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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】アキュームシステム
(51)【国際特許分類】
   B65B 55/02 20060101AFI20220511BHJP
【FI】
B65B55/02 D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018054265
(22)【出願日】2018-03-22
(65)【公開番号】P2019167121
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】西納 幸伸
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 忠司
(72)【発明者】
【氏名】高木 義裕
(72)【発明者】
【氏名】藤井 保
(72)【発明者】
【氏名】加賀 忠
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】特許第4164948(JP,B2)
【文献】特開平04-101920(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0214744(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0340129(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 55/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の搬送中に熱処理を行う容器熱処理装置と、前記容器熱処理装置から排出された容器を搬送する排出コンベヤと、前記容器熱処理装置の容器を貯留するアキューム手段と、前記容器熱処理装置の容器を前記アキューム手段に移動させる移載手段とを備えた容器熱処理装置のアキュームシステムにおいて、
前記アキューム手段は、前記容器熱処理装置の上方に設けられるとともに、搬送方向に沿って一定の間隔で設けられた複数のガイド板を備え、
前記移載手段は、前記容器熱処理装置の容器を保持する保持手段を備え、前記容器熱処理装置から前記アキューム手段上の隣接する前記ガイド板間の空間と、前記容器熱処理装置から前記排出コンベヤとに、前記容器を選択的に移載可能に構成される
ことを特徴とする容器熱処理装置のアキュームシステム。
【請求項2】
前記アキューム手段は、前記容器を搬送する無端走行体を備え、
前記無端走行体は、前記容器熱処理装置の進行方向および逆方向に駆動可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の容器熱処理装置のアキュームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器熱処理装置にアキューム装置が並設されるアキュームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ケチャップや飲料水等の内容物を高温にして容器に充填するホット充填では、ライン上において連続搬送される容器に内容物を充填・キャッピングした後、内容物の変質を防止するために容器をクーラ内に導入し冷却している(特許文献1参照)。このような装置において、ライン下流側の機器にトラブルが発生し容器の送り出しを停止すると、ラインにおいてクーラよりも上流側に位置する充填済み容器は、規定時間を超えて高温に維持されることがあり、内容物の味や香り、成分等の品質が劣化する可能性がある。
【0003】
そのため、特許文献1の装置では、クーラの排出側前方にアキューム装置を配置し、下流側でトラブルが発生した際には、下流側ラインを停止するとともにクーラで冷却済みの容器はアキューム装置に退避し、クーラよりも上流側にある充填済みの容器はクーラに導入し冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4164948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、充填済みの上流側容器を全てクーラに導入できるアキューム装置をクーラの排出側前方に設けると、アキューム装置を設置するために広いスペースを要し、例えば建屋内に収まらない。
【0006】
本発明は、容器熱処理装置に並設されるアキューム装置の設置スペースを削減することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の発明である容器熱処理装置のアキュームシステムは、容器の搬送中に熱処理を行う容器熱処理装置と、前記容器熱処理装置から排出された容器を搬送する排出コンベヤと、前記容器熱処理装置の容器を貯留するアキューム手段と、前記容器熱処理装置の容器を前記アキューム手段に移動させる移載手段とを備えた容器熱処理装置のアキュームシステムにおいて、前記アキューム手段は、前記容器熱処理装置の上方に設けられるとともに、搬送方向に沿って一定の間隔で設けられた複数のガイド板を備え、前記移載手段は、前記容器熱処理装置の容器を保持する保持手段を備え、前記容器熱処理装置から前記アキューム手段上の隣接する前記ガイド板間の空間と、前記容器熱処理装置から前記排出コンベヤとに、前記容器を選択的に移載可能に構成されることを特徴としている。
【0008】
本発明の第2の発明である容器熱処理装置のアキュームシステムは、第1の発明において、前記アキューム手段が、前記容器を搬送する無端走行体を備え、前記無端走行体は、前記容器熱処理装置の進行方向および逆方向に駆動可能に設けられることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、容器熱処理装置に並設されるアキューム装置の設置スペースを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態であるアキューム装置が並設された熱処理装置を備えた充填ラインの配置を示す一部平面図である。
図2】第1実施形態の熱処理装置とアキューム装置を中心とする側面図である。
図3】第1実施形態における排出コンベヤの受取区間を中心とする拡大平面図でる。
図4】第2実施形態の熱処理装置周辺の構成を示す側面図である。
図5】第2実施形態の熱処理装置周辺の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態であるアキューム装置が並設された熱処理装置を備えた充填ラインの配置を示す一部平面図である。
【0012】
充填ライン10は、上流側から供給される容器に、例えば高温に加熱された内容物を充填するフィラや、充填済みの容器にキャッピングを行うキャッパなどの上流機12と、高温内容物が充填された容器を冷却する熱処理装置14、冷却された容器にラベリング等を行う下流機16を備える。上流機12で高温内容物が充填されキャッピングされた容器は、供給コンベヤ18上を所定の間隔で1列に整列されて搬送される。
【0013】
供給コンベヤ18の下流端近くの所定区間(受渡区間18A)は、熱処理装置14の上流端に沿って配置され、受渡区間18Aを挟んで熱処理装置14の反対側には、受渡装置20が配置される。供給コンベヤ18の受渡区間18Aに搬送された複数の容器は、受渡装置20により、例えば同時に熱処理装置14に移載される。
【0014】
熱処理装置14の下流側には、熱処理装置14の下流端に沿って排出コンベヤ22の下流端近くの所定区間(受取区間22A)が配置される。排出コンベヤ22の受取区間22Aを挟んで熱処理装置14の反対側には、移載装置(移載手段)24が配置され、熱処理装置14の下流端まで搬送された先頭の容器は、移載装置24により、順次排出コンベヤ22の受取区間22Aへと1行分同時に移載可能である。
【0015】
また、熱処理装置14の下流部の上方にはアキューム装置(アキューム手段)26が配置される。後述するように、移載装置24は、熱処理装置14の下流端まで搬送された先頭の容器を順次アキューム装置26へと1行分同時に移載可能であるとともに、アキューム装置26に貯留された容器を列毎に排出コンベヤ22の受取区間22A上へと移載可能である。
【0016】
排出コンベヤ22へ移載された容器は、所定間隔で列をなして下流側へと搬送され、下流機16においてラベリング等の処理が施された後、更に下流側のケーサ等に向けて搬送される。
【0017】
図2は、熱処理装置14とアキューム装置26を中心とする側面図である。図2を参照して第1実施形態の熱処理装置14とアキューム装置26に関わるより詳細な構成について説明する。
【0018】
図2に示されるように第1実施形態の熱処理装置14は、高温の内容物が充填された容器Vを冷却するための冷却液Fを貯留する浸漬槽14Aと受渡装置20により受け渡された複数の容器を多列で搬送する搬送コンベヤ14Bとを備える。図示例において容器Vはケチャップ等が充填された軟質性の容器であり、供給コンベヤ18においては、容器Vの底部を支持する袴18Bにより直立した状態に保持されて搬送される。
【0019】
第1実施形態において受渡装置20(図1参照)は、供給コンベヤ18の受渡区間18Aに搬送された複数の容器Vを、直立した状態で同時に把持し、搬送コンベヤ14B上へ直立した状態で受け渡す。搬送コンベヤ14Bは、例えば無端走行体を利用したコンベヤであり、受け渡された容器Vを搬送面に対して直立状態に維持するためのガイド板14Cを備える。ガイド板14Cは、搬送面に直交して外側に延出する板状部材であり、搬送コンベヤ14Bの幅方向に亘って延在し、容器Vの幅に合わせた一定の間隔で搬送方向に沿って各ガイド板14Cが設けられる。
【0020】
受渡装置20は、搬送コンベヤ14Bの多列搬送における1行分の数の容器Vを受渡区間18Aから同時に把持し、行毎に搬送コンベヤ14Bのガイド板14Cの間に差し入れる。容器Vは、ガイド板14Cの間の空間において、その前後をガイド板14Cに支持され、搬送面に対し直立した状態を維持する。搬送コンベヤ14Bの搬送面は、容器Vを搬送する往路の途中において浸漬槽14A内へと導かれ、容器Vは、所定時間冷却液Fに浸けられた状態で搬送される。
【0021】
搬送コンベヤ14Bの搬送面はその後、浸漬槽14Aから出ると、下流端のプーリ(あるいはスプロケット)14Dにおいて折り返されて復路となるが、このときガイド板14Cに支持された容器Vは、その姿勢が略水平になるまでガイド板14Cに支持され、略水平の状態において、1行分の各容器が移載装置24によりガイド板14C上から取り上げられる。
【0022】
移載装置24は、例えばアーム機構24Aの先端に1行分の容器を保持するための保持機構24Bを備えるロボットであり、保持機構24Bには、把持機構や吸着機構などが用いられ得る。通常搬送時において、搬送コンベヤ14Bの下流端に達した1行分の容器Vは、移載装置24により保持されるとともに隣接する排出コンベヤ22の受取区間22Aに例えば姿勢を維持したまま移載され、排出コンベヤ22上に所定間隔を置いて横たえられた状態で搬送される。一方、排出コンベヤ22の下流側においてトラブルが発生し、下流側のラインが停止された場合には、アキューム装置26が駆動され、移載装置24は保持機構24Bにより保持される1行分の容器Vをアキューム装置26へと移載する。
【0023】
第1実施形態のアキューム装置26は、無端走行体を利用した装置であり、搬送コンベヤ14Bと同様に幅方向に延在する多数のガイド板26Aを備える。ガイド板26Aは、搬送コンベヤ14Bのガイド板14Cと同様の役割を果たすもので、容器Vの幅に合わせた一定の間隔で搬送方向に沿って設けられる。アキューム装置26の一方の端部(受取側端部)は、移載装置24寄りに配置され、移載装置24から容器Vを受け取る。また、アキューム装置26の下方には、容器Vに付着した冷却液Fが下方に位置する熱処理装置14に滴下しないように、ドレンパン26Bが設けられる。
【0024】
本実施形態においてアキューム装置26の受取側端部は、搬送コンベヤ14Bの下流端の上方に略平行に配置される。容器Vは移載装置24により、各行を単位にガイド板26Aの間に差し込まれ、アキューム装置26の搬送面に対して略直立した状態で保持される。また、アキューム装置26の無端走行体は、保持機構24Bの動きに同期して駆動される。すなわち、受取側端部に位置するガイド板26Aの間に容器Vが挿入されると、アキューム装置26は容器Vが挿入されたガイド板26Aを他方の端部(受取側端部の反対側)に向けて1容器分移動し、保持機構24Bにより次の1対のガイド板26Aの間に容器Vを差し込めるようにする。これを順次繰り返すことで容器Vをアキューム装置26上に順次集積することができる。
【0025】
また、アキューム装置26の無端走行体は、移載装置24に同期させて逆方向に駆動可能であり、アキューム装置26に集積・貯留された容器Vは、移載装置24により順次1行ずつ排出コンベヤ22へと移載可能である。なお図3は、排出コンベヤ22の受取区間22Aを中心とする拡大平面図であり、保持機構24Bにより、アキューム装置26から排出コンベヤ22の受取区間22Aへ1行分の容器が移載された状態が示される。
【0026】
次に、図1図2を参照して充填ライン10の下流側で問題が発生し、排出コンベヤ22が停止されたときの充填ライン10の動作の詳細について説明する。なお、充填ライン10内の各機器の駆動は、図示しない制御装置によって行われる。
【0027】
充填ライン10の下流側で何等かの問題が発生し排出コンベヤ22が停止されると上流機12は直ちに停止される。一方、供給コンベヤ18、受渡装置20、搬送コンベヤ14Bの駆動は継続される。また、同時にアキューム装置26の駆動が開始され、移載装置24の移載動作は熱処理装置14/排出コンベヤ22間から熱処理装置14/アキューム装置26間に切り替えられる。
【0028】
供給コンベヤ18、受渡装置20、搬送コンベヤ14Bの駆動は、高温の内容物が充填され、かつ熱処理装置14の浸漬槽14Aで冷却されていない容器Vが全て浸漬槽14Aに浸漬されるまで継続され、その後停止される。その間、移載装置24は、搬送コンベヤ14Bから排出される容器Vを一行ずつアキューム装置26へと移載する。なお、アキューム装置26は、排出コンベヤ22が停止した際に、上流機12から浸漬槽14A手前までの区間に位置する容器Vを全て浸漬槽14Aに浸漬するのに十分な容量に設定される。
【0029】
下流側で発生した問題が解消され、排出コンベヤ22の駆動が再開されると、まず、移載装置24とアキューム装置26の駆動が開始され、無端走行体は、集積時とは逆方向きに駆動される。そして、アキューム装置26に貯留されていた容器Vは、移載装置24の保持機構24Bにより1行毎に排出コンベヤ22へと受け渡され、排出コンベヤ22により下流機16へと搬送される。アキューム装置26に貯留された容器Vの払出しが全て終了すると、アキューム装置26の駆動が停止さるとともに、搬送コンベヤ14Bの駆動が開始され、移載装置24は、搬送コンベヤ14B上の容器Vを1行ごとに排出コンベヤ22へと移載する。なお、上流機12、供給コンベヤ18、受渡装置20は、例えばアキューム装置26の駆動停止に略前後して再起動される。
【0030】
以上のように、第1実施形態の構成によれば、アキューム装置を容器熱処理装置の上方に配置することでアキューム装置の設置に掛かるスペースを削減することができる。
【0031】
次に図4図5を参照して、第2実施形態の充填ラインの構成について説明する。図4図5は第2実施形態の熱処理装置周辺の構成を示す側面図および平面図である。
【0032】
第1実施形態では、ケチャップなどを充填する軟質性の比較的自立が困難な不安定な容器を対象とする充填ラインを想定したが、第2実施形態では、安定して自立可能な例えばボトル状の容器Bを対象にした充填ラインを想定する。そのため第2実施形態では、熱処理装置、受渡装置、アキューム装置の構成が、第1実施形態の熱処理装置14、受渡装置20、アキューム装置26とは異なる。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であり、同一の構成に関しては同一参照符号を用いその説明を省略する。
【0033】
第2実施形態の充填ラインでは、ボトル状の容器Bに高温に加熱された内容物が充填され、第1実施形態と同様に供給コンベヤ18によって第2実施形態の熱処理装置32の上流端にまで搬送される。第1実施形態の容器Vは、袴18Bに載せられて供給コンベヤ18の搬送面に載置されたが、ボトル状の容器Bは供給コンベヤ18の搬送面上に直接載置される。
【0034】
熱処理装置32は、ボトル容器Bの上方や周囲から冷却液を吹き付けるシャワータイプの冷却装置であり、ボトル状の容器Bを多列で搬送する無端走行体を利用した搬送コンベヤ32Aは、冷却液を噴出する多数のノズル32Bが設けられた筐体32C内を走行する。搬送コンベヤ32Aの搬送面高さは、受渡区間18Aにおける供給コンベヤ18の搬送面高さと等しく、第2実施形態の受渡装置34は、受渡区間18Aに設けられたプッシャ機構を利用して受渡区間18A上の容器Bを搬送コンベヤ32Aの搬送面上へと押し出し、1行分の容器Bを熱処理装置32へ受け渡す。
【0035】
搬送コンベヤ32Aに受け渡された容器Bは、多列で熱処理装置32の筐体32C内を搬送される。この間容器Bにはノズル32Bから冷却水が吹き付けられ、容器Bに吹き付けられた冷却水は、搬送コンベヤ32Aの下方に配置されたドレンパン32Dにおいて受け止められる。搬送コンベヤ32Aの下流端は、筐体32Cの外部へと延出し、搬送コンベヤ32Aの下流端には、排出コンベヤ22の受取区画22Aが隣接して配置される。冷却され搬送コンベヤ32Aの下流端に達した容器Bは、移載装置24の保持機構24Bにより各々保持され、直立した姿勢を維持したまま排出コンベヤ22の受取区画22Aへと移載され、排出コンベヤ22により下流機16(図1参照)に向けて搬送される。
【0036】
熱処理装置32の筐体32Cの上方には、例えば搬送コンベヤ32Aと平行する第2実施形態のアキューム装置(アキューム手段)36が水平に配置される。アキューム装置36は、無端走行体を利用するコンベヤから構成され、移載装置24により搬送コンベヤ32A上の容器Bを集積・貯留可能である。第1実施形態と同様に、アキューム装置36は、移載装置24と同期して駆動され、容器Bが受け渡されると無端走行体が容器1行分、受渡側端部から離れる方向に移動され、順次容器Bが行毎に移載される。
【0037】
アキューム装置36への容器Bの移載は、排出コンベヤ22が停止された際に行われ、移載装置24は容器Bの移載先を排出コンベヤ22からアキューム装置36へと切り替え、未冷却の上流側容器Bを全て熱処理装置32内に導入できるまでアキューム装置36への集積を継続する。一方、下流側で発生した問題が解消され、排出コンベヤ22の駆動が再開されると、移載装置24とアキューム装置36の駆動が開始され、無端走行体は集積時とは逆方向きに駆動される。そしてアキューム装置36に貯留された容器Bは、移載装置24の保持機構24Bにより1行毎に排出コンベヤ22へと受け渡され、排出コンベヤ22により下流機16へと搬送される。なお、上流機12、供給コンベヤ18、移載装置24、熱処理装置32、受渡装置34、アキューム装置36等の駆動の開始/停止のタイミングは、第1実施形態と同様である。
【0038】
以上のように、第2実施形態の充填ラインにおいても第1実施形態と略同様の効果が得られる。
【0039】
なお、本実施形態では、内容物が充填され、かつ未冷却の容器の全てを熱処理装置に導入するまでアキューム装置に容器を貯留したが、未冷却の容器の一部のみを熱処理装置に導入する構成であっても不良品を低減するという点で一定の効果は得られる。
【符号の説明】
【0040】
10 充填ライン
12 上流機
14、32 熱処理装置(冷却装置)
16 下流機
18 供給コンベヤ
18A 受渡区間
20、34 受渡装置
22 排出コンベヤ
22A 受取区間
24 移載装置(移載手段)
24B 保持機構(保持手段)
26、36 アキューム装置(アキューム手段)
B、V 容器
図1
図2
図3
図4
図5