(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-18
(54)【発明の名称】患者インタフェース
(51)【国際特許分類】
A61M 16/06 20060101AFI20220511BHJP
【FI】
A61M16/06 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020039751
(22)【出願日】2020-03-09
(62)【分割の表示】P 2016524416の分割
【原出願日】2014-10-16
【審査請求日】2020-04-08
(32)【優先日】2013-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】ロネイン マイケル ポール
(72)【発明者】
【氏名】シェーラー リキ ゼーン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン ダニエル チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ミルン ロバート アンドリュー デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ホプキンス キャロライン ジェラルディーン
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト クレイグ カール
(72)【発明者】
【氏名】ジャン プチン
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-510707(JP,A)
【文献】特開2009-291615(JP,A)
【文献】特表2007-506480(JP,A)
【文献】米国特許第04278082(US,A)
【文献】国際公開第2012/053910(WO,A1)
【文献】特表2011-500229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻カニューレであって、
使用者の顔の上に配置される本体であって、前記本体が、一対の鼻プロングと、
前記一対の鼻プロングと流体連通する管と、を含み、
鼻プロングの各々が呼吸用ガスの供給源と流体連通するように、前記管に流体接続され、鼻プロングの各々が、使用時に前記使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入される構成であるか、あるいは前記一方または両方の鼻孔にガス流を向ける構成であるかのいずれかである、本体と、
前記本体が、複数の要素を備え、前記使用者に装着されたとき、前記複数の要素は、前記鼻カニューレの
前記複数の要素の横方向外側の少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方に応答して変形し、前記複数の要素は、前記鼻カニューレが使用時に前記使用者の上の動作可能な位置を維持するように変形
するように構成され、
前記複数の要素の少なくとも一対は、前記一対の鼻プロングの
横方向外側に位置し、かつ前記一対の鼻プロングの両側にあり、前記複数の要素の少なくとも一対は
、前記使用者の頬の周囲に凸形状を形成するよう
、前記使用者の顔面から離れるように外向きに曲がるよう構成されている、鼻カニューレ。
【請求項2】
前記複数の要素が、前記鼻カニューレの少なくとも別の領域に伝達されないように、前記鼻カニューレの少なくとも第1領域に加えられる力または動きあるいは両方の伝達の低減を促進する、請求項1に記載の鼻カニューレ。
【請求項3】
前記複数の要素が、前記少なくとも第1領域が受ける前記力または前記動きあるいは両方を局所化するように変形する、請求項1または2に記載の鼻カニューレ。
【請求項4】
前記複数の要素が、前記少なくとも第1領域から前記鼻カニューレの少なくとも1つの他の領域への前記力または前記動きあるいは両方の伝達を減少させるかまたは防止するように変形する、請求項1~3のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項5】
前記複数の要素が、前記鼻カニューレに力がかけられるときに前記使用者の顔の上で前記一対の鼻プロングの位置を安定化するように構成されている請求項1~4のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項6】
前記鼻カニューレは、前記管と一体型構成要素として形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項7】
前記管は、前記鼻カニューレに付着されるか結合されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項8】
前記管は、独立した流路を有する2つの別個の側部を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項9】
前記管は、ガス供給源に接続される呼吸チューブを受け入れる開放端を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項10】
前記管は、少なくとも部分的に前記本体から横方向に延在する、請求項1~9のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項11】
前記使用者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数のウィング又は顔パッドをさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項12】
前記鼻カニューレは、一対のウィング又は顔パッドを備え、前記ウィング又は顔パッドは少なくとも部分的に前記本体から横方向に延在する、請求項11に記載の鼻カニューレ。
【請求項13】
前記管は、前記ウィング又は顔パッドに結合されている、請求項11又は請求項12に記載の鼻カニューレ。
【請求項14】
前記ウィング又は顔パッドの各々は、前記鼻カニューレが前記使用者の顔の上に配置されたとき、前記管と前記使用者の顔との間に位置付けられる、請求項13に記載の鼻カニューレ。
【請求項15】
前記ウィング又は顔パッドは、前記使用者の顔の領域と係合するように輪郭が付けられている、請求項11~14のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項16】
前記ウィング又は顔パッドは、前記使用者の顔の形状を反映するサイズ、形状および湾曲で解剖学的に成形されている、請求項11~15のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項17】
前記ウィング又は顔パッドは、外側部分の方が広く、中間に向かって狭くなるように先細りになっている、請求項11~16のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項18】
前記複数の要素のうち、少なくとも1つは、前記一対の鼻プロングに隣接して、前記複数の鼻プロングの外側に位置している、請求項1~17のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項19】
前記鼻カニューレは更に、前記一対の鼻プロングの間に延在するブリッジを備える、請求項1~18のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項20】
前記ブリッジが内向きに曲がることにより、前記使用者に近づくように内向きに前記一対の鼻プロングが変位する、請求項19に記載の鼻カニューレ。
【請求項21】
前記複数の要素のうち、1つは前記ブリッジのブリッジ要素である、請求項19又は請求項20に記載の鼻カニューレ。
【請求項22】
前記鼻カニューレは使用者の顔の外形に対応する全体的な湾曲を有し、前記ブリッジは、前記鼻カニューレの残りの部分と比較して反転した湾曲を有する、請求項19~21のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項23】
前記鼻カニューレはガルウイング形状を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項24】
前記ガルウイング形状は、使用者の顔の外形に略対応する全体的な湾曲を有する、請求項23に記載の鼻カニューレ。
【請求項25】
前記複数の要素は、切り欠きを備える、請求項1~24のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項26】
前記複数の要素は、可撓性が異なる2つ以上の材料を含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項27】
前記複数の要素は、可変断面積または可変厚さを有する、請求項1~26のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項28】
前記複数の要素は、前記使用者に適用する前に予め応力が加えられるように構成された弾性ヒンジを含む、請求項1~27のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【請求項29】
前記複数の要素は、
1つ又は複数のピボットまたは枢動することができる領域、
1つ又は複数のスイベルまたは旋回することができる領域、
1つ又は複数のヒンジまたは蝶番領域、あるいは前記鼻カニューレの別の構成要素または前記鼻カニューレの別の領域に対して蝶番式に取り付けられることが可能な領域、
1つ又は複数の関節または関節継手、あるいは関節運動することができる領域、
1つ又は複数のボール-ソケット型継手、
1つ又は複数のピン-イン-バレル型継手
のいずれか1つ又は2つ以上である、
請求項1~28のいずれか一項に記載の鼻カニューレ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者インタフェースに関し、より詳細には、限定されるものではないが、たとえば使用者の鼻の鼻孔にガスを送達するための鼻カニューレ等、使用者にガスを送達するための患者インタフェースであって、使用者の顔の上の本来の位置にあるときに安定性を向上させる構成が可能な患者インタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえばフルフェイスマスク、口-鼻マスク、鼻マスクおよび鼻カニューレ等、使用者にガスを送達するための多くの形態の患者インタフェースがある。
【0003】
使用者が利用可能な著しく多様な患者インタフェースがあり、それらの各々にはそれ自体の安定性問題があり得る。
【0004】
使用者の上でのインタフェースの安定性は、少なくとも、快適さおよび使用者に対する所望の治療送達の維持という理由で重要である。
【0005】
インタフェースが不安定であることにより、インタフェースまたはインタフェースの構成要素が外れることになり得、それは、使用者に対する治療の所望の送達または完全性に影響を与え得る。
【0006】
さまざまなモードで、使用者の上でのインタフェースの不安定性は、たとえば、使用者が話をすること、およびインタフェースが配置されている使用者の顔の形状を変化させることによる等、負荷の結果であり得る。人間の顔の形状等、顔の形状は、広範囲の要因によって大幅に変化する。これらの要因としては、限定されないが、性別、年齢または特定の病状を挙げることができる。特定の使用者に対してインタフェースのサイズおよび形状が不適切であることもまた、いくつかの患者インタフェースの安定性および有用性に悪影響を与え得る。
【0007】
顔の動きに関して、使用者が、話す、食べる、泣く、または顔のパーツをゆがめるか誇張する場合、こうした動きが、使用者の上の患者インタフェース又はインタフェースの構成要素の安定性に影響を与える可能性があり、それはたとえば、使用者の鼻の鼻孔にガスを送達するためのガス送達位置から不注意で出てくる可能性がある鼻カニューレの鼻プロングまたはこうしたプロングの対等である。顔のパーツに対するより長期の変化は、たとえば睡眠中、使用者の姿勢等の態様からも発生し得る。形状の長期の変化は、使用者の成長および創傷回復からも発生し得る。
【0008】
上記に関連して、患者インタフェースが配置される使用者の形状の変化により、またはたとえば、使用者がチューブまたはインタフェースあるいはこれらに取り付けられた他の構成要素を引っ張ることによる等、さらに他の力により、力および動きがインタフェースおよびその構成要素に伝達され得ることが理解されよう。こうした力が加わることは、使用者に対して患者インタフェースの安定性、快適さおよび操作上の使用の問題の原因となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、上述した問題に対処することに少なくとも幾分か役立ち、または少なくとも産業/公衆に対して有用な選択肢を提供する、たとえば鼻カニューレ等の患者インタフェースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書において、特許明細書、他の外部文献または他の情報源を参照している場合、これは、概して、本発明の特徴を説明するための背景を提供することを目的とするものである。特に別段の定めのない限り、こうした外部文献に対する参照は、こうした文献またはこうした情報源が、いかなる権限においても、従来技術であるかまたは当技術分野における共通の一般知識の一部を形成するということを認めるものとして解釈されるべきではない。
【0011】
本発明のさらなる態様および利点は、単に例として与えられる後述する説明から明らかとなろう。
【0012】
一態様において、本発明は、広く、鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、
使用者(好ましくは使用者の顔等)の上に配置される本体
を備え、
本体が、少なくとも1つの(および好ましくは対の)鼻プロングを含み、そのまたは各鼻プロングが、呼吸用ガスの供給源と流体連通するようにその鼻プロングまたは各鼻プロングに流体接続されることが可能な内腔を含み、そのまたは各鼻プロングが、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入される構成であるか、あるいは一方または両方の鼻孔にガス流を向けるかのいずれかであり、
本体が、患者インタフェースの少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方に(任意選択的に機械的に)応答する少なくとも1つの要素を含み、任意選択的にまたは別法として、本体が、患者インタフェースの少なくとも他の領域に伝達されないように、患者インタフェースの少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方に(任意選択的に機械的に)応答する少なくとも1つの要素を含む、患者インタフェースにあり得る。
【0013】
好ましくは、要素は、インタフェースの少なくとも別の領域に伝達されないように、インタフェースの少なくとも第1領域に加えられる力または動きあるいは両方の伝達の低減を促進する。
【0014】
好ましくは、要素は、少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方を局所化するように応答する。
【0015】
好ましくは、要素は、少なくとも第1領域から患者インタフェースの少なくとも1つの他の領域への力または動きあるいは両方の伝達を最小限にするかまたは防止するように応答する。
【0016】
好ましくは、要素は、少なくとも1つの(および好ましくは対の)鼻プロングを使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入される構成で、または使用者の鼻の一方または両方の鼻孔にガス流を向ける構成で維持するように応答する。
【0017】
好ましくは、応答は、少なくとも1つ(または好ましくは対の)鼻プロングが、プロングが向けられる使用者の鼻の鼻孔内にまたはそれに隣接して安定した位置を維持するようなものである。
【0018】
好ましくは、応答は、インタフェースが使用者の上で動作可能な位置を維持するようなものである。
【0019】
好ましくは、応答は、インタフェースが使用者の上で安定した位置を維持するようなものである。
【0020】
好ましくは、インタフェースの少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方は、
鼻プロングと患者インタフェースの本体との間の加えられた力または動き、あるいは
患者インタフェースの本体と鼻プロングとの間の加えられた力または動き
のいずれかまたは両方である。
【0021】
好ましくは、要素は、インタフェースの少なくとも第1領域が受けている力または動きあるいは両方に応答して変形可能であるかまたは変形する。
【0022】
好ましくは、要素は、インタフェースの少なくとも第1領域が受けている力または動きあるいは両方に応答して所定のまたは優先的な変形モードを有する。
【0023】
好ましくは、要素は、圧縮または引張またはねじりまたは曲げまたは他のたわみのうちの1つまたは組合せによって変形可能である。
【0024】
好ましくは、要素は、形状の変化、位置の変化、構成の変化または変形のうちの1つまたは組合せによって、インタフェースの少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方に応答する。
【0025】
好ましくは、要素は、
ヒンジ、ピボット、関節継手あるいは本体または本体に関連する部分の関節接続された部分、スイベル、ボール-ソケット型継手、ピン-イン-バレル(pin-in-barrel)型継手
インタフェースの他の部分より比較的可撓性の低い材料、インタフェースの他の部分より比較的可撓性の高い材料、力または動きが加えられるときに、加えられた力または動き(あるいは両方)に対する抵抗を増大させることにより、または加えられた力または動き(あるいは両方)に対する抵抗を低減させること等により、変化する特性を有する材料、または加えられた力または動き(あるいは両方)に応答して弾性変形可能な材料、または特定のもしくは所定の形状で優先的に変形可能であるが、他の特定のもしくは所定の形状では変形に対して任意選択的に抵抗し得る材料
のうちの1つまたは任意のものの組合せを含む。
【0026】
好ましくは、要素は、
ピボット(もしくはスイベル)、または枢動(もしくは旋回)することができる領域、あるいは
ヒンジもしくは蝶番領域、またはインタフェースの別の構成要素もしくはインタフェースの別の領域に対して蝶番式に取り付けられることが可能な領域、あるいは
関節もしくは関節継手、または関節運動することができる領域
のうちの1つまたは複数である。
【0027】
好ましくは、要素は、インタフェースの少なくとも1つの他の領域に伝達されないように、インタフェースの少なくとも第1領域に加えられる力または動き(あるいは両方)の分離を提供する。
【0028】
好ましくは、要素は、インタフェースの少なくとも第1領域からインタフェースの少なくとも1つの他の領域への動きの力の伝達を防止するかまたは最小限にするように提供するか、動作可能であるか、または作用する。
【0029】
好ましくは、要素は、インタフェースの構造または機構であり得るか、あるいはインタフェースの領域であり得る。
【0030】
好ましくは、要素は、少なくとも1つの軸を中心にまたは少なくとも1つの平面において変形可能である。
【0031】
好ましくは、要素は、優先的な第1形状の周囲で変形可能である。
【0032】
好ましくは、要素は、圧縮または引張またはねじりまたは曲げまたは他のたわみのうちの1つまたは組合せによって変形可能である。
【0033】
好ましくは、インタフェースの周囲に配置された2つ以上の要素がある。
【0034】
好ましくは、要素は、力または動き(あるいは両方)に対して結合された応答を提供するように互いに接続されている。
【0035】
好ましくは、要素は、異なるモードで力または動き(あるいは両方)に応答することができ、それにより結合された応答を提供する。
【0036】
好ましくは、要素は、結合された応答もしくは上記結合された応答を提供するように、互いに、またはインタフェースの他の部分に動作可能に結合されている。
【0037】
好ましくは、要素のうちの少なくとも1つまたはこうした要素の各々は、
隔離体または隔離領域、
吸収体または吸収領域、
抑制体または抑制領域、
あるいは、患者インタフェースの少なくとも第2領域または別の領域に伝達されないように、患者インタフェースの少なくとも第1領域に与えられた力または動きに対する反作用応答を提供する任意の他の構造または機構
のうちの1つまたは複数として提供される。
【0038】
好ましくは、応答は、使用者による使用中に患者インタフェースの少なくとも1つの他の領域に伝達されないように、少なくとも第1領域に与えられた力または動きの隔離または吸収または抑制または低減のうちの少なくとも1つ(または組合せ)である。
【0039】
好ましくは、要素は、優先的な形状または次元で変形するかまたは変位するように予め形成されている。
【0040】
好ましくは、要素は、インタフェースの本体を形成する材料または構成要素の優先的な曲げまたはたわみまたはよじれまたはねじり、あるいは優先的なまたは所定の枢動または伸長または圧縮を促進する。
【0041】
好ましくは、こうした力または動きは、インタフェースの使用者が、インタフェースが保持されるかまたは配置されるかまたは位置付けられる自身の顔の形状を変化させること、あるいは使用者がインタフェースまたはその関連するヘッドギアを引っ張るかまたはそれに力または動きを加えることによる等、あるいは呼吸回路またはインタフェースの他の構成要素が、インタフェースの一部またはその関連するヘッドギアを重みで押し下げることによる等、力または動きを加えることの結果として生じる。
【0042】
好ましくは、鼻プロングと患者インタフェースの本体との間、または患者インタフェースの本体と鼻プロングとの間の加えられた力または動きは、発話、摂食、睡眠の間、または弛緩状態と誇張状態との間の他の顔のゆがみ等、使用者の顔の形状の変化から生じる。
【0043】
好ましくは、少なくとも1つの要素、または要素のうちの少なくとも1つは、鼻カニューレ患者インタフェースのブリッジ領域に、力または動きあるいは両方に応答してブリッジ領域の移動を容易にするように配置されている(さらに、使用者の中隔領域に実質的に隣接している等であり得る)。
【0044】
好ましくは、インタフェースは、応答を提供するように単独でまたは他の要素と組み合わせて利用される複数の要素を備えている。
【0045】
好ましくは、少なくとも1つの要素は、左本体部分と右本体部分との間にブリッジとして配置されたかまたは位置付けられた蝶番部分であり、本体部分の各々は、使用者の顔の上に配置されるインタフェースの本体をあわせて形成し、こうした蝶番部分は、本体の少なくとも第1領域または本体の一部が使用者の顔の形状の変化からもたらされる力または動き(あるいは両方)を受けることに応答して、優先的な変形の領域を提供する。
【0046】
好ましくは、患者インタフェースは、使用者の顔の形状に実質的に沿うかまたは適合し、それにより、要素は、インタフェースを使用者に対して好ましい治療送達構成で実質的に維持するように力または動き(あるいは両方)に応答する。
【0047】
さらなる態様では、本発明は広く、それぞれの左本体部分および右本体部分の対であって、各本体部分が、使用時に使用者の顔の上に配置され、本体部分の各々が互いに分離されており、本体部分のうちの少なくとも一方、好ましくは両方が、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入されるかまたはガス流を向ける鼻プロングを含む、左本体部分および右本体部分の対と、左本体部分との接続点から右本体部分との接続点まで延在するバーであって、実質的に弾性変形可能な領域を含むバーとを備え、使用時の左本体部分および/または右本体部分の一方または両方の変位が、接続点を介してバーに伝達可能であり、実質的に弾性変形可能な領域が、その変位に対する反作用応答として変形可能である、患者インタフェースにあり得る。
【0048】
好ましくは、バーの実質的に弾性変形可能な領域は、実質的に可撓性の部分を含む。
【0049】
好ましくは、バーの実質的に弾性変形可能な領域は、変位を実質的に吸収するように変形可能である。
【0050】
好ましくは、バーの実質的に弾性変形可能な領域は、本体部分のうちの一方による本体部分のうちの他方への変位の伝達を低減させる。
【0051】
好ましくは、本体部分へのバーの接続点はアンカーを介する。
【0052】
好ましくは、アンカーは、それぞれのプロングの実質的に遠位(distal)側に位置する本体部分の領域によって受け入れられるかかり付き突起である。
【0053】
好ましくは、かかり付き突起およびプロングは流体連通している。
【0054】
好ましくは、弾性変形可能な領域は、少なくとも1つの平面においてそのまたは両方のプロングと実質的に位置合せされている。
【0055】
好ましくは、バーの各接続点は、それぞれの本体部分のプロングと流体連通しており、呼吸回路のガス流路と結合するように構成されている。
【0056】
好ましくは、各本体部分に顔パッドを関連付けることができ、顔パッドは、使用者の顔の領域と係合するように輪郭が付けられている。
【0057】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入されるかまたはガス流を向ける鼻プロングとを備え、ブリッジ部分が、本体部分の内側端部が互いの方に向かうそれぞれの本体部分の移動を可能にするが、内側端部が互いから離れるように移動するそれぞれの本体部分の動きに抵抗する、患者インタフェースにあり得る。
【0058】
好ましくは、患者インタフェースが使用者の顔の上で本来の位置にあるとき、使用者の鼻孔に対する1つまたは複数のプロングの移動を最小限にするように、左本体部分および/または右本体部分のうちの一方または両方の位置の変位がブリッジに伝達される。
【0059】
好ましくは、ブリッジ部分は、延在し、それぞれの本体部分の内側端部を接続している。
【0060】
好ましくは、ブリッジ部分は、本体部分のそれぞれの内側端部の間に延在する方向において、圧縮を受けることができ、かつ加えられる張力に抵抗するかまたは耐える材料である。
【0061】
好ましくは、本体部分のそれぞれの内側端部の間に延在する方向は、それぞれの本体部分に沿って延在する長手方向である。
【0062】
好ましくは、ブリッジ部分は布材料を含む。
【0063】
好ましくは、ブリッジ部分は、軸方向に拡張可能/伸長可能であるが、内側端部が互いから離れるように移動するそれぞれの本体部分の移動に耐えるように弾性的である。
【0064】
好ましくは、左本体部分の接続点と右本体部分の接続点との間のブリッジ部分の長さは、鼻プロングの間の距離より大きい。
【0065】
好ましくは、ブリッジ部分は可撓性ポリマー材料を含む。
【0066】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の鼻孔内に挿入されるかまたはガス流を向ける鼻プロングとを備え、それぞれの本体部分のうちの一方、好ましくは両方が、それぞれの鼻プロングに対して方向付けられた使用者顔接触面を含み、それにより、本来の位置にあるとき、左本体部分および/または右本体部分に加えられるねじり力が、鼻プロングを、使用者の鼻の鼻孔の中で、またはその中にガス流を向ける位置で実質的に保持する、患者インタフェースにあり得る。
【0067】
好ましくは、使用者の顔に向かう本体部分の回転、好ましくは両本体部分の回転により、顔接触面と使用者の顔との間の接触面積が最大化し、鼻プロングが、使用者の鼻の鼻孔内に、またはその中にガス流を向ける位置に配置される。
【0068】
好ましくは、ブリッジ部分は、直径が左本体部分および右本体部分より比較的小さい。
【0069】
好ましくは、各本体部分は、一端がそれぞれの鼻プロングに流体接続され、反対側の端部が呼吸回路のガス流路を流体的に結合するように開放しているチャネルを備える。
【0070】
好ましくは、左本体部分および右本体部分のうちの少なくとも1つ、好ましくは各々は、使用者の顔に隣接して位置する表面積が増大する、弛緩位置とねじれ位置との間で移動可能な軸方向によじれた顔接触面を含む。
【0071】
好ましくは、顔接触面は、本体部分の長さに沿って本体部分の内端から本体部分の外端まで軸方向によじれている。
【0072】
好ましくは、顔接触面は、本体部分の長さに沿ってらせん状に延在している。
【0073】
好ましくは、顔接触面は、弛緩位置では、遠位端において鼻プロングの延在方向から離れるように面し、ねじれ位置では、鼻プロングの延在方向に面し、かつ本体部分の実質的な長さに沿って実質的に平面である。
【0074】
好ましくは、1つまたは複数の鼻プロングは、使用者の鼻の鼻孔内に鼻プロングが挿入されると本体部分にねじり力をかけるように、それぞれの左本体部分および右本体部分に対して角度が付けられている。
【0075】
好ましくは、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の顔接触面は、使用者の顔の頬と係合するように輪郭が付けられている。
【0076】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の鼻孔内に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングと、顔接触面が受ける力または動きあるいは両方に応答し、かつこうした力および/または動きの鼻プロングへの伝達を少なくとも部分的に軽減するように、互いに対して移動可能な一続きの不連続の別個の顔接触面とを備える患者インタフェースにあり得る。
【0077】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の鼻孔内に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングとを備え、カニューレが、少なくとも対の実質的に直交する軸を中心に、または対の実質的に直交する平面に沿って、あるいは両方で、カニューレの別の領域に対して枢動可能であり、それにより、他の領域がうける力または動きあるいは両方に応答し、かつこうした力および/または動きの鼻プロングへの伝達を少なくとも部分的に軽減する、少なくとも1つの蝶番領域を含む、患者インタフェースにあり得る。
【0078】
好ましくは、少なくとも1つの蝶番領域は、3つの実質的に直交する軸を中心に、または3つの実質的に直交する平面に沿って、あるいは両方で枢動可能である。
【0079】
好ましくは、ブリッジは、鼻プロングに隣接するかまたは鼻プロングの対の間のブリッジヒンジを備える。
【0080】
好ましくは、ブリッジヒンジは、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。
【0081】
好ましくは、ブリッジヒンジは、使用者に向かって内向きに、かつ本来の位置で鼻孔から離れるように下方に曲がるように予め仕向けられている。
【0082】
好ましくは、ブリッジは、ブリッジヒンジの一方の側の第2ヒンジ、またはブリッジヒンジのいずれかの側のかつその1つまたは複数の鼻プロングに隣接する対向する第2ヒンジの対をさらに備える。
【0083】
好ましくは、第2ヒンジ、または第2ヒンジの対の各ヒンジは、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。
【0084】
好ましくは、第2ヒンジ、または第2ヒンジの対の各ヒンジは、本来の位置で、使用者の鼻孔に向かって上方に、かつ使用者から離れるように外向きに曲がるように予め仕向けられている。
【0085】
好ましくは、ブリッジは、左本体部分または右本体部分に隣接する第3ヒンジ、またはそれぞれの左本体部分および右本体部分に隣接して配置された第3ヒンジの対を備える。
【0086】
好ましくは、第3ヒンジ、または第3ヒンジの対の各々は、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。
【0087】
好ましくは、第3ヒンジ、または第3ヒンジの対の各々は、本来の位置で、鼻孔から離れるように下向きに、かつ使用者から離れるように外向きに曲がるように予め仕向けられている。
【0088】
好ましくは、ブリッジ部分の一端は、第3ヒンジから実質的に直交して延在し、またはブリッジ部分のいずれかの端部は、本来の位置で、第3ヒンジの対のうちのいずれか1つから実質的に直交して、かつ使用者の顔の頬に向かって内向きに延在する。
【0089】
好ましくは、各本体部分は、使用者の顔の領域と係合するように輪郭が付けられた顔パッドを備える。
【0090】
好ましくは、ブリッジ部分のいずれかの端部は、顔パッドの少なくとも一部に沿って延在している。
【0091】
好ましくは、ブリッジ部分は、内部を通してガス流を移送するように、ブリッジ部分の少なくともいずれかの端部において実質的に中空である。
【0092】
好ましくは、ブリッジ部分のいずれかの端部は、呼吸回路のガス流路を結合するように構成されている。
【0093】
好ましくは、その鼻プロングまたは各鼻プロングは、ブリッジ部分のそれぞれの端部から延在し、かつそこに流体結合されている。
【0094】
好ましくは、ブリッジ部分は、ブリッジ部分の長さの少なくとも実質的に一部に沿って環状断面を有する。
【0095】
好ましくは、ブリッジは、第3ヒンジに隣接する第4ヒンジ、または第3ヒンジのそれぞれの対に隣接する第4ヒンジの対をさらに備える。
【0096】
好ましくは、第4ヒンジ、または第4ヒンジの対の各ヒンジは、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。
【0097】
好ましくは、第4ヒンジ、または第4ヒンジの対の各ヒンジが、本来の位置で、使用者の鼻孔から離れるように下方に、かつ使用者の顔の頬に向かって内向きに曲がるように予め仕向けられている。
【0098】
好ましくは、各本体部分は、使用者の顔の領域の上で係合するように輪郭が付けられた顔パッドを備える。
【0099】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻インタフェースであって、インタフェースに力が加えられるときに患者の顔の上でプロングを安定化するように構成された鼻インタフェースであって、患者の顔の外形に略対応する全体的な湾曲を有する細長い本体であって、ガス流源に結合されるように構成され、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を備える細長い本体と、本体から延在しかつ少なくとも1つの内腔と流体連通しているプロングの対と、1つまたは複数のヒンジであって、少なくとも1つのヒンジがプロングの対の間に配置され、予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている、1つまたは複数のヒンジとを備える鼻インタフェースにあり得る。
【0100】
好ましくは、患者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数の顔パッドをさらに備える。
【0101】
好ましくは、プロングの対の間に配置された少なくとも1つのヒンジは、細長い本体の全体的な湾曲から略反転した湾曲を有する。
【0102】
好ましくは、プロングの対の間に配置された少なくとも1つのヒンジは、患者の顔に向かって内向きに曲がるように構成されている。
【0103】
好ましくは、鼻インタフェースは略ガルウィング型形状を有する。
【0104】
好ましくは、鼻インタフェースは波型形状を有する。
【0105】
好ましくは、鼻インタフェースは湾曲したスペースフレーム状支持構造を有する。
【0106】
好ましくは、鼻インタフェースは2つ以上の次元において曲がる。
【0107】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは切欠きを備える。
【0108】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは可変断面積を有する。
【0109】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは可変厚さを有する。
【0110】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは可撓性が異なる2つ以上の材料を含む。
【0111】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは、患者に適用する前に予め応力が加えられるように構成された弾性ヒンジを含む。
【0112】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジはバレルおよびピンを含む。
【0113】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジはボールおよびソケットを含む。
【0114】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻インタフェースであって、細長い本体であって、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を備え、ガス流源に結合されるように構成された細長い本体と、本体から延在しかつ少なくとも1つの内腔と流体連通している1つまたは複数のプロングと、予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている1つまたは複数のヒンジとを備え、1つまたは複数のヒンジが、鼻インタフェースに力がかけられるときに患者の顔の上で1つまたは複数のプロングの位置を安定化するように構成されている、鼻インタフェースにあり得る。
【0115】
好ましくは、患者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数の顔パッドをさらに備える。
【0116】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つは、1つまたは複数のプロングに隣接してまたはその間に配置されている。
【0117】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つは、患者の顔に向かって内向きに曲がるように構成されている。
【0118】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つは、下方に曲がるように構成されている。
【0119】
好ましくは、鼻インタフェースは略ガルウィング型形状を有する。
【0120】
好ましくは、鼻インタフェースは波型形状を有する。
【0121】
好ましくは、鼻インタフェースは湾曲したスペースフレーム状支持構造を有する。
【0122】
好ましくは、鼻インタフェースは2つ以上の次元において曲がる。
【0123】
好ましくは、鼻インタフェースは、オーバストラップブリッジによって結合される2つの別個の側部を備える。
【0124】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは切欠きを備える。
【0125】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは可変断面積を有する。
【0126】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは可変厚さを有する。
【0127】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは、可撓性が異なる2つ以上の材料を含む。
【0128】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジは、患者に適用する前に予め応力が加えられるように構成された弾性ヒンジを含む。
【0129】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジはバレルおよびピンを含む。
【0130】
好ましくは、1つまたは複数のヒンジはボールおよびソケットを含む。
【0131】
さらなる態様では、本発明は広く、鼻インタフェースであって、細長い本体であって、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を備え、ガス流源に結合されるように構成された細長い本体と、本体に結合されかつ少なくとも1つの内腔と流体連通している1つまたは複数のプロングとを備え、細長い本体が、患者または患者群の顔の外形の解剖学的輪郭に略対応する形状を有する、鼻インタフェースにあり得る。
【0132】
好ましくは、患者群は、未熟児、新生児、幼児、小児または成人のうちの1つである。
【0133】
好ましくは、管状本体は、最初は可鍛性である。
【0134】
好ましくは、管状本体の形状は、硬化プロセスを通して固定される。
【0135】
本明細書で用いる「備えている(comprising)」という用語は、「少なくとも部分的に~から構成されている」を意味する。本明細書において「備えている」という用語を含む各文を解釈するとき、その用語の前にくる特徴以外の特徴も存在し得る。「備える(comprise)」および「備える(comprises)」等の関連する用語は、同様に解釈されるべきである。
【0136】
本明細書で用いる「ガルウィング型の」という用語は、患者インタフェースの上面図または底面図のいずれかとしてみた場合(たとえば、一連のそれぞれの頂または谷が線図として描かれている場合)、2つの頂(あるいは頂状領域)およびこうした頂の間に位置する谷(あるいは谷状領域)、または2つの谷(あるいは谷状領域)およびこうした谷の間に位置する頂(あるいは頂状領域)を備える形状を意味する。こうした頂または谷は、互いの間で比較的弓状にまたは曲線状に遷移することができる。任意選択的に、各頂または谷は、典型的な使用者の顔の顔面の輪郭または外形に実質的に一致するかまたは同化するような形状とされるかまたはそのように湾曲していてもよい。
【0137】
本明細書で用いる「波型の」という用語は、患者インタフェースの上面図または底面図のいずれかとしてみた場合(たとえば、一連のそれぞれの頂または谷が線図として描かれている場合)、複数の頂(あるいは頂状領域)と複数の谷(あるいは谷状領域)とを備え、少なくとも1つの谷(あるいは谷状領域)、またはそれぞれ頂(あるいは頂状領域)の対の間に配置された少なくとも1つの頂(あるいは頂状領域)またはそれぞれ頂(あるいは頂状領域)の対の間に配置された少なくとも1つの谷(あるいは谷状領域)を備える形状を意味する。こうした頂または谷は、互いの間で比較的弓状にまたは曲線状に遷移することができる。任意選択的に、各頂または谷は、典型的な使用者の顔の輪郭または外形に実質的に一致するかまたは同化するような形状とされるかまたはそのように湾曲していてもよい。
【0138】
本明細書で用いる「スペースフレーム」という用語は、使用者または患者インタフェースのガス出口(たとえば、鼻プロングまたは鼻プロングの対)にガスを送達するために、ガス送達ラインまたは導管を接続するかまたは他の方法で取り付けるかあるいは支持する、実質的に中空の足場または支持構造を提供する構造を意味する。
【0139】
「予め形成する」と言う場合、こうした予め形成された要素は、優先的な形状で変形したまたは変位可能な応答を提供することができる形状または構成を提供するように製造されるか、成形されるか、構成されるか、または組み立てられる要素を意味する。
【0140】
「優先的な形状」と言う場合、これは、蝶番または曲げまたは変形または変位の所定のあるいは好ましい1つの平面(もしくは複数の平面)または1つの軸(もしくは複数の軸)を意味する。
【0141】
「分離」と言う場合、これは、少なくとも部分的な隔離または抑制または吸収(または他の何らかのモード)、好ましくは限定されないが機械的モードがあり、インタフェースの第1領域または第1部分に与えられるまたは加えられる力または動き(あるいは両方)が、少なくとも、インタフェースの別の領域または部分に完全に伝達されないように最小化されることを意味する。
【0142】
本発明はまた、広義に、個別にまたはまとめて、本出願の明細書において言及されるかまたは示される部品、要素および特徴と、任意の2つ以上の前記部品、要素または特徴の任意のまたはすべての組合せとにあると言うことも可能であり、本発明が関連する技術分野において既知の均等物を有する所定の完全体について本明細書において言及される場合、こうした既知の均等物は、個別に示されているかのように本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【0143】
本発明は、上述したことにあり、以下に単なる例として示す構造もまた想定する。
【0144】
本発明の好ましい実施形態について、単に例として且つ図面を参照して説明し、図面において、
図1~
図20は、本発明による患者インタフェースの実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【
図1】当技術分野において既知である鼻インタフェースの正面立面図である。
【
図2】力が加えられるときの
図1の鼻インタフェースの曲げを示す上面図である。
【
図3A】患者の顔面にある
図1の鼻インタフェースの底面図である。
【
図3B】患者の顔の上にある解剖学的に形成された鼻インタフェースの実施形態の底面図である。
【
図4A】弛緩状態にある患者の顔のさまざまな図である。
【
図4B】弛緩状態にある患者の顔のさまざまな図である。
【
図4C】弛緩状態にある動的インタフェースの実施形態のワイヤフレームの輪郭である。
【
図5A】応力状態にある患者の顔のさまざまな図である。
【
図5B】応力状態にある患者の顔のさまざまな図である。
【
図5C】応力状態にある
図4Cの動的インタフェースのワイヤフレームの輪郭である。
【
図6A】弛緩状態にある動的インタフェースの実施形態のワイヤフレームの輪郭である。
【
図6B】応力状態において外力が加えられるときの
図6Aの動的インタフェースのワイヤフレームの輪郭である。
【
図7A】たとえばガルウィング型形状の動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図7B】たとえばガルウィング型形状の動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図7C】力が加えられるときの
図7Aおよび
図7Bのガルウィング型動的インタフェースの曲げを示す上面図である。
【
図8A】たとえば波型形状の動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図8B】たとえば波型形状の動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図8C】たとえば波型形状の動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図9A】スペースフレーム動的インタフェースの上面斜視図実施形態である。
【
図9B】患者の顔の上にある
図9Aのスペースフレーム動的インタフェースのさまざまな図である。
【
図9C】患者の顔の上にある
図9Aのスペースフレーム動的インタフェースのさまざまな図である。
【
図9D】患者の顔の上にある
図9Aのスペースフレーム動的インタフェースのさまざまな図である。
【
図10A】多方向動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図10B】多方向動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図11A】オーバストラップ動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図11B】オーバストラップ動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図11C】オーバストラップ動的インタフェースの実施形態のさまざまな図である。
【
図12A】切欠きヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図12B】切欠きヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図13A】切欠きヒンジの異なる実施形態のさまざまな図である。
【
図13B】切欠きヒンジの異なる実施形態のさまざまな図である。
【
図13C】切欠きヒンジの異なる実施形態のさまざまな図である。
【
図13D】切欠きヒンジの異なる実施形態のさまざまな図である。
【
図14A】可変断面ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図14B】可変断面ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図15A】切取部を有する可変断面ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図15B】切取部を有する可変断面ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図16A】可変厚さヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図16B】可変厚さヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図17A】複合ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図17B】複合ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図18A】弾性ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図18B】弾性ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図18C】弾性ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図18D】弾性ヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図19A】バレルおよびピンヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図19B】バレルおよびピンヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図19C】指向性の動きがあるバレルおよびピンヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図19D】指向性の動きがあるバレルおよびピンヒンジの実施形態のさまざまな図である。
【
図20】ボールおよびソケットヒンジを備えた動的鼻インタフェースの正面立面図である。
【
図21A】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図21B】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図21C】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図22】患者インタフェースの別の実施形態の正面図を示す。
【
図23A】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図23B】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図23C】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図24A】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図24B】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図24C】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図25A】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図25B】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図25C】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図26】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図27A】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図27B】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図27C】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【
図28】さまざまな角度から患者インタフェースの別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0146】
本発明の上述した説明は、その好ましい形態を含む。本発明の範囲から逸脱することなくそれらの形態に対する変更形態をなすことができる。
【0147】
使用者の変化する顔の形状に沿うように、あるいは使用者の上の安定した位置を維持するために、または外力が加えられるときに少なくとも安定性の維持を改善するために役立つように構成される、患者インタフェースを提供することが望ましい。
【0148】
これらの成果のうちの一方または両方、あるいはさらには他の成果を達成するために、使用者の顔の上での安定性および/または性能を向上させた代替的な患者インタフェースを提供することが有用である。
【0149】
一態様では、本発明は、鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、使用者(好ましくは使用者の顔等)の上に配置される本体を備える患者インタフェースに関する。本体は、少なくとも1つの(および好ましくは対の)鼻プロングを含み、そのまたは各鼻プロングは、呼吸用ガスの供給源と流体連通するように鼻プロングに流体接続されることが可能な内腔を含む。そのまたは各鼻プロングは、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入される構成であり、あるいは一方または両方の鼻孔にガス流を向けるものである。本体は、患者インタフェースの少なくとも1つの他の領域に伝達されないように、患者インタフェースの少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方に対して応答する少なくとも1つの要素を含む。
【0150】
こうした発明に関連して、その具体的な実施形態を詳述する添付図面を参照する。具体的な実施形態の詳細は、以下のさまざまなセクションに記載する。
【0151】
具体的な実施形態の詳細の前に、以下の説明は、先に詳述したような発明に関する。たとえば、こうしたインタフェースは、インタフェースの少なくとも別の領域に伝達されないように、インタフェースの少なくとも第1領域に加えられるような力または動きあるいは両方の伝達の低減を促進する要素を含むことができる。こうした要素は、図および具体的な実施形態の説明を参照して後に詳述するように、蝶番部分であり得ることが理解されよう。第1領域は、使用者が直接与えるか、または呼吸回路あるいはヘッドギア、または患者インタフェースおよび呼吸用ガスの供給を可能にする呼吸回路に関連する他の構成要素、または使用者の付近にあり得る他の物品、たとえば、おしゃぶり、毛布、クッション、玩具等によってかけられる、力または動き(あるいは両方)にさらされる可能性がある、患者インタフェースの任意の部品、構成要素、ゾーンまたは領域であり得ることも理解されよう。
【0152】
本発明の要素は、少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方を局所化するように応答するように設計されている。
【0153】
要素は、患者インタフェースの少なくとも第1領域から少なくとも1つの他の領域への力または動きあるいは両方の伝達を最小限にするかまたは防止するように応答することができることも可能である。この応答からの成果または結果は、こうしたインタフェースが使用者の上に設置または配置されたときにより安定し得るということである。
【0154】
これに関して、患者インタフェースは、特に鼻カニューレ等の患者インタフェースであり得ることが理解されよう。
【0155】
本発明の拡張は、(フルフェイス、口、鼻、鼻ピローまたは口-鼻のいずれであっても)マスクまたは他の派生物あるいはこれらの変形に対する等、さらに他のインタフェースにも適用することができる。
【0156】
インタフェースに組み込まれるその要素(または複数の要素)は、好ましくは、少なくとも1つの(および好ましくは対の)鼻プロングを、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入される構成で、または使用者の鼻の一方または両方の鼻孔にガス流を向ける構成で維持するように応答する。たとえば、別の所望の成果は、応答が、少なくとも1つの(または好ましくは対の)鼻プロングが、プロングが向けられる使用者の鼻の鼻孔内でまたはそれに隣接して安定した位置を維持するようなものであるということである。
【0157】
要素の応答は、インタフェースの少なくとも第1領域からインタフェースの少なくとも1つの他の領域への力または動きの伝達を防止するかまたは最小限にすることに少なくとも幾分か役立つように動作する。したがって、使用者が使用するために、より安定したインタフェースを提供することができる。より全体的に安定したインタフェースを提供することで、使用者の快適さの改善を達成することができる。使用者への治療の送達の改善もまた達成することができる。こうした両方の達成により、より使いやすいインタフェースまたはデバイスにすることができる。
【0158】
有利には、本発明により、インタフェースが、インタフェースが使用者の上の動作可能な位置を維持するように応答可能な要素の能力または包含を有する要素を含むことが可能になる。
【0159】
さらに、インタフェースの少なくとも第1領域が受ける力または動きあるいは両方は、i)鼻プロングと患者インタフェースの本体との間の加えられた力または動き、あるいは(ii)患者インタフェースの本体と鼻プロングとの間の加えられた力または動きのうちのいずれかまたは両方である。要素は、こうした力または動きに対して、力または動きのインタフェースの他の部品への伝達を少なくとも実質的に改善するように、または少なくとも使用者の上でインタフェースを動作可能なまたは快適な構成で維持するように、あるいはインタフェースが不快になるかまたは使用者のための治療動作可能な構成から移動することになる可能性を少なくとも軽減するように上記改善を行うように応答する。
【0160】
いくつかの実施形態では、要素は、変形可能な部材、あるいは力または動き(あるいは両方)に応じて変形することができる部材である。
【0161】
インタフェースの少なくとも第1領域が受けている、加えられた力または動きあるいは両方に応答する、要素による所定のまたは優先的な変形モードを提供することができる。たとえば、要素は、少なくとも1つの軸を中心にまたは少なくとも1つの平面であるいは両方で等、いくつかの優先的な形状で変形可能であり得る。変形は、複数の軸または平面または形状における可能性があり、こうした変形は、加えられた力または動き(あるいは両方)に対する要素による応答を提供するために、優先的な方向にあることが理解されよう。こうした変形が、要素または複数の要素の少なくとも圧縮または引張またはねじりまたは曲げまたは他のたわみのうちの1つまたは組合せであり得ることも理解されよう。
【0162】
要素に関して、応答は、形状の変化、または位置の変化、または構成の変化のうちの1つまたは任意のものの組合せでもあり得る。
【0163】
こうした要素のさまざまな実施形態は、特に限定されないが、以下のうちの1つまたは複数を含み、それらの各々を、互いに組み合わせて使用するか、または複数の要素を提供するように部材あるいは他の部分または構成要素によって接続することができ、それら複数の要素は、組み合わせて、少なくとも第1領域からのインタフェースへの力または動きの伝達を改善するように所望の応答を提供する。
ヒンジ、ピボット、関節継手あるいは本体または本体に関連する部分の関節接続された部分、スイベル、ボール-ソケット型継手、ピン-イン-バレル型継手、
インタフェースの他の部分より比較的可撓性の低い材料、インタフェースの他の部分より比較的可撓性の高い材料、力または動きが加えられるときに、加えられた力または動き(あるいは両方)に対する抵抗を増大させることにより、あるいは加えられた力または動き(あるいは両方)に対する抵抗を低減させること等により、変化する特性を有する材料、または加えられた力または動き(あるいは両方)に応答して弾性変形可能な材料、または特定のもしくは所定の形状で優先的に変形可能であるが、他の特定のもしくは所定の形状では変形に対して任意選択的に抵抗し得る材料、
ピボット(またはスイベル)、あるいは枢動(または旋回)することができる領域、
ヒンジまたは蝶番領域、あるいはインタフェースの別の構成要素またはインタフェースの別の領域に対して蝶番式に取り付けられることが可能な領域、
関節または関節継手、あるいは関節運動することができる領域。
【0164】
要素は、インタフェースの少なくとも1つの他の領域に伝達されないように、インタフェースの少なくとも第1領域が受ける動きの全体的な力を阻止し、または最小限にし、または少なくとも低減させるように、力または動きあるいは両方に応答して提供し、または動作し、または作用するように構成することができる。
【0165】
要素は、インタフェースに組み込まれた機構もしくは材料特性、または構造、機構および材料特定の任意の組合せであり得るか、あるいはインタフェースの中または上に1つまたは複数のこうした要素を組み込んだインタフェースの領域であり得る。
【0166】
いくつかの形態では、要素は、加えられた力または動きに応答する所定のまたは優先的な変形モードを有することができる。たとえば、要素は、少なくとも1つの軸を中心にまたは少なくとも1つの平面において、または優先的な第1形状の周囲で変形可能であり得るか、あるいは圧縮または引張またはねじりまたは曲げまたは他のこうしたたわみのうちの1つまたは組合せによって変形可能であり得る。
【0167】
1つまたは複数の要素を利用しインタフェースに組み込むことができ、こうした要素は、単独で動作し、または作用し、または応答を提供することができ、あるいは互いに組み合わせてそれを行うことができる。複数の要素からのいくつかの組み合わされた応答は、いくつかの要素が、インタフェースの1つの領域から他の領域への力または動きの伝達を改善する応答を提供することができるが、他の要素は異なるように応答するという利点を有することができる。たとえば、異なる要素が異なる応答のモードを有し、あるいは異なる要素を、動作可能にあるいは動作不可能に互いに、または所望の方法でインタフェースの他の部品に接続することができる。こうした要素の組み合わされた応答または使用は、好ましくは、使用者の上での使用中にインタフェースの快適さまたは安定性における全体的な改善を可能にする。
【0168】
本発明のインタフェースに組み込まれるような要素は、望ましくは、
隔離体または隔離領域、
吸収体または吸収領域、
抑制体または抑制領域、
あるいは、患者インタフェースの少なくとも第2領域または別の領域に伝達されないように、患者インタフェースの少なくとも第1領域に与えられた力または動きに対する反作用応答を提供する他の任意の構造または機構
のうちの1つまたは複数として提供することができる。いくつかの形態では、要素は、インタフェースの少なくとも1つの他の領域に伝達されないように、インタフェースの少なくとも第1領域に加えられる力または動き(あるいは両方)のいわゆる分離を可能にすることができる。
【0169】
要素の応答は、使用者による使用中に患者インタフェースの少なくとも1つの他の領域に伝達されないように、少なくとも第1領域に与えられた力または動きの隔離または吸収または抑制または低減または分離のうちの少なくとも1つ(または組合せ)であり得る。
【0170】
要素が、力または動き(あるいは両方)に対する応答として優先的な形状または次元で変形するかまたは変位するように予め形成されている要素を含むように準備することができる。
【0171】
たとえば、要素は、インタフェースの本体を形成する材料または構成要素の優先的な曲げまたはたわみまたはよじれまたはねじり、あるいは優先的なまたは所定の枢動または伸長または圧縮を促進することができる。
【0172】
要素は、スポンジ状材料、あるいは引張に耐えることができるが圧縮に耐えることができず、または圧縮に耐えるが引張に耐えることができない、またはいくつかの形状では要素の材料または構成要素の伸長または拡張(または圧縮)を可能にするが、他の形状では伸長または引張に抵抗する材料等、異なる材料特性または構造の領域であり得る。
【0173】
ボールソケット継手等のさまざまな構成の要素を提供することができ、それらは、たとえば鼻カニューレインタフェースの中心から外れた本体部分(たとえば、左本体部分または右本体部分あるいは両方)と中心部分または領域(たとえば、使用者の中隔部位にあり得るブリッジ部分)との間等、インタフェースの異なる領域の間に提供され、こうした要素は、インタフェースの他の部品への力または動きの伝達を低減させる応答を促進し、それにより、使用者インタフェースの快適さと治療送達の連続した維持とを改善するのに役立つ。
【0174】
さらに他の変形形態は、要素が、優先的に曲がるか、あるいは加えられた力または動きに適応することができるように、要素が、たとえば蝶番部分またはピボットまたはスイベルジョイント部分または領域として配置される、インタフェースの部分を含む。
【0175】
力または動きは、インタフェースに適用されるかまたはインタフェースが受ける可能性がある任意のものであり得る。典型的には、いくつかの力または動きは、インタフェースの使用者が、インタフェースが保持されるかまたは配置されるかまたは位置付けられる自身の顔の形状を変化させることから、あるいは使用者がインタフェースまたはその関連するヘッドギアを引っ張るか、またはそれらに力または動きを加えることによる等、あるいはインタフェースの呼吸回路または他の構成要素が、インタフェースの一部またはその関連するヘッドギアを重みで押し下げることによる等、力または動きを加えることの結果として生じ得る。
【0176】
発話、摂食または他の顔のゆがみの間、および弛緩状態と誇張状態との間等のインタフェースの使用者の顔の形状の変化もまた、インタフェースの1つまたは複数の領域に加えられるかまたは与えられている力または動きの原因となり得る。
【0177】
本発明の要素は、有利には、こうした力または動きが快適さまたはインタフェースの使用者に対する治療の送達に影響を与える可能性を低減させるのに役立つように構成される。
【0178】
さまざまな例では、患者インタフェースが鼻カニューレである場合、鼻プロングと患者インタフェースの本体との間、または患者インタフェースの本体と鼻プロングとの間の加えられる力または動きは、プロングがはじけ飛ぶ問題を助長し得る(インタフェースの鼻プロングが、使用者の鼻の鼻孔とともに移動し、またはさらには鼻孔から完全に外れる可能性がある)。鼻孔内で移動する鼻プロングは使用者に刺激を与える可能性があり、鼻孔からプロングが取り除かれるかまたは外れることは、使用者に対する治療の好ましい送達に影響を与える。プロングがはじけ飛ぶのを回避するのに役立つシステムまたは方法が有利である。
【0179】
1つの特定の実施形態では、少なくとも1つの要素、または要素のうちの少なくとも1つは、使用者の中隔領域に実質的に隣接する等、カニューレ患者インタフェースのブリッジ領域に配置されている。
【0180】
他の実施形態では、インタフェースは、応答を提供するように、単独でまたは他の要素と組み合わせて利用される複数の要素を備えることができる。
【0181】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの要素は、左本体部分と右本体部分との間のブリッジとして配置されたかまたは位置付けられた蝶番部分とすることができ、本体部分の各々は、使用者の顔の上に配置されるインタフェースの本体をあわせて形成し、こうした蝶番部分は、本体の少なくとも第1領域または本体の一部が使用者の顔の形状の変化からもたらされる力または動き(あるいは両方)を受けることに応答して、優先的な変形の領域を提供する。
【0182】
本明細書で考察するすべての実施形態において、インタフェースが配置される使用者の顔または身体の一部に対して略沿うかまたは適合するかまたは解剖学的に成形されるインタフェースの追加のただし任意選択的な構成があり得る。このように、使用者の顔の形状に実質的に沿うかまたは適合する患者インタフェースにより、要素が、インタフェースを使用者に対して好ましい治療送達構成で実質的に維持するように力または動き(あるいは両方)に応答することができる。
【0183】
以下、本発明によるさらに具体的な実施形態を、添付の図面を参照して例示するように提供する。
【0184】
本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つの態様は、少なくとも鼻インタフェースで、顔の上における鼻インタフェースの安定性が重要であり、それは、鼻インタフェースの移動が、鼻孔に対する激しい刺激をもたらし、またはプロングを患者の鼻孔から出るように変位させ得る(それにより、治療が阻止されるかまたは中断される可能性がある)ためであるという理解を含む。
【0185】
患者の顔に鼻インタフェースを保持する現行の方法には、プロングを鼻孔から出るように変位させるかまたは鼻孔の敏感な領域を刺激し得るという不都合がある。これらの望ましくない結果は、限定されないが、不適切な適用、不適切なサイズ、患者の姿勢、顔の動きおよび異常な顔の形状を含む、種々の理由から発生し得る。
【0186】
患者の耳の周囲に通される管の場合、管は、耳から落下し、プロングを鼻孔から外す可能性がある。管はまた、患者がうつぶせに寝るときにも変位し得、それにより、プロングは、鼻孔から外れるかまたは鼻孔の側部をこする。さらに、ストラップまたは弾性バンドの使用は、不都合なことに、特に患者が枕の上で頭の向きを変えるときに、患者の頭部に対して鼻インタフェースが摺動する傾向があり、それにより、プロングが鼻孔から外れるかまたは激しい刺激がもたらされる。供給チューブが他の物体に引っ掛るかまたは患者が管を引っ張る等、他の外力によってもまた、鼻プロングが鼻孔から外れるかまたは鼻孔を刺激し得る。
【0187】
以前は、鼻インタフェースを適所に保持するために、医療用粘着テープが使用されていた。しかしながら、患者の顔へのインタフェースの固定は、特に幼児および新生児に対して、患者の鼻孔内にプロングを保持することに問題をもたらすことが分かった。うつぶせに寝ることから患者の顔が押しつぶされる場合、現行の鼻インタフェースは、鼻インタフェースのブリッジにおいて顔から離れる方向に曲がる傾向がある。インタフェースが曲がることにより、プロングが患者の鼻孔から出るように変位するか、または患者の鼻の側部に対して押しつぶされ、患者に送達されているガスの少なくとも部分的な閉塞をもたらす。
【0188】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載するような患者インタフェースは、こうした患者インタフェースを使用者の顔の上に配置しまたは固定するためのヘッドギアシステムとともに利用することができるが、こうした患者インタフェースは、こうした配置で使用されるときに力または動き(あるいは両方)に応答することが依然として可能であることが理解されよう。
【0189】
さらに他の実施形態では、ヘッドギア配置または構成が、患者インタフェースが受ける力または動き(あるいは両方)のためにインタフェースが受ける可能性がある負荷のうちの一部を取り除くように動作するとともに、インタフェースもまた負荷の一部を取り除くように動作することが理解されよう。
【0190】
したがって、本明細書に開示する実施形態のうちの少なくとも1つによれば、顔の動きまたは外力によってもたらされるようにプロングが患者の鼻孔から出るように変位するかまたは鼻孔を刺激する可能性を防止するかまたは実質的に低減させる鼻インタフェースを使用することができる。
【0191】
鼻インタフェースは、インタフェースに力がかけられるときに患者の顔の上でプロングを安定化するように構成することができる。鼻インタフェースは、患者の顔の外形に略対応する全体的な湾曲を有する細長い本体を含むことができ、本体は、ガス流源に結合されるように構成され、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を有する。鼻インタフェースは、本体から延在しかつ少なくとも1つの内腔と流体連通するプロングを有することができる。鼻インタフェースは、1つまたは複数のヒンジを有することができ、少なくとも1つのヒンジは、プロングの対の間に、または使用時に鼻孔の間に配置することができ、それは予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている。
【0192】
鼻インタフェースは、患者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数の顔パッドを含むことができる。いくつかの実施形態では、プロングの対の間に配置された少なくとも1つのヒンジは、細長い本体の全体的な湾曲から略反転した湾曲を有することができる。プロングの対の間に配置された少なくとも1つのヒンジは、患者の顔に向かって内向きに曲がるように構成することができる。鼻インタフェースは2つ以上の次元において曲ることができる。
【0193】
鼻インタフェースは、略ガルウィング型形状を有することができる。いくつかの実施形態では、鼻インタフェースは、波型形状を有することができる。いくつかの実施形態では、鼻インタフェースは、湾曲したスペースフレーム状支持構造を有することができる。
【0194】
1つまたは複数のヒンジは切欠きを含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、可変断面積を含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、可変厚さを含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、可撓性が異なる2つ以上の材料を含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、患者に適用する前に予め応力が加えられるように構成される弾性ヒンジを含むことができる。1つまたは複数のヒンジはバレルおよびピンを含むことができる。1つまたは複数のヒンジはボールおよびソケットを含むことができる。
【0195】
いくつかの実施形態では、鼻インタフェースは、細長い本体であって、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を有し、ガス流源に結合されるように構成された細長い本体を含むことができる。1つまたは複数のプロングが、本体から延在し、かつ少なくとも1つの内腔と流体連通することができる。鼻インタフェースは、予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている1つまたは複数のヒンジを含むことができ、1つまたは複数のヒンジは、鼻インタフェースに力がかけられるときに患者の顔の上で1つまたは複数のプロングの位置を安定化するように構成されている。
【0196】
鼻インタフェースは、患者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数の顔パッドを含むことができる。1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つを、1つまたは複数のプロングに隣接してあるいはそれらの間に、またはさらに顔パッドのうちの1つに沿って配置することができる。1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つを、患者の顔に向かって内向きに曲がるように構成することができる。1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つを、下方に曲がるように構成することができる。鼻インタフェースは、2つ以上の次元において曲がることができる。
【0197】
鼻インタフェースは、略ガルウィング型形状を有することができる。いくつかの実施形態では、鼻インタフェースは、波型形状を有することができる。
【0198】
鼻インタフェースは、湾曲したスペースフレーム状支持構造を有することができる。
【0199】
いくつかの実施形態では、鼻インタフェースは、オーバストラップブリッジによって結合される2つの別個の側部を有することができる。
【0200】
1つまたは複数のヒンジは切欠きを含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、可変断面積を含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、可変厚さを含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、可撓性が異なる2つ以上の材料を含むことができる。1つまたは複数のヒンジは、患者に適用する前に予め応力が加えられるように構成される弾性ヒンジを含むことができる。1つまたは複数のヒンジはバレルおよびピンを含むことができる。1つまたは複数のヒンジはボールおよびソケットを含むことができる。
【0201】
いくつかの実施形態では、鼻インタフェースは、細長い本体であって、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を有し、ガス流源に結合されるように構成された細長い本体を含むことができる。本体に1つまたは複数のプロングを結合することができ、1つまたは複数のプロングは、少なくとも1つの内腔と流体連通することができる。細長い本体は、患者または患者群の顔の外形の解剖学的輪郭に略対応する形状を有することができる。
【0202】
患者群は、未熟児、新生児、幼児、小児、十代または成人のうちの1つであり得る。いくつかの実施形態では、管状本体は、最初は可鍛性であり得る。管状本体の形状は、硬化プロセスを通して固定することができる。
【0203】
負荷下の鼻インタフェースの挙動を、その安定性性能を向上させるように制御することができることが分かった。本開示において、顔の動きまたは外力の結果としてプロングが患者の鼻孔から出るように変位するかまたは患者の鼻孔を刺激する可能性を阻止するかまたは実質的に低減させる鼻インタフェースについて記載する。
【0204】
人間の顔の形状は、広範囲の要因によって大幅に変化する。これらの要因としては、限定されないが、性別、民族性、年齢および病状が挙げられる。鼻インタフェースの不適切なサイズおよび形状は、鼻インタフェースの安定性および有用性に悪影響を及ぼし得る。安定性に影響を与え得る他の原因としては、限定されないが、不適切な適用、患者の姿勢、患者が泣くことおよび異常な顔の形状が挙げられる。
【0205】
さらに、患者が、話し、食べ、泣くかまたは自身の顔のパーツを何らかの方法でゆがめるかまたは誇張する場合、それが、患者の顔の上のインタフェースの安定性に影響を与え得る。顔のパーツに対するより長い変化は、たとえば睡眠中の患者の姿勢等の態様から発生し得る。形状の長期の変化は、患者の成長および創傷回復から発生し得る。
【0206】
患者の顔の上に物品を支持するとき、何らかの外力が同様にデバイスの安定性に影響を与え得る。横向きの鼻インタフェースの場合、外力は、患者がインタフェースを引っ張る、呼吸回路の重量がインタフェースに伝達される、ヘッドストラップの保持力、またはいずれかの接続管が他の器具に引っ掛る等、広範囲の原因から発生し得る。
【0207】
鼻インタフェース10は、従来、
図1に示すように、マニホールド20を有し、マニホールド10からプロング30が延在している。プロング30の間にブリッジ40が接続され、プロング30の間の流体連通を可能にすることができる。この設計は、患者の顔の上で不安定であり得、それにより、患者の鼻孔から鼻プロングが外れ、患者の治療に悪影響をもたらし得る。多くの場合、鼻孔からプロングが外れることは、インタフェースに加えられる特定の力に対するインタフェースの機械的反応の結果である。
【0208】
患者が話すかまたはうつぶせに寝ることから等、負荷の下での鼻インタフェースの挙動は、インタフェースの形状および材料特性等、種々の異なるインタフェースの特徴またはそれらの組合せによって影響を受ける可能性がある。たとえば、
図2は、従来の鼻インタフェース10を示し、インタフェースの側部に力50がかけられている。力50は、たとえば、患者がうつぶせに寝ているとき、または患者の顔が押しつぶされているとき、インタフェースにかかる可能性がある。
図2において点線により、弛緩状態にある従来の鼻インタフェース10を示す。
図2はまた、力50がインタフェースにかけられているときの押しつぶし状態にある鼻インタフェースも示す。続けて
図2を参照すると、力50が鼻インタフェースの側部にかけられているとき、大部分の従来のインタフェースは、その幾何学的設計および材料特性のために、自然に、プロング30の近くの中間において、図における上方にすなわち患者から離れる方向に曲がる傾向がある。インタフェースが曲がることにより、プロング30の位置が変位し、それにより、プロング30は、患者の鼻孔からはじけ出るか、または鼻孔の側部をこすり、鼻孔の傷つきやすい皮膚を刺激することになる。
図2は、プロング30が、それらの正常な弛緩位置からYの距離だけ変位した状態を示す。
【0209】
本明細書において記載したように、鼻インタフェースの安定性は、インタフェース設計における解剖学的に形成された形状および幾何学的に動的な形態のうちの1つまたは複数を利用することによって向上させることができる。これらの設計は、鼻プロングの安定性を維持するのに役立つように、顔の動きまたは外力に対して機械的に反応することができる。
【0210】
従来のインタフェースの直線状の設計では、インタフェースを患者の顔の形状に固定するために、粘着テープ等の追加の保持具が必要であることが多い。
図3Aは、患者の顔60の上の従来のインタフェース10を示す底面図である。この図に示すように、インタフェース10を患者の顔60の上に固定するために、保持力Fが必要であり得る。しかしながら、保持力Fは、インタフェース10の形状を変化させ得、鼻インタフェースの弾性特性により、保持力に対抗する回復力がもたらされ得る。これらの回復力により、保持方法が外れ、プロングが鼻孔の内側に応力を加え、傷がもたらされる可能性がある。鼻インタフェースの不自然な曲げ形状により、プロングが適切に適合せず、同様に傷がもたらされる可能性もある。
【0211】
以下、鼻インタフェース例の構成要素および特性についてより詳細に記載する。「解剖学的に形成されたインタフェース」および「動的インタフェース」等の副題を使用する。これらの副題は、限定するものではなく、かつ限定するものとして解釈されるべきではない。たとえば、解剖学的に形成されたインタフェースという副題の下で記載される1つまたは複数の実施形態の態様は、動的インタフェースという副題の下で記載される1つまたは複数の実施形態にも適用することができ、その逆も可能である。
【0212】
解剖学的に形成されたインタフェース
解剖学的に形成されたインタフェース100は、
図3Bに示すように、所与の母集団の顔の外形に適合するような形状である。これらのインタフェース100は、特定の人口統計学、たとえば、未熟児、新生児、幼児、小児および成人の3次元顔の輪郭に適合するように解剖学的に湾曲している形状を組み込む。解剖学的に湾曲したインタフェース100の形状により、患者の顔60の上でのインタフェースの安定性を著しく向上させることができ、患者の鼻孔からのプロングの変位の発生率を低減させることができる。
【0213】
限定ではないが、図示する実施形態は、特に新生児に適用性があり得る。たとえば、新生児の頭部/顔のサイズが小さいため、新生児において顔の歪みの発生が増大することにより、こうしたインタフェースは新生児に使用することが特に好適であり得、いかなる動きも、新生児のサイズが比較的小さいことにより強調され得る。
【0214】
解剖学的に形成されたインタフェース100は、本来の弛緩した形状にある間の患者の顔の外形に沿う。インタフェースは、患者の顔60の上でインタフェースを安定化するために保持力によって曲げられる必要はなく、したがって、いかなる回復力も生成されない。解剖学的に形成されたインタフェースを患者の顔に固定するために粘着テープが使用される場合であっても、テープはインタフェースを曲げないため、いかなる回復力も存在しない。プロングは、自然な応力のない位置で患者の鼻の中にあり続け、従来のインタフェースと比較して、外れるかまたは患者の鼻孔に損傷を与える可能性が低下する。解剖学的に形成されたインタフェース100の別の利点は、患者の顔60の上でインタフェースを保持するための粘着テープの必要が低減し、皮膚への刺激または損傷の可能性が低下することである。解剖学的に形成されたインタフェース100は、従来のインタフェースと比較して安定性が向上し、安定性を維持するために患者の顔にインタフェースをテープで留める必要性が低い。
【0215】
解剖学的に形成されたインタフェース100は、患者の所与の人口統計学に適合するように特定された所定の湾曲形状を形成するプラスチック成形法を用いて製造することができる。たとえば、発育不全の未熟児は、顔の外形が、発育した満期出産児とは異なるため、これらの人口統計学の各々に対して、その母集団の高いパーセンタイルを賞賛する共通の顔の外形を特定することができる。多種多様の顔の外形に適合するように、複数の異なるサイズおよび形状のインタフェースを製造することができる。
【0216】
いくつかの実施形態では、解剖学的に形成されたインタフェースは、製造後に患者または介護者によって変更することができる。解剖学的に形成されたインタフェースは、可撓性があり、患者の顔に適合する特化形状に形成可能であり得る。たとえば、インタフェースは、医療用パテまたは可撓性プラスチック等、可鍛性材料から少なくとも部分的に作製することができる。患者または介護者は、患者の顔の輪郭に略対応し患者の顔との安定した適合を提供するように、可鍛性インタフェースを成形することができる。
【0217】
他の例では、解剖学的に形成されたインタフェースは、患者の顔の輪郭に略一致しかつインタフェースに構造的形状を提供するように曲げることができる、インタフェースを通して延在する可鍛性フレームを有することができる。インタフェースが、成形後にその形状を維持するために、いくつかの実施形態では、可鍛性フレームにポストアニールプロセスを適用することができる。
【0218】
他のタイプの形成可能なインタフェース材料としては、シリコーン、ゴム(合成または天然)、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーのうちの1つまたは複数を挙げることができる。コモールドまたはオーバモールドによって、複合材料を製造することができる。これらの材料は最初に可鍛性であり得、それにより、患者の顔の形状に成形することができ、その後、そうした材料は、ある期間の後、またはUV処理あるいは熱処理等の能動的硬化プロセスを通して剛性となることができる。
【0219】
動的インタフェース
動的インタフェースは、デバイスに沿って、本来のおよび強制された両方の顔の動き、ならびにインタフェースにかけられる外力に反応する1つまたは複数のヒンジを組み込んでいる。ヒンジは、患者の顔の上でのインタフェースの適合に対する、特に患者の鼻孔内のプロングの配置に対する、顔の動きおよび外力の影響を最小限にすることができる。本明細書で用いるヒンジとは、概して、1つまたは複数の方向に曲がるように構成される、インタフェース上の部分を指す。ヒンジは、予め定義された1つまたは複数の方向に曲がるように構成することができ、いくつかの実施形態では、ヒンジに対して、いくつかの方向に曲がるのを制限することができる。
【0220】
図4Aおよび
図4Bは、幼児の弛緩した顔の形状の一例を示し、
図4Cは、弛緩した顔の上の動的インタフェース200の幾何学的形状の概略図を示す。
図4Aは、幼児の顔の正面図であり、
図4Bは、幼児の顔の底面図である。
図4Cは、動的インタフェースの底面図である。動的インタフェース200は、1つまたは複数のヒンジ210を有することができる。好ましくは、動的インタフェースは、プロング230の間に中心ヒンジ212が配置されている。
図4Bおよび
図4Cを比較することによって留意することができるように、インタフェース上の複数のヒンジ210により、インタフェース200は、患者の顔の全体的な輪郭に沿うことができる。
【0221】
図5Aおよび
図5Bは、患者の応力が加えられたまたは押しつぶされた顔の形状の例のそれぞれ正面図および底面図である。
図5Cは、押しつぶされた顔の上の動的インタフェースの幾何学形状の概略底面図を示す。押しつぶされた顔は、たとえば、患者がうつぶせに寝るときの顔のゆがみを近似する。
図5Cに示すように、ヒンジ310は、インタフェース300をゆがんだ顔の形状に沿わせ、患者の鼻孔内でプロング330の位置を維持するのに役立つ。動的インタフェース300は、誇張した頬の動きを示す傾向がある幼児の場合に特に有用である。
【0222】
各ヒンジ310は、加えられた力に所定の方式で反応するように構成することができ、異なるヒンジは、インタフェース上のそれらの位置に応じて異なるように反応することができる。たとえば、プロング330の間の領域に位置するヒンジ312は、唇に向かって下方にかつ/または顔に向かって内向きに曲がって、正面から見て凹形状を形成することができ、患者の頬に隣接するヒンジ314は、外向きに曲がって頬の周囲に凸形状を形成することができる。ヒンジ312は、顔に対して垂直な外向きの移動に抵抗し、デバイスに横方向に力が加えられることによるプロング330の鼻孔から出る移動を最小限にすることができる。状況によっては、ヒンジ312の曲げは、患者の解剖学的構造によって制限することができる。たとえば、ヒンジ312の内向きの曲げは、患者の人中によって制限することができ、それは、プロング330の変位を有利に制限することができる。インタフェースに加えられる力は、ヒンジ312がその限界に達すると、他のヒンジ(たとえば、頬に隣接するヒンジ314)に作用することができる。ヒンジのタイプおよびヒンジの位置に組合せにより、設計者は、インタフェースが種々の状況でいかに反応するかを制御することができる。ヒンジは、その所望の機能に応じて、任意の予め定義された方向において1度、2度または3度の動きを可能にするように設計することができる。有利には、さまざまな負荷状態下で患者の鼻孔内でプロングを維持する固有に安定したインタフェースを開発することができる。
【0223】
図6Aおよび
図6Bは、動的インタフェース400が外力460に対していかに反応することができるかの一例を示す。
図6Aに示すように、動的インタフェース400に、ヒンジ416によって延長部450を結合することができる。延長部450は、外部デバイスに接続する動的インタフェース400の一部品とすることができ、または、延長部450は、動的インタフェース400に接続する外部デバイスの一部品とすることができる。たとえば、延長部450は、動的インタフェース400の一部品であり、チューブに接続可能とすることができ、またはインタフェース400に接続するチューブの一部品とすることができる。延長部450およびインタフェース400の接続点に、ヒンジ416を配置することができる。
図6Bを参照すると、チューブを押すかまたは引く等のあらゆる外力460が、ヒンジ416の反応によって抑制され、動的インタフェース400に伝達されている力を低減させる。患者の鼻孔内のプロング430の位置決めに影響を与えないように、外力460を少なくとも部分的に隔離することができる。好ましくは、延長部450の抑制能力を向上させるために、延長部450に別のヒンジ418が配置される。いくつかの実施形態では、さらなる抑制能力のために、延長部450にさらなる追加のヒンジを配置することができる。
【0224】
ヒンジおよびインタフェース上のそれらの位置は、インタフェースの特定の保持方法によって有効に作用するようにカスタマイズすることができる。たとえば、
図5A~
図5Cを続けて参照すると、インタフェースが、テープまたは何らかの同様の保持方法で頬に固定されるように構成されている場合、顔の動きを考慮するように頬部分とプロングとの間に1つまたは複数のヒンジを配置することができる。同様に、
図6Aおよび
図6Bを参照すると、延長部450にヘッドストラップが接続されている場合、外力を考慮してヘッドストラップとインタフェースとの間に少なくとも1つのヒンジを配置することができる。
【0225】
図7Aおよび
図7Bに、動的鼻インタフェース500の例を示す。ガルウィング型形状の動的インタフェース500は、患者の顔の外形に略対応する全体的な湾曲を有することができる。動的インタフェース500は、1つまたは複数の鼻プロング502と、使用時に鼻の下の患者の上唇に沿うように構成されている、プロング502の間に延在するブリッジ504と、ウィングまたは顔パッド506の対と、一体型管508とを含むことができ、すべて、矢状面を中心に略対称的に間隔を空けて配置されている。動的インタフェース500は、プロング502と流体連通する管508との一体型または単体構成要素として形成されている。各一体化された管508の開放端は、ガス供給源に接続される好適な呼吸チューブを受け入れるように構成されている。呼吸チューブは、インタフェース管508に付着させるかまたは他の方法で結合(あるいは接続)することができる。好ましくは、管508は、独立した流路を有する2つの別個の側部を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、2つの側部は、管の2つの側部を接続するようにブリッジを横切って延在するチューブ等を通して、流体連通することができる。
【0226】
顔パッド506は、意図された患者の顔の形状を反映するサイズ、形状および湾曲で解剖学的に成形される。顔パッド506の解剖学的形状により、インタフェースに対して、顔パッド506の輪郭が患者の顔の輪郭に一致する所定の位置で、患者の顔との確実な係合が与えられる。予め成形された顔パッド506は、患者の鼻孔内でプロング502を配置し保持することができる精度および速度を向上させることにより、鼻プロング502を賞賛する。
【0227】
顔パッド506を患者の顔のパーツに対して予め成形するかまたは沿わせることにより、何らかの保持機構(粘着テープ、ヘッドギアまたは他の手段)によって患者の顔に加えられる圧力が低下する。これにより、使用者の上の褥瘡の可能性が低下する。顔パッド506の解剖学的形状によって促進される確実な係合により、インタフェース500およびプロング502の安定性が向上し、したがって、快適さおよび投与されている治療の効力が向上する。いくつかの実施形態では、顔パッド506は、外側部分の方が広く、中間に向かって狭くなるように先細りになることができる。鼻インタフェースのさらなる例は、全体として参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第2012/053910号パンフレットに記載されているようなものであり得る。
【0228】
続けて
図4Aおよび
図4Bを参照すると、鼻インタフェース500のブリッジ504は、患者に向かって内向きに曲がるように構成されているブリッジヒンジ510を有することができる。
図7Bに最もよく示すように、ブリッジ504は、インタフェースがガルウィング型のような形状を有するように、鼻インタフェースの残りの部分と比較して逆に湾曲している。ブリッジヒンジ510は、インタフェース500の後方に向かって湾曲しており、それにより、ブリッジ504は、正面から見ると凸形状になっている。ブリッジ504の湾曲により、従来の鼻インタフェースの場合のような外向きとは対照的に、患者に向かって内向きに曲がるようにヒンジ510が前もって配置される。
【0229】
たとえば、
図7Cは、たとえば略ガルウィング型形状を有する鼻インタフェース500を示し、インタフェースの側部に力550がかけられている。力550は、たとえば、患者がうつぶせに寝ているとき、または患者の顔が押しつぶされているときに、インタフェースにかけられる可能性がある。
図7Cにおいて、弛緩状態にある鼻インタフェース500を点線によって示す。
図7Cはまた、インタフェースに力550がかけられている応力状態にある鼻インタフェースも示す。鼻インタフェースの側部に力550がかけられると、
図7Cにおいて中心矢印によって示すように、ブリッジ504はブリッジヒンジ510において内向きに曲がるように傾斜する。ブリッジ504が内向きに曲がることにより、従来の鼻インタフェースの場合のように、プロング502が鼻孔からはじけ出る可能性がある、患者から離れる外向きとは対照的に、患者に近づくように内向きにプロング502が変位する。上述したように、ブリッジヒンジ510の曲げは患者の解剖学的構造によって制限することができる。たとえば、ブリッジヒンジ510の内向きの曲げは、患者の人中によって制限することができ、それにより、プロング502の変位を有利に制限することができる。鼻インタフェース設計は、プロング502が患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするリスクを低減させるのに役立つ。
【0230】
典型的には、従来の鼻インタフェースと比較して、プロング502の変位距離を小さくすることができる。
図7Cは、反対方向であり、かつ従来の鼻インタフェースに対する
図2に示すYの変位と比較して小さい距離である、Zの変位だけ、プロング502が通常の弛緩位置から変位している状態を示す。鼻カニューレは、少なくとも3つの位置、すなわちブリッジヒンジ510、およびプロングの両側にある外側ヒンジ512、514において蝶番式に動き、一方で、従来の鼻インタフェースは、主にブリッジの単一位置で曲がる。鼻インタフェースの追加のヒンジが、カニューレが応力下にあるときにプロング502の位置を安定化し、変位距離を低減させるのに役立ち、プロングを患者の鼻孔内で維持し、プロングによる鼻の刺激を低減させるように役立つ。
【0231】
図8A~
図8Cに、動的鼻インタフェース600の別の例を示す。たとえば、略波型形状を有する動的インタフェース600は、1つまたは複数の鼻プロング602と、プロング602の間に延在するブリッジ604と、ウィングまたは顔パッド606の対と、顔パッド606に結合された管608とを含み、それらはすべて、正中面を中心に略対称的に間隔を空けて配置されている。動的インタフェース600は、プロング602と流体連通する管608との一体型または単体構成要素として形成することができる。各一体化された管608の開放端は、ガス供給源に接続される好適な呼吸チューブを受け入れるように構成されている。呼吸チューブは、インタフェース管608に付着させるかまたは他の方法で結合(あるいは接続)することができる。好ましくは、管608は、独立した流路を有する2つの別個の側部を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、2つの側部は、管の2つの側部を接続するようにブリッジを横切って延在するチューブ等を通して、流体連通することができる。
【0232】
顔パッド606は、意図された患者の顔の形状の幾何学的形状に略一致するように成形される。
図8Bに示すように、顔パッド606は、たとえば
図4Bに示すような患者の外形の形状に略一致する波型形状を有することができる。顔パッド606は、患者の突出する頬の上に位置するように構成された外側凹状部分612と、頬と上唇との間のしわの上に位置するように構成された内側凸状部分614とを有することができる。ブリッジ604は、上唇および人中の出っ張りを収容するような凹形状を有することができる。管608は、鼻インタフェース600の輪郭をたどることができる。
【0233】
顔パッド606の解剖学的形状により、インタフェースに対して、顔パッド606の輪郭が患者の顔の輪郭に一致する所定の位置で、患者の顔との確実な係合が与えられる。予め成形された顔パッド606は、患者の鼻孔内でプロング602を配置し保持することができる精度および速度を向上させることにより、鼻プロング602を賞賛する。
【0234】
図8Cは、鼻インタフェース600の正面図を示す。顔パッド606は、外側部分の方が広く、中間に向かって狭くなるように先細りになることができる。ブリッジ604は、顔パッド606と一体型とすることができ、いくつかの実施形態では、2つの顔パッド606を接続する。いくつかの実施形態では、ブリッジ604は、下方に湾曲し、ヒンジ610を有することができる。鼻インタフェース600が顔の動きまたは外力からの力を受けるとき、ブリッジ604が下方に曲がることができるように、下方に曲がるようにヒンジ610を予め仕向けることができる。下方に曲がることが、プロング602を安定化し、矢状面(すなわち、前/後)および冠状面(すなわち、上/下)におけるプロング602の移動を最小限にするのに役立つことができる。ブリッジ604が下方に曲がることにより、プロング602が互いに近づくように変位するが、従来の鼻インタフェースの場合のように、プロング602が鼻孔から離れるように外向きに変位しない。鼻インタフェース設計は、プロング602が患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするリスクを低減させるのに役立つ。
【0235】
図9A~
図9Dは、動的鼻インタフェース700の別の限定しない例を示す。動的インタフェース700は、1つまたは複数の鼻プロング702と、ブリッジ704がプロング702の間に延在している湾曲したスペースフレーム支持構造703と、ウィングまたは顔パッド706の対と、顔パッド706に結合された管708とを含み、すべて、矢状面を中心に略対称的に間隔を空けて配置されている。動的インタフェース700は、プロング702と流体連通する管708との一体型または単体構成要素として形成することができる。各一体化された管708の開放端は、ガス供給源に接続される好適な呼吸チューブを受け入れるように構成されている。呼吸チューブは、インタフェース管708に付着させるかまたは他の方法で結合することができる。好ましくは、管708は、独立した流路を有する2つの別個の側部を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、2つの側部は、管の2つの側部を接続するようにブリッジを横切って延在するチューブ等を通して、流体連通することができる。
【0236】
顔パッド706は、意図された患者の顔の形状の解剖学的形状に略一致するように成形される。
図9Bに示すように、顔パッド706を、動的インタフェース700の外側部分に向かって配置し、患者の頬の形状に一致するように湾曲させることができる。いくつかの実施形態では、顔パッドは、動的インタフェースの中間に向かってさらに延在することができ、かつ/または動的インタフェース全体を横切って延在する連続パッドとして接続することができる。顔パッド706は、患者の突出する頬の上に位置するように構成された凹状部分712を有することができる。
【0237】
顔パッド706の解剖学的形状により、インタフェースに対して、顔パッド706の輪郭が患者の顔の輪郭に一致する所定の位置で、患者の顔との確実な係合が与えられる。予め成形された顔パッド706は、患者の鼻孔内でプロング702を配置し保持することができる精度および速度を向上させることにより、鼻プロング702を賞賛する。
【0238】
続けて
図9Aおよび
図9Bを参照すると、鼻プロング702および管708は、支持構造703によって少なくとも部分的に支持することができる。支持構造703は、顔パッド706に結合され、プロング702の間にブリッジ704を含むことができる。スペースフレーム状支持構造703を備えた動的インタフェース700は、患者の顔の形状の3次元変化からインタフェースを安定化するのに役立ち、患者の鼻孔内でプロング702を維持するのに役立つ。いくつかの実施形態では、支持構造703は、中空でありかつプロング702と流体連通することができ、それにより、プロング702は互いに流体連通する。他の実施形態では、プロング702は、別個であり、かつ少なくとも支持構造703を介さず、互いに流体接続されていない場合もある。これらの実施形態では、支持構造703は、中実であり、中空であり、または、たとえば発泡体または可鍛性ワイヤフレーム等の材料で充填され得る。
【0239】
いくつかの実施形態では、ブリッジ704は、下方に湾曲しヒンジ710を有することができる。
図9Cおよび
図9Dに示すように、動的インタフェース700が顔の動きまたは外力からの力を受けると、ブリッジ704が下方に曲がることができるように、下方に曲がるようにヒンジ710を予め仕向けることができる。
図9Cおよび
図9Dは、過度の顔の変形または外力をシミュレートするように患者の顔の上の動的インタフェース700の押しつぶしを示す。下方に曲がることが、プロング702を安定化し、矢状面(すなわち、前/後)および冠状面(すなわち、上/下)におけるプロング702の移動を最小限にするのに役立つことができる。ブリッジ704が下方に曲がることにより、プロング702が互いに近づくように変位するが、従来の鼻インタフェースの場合のように、プロング702が鼻孔から離れるように外側に変位しない。動的インタフェース700の設計は、プロング702が患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするリスクを低減させるのに役立つことができる。
【0240】
続けて
図9Cおよび
図9Dを参照すると、支持構造703は、1つあるいは複数の内側ヒンジ716および/または1つあるいは複数の外側ヒンジ718をさらに含むことができ、それにより、支持構造703はジグザグ形状を有している。
図9Cおよび
図9Dに示すように、動的インタフェース700が力を受けると、内側ヒンジ716が上方に曲がることができるように、下方に曲がるように内側ヒンジ716を予め仕向けることができる。
図9Cおよび
図9Dに示すように、動的インタフェース700が力を受けると、外側ヒンジ718が下方に曲がることができるように、下方に曲がるように外側ヒンジ718を予め仕向けることができる。動的インタフェース700が顔の動きまたは外力を受けると、鼻プロング702を安定化し、プロング702が患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするのを防止するのに役立つために、ヒンジ710、716、718はともに作用して、変形し、かつ少なくとも部分的に力を吸収する。
【0241】
図10A~
図10Fは、2つ以上の次元で曲がるヒンジを有する動的鼻インタフェース800の別の限定しない例を示す。多次元動的インタフェース800は、1つまたは複数の鼻プロング802と、ウィングまたは顔パッド806の対と、顔パッド806に結合された管808とを含むことができ、すべて、矢状面を中心に略対称的に間隔を空けて配置されている。管808は、ガス供給源に接続される好適な呼吸チューブを受け入れるように構成することができる。呼吸チューブは、インタフェース管808に付着させるかまたは他の方法で結合することができる。
【0242】
顔パッド806は、意図された患者の顔の形状の解剖学的形状に略一致するように成形することができる。
図10Aに示すように、顔パッド806を、動的インタフェース800の外側部分に向かって配置し、患者の頬の形状に一致するように湾曲させることができる。いくつかの実施形態では、顔パッドは、動的インタフェースの中間に向かってさらに延在することができ、かつ/または動的インタフェース全体を横切って延在する連続パッドとして接続することができる。顔パッド706は、患者の突出する頬の上に位置するように構成された凹状部分を有することができる。
【0243】
顔パッド806の解剖学的形状により、インタフェースに対して、顔パッド806の輪郭が患者の顔の輪郭に一致する所定の位置で、患者の顔との確実な係合が与えられる。予め成形された顔パッド806は、患者の鼻孔内でプロング802を配置し保持することができる精度および速度を向上させることにより、鼻プロング802を賞賛する。
【0244】
いくつかの実施形態では、動的鼻インタフェース800は、たとえば
図10Bに示すように、動的鼻インタフェース800の形状および曲げ特性を画定する構造部材803を含む。構造部材803は、動的鼻インタフェース800にオーバモールドするか、または接着剤、超音波溶接、締付具等により、他の方法で取り付けることができる。
図10Bに示す構造部材803は、プロング802の間に配置されように構成されかつ下方に曲がるように予め仕向けられたブリッジヒンジ810を含む。図示する構造部材803はまた、上方に曲がるように予め仕向けられた内側ヒンジ812と、患者に向かって内向きに曲がるように予め仕向けられた外側ヒンジ814とを含む。曲げヒンジは、
図10Cに示すように、頬と鼻820の縁との間のしわ、および人中822内の空間等、大部分の患者の顔の解剖学的構造において自然に発生する溝または空洞を占有することができる。いくつかの実施形態では、後に説明するように、多方向動的インタフェース800に対して、患者の顔に取り付ける前に予め応力を加えて、ヒンジが所定方向に曲がりかつ鼻プロングを安定化するのを促進することができる。
【0245】
図10Dは、患者の顔の上の多方向動的インタフェース800の正面図を示す。
図10Eは、患者の顔に応力が加えられている際の多方向動的インタフェース800の正面図を示す。押しつぶし力等の応力が患者の顔にかけられると、多方向動的インタフェース800は、予め定義されるように曲がる。
図10Eに示すように、ブリッジヒンジ810は、下方にかつ人中822の空間に向かって内向きに曲がることができる。内側ヒンジ812は上方に曲がることができる。
図10Fに示すように、外側ヒンジ814は、頬と鼻820との間のしわ内に患者に向かって内向きに曲がる。ヒンジのうちのいくつかの曲げは、患者の解剖学的構造によって制限することができる。たとえば、ブリッジヒンジ810の内向きの曲りは、患者の人中822によって制限することができ、それにより、プロング802の変位を有利に制限することができる。外側ヒンジ814の曲げは、しわ820によって制限することができ、それによってもまた、プロング802の変位を有利に制限することができる。多方向動的インタフェース800が顔の動きまたは外力を受けると、鼻プロング802を安定化し、プロング802が患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするのを防止するのに役立つために、ヒンジ810、812、814はともに作用して、複数の次元で変形し、かつ少なくとも部分的に力を吸収する。
【0246】
図11A~
図11Cは、動的鼻インタフェース900の別の限定しない例を示す。動的鼻インタフェース900は、全体的な湾曲を有することができ、それは、患者の顔の外形に略対応し、2つの別個の側部を含むことができ、それらは各々、鼻プロング902、顔パッド906、および顔パッド906に結合された管908を備えている。管908は、プロング902と流体連通することができる。オーバストラップブリッジ904が、オーバストラップ動的インタフェース900の2つの側部の間に延在しかつそれらを接続することができる。管908の開放端は、ガス供給源に接続される好適な呼吸チューブを受け入れるように構成されている。呼吸チューブは、インタフェース管908に付着させるかまたは他の方法で結合することができる。
【0247】
顔パッド906は、意図された患者の顔の形状の解剖学的形状に略一致するように成形することができる。
図11Bの上面図に示すように、顔パッド906を、動的インタフェース906の外側部分に向かって配置することができ、患者の頬の形状に一致するように湾曲させることができる。顔パッド906は、患者の突出する頬の上に位置するように構成された凹状部分を有することができる。
【0248】
顔パッド906の解剖学的形状により、インタフェースに対して、顔パッド906の輪郭が患者の顔の輪郭に一致する所定の位置で、患者の顔との確実な係合が与えられる。予め成形された顔パッド906は、患者の鼻孔内でプロング902を配置し保持することができる精度および速度を向上させることにより、鼻プロング902を賞賛する。
【0249】
続けて
図11Aおよび
図11Bを参照すると、オーバストラップ動的インタフェース900の2つの側部の間に、オーバストラップブリッジ904が延在することができる。オーバストラップブリッジ904は、図に示すようにインタフェース管908に、または顔パッド906に結合することができ、動的インタフェース900の各側部に沿った任意の場所に取り付けることができる。図示する例では、オーバストラップブリッジ904は、概してインタフェース管908の中間に向かって接続されている。他の実施形態では、プロング902に向かって、または動的インタフェース900の外縁に向かって、オーバストラップブリッジ904を接続することができる。オーバストラップブリッジ904と動的インタフェース900の側部との間の接続部912は、剛性接続部であり得る。いくつかの実施形態では、接続部912は、ヒンジ等により調整可能であるかまたは可撓性であり得る。
【0250】
オーバストラップブリッジ904は、患者の顔の形状およびサイズに沿うように伸長させるかまたは調整することができる弾性材料から作製することができる。たとえば、プロング902を個々の患者の鼻の解剖学的構造に従って間隔を空けて配置することができるように、オーバストラップブリッジ904を調整することができ、特定のオーバストラップ動的インタフェース900によって対応することができる広範囲の患者サイズを提供することができる。オーバストラップブリッジ904は、動的インタフェース900が顔の動きまたは外力からの力を受けたときに、オーバストラップブリッジ904が内向きに曲がるように、患者に向かって内向きに曲がるように予め仕向けられたブリッジヒンジ910を有している。
【0251】
図11Bに示すように、ブリッジヒンジ910は、鼻インタフェースの残りの部分と比較して反対に湾曲している。ブリッジヒンジ910は、動的インタフェース900の後方に向かって湾曲しており、それにより、ブリッジヒンジ910は、正面から見て凸状になっている。内向きに曲がることが、プロング902を安定化し、矢状面(すなわち、前/後)および冠状面(すなわち、上/下)におけるプロング902の移動を最小限にするのに役立つことができる。ブリッジヒンジ910が内向きに曲がることにより、プロング902が互いに近づくように変位することができるが、従来の鼻インタフェースの場合のように、プロング902は鼻孔から離れるように外向きに変位しない。動的インタフェース900の設計は、プロング902が患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするリスクを低減させるのに役立つことができる。
【0252】
いくつかの実施形態では、患者の顔が動いたときまたは動的インタフェース900に外力がかけられるときに、オーバストラップ動的インタフェース900が力を吸収することができるように、取付中に予め負荷がかけられるように、ブリッジヒンジ910を備えたブリッジ904を構成することができる。
【0253】
上述した動的インタフェースは、患者の顔の動きまたは外力によって変形した後に元の形状に戻ることができる弾性材料から少なくとも部分的に作製することができる。これらの材料はまた、好ましくは、患者の顔の形状に沿うようにコンプライアンスが高い。動的インタフェース材料としては、シリコーン、ゴム(合成または天然)、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーを挙げることができる。コモールドまたはオーバモールドによって、複合材料を製造することができる。
【0254】
ヒンジ
動的インタフェースにおいて種々のヒンジタイプを使用することができる。ヒンジは、動的インタフェースの機械的挙動を規定するように、予測可能な限られた数の方向に曲がることができる。以下の段落は、複数のヒンジタイプ、およびそれらをいかに実施することができるかを記載している。記載するヒンジは、使用することができるヒンジタイプの網羅的なリストではなく、本発明の範囲は、記載する特定の実施形態によって限定されるべきではない。ヒンジタイプとしては、限定されないが、切欠き、断面積、可変厚さ、複合、弾性ヒンジ、バレルおよびピン、ならびにボールおよびソケットが挙げられる。
【0255】
図12Aは、プロング1002の間のブリッジ1004にヒンジ1010が配置されている鼻インタフェース1000を示す。ヒンジ1010は、中実とすることができ、1つまたは複数の切欠き1012を含むことができる。
図12Bに示す実施形態では、ヒンジ1010は、所望の曲げの方向から離れるように面しているヒンジ1010の側部1014に配置された3つの切欠き1012を含む。切欠き1012は、図示するモーメントの方向Mにおけるヒンジ1010の曲げを促進し、それは、切欠き1012が開放されると側部1014に対する引張応力を軽減するのに役立つためである。ヒンジ1010は、方向Mに曲がるように予め仕向けられる。
【0256】
図13Aは、プロング1102の間にブリッジ1104がある鼻インタフェース1100の別の実施形態を示す。ブリッジ1104は、中空であり、かつガスが流れるのを可能にし、それにより、プロング1102がブリッジ1104を通して互いに流体連通する。ブリッジ1104が、切欠きを有し、ヒンジ1110として作用することができる。
図13B~
図13Dに、複数の限定しない切欠きの例を示す。
図13Bは、三角形切欠き1116を示し、
図13Cはチャネル切欠き1118を示し、
図13Dは台形状切欠き1120を示す。切欠き設計は、ヒンジにおける異なる量の曲げを可能にするように変更することができ、設計者は、所望の量の曲げを達成するように適切なタイプの切欠き設計を選択することができる。
【0257】
ヒンジは、その断面外形の変動を通して構造に設計することができる。加えられる負荷の下で、構想の断面積により、構造をいくつかの方向に偏向するように予め仕向けることができる。たとえば、構造は、鼻インタフェースのプロングの間に位置するブリッジであり得る。
図14Aにおけるヒンジ1210に対して示すように、負荷力Fは横方向であると想定し、上述した誇張した顔の動きまたは外力をシミュレートする。図示する三角形の断面外形により、ブリッジの例において口に向かって下方の曲げが促進される。下方の曲げにより、上述したように、鼻孔内のプロングの位置に対する負荷Fの影響が低減する。
【0258】
図14Bは、曲げ状態にある間に構造の引張領域1214に近い方に位置する、曲げの中立軸1212を有するヒンジ1210の三角形の断面外形を示す。所望の方向に曲がるように構造を予め仕向けることは、引張領域1214(すなわち、引張状態になることが好ましい領域)を、圧縮領域1216(すなわち、圧縮を受けることが好ましい領域)における断面積より大きくすることによって、達成することができる。材料は、引張弾性係数より圧縮弾性係数の方が大きい傾向があるため、負荷力Fは、ヒンジ1210に加えられると、圧縮領域1216を伸長させ引張領域1214を圧縮するのとは対照的に、圧縮領域1216を圧縮し引張領域1214を伸長させるための力が小さくなる。したがって、ヒンジ1210は、予測可能な下方向に曲がることができる。
【0259】
図15Aおよび
図15Bは、圧縮応力を低減させることができる、切取部等の設計特徴の例を示す。
図15Aは、鼻インタフェース1300に対する横方向の負荷力Fを示す。鼻インタフェース1300は、1つまたは複数のプロング1302と、プロング1302の間に配置されたヒンジ1310とを有している。
図15Bは、ヒンジ領域の拡大断面である。図に示すように、ヒンジ1310は、引張領域1314および圧縮領域1316を含む。上述したように、引張領域1314の断面積を圧縮領域1316の断面積より大きくすることにより、所望の方向に曲がるように構造を予め仕向けることができる。
図15Bに示す例では、圧縮領域1316は、フランジ1318間の中空チャネル1320とから構成されている。中空チャネル1320は、圧縮領域1316に、引張領域1314より小さい断面積を与え、ヒンジ1310は、予測可能な下方向に曲がることができる。
【0260】
図16Aおよび
図16Bは、厚さが可変のヒンジ1410の例を示す。
図15Aに示すものと同様に、鼻インタフェース1400に対して横方向に負荷力Fをかけることができる。
図16Aを参照すると、鼻インタフェース1400は、1つまたは複数のプロング1402と、プロング1402の間に配置されたヒンジ1410とを有している。ヒンジ1410が最も薄い材料の方向に曲がるように予め仕向けられるように、ヒンジ1410を他の方向に比較して特定の方向に薄くすることができる。たとえば、図示する実施形態では、ヒンジ1410は、プロングの延在方向、すなわち、
図16Aの図における上下方向に薄くなっている。
図16Bは、楕円形断面を示すヒンジ領域の拡大断面である。ヒンジ1410は、上下方向に最も薄いため、予測可能な下方向に曲がる。
【0261】
図17Aおよび
図17Bは、所定方向に曲がるように機能する、互いに重なった剛性材料および可撓性材料等、異なる測定を備えた2つの材料を含むヒンジ1510を示す。
図17Aは、非曲げ状態にある可撓性部分1514および剛性部分1516を有する実施形態を示す。
図17Bに示すように、可撓性部分1514に力がかけられる場合に、剛性部分1516とは反対の方向に、曲げが予め仕向けられる。剛性部分1516により、可撓性部分1514が剛性部分1516に向かって曲がることが防止され、可撓性部分1514は、1つまたは複数の予め仕向けられた方向にのみ曲がることができる。ヒンジ150の中心位置1518における材料を結合するようにオーバモールド技法等を用いて、2つの材料タイプを固定することができる。いくつかの実施形態では、ヒンジの1つまたは複数の位置において2つの材料タイプを取外し可能に固定することができる。可撓性材料1514の外側部分は、好ましくは、制約されない動きが可能である。
【0262】
弾性ヒンジを利用して、患者の顔の上にインタフェースの固定を促進することができる。弾性ヒンジは、患者に適用される前の鼻インタフェースに予め応力を加えることにより、弾性エネルギーを蓄積することができる。鼻インタフェースが患者の上に載ると、弾性ヒンジの蓄積された弾性エネルギーが、患者の顔の上に作用して固定を促進する。弾性ヒンジは、実質的に弾性エネルギーがヒンジに蓄積されていない弛緩状態と、幾分かの外力がヒンジを曲げて、ヒンジが幾分かの弾性エネルギーを蓄積することができる予応力状態とを有することができる。
【0263】
たとえば、患者の顔は、
図4Aに示すような弛緩状態、または
図5Aに示すような応力状態にあり得る。鼻インタフェースの弛緩状態が患者の顔の応力が加えられた外形に略対応するように、鼻インタフェースを形成することができる。
図18Aは、弛緩状態にある弾性ヒンジ鼻インタフェース1600の例を示す。
図18Bに示すように、弛緩状態にある鼻インタフェース1600は、患者の顔の応力が加えられた外形に略対応することができ、この構成では、鼻インタフェース1600は、患者の応力が加えられた顔の上に力をかけない可能性がある。
【0264】
患者の顔の上に弾性ヒンジ鼻インタフェース1600を取り付けるとき、使用者は、たとえば
図18Cに示すように鼻インタフェースを伸長させることにより、鼻インタフェースに予め応力を加えることができる。
図18Dのクロスハッチングによって示すように、予め応力が加えられた鼻インタフェースが患者の弛緩状態の顔の上に配置されると、鼻インタフェースの湾曲部は、弾性ヒンジ1610としての役割を果たす。患者の顔に応力が加えられると、弾性ヒンジ鼻インタフェース1600は、
図18Bに示すその弛緩状態に戻るように曲がるように予め仕向けられている。弾性ヒンジ鼻インタフェース1600は、顔が弛緩した外形から応力が加えられた外形になる際に患者の顔の外形に従うことができ、それにより、鼻プロングを安定化し、プロングが患者の鼻孔からはじけ出るかまたは鼻孔の側部をこするのを防止するのに役立つことができる。
【0265】
たとえば接着剤およびストラップ等の複数の異なるタイプの保持方法を通して、患者の顔に鼻インタフェースを取り付けることができる。好ましくは、患者の顔の上への鼻インタフェースの保持方法は、少なくとも、弾性ヒンジに蓄積された予応力エネルギーに耐えることができる強度を有している。
【0266】
弾性ヒンジ鼻インタフェースは、その弛緩状態から伸長するときにエネルギーを蓄積することができる弾性(resilient)材料から作製することができる。材料のいくつかの限定しない例としては、ゴム、プラスチック、複合材料および鋼が挙げられる。
【0267】
動的インタフェースで使用することができる別のヒンジ設計としては、ピンおよびバレル設計が挙げられる。
図19Aは、ピンおよびバレルヒンジ設計が鼻プロング1702の間のブリッジ1704に配置されている動的インタフェース1700を示す。患者の顔の外形が、たとえば外力または顔の動きのために変化するとき、ピンおよびバレルヒンジの角度が、顔の動きまたは外力に対応するように調整することができる。ピンおよびバレルヒンジによる調整は、患者の鼻孔内でプロングを安定化するのに役立つ。
【0268】
図19Bは、ピンおよびバレルヒンジ1710の例を示す。ヒンジの第1側は、第1側に取り付けられるか又は一体的に形成されたピン1712を有することができる。第2側は、第2側に取り付けられるかまたは一体的に形成されたバレル1714(たとえば、貫通孔)を有することができる。ピン1712をバレル1714内に挿入し、機能的な連結によって保持することができる。ピン1712がバレル1714に対して回転して、ヒンジ1710を形成することができる。
【0269】
図19Cおよび
図19Dは、指向性の動きがあるピンおよびバレルヒンジ1710を示す。ピンおよびバレルヒンジ1710は、ヒンジが所定方向に曲がるのを阻止する止め具1716を含み、それにより、ヒンジ1710は、所望の方向、たとえば患者の鼻孔から離れて下方に曲がるように予め仕向けられる。指向性ヒンジ設計は、インタフェースに力が加えられるときにインタフェースが曲がる方法を制御するように、鼻インタフェースの特定の部分に戦略的に配置することができる。本明細書では、指向性ヒンジ設計は、ピンおよびバレル設計と組み合わせて示されているが、指向性ヒンジ設計は、本明細書に記載するもの等、他のタイプのヒンジと使用することも可能である。
【0270】
図20は、鼻プロング1802の間にボールおよびソケットヒンジ1810がある鼻インタフェース1800の例を示す。ヒンジ1810の第1側は、第1側に取り付けられるかまたは一体的に形成されたボール1812を有することができる。第2側は、第2側に取り付けられるかまたは一体的に形成されたバレル1814(たとえば、空洞)を有することができる。ボール1812は、バレル1814の内側で移動しかつ回転して、ヒンジの中心を中心とする3移動度を提供することができる。患者の顔の外形が、たとえば外力または顔の動きのために変化すると、ボールおよびソケットヒンジ1810の3移動度は、顔の動きまたは外力に対応するように調整し、患者の鼻孔内でプロング1802を安定化するのに役立つことができる。
【0271】
図21A~
図21Cに示す実施形態を参照すると、鼻カニューレ等の患者インタフェース2100は、それぞれの左本体部分2101および右本体部分2103の対を有し、各本体部分は、使用時に使用者の顔の上に配置され、本体部分の各々は互いに分離している。本体部分の少なくとも一方、好ましくは両方は、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入されるかまたはガス流を向ける鼻プロング2105、2107を含む。バー2109が、左本体部分との接続点2109aから右本体部分との接続点2109bまで延在している。バーは、実質的に弾性変形可能な領域2111を備えている。
【0272】
本来の位置にあるときの左本体部分2101および/または右本体部分2103の一方または両方の変位は、接続点を介してバー2109に伝達され、実質的に弾性変形可能な領域2111は、変位の反作用応答として変形可能である。
【0273】
バー2109の実質的に弾性変形可能な領域2111は、変位を実質的に吸収するように変形可能な実質的に可撓性の部分である。バーの実質的に弾性変形可能な領域2111は、本体部分の一方による本体部分の他方の部分への変位の伝達を低減させる。
【0274】
バー2109の本体部分への接続点2109a、2109bは、かかり付き突起2121の形態でのアンカーを介する。かかり付き突起2121は、それぞれのプロングに対して実質的に遠位側に位置する本体部分の領域2123によって受け入れられ、それにより、かかり付き突起およびプロングは流体連通する。
【0275】
弾性変形可能な領域2111は、少なくとも1つの平面においてそのまたは両方のプロング2105、2107に実質的に位置合せされる。バー2109の各接続点3209a、2109bは、それぞれの本体部分のプロングと流体連通しており、呼吸回路のガス流路を結合するように構成されている。インタフェースはまた、各本体部分に関連する顔パッド2115、2117を有している。各顔パッド2115、2117は、使用者の顔の領域と係合するように輪郭が付けられている。
【0276】
図22~
図23Cに示す実施形態を参照すると、鼻カニューレ等の患者インタフェース2400/2500は、使用時に使用者の顔の上に配置される、それぞれ左本体部分2401/2501および右本体部分2403/2503の対を有している。ブリッジ2509部分が、左本体部分および右本体部分の各々の間に延在している。鼻プロング2405/2505、2407/2507が、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在している。鼻プロング2405/2505、2407/2507は、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入されるかまたはガス流を向ける。
【0277】
ブリッジ部分2409/2509は、本体部分の内側端部が互いに向けられる、それぞれの本体部分2401/2501、2403/2503の移動を可能にするが、内側端部が互いから離れる方向に移動するそれぞれの本体部分の移動には抵抗する。患者インタフェースが使用者の顔の上に本来のままにあるとき、使用者の鼻孔に対するそのプロングまたは複数のプロングの移動を最小限にするように、左本体部分および/または右本体部分の一方または両方の位置の変位が、ブリッジ部分2409/2509に伝達される。
【0278】
図22に示す実施形態を参照すると、ブリッジ部分2409は、延在し、それぞれの本体部分2401、2403の内側端部を接続する。ブリッジ部分2409は本体部分のそれぞれの内側端部の間に延在する方向において、圧縮を受けることができ、加えられる張力には抵抗するかまたは耐える材料である。本体部分のそれぞれの内側端部の間に延在する方向は、それぞれの本体部分に沿って延在する長手方向である。ブリッジ部分は、好ましくは、織布材料、編布材料または不織布材料であり得る布材料を含む。
【0279】
図23A~
図23Cに示す実施形態を参照すると、ブリッジ部分2509は、軸方向に拡張可能/伸長可能であるが、内側端部が互いから離れる方向に移動するそれぞれの本体部分の移動に対して抵抗するように弾性的である。左本体部分の接続点2509a、2509bと右本体部分の接続点との間のブリッジ部分の長さは、鼻プロング2505、2507の間の距離より大きい。ブリッジ部分2509は、好ましくは可撓性ポリマー材料を含む。
【0280】
図24A~
図24Cに示す実施形態を参照すると、鼻カニューレ等の患者インタフェース2800/2900は、使用時に使用者の顔の上に配置される、それぞれの左本体部分2801/2901および右本体部分2803/2903の対を有している。ブリッジ部分2809、2909が、左本体部分および右本体部分の各々の間に延在している。鼻プロング2805/2905、2807/2907が、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在している。鼻プロング2805/2905、2807/2907は、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入されるかまたはガス流を向ける。それぞれの本体部分の一方、好ましくは両方が、それぞれの鼻プロングに対して方向付けられた使用者顔接触面2815/2915、2817/2917を含に、それにより、本来の位置にあるとき、左本体部分および/または右本体部分に加えられるねじり力が、鼻プロングを使用者の鼻の鼻孔内に、またはその中にガス流を向ける位置に保持する。
【0281】
使用者の顔に向かう、その本体部分の回転、好ましくは両本体部分の回転により、顔接触面と使用者の顔との間の接触表面積が最大化し、使鼻プロングを用者の鼻の鼻孔に、またはその中にガス流を向ける位置に配置する。
【0282】
ブリッジ部分2809/2909は、左本体部分および右本体部分より直径が比較的小さい。各本体部分はチャネルを備え、チャネルは、一方の端部がそれぞれの鼻プロングに流体接続され、反対側の端部が呼吸回路のガス流路と流体結合するように開放している。
【0283】
図24A~
図24Cに示す実施形態を参照すると、左本体部分および右本体部分のうちの少なくとも一方、好ましくは各々は、使用者の顔に隣接して位置する表面積が増大する、弛緩位置とねじれ位置との間で移動可能な、軸方向にねじれた顔接触面2909、2911を含む。
【0284】
顔接触面2909、2911は、本体部分の長さに沿って、本体部分の内端から本体部分の外端まで軸方向にねじれる。顔接触面2909、2911は、本体部分の長さに沿ってらせん状に延在している。顔接触面は、弛緩位置では、遠位端において鼻プロングの延在方向から離れるように面し、ねじれ位置では、鼻プロングの延在方向に面し、本体部分の実質的な長さに沿って実質的に平面である。
【0285】
図25A~
図25Cに示す実施形態を参照すると、鼻プロング2905、2907は、鼻プロングが使用者の鼻の鼻孔に挿入されたときに本体部分にねじり力をかけるように、それぞれの左本体部分および右本体部分に対して角度が付けられている。それぞれの左本体部分および/または右本体部分の顔接触面は、使用者の顔の頬と係合するように輪郭が付けられている。
【0286】
図26に示す実施形態を参照すると、鼻カニューレ等の患者インタフェースは、使用時に使用者の顔の上に配置される、それぞれの左本体部分および右本体部分の対を有している。ブリッジ部分が、左本体部分および右本体部分の各々の間に延在している。鼻プロングは、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在している。鼻プロングは、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入され、またはその中にガス流を向ける。インタフェースは、顔接触面が受ける力または動きあるいは両方に応答し、こうした力および/または動きの鼻プロングへの伝達を少なくとも部分的に軽減するように、互いに対して移動可能な一連の不連続な別個の顔接触面を有している。
【0287】
図27A~
図27Cに示す実施形態を参照すると、鼻カニューレ等の患者インタフェース3200/3300は、それぞれの左本体部分3201/3301および右本体部分3203/3303の対を有し、各本体部分は、使用時に使用者の顔の上に配置される。患者インタフェース3200/3300はまた、左本体部分と右本体部分との間に延在するブリッジ部分3209/3309も有している。鼻プロングが、それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在している。鼻プロング3205/3305、3207/3307は、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入され、またはその中にガス流を向ける。カニューレは、詳細に後述する少なくとも1つの蝶番領域を含む。少なくとも1つの蝶番領域は、少なくとも対の実質的に直交する軸を中心に、または対の実質的に直交する平面に沿って、あるいは両方で、カニューレの別の領域に対して枢動可能であることにより、他の領域が受ける力または動きあるいは両方に応答し、こうした力および/または動きの鼻プロングへの伝達を少なくとも部分的に軽減する。少なくとも1つの蝶番領域は、3つの実質的に直交する軸を中心に、または3つの実質的に直交する平面に沿って、あるいは両方で枢動可能であり得る。
【0288】
ブリッジ3209/3309はまた、鼻プロングに隣接するかまたは鼻プロングの対の間のブリッジヒンジ3219も備えている。ブリッジヒンジ3219は、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。ブリッジヒンジ3219は、使用者に向かって内向きに、かつ本来の位置で鼻孔から離れるように下方に曲がるように予め仕向けられている。
【0289】
ブリッジ3209/3309は、ブリッジヒンジの一方の側の第2ヒンジ、またはブリッジヒンジ3219のいずれかの側のかつ1つまたは複数の鼻プロングに隣接する対向する第2ヒンジ3216、3220の対をさらに備えている。第2ヒンジまたは第2ヒンジ3216、3220の対の各ヒンジは、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。第2ヒンジ、または第2ヒンジ3216、3220の対の各ヒンジは、使用者の鼻孔に向かって上方にかつ本来の位置で使用者から離れて外向きに曲がるように予め仕向けられている。
【0290】
ブリッジは、左本体部分または右本体部分に隣接する第3ヒンジ、またはそれぞれの左本体部分および右本体部分に隣接して配置された第3ヒンジ3214、3221の対を備えている。第3ヒンジまたは第3ヒンジ3214、3221の対の各々は、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。第3ヒンジ、または第3ヒンジ3214、3221の対の各々は、鼻孔から離れて下方にかつ本来の位置で使用者から離れて外向きに曲がるように予め仕向けられている。
【0291】
図27A~
図27Cに示す実施形態を参照すると、ブリッジ部分の一端は、第3ヒンジから実質的に直交して延在し、またはブリッジ部分のいずれかの端部3222、3223は、第3ヒンジの対のうちのいずれか一方から実質的に直交して、かつ本来の位置で使用者の顔の頬に向かって内向きに延在している。各本体部分は、使用者の顔の領域に係合するように輪郭が付けられた顔パッド3224、3225を有している。ブリッジ部分のいずれかの端部が、顔パッドの少なくとも一部に沿って延在している。
【0292】
ブリッジ部分3209は、ブリッジ部分の少なくともいずれかの端部において実質的に中空であり、そこを通してガス流を移送する。ブリッジ部分のいずれかの端部は、呼吸回路のガス流路と結合するように構成されている。ブリッジ部分3209は、ブリッジ部分の長さの少なくとも実質的に一部に沿って環状断面を有している。
【0293】
鼻プロング3205、3207は、ブリッジ部分のそれぞれの端部から延在し、かつそれぞれの端部に流体結合されている。
【0294】
図28に示す実施形態を参照すると、ブリッジは、第3ヒンジに隣接する第4ヒンジ、または第3ヒンジのそれぞれの対に隣接する第4ヒンジ3326、3327の対をさらに備えている。第4ヒンジ、または第4ヒンジの対の各ヒンジは、急な湾曲を有するように予め仕向けられている。第4ヒンジ、または第4ヒンジの対の各ヒンジは、使用者の鼻孔から離れて下方に、かつ本来の位置で使用者の顔の頬に向かって内向きに曲がるように予め仕向けられている。各本体部分は、使用者の顔の領域の上に係合するように輪郭が付けられた顔パッド3324、3325を備えている。
【0295】
本明細書では、いくつかの実施形態、特徴および例について記載したが、当業者には、本開示に例示し記載した方法および装置の多くの態様を異なるように結合しかつ/または変更してさらなる実施形態を形成することができることが理解されよう。たとえば、例示し上述した鼻インタフェースのいかなる1つの構成要素も、本発明の趣旨から逸脱することなく、単独で、または他の構成要素とともに使用することができる。さらに、本明細書に記載した方法は、異なる順序で、かつ/または要求通りに追加の装置を用いて実施することができることが理解されよう。上述した方法および装置のこうした代替実施形態および/使用ならびにそれらの明らかな変更形態および均等物は、本発明の範囲内に含まれるように意図されている。したがって、本発明の範囲は、上述した特定の実施形態によって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲の公正な解釈によってのみ判断されるべきである。
【0296】
さらなる実施形態
項目1:鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、
それぞれの左本体部分および右本体部分の対であって、各本体部分が、使用時に使用者の顔の上に配置され、本体部分の各々が互いに分離されており、
本体部分のうちの少なくとも一方、好ましくは両方が、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングを含む、左本体部分および右本体部分の対と、
左本体部分との接続点から右本体部分との接続点まで延在するバーであって、実質的に弾性変形可能な領域を含むバーと
を備え、
使用時の左本体部分および/または右本体部分の一方または両方の変位が、接続点を介してバーに伝達可能であり、実質的に弾性変形可能な領域が、その変位に対する反作用応答として変形可能である、患者インタフェース。
【0297】
項目2.バーの実質的に弾性変形可能な領域が、実質的に可撓性の部分を含む、項目1に定義される患者インタフェース。
【0298】
項目3.バーの実質的に弾性変形可能な領域が、変位を実質的に吸収するように変形可能である、項目1または2に定義される患者インタフェース。
【0299】
項目4.バーの実質的に弾性変形可能な領域が、本体部分のうちの一方による本体部分のうちの他方への変位の伝達を低減させる、項目1~3のいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0300】
項目5.本体部分へのバーの接続点がアンカーを介する、項目1~4のいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0301】
項目6.アンカーが、それぞれのプロングの実質的に遠位側に位置する本体部分の領域によって受け入れられるかかり付き突起である、項目5に定義される患者インタフェース。
【0302】
項目7.かかり付き突起およびプロングが流体連通している、項目6に定義される患者インタフェース。
【0303】
項目8.弾性変形可能な領域が、少なくとも1つの平面においてそのまたは両方のプロングと実質的に位置合せされている、項目1~7のいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0304】
項目9.バーの各接続点が、それぞれの本体部分のプロングと流体連通しており、呼吸回路のガス流路と結合するように構成されている、項目1~8のいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0305】
項目10.各本体部分に関連付けられた顔パッドであって、使用者の顔の領域と係合するように輪郭が付けられている顔パッドをさらに備える、項目1~9のいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0306】
項目1a.鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、
使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、 左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、
それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の一方または両方の鼻孔内に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングと
を備え、
ブリッジ部分が、本体部分の内側端部が互いの方に向かうそれぞれの本体部分の移動を可能にするが、内側端部が互いから離れるように移動するそれぞれの本体部分の動きに抵抗する、患者インタフェース。
【0307】
項目2a.患者インタフェースが使用者の顔の上で本来の位置にあるとき、使用者の鼻孔に対する1つまたは複数のプロングの移動を最小限にするように、左本体部分および/または右本体部分のうちの一方または両方の位置の変位がブリッジに伝達される、項目1aに定義される患者インタフェース。
【0308】
項目3a.ブリッジ部分が、延在し、それぞれの本体部分の内側端部を接続している、項目1aまたは2aに定義される患者インタフェース。
【0309】
項目4a.ブリッジ部分が、本体部分のそれぞれの内側端部の間に延在する方向において、圧縮を受けることができ、かつ加えられる張力に抵抗するかまたは耐える材料である、項目1a~3aのいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0310】
項目5a.本体部分のそれぞれの内側端部の間に延在する方向が、それぞれの本体部分に沿って延在する長手方向である、項目4aに定義される患者インタフェース。
【0311】
項目6a.ブリッジ部分が布材料を含む、項目1a~5aのいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0312】
項目7a.ブリッジ部分が、軸方向に拡張可能/伸長可能であるが、内側端部が互いから離れるように移動するそれぞれの本体部分の移動に耐えるように弾性的である、項目1aまたは2aに定義される患者インタフェース。
【0313】
項目8a.左本体部分の接続点と右本体部分の接続点との間のブリッジ部分の長さが、鼻プロングの間の距離より大きい、項目7aに定義される患者インタフェース。
【0314】
項目9a.ブリッジ部分が可撓性ポリマー材料を含む、項目7aまたは8aに定義される患者インタフェース。
【0315】
項目1b.鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、
使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、 左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、
それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の鼻孔内に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングと
を備え、
それぞれの本体部分のうちの一方、好ましくは両方が、それぞれの鼻プロングに対して方向付けられた使用者顔接触面を含み、それにより、本来の位置にあるとき、左本体部分および/または右本体部分に加えられるねじり力が、鼻プロングを、使用者の鼻の鼻孔の中で、またはその中にガス流を向ける位置で実質的に保持する、患者インタフェース。
【0316】
項目2b.使用者の顔に向かう本体部分の回転、好ましくは両本体部分の回転により、顔接触面と使用者の顔との間の接触面積が最大化し、鼻プロングが、使用者の鼻の鼻孔内に、またはその中にガス流を向ける位置に配置される、項目1bに定義される患者インタフェース。
【0317】
項目3b.ブリッジ部分が、直径が左本体部分および右本体部分より比較的小さい、項目1bまたは2bに定義される患者インタフェース。
【0318】
項目4b.各本体部分が、一端がそれぞれの鼻プロングに流体接続され、反対側の端部が呼吸回路のガス流路を流体的に結合するように開放しているチャネルを備える、項目1b~3bのいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0319】
項目5b.左本体部分および右本体部分のうちの少なくとも1つ、好ましくは各々が、使用者の顔に隣接して位置する表面積が増大する、弛緩位置とねじれ位置との間で移動可能な軸方向によじれた顔接触面を含む、項目1b~4bのいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0320】
項目6b.顔接触面が、本体部分の長さに沿って本体部分の内端から本体部分の外端まで軸方向によじれている、項目5bに定義される患者インタフェース。
【0321】
項目7b.顔接触面が、本体部分の長さに沿ってらせん状に延在している、項目5bに定義される患者インタフェース。
【0322】
項目8b.顔接触面が、弛緩位置では、遠位端において鼻プロングの延在方向から離れるように面し、ねじれ位置では、鼻プロングの延在方向に面し、かつ本体部分の実質的な長さに沿って実質的に平面である、項目5bまたは6bに定義される患者インタフェース。
【0323】
項目9b.1つまたは複数の鼻プロングが、使用者の鼻の鼻孔内に鼻プロングが挿入されると本体部分にねじり力をかけるように、それぞれの左本体部分および右本体部分に対して角度が付けられている、項目1b~4bのいずれか1つに定義される患者インタフェース。
【0324】
項目10b.それぞれの左本体部分および/または右本体部分の顔接触面が、使用者の顔の頬と係合するように輪郭が付けられている、項目9bに定義される患者インタフェース。
【0325】
項目1c.鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、
使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、 左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、
それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の鼻孔内に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングと、
顔接触面が受ける力または動きあるいは両方に応答し、かつこうした力および/または動きの鼻プロングへの伝達を少なくとも部分的に軽減するように、互いに対して移動可能な一続きの不連続の別個の顔接触面と
を備える患者インタフェース。
【0326】
項目1d.鼻カニューレ等の患者インタフェースであって、
使用時に使用者の顔の上に配置されるそれぞれの左本体部分および右本体部分の対と、 左本体部分と右本体部分の各々の間に延在するブリッジ部分と、
それぞれの左本体部分および/または右本体部分の内側端部のうちの1つまたは各々から延在し、または内側端部に実質的に隣接するそれぞれの本体部分のうちの一方または両方の領域から延在する鼻プロングであって、使用者の鼻の鼻孔内に挿入されるかまたはその中にガス流を向ける鼻プロングと
を備え、
カニューレが、少なくとも対の実質的に直交する軸を中心に、または対の実質的に直交する平面に沿って、あるいは両方で、カニューレの別の領域に対して枢動可能であり、それにより、他の領域が受ける力または動きあるいは両方に応答し、かつこうした力および/または動きの鼻プロングへの伝達を少なくとも部分的に軽減する、少なくとも1つの蝶番領域を含む、患者インタフェース。
【0327】
項目2d.少なくとも1つの蝶番領域が、3つの実質的に直交する軸を中心に、または3つの実質的に直交する平面に沿って、あるいは両方で枢動可能である、項目1dに定義されるインタフェース。
【0328】
項目3d.ブリッジが、鼻プロングに隣接するかまたは鼻プロングの対の間のブリッジヒンジを備える、項目1dまたは2に定義されるインタフェース。
【0329】
項目4d.ブリッジヒンジが、急な湾曲を有するように予め仕向けられている、項目3dに定義されるインタフェース。
【0330】
項目5d.ブリッジヒンジが、使用者に向かって内向きに、かつ本来の位置で鼻孔から離れるように下方に曲がるように予め仕向けられている、項目3dまたは4dに定義されるインタフェース。
【0331】
項目6d.ブリッジが、ブリッジヒンジの一方の側の第2ヒンジ、またはブリッジヒンジのいずれかの側のかつその1つまたは複数の鼻プロングに隣接する対向する第2ヒンジの対をさらに備える、項目3d~5dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0332】
項目7d.第2ヒンジ、または第2ヒンジの対の各ヒンジが、急な湾曲を有するように予め仕向けられている、項目6dに定義されるインタフェース。
【0333】
項目8d.第2ヒンジ、または第2ヒンジの対の各ヒンジが、本来の位置で、使用者の鼻孔に向かって上方に、かつ使用者から離れるように外向きに曲がるように予め仕向けられている、項目6dまたは7dに定義されるインタフェース。
【0334】
項目9d.ブリッジが、左本体部分または右本体部分に隣接する第3ヒンジ、またはそれぞれの左本体部分および右本体部分に隣接して配置された第3ヒンジの対を備える、項目6d~8dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0335】
項目10d.第3ヒンジ、または第3ヒンジの対の各々が、急な湾曲を有するように予め仕向けられている、項目9dに定義されるインタフェース。
【0336】
項目11d.第3ヒンジ、または第3ヒンジの対の各々が、本来の位置で、鼻孔から離れるように下向きに、かつ使用者から離れるように外向きに曲がるように予め仕向けられている、項目9dまたは10dに定義されるインタフェース。
【0337】
項目12d.ブリッジ部分の一端が、第3ヒンジから実質的に直交して延在し、またはブリッジ部分のいずれかの端部が、第3ヒンジの対のうちのいずれか1つから実質的に直交して、かつ本来の位置で使用者の顔の頬に向かって内向きに延在する、項目9d~11dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0338】
項目13d.各本体部分が、使用者の顔の領域と係合するように輪郭が付けられた顔パッドを備える、項目12dに定義されるインタフェース。
【0339】
項目14d.ブリッジ部分のいずれかの端部が、顔パッドの少なくとも一部に沿って延在している、項目13dに定義されるインタフェース。
【0340】
項目15d.ブリッジ部分が、内部を通してガス流を移送するように、ブリッジ部分の少なくともいずれかの端部において実質的に中空である、項目12d~14dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0341】
項目16d.ブリッジ部分のいずれかの端部が、呼吸回路のガス流路を結合するように構成されている、項目15dに定義されるインタフェース。
【0342】
項目17d.その鼻プロングまたは各鼻プロングが、ブリッジ部分のそれぞれの端部から延在し、かつそこに流体結合されている、項目15dまたは16dに定義されるインタフェース。
【0343】
項目18d.ブリッジ部分が、ブリッジ部分の長さの少なくとも実質的に一部に沿って環状断面を有する、項目1d~17dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0344】
項目19d.ブリッジが、第3ヒンジに隣接する第4ヒンジ、または第3ヒンジのそれぞれの対に隣接する第4ヒンジの対をさらに備える、項目9d~18dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0345】
項目20d.第4ヒンジ、または第4ヒンジの対の各ヒンジが、急な湾曲を有するように予め仕向けられている、項目19dに定義されるインタフェース。
【0346】
項目21d.第4ヒンジ、または第4ヒンジの対の各ヒンジが、本来の位置で、使用者の鼻孔から離れるように下方に、かつ使用者の顔の頬に向かって内向きに曲がるように予め仕向けられている、項目19dまたは20dに定義されるインタフェース。
【0347】
項目22d.各本体部分が、使用者の顔の領域の上で係合するように輪郭が付けられた顔パッドを備える、項目19d~21dのいずれか1つに定義されるインタフェース。
【0348】
項目1f.鼻インタフェースであって、インタフェースに力が加えられるときに患者の顔の上でプロングを安定化するように構成された鼻インタフェースであって、
患者の顔の外形に略対応する全体的な湾曲を有する細長い本体であって、ガス流源に結合されるように構成され、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を備える細長い本体と、
本体から延在しかつ少なくとも1つの内腔と流体連通しているプロングの対と、
1つまたは複数のヒンジであって、少なくとも1つのヒンジがプロングの対の間に配置され、予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている、1つまたは複数のヒンジと
を備える鼻インタフェース。
【0349】
項目2f.患者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数の顔パッドをさらに備える、項目1fに定義される鼻インタフェース。
【0350】
項目3f.プロングの対の間に配置された少なくとも1つのヒンジが、細長い本体の全体的な湾曲から略反転した湾曲を有する、項目1fまたは2fに定義される鼻インタフェース。
【0351】
項目4f.プロングの対の間に配置された少なくとも1つのヒンジが、患者の顔に向かって内向きに曲がるように構成されている、項目3fに定義される鼻インタフェース。
【0352】
項目5f.略ガルウィング型形状を有する、項目1f~4fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0353】
項目6f.波型形状を有する、項目1f~4fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0354】
項目7f.湾曲したスペースフレーム状支持構造を有する、項目1f~4fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0355】
項目8f.2つ以上の次元において曲がる、項目1f~7fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0356】
項目9f.1つまたは複数のヒンジが切欠きを備える、項目1f~8fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0357】
項目10f.1つまたは複数のヒンジが可変断面積を有する、項目1f~9fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0358】
項目11f.1つまたは複数のヒンジが可変厚さを有する、項目1f~10fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0359】
項目12f.1つまたは複数のヒンジが可撓性が異なる2つ以上の材料を含む、項目1f~11fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0360】
項目13f.1つまたは複数のヒンジが、患者に適用する前に予め応力が加えられるように構成された弾性ヒンジを含む、項目1f~12fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0361】
項目14f.1つまたは複数のヒンジがバレルおよびピンを含む、項目1f~13fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0362】
項目15f.1つまたは複数のヒンジがボールおよびソケットを含む、項目1f~13fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0363】
項目16f.鼻インタフェースであって、
細長い本体であって、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を備え、ガス流源に結合されるように構成された細長い本体と、
本体から延在しかつ少なくとも1つの内腔と流体連通している1つまたは複数のプロングと、
予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている1つまたは複数のヒンジと
を備え、
1つまたは複数のヒンジが、鼻インタフェースに力がかけられるときに患者の顔の上で1つまたは複数のプロングの位置を安定化するように構成されている、鼻インタフェース。
【0364】
項目17f.患者の顔の上に載るように構成された1つまたは複数の顔パッドをさらに備える、項目16fに定義される鼻インタフェース。
【0365】
項目18f.1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つが、1つまたは複数のプロングに隣接してまたはその間に配置されている、項目16fまたは17fに定義される鼻インタフェース。
【0366】
項目19f.1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つが、患者の顔に向かって内向きに曲がるように構成されている、項目16f~18fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0367】
項目20f.1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つが、下方に曲がるように構成されている、項目16f~18fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0368】
項目21f.略ガルウィング型形状を有する、項目16f~20fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0369】
項目22f.波型形状を有する、項目16f~20fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0370】
項目23f.湾曲したスペースフレーム状支持構造を有する、項目16f~20fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0371】
項目24f.2つ以上の次元において曲がる、項目16f~23fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0372】
項目25f.オーバストラップブリッジによって結合される2つの別個の側部を備える、項目16f~24fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0373】
項目26f.1つまたは複数のヒンジが切欠きを備える、項目16f~25fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0374】
項目27f.1つまたは複数のヒンジが可変断面積を有する、項目16f~26fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0375】
項目28f.1つまたは複数のヒンジが可変厚さを有する、項目16f~27fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0376】
項目29f.1つまたは複数のヒンジが可撓性が異なる2つ以上の材料を含む、項目16f~28fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0377】
項目30f.1つまたは複数のヒンジが、患者に適用する前に予め応力が加えられるように構成された弾性ヒンジを含む、項目16f~29fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0378】
項目31f.1つまたは複数のヒンジがバレルおよびピンを含む、項目16f~30fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0379】
項目32f.1つまたは複数のヒンジがボールおよびソケットを含む、項目16f~30fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0380】
項目33f.鼻インタフェースであって、
細長い本体であって、少なくとも部分的に本体を通して延在する少なくとも1つの内腔を備え、ガス流源に結合されるように構成された細長い本体と、
本体に結合されかつ少なくとも1つの内腔と流体連通している1つまたは複数のプロングと
を備え、
細長い本体が、患者または患者群の顔の外形の解剖学的輪郭に略対応する形状を有する、鼻インタフェース。
【0381】
項目34f.患者群が、未熟児、新生児、幼児、小児または成人のうちの1つである、項目33fに定義される鼻インタフェース。
【0382】
項目35f.管状本体が最初は可鍛性である、項目33fまたは34fに定義される鼻インタフェース。
【0383】
項目36f.管状本体の形状が、硬化プロセスを通して固定される、項目33f~35fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。
【0384】
項目37f.1つまたは複数のヒンジのうちの少なくとも1つが、予め定義された方向に曲がるように予め仕向けられている、項目1f~36fのいずれか1つに定義される鼻インタフェース。