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特許7071261二重直径カニューレを有する針装置および関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】二重直径カニューレを有する針装置および関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20220511BHJP
【FI】
A61M25/06 512
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2018522931
(86)(22)【出願日】2016-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-11-15
(86)【国際出願番号】 EP2016077390
(87)【国際公開番号】W WO2017081226
(87)【国際公開日】2017-05-18
【審査請求日】2019-11-08
(31)【優先権主張番号】14/940,622
(32)【優先日】2015-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591002131
【氏名又は名称】ベー・ブラウン・メルズンゲン・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】B.BRAUN MELSUNGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマン・リーゼンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】モハマド・ヤシン・ビン・アブドゥラ
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-514010(JP,A)
【文献】特開2002-102345(JP,A)
【文献】特表2012-528681(JP,A)
【文献】特開平05-345032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空洞(120)を画定する本体を有し、近位開口(130)を有するカテーテルハブ(106)と、
前記カテーテルハブ(106)の遠位に延伸し、遠位開口(50)を備えるカテーテルチューブ(108)と、
針ハブ(102)と、
前記針ハブ(102)の遠位に延伸する針(104)であって、
前記針(104)は、シャフト、および、すぐに使える位置において前記カテーテルチューブ(108)の前記遠位開口(50)の遠位に延伸する針先端部(110)を備え、
前記針(104)はまた近位側から遠位側に向けて、第1のシャフト直径領域(104a)、遠位方向において大径から小径に先細りする第1の移行領域(104c)、縮径領域(104b)、遠位方向において小径から大径に先細りする第2の移行領域(104c)、および第2のシャフト直径領域(104a)を有し、
前記第1のシャフト直径領域(104a)および前記第2のシャフト直径領域(104a)における前記針(104)の外径は、前記縮径領域(104b)における前記針(104)の外径よりも大きく、
前記第2のシャフト直径領域(104a)および前記第2の移行領域(104c)の少なくとも一部分は、前記遠位開口(50)の近位において前記カテーテルチューブ(108)のボア内に位置する、針(104)と、
近位壁(126)、および、前記近位壁(126)の遠位に延伸する少なくとも1つのアーム(124a、124b)を備える針ガード(122)であって、前記少なくとも1つのアーム(124a、124b)は、待機位置において前記縮径領域(104b)を圧迫し、保護位置において前記針先端部(110)を固定する、針ガード(122)と
を備える、針装置(100)。
【請求項2】
前記針ガードは、前記待機位置において前記縮径領域(104b)を圧迫する2つのアーム(124a、124b)を有する、請求項1に記載の針装置(100)。
【請求項3】
前記針ガード(122)の前記2つのアーム(124a、124b)は各々、遠位壁(90a、90b)とエルボー部(94a、94b)とを備え、前記少なくとも1つのエルボー部は、前記待機位置において前記内部空洞(120)の内面から延伸する突出部(136)と係合し、前記針(104)の前記縮径領域(104b)は、前記2つのアーム(124a、124b)を外側に付勢する、請求項2に記載の針装置。
【請求項4】
湾曲リップ(92a、92b)が各遠位壁(90a、90b)から延伸し、前記待機位置において前記縮径領域(104b)を圧迫する、請求項3に記載の針装置(100)。
【請求項5】
前記縮径領域(104b)は、前記待機位置において前記針ハブ(102)から前記カテーテルハブ(106)の前記遠位端まで延伸する、請求項1~4のいずれか一項に記載の針装置(100)。
【請求項6】
前記針(104)は、前記針先端部(110)に隣接するプロファイルの変化(128)をさらに備え、前記プロファイルの変化(128)は、前記近位壁(126)の開口を画定する周縁よりも大きい、請求項1~5のいずれか一項に記載の針装置(100)。
【請求項7】
前記針(104)は、前記針先端部(110)に隣接するプロファイルの変化(128)をさらに備え、前記プロファイルの変化(128)は、前記近位壁(126)の開口を画定する周縁よりも大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載の針装置(100)。
【請求項8】
前記縮径領域(104b)は、前記待機位置において前記針ハブ(102)から前記針先端部(110)に隣接するまで延伸する、請求項1~7のいずれか一項に記載の針装置(100)。
【請求項9】
前記第1のシャフト直径領域(104a)および前記第2のシャフト直径領域(104a)は、前記近位壁(126)上の開口を画定する周縁よりも大きい、請求項1~8のいずれか一項に記載の針装置(100)。
【請求項10】
針装置(100)を製造するための方法であって、
カテーテルチューブ(108)をカテーテルハブ(106)に取り付けるステップであって、前記カテーテルハブ(106)は、内部空洞(120)を画定する外面および内面を備えるハブ本体を備える、取り付けるステップと、
前記針(104)の針先端部(110)が、すぐに使える位置において前記カテーテルチューブ(108)の遠位端(50)の遠位に延伸するように、前記カテーテルチューブ(108)を通じて針(104)を突出させるステップであって、
前記針(104)は、
針ハブ(102)に取り付けられている近位端と、
近位側から遠位側に向けて、第1のシャフト直径領域(104a)、遠位方向において大径から小径に先細りする第1の移行領域(104c)、縮径領域(104b)、遠位方向において小径から大径に先細りする第2の移行領域(104c)、および第2のシャフト直径領域(104a)を有するシャフトとを有する、前記針(104)を突出させるステップと、
近位壁(126)、および、前記近位壁(126)の遠位に延伸する少なくとも2つのアーム(124a、124b)を備える針ガード(122)を提供するステップであって、前記2つのアーム(124a、124b)は、待機位置において前記縮径領域(104b)を圧迫する、提供するステップと
を含み、
前記第1のシャフト直径領域(104a)および前記第2のシャフト直径領域(104a)は、前記縮径領域(104b)の外径よりも大きい外径を有し、前記第2のシャフト直径領域(104a)および前記第2の移行領域(104c)の少なくとも一部分は、すぐに使える位置において前記カテーテルチューブ(108)の前記遠位端(50)の近位において前記カテーテルチューブ(108)のボア内に位置する、方法。
【請求項11】
前記2つのアーム(124a、124b)を、前記待機位置において前記縮径領域(104b)に対して圧迫するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記待機位置において、前記カテーテルハブ(106)の前記内部空洞(120)の内側の前記突出部(136)に対して、少なくとも1つの前記アーム(124a、124b)のエルボー部(94a、94b)を係合させるステップをさらに含み、
前記2つのアームは、前記針(104)の前記縮径領域(104b)によって外側に付勢される、請求項10または11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
各アーム(124a、124b)の遠位壁(90a、90b)から延伸する湾曲リップ(92a、92b)が、前記待機位置において前記縮径領域(104b)を圧迫する、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記縮径領域(104b)は、前記待機位置において前記針ハブ(102)から前記カテーテルハブ(106)の前記遠位端まで延伸する、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記針(104)は、前記針先端部(110)に隣接するプロファイルの変化(128)をさらに備え、前記プロファイルの変化(128)は、前記近位壁(126)の開口を画定する周縁よりも大きい、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記針(104)は、前記針先端部(110)に隣接するプロファイルの変化(128)をさらに備え、前記プロファイルの変化(128)は、前記近位壁(126)の開口を画定する周縁よりも大きい、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記縮径領域(104b)は、前記待機位置において前記針ハブ(102)から前記針先端部(110)に隣接するまで延伸する、請求項10~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のシャフト直径領域(104a)および前記第2のシャフト直径領域(104a)は、前記近位壁(126)上の開口を画定する周縁よりも大きい、請求項10~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
針ハブ(102)に取り付けられた近位端、
遠位端にある針先端部(110)、
近位側から遠位側に向けて、第1のシャフト直径領域(104a)、遠位方向において大径から小径に先細りする第1の移行領域(104c)、縮径領域(104b)、遠位方向において小径から大径に先細りする第2の移行領域(104c)、および第2のシャフト直径領域(104a)、ならびに、プロファイルの変化(128)を有する針(104)と、
近位に面する壁面および遠位に面する壁面を有する近位壁(126)、前記遠位に面する壁面の遠位に延伸する2つのアーム(124a、124b)を備える針ガード(122)と
を備え、
前記第1のシャフト直径領域(104a)および前記第2のシャフト直径領域(104a)における前記針(104)の外径は、前記縮径領域(104b)における前記針(104)の外径よりも大きく、
前記2つのアーム(124a、124b)は、前記縮径領域(104b)を圧迫する、針装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される発明は、一般的に針装置に関し、より具体的には、針、および不用意な針刺しを防止するために作動後に針先端部を覆う針ガードに関する。
【背景技術】
【0002】
IVカテーテル組立体の挿入手順は、4つの基本ステップ、すなわち、(1)医療従事者が針とカテーテルをともに患者の静脈に挿入すること、(2)針先を用いて静脈に挿入した後、医療従事者が指でカテーテルを押すことによって、カテーテルが患者の静脈内に送られること、(3)医療従事者が、同時に、挿入部位において患者の皮膚に空いた手で圧力をかけて、カテーテルを通る血液の流れを減速または停止させながら、ハブ端部(先端部の反対側)を把持することによって針を引き抜くこと、および(4)その後、医療従事者が、カテーテルの露出した端部(カテーテルハブ)を患者の皮膚にテープで貼り付け、その端部を患者の静脈に投与される流体の供給源に接続することを含む。
【0003】
問題は、患者の静脈から針を引き抜いた直後に、この時点で少なくとも2つの緊急処置に関与する医療従事者が、露出した針先端部を近くの場所に置き、針抜きを達成するために必要な作業を行わなければならないことである。この時点で、露出した針先端部により偶発的な針刺しの危険がもたらされ、これによって、この状況下で、医療従事者はAIDSおよび肝炎を含む様々な危険な血液媒介病原体の伝染に脆弱になる。
【0004】
他の針タイプも同様に医療従事者を偶発的な針刺しの危険にさらす。例えば、直針、フーバー針、硬膜外針などを用いた注射を行う医師は、使用済みの針をトレイに載せておき、その後に看護師が廃棄する場合がある。使用済みの針をトレイまたは作業ステーションに置いてから廃棄するまでの期間の間、使用済みの針は、針の近くまたは周りで働く者にとっての潜在的な疾患伝染源である。
【0005】
したがって、露出した針先端部は、作業者の安全性を確保するために、使用直後に覆う必要がある。理想的には、針先端部を覆う手順は、受動的、自動作動、または少なくとも簡単に実施されるべきである。さらに、針を覆うための装置は、信頼性が高く、堅牢でなければならない。
【0006】
針装置は、しばしば、患者の脈管構造内にカテーテルチューブを配置した後に偶発的に刺すことを防止するために、針の先端部を覆う安全システムを含む。これらのシステムは受動的であるか、または能動的である場合がある。いくつかのシステムでは、安全機構は待機位置においてカテーテルハブの内側に位置し、他のシステムではカテーテルハブの外部にある。いずれの位置においても、安全機構は、静脈穿刺後の偶発的な針刺しを防止するために、針先端部を覆うための同じ機能を果たす。したがって、安全システムの機能と性能を妨げまたは阻害する可能性のある寸法変化または変形を防止するために、安全システムを設置する際には十分な注意を払う必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本開示の態様は、針装置、ならびに針装置を形成および使用する関連方法を含む。
【0008】
針装置は、針組立体またはIVカテーテル組立体であり得る。針装置は、針上カテーテル組立体であってもよい。
【0009】
針装置は、様々な実施形態に記載されているような構成を有することができ、または、記載された実施形態からの機構を組み込むことによって変更することができる。
【0010】
針装置は、近位端、内部空洞を有するカテーテルハブ本体を有するカテーテルハブと、カテーテルハブの遠位端から遠位に延伸するカテーテルチューブと、近位端に取り付けられた針ハブと、針ハブの遠位に延伸し、近位端およびカテーテルチューブを通って突出し、針先端部が、設置されたまたはすぐに使える位置においてカテーテルチューブの遠位開口から遠位に延伸するようにされているカニューレまたは針とを備えることができる。針先端部は、患者の脈管構造にアクセスするために、カテーテルチューブの遠位端の遠位に延伸する。
【0011】
針ガードは、針上にスライド可能に位置決めされ、カテーテルハブの内部空洞内に配置され得る。
【0012】
カテーテルチューブの近位端は、ブッシュまたは他の従来の手段を用いてカテーテルハブに取り付けることができる。
【0013】
カテーテルハブの近位端は、雌ねじ山を有する雌ルアーテーパを有することができる。一例では、カテーテルハブの近位端は、ねじ付き雌ルアーコネクタである。
【0014】
雌ルアーコネクタは、IVライン、ルアーアクセスコネクタ、シリンジチップ、ベントプラグ、IVセット、拡張セット、別の既知のコネクタ、または将来開発されるルアー先端を備えたIVデバイスのような雄ルアーコネクタを嵌合して受け入れるように構成することができ、雄ルアーコネクタは、現在または将来の基準で、雌および雄ルアー接続の国際標準化機構(ISO)規格に準拠したサイズおよび構成にすることができる。
【0015】
ねじ付き雌ルアーコネクタは、針ハブのノーズ部を受け入れることができる。
【0016】
カテーテルハブと針ハブとの間に物理的な当接部が設けられて、針先端部がカテーテルチューブの遠位端から延出する距離を設定することができる。
【0017】
カテーテルハブの内部空洞は、開放チャンバと、開放チャンバの遠位の保持チャンバとに分割することができる。
【0018】
開放チャンバは、内部空洞内のプロファイルの変化によって保持チャンバから分離することができる。
【0019】
カテーテルハブ内のプロファイルの変化は、より大きな第2の内径の隣に位置する第1の内径によって画定することができる。
【0020】
より小さい第1の内径は、突出部として見ることができ、したがって、プロファイルの変化は、待機位置において針ガードを保持するように構成することができる突出部または内部突出部と呼ぶことができる。
【0021】
突出部は、静脈穿刺が成功した後の針の引き込み中に針ガードを保持するために使用することもできる。
【0022】
プロファイルの変化は、内部空洞の周縁または内径の周りに形成された単一の連続した突出を具現化することができる。
【0023】
突出部は、頂点を有する2つの表面を有し、2つの表面は、開放チャンバに向かうテーパ、および、頂点の他方の側の保持チャンバに向かうテーパを含むことができる。
【0024】
2つのテーパ面は、対称であっても非対称であってもよい。
【0025】
突出部のテーパ部分は針ガードと相互作用して、針ガードが待機位置において容易に設置され、針引き抜き中に容易に取り外すことができるようにする。
【0026】
一例では、突出部は、内部空洞の周縁の周りに形成された連続した環状リングであってもよい。
【0027】
別の例では、突出部は、連続的な環状リングの代わりに内部空洞の周縁周りに形成された2つ以上の離間した部分を含むことができる。
【0028】
カテーテルハブは、カテーテルハブの外側に、針の挿入または取り外し中に押すように、デバイスを取り扱う際の梃子として使用するためのタブを含むことができる。
【0029】
1対のウィングが、カテーテルハブの横方向に延伸して、静脈穿刺が成功した後に患者に対してカテーテルハブを支持し安定させることができる。
【0030】
タブおよびウィングは随意選択の機構である。タブまたはウィングのいずれか、またはタブとウィングの両方を省略することができる。
【0031】
針装置が待機位置またはすぐに使える位置において組み立てられると、針は針ハブのノーズ部からカテーテルハブを通って遠位に突出することができ、針の針先端部は、カテーテルチューブを静脈内に配置するために、カテーテルチューブの遠位端から延出する。
【0032】
針先端部は、患者の表皮層に貫入し、患者の脈管構造にアクセスするように構成することができる。
【0033】
針の近位端は、針ハブのフラッシュバックチャンバ内に延伸することができ、フラッシュバックチャンバは、近位端に、ベントプラグによって閉鎖することができる開口を有することができる。
【0034】
ベントプラグは随意選択である。ベントプラグは、グルコースストリップまたはペトリ皿などの、血液が採取および施与されることを可能にするサンプリング機構を有することができる。
【0035】
例示的な止血剤は、米国特許出願公開第2015/0173663号として公開されている、2014年12月19日に出願された係属中の米国特許出願第14/576,802号明細書に開示されている止血剤と同様であり得る。
【0036】
針ハブは、組み立て中に針ガードを内部空洞内に押し込むために、ノーズ部から内部空洞の開放チャンバ内に延伸する針ガード延伸部を有することができる。
【0037】
針ガードは、待機位置においてカテーテルハブの内部空洞内に完全に位置決めすることができる。
【0038】
別の例では、針ガードは、部分的にカテーテルハブ本体の内側に配置することができる。
【0039】
さらに別の例では、針ガードは、シュラウドまたはカテーテルハブと針ハブとの間の別個の針ガードハウジング内など、カテーテルハブの外側に完全に配置することができる。
【0040】
例示的な針ガードは、米国特許第8,460,247号明細書に開示されている針ガードハウジング内に配置することができる。針ガードはまた、米国特許第6,616,630号明細書に開示されている針ガードと同様であってもよい。
【0041】
針ガードは、近位壁と、近位壁の遠位に延伸する2つのアームとを有することができる。
【0042】
針ガードの各アームは、近位壁から伸長する延伸部分、保護位置において針先端部を遮蔽するための遠位壁、および遠位壁を延伸部分に結合するエルボー部を含むことができる。
【0043】
近位壁は、針が貫通する近位開口を画定する周縁を備えることができる。
【0044】
近位壁は、近位に面する壁面および遠位に面する壁面、ならびに近位に面する壁面、近位壁、および遠位に面する壁面を貫通して形成される開口を画定する周縁を有することができる。
【0045】
近位開口は、カテーテルチューブを患者の脈管構造内に配置した後の針のプロファイルの変化に係合するように構成することができる。
【0046】
プロファイルの変化は、保護位置において針ガードが針の遠位側に変位するのを防止するために、針先端部に隣接して針シャフト上に形成されたクリンプ、バルジ、スリーブ、または材料の蓄積であり得る。
【0047】
湾曲リップが、針ガードのエルボー部の反対側の遠位壁の各端部に組み込まれてもよい。
【0048】
湾曲リップは、針が近位壁の開口を通って針ガードに対してスライドするときに、遠位壁と針の針シャフトとの間の摩擦を低減することができる。
【0049】
他の例では、遠位壁は各々、直線状の縁部において終端することができる。
【0050】
針ガードの延伸部分は、待機位置と保護位置の両方において、側面図に沿って見たときに互いに交差することができる。
【0051】
他の例では、2つのアームは、近位壁の軸方向に延伸することができ、すぐに使える位置において側面図に沿って見たときに互いに交差しない。
【0052】
さらに他の例では、単一のアームのみが針ガードに組み込まれることができる。
【0053】
2つのエルボー部が近位方向に引っ張られたときに突出部を通過するように寸法が潰れるかまたは寸法を縮小した後まで、針ガードが近位方向に引っ張られることを防止するために、2つのエルボー部の半径方向外側端部において測定される断面寸法が、待機位置におけるカテーテルハブの内部空洞内部の突出部の寸法よりも大きくなるように、針は、2つのアームを外側に付勢することができる。言い換えれば、アームが外側に付勢されるとき、針ガードの半径方向のプロファイルは、アームが外側に付勢されていないときと比較して増加する。
【0054】
針ガードの遠位壁は、エルボー部が突出部と係合した状態で保持チャンバ内に保持されて、針ガードが待機位置にある間および針除去中に保持チャンバから近位外方に移動するのを防止する。
【0055】
いくつかの例では、エルボー部のうちの1つのみが突出部に係合することができる。
【0056】
2つのエルボー部は、軸方向にオフセットすることができる。
【0057】
針のシャフトは、針先端部のベベル部のちょうど近位から、その点において外径が、針先端部の近くの針シャフトの直径よりも小さい外径に縮小することができる、針先端部の近位およびカテーテルチューブの遠位端の近位までの一定の距離まで、ほぼ一定の外径を有するように示され得る。
【0058】
針は、2つ以上の異なる針外径を有する連続したシャフトを有することができる。
【0059】
針シャフトは、プロファイルの変化と、シャフト直径領域および縮径領域を含む2つの異なる直径領域とを含むことができる。プロファイルの変化は、針の近位端よりも針先端部により近く配置することができる。
【0060】
プロファイルの変化は、縮径領域よりも大きな外径を有するシャフト直径領域で形成することができる。
【0061】
針シャフトの2つの直径のうち大きな方が第1の直径領域またはシャフト直径領域と呼ばれ得、2つの直径のうち小さい方が第2の直径領域または縮径領域と呼ばれ得る。異なる領域は、部分として参照される場合もある。
【0062】
シャフト直径領域は、第1の直径または元の押出直径になるように針を形成するために従来の押出成形または製造方法を用いて形成することができ、縮径領域は、シャフトをより小さい直径になるように、さらにスエージ加工、絞り加工または押出成形することによって形成することができる。
【0063】
他の例では、シャフト直径領域および縮径領域を、最初に、異なる外径を有する2つの別個の針部として形成することができ、その後、溶接などによってともに付着させて、針を形成することができる。
【0064】
縮小させるもの又は拡大させるもののような移行部が、2つの異なる直径部の間に配置されることができる。
【0065】
移行部は段階的または急激なものであってもよい。移行部の長さは、縮径領域の直径の約0.5~3倍であり得る。
【0066】
シャフト直径領域の外径は、針先端部の近位およびカテーテルチューブの遠位端の近位の特定の距離だけ、縮径領域に向かって先細りし始めることができる。
【0067】
テーパ領域は、移行領域として参照される場合がある。
【0068】
いくつかの例では、針のシャフトは、少なくとも3つの領域または部分、すなわち、(1)シャフト直径領域、(2)シャフト直径領域よりも小さい外径を有する縮径領域、および(3)シャフト直径領域と縮径領域との間に位置する移行領域を有することができる。
【0069】
シャフト直径領域は、ほぼ針先端部から移行領域まで延伸することができる。
【0070】
シャフト直径領域の直径は、針が貫入するように意図されている深さおよび組織のタイプに応じて大きさを決めることができる。
【0071】
シャフト直径領域の直径はまた、施与されるべき注入速度、したがってシャフト直径領域と共に使用するためのカテーテルチューブサイズに応じて選択することもできる。
【0072】
一例では、シャフト直径領域のために選択される14ゲージ針は、相対的により大きなカテーテルチューブを有する針の使用を可能にすることができ、これによって、16ゲージまたは18ゲージの針よりも相対的に速い注入速度が可能になる。他の例では、シャフト直径領域は、16ゲージ、18ゲージ、または20ゲージなど、異なるサイズを有することができる。
【0073】
本開示のさらなる態様は、針シャフトの周りまたは上に配置されたカテーテルチューブを含むカテーテル組立体を含み得、ここで針シャフトは、少なくとも2つの異なるシャフト直径を有し得、カテーテルチューブのボアは、2つの直径のうち大きい方にフィットするようなサイズおよび形状にされ得る。
【0074】
カテーテルハブに接続されたカテーテルチューブのボアは、針シャフトの両方の直径領域にフィットするようなサイズおよび形状にすることもできる。
【0075】
一例では、針は、2つの異なる直径部または領域を有することができる。両方の直径領域の少なくとも一部分は、カテーテルハブのノーズ部の遠位においてカテーテルチューブのボアの内側に配置することができ、2つの直径のうちの大きい方はカテーテルチューブの遠位開口の近位に配置することができる。
【0076】
カテーテルチューブの遠位端は、針先端部の近くで2つの直径のうちの大きい方とのシールを形成するように、ネックダウンするかまたは先細になることができる。
【0077】
移行領域、および、縮径領域のような2つの直径の小さい方の針シャフトの少なくとも一部分は、カテーテルチューブのボアの内側に配置することができる。例えば、移行領域、および、2つの直径の小さい方の針シャフトの少なくとも一部分は、カテーテルチューブの遠位開口の近位において、カテーテルチューブのボアの内側に配置することができる。
【0078】
針装置は、少なくとも2つの異なる環状空間を有することができる。
【0079】
一例では、針先端部の近位のようなテーパ状遠位端の近位のシャフト直径領域における針とカテーテルチューブとの間の環状空間は、縮径領域における針とカテーテルチューブとの間の環状空間より小さいかまたは狭くなり得る。
【0080】
カテーテルチューブは、カテーテルチューブをカテーテルハブに固定するために縮小された遠位端および挟まれた近位端を除いて、概して一定の外径および内径を有することができる。
【0081】
本開示の一態様は、針シャフトの移行領域およびカテーテルチューブのボアに可変環状空間領域を含むことができる。
【0082】
一例では、移行領域の環状空間は、移行領域がシャフト直径領域から縮径領域に向かって先細になるにつれて、少なくとも移行領域の長さの一部分に沿って可変であり得る。
【0083】
待機位置では、カテーテルチューブの遠位端が内側に先細りして、シャフト直径領域に対してシールを形成し、患者への針とカテーテルチューブとの組み合わせの挿入を容易にすることができる。
【0084】
シャフト直径領域は、針先端部から少なくともカテーテルチューブのテーパ状遠位端のちょうど近位まで延伸することができ、それによって、シャフト直径領域の少なくとも一部がテーパ状遠位端の近位に配置され、カテーテルチューブの内部と環状空間を形成することができる。
【0085】
いくつかの例では、シャフト直径領域陥凹長さと呼ぶことができる遠位端の近位に位置するシャフト直径領域の長さは、カテーテルチューブの遠位端の遠位に位置するシャフト直径領域の長さの少なくとも0.1倍であり得る。
【0086】
いくつかの例では、シャフト直径領域陥凹長さは、針シャフトの全長の約0.5倍から約80%までとすることができる。したがって、本開示の一態様は、少なくとも2つの異なる直径部およびこれらの間の移行部を有する針シャフトを含むことができ、少なくとも2つの異なる直径部および移行部はすべて、カテーテルチューブの遠位開口の近位において、カテーテルチューブのボア内に配置される。
【0087】
一例では、カテーテルチューブのボアの内側に位置する針の残りの部分は、シャフト直径領域陥凹長さが比較的短い場合、移行領域および縮径領域を含むことができる。
【0088】
特定の例では、シャフト直径領域陥凹長さは、カテーテルチューブの遠位端の遠位に位置する長さの約3倍から、カテーテルチューブの遠位端の遠位に位置する長さの約10倍までであり得る。
【0089】
シャフト直径領域陥凹長さがカテーテルチューブの縮小した遠位端の近位に位置する構成は、血管アクセス中に針がカテーテルチューブの遠位端および遠位部を支持することを可能にすることができる。これによりまた、カテーテルチューブが、シャフト直径領域を収容するようにサイズを大きくし、針ガードの2つのアームが針によって、針の全長がシャフト直径領域と同じ直径を有する場合と同じ量だけ外側に付勢されないように、針ガードとの使用のために近位端に縮径領域を有することも可能である。したがって、同じ針ガードが、異なるシャフト直径領域を有する針装置に対して使用されることができる。
【0090】
さらに、カテーテルチューブのサイズは、少なくとも2つのカニューレ直径のうち大きい方を収容するためにサイズが増大するため、縮径領域のみのための同等のカテーテルチューブよりも大きな注入流量をカテーテルチューブに押し込むことができる。
【0091】
移行領域は、カテーテルハブの遠位端に、またはその近くに配置することができ、縮径領域に向かって内向きに先細になるテーパ部を有することができる。
【0092】
移行領域は、シャフト直径領域から縮径領域に向かって徐々にまたは急激に先細になることができる。言い換えれば、移行領域の長さは、漸進的なテーパを作り出すための長い長さ、および、比較的急激なテーパを生成するための短い長さによって変化し得る。
【0093】
代替的に、ステップが、シャフト直径領域を縮径領域に接続するために移行領域の代わりに組み込まれることができる。
【0094】
より大きな直径の領域をより小さな直径の領域に移行させる急激に縮小させるものに類似し得るステップは、移行領域と考えることができる。
【0095】
より漸進的なテーパは、移行時に針のボアによる摩擦損失を減少させることができる。
【0096】
ステップ移行は、漸進的なテーパ移行よりも高い摩擦損失を有することがある。縮径領域は、静脈穿刺の成功後に測定可能なゆっくりとした血液のフラッシュバックをもたらさない可能性がある。本開示の二重直径カニューレを使用する主要なフラッシュバック時間は、顕著に影響されない場合がある。
【0097】
より漸進的なテーパは、針ガードの遠位端などの針ガードのアームが円滑な引き抜きのためにカニューレの引き込み中にカニューレと接触するときに、摩擦および抵抗を低減することができる。
【0098】
縮径領域は、移行領域から針の近位端まで延伸することができる。いくつかの例では、針の近位端は、縮径領域よりも大きな針直径またはより小さい針直径を有することができる。
【0099】
移行領域のテーパおよび縮径領域の直径は、針先端部が形成される前または後に、引き抜かれるカニューレの機械的スエージ加工または制御された絞り加工によって製造することができる。
【0100】
いくつかの例では、移行領域の近位の第2の移行領域が組み込まれて、縮径領域の近位にある第2の縮径領域を生成することができる。
【0101】
代替的な本実施形態における第2の縮径領域の端部は、針ハブに付着することができる。
【0102】
一例では、本開示の態様による針は、針先端部にあるかまたはそれに隣接する14ゲージ針部を有する第1の大径部と、移行部と、16ゲージ針部と、第2の移行部と、針ハブに付着する針シャフトの近位端にある18ゲージ針部とを含むことができる。単一の移行部のみが組み込まれているような他の例では、より小さい直径が近位端まで延伸する。
【0103】
待機位置では、針ガードがカテーテルハブ内に配置されることができ、2つの遠位壁の湾曲リップが針の縮径領域に押し付けられる。
【0104】
針ガードは、針装置が組み立てられるとき、針上に、針先端部の近位かつプロファイルの変化の近位にスライド可能に位置決めされ得る。次いで、針の近位端は、針ハブの針保持ボアを通して配置され、接着剤などで針保持ボアに固定されることができる。
【0105】
針ガードの近位壁は、針ハブの遠位端において針ガード延伸部と接触して位置決めされてもよく、または、針ガード延伸部の遠位に配置されてもよく、もしくは、針ガード延伸部から離間されていてもよい。
【0106】
近位壁は、針ガード延伸部の座面に当接し、針の軸に平行な垂直支持壁と位置整合することができる。
【0107】
湾曲リップ、または、湾曲リップが組み込まれない場合、遠位壁は、縮径領域と接触することができる。言い換えれば、シャフトの縮径領域が、2つの湾曲リップまたは2つの遠位壁が針の側面に接触すると、エルボー部を外側に付勢することができる。
【0108】
エルボー部は、2つの遠位壁または湾曲リップが針の側面と接触していないとき、潰れ、または、断面寸法が減少することを可能にされ得る。
【0109】
近位壁は、針ガードが設置中に針ガード延伸部から離間している場合、針ガード延伸部の遠位にあり得、湾曲リップまたは遠位壁が、針の軸方向の長さに沿って針ガードが最初に位置決めされる場所に応じて、シャフト直径領域、移行領域、または縮径領域を圧迫する。
【0110】
針ガードが針上に配置され、エルボー部が針によって外向きに付勢されることによって、針ハブを備えた針は近位開口を通ってカテーテルハブ内に遠位に、および、内部空洞内に挿入され得る。
【0111】
針の挿入中、エルボー部は最終的に突出部に行き当たり得、突出部は、2つのエルボー部が圧縮および/または偏向されない限り、針ガードが保持チャンバ内にさらに遠位に移動するのを防止することができる。この接合部において、針は、近位壁が針ハブ上の針ガード延伸部の座面によってその近位に面する表面に押し付けられるまで、針を、近位壁上の開口を画定する周縁を通じて、かつ周縁に対して遠位方向に前進させることによって、カテーテルハブ内およびカテーテルチューブ内に、なおさらに挿入することができる。およそまたは概ねほぼ同時に、エルボー部は、遠位方向に押されて内部突出部を押し付けることができる。この設置の接合部は、針ガードの着座前位置として参照され得る。
【0112】
針ガードの着座前位置から、針ハブにおける追加の挿入力により、針ガード延伸部が近位壁に対して遠位方向に押し付けられて、エルボー部を突出部に押し付けて、エルボー部および遠位壁が針に向かって半径方向内向きに弾性的に屈曲させられ得る。
【0113】
エルボー部が半径方向内向きに変位することによって、アームのエルボー部は、この時点で遠位方向において突出部の下でおよび/または突出部を通ってスライドすることができる。
【0114】
エルボー部および遠位壁は、エルボー部が保持チャンバ内で突出部をなくすと、外向きに保持チャンバの内側に弾性的に跳ね戻って着座位置にあることができる。
【0115】
保持チャンバ内部の針ガードの遠位壁によって、カテーテルハブと針ハブとの間に物理的な停止が達成されるとともに、針先端部がカテーテルチューブの遠位開口の遠位に延伸するまで、針ハブはさらに挿入されることができる。
【0116】
待機位置において、突出部と針ガード延伸部の両方が、エルボー部が保持チャンバから近位外方に移動するのを防ぐことができる。
【0117】
カテーテルハブの所与の雌ルアー寸法に対して、カテーテルハブ内部に様々な機構を組み込むために所定の空間または隙間が利用可能である。したがって、比較的大きな針直径が標準的な雌ルアー寸法と共に使用される場合、比較的小さな残りの空間が他の機構を組み込むために利用可能である。逆に、比較的小さい針直径が標準的な雌ルアー寸法と共に使用される場合、比較的大きな残りの空間が他の機構を組み込むために利用可能である。少なくとも2つの異なる直径の部分を有する針を組み込むことによって、少なくとも2つの異なる直径の部分のうちのより大きな部分は比較的大きなカテーテルチューブと共に使用されて、カテーテルチューブを通る大きな流体流量を維持することができ、一方で、2つの異なる直径の部分のうちのより小さい部分は、カテーテルハブの雌ルアー部分に任意の数の機構を組み込むためのより多くの動作空間を提供することができる。
【0118】
少なくとも2つの直径の部分を有する針シャフトを利用することにより、針が比較的大きなカテーテルチューブと共に使用するために比較的大きな針直径部を有するにもかかわらず、針ガードはカテーテルハブ内により容易に組み付けられることができる。
【0119】
一例では、移行領域によって互いに接続された14ゲージのシャフト直径領域および18ゲージの縮径領域を有する針シャフトを備えるカテーテル組立体は針ガードと共に使用されることができる。別の例では、18ゲージ部分は、代わりに16ゲージ部分または20ゲージ部分であってもよい。
【0120】
カテーテルチューブは、18ゲージ針用のサイズのカテーテルチューブよりも大きい、カテーテルチューブを通る流量を可能にするように、14ゲージ針部用のサイズにすることができる。しかしながら、針シャフトの近位端の18ゲージの縮径領域のために、針ガードは、18ゲージの針領域上にスライド可能に位置決めされ、針全体が14ゲージ針から作られる場合に比べて大きな隙間を有してカテーテルハブ内部に着座することができる。
【0121】
一例として、18ゲージ針と14ゲージ針との間の直径の差は、針ガードのようなカテーテルハブ内の他の構成要素が追加の空間を利用することを可能にすることができる。
【0122】
着座前位置において、針ガードのエルボー部は、本開示の針シャフトの18ゲージの縮径領域によって付勢されたときほど大きく外側に付勢され得ず、それにゆえ、エルボーまたはエルボー部は、14ゲージの針で付勢されているのと比較して、着座位置において配置されるべき突出部を通って滑るほど偏向する必要はない。
【0123】
針ガード着座位置では、針ガードのエルボーが位置するカテーテルハブのアンダーカットまたは最大内径もまた、ガードがシャフトの比較的小さな針直径部によって付勢されることに起因して、低減することができる。一例では、より正確でより短い成形サイクル時間が、縮小されたカテーテルハブのアンダーカットまたは最大内径を利用することによって得られることができる。
【0124】
本開示の別の態様は、カテーテルチューブを有するカテーテルハブと、針を有する針ハブとを備える針組立体を含むことができる。針は、移行領域によって互いに接続された少なくとも2つの異なる直径の領域または区画を含むことができる。カテーテルチューブは、針の2つの直径領域のうちの小さい方のためだけに合わせたサイズにされた場合より大きな注入流を収容することができるように、針の2つの直径のうち大きい方に合わせたサイズにすることができる。さらに、針は縮径区画を有するため、縮小された直径は、2つのアームが針シャフトのより大きな直径の領域によって外側に付勢されている場合と比べて同じ量だけ、針ガードの2つのアームを半径方向外向きに付勢しないものであり得る。
【0125】
針ガードは、同じ針ガードが同じカテーテルハブの内部に、ただし、単一の直径を有する針を使用して着座され、上記単一の直径が本発明の針の2つの直径のうちの大きい方と同じである場合と比較して、同じ範囲または量まで、カテーテルハブ内の突出部を通じて針ガードの2つのエルボー部を過度に偏向または圧縮することなく、カテーテルハブ内に着座することができる。
【0126】
静脈穿刺の成功後に、カテーテルハブを保持し、針ハブをカテーテルハブから近位外方に引っ張ることによって、針ハブおよび針はカテーテルハブから分離されることができる。
【0127】
針がカテーテルハブから引っ張られ、針ガードが内部突出部によって保持されると、縮径領域は湾曲リップに対してスライドし、アームの自由端において湾曲リップと接触することができる。湾曲リップは、アームの一部分であり得る遠位壁の端部に配置することができる。
【0128】
針の移行領域およびシャフト直径領域は、湾曲リップに対してスライドすることができ、針が近位の引き込みを継続するときに、湾曲リップと接触することができる。
【0129】
針の引き込み中、針ガードは、内部突出部にすでに接触していない場合には、内部突出部に接触するまで近位に移動することができる。
【0130】
一例では、エルボー部は、保持チャンバの内壁に接近し得るが、湾曲リップが針の引き込みの間にシャフト直径領域の側面に押し付けられると、保持チャンバの内壁に接触しない。
【0131】
別の例では、エルボー部は、湾曲リップが針の引き込み中にシャフト直径領域を圧迫するときに、保持チャンバの内壁に接触し得る。
【0132】
針は、針先端部が遠位壁の直近に、または2つの湾曲リップの近位に移動するまで、近位方向に移動し続けることができる。ほぼ同じ時点にまたはその直後に、プロファイルの変化は、針ガードの近位壁の開口の周縁に接触することができる。
【0133】
針ガードのエルボー部は、針先端部が2つの湾曲リップの直近に移動するまで、保持チャンバ内の突出部に隣接して位置することができる。この瞬間に、針によってもはや付勢されていないとき、2つのアームは、主として、選択された鋼材の弾性特性、および、とりわけ組み立てられて針シャフトになる前の特定の屈曲によって形成される、確立されたばね力によって半径方向内向きに移動することができ、遠位壁が保護位置において針先端部を覆うことができる。
【0134】
針先端部が針ガードによって保護され、エルボーが半径方向内側に移動し、もはや突出部によって係合または妨げられなくなることによって、針は、針ガードが針先端部を覆った状態で、さらにカテーテルハブから近位方向外方に後退されることができる。
【0135】
プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁に係合して、針ガードを針によってカテーテルハブから近位に引っ張ることができる。
【0136】
他の例では、針装置は、例えば、静脈穿刺の成功後にカテーテルハブの開放近位端から出る血流を止めるなど、近位方向の流れを制限するために、カテーテルハブの内部にバルブおよびバルブオープナを組み込むことができる。
【0137】
バルブおよびバルブオープナは、米国特許第9,149,625号明細書に開示されたものと同様であってもよく、その内容は、参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0138】
本開示のさらなる態様は、針ハブと、針ハブの遠位に延伸する針と、カテーテルハブと、カテーテルハブの遠位端の遠位に延伸するカテーテルチューブと、待機位置においてカテーテルハブ内に位置決めされる針ガードとを備える針装置を含むことができる。針は、第2の移行領域が針を縮径領域の近位方向において第2のシャフト直径領域へと再び拡大する、2つの移行領域を有することができる。
【0139】
針の縮径領域は、第2の移行領域がシャフトをシャフト直径領域へと再び増大する前に一定の長さだけ伸長することができる。
【0140】
一例では、縮径領域の長さは、針ガードの長さの約20%~約90%であってもよい。
【0141】
他の例では、縮径領域の長さは、針ガードの長さの150%~300%など、針ガードの長さよりも長くすることができる。
【0142】
他の例では、最小限度は針ガードの遠位壁の形状によって設定されることができる。
【0143】
本開示の一態様は、カテーテルチューブを有するカテーテルハブと、針を有する針ハブとを備える針組立体を含むことができる。針は、少なくとも2つの異なる直径の領域または区画と、少なくとも2つの移行部または領域を含むことができる。
【0144】
一例では、針は、シャフト直径領域と、近位方向において大径から小径に先細りする移行領域と、縮径領域と、近位方向において小径から大径に先細りする移行領域と、第2の移行領域の近位にあるシャフト直径領域とを含むことができる。
【0145】
カテーテルチューブは、針の2つの直径領域のうちの小さい方のためだけに合わせたサイズにされた場合より大きな注入流を収容することができるように、針の2つの直径のうち大きい方に合わせたサイズにすることができる。さらに、針は縮径区画を有するため、縮小された直径は、2つのアームが針シャフトのより大きな直径の領域によって外側に付勢されている場合と比べて同じ量だけ、針ガードの2つのアームを半径方向外向きに付勢しないものであり得る。
【0146】
針ガードは、同じ針ガードが同じカテーテルハブの内部に、ただし、単一の直径を有する針を使用して着座され、上記単一の直径が本発明の針の2つの直径のうちの大きい方と同じであり得る場合と比較して、同じ量または範囲まで、カテーテルハブ内の突出部を通じて針ガードの2つのエルボー部を過度に偏向または圧縮することなく、カテーテルハブ内に着座することができる。
【0147】
本発明の針の2つのシャフト直径領域は、実質的に同じ外径を有することができ、これは、縮径領域の直径よりも大きい。
【0148】
針は、針先端部から、縮径領域に向かって内向きに先細になる移行領域まで近位に延伸するシャフト直径領域を有することができる。
【0149】
縮径領域は、別の移行領域まで一定の距離だけ延伸することができ、別の移行領域は、針ハブまで延伸する別のシャフト直径領域へと外向きに先細になる。
【0150】
移行領域におけるテーパがより漸進的になればなるほど、針のボアを通じた摩擦損失は少なくなり得る。
【0151】
他の例では、移行領域の1つまたは複数は、漸進的テーパのないステップを含むことができる。
【0152】
移行領域および縮径領域における針のボアの直径の減少は、縮径領域を形成する結果として著しく減少しないものであり得る。
【0153】
針先端部および第1の移行領域に隣接するシャフト直径領域の少なくとも一部分は、カテーテルチューブの遠位開口の近位のカテーテルチューブのボアの内側に配置することができる。
【0154】
縮径領域は、すぐに使える位置にあるときのように、針ガードの2つの湾曲リップまたは遠位壁が針シャフトに接触する領域において、針の長さに沿って配置することができる。
【0155】
2つの湾曲リップは、待機位置において、2つの移行領域の間に位置する縮径領域に接触することができる。言い換えれば、縮径領域は、針の長さに沿って延伸する短い長さを含むことができ、突出部に隣接して位置決めされ得、または待機位置において保持チャンバの中心に置かれ得る。2つの湾曲リップは、軸方向位置において、内部突出部に隣接して位置する縮径領域に接触することができる。
【0156】
針シャフトの縮径領域の局部領域は、引き抜かれるカニューレの機械的スエージ加工または制御された絞り加工によって製造することができ、局部領域は、針ガードの遠位壁または湾曲リップが、待機位置において縮径領域を圧迫する場所であるように選択される。
【0157】
局部領域は、待機位置においてカテーテルハブの突出部に、またはその近傍にあり得、針ガードの遠位壁または湾曲リップはこれを圧迫する。
【0158】
針の縮径領域は、針の近位端へと延伸する代わりに短い距離だけ延伸し得るため、縮径領域を形成するための機械的スエージ加工、鍛造、または制御された絞り加工は、針シャフトの近位端まで全体的に針の直径を縮小するのとは対照的に、針の比較的短い長さに制限されることができる。
【0159】
針装置を組み立てるとき、針ガードは、針先端部の近位において針上にスライド可能に位置決めされ得、近位壁は、針ガード延伸部に接触するか、または、針ガード延伸部から離間されるなど、針ガード延伸部の遠位に位置する。
【0160】
針ガードが針上に位置決めされ、針がカテーテルハブに取り付けられることによって、針は、カテーテルハブが針ハブを物理的に止めるまで、カテーテルハブに挿入されることができる。
【0161】
針の挿入中、針ガードのエルボー部は、針ガードが保持チャンバ内にさらに遠位に移動するのを阻害または制限することができる突出部の近位側に対して遠位に前進することができる。この時点で、針は、針ハブの針ガード延伸部が近位壁に当接するまで針を針ガードの近位壁上の開口を通してスライドさせることにより、カテーテルハブにさらに挿入されることができる。組み立てのこの時点で、2つの湾曲リップまたは遠位壁は、縮径領域によって外側に付勢され得る。
【0162】
針ガード延伸部が近位壁を遠位方向に圧迫することによって、針ハブに加えられる追加の力が、エルボー部を突出部に押し付けて、エルボー部および遠位壁が針の縮径領域に向かって内向きに弾性的に屈曲させられ得る。変形によって断面寸法が縮小されているエルボー部は、この時点で、内部突出部を通ってスライドし、その後、エルボー部が保持チャンバの内部に入ると弾性的に外向きに跳ね戻ることができる。
【0163】
設置中にアームを付勢するために相対的に直径のより小さい部分を利用することにより、より多くのスペースまたは空間が針ガードに対して利用されることができ、したがって、エルボー部は、単一直径シャフトに比べて同じ量または範囲まで偏向されず、ここで単一直径シャフトは、本装置の2つの直径部のうちの大きい方と同じ大きさを有する。
【0164】
針ガードの遠位壁が保持チャンバの内側にあることによって、針ハブは、待機位置においてカテーテルハブによって物理的に止められるまで、さらに挿入することができる。
【0165】
待機位置において、突出部と針ガード延伸部の両方が、エルボー部が保持チャンバから近位外方に移動するのを防ぐことができる。静脈穿刺に成功した後、針は保護位置において針ガードによって針先端部が固定された状態でカテーテルハブから引き出され得る。
【0166】
本開示のさらなる態様は、針シャフトの周りまたは上に配置されたカテーテルチューブを含むカテーテル組立体を含み得、ここで針シャフトは、少なくとも2つの異なるシャフト直径を有し、カテーテルチューブのボアは、2つの直径のうち大きい方にフィットするようなサイズおよび形状にされる。
【0167】
カテーテルチューブのボアは、針シャフトの両方の直径領域にフィットするようなサイズおよび形状にすることもできる。例えば、カテーテルチューブは、両方のシャフト直径部を収容するための単一の内部ボア径を有することができる。別の例において、カテーテルチューブは、2つの異なるシャフト直径部を収容するために、2つの異なる内部ボア径を有することができる。
【0168】
カテーテルチューブの遠位端は、針先端部の近くで2つの直径のうちの大きい方とのシールを形成するように、ネックダウンするかまたは先細になることができる。移行領域、および、縮径領域のような2つの直径の小さい方の針シャフトは、カテーテルチューブのボアの内側に配置することができるため、本発明の針組立体は、少なくとも2つの異なる環状空間を有することができる。
【0169】
一例では、テーパ状遠位端の近位のシャフト直径領域における針とカテーテルチューブとの間の環状空間は、縮径領域における針とカテーテルチューブとの間の環状空間より小さいかまたは狭くなり得る。
【0170】
本開示の別の態様は、針シャフトの移行領域に可変環状空間領域を含むことができる。
【0171】
一例では、移行領域がシャフト直径領域から縮径領域に向かって先細になるにつれて、移行領域の環状空間は、少なくとも移行領域の長さの一部分に沿って可変であり得る。
【0172】
針は、第2の移行領域、および、第2の移行領域の近位の別個のシャフト直径領域、ならびに、追加の環状空間、すなわち第2の移行領域にある可変環状空間領域および第2の移行領域の近位の第2のシャフト直径領域にある第2のより小さい環状空間を有することができる。
【0173】
本開示のさらなる態様は、針ハブと、針ハブの遠位に延伸する針と、カテーテルハブと、カテーテルハブの遠位端の遠位に延伸するカテーテルチューブと、待機位置においてカテーテルハブ内に位置決めされる針ガードとを備える針装置を含むことができる。
【0174】
針のシャフト直径領域と針の縮径領域との間の針の移行領域は、針先端部のより近くに延伸することができる。
【0175】
針は、シャフト直径領域とのシールを形成することができる、カテーテルチューブのテーパ状遠位端開口の直近の縮径領域に移行するシャフト直径領域を有することができる。
【0176】
シャフト直径領域自体は、移行領域と共に、クリンプまたはバルジなしに針ガードの近位壁上の開口の周縁に係合するためのプロファイルの変化として作用することができる。
【0177】
他の例では、プロファイルの変化が移行領域上にまたは移行領域の近くに形成されることができる。
【0178】
縮径領域は、研磨の前または後に、引き抜かれるカニューレの機械的スエージ加工または制御された絞り加工によって製造することができる。
【0179】
シャフト直径領域および移行領域の一部分は、待機位置において、遠位開口の近位のカテーテルチューブのボアの内側に配置することができる。
【0180】
カテーテルチューブは、針のより大きい直径の領域の周りにフィットするように選択され得、一方、シャフトの近位端の縮径領域は、針ガードのカテーテルハブへの組み立てを容易にする。
【0181】
針ガードは、針先端部の近位において針上にスライド可能に位置決めされ得、近位壁は、針ガード延伸部に接触するか、または、針ガード延伸部から離間されるなど、針ガード延伸部の遠位に位置する。
【0182】
2つの湾曲リップ、または、湾曲リップが組み込まれない場合、遠位壁は、縮径領域に対して付勢することができる。針ガードが縮径領域上に位置決めされ、針が針ハブに取り付けられることによって、針はカテーテルハブ内へと遠位に挿入されることができる。
【0183】
針の挿入中、エルボー部は、針ガードが保持チャンバ内にさらに遠位に移動するのを阻害することができる突出部に対して遠位に前進することができる。針は、針ガード延伸部が近位壁に当接するまで、針ガードに対して移動し、針ガードの近位壁の開口を通じてスライドすることによって、遠位になお前進することができる。針ガード延伸部が近位壁を圧迫することによって、針ハブに追加の遠位方向の力を加えて、エルボー部を突出部に押し付けて針ガードを弾性的に曲げ、エルボーを半径方向に圧縮することができる。この時点で断面寸法が縮小しているエルボー部は、突出部を越えてスライドし、保持チャンバの内側に入ると、外向きに弾性的に跳ね戻ることができる。針ハブは、待機位置においてカテーテルハブによって物理的に止まるまで前進させることができる。
【0184】
待機位置において、突出部と針ガード延伸部の両方が、エルボー部が保持チャンバから近位外方に移動するのを防ぐことができ、針先端部は、カテーテルハブの遠位開口の遠位に延伸することができる。
【0185】
設置中にアームを付勢するために相対的に直径のより小さい部分を利用することにより、より多くのスペースまたは空間が針ガードに対して利用されることができ、したがって、エルボー部は、単一直径シャフトに比べて同じ量または範囲まで偏向されず、単一直径シャフトは、針組立体の2つの直径部のうちの大きい方と同じ大きさを有することができる。
【0186】
本開示のさらなる態様は、針と、静脈穿刺に成功した後など、および、針が針ハブから引き込まれており、針ガードの湾曲リップがもはや針に対して付勢されていないときに、2つの遠位壁によって覆われた針先端部を有する、保護位置にある針ガードとを備える針組立体を含むことができる。針のプロファイルの変化は、針先端部が保護位置において安全に保護された後、針ガードが針先端部から遠位外方に変位するのを防止するために、近位壁、より具体的には近位壁上の開口を画定する周縁に当接することができる。
【0187】
プロファイルの変化は、移行領域、シャフト直径領域、または縮径領域上に位置することができる。シャフト直径領域自体が、プロファイルの変化として機能することができる。保護位置では、2つの湾曲リップまたは遠位壁が、針先端部が針ガードの遠位に移動することを防止することができ、プロファイルの変化と開口との間の係合が、針ガードが針から外れることを防止することができる。
【0188】
本開示のさらなる態様は、カテーテルハブに取り付けられたカテーテルチューブであって、上記カテーテルハブは、内部空洞を画定する外面および内面を含むハブ本体を備える、カテーテルチューブと、内部空洞内で内面から延伸する突出部と、カテーテルチューブを通して突出し、すぐに使える位置においてカテーテルチューブの遠位端の遠位に延伸する針先端部、針ハブに取り付けられた近位端、ならびに、シャフト直径領域、縮径領域、および、シャフト直径領域と縮径領域との間の少なくとも1つの移行領域を有するシャフトを有する針と、近位壁および近位壁の遠位に延伸する2つのアームを備える針ガードであって、2つのアームは待機位置においてシャフトを圧迫し、保護位置において針先端部を固定する、針ガードとを備えることができる針装置を含む。
【0189】
2つのアームは、待機位置において縮径領域を圧迫することができる。
【0190】
針ガードの各アームは、遠位壁と、2つのアームを外側に付勢する針の縮径領域によって支援されて、待機位置においてカテーテルハブの内部空洞の内側の突出部に係合するエルボー部とを備えることができる。
【0191】
湾曲リップが、遠位壁の各々から延伸し、待機位置において縮径領域を圧迫する。
【0192】
縮径領域は、待機位置において針ハブからカテーテルハブの遠位端まで延伸することができる。
【0193】
プロファイルの変化は、針先端部に隣接して提供されることができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0194】
縮径領域は、待機位置において遠位壁の周りにセンタリングすることができ、移行領域は、縮径領域の反対側に位置することができる。
【0195】
プロファイルの変化は、針先端部に隣接して提供されることができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0196】
縮径領域は、待機位置において針ハブから針先端部に隣接して延伸することができる。
【0197】
シャフト直径領域は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きくすることができる。
【0198】
本開示のさらなる態様は、針装置を製造する方法を含む。この方法は、カテーテルハブに取り付けられるカテーテルチューブを取り付けるステップを含むことができ、上記カテーテルハブは、内部空洞を画定する外面と内面とを含むハブ本体を備える。
【0199】
本開示のさらに別の態様は、カテーテルハブと、遠位端を有するカテーテルチューブと、針先端部および針ハブを有する針とを備える、針上カテーテル組立体のような針組立体を含む。針は、カテーテルハブおよびカテーテルチューブを通って突出し、針先端部は、すぐに使える位置においてカテーテルチューブの遠位端から延出する。
【0200】
針組立体は、近位に面する壁面および遠位に面する壁面を有する近位壁を有する針ガードを備えることができる。近位壁は、針上のプロファイルの変化に係合するための開口を画定する周縁を備えることができる。2つのアームは、近位壁の遠位に延伸することができる。
【0201】
針は、少なくとも2つの異なる針直径を含むことができ、2つの異なる直径の各々を有する針の長さは、プロファイルまたはクリンプの典型的な変化よりも長い。直径は、概して丸くすることができる。縮小された直径はまた、シャフト直径領域とほぼ同じであり、水平幅、すなわち、2つの直径のうちの大きい方、および、シャフト直径領域の直径よりも小さくなっている、水平幅に直交する垂直幅を有する楕円形、半楕円形または長円形などの異なる断面形状を有することもできる。
【0202】
2つの異なる直径は、シャフト直径領域または区画と、縮径領域または区画とを含むことができる。移行領域が、シャフト直径領域と縮径領域とを接続することができる。針は、第2の移行領域をさらに含むことができる。縮径領域は、移行領域と第2の移行領域との間に位置することができる。
【0203】
針は、第2の移行領域の近位に位置するシャフト直径領域をさらに備えることができる。
【0204】
単一の移行領域を有する実施形態では、シャフト直径領域の長さは、針先端部からカテーテルチューブの遠位端のちょうど近位へと、ほぼ、カテーテルチューブがカテーテルハブに出入りするカテーテルハブのノーズ部の位置まで延伸することができる。
【0205】
したがって、本開示の一態様は、少なくとも2つの異なる直径を有するカニューレを含む針組立体を含むと理解され、2つの直径のうちの大きい方が針先端部からカテーテルチューブの遠位開口の近位の位置へと、ほぼ、カテーテルチューブがカテーテルハブに出入りするカテーテルハブのノーズ部の位置まで延伸する長さを有する。2つの直径のうち大きな方をシャフト直径領域と呼び、2つの直径のうち小さい方を縮径領域と呼ぶことができる。
【0206】
針ガードが、カテーテルハブの内部に着座することができ、随意選択の湾曲リップを有する端壁または遠位壁のような、針ガードの1つまたは2つのアームが、縮径領域によってカテーテルハブと係合するように外側に付勢される。例えば、アームは、エルボーまたはエルボー部を有することができ、2つの遠位壁または湾曲リップによる接触が、エルボーを半径方向外向きに押しやってカテーテルハブと係合させ、それによって、2つのエルボーまたはエルボー部の少なくとも1つが、カテーテルハブの内側の内部突出部に係合することができる。
【0207】
有利には、少なくとも2つの異なる直径を有する針は、カテーテルチューブが2つの直径のうちの大きな方の周りにフィットすることによって、カテーテルチューブが2つの直径のうちの小さい方の周りにフィットするようなサイズにされたときと比較してより大きな注入速度を可能にするようなサイズにすることができる。2つの直径のうち大きな方をシャフト直径領域と呼び、2つの直径のうち小さい方を縮径領域と呼ぶことができる。さらに、1つまたは2つのアームを有する針ガードは、縮径領域によって付勢することができるため、1つまたは2つのアームに対する、距離によって測定される付勢量は、1つまたは2つのアームを付勢するシャフト直径領域と同じ直径を有する単一径針の場合など、1つまたは2つのアームがシャフト直径領域によって付勢される場合よりも小さい。これによって、ルアーテーパを有する内部空洞のような所与の内部空洞空間にわたって、1つまたは2つのアーム上の歪みを少なくすることができる。
【0208】
この方法は、すぐに使える位置において針の針先端部がカテーテルチューブの遠位端の遠位に延伸するように、カテーテルチューブを通して針を突出させるステップをさらに含むことができ、上記針は針ハブに取り付けられた近位端と、シャフト直径領域、縮径領域、および、シャフト直径領域と縮径領域との間の少なくとも1つの移行領域を有するシャフトとを有する。
【0209】
この方法は、近位壁と、近位壁の遠位に延伸する2つのアームとを備える針ガードを提供するステップをさらに含むことができ、2つのアームは、待機位置においてシャフトを圧迫し、保護位置において針先端部を固定する。
【0210】
本方法は、2つのアームを、待機位置において縮径領域に対して圧迫するステップをさらに含むことができる。
【0211】
本方法は、2つのアームを外側に付勢する針の縮径領域によって支援されて、待機位置においてカテーテルハブの内部空洞の内側の突出部に対して、各アームのエルボー部を係合させるステップをさらに含むことができる。
【0212】
湾曲リップが、各アームの遠位壁から延伸し、待機位置において縮径領域を圧迫することができる。
【0213】
縮径領域は、待機位置において針ハブからカテーテルハブの遠位端まで延伸することができる。
【0214】
プロファイルの変化は、針先端部に隣接して提供されることができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0215】
縮径領域は、待機位置において遠位壁の周りにセンタリングすることができ、移行領域は、縮径領域の反対側に位置する。
【0216】
プロファイルの変化は、針先端部に隣接して提供されることができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0217】
縮径領域は、待機位置において針ハブから針先端部に隣接して延伸することができる。
【0218】
シャフト直径領域は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きくすることができる。
【0219】
この方法または装置は、本明細書に記載の1つまたは複数の構造的機構および/またはステップをさらに含むことができる。
【0220】
本開示の別の態様は、内部空洞を画定する本体を有し、近位開口を有するカテーテルハブと、針ハブと、カテーテルハブの遠位に延伸し、遠位開口を備えるカテーテルチューブと、針ハブの遠位に延伸する針であって、上記針は、シャフト、および、すぐに使える位置においてカテーテルチューブの遠位開口の遠位に延伸する針先端部を備え、上記針は、移行領域によって互いに接続されるシャフト直径領域および縮径領域を有し、シャフト直径領域における針の外径は、縮径領域における針の外径よりも大きく、シャフト直径領域および移行領域の少なくとも一部分は、遠位開口の近位においてカテーテルチューブのボア内に位置する、針と、近位壁、および、近位壁の遠位に延伸する少なくとも1つのアームを備える針ガードであって、少なくとも1つのアームは、待機位置において縮径領域を圧迫し、保護位置において針先端部を固定する、針ガードとを備える針装置を含む。
【0221】
針ガードは、待機位置において縮径領域を圧迫する2つのアームを有することができる。
【0222】
針ガードの2つのアームは各々、遠位壁とエルボー部とを備え、少なくとも1つのエルボー部は、待機位置において内部空洞の内面から延伸する突出部と係合し、針の縮径領域は、2つのアームを外側に付勢する。
【0223】
湾曲リップが、各遠位壁から延伸し、待機位置において縮径領域を圧迫する。
【0224】
縮径領域は、待機位置において針ハブからカテーテルハブの遠位端まで延伸することができる。
【0225】
針は、針先端部に隣接するプロファイルの変化をさらに含むことができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0226】
針は、縮径領域の近位のシャフト直径領域をさらに備えることができる。
【0227】
針は、針先端部に隣接するプロファイルの変化をさらに含み、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0228】
縮径領域は、待機位置において針ハブから針先端部に隣接して延伸することができる。
【0229】
シャフト直径領域は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きくすることができる。
【0230】
本開示の別の態様は、針装置を製造するための方法を含み、方法は、カテーテルチューブをカテーテルハブに取り付けるステップであって、上記カテーテルハブは、内部空洞を画定する外面および内面を備えるハブ本体を備える、取り付けるステップと、針の針先端部が、すぐに使える位置においてカテーテルチューブの遠位端の遠位に延伸するように、カテーテルチューブを通じて針を突出させるステップであって、上記針は、針ハブに取り付けられている近位端と、シャフト直径領域、縮径領域、および、シャフト直径領域と縮径領域との間の移行領域を有するシャフトとを有する、突出させるステップと、近位壁、および、近位壁の遠位に延伸する少なくとも2つのアームを備える針ガードを提供するステップであって、2つのアームは、待機位置において縮径領域を圧迫する、提供するステップとを含み、シャフト直径領域は、縮径領域の外径よりも大きい外径を有し、シャフト直径領域および移行領域の少なくとも一部分は、すぐに使える位置においてカテーテルチューブの遠位端の近位においてカテーテルチューブのボア内に位置する。
【0231】
本方法は、2つのアームを、待機位置において縮径領域に対して圧迫するステップをさらに含むことができる。
【0232】
本方法は、待機位置においてカテーテルハブの内部空洞の内側の突出部に対して、少なくとも1つのアームのエルボー部を係合させるステップをさらに含むことができ、2つのアームは、針の縮径領域によって外側に付勢される。
【0233】
湾曲リップが、各アームの遠位壁から延伸し、待機位置において縮径領域を圧迫することができる。
【0234】
縮径領域は、待機位置において針ハブからカテーテルハブの遠位端まで延伸することができる。
【0235】
針は、針先端部に隣接するプロファイルの変化をさらに含むことができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0236】
縮径領域は、待機位置において遠位壁の周りにセンタリングすることができ、移行領域は、縮径領域の反対側に位置する。
【0237】
針は、針先端部に隣接するプロファイルの変化をさらに含むことができ、プロファイルの変化は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きい。
【0238】
縮径領域は、待機位置において針ハブから針先端部に隣接して延伸する。
【0239】
シャフト直径領域は、近位壁上の開口を画定する周縁よりも大きくすることができる。
【0240】
本開示の別の態様は、針ハブに取り付けられた近位端、遠位端にある針先端部、縮径領域であって、針先端部の近位、および、縮径領域の外径寸法よりも大きい外部寸法を有するシャフト直径領域の近位に位置する縮径領域、ならびに、プロファイルの変化を有する針と、近位に面する壁面および遠位に面する壁面を有する近位壁、遠位に面する壁面の遠位に延伸する2つのアームを備える針ガードとを備え、2つのアームは、縮径領域を圧迫する、針装置を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0241】
本装置、システム、および方法のこれらおよび他の機構および利点は、これらが明細書、特許請求の範囲および添付の図面を参照することにより、よりよく理解されると、諒解されるようになる。
図1A】待機位置にある、本開示の態様による針装置の側断面図である。
図1B図1Aの針装置内の針の側面図である。
図1C図1Aの針装置の拡大図である。
図1D】保護位置において針が固定された、図1Aの針装置の側断面図である。
図2A】待機位置にある、本開示のさらなる態様による針装置の側断面図である。
図2B図2Aの針装置内の針の側面図である。
図3A】待機位置にある、本開示のまたさらなる態様による針装置の側断面図である。
図3B図3Aの針装置内の針の側面図である。
図3C】保護位置において針ガードによって固定された針の拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0242】
添付の図面に関連して以下に述べる詳細な説明は、本発名の組立体、システム、および方法の態様に従って提供される針装置の現在好ましい実施形態の説明として意図されており、本装置、システム、および方法を構築または利用することができる唯一の形態を表すようには意図されていない。説明は、例示された実施形態に関連して本発明の組立体、システム、および方法の実施形態を構築および使用するための特徴およびステップを記載する。しかしながら、同じく本開示の精神および範囲内に包含されることを意図された異なる実施形態によって、同じまたは同等の機能および構造が達成され得ることが理解されるべきである。本明細書の他の場所に示されているように、同様の参照符号は、同様のまたは類似の要素または機構を示すことを意図している。
【0243】
ここで図1Aを参照すると、本開示の態様に従って提供される針上カテーテル組立体またはIVカテーテル組立体などの針装置100の実施形態の側断面図が示される。図1Aは、針先端部が患者の脈管構造にアクセスするためにカテーテルチューブの遠位端50の遠位に延伸する、設置されたまたはすぐに使える位置にある針装置100を示す。針装置100は、近位端130、内部空洞120を有するカテーテルハブ本体を有するカテーテルハブ106と、カテーテルハブ106の遠位端から遠位に延伸するカテーテルチューブ108と、近位端130に取り付けられた針ハブ102と、針ハブ102の遠位に延伸し、近位端130およびカテーテルチューブ108を通って突出し、針先端部110が、カテーテルチューブの遠位開口から遠位に延伸するようにされているカニューレまたは針104とを備える。針ガード122が、針104上にスライド可能に位置決めされ、カテーテルハブの内部空洞120内に配置される。カテーテルチューブ108の近位端は、ブッシュ145または他の従来の手段を用いてカテーテルハブ106に取り付けることができる。
【0244】
カテーテルハブ106の近位端130は、ねじ付き雌ルアーコネクタとしても知られている、雄ねじ山132を有する雌ルアーテーパを有する。雌ルアーコネクタは、IVライン、ルアーアクセスコネクタ、シリンジチップ、ベントプラグ、IVセット、拡張セット、別の既知のコネクタ、または、ルアー先端部を有する、将来開発されるIVコネクタなどの雄ルアーコネクタを嵌合して受け入れるように構成されている。これらの各構成要素は、現在または将来の規格で、雌および雄ルアー接続の国際標準化機構(ISO)規格の少なくとも一部に準拠したサイズおよび構成にすることができる。議論の目的のために、これらの構成要素のいずれか1つまたはこれらの構成要素のクラスは、雄型医療用具または雄コネクタと呼ぶことができる。図示されているようにねじ付き雌ルアーコネクタは、針ハブ102のノーズ部102aを受け入れる。物理的な当接部がカテーテルハブと針ハブとの間に設けられて、針先端部がカテーテルチューブの遠位端50から延出する距離が設定される。
【0245】
カテーテルハブ106の内部空洞120は、開放チャンバ120aと、開放チャンバ120aの遠位の保持チャンバ120bとに分割することができる。開放チャンバ120aは、内部空洞120内のプロファイルの変化136によって保持チャンバ120bから分離される。プロファイルの変化136は、より大きな第2の内径の隣に位置する第1の内径によって規定することができる。図1A図1C図2A、および図3Aに示すように、より小さい直径は、突出部として見ることができ、したがって、プロファイルの変化136は、待機位置に針ガード122を保持するように構成することができる突出部136または内部突出部と呼ぶことができる。突出部136は、静脈穿刺が成功した後の針104の引き込み中に針ガード122を保持するために使用することもできる。
【0246】
図示のように、プロファイルの変化136は、内部空洞120の周縁または内径の周りに形成された単一の連続した突出を具現化することができる。突出部136は、頂点を有する2つの表面を有し、2つの表面は、開放チャンバ120aに向かうテーパ、および、頂点の他方の側の保持チャンバ120bに向かうテーパを含むことができる。しかし、2つのテーパ面は、本針装置を依然として実施するために対称である必要はない。下記にさらに詳細に論じるように、突出部136のテーパ部分は、針ガードが待機位置において容易に設置され、針104の引き抜き中に容易に取り外すことができるように、針ガード122と相互作用するように選択することができる。別の例では、突出部136は、連続的な環状リングの代わりに内部空洞120の周縁周りに形成された2つ以上の離間した区画を含むことができる。
【0247】
カテーテルハブ106は、カテーテルハブの外側に、針104の挿入または取り外し中に押すように、装置100を取り扱う際の梃子として使用するために構成されているタブ131を含むことができる。1対のウィング109が、カテーテルハブ106の横方向に延伸して、静脈穿刺が成功した後に患者に対してカテーテルハブ106を支持し安定させることができる。随意選択的に、タブ131およびウィング109は省略されることができる。
【0248】
待機位置において、針104は、針ハブ102のノーズ部102aからカテーテルハブ106を通って遠位に突出する。針104は、先に説明したように、カテーテルチューブ108の遠位端から延出する針先端部110を有する。針104の近位端は、針ハブ102のフラッシュバックチャンバ103内に延伸することができ、フラッシュバックチャンバは、近位端102bに、ベントプラグ(図示せず)によって閉鎖することができる開口を有する。随意選択的に、ベントプラグは、グルコースストリップまたはペトリディスクなどの、血液が採取および施与されることを可能にするサンプリング機構を有することができる。例示的な止血剤は、参照によりその内容が明確に本明細書に組み込まれる、2014年12月19日に出願された係属中の米国特許出願第14/576,802号明細書に開示されている止血剤と同様であり得る。
【0249】
針先端部110は、患者の表皮層に貫入し、患者の脈管構造にアクセスするように構成される。針ハブ102は、ノーズ部102aから内部空洞120の開放チャンバ120aに延伸して、組み立て中に針ガード122を内部空洞120b内に押し込む針ガード延伸部125を有することができ、その詳細は以下にさらに説明する。
【0250】
図1Aに示すように、針ガード122は、待機位置においてカテーテルハブ106の内部空洞120内に完全に位置決めされる。別の例では、針ガード122は、カテーテルハブ本体106の内部に部分的に、または、シュラウドまたはカテーテルハブ106と針ハブ102との間の別個の針ガードハウジング内など、カテーテルハブ106の外側に完全に位置決めすることができる。針ガードハウジング内に位置する例示的な針ガードは、米国特許第8,460,247号明細書に開示されており、その内容は、参照により本明細書に明確に組み込まれる。針ガード122は、米国特許第6,616,630号明細書に開示されている針ガード122と同様であってもよい。図1Aに示すように、針ガード122は、近位壁126と、近位壁126の遠位に延伸する2つのアーム124a、124bとを有することができる。各アーム124a、124bは、近位壁126から伸長する延伸部分93a、93b、保護位置(図1Dに示す)において針先端部110を遮蔽するための遠位壁90a、90b、および遠位壁90a、90bを延伸部分93a、93bに結合するエルボー部94a、94bを含むことができる。
【0251】
近位壁126は、針104が貫通する近位開口127を画定する周縁を備えることができる。近位壁126は、近位に面する壁面および遠位に面する壁面、ならびに近位壁、近位に面する壁面、および遠位に面する壁面を貫通して形成される開口を画定する周縁を有することができる。近位開口127は、カテーテルチューブ108を患者の脈管構造内に配置した後の針104のプロファイルの変化128に係合するように構成される。プロファイルの変化は、保護位置において針ガード122が針104の遠位側に変位するのを防止するために、針先端部110に隣接して針シャフト上に形成されたクリンプ、バルジ、スリーブ、または材料の蓄積であり得る。
【0252】
湾曲リップ92a、92bが、エルボー部94a、94bの反対側の遠位壁90a、90bの各端部に組み込まれてもよい。組み込まれるとき、湾曲リップ92a、92bは、針104が開口127を通って針ガード122に対してスライドするときに、遠位壁90a、90bと針104の針シャフトとの間の摩擦を低減することができる。他の例では、遠位壁90a、90bは単純に、直線状の縁部において終端することができる。
【0253】
延伸部分93a、93bは、待機位置と保護位置(図1D)の両方において、図1Aの側面図に沿って見たときに互いに交差することができる。他の例では、2つのアーム124a、124bは、近位壁126の軸方向に延伸することができ、すぐに使える位置において互いに交差しない。さらに他の例では、単一のアーム124aのみが針ガードに組み込まれる。針104は、2つのエルボー部94a、94bの半径方向外側端部において測定される断面寸法が、待機位置においてカテーテルハブ106の内部空洞内の突出部136の寸法よりも大きくなるように、2つのアーム124a、124bを外側に付勢する。これにより、針ガードが近位方向に引っ張られるときに、2つのエルボー部が潰れ、または寸法を縮小して突出部136を通過した後まで、針ガードが近位方向に引っ張られることが防止される。
【0254】
図示されているように、遠位壁90a、90bは、下記により詳細に論じるように、エルボー部94a、94bが突出部136と係合した状態で保持チャンバ120b内に保持されて、針ガード122が、待機位置にある間および針104の除去中に保持チャンバ102bから近位外方に移動するのを防止する。いくつかの例では、エルボー部94a、94bのうちの1つのみが突出部に係合することができる。2つのエルボー部は、軸方向にオフセットすることができる。図1Aの針装置における針104の物理的特性は、図1Bにおいてより明確に示されている。
【0255】
ここで図1Bを参照すると、針104のシャフトは、針先端部110のベベル部のちょうど近位から、その点において外径が、針先端部の近くの針シャフトの直径よりも小さい外径に縮小することができる、針先端部110の近位およびカテーテルチューブの遠位端50の近位までの一定の距離まで、ほぼ一定の外径を有するように示される。したがって、針104は、2つの異なる直径を有する連続したシャフトを有することができる。本明細書で使用される直径という用語は、針の外径を意味すると理解される。本開示の異なる直径を有する針シャフトは、単一の別個の区画に限定される単一の直径シャフト上のクリンプまたはプロファイルの変化から区別可能であり、単一直径シャフトの寸法は、クリンプまたはプロファイルの変化の遠位側および近位側においてほぼ同じである。さらに、クリンプは、通常、1つの平面に沿った拡大部分と、別の平面に沿った凹部とを含む。
【0256】
図1Dに示すように、本発明の針シャフトは、プロファイルの変化128と、シャフト直径領域104aおよび縮径領域104bを含む2つの異なる直径領域とを備え、プロファイルの変化128は、縮径領域104bよりも大きな外径を有するシャフト直径領域104aに形成される。
【0257】
議論の目的で、2つの直径のうち大きな方が第1の直径領域またはシャフト直径領域104aと呼ばれ得、2つの直径のうち小さい方が第2の直径領域または縮径領域104bと呼ばれ得る。異なる領域は、区画として参照される場合もある。
【0258】
シャフト直径領域104aは、第1の直径または元の押出直径になるように針を形成するために従来の押出成形または製造方法を用いて形成することができ、縮径領域104bは、シャフトをより小さい直径になるように、さらにスエージ加工、絞り加工または押出成形することによって形成することができる。他の例では、シャフト直径領域104aおよび縮径領域104bが、最初に、異なる外径を有する2つの別個の針部として形成され、その後、溶接などによってともに付着させて、針104が形成される。縮小させるもの又は拡大させるもののような移行部が、2つの異なる直径部の間に配置されることができる。
【0259】
図示のように、シャフト直径領域104aの外径は、針先端部110の近位およびカテーテルチューブの遠位端の近位の特定の距離だけ、縮径領域104bに向かって先細りし始める。テーパ領域は、移行領域104cとして参照される場合がある。いくつかの例では、図1Bにおける針104のシャフトは、少なくとも3つの領域または区画、すなわち、(1)シャフト直径領域104a、(2)シャフト直径領域104aよりも小さい外径を有する縮径領域104b、および(3)シャフト直径領域104aと縮径領域104bとの間に位置する移行領域104cを有することができる。
【0260】
一例では、シャフト直径領域104aは、針先端部110から移行領域104cまで延伸している。シャフト直径領域104aの直径は、針104が貫入するように意図されている深さおよび組織のタイプに応じて大きさを決めることができる。シャフト直径領域104aの直径はまた、施与されるべき注入速度、したがってシャフト直径領域と共に使用するためのカテーテルチューブサイズに応じて選択することもできる。例えば、シャフト直径領域104aのために選択される14ゲージ針は、相対的により大きなカテーテルチューブ108を有する針104の使用を可能にすることができ、これによって、16ゲージまたは18ゲージの針よりも相対的に速い注入速度が可能になる。
【0261】
したがって、本開示の一態様は、針シャフトの周りまたは上に配置されたカテーテルチューブを含むカテーテル組立体であり、針シャフトは、少なくとも2つの異なるシャフト直径を有し、カテーテルチューブのボアは、2つの直径のうち大きい方にフィットするようなサイズおよび形状にされる。カテーテルチューブのボアは、針シャフトの両方の直径領域にフィットするようなサイズおよび形状にすることもできる。例えば、針は、本明細書において論じられているように、2つの異なる直径部または領域を有することができ、両方の直径領域の少なくとも一部分は、カテーテルハブのノーズ部の遠位においてカテーテルチューブのボアの内側に配置され、2つの直径のうちの大きい方はカテーテルチューブの遠位開口の近位に配置される。
【0262】
カテーテルチューブ108の遠位端50は、針先端部110の近くで2つの直径104aのうちの大きい方とのシールを形成するように、ネックダウンするかまたは先細になることができる。さらに、移行領域104c、および、可能性として、縮径領域104bのような2つの直径の小さい方の針シャフトの一部分は、カテーテルチューブのボアの内側に配置されるため、本発明の針組立体は、少なくとも2つの異なる環状空間を有する。例えば、テーパ状遠位端50の近位のシャフト直径領域104aにおける針とカテーテルチューブとの間の環状空間は、縮径領域104bにおける針とカテーテルチューブとの間の環状空間より小さいかまたは狭くなる。明確にするために、カテーテルチューブは、カテーテルチューブをカテーテルハブに固定するために縮小された遠位端50および挟まれた近位端を除いて、概して一定の外径および内径を有すると理解される。
【0263】
本開示の一態様は、針シャフトの移行領域104cに可変環状空間領域を含むとさらに理解される。例えば、移行領域104cがシャフト直径領域104aから縮径領域104bに向かって先細になるにつれて、移行領域104cの環状空間は、少なくとも移行領域104cの長さの一部分に沿って可変である。
【0264】
待機位置では、カテーテルチューブ108の遠位端50が内側に先細りして、シャフト直径領域104aに対してシールを形成し、患者への針とカテーテルチューブとの組み合わせの挿入を容易にすることができる。シャフト直径領域104aは、針先端部110から少なくともカテーテルチューブ108のテーパ状遠位端50のちょうど近位まで延伸することができ、それによって、シャフト直径領域104aの少なくとも一部がテーパ状遠位端50の近位に配置され、カテーテルチューブの内部と環状空間を形成する。
【0265】
いくつかの例では、シャフト直径領域陥凹長さと呼ぶことができる遠位端50の近位に位置するシャフト直径領域104aの長さは、カテーテルチューブの遠位端50の遠位に位置するシャフト直径領域104aの長さの少なくとも0.1倍である。いくつかの例では、シャフト直径領域陥凹長さは、針シャフトの全長の約0.5倍から約80%までである。一例では、カテーテルチューブのボアの内側に位置する針の残りの部分は、遠位端50の遠位に延伸する部分の長さのたった1倍であるなど、シャフト直径領域陥凹長さが比較的短い場合、移行領域104cおよび縮径領域104bを含む。
【0266】
特定の例では、シャフト直径領域陥凹長さは、カテーテルチューブの遠位端50の遠位に位置する長さの約3倍から、カテーテルチューブの遠位端50の遠位に位置する長さの約10倍までである。シャフト直径領域陥凹長さがカテーテルチューブの縮小した遠位端50の近位に位置するこの構成は、針が、カテーテル挿入の間にカテーテルチューブの遠位端および遠位部を支持することを可能にし、カテーテルチューブが、相対的により大きい直径の区画、すなわち、シャフト直径領域104aを収容するようにサイズを増大することを可能にし、針ガードの2つのアームが、針の全長がシャフト直径領域104aと同じ直径を有するときと同じ量だけ、針によって外側に付勢されないように、針ガードと共に使用するために近位端に縮径領域104bを有することを可能にする。さらに、カテーテルチューブのサイズは、少なくとも2つのカニューレ直径のうち大きい方を収容するためにサイズが増大するため、縮径領域104bのみのための同等のカテーテルチューブよりも大きな注入流量をカテーテルチューブに押し込むことができる。
【0267】
図1Aに戻って再び参照すると、移行領域104cは、カテーテルハブ106の遠位端に、またはその近くに配置して示されており、縮径領域104bに向かって内向きに先細になるテーパ部を有する。移行領域104cは、シャフト直径領域104aから縮径領域104bに向かって徐々にまたは急激に先細になることができる。言い換えれば、移行領域の長さは、漸進的なテーパを作り出すための長い長さ、および、比較的急激なテーパを生成するための短い長さによって変化し得る。代替的に、ステップが、シャフト直径領域104aを縮径領域104bに接続するために、移行領域104cの代わりに組み込まれることができる。急激に縮小させるものに類似し得るステップは、より大きな直径の領域をより小さな直径の領域に移行させるため、移行領域と考えることもできる。
【0268】
一般的には、テーパがより漸進的になればなるほど、移行部における針104のボア104dを通じた摩擦損失は少なくなる。ステップ移行は、漸進的なテーパ移行よりも高い摩擦損失を有する。縮径領域104bは、静脈穿刺の成功後に測定可能なゆっくりとした血液のフラッシュバックをもたらすものとは予想されない。したがって、本開示の二重直径カニューレを使用する主要なフラッシュバック時間は、顕著に影響されない。外部において、針ガードの遠位端などの針ガードのアーム124a、124bが円滑な引き抜きのためにカニューレの引き込み中にカニューレと接触するときに、テーパがより漸進的になるほど、摩擦および抵抗は小さくなる。
【0269】
縮径領域104bは、移行領域104cから針104の近位端まで延伸することができる。移行領域104cのテーパおよび縮径領域104bの直径は、針先端部110が形成される前または後に、引き抜かれるカニューレの機械的スエージ加工または制御された絞り加工によって製造することができる。
【0270】
いくつかの例では、移行領域104cの近位の第2の移行領域が組み込まれて、縮径領域104bの近位にある第2の縮径領域が生成される。代替的な本実施形態における第2の縮径領域の端部は、針ハブに付着することができる。例えば、本開示の態様による針は、針先端部にある14ゲージ針部を有する第1の大径部と、移行部と、16ゲージ針部と、第2の移行部と、針ハブに付着する針シャフトの近位端にある18ゲージ針部とを含むことができる。
【0271】
図1Cは、2つの遠位壁90a、90bの湾曲リップ92a、92bが待機位置において針の縮径領域104bに押し付けられている、待機位置にあるカテーテルハブ106内の針ガード122の拡大図を示す。針ガード122は、針装置100が組み立てられるとき、針104上に、針先端部110の近位かつプロファイルの変化128の近位にスライド可能に位置決めされ得る。次いで、針の近位端104dが、針ハブの針保持ボアを通して配置され、接着剤などでそれに固定される。針ガード122の近位壁126は、針ハブの針ガード延伸部125と接触して位置決めされてもよく、または、針ガード延伸部125の遠位に配置されてもよく、もしくは、針ガード延伸部125から離間されていてもよい。
【0272】
近位壁126は、針ガード延伸部125の座面125aに当接し、針104の軸に平行な垂直支持壁125bと位置整合することができる。湾曲リップ92a、92b、または、湾曲リップが組み込まれない場合、遠位壁90a、90bは、縮径領域104bと接触する。言い換えれば、シャフトの縮径領域104bが、2つの湾曲リップまたは2つの遠位壁が針の側面に接触するとエルボー部94a、94bを外側に付勢する。図1Dに示すように、エルボー部は、2つの遠位壁または湾曲リップが針の側面と接触していないとき、潰れ、または、断面寸法が減少することを可能にされる。近位壁126は、針ガード122が設置中に針ガード延伸部125から離間している場合、針ガード延伸部125の遠位にあり、湾曲リップ92a、92bまたは遠位壁90a、90bが、針の軸方向の長さに沿って針ガードが最初に位置決めされる場所に応じて、シャフト直径領域104a、移行領域104c、または縮径領域104bを圧迫する。
【0273】
針ガード122が針104上に配置され、エルボー部94a、94bが針104によって外向きに付勢されることによって、針ハブ102を備えた針104は近位開口130を通ってカテーテルハブ106内に遠位に、および、内部空洞120内に挿入され得る。針104の挿入中、エルボー部94a、94bは最終的に突出部136に行き当たり得、突出部は、2つのエルボー部が圧縮および/または偏向されない限り、針ガード122が保持チャンバ120b内にさらに遠位に移動するのを防止することができる。この接合部において、針104は、近位壁126が針ハブ上の針ガード延伸部125の座面125aによってその近位に面する表面に押し付けられるまで、針104を、近位壁上の開口127を画定する周縁を通じて、かつ周縁に対して遠位方向に前進させることによって、カテーテルハブ106内およびカテーテルチューブ内に、なおさらに挿入することができる。およそまたは概ねほぼ同時に、エルボー部94a、94bが遠位方向に押されて内部突出部136を圧迫する。この設置の接合部は、針ガードの着座前位置として参照され得る。
【0274】
針ガードの着座前位置から、針ハブ102における追加の挿入力により、針ガード延伸部125が近位壁に対して遠位方向に押し付けられて、エルボー部94a、94bを突出部136に押し付けて、エルボー部94a、94bおよび遠位壁90a、90bが針104に向かって半径方向内向きに弾性的に屈曲させられ得る。エルボー部94a、94bが半径方向内向きに変位することによって、アーム124a、124bのエルボー部94a、94bは、この時点で遠位方向において突出部の下でおよび/または突出部136を通ってスライドすることができる。
【0275】
エルボー部94a、94bおよび遠位壁90a、90bは、エルボー部94a、94bが保持チャンバ120b内で突出部136をなくすと、外向きに保持チャンバ120bの内側に弾性的に跳ね戻って着座位置にあることができる。保持チャンバ120b内部の針ガード122の遠位壁90a、90bによって、針ハブ102は、カテーテルハブと針ハブとの間に物理的な停止が達成されるとともに、針先端部110がカテーテルチューブの遠位開口50の遠位に延伸するまで、さらに挿入されることができる。待機位置において、突出部136と針ガード延伸部125の両方が、エルボー部94a、94bが保持チャンバ120bから近位外方に移動するのを防ぐことができる。
【0276】
カテーテルハブの所与の雌ルアー寸法に対して、カテーテルハブ内部に様々な機構を組み込むために所定の空間または隙間が利用可能である。したがって、図1Bの針のように、少なくとも2つの直径の区画を有する針シャフトを利用することにより、本明細書の他の箇所に記載されているような針ガードは、針が比較的大きなカテーテルチューブと共に使用するために比較的大きな針直径部を有するにもかかわらず、カテーテルハブ内により容易に組み付けられることができる。例えば、移行領域104cによって互いに接続された14ゲージのシャフト直径領域104aおよび18ゲージの縮径領域104bを有する針シャフトを備えるカテーテル組立体は、針ガードと共に使用されることができる。カテーテルチューブは、14ゲージの針部用のサイズにすることができる。これにより、18ゲージ針用のサイズのカテーテルチューブよりも大きい、カテーテルチューブを通る流量が可能になる。しかしながら、針シャフトの近位端の18ゲージの縮径領域104bのために、針ガードは、18ゲージの針領域上にスライド可能に位置決めされ、針全体が14ゲージ針から作られる場合に比べて大きな隙間を有してカテーテルハブ内部に着座することができる。一例として、18ゲージ針と14ゲージ針との間の直径の差は、針ガードのようなカテーテルハブ内の他の構成要素が追加の空間を利用することを可能にする。したがって、着座前位置において、針ガードのエルボー部94a、94bは、本開示の針シャフトの18ゲージの縮径領域によって付勢されたときほど大きく外側に付勢されず、それにゆえ、エルボーまたはエルボー部は、14ゲージの針で付勢されているのと比較して、着座位置において配置されるべき突出部136を通って滑るほど偏向する必要はない。図1Cに示すように、針ガード着座位置では、針ガードのエルボーが位置するカテーテルハブ106のアンダーカットまたは最大内径もまた、より大きな精度およびおよびより短い成形サイクル時間を得るために、ガードがシャフトの比較的小さな針直径部によって付勢されることに起因して、低減することができる。
【0277】
本開示の別の態様は、カテーテルチューブを有するカテーテルハブと、針を有する針ハブとを備える針組立体を含むと理解される。針は、移行領域によって互いに接続された少なくとも2つの異なる直径の領域または区画を含むことができる。カテーテルチューブは、針の2つの直径領域のうちの小さい方のためだけに合わせたサイズにされた場合より大きな注入流を収容することができるように、針の2つの直径のうち大きい方に合わせたサイズにすることができる。さらに、針は縮径区画を有するため、縮小された直径は、2つのアームが針シャフトのより大きな直径の領域によって外側に付勢されている場合と比べて同じ量だけ、針ガードの2つのアームを半径方向外向きに付勢しない。したがって、針ガードは、同じ針ガードが同じカテーテルハブの内部に、ただし、単一の直径を有する針を使用して着座され、上記単一の直径が本発明の針の2つの直径のうちの大きい方と同じである場合と比較して、同じ範囲または量まで、カテーテルハブ内の突出部を通じて針ガードの2つのエルボー部を過度に偏向または圧縮することなく、カテーテルハブ内に着座することができる。
【0278】
静脈穿刺の成功後に、針ハブ102および針104は、カテーテルハブ106を保持し、針ハブ102をカテーテルハブ106から近位外方に引っ張ることによって、カテーテルハブ106から分離されることができる。針104がカテーテルハブ106から引っ張られ、針ガードが内部突出部136によって保持されると、縮径領域104bは湾曲リップ92a、92bに対してスライドし、湾曲リップ92a、92bと接触する。その後、針の移行領域104cおよびシャフト直径領域104aは、湾曲リップ92a、92bに対してスライドし、針が近位の引き込みを継続するときに、湾曲リップ92a、92bと接触する。
【0279】
針の引き込み中、針ガード122は、内部突出部にすでに接触していない場合には、内部突出部136に接触するまで近位に移動することができる。一例では、エルボー部94a、94bは、保持チャンバ120bの内壁に接近するが、湾曲リップ92a、92bが針の引き込みの間にシャフト直径領域104aの側面に押し付けられると、保持チャンバ120bの内壁に接触しない。別の例では、エルボー部94a、94bは、湾曲リップ92a、92bが針の引き込み中にシャフト直径領域104aを圧迫するときに、保持チャンバ120bの内壁に接触する。
【0280】
針は、図1Dを参照して以下に示し、論じるように、針先端部110が遠位壁90a、90bの直近または2つの湾曲リップ状部92a、92bの近位まで動くまで、近位方向に移動し続ける。ほぼ同時にまたはその直後に、プロファイルの変化128は、針ガード122の近位壁の開口の周縁に接触する。
【0281】
ここで図1Cおよび図1Dを参照すると、針ガード122のエルボー部は、針先端部110が2つの湾曲リップ92a、92bの直近に移動するまで、保持チャンバ120b内の突出部136に隣接して位置する。この瞬間に、針によってもはや付勢されていないとき、2つのアーム124a、124bは、主として、選択されたばね鋼材、および、組み立てられて針シャフトになる前の特定の屈曲によって形成される、確立されたばね力によって半径方向内向きに移動することができ、遠位壁90a、90bが保護位置において針先端部110を覆う。針先端部110が針ガード122によって保護され、エルボーが半径方向内側に移動し、もはや突出部136によって係合または妨げられなくなることによって、針104は、針ガード122が針先端部110を覆った状態で、さらにカテーテルハブから近位方向外方に後退されることができる。プロファイルの変化128は、近位壁126上の開口127を画定する周縁に係合して、針ガード122を針によってカテーテルハブ106から近位に引っ張る。
【0282】
他の例では、針装置100は、例えば、静脈穿刺の成功後にカテーテルハブの開放近位端から出る血流を止めるなど、近位方向の流れを制限するために、カテーテルハブ106の内部にバルブおよびバルブオープナを組み込むことができる。バルブおよびバルブオープナは、米国特許第9,149,625号明細書に開示されたものと同様であってもよく、その内容は、参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0283】
ここで図2Aおよび図2Bを参照すると、本開示のさらなる態様に従って提供される針装置100の側断面図および代替的な針104の側面図が示されている。針装置100は、針ハブ102と、針ハブ102の遠位に延伸する針104と、カテーテルハブ106と、カテーテルハブ106の遠位端の遠位に延伸するカテーテルチューブ108と、待機位置においてカテーテルハブ106内に位置決めされる針ガード122とを備える。図2Aの針装置100の実施形態は、図2Bに示すように針104が2つの移行領域104cを有し、第2の移行領域104cが縮径領域104bから、縮径領域104bの近位にある第2のシャフト直径領域104aまで再び針を拡大する点を除いて、図1Aの針装置100と同様である。図2Bの針104の縮径領域104bは、第2の移行領域104cがシャフトをシャフト直径領域104aへと再び増大する前に一定の長さだけ伸長する。一例では、縮径領域104bの長さは、針ガードの長さの約20%~約90%であってもよい。他の例では、縮径領域104bの長さは、針ガードの長さの150%~300%など、針ガードの長さよりも長くすることができる。他の例では、最小限度は、針ガードの遠位壁90a、90bの形状によって設定されることができる。
【0284】
したがって、本開示の一態様は、カテーテルチューブを有するカテーテルハブと、針を有する針ハブとを備える針組立体を含むと理解される。針は、少なくとも2つの異なる直径の領域または区画と、少なくとも2つの移行部または領域を含むことができる。本実施形態では、針は、シャフト直径領域104aと、近位方向において大径から小径に先細りする移行領域104cと、縮径領域104bと、近位方向において小径から大径に先細りする移行領域104cと、第2の移行領域104cの近位にあるシャフト直径領域104aとを含むことができる。カテーテルチューブは、針の2つの直径領域のうちの小さい方のためだけに合わせたサイズにされた場合より大きな注入流を収容することができるように、針の2つの直径のうち大きい方に合わせたサイズにすることができる。本明細書の他の箇所において論じられているように、さらに、針は縮径区画を有するため、縮小された直径は、2つのアームが針シャフトのより大きな直径の領域によって外側に付勢されている場合と比べて同じ量だけ、針ガードの2つのアームを半径方向外向きに付勢しない。したがって、針ガードは、同じ針ガードが同じカテーテルハブの内部に、ただし、単一の直径を有する針を使用して着座され、上記単一の直径が本発明の針の2つの直径のうちの大きい方と同じである場合と比較して、同じ量または範囲まで、カテーテルハブ内の突出部を通じて針ガードの2つのエルボー部を過度に偏向または圧縮することなく、カテーテルハブ内に着座することができる。
【0285】
本発明の針の2つのシャフト直径領域104aは、実質的に同じ外径を有し、これは、縮径領域104bの直径よりも大きい。具体的には、図2Bに示すように、針104は、針先端部110から、縮径領域104bに向かって内向きに先細になる移行領域104cまで近位に延伸するシャフト直径領域104aを有する。縮径領域104bは、別の移行領域104cまで一定の距離だけ延伸し、別の移行領域は、針ハブ102まで延伸する別のシャフト直径領域104aへと外向きに先細になる。移行部104cにおいてテーパがより漸進的になればなるほど、針104のボア104dを通じた摩擦損失は少なくなる。他の例では、移行領域104cの1つまたは複数は、漸進的テーパのないステップを含むことができる。移行領域104cおよび縮径領域104bにおける針104のボア104dの直径の減少は、縮径領域104bを形成する結果として著しく減少しない。さらに、針先端部および第1の移行領域104cに隣接するシャフト直径領域104の少なくとも一部分は、カテーテルチューブの遠位開口の近位のカテーテルチューブのボアの内側に配置される。
【0286】
図示のように、縮径領域104bは、すぐに使える位置にあるときのように、針ガード122の2つの湾曲リップ92a、92b、または、湾曲リップが組み込まれない場合には遠位壁90a、90bが針シャフトに接触する領域において、針の長さに沿って配置することができる。したがって、図2Aに示すように、2つの湾曲リップ92a、92bは、待機位置において、2つの移行領域104cの間に位置する縮径領域104bに接触する。言い換えれば、縮径領域104bは、針の長さに沿って延伸する短い長さを含み、突出部136に隣接して位置決めされ、または待機位置において保持チャンバ102bの中心に置かれる。2つの湾曲リップ92a、92bは、軸方向位置において、内部突出部136に隣接して位置する縮径領域104bに接触する。
【0287】
縮径領域104bの局部領域は、引き抜かれるカニューレの機械的スエージ加工または制御された絞り加工によって製造することができ、局部領域は、遠位壁90a、90bまたは湾曲リップ92a、92bが、待機位置において縮径領域104bを圧迫する場所であるように選択される。言い換えれば、局部領域は、待機位置において突出部136に、またはその近傍にあり、針ガードの遠位壁90a、90bまたは湾曲リップ92a、92bはこれを圧迫する。図1Bの針104を参照して示されているように、図2Bの針104の縮径領域104aは、針104の近位端へと延伸する代わりに短い距離だけ延伸するため、縮径領域104aを形成するための機械的スエージ加工、鍛造、または制御された絞り加工は、図1Bの針についてよりも、針の相対的により短い長さに制限される。
【0288】
図2Aの針装置100を組み立てるとき、針ガード122は、針先端部110の近位において針104上にスライド可能に位置決めされ得、近位壁126は、針ガード延伸部125に接触するか、または、針ガード延伸部125から離間されるなど、針ガード延伸部125の遠位に位置する。針ガード122が針104上に位置決めされ、針がカテーテルハブに取り付けられることによって、その後、針104は、カテーテルハブが針ハブを物理的に止めるまで、カテーテルハブ106に挿入されることができる。
【0289】
図1Aの針装置100の組み立てについて上述したように、針104の挿入中、針ガードのエルボー部94a、94bは突出部136の近位側に対して遠位に前進し、これによって、針ガード122が保持チャンバ120b内へとさらに遠位に移動することが阻害または制限される。この時点で、針104は、針ハブの針ガード延伸部125が近位壁126に当接するまで針104を針ガード122の近位壁126上の開口127を通してスライドさせることにより、カテーテルハブ106にさらに挿入されることができる。図1Aの針組立体を参照して上述したように、組立体のこの時点で、2つの湾曲リップ92a、92bまたは遠位壁90a、90bは、縮径領域104bによって外側に付勢される。
【0290】
針ガード延伸部125が近位壁126を遠位方向に圧迫することによって、針ハブ102に加えられる追加の力が、エルボー部94a、94bを突出部136に押し付けて、エルボー部94a、94bおよび遠位壁90a、90bが針の縮径領域104bに向かって内向きに弾性的に屈曲させられる。変形によって断面寸法が縮小されているエルボー部94a、94bは、この時点で、内部突出部136を通ってスライドし、その後、エルボー部94a、94bが保持チャンバ120bの内部に入ると弾性的に外向きに跳ね戻ることができる。設置中にアームを付勢するために相対的に直径のより小さい部分を利用することにより、より多くのスペースまたは空間が針ガードに対して利用可能であり、したがって、エルボー部は、単一直径シャフトに比べて同じ量または範囲まで偏向されず、ここで単一直径シャフトは、本装置の2つの直径部のうちの大きい方と同じ大きさを有する。
【0291】
針ガード122の遠位壁90a、90bが保持チャンバ120bの内側にあることによって、針ハブ102は、待機位置においてカテーテルハブ106によって物理的に止められるまで、さらに挿入することができる。待機位置において、突出部136と針ガード延伸部125の両方が、エルボー部94a、94bが保持チャンバ120bから近位外方に移動するのを防ぐことができる。静脈穿刺の成功後、針104は、図1Dの針装置を参照して上述したように、保護位置において針先端部110が針ガード122によって固定された状態で、カテーテルハブ106から引き抜くことができる。
【0292】
したがって、本開示の一態様は、針シャフトの周りまたは上に配置されたカテーテルチューブを含むカテーテル組立体であり、針シャフトは、少なくとも2つの異なるシャフト直径を有し、カテーテルチューブのボアは、2つの直径のうち大きい方にフィットするようなサイズおよび形状にされる。カテーテルチューブのボアは、針シャフトの両方の直径領域にフィットするようなサイズおよび形状にすることもできる。カテーテルチューブ108の遠位端50は、針先端部110の近くで2つの直径104aのうちの大きい方とのシールを形成するように、ネックダウンするかまたは先細になることができる。さらに、移行領域104c、および、縮径領域104bのような2つの直径の小さい方の針シャフトは、カテーテルチューブのボアの内側に配置されるため、本発明の針組立体は、少なくとも2つの異なる環状空間を有する。例えば、テーパ状遠位端50の近位のシャフト直径領域104aにおける針とカテーテルチューブとの間の環状空間は、縮径領域104bにおける針とカテーテルチューブとの間の環状空間より小さいかまたは狭くなる。
【0293】
本開示の一態様は、針シャフトの移行領域104cに可変環状空間領域を含むとさらに理解される。例えば、移行領域104cがシャフト直径領域104aから縮径領域104bに向かって先細になるにつれて、移行領域104cの環状空間は、少なくとも移行領域104cの長さの一部分に沿って可変である。またさらに、本発明の針は、第2の移行領域104c、および、第2の移行領域104cの近位の別個のシャフト直径領域104aを有するため、本発明の針装置は、追加の環状空間、すなわち第2の移行領域104cにある可変環状空間領域および第2の移行領域の近位の第2のシャフト直径領域104aにある第2のより小さい環状空間を有する。
【0294】
ここで図3Aおよび図3Bを参照すると、本開示のさらなる態様に従って提供される針装置100の側断面図および代替的な針104の側面図が示されている。針装置100は、針ハブ102と、針ハブ102の遠位に延伸する針104と、カテーテルハブ106と、カテーテルハブ106の遠位端の遠位に延伸するカテーテルチューブ108と、待機位置においてカテーテルハブ106内に位置決めされる針ガード122とを備える。
【0295】
図3Aの針装置100の実施形態は、図1Aの針装置100に類似しているが、針104のシャフト直径領域104aと針104の縮径領域104bとの間の針104の移行領域104cが、図1Bの針の移行領域およびシャフト直径領域と比較して、針先端部110のより近くに延伸する点が異なっている。
【0296】
一例において、図3Bに示すように、針104は、シャフト直径領域104aとのシールを形成する、カテーテルチューブのテーパ状遠位端開口50の直近の縮径領域104bに移行するシャフト直径領域104aを有する。さらに、シャフト直径領域104a自体は、移行領域104cと共に、針ガードの近位壁上の開口の周縁に係合するためのプロファイルの変化128として作用することができる。代替的に、図3Cに示し、以下に説明するように、プロファイルの変化128は移行領域104c上に形成されることができる。縮径領域104bは、研磨の前または後に、引き抜かれるカニューレの機械的スエージ加工または制御された絞り加工によって製造することができる。
【0297】
再度図3Aを参照すると、図1Aの実施形態と同様に、シャフト直径領域104aおよび移行領域104cの一部分は、待機位置において、遠位開口50の近位において、カテーテルチューブのボアの内側に配置される。それゆえ、図1Aの針組立体を参照してすでに論じたように、カテーテルチューブは、針のより大きい直径の領域の周りにフィットするように選択され、一方、シャフトの近位端の縮径領域は、針ガードのカテーテルハブへの組み立てを容易にする。
【0298】
図3Aの針装置100を組み立てるとき、針ガード122は、針先端部110の近位において針104上にスライド可能に位置決めされ、近位壁126は、針ガード延伸部125に接触するか、または、針ガード延伸部125から離間されるなど、針ガード延伸部125の遠位に位置する。2つの湾曲リップ92a、92b、または、湾曲リップが組み込まれない場合、遠位壁90a、90bは、縮径領域104bに対して付勢される。針ガード122が縮径領域104b上に位置決めされ、針が針ハブに取り付けられることによって、針104はカテーテルハブ106内へと遠位に挿入されることができる。
【0299】
図1Aの針装置100の組み立てについて記載されているように、針104の挿入中、エルボー部94a、94bは突出部136に対して遠位に前進され、これによって、針ガード122が保持チャンバ120b内へとさらに遠位に移動することが阻害される。しかしながら、針は、針ガード延伸部125が近位壁126に当接するまで、針ガードに対して移動し、針ガード122の近位壁126の開口127を通じてスライドすることによって、遠位になお前進することができる。針ガード延伸部125が近位壁126を圧迫することによって、針ハブ102に追加の遠位方向の力を加えて、エルボー部94a、94bを突出部136に押し付けて針ガードを弾性的に曲げ、エルボーを半径方向に圧縮することができる。この時点で断面寸法が縮小しているエルボー部94a、94bは、突出部136を越えてスライドし、保持チャンバ120bの内側に入ると、外向きに弾性的に跳ね戻ることができる。針ハブ102は、待機位置においてカテーテルハブ106によって物理的に止まるまで前進させることができる。待機位置において、突出部136と針ガード延伸部125の両方が、エルボー部94a、94bが保持チャンバ120bから近位外方に移動するのを防ぎ、針先端部は、カテーテルハブの遠位開口50の遠位に延伸する。設置中にアームを付勢するために相対的に直径のより小さい部分を利用することにより、より多くのスペースまたは空間が針ガードに対して利用可能であり、したがって、エルボー部は、単一直径シャフトに比べて同じ量または範囲まで偏向されず、ここで単一直径シャフトは、本装置の2つの直径部のうちの大きい方と同じ大きさを有する。
【0300】
ここで図3Cを参照すると、本明細書の他の箇所において論じられているような針104および針ガード122の別の実施形態の側面図が、保護位置において示されており、静脈穿刺に成功し、針が針ハブから引き込まれた後など、針先端部110が2つの遠位壁90a、90bによって覆われている。図示されているように、針ガード122の湾曲リップ92a、92bはもはや針104に対して付勢されていない。針104のプロファイルの変化128は、針先端部110が保護位置において安全に保護された後、針ガード122が針先端部110から遠位外方に変位するのを防止するために、近位壁126、より具体的には近位壁126上の開口127を画定する周縁に当接して示されている。プロファイルの変化128は、図3Cに示すように、移行領域104c上に位置する。しかし、プロファイルの変化128は、シャフト直径領域104aまたは縮径領域104b上に位置してもよい。代替的に、上で論じたように、図3Aおよび図3Bに関して、シャフト直径領域104a自体がプロファイルの変化128として機能することができる。保護位置では、2つの湾曲リップ92a、92bまたは遠位壁90a、90bが、針先端部110が針ガード122の遠位に移動することを防止し、プロファイルの変化128と開口127との間の係合が、針ガード122が針104から外れることを防止する。
【0301】
本明細書の他の箇所に示されて、記載されている針装置を作製および使用する方法は、本開示の範囲内にある。
【0302】
針装置およびその構成要素の限定された実施形態を本明細書で具体的に説明および図示してきたが、多くの修正形態および変形形態が当業者には明らかである。さらに、1つの針装置の実施形態について具体的に議論された特徴は、機能が適合していれば、別の針装置の実施形態に含めるために採用されてもよいことが理解され、企図される。例えば、図1A図1Dの実施形態に開示された様々な機構は、機能が矛盾しない限り、図2A図3Cの実施形態に組み込むことができる。したがって、開示されている装置、システム、および方法の原理に従って構成された針装置およびその構成要素は、本明細書に具体的に記載されたもの以外のものとして具体化され得ることが理解されるべきである。本開示は、添付の請求項においても規定される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C