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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-09
(45)【発行日】2022-05-17
(54)【発明の名称】ランダムアクセス方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20220510BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220510BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W72/04 132
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021500271
(86)(22)【出願日】2019-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2019094547
(87)【国際公開番号】W WO2020007316
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-01-18
(31)【優先権主張番号】201810739005.4
(32)【優先日】2018-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】▲甚▼ 麗
(72)【発明者】
【氏名】バートランド ピエール
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Further considerations on RACH related BWP issues[online],3GPP TSG RAN WG2 #101 R2-1801815,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1801815.zip>,2018年02月16日
【文献】Samsung,Random Access in RRC Connected: Bandwidth Part Aspects[online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1710091,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1710091.zip>,2017年09月29日
【文献】ITRI,Discussion on BWP linkage for CFRA[online],3GPP TSG RAN WG2 #102 R2-1808234,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_102/Docs/R2-1808234.zip>,2018年05月11日
【文献】CATT,Further issues with DL BWP switching for CFRA[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1809515,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1809515.zip>,2018年06月21日
【文献】Huawei, HiSilicon,Clarification on RA procedure for BFR on BWPs without CBRA occasions[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1810513,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1810513.zip>,2018年06月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に応用されるランダムアクセス方法であって、
非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWP(Band Width Part)と、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことを含み、
端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うことは、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを、設定することを含むランダムアクセス方法。
【請求項2】
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む、請求項1に記載のランダムアクセス方法。
【請求項3】
端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことは、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留すること、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定することを含む、請求項1又は2に記載のランダムアクセス方法。
【請求項4】
トランシーバと、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されているプロセッサで実行可能なプログラムを含む端末であって、
前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、
非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことが実現され
前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを、設定することが実現される、端末。
【請求項5】
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む、請求項に記載の端末。
【請求項6】
前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留すること、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定することが実現される、請求項又はに記載の端末。
【請求項7】
プログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該プログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~のいずれか一項に記載のランダムアクセス方法が実現される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項8】
非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行う処理モジュールを含み、
前記処理モジュールは、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定する、端末。
【請求項9】
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む、請求項に記載の端末。
【請求項10】
前記処理モジュールは、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留し、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定する、請求項又はに記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年7月6日に中国特許庁に提出された中国特許出願201810739005.4の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
本開示は、通信応用の技術分野に係り、特にランダムアクセス方法及び端末に係る。
【背景技術】
【0002】
次世代無線通信システム(5G又はNRシステム)のネットワーク側において、端末の伝送帯域幅よりもはるかに大きいネットワーク側帯域幅を複数のBWP(Band Width Part)に分割し、そのうちの1つ又は複数のBWPを端末に対して設定し、そのうちの一部のBWPを活性化して伝送を行う。終端からみると、シグナリングやデータの伝送は、活性化BWPでのみ行われる。ネットワーク側は、端末に対して複数のBWPを設定した後、物理層シグナリングDCI(Downlink Control Information)を用いて活性化BWPを変更するが、アップリンクの活性化BWPとダウンリンクの活性化BWPは、それぞれ変更できる。また、BWP非活性化タイマ(bwp-InactivityTimer)も導入し、bwp-InactivityTimerがタイムアウトすると、端末のダウンリンクの活性化BWPは、デフォルトのダウンリンクのBWPに変更するが、デフォルトのダウンリンクのBWP設定がなければ、初期BWPに変更する。
【0003】
BWPの導入後に、ランダムアクセスを行う場合、ランダムアクセス過程において端末と基地局によるBWP送受信の不整合が生じないように、端末と基地局は、どのアップリンクのBWPでランダムアクセスを開始し、どのダウンリンクのBWPでランダムアクセス応答を行うかを、予め決める必要がある。
【0004】
NRは、ランダムアクセス過程で同じBWP番号を採用する方式を導入し、即ち、端末がアップリンク伝送(Msg1、Msg3)を開始するアップリンクのBWPの番号と、端末がダウンリンク伝送(Msg2、Msg4)を受信するダウンリンクのBWPの番号とは同じである。現在端末が動作しているアップリンク、ダウンリンクのBWPの番号が一致していなければ、端末は、ランダムアクセスを開始する前に、ダウンリンクのBWPを、Msg1を開始したアップリンクのBWPの番号と同じ番号のダウンリンクのBWPに変更する。例えば、端末は、現在の活性化されたBWPがDL BWP1とUL BWP2であり、UL BWP2でランダムアクセスを開始しようとすると、まずダウンリンクのBWPをDL BWP2に変更する。
【0005】
非競合ランダムアクセスに対して、アップリンクとダウンリンクのBWP番号が必ず同じになるように限定するのであれば、非競合ランダムアクセスをトリガした時点で端末のアップリンクの活性化されたBWP番号とダウンリンクの活性化されたBWP番号とが異なると、端末は、必ずダウンリンクのBWP変更を行うことになる。2つの可能な結果が生じる。
1)非競合ランダムアクセスを行うためには、基地局は、非競合ランダムアクセスのアップリンクとダウンリンクのBWP番号を同一に設定しなければならない。このような方式は、PDCCHによってトリガされる非競合ランダムアクセスが現在の活性化BWPのみで行われるため、PDCCHによってトリガされる非競合ランダムアクセスを実現することができないのみならず、基地局による設定の柔軟性が損なわれ、アップリンクとダウンリンクのBWPの独立的な設定と活性化の基本原理に反する。
2)基地局が、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWP番号が異なるように(RRC設定又はPDCCH命令で)設定した場合、端末がダウンリンクのBWP変更を行うと、このような関係が崩れ、ランダムアクセスができなくなる。
【0006】
非競合ランダムアクセス過程のアップリンクとダウンリンクのBWPは、いずれも基地局によって設定されるが、何らかの理由で、端末のアップリンクとダウンリンクのBWPが変更された後、設定された非競合ランダムアクセスリソースに対応するアップリンクとダウンリンクのBWPに一致しなくなってしまう場合、現在のプロトコルでは、ランダムアクセスをどのように行うかは定かではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、非競合ランダムアクセス過程で、端末のアップリンクとダウンリンクのBWPが、設定された非競合ランダムアクセスリソースに対応するアップリンクとダウンリンクのBWPに一致しない場合に、現在のプロトコルでは、ランダムアクセスをどのように行うかは定かではないという問題を解決するために、ランダムアクセス方法及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するために、本開示の実施例は、端末に応用されるランダムアクセス方法を提供し、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWP(Band Width Part)と、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことを含む。
【0009】
ここで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む。
【0010】
ここで、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うことは、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを、設定することを含む。
【0011】
ここで、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことは、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留すること、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定することを含む。
【0012】
上記目的を実現するために、本開示の実施例は、トランシーバと、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されているプロセッサで実行可能なプログラムを含む端末を更に提供し、前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことが実現される。
【0013】
ここで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む。
【0014】
ここで、前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを、設定することが実現される。
【0015】
ここで、前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留すること、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定することが実現される。
【0016】
上記目的を実現するために、本開示の実施例は、プログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、該プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のランダムアクセス方法が実現される。
【0017】
上記目的を実現するために、本開示の実施例は、端末を提供し、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行う処理モジュールを含む。
【0018】
ここで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む。
【0019】
ここで、前記処理モジュールは、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定する。
【0020】
ここで、前記処理モジュールは、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留し、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定する。
【発明の効果】
【0021】
本開示の実施例の上記技術手段において、非競合ランダムアクセスを開始する際に、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しなければ、端末が、活性化BWPをリセットし、例えば、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して競合ランダムアクセスを行うようにしたり、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して非競合アクセスを行うようにしたりすることで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しない場合にランダムアクセスがどのように行われるかという問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】BWPの第1設定シナリオの概略図である。
図2】BWPの第2設定シナリオの概略図である。
図3】BWPの第3設定シナリオの概略図である。
図4】本開示の実施例に係るランダムアクセス方法のフロチャートである。
図5】本開示の実施例に係る端末の構造ブロック図である。
図6】本開示の実施例に係る端末のモジュール概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術手段を明確且つ完全に記載する。明らかに、記載する実施例は、本開示の実施例の一部であり、全てではない。本開示の実施例に基づき、当業者が創造性のある作業をしなくても為しえる全ての他の実施例は、本開示の保護範囲に属するものである。
【0024】
本開示の実施例に係るランダムアクセス方法を当業者によりよく理解するために、まず、従来技術におけるランダムアクセスを下記のように説明する。
【0025】
ランダムアクセスは、競合ランダムアクセスと非競合ランダムアクセスの2種類に分類される。それぞれの過程は、以下の通りである。
【0026】
競合ランダムアクセス過程は、主に4つのステップに分けられる。
Msg1:UEは、ランダムアクセスコードpreamble(ランダムアクセスプリアンブル)及びランダムアクセスリソースPRACH(Physical Random Access Channel)を選択し、選択したランダムアクセスコードpreambleを、選択したPRACHリソースで基地局に送信する。
Msg2:基地局は、ランダムアクセス要求Msg1を受信すると、アップリンクタイミングアドバンス量、Msg3に割り当てたアップリンクリソースUL grant、ネットワーク側で割り当てたセル無線ネットワーク一時識別C-RNTIを含むランダムアクセス応答をUEに送信する。Msg2スケジューリングメッセージを運ぶPDCCHは、RA-RNTIでスクランブルされ、preamble IDもMsg2に運ばれる。UEは、該Msg2がUEから送信されたMsg1に対応することを、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別RA-RNTI及びpreamble IDによって特定する。
Msg3:UEは、Msg2により割り当てられたUL grantでアップリンク伝送を送信し、異なるランダムアクセス理由では、Msg3のアップリンク伝送の内容が異なり、例えば、初期アクセスの場合にRRC接続確立要求がMsg3で伝送される。
Msg4:競合解決メッセージであって、UEは、ランダムアクセスが成功したか否かをMsg4により判断する。初期アクセスUEについて、競合解決が成功した後、一時的C-RNTIは、該セル内のUEの唯一UE識別C-RNTIに自動的に変換される。
【0027】
非競合ランダムアクセス過程は、主に以下の3つのステップに分けられる。非競合ランダムアクセスは、PDCCH命令によってトリガされるランダムアクセス、ハンドオーバ及びビーム障害回復の3つのシナリオに使用される。
【0028】
Msg0:基地局は、非競合ランダムアクセスのための専用preamble及びランダムアクセスに使用されるPRACHリソースをUEに割り当てる。
Msg1:UEは、Msg0の指示に従って、指定された専用preambleを指定されたPRACHリソースで基地局に送信する。基地局は、Msg1を受信した後に、Msg1に基づいてアップリンクタイミングアドバンス量TAを算出する。
Msg2:基地局は、ランダムアクセス応答をUEに送信する。ほとんどのランダムアクセスシナリオでは、ランダムアクセス応答のフォーマットは、競合ランダムアクセスと同じであり、端末は、ランダムアクセス応答MAC RARのRAPIDがMsg1で送信されるpreambleコードと同じになることで競合解決を完了する。NRでは、ビーム障害回復(beam failure recovery)という新しい非競合ランダムアクセスシナリオも導入されている。このシナリオでは、Msg2がC-RNTIを運ぶPDCCHであり、該C-RNTIが端末のC-RNTIと一致すれば、端末がランダムアクセスが成功したと判断し、ビーム障害回復が成功する。ビーム障害回復に使用されるランダムアクセスリソースとランダムアクセス応答を受信する制御リソースセットCORESETは、いずれもRRCシグナリングによって事前に割り当てたものであり、それぞれが在圏するアップリンクとダウンリンクのBWPを含む。
【0029】
また、BWPに関しては、次のように説明する。従来技術のLTE(登録商標)システムでは、ネットワーク側から見ると、セル帯域幅が端末受信帯域幅20MHz以下であるため、ネットワーク側において、常にセルのアップリンクとダウンリンクの合計帯域幅を端末に対して設定し、端末は、セル帯域幅全体で動作可能である。NRシステムでは、ネットワーク側の帯域幅は、400MHzともなってもよく、端末の受信能力よりもはるかに大きい。そこで、BWPの概念を導入し、即ち、ネットワーク側の大きな帯域を複数のBWPに分割し、端末に対して1又は複数のBWPを設定し、設定した一部のBWPを活性化して端末に対してアップリンクとダウンリンクの伝送を行う。活性化されたダウンリンクのBWPは、active DL BWPと称し、活性化されたアップリンクのBWPは、active UL BWPと称する。R15バージョンでは、端末にとって、ある時点で1つのDL BWPと1つのUL BWPしか活性化できず、活性化されていないBWPでは、アップリンクとダウンリンクのシグナリングやデータの伝送ができない。ここで、図1図2及び図3は、BWPの典型的なシナリオ設定概略図である。
【0030】
BWPについて、3GPP(登録商標)では、いくつかの基本概念も定義している。
初期BWP(initial BWP):初期アクセスの端末は、接続確立過程を完成するには、初期BWP(initial BWP)しか使用できない。初期BWPには、基本的なセル同報シグナリング及びランダムアクセスリソースなどが含まれる。
デフォルトBWP(default BWP):ネットワーク側基地局gNBは、接続状態端末に対して1つのデフォルトBWPを設定し、端末は、セル接続の維持、セル測定、ランダムアクセス開始などの基本動作をデフォルトBWPで行う。
設定BWP(configured BWP):ネットワーク側は、単一の接続状態の端末に対して設定されたBWPであり、各BWPは、PUCCH設定、SPS設定など異なる設定内容を持つ。DL BWPとUL BWPは、別々に設定してもよい。
活性化BWP(active BWP):ネットワーク側から設定されたBWPのうち、端末は、活性化BWPのみを使用してアップリンクとダウンリンクの伝送を行うことができる。活性化BWPは、active DL BWP及びactive UL BWPに分けられる。
【0031】
ネットワーク側は、端末に対して複数のBWPを設定した後、物理層シグナリングDCIを用いて活性化BWPを変更するが、アップリンクの活性化BWPとダウンリンクの活性化BWPは、それぞれ変更できる。また、BWP非活性化タイマbwp-InactivityTimerも導入し、bwp-InactivityTimerがタイムアウトすると、端末のダウンリンクの活性化BWPは、デフォルトのダウンリンクのBWPに変更するが、デフォルトのダウンリンクのBWP設定がなければ、初期BWPに変更する。
【0032】
図4は、本開示の実施例に係るランダムアクセス方法のフロチャートである。図4に示すように、本開示の実施例に係るランダムアクセス方法は、端末に応用される方法であって、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWP(Band Width Part)と、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うステップ401を含む。
【0033】
ここで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含む。ここで、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを含む。BWP変更シグナリングは、アップリンクのBWPの変更、又は、ダウンリンクのBWPの変更、又は、アップリンクのBWPとダウンリンクのBWPの変更を指示するために使用される。BWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPは、可能な変更結果であるアップリンクのBWP、又は可能な変更結果であるダウンリンクのBWP、又は可能な変更結果であるアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを含む。
【0034】
上記基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含む。
【0035】
なお、本開示の実施例において、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPを含む。ここで、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPは、上記基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPであってもよいし、非競合ランダムアクセスのための他のアップリンクのBWPであってもよい。基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPは、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPであってもよいし、非競合ランダムアクセスのための他のダウンリンクのBWPであってもよい。本開示の実施例において、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む。
【0036】
具体的には、現在のアップリンクのBWPは、現在の基地局によるBWP変更命令で指示されるアップリンクのBWPであり、現在のダウンリンクのBWPは、現在の基地局によるBWP変更命令で指示されるダウンリンクのBWPである。又は、現在のアップリンクのBWPは、現在活性化され、且つBWP変更命令を受信していないアップリンクのBWPであり、現在のダウンリンクのBWPは、現在活性化され、且つBWP変更命令を受信していないダウンリンクのBWPである。又は、現在のアップリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクのBWPであり、現在のダウンリンクのBWPは、BWP非活性化タイマのタイムアウトにより、変更された後のダウンリンクのBWPである。又は、現在のアップリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクのBWPであり、現在のダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたダウンリンクのBWPである。
【0037】
本開示の実施例に係るランダムアクセス方法において、非競合ランダムアクセスを開始する際に、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しなければ、端末が、活性化BWPをリセットし、例えば、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して競合ランダムアクセスを行うようにしたり、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して非競合アクセスを行うようにしたりすることで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しない場合にランダムアクセスがどのように行われるかという問題を解決する。
【0038】
第1の選択的な実現形態として、上記ステップ401において、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うことは、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを、設定することを含む。
【0039】
ここで、上記活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なるとは、活性化アップリンクのBWPの番号が、活性化ダウンリンクのBWPのBWP番号と異なることをいう。
【0040】
この第1の実現形態では、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定することは、具体的に、現在の活性化されたアップリンクのBWPに競合ランダムアクセスリソース設定があれば、ダウンリンクのBWPを、現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPに変更し、アップリンクのBWPがUL BWP1であれば、ダウンリンクのBWPをDL BWP1に変更するが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに競合ランダムアクセスリソース設定がなければ、アップリンクのBWPを初期アップリンクのBWP(UL BWP0)に変更するとともに、ダウンリンクのBWPを初期ダウンリンクのBWP(DL BWP0)に変更し、初期のアップリンクとダウンリンクのBWPで競合ランダムアクセスを行うことを含む。
【0041】
以下、下記の実施例に関連して上記第1の実現形態を例示的に説明する。なお、実施例1、実施例2及び実施例3は、ビーム障害回復に係り、実施例4及び実施例5は、PDCCH命令によってトリガされる非競合ランダムアクセスに係る。
【0042】
実施例1
端末は、ビーム障害を検出すると、基地局から送信されたダウンリンクのBWP又はアップリンクのBWPを変更する無線リソース制御RRCシグナリング又はPDCCH命令を受信し、競合ランダムアクセスに戻る。
【0043】
端末側:
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。このとき、基地局から送信されたダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を受信する。
ステップ2において、端末は、基地局側命令に基づいてBWPを変更する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに基づいて競合ランダムアクセスを開始し、具体的には、現在の活性化されたアップリンクのBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがあれば、ダウンリンクのBWPを、現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じ番号を持つダウンリンクのBWP(DL BWP1)に変更して、DL BWP1とUL BWP1で競合ランダムアクセスを行い、現在の活性化されたBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがなければ、アップリンクのBWPを初期アップリンクのBWP(UL BWP0)に変更するとともに、ダウンリンクのBWPを初期ダウンリンクのBWP(DL BWP0)に変更して、アップリンクとダウンリンクの初期BWPで競合ランダムアクセスを行う。
【0044】
基地局側:
ステップ1において、基地局は、ダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を端末に送信する。
ステップ2において、基地局は、該端末のアップリンクとダウンリンクのBWPを、指示されたアップリンクとダウンリンクのBWPに変更する。
ステップ3において、基地局は、UL BWPxで送信されたランダムアクセス要求を受信し、同じBWP番号のDL BWPxでランダムアクセス応答を送信し、UL BWPxとDL BWPxで後続のランダムアクセス過程を完了し(基地局から見れば、競合ランダムアクセスが完了する前に、どの端末であるかを正確に認識することはできない)、ここで、xは、BWP番号を示す。
【0045】
実施例2
端末がビーム障害を検出したとき、bwp-InactivityTimerがタイムアウトし、競合ランダムアクセスに戻る。
【0046】
端末側:
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。この時点でbwp-InactivityTimerは、タイムアウトする。
ステップ2において、端末は、ダウンリンクDL BWPをデフォルトDL BWPに変更し、デフォルトDL BWPが設定されていなければ、初期DL BWPに変更する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに基づいて競合ランダムアクセスを開始し、具体的には、現在の活性化されたアップリンクのBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがあれば、ダウンリンクのBWPを、現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じ番号を持つダウンリンクのBWP(DL BWP1)に変更して、DL BWP1とUL BWP1で競合ランダムアクセスを行い、現在の活性化されたBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがなければ、アップリンクのBWPを初期アップリンクのBWP(UL BWP0)に変更するとともに、ダウンリンクのBWPを初期ダウンリンクのBWP(DL BWP0)に変更して、アップリンクとダウンリンクの初期BWPで競合ランダムアクセスを行う。
【0047】
基地局側:
端末側のステップ1、2は、いずれも端末の自発的な挙動であり、基地局は、それらを察知できない。基地局は、競合ランダムアクセス過程しか実行することができない。即ち、基地局は、UL BWPxで送信されたランダムアクセス要求を受信し、同じBWP番号のDL BWPxでランダムアクセス応答を送信し、UL BWPxとDL BWPxで後続のランダムアクセス過程を完了する。
【0048】
実施例3
端末がビーム障害を検出したとき、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から端末に対して設定した非競合ランダムアクセスのアップリンクとダウンリンクのBWPペアと一致せず、競合ランダムアクセスに戻る。
【0049】
ここで、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から端末に対して設定した非競合ランダムアクセスのアップリンクとダウンリンクのBWPペアと一致しないことは、現在の活性化されたDL BWPには、ビーム障害回復BFR応答を傍受するCORESETが設定されるが、活性化UL BWPが、それにマッチするBFR用の非競合ランダムアクセスリソースを含むUL BWPでない場合、又は、現在の活性化されたUL BWPには、BFR用の非競合ランダムアクセスリソースを有するが、活性化DL BWPが、それにマッチするBFR応答用のCORESET設定を含むDL BWPでない場合を含む。
【0050】
端末側:
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。
ステップ2において、端末は、現在の活性化されたDL BWPとUL BWPが、基地局からBFRのために設定した非競合ランダムアクセスリソースのアップリンクとダウンリンクのBWPペアに一致しないことを特定する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに基づいて競合ランダムアクセスを開始し、具体的には、現在の活性化されたアップリンクのBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがあれば、ダウンリンクのBWPを、現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じ番号を持つダウンリンクのBWP(DL BWP1)に変更して、DL BWP1とUL BWP1で競合ランダムアクセスを行い、現在の活性化されたBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがなければ、アップリンクのBWPを初期アップリンクのBWP(UL BWP0)に変更するとともに、ダウンリンクのBWPを初期ダウンリンクのBWP(DL BWP0)に変更して、アップリンクとダウンリンクの初期BWPで競合ランダムアクセスを行う。
【0051】
基地局側:
端末側のステップ1、2は、いずれも端末の自発的な挙動であり、基地局は、それらを察知できない。基地局は、競合ランダムアクセス過程しか実行することができない。即ち、基地局は、UL BWPxで送信されたランダムアクセス要求を受信し、同じBWP番号のDL BWPxでランダムアクセス応答を送信し、UL BWPxとDL BWPxで後続のランダムアクセス過程を完了する。
【0052】
実施例4
PDCCH命令で非競合ランダムアクセスをトリガする場合、端末は、基地局から送信されたダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRCシグナリング又はPDCCH命令を受信し、競合ランダムアクセスに戻る。
【0053】
端末側:
ステップ1において、端末は、PDCCH命令を受信し、非競合ランダムアクセスを開始しようと決定する。このとき、基地局から送信されたダウンリンクのBWP又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を受信する。
ステップ2において、端末は、基地局側命令に基づいてBWPを変更する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに基づいて競合ランダムアクセスを開始し、具体的には、現在の活性化されたアップリンクのBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがあれば、ダウンリンクのBWPを、現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じ番号を持つダウンBWP(DL BWP1)に変更して、DL BWP1とUL BWP1で競合ランダムアクセスを行い、現在の活性化されたBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがなければ、アップリンクのBWPを初期アップリンクのBWP(UL BWP0)に変更するとともに、ダウンリンクのBWPを初期ダウンリンクのBWP(DL BWP0)に変更して、アップリンクとダウンリンクの初期BWPで競合ランダムアクセスを行う。
【0054】
基地局側:
ステップ1において、基地局は、ダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を端末に送信する。
ステップ2において、基地局は、該端末のアップリンクとダウンリンクのBWPを、指示されたアップリンクとダウンリンクのBWPに変更する。
ステップ3において、基地局は、UL BWPxで送信されたランダムアクセス要求を受信し、同じBWP番号のDL BWPxでランダムアクセス応答を送信し、UL BWPxとDL BWPx上で後続のランダムアクセス過程を完了する。
【0055】
実施例5
PDCCH命令で非競合ランダムアクセスをトリガし、bwp-InactivityTimerがタイムアウトし、競合ランダムアクセスに戻る。
【0056】
端末側:
ステップ1において、端末は、PDCCH命令を受信し、非競合ランダムアクセスを開始しようと決定する。この時点でbwp-Inactivity Timerがタイムアウトする。
ステップ2において、端末は、DL BWPをデフォルトDL BWPに変更し、デフォルトDL BWPが設定されていなければ、初期DL BWPに変更する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに基づいて競合ランダムアクセスを開始し、具体的には、現在の活性化されたアップリンクのBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがあれば、ダウンリンクのBWPを、現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じ番号を持つダウンリンクのBWP(DL BWP1)に変更して、DL BWP1とUL BWP1で競合ランダムアクセスを行い、現在の活性化されたBWP(UL BWP1)に競合ランダムアクセスリソースがなければ、アップリンクのBWPを初期アップリンクのBWP(UL BWP0)に変更するとともに、ダウンリンクのBWPを初期ダウンリンクのBWP(DL BWP0)に変更して、アップリンクとダウンリンクの初期BWPで競合ランダムアクセスを行う。
【0057】
基地局側:
端末側のステップ1、2は、いずれも端末の自発的な挙動であり、基地局は、察知できない。基地局は、競合ランダムアクセス過程しか実行することができない。即ち、基地局は、UL BWPxで送信されたランダムアクセス要求を受信し、同じBWP番号のDL BWPxでランダムアクセス応答を送信し、UL BWPxとDL BWPxで後続のランダムアクセス過程を完了する。
【0058】
第2の選択的な実現形態として、上記ステップ401において、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うことは、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留すること、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留すること、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定すること、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定することを含む。
【0059】
以下、具体的な実施例に関連して上記第2の選択的な実現形態を説明する。ここで、実施例6、実施例7及び実施例8は、ビーム障害回復に係り、実施例9及び実施例10は、PDCCH命令でトリガされる非競合ランダムアクセスに係る。
【0060】
実施例6
端末は、ビーム障害を検出すると、基地局から送信されたダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRCシグナリング又はPDCCH命令を受信し、非競合ランダムアクセスを開始する。
【0061】
端末側:
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。このとき、基地局から送信されたダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を受信する。
ステップ2において、端末は、基地局側のBWP変更命令を無視する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを開始し、ビーム障害回復を行う。
【0062】
基地局側:
ステップ1において、基地局は、ダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を端末に送信する。
ステップ2において、基地局は、該端末のアップリンクとダウンリンクのBWPを、指示されたアップリンクとダウンリンクのBWPに変更する。
ステップ3において、基地局は、端末により元の活性化UL BWPのビーム障害回復に設定された専用ランダムアクセスリソースで開始したランダムアクセス要求Msg1を受信し、端末のBWP変更を行っていないことを特定し、その元の活性化UL BWPに対応するDL BWPでビーム障害回復応答を送信する。
【0063】
実施例7
端末がビーム障害を検出したとき、bwp-InactivityTimerがタイムアウトし、非競合ランダムアクセスを開始する。
【0064】
端末側:
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。この時点でbwp-InactivityTimerは、タイムアウトする。
ステップ2において、端末は、DL BWPをデフォルトDL BWPに変更し、デフォルトDL BWPが設定されていなければ、初期DL BWPに変更する。
ステップ3において、端末は、DL BWPを、現在の活性化されたUL BWPにマッチした、非競合ランダムアクセスのビーム障害回復が可能なDL BWPに変更し、非競合ランダムアクセスを開始してビーム障害回復を行う。
又は、
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。この時点でbwp-InactivityTimerは、タイムアウトする。
ステップ2において、端末は、bwp-InactivityTimerタイムアウト情報を無視し、DL BWPを変更しない。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたDL BWP及びUL BWPで非競合ランダムアクセスを開始してビーム障害回復を行う。
【0065】
基地局側:
端末側のステップ1、2は、いずれも端末の自発的な挙動であり、基地局は、それらを察知できない。基地局は、非競合ランダムアクセス過程しか実行することができない。即ち、基地局は、端末によりUL BWPのビーム障害回復に設定された専用ランダムアクセスリソースで開始したランダムアクセス要求Msg1を受信し、その活性化UL BWPに対応するDL BWPでビーム障害回復応答を送信する。
【0066】
実施例8
端末がビーム障害を検出した場合、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から端末に対し設定した非競合ランダムアクセスのアップリンクとダウンリンクのBWPペアと一致せず、依然として非競合ランダムアクセスを開始する。
【0067】
現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から端末に対して設定した非競合ランダムアクセスのアップリンクとダウンリンクのBWPペアと一致しないことは、現在の活性化されたDL BWPには、BFR応答を傍受するCORESETが設定されるが、活性化UL BWPが、それにマッチするBFR用の非競合ランダムアクセスリソースを含むUL BWPでない場合、又は、現在の活性化されたUL BWPには、BFR用の非競合ランダムアクセスリソースを有するが、活性化DL BWPが、それにマッチするBFR応答用のCORESET設定を含むDL BWPでない場合を含む。
【0068】
端末側:
処理方式1として、端末は、DL BWPを変更し、活性化UL BWPとペアになってビーム障害回復のための非競合ランダムアクセスを開始する。
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。
ステップ2において、端末は、現在の活性化されたDL BWPとUL BWPが、BFRのために基地局によって設定された非競合ランダムアクセスリソースのアップリンクとダウンリンクのBWPペアに一致しないことを特定する。
ステップ3において、端末は、活性化UL BWPにマッチする、BFRのための非競合ランダムアクセスを開始できるDL BWPにDL BWPを変更し、その後、ビーム障害回復のための非競合ランダムアクセスを開始する。
又は、
処理方式2として、端末は、UL BWPを変更し、活性化DL BWPとペアになってビーム障害回復のための非競合ランダムアクセスを開始する。
ステップ1において、端末は、ビーム障害を検出し、ビーム障害回復を開始しようと決定する。
ステップ2において、端末は、現在の活性化されたDL BWPとUL BWPが、BFRのために基地局によって設定された非競合ランダムアクセスリソースのアップリンクとダウンリンクのBWPペアに一致しないことを特定する。
ステップ3において、端末は、活性化UL BWPにマッチする、BFR用の非競合ランダムアクセスを開始できるDL BWPにDL BWPを変更し、その後、ビーム障害回復のための非競合ランダムアクセスを開始する。
【0069】
基地局側:
端末側のステップ1、2は、いずれも端末の自発的な挙動であり、基地局は、それらを察知できない。基地局は、非競合ランダムアクセス過程しか実行することができない。即ち、基地局は、端末によりUL BWPのビーム障害回復に設定された専用ランダムアクセスリソースで開始したランダムアクセス要求Msg1を受信し、その活性化UL BWPに対応するDL BWPでビーム障害回復応答を送信する。
【0070】
実施例9
PDCCH命令により非競合ランダムアクセスをトリガする場合、端末は、基地局から送信されたダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRCシグナリング又はPDCCH命令を受信し、非競合ランダムアクセスを開始する。
【0071】
端末側:
ステップ1において、端末は、PDCCH命令を受信し、非競合ランダムアクセスを開始しようと決定する。このとき、基地局から送信されたダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を受信する。
ステップ2において、端末は、基地局側のBWP変更命令を無視する。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWPで、PDCCH命令の指示に従って非競合ランダムアクセスを開始する。
【0072】
基地局側:
ステップ1において、基地局は、ダウンリンク又はアップリンクのBWPを変更するRRC命令又はPDCCH命令を端末に送信する。
ステップ2において、基地局は、該端末のアップリンクとダウンリンクのBWPを、指示されたアップリンクとダウンリンクのBWPに変更する。
ステップ3において、基地局は、端末により元の活性化UL BWPで開始したPDCCH命令で指示される専用ランダムアクセスリソースのランダムアクセス要求Msg1を受信し、端末がBWP変更を行っていないことを特定し、その元の活性化UL BWPに対応するDL BWP上でランダムアクセス応答を送信する。
【0073】
実施例10:
PDCCH命令により非競合ランダムアクセスをトリガし、bwp-InactivityTimerがタイムアウトし、端末は、非競合ランダムアクセスを開始する。
【0074】
端末側:
ステップ1において、端末は、PDCCH命令を受信し、非競合ランダムアクセスを開始しようと決定する。この時点でbwp-InactivityTimerは、タイムアウトする。
ステップ2において、端末は、bwp-Inactivity Timerタイムアウト情報を無視し、DL BWPを変更しない。
ステップ3において、端末は、現在の活性化されたDL BWP及びUL BWPで非競合ランダムアクセスを開始する。
【0075】
基地局側:
端末側のステップ1、2は、いずれも端末の自発的な挙動であり、基地局は、それらを察知できない。基地局は、非競合ランダムアクセス過程しか実行することができない。即ち、基地局は、端末によりUL BWPで開始したPDCCH命令で指示される専用ランダムアクセスリソースのランダムアクセス要求Msg1を受信し、元の活性化DL BWPでランダムアクセス応答を送信する。
【0076】
本開示の実施例に係るランダムアクセス方法において、非競合ランダムアクセスを開始する際に、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しなければ、端末が、活性化BWPをリセットし、例えば、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して競合ランダムアクセスを行うようにしたり、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して非競合アクセスを行うようにしたりすることで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しない場合にランダムアクセスがどのように行われるかという問題を解決する。
【0077】
図5に示すように、本開示の実施例は、トランシーバと、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されているプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含む端末を更に提供し、前記プロセッサが前記プログラムを実行すると、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うステップが実現される。
【0078】
ここで、図5において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ500をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ520をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバ510は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットを提供する。ユーザ端末によっては、ユーザインタフェース530は、必要な機器に内部接続や外部接続できるインタフェースであってもよい。接続する機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限られない。
【0079】
プロセッサ500は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ520は、プロセッサ500による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0080】
選択的に、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む。
【0081】
選択的に、プロセッサ500は、メモリ520からプログラムを読み取ることによって、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップ、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップ、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップを実行する。
【0082】
選択的に、プロセッサ500は、メモリ520からプログラムを読み取ることによって、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留するステップ、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップ、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留するステップ、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップ、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップ、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定するステップを実行する。
【0083】
本開示の一部実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、該プログラムがプロセッサによって実行されると、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行うステップが実現される。
【0084】
該プログラムがプロセッサによって実行されると、上記ランダムアクセス方法の実施例におけるすべての実現形態を実現することができるので、重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。
【0085】
図6に示すように、本開示の実施例は、端末600を提供し、非競合ランダムアクセスの開始に際し、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しなければ、端末が、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで競合ランダムアクセスを行うか、又は、端末が、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、活性化BWPで非競合ランダムアクセスを行う処理モジュール601を含む。
【0086】
本開示の実施例に係る端末において、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPは、現在の活性化されたアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP変更シグナリングによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWP、又はBWP非活性化タイマのタイムアウトによる可能な変更結果であるアップリンクとダウンリンクのBWPを含み、
基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのBWPは、基地局から設定された非競合ランダムアクセスリソースを含むアップリンクのBWPと、基地局から設定されたランダムアクセス応答を傍受するための制御リソース集合CORESETを含むダウンリンクのBWPとを含み、
現在のアップリンクとダウンリンクのBWPと、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPとは一致しないことは、
現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと同じであり、現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと異なること、又は
現在のダウンリンクのBWPが基地局から設定されたダウンリンクのBWPと同じであり、現在のアップリンクのBWPが基地局から設定されたアップリンクのBWPと異なることを含む。
【0087】
本開示の実施例に係る端末において、前記処理モジュール600は、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信し、前記BWP変更命令に基づいてBWPを変更し、変更後の活性化BWPを特定し、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、活性化アップリンクとダウンリンクのBWPのBWP番号が異なれば、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び現在の活性化されたアップリンクのBWPと同じBWP番号を持つダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定する。
【0088】
本開示の実施例に係る端末において、前記処理モジュール601は、更に、
基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、前記BWP変更命令を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPとを保留し、
又は、基地局から送信されたダウンリンクのBWPを変更する又はアップリンクのBWPを変更するBWP変更命令を受信した後、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWPを基地局から指示されるBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、BWP非活性化タイマのタイムアウト情報を無視し、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPを保留し、
又は、BWP非活性化タイマがタイムアウトした場合、現在の活性化されたアップリンクのBWPと現在の活性化されたダウンリンクのBWPで非競合ランダムアクセスを行うことができれば、ダウンリンクのBWPをデフォルトのダウンリンクのBWP又は初期ダウンリンクのBWPに変更した後、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたアップリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたダウンリンクのBWPが、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのダウンリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたアップリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたアップリンクのBWPに対応するダウンリンクのBWPとして、活性化BWPを設定し、
又は、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに非競合ランダムアクセスリソースが設定され、且つ現在の活性化されたアップリンクのBWPが、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応する、非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPでない場合、現在の活性化されたダウンリンクのBWP及び基地局による非競合ランダムアクセスリソース設定のうち、現在の活性化されたダウンリンクのBWPに対応するアップリンクのBWPとして、活性化BWPを設定する。
【0089】
本開示の実施例に係る端末は、非競合ランダムアクセスを開始する際に、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しなければ、活性化BWPをリセットし、例えば、同じ番号を持つアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して競合ランダムアクセスを行うようにしたり、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクのBWPとダウンリンクのBWPを活性化BWPに設定して非競合アクセスを行うようにしたりすることで、現在のアップリンクとダウンリンクのBWPが、基地局から設定された非競合ランダムアクセスのためのアップリンクとダウンリンクのBWPと一致しない場合にランダムアクセスがどのように行われるかという問題を解決する。
【0090】
本開示の各実施例において、上記各プロセスの番号の大きさは、実行順の前後を意味するのではなく、各プロセスの実行順は、その機能及び内在的な論理によって確定されるものであり、本開示の実施例の実施プロセスに対しいっさい限定を設定しないと理解すべきである。
【0091】
以上記載されたのは、本開示の選択可能な実施形態である。当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6