IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファームハンノン・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特許7071515ピリミジンジオン系化合物を含む除草剤組成物
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-19
(54)【発明の名称】ピリミジンジオン系化合物を含む除草剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 25/00 20060101AFI20220511BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20220511BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20220511BHJP
   A01N 57/20 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
A01N25/00 101
A01N43/54 F
A01P13/00
A01N57/20 G
A01N57/20 L
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020542330
(86)(22)【出願日】2019-03-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 KR2019002536
(87)【国際公開番号】W WO2019172617
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2020-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2018-0026316
(32)【優先日】2018-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517211447
【氏名又は名称】ファームハンノン・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】FARMHANNONG CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・クク・オム
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヒュク・チェ
(72)【発明者】
【氏名】テ・ヒュン・オ
(72)【発明者】
【氏名】スン・ファン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・オ・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】テ・ジュン・キム
【審査官】高橋 直子
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-514723(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0155628(US,A1)
【文献】特表2018-502129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 25/00
A01N 43/54
A01P 13/00
A01N 57/20
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピリミジンジオン系化合物を含む除草活性化合物;及び前記除草活性化合物に対する薬効増進剤を含み、
前記薬効増進剤は、
エトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)、プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner saltと1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、グリセリン(glycerine)及び水の混合物、プロピレンオキシドエチレンオキシドポリマーオクチルエーテル(Propylene oxide ethylene oxide polymer octyl ether)、有機シリコーンエトキシレート系(Organosilicone ethoxylates)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系(Polyoxyethylene polyoxypropylene alkylether系)、脂肪アミンエトキシレート系(Fatty amine ethoxylates)、モノ(2‐プロピルヘプチル)エーテル系オキシランメチルオキシランポリマー(Oxirane、methyl‐、polymer with oxirane、mono(2‐propylheptyl)ether)、4級アンモニウム塩(Quaternary ammonium salt)、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル系(Polyoxyethylene sorbitanalkylester)化合物、メチル化大豆油(Methylated soybean oil)化合物、エチル及びメチルエステルカノーラ油(Ethyl and Methyl esters of Canola Oil)、作物油濃縮物(Crop Oil Concentrate)及びこれらの組み合わせからなる群から選択され
前記ピリミジンジオン系化合物は、チアフェナシルであり、
組成物全体100重量%を基準にして、前記薬効増進剤は14重量%ないし20重量%含まれる除草剤組成物。
【請求項2】
前記除草活性化合物をグリホサート及びグルホシネートからなる群から選択される一つ以上をさらに含む請求項1に記載の除草剤組成物。
【請求項3】
前記除草剤組成物は、界面活性剤、溶剤、消泡剤、凍結防止剤、増粘剤、増量剤、pH調節剤または防腐剤をさらに含む請求項1に記載の除草剤組成物。
【請求項4】
前記界面活性剤は、エトキシル化ひまし油(Castor oil、ethoxylates)、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(Polyoxyethylene Tristyrylphenyl Ether)、エトキシル化脂肪族アルコール(Ethoxylated Fatty alcohol)、エトキシル化アルキルフェノール(Alkylphenol ethoxylates)、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー(EO/PO Block copolymer)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及びエトキシル化ひまし油のブレンド(Blend of Dodecylbenzenesulfonic acid、calcium salt and Castor oil ethoxylates)、ポリエチレン‐ポリプロピレングリコール、モノブチルエーテル(Polyethylene‐polypropylene glycol、monobutyl ether)、エトキシル化されたC12‐15アルコール(Alcohols、C12‐15、ethoxylated)、メチルメタクリレート‐メタクリル酸‐モノメトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(Methyl methacrylate‐methacrylic acid‐monomethoxypolyethylene glycol methacrylate copolymer)、ポリオキシアルキレンアミン誘導体(Polyoxyalkylene amine derivative)、ポリオキシエチレントリススチリルフェノールフォスフェートカリウム塩(Polyoxyethylene tristyrylphenol phosphate、potassium salt)、ポリ(オキシエチレン)トリスチリルフェニルエーテル及びトリエタノールアミン化合物(Triethanolamine、compd with poly(oxyethylene)tristyrylphenyl ether)、メタクリル酸‐メチルメタクリレート‐ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート共重合体(Methacrylic acid‐methyl methacrylate‐polyethylene glycol methyl ether methacrylate copolymer)、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドとの重合体、ナトリウム塩(Naphthalenesulfonic acid、polymer with formaldehyde、sodium salt)、ノニルフェノールエトキシル化された硫酸含有モノエーテル、ナトリウム塩(Nonylphenol、ethoxylated、monoether with sulfuric acid、sodium salt)、ナトリウムビス(2‐エチルヘキシル)スルホサクシネート(Sodium bis(2‐ethylhexyl)sulfosuccinate)、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレン共重合体(Polyoxyethylene‐polyoxypropylene copolymer)、2‐エチルヘキシルα‐D‐グルコピラノシド([alpha]‐D‐glucopyranoside、2‐ethylhexyl)、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒドフェノールウレア重合体、ナトリウム塩(Phenolsulfonic acid formaldehyde phenol urea polymer、sodium salt)、ジイソブチルナフタレンスルホン酸、ナトリウム塩(Diisobutylnaphthalenesulfonic acid、sodium salt)、ショ糖モノラウレート(Sucrose monolaurate)、ポリ(オキシ‐1,2‐エタンジイル)、α‐トリス(1‐フェニルエチル)フェニル‐ω‐ヒドロキシ‐フォスフェート、カリウム塩(Poly(oxy‐1,2‐ethanediyl)、alpha‐tris(1‐phenylethyl)phenyl‐omega‐hydroxy‐phosphate、potassium salt)、ポリアミノアミドアルコキシ化縮合物(Polyaminoamide alkoxylated condensates)、ポリエトキシル化トリスチリル及びジスチリルフェノールのリン酸エステル(Phosphoric acid esters of polyethoxylated tristyryl and distyrylphenol)、2‐プロペン酸、2‐メチル‐、ブチル2‐プロペノエート及びエテニルベンゼンを有する重合体、ナトリウム塩(2‐Propenoic acid、2‐methyl‐、polymer with butyl 2‐propenoate and ethenylbenzene、sodium salt)、スルホン酸C14‐16‐アルカンヒドロキシ及びC14‐16‐アルケン、ナトリウム塩(Sulfonic acids、C14‐16‐alkane hydroxy and C14‐16‐alkene、sodium salts)、リグノスルホン酸、ナトリウム塩(Lignosulfonic acid、sodium salt)、二ナトリウム塩硫酸(Sulfuric acid、disodium salt)、ナトリウム塩アクリル酸重合体(Acrylic acid polymer、sodium salt)、ナトリウム塩ドデシルスルフェート(Dodecyl sulfate、sodium salt)、ウレア‐ホルムアルデヒド樹脂(Urea‐formaldehyde resin)、ポリエチレングリコールモノ(トリスチリルフェニル)エーテル(Polyethylene glycol mono(tristyrylphenyl)ether)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム塩(Dodecylbenzenesulfonic acid、calcium salt)、ナトリウムステアレート(Sodium stearate)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項5】
前記溶剤は、ガンマブチロラクトン(Gamma‐butyrolactone)、N,N‐ジメチルデカンアミド(N,N‐Dimethyl Decanamide)、ジメチルスルホキシド(Dimethyl sulfoxide)、安息香酸ブチル(Butyl benzoate)、マレイン酸2-エチルヘキシル(2‐Ethylhexyl Maleate)、2‐エチルヘキシルアルコール(2‐Ethylhexyl Alcohol)、プロピレンカーボネート(Propylene carbonate)、ソルベントナフサ高沸点芳香族(Solvent Naphtha(petroleum)、heavy aromatic)、シクロヘキサノン(Cyclohexanone)、プロピレングリコール環状炭酸塩(Propylene glycol cyclic carbonate)、アセトフェノン(Acetophenone)、2‐エチルヘキシルアセテート(2‐Ethylhexyl acetate)、エチルエステル乳酸(Lactic acid、ethyl ester)、アクリル酸テトラヒドロフルフリル(Tetrahydrofurfuryl acrylate)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項6】
前記消泡剤は、ジメチルシリコーン及びシロキサン(Silicones and siloxanes、dimethyl)、シロキサン及びシリコーン、シリカとジ‐メチル反応生成物(Siloxanes and Silicones、di‐Me reaction products with silica)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項7】
前記増粘剤は、スメクタイト系列無機質(Smectite‐group minerals)、二酸化珪素(Silicon dioxide)、酸化マグネシウム(Magnesium oxide)、フラー土(Fuller's earth)、キサンタンガム(Xanthan gum)、カルボキシメチルセルロース(Carboxymethyl cellulose)、2‐ヒドロキシエチルエーテルセルロース(Cellulose、2‐hydroxyethyl ether)、アラビアガム(Gum Arabic)、アクリル酸重合体(Acrylic acid polymer)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項8】
前記増量剤は、塩化カリウム(Potassium chloride)、フラックス‐か焼された珪藻土(Diatomaceous earth、flux‐calcined)、か焼された珪藻土(Diatomaceous earth、calcined)、カオリン(Kaoline)、ベントナイト(Bentonite)、尿素(Urea)、滑石(Talc)、珪藻土(1%未満の結晶質シリカ)(Diatomaceous earth(less than 1%crystalline silica))、用水(Water)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項9】
前記pH調節剤は、水酸化ナトリウム(Sodium hydroxide)、水酸化カリウム(Potassium hydroxide)、リン酸(Phosphoric acid)、クエン酸(Citric acid)、EDTA‐acid(EDTA‐酸)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項10】
前記凍結防止剤は、プロピレングリコール(Propylene glycol)、エチレングリコール(Ethylene glycol)、グリセリン(Glycerine)、2,3‐ブタンジオール(2,3‐butandiol)及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項11】
前記防腐剤は、5‐クロロ‐2‐メチル3(2H)‐イソチアゾロン(3(2H)‐Isothiazolone、5‐chloro‐2‐methyl)、2‐メチル3(2H)‐イソチアゾロン(3(2H)‐Isothiazolone、2‐methyl)、1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン(1,2‐Benzisothiazolin‐3‐one)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項に記載の除草剤組成物。
【請求項12】
前記除草剤組成物が水和剤、乳剤、乳濁剤、微濁液、液剤、酸性液剤、顆粒水和剤、または液状水和剤であることを特徴とする請求項1に記載の除草剤組成物。
【請求項13】
前記薬効増進剤がエトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)またはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)である請求項1に記載の除草剤組成物。
【請求項14】
チアフェナシル及びグルホシネートを含む除草活性化合物及び組成物全体100重量%を基準にして、3重量%ないし7重量%のエトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)またはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)を含む薬効増進剤を含む除草剤組成物。
【請求項15】
チアフェナシル及びグリホサートを含む除草活性化合物及び組成物全体100重量%を基準にして、3重量%ないし7重量%の薬効増進剤を含み、
前記薬効増進剤は、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、Glycerine及び水の混合物を含む除草剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピリミジンジオン(Pyrimidinedione)系化合物を含む除草剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
農業の生産性向上及び省力化に雑草の防除は非常に重要な役目をし、今まで様々な種類の除草剤が使われてきた。その中で代表的な非選択性除草剤では、パラコート(paraquat)液剤、グリホサート(glyphosate)液剤、グルホシネート(glufosinate)液剤などがある。しかし、パラコート液剤は人畜に対する致命的毒性によって国内での販売が禁じられ、グリホサート液剤の場合は発癌可能性の問題が提起され、薬剤に抵抗性を持つ雑草が生じて雑草の防除に困難があり、グルホシネート液剤は果樹園及び非農耕地で非選択性除草剤での一部の草を防除することができず、問題となる複数の雑草を防除するためには高い薬量を処理しなければならない問題があるため、このような問題点をいずれも解決できる高性能薬剤の開発が要求される実情である。
【0003】
このような既存の非選択性除草剤が持っている人畜毒性、抵抗性雑草の発生、高い薬量処理などの問題点を解決することができるピリミジンジオン系化合物が開発され、ピリミジンジオン系化合物は、薬剤が雑草の葉や茎に接すると接触した部位を殺す効果がある。しかし、この薬剤は浸透移行性がほとんどなく、葉緑素が少ない雑草や雑草の組職及びイネ科雑草にやや活性が低い短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
接触性薬剤の除草活性及び薬効発現速度を高め、使用薬量を減らすための薬効増進組成物の開発が要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ピリミジンジオン系化合物を除草剤で使用することにあたり、除草効果の発現速度を高め、使用薬量を減らして除草剤としての活用度を著しく高められる最適の薬効増進剤を開発し、薬効増進剤を含む除草剤組成物を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のまた別の目的は、理化学物性が良好で製品安定性を確保したピリミジンジオン系化合物を含む様々な剤形の除草剤組成物を提供することである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の除草剤組成物は、活性成分であるピリミジンジオン系化合物の除草効果を原剤に対して20%以上上昇させることができる薬効増進剤を含むことで、生物学的効果を増大させることができる。また、薬剤が雑草内部に早く浸透するように誘導して除草剤の生物活性を著しく向上させることができる。
【0008】
また、前記向上された展着能力と浸透力によって本発明の除草剤組成物は広葉雑草に対して著しく向上された展着力を有するだけでなく、細葉雑草に対しても改善された防除価を示すことができる。
【0009】
また、前記除草剤組成物が微濁液、液状水和剤、顆粒水和剤など様々な剤形で薬効を発現することができるよう、薬効増進剤を含んで3年以上安定した状態を維持することができる貯蔵安定性を保有した処方を確保した。また、活性成分が希釈液に均一に分散されていて薬剤処理の際に均一で優れる薬効を示すようにした。
【0010】
本発明の除草剤組成物は、最近グリホサート除草剤など既存除草剤の反復使用によって発生した抵抗性雑草に対しても低い薬量で効果的な防除が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一具現例において、ピリミジンジオン系化合物を含む除草活性化合物及び前記除草活性化合物に対する薬効増進剤を含む除草剤組成物を提供し、前記薬効増進剤は、エトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)、プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner saltと1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner saltグリセリン(glycerine)及び水の混合物、プロピレンオキシドエチレンオキシドポリマーオクチルエーテル(Propylene oxide ethylene oxide polymer octyl ether)、有機シリコーンエトキシレート系(Organosilicone ethoxylates)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー(Polyoxyethylene Polyoxypropylene block copolymer)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系(Polyoxyethylene alkyl ether)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系(Polyoxyethylene polyoxypropylene alkylether系)、脂肪アミンエトキシレート系(Fatty amine ethoxylates)、モノ(2‐プロピルヘプチル)エーテル系オキシランメチルオキシランポリマー(Oxirane、methyl‐、polymer with oxirane、mono(2‐propylheptyl)ether)、4級アンモニウム塩(Quaternary ammonium salt)、ナトリウムアルキルスルホサクシネート系(Sodium alkylsulfosuccinate)、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル系(Polyoxyethylene sorbitanalkylester)、メチル化大豆油(Methylated soybean oil)化合物、エチル及びメチルエステルカノーラ油(Ethyl and Methyl esters of Canola Oil)、作物油濃縮物(Crop Oil Concentrate)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0012】
本発明の一具現例において、前記ピリミジンジオン系化合物は、ブタフェナシル、サフルフェナシル、チアフェナシル、ベンズフェディゾン、フルミオキサジン及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0013】
本発明の一具現例において、前記除草活性化合物をグリホサート及びグルホシネートからなる群から選択される一つ以上をさらに含むことができる。
【0014】
本発明の一具現例において、前記除草剤組成物は、界面活性剤、溶剤、消泡剤、凍結防止剤、増粘剤、増量剤、pH調節剤または防腐剤をさらに含むことができる。
【0015】
本発明の一具現例において、前記界面活性剤は、エトキシル化ひまし油(Castor oil、ethoxylates)、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(Polyoxyethylene Tristyrylphenyl Ether)、エトキシル化脂肪族アルコール(Ethoxylated Fatty alcohol)、エトキシル化アルキルフェノール(Alkylphenol ethoxylates)、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー(EO/PO Block copolymer)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及びエトキシル化ひまし油のブレンド(Blend of Dodecylbenzenesulfonic acid、calcium salt and Castor oil ethoxylates)、ポリエチレン‐ポリプロピレングリコール、モノブチルエーテル(Polyethylene‐polypropylene glycol、monobutyl ether)、エトキシル化されたC12‐15アルコール(Alcohols、C12‐15、ethoxylated)、メチルメタクリレート‐メタクリル酸‐モノメトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(Methyl methacrylate‐methacrylic acid‐monomethoxypolyethylene glycol methacrylate copolymer)、ポリオキシアルキレンアミン誘導体(Polyoxyalkylene amine derivative)、ポリオキシエチレントリススチリルフェノールフォスフェートカリウム塩(Polyoxyethylene tristyrylphenol phosphate、potassium salt)、ポリ(オキシエチレン)トリスチリルフェニルエーテル&トリエタノールアミン化合物(Triethanolamine、compd。With poly(oxyethylene)tristyrylphenyl ether)、メタクリル酸‐メチルメタクリレート‐ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート共重合体(Methacrylic acid‐methyl methacrylate‐polyethylene glycol methyl ether methacrylate copolymer)、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドとの重合体ナトリウム塩(Naphthalenesulfonic acid、polymer with formaldehyde、sodium salt)、ノニルフェノールエトキシル化された硫酸含有モノエーテルナトリウム塩(Nonylphenol、ethoxylated、monoether with sulfuric acid、sodium salt)、ナトリウムビス(2‐エチルヘキシル)スルホサクシネート(Sodium bis(2‐ethylhexyl)sulfosuccinate)、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレン共重合体(Polyoxyethylene‐polyoxypropylene copolymer)、2‐エチルヘキシルα‐D‐グルコピラノシド([alpha]‐D‐glucopyranoside、2‐ethylhexyl)、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒドフェノールウレア重合体ナトリウム塩(Phenolsulfonic acid formaldehyde phenol urea polymer sodium salt)、ジイソブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩(Diisobutylnaphthalenesulfonic acid、sodium salt)、ショ糖モノラウレート(Sucrose monolaurate)、ポリ(オキシ‐1,2‐エタンジイル)、α‐トリス(1‐フェニルエチル)フェニル‐ω‐ヒドロキシ‐フォスフェートカリウム塩(Poly(oxy‐1,2‐ethanediyl)、alpha‐tris(1‐phenylethyl)phenyl‐omega‐hydroxy‐phosphate、potassium salt)、ポリアミノアミドアルコキシ化縮合物(Polyaminoamide alkoxylated condensates)、ポリエトキシル化トリスチリル及びジスチリルフェノールのリン酸エステル(Phosphoric acid esters of polyethoxylated tristyryl and distyrylphenol)、2‐プロペン酸、2‐メチル‐、ブチル2‐プロペノエート及びエテニルベンゼンを有する重合体、ナトリウム塩(2‐Propenoic acid、2‐methyl‐、polymer with butyl 2‐propenoate and ethenylbenzene、sodium salt)、スルホン酸C14‐16‐アルカンヒドロキシ及びC14‐16‐アルケン、ナトリウム塩(Sulfonic acids、C14‐16‐alkane hydroxy and C14‐16‐alkene、sodium salts)、リグノスルホン酸、ナトリウム塩(Lignosulfonic acid、sodium salt)、二ナトリウム塩硫酸(Sulfuric acid、disodium salt)、ナトリウム塩アクリル酸重合体(Acrylic acid polymer、sodium salt)、ナトリウム塩ドデシルスルフェート(Dodecyl sulfate、sodium salt)、ウレア‐ホルムアルデヒド樹脂(Urea‐formaldehyde resin)、ポリエチレングリコールモノ(トリスチリルフェニル)エーテル(Polyethylene glycol mono(tristyrylphenyl)ether)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム塩(Dodecylbenzenesulfonic acid、calcium salt)、ナトリウムステアレート(Sodium stearate)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0016】
本発明の一具現例において、前記溶剤は、ガンマブチロラクトン(Gamma‐butyrolactone)、N,N‐ジメチルデカンアミド(N,N‐Dimethyl Decanamide)、ジメチルスルホキシド(Dimethyl sulfoxide)、安息香酸ブチル(Butyl benzoate)、マレイン酸2-エチルヘキシル(2‐Ethylhexyl Maleate)、2‐エチルヘキシルアルコール(2‐Ethylhexyl Alcohol)、プロピレンカーボネート(Propylene carbonate)、ソルベントナフサ高沸点芳香族(Solvent Naphtha(petroleum)、heavy aromatic)、シクロヘキサノン(Cyclohexanone)、プロピレングリコール環状炭酸塩(Propylene glycol cyclic carbonate)、アセトフェノン(Acetophenone)、2‐エチルヘキシルアセテート(2‐Ethylhexyl acetate)、エチルエステル乳酸(Lactic acid、ethyl ester)、アクリル酸テトラヒドロフルフリル(Tetrahydrofurfuryl acrylate)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0017】
本発明の一具現例において、前記消泡剤は、ジメチルシリコーン及びシロキサン(Silicones and siloxanes、dimethyl)、シロキサン及びシリコーン、シリカとジ‐メチル反応生成物(Siloxanes and Silicones、di‐Me reaction products with silica)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0018】
本発明の一具現例において、前記増粘剤は、スメクタイト系列無機質(Smectite‐group minerals)、二酸化珪素(Silicon dioxide)、酸化マグネシウム(Magnesium oxide)、フラー土(Fuller's earth)、キサンタンガム(Xanthan gum)、カルボキシメチルセルロース(Carboxymethyl cellulose)、2‐ヒドロキシエチルエーテルセルロース(Cellulose、2‐hydroxyethyl ether)、アラビアガム(Gum Arabic)、アクリル酸重合体(Acrylic acid polymer)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0019】
本発明の一具現例において、前記増量剤は、塩化カリウム(Potassium chloride)、フラックス‐か焼された珪藻土(Diatomaceous earth、flux‐calcined)、か焼された珪藻土(Diatomaceous earth、calcined)、カオリン(Kaoline)、ベントナイト(Bentonite)、尿素(Urea)、滑石(Talc)、珪藻土(1%未満の結晶質シリカ)(Diatomaceous earth(less than 1% crystalline silica))、用水(Water)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0020】
本発明の一具現例において、前記pH調節剤は、水酸化ナトリウム(Sodium hydroxide)、水酸化カリウム(Potassium hydroxide)、リン酸(Phosphoric acid)、クエン酸(Citric acid)、EDTA‐acid(EDTA‐酸)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0021】
本発明の一具現例において、前記凍結防止剤は、プロピレングリコール(Propylene glycol)、エチレングリコール(Ethylene glycol)、グリセリン(Glycerine)、2,3‐ブタンジオール(2,3‐butandiol)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0022】
本発明の一具現例において、前記防腐剤は、5‐クロロ‐2‐メチル3(2H)‐イソチアゾロン(3(2H)‐Isothiazolone、5‐chloro‐2‐methyl)、2‐メチル3(2H)‐イソチアゾロン(3(2H)‐Isothiazolone、2‐methyl)、1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン(1,2‐Benzisothiazolin‐3‐one)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0023】
本発明の一具現例において、組成物全体100重量%を基準にして、前記薬効増進剤は3重量%ないし20重量%含まれることができる。
【0024】
本発明の一具現例において、前記除草用組成物が水和剤、乳剤、乳濁剤、微濁液、液剤、分散性液剤、顆粒水和剤、または液状水和剤であることを特徴とすることができる。
【0025】
本発明の一具現例において、除草剤組成物は、チアフェナシルを含む除草活性化合物;及び組成物全体100重量%を基準にして、14重量%ないし20重量%のエトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)またはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)を含む薬効増進剤を含むことができる。
【0026】
本発明の一具現例において、除草剤組成物はチアフェナシル及びグルホシネートを含む除草活性化合物;及び組成物全体100重量%を基準にして、3重量%ないし7重量%のエトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)またはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)を含む薬効増進剤を含むことができる。
【0027】
本発明の一具現例において、除草剤組成物は、チアフェナシル及びグリホサートを含む除草活性化合物;及び組成物全体100重量%を基準にして3重量%ないし7重量%の薬効増進剤を含み、前記薬効増進剤は、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、Glycerine及び水の混合物を含むことができる。
【0028】
本発明は、ピリミジンジオン系化合物を含む除草活性化合物、及び前記除草活性化合物に対する薬効増進剤を含む除草剤組成物を提供する。
【0029】
本発明におけるピリミジンジオン系化合物は活性成分にあたる物質であって、植物内のプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(protoporphyrinogen oxidase)酵素作用を抑制して除草活性を示す物質の中で頭部(Head part)にピリミジンジオン構造を有する化合物の系列を意味する。プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(protoporphyrinogen oxidase)抑制剤は、化合物の構造的類似性に応じて、大きくジフェニル‐エーテル(Diphenyl‐ether)系列、フェニルピラゾール(Phenylpyrazoles)系列、N‐フェニルフタルイミド(N‐phenylphthalimides)系列、チアジアゾール(Thiadiazoles)系列、オキサジアゾール(Oxadiazoles)系列、トリアゾリノン(Triazolinones)系列、オキサゾリジンジオン(Oxizolidinediones)系列、及びピリミジンジオン(Pyrimimdinediones)系列などに分類することができる。具体的に、ジフェニル‐エーテル系化合物では、ホメサフェン、オキシフルオルフェン、アクロニフェン、アシフルオルフェン、ビフェノックス、エトキシフェン及びラクトフェンなどがあり、フェニルピラゾール系化合物では、ピラフルフェン‐エチル、N‐フェニルフタルイミド系化合物では、フルミオキサジン、シニドン‐エチル及びフルミクロラック‐ペンチル、チアジアゾール系化合物では、フルチアセットがある。オキサジアゾール系化合物の代表的な例として、オキサジアルギル及びオキサジアゾンがあり、トリゾリノン系化合物としてカルフェントラゾン及びスルフェントラゾン、オキシゾリジンジオン系化合物ではペントキサゾンがある。
【0030】
本発明のピリミジンジオン系化合物は、ブタフェナシル、サフルフェナシル、チアフェナシル、ベンズフェディゾン、フルミオキサジン及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0031】
また、本発明の除草活性化合物としてピリミジンジオン系化合物の他にグリホサートまたはグルホシネートをさらに含むことができる。
【0032】
本発明における薬効増進剤は、活性成分であるピリミジンジオン系化合物を雑草の作用点に容易に浸透させてピリミジンジオン系化合物の効能を増進するために除草剤組成物に含まれることができる、ピリミジンジオン系化合物ではない任意の物質を意味する。
【0033】
前記薬効増進剤は、エトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)、プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner saltと1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、グリセリン(glycerine)及び水の混合物、プロピレンオキシドエチレンオキシドポリマーオクチルエーテル(Propylene oxide ethylene oxide polymer octyl ether)、有機シリコーンエトキシレート系(Organosilicone ethoxylates)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー(Polyoxyethylene Polyoxypropylene block copolymer)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系(Polyoxyethylene alkyl ether)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系(Polyoxyethylene polyoxypropylene alkylether系)、脂肪アミンエトキシレート系(Fatty amine ethoxylates)、モノ(2‐プロピルヘプチル)エーテル系オキシランメチルオキシランポリマー(Oxirane、methyl‐、polymer with oxirane、mono(2‐propylheptyl)ether)、4級アンモニウム塩(Quaternary ammonium salt)、ナトリウムアルキルスルホサクシネート系(Sodium alkylsulfosuccinate)、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル系(Polyoxyethylene sorbitanalkylester)化合物、メチル化大豆油(Methylated soybean oil)化合物、エチル及びメチルエステルカノーラ油(Ethyl and Methyl esters of Canola Oil)、作物油濃縮物(Crop Oil Concentrate)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0034】
本発明の薬効増進剤は、組成物全体100重量%を基準にして、3重量%ないし20重量%含まれることができる。
【0035】
一方、本発明の除草剤組成物は界面活性剤及び溶剤をさらに含むことができる。
【0036】
前記界面活性剤は、エトキシル化ひまし油(Castor oil、ethoxylates)、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル(Polyoxyethylene Tristyrylphenyl Ether)、エトキシル化脂肪族アルコール(Ethoxylated Fatty alcohol)、エトキシル化アルキルフェノール(Alkylphenol ethoxylates)、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー(EO/PO Block copolymer)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及びエトキシル化ひまし油のブレンド(Blend of Dodecylbenzenesulfonic acid、calcium salt and Castor oil ethoxylates)、ポリエチレン‐ポリプロピレングリコール、モノブチルエーテル(Polyethylene‐polypropylene glycol、monobutyl ether)、エトキシル化されたC12‐15アルコール(Alcohols、C12‐15、ethoxylated)、メチルメタクリレート‐メタクリル酸‐モノメトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(Methyl methacrylate‐methacrylic acid‐monomethoxypolyethylene glycol methacrylate copolymer)、ポリオキシアルキレンアミン誘導体(Polyoxyalkylene amine derivative)、ポリオキシエチレントリススチリルフェノールフォスフェートカリウム塩(Polyoxyethylene tristyrylphenol phosphate、potassium salt)、ポリ(オキシエチレン)トリスチリルフェニルエーテル&トリエタノールアミン化合物(Triethanolamine、compd。With poly(oxyethylene)tristyrylphenyl ether)、メタクリル酸‐メチルメタクリレート‐ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート共重合体(Methacrylic acid‐methyl methacrylate‐polyethylene glycol methyl ether methacrylate copolymer)、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒドとの重合体、ナトリウム塩(Naphthalenesulfonic acid、polymer with formaldehyde、sodium salt)、ノニルフェノールエトキシル化された硫酸含有モノエーテル、ナトリウム塩(Nonylphenol、ethoxylated、monoether with sulfuric acid、sodium salt)、ナトリウムビス(2‐エチルヘキシル)スルホサクシネート(Sodium bis(2‐ethylhexyl)sulfosuccinate)、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレン共重合体(Polyoxyethylene‐polyoxypropylene copolymer)、2‐エチルヘキシルα‐D‐グルコピラノシド([alpha]‐D‐glucopyranoside、2‐ethylhexyl)、フェノールスルホン酸ホルムアルデヒドフェノールウレア重合体、ナトリウム塩(Phenolsulfonic acid formaldehyde phenol urea polymer、sodium salt)、ジイソブチルナフタレンスルホン酸、ナトリウム塩(Diisobutylnaphthalenesulfonic acid、sodium salt)、ショ糖モノラウレート(Sucrose monolaurate)、ポリ(オキシ‐1,2‐エタンジイル)、α‐トリス(1‐フェニルエチル)フェニル‐ω‐ヒドロキシ‐フォスフェートカリウム塩(Poly(oxy‐1,2‐ethanediyl)、alpha‐tris(1‐phenylethyl)phenyl‐omega‐hydroxy‐phosphate、potassium salt)、ポリアミノアミドアルコキシ化縮合物(Polyaminoamide alkoxylated condensates)、ポリエトキシル化トリスチリル及びジスチリルフェノールのリン酸エステル(Phosphoric acid esters of polyethoxylated tristyryl and distyrylphenol)、2‐プロペン酸、2‐メチル‐、ブチル2‐プロペノエート及びエテニルベンゼンを有する重合体、ナトリウム塩(2‐Propenoic acid、2‐methyl‐、polymer with butyl 2‐propenoate and ethenylbenzene、sodium salt)、スルホン酸C14‐16‐アルカンヒドロキシ及びC14‐16‐アルケン、ナトリウム塩(Sulfonic acids、C14‐16‐alkane hydroxy and C14‐16‐alkene、sodium salts)、リグノスルホン酸、ナトリウム塩(Lignosulfonic acid、sodium salt)、二ナトリウム塩硫酸(Sulfuric acid、disodium salt)、ナトリウム塩アクリル酸重合体(Acrylic acid polymer、sodium salt)、ナトリウム塩ドデシルスルフェート(Dodecyl sulfate、sodium salt)、ウレア‐ホルムアルデヒド樹脂(Urea‐formaldehyde resin)、ポリエチレングリコールモノ(トリスチリルフェニル)エーテル(Polyethylene glycol mono(tristyrylphenyl)ether)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム塩(Dodecylbenzenesulfonic acid、calcium salt)、ナトリウムステアレート(Sodium stearate)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0037】
前記溶剤は、ガンマブチロラクトン(Gamma‐butyrolactone)、N,N‐ジメチルデカンアミド(N,N‐Dimethyl Decanamide)、ジメチルスルホキシド(Dimethyl sulfoxide)、安息香酸ブチル(Butyl benzoate)、マレイン酸2-エチルヘキシル(2‐Ethylhexyl Maleate)、2‐エチルヘキシルアルコール(2‐Ethylhexyl Alcohol)、プロピレンカーボネート(Propylene carbonate)、ソルベントナフサ高沸点芳香族(Solvent Naphtha(petroleum)、heavy aromatic)、シクロヘキサノン(Cyclohexanone)、プロピレングリコール環状炭酸塩(Propylene glycol cyclic carbonate)、アセトフェノン(Acetophenone)、2‐エチルヘキシルアセテート(2‐Ethylhexyl acetate)、エチルエステル乳酸(Lactic acid、ethyl ester)、アクリル酸テトラヒドロフルフリル(Tetrahydrofurfuryl acrylate)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0038】
本発明の一具現例において、前記消泡剤は、ジメチルシリコーン及びシロキサン(Silicones and siloxanes、dimethyl)、シロキサン及びシリコーン、シリカとジ‐メチル反応生成物(Siloxanes and Silicones、di‐Me reaction products with silica)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0039】
本発明の一具現例において、前記増粘剤は、スメクタイト系列無機質(Smectite‐group minerals)、二酸化珪素(Silicon dioxide)、酸化マグネシウム(Magnesium oxide)、フラー土(Fuller's earth)、キサンタンガム(Xanthan gum)、カルボキシメチルセルロース(Carboxymethyl cellulose)、2‐ヒドロキシエチルエーテルセルロース(Cellulose、2‐hydroxyethyl ether)、アラビアガム(Gum Arabic)、アクリル酸重合体(Acrylic acid polymer)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0040】
本発明の一具現例において、前記増量剤は、塩化カリウム(Potassium chloride)、フラックス‐か焼された珪藻土(Diatomaceous earth、flux‐calcined)、か焼された珪藻土(Diatomaceous earth、calcined)、カオリン(Kaoline)、ベントナイト(Bentonite)、尿素(Urea)、滑石(Talc)、珪藻土(1%未満の結晶質シリカ)(Diatomaceous earth(less than 1% crystalline silica))、用水(Water)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0041】
本発明の一具現例において、前記pH調節剤は、水酸化ナトリウム(Sodium hydroxide)、水酸化カリウム(Potassium hydroxide)、リン酸(Phosphoric acid)、クエン酸(Citric acid)、EDTA‐acid(EDTA‐酸)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0042】
本発明の一具現例において、前記凍結防止剤は、プロピレングリコール(Propylene glycol)、エチレングリコール(Ethylene glycol)、グリセリン(Glycerine)、2,3‐ブタンジオール(2,3‐butanediol)及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0043】
本発明の一具現例において、前記防腐剤は、5‐クロロ‐2‐メチル3(2H)‐イソチアゾロン(3(2H)‐Isothiazolone、5‐chloro‐2‐methyl)、2‐メチル3(2H)‐イソチアゾロン(3(2H)‐Isothiazolone、2‐methyl)、1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン(1,2‐Benzisothiazolin‐3‐one)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【0044】
本発明は、前記ピリミジンジオン系化合物、薬効増進剤及び界面活性剤を含むマイクロエマルジョン剤形、液状水和剤形、顆粒水和剤形の除草剤組成物を提供することができる。
【0045】
マイクロエマルジョンは、水、オイル、界面活性剤の混合系として等方性を有し、熱力学的に安定した液体混合物である。オイル成分がO/W(oil in water)またはW/O(water in oil)形態の膨張ミセル形態で存在するため、処方設計によって薬効増進剤を入れながら物理的に安定した混合組成物を確保することができる。また、分散粒剤の大きさが微小で、表面張力が極めて低い透明な液状剤形であるため、浸透移行性に優れて生物学的活性を最適化するシナジー効果を期待することができる。
【0046】
本発明によるマイクロエマルジョン剤形は、接触性薬剤であるピリミジンジオン系化合物の生物効果発現特性を高めることができ、展着能力と浸透力が向上され、広葉雑草はもちろん細葉雑草に対しても速効性を向上させることができ、他の除草剤に抵抗性を表す雑草に対しても低い薬量で効果的な防除が可能である。また、熱力学的安定性を有して貯蔵安定性を高め、活性成分であるピリミジンジオン系化合物が均一に分散されているので、薬剤を処理する時に均一で優れる薬効をあらわすことができる。
【0047】
また、本発明は、前記除草剤組成物を約20ないし約30℃で撹拌する段階を含むマイクロエマルジョンの製造方法を提供する。具体的に、前記組成物はピリミジンジオン系化合物、薬効増進剤、界面活性剤及び溶剤を含み、必要に応じてさらに精製水を含むことができる。このような製造方法は、別途加温工程や強い撹拌がなくてもマイクロエマルジョン剤形を製造することができ、少ない維持費で製造可能なので工程の大型化にも有利である。好ましくは、前記撹拌は約300ないし約500rpmの速度で約10分ないし約30分間行われる。
【0048】
液状水和剤は、水などの水溶性溶媒または鉱物油のような非水溶性溶媒に固相の農薬原剤を分散させた剤形であって、水に希釈すれば農薬原剤は分散されるので、懸濁製剤ともいう。一般に、有効成分、界面活性剤、増粘剤、凍結防止剤などを適切な割合で混合し、生物学的活性効果を増進するために薬効増進剤をさらに仕入可能である。
【0049】
撒布のために希釈する時、開封及び坪量中の飛散及び匂いの問題が少ないので、取り扱い上の利点が高くて農民が最も好む剤形の一つとして選ばれている。
【0050】
本発明による液状水和剤形は、水に有効成分であるピリミジンジオン系化合物を微細なパーティクル形態で懸濁させたWater‐base剤形で有機溶媒を使わないので環境にやさしい剤形で、匂い及び刺激性の少ない特徴がある。また、グリホサートまたはグルホシネート合剤の組み合わせによって薬効のシナジー効果を期待することができる。
【0051】
また、酸度調節剤などを活用してピリミジンジオン系化合物の加水分解反応を低減させ、熱力学的安定性を保有して貯蔵安定性を高め、活性成分であるピリミジンジオン系化合物が均一に分散されているので、薬剤処理の時に均一で優れる薬効をあらわすことができる。
【0052】
また、本発明は、前記液状水和剤の製造方法を提供する。具体的に、前記組成物はピリミジンジオン系化合物、グリホサート化合物、グルホシネート化合物、薬効増進剤、界面活性剤、酸度調節剤、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤及び精製水を含む。このような製造方法は、有効成分、界面活性剤、酸度調節剤、増粘剤及び精製水を含む湿式粉砕工程、増粘剤、防腐剤及び精製水を含む増粘剤製造工程、グリホサート化合物、グルホシネート化合物及び薬効増進剤撹拌工程、各工程別に行った後、これを混合して製品を生産することができる。
【0053】
顆粒水和剤は、水に投入した後で撹拌した時、粒子が速かに崩壊された後固相の微粒子で分散される顆粒形態の製剤をいい、固相の有効成分と界面活性剤、増量剤などを乾式微粉砕した後、ねり及び組み立てによって生成する顆粒状製剤をいう。本剤形は原剤の含量を最も高めることができ、小包み可能で物流費用を最小化することができるので、高含量の顆粒水和剤の場合、輸出用で活用価値が高い品目である。また、Tank mix adjuvantの混用組み合わせを通じて生物学的効果増進を最適化することができる。
【0054】
本発明による顆粒水和剤剤形は、接触性薬剤であるピリミジンジオン系化合物の高含量剤形が可能で、Tank mix adjuvantとの混用組み合わせを通じて展着能力と浸透力が向上され、広葉雑草はもちろん細葉雑草に対しても速効性と持続性に優れ、既存の除草剤に抵抗性をあらわす雑草に対しても低い薬量で効果的な防除価を示す。
【0055】
また、本発明は前記顆粒水和剤の製造方法を提供する。具体的に、前記組成物はピリミジンジオン系化合物、界面活性剤、酸度調節剤、及び増量剤を含む。このような製造方法は、有効成分、界面活性剤、酸度調節剤、及び増量剤を含むハンマーミルまたはエアーミルの粉砕工程、精製水を含んで練った後、ペレッティングする組み立て工程、流動層乾燥器を通じる乾燥工程、各工程別に連続的に行った後、最終品を選別して製品を生産することができる。
【0056】
本発明の一具現例において、ピリミジンジオン系化合物はチアフェナシルである。チアフェナシルは、3‐[{2‐[2‐クロロ‐5‐(3,6‐ジヒドロ‐3‐メチル‐2,6‐ジオキソ‐4‐トリフルオロメチル‐1(2H)‐ピリミジニル)‐4‐フルオロフェニルチオ]‐1‐沃素プロピル}アミノ]プロパン酸メチルエステルとして、下記化学式(I)で表す:
【化1】
【0057】
チアフェナシルは、既存の非選択性除草剤であるパラコートに比べて毒性が低く、発生した抵抗性雑草がないピリミジンジオン系化合物である。
【0058】
本発明の一具現例において、薬効増進剤は、エトキシレート系C12‐14アルコール(Alcohols、C12‐14ethoxylated)またはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート(Alcohols C9‐11ethoxylated propoxylated)である。エトキシレート系C12‐14アルコールは12個ないし14個の炭素数を有する線形2次アルコールにエチレンオキシドが加えられた非イオン性界面活性剤であって、優れる湿潤力と低い表面張力、高い溶解度を通じて浸透力を高める増進剤として好ましい。プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートは、エトキシレート系C12‐14アルコールと類似の薬効増進効果を有しながらも眼球への刺激性が低くて好ましい。
【0059】
本発明の一具現例において、チアフェナシル丹剤に対する薬効増進剤としてエトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートが組成物全体100重量%を基準にして、14重量%ないし20重量%含有されてもよい。
【0060】
本発明の一具現例において、チアフェナシル及びグルホシネート合剤に対する薬効増進剤としてエトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートが組成物全体100重量%を基準にして3重量%ないし7重量%含有されてもよい。
【0061】
本発明の一具現例において、チアフェナシル及びグリホサート合剤に対する薬効増進剤として1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、Glycerine及びWaterを含む混合物が組成物全体100重量%を基準にして3重量%ないし7重量%含有されてもよい。
【0062】
それによって、本発明は、このような除草剤組成物を雑草、これの種子またはこれの生殖地に適用する段階を含む、雑草を防除する方法を提供する。
【0063】
本発明の一具現例において、雑草は広葉雑草及び細葉雑草であってもよく、細葉雑草はイネ科雑草及びカヤツリグサ科の雑草であってもよい。広葉雑草は、タカサブロウ、メナモミ、トキンソウ、ヨモギ、アメリカセンダングサ、セイヨウタンポポ、ハキダメギク、キツネアザミ、ヤブタビラコ、コメナモミ、オオブタクサ、苦菜、イヌヤクシソウ、アキノノゲシ、アレジアザミ、タンポポ、豚草、エノキグサ、アゼナ、イヌホオズキ、ルコウソウ、昼顔、イヌビユ、アオゲイトウ、細青鶏頭、イチビ、カナムグラ、スベリヒユ、ツユクサ、ガガイモ、スミレ、タビラコ、オオバコ、クサネム及びオナモミ、ナズナ、イヌナズナ、ヤエムグラ、オランダミミナグサ、スカシタゴボウ、ヒメジョオン、ヒメムカシヨモギ、 クサノオウ、ホトケノザ、ハコベ、アカザ、ヤハズエンドウ、オニノゲシ、タチイヌノフグリ、オオイヌタデ、ザクロソウ、ウシハコベ、ギシギシ、クローバ、ケカナダアキノキリンソウを含み、これに制限されない。イネ科雑草は、メヒシバ、カモジグサ、ヒエグサ、オオクサキビ、オヒシバ、エノコログサ、アキノエノコログサ、イチゴツナギ、ケンタッキーブルーグラス、キビ、スズメノテツボウ、Eriochloa gracilis、チガヤ、Dallis grassを含み、これに制限されない。カヤツリグサ科雑草は、タマガヤツリ、コゴメガヤツリを含み、これに制限されない。その他雑草は、難防除雑草で有名なスギナを含み、これに制限されない。すなわち、本発明の除草剤組成物は様々な雑草に全て適用可能である。
【0064】
本発明の一具現例において、除草剤組成物は約200ないし約1500L/haの撒布物量で適用されることができる。好ましくは、撒布ノズル及び機器によって国内では約1000L/ha、アメリカ及びヨーロッパでは約200L/haの撒布物量で適用され、低い撒布物量でも高い生物活性を達成して効果的に雑草を防除できるようにする。
【0065】
以下、本発明の構成要素と技術的特徴を次の実施例を通じてより詳細に説明する。しかし、下記実施例は本発明の内容を例示するものに過ぎず、発明の範囲が実施例によって限定されるものではない。
【実施例
【0066】
実施例1:チアフェナシル活性成分及び薬効増進剤を含むサンプルの表面張力及び防除価
本発明者らは、ピリミジンジオン系の代表的な化合物の一つであるチアフェナシルを活性成分にして以下の実験を行って結果を導き出した。チアフェナシルである3‐[{2‐[2‐クロロ‐5‐(3,6‐ジヒドロ‐3‐メチル‐2,6‐ジオキソ‐4‐トリフルオロメチル‐1(2H)‐ピリミジニル)‐4‐フルオロフェニルチオ]‐1‐沃素プロピル}アミノ]プロパン酸メチルエステル(ファームハンノン)を活性成分とするが;有機シリコーンエトキシレート系化合物として3種の物質、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー物質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系化合物として2種の物質、エトキシレート系C12‐14アルコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル系化合物、プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレート化合物、脂肪アミンエトキシレート系化合物として4種の物質、モノ(2‐プロピルヘプチル)エーテル系オキシランメチルオキシランポリマー、4級アンモニウム塩化合物、ナトリウムアルキルスルホサクシネート系化合物及びポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル系化合物総17種の薬効増進剤を用意した。
【0067】
活性成分チアフェナシルの生物効果を増進することができる薬効増進剤組成物を選抜するために、活性成分チアフェナシル0.2mgをアセトン33.3mlに溶解した後で水66.6mlと混合し、これに各薬効増進剤別に50ulずつ混合した後、この混合液を1000L/haの撒布物量でスプレイブースで雑草に薬剤を処理した。
【0068】
ピリミジンジオン系列の除草剤は、大体広葉雑草に効果が優秀であるが、イネ科雑草には相対的に効果が足りない傾向がある。よって、実施例1では、イネ科雑草の中で、表面に毛が多くて防除がよくできないメヒシバを対象雑草にして、メヒシバが4葉期の時処理して試験を行った。薬効は、処理後7日目に%防除価で逹観評価した。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば、防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0069】
また、各薬効増進剤の表面張力低下能力を測定するために、表面張力計Wet‐6000(RHESCA)を使って温度23.5℃、湿度19%の条件で、長さ24mm、厚さ1mmのプラチナ錘を利用して各表面張力を測定した。測定された%防除価及び表面張力は下記表1のように示す。
【0070】
【表1】
【0071】
表1で示すように、実験した大概の薬効増進剤から高い防除価%を確認することができた。特に、エトキシレート系C12‐14アルコールが薬効増進剤で使われた場合、最も高い%防除価を示した。すなわち、エトキシレート系C12‐14アルコールは、メヒシバ葉の表面に毛が多くて、よく展着されない条件であるにもかかわらず、完璧な展着効果を示し、接触性のピリミジンジオン系薬剤の弱点である浸透/移行力を向上させ、より速い速効性と薬効増進効果を示すことであらわれた。
【0072】
一方、表面張力が低すぎると、薬剤処理後に薬剤が横から流れ落ちて、高すぎると薬液が滴になって均一に拡展されない特性があって、適正水準の表面張力を保有するのが必要である。前記防除価測定結果に基づいてチアフェナシルの生物活性を増進することができる薬効増進剤としてエトキシレート系C12‐14アルコールが最も優れることを確認した。
【0073】
実施例2:薬効増進剤仕入量による防除価
薬効増進剤をエトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートにし、実施例1と類似な方法で薬効増進剤仕入量決定試験を行った。活性成分0.2mgをアセトン33.3mlに溶解した後、水66.6mlと混合し、これに薬効増進剤のエトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートを各58.8ul(1/1700倍希釈)、50ul(1/2000倍希釈)、41.16ul(1/2429倍希釈)40ul(1/2500倍希釈)をそれぞれ入れて混合した後、この混合液を1000L/haの撒布物量で温室でスプレイブースによって雑草に薬剤処理した。
【0074】
これは撒布物量(1000L/ha)対比薬効増進剤が各1/1700倍(20重量%仕入)、1/2000倍(17重量%仕入)、1/2429倍希釈(14重量%仕入)、1/2500倍(13.6重量%仕入)、希釈されたことに該当するところ、該当サンプルの撒布物量は1000L/haにして、対象雑草メヒシバが4葉期の時処理した。原剤の生物活性評価時に一般的に利用する方法のように、薬効は処理後9日目に%防除価で逹観評価し、測定された%防除価は下記表2のように示す。逹観評価方法は雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0075】
【表2】
【0076】
表2で示すように、薬効増進剤のエトキシレート系C12‐14アルコール及びプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートのいずれも有効成分量が増加するほど効果も増加した。撒布物量対比1/1700倍で希釈(20重量%仕入)する時、1/2500倍で希釈(13.6重量%仕入)した場合に比べて防除価が著しく増加した。また、1/2429倍で希釈(14重量%仕入)した場合、1/2500倍で希釈(13.6重量%仕入)した場合に比べて重量%の差が大きくないにもかかわらず、防除価が多く増加することが分かる。薬効増進剤の量をもっと増やす場合、効果増進が期待されるが、薬効増進剤の仕入量を増加させるほど、眼球への刺激性が大きくなり、材料費が上昇する恐れがあるので、薬効増進剤の製品内で適正仕入率は防除価効果に優れる14重量%ないし20重量%である。
【0077】
実施例3.チアフェナシル丹剤微濁液及び薬効増進剤を含むサンプルの防除価
一方、本発明者らは、エトキシレート系C12‐14アルコールと類似な薬効増進効果を示しながら眼球への刺激性が少ないプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートに対しても効果を確認した。
【0078】
活性成分であるチアフェナシル5重量%と薬効増進剤エトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートのそれぞれを14重量%仕入及び17重量%仕入で混合してME(Microemulsion、微濁液)で製造した後、この混合液を1000L/haの撒布物量でスプレイブースで雑草に薬剤処理した。有効成分量は10g ai/ha、20g ai/ha及び40g ai/haで処理した。
【0079】
前記12個のサンプルを対象雑草のヒエグサ及びヒユに処理した。薬効は処理後4、11及び20日目に%防除価で逹観評価した。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0080】
【表3】
【0081】
表3で示すように、プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートは、実施例1を通じて最も優れる薬効増進剤で検証されたエトキシレート系C12‐14アルコールと類似な薬効増進効果を示すことで確認された。
【0082】
すなわち、プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートに対してもチアフェナシルの生物活性を増進することができる薬効増進剤であることを確認した。
【0083】
薬効増進剤プロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートを17%含む試料の有効成分量が4ないし32g ai/haになるように温室条件で1000L/haの撒布物量で栽培された下記対象雑草にそれぞれ処理し、これらの生物活性を評価した。測定されたそれぞれの生物活性は逹観評価で行い、下記表4ないし表6のように示す。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】
表4ないし表6で示すように、本発明で製造されたマイクロエマルジョン剤形を含む除草剤組成物は、展着能力と浸透力が向上されたので、広葉雑草はもちろんイネ科雑草に対しても生物効果に優れ、低い薬量で効果的な防除が可能であることを確認することができた。製造された試料は、基本的に広葉雑草で、特に、イヌホオズキ、ルコウソウ、昼顔、アオゲイトウ、イチビ、クサネム、オナモミ、コゴメガヤツリに対して優れる防除価を示し、オオクサキビ、ヒエグサ、メヒシバ、エノコログサ、アキノエノコログサ、キビなどのイネ科雑草に対する効果も優れるという点で意義がある。
【0088】
薬効増進剤のプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートを17%含む試料の有効成分量を150g ai/haで固定し、フィールド条件で1000L/haの撒布物量で下記表5の対象雑草にそれぞれ適用し、これらの生物活性を従来の除草剤であるパラコート、グルホシネート及びグリホサートを適用した場合と比較評価した。測定されたそれぞれの生物活性は逹観評価で行い、下記表7ないし表14のように示す。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】
【0091】
【表9】
【0092】
【表10】
【0093】
【表11】
【0094】
【表12】
【0095】
【表13】
【0096】
【表14】
【0097】
表7ないし表14で示すように、本発明で製造されたマイクロエマルジョン剤形を含む除草剤組成物は、従来の除草剤より非常に少ない有効成分量でも、これらと比べて劣らないくらい一年生及び多年生雑草防除剤として広範囲で優れる防除価を示す。
【0098】
実施例4.チアフェナシル丹剤液状水和剤及び薬効増進剤を含むサンプルの防除価
薬効増進剤を含むチアフェナシル丹剤液状水和剤(Suspensionconcentrate、SC)に対しても、効果をチアフェナシル丹剤微濁液(ME)と比べて確認した。
【0099】
各製剤品の混合液を1500L/haの撒布物量で背負式噴霧器を使用し、有効成分量は250g ai/haで雑草が大きくて非常に盛んな非農耕地状態で処理した。
【0100】
試験包装にはメヒシバ、ヒエグサ、月見草が試すに十分な程度で発生した。薬効は、処理後5日、19日、35日目に%防除価で逹観評価した。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0101】
【表15】
【0102】
DAT:Days after treatment、処理後の日数、表15で示すように、雑草種類及び調査日付別に防除価は少し差があり、2製品の効果は類似であった。
【0103】
実施例5.チアフェナシル丹高含量顆粒水和剤及び薬効増進剤を含むサンプルの防除価
チアフェナシル丹剤高含量顆粒水和剤(Water‐dispersible granule、WG)の効果を評価するため、適用可能な薬効増進剤とTank‐mixしてチアフェナシル丹剤微濁液と比べた。
【0104】
各製剤品の混合液を1000L/haの撒布物量でスプレイブースで雑草に処理した。有効成分量は25,100g ai/haで雑草の大きさによって製品間の効果を比べられる薬量で処理した。
【0105】
薬効は、処理後4日、10日目または2日目、6日目、14日目に%防除価で逹観評価した。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0106】
【表16】
【0107】
*Spray adjuvant product(Victorian Chemical Co.Pty.Ltd.)
**Methylated Soybean Oil
***Crop Oil Concentrate
【0108】
【表17】
【0109】
*Spray adjuvant product(Victorian Chemical Co.Pty.Ltd.)
**Methylated Soybean Oil
***Crop Oil Concentrate
【0110】
チアフェナシル丹剤高含量顆粒水和剤は、現在市場で多く使用されるMSO(Methylated Soybean Oil)などのTank‐mix展着剤とともに処理時、微濁液と比べて雑草種類及び調査日付別に差はなく、効果が類似であった。試験に使われた3種の薬効増進剤(Hasten、MSO、COC)の間にも効果の差はなかった。
【0111】
実施例6.グリホサートを含むチアフェナシル合剤及び薬効増進剤を含むサンプルの防除価
除草活性化合物としてチアフェナシルグリホサート(Glyphosate)合剤と、薬効増進剤を含むサンプルの防除価を測定した。この時、薬効増進剤としてグリホサートの薬効増進剤であるアルキルポリグルコシドに対して10重量%を使用し、チアフェナシルの薬効増進剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(Polyoxyethylene lauryl ether)、ポリオキシエチレントリデシルエーテル(Polyoxyethylene tridecyl ether)、エトキシレート系C12‐14アルコール、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、グリセリン及び水を含む混合物またはポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン(Polyoxyethylene sorbitan monolaurate)を使用した。
【0112】
一方、最も効果が優れる1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、Glycerine及びWaterを含む混合物に対しては、7重量%、5重量%。3重量%及び2.6重量%でそれぞれ仕入れ、仕入量による防除価を測定した。
【0113】
該当サンプルの撒布物量は、1000L/haにして対象雑草のヒエグサ及びメヒシバが分けつが2個である時処理した。原剤の生物活性評価時、一般的に利用する方法と同様、薬効は処理後33日目に%防除価で逹観評価した。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0114】
測定された%防除価は、下記表18のように示す。
【0115】
【表18】
【0116】
表18で示すように、Polyoxyethylene lauryl ether、Polyoxyethylene tridecyl etherを追加した場合(1番ないし4番サンプル)、防除価効果が悪くなかったが、除草活性化合物の液状水和剤(SC)剤形にビルト‐イン(built in)使用時、よく混ざらないで物理的安定性が落ちた。一方、チアフェナシル及びグリホサート合剤に対して薬効増進剤であるエトキシレート系C12‐14アルコールまたは1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、グリセリン及び水を含む混合物を追加した場合(5番ないし14番サンプル)は、薬効増進剤でポリエチレンソルビタンモノラウリンを追加した場合(15番サンプル)より防除価効果が著しく増加することが分かる。また、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、グリセリン及び水を含む混合物の有効成分量が増加するほど効果も増加した。一方、1‐Dodecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、1‐Tetradecanaminium、N‐(carboxymethyl)‐N,N‐dimethyl‐、inner salt、グリセリン及び水を含む混合物を3重量%仕入れた場合、2.6重量%仕入れた場合に比べて重量%の差が大きくないにもかかわらず、防除価が多く増加することが分かる。薬効増進剤の量をもっと増やす場合、効果の増進が期待されるが、薬効増進剤の仕入量を増加させるほど刺激性が大きくなり、材料費が上昇する恐れがあるので、チアフェナシル及びグルホシネート‐アンモニウム合剤に対する薬効増進剤の製品内への適正仕入率は、防除価効果に優れる3重量%ないし7重量%である。
【0117】
実施例7.グルホシネートを含むチアフェナシル合剤及び薬効増進剤を含むサンプルの防除価
除草活性化合物としてチアフェナシルグルホシネート‐アンモニウム(Glufosinate‐ammonium)合剤と薬効増進剤を含むサンプルの防除価を測定した。この時、薬効増進剤としてグルホシネート‐アンモニウムの薬効増進剤であるアルキルポリグルコシドに対して10重量%と、チアフェナシルの薬効増進剤であるエトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートに対して7重量%、5重量%。3重量%及び2.6重量%をそれぞれ仕入れ、ポリエチレンソルビタンモノラウリンに対して5重量%仕入れて対照群サンプル(17及び18番サンプル)で実験した。
【0118】
該当サンプルの撒布物量は1000L/haにして、対象雑草メヒシバが4葉期の時処理した。原剤の生物活性評価時に一般に利用する方法と同様、薬効は処理後3日目、10日目及び20日目に%防除価で逹観評価した。逹観評価方法は、雑草が完全に枯死すれば防除価100%、無処理は防除価0%で調査した。
【0119】
測定された%防除価は、下記表19のように示す。
【0120】
【表19】
【0121】
表19で示すように、チアフェナシル及びグルホシネート‐アンモニウム合剤に対して薬効増進剤であるエトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートを追加した場合(1番ないし16番サンプル)、ポリエチレンソルビタンモノラウリンを追加した場合(17及び18番サンプル)より防除価効果が著しく増加することが分かる。また、エトキシレート系C12‐14アルコールまたはプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートのいずれも有効成分量が増加するほど効果も増加した。一方、エトキシレート系C12‐14アルコール及びプロポキシレート系C9‐11アルコールエトキシレートのいずれも3重量%仕入れた場合、2.6重量%仕入れた場合に比べて重量%の差が大きくないにもかかわらず、防除価が多く増加することが分かる。薬効増進剤の量をもっと増やす場合、効果増進が期待されるが、薬効増進剤の仕入量を増加させるほど刺激性が大きくなり、材料費が上昇する恐れがあるので、チアフェナシル及びグルホシネート‐アンモニウム合剤に対する薬効増進剤の製品内への適正仕入率は防除価効果に優れる3重量%ないし7重量%である。