(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】作業機械のびびり防止構造
(51)【国際特許分類】
B23B 29/02 20060101AFI20220511BHJP
B23Q 11/00 20060101ALI20220511BHJP
B23B 27/00 20060101ALI20220511BHJP
F16F 15/129 20060101ALI20220511BHJP
F16F 7/06 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
B23B29/02 A
B23Q11/00 A
B23B27/00 C
F16F15/129 A
F16F7/06
(21)【出願番号】P 2016257900
(22)【出願日】2016-12-14
【審査請求日】2019-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000102865
【氏名又は名称】エヌティーエンジニアリング株式会社
(72)【発明者】
【氏名】駒井 保宏
(72)【発明者】
【氏名】中川 正樹
【審査官】村上 哲
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-091211(JP,A)
【文献】特開2001-124106(JP,A)
【文献】特開2012-057752(JP,A)
【文献】特開昭61-076251(JP,A)
【文献】特開2000-291742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 29/02
B23Q 11/00
B23B 27/00
F16F 15/129
F16F 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転される回転体に装着された加工工具を介してワークに加工処理を施す際に、びびりが発生することを防止するための作業機械のびびり防止構造であって、
前記回転体と一体に回転されるハウジング部材と、
前記ハウジング部材内に形成される環状ダンパー室と、
前記環状ダンパー室内に周回移動可能に収容されているとともに、前記ワークの加工時に前記びびりの要因となる振動エネルギーを、滑り摩擦によって吸収する分割型のリング状フリクションダンパー部と、
を備えており、
前記リング状フリクションダンパー部は、リング体を周方向に分割して構成されており、前記加工工具の切削方向に振動が発生した際、慣性力により前記振動と反対方向に移動する複数個のリング体構成片と、
各リング体構成片に埋設されており、前記ハウジング部材の内壁との間で前記滑り摩擦を発生させるためのマグネットと、
を有し、
各リング体構成片の内周円弧状壁面と外周円弧状壁面との間隔は、前記環状ダンパー室を構成する内周壁面と外周壁面との間隔よりも小さな値に設定され、且つ遠心力により各リング体構成片の前記外周円弧状壁面が前記環状ダンパー室の前記外周壁面に個別に当接する際、複数個の前記リング体構成片
の全体として
の重心が、前記回転体の回転軸と同心上に配置され
、複数個の前記リング体構成片にインバランス状態が発生することを阻止可能にするように、前記外周壁面は、前記回転軸と同心上に配置されていることを特徴とする作業機械のびびり防止構造。
【請求項2】
請求項1記載のびびり防止構造において、前記回転体は、前記加工工具が取り付けられるツールホルダ、又は、前記ツールホルダが固定される主軸であることを特徴とする作業機械のびびり防止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転される回転体に装着された加工工具を介してワークに加工処理を施す際に、びびりが発生することを防止するための作業機械のびびり防止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、加工工具を介してワークに加工処理を施すために、各種の工作機械が使用されている。工作機は、通常、前記工作機の動作に連動して作業する機能及び機構を備えた作業機械に組み込まれている。
【0003】
例えば、ボーリング加工は、ボーリングバー(刃先)が設けられたボーリングツールを工作機械の回転主軸(スピンドル)に取り付け、前記ボーリングツールを高速で回転させながら下穴に沿って順次繰り出すことにより、その刃先加工径で所定の位置に高精度な孔部を加工するものである。
【0004】
通常、ボーリングバーは、いわゆる片持ち方式であり、例えば、コネクティングロッド等のワークの穴加工に使用されるため、比較的長尺で且つ細径に設定されている。加工されるワークをクランプする治具や加工穴の形状の干渉等が懸念されるからである。このため、切削抵抗によってボーリングバーに撓みが発生し易く、びびり(所謂、再生びびりを含む)となって加工に表れてしまう。
【0005】
そこで、例えば、特許文献1に開示されている作業機械のびびり防止構造が知られている。このびびり防止構造は、回転体の外周に固定され、該回転体と一体に回転されるハウジング部材と、前記ハウジング部材内に形成される環状ダンパー室と、前記環状ダンパー室内に周回移動可能に収容されるとともに、ワークの加工時にびびりの要因となる振動エネルギーを、滑り摩擦によって吸収するリング状フリクションダンパー部と、を備えている。
【0006】
このため、加工工具によるワークの加工時に、切削方向の振動を含む種々の振動を、フリクションダンパー部の滑り摩擦によって確実に吸収することができ、簡単な構成で、びびりの発生を可及的に抑制することが可能になる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、この種のびびり防止構造に関連してなされたものであり、特に回転体が高速回転する際に、前記回転体のバランスを高精度に維持することが可能な作業機械のびびり防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、回転される回転体に装着された加工工具を介してワークに加工処理を施す際に、びびりが発生することを防止するための作業機械のびびり防止構造に関するものである。
【0010】
このびびり防止構造では、回転体と一体に回転されるハウジング部材と、前記ハウジング部材内に形成される環状ダンパー室と、前記環状ダンパー室内に周回移動可能に収容されているとともに、ワークの加工時にびびりの要因となる振動エネルギーを、滑り摩擦によって吸収する分割型のリング状フリクションダンパー部と、を備えている。
【0011】
リング状フリクションダンパー部は、リング体を周方向に分割して構成されており、加工工具の切削方向に振動が発生した際、慣性力により前記振動と反対方向に個別に移動する複数個のリング体構成片と、各リング体構成片に埋設されており、ハウジング部材の内壁との間で滑り摩擦を発生させるためのマグネットと、を有している。そして、各リング体構成片の内周円弧状壁面と外周円弧状壁面との間隔は、環状ダンパー室を構成する内周壁面と外周壁面との間隔よりも小さな値に設定され、且つ遠心力により各リング体構成片の前記外周円弧状壁面が前記環状ダンパー室の前記外周壁面に当接する際、複数個の前記リング体構成片の全体としての重心が、前記回転体の回転軸と同心上に配置され、複数個の前記リング体構成片にインバランス状態が発生することを阻止可能にするように、前記外周壁面は、前記回転軸と同心上に配置されている。
【0012】
また、このびびり防止構造では、回転体は、加工工具が取り付けられるツールホルダ、又は、前記ツールホルダが固定される主軸であることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る作業機械のびびり防止構造では、加工工具によるワークの加工時に、切削方向の振動を含む種々の振動を、リング状フリクションダンパー部を構成する各リング体構成片の滑り摩擦によって確実に吸収することができ、簡単な構成で、びびりの発生を可及的に抑制することが可能になる。
【0014】
しかも、遠心力により各リング体構成片がラジアル方向に付勢(押圧)されると、前記リング体構成片の外周円弧状壁面は、環状ダンパー室の外周壁面に当接して支持される。その際、環状ダンパー室の外周壁面は、回転体の回転軸と同心上に配置されている。このため、複数のリング体構成片は、全体として回転体の回転軸と同心位置に配置されることになり、リング状フリクションダンパー部にインバランス状態が発生することを確実に阻止することができる。従って、特に、回転体が高速回転する際にも、あるいは、リング状フリクションダンパー部の質量が大きくなる際にも、インバランス状態を回避することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】 本発明の第1の実施形態に係る作業機械のびびり防止構造が組み込まれる工作機械の要部説明図である。
【
図3】 前記びびり防止構造の、
図2中、III-III線断面図である。
【
図4】 振動エネルギーと消散エネルギーとの関係図である。
【
図5】 本発明の第2の実施形態に係る作業機械のびびり防止構造が組み込まれる工作機械の要部説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る作業機械のびびり防止構造10は、工作機械12に組み込まれる。工作機械12は、機械主軸頭14内にベアリング16を介して回転可能に設けられるスピンドル(主軸)18と、前記スピンドル18に着脱自在なツールホルダ20とを備える。本願の作業機械は、工作機械12のスピンドル18に装着されたツールホルダ20が、前記工作機械12の動作に連動して作業する機能及び機構を備える。
【0017】
ツールホルダ20の一端には、スピンドル18に連結されるシャンク部22が設けられるとともに、前記ツールホルダ20の他端には、道具取り付け部(回転体)24が設けられる。道具取り付け部24の先端には、道具、例えば、ボーリングバー(加工工具)26が装着される。
【0018】
びびり防止構造10は、ツールホルダ20に対し、道具取り付け部24の後端部の外周に固定され、前記ツールホルダ20と一体に回転されるハウジング部材28を備える。ハウジング部材28は、略リング形状を有するとともに、軸方向一端(例えば、先端)には、段部を介して小径部28sが設けられる。小径部28sには、径方向に貫通して1以上のねじ孔30が形成される。ねじ孔30にねじ込まれる止めねじ32は、道具取り付け部24の外周面に押し付けられることにより、ハウジング部材28は、前記道具取り付け部24の外周に固定される。
【0019】
図2に示すように、ハウジング部材28内には、環状ダンパー室34が形成される。環状ダンパー室34には、ワークWの加工時にびびりの要因となる振動エネルギーを、滑り摩擦によって吸収する分割型のリング状フリクションダンパー部36が、周回移動可能に、すなわち、道具取り付け部24の外周に沿って周回する方向(矢印A方向)に移動可能に収容される。
【0020】
リング状フリクションダンパー部36は、
図3に示すように、リング体を周方向に分割して構成される。具体的には、リング状フリクションダンパー部36は、ボーリングバー26の切削方向に、すなわち、道具取り付け部24のねじり方向(回転方向又は反回転方向)(矢印A方向)に、振動が発生した場合、慣性力により前記振動と反対方向に移動する複数個、例えば、6個のリング体構成片38を備える。
【0021】
各リング体構成片38は、同一形状を有し、単一のリング体を同一角度間隔ずつ分割して構成される。
図3に示す状態(遠心力により外方に移動した状態)で、各リング体構成片38の端面38f同士は、僅かに離間して配置されている。なお、各リング体構成片38は、異なる形状を有していてもよい。
【0022】
各リング体構成片38の内周円弧状壁面38iと外周円弧状壁面38oとの間隔t1は、環状ダンパー室34を構成する内周コンタクト面(内周壁面)40iと外周コンタクト面(外周壁面)40oとの間隔t2よりも小さな値に設定される(t1<t2)。環状ダンパー室34の外周コンタクト面40oは、道具取り付け部24の回転軸と同心上に配置される。各リング体構成片38は、道具取り付け部24の外周に沿って周回する方向に及び前記道具取り付け部24の径方向に移動可能である。
図2に示すように、ハウジング部材28には、環状ダンパー室34を覆って断面L字状のカバーリング部材41が取り付けられる。
【0023】
各リング体構成片38には、1個又は複数個のマグネット42が埋設される。各リング体構成片38は、ハウジング部材28の第1コンタクト面(内壁)28aとの間で滑り摩擦を発生させる第2コンタクト面38aを有する。第1コンタクト面28aと第2コンタクト面38aとは、各マグネット42の磁力により吸着接触する。第1コンタクト面28aは、道具取り付け部24の回転軸と同心上に配置されるリング形状を有し、マグネット42をスムーズに横滑りさせるために平滑面に構成される。なお、第2コンタクト面38aも、平滑面に構成されることが好ましい。
【0024】
ハウジング部材28の内径寸法は、取り付けられる道具取り付け部24の外形寸法よりも少し大きな径に設定される。ハウジング部材28の内径と道具取り付け部24の外形との寸法の差(ギャップ)にも起因するが、複数の止めねじ32を使用することにより、回転軸である前記道具取り付け部24に対して前記ハウジング部材28の内径部が均等な距離を持つように取り付けることが好ましい。
【0025】
このように構成される第1の実施形態に係るびびり防止構造10が適用される工作機械12の動作について、以下に説明する。
【0026】
図1に示すように、工作機械12では、ツールホルダ20を取り付けたスピンドル18が回転駆動されるとともに、ワークWの下穴Waに沿って繰り出される。そして、ツールホルダ20と一体に道具取り付け部24がワークWの下穴Wa側に相対的に移動する。このため、回転する道具取り付け部24に装着されたボーリングバー26を介して、下穴Waを構成する内壁面にボーリング加工が施される。
【0027】
この場合、びびり防止構造10では、
図3に示すように、切削方向(矢印A方向)の振動、すなわち、道具取り付け部24のねじり方向(回転方向又は反回転方向)の振動が発生した場合、質量を有する各リング体構成片38は、慣性力により前記振動と反対方向に移動しようとする。
【0028】
ここで、振動エネルギ(振幅)が小さいと、各マグネット42による吸着力が各リング体構成片38の慣性力よりも大きくなり、前記リング体構成片38は、振動と同じ方向に移動することになる。すなわち、
図4に示すように、滑りが生じない範囲であるXs点以下の状態となる。
【0029】
一方、一定以上の振動振幅が発生すると、各リング体構成片38の慣性力が大きくなり、前記リング体構成片38は、作用する振動とは反対の方向に移動しようとする。すなわち、
図4中、Xs点以上の状態となる。その際、各リング体構成片38の第2コンタクト面38aとハウジング部材28の第1コンタクト面28aとは、前記リング体構成片38に設けられたマグネット42の磁力によって吸着接触している(
図2参照)。
【0030】
従って、第1コンタクト面28aと第2コンタクト面38aとの間で、摩擦すべり(横滑り運動)が生じ、その運動エネルギーが吸収散逸させられる。具体的には、熱に変換される。このすべり摩擦によるエネルギー散逸の効果により、振動振幅はそれ以上大きくならず、結果的に、びびり振動が抑制されることになる(
図4参照)。
【0031】
これにより、第1の実施形態では、ボーリングバー26によるワークWの加工時に、切削方向の振動を含む種々の振動を、リング状フリクションダンパー部36の滑り摩擦によって確実に吸収することができる。このため、簡単な構成で、びびりの発生を可及的に抑制することが可能になるという効果が得られる。
【0032】
また、各リング体構成片38には、道具取り付け部24の回転作用下に遠心力が作用する。その際、回転方向の振動が、Xs点以下の小さい状態である時には、各リング体構成片38は、外周円弧状壁面38oを環状ダンパー室34の外周コンタクト面40oに接触させることにより、同心円上に配置されている。
【0033】
次いで、回転方向の振動が、Xs点以上の大きな状態である時には、各リング体構成片38は、すべり摩擦によって回転方向に摺動するとともに、
図2中、矢印B方向(道具取り付け部24のラジアル方向外方)に移動しようとする。従って、各リング体構成片38は、外周円弧状壁面38oを環状ダンパー室34の外周コンタクト面40oに圧接させた状態で、前記外周コンタクト面40oに沿って摺動する。
【0034】
この場合、外周コンタクト面40oは、道具取り付け部24の回転軸と同心上に配置されており、前記外周コンタクト面40oに圧接している各リング体構成片38は、全体として同心円上に配置されている。これにより、リング状フリクションダンパー部36は、全体として道具取り付け部24の回転軸と同心位置に配置されることになり、インバランス状態が発生することを確実に阻止することができる。このため、特に、道具取り付け部24が高速回転する際にも、あるいは、リング状フリクションダンパー部36の質量が大きくなる際にも、インバランス状態を回避することが可能になるという効果が得られる。
【0035】
しかも、リング状フリクションダンパー部36は、
図3に示すように、リング体を周方向に分割して構成されている。従って、リング状の一体成形品に比べて、全体の質量を小さくすることができ、高周波振動域に至るまでフリクションダンパーとしての効果を得ることが可能になる。
【0036】
なお、第1の実施形態では、びびり防止構造10を構成するリング状フリクションダンパー部36は、ツールホルダ20に対し、道具取り付け部24の後端部の外周に固定されているが、これに限定されるものではない。例えば、リング状フリクションダンパー部36は、道具取り付け部24の先端部の外周に固定されてもよい。
【0037】
さらに、リング状フリクションダンパー部36では、ハウジング部材28が1以上の止めねじ32により道具取り付け部24の外周面に固定されているが、これに限定されるものではない。例えば、ハウジング部材28を道具取り付け部24の外周面に圧入する方法、接着剤で固着する方法、サークリップ(止め輪)で取り付ける方法、又はくさび体で取り付ける方法等を採用することができる。
【0038】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る作業機械のびびり防止構造50が組み込まれる工作機械52の要部説明図である。なお、第1の実施形態に係るびびり防止構造10及び工作機械12と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0039】
工作機械52は、スピンドル(回転体)54を備え、前記スピンドル54の大径側の前端部54aに前方ハウジング部材56aが固定されるとともに、小径側の後端部54bに後方ハウジング部材56bが固定される。前方ハウジング部材56a内には、環状ダンパー室34aが形成され、後方ハウジング部材56b内には、環状ダンパー室34bが形成される。各環状ダンパー室34a、34bには、分割型のリング状フリクションダンパー部36が、周回移動可能に収容される。
【0040】
このように、びびり防止構造50は、工作機械52のスピンドル54に直接取り付けられている。このため、後方ハウジング部材56bの径、特に前方ハウジング部材56aの径が相当に大きくなり、リング状フリクションダンパー部36の質量、さらに各リング体構成片38の質量が大きなものとなっている。従って、回転方向の振動により、各リング体構成片38が偏心状態になると、それらの質量の大きさから生じる遠心力によるインバランス量が増大し易い。
【0041】
この場合、第2の実施形態では、上記の第1の実施形態と同様に、各リング体構成片38は、遠心力により道具取り付け部24のラジアル方向外方に移動しよとしても、前方ハウジング部材56a及び後方ハウジング部材56bの各外周コンタクト面40oに圧接し、全体として同心円上に配置されている。これにより、インバランス状態を回避することができ、特に高速回転時のインバランスの発生を阻止することが可能になる。このため、高周波振動域に至るまでフリクションダンパーとしての効果を得ることができる。
【0042】
しかも、前方ハウジング部材56a及び後方ハウジング部材56bがスピンドル54の外周に固定されている。従って、スピンドル54を可及的に小型化するとともに、前記スピンドル54を経済的に製造することが可能になる。
【符号の説明】
【0043】
10、50…びびり防止構造 12、52…工作機械
18、54…スピンドル 20…ツールホルダ
26…ボーリングバー 28…ハウジング部材
28a、38a、40i、40o…コンタクト面
38i、38o…壁面 34…環状ダンパー室
36…リング状フリクションダンパー部
38…リング体構成片リング体 42…マグネット