動ねじは、前記最遠位の近位の位置にあり、前記受容領域の前記ポートは、結合管の長手方向軸に対して角度を画定する、請求項に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項8】
前記駆動リンクの前記第1の位置において、前記受容領域の前記キャビティは、前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を保持するように構成され、前記受容領域の前記チャネルは、前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分の遠位にある前記手術器具の器具駆動シャフトの一部を受容するように構成されている、請求項の器具駆動アセンブリ。
【請求項9】
前記駆動アセンブリは、
近位部分、遠位部分、およびそれらの半径方向中心を通って画定される長手方向軸を含む結合ロッドと、
前記結合ロッドの前記近位部分に配設され、そこに回転固定された近位ギアと、
前記結合ロッドの前記遠位部分に配設され、そこに回転固定された遠位ギアと、を有する係合アセンブリを含む、請求項1に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項10】
前記駆動アセンブリは、
前記係合アセンブリの前記遠位ギアと噛み合うように構成された中央ギアと、
前記中央ギアから遠位に延在し、内部に凹部を画定するステムと、を有する変換アセンブリをさらに含む、請求項に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項11】
前記駆動アセンブリは、少なくとも2つの係合アセンブリをさらに含み、各係合アセンブリの遠位ギアは、前記変換アセンブリの前記中央ギアと噛み合う、請求項10に記載の器具駆動アセンブリ。
【請求項12】
前記駆動アセンブリが、
ねじ山付き開孔部を画定する結合器であって、前記ステムの前記凹部内に回転可能に取り付けられた結合器と、
ねじ山付き部分および結合特徴部を含む駆動ねじであって、前記ねじ山付き部分は、前記結合器の脅された開孔部に係合するように構成され、前記結合特徴部は、前記結合アセンブリに係合するように構成されている駆動ねじと、をさらに含み、
前記係合アセンブリの前記近位ギアの回転が、前記筐体アセンブリに対する、前記変換アセンブリの前記中央ギアの回転と、前記駆動ねじの直線並進とを駆動する、請求項10に記載の器具駆動アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ロボット手術システムは、低侵襲医療処置で使用されている。いくつかのロボット手術システムは、ロボットアームを支持するコンソールと、鉗子、またはロボットアームにリストアセンブリを介して取り付けられた把持ツールなどの少なくとも1つのエンドエフェクタとを含む。医療処置中、エンドエフェクタおよびリストアセンブリを、患者の小さな切開(カニューレを介して)または生来存在する開口内に挿入して、患者の体内の作業部位にエンドエフェクタを配置する。
【0002】
従来のロボット手術システムでは、ケーブルはロボットコンソールからロボットアームを通って延び、リストアセンブリおよび/またはエンドエフェクタに接続されていた。場合によっては、外科医または臨床医が、ロボットアーム、リストアセンブリ、および/またはエンドエフェクタを含むロボット手術システムを制御できるように、ケーブルがユーザインターフェースを含む処理システムによって制御されるモータによって作動される。
【0003】
ロボットシステムの使用前または使用中に、手術器具が選択され、各ロボットアームの器具駆動アセンブリに接続される。適切な設置を完了するには、手術器具の特定の接続機能部が、器具駆動アセンブリの対応する接続機能部に噛み合って係合しなければならない。これらの機能部が噛み合って係合すると、器具駆動アセンブリは、手術器具を作動させることができる。したがって、手術器具との迅速かつ容易な機械的および電気的係合を提供するだけでなく、独自のエンドエフェクタが取り付けられた様々な手術器具に結合する手段を提供する器具駆動アセンブリが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、筐体アセンブリ、結合管、結合アセンブリ、および保持機構を含む器具駆動アセンブリに関する。筐体アセンブリは、その内部に駆動アセンブリを支持する。結合管は、筐体アセンブリの遠位端で支持され、そこから遠位方向に延びる。結合アセンブリは、筐体アセンブリ内で支持され、手術器具の器具駆動シャフトに解放可能に結合するように構成される。保持機構は、手術器具の器具スリーブに解放可能に結合するように構成される。
【0005】
一実施形態では、保持機構は、筐体アセンブリで支持され、ボタンおよびラッチプレートを含む。ボタンは、第1と第2の位置との間で筐体アセンブリにスライド可能に結合され、カムアームを含む。ラッチプレートは、筐体アセンブリに回転可能に結合され、手術器具の器具スリーブに対して、ロック構成とロック解除構成との間で移行するように構成される。ラッチプレートは、ボタンのカムアームおよび手術器具の器具スリーブの一部と係合するように構成されたアームを含む。ボタンの第1の位置では、ラッチプレートのアームは、手術器具の器具スリーブの一部と係合するように構成される。ボタンの第2の位置では、ボタンのカムアームは、ラッチプレートが手術器具の器具スリーブの一部から脱係合可能に旋回するように、ラッチプレートのアームと係合する。
【0006】
さらなる実施形態では、保持機構は、ラッチプレートと筐体アセンブリとの間に介挿された第1の付勢部材を含むため、ラッチプレートは、ロックまたはロック解除構成のうちの一方に付勢される。一実施形態では、保持機構は、ボタンと筐体アセンブリとの間に介挿された第2の付勢部材を含むため、ボタンが第1または第2の位置の一方に付勢される。
【0007】
さらに別の実施形態では、結合アセンブリは、筐体アセンブリに旋回可能に結合された駆動リンクと、駆動アセンブリの駆動ねじとを含む。さらなる実施形態では、筐体アセンブリに対して、駆動ねじの近位および遠位への並進は、ロック位置とロック解除位置との間で駆動リンクを旋回させる。
【0008】
さらに別の実施形態では、駆動リンクはその上に受容領域を画定する。受容領域は、キャビティ、ポート、およびチャネルを含む。キャビティは、受容領域内に画定され、その内部に手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を受容するように構成される。ポートは、キャビティ内に延び、そこを通って手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を受容するように構成される。チャネルは、キャビティに沿って延び、その内部に手術器具の器具駆動シャフトの近位部分の遠位にある手術器具の器具駆動シャフトの一部を受容するように構成される。駆動リンクの受容領域は、手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を駆動リンクに解放可能に結合するように構成される。
【0009】
さらに、一実施形態では、駆動リンクのロック解除位置では、駆動アセンブリの駆動ねじは最遠位にあり、リンクされた駆動は、駆動リンクの受容領域のポートが、器具駆動シャフトの近位部分を完全に受容するのに十分な量になるように角度付けられている。駆動リンクのロック位置では、駆動アセンブリの駆動ねじは最遠位の近位の位置にあり、受容領域のポートは、結合管の長手方向軸に対して角度を画定する。
【0010】
さらなる実施形態では、駆動リンクのロック位置において、受容領域のキャビティは、その内部に手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を保持するように構成され、受容領域のチャネルは、その内部に手術器具の器具駆動シャフトの近位部分の遠位にある手術器具の器具駆動シャフトの一部を受容するように構成される。
【0011】
別の実施形態では、駆動アセンブリは、係合アセンブリを含み、それにより、係合アセンブリは、結合ロッド、近位ギア、および遠位ギアを含む。結合ロッドは、近位部分、遠位部分、およびその半径方向中心を通って画定される長手方向軸を含む。近位ギアは、結合ロッドの近位部分に配設され、それに回転可能に固定される。遠位ギアは、結合ロッドの遠位部分に配設され、回転固定されている。
【0012】
さらなる実施形態では、駆動アセンブリは、変換アセンブリを含み、それにより、変換アセンブリは、中央ギアおよびステムを含む。中央ギアは、係合アセンブリの遠位ギアと噛み合うように構成される。ステムは、中央ギアから遠位方向に延び、その内部に凹部を画定する。
【0013】
さらに別の実施形態では、駆動アセンブリは少なくとも2つの係合アセンブリを含み、それにより、各係合アセンブリの遠位ギアは、変換アセンブリの中央ギアと噛み合う。
【0014】
さらに、一実施形態では、駆動アセンブリは、結合器および駆動ねじを含む。結合器は、ねじ山付き開孔部を画定し、それにより、結合器は、ステムの凹部内に回転可能に取り付けられる。駆動ねじは、ねじ山付き部分と結合特徴部を備える。ねじ山付き部分は、結合器の脅された開孔部に係合するように構成され、結合特徴部は、結合アセンブリに係合するように構成される。係合アセンブリの近位ギアが回転すると、筐体アセンブリに対して、変換アセンブリの中央ギアが回転し、駆動ねじが直線並進する。
【0015】
さらなる実施形態では、駆動アセンブリは、筐体アセンブリと係合し、駆動ねじのねじ山付き部分の遠位の周りに配設された停止キャップを含む。
【0016】
本開示のまた別の態様によれば、手術アセンブリが提供される。手術アセンブリは、近位端部分および遠位端部分を含む手術器具と、器具駆動アセンブリとを含む。器具駆動アセンブリは、駆動リンクに結合された駆動ねじを含む。駆動ねじは、軸方向に移動可能であり、駆動リンクを遠位の位置と近位の位置との間で旋回させる。駆動リンクは、駆動リンクが遠位の位置に配設されたときに手術器具の近位端部分を受容するように構成されたポートを画定する。駆動リンクは、駆動リンクが近位の位置に配設されているとき、近位端部分がポートを通過するのを防ぐように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、手術器具の近位端部分は、結合ボールを含み得る。駆動リンクは、駆動リンクが近位の位置に配設されたときに、内部に結合ボールを保持するように構成され得る。
【0018】
特定の実施形態では、手術アセンブリは、器具駆動アセンブリを手術器具に選択的に固定するために、手術器具に対して移動可能であるラッチプレートをさらに含み得る。器具解放ボタンは、器具駆動アセンブリで支持され得る。器具解放ボタンは、手術器具に対してラッチプレートを旋回させるために選択的に移動可能であり得る。器具解放ボタンは、ナックルをその上に有する遠位アームを含み得、ナックルは、ラッチプレートを選択的に係合して、ラッチプレートを手術器具から離れる方向に旋回させるように構成される。
【0019】
他の態様、特徴、および利点は、以下の説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
手術器具とともに使用するための器具駆動アセンブリであって、
内部に駆動アセンブリを支持する筐体アセンブリと、
前記筐体アセンブリの遠位端で支持され、そこから遠位方向に延びる結合管と、
前記筐体アセンブリ内で支持された結合アセンブリであって、前記手術器具の器具駆動シャフトに解放可能に結合するように構成された結合アセンブリと、
前記手術器具の器具スリーブに解放可能に結合するように構成された保持機構と、を備えた、器具駆動アセンブリ。
(項目2)
前記保持機構は、前記筐体アセンブリ内で支持され、
前記筐体アセンブリにスライド可能に結合され、カムアームを含むボタンであって、第1の位置と第2の位置との間でスライド可能なボタンと、
前記筐体アセンブリに旋回可能に結合され、前記手術器具の器具スリーブに対してロック構成とロック解除構成との間で移行するように構成されたラッチプレートであって、前記ボタンの前記カムアームと前記器具スリーブの一部と係合するように構成されたアームを含むラッチプレートとを含み、
前記ボタンの前記第1の位置では、前記ラッチプレートの前記アームは、器具スリーブの一部と係合するように構成され、前記ボタンの前記第2の位置では、前記ボタンの前記カムアームは、前記ラッチプレートが器具スリーブの一部との脱係合方向に旋回するように構成されるように、前記ラッチプレートの前記アームと係合する、項目1に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目3)
前記保持機構は、前記ラッチプレートが前記ロック構成またはロック解除構成のうちの一方に付勢されるように、前記ラッチプレートと前記筐体アセンブリとの間に介挿された第1の付勢部材をさらに含む、項目2に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目4)
前記保持機構は、前記ボタンが前記第1または第2の位置のうちの一方に付勢されるように、前記ボタンと前記筐体アセンブリとの間に介挿された第2の付勢部材をさらに含む、項目2に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目5)
前記結合アセンブリは、前記筐体アセンブリおよび前記駆動アセンブリの駆動ねじに旋回可能に結合された駆動リンクを含む、項目1に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目6)
前記筐体アセンブリに対する前記駆動ねじの近位および遠位への並進は、ロック位置とロック解除位置との間で前記駆動リンクを旋回させる、項目5に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目7)
前記駆動リンクは、その上に受容領域を画定し、前記受容領域は、
前記受容領域の内部に画定されたキャビティであって、前記キャビティの内部に前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を受容するように構成されたキャビティと、
前記キャビティ内に延びるポートであって、そこを通って前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を受容するように構成されたポートと、
前記キャビティに沿って延びるチャネルであって、その内部に前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分の遠位にある前記手術器具の器具駆動シャフトの一部を受容するように構成されたチャネルと、を備え、
前記駆動リンクの前記受容領域は、前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を前記駆動リンクに解放可能に結合するように構成されている、項目6に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目8)
前記駆動リンクの前記ロック解除位置では、前記駆動アセンブリの前記駆動ねじは最遠位にあり、リンクされた駆動は、前記駆動リンクの前記受容領域の前記ポートが器具駆動シャフトの前記近位部分を完全に受容するように配向されるような十分な量の角度が付けられており、前記駆動リンクの前記ロック位置では、前記駆動アセンブリの前記駆動ねじは、前記最遠位の近位の位置にあり、前記受容領域の前記ポートは、結合管の長手方向軸に対して角度を画定する、項目7に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目9)
前記駆動リンクの前記ロック位置において、前記受容領域の前記キャビティは、前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分を保持するように構成され、前記受容領域の前記チャネルは、前記手術器具の器具駆動シャフトの近位部分の遠位にある前記手術器具の器具駆動シャフトの一部を受容するように構成されている、項目8の器具駆動アセンブリ。
(項目10)
前記駆動アセンブリは、
近位部分、遠位部分、およびそれらの半径方向中心を通って画定される長手方向軸を含む結合ロッドと、
前記結合ロッドの前記近位部分に配設され、そこに回転固定された近位ギアと、
前記結合ロッドの前記遠位部分に配設され、そこに回転固定された遠位ギアと、を有する係合アセンブリを含む、項目1に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目11)
前記駆動アセンブリは、
前記係合アセンブリの前記遠位ギアと噛み合うように構成された中央ギアと、
前記中央ギアから遠位に延在し、内部に凹部を画定するステムと、を有する変換アセンブリをさらに含む、項目10に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目12)
前記駆動アセンブリは、少なくとも2つの係合アセンブリをさらに含み、各係合アセンブリの遠位ギアは、前記変換アセンブリの前記中央ギアと噛み合う、項目11に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目13)
前記駆動アセンブリが、
ねじ山付き開孔部を画定する結合器であって、前記ステムの前記凹部内に回転可能に取り付けられた結合器と、
ねじ山付き部分および結合特徴部を含む駆動ねじであって、前記ねじ山付き部分は、前記結合器の脅された開孔部に係合するように構成され、前記結合特徴部は、前記結合アセンブリに係合するように構成されている駆動ねじと、をさらに含み、
前記係合アセンブリの前記近位ギアの回転が、前記筐体アセンブリに対する、前記変換アセンブリの前記中央ギアの回転と、前記駆動ねじの直線並進とを駆動する、項目11に記載の器具駆動アセンブリ。
(項目14)
近位端部分および遠位端部分を含む手術器具と、
駆動リンクに結合された駆動ねじを含む器具駆動アセンブリであって、前記駆動ねじは、軸方向に移動可能であり、前記駆動リンクを遠位の位置と近位の位置との間で旋回させ、前記駆動リンクは、前記駆動リンクが前記遠位の位置に配設されたときに前記手術器具の前記近位端部分を受容するように構成されたポートを画定し、前記駆動リンクは、前記駆動リンクが前記近位の位置に配設されているとき、前記近位端部分が前記ポートを通過するのを防ぐように構成されている、器具駆動アセンブリと、を備える、手術アセンブリ。
(項目15)
前記手術器具の前記近位端部分は、結合ボールを含む、項目14に記載の手術アセンブリ。
(項目16)
前記駆動リンクは、前記駆動リンクが前記近位の位置に配設されたときに、内部に前記結合ボールを保持するように構成されている、項目15に記載の手術アセンブリ。
(項目17)
前記器具駆動アセンブリを前記手術器具に選択的に固定するために前記手術器具に対して移動可能であるラッチプレートをさらに備える、項目14に記載の手術アセンブリ。
(項目18)
前記器具駆動アセンブリ上に支持されている器具解放ボタンであって、前記手術器具に対して前記ラッチプレートを旋回させるように選択的に移動可能である、器具解放ボタンをさらに備える、項目17に記載の手術アセンブリ。
(項目19)
前記器具解放ボタンは、ナックルを上部に有する遠位アームを含み、前記ナックルは、前記ラッチプレートと選択的に係合して、前記ラッチプレートを前記手術器具から離れるように旋回させるように構成されている、項目18に記載の手術アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0020】
添付の図面を参照しながら本開示の実施形態を本明細書に記載する。
図1A】は、本開示による医療ワークステーションおよび操作コンソールの概略図である。
図1B図1Aの医療ワークステーションの制御装置のモータの斜視図である。
図2】本開示の一実施形態による器具駆動アセンブリの斜視図である。
図3図2の器具駆動アセンブリの背面斜視図である。
図4図2の器具駆動アセンブリを、図3の切断線4-4に沿って切った斜視断面図である。
図5A図2の器具駆動アセンブリの様々な部品を取り外した背面斜視図である。
図5B図5Aの器具駆動アセンブリの正面斜視図である。
図6】器具駆動シャフトに結合された図2の器具駆動アセンブリの内側駆動アセンブリおよび駆動部材の斜視図である。
図7】は、図6の詳細領域の斜視図である。
図8A】結合アセンブリが遠位の位置にある図2の器具駆動アセンブリを図3の切断線8-8に沿って切った側面断面図である。
図8B】結合アセンブリが近位の位置にある図2の器具駆動アセンブリを図3の切断線8-8に沿って切った側面断面図である。
図9図8Aの詳細領域の側面図である。
図10図2の器具駆動アセンブリを図2の切断線10-10に沿って切った側面断面図である。
図11】本開示の別の一実施形態による器具駆動アセンブリの斜視図である。
図12図11の器具駆動アセンブリの正面斜視図である。
図13図11の器具駆動アセンブリの背面斜視図である。
図14図12の器具駆動アセンブリを図13の切断線14-14に沿って切った斜視断面図である。
図15図11の器具駆動アセンブリの部品分離図である。
図16図11の器具駆動アセンブリの様々な部品が取り外された正面斜視図である。
図17図12の器具駆動アセンブリを図13の切断線17-17に沿って切った側面断面図である。
図18A】器具スリーブの挿入中の様々な作動状態にある、図11の器具駆動アセンブリの保持機構の側面図である。
図18B】器具スリーブの挿入中の様々な作動状態にある、図11の器具駆動アセンブリの保持機構の側面図である。
図18C】器具スリーブの挿入中の様々な作動状態にある、図11の器具駆動アセンブリの保持機構の側面図である。
図19A図18A~Cの保持機構が、そこから器具スリーブを取り外す間の様々な作動状態を示す側面図である。
図19B図18A~Cの保持機構が、そこから器具スリーブを取り外す間の様々な作動状態を示す側面図である。
図19C図18A~Cの保持機構が、そこから器具スリーブを取り外す間の様々な作動状態を示す側面図である。
図19D図18A~Cの保持機構が、そこから器具スリーブを取り外す間の様々な作動状態を示す側面図である。
図20A図11の器具駆動アセンブリの結合アセンブリの、器具駆動シャフトとの結合中の作動の様々な状態を示す側面図である。
図20B図11の器具駆動アセンブリの結合アセンブリの、器具駆動シャフトとの結合中の作動の様々な状態を示す側面図である。
図20C図11の器具駆動アセンブリの結合アセンブリの、器具駆動シャフトとの結合中の作動の様々な状態を示す側面図である。
図21A】器具駆動シャフトに結合された図11の器具駆動アセンブリの駆動アセンブリおよび駆動リンクの斜視図である。
図21B図21Aの詳細領域の斜視図である。
図22】本開示の別の一実施形態による器具駆動アセンブリの背面斜視図である。
図23図22の器具駆動アセンブリを図22の切断線23-23に沿って切った斜視断面図である。
図24図22の器具駆動アセンブリの部品を分離した斜視図である。
図25】様々な部品が取り外された状態の図22の器具駆動アセンブリの正面斜視図である。
図26図22の器具駆動アセンブリを図22の切断線26-26に沿って切った側面断面図である。
図27A】それぞれ、第1の位置および第2の位置にある、図22の器具駆動アセンブリの保持機構のボタンおよびラッチプレートの上面図である。
図27B】それぞれ、第1の位置および第2の位置にある、図22の器具駆動アセンブリの保持機構のボタンおよびラッチプレートの上面図である。
図28A図22の器具駆動アセンブリの保持機構の様々な作動状態を示す側面斜視図および断面図である。
図28B図22の器具駆動アセンブリの保持機構の様々な作動状態を示す側面斜視図および断面図である。
図28C図22の器具駆動アセンブリの保持機構の様々な作動状態を示す側面斜視図および断面図である。
図28D図22の器具駆動アセンブリの保持機構の様々な作動状態を示す側面斜視図および断面図である。
図29A図28A~28Dの保持機構の、器具スリーブの挿入中の作動の様々な状態を示す斜視図であり、図29Cは上面図である。
図29B図28A~28Dの保持機構の、器具スリーブの挿入中の作動の様々な状態を示す斜視図であり、図29Cは上面図である。
図29C図28A~28Dの保持機構の、器具スリーブの挿入中の作動の様々な状態を示す斜視図であり、図29Cは上面図である。
図30A図22の器具駆動アセンブリの結合アセンブリの、器具駆動シャフトとの結合中の作動の様々な状態を示す側面断面図である。
図30B図22の器具駆動アセンブリの結合アセンブリの、器具駆動シャフトとの結合中の作動の様々な状態を示す側面断面図である。
図30C図22の器具駆動アセンブリの結合アセンブリの、器具駆動シャフトとの結合中の作動の様々な状態を示す側面断面図である。
図31A】器具駆動シャフトに結合された図22の器具駆動アセンブリの駆動アセンブリおよび駆動リンクの斜視図である。
図31B図31Aの詳細領域の斜視図である。
図32】手術器具の別の実施形態と結合された器具駆動アセンブリの別の実施形態の斜視図である。
図33図32の切断線33-33に沿った図32の手術器具の拡大断面図である。
図34図33の端面図である。
図35】手術アセンブリの一実施形態の斜視図である。
図36図35の手術アセンブリの部品を分離した斜視図である。
図37図35および36の手術アセンブリの器具駆動アセンブリの、部品を分離した斜視図である。
図38図35および36の手術アセンブリの器具が、その器具駆動ユニットに結合された状態であって、明確にするために器具駆動ユニットの一部を取り除いた状態の拡大斜視図である。
図39図35および36の手術アセンブリの器具駆動ユニットの拡大側面断面図である。
図40図35および図36の手術アセンブリの器具駆動ユニットに挿入されている図38の器具を示す拡大側面断面図である。
図41図35および図36の手術アセンブリの器具駆動ユニットに挿入されている図38の器具を示す拡大側面断面図である。
図42】は、図35および36の手術アセンブリの器具がその器具駆動ユニットから取り外されている状態であって、明確にするために器具駆動ユニットの一部を取り除いた状態の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ここで開示する器具駆動アセンブリの実施形態は、図面を参照して詳細に記載するが、同様の参照番号は、いくつかの図の各々において同一のまたは対応する要素を示す。当技術分野で使用されているように、「遠位」という用語は、ユーザからより遠い器具またはその一部の位置を指し、「近位」という用語は、器具またはその一部のユーザに近い位置またはその一部を指す。また、例えば、水平、垂直、上部、上方、下方、下部、左および右等のすべての空間的基準は、例示のみを目的としており、本開示の範囲内で変動し得る。例えば、「上方」および「下方」という基準は相対的であり、他のものに対する文脈でのみ使用され、必ずしも「優」と「劣」、またはその逆ではない。
【0022】
最初に図1Aおよび1Bを参照すると、医療ワークステーションは、概ねワークステーション1として示され、概ね複数のロボットアーム2、3、制御装置4、制御装置4と結合された操作コンソール5を含む。操作コンソール5は、当業者にとって原理的に公知のように、特に三次元画像を表示するように設定された表示装置6と、例えば外科医などの人間(図示せず)がロボットアーム2、3を第1の動作モードで遠隔操作することができる手動入力装置7、8とを含む。
【0023】
ロボットアーム2、3のそれぞれは、関節を介して接続される複数の部材と、例えば、手術器具1000の器具駆動アセンブリ200に取り付けられ得る器具制御ユニット100とを備え、手術器具1000は、例えば、一対の顎部材、電気外科用鉗子、切断器具、または任意の他の内視鏡、または開放された外科用デバイスを含むエンドエフェクタ(図示せず)を支持する。器具制御ユニット100とともに使用するためのエンドエフェクタの構造および操作の詳細な議論および説明のための実例については、2014年10月20日に提出された共同所有の国際特許出願第PCT/US14/61329号を参照することができる(国際特許公開第2015/088647号であり、「ロボット手術システム用の手首および顎アセンブリ」と題され、現在の米国特許公開第2016/0303743号。その内容全体が参照により本明細書に援用される。)
【0024】
ロボットアーム2、3は、制御装置4に接続された電気駆動装置(図示せず)によって駆動され得る。ロボットアーム2,3、器具制御ユニット100、よって手術器具10が手動入力装置7,8によって規定される動作に応じて所望の動作または関節運動を実行するように、制御装置4(例えば、コンピュータ)が、特にコンピュータプログラムによって駆動装置を作動させるように設定される。制御装置4はまた、ロボットアーム2、3および/または駆動装置の動作を調整するように設定され得る。
【0025】
医療ワークステーション1は、手術器具1000を用いて、開放手術、または低侵襲的な治療の対象の、患者用ベッド12に横臥した患者13に対して使用するように構成されている。医療ワークステーション1はまた、2つを超えるロボットアーム2、3を含み得、追加のロボットアームは、同様に制御装置4に接続され、かつ操作コンソール5によって遠隔操作可能である。器具制御ユニットおよび手術器具はまた、追加のロボットアームに取り付けられ得る。医療ワークステーション1は、特に患者13および/または解剖学的アトラスからの術前データが格納され得る、特に制御装置4に結合された、またはそれとともにデータベース14を含み得る。
【0026】
外科用ロボットシステムの構造および操作の詳細な議論については、2011年11月3日に出願された「医療ワークステーション1」と題する米国特許第8,828,023号を参照することができ、その全内容は参照により本明細書に援用される。
【0027】
制御装置4は、複数のモータ、(M1~M6)を制御し得る。モータ「M」は、器具制御ユニット100の一部であり得、および/または器具制御ユニット100の外部に配設され得る。モータ「M」(例えば、器具制御ユニット100の外部に位置するモータ「M」)は、少なくともいくつかのモータMの回転可能なシャフトに固定または非回転可能に支持されたクラウンギア「CG」(図1B)などを回転させるように、あるいは、ケーブルに作用してケーブルを引き込むかまたは引き出して、ロボットアーム2、3を作動させるように構成され得る。使用中、モータ「M」が駆動されると、クラウンギア「CG」の回転は、後述するように、手術器具1000の器具駆動アセンブリ200およびそれに取り付けられたエンドエフェクタの操作、動作、および/または関節運動を生じさせる。さらに、少なくとも1つのモータ「M」が(例えば、制御装置4から)無線で信号を受信することが想定される。制御装置4は、ロボットアーム2、3および/または手術器具1000の操作、動作、および/または関節運動を調整するために、様々なモータ(モータ1…n)の作動を調整すると考えられる。各モータは、ロボットアーム2、3、および/または器具制御ユニット100と係合した手術器具1000の異なる自由度に対応し得ることが想定される。さらに、各自由度に対して、すべてのモータ(モータ1…n)を含む2つ以上のモータが使用されることが想定される。
【0028】
ここで図2~13を参照すると、器具駆動アセンブリ200は、本明細書で説明するように、その近位端201で器具制御ユニット100に係合し、その遠位端202で手術器具1000に結合するように構成されており、手術器具1000は器具駆動アセンブリ200から遠位方向に延びる。器具駆動アセンブリ200は、器具制御ユニット100によって供給される回転動作(例えば、モータ「M」を介して)を駆動部材380(図5Aおよび7~10)の長手方向の動作に変換して、手術器具1000に様々な機能をもたらすように構成される。
【0029】
図2および図8~10を参照すると、器具駆動アセンブリ200は、近位筐体210および遠位筐体220を含む筐体アセンブリ205を含む。近位筐体210および遠位筐体220は、互いに解放可能に結合可能であり、これにより、器具駆動アセンブリ200の組立てを容易にし、アクセス、修理、および/または少なくとも部分的に内部に収容された部品の交換を容易にすることができる。筐体アセンブリ205は、内側駆動アセンブリ300(図7)をその内部に収容するための(図4に最もよく示されているような)少なくとも1つの孔207を画定する。筐体アセンブリ205は4つの別個の孔207を含み、各孔207は少なくとも部分的に互いに分離され、各孔207は別個の単一の内側駆動アセンブリ300を収容するように構成されることが想定される。さらに、後述するように、それぞれの孔207は、その内部に長手方向に延びるチャネル206(例えば、4本のチャネル206)を含む(図4)。各チャネル206は、以下で説明するように、駆動ナット350(図7)のレール353をスライド可能に受容するように構成されている。例示される実施形態において、電気機械外科手術器具200は、4つの内側駆動アセンブリ300を含むが、器具駆動アセンブリ200は、本開示の範囲から逸脱することなく、より多い(例えば、5つまたは6つの)またはより少ない(例えば、3つの)内側駆動アセンブリ300を含むことができる。さらに、以下で説明するように、すべての内側駆動アセンブリ300、または選択された数の内側駆動アセンブリは、1つ以上のそれぞれの駆動部材380に結合され得るが、説明図では、駆動部材380に結合された単一の内側駆動アセンブリ300を示す。
【0030】
図3図4および図7を参照すると、各内側駆動アセンブリ300は、近位ギア310、近位ベアリング320、遠位ベアリング330、駆動ねじ340、および駆動ナット350を含む。駆動ねじ340は、近位部分342、近位シャフト343、ねじ山付き部分345、および遠位シャフト344を含み、その半径方向中心を通って延びる長手方向軸「A-A」を画定する(図7)。近位ギア310は、直接的または間接的に、器具制御ユニット100の器具制御ギア(例えば、モータ「M」のクラウンギア「CG」)と係合するように構成されているため、クラウンギア「CG」の回転により、近位ギア310はそれに対応して回転する。近位ギア310は、モータ「M」のクラウンギア「CG」に接続されるおよび/または噛み合うように構成されたクラウンギア「CG」であってもよい。近位ギア310は、駆動ねじ340の近位部分342を機械的に係合するように構成された、内部を通って長手方向に延びる開孔部312を含む。図示されるように、駆動ねじ340の開孔部312および近位部分342は、対応する非円形断面を有しているため、近位ギア310と駆動ねじ340が互いに固定され、その結果、それらの間に回転固定接続が確立する。近位ギア310の回転により、駆動ねじ340は、対応する方向および回転速度で長手方向軸「A」の周りを回転する。
【0031】
駆動ナット350は、それを通って長手方向に延びるねじ山付き開孔部352を含み、これは、駆動ねじ340のねじ山付き部分345と機械的に係合するように構成される。すなわち、駆動ナット350および駆動ねじ340は、互いによってねじ込み式に係合される。駆動ナット350は、その外面に沿って長手方向に延びるレール353を含み、筐体アセンブリ205の孔207に形成された長手方向に延びるチャネル206内にスライド可能に配設されるように構成される(図6および9)。駆動ナット350のレール353は、孔207のチャネル206と協働して、駆動ねじ340が回転するときに、駆動ナット350が長手方向軸「A」の周りを回転することを阻止または防止する。駆動ナット350は、駆動ねじ340の回転により駆動ナット350を長手方向に並進するような態様で、駆動ねじ340に位置付けられるように構成される。より具体的には、第1の方向(例えば、時計回り)への近位ギア310の回転により、駆動ねじ340が対応する第1の方向に回転し、駆動ナット350が近位ギア310に対して第1の長手方向(例えば、近位方向)に並進し、第2の方向(例えば、反時計回り)への近位ギア310の回転により、駆動ねじ340は対応する第2の方向に回転し、駆動ナット350が近位ギアに310対して第2の長手方向(例えば、遠位)に並進する。
【0032】
駆動ナット350は、ねじ山付き開孔部352から横方向にオフセットされ、平行に配置された孔ホール354をさらに画定する。後述するように、孔ホール354は、以下で議論するように、駆動ナット350が、駆動部材380に結合され得るように、内面にねじ山を画定し得ると考えられる。
【0033】
図示されるように(図5Aおよび9)、1つの内側駆動アセンブリ300の駆動ナット350は、駆動部材380に結合され、駆動部材380は、以下に記載されるように、例えば、駆動バーまたはプッシュバーを画定し得る。互いから横方向にオフセットされた2つの孔ホール362、364を画定するリンクバー360は、駆動ナット350と駆動部材380とを結合するように構成される(図7および9)。それぞれの内側駆動アセンブリ300ごとにそれぞれのリンクバー360を設けることができるか、または、選択された数の内側駆動アセンブリ300に対して選択された数のリンクバー360を設けることができるため、それぞれの内側駆動アセンブリ300の各駆動ナット350を、それぞれの駆動部材380または同じ駆動部材380のいずれかに結合され得ると考えられる。
【0034】
リンクバー360は、駆動ナット350、駆動部材380、または駆動ナット350と駆動部材380の両方と一体的に形成し得るため、駆動ナット350、リンクバー360、および駆動部材380は、1つの単一体から構成できる。あるいは、駆動ナット350、リンクバー360、および駆動部材380は、例えば、ねじまたはボルトを利用することによるなどのような、当技術分野で既知の任意の機械的手段によって固定されてもよい。そのような実施形態では、リンクバー360の孔ホール362、364は、ボルトまたはねじがリンクバー360と駆動ナット350との間、およびリンクバー360と駆動部材380との間にねじ込み式に係合され得るようにその内面にねじ山を画定してもよい。より具体的には、ねじは、リンクバー360の孔ホール362および駆動ナット350の孔ホール354を通してねじ込み式に係合され得るので、それにリンクバー360を固定する。追加のねじが、リンクバー360の孔ホール364および駆動部材380の孔ホール382を通ってねじ込み式に係合され得るので、リンクバー360をそこに固定する。駆動ナット350が駆動部材380に結合されると、近位ギア310に対する駆動ナット350の近位および遠位への並進により、以下でさらに詳細に述べるように、駆動部材380が対応する近位または遠位並進を行うことを理解されたい。
【0035】
内側駆動アセンブリ300および筐体アセンブリ205が組み立てられると、近位ベアリング320は近位筐体210の近位ベアリングのキャビティ211に配設され、遠位ベアリング330は遠位筐体220の遠位ベアリングのキャビティ212に配設される(図9)。近位ベアリング320および遠位ベアリング330のそれぞれは、筐体アセンブリ205に対する駆動ねじ340の回転を容易にし、さらに、駆動ナット350のためのそれぞれ近位および遠位停止部として機能し得る。
【0036】
駆動部材380は、筐体アセンブリ205の中央孔208(図8図10)を通ってリンクバー360から遠位方向に延び、本明細書に記載されるように、手術器具1000の一部を機械的に係合するように構成される。駆動部材380の縦方向の並進は、手術器具1000の遠位端に配設されたエンドエフェクタを機能させるように構成される。例えば、手術器具1000は、駆動部材380の遠位並進がクランプ装置の一対の顎部材を互いに接近する方向に移動させるように構成された第1のエンドエフェクタを含み得、駆動部材380の近位並進により、少なくとも一方の顎部材が、他方の顎部材に対して離間した位置に移動するように構成されている。駆動部材380の近位および遠位への並進は、例えば、切断刃の作動および/または組織などへの電気外科エネルギーの送達の開始など、それぞれの手術器具1000の任意の数の固有のエンドエフェクタを操作、関節運動、または作動させるように構成され得ることを理解されたい。
【0037】
図2図8Aおよび図8Bを参照して、器具駆動アセンブリ200、より具体的には筐体アセンブリ205および駆動部材380への手術器具1000の係合を説明する。筐体アセンブリ205は、筐体アセンブリ205の遠位端202の遠位に配設された結合アセンブリ500をさらに含む。結合アセンブリ500は、手術器具1000を筐体アセンブリ205に解放可能に結合し、手術器具1000の器具駆動シャフト1020を駆動部材380(図8A~10)に解放可能に結合するように機能する。
【0038】
簡単に言えば、手術器具1000は、器具駆動シャフト1020の少なくとも一部を内部に受容するように構成された、長手方向に延びる管腔1012を画定する器具スリーブ1010、および器具駆動シャフト1020の遠位端に結合されて配設されたエンドエフェクタ(図示せず)を含み得る。器具駆動シャフト1020は、器具スリーブ1010の管腔1012内で長手方向に並進するように構成されているため、器具駆動シャフト1020は、例えば、間に組織を把持するための第1および第2の顎部材の接近、組織を切断するためのナイフブレードの前進、エンドエフェクタ配向および/または方向の関節運動、および/または本明細書に記載または当技術分野で既知の他の機能などのような、エンドエフェクタの作動、関節運動、および/または発射を制御することができる。より具体的には、器具駆動シャフト1020の近位および遠位への並進を通じて、器具スリーブ1010に対して、器具駆動シャフト1020は、エンドエフェクタを作動させる。例えば、器具駆動シャフト1020の第1の方向(例えば、遠位)への並進により、第1および第2の顎部材(図示せず)が、組織をその間に配設できるように互いに対して間隔をあけた構成に移動し、器具駆動シャフト1020の第2の方向(例えば、近位)への並進により、第1および第2の顎部材を、その間に配設された組織がしっかりと把持されるように互いに対して接近した構成に移動する。上記の例は、本質的に例示的なものであり、器具駆動シャフト1020およびエンドエフェクタは、任意の数の方法で作動するように構成され得ることを理解されたい。
【0039】
図8A~10を参照すると、結合管400は、筐体アセンブリ205と結合アセンブリ500とを相互接続するように機能する。結合管400は、筐体アセンブリ205の遠位筐体220の遠位キャビティ250に配設された近位部分402を含み、そこから遠位方向に延びる。遠位キャビティ250は、筐体アセンブリ205の中央孔208と同軸であり、その内部に結合管400の直径を受容するように構成される。図示のように、結合管400の長手方向に延びる管腔410は、その内部に駆動部材380の遠位部分390をスライド式に受容するように構成されているため、駆動部材380の一部がそれを通ってスライド可能となる。結合管400は、後述するように、結合アセンブリ500の長手方向のキャビティ510を通って遠位方向に延びているため、結合アセンブリ500がその上でスライド可能に支持される。したがって、筐体アセンブリ205の中央孔208、駆動部材380、結合管400、および結合アセンブリ500の長手方向のキャビティ510が同軸であることを理解されたい。
【0040】
結合アセンブリ500は、筐体アセンブリ205に対して、近位の位置(図8B)と遠位の位置(図8A)との間で結合管400に沿って長手方向に並進可能である。以下で論ずるように、近位の位置では、手術器具1000の器具スリーブ1010は、結合アセンブリ500に解放可能に結合され、器具駆動シャフト1020は、駆動部材380に解放可能に結合されるとともに、遠位の位置では、器具スリーブ1010は、結合アセンブリ500にしっかりと結合され、器具駆動シャフト1020は、駆動部材380にしっかりと結合される。結合アセンブリ500は、結合中に器具駆動シャフト1020と駆動部材380との位置合わせをさらに補助し得ることが想定される。
【0041】
より具体的には、手術器具1000の器具スリーブ1010は、結合管400の遠位開口部404にスライド可能に挿入される。器具スリーブ1010の外面から外向きに延びるノッチ1014は、手術器具1000の器具スリーブ1010がその内部に完全に挿入されると、結合管400の遠位端404に当接するように構成される。結合アセンブリ500が保持機構550を提供しているため、手術器具1000の器具スリーブ1010が結合管400内に解放可能に保持または固定され、よって、結合アセンブリ500、よって筐体アセンブリ205に解放可能に固定されることがさらに想定される。以下で説明するように、保持機構550は、ロック構成とロック解除構成との間で並進可能である。
【0042】
手術器具1000の器具スリーブ1010が結合管400内で近位にスライドすると、結合アセンブリ500の長手方向のキャビティ510に配設されたボタンまたは付勢部材552は、器具スリーブ1010の外面に配設された凹部1015と係合するように構成されると考えられる。図8Aおよび図8Bに最もよく示されているように、ボタン552は、結合管400の一部を通って延びる半径方向のキャビティ405内に存在するように、長手方向のキャビティ510内に配設され得る。ボタン552は、結合管400の長手方向軸「B」(図8A)に対して半径方向内側に並進し、ロック構成で手術器具1000の器具スリーブ1010と係合し、半径方向外側に並進し(図8B)、ロック解除構成で器具スリーブ1010を解放することを理解されたい。ボタン552がロック構成にある場合、ボタン552は、凹部1015と係合して、結合管400内での手術器具1000の器具スリーブ1010の長手方向の並進が抑制され、ロック解除構成では、ボタン552は、凹部1015から係合解除されて、器具スリーブ1010が、結合管400内で近位および遠位に自由にスライドできるようになる。放射状キャビティ405は、結合管400の長手方向軸「B」を横切ることができるので、ボタン552がロック構成とロック解除構成との間で作動すると、ボタン552は、結合管400と、そこに挿入される手術器具1000の器具スリーブ1010に対して直角に並進する。あるいは、放射状キャビティ405およびボタン552は、ボタン552が手術器具1000の器具スリーブ1010の凹部1015に対してスライドして係合および脱係合されるように、ボタン552が結合管400の長手方向軸「B」に対してある角度で並進するように構成され得る。
【0043】
保持機構550は、結合管400の遠位端404の近位に配設され得るので、手術器具1000の器具スリーブ1010が、保持機構550のボタン552を係合する前に、初期距離で結合管400内を近位方向にスライドすることできることがさらに考えられる。付勢部材555は、ボタン552をロック構成に付勢するように構成される結合アセンブリ500の長手方向のキャビティ510内に配設され得ることがさらに想定される。付勢部材555は、ボタン552および長手方向のキャビティ510および/または結合管400の両方と当接する半径方向のキャビティ405内に配設されたばね要素を含み得る。ボタン552がロック構成に付勢された状態で、器具スリーブ1010が近位方向にスライドすると、付勢部材555が克服されてボタン552が半径方向外側に促されてロック解除構成となる。器具スリーブ1010が初期距離の近位方向に並進すると、凹部1015はボタン552と整列し、ボタン552がロック構成に戻ることができるようになる。
【0044】
上記で参照したように、筐体アセンブリ205の結合アセンブリ500は、筐体アセンブリ205に対して近位の位置と遠位の位置との間で結合管400にスライド可能に支持される。結合アセンブリ500が遠位の位置、例えば、ロック構成にある状態では、保持機構550のボタン552は、手術器具1000の器具スリーブ1010に対してロック構成に維持され、結合アセンブリ500が、例えば、近位の位置、例えばロック解除構成にある状態では、ボタン552は、器具スリーブ1010に対してロック解除構成に作動され得る。したがって、結合アセンブリ500の並進により、手術器具1000の器具スリーブ1010のロックおよびロック解除が可能となる。
【0045】
結合アセンブリ500の長手方向のキャビティ510の遠位部分511は、大きい直径を画定しているので、結合アセンブリ500が近位の位置にあるとき、長手方向のキャビティ510の遠位部分511がボタン552と整列し、ボタン552は、その内部に配設され、よって、手術器具1000の器具スリーブ1010に対してロック解除構成に半径方向外向きに並進することができるようになることを理解されたい。
【0046】
結合アセンブリ500が付勢要素580をさらに含むため、結合アセンブリ500が遠位の位置、例えば、ロック構成に付勢されると考えられる。例示的な図では、付勢要素580は、長手方向のキャビティ510の近位部分509に配設されるが、付勢要素580は、結合アセンブリ500の任意の部分に配設され得ることが想定される。より具体的には、器具駆動アセンブリ200から手術器具1000を結合解除させるとき、結合アセンブリ500は近位方向に並進するため、ボタン552が結合アセンブリ500の長手方向のキャビティ510の遠位部分511と整列し、また、ボタン552が半径方向外向きに並進して器具スリーブ1010の凹部1015から脱係合される。ボタン552の係合が解除されると、器具スリーブ1010を、遠位にスライドさせて、結合管400および器具駆動アセンブリ200から取り外すことが可能になる。
【0047】
図7図9を参照して、内側駆動アセンブリ300の駆動部材380と手術器具1000の器具駆動シャフト1020との係合について述べる。図7に最もよく示されるように、駆動部材380の遠位部分382は、係合領域386を画定する。駆動部材380の係合領域386は、複数の長手方向に延びるスリット384を含み、各スリット384は、駆動部材380の遠位端388の周りに配設され、そこから駆動部材380の一部に沿って近位に延びる。複数の長手方向に延びるスリット384の結果として、駆動部材380の係合領域386は、拡張可能なリーフ特徴を形成し、よって、半径方向外側に曲がって、手術器具1000の器具駆動シャフト1020の解放可能な結合を容易にし得る。駆動部材380の保持領域386の内面は、以下に記載されるように、手術器具1000の器具駆動シャフト1020の結合ボール1022を受容するように構成される弓状のキャビティ、例えばソケットジョイントを画定し得ることがさらに想定される。駆動部材380の係合領域386は、駆動部材380の遠位端388のその内向き表面上に配設された保持フック385をさらに含み、保持フック385は、その中の器具駆動シャフト1020の結合ボール1022の保持を容易にすると考えられる。
【0048】
より具体的には、手術器具1000の器具駆動シャフト1020は、その近位端1021から近位に延びるネック1024を含み、結合ボール1022(図7に想像線で示される)は、ネック1024の近位端1023に配設される。結合ボール1022、ネック1024、および器具駆動シャフト1020は、当技術分野で知られている任意の手段によって結合することができ、かつ/または一体的に形成することができると考えられる。ネック1024の直径は、結合ボール1022の直径よりも小さくてもよいため、結合ボール1022が駆動部材380の保持領域386内に受け取られると、保持領域386の保持フック385が結合ボール1022を包んで囲み、よって、内部にさらにしっかり固定される。内側駆動アセンブリ300の駆動部材380と手術器具1000の器具駆動シャフト1020とを結合すると、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022は、駆動部材380の保持領域386と接近する。器具駆動シャフト1020が駆動部材380に対して近位に移動すると、結合ボール1022は、保持領域386を半径方向外向きに屈曲するように促すため、結合ボール1022は、その内部に受容される。結合ボール1022が保持領域386内に受容されると、結合ボール1022は、それにより、駆動部材380に解放可能に結合される。駆動部材380が器具駆動シャフト1020に結合されると、駆動部材380の近位および遠位への並進により、器具駆動バー1020が対応する近位および遠位に並進する。
【0049】
手術器具1000の器具駆動シャフト1020を内側駆動アセンブリ300の駆動部材380から結合解除するために、保持領域から解放されるように、駆動部材380に対して遠位に移動し、器具駆動バー1020は、結合ボール1022が保持領域386から引き出されるとともに、そこから解放される。
【0050】
使用中、器具駆動アセンブリ200がアクティブ状態にある場合(例えば、器具制御ユニット100のモータ「M」が近位ギア310を回転させると)、近位ギア310の回転により、駆動ねじ340が対応して回転する。駆動ねじ340の回転は、駆動ねじ340のねじ山付き部分345と駆動ナット350のねじ山付き開孔部352との間の係合により、駆動ナット350が長手方向に並進する。上記のように、近位ギア310、よって駆動ねじ340の回転の方向が、駆動ナット350の長手方向の並進方向を決定する。手術器具1000の器具スリーブ1010が結合アセンブリ500に結合され、器具駆動シャフト1020が駆動部材380に結合されると、近位ギア310の回転により、駆動部材380および器具駆動シャフト1020が直線並進する。より具体的には、第1の方向(例えば、時計回り)への近位ギア310の回転により、駆動ねじ340が対応する第1の方向に回転し、駆動ナット350が、近位ギア310に対して第1の長手方向(例えば、近位方向)に並進し、これにより、駆動部材380および器具駆動シャフト1020を対応する第1の長手方向(例えば、近位方向)に並進させる。近位ギア310の第2の方向(例えば、反時計回り)への回転により、駆動ねじ340が対応する第2の方向に回転し、駆動ナット350が、近位ギア310に対して第2の長手方向(例えば、遠位)に並進する。これは、駆動部材380および器具駆動シャフト1020を対応する第2の長手方向(例えば、遠位方向)に並進させる。
【0051】
図11~21Bを参照すると、本開示による器具駆動アセンブリ200の代替の実施形態を、器具駆動アセンブリ2000を参照しながら説明する。後述するように、手術器具1000の器具スリーブ1010および器具駆動シャフト1020もまた、器具駆動アセンブリ2000に解放可能に結合可能である。
【0052】
図11、12および15を参照すると、器具駆動アセンブリ2000は、第1の側2001および第2の側2002を有する筐体アセンブリ2005を含み、第1および第2の側2001、2002は、それらの間にキャビティ2020を画定する。筐体アセンブリ2005は、その近位端2003で支持された近位端プレート2010、その遠位端2004で支持された遠位端プレート2030、キャビティ2020で支持された駆動アセンブリ2300、キャビティ2020で支持された内部プレート2040、キャビティ2020内に配設された結合アセンブリ2500、および遠位端プレート2030によって支持され、その遠位方向に延びる結合管2400を含む。図15に最もよく示されるように、筐体アセンブリ2005の第1および第2の側面2001、2002は、シェルの2つの半体として作用し、近位端プレート2010は近位壁として作用し、遠位端プレート2030は遠位壁として作用する。筐体アセンブリ2005は、第1の側2001、第2の側2002、および/または第1および第2の側2001、2002の両方に配設された解放機構2006をさらに含む。筐体アセンブリ2005の解放機構2006は、器具駆動アセンブリ2000および器具制御ユニット1000を結合および結合解除するための迅速かつ容易な手段を提供するよう機能する。
【0053】
筐体アセンブリ2005の近位端プレート2010は、その内部に少なくとも1つの貫通穴2011を画定し、一実施形態では、近位端プレート2010は、その内部に4つの貫通穴2011を画定し得ることが想定される。各貫通穴2011は、それを通って駆動アセンブリ2300の近位ギア2310を受容するように構成さるため、近位ギア2310は、器具制御ユニット100の器具制御ギアと係合し得る。
【0054】
筐体アセンブリ2005の遠位端プレート2030は、少なくとも1つのロッド受容部2032および少なくとも1つの遠位ベアリングキャビティ2039を含み、ロッド受容部2032および遠位ベアリングキャビティ2039は、その近位表面2036上に配設される。一実施形態では、遠位端プレート2030は、互いから横方向にオフセットした一対のロッド受容部2032を含み得ることが想定される。遠位端プレート2030は、細長いキャビティ2034をさらに画定しており、細長いキャビティ2034が、遠位端プレート2030の外縁2038から内側に延びて、筐体アセンブリ2005の長手方向軸「C」と整列する(図11および17)。筐体アセンブリ2005の遠位端プレート2030の細長いキャビティ2034は、結合管2400を支持するように構成された、概ね「U」字型のキャビティを画定しているため、結合管2400は、その中で支持され、後述するように、筐体アセンブリ2005のキャビティ2020から遠位方向に延びることが想定される。
【0055】
筐体アセンブリ2005の内部プレート2040は、筐体アセンブリ2005の長手方向軸「C」と同軸である第1の貫通穴2042、長手方向軸「C」から横方向にオフセットされ、近位端プレート2010の少なくとも1つの貫通穴2011と同軸である第2の貫通穴2044、および長手方向軸「C」から横方向にオフセットされた少なくとも1つのロッド受容部2046を画定する。内部プレート2040の側縁2048は、筐体アセンブリ2005の第1および第2の側面2001、2002の両方の内面2022に画定されるチャネル2021で支持されているため、内部プレート2040がその内部に固定される。後述するように、内部プレート2040は、筐体アセンブリ2005に構造的支持を提供し、さらに駆動アセンブリ2300に支持を提供することが想定される。
【0056】
図15~17を参照して、筐体アセンブリ2005の駆動アセンブリ2300について、さらに説明する。筐体アセンブリ2005の駆動アセンブリ2300は、近位ギア2310、近位ベアリング2320、遠位ベアリング2330、駆動ねじ2340、駆動プレート2350、およびガイドロッド2360を含む。駆動ねじ2340は、近位部分2342、近位シャフト2343、ねじ山付き部分2345、および遠位シャフト2344を含み、その半径方向中心を通って延びる長手方向軸「D」を画定する(図16)。近位ギア2310は、器具制御ユニット100の器具制御ギア(例えば、モータ「M」のクラウンギア「CG」)と係合するように構成されているため、クラウンギア「CG」の回転により、近位ギア2310が対応して回転する。近位ギア2310は、モータ「M」のクラウンギア「CG」に接続されるおよび/または噛み合うように構成されたクラウンギア「CG」であってもよい。近位ギア2310は、駆動ねじ2340の近位部分2342を機械的に係合するように構成された、内部を通って長手方向に延びる開孔部2312を含む。図示のように、駆動ねじ2340の開孔部2312および近位部分2342は、近位ギア2310および駆動ねじ2340が互いに固定されるように対応する非円形断面を有し、その結果、それらの間に回転固定接続が確立する。近位ギア2310の回転により、駆動ねじ2340が、対応する方向および回転速度で駆動ねじ2340の長手方向軸「D」の周りを回転する。
【0057】
駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350は、少なくとも1つのねじ山付き開孔部2352と、それを通って長手方向に延びる少なくとも1つの貫通穴2354とを含む。ねじ山付き開孔部2352は、駆動ねじ2340のねじ山付き部分2345と機械的に係合するように構成される。すなわち、駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350および駆動ねじ2340は、互いにねじ込み式に係合される。駆動アセンブリ2300のガイドロッド2360は、駆動プレート2350の貫通穴2354内にスライド可能に配設され、ガイドロッド2360の第1の端部2362は、遠位端プレート2030のロッド受容部2032およびガイドロッド2360の第2の端部2364に結合され、内部プレート2040のロッド受容部2046に結合される。ガイドロッド2360は、駆動ねじ2340の長手方向軸「D」から横方向にオフセットされ、それと平行であることが想定される。筐体アセンブリ2005は、任意の数のガイドロッド2360を含むことができ、各ガイドロッド2360は、近位端プレート2030のそれぞれのロッド受容部2032、内部プレート2040のそれぞれのロッド受容部2046、および駆動プレート2350のそれぞれの貫通穴2353に配設されることを理解されたい。一実施形態では、筐体アセンブリ2005は、一対のガイドロッド2360を含み得、ガイドロッド2360は、筐体アセンブリ2005の長手方向軸「C」から横方向にオフセットされ、その周りに対称的に離間されることが想定される。したがって、ガイドロッド2360は、駆動ねじ2340が回転するとき、駆動プレート2350が駆動ねじ2340の長手方向軸「D」の周りを回転することを抑制または防止する。したがって、駆動プレート2350は、駆動ねじ2340と係合し、駆動ねじ2340の回転により、駆動プレート2350が長手方向に並進するように構成される。より具体的には、近位ギア2310の第1の方向(例えば、時計回り)の回転により、駆動ねじ2340が対応する第1の方向に回転するとともに駆動プレート2350が近位ギア2310に対して第1の長手方向(例えば、近位)に並進し、第2の方向(例えば、反時計回り)の近位ギア2310の回転により、駆動ねじ2340が対応する第2の方向に回転するとともに駆動プレート2350が近位ギア2310に対して第2の長手方向(例えば、遠位)に並進する。
【0058】
駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350は、その遠位に面する表面2371から遠位方向に延びる取り付けブラケット2370をさらに含む。図15を簡単に参照すると、駆動プレート2350の取り付けブラケット2370は、その上で結合アセンブリ2500を支持する。結合アセンブリ2500は、以下でさらに詳細に述べるように、手術器具1000の器具駆動シャフト1020と機械的に係合するように構成されるため、近位ギア2310に対する駆動プレート2350の近位および遠位への並進の結果、器具駆動シャフト1020が近位および遠位に並進する。駆動プレート2350の長手方向の並進は、器具駆動アセンブリ200の駆動部材380と同様の様式で手術器具1000のエンドエフェクタの機能を駆動するように構成されるため、本明細書ではこれ以上詳細に述べることはしない。駆動プレート2350の縦方向の並進により、さらに、後述するように、結合アセンブリ2500が器具駆動シャフト1020に対してロックおよびロック解除される。
【0059】
駆動アセンブリ2300および筐体アセンブリ2005が組み立てられると、駆動アセンブリ2300の近位ベアリング2320は、内部プレート2040の貫通穴2011で支持され、駆動アセンブリ2300の遠位ベアリング2330は、遠位端プレート2030の遠位ベアリングキャビティ2039に配設される(図17)。近位ベアリング2320および遠位ベアリング2330のそれぞれは、筐体アセンブリ2005に対する駆動ねじ2340の回転を容易にし、内部プレート2040および遠位端プレート2030は、それぞれ、駆動プレート2350の近位および遠位ストップとして機能し得る。駆動アセンブリ2300は、駆動アセンブリ2300の近位ベアリング2320と駆動アセンブリ2300の駆動ねじ2340のねじ山付き部分2345との間で、駆動ねじ2030の近位シャフト2343の周りに配設されたワッシャまたはスペーサー2301をさらに含み得る。ワッシャ2301はさらに、駆動ねじ2340の回転を容易にする。駆動アセンブリ2300は、ワッシャ2301と駆動プレート2350との間の駆動ねじ2340の周りに配設された付勢要素2380をさらに含み得る。バイアス要素2380は、後述するように、駆動プレート2340に遠位方向のバイアスを提供する戻りばねとして機能する。
【0060】
図17を参照すると、筐体アセンブリ2005は、結合管2400をさらに含む。結合管2400は、貫通穴2403を画定する近位端2402と、そこから遠位方向に延びる長手方向の穴または管腔2405とを含む。長手方向の穴2405は、貫通穴2403よりも大きな直径を画定するため、後述するように、長手方向の孔2405は、その内部に手術器具1000の器具スリーブ1010および器具駆動シャフト1020の両方を受容するように構成され、貫通穴2403は、それを通って器具駆動シャフト1020のみを受容することが想定される。結合管2400は、結合管2400の遠位部分2401がそこから遠位方向に延びるように、筐体アセンブリ2005の遠位端プレート2030の細長いキャビティ2034内で支持される。結合管2400は、遠位端プレート2030と一体的に形成され得るか、または代替として、細長いキャビティ2034に解放可能に結合可能であり得るため、結合管2400は、細長いキャビティ2030と係合および脱係合することが想定される。結合管2400の長手方向の孔2405および貫通穴2403は、筐体アセンブリ2005の長手方向軸「C」と同軸であり得る、結合管2400(図18A)の長手方向軸「T」を画定する。長手方向の孔2405は、器具スリーブ1010の近位部分1009をスライド式に受容するように構成される。手術器具1000と器具駆動アセンブリ2000との結合中に、結合管2400は、器具駆動シャフト1020と駆動アセンブリ2300との整列を補助し得ることが想定される。より具体的には、手術器具1000の器具スリーブ1010は、器具駆動アセンブリ2000の筐体アセンブリ2005の結合管2400の遠位開口部2404にスライド可能に挿入される。手術器具1000の器具スリーブ1010が結合管2400の長手方向の孔2405に完全に挿入されると、器具スリーブ1010の近位端1011は、結合管2400の近位端2402の遠位に面する表面に当接する。
【0061】
筐体アセンブリ2005は、手術器具1000の器具スリーブ1010を結合管2400に、よって筐体アセンブリ2005に解放可能に保持または固定するように構成された保持機構2550をさらに含む。図15、16、および18A~19Dを参照すると、保持機構2550は、ロックプレート2552、ボタン2555、および解放アーム2558を含む。筐体アセンブリ2005の結合管2400は、その長さに沿って配設されるロックキャビティ2551を規定するので、ロックプレート2552は、その内部にスライド可能に挿入可能である。ロックプレート2552は、それを通って器具スリーブ1010をスライド式に受容するように構成された貫通穴2553を画定し、後述するように、器具スリーブ1010に対して、ロック構成とロック解除構成との間で並進可能である。より具体的には、ロック構成では、ロックプレート2552の貫通穴2553は、結合管2400の長手方向軸「T」の軸から外れており、オフセットまたは角度が付けられており、ロック解除構成では、ロックプレート2552の貫通穴2553は、結合管2400の長手方向軸「T」と同軸である。
【0062】
保持機構2550の解放アーム2558は、ボタン2555の一部と係合するように構成された係合領域2557と、ロックプレート2552に当接するように構成された当接領域2556とを画定する。ボタン2555は、筐体アセンブリ2005にスライド可能に結合され、第1と第2の位置との間で作動可能である。ボタン2555が筐体アセンブリ2005に対して近位方向に並進すると、ボタン2555は第1の位置から第2の位置にスライドするため、解放アーム2558の係合領域2557がボタン2555のカムスロット2554に沿って動く。ボタン2555のカムスロット2554は、第1の端部2554aおよび第2の端部2554bを有し、ボタン2555が第1の位置にあるとき、解放アーム2558の係合領域2557は、カムスロット2554の第1の端部2554aに配設され、解放アーム2558の当接領域2556は、ロックプレート2552から離間して配設される。ボタン2555が第2の位置にあるとき、解放アーム2558の係合領域2557は、カムスロット2554の第2の端部2554bに配設され、解放アーム2558の当接領域2556は、ロックプレート2552と当接する。したがって、係合領域2557がカムスロット2554に沿ってカム動作するとき、解放アーム2558の当接領域2556は、ロックプレート2552との当離接し、よって、それぞれロック構成とロック解除構成との間でロックプレート2552を移行させる。
【0063】
ボタン2555の第1の位置から第2の位置への移行は、ロックプレート2552のロック解除構成への移行に対応し得ることが想定される。保持機構2550は、ロックキャビティ2551に配設された付勢部材2559をさらに含むため、ロックプレート2552がロック構成に付勢されると考えられる。ボタン2555は、ボタン2555が第1の位置に付勢されるように、その上に支持される付勢部材(図示せず)を含み得ることがさらに考えられる。
【0064】
図18A~19Dを引き続き参照して、手術器具1000の器具スリーブ1010の、器具駆動アセンブリ2000の保持機構2550への結合および結合解除について述べる。器具スリーブ1010を保持機構2550に結合する間、器具スリーブ1010は、結合管の遠位開口部2404に挿入され、その中で近位方向にスライドする(図18A)。器具スリーブ1010の近位端1011が結合管2400の近位端2402に近づくと、器具スリーブ1010の近位端1011は、ロックプレート2551をロック解除構成に移行するように促す(例えば、貫通穴2553は長手方向軸と同軸である)結合管2400のT”)(図18B)。器具スリーブ1010が近位方向にスライドし続けると、ロックプレート2552は器具スリーブ1010の凹部1015と整列するため、ロックプレート2552はロック構成に移行することができる(例えば、貫通穴2553は、結合管2400の長手方向軸「T」からオフセットされるかまたは角度が付けられる。)(図18C)。ロックプレート2551が器具スリーブ1010の凹部1015内に係合すると、結合管2400内での器具スリーブ1010の長手方向の並進が抑制される。
【0065】
手術器具1000の器具スリーブ1010を器具駆動アセンブリ2000の保持機構2550から結合解除する間、ボタン2555は第2の位置に移行するので、解放アーム2558の係合領域2557がボタン2555のカムスロット2554に沿ってカム動作して、カムスロット2554の第2の端部2554bに入る(図19Aおよび19B)。カムスロット2554の第2の端部2554bにある係合領域2557で、解放アーム2558の当接領域2556がロックプレート2552に当接し、ロックプレート2551を促してロック解除構成にする(例えば、貫通穴2553は結合管2400の長手方向軸「T」と同軸である。)(図19B)。ロックプレート2551がロック解除構成にある場合、ロックプレート2551は、器具スリーブ1010の凹部1015から脱係合するため、器具スリーブ1010は、結合管2400(図19Cおよび19D)から自由に引き抜くことができるとともに、結合管から結合解除することができる(図19Cおよび19D)。
【0066】
図15および16を参照して、器具駆動アセンブリ2000の結合アセンブリ2500について述べる。結合アセンブリ2500は、筐体アセンブリ2005のキャビティ2020内に配設され、駆動プレート2350によって支持される。結合アセンブリ2500は、手術器具1000の器具駆動シャフト1020を筐体アセンブリ2005の駆動アセンブリ2300に解放可能に結合するように機能する。結合アセンブリ2500は、上記のように、駆動プレート2350の遠位に面する表面2371から遠位方向に延びる駆動プレート2350の取り付けブラケット2370と係合する。
【0067】
駆動プレート2350の取り付けブラケット2370は、その上に駆動リンク2510を旋回可能に支持するように構成され、駆動リンク2510は、後述するように、手術器具1000の器具駆動シャフト1020と係合および結合するように構成される。取り付けブラケット2370は、一対の受容アーム2374を含み、受容アーム2374は互いに離間し、その内部に受入フックまたは貫通穴2372を画定し、各受容アーム2374の貫通穴2372は、第1ピンがその内部に2376が配設されるように整列させてもよい。駆動リンク2510は、取り付けブラケット2370の受けアーム2374の間に受けられるように構成され、第1のピン2376を介してそれに旋回可能に結合される。第1のピン2376は、受容アーム2374の各貫通穴2372および駆動リンク2510のカムスロット2512を通過した。あるいは、駆動リンク2510は、代替的に、駆動リンク2510の交互の側から延びる一対の突起またはボスを介して取り付けブラケット2370に結合され得ることが想定される。
【0068】
結合アセンブリ2500の駆動リンク2510は、その内部に貫通穴2514をさらに画定しているので、第2のピン2378は、駆動リンク2510を、結合管2400の近位部分2408に配設された貫通穴2407に結合する。結合管2400の貫通穴2407は、筐体アセンブリ2005の長手方向軸「C」に対して横方向であり得ることが想定される。したがって、結合されると、駆動リンク2510は、手術器具1000の器具駆動シャフト1020に対して、ロック位置とロック解除位置との間で結合管2400に旋回可能に結合される。より具体的には、駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350が近位または遠位に並進にしたがい、上記のように、第1のピン2376は駆動リンク2510のカムスロット2512に沿って移動し、駆動リンク2510を第2のピン2378の周りに旋回させる。
【0069】
図21Aおよび21Bを参照すると、結合アセンブリ2500の駆動リンク2510は、その遠位に面する面に配設された、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022を解放可能に保持および固定するように構成される受容領域2516をさらに画定する。駆動リンク2510の受容領域2516は、その内部にキャビティ2517、キャビティ2517内に延びるポート2518、およびキャビティ2517に沿って延びるチャネル2519を画定する。駆動リンク2510の受容領域2516は、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022のためのソケット継手として作用し、結合ボール1022は、ポート2518を介してキャビティ2517にのみ出入りすることができる。ロック解除位置とロック位置との間で駆動リンク2510を旋回させることにより、ポート2518は、対応して、それぞれ結合管2400の長手方向軸「T」と整列するか、軸から外れるか、角度が付けられるように配向付けられる。より具体的には、駆動リンク2510がロック解除位置にある状態で、ポート2518は、長手方向軸「T」と整列するため、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022は、その内部に受容され得る。駆動リンク2510がロック位置に旋回すると、ポート2518は、結合管2400の長手方向軸「T」の軸から外れるか、または角度が付けられ、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022は、キャビティ2517内に捕捉される。ロック位置では、器具シャフト1020のネック1024は、駆動リンク2510の受容領域2516のチャネル2519にあり、チャネル2519は、結合ボール1022の直径よりも小さくなるように構成され、よって、駆動リンク2510の受容領域2516のキャビティ2517に結合ボール1022をロックする。したがって、駆動リンク2510の受容領域2516のポート2518は、それを通って器具駆動シャフト1020の結合ボール1022を受容するように構成され、一方、駆動リンク2510の受容領域2516のチャネル2519は、結合ボール1022がキャビティ2517から離れるのを抑止するように構成される。図21Aおよび21Bを参照すると、結合ボール1022(想像線で示される)は、受容領域2516のキャビティ2517に配設され、ネック1024は、チャネル2519に配設される。
【0070】
図20A~20Cを参照して、手術器具1000の器具駆動シャフト1020の、器具駆動アセンブリ2000の結合アセンブリ2500への係合について述べる。上記のように、駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350の近位および遠位への並進は、ロック解除位置とロック位置との間で駆動リンク2510を旋回させるため、結合アセンブリ2500は、それぞれ、ロック解除構成とロック構成との間で移行する。駆動プレート2350が最遠位にあり、結合アセンブリ2500はロック解除構成にあり、駆動リンク2510はロック解除位置にあるため、駆動リンク2510のポート2518は結合管2400の長手方向軸「T」と整列する(図20A)。ポート2518が長手方向軸「T」と整列した状態で、器具駆動シャフト1020が結合管2400の遠位端2404に挿入され、近位方向に並進するため、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022が、駆動リンク2510の受容領域2516のポート2518と接近する。器具駆動シャフト1020が近位方向に並進すると、結合ボール1022がポート2518を通って挿入され、駆動リンク2510の保持領域2516のキャビティ2517に進入する(図20B)。結合ボール1022がキャビティ2517内に存在する状態で、駆動プレート2350は近位に並進する。駆動プレート2350が近位方向に並進すると、第1のピン2376は、駆動リンク2510のカムスロット3512に沿って移動するため、駆動リンク2510は、第2のピン2378の周りを旋回してロック位置になる。駆動リンク2510がロック位置にある場合、器具シャフト1020のネック1024は、駆動リンク2510のチャネル2519に配設され、よって、駆動リンク2510の受容領域2516のキャビティ2517内の結合ボール1022を捕捉する(図20C)。さらに、ロック位置では、駆動リンク2510の受容領域2516のポート2518は、結合管2400の長手方向軸「T」の軸から外されるか、またはそれから角度が付けられる。駆動リンク2510がロック位置に旋回すると、結合アセンブリ2500は、器具駆動シャフト1020に対してロック構成になる。駆動プレート2350がさらに近位方向に移動すると、駆動リンク2510がロック位置を越えて旋回して、器具駆動シャフト1020を近位方向に並進させる。したがって、駆動プレート2350の近位方向への並進により、駆動プレート2510がロック位置を越えて旋回し、よって、器具駆動シャフト1020を近位方向に並進させ、これにより、器具駆動シャフト1020の遠位端に配設されるエンドエフェクタ(図示せず)を作動させる。
【0071】
図19A図20Cを参照して、器具駆動アセンブリ2000の手術器具1000への完全な結合および結合解除について簡単に述べる。最初に、手術器具1000の器具スリーブ1010は、筐体アセンブリ2005の結合管2400に挿入されて、保持機構2550のロックプレート2552が器具スリーブ1010の凹部1015と係合するまで近位方向に並進し、よって、器具スリーブ1010のさらなる並進を抑制する。器具スリーブ1010と保持機構2550との結合は、第1の位置または第2の位置のいずれかにある保持機構のボタン2555を用いて実行され得ることが理解されたい。次に、駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350が最遠位に並進させられるため、駆動リンク2510がロック解除位置に旋回される。次に、器具駆動シャフト1020は、結合ボール1022が駆動リンク2510と係合するまで、器具スリーブ1010を通して近位方向に挿入される。代替的に、器具スリーブ1010は省略されてもよいため、器具駆動シャフト1020は、結合管2400を通して直接挿入されてもよいことが想定される。結合ボール1022が駆動リンク2510の受容領域2516に配設されると、駆動プレート2350は近位に平行移動するため、駆動リンク2510はロック位置に旋回され、結合アセンブリ2500は並進してロック構成となる。器具駆動シャフト1020が駆動リンク2510を介して駆動プレート2350と結合すると、駆動プレート2350のさらなる近位方向への並進により、手術器具1000のエンドエフェクタが作動、関節運動、または発射する。
【0072】
結合解除中には、駆動アセンブリ2300の駆動プレート2350は、最遠位に戻されるため、駆動リンク2510は、ロック解除位置に旋回し、結合アセンブリ2500は、並進してロック解除構成となる。手術器具1000の器具駆動シャフト1020は、ここで、遠位方向に並進できるようになるため、結合ボール1022は、駆動リンク2510の受容領域2516から引き出されるか、またはそこから引き抜かれ、器具駆動アセンブリ2000から結合解除される。次に、保持機構2550のボタン2555を第2の位置に並進させることができるため、解放アーム2558がロックプレート2552に当接し、よって、ロックプレート2552を促して手術器具1000の器具スリーブ1010の凹部1015から脱係合させる。ここで、器具スリーブ1010は、遠位方向に並進させて、結合管2400から引き抜くことができる。外側スリーブ1010および器具駆動シャフト1020は、独立して、および/または任意の順序で、結合および結合解除されるように構成され得ることが想定される。
【0073】
器具駆動アセンブリ2000の使用中、第1の方向(例えば、時計回り)への駆動アセンブリ2300の近位ギア2310の回転により、駆動ねじ2340が対応する第1の方向に回転し、駆動プレート2350を第1の長手方向(近位方向)に並進させ、リンク2510を(図20Cに示されるようなロック位置に向けて)旋回させることを理解されたい。駆動プレート2350が第1の長手方向にさらに並進すると、駆動リンク2510は、ロック位置を越えて旋回し続けるため、器具駆動シャフト1020が第1の長手方向に並進する。同様に、駆動アセンブリ2300の近位ギア2310の第2の方向(例えば、反時計回り)の回転により、駆動ねじ2340が対応する第2の方向に回転し、駆動プレート2350が第2の長手方向(遠位)に並進し、駆動リンク2510が(図20Bに示すようにロック解除位置に向かって)旋回する。駆動リンク2510がロック位置を越えた位置からロック位置に向かって旋回すると、器具駆動シャフト1020が第2の長手方向に駆動される。第2の長手方向における駆動プレート2350のさらなる並進により、駆動リンク2510をロック解除位置に旋回させるため、器具駆動シャフト1020は、そこから結合解除され得る。
【0074】
図22~31Bを参照して、本開示による器具駆動アセンブリの別の実施形態を、器具駆動アセンブリ3000を参照して説明する。器具駆動アセンブリ3000および医療ワークステーション1の係合および駆動は、器具駆動アセンブリ2000の係合および駆動と同様であるため、本明細書では、器具駆動アセンブリ3000の差異および区別のみを以下で述べる。手術器具1000の器具スリーブ1010および器具駆動シャフト1020もまた、器具駆動アセンブリ3000と解放可能に結合され得ることを理解されたい。
【0075】
図22~26を参照すると、器具駆動アセンブリ3000は、第1の側3001および第2の側3002を有する筐体アセンブリ3005を含み、第1および第2の側3001、3002は、それらの間にキャビティ3020を画定する。筐体アセンブリ3005は、その近位端3003で支持された近位端プレート3010、筐体アセンブリ3005の遠位端3004で支持された遠位端プレート3030、キャビティ3020で支持された駆動アセンブリ3300(図25)、キャビティ3020内に支持された内部プレート3040、キャビティ3020内に配設された保持機構3550、遠位端プレート3030によって支持された結合管3400、およびキャビティ3020内に配設された結合アセンブリ3500(図30A~31B)をさらに含む。筐体アセンブリ3005は、第1の側3001、第2の側3002、および/または第1および第2の側3001、3002の両方に配設された解放機構3006をさらに含む。器具駆動アセンブリ2000の筐体アセンブリ2005と同様に、筐体アセンブリ3005の解放機構3006は、器具制御ユニット100から器具駆動アセンブリ3000の結合解除するための迅速かつ容易な手段を提供するように機能する。
【0076】
筐体アセンブリ3005の近位端プレート3010は、それを通る少なくとも1つの貫通穴3011を画定し、一実施形態では、近位端プレート3010は、そこを貫通する4つの貫通穴3011を画定し得ることが想定される。各貫通穴3011は、それを通って駆動アセンブリ3300の近位ギア3310を受容するように構成さるため、近位ギア3310は、器具制御ユニット100の器具制御ギアと係合し得る。
【0077】
筐体アセンブリ3005の遠位端プレート3030は、細長いキャビティ3034を画定するため、細長いキャビティ3034は、遠位端プレート3030の外縁3038から内側に延びて、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」と整列する(図26)。筐体アセンブリ3005の遠位端プレート3030の細長いキャビティ3034は、結合管3400を支持するように構成された略「U」字型のキャビティまたはプロファイルを画定し、結合管3400がその中で支持され、筐体アセンブリ3005のキャビティ3020から遠位方向に延びることが想定される。
【0078】
筐体アセンブリ3005の内部プレート3040は、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」と同軸である中央貫通穴3042、長手方向軸「E」から横方向にオフセットされ、近位端プレート3010のそれぞれの貫通穴3011と同軸である少なくとも1つのベアリングキャビティ3044(図26)、および、中央貫通穴3042と同軸であり、中央貫通穴3042に対してより大きい直径を画定する内部プレート3040の近位表面3045に沿って配設された中央キャビティ3046を画定する。内部プレート3040の側縁3048は、筐体アセンブリ3005の第1および第2の側面3001、3002内で支持され、筐体アセンブリ2005の第1および第2の側面3001、3002の両方の内面3022から延びる少なくとも1つの停止部材3021と係合するため、内部プレート3040が筐体アセンブリ3005内に捕捉され、その内部に直線的に固定される。内部プレート3040は、筐体アセンブリ3005に構造的支持を提供し、さらに駆動アセンブリ3300に支持を提供することが想定される。
【0079】
図22~26を参照すると、駆動アセンブリ3300は、係合アセンブリ3302および変換アセンブリ3304を含む。図示されるように、駆動アセンブリ3300は、2つの係合アセンブリ3302を含むが、本明細書では、任意の数の係合アセンブリ3302が想定される。各係合アセンブリ3302は、結合ロッド3309、近位ギア3310、近位ベアリング3320、遠位ベアリング3330、および近位ベアリング3320と遠位ベアリング3330との間に配設された遠位ギア3340を含む。
【0080】
結合ロッド3309は、近位部分3307および遠位部分3308を含み、その半径方向中心を通って延びる長手方向軸「F」を画定する(図25)。近位ギア3310は、器具制御ユニット100の器具制御ギア(例えば、モータ「M」のクラウンギア「CG」)と係合するように構成されているため、クラウンギア「CG」の回転により、近位ギア3310が対応して回転する。近位ギア3310は、モータ「M」のクラウンギア「CG」と接続されるおよび/または噛み合うように構成されたクラウンギア「CG」であり得る。近位ギア3310は、結合ロッド3309の近位部分3307を機械的に係合するように構成された、それを通って長手方向に延びる開孔部3312を含む。図示のように、結合ロッド3309の開孔部3312および近位部分3307は、対応する非円形断面を有しているため、近位ギア3310および結合ロッド3309は、互いに固定されており、その結果、それらの間に回転固定接続が確立する。近位ギア3310の回転により、結合ロッド3309を、対応する方向および回転速度で、結合ロッド3309の長手方向軸「F」の周りを回転させる。遠位ギア3340は、結合ロッド3309の遠位部分3308に結合され、固定されるか、または近位ベアリング3310と同様の方法で結合ロッド3309に対して回転固定されるので、近位ギア3310の回転を介した結合ロッド3309の回転により、遠位ギア3340が対応する方向および回転速度で回転する。代替として、遠位ギア3340は、結合ロッド3309と一体的に形成され得るため、結合ロッド3309は、そこから近位方向に延びる。
【0081】
駆動アセンブリ3300の変換アセンブリ3304は、中央ギア3350、中央ギア3350から遠位方向に延びるステム3352、近位ベアリング3353、および遠位ベアリング3354を含む。ステム3352は、ステム3352の遠位端3351から近位に延びる凹部3355をその内部に画定する。中央ギア3350は、内部プレート3040と近位端プレート3010との間に介挿される。近位ベアリング3353は、中央ギア3350と近位端プレート3010との間に介挿され、遠位ベアリング3354は、ステム3352の周りに配置され、中央ギア3350のステム3352と内部プレート3040の中央キャビティ3046との間に介挿される。したがって、中央ギア3350は、筐体アセンブリ3005内で長手方向に固定され、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」(図26)を中心に回転可能であり、結合ロッド3309によって画定される係合アセンブリ3302の長手方向軸「F」(図25)から横方向にオフセットされている。中央ギア3350は、係合アセンブリ3302の遠位ギア3340と係合して噛み合うように構成され、近位ギア3310の回転による遠位ギア3040の回転は、中央ギア3350の回転に対応する。ステム3352および中央ギア3350は、回転的に固定されるか、または、一体的に形成され得るため、中央ギア3350の回転により、ステム3252が、対応する回転方向および回転速度で回転することを理解されたい。
【0082】
図24~26を引き続き参照すると、駆動アセンブリ3300は、結合器3360、駆動ねじ3370、停止キャップ3376、およびクリップ3378をさらに含む。結合器3360は、その外面3365上にねじ山付き開孔部3362および主要特徴3364を画定する。結合器3360は、中央ギア3350のステム3352の凹部3355内に配設され、それとともに直線的かつ回転的に固定される。キー機能3364は、凹部3355の対応するキー機能3356と嵌合するため、中央ギア3350の回転により、結合器3360が対応する方向および回転速度で回転する。駆動ねじ3370は、カプラ3360のねじ山付き開孔部3362と係合するように構成されたその近位部分3371の周りに配設されたねじ山付き部分3372と、その遠位部分3373に配設された結合特徴部3374とを含む。したがって、結合器3360は、駆動ねじ3370と中央ギア3350とを相互接続する。駆動ねじ3370の遠位部分3373は、結合器3360から遠位方向に延びているため、結合特徴部3374が遠位端プレート3030の細長いキャビティ3034の近位部分3036内に配置される。駆動アセンブリ3300は、駆動ねじ3370の周りに配設され、内部プレート3040と停止キャップ3376または遠位端プレート3030の細長いキャビティ3034の近位端3032との間に介挿された駆動ばね3380をさらに含み得る。駆動ばね3380は、駆動ねじ3370の直線並進を弱めるよう機能する。
【0083】
駆動ねじ3370の結合特徴部3374は、結合アセンブリ3500と係合する。図24を簡単に参照すると、遠位端プレート3030は、その上で結合アセンブリ3500を旋回可能に支持する。器具駆動アセンブリ3000の結合アセンブリ3500は、手術器具1000の器具駆動シャフト1020に機械的に係合するように構成されているため、結合器3360に対する駆動ねじ3370の近位および遠位への並進の結果、器具駆動シャフト1020が近位および遠位へ並進する。駆動ねじ3370の直線並進は、器具駆動アセンブリ200の駆動部材380、および器具駆動アセンブリ2000の駆動プレート2350と同様に、手術器具1000のエンドエフェクタの機能を駆動するように構成されているため、本明細書ではこれ以上詳細に述べることはしない。駆動ねじ3370の直線並進により、さらに、結合アセンブリ3500が、器具駆動シャフト1020に対してロックおよびロック解除される。
【0084】
結合器3360の回転中、中央ギア3350の回転を介して、結合器3360のねじ山付き開孔部3362が係合し、駆動ねじ3370のねじ山付き部分3372を駆動する。結合器3360が筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」の周りで回転させられるにしたがって、駆動ねじ3370は、結合器3360に対して直線的に並進する。したがって、係合アセンブリ3302を介した中央ギア3350の回転運動は、結合器3360の脅された開孔部3362と駆動ねじ3370のねじ山付き部分3372との間の係合を介して、駆動ねじ3370の直線運動に変換される。したがって、中央ギア3340が長手方向軸「E」の周りを回転するにしたがって、結合器3360も長手方向軸「E」の周りを回転し、それと係合する駆動ねじ3370は、それらの間のねじ山の関係の結果、結合器3360に対して、長手方向軸「E」に沿って直線的に並進させられる。
【0085】
停止キャップ3376は、ねじ山付き部分3372の遠位にある駆動ねじ3370の周りに配設されるため、駆動ねじ3370の近位部分3371は、停止キャップ3376の貫通穴3375内で直線的にスライドし得る。クリップ3378は、停止キャップ3376の遠位で駆動ねじ3370の周りに配設され、駆動ねじ3370上に画定された凹部3377と係合するように構成される。クリップ3378は、ねじ山付き部分3372と結合特徴部3374との間の位置で停止キャップ3376を固定することを理解されたい。さらに、停止キャップ3376およびクリップ3378は、遠位端プレート3030の細長いキャビティ3034の近位端3032に配設された凹部3031と係合する。駆動ねじ3370の直線並進中、停止キャップ3376は、駆動ねじ3370の結合器3360に対する最遠位位置を画定する。より具体的には、停止キャップ3376が遠位端プレート3030の凹部3031と係合すると、駆動ねじ3370が遠位方向に最遠位位置に並進するにしたがって、そのねじ山付き部分3372が停止キャップ3376に当接し、それにより停止キャップ3376がクリップ3378を介して直線的に固定され、遠位端プレート3030との係合し、駆動ねじ3370のさらなる遠位への並進が抑制される。
【0086】
図24および26を引き続き参照すると、筐体アセンブリ3005は、結合管3400を含む。結合管3400は、筐体アセンブリ3005から遠位方向に延び、器具駆動ユニット2000の結合管2400と同様の方法で、手術器具1000の器具スリーブ1010および器具駆動シャフト1020を受容するように構成される。結合管3400は、貫通穴3403を画定する近位端3402と、そこから遠位方向に延びる長手方向の穴または管腔3405とを含む。長手方向の孔3405は、貫通穴3403よりも大きな直径を画定しているため、長手方向の孔3405は、その内部に手術器具1000の器具スリーブ1010および器具駆動シャフト1020の両方を受容するように構成され、貫通穴3403は、器具駆動シャフト3020のみがその中を通ることを受容されるように構成されることが想定される。結合管3400は、結合管3400の遠位部分3401がそこから遠位方向に延びるように、筐体アセンブリ3005の遠位端プレート3030の細長いキャビティ3034内で支持される。結合管3400は、遠位端プレート3030と一体的に形成され得るか、または代替として、細長いキャビティ3034に解放可能に結合可能であり得るため、結合管3400は、細長いキャビティ3030と係合および脱係合することが想定される。結合管3400の長手方向の孔3405および貫通穴3403は、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」と同軸となり得る、結合管3400(図24)の長手軸「G」を画定する。長手方向の孔3405は、器具スリーブ1010の近位部分1009をスライド式に受容するように構成される。手術器具1000と器具駆動アセンブリ3000との結合中に、結合管3400は、器具駆動シャフト1020と駆動アセンブリ3300との整列を補助し得ることが想定される。より具体的には、手術器具1000の器具スリーブ1010は、結合管3400の遠位開口部3404にスライド可能に挿入される。手術器具1000の器具スリーブ1010が結合管3400の長手方向の孔3405に完全に挿入されると、器具スリーブ1010の近位端1011は、結合管3400の近位端3402の遠位に面する表面に当接する。
【0087】
筐体アセンブリ3005は、手術器具1000の器具スリーブ1010を結合管3400に、よって筐体アセンブリ3005に解放可能に保持または固定するように構成された保持機構3550をさらに含む。図24~29Cを参照すると、保持機構3550は、ラッチプレート3552、ボタン3555、およびボタン3555から延びるカムアーム3558を含む。筐体アセンブリ3005の結合管3400は、長手方向の孔3405内に延びる、近位端3402の遠位に配設されたロックキャビティ3551を画定する。ラッチプレート3552は、アーム3553および旋回凹部3554を含む。旋回凹部3554は、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」から横方向にオフセットされている遠位端プレート3030の旋回ステム3039と旋回可能に結合するように構成され、それにより、旋回ステム3039は遠位端プレート3030から遠位方向に延びる。より具体的には、ラッチプレート3552は、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」および結合管3400の長手方向軸「G」を横切る旋回凹部3554および旋回ステム3039を中心に旋回する。
【0088】
ラッチプレート3552が旋回ステム3039に旋回可能に結合されると、ラッチプレート3552がロックキャビティ3551内に配設されるため、ラッチプレート3552が旋回するにしたがって、ラッチプレート3552のアーム3553が旋回して結合管3400の長手方向の孔3405に出入りするようになる。したがって、ラッチプレート3552は、器具スリーブ1010に対して、ロック構成とロック解除構成との間で旋回する。より具体的には、ロック構成では、ラッチプレート3552のアーム3553は、結合管3400の長手方向の孔3405内に配置され、その長手軸「G」と交差し(図27A、28A、および28B)、ロック解除構成では、ラッチプレート3552のアーム3553は、結合管3400の長手方向の孔3405の外に配置され、その長手方向軸「G」の軸から外れており、オフセットまたは角度が付けられている(図27B、28C、および28D)。
【0089】
ボタン3555は、器具スリーブ1010が器具駆動ユニット3000に解放可能に結合可能となるように、器具駆動ユニット2000のボタン2555のボタンと同様の器具解放ボタンとして作用することを理解されたい。ボタン3555は、筐体アセンブリ3005にスライド可能に結合され、遠位端プレート3030に対して第1と第2の位置との間で直線的に移行可能である。第1と第2の位置との間のボタン3555の線形関節運動は、それぞれ、ロック構成とアンロック構成との間でラッチプレート3552を移行させるように作用する。より具体的には、ボタン3555が、第1の位置(図27A、28A、および28B)から第2の位置(図27B、28C、および28D)に向けて、遠位端プレート3030に対して矢印「X」の方向に近位に並進するにしたがって、ボタン3555のカムアーム3558は、ラッチプレート3552のアーム3553と係合する。カムアーム3558がアーム3553と係合するにしたがって、アーム3553が矢印Yの方向に長手方向の孔3405の外に旋回し、ラッチプレート3552が器具スリーブ1010に対してロック解除構成(図27B、28C、28D)になる。理解されるべきであるように、ボタン3555が遠位端プレート3030に対して、第1の位置から第2の位置に向かって遠位方向に並進すると、カムアーム3558は、ラッチプレート3552のアーム3553との係合が解除され、アーム3553が旋回して長手方向の孔3405と整列することが可能となり、ラッチプレート3552を器具スリーブ1010に対してロック構成(図27A、28A、および28B)にする。
【0090】
保持機構3550は、ラッチプレート3552と結合管3400との間に介挿された第1の付勢部材3557をさらに含み得るため、ラッチプレート3552は、ロックキャビティ3551の内外に付勢され、よってロック構成またはロック解除構成のいずれかに付勢される。さらに、保持機構3550は、ボタン3555が第1または第2の位置のいずれかに付勢されるように、ボタン3555と遠位端プレート3030との間に介挿された第2の付勢部材3559を含み得る。
【0091】
図27A~29Cを引き続き参照して、手術器具1000の器具スリーブ1010の、器具駆動アセンブリ3000の保持機構3550との結合および結合解除について述べる。器具スリーブ1010を結合アセンブリ3500に結合する間、器具スリーブ1010は、結合管3400の遠位開口部3404に挿入され、その中で近位方向にスライドする(図29A)。器具スリーブ1010の近位端1011が結合管3400の近位端3402に近づくにしたがって、器具スリーブ1010の近位端1011は、ラッチプレート3552のアーム3553を促してロック解除構成に移行させる(例えば、アーム3553は、結合管3400のロックキャビティ3551内で、長手方向の孔3405から外れ、結合管3400の長手方向軸「G」の軸から外れた位置へ旋回する)(図27B、28C、28D、および29A)。器具スリーブ1010が近位方向にスライドし続けると、アーム3553は器具スリーブ1010の凹部1015と整列し、それにより、アーム3553は、ロック構成に旋回することができる(例えば、アーム3553は、結合管3400のロックキャビティ3551内で旋回し、係合する。器具スリーブ1010の凹部1015)(図29B)。ラッチプレート3552のアーム3553が器具スリーブ1010の凹部1015内に係合すると、結合管3400内での器具スリーブ1010の長手方向の並進が抑制される。第1の付勢要素3557を備える実施形態では、ラッチプレート3552がロック構成に付勢できるので、アーム3553が凹部1015と係合するように付勢され、よって跳ね上がって器具スリーブ1010の挿入時に凹部1015と係合することができる。
【0092】
ボタン3555は、器具スリーブ1010と保持機構3550との結合中に、矢印「X」の方向に第1の位置から第2の位置に向かって近位にスライドしてもよく、ボタン3555は、器具スリーブ1010が結合管3400内に完全に挿入され、アーム3553が凹部1015と整列すると(図29C)第2の位置から遠位に向かって矢印「Z」の方向の第1の位置スライドされることを理解されたい。第2の付勢要素3559を備える実施形態では、ボタン3555は、矢印「Z」の方向に第1の位置に向かって付勢され得るため(例えば、カムアーム3558は、アーム3553と脱係合するように付勢される)、アーム3553は、器具スリーブ1010の凹部1015と係合し、ボタン3555は、第1の位置に向かって飛び出す。
【0093】
器具駆動アセンブリ3000の保持機構3550から手術器具1000の器具スリーブ1010の係合を解除する間、ボタン3555は、第1の位置(例えば、図27A、28A、29B、および29Cに示される近位の位置)から第2の位置に移行する。矢印「X」の方向の位置(例えば、図27B、28C、29Aに示される遠位の位置)。ボタン3555が2番目の位置に向かってスライドするにしたがって、ボタン3555のカムアーム3558がラッチプレート3552のアーム3553に沿ってカム動作し、アーム3553が長手方向の孔3405から外れ、結合管340の長手方向軸「G」の軸から外れた位置に旋回してロック解除構成となる(例えば、アーム3553は、結合管3400のロックキャビティ3551内で旋回して、器具スリーブ1010の凹部1015と脱係合する)(図28Dおよび29A)。アーム3553が器具スリーブ1010の凹部1015から外に旋回すると、器具スリーブ1010は、結合管3400から自由に引き抜かれ、結合管3400から結合解除される。
【0094】
図24および25を参照して、器具駆動アセンブリ3000の結合アセンブリ3500について述べる。結合アセンブリ3500は、筐体アセンブリ3005のキャビティ3020内に配設され、遠位端プレート3030によって旋回可能に支持される。結合アセンブリ3500は、手術器具1000の器具駆動シャフト1020を駆動アセンブリ3300に解放可能に結合するように機能する。
【0095】
結合アセンブリ3500は、手術器具1000の器具駆動シャフト1020と係合し、それに結合するように構成された駆動リンク3510を含む。駆動リンク3510は、そこから延び、遠位端プレート3030を通して画定されるスロット3514内に存在する一組の対向する突出部3512を介して遠位端プレート3030に旋回可能に結合される。対向する突出部3512は、駆動リンク3510と一体的に形成され得るか、または代替として、貫通してスロット3514内に存在するピンを画定し得ることが想定される。ピン3516は、駆動リンク3510と駆動ねじ3370の結合特徴部3374を結合するため、ピン3516は、駆動インク3510のピンホール3515と結合特徴部3374を通過する。そのような実施形態では、結合特徴部3374は、筐体アセンブリ3005の長手方向軸「E」を横切ることができる貫通穴3379を画定し得る。一実施形態では、結合特徴部3374は、ピンホール3515と係合するボスまたは突起を画定し得るため、駆動ねじ3370および駆動リンク3510を結合することができる。
【0096】
したがって、結合されると、駆動リンク3510は、駆動リンク3510の突起3512と遠位端プレート3030のスロット3514との係合を介して遠位端プレート3030に旋回可能に結合され、ピン3516と駆動ねじ3370の結合特徴部3374の貫通穴3379の係合を介して駆動ねじ3370に旋回可能に結合される。したがって、駆動リンク3510は、手術器具1000の器具駆動シャフト1020に対して、ロック位置(図30C)とロック解除位置(図30Aおよび30B)との間で移行可能である。より具体的には、上記のように、駆動アセンブリ3300の駆動ねじ3370が近位または遠位に並進するにしたがい、駆動リンク3510は、突起3512を中心に旋回させられる。これにより、器具駆動ユニット2000のそれと同様に、器具駆動シャフト1020は、駆動ねじ3370の直線並進および駆動リンク3510の旋回の協働により、器具駆動ユニット3000に対して結合および脱結合され得る。
【0097】
図31Aおよび31Bを参照すると、結合アセンブリ3500の駆動リンク3510は、その遠位に面する表面に配設された受容領域3518をさらに画定し、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022を解放可能に保持および固定するように構成される。駆動リンク3510の受容領域3518は、その内部にキャビティ3520、キャビティ3520内に延びるポート3522、およびキャビティ3520に沿って延びるチャネル3524を画定する。駆動リンク3510の受容領域3518は、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022のためのソケット継手として作用し、結合ボール1022は、ポート3522を介してキャビティ3520にのみ出入りすることができる。ロック解除位置とロック位置との間で駆動リンク3510を旋回させることにより、ポート3522は、それぞれ、結合管3400の長手方向軸「G」と整列する、または軸から外れる、またはそれから角度が付けられるように対応して配向される。より具体的には、駆動リンク3510がロック解除位置(図30Aおよび30B)にある場合、ポート3522は、長手方向軸「G」と整列するため、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022は、その内部に受容され得る。駆動リンク3510がロック位置(図30C~31B)に旋回すると、ポート3522は、結合管3400の長手方向軸「G」の軸から外れるか、または角度を付けられ、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022は、キャビティ3520内に捕捉される。ロック位置では、器具シャフト1020のネック1024は、駆動リンク3510の受容領域3518のチャネル3524にあり、チャネル3524は、結合ボール1022の直径よりも小さくなるように構成され、よって、駆動リンク3510の受容領域3518のキャビティ3520内に結合ボール1022を捕捉する。したがって、駆動リンク3510の受容領域3518のポート3522は、それを通って器具駆動シャフト1020の結合ボール1022を受容するように構成され、一方、駆動リンク3510の受容領域3518のチャネル3524は、結合ボール1022がキャビティ3520から離れるのを抑止するように構成される。図31Aおよび31Bを参照すると、結合ボール1022(想像線で示される)は、受容領域3518のキャビティ3520に配設され、ネック1024は、チャネル3524に配設される。
【0098】
図30A~30Cを参照して、手術器具1000の器具駆動シャフト1020の、器具駆動アセンブリ3000の結合アセンブリ3500への係合が議論される。上記のように、駆動アセンブリ3300の駆動ねじ3370の近位および遠位への並進により、ロック解除位置とロック位置との間で駆動リンク3510が旋回するため、結合アセンブリ3500は、それぞれ、ロック解除構成とロック構成との間で移行する。駆動ねじ3370が最遠位にある場合、駆動リンク3510はロック解除位置にあり、結合アセンブリ3500はロック解除構成にあるため、駆動リンク3510のポート3522は、結合管3400の長手方向軸「G」と整列する(図30Aおよび30B)。ポート3522が長手方向軸「G」と整列した状態で、器具駆動シャフト1020は、結合管3400の遠位開口部3404に挿入され、近位に移動され、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022は、駆動リンク3510の受容領域3518のポート3522と接近する。器具駆動シャフト1020が近位方向に並進するにしたがい、結合ボール1022がポート3522を通して挿入され、駆動リンク3510の保持領域3518のキャビティ3520内に進入する(図30B)。結合ボール1022がキャビティ3520内にある状態で、駆動ねじ3370は近位方向に並進する。駆動ねじ3370が近位方向に並進すると、駆動リンク3510は、突起3512の周りを旋回してロック位置になる。駆動リンク3510がロック位置にある場合、器具シャフト1020のネック1024は、駆動リンク3510のチャネル3524に配設され、よって、駆動リンク3510の受容領域3518のキャビティ3520内の結合ボール1022を捕捉する(図30C)。さらに、ロック位置では、駆動リンク3510の受容領域3518のポート3522は、結合管3400の長手方向軸「G」の軸から外されるか、またはそれから角度が付けられる。よって、駆動リンク3510がロック位置に旋回すると、結合アセンブリ3500は、器具駆動シャフト1020に対してロック構成になる。結合アセンブリ3500がロック構成にある場合、駆動ねじ3370がさらに近位方向に移動すると、駆動リンク3510がロック位置を越えて旋回して、器具駆動シャフト1020を近位方向に並進させる。したがって、駆動ねじ3370の近位方向への並進により、駆動リンク3510がロック位置を越えて旋回するので、器具駆動シャフト1020を近位方向に並進させ、器具駆動シャフト1020の遠位端に配設されたエンドエフェクタ(図示せず)を作動させる。
【0099】
図27A図31Bを参照して、器具駆動アセンブリ3000の手術器具1000への完全な結合および結合解除について、簡単に説明する。最初に、手術器具1000の器具スリーブ1010は、筐体アセンブリ3005の結合管3400に挿入され、保持機構3550のラッチプレート3552のアーム3553が器具スリーブ1010の凹部1015と係合するまで近位方向に並進し、それにより、器具スリーブ1010のさらなる並進を抑制する。器具スリーブ1010と保持機構3550との結合は、保持機構3550のボタン3555が第1または第2の位置のいずれかで実行され得ることを理解されたい。次に、駆動アセンブリ3300の駆動ねじ3370は、最遠位に並進し、駆動リンク3510は、ロック解除位置に旋回され、結合アセンブリ3500は、ロック解除構成となる。次に、器具駆動シャフト1020は、結合ボール1022が駆動リンク3510と係合するまで、器具スリーブ1010を通して近位方向に挿入される。あるいは、器具スリーブ1010が省略できるため、器具駆動シャフト1020が、結合管3400を通して直接挿入され得ることが想定される。結合ボール1022が駆動リンク3510の受容領域3518に配設されると、駆動ねじ3370が近位方向に移動し、駆動リンク3510がロック位置に旋回され、結合アセンブリ3500が並進してロック構成になる。器具駆動シャフト1020が駆動リンク3510と結合すると、駆動ねじ3370のさらなる近位への並進により、手術器具1000のエンドエフェクタが作動、関節運動、または発射する。
【0100】
結合解除中に、駆動アセンブリ3300の駆動ねじ3370は、最遠位に戻されるため、駆動リンク3510は、ロック解除位置に旋回し、結合アセンブリ3500は、ロック解除構成に移行する。手術器具1000の器具駆動シャフト1020は、ここで、遠位方向に並進できるようになるため、結合ボール1022は、駆動リンク3510の受容領域3518から引き出されるか、またはそこから引き抜かれ、器具駆動アセンブリ3000から結合解除される。次に、保持機構3500のボタン3555を第1の位置(例えば、遠位の位置)から第2の位置(例えば、近位の位置)に向けて並進させることができるので、ボタン3555のカムアーム3558がラッチプレート3552のアーム3553と係合して旋回させて、手術器具1000の器具スリーブ1010の凹部1015から脱係合させる。ここで、器具スリーブ1010は、遠位方向に並進させて、結合管3400から引き抜くことができる。外側スリーブ1010および器具駆動シャフト1020は、独立して、および/または任意の順序で、結合および結合解除されるように構成され得ることが想定される。
【0101】
器具駆動アセンブリ3000の使用中、駆動アセンブリ3300の近位ギア3310の第1の方向(例えば、時計回り)の回転により、中央ギア3350が反対方向に回転し、これにより、駆動ねじ3370が第1の直線方向(例えば、近位方向)に並進し、駆動リンク3510を(例えば、図30Cに示されるようなロック位置に向かって)旋回させることを理解されたい。駆動ねじ3370が第1の直線方向にさらに並進すると、駆動リンク3510は、ロック位置を越えて旋回し続けるため、器具駆動シャフト1020が第1の直線方向に並進する。同様に、駆動アセンブリ3300の近位ギア3310の第2の方向(例えば、反時計回り)への回転により、中央ギア3350が反対方向に回転し、これにより、駆動ねじ3370が第2の直線方向(例えば、遠位)に並進し、駆動リンク3510を(例えば、図30Aおよび30Bに示すように、ロック解除位置に向かって)旋回させる。駆動リンク3510がロック位置を過ぎた位置からロック位置に向かって旋回するにしたがって、器具駆動シャフト1020が第2の直線方向に駆動される。駆動ねじ3370が第2の直線方向にさらに並進すると、駆動リンク3510がロック解除位置まで旋回し続けるため、器具駆動シャフト1020をそこから結合解除することができる。
【0102】
手術器具1000の器具スリーブ1010は、器具スリーブ1010の近位端1011(図11)の遠位に配設されたフラッシュまたは膨張ポート1080をさらに含み得ると考えられる。ポート1080を使用して、器具スリーブ1010の長手方向管腔1012を通して外科部位に流体を出し入れすることができる。ポート1080は、さらに、アラインメント機能として使用され得るため、それぞれ、結合管2400の遠位開口部2404または結合管3400の遠位開口部3404に沿って配設された少なくとも1つの凹部900または3900は、器具スリーブ1010の固定機能、および/または手術器具1000の器具駆動シャフト1020(図12および31A)として作用する。少なくとも2つの凹部900、3900が含まれ得、結合管2400の遠位開口部2404または結合管3400の遠位開口部3404の周りに180°離間され得ることが想定される。器具駆動アセンブリ200の結合管400は、同様に、遠位開口部404に沿って配設された凹部を画定し、器具駆動アセンブリ200と手術器具1000の器具スリーブ1010とを結合するときに固定機能として機能し得ることが想定される。
【0103】
さらに、器具駆動アセンブリ3000は、筐体アセンブリ3005(図24)内に配設されたコントローラ3950を含み得る。器具駆動アセンブリ200、2000、および3000は、コントローラ3950をさらに含み得ることが想定される。コントローラ3950は、有線または無線のデータ通信(例えば、Bluetooth(登録商標)、WiFI(登録商標)、ZigBee(登録商標)、RFIDなど)のいずれかを介してそれに結合された手術器具1000を識別するように構成されるため、コントローラ3950は、特定の外科用ツール1000用の器具駆動アセンブリ200、2000、または3000を調節および調整し得る。コントローラ3950は、識別された外科用ツール1000の動作パラメータに関するデータを、内部記憶媒体または外部記憶媒体、例えば、医療ワークステーション1との有線または無線通信から検索することができる。外科用ツール1000のそのようなデータは、力またはトルク能力、較正手順、使用データ、シリアルまたは識別マーカー、エンドエフェクタ機能および動作パラメータ、器具スリーブ1010および/または器具駆動シャフト1020の長さなどを含み得る。
【0104】
図1図31Bを参照して、キットについて説明する。キットは、1つ以上の器具駆動アセンブリ200、1つ以上の器具駆動アセンブリ2000、1つ以上の器具駆動アセンブリ3000、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。キットはさらに、1つ以上の手術器具1000を含み得、各手術器具のエンドエフェクタは、ユーザに多くのエンドエフェクタのオプションを提供するために、可変としてもよい。キットが代替の器具スリーブ1010および/または器具駆動シャフト1020を含み得るため、オペレータが所与の手順のために器具スリーブ1010および器具駆動シャフト1020を交換し得ることがさらに想定される。様々な長さおよび/または直径を画定する様々な器具スリーブ1010および/または器具駆動シャフト1020をユーザに提供するため、ユーザが様々なサイズの手術器具1000を利用可能になる。
【0105】
ここで図32~34を参照すると、概して4000と呼ばれる手術アセンブリは、長手方向軸「L」を画定し、選択的にねじ込み式に結合するように構成される器具駆動アセンブリ4100および手術器具4200を含む。手術アセンブリ4000の器具駆動アセンブリ4100は、器具駆動アセンブリ200、2000、3000と同様であるが、器具駆動アセンブリ4100の遠位端部分に支持された結合管4110を含む。器具駆動アセンブリ4100の結合管4110は、手術器具4200の近位部分にねじ込み式に結合して、手術器具4200を器具駆動アセンブリ4100に軸方向に固定するように構成されたねじ山付き外面4112を含む。
【0106】
手術アセンブリ4000の手術器具4200は、その近位端部分にノブ4220を支持するシャフトアセンブリ4210と、その遠位端部分に顎アセンブリ4230とを含む。顎アセンブリ4230は、第1の顎部材4230bと鏡面関係で配設された第1の顎部材4230aおよび第2の顎部材4230bを含む。顎アセンブリ4230の第1および第2の顎部材4230a、4230bの一方または両方は、互いに対して移動可能(例えば、旋回可能)であり、第1および/または第2の顎部材4230a、4230bが、矢印「P」によって示される開位置および閉位置(図示せず)の間を移動して、第1および第2の顎部材4230a、4230bによって捕捉された組織(例えば、把持、切断、ステープル留め、シーリングなどのうちの1つまたは複数)を治療し得る(図32)。
【0107】
手術器具4200のノブ4220は、ハンドル部4220aと、ハンドル部4220aから遠位方向に延びるノーズ部4220bとを含む。ノブ4220はさらに、外面4220cおよび内面4220dを含む。ノブ4220の外面4220cは、ノブ4220のハンドル部4220aに沿って画定されたグリップ溝4220eを含み、(例えば、器具駆動アセンブリ4100の結合管4110に対する)ハンドル部4220aのグリップおよび回転を強化する。ノブ4220の内面4220dは、ノブ4220を通る孔4222を画定し、孔4222の周りのハンドル部4220aに沿って延びるねじ山4224を含む。ねじ山4224は、ノブ4220の内面4220dに沿って、矢印「T」で示されるように、器具駆動アセンブリ4100の結合管4110のねじ山付き外面4112とねじ込み式に結合して、手術アセンブリ4000の手術器具4200および器具駆動アセンブリ4100を選択的に互いにねじ込み式に結合(および/または、例えば、器具の交換および/または手術器具4200の洗浄/オートクレーブのために結合解除)可能とするように構成される。ノブ4220の内面4220dは、環状肩部4226をさらに含む。
【0108】
手術器具4200のシャフトアセンブリ4210は、外側シャフトアセンブリ4212および内側シャフト4214を含む。シャフトアセンブリ4210の外側シャフトアセンブリ4212は、外側シャフトアセンブリ4212の内面によって画定される管腔4212bと流体連通するその近位端部分に(例えば、洗浄を容易にするために)ルアーフラッシュポート4212aを画定する。外側シャフトアセンブリ4212の管腔4212bは、その内部に内側シャフト4214を受容するように配置され、ルアーフラッシュポート4212aから外側シャフトアセンブリ4212を通って外側シャフトアセンブリ4212の遠位端部分まで延びる。外側シャフトアセンブリ4212は、手術器具4200の顎アセンブリ4230が2つの配向のうちの1つ(例えば、180度離れた2つの垂直配向のうちの1つ)に維持される外側チューブアセンブリ4212が、器具駆動アセンブリ4100の結合管4110内で支持されている補完機能(図示しないが、クロッキング平面4212c、4212eと回転可能にロックするように固定されている)に係合できるように配置された一対のクロッキング平面4212c、4212eを含む。例えば、第1の配向では、第1の顎部材4230aが第2の顎部材4230bよりも上方に配置されるように、クロッキング平面4212cは、クロッキング平面4212dよりも上方に配置される。第2の配向では、クロッキング平面4212dは、第2の顎部材4230bが第1の顎部材4230aよりも上方に配置されるように、クロッキング平面4212eよりも上方に配置される。
【0109】
垂直配向として示され説明されているが、手術器具4200の外側シャフトアセンブリ4212のクロッキング平面4212c、4212d、および/または手術器具4200の第1および/または第2の顎部材4230a、4230bは、互いに対する任意の数の配向および/または配置(例えば、横方向および/または傾斜/角度付けされた配向などの3つ以上の配向および/または非垂直配向、および互いに対して適切な角弧によって分離され得る)を有し得る。例えば、180度離れた2つのクロッキング位置で示されているが、45度、60度、90度、120度など、1つまたは複数の弧の長さで任意の数のクロッキング平面を分離し得る。
【0110】
手術器具4200の外側シャフトアセンブリ4212は、手術器具4200のノブ4220および/または内側シャフト4214に対する外側チューブアセンブリ4212の軸方向移動を防ぐために手術器具4200のノブ4220の環状肩部4226に隣接するように配置される環状フランジ4212eをさらに含む。外側シャフトアセンブリ4212はまた、挿入ロックアセンブリ4216を支持する。挿入ロックアセンブリ4216は、挿入ロックアセンブリ4216のロック本体4216b(これは金属材料を含み得る)の、外側シャフトアセンブリ4212の管腔4212b内への進入を促し、かつ/または半径方向に拘束するように機能するクリップ4216a(例えば、エラストマー材料を含み得るCクリップ)を含む。挿入ロックアセンブリ4216の機能は、内側シャフト4214(および取り付けられたコンポーネント)と外側シャフトアセンブリ4212(および取り付けられたコンポーネント)との間の相対的な回転を防止することである。これは、顎アセンブリ4230の第1および第2の顎部材4230a、4230bの一方または両方にねじり荷重を引き起こすために必要であるかもしれない。ノブ4220は、近位/遠位に前進して挿入ロックアセンブリ4216をロック/ロック解除し、例えば、ユーザがツール(例えば、顎アセンブリ4230)を交換できるようにしてもよい。
【0111】
外側チューブアセンブリ4214の挿入ロックアセンブリ4216のロック本体4216bは、クリップ4216aによって保持される。特に、クリップ4215aは、外側シャフトアセンブリ4212に対してロック本体4216bを半径方向内側にロードする。手術器具4200の内側シャフト4214上の平坦部4212c、4212eは、いくつかの配向において、ロック本体4216bが半径方向外向きに押し出されるように設けられている。ノブ4220が近位に前進すると、ロック本体4216bの半径方向外向きの動きが防止され、よってツールの回転も防止される。ノブ4220が遠位方向に前進すると、ロック本体4216bの半径方向外向きの動きが可能になり、よって外側シャフトアセンブリ4212に対するツールの回転(例えば、顎アセンブリ4230の回転)が可能になる。そして、これにより、ツール(例えば、顎アセンブリ4230)の取り外しおよび外側シャフトアセンブリ4212からの交換が可能になる。
【0112】
手術器具4200の内側シャフトアセンブリ4214は、上記の手術器具1000の器具駆動シャフト1020(例えば、図8A~10を参照)と同様に構築および動作するが、それぞれの近位端および遠位端において、近位および遠位当接部4214b、4214cを画定する陥凹セグメント4214aを含む。外側チューブアセンブリ4214の挿入ロックアセンブリ4216のロック本体4216bは、矢印「N」によって示されているように、内側シャフトアセンブリ4214がその近位および遠位の位置の間で外側チューブアセンブリ4214に対して軸方向に移動するときに、陥凹セグメント4214aの近位および遠位当接部4214b、4214cと係合するように配置され、外側チューブアセンブリ4214に対する内側シャフトアセンブリ4214の軸方向の動きを制限する。
【0113】
ここで図35および36を参照すると、一般に手術アセンブリ5000と呼ばれる手術アセンブリは、器具駆動アセンブリ5100および手術器具1000を含む。
【0114】
図37に見られるように、手術アセンブリ5000の器具駆動アセンブリ5100は、ファスナ5104を介して互いに固定され、器具駆動アセンブリ5100の様々な内部構成要素を収容する第1の筐体5102aおよび第2の筐体5102bを有する筐体アセンブリ5102を含む。筐体アセンブリ5102は、ロボットアーム3(図1)などのロボットアームから器具駆動アセンブリ5100を選択的に解放するように作動可能である筐体アセンブリ5102の両側の解放パドル5106a、5106bを支持する。器具駆動アセンブリ5100は、ギアボックスサブアセンブリ5108、ギアボックスサブアセンブリ5108によって支持される回路(例えば、プリント回路基板)5110、および筐体アセンブリ5102にスライド可能に取り付けられた器具解放ボタン5112をさらに含む。器具解放ボタン5112は、近位凹部5112bおよび遠位ナックル5112cを画定する遠位アーム5112aを含む(図38を参照)。
【0115】
図37および39を参照すると、手術アセンブリ5000の器具駆動アセンブリ5100は、ギアボックスサブアセンブリ5108の遠位端部分と当接して支持される円錐形圧縮ばね5114、圧縮ばね5114を通ってギアボックスサブアセンブリ5108の遠位開口部5108a内に受容される駆動ねじ5116を含む。駆動ねじ5116は、ギアボックスサブアセンブリ5108aの内部歯車装置5108cとねじ込み式に係合する近位ねじ山付き部分5116aを含む。1つ以上のギアを含み得る内部歯車装置5108cは、1つ以上のベアリング(例えば、ベアリング5108d)によってギアボックスサブアセンブリ5108に回転可能に支持される。駆動ねじ5116は、内部歯車装置5108cが駆動ねじ5116のねじ山付き近位部分5116aの周りを、そして、矢印「R」で示されるように、ギアボックスサブアセンブリ5108aに対して回転すると、矢印「T」によって示されるように、器具駆動アセンブリ5100を通して画定される長手方向軸「XX」に沿った近位の位置と遠位の位置との間で軸方向に並進するように構成される。
【0116】
器具駆動アセンブリ5100の駆動ねじ5116は、圧縮ばね5114の遠位端部分に遠位当接を提供するように機能するCクリップ5118およびワッシャ5120をその上に支持するため、駆動ねじ5116がギアボックスサブアセンブリ5108に対して移動するにしたがって、圧縮ばね5114は、ギアボックスサブアセンブリ5108からの圧縮を受け得る。ワッシャ5120は、ギアボックスサブアセンブリ5108に対して駆動ねじ5116の並進距離を増加させることができるように、(別の実施形態で上記で詳述した停止キャップ3376の並進制限側面と比較して)近位のねじ山付き部分5116aから十分に間隔があけられている。駆動ねじ5116は、その遠位部分にピン開口部5116bをさらに画定する。駆動ねじ5116は、駆動リンク5126のピン開孔部5126aおよび駆動ねじ5116のピン開口部5116bを介して受容されるピン5124を介して駆動リンク5126に固定される。駆動リンク5126はさらに、その上部を通って延びる受容領域5126bと、駆動リンク5126の下部の反対側にあるスライドナブ5126c(一方のみが示され、他方が反対側にある)とを画定する。
【0117】
図39-41を参照すると、器具駆動アセンブリ5100の駆動リンク5126は、矢印「r」によって示されるように、ナブ5126cを通して画定される旋回軸「p」を中心に旋回して、遠位の位置(図39および40を参照)および近位の位置(図41を参照)の間に駆動リンク5126を選択的に配置するように構成される。
【0118】
図40および41に見られるように、駆動リンク5126の受容領域5126bは、その内部に画定されたキャビティ5126dおよびポート5126eを含む。受容領域5126bは、駆動リンク2510の受容領域2516に関して上述したものと同様に、器具駆動シャフト1020の結合ボール1022を選択的に受容および保持するように構成される(図21Aおよび21Bを参照)。特に、駆動リンク5126が遠位の位置(図40)に配設されると、器具1000の結合ボール1022は、駆動リンク5116のポート5126eを通過することができる(例えば、ポート5126eに出入りして、結合ボール1022を駆動リンク5126に選択的に結合することができる)。駆動リンク5126が近位の位置(図41)に配設されると、結合ボール1022はポート5126eを通過するのを妨げられる(例えば、結合ボール1022はポート5126eの下のキャビティ5126d内に着座するので、駆動リンク5126のロック壁5126fが結合ボール1022をキャビティ5126d内に保持する)。
【0119】
図37~41を引き続き参照すると、器具駆動アセンブリ5100はまた、引張ばね5122および内部筐体5128を含む。引張ばね5122は、一端で器具解放ボタン5112に結合され、他端で内部筐体5128に結合される。
【0120】
器具駆動アセンブリ5100の内部筐体5128は、駆動リンク5126のスライドナブ5126c(図38を参照)をスライド可能に受容する近位端部分にナブチャネル5128aを画定し、解放ボタン5112の遠位アーム5112a、器具レシーバ5130の近位部分、およびその中の器具1000の近位部分を受容するその上部に、中央チャネル5128bを画定する。内部筐体5128は、その下部から遠位方向に延びるキー5128cをさらに含む。
【0121】
器具レシーバ5130は、筐体アセンブリ5102内に器具レシーバ5130を固定するように構成された保持器5132を含む。器具レシーバ5130は、ばね5136(例えば、圧縮ばね)およびラッチプレート5138を含むラッチプレートアセンブリ5134をさらに支持する。ラッチプレート5138は、レッジ5138aと、レッジ5138aから横方向に延びるラッチアーム5138bとを含む。ばね5136は、レッジ5138aの上面に係合し(反対側の端が器具レシーバ5130に係合する)、レッジ5138aをその圧縮時に器具レシーバ5130から離れる方向に促すように構成される。ラッチプレート5138はさらに、内部筐体5128のキー5128cを受容するように構成されたキー穴5138cを画定する。
【0122】
使用時、図35~42を参照すると、駆動リンク5126のポート5126eが器具レシーバ5130に画定された近位開口部5130aと整列するように、駆動ねじ5116は遠位方向に前進して、近位の位置に向けて駆動リンク5126を旋回させる。器具1000は、器具1000の結合ボール1022は、駆動リンク5126のポート5126eを通過するように、器具レシーバ5130を通って近位に前進する。次に、駆動ねじ5116が近位方向に並進し、駆動リンク5126を近位の位置に向かって旋回させ、器具1000が器具駆動アセンブリ5100に固定されるように、結合ボール1022を駆動リンク5126のキャビティ5126d内に捕捉する。駆動リンク5126がその近位の位置に向かって旋回するにしたがって、駆動リンク5126が器具1000を近位に引き、ラッチアーム5138bが器具1000(図38を参照)に画定された環状凹部1000rにスナップフィットして、器具1000を器具駆動アセンブリ5100にさらに固定させる。
【0123】
器具1000を器具駆動アセンブリ5100から分離させるために、例えば、器具交換を達成するために、駆動ねじ5116を遠位に前進させ、駆動リンク5126を遠位の位置(図40を参照)に配置して、器具1000の結合ボール1022を、駆動リンク5126のポート5126eを通して遠位に引き出せるようにする。図42に見られるように、器具解放ボタン5112は、矢印「Pr」によって示されるように、筐体アセンブリ5102に対して近位にスライドされ得るため、ラッチアーム5138bは、器具解放ボタン5112の遠位アーム5112aの遠位ナックル5112cに沿ってカム動作する。ラッチアーム5138bが遠位ナックル5112cに沿ってカム動作するとき、遠位ナックル5112cは、ラッチプレートアセンブリ5134(図37を参照)のばね5136によって生成される圧縮力に抗して、矢印「a」(図42)で示されるように、ラッチアーム5138bを器具1000の環状凹部1000r内のその初期位置から離れるように駆動する。ラッチアーム5138bが環状凹部1000rから分離され、結合ボール1022が駆動リンク5126から分離されたことにより、器具駆動アセンブリ5100から器具1000を分離するために、器具1000を器具駆動アセンブリ5100の器具レシーバ5130を通して近位に引き寄せることができる。
【0124】
器具1000が器具駆動アセンブリ5100から分離されると、器具解放ボタン5112が解放され、引張ばね5122は、器具解放ボタン5112をその遠位の位置に向かって引っ張り、ラッチプレートアセンブリ5134をその初期位置に引き出す。
【0125】
プロセスを必要に応じて繰り返すことにより、同じまたは異なる器具を器具駆動アセンブリ5100に選択的に固定することができる。
【0126】
現在説明されているデバイスの任意の構成要素への、現在説明されているデバイスの任意の構成要素の固定は、溶接(例えば、超音波)、圧着、接着、締結、締まりばめ、スナップフィットなどの既知の固定技術、またはそれらの組み合わせを使用して達成できる。
【0127】
当業者であれば、本明細書において具体的に説明され、添付の図面に示される構造および方法が、非限定的で例示的な実施形態であり、説明、開示、および図面が、単に特定の実施形態を例示しているものと解釈されるべきであることを理解するであろう。したがって、本開示は、説明される厳密な実施形態に限定されることがなく、種々の他の変更および修正を、本開示の範囲または主旨から逸脱することなく、当業者により行うことができることを理解されたい。加えて、特定の実施形態に関連して示されるか、または記載される構成要素および特徴は、特定の他の実施形態の要素および特徴と、本開示の範囲から逸脱することなく組み合わせることができ、このような修正および変形もまた、本開示の範囲に含まれる。したがって、本開示の主題は、具体的に示され、記載されているものによって限定されない。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図19D
図20A
図20B
図20C
図21A-21B】
図22
図23
図24
図25
図26
図27A
図27B
図28A
図28B
図28C
図28D
図29A
図29B
図29C
図30A
図30B
図30C
図31A
図31B
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42