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特許7071195異種コンタクトを具備する集積回路、及びそれを含む半導体装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】異種コンタクトを具備する集積回路、及びそれを含む半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/82 20060101AFI20220511BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 27/092 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20220511BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
H01L21/82 W
H01L21/88 Z
H01L21/90 B
H01L21/82 B
H01L27/092 F
H01L27/088 D
H01L27/04 D
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018071710
(22)【出願日】2018-04-03
(65)【公開番号】P2018182316
(43)【公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-02-05
(31)【優先権主張番号】10-2017-0046296
(32)【優先日】2017-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】金 兌 衡
(72)【発明者】
【氏名】都 ▲じょん▼ 湖
(72)【発明者】
【氏名】文 大 英
(72)【発明者】
【氏名】白 尚 葉
(72)【発明者】
【氏名】林 哉 ▲ひょん▼
(72)【発明者】
【氏名】崔 在 承
(72)【発明者】
【氏名】韓 相 信
【審査官】市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-050462(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0084204(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0194427(US,A1)
【文献】特開2008-091898(JP,A)
【文献】特開平07-007143(JP,A)
【文献】特開2015-133507(JP,A)
【文献】特開平04-280471(JP,A)
【文献】特開2009-218597(JP,A)
【文献】特開2012-015517(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/82
H01L 21/3205
H01L 21/768
H01L 21/8238
H01L 21/8234
H01L 21/822
H01L 27/04
H01L 27/088
H01L 27/092
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上において、第1水平方向に相互平行に延在され、異なる導電型を有する第1活性領域及び第2活性領域と、
前記第1活性領域及び第2活性領域上において、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延在される複数本のゲートラインと、
前記第1活性領域及び第2活性領域の上において、前記複数本のゲートラインそれぞれの間に形成された複数のソース/ドレイン領域と、
前記複数本のゲートライン上に離隔された平面上において、前記第1水平方向に相互平行に延在された複数本の導電ラインと、
前記複数のソース/ドレイン領域のうち一つに接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向にそれぞれ延在される複数のソース/ドレインコンタクトと、
前記複数本のゲートラインのうち1本に接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向に相互接続された下部ゲートコンタクト及び上部ゲートコンタクトをそれぞれ含む複数のゲートコンタクトと、を含み、
前記ソース/ドレインコンタクト及び前記ゲートコンタクトの上部ゲートコンタクトは、前記複数本の導電ラインの下にそれぞれ位置することを特徴とする集積回路。
【請求項2】
前記ソース/ドレインコンタクトは、垂直方向に相互接続された下部ソース/ドレインコンタクト及び上部ソース/ドレインコンタクトをそれぞれ含むことを特徴とする請求項に記載の集積回路。
【請求項3】
前記ソース/ドレインコンタクト及び前記ゲートコンタクトの上部ゲートコンタクトそれぞれは、前記複数本の導電ラインのうち少なくとも1本に接続されることを特徴とする請求項またはに記載の集積回路。
【請求項4】
前記ソース/ドレインコンタクトそれぞれを、前記複数本の導電ラインのうち少なくとも1本に接続する複数の第1ビアと、
前記ゲートコンタクトの上部ゲートコンタクトそれぞれを、前記複数本の導電ラインのうち少なくとも1本に接続する複数の第2ビアと、をさらに含むことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項5】
前記上部ゲートコンタクトのうち少なくとも一つは、前記第1活性領域上に位置することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項6】
前記基板上において、前記第2活性領域と隣接し、前記第1水平方向に延在され、前記第2活性領域と異なる導電型を有する第3活性領域をさらに含み、
前記基板上において、前記第1活性領域及び第2活性領域の間の距離は、前記第2活性領域及び第3活性領域の間の距離と同一であることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項7】
前記ゲートコンタクトのうち少なくとも1つの下部ゲートコンタクトは、前記第1水平方向に延在され、前記複数本のゲートラインのうち少なくとも2本を接続することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項8】
前記下部ゲートコンタクトの上面は、前記上部ゲートコンタクトの下面より広いことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の集積回路。
【請求項9】
基板上において、第1水平方向に相互平行に延在され、異なる導電型を有する第1活性領域及び第2活性領域と、
前記第1活性領域及び第2活性領域の上において、前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延在される複数本のゲートラインと、
前記第1活性領域及び第2活性領域の上において、前記複数本のゲートラインそれぞれの間に形成された複数のソース/ドレイン領域と、
前記複数本のゲートライン上に離隔された平面上において、前記第1水平方向に相互平行に延在された複数本の導電ラインと、
前記複数のソース/ドレイン領域のうち一つに接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向にそれぞれ延在される複数のソース/ドレインコンタクトと、
前記複数本のゲートラインのうち1本に接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向にそれぞれ延在される複数のゲートコンタクトと、を含み、
前記複数のゲートコンタクトは、前記垂直方向に接続された下部ゲートコンタクト及び上部ゲートコンタクトを含むゲートコンタクトを含み、あるいは
前記複数のソース/ドレインコンタクトは、前記垂直方向に接続された下部ソース/ドレインコンタクト及び上部ソース/ドレインコンタクトを含む、
ことを特徴とする集積回路。
【請求項10】
前記下部ソース/ドレインコンタクトの上面は、前記上部ソース/ドレインコンタクトの下面より広いことを特徴とする請求項に記載の集積回路。
【請求項11】
前記下部ゲートコンタクトの上面は、前記上部ゲートコンタクトの下面より広いことを特徴とする請求項に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路に係り、詳細には、異種コンタクトを具備する集積回路、及びそれを含む半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の複雑度が上昇するにつれ、カスタム(custom)設計を介して半導体装置を設計することは、制限的になってしまう。従って、半導体装置の設計過程で、所望する機能によって作成された上位レベルのコードから、性能条件を満足させる集積回路のレイアウトを生成する方式が使用され、例えば、集積回路のレイアウトは、多様な標準セルが配置されてルーティングされることによって生成される。標準セルは、微細化された半導体工程によって適正に製造される構造を有する必要があり、集積回路のレイアウトの面積を縮小させるために、縮小された面積を有することが有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、異種コンタクトを具備する集積回路に係り、効率的に配置された異種コンタクトを含むレイアウトを有する集積回路、及びそれを含む半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記のような目的を達成するために、本開示の技術的思想の一側面による集積回路は、基板上において、第1水平方向に延在される第1活性領域、第1活性領域上において、第1水平方向と交差する第2水平方向に延在されるゲートライン、第1活性領域上において、ゲートラインの一側に形成されたソース/ドレイン領域、ゲートライン上に離隔された平面上において、第1水平方向に延在された複数本の導電ラインであって、第1導電ライン及び第2導電ラインを含む複数本の導電ライン、ソース/ドレイン領域に接続された下面を有し、垂直方向に相互接続された下部ソース/ドレインコンタクト及び上部ソース/ドレインコンタクトを含むソース/ドレインコンタクト、並びにゲートラインに接続された下面を有し、垂直方向に延在されるゲートコンタクトを含み、該上部ソース/ドレインコンタクトは、該第1導電ラインの下に位置し、該ゲートコンタクトは、該第2導電ラインの下に位置することができる。
【0005】
本開示の技術的思想の一側面による集積回路は、基板上において、第1水平方向に相互平行に延在され、異なる導電型を有する第1活性領域及び第2活性領域、第1活性領域及び第2活性領域上において、第1水平方向と交差する第2水平方向に延在される複数本のゲートライン、第1活性領域及び第2活性領域上において、複数本のゲートラインそれぞれの間に形成された複数のソース/ドレイン領域、複数本のゲートライン上に離隔された平面上において、第1水平方向に相互平行に延在された複数本の導電ライン、複数のソース/ドレイン領域のうち一つに接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向にそれぞれ延在される複数のソース/ドレインコンタクト、並びに複数本のゲートラインのうち1本に接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向に相互接続された下部ゲートコンタクト及び上部ゲートコンタクトをそれぞれ含む複数のゲートコンタクトを含み、該ソース/ドレインコンタクト及び該ゲートコンタクトの上部ゲートコンタクトは、複数本の導電ラインの下にそれぞれ位置することができる。
【0006】
本開示の技術的思想の一側面による集積回路は、基板上において、第1水平方向に相互平行に延在され、異なる導電型を有する第1活性領域及び第2活性領域、第1活性領域及び第2活性領域上において、第1水平方向と交差する第2水平方向に延在される複数本のゲートライン、第1活性領域及び第2活性領域上において、複数本のゲートラインそれぞれの間に形成された複数のソース/ドレイン領域、複数本のゲートライン上に離隔された平面上において、第1水平方向に相互平行に延在された複数本の導電ライン、複数のソース/ドレイン領域のうち一つに接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向にそれぞれ延在される複数のソース/ドレインコンタクト、並びに複数本のゲートラインのうち1本に接続された下面をそれぞれ有し、垂直方向にそれぞれ延在される複数のゲートコンタクトを含んでもよい。複数のゲートコンタクトは、垂直方向に接続された下部ゲートコンタクト及び上部ゲートコンタクトを含むゲートコンタクトを含み、あるいは複数のソース/ドレインコンタクトは、垂直方向に接続された下部ソース/ドレインコンタクト及び上部ソース/ドレインコンタクトを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本開示の例示的実施形態による集積回路のレイアウトを示す図である。
図1B】本開示の例示的実施形態による、図1AのX1-X1’線に沿って切り取った集積回路の断面の例示を示す。
図1C】本開示の例示的実施形態による、図1AのX1-X1’線に沿って切り取った集積回路の断面の例示を示す。
図2A】本開示の例示的実施形態による集積回路のレイアウトを示す図である
図2B図2AのX2-X2’線に沿って切り取った集積回路の断面を示す図である。
図3A】比較例による集積回路のレイアウトを示す図である
図3B図3AのX3-X3’線に沿って切り取った集積回路の断面を示す図である。
図4】本開示の例示的実施形態による標準セルを示す図である。
図5】本開示の例示的実施形態による標準セルを示す図である。
図6】本開示の例示的実施形態による標準セルを示す図である。
図7】本開示の例示的実施形態による標準セルを示す図である。
図8A】本開示の例示的実施形態による集積回路のレイアウトを示す図である。
図8B】本開示の例示的実施形態による、図8AのX8-X8’線に沿って切り取った集積回路の断面の例示を示す図である。
図9A】比較例による標準セルを示す図である。
図9B】本開示の例示的実施形態による標準セルを示す図である。
図10A】比較例による標準セルを示す図である
図10B】本開示の例示的実施形態による標準セルを示す図である。
図11】本開示の例示的実施形態による、異種コンタクトを具備する集積回路のレイアウトを設計する方法を示すフローチャートである。
図12】本開示の例示的実施形態によるシステム・オン・チップ(SoC)を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1Aは、本開示の例示的実施形態による集積回路10のレイアウトを示し、図1B及び図1Cは、本開示の例示的実施形態による、図1AのX1-X1’線に沿って切り取った集積回路10の断面の例示を示す。具体的には、図1Aは、集積回路10のレイアウトにおいて、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、図1B及び図1Cは、図1AのX1-X1’線に沿って、Z軸に平行に集積回路10のレイアウトを切り取った断面図である。本明細書において、X軸及びY軸からなる平面は、水平面とされ、他の構成要素より相対的に+Z方向に配置された構成要素は、他の構成要素上にあるとされ、他の構成要素より相対的に-Z方向に配置された構成要素は、他の構成要素の下にあるとされる。また、構成要素の表面のうち、+Z方向の表面は、構成要素の上面とされ、-Z方向の表面は、構成要素の下面とされ、X軸またはY軸方向の表面は、構成要素の側面とされる。X軸方向、は第1水平方向とされ、Y軸方向は、第2水平方向とされ、第1水平方向及び第2水平方向は、交差する。
【0009】
図1Aないし図1Cを参照すれば、活性領域ACは、水平面と平行している面を有する基板SUB上において、X軸方向に延在される。活性領域ACは、SiまたはGeのような半導体、またはSiGe、SiC、GaAs、InAsやInPのような化合物半導体を含み得る。活性領域ACは、導電領域、例えば、不純物がドーピングされたウェル(well)、不純物がドーピングされた構造物を含んでもよい。活性領域AC上において、ゲートラインGL1ないしGL4がY軸方向に延在され、活性領域AC上において、ゲートラインGL1ないしGL4それぞれの一側に、ソース/ドレイン領域SDが形成されてもよい。ゲートラインGL1ないしGL4の上に離隔された平面上において、導電ラインW1,W2がX軸方向にも延在される。一実施形態において、ローカルインターコネクトともされる導電ラインW1,W2は、異なる位置に配置されたコンタクトを相互接続することもでき、導電ラインW1,W2の上位パターンに接続されることもできる。
【0010】
図1Bに図示されているように、ソース/ドレインコンタクトCA1は、ソース/ドレイン領域SDに接続された下面を有し、Z軸方向(または、垂直方向)に相互接続された下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び上部ソース/ドレインコンタクトCAH1を含んでもよい。下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び上部ソース/ドレインコンタクトCAH1に起因し、ソース/ドレインコンタクトCA1は、縮小された水平断面積を有することができる。例えば、一体に形成されるコンタクトの深さ、すなわち、Z軸方向の長さが長くなるほど、コンタクトの上面対下面の面積比は、上昇するので、図1Bに図示されているところと異なるように、ソース/ドレインコンタクトCA1が、ソース/ドレイン領域SDの上面から導電ラインW2の下面までZ軸方向に延在されるときに、ソース/ドレインコンタクトは、図1Bにおいて、点線DAで表示されているようなアウトラインを有することができる。図1Bに図示されているように、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1の上面は、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1の下面より広く、上部ソース/ドレインコンタクトCAH1の上面は、上部ソース/ドレインコンタクトCAH1の下面よりも広い。下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び上部ソース/ドレインコンタクトCAH1が同一であるか、あるいは類似した側面傾度を有する場合、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1の上面は、上部ソース/ドレインコンタクトCAH1の下面よりも広い。
【0011】
ソース/ドレインコンタクトCA1の縮小された水平断面積に起因し、図3Bを参照して説明するように、ソース/ドレインコンタクトCA1、及びそれと隣接したゲートコンタクトの間に発生しうるブリッジ(bridge)(または、コンタクト相互ブリッジ)が防止される。また、ブリッジリスクが除去されることにより、ソース/ドレインコンタクトCA1、及び/またはゲートコンタクトの配置自由度が上昇し、例えば、図1Aないし図1Cに図示されているように、ゲートコンタクトCB1は、活性領域AC上に位置することができる。
【0012】
ソース/ドレイン領域SDに接続された下面をそれぞれ有する下部ソース/ドレインコンタクトCAL2,CAL3は、相互接続された上部ソース/ドレインコンタクトが配置されないことにより、ソース/ドレイン領域SDと導電ラインW1またはW2とを接続するソース/ドレインコンタクトを形成しない。また、一実施形態において、上部ソース/ドレインコンタクトと接続されていない下部ソース/ドレインコンタクトCAL2,CAL3は、集積回路10から除去されもする。図1Aないし図1Cに図示されているように、本出願の図面において、ソース/ドレインコンタクト(例えば、CA1)が配置されることにより、ソース/ドレイン領域SDと上位レイヤのパターン(例えば、W2)とが相互接続される地点は、「★」と表示される。
【0013】
ゲートラインGL1ないしGL4は、仕事関数金属含有レイヤ及びギャップフィル金属膜を含んでもよい。例えば、仕事関数金属含有レイヤは、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er及びPdのうち少なくとも一つの金属を含み、ギャップフィル金属膜は、W膜またはAl膜からなる。一実施形態において、ゲートラインGL1ないしGL4は、TiAlC/TiN/Wの積層構造、TiN/TaN/TiAlC/TiN/Wの積層構造、またはTiN/TaN/TiN/TiAlC/TiN/Wの積層構造を含んでもよい。
【0014】
ゲートコンタクトCB1は、ゲートラインGL3に接続された下面を有し、Z軸方向に延在される。一実施形態において、図1Bに図示されているように、ゲートコンタクトCB1は、一体としても形成される。すなわち、図1BのゲートコンタクトCB1は、エッチング過程によって相互分離される2以上の堆積(deposition)過程によって形成されない。他方で、一実施形態において、図1Cに図示されているように、ゲートコンタクトCB1は、Z軸方向に相互接続された下部ゲートコンタクトCBL1及び上部ゲートコンタクトCBH1を含んでもよい。図1Cにおいて、点線DBで表示されているように、下部ゲートコンタクトCBL1及び上部ゲートコンタクトCBH1を含む図1CのゲートコンタクトCB1は、一体に形成された図1BのゲートコンタクトCB1より縮小された水平断面積を有することができる。図1Aないし図1Cに図示されているように、本出願の図面において、図1Bのゲートコンタクト(例えば、CB1)、または図1Cの上部ゲートコンタクトCBH1が配置されることにより、ゲートコンタクトCB1と、上位レイヤのパターン(例えば、W1)とが相互接続される地点は、「◆」と表示される。図1Cに図示されているように、下部ゲートコンタクトCBL1の上面は、下部ゲートコンタクトCBL1の下面より広く、上部ゲートコンタクトCBH1の上面は、上部ゲートコンタクトCBH1の下面よりも広い。下部ゲートコンタクトCBL1及び上部ゲートコンタクトCBH1が同一であるか、あるいは類似した側面傾度を有する場合、下部ゲートコンタクトCBL1の上面は、上部ゲートコンタクトCBH1の下面よりも広い。
【0015】
一実施形態において、図1Cに図示されているように、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び下部ゲートコンタクトCBL1は、+Z方向に異なるレベルまでそれぞれ延在される。すなわち、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1の上面、及び下部ゲートコンタクトCBL1の上面は、異なるレベルの平面にあり得る。他方で、一実施形態において、図1Cに図示されているところと異なるように、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び下部ゲートコンタクトCBL1は、+Z方向に同一レベルまでそれぞれ延在される。
【0016】
本開示の例示的実施形態により、集積回路10は、一方向に相互平行な複数本の導電ラインを含み、ソース/ドレインコンタクト及び/またはゲートコンタクトは、複数本の導電ラインと接続される。例えば、図1Aに図示されているように、導電ラインW1,W2は、X軸方向に延在され、ソース/ドレインコンタクトCA1は、「★」地点において、導電ラインW2と接続される一方、ゲートコンタクトCB1は、「◆」地点において、導電ラインW1と接続される。それにより、集積回路10において、向上した配置自由度を有するソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトは、一定した規則によって配置され、結果として、集積回路10は、単純であって工程効率的な構造のレイアウトを有することができる。前述のように、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトは、異なるレベルの下面をそれぞれ有し、または異なる垂直構造をそれぞれ有することができるので、異種コンタクトとも称される。
【0017】
図2Aは、本開示の例示的実施形態による集積回路20のレイアウトを示し、図2Bは、図2AのX2-X2’線に沿って切り取った集積回路20の断面を示す。具体的には、図2Aは、集積回路20のレイアウトにおいて、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、図2Bは、図2AのX2-X2’線に沿って、Z軸に平行に集積回路20のレイアウトを切り取った断面図である。以下において、図2A及び図2Bの集積回路20に係わる説明において、図1Aないし図1Cの集積回路10に係わる説明と重複する内容は、省略される。
【0018】
図2A及び図2Bを参照すれば、ソース/ドレインコンタクトCA1は、一体に形成され、ゲートコンタクトCB1は、Z軸方向に相互接続された下部ゲートコンタクトCBL及び上部ゲートコンタクトCBH1を含み、ゲートコンタクトCB2は、Z軸方向に相互接続された下部ゲートコンタクトCBL及び上部ゲートコンタクトCBH2を含んでもよい。図2Bに図示されているように、下部ゲートコンタクトCBLは、2本のゲートラインGL3,GL4に接続され、2個の上部ゲートコンタクトCBH1,CBH2が、下部ゲートコンタクトCBLの上面から+Z方向に、導電ラインW1a,W1bの下面までそれぞれ延在される。
【0019】
図3Aは、比較例による集積回路30のレイアウトを示し、図3Bは、図3AのX3-X3’線に沿って切り取った集積回路30の断面を示す。具体的には、図3Aは、集積回路30のレイアウトにおいて、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、図3Bは、図3AのX3-X3’線に沿って、Z軸に平行に集積回路30のレイアウトを切り取った断面図である。図3A及び図3Bの集積回路30において、ソース/ドレイン領域及び導電ラインを接続するソース/ドレインコンタクトは、図2A及び図2Bに図示されているところと異なるように、一体として形成され得る。
【0020】
図3A及び図3Bを参照すれば、活性領域ACは、基板SUB上において、X軸方向に延在され、活性領域AC上において、ゲートラインGL1ないしGL4がY軸方向に延在され、活性領域AC上において、ゲートラインGL1ないしGL4それぞれの一側に、ソース/ドレイン領域SDが形成され得る。また、ゲートラインGL1ないしGL4の上に離隔された平面上において、導電ラインW1,W2がX軸方向に延在される。
【0021】
図3A及び図3Bの例示において、ソース/ドレインコンタクトが一体に形成され、ゲートコンタクトが一体に形成されることにより、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトの間にブリッジが発生しうる。例えば、図3Bに図示されているように、ゲートラインGL3と接続された下面を有し、導電ラインW1と接続された上面を有するゲートコンタクトCB1’は、導電ラインW1の下面近傍において、ソース/ドレインコンタクトCA2’,CA3’と非常に近接し、それにより、ゲートコンタクトCB1’及びソース/ドレインコンタクトCA2’またはCA3’間にブリッジが形成される。ゲートコンタクトCB1’及びソース/ドレインコンタクトCA3’の両者は、導電ラインW1に接続されるので、ゲートコンタクトCB1’及びソース/ドレインコンタクトCA3’の間に発生したブリッジは、集積回路30で機能的誤謬を発生させない。他方で、ゲートコンタクトCB1’及びソース/ドレインコンタクトCA2’の間に発生したブリッジは、集積回路30において、異なるネット間短絡(short)を誘発することにより、集積回路30の機能的誤謬または漏れ電流などを発生させる。
【0022】
図3A及び図3Bの比較例において、コンタクト相互ブリッジを防止するために、ゲートコンタクトは、活性領域AC上に配置されず、活性領域ACから水平方向に一定距離以上離隔されて配置される。それにより、集積回路30のレイアウトは、活性領域間に、ゲートコンタクト配置のための空間を有し、それにより、集積回路30のレイアウトの面積は、拡大される。また、ゲートコンタクトCB1’の低下した配置自由度に起因し、集積回路30のレイアウトは、複雑な構造を有する。
【0023】
図4は、本開示の例示的実施形態による標準セルC04を示す。具体的には、図4は、標準セルC04において、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、図4において、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトなどは、図解の便宜上、図示されていない。
【0024】
標準セルは、集積回路(例えば、図1Aの10)に含まれるレイアウトの単位であり、該集積回路は、多数の多様な標準セルを含んでもよい。該標準セルは、既定の規格による構造を有することができる。例えば、該標準セルは、一定高さ、すなわち、Y軸方向長を有し、該標準セル内において、既定規則によって配置されたゲートライン、及び活性領域を含んでもよい。図4は、例示的な標準セルC04を図示し、本開示の例示的実施形態による標準セルは、図4に図示されているところと異なるX軸方向長を有することもでき、異なる個数のゲートラインを含んでもよい。
【0025】
図4を参照すれば、標準セルC04は、X軸方向に延在されて相互離隔された第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2を含み、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2の上において、Y軸方向に延在されたゲートラインGL1ないしGL4を含んでもよい。また、標準セルC04は、ゲートラインGL1ないしGL4の上に離隔された平面上において、X軸方向に延在された導電ラインW1ないしW7を含み、図1Aないし図1Cなどを参照して説明したように、ソース/ドレインコンタクト及び/またはゲートラインコンタクトが、導電ラインW1ないしW7と接続される。
【0026】
第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2は、異なる導電型を有することができる。例えば、第1活性領域AC1は、ゲートラインGL1ないしGL4と、PMOSトランジスタを形成するために、N型半導体からなる一方、第2活性領域AC2は、ゲートラインGL1ないしGL4と、NMOSトランジスタを形成するために、P型半導体からなる。このように、異なる導電型を有する第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2は、半導体製造工程上の問題、及び/または第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2にそれぞれ形成されるトランジスタ機能の劣化を防止するために、既定の距離以上離隔される。かような第1活性領域AC1と第2活性領域AC2との最小距離は、活性領域間最小距離(active to active minimum space)とされ、活性領域間最小距離は、集積回路の設計段階において、設計規則(design rule)によって定義されることにより、集積回路のレイアウトまたは標準セルは、かような設計規則を守るように設計される。すなわち、第1活性領域AC1と第2活性領域AC2との距離である図4の「Y42」は、活性領域間最小距離以上である。
【0027】
図4を参照すれば、標準セルC04は、設計規則を守ることができ、それにより、標準セルC04の+Y方向に配置される他の標準セル、及び標準セルC04の-Y方向に配置される他の標準セルを考慮し、第1活性領域AC1は、Y軸方向に、標準セルC04の+Y方向境界から、活性領域間最小距離の半分だけ離隔される。すなわち、図4の「Y41」は、活性領域間最小距離の半分と一致する。類似して、第2活性領域AC2も、標準セルC04の-Y方向境界から、活性領域間最小距離の半分だけ離隔され、図4の「Y43」は、活性領域間最小距離の半分と一致する。
【0028】
図3A及び図3Bの比較例において、コンタクト相互ブリッジを防止するために、ゲートコンタクトが活性領域上に配置されず、それにより、標準セルにおいて、ゲートコンタクトは、活性領域間の領域上に配置される。さらには、活性領域上に配置されたソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトの間に発生しうるブリッジをさらに防止するために、図3A及び図3Bの比較例において、ゲートコンタクトは、活性領域から、水平方向に一定距離以上離隔されても配置される。また、ゲートコンタクトが活性領域間の領域上に配置される標準セルにおいて、ゲートを共有しないY軸方向に整列されたPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタそれぞれに係わるゲートコンタクトのための空間を提供するために、活性領域は離隔され、結果として、活性領域間最小距離よりさらに離隔される。
【0029】
本開示の例示的実施形態により、上昇されたソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトの配置自由度に起因し、標準セルにおいて、活性領域は、活性領域間最小距離だけ離隔される。図1Aないし図1C図2A及び図2Bを参照して説明したように、ゲートコンタクトが活性領域上に配置され、ソース/ドレインコンタクトとゲートコンタクトとの最小離隔距離が解除されることにより、標準セルにおいて、活性領域は、活性領域間最小距離だけ離隔される。すなわち、図4の標準セルC04において、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2は、活性領域間最小距離だけ離隔され、図4の「Y42」は、活性領域間最小距離と一致する。それにより、標準セルC04のY軸方向長は、短くなり、結果として、複数の標準セルを含む集積回路のレイアウトは、縮小された面積を有することができる。
【0030】
図4に図示されているように、本開示の例示的実施形態により、上昇されたソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトの配置自由度に起因し、標準セルC04から、ソース/ドレインコンタクト及び/またはゲートコンタクトと接続される導電ラインW1ないしW7は、一方向(すなわち、X軸方向)に延在され、それにより、標準セルC04は、単純な構造を有することができる。例えば、図9A及び図10Aの比較例を参照して説明するように、半導体工程が微細化されることにより、ベンディング(bending)形状またはノッチ(notch)形状などを有するパターンを正確に形成しやすくない。それにより、集積回路のレイアウトにおいて、半導体工程上、形成が容易ではない形状のパターンを除去することは、集積回路機能の信頼度及び生産性の観点において、非常に有利である。本開示の例示的実施形態により、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトの向上した配置自由度に起因し、図4に図示されているように、標準セルC04は、一方向に延在される導電ラインW1ないしW7を含み、標準セルによって、導電ラインW1ないしW7それぞれの少なくとも一部は、エッチング工程などを介して除去される。それにより、単純な構造の標準セルを含む集積回路機能の信頼性及び生産性が向上される。
【0031】
図5及び図6は、本開示の例示的実施形態による標準セルC05,C06を示す。具体的には、図5及び図6は、標準セルC05,C06において、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが、導電ラインW1ないしW7と接続される候補地点を図示する。図5の標準セルC05、及び図6の標準セルC06は、同一構造を有し、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトのための異なる候補地点を有することができる。以下において、図6に係わる説明において、図5に係わる説明と重複する内容は、省略される。
【0032】
図5を参照すれば、標準セルC05は、X軸方向に延在されて相互離隔された第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2を含み、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2の上でY軸方向に延在されたゲートラインGL1ないしGL4を含んでもよい。また、標準セルC05は、ゲートラインGL1ないしGL4の上(すなわち、+Z方向)に離隔された平面上において、X軸方向に延在された導電ラインW1ないしW7を含み、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが、導電ラインW1ないしW7と接続される。図5に図示されているように、標準セルC05において、導電ラインW1ないしW7は、一定間隔、すなわち、「MP」だけ離隔され、X軸方向に相互平行に延在される。
【0033】
図5を参照すれば、ソース/ドレインコンタクトは、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1ないしCAL6と、導電ラインW1ないしW7とが交差する地点において、導電ラインW1ないしW7と接続される。例えば、活性領域AC1,AC2上に、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1ないしCAL6があり、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1ないしCAL6上で、「☆」と表示された地点に、上部ソース/ドレインコンタクトが配置される。すなわち、図5の「☆」は、上部ソース/ドレインコンタクトが配置される候補地点を示すことができる。
【0034】
ゲートコンタクトは、ゲートラインGL1ないしGL4と、導電ラインW1ないしW7とが交差する地点において、導電ラインW1ないしW7と接続される。例えば、ゲートラインGL1ないしGL4上で、「◇」と表示された地点に、ゲートコンタクトが配置される。すなわち、図5の「◇」は、ゲートコンタクトが配置される候補地点を示すことができる。
【0035】
図5に図示されているように、ソース/ドレインコンタクトが、導電ラインW1ないしW7と接続される候補地点、及びゲートコンタクトが、導電ラインW1ないしW7と接続される候補地点が、標準セルC05において、多数存在することができる。それにより、標準セルC05において、ソース/ドレインコンタクト(または、上部ソース/ドレインコンタクト)及びゲートコンタクトの配置自由度が向上され、半導体工程に適する単純な構造の標準セルC05が可能である。
【0036】
一実施形態において、図5の標準セルC05において、候補地点のうち一部は使用されない。例えば、図6の標準セルC06において、上部ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが最も近接するように配置されるケース、すなわち、相互隣接した上部ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが、同一導電ラインに接続されるケースが除去されるように、候補地点が配置される。また、一実施形態において、図6の標準セルC06に配置された候補地点に制限されず、図5の標準セルC05において配置された候補地点において、相互隣接した上部ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが同一導電ラインに接続されるケースが発生しないように、上部ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが位置することもできる。一実施形態において、候補地点は、図5の標準セルC05、及び図6の標準セルC06と異なるようにも配置される。例えば、図5の標準セルC05の候補地点のうち一部が使用されず、図6の標準セルC06の候補地点より多くの候補地点が使用されもする。
【0037】
図7は、本開示の例示的実施形態による標準セルC07を示す。具体的には、図7は、標準セルC07において、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが、導電ラインW1ないしW6と接続される候補地点を図示する。図7を参照すれば、標準セルC07は、X軸方向に延在されて相互離隔された第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2を含み、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2上において、Y軸方向に延在されたゲートラインGL1ないしGL4を含んでもよい。また、標準セルC07は、ゲートラインGL1ないしG4上に離隔された平面上において、X軸方向に延在された導電ラインW1ないしW6を含み、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトが、導電ラインW1ないしW6と接続される。
【0038】
一実施形態において、ゲートコンタクトは、活性領域AC1,AC2間の領域上に位置することができる。例えば、図7に図示されているように、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2の間の領域上に、2本の導電ラインW3,W4が位置し、「◇」と表示されているように、2本の導電ラインW3,W4に、ゲートコンタクトが接続される。図1Aないし図1C図2A及び図2Bを参照して説明したように、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトの間で発生しうるブリッジが除去されるにもかかわらず、例えば、ゲートコンタクトの形成時、隣接した構成要素(例えば、活性領域)に及ぼす影響を低減させるために、図7に図示されているように、ゲートコンタクトを第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2の間の領域上に配置することができる。このとき、図7の標準セルC07においても、ソース/ドレインコンタクトとゲートコンタクトとのブリッジが防止されるので、ゲートコンタクトは、活性領域から水平方向(すなわち、Y軸方向)に近接して配置される。それにより、図4の標準セルC04と類似し、図7の標準セルC07において、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2は、活性領域間最小距離だけ離隔され、図7のY71は、活性領域間最小距離と一致する。
【0039】
図8Aは、本開示の例示的実施形態による集積回路80のレイアウトを示し、図8Bは、本開示の例示的実施形態による、図8AのX8-X8’線に沿って切り取った集積回路80の断面の例示を示す。具体的には、図8Aは、集積回路80のレイアウトにおいて、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、図8Bは、図8AのX8-X8’線に沿って、Z軸に平行に集積回路80のレイアウトを切り取った断面図である。以下で、図8A及び図8Bの集積回路80に係わる説明において、図1Aないし図1Cの集積回路10、及び図2A図2Bとの集積回路20に係わる説明と重複する内容は、省略される。
【0040】
図8A及び図8Bを参照すれば、Y軸方向に延在されるゲートラインGL1ないしGL4の上に離隔された平面上において、導電ラインW11,W12がX軸方向に延在される。図1A及び図2Aの導電ラインW1,W2と比較するとき、図8Aの導電ラインW11,W12は、ビア(例えば、V01、V02)を介して、ソース/ドレインコンタクトまたはゲートコンタクトと接続される。一実施形態において、メタルパターンともされる導電ラインW11,W12は、異なる位置に配置されたビアを相互接続することもでき、導電ラインW11,W12上位のパターンと、ビアを介して接続されることもできる。
【0041】
図8Bに図示されているように、ソース/ドレインコンタクトCA1は、垂直方向に相互接続された下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び上部ソース/ドレインコンタクトCAH1を含んでもよい。図1Bを参照して説明したように、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1及び上部ソース/ドレインコンタクトCAH1を含むソース/ドレインコンタクトCA1は、一体に形成されるときより縮小された水平断面積を有することができる。ビアV02は、上部ソース/ドレインコンタクトCAH1の上面から導電ラインW12まで、Z軸方向(または、垂直方向)に延在され、ソース/ドレインコンタクトCA1と導電ラインW12とを相互接続することができる。
【0042】
ゲートコンタクトCB1は、垂直方向に相互接続された下部ゲートコンタクトCBL1及び上部ゲートコンタクトCBH1を含んでもよい。図2Bを参照して説明したように、下部ゲートコンタクトCBL1及び上部ゲートコンタクトCBH1を含むゲートコンタクトCB1は、一体に形成されるときより縮小された水平断面積を有することができる。ビアV01は、上部ゲートコンタクトCBH1の上面から導電ラインW11までZ軸方向(または、垂直方向)に延在され、ゲートコンタクトCB1と導電ラインW11とを相互接続することができる。
【0043】
一実施形態において、図8Bに図示されているところと異なるように、集積回路80は、一体に形成されたソース/ドレインコンタクト、または一体に形成されたゲートコンタクトを含んでもよい。また、図8Bにおいて、下部ソース/ドレインコンタクトCAL1の上面、及び下部ゲートコンタクトCBL1の上面が異なる平面にあるように図示されているが、一実施形態において、下部ソース/ドレインコンタクトの上面、及び下部ゲートコンタクトの上面は、同一平面にあってもよい。また、一実施形態において、集積回路80において、上部ソース/ドレインコンタクトと接続されていない下部ソース/ドレインコンタクトCAL2,CAL3は、省略されもする。
【0044】
図9Aは、比較例による標準セルC09aを示し、図9Bは、本開示の例示的実施形態による標準セルC09bを示す。具体的には、図9A及び図9Bは、標準セルC09a,C09bにおいて、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、3個の入力A,B,C、及び出力Yを有する3-入力NANDゲートを具現した標準セルC09a,C09bをそれぞれ示す。図9A及び図9Bが、標準セルC09a,C09bを備えるのに必要な構成要素のみを図示する点は、理解されるであろう。
【0045】
図9Aを参照すれば、標準セルC09aにおいて、ソース/ドレインコンタクトは、一体に形成され、ゲートコンタクトも一体に形成され得る。標準セルC09aにおいて、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2は、ゲートコンタクトのための空間に起因し、「Y91」だけ離隔され得る。すなわち、第1活性領域AC1によって形成されるトランジスタのためのコンタクトのためのY軸方向区間(例えば、入力Aのゲートコンタクトが配置された地点を含む領域のY軸方向長)、及び第2活性領域AC2によって形成されるトランジスタのためのコンタクトのためのY軸方向区間(例えば、入力B及びCのゲートコンタクトが配置された地点を含む領域のY軸方向長)のために、標準セルC09aにおいて、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2が離隔される。また、標準セルC09aにおいて、ソース/ドレインコンタクト及びゲートコンタクトは、ブリッジを防止するために、一定距離、すなわち、「CP」以上離隔される必要がある。それにより、標準セルC09aにおいて、第1活性領域AC1と第2活性領域AC2との距離「Y91」は、活性領域間最小距離より長くなる。
【0046】
標準セルC09aにおいて、ソース/ドレインコンタクトを接続するための導電レイヤのパターンP1は、図9Aに図示されているように、ベンディングされるか、あるいは分岐された形状を有し得る。前述のように、半導体工程が微細化されることにより、かような形状のパターンP1を正確に形成することは、容易ではなく、標準セルC09aを含む集積回路は、低機能信頼度及び低生産性をもたらしてしまう。
【0047】
図9Bを参照すれば、本開示の例示的実施形態による標準セルC09bにおいて、ソース/ドレインコンタクトは、Z軸方向に相互接続された下部ソース/ドレインコンタクト及び上部ソース/ドレインコンタクトを含み、ゲートコンタクトは、Z軸方向に相互接続された下部ゲートコンタクト及び上部ゲートコンタクトを含み得る。図4を参照して説明したように、標準セルC09bにおいて、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2が離隔された距離「Y92」は、活性領域間最小距離と一致する。それにより、図9Aの標準セルC09aと比較するとき、図9Bの標準セルC09bは、Y軸方向の短くなった長さを有し、X軸及びY軸からなる平面で縮小された面積を有することができる。標準セルC09bにおいて、「★」で表示された地点において、ソース/ドレインコンタクトと導電ラインが接続され、「◆」で表示された地点において、ゲートコンタクトと導電ラインとが接続される。図9Bに図示されているように、一定間隔「MP」だけ離隔され、X軸方向に延在される導電ラインのうち一部(W1,W3,W4a,W4b,W4c,W5,W7)と、ソース/ドレインコンタクト及び/またはゲートコンタクトが接続され、導電ラインW1,W3,W4a,W4b,W4c,W5,W7の上位レイヤパターンP2は、Y軸方向に延在される。一実施形態において、図9Bの導電ラインW4a,W4b,W4cは、導電ラインW3,W5と「MP」だけ離隔された導電ラインをエッチングすることによって形成される。結果として、図9Aの標準セルC09aと比較するとき、標準セルC09bは、単純な形状のパターンを含み、それにより、標準セルC09bを含む集積回路は、高機能信頼度及び高生産性を提供することができる。
【0048】
図10Aは、比較例による標準セルC10aを示し、図10Bは、本開示の例示的実施形態による標準セルC10bを示す。具体的には、図10A及び図10Bは、標準セルC10a,C10bにおいて、X軸及びY軸からなる平面の平面図であり、入力A及び出力Yを有するインバータを具現した標準セルC10a,C10bをそれぞれ示す。図10A及び図10Bが、標準セルC10a,C10bを備えるのに必要な構成要素だけ図示する点は、理解されるであろう。
【0049】
図10Aを参照すれば、標準セルC10aにおいて、ソース/ドレインコンタクトは、一体に形成され、ゲートコンタクトも一体に形成され得る。すなわち、一体に形成されたゲートコンタクトCB1が、第1活性領域AC1及び第2活性領域AC2の間の領域上に位置し、ソース/ドレインコンタクトと距離「CP」だけ離隔される。図10Aに図示されているように、4個のPMOSトランジスタ、及び4個のNMOSトランジスタを含むインバータを具現する標準セルC10aにおいて、出力YのためのパターンP3は、ベンディング形状を有し得る。前述のように、半導体工程が微細化されるにことにより、かような形状のパターンP3を正確に形成することは、容易ではなく、標準セルC10aを含む集積回路は、低機能信頼度及び低生産性をもたらしてしまう。
【0050】
図10Bを参照すれば、標準セルC10bにおいて、ソース/ドレインコンタクトは、Z軸方向に相互接続された下部ソース/ドレインコンタクト及び上部ソース/ドレインコンタクトを含み、ゲートコンタクトは、Z軸方向に相互接続された下部ゲートコンタクト及び上部ゲートコンタクトを含み得る。上部ソース/ドレインコンタクトは、下部ソース/ドレインコンタクトと導電ラインW1,W2,W6,W7とが交差する地点「★」に配置され、上部ゲートコンタクトは、下部ゲートコンタクトCBL1と導電ラインW4とが交差する地点「◆」に配置される。図10Bに図示されているように、一定間隔「MP」だけ離隔されてX軸方向に延在される導電ラインのうち一部(W1,W2,W4,W6,W7)と、ソース/ドレインコンタクト及び/またはゲートコンタクトが接続され、導電ラインW1,W2,W4,W6,W7の上位レイヤパターンP4は、Y軸方向に延在される。図9Bの標準セルC09bと類似し、図10Aの標準セルC10aと比較するとき、図10Bの標準セルC10bも、単純な形状のパターンを含み、それにより、標準セルC10bを含む集積回路は、高機能信頼度及び高生産性を提供することができる。
【0051】
図11は、本開示の例示的実施形態による、異種コンタクトを具備する集積回路のレイアウトを設計する方法を示すフローチャートである。図11に図示されているように、標準セルライブラリーD50は、複数の標準セルに係わる情報、例えば、機能情報、特性情報、レイアウト情報などを含み、標準セルのレイアウトは、前述の本開示の例示的実施形態によって配置されたコンタクト及び導電ラインを含み得る。
【0052】
図11を参照すれば、段階S10において、RTL(register transfer level)データD10から、ネットリストデータD20を生成する論理合成動作が遂行される。例えば、半導体設計ツール(例えば、論理合成ツール)は、「VHDL(VHSIC hardware description language)」及び「Verilog」のようなHDL(hardware description language)でもって作成されたRTLデータD10から、標準セルライブラリーD50を参照して論理合成を行うことにより、ビットストリーム(bitstream)またはネットリストを含むネットリストデータD20を生成することができる。本開示の例示的実施形態により、半導体設計ツールは、論理合成過程において、一方向に相互平行に配列された導電ラインの少なくとも一部、及びその導電ラインの少なくとも一部と接続されたコンタクトを含む標準セルに係わる特性情報を含む標準セルライブラリーD50を参照し、かような標準セルのインスタンスを集積回路に含めることができる。
【0053】
段階S20において、ネットリストデータD20から、レイアウトデータD30を生成する配置及びルーティング(P&R:place & routing)動作が遂行される。例えば、半導体設計ツール(例えば、P&Rツール)は、ネットリストデータD20から、標準セルライブラリーD50を参照し、複数の標準セルを配置し、ルーティングすることにより、GDSIIのようなフォーマットを有するレイアウトデータD30を生成することができる。本開示の例示的実施形態により、半導体設計ツールは、垂直方向に相互接続された下部コンタクト及び上部コンタクトを含むコンタクト、並びに一方向に延在され、コンタクトと接続可能な導電ラインを含む標準セルのインスタンスを配置してルーティングし、それにより、半導体設計ツールは、縮小された標準セルの面積に起因して縮小された面積の集積回路のレイアウトを生成することができる。
【0054】
図12は、本開示の例示的実施形態によるシステム・オン・チップ(SoC:system on chip)100を示すブロック図である。SoC100は、半導体装置として、本開示の例示的実施形態による集積回路を含み得る。SoC100は、多様な機能を遂行するIP(intellectual property)のような複雑な機能ブロックを、1つのチップに具現したものであり、本開示の例示的実施形態による標準セルはSoC100の各機能ブロックに含まれ、それにより、縮小された面積、及び高い機能信頼度を有するSoC100が達成される。
【0055】
図12を参照すれば、SoC100は、モデム120、ディスプレイコントローラ130、メモリ140、外部メモリコントローラ150、CPU(central processing unit)160、トランザクションユニット170、PMIC(power management integrated circuit)180及びGPU(graphics processing unit)190を含み、SoC100の各機能ブロックは、システムバス110を介して互いに通信することができる。
【0056】
SoC100の動作を全般的に制御することができるCPU160は、他の機能ブロック(モデム120、ディスプレイコントローラ130、メモリ140、外部メモリコントローラ150、トランザクションユニット170、PMIC180、GPU190)の動作を制御することができる。モデム120は、SoC100外部から受信される信号を復調(demodulation)したり、SoC100内部で生成された信号を変調(modulation)したりして外部に送信することができる。外部メモリコントローラ150は、SoC100に接続された外部メモリ装置からデータを送受信する動作を制御することができる。例えば、外部メモリ装置に保存されたプログラム、及び/またはデータは、外部メモリコントローラ150の制御下で、CPU160またはGPU190に提供される。GPU190は、グラフィック処理と係わるプログラム命令(instruction)を実行することができる。GPU190は、外部メモリコントローラ150を介して、グラフィックデータを受信することもでき、GPU190によって処理されたグラフィックデータを、外部メモリコントローラ150を介して、SoC100外部に伝送することもできる。トランザクションユニット170は、各機能ブロックのデータトランザクションをモニタリングし、PMIC180は、トランザクションユニット170の制御により、各機能ブロックに供給される電力を制御することができる。ディスプレイコントローラ130は、SoC100外部のディスプレイ(または、ディスプレイ装置)を制御することにより、SoC100内部で生成されたデータをディスプレイに伝送することができる。
【0057】
メモリ140は、不揮発性メモリとして、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、PRAM(phase-change random access memory)、RRAM(登録商標(resistive random access memory))、NFGM(nano floating gate memory)、PoRAM(polymer random access memory)、MRAM(magnetoresistive random access memory)、FRAM(登録商標(ferroelectric random access memory))などを含み、揮発性メモリとして、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)、モバイルDRAM、DDR SDRAM(double data rate synchronous dynamic random access memory)、LPDDR(low power DDR) SDRAM、GDDR(graphic DDR) SDRAM、RDRAM(Rambus dynamic random access memory)などを含んでもよい。
【0058】
以上でのように、図面及び明細書で、例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定用語を使用して実施形態について説明したが、それらは、単に本開示の技術的思想の説明目的に使用されたものであり、意味限定や、特許請求の範囲に記載された本開示の範囲限定のために使用されたものではない。従って、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本開示の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の、異種コンタクトを具備する集積回路、及びそれを含む半導体装置は、例えば、SoC関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0060】
10,20,30,80 集積回路
100 SoC
110 システムバス
120 モデム
130 ディスプレイコントローラ
140 メモリ
150 外部メモリコントローラ
160 CPU
170 トランザクションユニット
180 PMIC
190 GPU
AC1 第1活性領域
AC2 第2活性領域
CAL1ないしCAL6 下部ソース/ドレインコンタクト
CO4,CO5,CO6 標準セル
GL1ないしGL4 ゲートライン
W1ないしW7 導電ライン
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12