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特許7069346エネルギー貯蔵システム(ESS)に備えられるコンタクタの融着有無の確認装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵システム(ESS)に備えられるコンタクタの融着有無の確認装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/52 20200101AFI20220510BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220510BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
G01R31/52
H02J7/00 Q
H01M10/48 P
H01M10/48 301
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020560812
(86)(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 KR2019015784
(87)【国際公開番号】W WO2020105995
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2018-0145364
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ファン・キム
【審査官】田口 孝明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0093427(US,A1)
【文献】特開2018-108023(JP,A)
【文献】特開平04-183221(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1726922(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0031808(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1241168(KR,B1)
【文献】米国特許第06376932(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0238968(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0002322(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G01R 31/50-31/74、
31/327-31/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
常時電力網に接続されているエネルギー貯蔵システム(ESS)において、
前記エネルギー貯蔵システム(ESS)は、
バッテリーの電流、電圧及び温度に基づいて、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の使用有無を決定するバッテリースーパーチェッカー(BSC)と、
互いに直列もしくは並列に接続される多数のバッテリーラックと、
前記多数のバッテリーラックから供給される電力を外部に出力する(+)出力端と、
前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)の指令を受けて前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の使用を遮断するエネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部と、
を備えてなり、
前記エネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部は、
前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記バッテリーラックに接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有するコンタクタであって、前記バッテリーラックと前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端との間の電気的な経路を形成するコンタクタと、
前記バッテリーラックと前記コンタクタとの間の電気的な経路の上に配設されて経路の電流を測定して前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送する電流測定部と、
を備えてなり、
前記コンタクタは、
前記電流測定部の出力に接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有する第1のリレーであって、第1の電流経路を形成する第1のリレーと、
前記電流測定部の出力に接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有する第2のリレーであって、第2の電流経路を形成する第2のリレーと、
前記第1のリレーの融着有無を感知し、感知結果を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送する第1の感知部と、
前記第2のリレーの融着有無を感知し、感知結果を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送する第2の感知部と、
を備えてなり、
前記第1のリレーと前記第2のリレーとは、並列に接続されており、
前記第1の感知部は、
第1のフォトカップラーを備えてなり、
前記第1のフォトカップラーは、前記第1のリレーが開かれた場合、前記第1のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第1のリレーと並列に接続され、
前記第2の感知部は、
第2のフォトカップラーを備えてなり、
前記第2のフォトカップラーは、前記第2のリレーが開かれた場合、前記第2のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第2のリレーと並列に接続され、
前記第1の感知部は、前記第2のリレーが閉じて前記第1のリレーが開いた状態で前記第1のリレーの融着を感知し、
前記第2の感知部は、前記第1のリレーが閉じて前記第2のリレーが開いた状態で前記第2のリレーの融着を感知することを特徴とするエネルギー貯蔵システム(ESS)。
【請求項2】
前記第1のフォトカップラーは、
互いに絶縁されている第1の発光部及び第1の受光部を備えてなり、
前記第1の発光部は、
前記第1のリレーに融着がなければ発光し、
前記第1のリレーに融着があれば発光せず、
前記第1の受光部は、
前記第1の発光部から光信号が入力されれば、電気的な信号を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送することを特徴とする請求項に記載のエネルギー貯蔵システム(ESS)。
【請求項3】
前記第2の感知部は、
第2のフォトカップラーを備えてなり、
前記第2のフォトカップラーは、前記第2のリレーが開かれた場合、前記第2のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第2のリレーと並列に接続され、
前記第2のフォトカップラーは、
互いに絶縁されている第2の発光部及び第2の受光部を備えてなり、
前記第2の発光部は、
前記第2のリレーに融着がなければ発光し、
前記第2のリレーに融着があれば発光せず、
前記第2の受光部は、
前記第2の発光部から光信号が入力されれば、電気的な信号を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送することを特徴とする請求項1又は2に記載のエネルギー貯蔵システム(ESS)。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム(ESS)であって、常時電力網に接続されたエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無を感知する方法において、
電流測定部において現在のエネルギー貯蔵システム(ESS)の出力電流を測定する電流測定ステップと、
前記測定されたエネルギー貯蔵システム(ESS)の前記出力電流がコンタクタを構成する第1のリレー及び第2のリレーの許容電流未満であるか否かを確認する電流確認ステップと、
前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記出力電流が前記第1のリレー及び前記第2のリレーの前記許容電流未満である場合、前記コンタクタを構成する前記第1のリレーを開き、第1の感知部を用いて前記第1のリレーの融着有無を確認する第1のリレーの融着有無の確認ステップと、
前記開かれている第1のリレーを閉じ、前記第2のリレーを開いた後、第2の感知部を用いて前記第2のリレーの融着有無を確認する第2のリレーの融着有無の確認ステップと、
を含んでなることを特徴とするエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法。
【請求項5】
前記第1のリレーの融着有無の確認ステップにおいては、
前記第1のリレーが開かれて第1の電流経路が遮られ、第2の電流経路にのみ電流が流れる状態で、前記第1の感知部を用いて前記第1のリレーの融着有無を確認し、
前記第2のリレーの融着有無の確認ステップにおいては、
前記第1のリレーが閉じられ、前記第2のリレーが開かれて前記第2の電流経路が遮られ、前記第1の電流経路にのみ電流が流れる状態で、前記第2の感知部を用いて前記第2のリレーの融着有無を確認することを特徴とする請求項に記載のエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法。
【請求項6】
前記第2のリレーの融着有無の確認ステップは、
前記第1のリレーの融着が感知されない場合にのみ行われることを特徴とする請求項4又は5に記載のエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法。
【請求項7】
前記第1のリレーの融着有無の確認ステップにおいて前記第1のリレーの融着が感知された場合、
前記第1のリレーの融着感知信号をバッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送し、
前記第2のリレーの融着有無の確認ステップを行わないことを特徴とする請求項4~6のいずれか一項に記載のエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー貯蔵システム(ESS)に備えられるコンタクタの融着有無を確認する装置及び方法に関する。
【0002】
具体的には、電流の流れを遮断することなく、コンタクタの融着有無を確認する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、化石エネルギーの枯渇と化石エネルギーの使用による環境汚染により、二次電池バッテリーを用いて駆動できる電気製品への関心が高まりつつある。これにより、モバイル機器、電気自動車(Electric Vehicle;EV)、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle;HV)、エネルギー貯蔵システム(Energy Storage System;ESS)及び無停電電源供給装置(Uninterruptible Power Supply;UPS)などに向けた取り組みが盛んに行われ、しかも、これらへの需要が高まることに伴い、エネルギー源としての二次電池の需要が急増している。
【0004】
この種の二次電池は、化石エネルギーの使用を画期的に低減できるという一次的なメリットがあるだけではなく、エネルギーの使用に伴う副産物が全く生じないという点で、環境にやさしく、しかも、エネルギー効率性の向上のための新たなエネルギー源として注目を集めている。
【0005】
一方、前記二次電池は、複数が接続されてモジュールを形成し、前記モジュールが接続されて一つのエネルギー貯蔵システム(ESS)を形成することができる。
【0006】
このようにして形成されるエネルギー貯蔵システム(ESS)は、コンタクタ(contactor)を用いて外部装置を電気的に接続する。
【0007】
コンタクタは、エネルギー貯蔵システム(ESS)の使用に問題が生じる場合、人為的に開かれる。したがって、エネルギー貯蔵システム(ESS)のバッテリースーパーチェッカー(BSC)においては、エネルギー貯蔵システム(ESS)に備えられるコンタクタの融着有無を周期的に確認することを余儀なくされる。
【0008】
コンタクタの融着有無を確認する従来の技術では、コンタクタに流れる電流の流れを遮断した後、コンタクタの融着具合を確認していた。
【0009】
しかしながら、エネルギー貯蔵システム(ESS)は、常時電力網に接続された状態を保つため、コンタクタの融着有無を確認するために電流の流れを遮断することが困難であった。
【0010】
この理由から、本発明は、電流の流れを遮断することなく、エネルギー貯蔵システムのコンタクタの融着有無を確認する装置及び方法を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、電流の流れを遮断することなく、エネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無を確認する装置及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態に係る常時電力網に接続されているエネルギー貯蔵システム(ESS)は、バッテリーの電流、電圧及び温度に基づいて、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の使用有無を決定するバッテリースーパーチェッカー(BSC)と、互いに直列もしくは並列に接続される多数のバッテリーラックと、前記多数のバッテリーラックから供給される電力を外部に出力する(+)出力端と、前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)の指令を受けて前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の使用を遮断するエネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部と、を備えてなることを特徴とする。
【0013】
前記エネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部は、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記バッテリーラックに接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有するコンタクタであって、前記バッテリーラックと前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端との間の電気的な経路を形成するコンタクタと、前記バッテリーラックと前記コンタクタとの間の電気的な経路の上に配設されて経路の電流を測定して前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送する電流測定部と、を備えていてもよい。
【0014】
前記コンタクタは、前記電流測定部の出力に接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有する第1のリレーであって、第1の電流経路を形成する第1のリレーと、前記電流測定部の出力に接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有する第2のリレーであって、第2の電流経路を形成する第2のリレーと、前記第1のリレーの融着有無を感知し、感知結果を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送する第1の感知部と、前記第2のリレーの融着有無を感知し、感知結果を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送する第2の感知部と、を備えてなり、前記第1のリレーと前記第2のリレーとは、並列に接続されてもよい。
【0015】
前記第1の感知部は、前記電流測定部の出力端に接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有する電流測定器であって、前記第1のリレーと並列回路を構成して前記第1のリレーが開かれた場合、並列経路上の電流を測定する電流測定器であり、前記第2の感知部は、前記電流測定部の出力端に接続された一方の端と、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記(+)出力端に接続された他方の端とを有する電流測定器であって、前記第2のリレーと並列回路を構成して前記第2のリレーが開かれた場合、並列経路上の電流を測定する電流測定器であってもよい。
【0016】
前記第1の感知部は、第1のフォトカップラーを備えてなり、前記第1のフォトカップラーは、前記第1のリレーが開かれた場合、前記第1のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第1のリレーと並列に接続され、前記第1のフォトカップラーは、互いに絶縁されている第1の発光部及び第1の受光部を備えてなり、前記第1の発光部は、前記第1のリレーに融着がなければ発光し、前記第1のリレーに融着があれば発光せず、前記第1の受光部は、前記第1の発光部から光信号が入力されれば、電気的な信号を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送してもよい。
【0017】
前記第2の感知部は、第2のフォトカップラーを備えてなり、前記第2のフォトカップラーは、前記第2のリレーが開かれた場合、前記第2のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第2のリレーと並列に接続され、前記第2のフォトカップラーは、互いに絶縁されている第2の発光部及び第2の受光部を備えてなり、前記第2の発光部は、前記第2のリレーに融着がなければ発光し、前記第2のリレーに融着があれば発光せず、前記第2の受光部は、前記第2の発光部から光信号が入力されれば、電気的な信号を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送してもよい。
【0018】
本発明の実施形態に係る常時電力網に接続されたエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無を感知する方法は、常時電力網に接続されたエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無を感知する方法において、電流測定部において現在のエネルギー貯蔵システム(ESS)の出力電流を測定する電流測定ステップと、前記測定されたエネルギー貯蔵システム(ESS)の前記出力電流がコンタクタを構成する第1のリレー及び第2のリレーの許容電流未満であるか否かを確認する電流確認ステップと、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記出力電流が前記第1のリレー及び前記第2のリレーの許容電流未満である場合、前記コンタクタを構成する前記第1のリレーを開き、第1の感知部を用いて前記第1のリレーの融着有無を確認する第1のリレーの融着有無の確認ステップと、前記開かれている前記第1のリレーを閉じ、前記第2のリレーを開いた後、第2の感知部を用いて前記第2のリレーの融着有無を確認する第2のリレーの融着有無の確認ステップと、を含んでなることを特徴とする。
【0019】
前記第1のリレーの融着有無の確認ステップにおいては、前記第1のリレーが開かれて前記第1の電流経路が遮られ、前記第2の電流経路にのみ電流が流れる状態で、前記第1の感知部を用いて前記第1のリレーの融着有無を確認し、前記第2のリレーの融着有無の確認ステップにおいては、前記第1のリレーが閉じられ、前記第2のリレーが開かれて前記第2の電流経路が遮られ、前記第1の電流経路にのみ電流が流れる状態で、前記第2の感知部を用いて前記第2のリレーの融着有無を確認してもよい。
【0020】
前記第2のリレーの融着有無の確認ステップは、前記第1のリレーの融着が感知されない場合にのみ行われ、前記第1のリレーの融着有無の確認ステップにおいて前記第1のリレーの融着が感知された場合、前記第1のリレーの融着感知信号を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)に伝送し、前記第2のリレーの融着有無の確認ステップを行わなくてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電流の流れを遮断することなく、エネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法を示す手順図である。
図2】本発明の他の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、添付図面に基づいて、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施の形態について詳しく説明する。しかしながら、本発明は、種々の異なる形態に具体化可能であり、ここで説明する実施の形態に何ら限定されるものではない。なお、図中、本発明を明確に説明するために、説明とは無関係な部分は省略し、明細書の全般に亘って、類似の部分には類似の図面符号を付している。
【0024】
「第1の」、「第2の」などのように序数を含む言い回しは、様々な構成要素を説明するうえで使用可能であるが、前記構成要素は、前記言い回しによって何等限定されない。前記言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えない。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内において第1の構成要素は第2の構成要素と命名されてもよく、同様に、第2の構成要素もまた第1の構成要素と命名されてもよい。本出願において用いた用語は、単に特定の実施の形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。
【0025】
明細書の全般に亘って、ある部分が他の部分と「連結」されているとか、「接続」されているとか、と言及された場合、これは、前記ある部分が前記他の部分に「直接的に連結されたり接続」されたりする場合だけではなく、これらの間に他の素子を間に挟んで「電気的に連結されたり接続」されたりする場合をも含む。なお、ある部分がある構成要素を「備える」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するわけではなく、他の構成要素をさらに備えていてもよいことを意味する。本願の明細書の全般に亘って用いられる度合いの言い回しである「~(する)ステップ」又は「~のステップ」は、「~のためのステップ」を意味するものではない。
【0026】
本発明において用いられる用語としては、本発明における機能を考慮しつつ、できる限り現在汎広く用いられている一般的な用語を選択したが、これは、当分野に携わっている技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などによって異なる。なお、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に、当該する発明の説明の部分の欄において詳しくその意味を記載する。よって、本発明において用いられる用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般に亘っての内容を踏まえて定義されるべきである。
【0027】
1.本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法。
図1は、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法を示す手順図である。
【0028】
以下では、図1に基づいて、本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法について説明する。
【0029】
本発明の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法は、電流測定部において現在のエネルギー貯蔵システム(ESS)の出力電流を測定する電流測定ステップ(S100)と、前記測定されたエネルギー貯蔵システム(ESS)の出力電流がコンタクタを構成する第1のリレー及び第2のリレーの許容電流未満であるか否かを確認する電流確認ステップ(S200)と、前記測定されたエネルギー貯蔵システム(ESS)の出力電流が第1のリレー及び第2のリレーの許容電流未満である場合、第1のリレーを開き、第1の感知部を用いて第1のリレーの融着有無を確認する第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)と、前記開かれている第1のリレーを閉じ、第2のリレーを開いた後、第2の感知部を用いて第2のリレーの融着有無を確認する第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)と、を含んでいてもよい。
【0030】
一方、本発明のエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認方法は、コンタクタを構成する2つのリレーのうち、融着有無を感知するとき、融着有無を測定する1つのリレーの接続は切断され、残りの1つのリレーを介してのみ電流が流れるため、電流値が1つのリレーが許容できる電流範囲であるか否かを確認しなければならない。
【0031】
換言すれば、普段、2つのリレーが両方とも閉じられていて、第1のリレーを介して電流が流れる第1の電流経路と第2のリレーを介して電流が流れる第2の電流経路との両方を介して電流が流れる。
【0032】
しかしながら、コンタクタの融着有無を確認する方法は、エネルギー貯蔵システム(ESS)が常時電源に接続されているため、電流の流れを完全に遮断し難い。したがって、第1のリレーの融着有無を確認する第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)においては第1のリレーは開き(S310)、第2のリレーは閉状態を保って第2の電流経路にのみ電流が流れるようにし、第1のリレーの融着有無を確認(S320)する。
【0033】
このように、第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)において、第1及び第2の電流経路の両方に流れていた電流が第2の電流経路にそのまま流れてしまうと、第2のリレーにダメージが生じる虞があるため、電流確認ステップ(S200)において、電流測定部において測定される電流が第2のリレーの1つの許容範囲以内であるか否かを確認しなければならない。
【0034】
換言すれば、前記電流確認ステップ(S200)における確認の結果、1つのリレーにおいて対応できる範囲の電流である場合にのみ、コンタクタの融着有無を確認することができる。
【0035】
一方、第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)においては、第1の感知部を用いて第1のリレーの融着有無を確認(S320)してもよい。例えば、前記第1の感知部は、第1のフォトカップラーを備えていてもよい。具体的に、第1のフォトカップラーは、第1の発光部と第1の受光部とを併せ持ち、第1の発光部と第1の受光部とが電気的に絶縁され、光信号によって信号が引き渡され得る。動作原理について述べると、第1のフォトカップラーの第1の発光部が発光し、この光を第1の受光部に入射させれば伝導状態になる。フォトカップラーは、一方向性となっている。
【0036】
したがって、本発明の第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)において、第1のリレーを開く(S310)ため、第1のフォトカップラーに電流が流れて発光部が発光することが正常である。
【0037】
これとは逆に、第1のリレーを開く指令を行ったにも関わらず、第1のリレーに融着が生じて第1のリレーが開かれずに閉じられ続ける状態を保つと、第1のフォトカップラーではなく、第1のリレー経路にほとんどの電流が流れて第1のフォトカップラーに電流が流れないため、第1の発光部が発光しない。
【0038】
換言すれば、第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)においては、第1のリレーを開く(S310)ため、第1のフォトカップラーが発光するということは、第1のリレーが正常状態であることを意味し、第1のフォトカップラーが発光しないということは、第1のリレーに融着が生じたことを意味する。
【0039】
一方、上述した第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)は、フォトカップラーを用いて第1のリレーの融着有無を感知する場合を例にとったものに過ぎず、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、リレーの融着有無を確認できる種々の方法が利用可能である。
【0040】
他方、第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)において、第1の感知部において第1のリレーの融着を確認したところ、第1のリレーの融着が感知されない場合には、前記第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)を行ってもよい。
【0041】
しかしながら、前記第1のリレーの融着有無の確認ステップ(S300)において、第1のリレーの融着が感知される場合には、第1の感知部は、バッテリースーパーチェッカー(BSC)へと第1のリレーの融着感知信号を伝送(S500)し、第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)を行わなくてもよい。
【0042】
具体的に、第1のリレーの融着が感知されたということは、第1のリレーが正常的な機能を行い難いことを意味する。すなわち、第1のリレーが故障した状態で、第2のリレーの融着有無を検査することができない。
【0043】
すなわち、本発明における第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)は、第1のリレーのみが閉じられた状態であり、第2のリレーは開かれた状態であるが、第1のリレーにおいて融着が生じたため、第1のリレーが正常的な機能を行うことができない。したがって、第2のリレーの融着有無を確認するために第2の電流経路は開き、非正常的な第1の電流経路にのみ電流を流すことは好ましくない。
【0044】
したがって、第2のリレーの融着有無の確認ステップを行わないことが好ましい。
【0045】
一方、第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)においては、第2の感知部を用いて第2のリレーの融着有無を確認(S430)してもよい。このとき、前記第1のリレーは閉じられて(S410)おり、第2のリレーは開かれて(S420)いて、電流は第1の経路を介してのみ流れる。
【0046】
前記第2の感知部は、例えば、フォトカップラーを備えていてもよい。具体的に、第2のフォトカップラーは、第2の発光部と第2の受光部とを併せ持ち、第2の発光部と第2の受光部とが電気的に絶縁され、光信号によって信号が引き渡され得る。動作原理について述べると、第2のフォトカップラー内の発光ダイオードに信号が入力されれば第1の発光部が発光し、この光を第2の受光部において受光して電気的な信号を生成することができる。
【0047】
したがって、本発明の第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)においては、第2のリレーを開く(S420)ため、フォトカップラーに電流が流れて発光部が発光することが正常である。
【0048】
これとは逆に、第2のリレーを開く指令を行ったにも関わらず、第2のリレーに融着が生じて第2のリレーが閉じられ続ける状態を保つと、フォトカップラーではなく、第2のリレー経路にほとんどの電流が流れてフォトカップラーに電流が流れないため、発光部が発光しない。
【0049】
換言すれば、第2のリレーの融着有無の確認ステップにおいては第2のリレーを開くため、フォトカップラーが発光するということは、第2のリレーが正常状態であることを意味し、フォトカップラーが発光しないということは、第2のリレーに融着が生じたことを意味する。
【0050】
一方、上述した第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)は、フォトカップラーを用いて第1のリレーの融着有無を感知する場合を例にとったものに過ぎず、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、リレーの融着有無を確認できる種々の方法が利用可能である。
【0051】
一方、第2のリレーの融着有無の確認ステップ(S400)において第2のリレーの融着が感知されない場合には、開かれている第2のリレーを閉じ(S440)、上述したエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタの融着有無の確認の手順を終了してもよい。
【0052】
他方、前記第2のリレーの融着有無の確認ステップにおいて、第2のリレーの融着が感知される場合には、第2の感知部は、バッテリースーパーチェッカー(BSC)へと第2のリレーの融着感知信号を伝送(S500)した後、上述したエネルギー貯蔵システム(ESS)のコンタクタ融着有無の確認の手順を終了してもよい。
【0053】
2.本発明の他の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)
図2は、本発明の他の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)を示す図である。
【0054】
以下では、図2に基づいて、本発明の他の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)について説明する。
【0055】
本発明の他の実施形態に係るエネルギー貯蔵システム(ESS)10は、常時電力網に接続されている。
【0056】
したがって、エネルギー貯蔵システム(ESS)10に流れる電流を完全に遮断することは不可能である。
【0057】
一方、前記エネルギー貯蔵システム(ESS)10は、バッテリーの電流、電圧及び温度に基づいて、エネルギー貯蔵システム(ESS)の使用有無を決定するバッテリースーパーチェッカー(BSC)200と、互いに直列もしくは並列に接続される多数のバッテリーラックと、前記多数のバッテリーラックから供給される電力を外部に出力する(+)出力端及び前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)の指令を受けてエネルギー貯蔵システム(ESS)の使用を遮断するエネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部100を備えていてもよい。
【0058】
前記エネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部100は、エネルギー貯蔵システム(ESS)の前記バッテリーラックに接続された一方の端と、エネルギー貯蔵システム(ESS)10の(+)出力端に接続された他方の端とを有し、且つ前記バッテリーラックとエネルギー貯蔵システム(ESS)の(+)出力端との間の電気的な経路を形成するコンタクタと、前記バッテリーラックと前記コンタクタとの間の電気的な経路の上に配設されて経路の電流を測定して前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)200に伝送する電流測定部110とを備えていてもよい。
【0059】
一方、本発明のエネルギー貯蔵システム(ESS)は、コンタクタを構成する2つのリレーのうち、融着有無を確認するとき、融着有無を確認する1つのリレーの接続は切断され、残りの1つのリレーを介してのみ電流が流れるため、電流値が1つのリレーが許容できる電流範囲であるか否かを確認しなければならない。
【0060】
換言すれば、普段、2つのリレーが両方とも閉じられていて、第1のリレーを介して電流が流れる第1の電流経路と第2のリレーを介して電流が流れる第2の電流経路との両方を介して電流が流れる。
【0061】
しかしながら、コンタクタの融着有無を確認するとき、例えば、第1のリレーの融着有無を確認するときには、第1のリレーは開き(S310)、第2のリレーは閉状態を保って第2の電流経路にのみ電流が流れるようにし、第1のリレーの融着有無を確認する。
【0062】
すなわち、第1のリレーの融着を確認するときには、第2のリレーにのみ電流が流れるため、エネルギー貯蔵システム(ESS)の出力電流が第2のリレーが許容する範囲以内ではなければならない。
【0063】
一方、前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)200は、周期的にコンタクタ120の融着有無を確認してもよい。
【0064】
具体的に、前記コンタクタ120は、前記電流測定部110の出力端に接続された一方の端と、エネルギー貯蔵システム(ESS)の(+)出力端に接続された他方の端とを有する第1のリレー121であって、第1の電流経路11を形成する第1のリレー121と、前記電流測定部110の出力端に接続された一方の端と、エネルギー貯蔵システム(ESS)の(+)出力端に接続された他方の端とを有する第2のリレー122であって、第2の電流経路12を形成する第2のリレー122と、前記第1のリレー121の融着有無を感知し、感知結果を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)200に伝送する第1の感知部123と、前記第2のリレー122の融着有無を感知し、感知結果を前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)200に伝送する第2の感知部124と、を備えていてもよい。
【0065】
一方、図2において前記第1の感知部及び第2の感知部の入出力端の接続関係を明確に実現していない理由は、第1の感知部及び第2の感知部として用いられる構成要素に応じて第1のリレー及び第2のリレーとの接続関係が決定されるためである。
【0066】
例えば、前記第1の感知部及び第2の感知部がフォトカップラーから構成される場合には、前記第1の感知部及び第2の感知部はそれぞれ第1のリレー及び第2のリレーと並列に接続されてもよい。
【0067】
一方、前記第1の感知部123において第1のリレー121の融着有無を感知するときには、第1の電流経路11は遮られ、第2の電流経路12にのみ電流が流れ、前記第2の感知部124において第2のリレー122の融着有無を感知するときには、第2の電流経路12は遮断され、第1の電流経路11にのみ電流が流れてもよい。
【0068】
このように、第1のリレー及び第2のリレーを並列に接続して構成することにより、電流の流れを断つことなく順次に第1のリレー及び第2のリレーの融着有無を確認することができる。
【0069】
換言すれば、前記第1の感知部は、前記電流測定部の出力端に接続された一方の端と、エネルギー貯蔵システム(ESS)の(+)出力端に接続された他方の端とを有し、且つ前記第1のリレーと並列回路を構成して第1のリレーが開かれた場合、並列経路上の電流を測定する電流測定器であってもよい。
【0070】
例えば、第1の感知部123は、第1のフォトカップラーを備えていてもよい。具体的に、第1のフォトカップラーは、第1の発光部と第1の受光部とを併せ持ち、第1の発光部と第1の受光部とは電気的に絶縁され、光信号によって信号が引き渡され得る。動作原理について述べると、第1のフォトカップラーに電流が流れると、前記第1の発光部が発光し、この光を第1の受光部において受光する場合に電気的な信号を生成することができる。換言すれば、前記第1のフォトカップラーは、前記第1のリレーが開かれた場合、第1のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第1のリレーと並列に接続される。
【0071】
したがって、本発明の第1の感知部123は、第1のリレー121を開いた状態で、第1のリレーの融着有無を感知するため、第1のフォトカップラーに電流が流れて第1の発光部が発光することが正常である。
【0072】
一方、第1の感知部123の第1の受光部は、前記第1の発光部から光信号を受信して、前記受信した光信号を電気的な信号に切り換えて前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)200に伝送してもよい。一方、第1のリレー121に融着が生じた場合には、第2のリレー122の融着有無を感知しないことが好ましい。
【0073】
具体的に、第1のリレー121の融着が感知されたということは、第1のリレー121が正常的な機能を行い難いことを意味する。すなわち、本発明において第2のリレーの融着有無を検査するときには、第1のリレーのみを閉じた状態であり、第2のリレーは開いた状態であるが、第1のリレーにおいて融着が生じたため、第1のリレーが正常的な機能を行うことができない。したがって、第2のリレーの融着有無を確認するために第2の電流経路12は開き、非正常的な第1の電流経路11にのみ電流を流すことは好ましくない。
【0074】
したがって、第2のリレー122の融着有無を感知しないことが好ましい。
【0075】
一方、第1のリレー121において融着が生じなかった場合には、第2のリレー122の融着有無を確認してもよい。
【0076】
具体的に、前記第1のリレー121の融着有無を確認するとき、開いた第1のリレー121を閉じて第1の電流経路11を形成し、前記第2のリレー122は開いて第2の電流経路12は経ってもよい。
【0077】
一方、第2の感知部124において前記第2のリレー122の融着有無を確認する手順は、上述した前記第1の感知部123において第1のリレー121の融着有無を感知する手順と同様であってもよい。
【0078】
具体的に、前記第2の感知部は、前記電流測定部の出力端に接続された一方の端と、エネルギー貯蔵システム(ESS)の(+)出力端に接続された他方の端とを有し、且つ前記第1のリレーと並列回路を構成して第2のリレーが開かれた場合、並列経路上の電流を測定する電流測定器であってもよい。
【0079】
例えば、第2の感知部124は、第2のフォトカップラーを備えていてもよい。具体的に、第2のフォトカップラーは、第2の発光部と第2の受光部とを併せ持ち、発光部と受光部とが電気的に絶縁され、光信号によって信号が引き渡され得る。動作原理について述べると、第2のフォトカップラーに電流が流れると、前記第2の発光部が発光し、この光を第2の受光部において受光する場合に電気的な信号を生成することができる。換言すれば、前記第2のフォトカップラーは、前記第2のリレーが開かれた場合、第2のフォトカップラーに電流が流れて発光するように前記第2のリレーと並列に接続される。
【0080】
したがって、本発明の第2の感知部124は、第2のリレー122を開いた状態で、第2のリレーの融着有無を感知するため、第2のフォトカップラーに電流が流れて第2の発光部が発光することが正常である。
【0081】
一方、第2の感知部124の第2の受光部は、前記第2の発光部から光信号を受信すれば、受信した光信号を電気的な信号に切り換えて前記バッテリースーパーチェッカー(BSC)200に伝送してもよい。
【0082】
他方、前記第2の感知部124において、第2のリレー122に融着がないと確認される場合には、前記第2のリレーを閉じて第1及び第2の電流経路の両方に電流が流れるようにしてもよい。
【0083】
その一方で、本発明の技術的思想は、前記実施形態に基づいて具体的に記述されたが、前記実施形態はその説明のためのものであり、その制限のためのものではないということに留意すべきである。なお、本発明の技術分野における当業者であれば、本発明の技術思想の範囲内において種々の実施形態が実施可能であるということが理解できる筈である。
【符号の説明】
【0084】
10 エネルギー貯蔵システム(ESS)
11 第1の電流経路
12 第2の電流経路
100 エネルギー貯蔵システム(ESS)電源遮断部
110 電流測定部
120 コンタクタ
121 第1のリレー
122 第2のリレー
123 第1の感知部
124 第2の感知部
200 バッテリースーパーチェッカー(BSC)
図1
図2