(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】ポリスチレン材料を処理するための反応器
(51)【国際特許分類】
C08J 11/16 20060101AFI20220511BHJP
C08F 257/02 20060101ALI20220511BHJP
C08F 4/00 20060101ALI20220511BHJP
C08F 12/00 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
C08J11/16 ZAB
C08F257/02
C08F4/00
C08F12/00 510
(21)【出願番号】P 2019517089
(86)(22)【出願日】2017-09-29
(86)【国際出願番号】 CA2017051166
(87)【国際公開番号】W WO2018058257
(87)【国際公開日】2018-04-05
【審査請求日】2020-09-24
(32)【優先日】2016-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513011063
【氏名又は名称】グリーンマントラ リサイクリング テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【氏名又は名称】齋藤 都子
(72)【発明者】
【氏名】ドメニク ディ モンド
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン スコット
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0361374(US,A1)
【文献】特開平11-302663(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0107307(US,A1)
【文献】特表2015-512972(JP,A)
【文献】特表2013-539476(JP,A)
【文献】特表2019-508524(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103168016(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108883551(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 11/16
C08F 257/02
C08F 4/00
C08F 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリスチレン材料を連続的に処理する方法であって、
固体ポリスチレン材料を選ぶこと、
前記固体ポリスチレン材料を押出機内で加熱して溶融ポリスチレン材料を形成すること、
前記溶融ポリスチレン材料をろ過すること、
前記溶融ポリスチレン材料を反応器内で化学的解重合プロセスに通して解重合ポリスチレン材料を生成すること、
前記解重合ポリスチレン材料が溶融状態であるときに前記解重合ポリスチレン材料上にコポリマー/モノマーをグラフト化させること、
前記解重合ポリスチレン材料を冷却すること、及び、
前記解重合ポリスチレン材料を精製すること、
を含む、方法。
【請求項2】
ポリスチレン材料を連続的に処理する方法であって、
固体ポリスチレン材料を選ぶこと、
トルエン、キシレン、シメン及びテルピネンからなる群より選ばれる有機溶媒を用いて前記ポリスチレン材料を溶解させること、
前記固体ポリスチレン材料を押出機内で加熱して溶融ポリスチレン材料を形成すること、
前記溶融ポリスチレン材料をろ過すること、
前記溶融ポリスチレン材料を反応器内で化学的解重合プロセスに通して解重合ポリスチレン材料を生成すること、
前記解重合ポリスチレン材料を冷却すること、及び、
前記解重合ポリスチレン材料を精製すること、
を含む、方法。
【請求項3】
前記ポリスチレン材料を溶解するための有機溶媒の使用をさらに含み、前記有機溶媒はトルエン、キシレン、シメン及びテルピネンからなる群より選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記ろ過はろ床及びスクリーンチェンジャーからなる群より選ばれるものが関与する、請求項1
又は2記載の方法。
【請求項5】
前記固体ポリスチレン材料はリサイクルポリスチレン材料である、請求項1
又は2記載の方法。
【請求項6】
前記解重合プロセスは触媒を使用する、請求項1
又は2記載の方法。
【請求項7】
前記コポリマー/モノマーは酸、アルコール及びアセテートからなる群より選ばれる、請求項
1記載の
方法。
【請求項8】
前記触媒は[Fe-Cu-Mo-P]/Al
2O
3である、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記触媒
はゼオライト
又はアルミナを使用する、請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記解重合プロセスは第二の反応器を使用する、請求項1
又は2記載の方法。
【請求項11】
前記反応器は直列に接続されている、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記反応器はスタティックミキサを含む、請求項1
又は2記載の方法。
【請求項13】
前記精製はフラッシュ分離、吸収剤床、クレイポリッシング又はフィルム蒸発器のうちの1つを使用する、請求項1
又は2記載の方法。
【請求項14】
リサイクルポリスチレン材料を連続的に処理するためのシステムであって、
前記リサイクルポリスチレン材料を前記システムに供給するように構成されたホッパー、
前記リサイクルポリスチレン材料を溶融材料に変化させるように構成された押出機、
前記溶融材料を
解重合溶融材料に解重合するように構成された第一の反応器、
前記解重合溶融材料をコポリマー/モノマーでグラフトさせるように構成された別個の容器、及び、
前記解重合溶融材料を冷却するように構成された熱交換器、
を含むシステム。
【請求項15】
前記押出機は熱流体及び電気ヒータからなる群より選ばれるものを使用する、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記押出機を補助するように構成された別個のヒータをさらに含む、請求項14記載のシステム。
【請求項17】
第二の反応器をさらに含む、請求項14記載のシステム。
【請求項18】
前記反応器は触媒材料を使用する、請求項14記載のシステム。
【請求項19】
前記触媒は[Fe-Cu-Mo-P]/Al
2O
3である、請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記触媒は透過性容器内に収容されている、請求項18記載のシステム。
【請求項21】
仕上製品の、平均分子量が40000amu~200000amuであり、そしてガラス転移温度が50℃~110℃である
、請求項1又は2記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「ポリスチレン材料を処理するための反応器」という発明の名称の2016年9月29日の出願日を有する米国仮特許出願第62/401,830号に関連し、その優先権を主張する。'830号出願の全体を参照により本明細書に取り込む。
【0002】
発明の分野
本発明は、ポリスチレン材料を処理するための反応器を組み立てる方法、及びポリスチレン材料を処理するための反応器を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ポリスチレンは最も急増加している固形廃棄物の1つである。さらに、ポリスチレンは非生分解性であり、自然界にその蓄積をもたらす。ポリスチレン廃棄物の大部分は、一般に、埋め立てられるか又は焼却されるかのどちらかである。前者は材料の損失及び土地の浪費につながり、一方、後者は温室効果ガスの排出につながる。少量の割合のポリスチレン廃棄物のみが現在、二次ポリマーとして再生利用されており(北米及び欧州では5%未満の割合)、これらは品質が悪く、低い経済的収益性を与える。
【0004】
限定するわけではないが、スチレン系ポリマー、マクロモノマー、溶媒及びポリマー前駆体のより価値の高い特殊化学品への転化のためのフィードストックとして容易に入手可能なポリスチレン廃棄物を使用することが有利である。有用な特殊化学品を製造するためにこの固形廃棄物を使用することは、増大する廃棄問題に対処することになる。
【0005】
マクロモノマー、溶媒及びポリマー前駆体などの特殊化学品を製造するための比較的安価な方法があることも有利であろう。そのような方法は理想的には容易に入手可能な安価なフィードストックを使用しそして安価な方法を使用するであろう。廃ポリスチレンは、溶媒及びポリマー前駆体の製造のための既知の方法において使用されてきた。
【0006】
最近では、ポリスチレン廃棄物を有機溶媒などの有用な生成物に転化し、そしてしばしば熱分解によってモノマースチレンに戻すことにかなりの努力がなされてきた。既存の転化プロセスは効率的ではなく、温室効果ガス及び/又は揮発性芳香族化合物を環境に放出する可能性がある。さらに、現在の技術は、最終製品の品質に影響を及ぼし得るポリスチレンフィードの品質及び量に敏感でありうる。ポリスチレン源は、様々なプラスチックの等級及び用途により、その一貫性が変化する可能性があるので、これは特に厄介である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
操作条件又は処理量に実質的な変更を必要とせずに異なる等級の生成物を生成することができるように十分に万能性のある反応器システムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の概要
1つの特定の態様において、ポリスチレン材料から反応生成物を生成する方法は、
(a)「N」個の反応器モジュールからの総数「P」個の反応器モジュールを含む、第一の反応ゾーンを有する第一の反応器を組み立てること、ここで、「N」は1以上の整数であり、「N」個の反応器モジュールの各々は、その中に配置された触媒材料を含むそれぞれのモジュール反応ゾーンを画定し、それぞれのモジュール反応ゾーンを通して反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、それぞれのモジュール反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料と触媒材料との接触をもたらし、それによって、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の解重合をもたらし、そして、「N」が2以上の整数である場合に、「N」個の反応器モジュールの各々は「N」個の反応器モジュールのうちの他の1個以上に対して直列に接続するように構成され、それにより、複数の反応器モジュールは互いに直列に接続され、直列に互いに流体連通するように配置された複数のモジュール反応ゾーンを含み、それにより、モジュール反応ゾーンの総数は、接続された反応器モジュールの総数に対応し、複数の接続された反応器モジュールは、複数のモジュール反応ゾーンを通して反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、複数のモジュール反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料と触媒材料との接触をもたらし、それにより、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の解重合をもたらし、それにより、第一の反応ゾーンは「P」個のモジュール反応ゾーンを含み、ここで、「P」が2以上の整数である場合に、第一の反応器の組み立ては、「P」個の反応器モジュールを互いに直列に接続することを含み、それにより、「P」個の反応ゾーンは直列に互いに流体連通するように配置される、
(b)ポリスチレン材料を加熱して溶融ポリスチレン材料を生成すること、
(c)前記溶融ポリスチレン材料を第一の反応ゾーンを通して流して第一の解重合生成物材料を生成させること、
(d)前記第一の解重合生成物材料を回収すること、
(e)前記第一の反応ゾーンを通る溶融ポリスチレン材料の流れを中断すること、及び、
(f)第一の反応器を変更すること、
を含み、
それにより、「P」が1に等しい場合に、前記変更は第一の反応器の組み立てに使用されなかった「N-1」個の反応器モジュールのうちの総数「R」を第一の反応器に接続することを含み、ここで、「R」は1~「N-1」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、直列に互いに接続された総数「R+1」個の反応器モジュールを含み、それにより、別の反応器は、「R+1」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含み、別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらし、そして「P」が2以上であるが、「N-1」以下である整数である場合に、前記変更は以下のいずれかを含む:(a)第一の反応器からの「P」個の反応器モジュールのうちの総数Q個を取り除き、ここで、「Q」は、1~「P-1」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、直列に互いに接続された総数「P-Q」個の反応器モジュールを含み、それにより、別の反応器は「P-Q」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含み、別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらす、又は、(b)第一の反応器の組み立てに使用されなかった「N-P」個の反応器モジュールのうちの総数「R」を第一の反応器に接続すること、ここで、「R」は1~「N-P」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、直列に互いに接続された総数「P+R」個の反応器モジュールを含み、また「P+R」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含み、別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらし、そして「P」が「N」に等しい場合に、前記変更は、「P」個の反応器モジュールのうちの総数「Q」を第一の反応器から取り除くことを含み、ここで「Q」は1~「P-1」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、直列に互いに接続された総数「P-Q」個の反応器モジュールを含み、それにより、別の反応器は「P-Q」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含み、別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは、別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらす。
【0009】
ポリスチレン材料を連続的に処理する方法は、固体ポリスチレン材料を選択すること、該固体ポリスチレン材料を押出機内で加熱して溶融ポリスチレン材料を形成させること、該溶融ポリスチレン材料をろ過すること、該溶融ポリスチレン材料を反応器内で化学的解重合プロセスを通し、解重合ポリスチレン材料を生成すること、及び、該解重合ポリスチレン材料を冷却すること、及び、該解重合ポリスチレン材料を精製することを含むことができる。幾つかの実施形態において、方法は、解重合ポリスチレン材料の精製中に生成されたガス及び油を使用して方法の一部を実施することも含むことができる。
【0010】
幾つかの実施形態において、ポリスチレン材料を特定の溶媒に溶解して様々な特性を有する製品を生成することができる。幾つかの実施形態において、トルエン、キシレン、シメン又はテルピネンなどの有機溶媒を使用してポリスチレンを溶解し、その後に、反応床/容器内で解重合を受けさせる。特定の実施形態において、所望の生成物を分離又は抽出によって単離することができ、そして溶媒をリサイクルすることができる。
【0011】
少なくとも幾つかの実施形態において、溶媒は必要とされない。
【0012】
幾つかの実施形態において、ろ過はスクリーンチェンジャー又はろ床が関与する。特定の実施形態において、固体ポリスチレン材料はリサイクルポリスチレンである。
【0013】
幾つかの実施形態において、解重合法は[Fe-Cu-Mo-P]/Al2O3などの触媒を利用する。他の又は同一の実施形態において、解重合法は第二の反応器を使用する。特定の実施形態において、反応器は直列に接続され、垂直にスタックされ、及び/又は、水平にスタックされる。
【0014】
幾つかの実施形態において、反応器はスタティックミキサを含む。
【0015】
幾つかの実施形態において、精製はフラッシュ分離、吸収剤床、クレイポリッシング又はフィルム蒸発器のうちの1つを使用する。
【0016】
リサイクルポリスチレン材料を連続的に処理するためのシステムは、リサイクルポリスチレン材料をシステムに供給するように構成されたホッパー、該リサイクルポリスチレン材料を溶融材料に変化させるように構成された押出機、該溶融材料を解重合するように構成された第一反応器、該解重合溶融材料を冷却するように構成された熱交換器、第二反応器、及び/又は、該押出機を補助するように構成された別個のヒータを含むことができる。
【0017】
幾つかの実施形態において、リサイクルポリスチレンはリサイクルポリスチレンフォーム及び/又は硬質ポリスチレンから製造されたペレットである。
【0018】
特定の実施形態において、押出機は熱流体及び/又は電気ヒータを使用する。幾つかの実施形態において、反応器は直列に接続されており、及び/又は、[Fe-Cu-Mo-P]/Al2O3、ゼオライトもしくはアルミナ担持系などの触媒及び/又は熱解重合を使用する。幾つかの実施形態において、触媒は透過性容器内に含まれることができる。
【0019】
特定の実施形態において、反応器はスペーサチューブ、スタティックミキサ及び/又は環状インサートを含む。特定の実施形態において、スタティックミキサ及び/又は環状インサートは取り外し可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】
図1Aはポリスチレン材料を処理するための方法を示すフローチャートである。
【
図1B】
図1Bはポリスチレン材料を処理するための別の方法を示すフローチャートである。
【
図2】
図2は合計5つの反応器モジュールを有する反応器を含むシステムの概略図である。
【
図3】
図3は、
図2に示した反応器の概略図であり、合計4つの反応器モジュールを有するように1つの反応器モジュールを取り除くことによって反応器を変更している。
【
図4】
図4は、
図2に示した反応器の概略図であり、合計6つの反応器モジュールを有するように1つの反応器モジュールを追加することによって反応器を変更している。
【
図5】
図5は、2つの反応器モジュール、すなわち、インレット反応器モジュール及びアウトレット反応器モジュールを有する反応器を含むシステムの概略図である。
【
図6】
図6は反応器モジュールの側断面図であり、明確にするために触媒材料の一部を取り除いている。
【
図7】
図7は
図6の反応器モジュールの一端から見た正面断面図であり、明確にするためにバッフル及び触媒材料の一部を取り除いている。
【
図8】
図8は接続された反応器モジュールの側断面図であり、明確にするためにバッフル及び触媒材料を取り除いている。
【
図9】
図9は反応器モジュールのエンドキャップアセンブリの一端の正面図である。
【
図11】
図11は
図9のエンドキャップアセンブリの端部の正面断面図であり、反応器モジュールのパイプスプール内に設置されている。
【
図12】
図12は
図9に示す端部とは反対側の反応器モジュールのエンドキャップアセンブリの端部の正面図である。
【
図13】
図13は
図12に示すエンドキャップアセンブリの端部の正面断面図であり、反応器モジュールのパイプスプール内に設置されている。
【
図14】
図14は反応器モジュールのパイプスプール、バッフル、ワイヤスクリーン及びスペーサチューブの部分断面斜視図である。
【
図15】
図15はインレット反応器モジュールの上流部分の概略図であり、インレット反応器モジュールはシステムのヒータに接続されて示されている。
【
図16】
図16は
図15に示すインレット反応器モジュールの下流部分の概略図であり、反応器のアウトレット反応器モジュールの上流部分に接続されている。
【
図17】
図17は
図16に示すアウトレット反応器モジュールの下流部分の概略図であり、システムの熱交換器(溶融生成物材料の冷却用)に接続されている。
【
図18】
図18は
図16に示すシステムの反応器内に統合可能な中間反応モジュールの概略図である。
【
図19】
図19は熱流体/溶融塩を介して加熱されるように構成された取り外し可能なスタティックミキサを備えた触媒反応器の側断面図である。
【
図20】
図20は電気加熱を使用するように構成された取り外し可能なスタティックミキサを備えた触媒反応器の側断面図である。
【
図21】
図21は熱流体/溶融塩を介して加熱されるように構成された取り外し可能な環状インサートを備えた触媒反応器の側断面図である。
【
図22】
図22は電気加熱を使用するように構成された取り外し可能な環状インサートを備えた触媒反応器の側断面図である。
【
図23】
図23は熱流体/溶融塩を介して加熱されるように構成された空の内部構造を備えた触媒反応器の側断面図である。
【
図24】
図24は電気加熱を使用するように構成された空の内部構造を備えた触媒反応器の側断面図である。
【
図25】
図25は並列に配置された
図19~24に示すような触媒反応器の群の正面断面図である。
【
図28】
図28は直列に接続された2つの反応器を備えた垂直らせん状内部触媒反応器配置の側断面図である。
【
図29】
図29は直列に接続された2つの反応器を備えた垂直環状触媒反応器配置の側断面図である。
【
図30】
図30は直列に接続された2つの空の反応器を備えた垂直触媒反応器配置の側断面図である。
【
図31】
図31は内部取り外し可能ならせん状ミキサを備えた水平反応器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
例示的な実施形態の詳細な説明
システムの反応器内で廃ポリスチレン材料などのポリスチレン材料を処理する方法を以下に説明する。適切な廃ポリスチレン材料としては、限定するわけではないが、発泡ポリスチレンフォーム及び/又は押出ポリスチレンフォーム及び/又は硬質製品が挙げられる。バージンポリスチレンも使用することができる。
【0022】
図1Aはポリスチレン材料を処理するための方法10を示している。方法10はバッチで実施することができるが、より好ましくは連続法である。限定するわけではないが、温度、ポリスチレンの流速、反応及び/又は改質段階の間にグラフト化されるモノマー/コポリマー、ならびに予熱、反応又は冷却セグメントの総数を含む、方法10のパラメータは、マクロモノマー又はポリ芳香族生成物などの様々な分子量の最終生成物を生成するように変更されうる。例えば、温度を上昇させること及び/又は反応セクションを通る流速を減少させること又は反応セクションの数を変えることにより、より低い分子量の生成物をもたらすであろう。
【0023】
材料選択段階1において、ポリスチレンフィードは処理のために分類/選択及び/又は調製される。幾つかの実施形態において、フィードは、最大で25%のポリオレフィン、PET、EVA、EVOH、及び、より低いレベルの所望されない添加剤又はポリマー、例えば、ナイロン、ゴム、PVC、アッシュ、フィラー、顔料、安定剤、グリット又は他の未知の粒子などを含むことができる。
【0024】
幾つかの実施形態において、ポリスチレンフィードは150000amu~400000amuの平均分子量を有する。これらの実施形態の幾つかにおいて、ポリスチレンフィードは200000amu~250000amuの平均分子量を有する。
【0025】
幾つかの実施形態において、材料選択段階1で選択される材料はリサイクルポリスチレンを含む。他の又は同一の実施形態において、材料選択段階1で選択される材料はリサイクルポリスチレン及び/又はバージンポリスチレンを含む。
【0026】
幾つかの実施形態において、材料選択段階1で選択される材料は、加熱段階2の押出機において加熱され、予備ろ過プロセス3を受ける。幾つかの実施形態において、押出機は入ってくるポリスチレンの温度及び/又は圧力を高めるために使用され、そしてポリスチレンの流速を制御するために使用される。幾つかの実施形態において、押出機はポンプ/ヒータ交換器の組み合わせによって補完されるか、又は完全に置き換えられる。
【0027】
予備ろ過プロセス3は、スクリーンチェンジャーとろ床の両方を他のろ過技術/デバイスとともに使用して、加熱された材料から汚染物質を除去しそして該材料を精製することができる。次いで、得られたろ過済み材料を場合により予熱段階4に移動し、ろ過済み材料をより高温にし、その後に、反応段階5に入る。予熱段階4は、他のデバイス及び技術の中でも、静的及び/又は動的ミキサ及び内部フィン及びヒートパイプなどの熱交換器を使用することができる。
【0028】
反応段階5における材料は解重合を経験する。この解重合は純粋な熱反応であることができ、及び/又は、それは触媒を使用することができる。出発材料及び所望の最終生成物に応じて、出発材料の分子量をわずかに又は極端に減少させるために解重合を使用することができる。幾つかの実施形態において、使用される触媒は、ゼオライトもしくはアルミナ担持系、又は、その2つの組み合わせである。幾つかの実施形態において、触媒は、第一鉄-銅錯体をアルミナ又はゼオライト担体に結合させ、それを金属及び非金属を含む酸と反応させることによって調製される[Fe-Cu- Mo- P]/Al2O3である。
【0029】
反応段階5は、とりわけ、固定床、水平及び/又は垂直反応器及び/又はスタティックミキサを含む様々な技術/デバイスを使用することができる。幾つかの実施形態において、反応段階5は複数の反応器及び/又は複数のセクションに分割された反応器を使用する。
【0030】
反応段階5はまた、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを解重合生成物上にグラフト化させることを含みうる。
【0031】
反応段階5の後に、解重合材料は、場合により改質段階6に入る。反応段階5と同様に、改質段階6は、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを解重合生成物上にグラフト化させることを含む。
【0032】
冷却段階7は解重合材料を使用可能な温度に下げるために他の技術/デバイスとともに熱交換器を使用することができ、その後に、解重合材料は場合により精製段階8に入る。
【0033】
幾つかの実施形態において、窒素ストリッピングなどの方法による材料のクリーニング/精製は冷却段階7の前に行われる。
【0034】
場合により行う精製段階8は解重合材料の精製及び/又は汚染物除去を含む。精製段階8で使用することができる技術/デバイスとしては、限定するわけではないが、フラッシュ分離、吸収剤床、クレイポリッシング、蒸留、真空蒸留及びろ過が挙げられ、それにより、溶媒、油、着色体、アッシュ、無機物及びコークスを除去する。幾つかの実施形態において、薄膜又は拭き取りフィルム蒸発器を使用して、解重合材料からガス、油及び/又はグリースを除去する。幾つかの実施形態において、油、ガス及びグリースは、今度は、燃焼されて方法10の様々な段階10を実行するのを助けることができる。
【0035】
方法10は仕上製品段階9で終了し、ここで、材料選択段階1において選択された初期出発材料はより低分子量のポリマーに転化されている。少なくとも幾つかの実施形態において、仕上製品段階9でのより低分子量のポリマーは商業的に利用可能であり、追加の処理及び/又は精製を必要としない。他の実施形態において、仕上製品段階で形成されたプラスチックは追加の改質を必要とする。
【0036】
図1Bはポリスチレン材料を処理するための方法20を示す。方法20はバッチで実行することができるが、より好ましくは連続法である。限定するわけではないが、温度、ポリスチレンの流速、反応及び/又は改質段階の間にグラフト化されるモノマー/コポリマー、ならびに予熱、反応又は冷却セグメントの総数を含む方法20のパラメータを変更して、マクロモノマー又はポリ芳香族生成物などの様々な分子量の最終生成物を生成することができる。例えば、温度を上昇させること及び/又は反応セクションを通る流速を減少させること又は反応セクションの数を変更することにより、より低い分子量の生成物をもたらすであろう。
【0037】
材料選択段階21において、ポリスチレンフィードは処理のために分類/選択及び/又は調製される。幾つかの実施形態において、フィードは、最大で25%のポリオレフィン、PET、EVA、EVOH、及び、より低レベルの所望されない添加剤又はポリマー、例えば、ナイロン、ゴム、PVC、アッシュ、フィラー、顔料、安定剤、グリット又は他の未知の粒子などを含むことができる。
【0038】
幾つかの実施形態において、材料選択段階21で選択される材料はリサイクルポリスチレンを含む。他の又は同一の実施形態において、材料選択段階21で選択される材料はリサイクルポリスチレン及び/又はバージンポリスチレンを含む。
【0039】
溶媒添加段階22において、トルエン、キシレン、シメン又はテルピネンなどの溶媒を使用してポリスチレンを溶解し、その後に、ポリスチレンは反応器床/容器内で解重合を受ける。特定の実施形態において、所望の生成物は分離又は抽出によって単離することができ、そして溶媒を再利用することができる。
【0040】
幾つかの実施形態において、材料選択段階21で選択される材料は、加熱段階23中に押出機内で加熱され、予備ろ過プロセス24を受ける。幾つかの実施形態において、押出機は、入ってくるポリスチレンの温度及び/又は圧力を上げるために使用され、そしてポリスチレンの流速を制御するために使用される。幾つかの実施形態において、押出機はポンプ/ヒータ交換器の組み合わせによって補完されるか、又は完全に置き換えられる。
【0041】
予備ろ過プロセス24は、加熱された材料から汚染物質を除去しそして精製するために他のろ過技術/デバイスとともにスクリーンチェンジャー及びろ過床の両方を使用することができる。次いで、得られたろ過済み材料を、場合により行う予熱段階25に移動し、ろ過済み材料をより高い温度にし、その後に、反応段階26に入る。予熱段階25は、他のデバイス及び技術の中でも、静的及び/又は動的ミキサ及び内部フィン及びヒートパイプなどの熱交換器を用いることができる。
【0042】
反応段階26における材料は解重合を受ける。この解重合は純粋な熱反応であることができ、及び/又は、触媒を使用することができる。出発材料及び所望の最終生成物に応じて、出発材料の分子量をわずかに又は極端に減少させるために解重合を使用することができる。幾つかの実施形態において、使用される触媒はゼオライト又はアルミナ担持系又はその2つの組み合わせである。幾つかの実施形態において、触媒は、第一鉄-銅錯体をアルミナ又はゼオライト担体に結合させ、それを金属及び非金属を含む酸と反応させることによって調製される[Fe-Cu-Mo-P]/Al2O3である。
【0043】
反応段階26は、とりわけ、固定床、水平及び/又は垂直反応器及び/又はスタティックミキサを含む様々な技術/デバイスを使用することができる。幾つかの実施形態において、反応段階26は複数の反応器及び/又は複数のセクションに分割された反応器を使用する。
【0044】
反応段階26はまた、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを解重合生成物上にグラフト化させることを含むことができる。
【0045】
反応段階26の後に、解重合材料は場合により改質段階27に入る。反応段階26と同様に、改質段階27は、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーの解重合生成物上へのグラフト化を含む。
【0046】
冷却段階28は、解重合材料を使用可能な温度まで下げるために他の技術/デバイスとともに熱交換器を使用することができ、その後、場合により精製段階29に入る。
【0047】
幾つかの実施形態において、窒素ストリッピングなどの方法による材料のクリーニング/精製は冷却段階28の前に行われる。
【0048】
精製段階29は解重合材料の精製及び/又は汚染物除去を含む。精製段階8で使用することができる技術/デバイスとしては、限定するわけではないが、フラッシュ分離、吸収剤床、クレイポリッシング、蒸留、真空蒸留及びろ過が挙げられ、それにより、溶媒、油、着色体、アッシュ、無機物及びコークスを除去する。幾つかの実施形態において、薄膜又は拭き取りフィルム蒸発器を使用して、解重合材料からガス、油及び/又はグリースを除去する。幾つかの実施形態において、油、ガス及びグリースを、今度は、燃焼して、方法20の様々な段階を実行するのを助けることができる。特定の実施形態において、所望の生成物を分離又は抽出によって単離することができ、溶媒を再利用することができる。
【0049】
方法20は仕上製品段階30で終了し、ここで、材料選択段階1で選択される初期出発材料はより低分子量のポリマーに転化されている。少なくとも幾つかの実施形態において、仕上製品段階30でのより低分子量のポリマーは商業的に利用可能であり、追加の処理及び/又は精製を必要としない。他の実施形態において、仕上製品段階30で生成されるプラスチックは追加の改質を必要とする。
【0050】
幾つかの実施形態において、仕上製品は、40000amu~200000amuの平均分子量、190℃w/2.16kgで0.5以上のメルトフローインデックス、及び/又は、50℃~110℃のガラス転移温度を有する。これらの実施形態の幾つかにおいて、仕上製品は55000amu~146000amuの平均分子量、190℃w/2.16kgで3.20より大きいメルトフローインデックス、及び/又は75℃~105℃のガラス転移温度を有する。
【0051】
図2を参照すると、システム1000は5つの反応器モジュール102a~102eを有する反応器100を含む。反応器モジュール102は寸法が様々でよく及び/又は並列及び/又は直列に接続されてもよい。他の実施形態において、様々な数の反応器モジュール102を使用することができる。例えば、
図3は4つの反応器モジュール102a~102dを有するシステム1000を示す。同様に、
図4は6つの反応器モジュール102a~102fを有するシステム1000を示す。反応器モジュール102の数をカスタマイズすることができる能力は解重合の量のより大きな制御性を可能にする。
【0052】
システム1000は、ポリスチレン材料を受け取る及び/又はポリスチレン材料の供給物を場合により用いる押出機106に向けるためのホッパー111を含むことができる。幾つかの実施形態において、押出機106は溶融ポリスチレン材料を生成することによってホッパー111から受け取られるポリスチレン材料を処理する。押出機106によって処理されるポリスチレン材料の温度は、押出機ヒータ105によりポリスチレン材料に課される剪断力及び/又は熱のレベルを調節することによって制御される。押出機ヒータは、限定するわけではないが、電気、熱流体及び/又は燃焼ガスを含む様々な熱源を使用することができる。熱は温度センサ107によって検知される温度に応答して、コントローラによって調節される。
【0053】
幾つかの実施形態において、圧力センサ109は、押出機106から吐出される溶融ポリスチレン材料の圧力を測定して、圧力スパイクのリスクを防止するか、又は少なくとも低減する。吐出される溶融ポリスチレン材料は加熱ゾーン108及び反応器100を通る流れに影響を及ぼすようにポンプ110によって加圧される。反応器100を通って流れる間、反応器処理溶融ポリスチレン材料は触媒材料と接触し、解重合の速度及びメカニズムに影響を及ぼす。
【0054】
少なくとも幾つかの実施形態において、システムは中程度の温度及び/又は大気圧付近で動作する。
【0055】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、反応器100内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0056】
反応器処理溶融ポリスチレン材料が反応器100を通って流れるときにその温度及び/又は圧力を、それぞれ圧力センサ109及び/又は温度センサ107を使用して測定することもできる。圧力センサ109は各反応ゾーンの前及び/又は後に閉塞をモニターすることができる。圧力センサ109はまた、設計されている反応器100の最大圧力などの最大圧力未満のシステム圧力に維持することができる。過剰圧力は圧力トランスミッタ109からコントローラへのフィードバックによって制御することができ、コントローラは押出機106及びポンプ110を停止させるための指令信号を送信し、それにより、圧力がさらに上昇するのを防ぐ。
【0057】
押出機106のシャットダウンが過剰圧力を緩和しない場合には、ダンプバルブ117を容器内に開いてシステム1000から材料を除去し、過剰圧力の状況を回避することができる。シャットダウンの間に、ダンプバルブ117を開いて窒素でシステム1000をパージし、残りの材料を除去して、次のスタートアップ中に閉塞及び分解した材料を回避することができる。
【0058】
システム1000はまた、過剰圧力の場合にシステム1000から圧力を軽減するために、押出機106のアウトレットに配置されたリリーフバルブ又はラプチャーディスクなどの圧力リリーフデバイスを含むことができる。
【0059】
温度センサ107は、反応器100を通って流れる反応器処理溶融ポリスチレン材料の温度の制御を容易にすることができる。これは化学反応及び結果として生じる解重合のより正確な制御を可能にする。温度センサ107はまた、温度を所定の最大温度、例えば反応器100の最高設計温度未満に維持するのを助ける。
【0060】
温度はコントローラ(図示せず)によって制御され、該コントローラは、温度センサ119によって感知された温度に応答して、反応器100の反応ゾーン102a~102eと熱伝導連通して配置されたヒータ118によって加えられる熱を調節する。
【0061】
フローコントロールもシステム1000内に提供されうる。幾つかの実施形態において、システム1000は、押出機106からの排出部に配置され、押出機106からシステム1000内の他の単位操作への流れを制御するためのバルブ115を含む。バルブ116は再循環を容易にする。バルブ117は製品の回収を可能にする。
【0062】
動作中、溶融ポリスチレン材料を再循環させ、溶融ポリスチレン材料の温度を所望の温度まで上昇させるために、バルブ115を閉じることができる。この場合に、バルブ116は開かれ、バルブ117は閉じられ、押出機106は「オフ」になり、そしてポンプ110は再循環している。
【0063】
生成された溶融生成物材料112は熱交換器114内で冷却され、該熱交換器は、とりわけ、ウォータジャケット、空冷、及び/又は冷媒による冷却とすることができる。冷却された生成溶融生成物材料の一部は、再処理のため及び/又はエネルギー保存のために再循環させることができる(この場合に、バルブ116を開くことになる)。
【0064】
幾つかの実施形態において、システム1000は溶融生成物材料の酸化及び爆発条件の形成を軽減するために窒素でパージするように構成されている。
【0065】
図5に示す他の実施形態において、システム2000は反応器600を含む。反応器600は2つの反応器モジュール、すなわちインレット反応器モジュール300及びアウトレット反応器モジュール400を有する。システム2000はポリスチレン材料を受け入れるための押出機606も含む。押出機606は、溶融ポリスチレン材料を生成することによってポリスチレン材料を処理する。反応器600を通して処理されるポリスチレン材料の温度はプロセスヒータ620によってポリスチレン材料に加えられる熱を調節することによって制御される。温度センサ630は設けられ、反応器600内の溶融材料の温度を測定する。温度コントローラ632は設けられ、プロセスヒータ620の温度をモニターしそして制御する。フランジヒータ622も設けられ、フランジ付き接続部を介した熱損失を軽減する。
【0066】
排出された溶融ポリスチレンフィード材料はヒータ608と反応器600を直列に通って導かれる。反応器600を通って流れる間に、反応器処理溶融ポリスチレン材料は触媒材料と接触して解重合を行う。
【0067】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、反応器600内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0068】
生成された溶融生成物材料は熱交換器614内で冷却され、該熱交換器は、とりわけ、ウォータジャケット、空冷、又は冷媒による冷却がなされることができる。幾つかの実施形態において、冷却溶融生成物からの廃熱を使用して他のプロセスを実施することができる。
【0069】
冷却セクションヒータ624を設けて、冷却セクション内で凝固するワックスを溶融させることができる。
【0070】
システム1000及びシステム2000の両方において、反応器100及び600は1つ以上の反応器モジュールを含む。各反応器モジュールはそれぞれのモジュール反応ゾーンを含み、そこで、反応器処理溶融ポリスチレン材料をモジュールで規定された滞留時間にわたって触媒材料と接触させ、それによって流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の解重合をもたらす。これらの実施形態の幾つかにおいて、少なくとも2つの反応器モジュールのモジュール規定滞留時間は同一又は実質的に同一である。これらの実施形態の幾つかにおいて、複数のモジュール規定滞留時間の少なくとも幾つかは異なる。これらの実施形態の幾つかにおいて、少なくとも2つの反応器モジュールの触媒材料は同一又は実質的に同一である。これらの実施形態の幾つかにおいて、少なくとも2つの反応器モジュールの触媒材料は異なる。
【0071】
幾つかの実施形態において、各反応器モジュールは、触媒材料を収容する反応器処理溶融ポリスチレン材料透過性容器を含む。容器は、受け取った溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合が触媒材料によって行われるように溶融ポリスチレン材料を受け取り、解重合反応生成物を含み(そして未反応溶融ポリスチレン材料及び中間反応生成物、あるいはその両方を含むこともできる)溶融生成物材料を排出するように構成されている。反応器処理溶融ポリスチレン材料が反応器処理溶融ポリスチレン材料透過性容器を通る流れは、触媒材料と反応器処理溶融ポリスチレン材料との間の接触を生じさせ、反応器処理溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合をもたらす。この点に関して、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料は容器内で触媒材料を通して透過し、触媒材料を透過しながら容器内に含まれる触媒材料と接触し、反応器処理溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合をもたらす。
【0072】
システム1000及びシステム2000の両方において、第一の反応器は反応器モジュールから組み立てられる。第一の反応器は第一の反応ゾーンを有し、そして「N」個の反応器モジュールからの総数「P」個の反応器モジュールを含み、ここで「N」は1以上の整数である。
【0073】
「N」個の反応器モジュールの各々は、その中に配置された触媒材料を含むそれぞれのモジュール反応ゾーンを画定し、それぞれのモジュール反応ゾーンを通して反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、それぞれのモジュール反応ゾーンを通した反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは、それを触媒材料と接触させ、それにより、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合を引き起こす。これに関して、第一の反応ゾーンは「P」個のモジュール反応ゾーンを含む。
【0074】
「N」が2以上の整数である場合に、各「N」個の反応器モジュールは、「N」個の反応器モジュールの他の1つ以上に直列で接続するように構成され、それにより、複数の反応器モジュールは互いに直列に接続され、互いに直列に流体連通するように配置された複数のモジュール反応ゾーンを含み、それにより、モジュール反応ゾーンの総数は接続された反応器モジュールの総数に対応する。複数の接続された反応器モジュールは、複数のモジュール反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、触媒材料と接触させ、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合を行う。
【0075】
「P」が2以上の整数である場合に、第一の反応器の組み立ては、「P」個の反応ゾーンが互いに直列に流体連通して配置されるように、「P」個の反応器モジュールを互いに直列に接続することを含む。
【0076】
図2に示される実施形態において、「P」は5に等しく、それにより、反応器100は5つの反応器モジュール102a~102eを含み、反応ゾーンは5つのモジュール反応ゾーン104a~104eからなり、各々は5つの反応器モジュールの1つにそれぞれ対応する。「P」は5より多くても又は少なくてもよいことが理解される。
【0077】
図5に示す別の実施形態において、「P」は2に等しく、それにより、反応器600は2つの反応器モジュール、すなわちインレット反応器モジュール300及びアウトレット反応器モジュール400を含む。
【0078】
構築された反応器に供給するための溶融ポリスチレン材料は、ポリスチレン材料を加熱することによって生成される。幾つかの実施形態において、加熱はヒータによって生じる。
図2において、加熱は押出機106と別個のヒータ108の組み合わせによって生じる。
図5において、加熱は押出機606と別個のヒータ608の組み合わせにより生じる。そのような実施形態において、生成された溶融ポリスチレン材料は押出機から押し出され、別個のヒータを通って流れ、次いでモジュール反応ゾーンに供給される。幾つかの実施形態において、押出機は、生成された溶融ポリスチレン材料が反応器に供給するのに十分に高い温度になるようにポリスチレン材料に十分な熱を供給するように構成され、別個のヒータは必要とされない。
【0079】
図2において、ポンプ110は押出機106から溶融ポリスチレン材料を受け取り、ヒータ108を通り、次いで第一の反応ゾーンを通る溶融ポリスチレン材料の輸送(又は「流れ」)をもたらす。幾つかの実施形態において、押出機106は、ポンプ110が任意選択となるように、生成された溶融ポリスチレン材料の所望の流れを生じさせるのに十分な力を付与するように構成される。
図5はポンプなしの例を示す。
【0080】
幾つかの実施形態において、溶融ポリスチレン材料はポリスチレン材料フィードから得られ、それは溶融ポリスチレン材料を生成するために加熱されるる。幾つかの実施形態において、ポリスチレン材料フィードとしてはポリスチレンの一次バージン顆粒が挙げられる。バージン顆粒は様々な分子量及びメルトフローを含むことができる。
【0081】
幾つかの実施形態において、ポリスチレン材料フィードとしては廃ポリスチレン材料フィードが挙げられる。適切な廃ポリスチレン材料フィードとしては、発泡又は押出フォーム、及び、隆起製品、例えばフォーム食品容器、又は包装製品などの混合ポリスチレン廃棄物が挙げられる。混合ポリスチレン廃棄物は様々なメルトフロー及び分子量を含みうる。幾つかの実施形態において、廃ポリスチレン材料フィードは、廃ポリスチレン材料フィードの総質量に基づいて、ポリスチレン材料以外の材料を最大25%まで含む。
【0082】
溶融ポリスチレン材料を反応器に供給し、溶融ポリスチレン材料を反応器処理溶融ポリスチレン材料として第一の反応ゾーン(すなわち「P」個の反応ゾーンを含む)を通して流す。反応器処理溶融ポリスチレン材料を第一の反応ゾーンを通して流すことにより、それを触媒材料と接触させて、解重合生成物材料を含み(そして、幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び/又は中間反応生成物を含む)溶融生成物材料を生成する。溶融生成物材料は回収される。
【0083】
幾つかの実施形態において、触媒材料は[Fe-Cu-Mo-P]/Al2O3を含む。触媒は、第一鉄-銅錯体をアルミナ担体に結合させ、それを金属及び非金属を含む酸と反応させて触媒材料を得ることによって調製される。他の適切な触媒材料としては、ゼオライト、メソポーラスシリカ、H-モルデナイト及びアルミナが挙げられる。この系は触媒の不存在下でも実施することができ、そして熱分解により低分子量ポリマーを製造する。
【0084】
生成された溶融生成物材料は反応器から排出され、そして収集/回収される。幾つかの実施形態において、溶融生成物材料の収集は反応器から溶融生成物材料の流れを排出することによって行われる。複数の反応器モジュールを有する実施形態において、溶融生成物材料は第一の反応器モジュールから排出され、直列の次の反応器モジュールに供給され、直列の次の反応器モジュール内でさらなる解重合を行い、これを直列の反応器モジュールの各隣接ペアの間で続ける。
【0085】
幾つかの実施形態において、生成された解重合生成物材料は溶媒又はモノマー(スチレン)、ポリ芳香族溶媒、油及び/又はグリース、及び/又は、より低分子量の官能化ポリマー、すなわち、増加されたオレフィン含有分を含む。市販のグリースは、一般に、グリースベースストックを少量の特定の添加剤と混合して、それに所望の物理的性質を与えることによって製造される。一般に、グリースには4つのタイプを含む:(a)鉱油と固体潤滑剤の混合物、(b)残油(石油系炭化水素の蒸留後に残留する残留材料)、未結合脂肪、ロジン油及びピッチの混合物、(c)石鹸増粘鉱油、及び、(d)ポリアルファオレフィン及びシリコーンなどの合成グリース。
【0086】
幾つかの実施形態において、ポリマーフィード材料は、バージンポリスチレンのうちの1つ又はそれらの組み合わせ、及び/又は、工業向け及び/又は消費者向け使用後廃ポリスチレンのうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせである。本明細書に開示されるシステムの実施形態を使用して、そのようなポリマーフィード材料を、メルトフロー及びオレフィン含有量を増加させた、より低分子量のポリマーに転化させることが望ましい。それぞれの場合において、転化は、ポリスチレンフィード材料を加熱し、溶融ポリスチレン材料を生成させ、次いで、200℃~400℃、好ましくは250~370℃の温度で配置された反応ゾーン内の触媒材料と溶融ポリスチレン材料を接触させることによって行われる。生成される分子量、多分散、ガラス転移、メルトフロー及びオレフィン含有量は、反応ゾーン内の溶融ポリスチレン材料の滞留時間に依存する。連続システムで操作する場合に、押出機又はギアポンプの流速に応じて、滞留時間は直列に取り付けられた1つより多い反応器モジュールで、5~180分、好ましくは20~90分で変わる。これらの実施形態の幾つかにおいて、ポリスチレンフィード材料の供給及び加熱は、押出機とポンプとの組み合わせによって行われ、ここで、押出機から排出された材料はポンプに供給される。これらの実施形態の幾つかにおいて、押出機106は10HP、1.5インチ(3.81cm)シンシナティミラクロン台座押出機、モデルエイペックス1.5であり、そしてポンプ110は1.5インチ(3.81cm)ラインに対して1.5HPでサイズ決めされる。
【0087】
圧力トランスデューサ640は、システム圧力を最大圧力(例えば、反応器100の最大設計圧力)未満に維持するために押出機内(ならびに圧力トランスデューサ642の前、下記参照)の閉塞をモニターする。同様に、圧力トランスデューサ642はシステム内の他の場所の閉塞をモニターする。過剰圧力は、640及び642によって送信される圧力から、押出機106及びポンプ110をシャットダウンし、それによって圧力がさらに上昇しないようにするための指令信号を送信するコントローラへのフィードバックによって制御される。
【0088】
幾つかの実施形態において、反応器100は第一の反応器100であり、第一の反応器の反応ゾーンは第一の反応ゾーンであり、第一の反応ゾーンを通る溶融ポリスチレン材料の流れは中断(例えば、停止)される。中断後に、第一の反応器を変更する。
【0089】
「P」が1に等しい場合に、変更は、第一の反応器のアセンブリで使用されていなかった、「N-1」個の反応器モジュールのうちの総数「R」を第一の反応器に接続し、ここで、「R」は1~「N-1」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、直列に互いに接続された総数「R+1」個の反応器モジュールを含み、それにより、別の反応器は「R+1」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含む。別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れをもたらすように構成されており、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらす。
【0090】
「P」が2以上であるが、「N-1」以下の整数である場合に、変更には以下のいずれかを含む。
(a)「P」個の反応器モジュールのうちの総数「Q」を第一の反応器から除去し、ここで、「Q」は1~「P-1」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、それは直列に互いに接続された総数「P-Q」個の反応器モジュールを含み、それにより、別の反応器は「P-Q」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含み、ここで、別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらす、又は、
(b)第一反応器のアセンブリで使用されていなかった「N-P」個の反応器モジュールのうちの総数「R」を第一反応器に接続し、ここで、「R」は1~「N-P」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、それは直列に互いに接続された総数「P+R」個の反応器モジュールを含み、また「P+R」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含み、ここで、別の反応器は溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは、別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらす。
【0091】
「P」が「N」に等しい場合に、変更は、「P」個の反応器モジュールのうちの総数「Q」を第一の反応器から除去することを含み、ここで、「Q」は1~「P-1」の整数であり、それにより、別の反応器は形成され、それは直列に互いに接続された総数「P-Q」個の反応器モジュールを含み、それにより、別の反応器は「P-Q」個のモジュール反応ゾーンを含む第二の反応ゾーンを含む。別の反応器は、溶融ポリスチレン材料の流れを導くように構成され、それにより、第二の反応ゾーンを通る反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れは、別の解重合生成物材料の生成及び別の反応器からのその排出をもたらす。
【0092】
幾つかの実施形態において、(反応器モジュールを接続/追加するか又は除去するかのいずれかによって)別の反応器を形成させるように第一の反応器を変更した後に、別の反応器を用いて第二の解重合生成物材料を生成する。これに関して、ポリスチレン材料を加熱して溶融ポリスチレン材料を生成し、溶融ポリスチレン材料を第二の反応ゾーンを通して流し、第二の解重合生成物材料を生成させる。次いで、第二の解重合生成物材料を反応器から回収する。
【0093】
幾つかの実施形態において、同一の触媒材料は各「N」個の反応器モジュール内に配置される。
【0094】
幾つかの実施形態において、各「N」個の反応器モジュールの反応ゾーンは同一又は実質的に同一である。
【0095】
図6~14を参照すると、少なくとも幾つかの実施形態において、各反応器モジュール200はパイプスプール201を含む。幾つかの実施形態において、反応器モジュール200は両側の第一及び第二の端部(図示の実施形態では一方のみが示されている)を有するパイプスプール201を含み、各端部には、他の反応器モジュール200との接続を容易にするためのフランジ230がある。
【0096】
反応器モジュール200は、スプールの第一の端部にあるインレット202Aと、スプールの反対側の第二の端部にあるアウトレット202Bと、インレット202Aとアウトレット202Bとの間に延在している流体通路206とを含む。流体通路206は、反応器処理溶融ポリスチレン材料透過性容器内に配置された触媒材料含有空間を含み、触媒材料204は触媒材料含有空間216内に配置されている。触媒材料含有空間216は反応器モジュール200のモジュール反応ゾーン205を画定する。
【0097】
反応器モジュール200は、インレット202Aによって反応器処理溶融ポリスチレン材料を受け入れ、受け入れられた溶融ポリスチレン材料を流体通路206を通して導き、それにより、触媒材料204と接触するように構成されている。これにより、溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合をもたらし、それにより、解重合反応生成物(及び、幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び/又は中間反応生成物(部分的に解重合された材料など))を含む溶融生成物材料は生成される。次いで、反応器モジュール200は溶融生成物材料をアウトレット202Bから排出する。
【0098】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、反応器モジュール200内の解重合生成物上にグラフト化させることができる。グラフト化は、とりわけ、反応器内で、冷却後の流れを含むライン内で、及び/又は、別の容器内で起こることができる。
【0099】
流体通路206の比較的に妨害されない流体通路部218は、インレット202Aとアウトレット202Bとの間に延在しており、そしてワイヤスクリーンを介して触媒材料含有空間216と流体連通して配置されている。ワイヤスクリーン208はパイプスプール201内に配置され、流体通路206を比較的に妨害されない流体通路部218と触媒材料含有空間204とに分割している。ワイヤスクリーン208は触媒材料含有空間216内に触媒材料204を収容し、それにより、溶融ポリスチレン材料透過性容器203を画定する。
【0100】
ワイヤスクリーン208は、パイプスプール201の流体通路画定内壁210に対して離間した関係で配置され、パイプスプール201の長さにわたって長手方向に延在している。ワイヤスクリーン208と内壁210との間の空間は流体通路206の比較的に妨害されない流体通路部218を画定する。流体通路部218と触媒材料含有空間216との間の流体連通はワイヤスクリーン208内の空間を介して可能になる。したがって、ワイヤスクリーン208は、比較的に妨害されない流体通路部218から触媒材料含有空間216への溶融ポリスチレン材料の通過を可能にし(そしてそれによって反応ゾーン内での溶融ポリスチレン材料と触媒材料204との接触を促進する)、また触媒材料含有空間216から比較的に妨害されない流体通路部218への通過を可能にし(解重合反応生成物及び未反応溶融ポリスチレン材料及び/又は中間反応生成物を含む溶融生成物を排出するため)、一方、触媒材料含有空間216から比較的に妨害されない流体通路部218への触媒材料204の流出を防止又は実質的に防止する。
【0101】
幾つかの実施形態において、パイプスプール201は筒形であり、ワイヤスクリーン208も筒形であり、パイプスプール201内に入れ子になっており、それにより、比較的に妨害されない流体通路部218はパイプスプール201の内壁210とワイヤスクリーン208との間の環状空間内に画定され、触媒材料含有空間216はワイヤスクリーン208内に配置される。これらの実施形態において、触媒材料含有流体通路部216は、パイプスプール201の軸から、比較的に妨害されない流体通路部218に対して半径方向外側に離間して配置されている。
【0102】
幾つかの実施形態において、スペーサチューブ214は、ワイヤスクリーン208によって画定された空間を通って延在し、伝熱要素(下記参照)に近接して配置されているパイプスプール201の部分への反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れを促進する。この実施形態は、反応器処理溶融ポリスチレン材料を所望の温度に維持するのを助ける。また、空間を占有することによって、スペーサチューブ214はモジュール反応ゾーン205の体積を効果的に減少させ、それにより、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の速度を増加させる。
【0103】
幾つかの実施形態において、スペーサチューブ214はパイプスプール201の長さにわたって長手方向に延在している。幾つかの実施形態において、触媒材料含有空間216は、スペーサチューブ214とワイヤスクリーン208との間の環状空間内に画定される。
【0104】
反応器処理溶融ポリスチレン材料はパイプスプール201の第一の端部でインレット202Aによって受け入れられ、反対側の端部まで流体通路206を介してパイプスプール201を横切っている間に、比較的に妨害されない流体通路部218と触媒材料含有空間216との間でワイヤスクリーン208を横切って通過可能である。これにより、解重合反応生成物(及び幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び/又は中間反応生成物)を含む溶融生成物材料は生成され、パイプスプール201の反対側の第二の端部でアウトレット202Bを介して排出される。触媒材料含有空間216を通して導かれる間に、反応器処理溶融ポリスチレン材料は触媒材料204と接触し、反応器処理溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合を引き起こす。
【0105】
図6及び
図14を参照すると、幾つかの実施形態において、バッフル222, 223は比較的に妨害されない流体通路部218内に配置される。幾つかの実施形態において、バッフル222はエンドキャップ212aに溶接され、ワイヤスクリーン208の周りに巻き付けられる弾性ワイヤの形態である。幾つかの実施形態において、バッフル223は、パイプスプール201とワイヤスクリーン208との間の空間を通って押圧され、エンドキャップ212aに溶接され、スプール201の内壁210に対して付勢される弾性ワイヤの形態である。
【0106】
バッフル222,223は、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の混合を促進し、熱の均一な分配を促進し、流体通路206を画定する構造上に固体有機材料が堆積し、ファウリングに寄与することがある反応器処理溶融ポリスチレン材料の炭化を軽減する。バッフル222,223はまた、比較的に妨害されない流体通路部218から触媒材料含有空間216への反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れを促進し、反応器処理溶融ポリスチレン材料と触媒材料204との間の接触を増大させる。
【0107】
図9~
図13を参照すると、エンドキャップアセンブリ211は設けられ、パイプスプール201の内部空間内に取り付けられている。エンドキャップアセンブリ211は、剛性エンドキャップ212a及び212b、ワイヤスクリーン208、及びスペーサチューブ214を含む。エンドキャップ212aはパイプスプール201の一方の端部に近接して配置され、エンドキャップ212bはパイプスプール201の反対側の端部に近接して配置されている。幾つかの実施形態において、エンドキャップ212a及び212bはまた、反応器処理溶融ポリスチレン材料の流れに対して透過性である。
【0108】
ワイヤスクリーン208はエンドキャップ212aと212bとの間に配置され、パイプスプール201に対するパイプスプール201内のその軸方向の位置はエンドキャップ212a及び212bによって決定される。ワイヤスクリーン208の一方の端部はエンドキャップ212aに溶接され、一方、ワイヤスクリーン208の他方の端部はエンドキャップ212bに形成された凹部内に配置され、それにより、触媒材料204が収容される触媒材料含有空間216はワイヤスクリーン208とエンドキャップ212a及び212bとによって囲まれた空間内に画定される。
【0109】
スペーサチューブ214はエンドキャップ212aと212bとの間に配置されている。スペーサチューブ214の一方の端部はエンドキャップ212aに溶接され、スペーサチューブ214の他方の端部はエンドキャップ212bに形成された凹部内に配置されている。
【0110】
図11及び
図12を参照すると、エンドキャップアセンブリ211をパイプスプール201に接続するために、エンドキャップ212aはパイプスプール201に溶接されている。この点に関して、エンドキャップ212aは複数の剛性エンドキャップスペーサ2120a~2120cを含み、それらはエンドキャップインテグレータ2122(これにワイヤスクリーン208及びスペーサチューブ214が溶接されている)から半径方向外側に突き出している。エンドキャップスペーサ2120a~2120cは、エンドキャップインテグレータ2122内に設けられた対応する凹部内に受け入れられる。エンドキャップスペーサ2120a~2120cは、互いに離間されており、それにより、流体連通は互いに接続されている反応器モジュール200の間で、具体的には、接続された反応器モジュール200の反応ゾーンの間で可能になる。エンドキャップスペーサ2120a~cはパイプスプール201の内部に溶接することができ、それによって、パイプスプール201に対するエンドキャップ212aの位置を決定し、またパイプスプール201(これはエンドキャップ212aに溶接されている)に対するスペーサチューブ214の軸方向位置を決定することができる。
【0111】
図9~
図11を参照すると、パイプスプール201に対するエンドキャップ212bの配置は、パイプスプール201、スペーサチューブ214と接触係合するエンドキャップ212bの配置、及び、別の反応器モジュールの溶接エンドキャップ212a又は導管などの隣接配管構造によって決定される。各スペーサチューブ214及び隣接配管構造は比較的剛性の構造であり、それにより、パイプスプール201に対する各スペーサチューブ214及び隣接配管構造の実質的に固定された軸方向の配置はパイプスプール201に対するエンドキャップ212bの軸方向の配置を決定する。反応器モジュール200が組み立てられるときに、エンドキャップ212bはスペーサチューブ214と隣接配管構造(
図8に示す実施形態では、隣接配管構造は別の反応器モジュールのエンドキャップ212bである)との間で押圧され、それにより、パイプスプール201(及び、それゆえ、エンドキャップ212a)に対するエンドキャップ212bの軸方向の配置はスペーサチューブ214及び隣接配管構造によって決定される。
【0112】
エンドキャップ212bはまた、エンドキャップインテグレータ2126内の対応する凹部内に配置された剛性エンドキャップスペーサ2124a~2124cを含む。エンドキャップインテグレータはスペーサチューブ214及びワイヤスクリーン208を受け入れる凹部を含む。エンドキャップスペーサ2124a~2124cはハイプスプール201の内壁に接触係合して配置される。エンドキャップスペーサ2124a~2124cはたエンドキャップインテグレータ2126から半径方向外側に突出している。エンドキャップスペーサ2124a~2124cは互いに離間しており、それにより、流体は、互いに接続された反応器モジュール200の間、具体的には、接続された反応器モジュール200の反応ゾーンの間を流れることができる。パイプスプール201の内壁と接触係合するように配置され、かつスペーサチューブ214及び隣接配管構造と協働して配置されるときに、エンドキャップスペーサ2124a~2124cはパイプスプール201に対するエンドキャップ212bの垂直方向の配置を実質的に固定するように機能する。
【0113】
エンドキャップ212bがエンドキャップアセンブリ211から取り外し可能であるようにエンドキャップ212bを構成することによって、触媒材料204の交換を含む反応ゾーン内の修理及びメンテナンスはより容易になる。
【0114】
ヒータ220は流体通路206を通って流れる反応器処理溶融ポリスチレン材料を加熱するように、流体通路206と伝熱連通して配置される。流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料を十分な温度に維持することにより、少なくとも部分的に解重合をもたらす。幾つかの実施形態において、ヒータ220は、パイプスプール201の外壁に取り付けられ、パイプスプール201を通る熱伝達によって流体通路206に熱を供給するように構成された電気加熱バンドを含む。
【0115】
図16~
図18を参照すると、幾つかの実施形態において、反応器はインレット反応器モジュール300、アウトレット反応器モジュール400、及び、場合により1つ以上の中間反応器モジュール500を含む。
【0116】
幾つかの実施形態において、インレット反応器モジュール300は両端部を有し、該両端部のそれぞれにフランジ330A,330Bが設けられたパイプスプール301をアウトレット反応器モジュール400、そして幾つかの実施形態において、中間反応器モジュール500との接続を容易にするために含む。
【0117】
インレット反応器モジュール300は、パイプスプール301の第一の端部にあるインレット302A、スプールの反対側の第二の端部にあるアウトレット302B、及び、インレット302Aとアウトレット302Bとの間に延在している流体通路306を含む。流体通路306は、反応器処理溶融ポリスチレン材料透過性容器303内に配置された触媒材料含有空間316を含み、触媒材料304は触媒材料含有空間316内に配置されている。触媒材料含有空間316は反応器モジュール300のモジュール反応ゾーン305を画定する。
【0118】
インレット反応器モジュール300は、インレット302Aによって反応器処理溶融ポリスチレン材料を受け入れ、受け入れた溶融ポリスチレン材料を流体通路306を通して導き、そのような導かれている間に、導かれている溶融ポリスチレン材料を触媒材料と接触させ、それにより、溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合は行われ、それにより、解重合反応生成物を含み(そして、幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び中間反応生成物、又は、その両方を含む)溶融生成物材料は生成され、そしてアウトレット302Bから溶融生成物材料を排出する。
【0119】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、インレット反応器モジュール300内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0120】
流体通路306は比較的に妨害されない流体通路部318と、触媒材料含有空間316を含む触媒材料含有流体通路部315とを含む。比較的に妨害されない流体通路部318はインレット302Aから延在し、そしてワイヤスクリーン308を介して触媒材料含有流体通路部315と流体連通して配置される。触媒材料含有流体通路部315はアウトレット302B内に延在している。
【0121】
ワイヤスクリーン308はパイプスプール301内に配置され、流体通路306を比較的に妨害されない流体通路部318と触媒材料含有流体通路部316とに分割する。ワイヤスクリーン308はパイプスプール301の1つの端部に取り付けられ、パイプスプール301の第一の端部から延在し、そして幾つかの実施形態において、スペーサチューブ314(下記参照)の反対側の端部に取り付けられている。ワイヤスクリーン308は触媒材料含有空間316内に触媒材料304を含む。ワイヤスクリーン308は、パイプスプール301の流体通路画定内壁310に対して離間した関係で配置され、そしてパイプスプール301の一部を通って長手方向に延在している。ワイヤスクリーン308と内壁310との間の空間は、触媒材料含有流体通路部315の一部を画定し、パイプスプール301の一部を横切って長手方向に延在して、触媒材料含有空間316の一部を画定する。この点に関して、比較的に妨害されない流体通路部318は、パイプスプール301の軸に沿って、又はそれに近接して長手方向に延在している。
【0122】
幾つかの実施形態において、ワイヤスクリーン308は筒形状であり、パイプスプール301内に入れ子になっている。この点で、幾つかの実施形態において、触媒材料含有流体通路部315はパイプスプール301の軸から比較的に妨害されない流体通路318に対して半径方向外側に離間している。
【0123】
比較的に妨害されない流体通路部318と触媒材料含有流体通路部315との間の流体連通はワイヤスクリーン内の空間を介して行われる。この点に関して、ワイヤスクリーン308は、比較的に妨害されない流体通路部318から触媒材料含有流体通路部315への溶融ポリスチレン材料の透過を可能にし(そしてそれにより、反応ゾーン内で溶融ポリスチレン材料と触媒材料304との接触を促進する)、一方、触媒材料304が触媒材料含有空間316から比較的に妨害されない流体通路部318へ流出するのを防止し、又は実質的に防止する。
【0124】
幾つかの実施形態において、比較的に妨害されない流体通路部318の下流端において、端壁は、ワイヤスクリーン308を介して触媒材料含有空間に向かって溶融ポリスチレン材料の流れを促進し、それによって溶融ポリスチレン材料の溜まりを緩和するように先細りになっている。
【0125】
触媒材料含有流体通路部315は、パイプスプール301内に取り付けられたスペーサチューブ314と、パイプスプール301の内壁310との間に画定された環状空間内に延在している。この空間を占有することにより、触媒材料含有流体通路部315内の反応器処理溶融ポリスチレン材料の、伝熱要素に近接して配置されているパイプスプール301の部分への流れを促進し、それによって反応器処理溶融ポリスチレン材料を所望の温度に維持する。また、空間を占有することにより、スペーサチューブ314はモジュール反応ゾーン305の体積を効果的に減少させ、それによって、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の速度を増加させる。
【0126】
反応器処理溶融ポリスチレン材料は、パイプスプール301の第一の端部でインレット302Aを介して比較的に妨害されない流体通路部318内に受け入れられ、ワイヤスクリーン308を横切って触媒材料含有流体通路部315の触媒材料含有空間316に導かれる(方向矢印340を参照されたい)。触媒材料含有流体通路部315を通って導かれている間に(方向矢印342を参照されたい)、溶融ポリスチレン材料は触媒材料304と接触し、それにより、解重合反応生成物は生成され、触媒材料含有流体通路部315内で生成された解重合反応生成物を含み(そして、幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び中間反応生成物、あるいはその両方をも含む)溶融生成物材料を、次いで、パイプスプール301の反対側の第二の端部のアウトレット302Bから排出される。
【0127】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、触媒材料含有流体通路部315内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0128】
幾つかの実施形態において、アウトレット反応器モジュール400は両端部を有し、該両端部のそれぞれにフランジが設けられたパイプスプール401をインレット反応器モジュール300との接続を容易にするために含み、そして幾つかの実施形態において、インレット反応器モジュール及びアウトレット反応器モジュール300,400の間に配置された1つの中間反応器モジュール500を含む。
【0129】
アウトレット反応器モジュール400は、パイプスプール401の第一の端部にあるインレット402Aと、スプールの反対側の第二の端部にあるアウトレット402Bと、インレット402Aとアウトレット402Bとの間に延在している流体通路406とを含む。流体通路406は反応器処理溶融ポリスチレン材料透過性容器403内に配置された触媒材料含有空間416を含み、触媒材料404は触媒材料含有空間416内に配置されている。触媒材料含有空間416は反応器モジュール400のモジュール反応ゾーン405を画定する。
【0130】
アウトレット反応器モジュール400は、インレット402Aによって反応器処理溶融ポリスチレン材料を受け入れ、受け入れられた溶融ポリスチレン材料を流体通路406を通して導き、そのように導きかれている間に、導かれている溶融ポリスチレン材料を触媒と接触させ、それにより、溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合が行われ、解重合反応生成物を含み(そして、幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び中間反応生成物、又は、その両方も含む)溶融生成物材料は生成され、溶融生成物材料をアウトレット402Bから排出する。
【0131】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、アウトレット反応器モジュール400内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0132】
流体通路406は触媒材料含有空間416を含む触媒材料含有流体通路部415と、比較的に妨害されない流体通路部418とを含む。触媒材料含有流体通路部415は、インレット402Aから延在しており、ワイヤスクリーン408を介して比較的に妨害されない流体通路部418と流体連通するように配置されている。比較的に妨害されない流体通路部418はアウトレット402B内に延在している。
【0133】
幾つかの実施形態において、スペーサチューブ414は、パイプスプール401とスペーサチューブ414との間の空間(例えば、環状体など)がインレット402Aから延在している触媒材料含有流体通路部415の一部を画定するように、パイプスプール401の第一の端部でパイプスプール401内に取り付けられる。この空間を占有することによって、スペーサチューブ414は、触媒材料含有流体通路部415内の反応器処理溶融ポリスチレン材料のパイプスプール401の部分への流れを促進し、該パイプスプールの部分は熱伝導要素(下記参照)に近接して配置され、それにより、反応器処理溶融ポリスチレン材料を所望の温度に維持する。また、空間を占有することによって、スペーサチューブ414はモジュール反応ゾーン405の体積を効果的に減少させ、それにより、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の速度を増加させる。
【0134】
触媒材料含有流体通路部415は、パイプスプール401の内壁410とワイヤスクリーン408との間に画定される環状空間内に延在している。ワイヤスクリーン408は、パイプスプール401内に配置され、流体通路406を触媒材料含有流体通路部415と比較的に妨害されない流体通路部418とに分割する。ワイヤスクリーン408は一端でパイプスプール401に取り付けられ、パイプスプール401の第二の端部から延在して、反対側の端部でスペーサチューブ414に取り付けられている。ワイヤスクリーン408は、触媒材料含有空間416内に触媒材料404を収容する。ワイヤスクリーン408は、パイプスプール401の流体通路画定内壁410に対して離間した関係で配置され、パイプスプール401の一部を通って長手方向に延在している。ワイヤスクリーン408と内壁410との間の空間は、触媒材料含有流体通路部415の一部を画定し、パイプスプール401の一部を横切って長手方向に延在している。この点に関して、比較的に妨害されない流体通路部418は、パイプスプール401の軸に沿って、又はそれに近接して長手方向に延在し、そしてアウトレット402B内に延在している。
【0135】
幾つかの実施形態において、ワイヤスクリーン408は筒形形状であり、パイプスプール401内に入れ子になっている。この点で、幾つかの実施形態において、触媒材料含有流体通路部415は比較的に妨害されない流体通路部418に対してパイプスプール401の軸から半径方向外側に離間している。
【0136】
触媒材料含有流体通路部415と比較的に妨害されない流体通路部418との間の流体連通はワイヤスクリーン内の空間を介して行われる。この点に関して、ワイヤスクリーン408は、比較的に妨害されない流体通路部418から触媒材料含有流体通路部415への溶融ポリスチレン材料の通過を可能にし(それにより、溶融ポリスチレン材料と触媒材料404との接触を促進する)、一方、触媒材料含有空間416から比較的に妨害されない流体通路部418への触媒材料404の流出を防止し又は実質的に防止する。
【0137】
反応器処理溶融ポリスチレン材料は、(例えば反応器モジュール300のアウトレット302Bから、又は、例えば中間反応器モジュール500のアウトレットから、下記を参照されたい)パイプスプール401の第一の端部でインレット402Aを介して触媒材料含有流体通路部415内に受け入れられ、触媒材料含有流体通路部415を通して導かれる(方向矢印440を参照されたい)。触媒材料含有流体通路部415を通して導かれる間に、溶融ポリスチレン材料は触媒材料404と接触し、それにより、解重合反応生成物を含み(そして幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び中間体反応生成物、又はその両方も含む)溶融生成物材料は生成される。触媒材料含有流体通路部415内で生成された解重合生成物を含む溶融生成物材料は、ワイヤスクリーン408を横切って比較的に妨害されない流体通路部418に導かれ(方向矢印442を参照されたい)、続いて、パイプスプール401の反対側の第二の端部でアウトレット402Bから排出される。
【0138】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、触媒材料含有流体通路部415内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0139】
幾つかの実施形態において、反応器はインレット反応器モジュール300とアウトレット反応器モジュール400との間に配置された1つ以上の中間反応器モジュール500を含む。
【0140】
幾つかの実施形態において、中間反応器モジュール500は両端部を有し、該両端部のそれぞれにフランジ530A,530Bが設けられたパイプスプール501を反応器モジュールとの接続を容易にするために含む。第一の端部のフランジはインレット反応器モジュール300又は別の中間反応器モジュール500のいずれかとの接続を容易にするために設けられる。第二の端部のフランジはアウトレット反応器モジュール400又は別の中間反応器モジュール500との接続を容易にするために設けられる。
【0141】
パイプスプール501はパイプスプール501の第一の端部にあるインレット502Aと、パイプスプール501の反対側の第二の端部にあるアウトレット502Bと、インレット502Aとアウトレット502Bとの間に延在している流体通路506とを含む。流体通路506は触媒材料含有空間516を含む。触媒材料含有空間516は反応器処理溶融ポリスチレン材料透過性容器503内に配置され、触媒材料504は触媒材料含有空間516内に配置される。触媒材料含有空間516は反応器モジュール500のモジュール反応ゾーン505を画定する。
【0142】
中間反応器モジュール500は、反応器処理溶融ポリスチレン材料をインレット502Aにより受け入れ、受け入れた溶融ポリスチレン材料を流体通路506を通して導き、そのように導かれている間に、導かれている溶融ポリスチレン材料を触媒材料504と接触させ、それにより、溶融ポリスチレン材料の少なくとも一部の少なくとも部分的な解重合が行われ、解重合反応生成物を含み(そして、幾つかの実施形態において、未反応溶融ポリスチレン材料及び中間反応生成物、又はその両方も含む)溶融生成物材料は生成され、そしてアウトレット502Bから溶融生成物材料を排出する。
【0143】
幾つかの実施形態において、限定するわけではないが、酸、アルコール、アセテート及びヘキセンなどのアルケンなどの様々なモノマー及び/又はコポリマーを、中間反応器モジュール500内で解重合生成物上にグラフト化させることができる。
【0144】
流体通路506は触媒材料含有空間516を含む触媒材料含有流体通路部515を含む。
【0145】
幾つかの実施形態において、スペーサチューブ514はパイプスプール501の第一の端部でパイプスプール501内に取り付けられ、それにより、パイプスプール501とスペーサチューブ514との間の空間は触媒材料含有空間516を画定する。この空間を占有することにより、スペーサチューブは、触媒材料含有流体通路部515内の反応器処理溶融ポリスチレン材料のパイプスプール501の部分への流れを促進し、該パイプスプールの部分は伝熱要素(下記を参照されたい)に近接して配置されており、それにより、反応器処理溶融ポリスチレン材料を所望の温度に維持する。また、空間を占有することにより、スペーサチューブ514はモジュール反応ゾーン505の体積を効果的に減少させ、それによって、流れている反応器処理溶融ポリスチレン材料の速度を増加させる。
【0146】
図19は、熱流体及び/又は溶融塩を介して加熱されるように構成された取り外し可能なスタティックミキサ710を有する触媒反応器700aの側断面図を示す。スタティックミキサ710は触媒反応器700a内でより大きな混合を提供し、そしてより低い操作温度を必要とすることができる。幾つかの実施形態において、スタティックミキサ710は取り外し可能であり、このことは反応器700aのより容易なクリーニング及びメンテナンスを可能にする。取り外し可能なスタティックミキサ710はまた、反応器セグメントの再目的化を可能にする。例えば、ジャケット付き反応器を予熱又は冷却セグメントに変換することができる。
【0147】
熱流体及び/又は溶融塩は、とりわけ、天然ガス、電気、廃プロセス熱及び石炭によって加熱することができる。幾つかの実施形態において、熱流体及び/又は溶融塩は電気を使用しなければならないコストを削減する。
【0148】
触媒反応器700aのチューブ状構成は既に上述したものに加えて幾つかの利点を提供する。特に、直列に接続されたチューブ状反応器の使用は信頼性があり、一貫したパラメータを可能にし、それは一貫した製品を得ることを可能にする。具体的には、チューブ状セクションを通る一定の流れは、触媒の表面積及び入熱が最大化されるので、連続撹拌反応器を使用するよりもはるかに予測可能で狭い範囲の最終生成物を生成する。連続攪拌反応器を超える1つの利点は短絡がないこと、チューブ状セクション内の流れが仮想的にプラグとして動くことである。各仮想プラグは反応器内で同じ時間を費やす。チューブ状触媒反応器は垂直、水平又はその間のいずれかの角度で操作することができる。チューブ状触媒反応器(反応器セクション)ならびに対応する予熱セクション及び冷却セクション(
図28~
図30を参照されたい)は、ユニバーサルサイズ(又は幾つかの標準サイズのうちの1つ)であることができる。これは、材料の一貫した流れを可能にするだけでなく、チューブ状要素が様々なセクションの間で交換可能であるように設計され、そして容易に追加され、除去され、クリーニングされそして修理されることを可能にする。少なくとも幾つかの実施形態において、チューブ状セクションの内面は304又は316鋼から作られている。
【0149】
熱流体及び/又は溶融塩は、インレット/アウトレット730を介してジャケット720に入ることができる。幾つかの実施形態において、触媒反応器700aは、熱電対/圧力トランスデューサ(図示せず)が取り付けられるように構成されそして関連ノッチ735を含む。ノッチ735は熱電対/圧力トランスデューサを流体と物理的に接触させるために使用される。幾つかの実施形態において、熱電対/圧力トランスデューサをウェル内に取り付け、それによって流体とセンサとの間の材料を減少させる。
【0150】
幾つかの実施形態において、触媒反応器700aは触媒を保持することができる取り外し可能なスクリーン760を含む。取り外し可能なスクリーン760は容易に交換することができ、充填床反応器に関連する不利益を克服し、メンテナンス要件及びその結果として生じる休止時間に取り組む。幾つかの実施形態において、取り外し可能なスクリーン760の標準化は、各セクションを出る一貫した製品をもたらし、及び/又は、複数の反応器にわたる標準化を可能にする。
【0151】
他の実施形態又は同一の実施形態において、触媒反応器700aはスタティックミキサ支持体用の切り欠きを有する取り外し可能なアダプタ740を含むことができる。スタティックミキサ支持体はスタティックミキサ710に対する力を減少させ、より強力/迅速な除去を可能にする。アダプタ740の切り欠きは、アダプタとスクリーンとの間のシール性を改善する。触媒反応器700aは、触媒反応器700aを他の反応器、押出機などに接続するためのフランジ750を一端又は両端に含むことができる。
【0152】
図20は電気加熱を使用するように構成された取り外し可能なスタティックミキサ710を有する触媒反応器700bの側断面図である。幾つかの実施形態において、電気加熱は熱油/溶融塩の使用よりも好ましく、それは電気加熱がより便利であることができ、ボイラー、加熱容器、高温ポンプ、バルブ及び付属品などの付属の設備の必要性を低減し、操作がより簡単であるからである。さらに、幾つかの実施形態において、電気加熱の使用はシステムの全体的な設置面積を低減する。幾つかの実施形態において、触媒反応器700bは、熱電対/圧力トランスデューサ(図示せず)が取り付けられるように構成されており、そして関連ノッチ735を含む。
【0153】
幾つかの実施形態において、触媒反応器700bは触媒を保持することができる取り外し可能なスクリーン760を含む。他の又は同一の実施形態において、触媒反応器700bはスタティックミキサ支持体用の切り欠きを有する取り外し可能なアダプタ740を含むことができる。触媒反応器700bは触媒反応器700bを他の反応器、押出機などに接続するためのフランジ750を一端又は両端に含むことができる。
【0154】
図21は、熱流体及び/又は溶融塩を介して加熱されるように構成された取り外し可能な環状インサート712を有する触媒反応器700cの側断面図である。環状インサート712は、改善された熱伝達をもたらすことができ、表面速度を増大させる環状フローを形成することができ、そして空の反応器よりも維持するのが容易であることができる。
【0155】
熱流体及び/又は溶融塩はインレット/アウトレット730を介してジャケット720に入ることができる。幾つかの実施形態において、触媒反応器700cは熱電対/圧力トランスデューサ(図示せず)が取り付けられるように構成され、そして関連ノッチ735を含む。
【0156】
幾つかの実施形態において、触媒反応器700cは触媒を保持することができる取り外し可能なスクリーン760を含む。他の又は同一の実施形態において、触媒反応器700cは取り外し可能な環状及びスクリーン支持体用の切り欠きを有する取り外し可能なアダプタ740を含むことができる。触媒反応器700cは触媒反応器700cを他の反応器、押出機などに接続するためのフランジ750を一端又は両端に含むことができる。
【0157】
図22は電気加熱を使用するように構成された取り外し可能な環状712インサートを有する触媒反応器700dの側断面図である。幾つかの実施形態において、触媒反応器700dは熱電対/圧力トランスデューサ(図示せず)が取り付けられるように構成されており、そして関連ノッチ735を含む。
【0158】
幾つかの実施形態において、触媒反応器700dは触媒を保持することができる取り外し可能なスクリーン760を含む。他の又は同一の実施形態において、触媒反応器700dは取り外し可能な環状及びスクリーン支持体用の切り欠きを有する取り外し可能なアダプタ740を含むことができる。触媒反応器700dは触媒反応器700dを他の反応器、押出機などに接続するためのフランジ750を一端又は両端に含むことができる。
【0159】
図23は熱流体及び/又は溶融塩を介して加熱されるように構成された空の内部構造を有する触媒反応器700eの側断面図である。空の内部構造を有する反応器を有することは、反応器700eにおける所与の材料の滞留時間を増加させることができ、それは使用可能な触媒の体積で特定の生成物を製造するために必要な反応器の数を減少させる。空の内部構造を有する反応器はまた、スタティックミキサを有する反応器と比較した場合に、製造するのにより経済的であることができる。熱流体及び/又は溶融塩はインレット/アウトレット730を介してジャケット720に入ることができる。幾つかの実施形態において、触媒反応器700eは、熱電対/圧力トランスデューサ(図示せず)が取り付けられるように構成され、そして関連ノッチ735を含む。
【0160】
幾つかの実施形態において、触媒反応器700eは触媒を保持することができる取り外し可能なスクリーン760を含む。他の又は同一の実施形態において、触媒反応器700eは取り外し可能なスクリーン支持体用の切り欠きを有する取り外し可能なアダプタ740を含むことができる。触媒反応器700eは触媒反応器700eを他の反応器、押出機などに接続するためのフランジ750を一端又は両端に含むことができる。
【0161】
図24は電気加熱を使用するように構成された空の内部構造を有する触媒反応器700fの側断面図である。幾つかの実施形態において、触媒反応器700fは熱電対/圧力トランスデューサ(図示せず)が取り付けられるように構成されており、そして関連ノッチ735を含む。
【0162】
幾つかの実施形態において、触媒反応器700fは触媒を保持することができる取り外し可能なスクリーン760を含む。他の又は同一の実施形態において、触媒反応器700fはスクリーン支持体用の切り欠きを有する取り外し可能なアダプタ740を含むことができる。触媒反応器700fは、触媒反応器700fを他の反応器、押出機などに接続するためのフランジ750を一端又は両端に含むことができる。
【0163】
図25は、並列に配置された
図19に示したものと同様の群の触媒反応器700の正面断面図である。
図25に示すような並列配置は全体の構成に対する最小限の変更で所望に応じて総生産速度をより容易に増減させることを可能にし、一度に複数の異なるレベルの解重合を起こさせることを可能にする。
【0164】
ハウジング800により、触媒反応器700を、電気よりもしばしば有効である熱油/溶融塩に浸すことが可能になる。熱油/溶融塩はチャンバ780内に保持される。幾つかの実施形態において、フランジ770は複数のハウジングを互いに接合することを可能にする。
【0165】
図26は
図25の並列触媒反応器配置の側断面図であり、水平構成で示している。並列構成はより小さな圧力降下でより高い流速のユニットを構築することを可能にし、単一チューブ配置と比較して問題を引き起こす可能性がある。水平構成は、しばしば、操作/メンテナンスにより便利である。
【0166】
図27は
図25の並列触媒反応器配置の側断面図であり、垂直構成で示している。垂直構成は、液体/気体製品の層別化を減らすことができ、そしてスタティックミキサの必要性を無くすことができる。
【0167】
図28は、直列に接続されている
図19に示すものと同様の2つの反応器700aを有する垂直らせん状内部触媒反応器配置900Aの側断面図である。水平らせん状ミキサ予熱セクション820は1つの反応器700aに接続されている。らせん状ミキサは停滞及びホットスポットを回避することで、より良い混合を導くことができる。
【0168】
らせん状ミキサ冷却セグメント830は、45度の傾斜で他の反応器700aに接続されているのが示されている。45度の角度は冷却媒体と製品との間の十分な接触を可能にしながら、傾斜により、製品が重力により流れることを可能にする。
【0169】
示された実施形態において、垂直らせん内部触媒反応器配置900Aは熱流体/溶融塩混合物の使用を可能にするために幾つかのインレット/アウトレットを有するが、他の加温技術(例えば、限定するわけではないが、電気加熱など)を同様に使用することができる。
【0170】
図29は、直列に接続されている
図21に示すものと同様の2つの反応器700cを有する垂直環状触媒反応器配置900Bの側断面図である。
【0171】
図30は直列に接続されている
図23に示すものと同様の2つの空の反応器700fを有する垂直触媒反応器配置900Cの側断面図である。
【0172】
図31は、
図20に示すものと同様の電気ヒータ870を使用するように構成された内部らせん状反応器700bを有する水平反応器構成910の斜視図である。
図31において、内部らせん状反応器700bの位置を視覚化するのを助けるために、反応器シェルは水平反応器構成910の一部から取り除かれている。
【0173】
本発明の特定の要素、実施形態及び用途を示しそして説明してきたが、特に本開示の範囲から逸脱することなく、特に上記の教示に照らして変更を加えることができるので、本発明はそれらに限定されないことを理解されたい。例えば、多数の実施形態は特許請求の範囲に記載の範囲内で構成要素の異なる組み合わせが可能であることを示しており、これらの説明された実施形態は、例示であり、そして同一又は同様の要素の他の組み合わせは実質的に同一の結果を実質的に同様に達成するように使用することができる。さらに、すべての請求項は、参照により好ましい実施形態の記載に取り込まれる。
本開示は以下も包含する。
[1] ポリスチレン材料を連続的に処理する方法であって、
(a)固体ポリスチレン材料を選ぶこと、
(b)前記固体ポリスチレン材料を押出機内で加熱して溶融ポリスチレン材料を形成すること、
(c)前記溶融ポリスチレン材料をろ過すること、
(d)前記溶融ポリスチレン材料を反応器内で化学的解重合プロセスに通して解重合ポリスチレン材料を生成すること、
(e)前記解重合ポリスチレン材料を冷却すること、及び、
(f)前記解重合ポリスチレン材料を精製すること、
を含む、方法。
[2] (g)前記溶融解重合ポリスチレン材料上にコポリマー/モノマーをグラフト化させることをさらに含む、上記態様1記載の方法。
[3] 前記ポリスチレン材料を溶解するための有機溶媒の使用をさらに含み、前記有機溶媒はトルエン、キシレン、シメン及びテルピネンからなる群より選ばれる、上記態様1記載の方法。
[4] 前記ろ過はろ床及びスクリーンチェンジャーからなる群より選ばれるものが関与する、上記態様1記載の方法。
[5] 前記固体ポリスチレン材料はリサイクルポリスチレン材料である、上記態様1記載の方法。
[6] 前記解重合プロセスは触媒を使用する、上記態様1記載の方法。
[7] 前記コポリマー/モノマーは酸、アルコール及びアセテートからなる群より選ばれる、上記態様2記載のシステム。
[8] 前記触媒は[Fe-Cu-Mo-P]/Al
2
O
3
である、上記態様6記載の方法。
[9] 前記触媒はアルミナのゼオライトを使用する、上記態様6記載の方法。
[10] 前記解重合プロセスは第二の反応器を使用する、上記態様1記載の方法。
[11] 前記反応器は直列に接続されている、上記態様10記載の方法。
[12] 前記反応器はスタティックミキサを含む、上記態様1記載の方法。
[13] 前記精製はフラッシュ分離、吸収剤床、クレイポリッシング又はフィルム蒸発器のうちの1つを使用する、上記態様1記載の方法。
[14] リサイクルポリスチレン材料を連続的に処理するためのシステムであって、
(a)前記リサイクルポリスチレン材料を前記システムに供給するように構成されたホッパー、
(b)前記リサイクルポリスチレン材料を溶融材料に変化させるように構成された押出機、
(c)前記溶融材料を解重合するように構成された第一の反応器、及び、
(d)前記解重合溶融材料を冷却するように構成された熱交換器、
を含むシステム。
[15] 前記押出機は熱流体及び電気ヒータからなる群より選ばれるものを使用する、上記態様14記載のシステム。
[16] (e)前記押出機を補助するように構成された別個のヒータをさらに含む、上記態様14記載のシステム。
[17] (e)第二の反応器をさらに含む、上記態様14記載のシステム。
[18] 前記反応器は触媒材料を使用する、上記態様14記載のシステム。
[19] 前記触媒は[Fe-Cu-Mo-P]/Al
2
O
3
である、上記態様18記載のシステム。
[20] 前記触媒は透過性容器内に収容されている、上記態様18記載のシステム。
[21] 平均分子量が40000amu~200000amuであり、そしてガラス転移温度が50℃~110℃であるポリスチレンの接触解重合によって製造される材料。