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特許7069979サーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】サーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/903 20190101AFI20220511BHJP
   G06F 16/904 20190101ALI20220511BHJP
【FI】
G06F16/903
G06F16/904
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018070164
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019179522
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2021-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【氏名又は名称】伊坪 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100122116
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 浩二
(72)【発明者】
【氏名】宮原 良介
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-123240(JP,A)
【文献】特開2011-008550(JP,A)
【文献】特開2007-012039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/903
G06F 16/904
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法であって、
前記記憶部には、複数の検索条件と、複数の検索対象ごとに、前記複数の検索条件のうちの各検索対象に対応する検索条件と当該検索条件を充足する度合いである条件充足度とが関連づけられた検索対象テーブルと、が記憶され、
前記サーバが、
前記ユーザ端末の画面においてユーザが操作する一点から前記ユーザ端末の画面において指定された各検索条件に対応する点までの距離に応じて前記検索条件の重みの指定を受け付けるための検索条件要求情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記複数の検索条件のうち2以上の検索条件と各検索条件の重みとを指定した検索要求を前記ユーザ端末から受信し、
前記検索対象テーブルにおいて前記検索要求で指定された各検索条件に関連づけられた各検索対象を抽出し、
抽出された各検索対象を、当該検索対象に関連づけられた前記条件充足度と前記検索要求で指定された前記検索条件の重みとの類似度が大きい前記検索対象ほど上位となるように順位付けし、
順位付けされた前記検索対象を前記ユーザ端末に送信する、
ことを含む、サーバの制御方法。
【請求項2】
前記検索条件要求情報において、各検索条件に対応する点は、前記ユーザ端末の画面における所定の位置に配置された基準点である、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
前記記憶部には、
複数の特徴情報と、前記複数の検索条件ごとに、各検索条件に対応する前記特徴情報が関連づけられた検索条件テーブルと、
複数の検索対象ごとに、各検索対象に対応する前記特徴情報が関連づけられた検索対象特徴テーブルと、がさらに記憶され、
前記サーバが、前記検索対象特徴テーブルにおいて各検索対象に関連づけられた前記特徴情報が、前記検索条件テーブルにおいて関連づけられている検索条件を、前記検索対象テーブルにおいて当該検索対象に対応する検索条件として定めることをさらに含む、請求項1または2に記載の制御方法。
【請求項4】
前記サーバが、前記検索対象特徴テーブルにおいて関連づけられた、各検索対象に対応する前記特徴情報の数に応じて前記条件充足度を定めることをさらに含む、請求項に記載の制御方法。
【請求項5】
前記検索対象テーブルは、各検索対象に関連づけられた前記特徴情報ごとに重みを関連づけており、
前記サーバが、前記検索対象特徴テーブルにおいて関連づけられた、各検索対象に対応する前記特徴情報の重みに応じて前記条件充足度を定めることをさらに含む、請求項に記載の制御方法。
【請求項6】
前記サーバは、前記順位付けにおいて、前記検索条件の重みと前記条件充足度との差に基づいて前記類似度を算出する、請求項1ないしのいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項7】
前記サーバは、前記順位付けにおいて、前記検索条件の重みに前記条件充足度を乗じた値の合計値に基づいて前記類似度を算出する、請求項1ないしのいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項8】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバであって、
前記記憶部には、複数の検索条件と、複数の検索対象ごとに各検索条件を充足する度合いである条件充足度が関連づけられた検索対象テーブルと、が記憶され、
前記ユーザ端末の画面においてユーザが操作する一点から前記ユーザ端末の画面において指定された各検索条件に対応する点までの距離に応じて前記検索条件の重みの指定を受け付けるための検索条件要求情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記複数の検索条件のうち2以上の検索条件を選択するとともに各検索条件の重みを指定した検索要求を前記ユーザ端末から受信
前記検索対象テーブルにおいて前記検索条件で選択された前記検索条件に関連づけられた前記検索対象を抽出
抽出された前記検索対象を、当該検索対象に関連づけられた前記条件充足度と前記検索要求で指定された前記検索条件の重みとの類似度が大きい前記検索対象ほど上位となるように順位付け
順位付けした結果を前記ユーザ端末に送信する、
サーバ処理部を備える、サーバ。
【請求項9】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御プログラムであって、
前記記憶部には、複数の検索条件と、複数の検索対象ごとに各検索条件を充足する度合いである条件充足度が関連づけられた検索対象テーブルと、が記憶され、
前記サーバに、
前記ユーザ端末の画面においてユーザが操作する一点から前記ユーザ端末の画面において指定された各検索条件に対応する点までの距離に応じて前記検索条件の重みの指定を受け付けるための検索条件要求情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記複数の検索条件のうち2以上の検索条件を選択するとともに各検索条件の重みを指定した検索要求を前記ユーザ端末から受信し、
前記検索対象テーブルにおいて前記検索条件で選択された前記検索条件に関連づけられた前記検索対象を抽出し、
抽出された前記検索対象を、当該検索対象に関連づけられた前記条件充足度と前記検索要求で指定された前記検索条件の重みとの類似度が大きい前記検索対象ほど上位となるように順位付けし、
順位付けした結果を前記ユーザ端末に送信する、
ことを実行させる、サーバの制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の検索対象がそれぞれ有する特徴をサーバが保持し、ユーザからの検索要求に応じてユーザの所望する条件に合致する検索対象をユーザに提示するシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、各検索対象に付随する複数の属性に予め属性値を設定し、設定されたすべての属性にユーザが重みを指定した検索入力に対して、重み付けと属性値とから算出される得点に基づき検索対象の表示順序を決定するデータ検索システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-008550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、ユーザは、すべての属性の重みを指定する必要がある。よって、属性の数が多いと所望の検索結果を得るための検索条件の指定に手間がかかる。
【0006】
そこで、本発明では、ユーザが検索条件と各検索条件の重みとを指定して検索を行う場合に、ユーザの操作を簡易にさせることが可能なサーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかるサーバの制御方法は、記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法であって、記憶部には、複数の検索条件と、複数の検索対象ごとに、複数の検索条件のうちの各検索対象に対応する検索条件と当該検索条件を充足する度合いである条件充足度とが関連づけられた検索対象テーブルと、が記憶され、サーバが、複数の検索条件のうち2以上の検索条件と各検索条件の重みとを指定した検索要求をユーザ端末から受信し、検索対象テーブルにおいて検索要求で指定された各検索条件に関連づけられた各検索対象を抽出し、抽出された各検索対象を、当該検索対象に関連づけられた条件充足度と検索要求で指定された検索条件の重みとの類似性が大きい検索対象ほど上位となるように順位付けし、順位付けされた検索対象をユーザ端末に送信することを含む。
【0008】
また、本発明にかかるサーバの制御方法において、記憶部には、複数の特徴情報と、複数の検索条件ごとに、各検索条件に対応する特徴情報が関連づけられた検索条件テーブルと、複数の検索対象ごとに、各検索対象に対応する特徴情報が関連づけられた検索対象特徴テーブルと、がさらに記憶され、サーバが、さらに、検索対象特徴テーブルにおいて各検索対象に関連づけられた特徴情報が、検索条件テーブルにおいて関連づけられている検索条件を、検索対象テーブルにおいて当該検索対象に対応する検索条件として定めることが好ましい。
【0009】
また、本発明にかかるサーバの制御方法において、サーバが、さらに、検索対象特徴テーブルにおいて関連づけられた、各検索対象に対応する特徴情報の数に応じて条件充足度を定めることが好ましい。
【0010】
また、本発明にかかるサーバの制御方法において、検索対象テーブルは、各検索対象に関連づけられた特徴情報ごとに重みを関連づけており、サーバが、さらに、検索対象特徴テーブルにおいて関連づけられた、各検索対象に対応する特徴情報の重みに応じて条件充足度を定めることが好ましい。
【0011】
また、本発明にかかるサーバの制御方法において、サーバは、順位付けにおいて、検索条件の重みと条件充足度との差に基づいて類似性を算出することが好ましい。
【0012】
また、本発明にかかるサーバの制御方法において、サーバは、順位付けにおいて、検索条件の重みに条件充足度を乗じた値の合計値に基づいて類似性を算出することが好ましい。
【0013】
また、本発明にかかるサーバの制御方法において、サーバが、さらに、指定された各検索条件に対応する点をユーザ端末の画面に表示させて、画面においてユーザが指定する一点から各検索条件に対応する点までの距離に応じて検索条件の重みの指定を受け付けるための検索条件要求情報をユーザ端末に送信することが好ましい。
【0014】
本発明にかかるサーバは、記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバであって、記憶部には、複数の検索条件と、複数の検索対象ごとに各検索条件を充足する度合いである条件充足度が関連づけられた検索対象テーブルと、が記憶され、複数の検索条件のうち2以上の検索条件を選択するとともに各検索条件の重みを指定した検索要求をユーザ端末から受信する検索要求受信部と、検索対象テーブルにおいて検索条件で選択された検索条件に関連づけられた検索対象を抽出する検索対象抽出部と、抽出された検索対象を、当該検索対象に関連づけられた条件充足度と検索要求で指定された検索条件の重みとの類似度が大きい検索対象ほど上位となるように順位付けする順位付け部と、順位付けした結果をユーザ端末に送信する結果送信部と、を備える。
【0015】
本発明にかかるサーバの制御プログラムは、記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御プログラムであって、記憶部には、複数の検索条件と、複数の検索対象ごとに各検索条件を充足する度合いである条件充足度が関連づけられた検索対象テーブルと、が記憶され、サーバに、複数の検索条件のうち2以上の検索条件を選択するとともに各検索条件の重みを指定した検索要求を前記ユーザ端末から受信させ、検索対象テーブルにおいて検索条件で選択された検索条件に関連づけられた検索対象を抽出させ、抽出された検索対象を、当該検索対象に関連づけられた条件充足度と検索要求で指定された検索条件の重みとの類似度が大きい検索対象ほど上位となるように順位付けさせ、順位付けした結果をユーザ端末に送信させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、検索条件と各検索条件の重みとを指定して検索を行う場合に、ユーザの操作を簡易にさせるようサーバを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】情報提供システム1の動作の概要を示す模式図である。
図2】情報提供システム1の概略構成を示す模式図である。
図3】サーバ2の概略構成を示す模式図である。
図4】ストレージ装置3の概略構成を示す模式図である。
図5】検索対象特徴テーブルの例を示す図である。
図6】検索条件テーブルの例を示す図である。
図7】検索対象テーブルの例を示す図である。
図8】ユーザ端末4の概略構成を示す模式図である。
図9】検索条件指定画面の例を示す図である。
図10】検索要求画面の例を示す図である。
図11】検索結果表示画面の例を示す図である。
図12】サーバ2の処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照してサーバの制御方法、サーバおよびサーバの制御プログラムについて詳細に説明する。ただし、本発明は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
【0019】
図1は、情報提供システム1の動作の概要を示す模式図である。
【0020】
情報提供システム1は、サーバ2と、ストレージ装置3と、ユーザ端末4と、ネットワーク5とを有する。情報提供システム1において、サーバ2はストレージ装置3と接続され、ユーザ端末4とネットワーク5を介して接続される。
【0021】
サーバ2に接続されるストレージ装置3には、複数の検索条件と、検索対象となる各宿泊施設と条件充足度とを関連づけた検索対象テーブルとが記憶されている。条件充足度は、検索対象が検索条件を充足する度合いである。図1の例では、ストレージ装置3には、検索条件として「海鮮料理」、「ブランド牛」、「ベジタリアン」、「温泉」、「眺望」および「バリアフリー」が記憶されている。また、ストレージ装置3には、検索対象テーブルにおいて、検索対象「Aホテル」、「B旅館」、「C荘」および「Dイン」と、各検索対象における各検索条件の条件充足度とが関連づけられて記憶されている。
【0022】
サーバ2は、まず、ストレージ装置3に記憶される複数の検索条件からユーザにより重みとともに指定された2以上の検索条件をユーザ端末4から受信する。図1の例では、サーバ2は、「海鮮料理」について重み50、「温泉」について重み30、「バリアフリー」について重み20を指定した検索要求を受信する。
【0023】
次に、サーバ2は、検索対象テーブルから、受信した検索要求に含まれる検索条件に関連づけられた検索対象を抽出する。図1の例では、指定された検索条件の「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」のすべてに関連づけられている「B旅館」および「Dイン」が抽出される。
【0024】
次に、サーバ2は、抽出された検索対象を、検索要求で指定された検索条件の重みとの類似度が大きい検索対象ほど上位となるように順位付けする。類似度は、検索要求で指定された検索条件の重みと、検索対象における各検索条件の条件充足度との類似する度合いである。図1の例では、サーバ2は、類似度として条件充足度と重みとの差分の絶対値の和(SAD、Sum of Absolute Difference)の逆数を算出する。すなわち、B旅館の類似度(SAD)は、1÷(|50-20|+|30-20|+|20-20|)=0.025である。また、Dインの類似度(SAD)は、1÷(|50-40|+|30-20|+|20-20|)=0.05である。このように、類似度は検索要求で指定された検索条件の重みと検索対象における各検索条件の条件充足度とが類似するほど大きい値を取る。したがって、類似度がより大きいDインの方が、類似度がより小さいB旅館よりも上に順位付けられる。
【0025】
サーバ2は、順位付けされた検索対象を、ユーザ端末に送信する。図1の例では、1位として「Dイン」、2位として「B旅館」がそれぞれ順位付けされた画面を表示するための情報が、ユーザ端末に送信される。
【0026】
このように、本実施形態にかかるサーバを含む情報提供システム1は、すべての検索条件の中から指定された検索条件についてのみ、ユーザに重みを指定させて検索を行わせることで、ユーザの検索操作を簡易にさせる。
【0027】
図2は、情報提供システム1の概略構成を示す模式図である。
【0028】
情報提供システム1は、サーバ2と、ストレージ装置3と、ユーザ端末4と、ネットワーク5とを有する。情報提供システム1において、サーバ2は、ストレージ装置3と接続され、ユーザ端末4とネットワーク5を介して接続される。
【0029】
ネットワーク5は、サーバ2とユーザ端末4とを通信可能に接続する。ネットワーク5は、例えばTCP/IP(Transport Control Protocol / Internet Protocol)による通信が行われるインターネットであり、ネットワーク5により通信する機器は、有線または無線によって接続される。無線による接続は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11acなどの無線LAN(Local Area Network)接続であってよく、また、4G(4th Generation)回線などの無線WAN(Wide Area Network)接続であってよい。
【0030】
図3は、サーバ2の概略構成を示す模式図である。
【0031】
サーバ2は、ストレージ装置3およびユーザ端末4と接続し、ユーザ端末4から受信する検索要求に応じた検索結果をユーザ端末4に送信する。そのために、サーバ2は、サーバ通信部21と、サーバ記憶部22と、サーバ処理部23とを備える。
【0032】
サーバ通信部21は、サーバ2をネットワーク5に接続するための通信インタフェース回路を有する。サーバ通信部21は、ユーザ端末4から受信したデータをサーバ処理部23に供給する。また、サーバ通信部21は、サーバ処理部23から供給されたデータをユーザ端末4等に送信する。
【0033】
サーバ記憶部22は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置および光ディスク装置のうちの少なくとも1つを有する。サーバ記憶部22は、サーバ処理部23による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部22は、ドライバプログラムとして、サーバ通信部21を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。各種プログラムは、例えばCD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD-ROM(DVD Read-Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いてサーバ記憶部22にインストールされてよい。
【0034】
サーバ処理部23は、1以上のプロセッサおよびその周辺回路を備える。サーバ処理部23は、サーバ2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。サーバ処理部23は、サーバ2の各種処理がサーバ記憶部22に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手段で実行されるように、サーバ通信部21等の動作を制御する。サーバ処理部23は、サーバ記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部23は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0035】
サーバ処理部23は、検索要求受信部231と、検索対象抽出部232と、順位付け部233と、結果送信部234とを有する。サーバ処理部23が有するこれらの各部は、サーバ処理部23が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、サーバ処理部23が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとしてサーバ2に実装されてもよい。
【0036】
図4は、ストレージ装置3の概略構成を示す模式図である。
【0037】
ストレージ装置3は、記憶部の一例である。ストレージ装置3は、入力されたデータを記憶し、記憶したデータを要求に応じて出力する。そのために、ストレージ装置3は、ストレージ通信部31と、ストレージ記憶部32と、ストレージ処理部33とを備える。
【0038】
ストレージ通信部31は、ストレージ装置3をサーバ2に接続するための通信インタフェース回路を有する。ストレージ通信部31は、サーバ2から受信したデータをストレージ処理部33に供給する。また、ストレージ通信部31は、ストレージ処理部33から供給されたデータをサーバ2に送信する。
【0039】
ストレージ記憶部32は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置および光ディスク装置のうちの少なくとも1つを有する。ストレージ記憶部32は、サーバ2から受信したデータ等を記憶する。
【0040】
ストレージ処理部33は、1以上のプロセッサおよびその周辺回路を備える。ストレージ処理部33は、ストレージ装置3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。ストレージ処理部33は、ストレージ通信部31およびストレージ記憶部32の動作を制御する。
【0041】
なお、ストレージ装置3は、ストレージ通信部31およびストレージ処理部33を有していなくてもよい。この場合、ストレージ装置3のストレージ記憶部32がサーバ2に直接接続され、ストレージ記憶部32はサーバ2のサーバ処理部23により制御される。
【0042】
ストレージ装置3は、ストレージ記憶部32に、複数の検索条件と、複数の特徴情報と、検索対象テーブルと、検索条件テーブルと、検索対象特徴テーブルとを記憶する。
【0043】
図5は、検索対象特徴テーブルの例を示す図である。
【0044】
検索対象特徴テーブルは、複数の検索対象ごとに、各検索対象に対応する特徴情報が関連づけられたテーブルである。検索対象とは、ユーザによる検索の対象となる項目である。検索対象は、例えば宿泊施設、飲食店、不動産等である。特徴情報とは、各検索対象の特徴を示す情報である。特徴情報は、例えば、検索対象が宿泊施設である場合は露天風呂、バリアフリーなどであり、検索対象が飲食店である場合は熟成肉、クラフトビールなどである。
【0045】
検索対象と特徴情報との関連づけは、検索対象の関係者がストレージ装置3に予め記憶される複数の特徴情報から選択することにより行われる。検索対象と特徴情報との関連づけは、これに限られず、例えば情報提供システム1の運営者が指定することにより行われてもよい。また、検索対象と特徴情報との関連づけは、検索対象を利用したユーザがストレージ装置3に記憶される複数の特徴情報から選択することにより行われてもよい。
【0046】
図6は、検索条件テーブルの例を示す図である。
【0047】
検索条件テーブルは、複数の検索条件ごとに、各検索条件に対応する特徴情報が関連づけられたテーブルである。検索条件は、検索を要求する際にユーザが指定する条件である。検索条件は、例えば、検索対象が宿泊施設である場合は海鮮料理、温泉等であり、検索対象が飲食店である場合は宴会、飲み放題などである。
【0048】
なお、一の検索条件に対して複数の特徴情報が関連づけられてもよく、一の特徴情報が関連づけられてもよい。また、一の特徴情報が複数の検索条件に関連づけられてもよい。すべての検索条件が特徴情報と一対一に対応している場合、検索条件テーブルを省略することができる。
【0049】
検索条件と特徴情報との関連づけは、情報提供システム1の運営者により予め決定される。検索条件と特徴情報との関連づけはこれに限られず、例えば、特徴情報と検索条件との対応づけを各検索対象の関係者が行い、情報提供システム1の運営者が特徴情報ごとに対応づけられた検索条件を集計し、特徴情報を、その特徴情報により多く対応づけられている検索条件と関連づけることにより行われてもよい。
【0050】
図7は、検索対象テーブルの例を示す図である。
【0051】
検索対象テーブルは、複数の検索対象ごとに、複数の検索条件のうちの各検索対象に対応する検索条件と条件充足度とが関連づけられたテーブルである。条件充足度は、検索対象が検索条件を充足する度合いである。条件充足度は、例えば、検索対象特徴テーブルにおいて関連づけられた、各検索条件に対応する特徴情報の数に応じて定められる。例えば、条件充足度は、その検索条件に対応する特徴情報の数に所定数(例えば20)を乗じた値に設定される。
【0052】
図5に示す検索対象テーブルにおいて、検索対象「Aホテル」には、図6に示す検索条件テーブルにおいて検索条件「海鮮料理」に関連づけられた特徴情報のうち、「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」の5つが関連づけられている。また、図5に示す検索対象テーブルにおいて、検索対象「Aホテル」には、検索条件「温泉」「バリアフリー」に対応する特徴情報は関連づけられていない。そのため、図7に示すように、検索対象「Aホテル」における検索条件「海鮮料理」の条件充足度は、5×20=100に設定される。一方、他の検索条件「温泉」「バリアフリー」の条件充足度は0に設定される。
【0053】
また、検索対象「B旅館」には、検索条件「海鮮料理」に対応する特徴情報として「カニ」の1つが関連づけられており、検索条件「温泉」に対応する特徴情報として「露天風呂」の1つが関連づけられており、検索条件「バリアフリー」に対応する特徴情報として「バリアフリー」の1つが関連づけられている。そのため、図7に示すように、検索対象「B旅館」における検索条件「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」に対する条件充足度は、いずれも1×20=20に設定される。
【0054】
検索条件に対応する特徴情報の数に応じた条件充足度の設定は、上述の方式に限定されない。例えば、条件充足度は、検索条件テーブルにおいてすべての検索条件に関連づけられた特徴情報の数に対する、検索対象特徴テーブルにおいて検索対象に関連づけられたその検索条件に対応する特徴情報の数の比率に基づいて設定されてもよい。
【0055】
また、条件充足度は、検索対象特徴テーブルにおいて関連づけられた各検索対象に対応する特徴情報の重みに応じて設定されてもよい。この場合、ストレージ記憶部32は、図5に示す検索対象テーブルにおいて、特徴情報ごとに重みを関連づけて記憶する。そして、各検索条件に関連づけられた特徴情報の重みの合計が、各検索条件の条件充足度として設定される。
【0056】
例えば、特徴情報(1)~(5)に関連づけられた特徴情報の重みが、それぞれ35、30、20、10、5に設定されている場合、検索対象「Aホテル」における検索条件「海鮮料理」に対する条件充足度は、35+30+20+10+5=100となる。
【0057】
また、その場合、検索対象「B旅館」における、検索条件「海鮮料理」に対する条件充足度は35となり、検索条件「温泉」に対する条件充足度は30となり、検索条件「バリアフリー」に対する条件充足度は20となる。
【0058】
特徴情報の重みは、検索対象と特徴情報の組み合わせごとに設定されてもよい。また、特徴情報の重みは、検索対象に関連づけられる特徴情報の数に応じて設定されてもよい。その場合、検索条件に関連づけられる特徴情報の数が少ない検索対象では、各特徴情報に割り当てられる重みが大きくなるように設定される。例えば、検索対象に3つの特徴情報が関連づけられている場合、その検索対象における特徴情報(1)の重みは50、特徴情報(2)の重みは30、特徴情報(3)の重みは20と設定されてよい。
【0059】
また、検索条件に対応する特徴情報の数と関係なく、例えば情報提供システムの運営者が予め条件充足度を定めてもよい。
【0060】
図8は、ユーザ端末4の概略構成を示す模式図である。
【0061】
ユーザ端末4は、ネットワーク5を介してサーバ2に接続し、サーバ2と通信を行う。ユーザ端末4は、ユーザの入力操作に応じて、検索条件および各検索条件の重みを指定した検索要求の入力を受け付ける。そのために、ユーザ端末4は、端末通信部41と、端末記憶部42と、端末操作部43と、端末表示部44と、端末処理部45とを備える。
【0062】
なお、本実施形態ではユーザ端末4として、パーソナルコンピュータ(Personal Computer, PC)を想定するが、実施形態はこれに限定されない。ユーザ端末4は、例えば多機能携帯電話(いわゆる「スマートフォン」)、携帯電話(いわゆる「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤ、タブレット端末、タブレットPC、ノートPCなどの情報処理装置であってよい。また、ユーザ端末4は、飲食店に設置され飲食店の関係者等に操作される店舗端末であってもよい。
【0063】
端末通信部41は、通信インタフェース回路を備え、ユーザ端末4をネットワーク5に接続する。端末通信部41は、端末処理部45から供給されたデータを、ネットワークを介してサーバ2等に送信する。また、端末通信部41は、ネットワークを介してサーバ2等から受信したデータを端末処理部45に供給する。
【0064】
端末記憶部42は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部42は、端末処理部45での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、端末記憶部42は、ドライバプログラムとして、端末操作部43を制御する入力デバイスドライバプログラムや、端末表示部44を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部42は、アプリケーションプログラムとして、ユーザが端末操作部43に対して名称に含まれる用語の選択を行うための用語入力画面を表示するための画面表示プログラム等を記憶する。また、端末記憶部42は、所定の処理にかかる一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0065】
端末操作部43は、ユーザ端末4の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネルやキーボタン等である。ユーザは、端末操作部43を用いて、文字や数字、記号等を入力することができる。端末操作部43は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として端末処理部45に供給される。
【0066】
端末表示部44は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等である。端末表示部44は、端末処理部45から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。
【0067】
端末処理部45は、1以上のプロセッサおよびその周辺回路を備える。端末処理部45は、ユーザ端末4の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。端末処理部45は、ユーザ端末4の各種処理が端末記憶部42に記憶されているプログラムや端末操作部43への操作等に基づいて適切な手段で実行されるように、端末通信部41や端末表示部44等の動作を制御する。端末処理部45は、端末記憶部42に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部45は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0068】
端末処理部45は、少なくとも閲覧実行部451、端末送信部452等を備える。これらの各部は、端末処理部45が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてユーザ端末4に実装されてもよい。
【0069】
本開示の情報提供システム1は、上述のハードウェア構成を採用することで、ユーザに簡単な操作で検索条件を指定させ、ユーザに所望の検索結果を提供するようサーバを制御する。本開示の情報提供システム1によると、所望の検索結果を得るためにユーザが要求する検索の回数を減少させてサーバの処理時間を短縮することができ、効率的な情報処理が可能となる。
【0070】
図9図11を参照して、サーバ2に接続されたユーザ端末4の表示機能によって端末表示部44に表示される各表示画面の一例を説明する。
【0071】
図9は、検索条件指定画面の例を示す図である。
【0072】
ユーザ端末4は、サーバ2が送信する検索条件指定画面表示データに基づいて、図9に示す検索条件指定画面900を端末表示部44に表示する。ユーザ端末4のユーザは、検索条件指定画面900を参照して、所望の検索結果を得るための検索条件を指定する。
【0073】
検索条件指定画面900には、候補検索条件表示欄901~906と、指定操作領域911~916と、指定表示欄921~926と、指定検索条件決定ボタン931とが含まれる。
【0074】
候補検索条件表示欄901~906は、それぞれ指定の候補となる検索条件を示す欄である。候補検索条件表示欄901~906には、ストレージ記憶部32に記憶されたすべての検索条件が表示される。
【0075】
指定操作領域911~916は、それぞれ対応する候補検索条件表示欄901~906に表示された検索条件に対して指定を行うための、端末操作部43を用いたユーザの操作を受け付ける領域である。指定操作領域911~916の位置は、候補検索条件表示欄901~906の内部に限られず、例えば候補検索条件表示欄901~906に隣接する位置であってもよい。また、指定操作領域911~916は、視認可能に表示されていなくてもよい。
【0076】
指定表示欄921~926は、それぞれ対応する候補検索条件表示欄901~906に示された検索条件がユーザにより指定されているか否かを示す欄である。図9の例では、チェックマークが表示された指定表示欄921、924、926は、対応する候補検索条件表示欄901、904、906に表示された検索条件「海鮮料理」、「温泉」、「バリアフリー」が指定されていることを示している。
【0077】
ユーザ端末4のユーザは、候補検索条件表示欄901~906に示された検索条件を参照し、所望の検索条件を指定する。ユーザは、例えば端末操作部43を用いて指定操作領域911~916のそれぞれの領域にタップするなどにより、検索条件を指定する。検索条件が指定されると、対応する指定表示欄921~926の表示が変更される。
【0078】
指定表示欄921~926での対応する候補検索条件表示欄901~906に表示された検索条件への指定の有無は、図9において、チェックマークの有無によって表示されている。指定表示欄921~926での対応する候補検索条件表示欄901~906に表示された検索条件への指定の有無の表示はこれに限らない。例えば、「指定有」「指定無」といった文字の表示、検索条件に対応する検索条件表示欄における文字表示に対する下線または太字などの装飾による表示、または指定有および指定無にそれぞれ対応する色彩による表示などであってもよい。
【0079】
また、図9において指定表示欄921~926は候補検索条件表示欄901~906のそれぞれの領域内に配置されているが、指定表示欄921~926の位置はこれに限られない。指定表示欄921~926の位置は、例えば候補検索条件表示欄901~906のそれぞれの領域の隣など、ユーザが指定欄と候補検索条件表示欄との対応を認識できる位置であれば足りる。また、特に指定の有無を文字装飾や色彩で表示する場合、指定表示欄921~926は候補検索条件表示欄901~906のそれぞれの領域全体であってもよい。また、指定表示欄921~926の位置は、対応する指定操作領域911~916と重複してもよい。
【0080】
指定検索条件決定ボタン931は、検索条件指定画面900での検索条件の指定を決定するボタンである。指定検索条件決定ボタン931に対してユーザ端末4のユーザが端末操作部43を用いて所定の操作を行うと、検索要求画面がユーザ端末4の端末表示部44に表示される。
【0081】
なお、ユーザによる検索条件の指定は、選択入力ではなく直接入力であってもよい。直接入力により検索条件を指定させる場合、ユーザの入力に対応する複数の候補を選択可能に表示させてもよい。
【0082】
図10は、検索要求画面の例を示す図である。
【0083】
ユーザ端末4は、検索条件指定画面900で指定された検索条件に基づいて、図10に示す検索要求画面1000を端末表示部44に表示する。ユーザ端末4のユーザは、検索要求画面1000を用いて、所望の検索結果を得るための検索条件の重みを指定し、検索を要求する。
【0084】
ユーザ端末4は、検索条件指定画面900において指定検索条件決定ボタン931に対して所定の操作が行われた場合に、指定された検索条件を端末記憶部42に記憶されたプログラムにより検索要求画面1000を表示する。なお、ユーザ端末4は、検索条件指定画面900において指定検索条件決定ボタン931に対して所定の操作が行われた場合に、指定された検索条件をサーバ2に送信し、サーバ2が生成した検索条件要求情報をサーバ2から受信し、これに基づいて検索要求画面1000を表示してもよい。
【0085】
検索要求画面1000には、指定検索条件表示欄1001~1003と、重み表示欄1011~1013と、重み指定エリア1021と、重み指定ポイント1022と、検索要求ボタン1026とが含まれる。
【0086】
指定検索条件表示欄1001~1003は、検索条件指定画面900で指定された検索条件を表示する欄である。図10では、指定検索条件表示欄1001~1003には、指定された検索条件「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」がそれぞれ表示されている。
【0087】
重み表示欄1011~1013は、対応する指定検索条件表示欄1001~1003に表示された検索条件の重みを表示する欄である。検索条件の重みは、重み指定エリア1021を用いてユーザにより指定された値である。重みは、グラフまたは色彩等により図示されてもよい。例えば、重みがグラフにより図示される場合、重みが大きいほど長く表示される棒グラフにより図示される。また、例えば、重みが色彩により図示される場合、重みが大きいほど濃度が大きく表示されるアイコンにより図示される。
【0088】
重み指定エリア1021は、検索要求における各検索条件の重みを指定するエリアである。図10の例では、端末操作部43を用いたユーザ端末4のユーザの操作により、重み指定エリア1021内において重み指定ポイント1022が配置されることによって、検索条件の重みが指定される。
【0089】
各検索条件の重みは、重み指定エリア1021内において配置された重み指定ポイント1022と各指定検索条件表示欄1001~1003に対応する基準点1031~1033との間の距離da~dcの長さに応じて指定される。
【0090】
各検索条件の重みは、重み指定ポイント1022との距離が短い基準点に対応する検索条件ほど大きくなるように指定される。図10の例では、da<db<dcであるので、基準点1031に対応する検索条件「海鮮料理」の重みが大きく、基準点1033に対応する検索条件「バリアフリー」の重みが小さくなるように指定されている。
【0091】
重み指定エリア1021での検索条件の重み指定は、図10の例に限定されない。例えば、検索条件ごとにユーザにより移動可能に設けられたスライダーを表示し、各スライダーが端末操作部43を用いてユーザにより移動された量に応じて重みが指定されてもよい。また、重み表示欄1011~1013を数値を入力可能に設けておき、重み指定エリア1021を用いることなく、入力された数値により検索条件の重みが指定されてもよい。
【0092】
検索要求ボタン1026は、検索要求画面1000で指定された検索条件の重みでの検索を要求するボタンである。検索要求ボタン1026に対してユーザ端末4のユーザが端末操作部43を用いて所定の操作を行うと、検索要求画面1000で指定された検索条件および各検索条件の重みを含む検索要求がサーバ2に送信される。
【0093】
図11は、検索結果表示画面の例を示す図である。
【0094】
ユーザ端末4は、検索要求画面1000を用いて指定した検索条件および各検索条件の重みに基づく検索結果を含む検索結果表示データをサーバ2から受信し、図11に示す検索結果表示画面1100を端末表示部44に表示する。
【0095】
検索結果表示画面1100には、検索対象表示欄1101~1102と、特徴表示欄1111~1112とが含まれる。
【0096】
検索対象表示欄1101~1102は、検索要求に応じて検索され順位付けされた検索対象が表示される欄である。
【0097】
特徴表示欄1111~1112は、対応する検索対象表示欄1101~1102に表示される検索対象に関連づけられた特徴情報を表示する欄である。
【0098】
特徴表示欄1111~1112では、対応する検索対象に関連づけられたすべての特徴情報が表示されなくてもよい。例えば、指定された検索条件に関連づけられた特徴情報のみが表示され、その他の特徴情報は表示されなくてもよい。このような検索結果表示画面1100によると、ユーザは、自らが指定した検索条件と各検索対象との関係を容易に把握することができる。
【0099】
検索対象に関連づけられた特徴情報を表示することにより、ユーザは、検索結果表示画面1100に表示された検索対象の特徴を容易に把握することができる。なお、検索結果表示画面1100において、特徴情報は表示されなくてもよい。
【0100】
図11の検索結果表示画面1100では、検索要求画面1000を用いて指定された検索条件を満たす2つの検索対象に対応して2つの検索対象表示欄1101~1102が表示されている。検索条件を満たす検索対象の数に応じて、検索対象表示欄の数は増減される。このとき、サーバ2は、上限値を予め設定しておき、表示される検索対象の数を上限値に限定してもよい。
【0101】
図12は、サーバ2の処理フローチャートである。
【0102】
まず、サーバ処理部23は、検索条件指定データを生成する(ステップS1)。サーバ処理部23は、ユーザ端末4からネットワーク5を介して受信した要求に応じて、ストレージ記憶部32に記憶された検索条件を参照し、記憶されたすべての検索条件を指定可能な検索条件指定画面900を表示するための検索条件指定データを生成する。
【0103】
次に、サーバ処理部23は、ステップS1で生成した検索条件指定データを、サーバ通信部21を介してユーザ端末4に送信する(ステップS2)。
【0104】
次に、検索要求受信部231は、複数の検索条件のうち2以上の検索条件と各検索条件の重みとを指定した検索要求を、サーバ通信部21を介してユーザ端末4から受信する(ステップS3)。検索要求受信部231は、検索要求画面1000に含まれる検索要求ボタン1026に対する所定の操作に応じてユーザ端末4が送信する検索要求を受信する。検索要求には、検索要求画面1000で指定された複数の検索条件のうち2以上の検索条件と各検索条件の重みとが含まれる。
【0105】
次に、検索対象抽出部232は、検索対象テーブルにおいて、ステップS3で受信した検索要求で指定された各検索条件に関連づけられた各検索対象を抽出する(ステップS4)。
【0106】
次に、順位付け部233は、ステップS4において抽出された各検索対象を、当該検索対象に関連づけられた条件充足度とステップS3で受信した検索要求で指定された検索条件の重みとの類似度が大きい検索対象ほど上位となるように順位付けする(ステップS5)。
【0107】
サーバ2は、検索条件の重みと条件充足度との差に基づいて類似度を算出する場合、類似度として、検索条件ごとに、条件充足度と重みとの差分の絶対値の和(SAD、Sum of Absolute Difference)の逆数を算出する。この場合、類似度は検索要求で指定された検索条件の重みと検索対象における各検索条件の条件充足度とが類似するほど大きい値を取る。
【0108】
類似度は、既知の他の手法によっても算出可能である。例えば、順位付け部233は、検索条件の重みと条件充足度との差に基づいて、類似度として条件充足度と重みとの差分の二乗の和(SSD、Sum of Squared Difference)の逆数を算出してもよい。類似度としてSSDの逆数を算出する場合、類似度は、検索要求で指定された検索条件の重みと検索対象における各検索条件の検索充足度とが類似するほど大きい値を取る。
【0109】
また、順位付け部233は、検索条件の重みに条件充足度を乗じた値の合計値に基づいて、類似度として正規化相互相関(NCC、Normalized Cross Correlation)等を算出してもよい。NCCは、条件充足度と重みとの積の和を条件充足度の二乗の和と重みの二乗の和との積の正の平方根で除することにより算出される。類似度としてNCCを算出する場合、類似度は、検索要求で指定された検索条件の重みと検索対象における各検索条件の検索充足度とが類似するほど1に近い値を取る。
【0110】
次に、結果送信部234は、ステップS5において順位付けされた検索対象を含む検索結果表示データをユーザ端末4に送信し(ステップS6)、サーバ2の一連の処理は終了する。ユーザ端末4では、受信した検索結果表示データに基づいて、端末表示部44に検索結果表示画面1100が表示される。
【0111】
以上詳述したとおり、情報提供システム1は、すべての検索条件の中から指定された検索条件についてのみ、ユーザに重みを指定させて検索を行わせることで、ユーザの検索操作を簡易にさせる。
【0112】
当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、種々の変更、置換および修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0113】
1 情報提供システム
2 サーバ
231 検索要求受信部
232 検索対象抽出部
233 順位付け部
234 結果送信部
3 ストレージ装置
4 ユーザ端末
5 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12