(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-19
(54)【発明の名称】エレベーター制御方法、エレベーター制御システム、ロボット制御方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
B66B 1/06 20060101AFI20220511BHJP
B66B 3/00 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
B66B1/06 F
B66B3/00 G
(21)【出願番号】P 2020178417
(22)【出願日】2020-10-23
【審査請求日】2020-10-23
(31)【優先権主張番号】10-2019-0134022
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】319012978
【氏名又は名称】ネイバーラボス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】キム ソクテ
(72)【発明者】
【氏名】イム イェスク
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-051617(JP,A)
【文献】特開2005-053671(JP,A)
【文献】再公表特許第2018/066054(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00- 1/52
B66B 3/00- 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、
建物内の階
の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および
前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階
を含み、
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成され
、
前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーター内に前記ロボットが搭乗すると、前記ロボットがサービスを提供する階を表示するように構成されている、エレベーター制御方法。
【請求項2】
前記建物内には複数のエレベーターが設けられ、
所定の時間区間にわたり、前記複数のエレベーターのうちの前記エレベーターを前記ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定する段階
をさらに含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項3】
前記専用エレベーターとして設定された前記エレベーターの前記外部ユーザインタフェースおよび前記内部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記エレベーターが前記ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定されたことを表示するように構成される、
請求項2に記載のエレベーター制御方法。
【請求項4】
前記建物内で複数のロボットがサービスを提供する段階をさらに含み、
前記感知する段階は、
前記エレベーター内に前記ロボットそれぞれが搭乗することを感知し、
前記エレベーターを制御する段階は、
前記ロボットそれぞれがサービスを提供する階に順に移動するように前記エレベーターを制御する、
請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項5】
前記エレベーターは、前記エレベーターを利用しようとするユーザの呼び出しがあっても、前記ユーザが呼び出した階には移動しないように制御される、
請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項6】
前記外部ユーザインタフェースは、前記ロボットが搭乗中であること、または前記エレベーターが前記ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして使用中であることを表示するが、前記エレベーターが上昇中または下降中であること、前記エレベーターの現在位置、および前記エレベーターの停車予定の階を表示しないように構成される、
請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項7】
前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーターに搭乗したユーザが、前記エレベーターが移動する階を設定することができないように階間移動ボタンを無効化させ
るように構成され
ている、
請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項8】
前記エレベーターの扉が開き、前記ロボットの搭乗、または搭乗していたロボットの降車がなされている場合に、前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーターに搭乗しているユーザが前記エレベーターの扉を強制的に閉めることができないように扉閉ボタンを無効化させ
るように構成され
ている、
請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項9】
前記ロボットを制御するロボット制御システムから呼び出しを受信する段階、
前記呼び出しが示す階に移動するためにエレベーターを選択する段階、および
前記選択されたエレベーターが、前記呼び出しが示す階に移動するように前記選択されたエレベーターを制御する段階
をさらに含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項10】
前記エレベーターにこれ以上のロボットが搭乗するだけの十分な空間がないと判断されたときには、前記エレベーターを満員状態として設定する段階
をさらに含み、
前記満員状態として設定されたエレベーターは、呼び出し不可状態に設定される、
請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項11】
ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、
建物内の階の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および
前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階
を含み、
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成され、
前記内部ユーザインタフェースは、他のロボットが前記エレベーターに搭乗する階に関する情報を表示するように構成されている、エレベーター制御方法。
【請求項12】
ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、
建物内の階の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および
前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階
を含み、前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成され、
前記エレベーター制御方法は、
前記ロボットを制御するロボット制御システムから呼び出しを受信する段階、
前記呼び出しが示す階に移動するためにエレベーターを選択する段階、および
前記選択されたエレベーターが、前記呼び出しが示す階に移動するように前記選択されたエレベーターを制御する段階
をさらに含み、
前記エレベーター制御方法は、
前記選択されたエレベーター内に前記ロボットが搭乗することができないとき、前記選択されたエレベーターに対する呼び出しの取消を前記ロボット制御システムから受信する段階、
前記呼び出しが示す階に呼び出す他のエレベーターを選択する段階、および
前記呼び出しが示す階に前記他のエレベーターが移動するように前記他のエレベーターを制御する段階
をさらに含む、エレベーター制御方法。
【請求項13】
ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、
建物内の階の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および
前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階
を含み、
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成され、
前記エレベーター制御方法は、
前記ロボットを制御するロボット
制御システムから呼び出しを受信する段階、
前記呼び出しが示す階に移動するためにエレベーターを選択する段階、および
前記選択されたエレベーターへの搭乗のための待機空間に所定の数以上のユーザまたはロボットが存在する場合、前記選択されたエレベーターに対する呼び出しの取消を前記ロボット制御システムから受信する段階、
前記呼び出しが示す階に移動するために他のエレベーターを選択する段階、および
前記呼び出しが示す階に前記他のエレベーターが移動するように前記他のエレベーターを制御する段階
をさらに含む
、エレベーター制御方法。
【請求項14】
ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、
建物内の階の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および
前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階
を含み、
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成され、
前記エレベーター制御方法は、
前記エレベーターにこれ以上のロボットが搭乗するだけの十分な空間がないと判断されたときには、前記エレベーターを満員状態として設定する段階
をさらに含み、
前記満員状態として設定されたエレベーターは、呼び出し不可状態に設定され
、
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースは、前記満員状態を示すインジケータが出力されるように構成され、
前記インジケータは、前記エレベーターに搭乗したユーザまたはロボットが降車して前記エレベーターにロボットが搭乗するだけの十分な空間が確保されるまで出力され、
前記エレベーターにロボットが搭乗するだけの十分な空間が確保されると、前記エレベーターは呼び出し可能状態に設定される、エレベーター制御方法。
【請求項15】
ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、
建物内の階の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および
前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階
を含み、
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成され、
前記エレベーター制御方法は、
前記ロボットを制御するロボット制御システムから呼び出しを受信する段階、
前記呼び出しが示す階に移動するためにエレベーターを選択する段階、および
前記選択されたエレベーターが、前記呼び出しが示す階に移動するように前記選択されたエレベーターを制御する段階
をさらに含み、前記エレベーター制御方法は、
前記建物内で前記ロボット制御システムによって制御される複数のロボットがサービスを提供する段階をさらに含み、
前記呼び出しを受信する段階は、前記ロボット制御システムから前記複数のロボットと連関する呼び出しを受信し、
前記選択する段階は、前記呼び出しそれぞれが示す階に移動するためにエレベーターを選択し、
前記選択されたエレベーターを制御する段階は、
前記複数のロボットのうち、前記選択されたエレベーターからより後に降りるロボットが、前記選択されたエレベーターにより先に搭乗するように前記選択されたエレベーターを制御する、エレベーター制御方法。
【請求項16】
請求項1~
15のうちのいずれか一項に記載の
エレベーター制御方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項17】
ロボット搭乗のためエレベーター制御システムであって、
コンピュータ読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
建物内の階の間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知し、前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御するように前記
エレベーター制御システムを制御し、前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成
され、
前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーター内に前記ロボットが搭乗すると、前記ロボットがサービスを提供する階を表示するように構成されている、ロボット搭乗のためのエレベーター制御システム。
【請求項18】
エレベーターで建物の階
の間を移動してサービスを提供するロボットを制御するロボット制御システムが実行するロボット制御方法であって、
エレベーターを制御するシステムに、前記ロボットが位置する階および前記ロボットがサービスを提供する階に関する情報を含む呼び出しを送信する段階、
前記呼び出しに
従って、前記ロボットが位置する階に移動するエレベーターに前記ロボットが搭乗するように前記ロボットを制御する段階、
前記エレベーターは、前記ロボットがサービスを提供する階に関する情報に基づき、前記ロボットがサービスを提供する階に自動的に移動し、前記エレベーターが、前記ロボットがサービスを提供する階に到着すると、前記エレベーターから前記ロボットが降りるように前記ロボットを制御する段階、および
前記ロボットが前記サービスを提供する階で前記サービスを提供するように前記ロボットを制御する段階
を含
み、ロボット制御方法は、前記呼び出しに従って前記ロボットが位置する階に移動するエレベーターの待機空間に所定の数以上のユーザまたはロボットが存在する場合、または前記ロボットが位置する階に移動したエレベーターに前記ロボットが搭乗できない場合には、前記エレベーターを制御するシステムに、前記呼び出しの取消を送信し、他のエレベーターを要求するための呼び出しを送信する段階
をさらに含む、ロボット制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、エレベーター制御方法およびシステムに関し、より詳細には、建物内の階を移動しながらサービスを提供するロボットの搭乗のためにエレベーターを制御する方法およびそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自律走行ロボットは、自ら周辺状況を認識し、障害物を感知しながらタイヤや脚を利用して目的地までの最適経路を探索するロボットであり、自律走行車はもちろん、物流、ホテルサービス、ロボット掃除機などのような多様な分野で開発されて活用されている。
【0003】
建物内でサービスを提供するために使用されるロボットは、建物の特定の階でサービスを提供するために、該当の建物内に設置されたエレベーターに乗らなければならないことがある。しかし、ロボットやロボットを制御するロボット制御システムがエレベーターを呼んで使用する場合に、エレベーターが混雑した状態であることなどに起因して、ロボットがエレベーターに搭乗することができない場合が頻繁に発生し、ロボットによるサービスの効率性を低下させてしまうことが懸念される。
【0004】
したがって、ロボットによるサービスを効率的に提供することができる、ロボットの搭乗のためのエレベーターを制御するための方法およびシステムが求められている。
【0005】
特許文献1は、自律移動ロボットのための経路計画方法に関する技術であって、自宅やオフィスで自律的に移動する移動ロボットが、障害物を回避しながら目標点まで安全かつ迅速に移動することができる最適経路を計画する方法について開示している。
【0006】
上述した情報は、本発明の理解を助けるためのものに過ぎず、従来技術の一部を形成しない内容を含むこともあるし、当業者により提示され得る内容が従来技術に含まれないこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国公開特許第10-2005-0024840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ロボットの搭乗を感知し、ロボットがサービスを提供する階に移動するようにエレベーターを制御し、エレベーターの内部ユーザインタフェースおよびエレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、ロボットのエレベーターの使用の有無を示すように構成することができる、エレベーター制御方法を提供する。
【0009】
所定の時間区間にわたり、特定のエレベーターをロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定してロボット搭乗のために使用できるようにする、エレベーター制御方法を提供する。
【0010】
エレベーターの待機空間とエレベーター内部の混雑度を考慮し、ロボットに対して適切なエレベーターが呼び出しされるようにする、エレベーター制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一側面において、ロボット搭乗のためにシステムが実行するエレベーター制御方法であって、建物内の階間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知する段階、および前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御する段階を含み、前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースののうちの少なくとも1つは、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成される、エレベーター制御方法を提供する。
【0012】
前記建物内には複数のエレベーターが設けられており、前記エレベーター制御方法は、所定の時間区間にわたり、前記複数のエレベーターのうちの前記エレベーターを前記ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定する段階をさらに含んでよい。
【0013】
前記専用エレベーターとして設定された前記エレベーターの前記外部ユーザインタフェースおよび前記内部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つは、前記エレベーターが前記ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定されたことを表示するように構成されてよい。
【0014】
前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーター内に前記ロボットが搭乗すると、前記ロボットがサービスを提供する階を表示するように構成されてよい。
【0015】
前記内部ユーザインタフェースは、他のロボットが前記エレベーターに搭乗する階の情報を表示するように構成されてよい。
【0016】
前記建物内で複数のロボットがサービスを提供する段階をさらに含み、前記感知する段階は、前記エレベーター内に前記ロボットのそれぞれが搭乗することを感知し、前記エレベーターを制御する段階は、前記ロボットのそれぞれがサービスを提供する階に順に移動するように前記エレベーターを制御してよい。
【0017】
前記エレベーターは、前記エレベーターを利用しようとするユーザの呼び出しがあったとしても、前記ユーザが呼び出した階には移動しないように制御されてよい。
【0018】
前記外部ユーザインタフェースは、前記ロボットが搭乗中であること、または前記エレベーターが前記ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして使用中であることを表示するが、前記エレベーターが上昇中または下降中であること、前記エレベーターの現在位置、および前記エレベーターの停車予定の階を表示しないように構成されてよい。
【0019】
前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーターに搭乗したユーザが前記エレベーターの移動階を設定できないように、階間移動ボタンを無効化させて構成されてよい。
【0020】
前記内部ユーザインタフェースは、前記エレベーターに搭乗したユーザが前記エレベーターの扉を強制的に閉めることができないように、扉の閉ボタンを無効化させて構成されてよい。
【0021】
前記エレベーター制御方法は、前記ロボットを制御するロボット制御システムから呼び出しを受信する段階、前記呼び出しが示す階に移動するためにエレベーターを選択する段階、および前記選択されたエレベーターが前記呼び出しの示す階に移動するように前記選択されたエレベーターを制御する段階をさらに含んでよい。
【0022】
前記エレベーター制御方法は、前記選択されたエレベーター内に前記ロボットが搭乗することができないときに、前記選択されたエレベーターに対する呼び出しの取消を前記ロボット制御システムから受信する段階、前記呼び出しが示す階に呼び出す他のエレベーターを選択する段階、および前記呼び出しが示す階に前記他のエレベーターが移動するように前記他のエレベーターを制御する段階をさらに含んでよい。
【0023】
前記エレベーター制御方法は、前記ロボットを制御するロボットシステムから呼び出しを受信する段階、前記呼び出しが示す階に移動するためにエレベーターを選択する段階、前記選択されたエレベーターへの搭乗のための待機空間に所定の数以上のユーザまたはロボットが存在する場合、前記選択されたエレベーターに対する呼び出しの取消を前記ロボット制御システムから受信する段階、前記呼び出しが示す階に移動するために他のエレベーターを選択する段階、および前記呼び出しが示す階に前記他のエレベーターが移動するように前記他のエレベーターを制御する段階をさらに含んでよい。
【0024】
前記エレベーター制御方法は、前記エレベーターにこれ以上のロボットが搭乗するだけの十分な空間がないと判断されたときには、前記エレベーターを満員状態に設定する段階をさらに含み、前記満員状態に設定されたエレベーターは呼び出し不可状態に設定されてよい。
【0025】
前記エレベーターの内部ユーザインタフェースは、前記満員状態を示すインジケータが出力されるように構成され、前記インジケータは、前記エレベーターに搭乗中のユーザまたはロボットが降車して前記エレベーターにロボットが搭乗するだけの十分な空間が確保されるまで出力され、前記エレベーターにロボットが搭乗するだけの十分な空間が確保されれば、前記エレベーターは呼び出し可能状態に設定されてよい。
【0026】
前記建物内で前記ロボット制御システムによって制御される複数のロボットがサービスを提供する段階をさらに含み、前記呼び出しを受信する段階は、前記ロボット制御システムから前記複数のロボットと連関する呼び出しを受信し、前記選択する段階は、前記呼び出しのそれぞれが示す階に移動するためにエレベーターを選択し、前記選択されたエレベーターを制御する段階は、前記複数のロボットのうちで前記選択されたエレベーターからより後に降りるロボットが、前記選択されたエレベーターにより先に搭乗するように前記選択されたエレベーターを制御してよい。
【0027】
他の一側面において、ロボット搭乗のためのエレベーター制御システムであって、コンピュータ読み取り可能な命令を実行するように実現される少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、建物内の階間を移動するエレベーター内に、前記階のうちの少なくとも1つの階でサービスを提供する少なくとも1つのロボットが搭乗することを感知し、前記ロボットがサービスを提供する階に移動するように前記エレベーターを制御するように前記システムを制御し、前記エレベーターの内部ユーザインタフェースおよび前記エレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、前記ロボットの前記エレベーターの使用の有無を示すように構成する、ロボット搭乗のためのエレベーター制御システムを提供する。
【0028】
また他の一側面において、エレベーターで建物の階間を移動してサービスを提供するロボットを制御するロボット制御システムが実行するロボット制御方法であって、エレベーターを制御するシステムに前記ロボットが位置する階および前記ロボットがサービスを提供する階に関する情報を含む呼び出しを送信する段階、前記呼び出しにしたがい、前記ロボットが位置する階に移動するエレベーターに前記ロボットが搭乗するように前記ロボットを制御する段階、前記エレベーターは、前記ロボットがサービスを提供する階に関する情報に基づいて前記ロボットがサービスを提供する階に自動的に移動し、前記エレベーターが前記ロボットのサービスを提供する階に到着すると、前記ロボットが降車するように前記ロボットを制御する段階、および前記ロボットが前記サービスを提供する階で前記サービスを提供するように前記ロボットを制御する段階を含む、ロボット制御方法を提供する。
【0029】
前記ロボット制御方法は、前記呼び出しにしたがい、前記ロボットが位置する階に移動するエレベーターの待機空間に所定の数以上のユーザまたはロボットが存在する場合、または前記ロボットが位置する階に移動したエレベーターに前記ロボットが搭乗することができない場合には、前記エレベーターを制御するシステムに前記呼び出しの取消を送信し、他のエレベーターを要求するための呼び出しを送信する段階をさらに含んでよい。
【発明の効果】
【0030】
エレベーターの内部ユーザインタフェースおよびエレベーターの外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、ロボットのエレベーターの使用の有無を示すように構成することにより、エレベーターを使用しようとするユーザが、該当のエレベーターにロボットが搭乗しているか、または該当のエレベーターがロボット専用エレベーターとして設定されているかを確認することができる。このような内部ユーザインタフェースおよび/または外部ユーザインタフェースの構成により、ロボットが使用しているエレベーターまたはロボット専用エレベーターの利用をユーザが自制するように促すことができる。
【0031】
ロボットが使用しているエレベーターまたはロボット専用エレベーターの内部ユーザインタフェースにおいて、一部機能を制限することにより、ロボットが使用しているエレベーターまたはロボット専用エレベーターの利用をユーザが自制するように促すことができる。したがって、エレベーターの使用において、ロボットとユーザとの干渉を最小化することができる。
【0032】
所定の時間区間にわたり、特定のエレベーターをロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定することにより、ロボットのエレベーター使用の効率を高め、ロボットによる効率的なサービスの提供を図ることができる。
【0033】
また、エレベーターの待機空間とエレベーター内部の混雑度を考慮することで、ロボットにエレベーターが適切に呼び出されるようにすることにより、ロボットに最適なエレベーターを呼び出すことができ、これにより、ロボットによる効果的なサービスの提供を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】一実施形態における、ロボット搭乗のためのエレベーターを制御する方法を示した図である。
【
図2】一実施形態における、建物内でサービスを提供するロボットを示したブロック図である。
【
図3】一実施形態における、ロボット搭乗のためのエレベーターを制御するシステムを示したブロック図である。
【
図4】一実施形態における、建物内でサービスを提供するロボットを制御するロボット制御システムを示したブロック図である。
【
図5】一実施形態における、ロボット搭乗のためのエレベーターを制御する方法を示したフローチャートである。
【
図6】一例における、呼び出されたエレベーターにロボットが搭乗可能であるかによってエレベーターを再度呼び出す方法を示したフローチャートである。
【
図7】一例における、呼び出されるエレベーターの待機空間が混雑しているかによってエレベーターを再度呼び出す方法を示したフローチャートである。
【
図8】一例における、呼び出されるエレベーターにロボットが搭乗可能であるかによってエレベーターを呼び出し可能/不可能状態に設定する方法を示したフローチャートである。
【
図9】一実施形態における、ロボットを制御する制御システムにより、該当のロボットの搭乗のためのエレベーターを呼び出してロボットの搭乗を制御する方法を示したブロック図である。
【
図10】一例における、複数のロボットがエレベーターに乗り降りする方法を示した図である。
【
図11】一例における、エレベーターの外部ユーザインタフェースを示した図である。
【
図12】一例における、エレベーターの内部ユーザインタフェースを示した図である。
【
図13】一例における、ロボットがエレベーターの呼び出しからロボットが降車に至るまでの制御システム、ロボット、ユーザ、エレベーター、およびエレベーター制御システムの動作を示したフローチャートである。
【
図14】一例における、ロボットがエレベーターの呼び出しからロボットが降車に至るまでの制御システム、ロボット、ユーザ、エレベーター、およびエレベーター制御システムの動作を示したフローチャートである。
【
図15】一例における、ロボットがエレベーターの呼び出しからロボットが降車に至るまでの制御システム、ロボット、ユーザ、エレベーター、およびエレベーター制御システムの動作を示したフローチャートである。
【
図16】一例における、ロボットがエレベーターの呼び出しからロボットが降車に至るまでの制御システム、ロボット、ユーザ、エレベーター、およびエレベーター制御システムの動作を示したフローチャートである。
【
図17】一例における、ロボットがエレベーターの呼び出しからロボットが降車に至るまでの制御システム、ロボット、ユーザ、エレベーター、およびエレベーター制御システムの動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0036】
図1は、一実施形態における、ロボット搭乗のためのエレベーターを制御する方法を示した図である。
図1には、建物内に設置されたエレベーター(EV1~EV8)が示されている。エレベーター(EV1~EV8)110は、建物内の階間を移動する装置であって、ユーザまたはロボット100が搭乗し、ユーザまたはロボット100が建物内の階間を移動できるようにするものである。エレベーター110それぞれは、一般的なユーザとロボット100の両方が使用可能なように構成されてよい。
【0037】
エレベーター110それぞれは、エレベーター制御システム130によってその呼び出しおよび移動が制御されてよい。例えば、エレベーター制御システム130は、ユーザまたはロボット100(ロボット100を制御するロボット制御システム140)からの呼び出しにしたがって適切なエレベーターを選択してよく、選択されたエレベーターを呼び出された位置に移動させてよい。エレベーター制御システム130の構造については、
図3を参照ながら詳しく説明する。
【0038】
図に示した例において、エレベーター(EV8)120は、ロボット100(または、ロボットを制御するロボット制御システム140)からの呼び出しにしたがい、ロボット100が搭乗するために呼び出されたエレベーターであってよい。または、エレベーター120は、ロボット100の搭乗のための専用エレベーターとして設定されたものであってもよい。
【0039】
ロボット100は、建物内でサービスを提供するために使用されるサービスロボットであってよい。ロボット100は、少なくとも1つの階でサービスを提供するように構成されてよい。また、ロボット100が複数の場合、複数のロボットそれぞれは、少なくとも1つの階でサービスを提供するように構成されてよい。すなわち、サービスの種類/提供頻度、および/または建物(階)の形態/構造により、ロボット100は、1つまたはそれ以上の階でサービスを提供するように構成されてよく、複数のロボットが1つの階でサービスを提供するように構成されてもよい。
【0040】
ロボット100が提供するサービスは、例えば、宅配伝達サービス、注文によるドリンク(コーヒーなど)伝達サービス、掃除サービス、およびその他の情報/コンテンツ提供サービスのうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0041】
ロボット100の移動およびサービスの提供と、エレベーター120に対する呼び出しの少なくとも一部は、ロボット制御システム140によって実行されてよい。例えば、ロボット制御システム140による呼び出しにしたがい、エレベーター制御システム130は、適切なエレベーター120をロボット100が位置する階に移動させてよい。ロボット100およびロボット制御システム140の構造については、
図2および
図4を参照しながら詳しく説明する。
【0042】
エレベーター制御システム130は、エレベーター120内に少なくとも1つのロボット100が搭乗することを感知してよく、ロボット100がサービスを提供する階に移動するようにエレベーター120を制御してよい。エレベーター制御システム130は、エレベーター120の内部ユーザインタフェースおよびエレベーター120の外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、ロボット100のエレベーターの使用の有無を示すように構成してよい。内部ユーザインタフェースは、例えば、エレベーター120内部のディスプレイおよびボタンを含んでよい。内部ユーザインタフェースについては、
図12を参照しながら詳しく説明する。外部ユーザインタフェースは、例えば、エレベーター120外部のディスプレイおよびボタンを含んでよい。外部ユーザインタフェースについては、
図11を参照しながら詳しく説明する。
【0043】
実施形態では、エレベーター120の内部ユーザインタフェースおよび外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つが、ロボット100によるエレベーター120の使用の有無を示すように構成されることにより、エレベーター120を使用しようとするユーザは、エレベーター120にロボット100が搭乗しているか、またはエレベーター120がロボット専用エレベーターとして設定されているかを確認することができる。
【0044】
したがって、実施形態によっては、ロボットが使用しているエレベーターまたは(ロボット)専用エレベーターの使用をユーザが自制するように促すことができ、エレベーターの使用においてロボットとユーザとの干渉を最小化することができる。
【0045】
図2は、一実施形態における、建物内でサービスを提供するロボットを示したブロック図である。
【0046】
上述したように、ロボット100は、建物内でサービスを提供するために使用されるサービスロボットであってよい。ロボット100は、自律走行によって建物の所定の位置(特定の階)で建物内のユーザにサービスを提供してよい。
【0047】
ロボット100は、物理的な装置であってよく、図に示すように、制御部104、駆動部108、センサ部106、および通信部102を備えてよい。
【0048】
制御部104は、ロボット100に内蔵された物理的なプロセッサであってよく、図には示していないが、経路計画処理モジュール、マッピング処理モジュール、駆動制御モジュール、ローカリゼーション処理モジュール、データ処理モジュール、およびサービス処理モジュールを含んでよい。このとき、経路計画処理モジュール、マッピング処理モジュール、およびローカリゼーション処理モジュールは、ロボット制御システム140との通信がなされない場合にもロボット100の室内自律走行を可能にするために、実施形態によっては、選択的に制御部104に含まれるものであってよい。
【0049】
通信部102は、ロボット100が他の装置(他のロボットまたはロボット制御システム140など)と通信するための構成であってよい。すなわち、通信部102は、他の装置に対してデータおよび/または情報を送信/受信する、ロボット100のアンテナ、データバス、ネットワークインタフェースカード、ネットワークインタフェースチップ、およびネットワーキングインタフェースポートなどのようなハードウェアモジュール、またはネットワークデバイスドライバ(driver)またはネットワーキングプログラムのようなソフトウェアモジュールであってよい。
【0050】
駆動部108は、ロボット100の移動を制御して移動を可能にする構成であって、これを実行するための装備を含んでよい。
【0051】
センサ部106は、ロボット100の自律走行およびサービス提供において要求されるデータを収集するための構成であってよい。センサ部106は、高価なセンシング装備を含む必要はなく、低価型の超音波センサおよび/または低価型のカメラなどのようなセンサを含んでよい。
【0052】
一例として、制御部104のデータ処理モジュールは、センサ部106のセンサの出力値を含むセンシングデータを、通信部からロボット制御システム140に送信してよい。ロボット制御システム120は、建物130内の室内地図に基づいて生成された経路データをロボット100に送信してよい。経路データは、通信部102からデータ処理モジュールに伝達されてよい。データ処理モジュールは、経路データを駆動制御モジュールに直ぐに伝達してよく、駆動制御モジュールは、経路データにしたがって駆動部108を制御してロボット100の室内自律走行を制御してよい。
【0053】
ロボット100とロボット制御システム140との通信がなされない場合に、データ処理モジュールは、センシングデータをローカリゼーション処理モジュールに送信し、経路計画処理モジュールとマッピング処理モジュールによって経路データを生成してロボット100の室内自律走行を直接に処理してもよい。
【0054】
ロボット100は、建物内の室内地図を生成するために使用されるマッピングロボットとは区別されるものであってよい。このとき、ロボット100は、高価のセンシング装備を含まないため、低価型の超音波センサおよび/または低価型のカメラなどのようなセンサの出力値に基づいて室内自律走行を処理してよい。一方、ロボット100が、過去に、ロボット制御システム140との通信によって室内自律走行を処理したことがあれば、ロボット制御システム140から過去に受信した経路データが含むマッピングデータなどをさらに活用することで、低価のセンサを利用しながらも正確な室内自律走行を可能にすることができる。
【0055】
サービス処理モジュールは、ロボット制御システム140から受信される命令を、通信部102、または通信部102とデータ処理モジュール215によって受信してよい。駆動部108は、ロボット100の移動のための装備だけでなく、ロボット100が提供するサービスと関連する装備をさらに含んでよい。例えば、食べ物/宅配物伝達サービスを実行するために、ロボット100の駆動部108は、食べ物/宅配物を載せるための構成や食べ物/宅配物をユーザに伝達するための構成(一例として、ロボットアーム(arm))を含んでよい。また、ロボット100は、情報/コンテンツの提供のためのスピーカおよび/またはディスプレイなどをさらに含んでもよい。サービス処理モジュールは、提供しなければならないサービスのための駆動命令を駆動制御モジュールに伝達してよく、駆動制御モジュールは、駆動命令にしたがい、ロボット100や駆動部108が含む構成を制御してサービスが提供されるようにしてよい。
【0056】
ロボット100は、ロボット制御システム140による制御にしたがって呼び出されたエレベーター120を感知してよく、呼び出されたエレベーター120に搭乗してよい。ロボット100がサービスを提供するための階にエレベーター120が到着すれば、ロボット100は、エレベーター120から降り、該当の階でサービスを提供してよい。
【0057】
ロボット100の搭乗のためにエレベーター120を制御するエレベーター制御システム130とロボット制御システム140については、
図3および
図5を参照しながらそれぞれ詳しく説明する。
【0058】
以上、
図1を参照しながら説明した技術的特徴は、
図2にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0059】
図3は、一実施形態に係る、ロボットの搭乗のためのエレベーターを制御するシステムを示したブロック図である。
【0060】
エレベーター制御システム130は、上述した建物内のエレベーター110に対する呼び出しおよびエレベーター110の移動を制御する装置であってよい。エレベーター制御システム130は、少なくとも1つのコンピュータ装置を含んでよく、建物内または建物外部に位置するサーバによって実現されてよい。
【0061】
エレベーター制御システム130は、図に示すように、メモリ330、プロセッサ320、通信部310、および入力/出力インタフェース340を含んでよい。
【0062】
メモリ330は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROMおよび永続的大容量記録装置は、メモリ330とは区分される別の永続的記録装置として含まれてもよい。また、メモリ330には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ330とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信部310を通じてメモリ330にロードされてもよい。
【0063】
プロセッサ320は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ330または通信部310によって、プロセッサ320に提供されてよい。例えば、プロセッサ320は、メモリ330にロードされたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。このようなプロセッサ320は、図に示すように、搭乗識別部322、移動制御部324、およびユーザインタフェース構成部を含んでよい。
【0064】
プロセッサ320の構成要素322~326それぞれは、プロセッサ320の一部であって、ソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールであってよく、プロセッサによって実現される機能(機能ブロック)を示してよい。搭乗識別部322は、建物内の階間を移動するエレベーター120内に、少なくとも1つの階でサービスを提供するロボット100が搭乗することを感知してよい。移動制御部324は、搭乗したロボット100がサービスを提供する階にエレベーター120が移動するようにエレベーター120を制御してよい。ユーザインタフェース構成部326は、エレベーター120の内部ユーザインタフェースおよび外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、ロボット100のエレベーター120の使用の有無を示すように構成してよい。
【0065】
通信部310は、エレベーター制御システム130が他の装置(エレベーター110またはロボット制御システム140)と通信するための構成であってよい。言い換えれば、通信部310は、他の装置に対してデータおよび/または情報を送信/受信する、エレベーター制御システム130のアンテナ、データバス、ネットワークインタフェースカード、ネットワークインタフェースチップ、およびネットワーキングインタフェースポートなどのようなハードウェアモジュール、またはネットワークデバイスドライバ(driver)またはネットワーキングプログラムのようなソフトウェアモジュールであってよい。
【0066】
入力/出力インタフェース340は、キーボードまたはマウスなどのような入力装置、およびディスプレイやスピーカのような出力装置とのインタフェースのための手段であってよい。
【0067】
また、他の実施形態において、エレベーター制御システム130は、図に示された構成要素よりもさらに多くの構成要素を含んでもよい。
【0068】
プロセッサ320の構成322~326によって実行される、ロボット100の搭乗のためにエレベーター120を制御する方法については、
図5~17を参照しながら詳しく説明する。
【0069】
以上、
図1および
図2を参照しながら説明した技術的特徴は、
図3にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0070】
図4は、一実施形態における、建物内でサービスを提供するロボットを制御するロボット制御システムを示したブロック図である。
【0071】
ロボット制御システム140は、上述したロボット100の移動およびロボット100による建物内でのサービスの提供を制御する装置であってよい。ロボット制御システム140は、複数のロボットそれぞれの移動およびロボットそれぞれのサービスの提供を制御してよい。ロボット制御システム140は、エレベーター制御システム130との通信により、ロボット100がサービスを提供する階にロボット100を移動させるためにエレベーターを呼び出してよい。ロボット制御システム140は、呼び出されたエレベーター120をロボット100が認識して搭乗するようにロボット100を制御し、サービスを提供する階でエレベーター120から降りるようにロボット100を制御してよい。
【0072】
ロボット制御システム140は、少なくとも1つのコンピュータ装置を含んでよく、建物内または建物外部に位置するサーバによって実現されてよい。ロボット制御システム140は、クラウドサーバ(システム)によって実現されてもよい。
【0073】
ロボット制御システム140は、図に示すように、メモリ430、プロセッサ420、通信部410、および入力/出力インタフェース440を含んでよい。ロボット制御システム140の構成410~430に関する一般的な説明については、上述したエレベーター制御システム130の構成310~340の一般的な技術的特徴に関する説明がそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0074】
以上、
図1~3を参照しながら説明した技術的特徴は、
図4にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0075】
以下の詳細な説明において、エレベーター制御システム130またはロボット制御システム140の構成によって実行される動作は、説明の便宜上、エレベーター制御システム130またはロボット制御システム140によって実行される動作として説明する。
【0076】
図5は、一実施形態における、ロボット搭乗のためのエレベーターを制御する方法を示したフローチャートである。
【0077】
図5を参照しながら、エレベーター制御システム130によって実行されるロボット制御システム140によるエレベーター呼び出しにしたがってエレベーター120が呼び出され、ロボット100が搭乗し、ロボット100がサービスを提供する階にエレベーター120を移動させるエレベーター制御方法について詳しく説明する。
【0078】
段階510で、プロセッサ320は、建物内に設けられた複数のエレベーター110のうちの少なくとも1つのエレベーターを、ロボットの搭乗のための専用エレベーターとして設定してよい。例えば、プロセッサ320は、エレベーター110のうちのいずれか1つのエレベーターを、所定の時間区間にわたり、ロボット100の搭乗のための専用エレベーターとして設定してよい。所定の時間区間は、建物内のユーザの日課うちでエレベーター110を使用する頻度が相対的に低い時間帯であってよい。所定の時間区間は、例えば、午後2時~午後4時の時間区間であってよい。所定の時間区間は、エレベーター制御システム130の管理者によって予め設定されてよい。一例として、
図1を参照しながら説明したエレベーター120は、専用エレベーターであってよい。
【0079】
ユーザインタフェース構成部326は、専用エレベーターとして設定されたエレベーター120の外部ユーザインタフェースおよび内部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、エレベーター120がロボット100の搭乗のための専用エレベーターとして設定されたことを表示するように構成してよい。例えば、エレベーター120の外部ユーザインタフェースに該当するディスプレイには、ロボットのイメージが表示されてよい。
【0080】
一方、以下で説明する、ユーザインタフェース構成部326による、エレベーター120の内部ユーザインタフェースおよび/または外部ユーザインタフェースの具体的な構成方法は、エレベーター120にロボット100が実際に搭乗しているかとは関係なく、エレベーター120が専用エレベーターとして設定された場合に実行されてよい。または、このようなエレベーター120の内部ユーザインタフェースおよび/または外部ユーザインタフェースの具体的な構成方法は、エレベーター120が専用エレベーターとして設定されていない場合であっても、エレベーター120にロボット100が搭乗しているか、ロボット制御システム140によってエレベーター120が呼び出された場合に実行されるものであってよい。したがって、段階510が実行されなくても、実施形態のエレベーター制御方法が実行されるようにもなる。
【0081】
専用エレベーターは、(外部ユーザインタフェースおよび/または内部ユーザインタフェースにおいて)ロボット100による利用が優先されて推薦されるエレベーターに過ぎず、一般的なユーザによる利用が完全に排除されたエレベーターでなくてもよい。
【0082】
段階520で、エレベーター制御システム130は、ロボット制御システム140からエレベーターの呼び出しを受信してよい。呼び出しは、ロボット100が位置する階に関する情報を含んでよい。実施形態によっては、このような呼び出しは、ロボット100からエレベーター制御システム130に直接に送信されてもよい。呼び出しは、ロボット100がサービスを提供する階に関する情報をさらに含んでよい。また、呼び出しは、ロボット100がエレベーター120の待機空間(エレベータールーム)に到着する予想時間情報、エレベーター120内の必要な空間に関する情報、および迅速性の必要に関する情報(例えば、ロボット100が配達をする場合であれば迅速性を必要とするはずであり、元の場所に戻る場合であれば迅速性を必要としないこと)(あるいは、これらのうちの少なくとも1つ)をさらに含んでよい。
【0083】
段階530で、エレベーター制御システム130は、受信した呼び出しに基づき、エレベーター110のうちでロボット100が位置する階に移動させるエレベーター120(すなわち、呼び出しエレベーター)を選択してよい。例えば、エレベーター制御システム130は、段階510で専用エレベーターとして設定されたエレベーターを、呼び出しエレベーター120として選択してよい。または、エレベーター制御システム130は、エレベーター110のうち、呼び出しが示す階から最も近くに位置するエレベーターを呼び出しエレベーター120として選択してよい。または、エレベーター制御システム130は、エレベーター110それぞれの呼び出しが示す階に移動する時間を計算してよく、呼び出しが示す階に最も先に移動することのできるエレベーター(例えば、呼び出しが示す階に移動する前に、停まるべき階が最も少ないエレベーター)を呼び出しエレベーター120として選択してよい。
【0084】
また、エレベーター制御システム130は、エレベーター110のうち、特殊な目的(例えば、引っ越し、点検中、VIP使用など)として使用中のエレベーターや、「満員」状態のエレベーターは、呼び出しエレベーター120として選択しなくてもよい。
【0085】
段階540で、エレベーター制御システム130は、選択されたエレベーター120が該当の呼び出しが示す階に移動するようにエレベーター120を制御してよい。呼び出しが示す階にエレベーター120が移動してエレベーターの扉が開けば、ロボット100はエレベーター120に搭乗してよい。
【0086】
段階550で、搭乗識別部322は、エレベーター120内にロボット100が搭乗したことを感知してよい。言い換えれば、搭乗識別部322は、エレベーター120内にロボット100が搭乗したことを識別してよい。
【0087】
ロボット100のエレベーター120への搭乗識別(感知)は、ロボット100とエレベーター120との無線通信によってなされてよい。例えば、ロボット100からロボット100の識別子が無線通信を介して(例えば、近距離無線通信(Wi-Fi、赤外線、ブルートゥース、AP信号、ビーコン信号など))エレベーター120に伝達されてよく、搭乗識別部322は、このような識別子の伝達を認識することにより、ロボット100がエレベーター120に搭乗したことを認識してよい。
【0088】
または、ロボット100がエレベーター120に搭乗したときに、ロボット100はこれをロボット制御システム140に通知してよく、ロボット制御システム140からエレベーター制御システム130にロボット100がエレベーター120に搭乗したことを通知することにより、ロボット100がエレベーター120に搭乗したことが感知されてよい。
【0089】
その他にも、搭乗識別部322がエレベーター120内にロボット100が搭乗したことを感知する方法は、すべての種類の搭乗/入室感知方法が適用可能である。
【0090】
ロボット100がエレベーター120に搭乗すると、エレベーター120の外部ユーザインタフェースには、エレベーター120にロボット100が搭乗していることが表示されてよい。また、エレベーター120の内部ユーザインタフェースにも、ロボット100が搭乗していることが表示されてよい。エレベーター120の内部ユーザインタフェースには、搭乗したロボット100がサービスを提供する階が表示されてよい。すなわち、エレベーター120の内部ユーザインタフェースには、搭乗したロボット100がサービスを提供するために降りる階が表示されてよい。このような外部ユーザインタフェースおよび内部ユーザインタフェースに対する表示制御は、ユーザインタフェース構成部326によって実行されてよい。
【0091】
段階560で、移動制御部324は、ロボット100が搭乗したエレベーター120を、ロボット100がサービスを提供する階に移動するように制御してよい。移動制御部324は、上述した呼び出しに含まれた、ロボット100がサービスを提供する階に関する情報に基づき、エレベーター120をロボット100がサービスを提供する階に自動的に移動させてよい。または、ロボット100がエレベーター120に搭乗すると、ロボット100とエレベーター120との無線通信またはロボット制御システム140からエレベーター制御システム130への通知により、ロボット100がサービスを提供する階に関する情報がエレベーター制御システム130に伝達されてもよい。
【0092】
移動制御部324は、このようなロボット100がサービスを提供する階に関する情報に基づき、エレベーター120をロボット100がサービスを提供する階に移動するように制御してよい。したがって、ロボット100がエレベーター120に搭乗すると、エレベーター120は、ロボット100がサービスを提供する階に(階を入力する必要なく)自動的に移動することができる。
【0093】
エレベーター120が、ロボット100がサービスを提供する階に移動すれば、エレベーター120の扉が開き、ロボット100は降車して該当の階でサービスを提供してよい。
【0094】
ユーザインタフェース構成部326は、エレベーター120の内部ユーザインタフェースおよび外部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを、ロボット100のエレベーターの使用の有無を示すように構成してよい。例えば、上述したように、ユーザインタフェース構成部326は、エレベーター120が専用エレベーターとして設定されたことを示すように外部ユーザインタフェースおよび内部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してよく、または/追加的に、エレベーター120にロボット100が搭乗していることを示すように外部ユーザインタフェースおよび内部ユーザインタフェースのうちの少なくとも1つを構成してよい。
【0095】
一方、エレベーター120が専用エレベーターとして設定されるか、エレベーター120にロボット100が搭乗している場合に、エレベーター制御システム130は、エレベーター120を、エレベーター120を利用しようとするユーザからの呼び出しがあったとしても、ユーザが呼び出した階には移動しないように制御してよい。すなわち、エレベーター120が専用エレベーターとして設定されるか、エレベーター120にロボット100が搭乗している場合には、ロボット100による使用がユーザの呼び出しよりも優先されるようにエレベーター120を制御してよい。
【0096】
以上、
図1~4を参照しながら説明した技術的特徴は、
図5にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0097】
図6は、一例における、呼び出されたエレベーターにロボットが搭乗可能であるかによってエレベーターを再度呼び出す方法を示したフローチャートである。
【0098】
図6を参照しながら、呼び出したエレベーター120がロボット100の搭乗する階に到着した場合において、エレベーター120にロボット100が搭乗することができない場合のエレベーター制御方法について説明する。
【0099】
段階610で、呼び出したエレベーター120がロボット100の搭乗する階に到着した場合、エレベーター120にロボット100が搭乗することができるかが判断されてよい。例えば、ロボット100(または、ロボット制御システム140)は、搭乗するエレベーター120にロボット100が搭乗できるだけの十分な空間があるかにより、エレベーター120にロボット100が搭乗可能であるかを判断してよい。
【0100】
搭乗可能であると判断された場合、ロボット100は、エレベーター120に搭乗してよい。
【0101】
搭乗が不可能であると判断された場合には、段階620で、エレベーター制御システム130は、エレベーター120の呼び出し取消をロボット制御システム140から受信してよい。また、段階630で、エレベーター制御システム130は、他のエレベーターを要求するための呼び出しとして、ロボット100が位置する階に関する情報を含む呼び出しをロボット制御システム140から再度受信してよい。
【0102】
すなわち、搭乗が不可能であると判断された場合、ロボット制御システム140は、エレベーター120の呼び出しの取消をエレベーター制御システム130に送信してよく、他のエレベーターを要求するために、ロボット100が位置する階に関する情報を含む呼び出しを再度送信してよい。
【0103】
他のエレベーターに対する呼び出しにしたがい、エレベーター制御システム130は、ロボット100が位置する階に移動させるための他のエレベーターを選択してよく、他のエレベーターが該当の階に移動するように制御してよい。
【0104】
このような実施形態により、エレベーター120内部の混雑度を考慮した上で、ロボット100に対して適切なエレベーターが呼び出されるようにすることができる。
【0105】
一方、他の実施形態として、エレベーター120にロボット100の搭乗が不可能であると判断されたときに、ユーザインタフェース構成部326は、エレベーター120の内部ユーザインタフェースを、エレベーター120に搭乗中のユーザが降車するように誘導するインジケータを出力するように構成してよい。例えば、ユーザインタフェース構成部326は、内部ユーザインタフェースから視覚的なインジケータまたは/追加的に聴覚的なインジケータを出力してよく、このようなインジケータは、エレベーター120に搭乗しているユーザ(または、ロボット)が降車してエレベーター120にロボット100が搭乗できるだけの十分な空間が確保されるまで出力されてよい。エレベーター120にロボット100が搭乗できるだけの十分な空間が確保されれば、ロボット100はエレベーター120に搭乗してよい。聴覚的なインジケータは、ロボット100から出力されてもよい。
【0106】
以上、
図1~5を参照しながら説明した技術的特徴は、
図6にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0107】
図7は、一例における、呼び出されるエレベーターの待機空間の混雑状況によってエレベーターを再度呼び出す方法を示したフローチャートである。
【0108】
図7を参照しながら、呼び出したエレベーター120が、ロボット100が搭乗する階に到着する前に(または、到着した後でも)、エレベーター120の待機空間が混雑している場合のエレベーター制御方法について説明する。
【0109】
段階710で、エレベーター120が、ロボット100が搭乗する階に到着する前に(または、到着した後でも)、エレベーター120の到着を待機する空間(すなわち、待機空間)が混雑しているかが判断されてよい。例えば、ロボット100(または、ロボット制御システム140)は、エレベーター120の搭乗のための待機空間に所定の数以上のユーザまたはロボットが存在する場合には、待機空間が混雑していると判断してよい。
【0110】
待機空間が混雑していないと判断された場合、ロボット100は、エレベーター120に搭乗してよい。
【0111】
待機空間が混雑していると判断された場合、エレベーター制御システム130は、エレベーター120の呼び出しの取消をロボット制御システム140から受信してよい。また、エレベーター制御システム130は、他のエレベーターを要求するための呼び出しとして、ロボット100が位置する階に関する情報を含む呼び出しをロボット制御システム140から再度受信してよい。
【0112】
言い換えれば、待機空間が混雑していると判断された場合、ロボット制御システム140は、エレベーター120の呼び出しの取消をエレベーター制御システム130に送信してよく、他のエレベーターを要求するために、ロボット100が位置する階に関する情報を含む呼び出しを再度送信してよい。
【0113】
他のエレベーターに対する呼び出しにしたがい、エレベーター制御システム130は、ロボット100が位置する階に移動させるための他のエレベーターを選択してよく、他のエレベーターが該当の階に移動するように制御してよい。
【0114】
以上、
図1~6を参照しながら説明した技術的特徴は、
図7にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0115】
図8は、一例における、呼び出されるエレベーターにロボットが搭乗可能であるかによってエレベーターを呼び出し可能/不可能状態に設定する方法を示したフローチャートである。
【0116】
段階810で、エレベーター制御システム130は、エレベーター120にこれ以上のロボット100が搭乗するだけの十分な空間があるかを判断してよい。例えば、エレベーター120にロボット100が搭乗するだけの十分な空間があるかは、エレベーター120に搭乗しているロボット100や搭乗するロボット100によって感知され、ロボット制御システム140から(または、ロボット100から直接に)エレベーター制御システム130に伝達されてよい。
【0117】
または、エレベーター120にロボット100が搭乗するだけの十分な空間があるかは、エレベーター120に設置されたセンサなどによって感知されてよい。例えば、これは、エレベーター120に設置されたカメラ、またはエレベーター120に設置された重量感知センサによって判定されてよい。
【0118】
段階820で、エレベーター120にロボット100が搭乗するだけの十分な空間があると判断されたときに、エレベーター制御システム130は、エレベーター120を呼び出し可能状態に設定してよい。
【0119】
段階830で、エレベーター120にロボット100が搭乗するだけの十分な空間がないと判断されたときに、エレベーター制御システム130は、エレベーター120を呼び出し不可能状態に設定してよい。例えば、このような場合、エレベーター制御システム130は、エレベーター120を満員状態として設定してよい。満員状態として設定されたエレベーター120は、呼び出し不可状態に設定されてよい。
【0120】
ユーザインタフェース構成部326は、エレベーター120の内部ユーザインタフェースから満員状態を示すインジケータが出力されるように構成してよい。このようなインジケータは、エレベーター120に搭乗しているユーザが降車するように誘導するインジケータであってよい。例えば、ユーザインタフェース構成部326は、内部ユーザインタフェースから視覚的なインジケータまたは/追加的に聴覚的なインジケータを出力してよく、このようなインジケータは、エレベーター120に搭乗中のユーザ(または、ロボット)が降車してエレベーター120にロボット100が搭乗するだけの十分な空間が確保されるまで出力されてよい。エレベーター120にロボット100が搭乗するだけの十分な空間が確保されれば、インジケータの出力は停止され、満員状態も解除されてよい。満員状態が解除されれば(すなわち、搭乗するだけの十分な空間が確保されれば)、エレベーター120は、呼び出し可能状態に設定されてよい。聴覚的なインジケータは、ロボット100から出力されてもよい。
【0121】
一方、エレベーター120が満員状態であるかは、エレベーター120の外部ユーザインタフェースにも表示されてよい。
【0122】
以上、
図1~7を参照しながら説明した技術的特徴は、
図8にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0123】
図9は、一実施形態における、ロボットを制御する制御システムによって該当のロボットの搭乗のためのエレベーターを呼び出してロボットの搭乗を制御する方法を示したブロック図である。
【0124】
図9を参照しながら、ロボット制御システム140の観点において動作を説明する。
【0125】
段階910で、ロボット制御システム140は、エレベーター110を制御するシステムに、ロボットが位置する階およびロボット100がサービスを提供する階に関する情報を含む呼び出しを送信してよい。
【0126】
段階920で、ロボット制御システム140は、呼び出しにしたがい、ロボット100が位置する階に移動するエレベーター120にロボット100が搭乗するようにロボット100を制御してよい。
【0127】
エレベーター120は、呼び出しに含まれた、ロボット100がサービスを提供する階に関する情報に基づき、ロボット100がサービスを提供する階に自動的に移動してよい。
【0128】
または、(呼び出しにロボット100がサービスを提供する階に関する情報が含まれない場合に)ロボット制御システム140は、ロボット100がエレベーター120に搭乗したときに、ロボット100がサービスを提供する階に関する情報をエレベーター制御システム130に送信することもある。これにしたがい、エレベーター制御システム130は、サービスを提供する階にエレベーター120を自動的に移動させてよい。
【0129】
段階930で、ロボット制御システム140は、ロボット100がサービスを提供する階にエレベーター120が到着することにより、ロボット100が降車するようにロボット100を制御してよい。
【0130】
段階940で、ロボット制御システム140は、降車したロボット100がサービスを提供する階でサービスを提供するようにロボット100を制御してよい。
【0131】
一方、上述したように、ロボット制御システム140は、呼び出しにしたがい、ロボット100が位置する階に移動するエレベーター120の待機空間に所定の数以上のユーザまたはロボットが存在する場合、またはロボット100が位置する階に移動したエレベーター120にロボット100が搭乗することができない場合には、該当の呼び出しの取消をエレベーター制御システム130に送信してよく、他のエレベーターを要求するための呼び出しを再度送信してよい。
【0132】
上述した段階は、実施形態の構成によっては、ロボット制御システム140ではなく、ロボット100が実行するように実現されてもよい。
【0133】
以上、
図1~8を参照しながら説明した技術的特徴は、
図9にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0134】
図10は、一例における、複数のロボットがエレベーターに乗り降りする方法を示した図である。
【0135】
図に示したエレベーター120は、一般的なエレベーター、またはロボット100の搭乗のための専用エレベーターとして設定されたものであってよい。
【0136】
図10には、エレベーター120に複数のロボット(R1~R5)が搭乗しており、エレベーター120が11階に到着することにより、11階でサービスを提供するように構成されたロボット(R1)がエレベーター120から降りる場合が示されている。図に示した例において、ロボット(R1)は11階でサービスを提供するように構成され、ロボット(R2)は13階でサービスを提供するように構成され、ロボット(R3)は16階でサービスを提供するように構成され、ロボット(R4)は14階でサービスを提供するように構成され、ロボット(R5)は12階でサービスを提供するように構成された。
【0137】
搭乗識別部322は、ロボット(R1~R5)それぞれがエレベーター120内に搭乗していることを感知してよい(上述した段階550を参照)。
【0138】
移動制御部324は、複数のロボット(R1~R5)それぞれがサービスを提供する階に順に移動するようにエレベーター120を制御してよい(上述した段階560を参照)。
【0139】
複数のロボット(R1~R5)は、各ロボットと連関する要求によるエレベーター120の呼び出しによってエレベーター120に搭乗したものであってよい。
【0140】
すなわち、上述した段階520において、エレベーター制御システム130は、複数のロボット(R1~R5)と連関する呼び出しをロボット制御システム140から受信してよく、上述した段階530において、呼び出しそれぞれが示す階に移動するためにエレベーターを選択してよい。呼び出されるエレベーターは複数であってもよい。上述した例では、エレベーター120が選択されて呼び出されたことを示している。
【0141】
上述した段階540において、エレベーター制御システム130は、複数のロボット(R1~R5)のうち、エレベーター120からより後に降りるロボット(R3)がエレベーター120により先に搭乗するように、エレベーター120を制御してよい。図に示した例では、ロボット(R1)、ロボット(R5)、ロボット(R2)、ロボット(R4)、ロボット(R3)の順にエレベーター120から降りるはずであるため、(呼び出し順とは関係なく)ロボット(R3)、ロボット(R4)、ロボット(R2)、ロボット(R5)、ロボット(R1)の順に搭乗するようにエレベーター120が制御されてよい。このような実施形態により、複数のロボット(R1~R5)が互いに妨げることなく、複数のロボット(R1~R5)がサービスを提供する階で降車することができる。このような実施形態は、所定の(相対的に短い)時間内に複数の呼び出しがある場合において実行されてよい。
【0142】
または、複数のロボット(R1~R5)それぞれのエレベーター120に対する搭乗は、その呼び出しの順になされてよく、エレベーター120内部で複数のロボット(R1~R5)が適切に移動することにより、先に降車するロボット(R1)が前方(扉に近い側)に配置されるようにしてもよい。
【0143】
一方、複数のロボット(R1~R5)は、1つの階で群集になってエレベーター120に搭乗してもよい。
【0144】
以上、
図1~9を参照しながら説明した技術的特徴は、
図10にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0145】
図11は、一例における、エレベーターの外部ユーザインタフェースを示した図である。
【0146】
エレベーター120の外部ユーザインタフェースは、図に示すように、エレベーター120の外部扉の片側(または、両側)に配置されてよい。外部ユーザインタフェースは、ディスプレイを含んでよい。
【0147】
外部ユーザインタフェース1110は、一般的な使用における外部ユーザインタフェースを示しており、外部ユーザインタフェース1120は、エレベーター120が(ロボット)専用エレベーターに設定された場合の外部ユーザインタフェースを示している。
【0148】
外部ユーザインタフェース1110には、図に示すように、エレベーター120の昇降状態((a):上昇(上向き矢印)、(b)下降(下向き矢印))と、エレベーター120の現在位置(((a):10階、(b):18階)、およびエレベーター120の停車予定階((a):19階、16階、(b):8階、1階)が表示されてよい。
【0149】
外部ユーザインタフェース1120には、エレベーター120が専用エレベーターに設定されたことを示すイメージ(ロボット模様のイメージ)が表示されてよい。外部ユーザインタフェース1120には、エレベーター120の昇降状態、エレベーター120の現在位置、およびエレベーター120の停車予定階は表示されなくてよい。
【0150】
すなわち、ユーザインタフェース構成部326は、エレベーター120の外部ユーザインタフェース1120を、ロボット100が搭乗中であることを表示すか、エレベーター120がロボット100の搭乗のための専用エレベーターとして使用中であることを表示するが、エレベーター120が上昇中であるか下降中であるか、エレベーター120の現在位置、エレベーター120の停車予定階は(または、これらのうちの少なくとも1つを)表示しないように構成してよい。このような外部ユーザインタフェース1120の構成により、ロボット100が使用中のエレベーター120またはロボット専用エレベーターの使用をユーザが自制するように促すことができる。
【0151】
一方、
図12のロボット模様のイメージが表示される状態表示領域には、特殊な目的のあるエレベーター120の使用を示すイメージが表示されてもよい。特殊な目的としては、例えば、VIP使用中、満員、点検、または引っ越しなどであってよい。
【0152】
一方、専用エレベーターの場合は、一般的なユーザによる使用を完全に排除するものではないため、ユーザが専用エレベーターに設定されたエレベーター120に搭乗する場合、ユーザは、エレベーター120の内部ユーザインタフェース(例えば、階選択ボタン)を操作することによって希望する階への移動が可能である。
【0153】
以上、
図1~10を参照しながら説明した技術的特徴は、
図11にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0154】
図12は、一例における、エレベーターの内部ユーザインタフェースを示した図である。
【0155】
エレベーター120の内部ユーザインタフェース1200は、図に示すように、エレベーター120の内部扉の両側(または、片側)に配置されてよい。内部ユーザインタフェースは、ディスプレイおよびボタンを含んでよい。
【0156】
図に示すように、内部ユーザインタフェース1200は、第1部分1210(すなわち、図に示された第1部分1210-1、1210-2)、および第2部分1220(すなわち、図に示された第2部分1220-1~1220-3)で構成されてよい。
【0157】
第1部分1210-2は、エレベーター120の一般的な使用における内部ユーザインタフェース1200の構成であってよい。第1部分1210-2には、エレベーター120の昇降状態、エレベーター120の現在位置、およびエレベーター120の停車予定階が表示されてよい。
【0158】
第1部分1210-1は、エレベーター120のロボット100の使用における内部ユーザインタフェース1200の構成であってよい。第1部分1210-1には、エレベーター120の昇降状態、エレベーター120の現在位置、およびロボット100が搭乗中であるかを示すインジケータが表示されてよい。一方、図に示すものとは異なり、第1部分1210-1には、ロボット100が搭乗中であることを示すインジケータだけが表示され、エレベーター120の昇降状態、および/またはエレベーター120の停車予定階や現在位置は表示されなくてもよい。
【0159】
一方、エレベーター120が専用エレベーターとして設定された場合や、エレベーター120にロボット100が搭乗していない場合には、第1部分1210-1の「ロボットが搭乗中です」のテキストは表示されなくてもよい。
【0160】
または、「ロボットが搭乗中です」または「ロボットが降車中です」のテキストは、エレベーター120の扉が開いてロボット100が搭乗したり、搭乗していたロボットが降車しようとする場合に限って表示されてもよい。
【0161】
第2部分1220-1~1220-3は、階選択ユーザインタフェースを示してよい。第2部分1220-1~1220-3は、タッチスクリーンによって実現されてよい。
【0162】
図に示すように、第2部分1220-2には、エレベーター120が移動可能な階に関する情報と、該当の階に対応するボタンが表示されてよい。また、第2部分1220-2には、エレベーター120の扉開ボタンおよび扉閉ボタンが表示されてよい。
【0163】
図に示すように、第2部分1220-1には、ロボット100がエレベーター120に乗り降りすることを示す情報が表示されてよい。例えば、図に示した例では、17階では1台のロボットが、20階では2台のロボットが搭乗する予定であるという情報が第2部分1220-1に表示されてよい。または、17階では1台のロボットが、20階では2台のロボットが降りる予定であるという情報が第2部分1220-1に表示されてよい。言い換えれば、内部ユーザインタフェース1200は、エレベーター120に対し、ロボット100(または、他のロボット)が乗り降りする階に関する情報、および/または乗り降りするロボット100の数に関する情報を表示するように構成されてよい。例えば、エレベーター120に搭乗したユーザは、内部ユーザインタフェース1200により、何台のロボットが何階でエレベーター120に搭乗する予定であるかを確認することができ、エレベーター120に搭乗した何台のロボットが何階で降りる予定であるかを確認することができる。
【0164】
第2部分1220-3で示すように、エレベーター120が専用エレベーターとして設定された場合には、エレベーター120が専用エレベーターとして設定されたことを示すインジケータだけが表示されてよい。インジケータは、例えば、ロボット模様のイメージ、および「ロボット専用エレベーターです。他のエレベーターを利用してください。」のようなテキストを含んでよい。このような実施形態では、エレベーター120に搭乗したユーザは、自身が移動しようとする階を選択することができない。
【0165】
内部ユーザインタフェース1200は、エレベーター120に搭乗したユーザがエレベーター120の移動する階を設定することができないように、階間移動ボタンを無効化(非活性化)させて構成されてよい。階間移動ボタンの無効化は、エレベーター120が専用エレベーターに設定された場合や、エレベーター120にロボット100が搭乗している場合になされてよい。
【0166】
内部ユーザインタフェース1200は、エレベーター120に搭乗したユーザがエレベーター120の扉を強制的に閉めることができないように、扉閉ボタンを無効化させて構成されてよい。扉閉ボタンの無効化は、エレベーター120の扉が開いてロボット100がエレベーターに搭乗したり、搭乗していたロボットの降車がなされている場合に限ってなされてもよい。
【0167】
ボタンの無効化は、ユーザがボタンを選択できないようにするものであり、内部ユーザインタフェース1200でボタンが表示されないようにしたり、内部ユーザインタフェース1200でボタンは表示されるが(または、有効化(活性化)したボタンと区分されるように(例えば、暗くして)表示されるが)、ボタンは押されないようにすることであってよい。図に示した第2部分1220-2および1220-3において、無効化された扉閉ボタンは点線で表示した。
【0168】
図に示した第2部分1220-3の場合は、エレベーター120が専用エレベーターとして設定された場合であってよく、このような場合、内部ユーザインタフェース1200は、階間移動ボタンと扉閉ボタンの両方を無効化させてよい。内部ユーザインタフェース1200は、エレベーター120が専用エレベーターとして設定された場合ではないため、階間移動ボタンは有効化させるように構成されてよい。
【0169】
図に示した第2部分1220-2の場合は、エレベーター120の扉が開いてロボット100がエレベーターに搭乗したり、搭乗していたロボット100の降車がなされている場合を示してよい。このとき、ユーザが扉を強制的に閉めることを防ぐために、内部ユーザインタフェース1200は、扉閉ボタンを無効化させてよい。また、図に示すように、扉開ボタンの場合は、強制的に有効化させてよい。すなわち、エレベーター制御システム130は、ロボット100がエレベーターに乗り降りするプロセスが終わるまでは、エレベーター120の扉が強制的に開いた状態が維持されるようにしてよい。
【0170】
以上、
図1~11を参照しながら説明した技術的特徴は、
図12にもそのまま適用可能であるため、重複する説明は省略する。
【0171】
図13~17は、一例における、ロボットのエレベーターの呼び出しからロボットの降車に至るまでの制御システム、ロボット、ユーザ、エレベーター、およびエレベーター制御システムの動作を示したフローチャートである。
【0172】
先ず、エレベーターを呼び出した場合の動作について説明する。
【0173】
ロボット100は、建物内で階移動のためにエレベータールーム(エレベーター搭乗のための待機空間)に移動してよい(段階1305)。ロボット制御システム140は、エレベーター制御システム130にエレベーターを呼び出してよい(段階1310)。このような呼び出しには、ロボット100が現在位置している階および目標とする階(サービスを提供する階)に関する情報、ロボット100がエレベータールームに到着する予想時間情報、エレベーター120内の必要な空間に関する情報、および迅速性を必要とするかに関する情報(例えば、配達に行く場合であれば迅速性を必要とするが、元の場所に戻る場合であれば迅速性を必要としない)(または、これらのうちの少なくとも1つ)が含まれてよい。エレベーター制御システム130は、現在運行中のエレベーターを確認してよく(段階1315)、エレベーター120と運行情報を通信してよい(段階1320)。運行情報は、エレベーター110のそれぞれの現在位置、停車予定階、およびエレベーターの混雑度に関する情報を含んでよい。エレベーター制御システム130は、ロボット専用エレベーターの設定が必要であるかを判定してよい(段階1322)。このような判定は、現在の時間帯、呼び出し可能なエレベーターの混雑度、およびエレベーター110の停車予定階のうちの少なくとも1つに基づいてなされてよい。ロボット専用エレベーターが必要であると判定されれば、エレベーター120を専用エレベーターとして設定してよく(段階1325)、該当のエレベーター120を呼び出しエレベーターとして割り当ててよい(段階1330)。ロボット専用エレベーターが必要でないと判定されれば、呼び出しエレベーターの割り当て段階が直ぐに実行される。割り当てられたエレベーター120には、ロボット100を搭乗(すなわち、乗せる)させるための停車予定階が追加されてよい(段階1335)。ロボット制御システム140は、割り当てられたエレベーター120を確認してよく(段階1340)、これをロボット100に伝達してよい(段階1345)。
【0174】
次に、ロボット100がエレベータールームで待機する場合の動作について説明する。
【0175】
エレベーター120が、ロボット100に対して呼び出した位置に到着して扉が開けば(段階1405)、エレベーター120の到着および扉開情報がエレベーター制御システム130に通信されてよい(段階1410)。ロボット制御システム140は、エレベーター制御システム130からエレベーター120の到着状態を受信してよい(段階1415)。ロボット制御システム140は、ロボット100がエレベーター120の前に到着して待機しているかを確認してよく(段階1420)、ロボット100がエレベーター120の前に到着して待機していれば、搭乗後の動作を実行してよい。ロボット100がエレベーター120の前に到着して待機していない場合には、ロボット制御システム140は、ロボット100の搭乗を取り消してエレベーターを再度呼び出してよい(段階1425)。再度呼び出しにも、上述した呼び出しと同じ情報が含まれてよい。エレベーター制御システム130は、エレベーター120の扉の制御権限を一般状態に変更し(段階1430)、エレベーター120運行モードを一般運行モードに変更してよい(段階1435)。
【0176】
一方、ロボット100が(呼び出されたエレベーター120が到着する前に)エレベーター120の前に到着した場合(段階1440)、ロボット100は、該当のエレベーター120の前が極めて混雑状態であるか(すなわち、人間が極めて多く存在するか)を判定してよい(段階1445)。エレベーター120の前が極めて混雑状態である場合、ロボット制御システム140は、上述した呼び出しを取り消してエレベーターを再度呼び出してよい(段階1450)。エレベーター制御システム130は、これにしたがい、エレベーター120の割り当ての取消(段階1455)、ロボット100が位置する階に対するエレベーター120の停車予定も取り消してよい(段階1460)。エレベーター120の前が混雑していない場合、ロボット100は、エレベーター120の(外部)扉付近で待機し(段階1465)、ロボット制御システム140は、ロボット100の搭乗待機状態を確認してよい(段階1470)。
【0177】
次に、ロボット100がエレベーター120に搭乗する場合の動作について説明する。
【0178】
エレベーター120が、ロボット100に対して呼び出した位置に到着して扉が開けば(段階1505)、エレベーター120の到着および扉開情報がエレベーター制御システム130に通信されてよい(段階1510)。ロボット制御システム140は、エレベーター制御システム130からエレベーター120の到着状態を受信してよい(段階1515)。ロボット100は、エレベーター120内の混雑度を確認してよい(段階1520)。ロボット100は、エレベーター120内に人間(および/または、他のロボット)が多く存在してエレベーター120への搭乗が不可能であるかを判定してよい(段階1525)。エレベーター120の内部が混雑していてエレベーター120への搭乗が不可能な場合、ロボット制御システム140は、エレベーターの呼び出しを取り消し、エレベーターを再度呼び出してよい(段階1530)。エレベーター制御システム130は、エレベーター120の扉の制御権限を一般状態に変更し(段階1535)、エレベーター120のロボット搭乗状態を解除してよい(段階1540)。エレベーター120の内部が混雑していないと判断された場合、ロボット100は、エレベーター120に搭乗する(段階1545)。ロボット制御システム140は、ロボット搭乗の状態をエレベーター制御システム130に伝達してよい(段階1550)。すなわち、エレベーター120の扉が開いた状態で維持されることを要求してよい。エレベーター制御システム130は、エレベーター120内の扉の制御を不可能にしてよい(ロボット乗り降りモード)(段階1555)。したがって、エレベーター120の扉閉ボタンは無効化されてよい。エレベーター120の内部ユーザインタフェース(ディスプレイ)に該当の状態が表示されてよい(段階1560)。ロボット110の搭乗が完了すれば(段階1565)、ロボット制御システム140は、エレベーター制御システム130にロボット搭乗完了状態を伝達してよい(段階1570)。エレベーター制御システム130は、エレベーター120をロボット搭乗状態に変更してよい(段階1575)。その次に、エレベーター制御システム130は、エレベーター120の扉の制御権限を一般状態に変更してよく(段階1605)、エレベーター120の内部ユーザインタフェース(ディスプレイ)の状態表示を解除してよい(段階1610)。したがって、エレベーター120の扉閉ボタンは再び有効化されてよい。エレベーター120の扉が閉まり(段階1655)、エレベーター120が運行を始めれば(段階1660)、ロボット搭乗状態のエレベーター運行情報がエレベーター制御システム130に通信されてよい(段階1665)。ロボット制御システム140は、ロボット100の移動現況をモニタリングしてよい。一方、ユーザがエレベーター120に追加で搭乗した場合(段階1615)、ロボット100は、(ロボットを基準として)エレベーター120内の空間が不足であるかを判定してよい(段階1620)。空間が不足でないと判定されれば、エレベーター120の扉はそのまま閉まる(段階1655)。空間が不足であると判定されれば、ロボット制御システム140には満員状態(Full)が伝達され、満員状態がエレベーター制御システム130に伝達される(段階1625)。エレベーター制御システム130は、エレベーター120の状態を変更し、エレベーター120の内部ユーザインタフェースに「満員」を表示してユーザに降車を誘導してよい(段階1635)。「満員」表示が消えるまでユーザが降車すれば(段階1640)、エレベーター120の内部ユーザインタフェースの「満員」表示が解除されてよい(段階1645)。「満員状態」の場合、エレベーター120は、他の階での呼び出しが不可能な状態に変更されてよい(段階1650)。
【0179】
次に、ロボット100がエレベーター120から降りる場合の動作について説明する。
【0180】
エレベーター120が、ロボット100の目的階であるサービスを提供する階に到着すれば(段階1705)、エレベーター制御システム130は、到着および扉開情報をエレベーター120と通信してよい(段階1710)。エレベーター制御システム130は、(降車中には)エレベーター120の扉を制御不可能な状態に変換してよい(ロボット乗り降りモード)(段階1715)。エレベーター120は、内部ユーザインタフェース(ディスプレイ)に該当の状態を表示してよい(段階1720)。ロボット制御システム140は、エレベーター120が目的階に到着したという到着状態をエレベーター制御システム130から受信してよく(段階1725)、ロボット100に降車の準備をするように指示してよい(段階1730)。ロボット100は、降車ために前方に進めるだけの十分な空間がエレベーター120内に確保されているかを判定してよい(段階1735)。ロボット100は、エレベーターから降りるために前方に進めるだけの十分な空間がエレベーター120内に確保されている場合には、エレベーター120から降り(段階1750)、降車を終えてよい(段階1755)。ロボット降車完了状態は、ロボット制御システム140からエレベーター制御システム130に伝達されてよく、エレベーター制御システム130は、エレベーター120のロボット搭乗状態を解除し(段階1765)、エレベーター120の扉の制御権限を一般状態に変更してよい(段階1770)。エレベーター制御システム130は、エレベーター120の内部ユーザインタフェース(ディスプレイ)の状態表示を解除してよい(段階1775)。したがって、エレベーター120の扉閉ボタンが再び有効化されてよい。ロボット100は、降車のために前方に進めるだけの十分な空間がエレベーター120内に確保されていない場合には、降車を示す音を発生させてよい(段階1740)。これにより、ユーザが降りてロボット100の降車のために空間が確保されたり、ロボット100のために空間を空くようなれば(段階1745)、ロボット100降車してよい。
【0181】
図13~17を参照して説明したように、ロボット100のエレベーターの呼び出しからロボット100のエレベーター120からの降車に至るまでのエレベーター120の制御が実行されてよい。
【0182】
上述したシステムまたは装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0183】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置、コンピュータ記録媒体または装置に永続的または一時的に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0184】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。媒体に記録されるプログラム命令は、実施形態のために特別に設計されて構成されたものであっても、コンピュータソフトウェア当業者に公知な使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例は、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0185】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0186】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0187】
100:ロボット
110、120:エレベーター
130:エレベーター制御システム
140:ロボット制御システム