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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】業務支援システムおよび業務支援方法
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/08 20200101AFI20220511BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220511BHJP
   B60W 30/00 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
B60W50/08
G01C21/26 A
B60W30/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018184845
(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2020050324
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2020-12-25
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須山 明昇
(72)【発明者】
【氏名】竹原 英樹
(72)【発明者】
【氏名】長沼 立巳
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 智
(72)【発明者】
【氏名】青木 雄士
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 寧
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-149942(JP,A)
【文献】特開2018-076006(JP,A)
【文献】特開2018-005343(JP,A)
【文献】国際公開第2014/054152(WO,A1)
【文献】特開2017-033304(JP,A)
【文献】特開2015-185088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 - 10/30
B60W 30/00 - 60/00
G08G 1/00 - 99/00
B60K 35/00 - 37/06
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転が可能な車両から自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を取得する自動運転情報取得部と、
前記車両の運転者が行う業務上の未処理のタスクと、作業に要する機能によって前記タスクを分類するグループと、前記グループに対応する機能を使用して作業をするために必要な自動運転レベルとを含むタスク情報を記憶するタスク情報記憶部と、
前記自動運転情報取得部が取得した自動運転情報と、前記タスク情報記憶部に記憶したタスク情報とに基づいて、前記車両内で運転者が作業可能なタスクを抽出するタスク抽出部と、
を備えることを特徴とする業務支援システム。
【請求項2】
前記自動運転情報取得部は、前記自動運転レベル情報と、車両の目的地までの移動予定時間を示す移動予定時間情報とを含む前記自動運転情報を取得し、
前記タスク抽出部は、前記自動運転情報取得部が取得した自動運転情報と、前記タスク情報記憶部に記憶したタスク情報とに基づいて、前記車両内で運転者が作業可能なタスクを抽出する、
請求項1に記載の業務支援システム。
【請求項3】
前記タスク情報記憶部は、前記タスクの作業の優先度を示す優先度情報をさらに含む前記タスク情報を記憶し、
前記タスク抽出部は、前記自動運転情報取得部が取得した自動運転情報と、前記タスク情報記憶部に記憶したタスク情報とに基づいて、前記車両内で運転者が作業可能なタスクを抽出する、
請求項1または2に記載の業務支援システム。
【請求項4】
コンピュータを用いて業務を支援する業務支援システムによる業務支援方法であって、
コンピュータが、自動運転が可能な車両から自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を取得する自動運転情報取得ステップと、
コンピュータが、前記車両の運転者が行う業務上の未処理のタスクと、作業に要する機能によって前記タスクを分類するグループと、前記グループに対応する機能を使用して作業をするために必要な自動運転レベルとを含むタスク情報をタスク情報記憶部に記憶するタスク情報記憶ステップと、
コンピュータが、前記自動運転情報取得ステップにおいて取得した自動運転情報と、前記タスク情報記憶部に記憶したタスク情報とに基づいて、前記車両内で運転者が作業可能なタスクを抽出するタスク抽出ステップと、
を含む業務支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援システムおよび業務支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両内で快適に過ごすために、音楽または映像を再生する技術が知られている。また、車両の目的地までの予想所要時間に応じた映像を再生する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-344896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の自動運転が普及するにつれて、自動運転中の車両内で運転者が携帯用電子機器を使用して業務を行う機会が増えることが予測される。運転者が車両の運転に関与する度合いは、車両の自動運転レベルによって変化する。そこで、車両の自動運転レベルに応じて、作業可能な業務が行えるように支援することが望ましい。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両の自動運転レベルに応じて、作業可能な業務が行えるように支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援システムは、自動運転が可能な車両から自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を取得する自動運転情報取得部と、前記車両の運転者が行う業務上の未処理のタスクと、作業に要する機能によって前記タスクを分類するグループと、前記グループに対応する機能を使用して作業をするために必要な自動運転レベルとを含むタスク情報を記憶するタスク情報記憶部と、前記自動運転情報取得部が取得した自動運転情報と、前記タスク情報記憶部に記憶したタスク情報とに基づいて、前記車両内で運転者が作業可能なタスクを抽出するタスク抽出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る業務支援方法は、自動運転が可能な車両から自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を取得する自動運転情報取得ステップと、前記車両の運転者が行う業務上の未処理のタスクと、作業に要する機能によって前記タスクを分類するグループと、前記グループに対応する機能を使用して作業をするために必要な自動運転レベルとを含むタスク情報をタスク情報記憶部に記憶するタスク情報記憶ステップと、前記自動運転情報取得ステップにおいて取得した自動運転情報と、前記タスク情報記憶部に記憶したタスク情報とに基づいて、前記車両内で運転者が作業可能なタスクを抽出するタスク抽出ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、車両の自動運転レベルに応じて、作業可能な業務が行えるように支援することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第一実施形態に係る業務支援システムの構成例の一例を示す概略図である。
図2図2は、自動運転レベルについて説明する図である。
図3図3は、第一実施形態に係る業務支援システムの端末装置の構成例を示す概略図である。
図4図4は、第一実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置の構成例を示す概略図である。
図5図5は、タスク情報の一例について説明する図である。
図6図6は、第一実施形態に係る業務支援システムの端末装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図7図7は、第一実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、第一実施形態に係る業務支援システムの端末装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、タスク情報の他の例について説明する図である。
図10図10は、第二実施形態に係る業務支援システムの端末装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、第二実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図12図12は、タスク情報の他の例について説明する図である。
図13図13は、第三実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置における処理の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、業務支援システムの構成例の他の例を示す概略図である。
図15図15は、業務支援システムの構成例の他の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る業務支援システムおよび業務支援方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0011】
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係る業務支援システムの構成例の一例を示す概略図である。業務支援システム1は、情報通信技術を使用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方である、いわゆる「テレワーク」における業務を支援する。本実施形態では、特に、自動運転が可能な車両での移動中における業務を支援する。業務支援システム1は、車両10の自動運転レベルに応じて、運転者が作業可能な業務タスク(以下、「タスク」という。)を提示する。業務支援システム1は、車両10に持ち込まれた端末装置20と、サーバ装置30とを含む。業務支援システム1において、端末装置20とサーバ装置30とは通信可能である。
【0012】
車両10は、図示しないECU(Electronic Control Unit)を介して自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を端末装置20に出力する。または、車両10は、運転者が操作するボタンに対する操作からLINを介して自動運転レベル情報を含む自動運転情報を端末装置20に出力してもよい。
【0013】
図2を用いて、自動運転レベルについて説明する。図2は、自動運転レベルについて説明する図である。自動運転レベル1は、システムが運転を支援する。例えば、システムによってブレーキが踏まれたり、先行車両に追従して走行させたり、車線から逸脱しないように走行が支援されたりする。自動運転レベル1では、運転者が車両10の走行状態を監視する。
【0014】
自動運転レベル2は、部分的に自動運転が実行される。例えば、システムによって車線を維持した状態で先行車両に追従した走行が行われる。自動運転レベル2では、運転者が車両10の走行状態を監視する。
【0015】
自動運転レベル3は、条件付きで自動運転が実行される。より詳しくは、自動運転レベル3は、システムが運転に関するすべての制御を実行する。自動運転レベル3では、システムから運転者に対して運転への介入が要求されると、運転者が対応することが必要になる。自動運転レベル3では、システムが車両10の走行状態を監視する。
【0016】
自動運転レベル4は、特定条件下において完全自動運転が実行される。自動運転レベル4は、特定条件が満たされると、システムが運転に関するすべての制御を実行する。自動運転レベル4では、システムが車両10の走行状態を監視する。
【0017】
自動運転レベル5は、完全自動運転が実行される。自動運転レベル5では、常時、システムが運転に関するすべての制御を実行する。自動運転レベル5では、システムが車両10の走行状態を監視する。
【0018】
図3を用いて、端末装置20について説明する。図3は、第一実施形態に係る業務支援システムの端末装置の構成例を示す概略図である。端末装置20は、運転者が移動中に業務を行う際に使用可能な携帯用電子機器である。端末装置20は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットを含む携帯用電子機器である。端末装置20は、運転者の勤務先の施設および勤務先が有する施設以外の場所で使用可能である。本実施形態では、端末装置20は、自動運転可能な車両10内で使用される。本実施形態では、端末装置20は、サーバ装置30に対して、運転者が作業可能なタスクを抽出するよう要求する。端末装置20は、通信部21と、表示部22と、制御部23とを有する。
【0019】
通信部21は、通信ユニットである。通信部21は、端末装置20とサーバ装置30との通信を可能にする。
【0020】
表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイを含むディスプレイである。表示部22は、業務支援システム1に専用のものであっても、例えば、ナビゲーションシステムを含む他のシステムと共同で使用するものであってもよい。表示部22は、制御部23のタスク情報表示制御部27から出力された映像信号に基づいて、作業可能なタスクの情報を表示する。
【0021】
制御部23は、例えば、CPUなどで構成された演算処理装置である。制御部23は、図示しない記憶部に記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部23には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御部23におけるデータの一時記憶などに用いられる。制御部23は、自動運転情報取得部24と、条件情報送信制御部25と、タスク情報取得部26と、タスク情報表示制御部27とを有する。
【0022】
自動運転情報取得部24は、CAN(Controller Area Network)またはLIN(Local Interconnect Network)などを介して車両10の自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を取得する。自動運転情報取得部24は、CANを介してECUから自動運転情報を取得する。または、自動運転情報取得部24は、運転者が操作するボタンに対する操作からLINを介して自動運転情報を取得してもよい。自動運転情報取得部24は、取得した自動運転情報を条件情報送信制御部25に出力する。
【0023】
条件情報送信制御部25は、通信部21を介して、作業可能なタスクを抽出する抽出条件を示す条件情報をサーバ装置30に送信するよう制御する。より詳しくは、条件情報送信制御部25は、自動運転情報取得部24が取得した自動運転情報から自動運転レベル情報を抽出して条件情報とする。条件情報送信制御部25は、条件情報を通信部21を介してサーバ装置30に送信するよう制御する。
【0024】
タスク情報取得部26は、通信部21を介して、サーバ装置30が抽出した作業可能なタスクを示すタスク情報を取得する。
【0025】
タスク情報表示制御部27は、タスク情報取得部26が取得したタスク情報を表示部22に表示させる。例えば、タスク情報表示制御部27は、タスク情報をリストにして表示してもよい。
【0026】
タスク情報表示制御部27は、タスク情報取得部26が取得したタスク情報をすべて表示してもよいし、例えば、所定数に限定して表示してもよい。
【0027】
図4を用いて、サーバ装置30について説明する。図4は、第一実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置の構成例を示す概略図である。サーバ装置30は、端末装置20を使用して行われた業務上のタスク、これから行う未処理のタスクを管理するサーバ装置である。サーバ装置30は、運転者の勤務先が有する施設内またはクラウドにおいて運用されている。本実施形態では、サーバ装置30は、車両10の自動運転レベルに応じて、運転者が作業可能なタスクを抽出して、端末装置20に送信する。サーバ装置30は、通信部31と、制御部32とを有する。
【0028】
通信部31は、通信ユニットである。通信部31は、サーバ装置30と端末装置20との通信を可能にする。
【0029】
制御部32は、例えば、CPUなどで構成された演算処理装置である。制御部32は、図示しない記憶部に記憶されているプログラムをメモリにロードして、プログラムに含まれる命令を実行する。制御部32には図示しない内部メモリが含まれ、内部メモリは制御部32におけるデータの一時記憶などに用いられる。制御部32は、条件情報取得部33と、タスク情報記憶部34と、タスク抽出部35と、タスク情報送信制御部36とを有する。
【0030】
条件情報取得部33は、通信部31を介して、端末装置20から条件情報を取得する。本実施形態では、条件情報取得部33は、条件情報として自動運転レベル情報を取得する。
【0031】
タスク情報記憶部34は、タスク情報を記憶する。タスク情報は、運転者が行う業務上のタスクであって未処理のタスクの情報である。未処理のタスクには、これからはじめて作業を行うタスクと、作業が完了しておらず、これから続きの作業を行うタスクとを含む。タスク情報は、運転者があらかじめ登録する。または、タスク情報は、例えば、端末装置20が記憶するデータまたは作業履歴を解析して取得した未処理のタスクの情報を登録してもよい。または、タスク情報は、例えば、運転者が使用している図示しない業務管理システムから取得した未処理のタスクの情報を登録してもよい。
【0032】
タスク情報は、グループと、未処理のタスクと、必要運転レベルとを含む。より詳しくは、タスク情報は、未処理のタスクと、作業に要する機能によって未処理のタスクを分類するグループと、グループに対応する機能を使用して作業をするために必要な自動運転レベルとを含む。本実施形態では、未処理のタスクを、音声入出力部を要するグループと、表示部を要するグループと、入力部を要するグループとに分類する。
【0033】
未処理のタスクは、運転者が行うべき業務上のタスクであって未処理のタスクである。未処理のタスクは、端末装置20を使用するものと使用しないものとを含んでもよい。
【0034】
必要自動運転レベルは、グループごとに、当該機能を使用した作業が可能な自動運転レベルを設定する。音声入出力部を要するグループの未処理のタスクは、音声によって実行可能である。音声入出力部を要するグループの未処理のタスクは、視線を移動させたり、運転者が手指を動作させたりせずに実行可能である。これらにより、音声入出力部を要するグループの未処理のタスクは、すべての自動運転レベルで作業可能とする。音声入出力部を要するグループの未処理のタスクは、自動運転レベルが1以上で作業可能とする。表示部を要するグループの未処理のタスクは、運転者が表示部を目視する必要がある。言い換えると、表示部を要するグループの未処理のタスクは、運転者が視線を表示部に移動させる必要がある。これにより、表示部を要するグループの未処理のタスクは、システムが車両10の走行状態を監視するとき、作業可能とする。表示部を要するグループの未処理のタスクは、自動運転レベルが3以上で作業可能とする。入力部を要するグループの未処理のタスクは、運転者が手指を動作させることが必要である。これにより、入力部を要するグループの未処理のタスクは、運転者が運転に介入しなくてよいとき、作業可能とする。入力部を要するグループの未処理のタスクは、自動運転レベルが4以上で作業可能とする。
【0035】
図5を用いて、タスク情報の一例について説明する。図5は、タスク情報の一例について説明する図である。音声入出力部を要するグループの未処理のタスクとして、電話連絡と、音声入力によるメール作成とが記憶されている。音声入出力部を要するグループの未処理のタスクは、必要自動運転レベルはレベル1である。表示部を要するグループの未処理のタスクとして、メール確認と、論文閲覧と、アイデア検討と、仕様書閲覧とが記憶されている。表示部を要するグループの未処理のタスクは、必要自動運転レベルはレベル3である。入力部を要するグループの未処理のタスクとして、仕様書作成と、設計1と、設計2と、設計3とが記憶されている。入力部を要するグループの未処理のタスクは、必要自動運転レベルはレベル4である。
【0036】
タスク抽出部35は、条件情報に含まれる自動運転情報と、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報とに基づいて、自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクを抽出する。より詳しくは、タスク抽出部35は、自動運転レベル情報とタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクを作業可能なタスクとして抽出する。例えば、車両10の自動運転レベルがレベル3である場合、タスク抽出部35は、必要運転レベルがレベル3とレベル2とレベル1とに対応するグループに含まれる未処理のタスクを作業可能タスクとして抽出する。
【0037】
タスク抽出部35は、自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクをすべて抽出してもよいし、例えば、所定数に限定して抽出してもよい。
【0038】
タスク情報送信制御部36は、タスク抽出部35が抽出した作業可能なタスクのタスク情報を通信部31を介して端末装置20に送信する。
【0039】
次に、図6ないし図8を用いて、業務支援システム1における処理の流れについて説明する。図6は、第一実施形態に係る業務支援システムの端末装置における処理の流れを示すフローチャートである。図7は、第一実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置における処理の流れを示すフローチャートである。図8は、第一実施形態に係る業務支援システムの端末装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【0040】
運転者が端末装置20を使用して業務上の未処理のタスクを実行しようとして処理開始ボタンを押し操作すると、図6に示すフローチャートの処理が実行される。または、車両10が自動運転を開始すると、図6に示すフローチャートの処理が実行されてもよい。
【0041】
端末装置20の制御部23は、自動運転情報取得部24によって、車両から自動運転情報を取得する(ステップS101)。より詳しくは、制御部23は、自動運転情報取得部24によって、CANまたはLINなどを介して車両10の自動運転レベルを示す自動運転レベル情報を含む自動運転情報を取得する。制御部23は、ステップS102に進む。
【0042】
制御部23は、条件情報送信制御部25によって、自動運転情報取得部24が取得した自動運転情報から自動運転レベル情報を抽出する(ステップS102)。制御部23は、ステップS103に進む。
【0043】
制御部23は、条件情報送信制御部25によって、自動運転レベルを含む条件情報を送信する(ステップS103)。より詳しくは、制御部23は、条件情報送信制御部25によって、自動運転レベル情報を条件情報として、通信部21を介してサーバ装置30に送信するよう制御する。制御部23は、処理を終了する。
【0044】
そして、端末装置20からサーバ装置30に条件情報が送信されると、図7に示すフローチャートの処理が実行される。
【0045】
サーバ装置30の制御部32は、条件情報取得部33によって、端末装置20から条件情報を取得する(ステップS111)。より詳しくは、制御部32は、条件情報取得部33によって、端末装置20から条件情報として自動運転レベル情報を取得する。制御部23は、ステップS112に進む。
【0046】
制御部32は、タスク抽出部35によって、車両10の自動運転レベルで作業可能なタスクを抽出する(ステップS112)。より詳しくは、制御部32は、タスク抽出部35によって、条件情報に含まれる自動運転情報と、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクを作業可能なタスクとして抽出する。制御部32は、ステップS113に進む。
【0047】
例えば、図5に示すタスク情報が記憶され、車両10の自動運転レベルがレベル3である場合、制御部32は、タスク抽出部35によって、必要運転レベルがレベル3およびレベル1に対応する、表示部および音声入出力部のグループに含まれる未処理のタスクを作業可能タスクとして抽出する。抽出される作業可能なタスクは、電話連絡と、音声入力によるメール作成と、メール確認と、論文閲覧と、アイデア検討と、仕様書閲覧とである。
【0048】
制御部32は、タスク情報送信制御部36によって、作業可能なタスクのタスク情報を送信する(ステップS113)。より詳しくは、制御部32は、タスク情報送信制御部36によって、タスク抽出部35が抽出した作業可能なタスクのタスク情報を通信部31を介して端末装置20に送信する。制御部32は、処理を終了する。
【0049】
そして、サーバ装置30から端末装置20に抽出されたタスク情報が送信されると、図8に示すフローチャートの処理が実行される。
【0050】
端末装置20の制御部23は、タスク情報取得部26によって、作業可能なタスクの情報を取得する(ステップS121)。より詳しくは、制御部23は、タスク情報取得部26によって、通信部21を介して、サーバ装置30が抽出した作業可能なタスクを示すタスク情報を取得する。制御部23は、ステップS122に進む。
【0051】
制御部23は、タスク情報表示制御部27によって、作業可能なタスクの情報を表示部22に表示させる(ステップS122)。より詳しくは、制御部23は、タスク情報表示制御部27によって、タスク情報をリストにして表示部22に表示させる。制御部23は、処理を終了する。
【0052】
運転者は、表示部22にリストとして表示された作業可能なタスクの中から、タスクを選択して実行ボタンを押し操作する。端末装置20は、押し操作されたことを検出すると、タスクを実行するための、例えば、電話、電子メール、文書作成、文書閲覧などの各機能のプログラムを起動する。
【0053】
このようにして、未処理のタスクが、実行に要する機能のグループごとに分類されて記憶される。また、グループごとに、当該機能を使用した作業が可能な自動運転レベルが設定される。タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報から、車両10の自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクが抽出される。
【0054】
上述したように、本実施形態は、未処理のタスクを、実行に要する機能のグループごとに分類して記憶する。また、本実施形態は、グループごとに、当該機能を使用した作業が可能な自動運転レベルを設定する。本実施形態は、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報から、車両10の自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクを抽出することができる。より詳しくは、本実施形態によれば、車両10の自動運転レベル情報とタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクを作業可能なタスクとして抽出することができる。
【0055】
本実施形態は、音声入出力部を要するグループの未処理のタスクは、すべての自動運転レベルで作業可能とする。また、本実施形態は、表示部を要するグループの未処理のタスクは、システムが車両10の走行状態を監視するとき、作業可能とする。本実施形態は、表示部を要するグループの未処理のタスクは、自動運転レベルが3以上で作業可能とする。さらに、本実施形態は、入力部を要するグループの未処理のタスクは、運転者が運転に介入しなくてよいとき、作業可能とする。本実施形態は、入力部を要するグループの未処理のタスクは、自動運転レベルが4以上で作業可能とする。このようにして、本実施形態は、車両10の自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクのみを適切に抽出することができる。本実施形態によれば、車両10の自動運転レベルにおいては、作業することが望ましくないタスクが行われることを抑制することができる。
【0056】
このように、本実施形態は、車両10の自動運転レベルに応じて、作業可能なタスクを運転者に提示することによって、自動運転が可能な車両での移動中における業務を支援することができる。本実施形態によれば、作業可能なタスクが提示されるので、業務の効率を向上することができる。
【0057】
[第二実施形態]
図9ないし図11を参照しながら、本実施形態に係る業務支援システム1について説明する。図9は、タスク情報の他の例について説明する図である。図10は、第二実施形態に係る業務支援システムの端末装置における処理の流れを示すフローチャートである。図11は、第二実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置における処理の流れを示すフローチャートである。端末装置20とサーバ装置30とは、基本的な構成は第一実施形態の端末装置20とサーバ装置30と同様である。以下の説明においては、端末装置20とサーバ装置30と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態は、自動運転情報取得部24と条件情報送信制御部25とタスク情報表示制御部27との処理が、第一実施形態と異なる。また、本実施形態は、条件情報取得部33とタスク情報記憶部34とタスク抽出部35との処理が、第一実施形態と異なる。
【0058】
自動運転情報取得部24は、CANまたはLINなどを介して車両10の自動運転レベルを示す自動運転レベル情報と、車両10の目的地までの移動予定時間を示す移動予定時間情報とを含む自動運転情報を取得する。
【0059】
条件情報送信制御部25は、自動運転情報取得部24が取得した自動運転情報から自動運転レベル情報と移動予定時間情報とを抽出して条件情報とする。条件情報送信制御部25は、条件情報を通信部21を介してサーバ装置30に送信するよう制御する。
【0060】
タスク情報表示制御部27は、タスク情報取得部26が取得したタスク情報をすべて表示してもよいし、例えば、作業完了仕込み時間が短い順または長い順で所定数に限定して表示してもよい。
【0061】
条件情報取得部33は、条件情報として自動運転レベル情報と移動予定時間情報とを取得する。
【0062】
タスク情報記憶部34は、グループと、未処理のタスクと、必要運転レベルと、作業完了見込み時間とを含むタスク情報を記憶する。
【0063】
作業完了見込み時間は、未処理のタスクの作業を完了するために要する時間である。
【0064】
図9を用いて、タスク情報の他の例について説明する。図9に示したタスク情報は、図5に示したタスク情報に、作業完了見込み時間の情報が付加されている。電話連絡のタスクは、作業完了見込み時間が10分と記憶されている。音声入力によるメール作成のタスクは、作業完了見込み時間が5分と記憶されている。メール確認のタスクは、作業完了見込み時間が20分と記憶されている。論文閲覧のタスクは、作業完了見込み時間が40分と記憶されている。アイデア検討のタスクは、作業完了見込み時間が90分と記憶されている。仕様書閲覧のタスクは、作業完了見込み時間が60分と記憶されている。仕様書作成のタスクは、作業完了見込み時間が60分と記憶されている。設計1のタスクは、作業完了見込み時間が2日と記憶されている。設計2のタスクは、作業完了見込み時間が1日と記憶されている。設計3のタスクは、作業完了見込み時間が3日と記憶されている。
【0065】
タスク抽出部35は、条件情報に含まれる自動運転情報と、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報とに基づいて、自動運転レベルと移動予定時間とに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクを抽出する。より詳しくは、タスク抽出部35は、自動運転レベル情報と移動予定時間情報とタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクであって、作業完了見込み時間が移動予定時間以下のタスクを作業可能なタスクとして抽出する。
【0066】
タスク抽出部35は、自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクをすべて抽出してもよいし、例えば、作業完了仕込み時間が短い順または長い順で所定数に限定して抽出してもよい。
【0067】
次に、図10図11を用いて、業務支援システム1における処理の流れについて説明する。
【0068】
ステップS131、ステップS132の処理は、図6に示すフローチャートのステップS101、ステップS102と同様の処理を行う。
【0069】
制御部23は、自動運転情報取得部24が取得した自動運転情報から移動予定時間情報を抽出する(ステップS133)。制御部23は、ステップS134に進む。
【0070】
制御部23は、条件情報送信制御部25によって、自動運転レベルと移動予定時間情報とを含む条件情報を送信する(ステップS134)。より詳しくは、制御部23は、条件情報送信制御部25によって、自動運転レベル情報と移動予定時間情報とを条件情報として、通信部21を介してサーバ装置30に送信するよう制御する。制御部23は、処理を終了する。
【0071】
ステップS141、ステップS142、ステップS144の処理は、図7に示すフローチャートのステップS111、ステップS112、ステップS113と同様の処理を行う。
【0072】
制御部32は、タスク抽出部35によって、ステップS142で抽出したタスクの中から、移動予定時間を作業可能時間として作業可能なタスクを抽出する(ステップS143)。より詳しくは、制御部32は、タスク抽出部35によって、ステップS142で抽出されたタスクの中から、作業完了見込み時間が移動予定時間以下のタスクを作業可能なタスクとして抽出する。制御部32は、ステップS144に進む。
【0073】
例えば、図9に示すタスク情報が記憶され、車両10の自動運転レベルがレベル3であり、移動予定時間が30分である場合、制御部32は、タスク抽出部35によって、必要運転レベルがレベル3およびレベル1であり、作業完了見込み時間が30分以下である未処理のタスクを作業可能タスクとして抽出する。抽出される作業可能なタスクは、電話連絡と、音声入力によるメール作成と、メール確認とである。
【0074】
このようにして、未処理のタスクについて、さらに作業完了見込み時間が記憶されている。タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報から、車両10の自動運転レベルと移動予定時間とに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクが抽出される。
【0075】
上述したように、本実施形態は、未処理のタスクについて、さらに作業完了見込み時間を記憶する。本実施形態によれば、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報から、車両10の自動運転レベルと移動予定時間とに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクを抽出することができる。より詳しくは、本実施形態によれば、車両10の自動運転レベル情報と移動予定時間とタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクであって、作業完了見込み時間が移動予定時間以下のタスクを作業可能なタスクとして抽出することができる。このようにして、本実施形態は、より適切な作業可能なタスクを提示することによって、より適切に業務を支援することができる。
【0076】
[第三実施形態]
図12図13を参照しながら、本実施形態に係る業務支援システム1について説明する。図12は、タスク情報の他の例について説明する図である。図13は、第三実施形態に係る業務支援システムのサーバ装置における処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態は、タスク情報表示制御部27とタスク情報記憶部34とタスク抽出部35との処理が、第二実施形態と異なる。
【0077】
タスク情報表示制御部27は、タスク情報取得部26が取得したタスク情報をすべて表示してもよいし、例えば、優先度が高い順で所定数に限定して表示してもよい。
【0078】
タスク情報記憶部34は、グループと、未処理のタスクと、必要運転レベルと、作業完了見込み時間と、優先度とを含むタスク情報を記憶する。
【0079】
優先度は、タスクの作業の優先度である。本実施形態では、優先度は、高、中、低で示す。優先度が高いほど、先に作業を完了させることが好ましいタスクである。
【0080】
図12を用いて、タスク情報の他の例について説明する。図12に示したタスク情報は、図9に示したタスク情報に、優先度の情報が付加されている。電話連絡のタスクは、優先度が「低」と記憶されている。音声入力によるメール作成のタスクは、優先度が「低」と記憶されている。メール確認のタスクは、優先度が「中」と記憶されている。論文閲覧のタスクは、優先度が「低」と記憶されている。アイデア検討のタスクは、優先度が「中」と記憶されている。仕様書閲覧のタスクは、優先度が「高」と記憶されている。仕様書作成のタスクは、優先度が「中」と記憶されている。設計1のタスクは、優先度が「中」と記憶されている。設計2のタスクは、優先度が「中」と記憶されている。設計3のタスクは、優先度が「中」と記憶されている。
【0081】
タスク抽出部35は、条件情報に含まれる自動運転情報と、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報とに基づいて、自動運転レベルと優先度とに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクを抽出する。本実施形態では、タスク抽出部35は、自動運転レベル情報と移動予定時間情報とタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクであって、作業完了見込み時間が移動予定時間以下のタスクを優先度に応じて作業可能なタスクとして抽出する。
【0082】
タスク抽出部35は、自動運転レベルに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクをすべて抽出してもよいし、例えば、優先度が高い順で所定数に限定して抽出してもよい。
【0083】
次に、図13を用いて、業務支援システム1における処理の流れについて説明する。
【0084】
ステップS151ないしステップS153、ステップS155の処理は、図11に示すフローチャートのステップS141ないしステップS143、ステップS144と同様の処理を行う。
【0085】
制御部32は、タスク抽出部35によって、ステップS153で抽出したタスクの中から、優先度に応じて作業可能なタスクを抽出する(ステップS154)。より詳しくは、制御部32は、タスク抽出部35によって、ステップS153で抽出されたタスクを、優先度が高い順に並べて抽出する。制御部32は、ステップS155に進む。
【0086】
例えば、図12に示すタスク情報が記憶され、車両10の自動運転レベルがレベル3であり、移動予定時間が30分であり、優先度が高い順に2つを抽出する場合について説明する。まず、必要運転レベルがレベル3およびレベル1であり、作業完了見込み時間が30分以下である未処理のタスクが抽出される。そして、抽出された未処理のタスクの中から、優先度が高い未処理のタスクを1つ抽出する。このようにして、メール確認が作業可能なタスクとして抽出される。
【0087】
このようにして、未処理のタスクについて、さらに優先度が記憶されている。タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報から、車両10の自動運転レベルと優先度とに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクが抽出される。
【0088】
上述したように、本実施形態は、未処理のタスクについて、さらに優先度を記憶する。本実施形態によれば、タスク情報記憶部34に記憶したタスク情報から、車両10の自動運転レベルと優先度とに応じて、車両10内で運転者が作業可能なタスクを抽出することができる。より詳しくは、本実施形態によれば、車両10の自動運転レベル情報と移動予定時間とタスク情報とに基づいて、必要自動運転レベルが車両10の自動運転レベル以下のグループに含まれるタスクであって、作業完了見込み時間が移動予定時間以下のタスクを優先度に応じて作業可能なタスクとして抽出することができる。このようにして、本実施形態は、より適切な作業可能なタスクを提示することによって、より適切に業務を支援することができる。
【0089】
さて、これまで本発明に係る業務支援システム1について説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0090】
図示した業務支援システム1の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
【0091】
業務支援システム1の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0092】
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【0093】
業務支援システム1において、車両10と端末装置20とサーバ装置30とは、図1の構成に限定されず、図14図15に示すように構成されていてもよい。図14は、業務支援システムの構成例の他の例を示す概略図である。図15は、業務支援システムの構成例の他の例を示す概略図である。
【0094】
例えば、図14に示すように、サーバ装置30と車両10と、サーバ装置30と端末装置20とが、通信可能に接続されていてもよい。この場合、車両10は、サーバ装置30に自動運転情報を送信する。端末装置20は、サーバ装置30を介して車両10から自動運転情報を取得してもよい。または、サーバ装置30は、条件情報取得部33によって車両10から自動運転情報を条件情報として取得してよい。
【0095】
または、例えば、図15に示すように、端末装置20がサーバ装置30の機能を有していてもよい。この場合、端末装置20は、通信網に接続されていない状態であっても、業務支援システム1の各機能の処理を実行することができる。
【0096】
上記では、端末装置20は、作業可能なタスクをタスク情報表示制御部27によって表示部22に表示させるものとして説明したが、これに限定されず、作業可能なタスクを運転者に提示可能であればよい。例えば、端末装置20において、作業可能なタスクを実行しようとすると通常通りに各機能のプログラムを起動可能とし、作業可能なタスクに含まれないタスクを実行しようとすると実行できない旨を表示して各機能のプログラムを起動できないようにしてもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 業務支援システム
10 車両
20 端末装置
21 通信部
22 表示部
23 制御部
24 自動運転情報取得部
25 条件情報送信制御部
26 タスク情報取得部
27 タスク情報表示制御部
30 サーバ装置
31 通信部
32 制御部
33 条件情報取得部
34 タスク情報記憶部
35 タスク抽出部
36 タスク情報送信制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15