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特許7070915透明磁性層を有する表示装置およびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】透明磁性層を有する表示装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1333 20060101AFI20220511BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20220511BHJP
   G09F 9/35 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
G02F1/1333
G09F9/00 313
G09F9/00 366A
G09F9/00 342
G09F9/35
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2018563687
(86)(22)【出願日】2017-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 CN2017115917
(87)【国際公開番号】W WO2019113832
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100133514
【弁理士】
【氏名又は名称】寺山 啓進
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ツオ、 シオンツァン
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-241899(JP,A)
【文献】特開2000-010717(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0192287(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104375306(CN,A)
【文献】Nobukiyo Kobayashi et al.,Optically Transparent Ferromagnetic Nanogranular Films with Tunable Transmittance,SCIENTIFIC REPORTS,2016年09月28日,6:34227,1-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1333
G09F 9/00
G09F 9/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示基板と第1表示基板に面する第2表示基板と、前記第1表示基板と前記第2表示基板を離間させる離間層とを含む表示モジュールと、
いずれも前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側に位置するとともに互い離間する第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層と
前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置する第3磁性層と、
前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置するとともに前記第3磁性層から離間される第4磁性層とを含む表示装置であって、
前記離間層は、複数のサブ離間部材を含み、
前記第1実質透明磁性層は、前記第2実質透明磁性層の前記第2表示基板から離れた側に位置し、
前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、同じ磁極を有する側が互いに対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成され
前記第3磁性層と前記第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成され、
前記第3磁性層は、前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第2表示基板から離れた側であって前記第1表示基板に近い側に位置するか、或いは、前記第3磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第1表示基板から離れた側であって前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置する表示装置。
【請求項2】
前記第2実質透明磁性層は、前記第1実質透明磁性層から前記第2実質透明磁性層への方向に沿って前記第1実質透明磁性層に圧力を加えると、前記第1実質透明磁性層を反発して、前記第1実質透明磁性層に加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少するように構成される請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側に位置するタッチパネルをさらに含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2実質透明磁性層は、前記タッチパネルから前記表示モジュールへの方向に沿って前記タッチパネルに圧力を加えると、前記第1実質透明磁性層を反発して、前記タッチパネルに加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少するように構成される請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、前記タッチパネルの少なくとも1つの層によって離間されている請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
前記タッチパネルは、ベース基板を含み、
前記第1実質透明磁性層は、前記ベース基板の前記第2表示基板に近い側に位置し、 前記第2実質透明磁性層は、前記第2表示基板の前記タッチパネルに近い側に位置する請求項3に記載の表示装置。
【請求項7】
前記タッチパネルは、前記ベース基板に位置するタッチ電極層をさらに含み、
前記第1実質透明磁性層は、前記タッチ電極層の前記ベース基板に近い側に位置する請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記タッチパネルは、前記ベース基板に位置するタッチ電極層をさらに含み、
前記第1実質透明磁性層は、前記タッチ電極層の前記ベース基板から離れた側に位置する請求項6に記載の表示装置。
【請求項9】
前記タッチパネルは、ベース基板を含み、
前記第1実質透明磁性層は、前記ベース基板の前記第2表示基板から離れた側に位置し、
前記第2実質透明磁性層は、前記第2表示基板の前記タッチパネルに近い側に位置する請求項3に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示装置は、液晶表示装置であって、
前記表示モジュールは、前記第1表示基板、前記第2表示基板、および、前記第1表示基板と前記第2表示基板の間に位置する液晶層を含む液晶表示モジュールである請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層の少なくとも一方は、実質透明な絶縁材料マトリックスに分散された磁性ナノ粒子を含む実質透明磁性層である請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記実質透明磁性層は、実質透明なフッ化物マトリックスに分散された強磁性体ナノ粒子を含む請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記強磁性体ナノ粒子は、鉄-コバルト合金のナノレベル微粒子を含む請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記透明な絶縁材料マトリックスは、フッ化アルミニウムを含む請求項12に記載の表示装置。
【請求項15】
前記磁性ナノ粒子の平均粒子径は、約10nm~約20nmの範囲である請求項11に記載の表示装置。
【請求項16】
前記実質透明磁性層の磁化強度は、少なくとも15kA/mである請求項11に記載の表示装置。
【請求項17】
前記実質透明磁性層の可視光透過率は、80%を超える請求項11に記載の表示装置。
【請求項18】
第1表示基板、前記第1表示基板に面する第2表示基板、および、前記第1表示基板と前記第2表示基板を離間させる離間層を含む表示モジュールと、
前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置する第3磁性層と、
前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置するとともに前記第3磁性層から離間される第4磁性層とを含む表示装置であって、
前記第3磁性層と前記第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成され、
前記離間層は、複数のサブ離間部材を含み、
前記第3磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第1表示基板から離れた側であって前記第2表示基板に近い側に位置し、
前記第4磁性層は、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置する表示装置。
【請求項19】
第1表示基板と第1表示基板に面する第2表示基板と、前記第1表示基板と前記第2表示基板を離間させる離間層とを含む表示モジュールを形成することと、
第1実質透明磁性層を形成することと、
第2実質透明磁性層を形成することと
第3磁性層及び第4磁性層を形成することとを含む表示装置の製造方法であって、
前記離間層は、複数のサブ離間部材を含み、
前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、いずれも前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側に位置するとともに、互いに離間するように構成され、
前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、同じ磁極を有する側が互いに対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成され
前記第3磁性層と前記第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成され、
前記第3磁性層は、前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第2表示基板から離れた側であって前記第1表示基板に近い側に位置するか、或いは、前記第3磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第1表示基板から離れた側であって前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置する表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側にタッチパネルを形成することをさらに含み、前記タッチパネルは、ベース基板に形成され、
前記第1実質透明磁性層を形成することは、
前記ベース基板に対し磁性材料のマグネトロンスパッタリングを行うことを含み、
前記第2実質透明磁性層を形成することは、
前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側の面に対し磁性材料のマグネトロンスパッタリングを行うことを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記表示装置は、液晶表示装置であって、
前記表示モジュールを形成することは、
前記第1表示基板と前記第2表示基板の間に液晶層を形成することをさらに含む請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術に関し、特に透明磁性層を有する表示装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、アレイ基板と、カラーフィルタ基板と、前記アレイ基板と前記カラーフィルタ基板との間の液晶層から組み立てられてなる。液晶層は、液晶分子を含む。液晶表示装置は、アレイ基板とカラーフィルタ基板との間の液晶層に電界を印加することにより、画像を生成する。液晶層内の液晶分子は、液晶層に印加された電界に応答して回転する。したがって、電界は、液晶層内の液晶分子の配向方向を変化させる。液晶分子の配向方向が変化すると、液晶層の光透過率も調整される。
【発明の概要】
【0003】
一態様として、本発明は、第1表示基板と前記第1表示基板に面する第2表示基板とを含む表示モジュールと、いずれも第2表示基板の第1表示基板から離れた側に位置するとともに互い離間する第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層とを含む表示装置であって、前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は同じ磁極を有する側が互いに対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される、表示装置を提供する。
【0004】
必要に応じて、前記第1実質透明磁性層は、前記第2実質透明磁性層の前記第2表示基板から離れた側に位置する。前記第2実質透明磁性層は、前記第1実質透明磁性層から前記第2実質透明磁性層への方向に沿って前記第1実質透明磁性層に圧力を加えると、前記第1実質透明磁性層を反発して、前記第1実質透明磁性層に加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少するように構成される。
【0005】
必要に応じて、前記表示装置は、前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側に位置するタッチパネルをさらに含む。
【0006】
必要に応じて、前記第2実質透明磁性層は、前記タッチパネルから前記表示モジュールへの方向に沿って前記タッチパネルに圧力を加えると、前記第1実質透明磁性層を反発して、前記タッチパネルに加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少するように構成される。
【0007】
必要に応じて、前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、前記タッチパネルの少なくとも1つの層によって離間されている。
【0008】
必要に応じて、前記タッチパネルはベース基板を含み、前記第1実質透明磁性層は前記ベース基板の前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第2実質透明磁性層は前記第2表示基板の前記タッチパネルに近い側に位置する。
【0009】
必要に応じて、前記タッチパネルは、前記ベース基板に位置するタッチ電極層をさらに含み、前記第1実質透明磁性層は、前記タッチ電極層の前記ベース基板に近い側に位置する。
【0010】
必要に応じて、前記タッチパネルは、前記ベース基板に位置するタッチ電極層をさらに含み、前記第1実質透明磁性層は、前記タッチ電極層の前記ベース基板から離れた側に位置する。
【0011】
必要に応じて、前記タッチパネルはベース基板を含み、前記第1実質透明磁性層は前記ベース基板の前記第2表示基板から離れた側に位置し、前記第2実質透明磁性層は前記第2表示基板の前記タッチパネルに近い側に位置する。
【0012】
必要に応じて、前記表示装置は液晶表示装置であり、前記表示モジュールは液晶表示モジュールであり、前記液晶表示モジュールは、前記第1表示基板、前記第2表示基板、および、前記第1表示基板と前記第2表示基板の間に位置する液晶層を含む。
【0013】
必要に応じて、前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層の少なくとも一方は、実質透明な絶縁材料マトリックスに分散された磁性ナノ粒子を含む実質透明磁性層である。
【0014】
必要に応じて、前記実質透明磁性層は、実質透明なフッ化物マトリックスに分散された強磁性体ナノ粒子を含む。
【0015】
必要に応じて、前記強磁性体ナノ粒子は、鉄-コバルト合金のナノレベル微粒子を含む。
【0016】
必要に応じて、前記透明な絶縁材料マトリックスは、フッ化アルミニウムを含む。
【0017】
必要に応じて、前記磁性ナノ粒子の平均粒子径は、約10nm~約20nmの範囲である。
【0018】
必要に応じて、前記実質透明磁性層の磁化強度は、少なくとも15kA/mである。
【0019】
必要に応じて、前記実質透明磁性層の可視光透過率は、80%を超える。
【0020】
必要に応じて、前記表示装置は、前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置する第3磁性層と、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置するとともに前記第3磁性層から離間される第4磁性層とをさらに含み、前記第3磁性層と前記第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。
【0021】
必要に応じて、前記表示モジュールは、前記第1表示基板と前記第2表示基板を離間させる離間層をさらに含み、前記離間層は複数のサブ離間部材を含み、前記第3磁性層は、前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第2表示基板から離れた側であって前記第1表示基板に近い側に位置する。
【0022】
必要に応じて、前記表示モジュールは、前記第1表示基板と前記第2表示基板を離間させる離間層をさらに含み、前記離間層は複数のサブ離間部材を含み、前記第3磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第1表示基板から離れた側であって前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置する。
【0023】
別の態様として、本発明は、第1表示基板、前記第1表示基板に面する第2表示基板、および、前記第1表示基板と前記第2表示基板を離間させる離間層を含む表示モジュールと、前記第1表示基板の前記第2表示基板に近い側に位置する第3磁性層と、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置するとともに前記第3磁性層から離間される第4磁性層とを含む表示装置であって、前記第3磁性層と前記第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成され、前記離間層は複数のサブ離間部材を含み、前記第3磁性層は、前記複数のサブ離間部材の前記第1表示基板から離れた側であって前記第2表示基板に近い側に位置し、前記第4磁性層は、前記第2表示基板の前記第1表示基板に近い側に位置する表示装置を提供する。
【0024】
別の態様として、本発明は、第1表示基板と第1表示基板に面する第2表示基板を含む表示モジュールを形成することと、第1実質透明磁性層を形成することと、第2実質透明磁性層を形成することとを含む表示装置の製造方法であって、前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、いずれも前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側に位置するとともに互いに離間するように構成され、前記第1実質透明磁性層と前記第2実質透明磁性層は、同じ磁極を有する側が互いに対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される製造方法を提供する。
【0025】
必要に応じて、前記方法において、前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側にタッチパネルを形成することをさらに含み、前記タッチパネルはベース基板に形成され、前記第1実質透明磁性層を形成することは、前記ベース基板に対し磁性材料のマグネトロンスパッタリングを行うことを含み、前記第2実質透明磁性層を形成することは、前記第2表示基板の前記第1表示基板から離れた側の面に対し磁性材料のマグネトロンスパッタリングを行うことを含む。
【0026】
必要に応じて、前記表示装置は液晶表示装置であり、前記表示モジュールを形成することは、前記第1表示基板と前記第2表示基板の間に液晶層を形成することをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下の図面は、本明細書における各実施例の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0028】
図1】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0029】
図2】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0030】
図3】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0031】
図4】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0032】
図5】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0033】
図6】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0034】
図7】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【0035】
図8】本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
次に、以下の実施例を参照して本発明をより詳細に記載する。なお、以下の一部実施例は、説明と記載の目的で記述されるものであり、本発明を網羅的に列挙したり、開示された厳密な形態に限定したりするためのものではない。
【0037】
従来の液晶表示装置は、通常、アレイ基板と、アレイ基板に対向する対向基板と、アレイ基板と対向基板との間に挟持された液晶層とを含む。対向基板の表面を押圧すると、対向基板の表面に加わる圧力に応じて対向基板が変形する。ある程度の変形が生じると、液晶層内の液晶分子が押圧位置から周囲へ逃げるため、表示装置にプール効果(pooling effects)が生じ、表示品位に影響を及ぼす。特に、液晶表示装置がタッチ液晶表示装置である場合、表示装置に頻繁に触れると、視聴体験に大きく影響する。タッチ液晶表示装置は表示モジュールに位置するタッチパネルを含み、特にタッチパネルが超薄型パネルである場合には、プール効果がより深刻になる。
【0038】
したがって、本発明は、特に従来技術の限界や欠点による一つまたは複数の課題を基本的に解消できる、透明磁性層を有する表示装置及びその製造方法を提供する。一態様として、本発明は、表示装置を提供する。一部の実施例において、表示装置は、第1表示基板と第1表示基板に面する第2表示基板とを含む表示モジュールと、いずれも第2表示基板の第1表示基板から離れた側に位置するとともに互い離間する第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層とを含む。必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層は、同じ磁極を有する側が互いに対向して互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。本明細書における「実質透明」という用語は、可視波長範囲の光の少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%および少なくとも95%)を透過することを意味する。
【0039】
図1は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図1を参照すると、一部の実施例において、表示装置は、表示モジュール1、第1実質透明磁性層100および第2実質透明磁性層200を含む。前記表示モジュールは、第1表示基板10と、第1表示基板10に面する第2表示基板20とを含む。必要に応じて、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、互いに離間している。第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、いずれも第2表示基板20の第1表示基板10から離れた側に位置する。第1実質透明磁性層100は、第2実質透明磁性層200の第2表示基板20から離れた側に位置する。一部の実施例において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、同じ磁極を有する側が互いに対向することによって、互いの間で、例えば少なくともそれらの隣接する側で相互反発力を生じさせるように構成される。例えば、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の間、例えば第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の隣接する側で反発磁力がある。
【0040】
一例において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、N極を有する側が互いに対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。すなわち、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の隣接する側は、いずれも、N極を有する側である。別の例において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、S極を有する側が互いに対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。すなわち、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の隣接する側は、いずれも、S極を有する側である。
【0041】
本発明の表示装置において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、同じ磁極を有する側が互いに対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせる。したがって、第2実質透明磁性層200は、第1実質透明磁性層100から第2実質透明磁性層200への方向に沿って第1実質透明磁性層100に圧力を加えると、第1実質透明磁性層100を反発するように構成される。第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200を設けることによって、第1実質透明磁性層に(直接または間接的に)加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少させ、場合によって消去することができる。
【0042】
図2は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図2を参照すると、一部の実施例において、表示装置は液晶表示装置である。一部の実施例において、表示モジュール1は、第1表示基板10(例えば、表示モジュールの画像表示を駆動するための複数の薄膜トランジスタを有するアレイ基板)と、第2表示基板20(例えば、カラーフィルタを有するカラーフィルタ基板)と、第1表示基板10と第2表示基板20との間に位置する液晶層30を含む。本発明の表示装置において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200を設けることによって、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の間の反発力で、第1実質透明磁性層100に加えられる圧力による第2表示基板20の変形を防止または明らかに減少することができる。本発明の表示装置において、第2表示基板20の変形が減少または消去されるため、それに応じて、第2表示基板20の変形によるプール効果も減少または消去される。
【0043】
図2を参照すると、一部の実施例において、表示装置は、第2表示基板20の第1表示基板10から離れる側に位置するタッチパネル2をさらに含む。タッチパネル2は、ベース基板40に、例えばベース基板40の表示モジュール1に近い側に位置する少なくとも1つのタッチ電極層50を含む。第2実質透明磁性層200は、タッチパネル2から表示モジュール1への方向に沿ってタッチパネル2に圧力を加えると、第1実質透明磁性層100を反発することによって、タッチパネル2に加えられる圧力による第2表示基板20の変形が減少されるように構成される。
【0044】
一部の実施例において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、タッチパネル2の少なくとも1つの層によって離間されている。図2を参照すると、タッチパネル2は、一部の実施例において、ベース基板40およびベース基板40に位置するタッチ電極層50を含む。第1実質透明磁性層100は、ベース基板40に位置する。タッチ電極層50は、第1実質透明磁性層100のベース基板40から離れた側に位置する。第2実質透明磁性層200は、タッチ電極層50の第1実質透明磁性層100から離れた側に位置する。必要に応じて、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、少なくともタッチ電極層50によって離間されている。第1実質透明磁性層100は、タッチ電極層50のベース基板40に近い側に位置する。
【0045】
図3は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図3を参照すると、タッチ電極層50は、一部の実施例においてベース基板40に位置する。第1実質透明磁性層100は、タッチ電極層50のベース基板40から離れた側に位置する。第2実質透明磁性層200は、第1実質透明磁性層100のタッチ電極層50から離れた側に位置する。
【0046】
図4は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図4を参照すると、タッチ電極層50は、一部の実施例においてベース基板40に位置する。第2実質透明磁性層200は、タッチ電極層50のベース基板40から離れた側に位置する。第1実質透明磁性層100は、ベース基板40のタッチ電極層50から離れた側に位置する。第1実質透明磁性層100は、ベース基板40の第2表示基板20から離れた側に位置する。第2実質透明磁性層200は、第2表示基板20のタッチパネル2に近い側に位置する。
【0047】
第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、様々な適切な材料で作製すればよい。一部の実施例において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の少なくとも一方は、磁性材料を含む。必要に応じて、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200の少なくとも一方は、実質透明な絶縁材料マトリックスに分散された磁性ナノ粒子を含む実質透明磁性層である。1つの実例において、実質透明磁性層は、実質透明なフッ化物マトリックスに分散された強磁性体ナノ粒子を含む。必要に応じて、磁性ナノ粒子の平均粒子径は、約10nm~約50nmの範囲であり、例えば約10nm~約20nm、約20nm~約30nm、約30nm~約40nm、約40nm~約50nmである。必要に応じて、実質透明磁性層の磁化強度は、少なくとも10kA/mであり、例えば少なくとも12kA/m、少なくとも14kA/m、少なくとも16kA/m、少なくとも18kA/mである。必要に応じて、実質透明磁性層の可視光透過率は、50%を超え、例えば60%を超え、70%を超え、80%を超え、90%を超え、95%を超え、98%を超える。
【0048】
一部の実施例において、実質透明磁性層は、実質透明なマトリックスに分散されたナノレベル粒子のようなナノ粒子を多く含む。種々の適切な透明材料を用いてマトリックスを作製することができる。必要に応じて、マトリックスは、絶縁材料で作製される。必要に応じて、マトリックスは、金属フッ化物を含む。前記マトリックスの作製に適した金属フッ化物の例には、フッ化アルミニウム、フッ化マグネシウムおよびフッ化バリウムが含まれる。必要に応じて、ナノ粒子は、強磁性体ナノ粒子である。
【0049】
一部の実施例において、ナノレベル微粒のようなナノ粒子は、ガドリニウム、鉄、コバルト、ニッケル、ジスプロシウム、酸化ジスプロシウム、白金、パラジウム、コバルト合金(例えば鉄-コバルト合金)、鉄合金(例えば鉄-コバルト合金)、ニッケル合金(例えば鉄-ニッケル合金)、ステンレス鋼または他の常磁性または強磁性金属、ガドリニウム塩、ガドリニウム錯体、Gd-DTPA(ガドリニウムジエチレントリアミン五酢酸)、ガドペンテト酸ジメグルミン(gadopentetate dimeglumine)、銅、ニッケル、マンガン、クロム、ジスプロシウム及びガドリニウムの化合物及びガドリニウムと鉄やマンガン等の常磁性金属のキレートの一種またはそれらの組み合わせを含む。必要に応じて、ナノレベル微粒のようなナノ粒子は、鉄-コバルト合金のような、鉄とコバルトのうちの一種またはそれらの組み合わせを含有する合金を含む。
【0050】
必要に応じて、実質透明磁性層は、Fe13Co10Al2255フィルムである。必要に応じて、実質透明磁性層は、FeCoAl1967フィルムである。
【0051】
一部の実施例において、実質透明磁性層は、ドーパントとドープされるべき物質との化学反応によって堆積される希薄磁性半導体フィルムである。必要に応じて、ドーパントは、磁性遷移金属元素を有するアセチルアセトネートであってもよく、磁性遷移金属元素は、Fe、Co、Ni、Mnのうちの1種以上を含む。必要に応じて、ドープされるべき物質は、非磁性遷移金属元素を有する1種以上のアセチルアセトネートであってもよい。必要に応じて、非磁性遷移金属元素は、Zn、Zr、Ti、Gaの1種以上を含む。アセチルアセトネートの分子式は、(CxHyOz)Xであってもよく、ここでXは、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛、ジルコニウム、チタンおよびガリウムの一種またはそれらの組合せである。一例において、アセチルアセトネートは、亜鉛アセチルアセトネート(C1014Zn)またはマンガンアセチルアセトネート(C1521Mn)である。
【0052】
図2図4は、タッチパネルが表示モジュール表面に付設されたいくつかの例示的な表示装置を示す。一部の実施例において、第1実質透明磁性層100と第2実質透明磁性層200は、例えば、表示装置の表面がタッチされたときのプール効果を防止するために、表示装置(非タッチ表示装置)に応用されてよい。必要に応じて、表示装置は、セル内タッチ表示装置である。必要に応じて、表示装置は、オンセルタッチ表示装置である。必要に応じて、表示装置は、アドオンタッチ表示装置である。必要に応じて、表示装置は、ワングラスソリューション(one-glass-solution)のタッチ表示装置である。
【0053】
適切な表示装置の例には、電子ペーパー、携帯電話、タブレットパソコン、テレビ、モニター、ノートブックパソコン、デジタルフォトアルバム、GPSなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0054】
必要に応じて、表示装置は、液晶表示装置である。必要に応じて、表示装置は、有機発光ダイオード表示装置である。
【0055】
一部の実施例において、表示装置は、互いに離間する第3磁性層と第4磁性層をさらに含む。第3磁性層は、表示モジュールの第1表示基板に位置する。第4磁性層は、表示モジュールの第2表示基板に位置する。第3磁性層と第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層と第4磁性層は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層と第4磁性層は、逆の磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互引力を生じるように構成される。
【0056】
図5は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図5を参照すると、表示装置は、一部の実施例において、第1表示基板10(例えば、表示モジュールの画像表示を駆動するための複数の薄膜トランジスタを有するアレイ基板)と、第1表示基板10に面する第2表示基板20(例えば、カラーフィルタを有するカラーフィルタ基板)とを含む表示モジュール1を含む。表示装置は、互いに離間する第3磁性層300と第4磁性層400をさらに含む。第3磁性層300は、表示モジュール1の第1表示基板10に位置する。第4磁性層400は、表示モジュール1の第2表示基板20に位置する。第3磁性層300と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層200と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層200と第4磁性層400は、逆の磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互引力を生じるように構成される。必要に応じて、第3磁性層300と第4磁性層400は、表示モジュール1の内側に設けられる。例えば、第3磁性層300は、第1表示基板10の第2表示基板20に近い側に位置する。第4磁性層400は、第2表示基板20の第1表示基板10に近い側に位置する。第3磁性層300と第4磁性層400を設けることによって、第1実質透明磁性層100に加えられる圧力による第2表示基板20の変形をさらに減少することができる。本発明の表示装置において、第2表示基板20の変形が減少または消去されるため、第2表示基板20の変形によるプール効果も減少または消去される。
【0057】
図6は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図6を参照すると、表示装置は、一部の実施例において、第1表示基板10(例えば、表示モジュールの画像表示を駆動するための複数の薄膜トランジスタを有するアレイ基板)と、第1表示基板10に面する第2表示基板20(例えばカラーフィルタを有するカラーフィルタ基板)とを含む表示モジュール1を含む。表示モジュール1は、第1表示基板10と第2表示基板20の間に位置する離間層500をさらに含む。離間層500は、第1表示基板10と第2表示基板20を離間させることに用いられる。一部の実施例において、離間層500は、第1表示基板10と第2表示基板20の両方ではなく一方のみに接触する複数のサブ離間部材Sを少なくとも含む。例えば、図6において、複数のサブ離間部材Sは、第2表示基板20に接触しているが、第1表示基板10に接触していない。
【0058】
一部の実施例において、表示装置は、互いに離間する第3磁性層300と第4磁性層400をさらに含む。第4磁性層400は、離間層500の第2表示基板20から離れた側であって第1表示基板10に近い側に位置する。第3磁性層300は、第1表示基板10の第2表示基板20に近い側に位置する。第3磁性層300と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層200と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層200と第4磁性層400は、逆の磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互引力を生じるように構成される。必要に応じて、第4磁性層400は、複数の第4磁性ブロック4bを含み、各第4磁性ブロック4bは、前記複数のサブ離間部材の第2表示基板20から離れた側であって第1表示基板10に近い側に位置する。必要に応じて、第3磁性層300は、複数の第3磁性ブロック3bを含み、各第3磁性ブロック3bは、それぞれ、前記複数の第4磁性ブロック4bの1つに対向する。前記複数の第3磁性ブロック3bの1つと前記複数の第4磁性ブロック4bの1つの対は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。第3磁性層300と第4磁性層400を設けることによって、第1実質透明磁性層100に加えられる圧力による第2表示基板20の変形をさらに減少することができる。本発明の表示装置において、第2表示基板20の変形が減少または消去されるため、第2表示基板20の変形によるプール効果も減少または消去される。
【0059】
図7は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図7を参照すると、表示装置は、一部の実施例において、第1表示基板10(例えば、表示モジュールの画像表示を駆動するための複数の薄膜トランジスタを有するアレイ基板)と、第1表示基板10に面する第2表示基板20(例えば、カラーフィルタを有するカラーフィルタ基板)とを含む表示モジュール1を含む。表示モジュール1は、第1表示基板10と第2表示基板20の間に位置する離間層500をさらに含む。離間層500は、第1表示基板10と第2表示基板20を離間させることに用いられる。図7において、図5に示された複数のサブ離間部材Sは、第1表示基板10に接触しているが、第2表示基板20に接触していない。
【0060】
一部の実施例において、表示装置は、互いに離間する第3磁性層300と第4磁性層400をさらに含む。第3磁性層300は、離間層500の第1表示基板10から離れた側であって第2表示基板20に近い側に位置する。第4磁性層400は、第2表示基板20の第1表示基板10に近い側に位置する。第3磁性層300と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層200と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層200と第4磁性層400は、逆の磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互引力を生じるように構成される。必要に応じて、第3磁性層300は、複数の第3磁性ブロック3bを含む。各第3磁性ブロック3bは、前記複数のサブ離間部材の第1表示基板10から離れた側であって第2表示基板20に近い側に位置する。必要に応じて、第4磁性層400は、複数の第4磁性ブロック4bを含む。各第4磁性ブロック4bは、それぞれ、前記複数の第3磁性ブロック3bの1つに対向する。前記複数の第3磁性ブロック3bの1つと前記複数の第4磁性ブロック4bの1つの対は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。第3磁性層300と第4磁性層400を設けることによって、第1実質透明磁性層100に加えられる圧力による第2表示基板20の変形をさらに減少することができる。本発明の表示装置において、第2表示基板20の変形が減少または消去されるため、第2表示基板20の変形によるプール効果も減少または消去される。
【0061】
図8は、本開示の一部実施例における表示装置の概略図である。図8を参照すると、一部の実施例において、表示装置は、第1表示基板10と、第1表示基板10に面する第2表示基板20と、第1表示基板10と第2表示基板20を離間させる離間層500を含む表示モジュール1を含む。一部の実施例において、表示装置は、互いに離間する第3磁性層300と第4磁性層400をさらに含む。第3磁性層300は、離間層500の第1表示基板10から離れた側であって第2表示基板20に近い側に位置する。第4磁性層400は、第2表示基板20の第1表示基板10に近い側に位置する。第3磁性層300と第4磁性層400は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第3磁性層300は、複数の第3磁性ブロック3bを含む。各第3磁性ブロック3bは、前記複数のサブ離間部材の第1表示基板10から離れた側であって第2表示基板20に近い側に位置する。必要に応じて、第4磁性層400は、複数の第4磁性ブロック4bを含む。各第4磁性ブロック4bは、それぞれ、前記複数の第3磁性ブロック3bの1つに対向する。前記複数の第3磁性ブロック3bの1つと前記複数の第4磁性ブロック4bの1つの対は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。
【0062】
別の態様として、本発明は、表示装置の製造方法を提供する。一部の実施例において、当該方法は、表示モジュールを形成することと、第1実質透明磁性層を形成することと、第2実質透明磁性層を形成することとを含む。必要に応じて、表示モジュールを形成するステップは、第1表示基板および第1表示基板に面する第2表示基板を形成することを含む。必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層は、いずれも第2表示基板の第1表示基板から離れた側に形成されるとともに、互いに離間する。必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層は、同じ磁極を有する側が対向することによって互いの間で相互反発力を生じさせるように構成される。必要に応じて、第1実質透明磁性層は、第2実質透明磁性層の第2表示基板から離れた側に形成される。
【0063】
一部の実施例において、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層を一定の距離で離間させるように形成することによって、第1実質透明磁性層から第2実質透明磁性層への方向に沿って第1実質透明磁性層に圧力を加えると、第2実質透明磁性層は第1実質透明磁性層を反発する。必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層の間の反発力は、第1実質透明磁性層に加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少または消去するには充分な強さである。
【0064】
一部の実施例において、当該方法は、第2表示基板の第1表示基板から離れた側にタッチパネルを形成することをさらに含む。必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層を一定の距離で離間させるように形成することによって、タッチパネルから表示モジュールへの方向に沿ってタッチパネルに圧力を加えると、第2実質透明磁性層が第1実質透明磁性層を反発し、タッチパネルに加えられる圧力による第2表示基板の変形を減少する。
【0065】
一部の実施例において、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層は、タッチパネルの少なくとも1つの層(例えばタッチ電極層)によって離間されるように形成される。必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層は、タッチパネルの任意の層に離間されないように形成される。
【0066】
一部の実施例において、当該方法は、第1磁極を有する第1側面と第2磁極を有する第2側面を含む第1実質透明磁性層を形成することと、第1磁極を有する第1側面と第2磁極を有する第2側面を含む第2実質透明磁性層を形成することとを含む。必要に応じて、表示装置は、第1実質透明磁性層の第1側面と第2実質透明磁性層の第1側面が対向するように形成される。必要に応じて、表示装置は、第1実質透明磁性層の第2側面と第2実質透明磁性層の第2側面が対向するように形成される。
【0067】
一部の実施例において、当該方法は、タッチパネルに第1実質透明磁性層を形成することと、表示モジュールに第2実質透明磁性層を形成することとを含む。必要に応じて、当該方法は、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層の同じ磁極を有する側が対向するように、タッチパネルを表示モジュールに付設することをさらに含む。必要に応じて、第1実質透明磁性層の第1側面と第2実質透明磁性層の第1側面を対向させるように、タッチパネルを表示モジュールに付設するステップを実行する。必要に応じて、第1実質透明磁性層の第2側面と第2実質透明磁性層の第2側面を対向させるように、タッチパネルを表示モジュールに付設するステップを実行する。
【0068】
一部の実施例において、タッチパネルのタッチ電極層がベース基板に形成される。必要に応じて、第1実質透明磁性層は、ベース基板の第2表示基板に近い側に形成される。必要に応じて、第2実質透明磁性層は、第2表示基板のタッチパネルに近い側に形成される。必要に応じて、第1実質透明磁性層は、タッチ電極層のベース基板に近い側に形成される。必要に応じて、第1実質透明磁性層は、タッチ電極層のベース基板から離れた側に位置する。必要に応じて、第1実質透明磁性層は、ベース基板の第2表示基板から離れた側に位置する。必要に応じて、第2実質透明磁性層は、第2表示基板のタッチパネルに近い側に位置する。必要に応じて、第1実質透明磁性層は、ベース基板の第2表示基板から離れた側に位置し、第2実質透明磁性層は、第2表示基板のタッチパネルに近い側に位置する。
【0069】
一部の実施例において、マグネトロンスパッタリング工程によって前記実質透明磁性層を形成する。必要に応じて、第1実質透明磁性層を形成するステップは、タッチパネルのベース基板に対し磁性材料のマグネトロンスパッタリングを行うことを含む。必要に応じて、第2実質透明磁性層を形成するステップは、第2表示基板の第1表示基板から離れた側の面に対し磁性材料のマグネトロンスパッタリングを行うことを含む。
【0070】
一部の実施例において、表示装置は、液晶表示装置であり、表示モジュールを形成するステップは、第1表示基板と第2表示基板の間に液晶層を形成することをさらに含む。
【0071】
必要に応じて、第1実質透明磁性層と第2実質透明磁性層の少なくとも一方は、実質透明な絶縁材料マトリックスに分散された磁性ナノ粒子を利用して形成される実質透明磁性層である。
【0072】
本発明の実施形態の上記説明は、例示および説明のために提供されたものである。本発明は、全部的に意図することではなく、開示された厳密な形態または例示的な実施例に本発明を限定することを意図することでもない。したがって、上記の説明は、限定的なものではなく、例示的なものであると見なされるべきである。明らかに、当業者にとって、多くの修正および変形が明らかである。これらの実施例は、本発明の原理およびその最適な実施形態を最もよく説明するために選択されて記載されるものである。よって、当業者は、本発明が各実施例に適用するものであり、しかも本発明の各変形が、想定される特定の用途または実施形態に適合すると理解できる。本発明は、本発明の保護範囲が添付の請求項およびその同等内容によって限定されることを意図し、別途説明されない限り、請求項およびその同等内容に関連する全ての用語が最も合理的で広義の意味を持つ。したがって、「発明」、「本発明」などの用語は、請求項の範囲を必ずしも特定の実施例に限定するというわけではなく、本発明の例示的な実施例への参照が本発明に対する限定を示唆するというわけではなく、しかもこのような限定を導くことができない。本発明は、添付の請求項の精神および範囲のみによって限定される。さらに、これらの請求項には、名詞または要素の前に「第1」、「第2」などを使用することがある。特定の数が示されていない限り、このような用語は、命名法として理解されるべきであり、そのような命名法によって変更される要素の数を限定するものとして解釈されるべきではない。記載された利点および優れる点のいずれも、本発明のすべての実施形態に適用するものではない可能性がある。添付の請求項によって限定される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって記載された実施形態に変更を加えることができることは理解されよう。さらに、本発明の要素および構成要素は、添付の請求項に明確的に記述されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げることを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8