(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-10
(45)【発行日】2022-05-19
(54)【発明の名称】反復のためのシグナリング
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20220511BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20220511BHJP
H04L 1/08 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
H04L27/26 110
H04W28/04 110
H04L1/08
(21)【出願番号】P 2021513190
(86)(22)【出願日】2019-09-27
(86)【国際出願番号】 IB2019058246
(87)【国際公開番号】W WO2020065617
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-04-13
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン, マティアス
(72)【発明者】
【氏名】アンドガルト, ニクラス
(72)【発明者】
【氏名】バルデメイアー, ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ブランケンシップ, ユーフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ファラハティ, ソルール
(72)【発明者】
【氏名】フレベリ オルソン, ヨナス
(72)【発明者】
【氏名】キッティチョクチャイ, キッティポン
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/141932(WO,A1)
【文献】特表2016-527831(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3200542(EP,A1)
【文献】LG Electronics,Remaining issues on UL data transmission procedure[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #92 R1-1802215,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92/Docs/R1-1802215.zip>,2018年03月02日
【文献】3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;NR;Physical layer procedures for data (Release 15),3GPP TS 38.214,V15.2.0,2018年06月,pp.10-14,72-75
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 28/04
H04L 1/08
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1-4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
反復シグナリングのために無線デバイス(210、300、592、630、1300)によって実行される方法(1100)であって、
インデクス値の表示を含む制御メッセージを受信(1102)することと、
前記インデクス値を使用して、時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報から集約係数を含むパラメータのセットを取得(1104)することと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記TDRA構成情報は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TDRA構成及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)TDRA構成の内の少なくとも1つを含み、
前記パラメータのセットは、さらに、(i)開始シンボル及び割り当て長と、(ii)開始及び長さインジケータ変数と、の内の少なくとも1つと、スロットオフセットと、マッピングタイプと、を含む方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、
前記パラメータのセットは、さらに、前記集約係数に従う送信のスロット集約及び連続した反復の内の少なくとも1つを使用するための表示を含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が前記第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、
前記判定した結果として、(i)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を送信しないと決定する、(ii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有しない様に、前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を短縮する、或いは、(iii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を、それぞれが1つのスロットのみを占有する複数の送信に分割することと、
を含む方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が前記第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、
前記判定した結果として、(i)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を受信しないと決定する、(ii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信の短縮された送信であって、前記第2スロットを少なくとも部分的に占有しない、前記短縮された送信を受信する、或いは、(iii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信の分割送信であって、それぞれが1つのスロットのみを占有する複数の送信を含む前記分割送信を受信することと、
を含む方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、
前記集約係数は、個々の反復回数及びリソース割り当てが反復されるスロット数の内の少なくともと1つを示す、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法であって、
前記制御メッセージは、(i)物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されるダウンリンク制御情報(DCI)、(ii)無線リソース制御(RRC)で送信される構成メッセージ、又は、(iii)PDCCHで送信されるDCIとRRCで送信される構成メッセージの組み合わせである、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法であって、
前記集約係数は、開始S及び長さLで定義される送信が2つ以上の反復に分割されることを示す分割係数又はパーティショニングインジケータである、方法。
【請求項9】
反復シグナリングのために基地局(260、420、430、512、620、1300)によって実行される方法(1200)であって、
集約係数を含む時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報を含む構成メッセージを生成(1202)することと、
前記構成メッセージを無線デバイスに送信(1204)することと、
を含む方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記TDRA構成情報は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TDRA構成及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)TDRA構成の内の少なくとも1つを含み、
パラメータのセットは、さらに、(i)開始シンボル及び割り当て長と、(ii)開始及び長さインジケータ変数と、の内の少なくとも1つと、スロットオフセットと、マッピングタイプと、を含む方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の方法であって、
前記TDRA構成情報は、さらに、前記集約係数に従う送信のスロット集約及び連続した反復の内の少なくとも1つを使用するための前記無線デバイスに対する表示を含む、方法。
【請求項12】
請求項9から11のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が前記第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、
前記判定した結果として、(i)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を受信しないと決定する、(ii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信の短縮された送信であって、前記第2スロットを少なくとも部分的に占有しない、前記短縮された送信を受信する、或いは、(iii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信の分割送信であって、それぞれが1つのスロットのみを占有する複数の送信を含む前記分割送信を受信することと、
を含む方法。
【請求項13】
請求項9から12のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が前記第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、
前記判定した結果として、(i)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を送信しないと決定する、(ii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有しない様に、前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を短縮する、或いは、(iii)前記第2スロットを少なくとも部分的に占有する前記少なくとも1つの送信を、それぞれが1つのスロットのみを占有する複数の送信に分割することと、
を含む方法。
【請求項14】
請求項9から13のいずれか1項に記載の方法であって、
前記集約係数は、個々の反復回数及びリソース割り当てが反復されるスロット数の内の少なくともと1つを示す、方法。
【請求項15】
請求項9から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記構成メッセージは、(i)物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されるダウンリンク制御情報(DCI)、(ii)無線リソース制御(RRC)で送信される構成メッセージ、又は、(iii)PDCCHで送信されるDCIとRRCで送信される構成メッセージの組み合わせである、方法。
【請求項16】
請求項9から15のいずれか1項に記載の方法であって、
前記集約係数は、開始S及び長さLで定義される送信が2つ以上の反復に分割されることを示す分割係数又はパーティショニングインジケータである、方法。
【請求項17】
処理回路(270、220、301)で実行されると、前記処理回路(270、220、301)に請求項1から16のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、
前記キャリアは、電気信号、光信号、無線信号及びコンピュータ可読記憶媒体(230、380、231)の内の1つである、キャリア。
【請求項19】
無線デバイス(210、300、592、630、1300)であって、
請求項1から8のいずれか1項に記載の方法を実行する様に適合された無線デバイス。
【請求項20】
基地局(260、420、430、620、1300)であって、
請求項9から16のいずれか1項に記載の方法を実行する様に適合された基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信ネットワークにおける反復シグナリングに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ここで使用されている総ての用語は、異なる意味が明確に与えられていないか、使用されている文脈から示唆されていない限り、関連する技術分野での通常の意味に従って解釈される。要素、装置、部品、手段、ステップ等への言及は、明示的に述べられない限り、オープン的に、要素、装置、部品、手段、ステップ等の少なくとも1つを参照しているものと解釈される。本明細書に開示されている方法のステップは、ステップが別のステップの後に続く、若しくは、前にあると明確に説明されていない限り、及び/又は、ステップが別のステップの前若しくは後になければならないことが暗黙的に示されている場合を除き、開示された正確な順序で実行する必要はない。本明細書に開示される実施形態の任意の特徴は、必要に応じて、他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態の任意の利点は、他の実施形態に適用することができ、逆もまた同様である。本実施形態の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0003】
5Gのニューレディオ(NR)のリリース15では、スロット集約(アグリゲーション)がダウンリンク(DL)送信とアップリンク(UL)送信の両方でサポートされており、カバレッジの向上と信頼性の向上に役立つ。スロット集約を使用すると、スロット集約のための無線リソース制御(RRC)パラメータが構成されている場合、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の送信を複数のスロットで反復できる。対応するRRCパラメータは、それぞれ、pdsch-AggregationFactor、pusch-AggregationFactor、PDSCHのrepK、許可ベースのPUSCH、及び、許可なしのPUSCHと呼ばれる。TS38.331の関連する情報要素(IE)は、これらのパラメータの使用法を説明するために、以下の表にリストされている。
【0004】
【0005】
ユーザ装置(UE)が、特定のスロットでのPDSCH送信のDL割り当て、又は、DL半永続的スケジューリング(SPS)でスケジュールされている場合において、集約係数が1より大きい場合、PDSCHのシグナリングされたリソース割り当ては、連続するスロットの数に使用される。この場合、PDSCHは、対応するトランスポートブロック(TB)を送信するために、これらのスロットで異なる冗長バージョンを使用して繰り返される。同じ手順がULに適用され、UEはUL割り当てによってスケジュールされるか、スロット内のPUSCH送信に対して許可なしでスケジュールされ、スロット集約用に構成される。この場合、UEは、対応するTBの送信に異なる冗長バージョンを使用して、集約係数によって指定されたスロット数でシグナリングされたリソース割り当てを使用する。
【0006】
NRのリリース15では、スロット内のPDSCH送信の時間領域リソース割り当て(TDRA)情報は、PDSCHが受信されると予想されるスロット(別名K0)、PDSCH受信のためのスロットの開始シンボル及びPDSCH受信の長さ又は期間をUEが決定できるような情報を含む(別名SLIV)。UEには、復調参照信号(DMRS)の位置を決定するために使用されるマッピングタイプも提供される。NRには、K0、SLIV等の様々な組み合わせで構成されるTDRAテーブルが指定されている。UEには、受信に使用されるK0とSLIVに関する情報を提供するテーブルの行へのインデクスがシグナリングされ得る。
【0007】
同様の手順がPUSCH送信に適用され、PUSCH送信用のスロットは、K2によって指定されたUL割り当てのフィールドから取得される。SLIV情報は、DL受信と同様に、UL割り当て及び/又は構成によるマッピングタイプと共に提供される。
【0008】
TDRAは、PDSCH受信又はPUSCH送信の最初の瞬間の時間領域リソース割り当てである。上記の様に、UEが集約係数で構成されている場合、そのスロットでの送信は、集約係数に基づいて複数のスロットで繰り返される。
【0009】
TS38.331の関連する情報要素(IE)は、これらのパラメータの使用法を説明するために、以下の表にリストされている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
PDSCH及びPUSCHの時間領域リソース割り当てのRRC構成に加えて、幾つかのデフォルトTDRAテーブルが、PDSCH及びPUSCHに対してそれぞれも定義されている。デフォルトテーブルは、RRC接続の前、例えば初期アクセス中にPDSCH受信又はPUSCH送信が必要な場合に使用され得る。
【0015】
LTEにおいて、UEは様々な反復係数又はスロット集約で構成され得る。ただし、ダウンリンク制御情報(DCI)のフィールドを使用すると、UEは反復係数又はスロット集約係数を動的に示される。スロット数は、セット{2、4、8}から構成され得る。
【0016】
LTEのリリース14では、PUSCH反復の使用が(DCIを介して)動的に構成され、使用できる反復回数が4からセット{1、2、4、8、16、32}に拡張されたPUSCH拡張が導入された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
現在、特定の課題が存在する。例えば、スロット集約係数のRRC構成を介した送信数の半静的シグナリングは、総ての送信に適用されるため、信頼性と遅延の要件が異なる様々な送信に異なる反復回数を適用することはできない。
【0018】
さらに、LTEの様に反復回数を通知するためのDCIの明示的なフィールドにより、DCIペイロードが大きくなる。これには、同じ集約レベルを使用した場合にPDCCH送信の信頼性が低下するという影響がある。その結果、gNBは、より大きな集約レベルを使用する必要があり、PDCCHブロッキングのリスクが大きくなり、より多くの無線リソースを使用する。DCIのその様なフィールドは、可能な総てのリソース割り当てにも適用され、他の組み合わせでは同様の合計送信長が達成されるため、一部の組み合わせは使用されない可能性がある。例えば、合計2つの送信で構成される7シンボルの送信は、代わりに1つの14シンボル送信を使用してスケジュールされ得る。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本開示の特定の態様及びそれらの実施形態は、これら又は他の課題に対する解決策を提供し得る。本開示の幾つかの態様によれば、デフォルトのTDRAテーブルに関して、現在のTDRAテーブルは、反復回数の列及び/又はDMRS構成の列も含む様に拡張される。本開示の幾つかの態様によれば、デフォルト以外のTDRA構成については、集約係数がTDRA構成の一部となる様に、TDRAテーブルのDCIインデクスも集約係数に関する情報をフェッチする。
【0020】
ここで示された課題の1つ以上を解決する種々の実施形態が存在し、ここで提案される。
【0021】
一実施形態によると、反復シグナリングのために無線デバイスにより実行される方法が提供される。方法は、制御メッセージを受信するステップを含み、制御メッセージは、インデクス値の表示を含む。方法は、インデクス値を使用して、時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報からパラメータのセットを取得するステップをさらに含み、パラメータのセットは、集約係数を含む。幾つかの実施形態において、反復シグナリングのための無線デバイスが提供され、無線デバイスは、上記方法を実行する様に構成された処理回路を含む。
【0022】
他の実施形態によると、反復シグナリングのために基地局により実行される方法が提供される。方法は、構成メッセージを生成するステップを含み、当該メッセージは、時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報を含み、TDRA構成情報は、集約係数を含む。方法は、構成メッセージを無線デバイスに向けて送信するステップをさらに含む。幾つかの実施形態において、反復シグナリングのための基地局が提供され、基地局は、上記方法を実行する様に構成された処理回路を含む。
【0023】
特定の実施形態は、以下の技術的利点のうちの1つ又は複数を提供し得る。TDRAテーブルを拡張することにより、追加のDCIフィールドが導入されず、DCIペイロードを小さく保つ。時間領域リソースと反復係数の関連する組み合わせのみが構成される。一例として、7シンボル送信と反復係数2の組み合わせは構成されない。さらに、各期間と反復係数に対して特定のDMRS構成でTDRAテーブルを拡張することにより、DMRS構成を正確な長さ及び送信数に調整できるため、DMRSのオーバヘッドが削減される。
【0024】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部を形成する添付の図面は、様々な実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】幾つかの実施形態による、反復シグナリングの例。
【
図2】幾つかの実施形態による、無線ネットワーク。
【
図4】幾つかの実施形態による、仮想化環境のブロック図。
【
図6】幾つかの実施形態による、ユーザ装置、基地局及びホストコンピュータの例示的な実装を示す図。
【
図7】幾つかの実施形態による、通信システムで実行される方法のフローチャート。
【
図8】幾つかの実施形態による、通信システムで実行される方法のフローチャート。
【
図9】幾つかの実施形態による、通信システムで実行される方法のフローチャート。
【
図10】幾つかの実施形態による、通信システムで実行される方法のフローチャート。
【
図11】幾つかの実施形態による、反復シグナリングのフロー図。
【
図12】幾つかの実施形態による、反復シグナリングのフロー図。
【
図13】幾つかの実施形態による、装置のブロック図。
【
図14】幾つかの実施形態による、装置のブロック図。
【
図15】幾つかの実施形態による、スロット境界制限を越えた送信による長いアライメント遅延を示す図。
【
図16】幾つかの実施形態による、短い送信の反復に適用されたときのスロット集約を示す図。
【
図17】幾つかの実施形態による、PUSCH送信の2回の反復を示す図。
【
図18】幾つかの実施形態による、UE数、DCIサイズ及びCORESETサイズの関数としてのブロッキング確率を示す図。
【
図19】幾つかの実施形態による、1回の再送信でのダウンリンクデータ遅延を示す図。
【
図20】幾つかの実施形態による、構成された許可及び1回の再送信でのアップリンクデータ遅延を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書で企図される実施形態の幾つかは、添付の図面を参照してより完全に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書に開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供されている。追加情報が、付録に記載されているドキュメントにも記載されている。
【0027】
1つの非限定的な実施形態において、TDRAテーブルは、集約係数を含む列を含む様に拡張される。この集約係数は、現在NRにあるスロット集約係数と同様に機能する、つまり、送信は異なるスロットの同じシンボル及び周波数リソースで繰り返される。
【0028】
1つの非限定的な実施形態において、集約係数は、連続して反復される送信数を示す。例えば、シンボル0と1を占有し、集約係数が4の送信は、シンボル0-1、2-3、4-5、及び、6-7の同じスロットで4回送信される。同じ周波数リソースが、連続した反復送信に使用され得る。周波数ホッピングが有効になっている場合、各反復送信の周波数リソースは、ホッピング結果としての周波数割り当てに従う。
【0029】
1つの非限定的な実施形態において、反復がスロット集約を使用して行われるか、連続して行われるかを示す追加のフィールドがある。
【0030】
1つの非限定的な実施形態において、反復は、送信期間の1つのセットではスロット集約を使用して行われ、送信期間の別のセットでは連続して行われる。例えば、期間L≦7の場合、反復は連続して行われ、それ以外の場合は、スロット集約が使用される。示された反復係数は、この場合、連続した反復を示し(L≦7)、それ以外の場合は繰り返されるスロット数を示す。
【0031】
1つの非限定的な実施形態において、反復は、タイプAスケジューリングが使用される場合にはスロット集約を使用して行われ、タイプBスケジューリングが使用される場合には連続して行われる。
【0032】
1つの非限定的な実施形態において、反復は、タイプBスケジューリングが使用される場合にはスロット集約を使用して行われ、タイプAスケジューリングが使用される場合には連続して行われる。
【0033】
1つの非限定的な実施形態において、連続した反復により、幾つかの送信が第1送信とは異なるスロットを少なくとも部分的に占有する結果となる場合、異なるスロットを占有する送信はドロップされる、すなわち送信されない。
【0034】
1つの非限定的な実施形態において、2つのスロットをカバーする連続した反復送信は、ドロップされないが、2つのスロットをカバーしない様に短縮される。幾つかのその様な実施形態において、スロットの前又は後のシンボル数に応じて、スロットの前又は後に短縮送信を送信するための選択が行われる。例えば、スロットの前の短縮された送信の長さがスロットの後の短縮された送信の長さよりも大きい場合、短縮された送信はスロットの前に送信され、そうでない場合はスロットの後に送信される。
【0035】
1つの非限定的な例において、リソース割り当ては、スロット境界を越えることなく、スロット内で可能な限り連続して繰り返される。後続のスロットにおいて、リソース割り当てが示されている頻度で繰り返されるまで、同じ手順が適用される。反復係数は、個々の反復回数、又は、リソース割り当てを繰り返す必要があるスロット数のいずれかを示し得る。
【0036】
1つの非限定的な実施形態において、連続した反復が2つのスロットを占有する送信をもたらす場合、2つのスロットを占有する特定の送信はドロップされる。他の送信はドロップされない。
【0037】
1つの非限定的な実施形態において、TDRAテーブルは、DMRS存在構成を含むフィールドを有する様に拡張される。このフィールドは、DMRSがどの集約された送信に存在するかを示す。
【0038】
別の実施形態において、DMRS存在構成フィールドは、集約された送信全体に存在するDMRSの数を示す。DMRSがどの様に存在するかは、特定のルールに従う。例えば、第1DMRSが最初の反復に存在し、残りが反復の全体に均等に分散される。上記の実施形態の幾つかに従って、DMRSがドロップされた送信に存在する場合、それは、次の反復に存在する様に移動され得る。DMRSの総数を構成する代わりに、2つのDMRS間の最大期間(絶対時間又はシンボル若しくはサンプルで測定)が構成される。さらに別の方法は、スロット毎に追加のDMRSの数を指定するdmrs-UplinkForPUSCH-MappingTypeA及びdmrs-UplinkForPUSCH-MappingTypeB構成を再利用することである。
【0039】
別の実施形態において、DMRSプリファレンス構成フィールドは、反復のマッピングタイプに続くDMRSの存在又は不在を示す。第1例において、DMRS存在のエントリは、PUSCH又はPDSCHのマッピングタイプに続いて、DMRSが周波数ホッピングの最初の反復に存在することを示す。ただし、周波数ホッピングの次の反復にはDMRSは存在せず、対応するREがデータ送信に使用される。周波数ホッピングがない場合、DMRSは、対応するマッピングタイプに続く最初の反復に存在し、次の反復には存在しない。別の例において、マッピングタイプに基づいて各反復にDMRSが存在するかどうかを示すために、ビット数は反復回数まで増加され得る。これは、存在インジケータを反復の半分、又は、反復の4番目等に適用する様に拡張することができる。非限定的な一実施形態において、TDRAテーブルは、冗長バージョンシーケンスを含むフィールドを含む様に拡張される。冗長バージョンシーケンスは、どの送信がどの冗長バージョンを使用するかを示し、冗長バージョンシーケンスの長さが反復回数より短い場合は循環的に繰り返される。
【0040】
1つの非限定的な実施形態において、冗長バージョンは、(0,0,0,0)、(0,3,0,3)又は(0,2,3,1)のいずれかから選択される。
【0041】
1つの非限定的な実施形態において、TDRAテーブルは、周波数ホッピング表示を含むフィールドを有する様に拡張される。周波数ホッピング表示は、どの送信で周波数ホッピングが実行されるかを示す。或いは、このフィールドは、設定されている場合、1つおきの反復で周波数ホッピングされ、残りの反復はDCIに示されている周波数割り当てを使用することを示す。複数のスロットにまたがる連続した反復の場合、周波数ホッピングパターンはスロット境界でリセットされ得る。
【0042】
1つの非限定的な実施形態において、TDRAテーブルの拡張は、構成されない可能性があるオプションのパラメータである。それらが構成されていない場合は、従来のリリース15の動作に従う。それらが構成されている場合、動作は、本開示の他の実施形態に基づく。
【0043】
1つの非限定的な実施形態において、TDRAテーブルの拡張は、構成されない可能性があるオプションのパラメータである。構成されているか否かは、様々な反復ベース送信の暗黙的なインジケータが使用される。例えば、それらが構成されている場合、連続した反復が示され、集約係数を使用して、連続した反復の送信の数が決定される。それらが構成されていない場合、集約係数を必要としない他のタイプの反復ベースの送信が示される。
【0044】
ここで、
図1を参照すると、反復シグナリングの例が提供されている。
図1の例において、UEは、2つのスロットで発生する全長Lの連続した送信を伴うエントリ110を備えたTDRAテーブルで構成され、ここで、スロット境界120を超えて送信は発生しない。UEは、期間Pを有するUL構成許可130構成タイプ2でさらに構成される。UEが、長さLの非連続送信を示すアクティベーションDCIと、スロット境界を介した連続送信のエントリと一致する、期間Pによって決定された構成許可の送信機会と、を受信する場合、UEは、スロット境界を介した連続送信を使用する。したがって、UEは、スロット境界を越えない構成の送信発生に対して非連続送信を使用するが、
図1に示す様に、スロット境界を越える発生に対して連続送信を使用する。
【0045】
幾つかの実施形態によると、PDCCHの複数の反復を送信することもまた有益であり得る。次に、UEが最初のPDCCH送信を見逃した場合でも、2番目の送信を正常に復号できれば、残りのPDSCHの反復を復号するチャンスを有する。次に、2番目のPDCCHがスケジュールする反復回数が少ないことを知る必要がある。
【0046】
一実施形態において、別の列MがTDRAテーブルに追加される。次に、反復送信数はLとして定義される代わりに、L-(n mod M)として定義され、ここで、nはスロットインデクスであり、MはサポートされるPDCCH送信の最大数を指定する。例えば、1ビットのM列には、オプションM=1又はM=2が与えられる。M=2の場合、偶数スロットのPDCCHはL個の連続したスロットをスケジュールし、奇数スロットのPDCCHは、L-1個の連続したスロットをスケジュールする。
【0047】
例えば、L=4回の繰り返しを考える。スケジューラがスロット0でDCIを送信する場合、スロット0、1、2、3で反復があり、スケジューラはスロット1でDCIを繰り返す可能性があり、次に、スロット1、2、3を示す。M列を追加するコストは、M個の反復されるスロットのシーケンスがn mod M=0を満たすスロットでのみ開始できることであり、遅延を長くする。
【0048】
前の実施形態と同様に、PDCCHの反復は、タイプBのスケジューリングを用いて連続して行うことができる。次に、nは、タイプBスケジューリングのインデクス(又はスロット内のシンボルインデクスをタイプBスケジューリングの長さで割ったもの)を指定し得る。
【0049】
拡張されたデフォルトTDRAテーブル。幾つかの実施形態においては、TDRA構成がテーブル形式でレイアウトされることが想定される。この場合、新しいフィールド(例えば、集計係数)を追加することは、そのフィールドのためにTDRAテーブルに新しい列を追加することを意味する。これを以下の表に示し、2つの新しいフィールド(集約係数、DMRS存在構成)が、通常のCPのデフォルトのPDSCH TDRAテーブルに追加されている。
【0050】
【0051】
他の実施形態において、PDSCH及びPUSCHの両方のTDRAは、RRCシグナリングを介して提供される。したがって、新しいフィールドを追加することは、RRC構成を拡張して新しいフィールドを含めることを意味する。PDSCH及びPUSCH TDRA構成にそれぞれについて以下に示す。
【0052】
例として、次の表で説明する様に、3つのフィールドがPDSCH-TimeDomainResourceAllocationとPUSCH-TimeDomainResourceAllocationに追加される。
【0053】
【0054】
別の例において、DMRSPresenceConfigフィールドは、集約係数に等しい長さのビットマップであり、ここで、1は、対応するデータ送信にDMRSが存在することを意味し、0はDMRSが存在しないことを意味する。例えば、集約係数がn4に等しい場合、ビットマップ"1010"は、DMRSが1番目と3番目の送信に存在し、DMRSが2番目と4番目の送信に存在しないことを意味する。
【0055】
別の例において、DMRSPresenceConfigフィールドは、最大集約係数に等しい長さのビットマップであり、ここで、1は、対応するデータ送信にDMRSが存在することを意味し、0はDMRSが存在しないことを意味する。集約係数よりも大きい位置にあるビットは総て無視される。
【0056】
非限定的な実施形態において、本発明は、集約係数の代わりに"分割係数"又は"パーティショニングインジケータ"を使用して実施される。そのような実施形態において、"分割係数"は、開始S及び長さLによって定義される、より長い送信が2つ以上の反復に分割されることを示し得る。例えば、反復が2OSの長さになることを示し得る。
【0057】
開示される主題は、任意の適切なコンポーネントを使用する、任意の適切なシステムとして実現され得るが、開示する実施形態は、
図2に示す例示的な無線ネットワーク等の、無線ネットワークに関連して説明される。簡略化のため、
図2の無線ネットワークは、ネットワーク206、ネットワークノード260及び260b、並びに、WD210、210b及び210cのみを示している。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間、又は無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、又は、任意の他のネットワークノード又はエンドデバイス等の別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素をさらに含み得る。図示するコンポーネントの内、ネットワークノード260及び無線デバイス(WD)210は、追加の詳細と共に示されている。無線ネットワークは、1つ以上の無線デバイスに通信及び他のタイプのサービスを提供して、無線ネットワークによって、又は、無線ネットワークを介して提供されるサービスへの無線デバイスのアクセス及び/又は使用を容易にする。
【0058】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信、電気通信、データ、セルラ、及び/又は無線ネットワーク又は他の同様のタイプのシステムを含む、及び/又は、それらとインタフェースし得る。幾つかの実施形態において、無線ネットワークは、特定の標準又は他のタイプの事前定義されたルール又は手順に従って動作する様に構成され得る。この様に、無線ネットワークの特定の実施形態は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、及び/又は、他の適切な2G、3G、4G又は5Gの様な通信規格、IEEE802.11標準等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、及び/又は、WiMax(WorldwideInteroperabilityforMicrowaveAccess)、ブルートゥース(登録商標)、Z-Wave、及び/又は、ZigBee等のその他の適切なワイヤレス通信規格を実装し得る。
【0059】
ネットワーク206は、1つ以上のバックホールネットワークと、コアネットワークと、IPネットワークと、公衆交換電話網(PSTN)と、パケットデータネットワークと、光ネットワークと、広域ネットワーク(WAN)と、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、有線ネットワークと、無線ネットワークと、メトロポリタンエリアネットワークと、デバイス間の通信を可能にするその他のネットワークとの1つ以上を含み得る。
【0060】
ネットワークノード260及びWD210は、以下でより詳細に説明される様々なコンポーネントを含む。これらのコンポーネントは連携して、無線ネットワークで無線接続を提供する等、ネットワークノード及び/又は無線デバイス機能を提供する。異なる実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、及び/又は、有線又は無線接続を介してデータ及び/又はシグナルの通信を促進又は参加し得る他のコンポーネント又はシステムを含み得る。
【0061】
本明細書で使用される場合、ネットワークノードは、無線デバイスと直接又は間接的に通信する、及び/又は、無線ネットワーク内の他のネットワークノード又は機器と通信して、無線デバイスの無線アクセスを可能にする、及び/又は、提供できる、及び/又は、無線ネットワークにおいて他の機能(例えば、管理)を実行する様に構成、配置及び/又は動作可能な装置を指す。ネットワークノードの例は、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、進化型ノードB(eNB)、及びNRのノードB(gNBs))を含むが、これらに限定されない。基地局は、提供するカバレッジの量(又は、言い方を変えると、それらの送信電力レベル)に基づいて分類され、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又は、マクロ基地局として参照され得る。基地局は、中継ノード又は中継を制御する中継ドナーノードであり得る。ネットワークノードは、集中型デジタルユニット及び/又はリモート無線ユニット(RRU)(リモート無線ヘッド(RRH)とも呼ばれ得る)等の分散型無線基地局の1つ以上(又はすべて)の部分を含み得る。その様なリモート無線ユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されてもされなくても良い。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)のノードとも呼ばれ得る。ネットワークノードのさらに他の例には、MSR BS等のマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(MSC、MME等)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、ポジショニングノード(E-SMLC等)及び/又はMDT等を含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明される様に、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線デバイスに無線ネットワークへのアクセスを可能にする及び/又は提供するか、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することができる、構成、配置、及び/又は、動作可能な任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を表し得る。
【0062】
図2において、ネットワークノード260は、処理回路270、デバイス可読媒体280、インタフェース290、補助機器284、電源286、電力回路287及びアンテナ262を含む。
図2の例示的な無線ネットワークに示されるネットワークノード260は、ハードウェアコンポーネントの図示された組み合わせを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、コンポーネントの異なる組み合わせを有するネットワークノードを含み得る。ネットワークノードは、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能及び方法を実行するために必要なハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを備えることを理解されたい。さらに、ネットワークノード260のコンポーネントは、より大きなボックス内に配置される単一のボックスとして示されるか、複数のボックス内にネストされるが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示されたコンポーネント(例えば、デバイス読み取り可能媒体280は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを含み得る)を構成する複数の異なる物理コンポーネントを含み得る。
【0063】
同様に、ネットワークノード260は、それぞれが独自のそれぞれのコンポーネントを有し得る、複数の物理的に別個のコンポーネント(例えば、NodeBコンポーネント及びRNCコンポーネント、又は、BTSコンポーネント及びBSCコンポーネント等)から構成され得る。ネットワークノード260が複数の別個のコンポーネント(例えば、BTS及びBSCコンポーネント)を含む特定のシナリオでは、別個のコンポーネントの1つ又は複数は、幾つかのネットワークノード間で共有され得る。例えば、単一のRNCが複数のノードBを制御することができる。そのようなシナリオでは、一意のノードBとRNCの各ペアは、場合によっては単一の個別のネットワークノードと見なされる。幾つかの実施形態では、ネットワークノード260は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートする様に構成され得る。そのような実施形態では、幾つかの構成要素は複製され(例えば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体280)、幾つかの構成要素は再利用され得る(例えば、同じアンテナ262がRATによって共有され得る)。ネットワークノード260はまた、例えば、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、又は、ブルートゥース無線技術等、ネットワークノード260に統合された異なる無線技術のための様々な図示されたコンポーネントの複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、ネットワークノード260内の同じ又は異なるチップ又はチップセット及び他のコンポーネントに統合され得る。
【0064】
処理回路270は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算、又は、同様の操作(例えば、特定の取得操作)を実行する様に構成される。処理回路270によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報又は変換した情報をネットワークノードに格納された情報と比較する、及び/又は、得られた情報又は変換された情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することにより、処理回路270によって取得された情報を処理することを含み得る。
【0065】
処理回路270は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース、ハードウェア、ソフトウェアの組み合わせ、及び/又は、単独で、又は、デバイス可読媒体280、ネットワークノード260機能等の他のネットワークノード260コンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能なエンコードされたロジックの1つ以上の組み合わせを含み得る。例えば、処理回路270は、デバイス可読媒体280又は処理回路270内のメモリに格納された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、又は利益のいずれかを提供することを含み得る。幾つかの実施形態では、処理回路270は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0066】
幾つかの実施形態において、処理回路270は、無線周波数(RF)トランシーバ回路272及びベースバンド処理回路274のうちの1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路272及びベースバンド処理回路274は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は、無線ユニット及びデジタルユニット等のユニット上にあり得る。代替の実施形態では、RFトランシーバ回路272及びベースバンド処理回路274の一部又は総ては、同じチップ又はチップ、ボード、又は、ユニットのセット上にあり得る。
【0067】
特定の実施形態において、ネットワークノード、基地局、eNB又は他のその様なネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、デバイス可読媒体280又は処理回路270内のメモリに格納された命令を実行する処理回路270によって実行され得る。代替の実施形態では、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路270によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路270は、説明した機能を実行する様に構成することができる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路網270単独又はネットワークノード260の他のコンポーネントに限定されず、全体としてネットワークノード260によって、及び/又は、一般にエンドユーザ及びワイヤレスネットワークによって享受される。
【0068】
デバイス可読媒体280は、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、リモートマウントされたメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(ハードディスク等)、リムーバブル記憶媒体(フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)等)、及び/又は、処理回路270によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を記憶する、その他の揮発性若しくは不揮発性、非一時的なデバイス読み取り可能及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含むがこれらに限定されない。デバイス可読媒体280は、コンピュータプログラムや、ソフトウェアや、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーションや、処理回路270によって実行可能であり、ネットワークノード260によって利用される他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を格納し得る。デバイス可読媒体280は、処理回路270によって行われた任意の計算及び/又はインタフェース290を介して受信された任意のデータを格納するために使用され得る。幾つかの実施形態では、処理回路270及びデバイス可読媒体280は、統合されていると見なすことができる。
【0069】
インタフェース290は、ネットワークノード260、ネットワーク206、及び/又は、WD210間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信で使用される。図示する様に、インタフェース290は、例えば、有線接続を介してネットワーク206との間でデータを送受信するためのポート/端子294を備える。インタフェース290は、アンテナ262に接続され、特定の実施形態においてアンテナ1662の一部であり得る無線フロントエンド回路292も含む。無線フロントエンド回路292は、フィルタ298及び増幅器296を備える。無線フロントエンド回路292は、アンテナ262及び処理回路270に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ262と処理回路270との間で通信される信号を調整する様に構成され得る。無線フロントエンド回路292は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路292は、フィルタ298及び/又は増幅器296の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。そして、無線信号は、アンテナ262を介して送信され得る。同様に、データを受信した場合、アンテナ262は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路292によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路270に出力され得る。他の実施形態において、インタフェース回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0070】
特定の代替の実施形態において、ネットワークノード260は、個別の無線フロントエンド回路292を含まず、代わりに、処理回路270は、無線フロントエンド回路を含み、個別の無線フロントエンド回路292無しにアンテナ262に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態では、RFトランシーバ回路272の総て又は一部は、インタフェース290の一部と考えられ得る。さらに他の実施形態において、インタフェース290は、1つ以上のポート又は端末294、無線フロントエンド回路292、及び、RFトランシーバ回路272を、無線ユニット(図示せず)の一部として含み、インタフェース290は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路274と通信し得る。
【0071】
アンテナ262は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み得る。アンテナ262は、無線フロントエンド回路290に結合され、データ及び/又は信号を無線で送受信できる任意のタイプのアンテナであり得る。幾つかの実施形態では、アンテナ262は、例えば2GHzと66GHzとの間で無線信号を送信/受信する様に動作可能な1つ以上の無指向性、セクタ又はパネルアンテナを含み得る。無指向性アンテナは、無線信号を任意の方向に送受信するために使用され、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送受信するために使用され、パネルアンテナは、無線信号を比較的直線的に送受信するために使用される見通し内アンテナであり得る。幾つかの例において、複数のアンテナの使用はMIMOとして参照され得る。特定の実施形態において、アンテナ262は、ネットワークノード260から分離され、インタフェース又はポートを介してネットワークノード260に接続可能であり得る。
【0072】
アンテナ262、インタフェース290、及び/又は、処理回路270は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ262、インタフェース290及び/又は処理回路270は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0073】
電源回路287は、電力管理回路を備えるか、それに接続され、本明細書で説明される機能を実行するための電力をネットワークノード260の構成要素に供給する様に構成される。電源回路287は、電源286から電力を受け取ることができる。電源286及び/又は電源回路287は、それぞれのコンポーネントに適した形(例えば、各コンポーネントに必要なレベル電圧及び電流)で、ネットワークノード260の様々なコンポーネントに電力を供給する様に構成され得る。電源286は、電源回路287及び/又はネットワークノード260に含まれるか、それらの外部にあり得る。例えば、ネットワークノード260は、入力回路又は電力ケーブルの様なインタフェースを介して外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であり、これにより、外部電源が電源回路287に電力を供給する。さらに別の例として、電源286は、電池又は電池パックの形の電源を含み、これらは、電源回路287に接続、又は、含まれる。外部電源が故障した場合、電池はバックアップ電力を提供し得る。光起電装置等の他のタイプの電源も使用され得る。
【0074】
ネットワークノード260の他の実施形態は、上述した任意の機能及び/又は上述した主題をサポートするのに必要な任意の機能を含む、ネットワークノードの機能のある態様を提供するのに責任を負う、
図2に示す以外の追加のコンポーネントを含み得る。例えば、ネットワークノード260は、ネットワークノード260への情報の入力を可能にし、ネットワークノード260からの情報の出力を可能にするユーザインタフェース機器を含み得る。これは、ユーザがネットワークノード260の診断、保守、修理、及び他の管理機能を実行できる様にし得る。
【0075】
本明細書で使用される様に、無線デバイス(WD)は、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線で通信することができる、その様に構成、配置され、及び/又は、その様に動作可能なデバイスを参照する。特に明記しない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ装置(UE)と互換的に使用され得る。無線通信は、電磁波、電波、赤外線、及び/又は、空気を通じて情報を伝達するのに適した他のタイプの信号を使用して無線信号を送信及び/又は受信することを含み得る。幾つかの実施形態において、WDは、人間との直接的な相互作用無しに情報を送信及び/又は受信する様に構成され得る。例えば、WDは、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、又は、ネットワークからの要求に応じて、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信する様に設計され得る。WDの例は、スマートフォン、移動電話、携帯電話、ボイスオーバIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピューター、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソール又はデバイス、音楽ストレージデバイス、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、モバイルステーション、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客宅内機器(CPE)、車載無線端末デバイス等を含むが、これらに限定されない。WDは、例えば、サイドリンク通信、車車間(V2V)、車両インフラストラクチャ間(V2I)、車両任意間(V2X)の3GPP標準を実装することによりデバイス間(D2D)通信をサポートでき、この場合、D2D通信デバイスとして参照され得る。さらに別の例として、IOT(Internet оf Things)シナリオでは、WDは、監視及び/又は測定を実行し、そのような監視及び/又は測定の結果を別のWD及び/又はネットワークノードに送信する機器又は他のデバイスを表し得る。この場合、WDは、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり、3GPPの文脈ではマシン型通信(MTC)デバイスとして参照され得る。一例として、WDは、3GPP狭帯域IoT(NB-IoT)標準を実装するUEであり得る。そのような機器又はデバイスの例は、センサ、電力メータ等の計測デバイス、産業機械、又は、家庭用又は個人用機器(冷蔵庫、テレビ等)、個人用のウェアラブル(時計、フィットネストラッカー等)である。他のシナリオでは、WDは、その動作状態又はその動作に関連する他の機能を監視及び/又は報告できる車両又は他の機器を表し得る。上記のWDは、無線接続の終端点を表し、その場合、デバイスは無線端末として参照され得る。さらに、上記のWDはモバイルであり得、その場合、それはモバイルデバイス又はモバイル端末として参照され得る。
【0076】
図示する様に、無線デバイス210は、アンテナ211、インタフェース214、処理回路220、デバイス可読媒体230、ユーザインタフェース機器232、補助機器234、電源236及び電源回路237を含む。WD210は、WD210によってサポートされる異なる無線技術のための、図示されたコンポーネントの1つ以上のセットを、複数、含むことができ、異なる無線技術のほんの幾つかに言及すると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又は、ブルートゥース無線技術等である。これらの無線技術は、WD210内の他のコンポーネントとして、同じ又は異なるチップ又はチップセットに統合され得る。
【0077】
アンテナ211は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み、インタフェース214に接続され得る。特定の実施形態では、アンテナ211は、WD210から分離され、インタフェース又はポートを介してWD210に接続可能であり得る。アンテナ211、インタフェース214、及び/又は、処理回路220は、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信又は送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ及び/又は信号は、ネットワークノード及び/又は別のWDから受信され得る。幾つかの実施形態では、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ211は、インタフェースと見なされ得る。
【0078】
図示する様に、インタフェース214は、無線フロントエンド回路212及びアンテナ211を含む。無線フロントエンド回路212は、1つ以上のフィルタ218及び増幅器216を備える。無線フロントエンド回路214は、アンテナ211及び処理回路220に接続され、アンテナ211と処理回路220との間で通信される信号を調整する様に構成される。無線フロントエンド回路212は、アンテナ211に、又は、その部分に接続され得る。幾つかの実施形態において、WD210は、個別の無線フロントエンド回路212を含まず、むしろ、処理回路220は、無線フロントエンド回路を含み、アンテナ211に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態では、RFトランシーバ回路222の総て又は一部は、インタフェース214の一部と考えられ得る。無線フロントエンド回路212は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路212は、フィルタ218及び/又は増幅器216の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。そして、無線信号は、アンテナ211を介して送信され得る。同様に、データを受信した場合、アンテナ211は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路212によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路220に出力され得る。他の実施形態において、インタフェース回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0079】
処理回路220は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース、ハードウェア、ソフトウェアの組み合わせ、及び/又は、単独で、又はデバイス可読媒体230、WD210機能等の他のWD210コンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能なエンコードされたロジックの1つ以上の組み合わせを含み得る。そのような機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、又は、利益のいずれかを提供することを含み得る。例えば、処理回路220は、本開示の機能を提供するために、デバイス可読媒体230又は処理回路220内のメモリに格納された命令を実行し得る。
【0080】
図示する様に、処理回路220は、RFトランシーバ回路222、ベースバンド処理回路224、及び、アプリケーション処理回路226のうちの1つ以上を含む。他の実施形態において、処理回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。特定の実施形態では、WD210の処理回路220は、SOCを含み得る。幾つかの実施形態では、RFトランシーバ回路網222、ベースバンド処理回路網224及びアプリケーション処理回路網226は、別個のチップ又はチップのセット上にあり得る。代替実施形態において、ベースバンド処理回路224、アプリケーション処理回路226の一部又は総てを1つのチップ又はチップのセットに結合することができ、RFトランシーバ回路222は別のチップ又はチップセットにあり得る。さらに別の実施形態において、RFトランシーバ回路222及びベースバンド処理回路224の一部又は総ては、同じチップ又はチップセットにあり、アプリケーション処理回路226は、別のチップ又はチップセットにあり得る。さらに他の実施形態において、RFトランシーバ回路網222、ベースバンド処理回路網224及びアプリケーション処理回路226は、同じチップ又はチップセットに結合され得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路222は、インタフェース214の一部と考えられ得る。RFトランシーバ回路222は、処理回路220のためにRF信号を調整し得る。
【0081】
特定の実施形態において、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、特定の実施形態ではコンピュータ可読記憶媒体であり得るデバイス可読媒体230に格納された命令を実行する処理回路220によって提供され得る。代替の実施形態において、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路220によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路220は、説明した機能を実行する様に構成することができる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路網220単独又はWD210の他のコンポーネントに限定されず、WD210によって、及び/又は、一般にエンドユーザ及び無線ネットワークによって享受される。
【0082】
処理回路220は、WDによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算、又は、同様の操作(例えば、特定の取得操作)を実行する様に構成される。処理回路220によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報又は変換した情報をWD210に格納された情報と比較する、及び/又は、得られた情報又は変換された情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することを含む、処理回路220により得られる情報処理を含み得る。
【0083】
デバイス可読媒体230は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーション、及び/又は、処理回路220によって実行可能な他の命令を格納する様に動作可能であり得る。デバイス可読媒体230の例は、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM))、マス記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は、処理回路220が使用する、情報、データ及び/又は命令を格納する、任意の他の揮発性若しくは不揮発性の非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。幾つかの実施形態において、処理回路220及びデバイス可読媒体230は、統合されていると見なすことができる。
【0084】
ユーザインタフェース機器232は、人間のユーザがWD210と相互作用することを可能にするコンポーネントを提供し得る。そのような相互作用は、視覚、聴覚、触覚等の多くの形態であり得る。ユーザインタフェース機器232は、ユーザへの出力を生成する様に動作可能であり、ユーザがWD210に入力を提供することを可能にする。対話のタイプはWD210にインストールされたユーザインタフェース装置232の種類に応じて異なり得る。例えば、WD210がスマートフォンである場合、相互作用は、タッチスクリーンを介して行われ、WD210がスマートメータである場合、対話は、使用状況を提供する画面(例えば、使用されたガロン数)又は可聴アラートを提供するスピーカ(例えば、煙が検出された場合)を介して行われ得る。ユーザインタフェース機器232は、入力インタフェース、デバイス及び回路、並びに、出力インタフェース、デバイス及び回路を含み得る。ユーザインタフェース機器232は、WD210への情報の入力を可能にする様に構成され、処理回路220が入力情報を処理することを可能にする様に処理回路220に接続される。ユーザインタフェース機器232は、例えば、マイクロフォン、近接又は他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は他の入力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器232はまた、WD210からの情報の出力を可能にし、処理回路220がWD210からの情報を出力することを可能にする様に構成される。ユーザインタフェース機器232は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインタフェース、又は、その他の出力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器232の1つ以上の入力及び出力インタフェース、デバイス及び回路を使用して、WD210は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信し、それらが本明細書に記載の機能から利益を得ることができる。
【0085】
補助機器234は、WDによって一般的に実行されないより特別な機能を提供する様に動作可能である。これは、様々な目的のための測定を行う特殊なセンサ、有線通信等の追加のタイプの通信のためのインタフェースを備え得る。補助機器234の構成要素及びタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて異なり得る。
【0086】
電源236は、幾つかの実施形態では、電池又は電池パックの形態であり得る。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電装置又は電力セル等の他のタイプの電源も使用され得る。WD210は、本明細書に記載又は示される任意の機能を実行するために電源236からの電力を必要とするWD210の様々な部分に、電源236からの電力を送達する電源回路237をさらに含み得る。電源回路237は、特定の実施形態では、電力管理回路を含み得る。電源回路237は、追加的又は代替的に、外部電源から電力を受け取る様に動作可能であり、その場合、WD210は、入力回路又は電力ケーブル等のインタフェースを介して外部電源(コンセント等)に接続可能であり得る。電源回路237はまた、特定の実施形態では、外部電源から電源236に電力を伝達する様に動作可能であり得る。これは、例えば、電源236の充電のためであり得る。電源回路237は、電力が供給されるWD210のそれぞれのコンポーネントに適した電力を生成するため、電源236からの電力の、任意のフォーマット、変換、又は他の修正を実行し得る。
【0087】
図3は、本開示の種々の態様に従うUEの一実施形態を示している。本明細書で使用される"ユーザ装置"又は"UE"は、関連するデバイスを所有及び/又は操作する人間のユーザの意味で"ユーザ"を必ずしも有する必要はない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作を目的とするが、最初は特定の人間のユーザに関連付けられていないデバイス(例えば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代わりに、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作を目的としないが、ユーザの利益のために関連付けられるか又は操作され得るデバイス(例えば、スマートパワーメータ)を表し得る。UE3200は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、及び/又は、拡張MTC(EMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により特定される任意のUEであり得る。
図3に示す様に、UE300は、3GPPのGSM、UMTS、LTE及び/又は5G規格等、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公布された1つ以上の通信規格に従って通信する様に構成されたWDの一例である。上述した様に、用語WD及びUEは、総合に交換可能であり得る。したがって、
図3ではUEであるが、以下の述べるコンポーネントは、WDにも等しく適用でき、その逆も同様である。
【0088】
図3において、UE300は、入力/出力インタフェース305、無線周波数(RF)インタフェース309、ネットワーク接続インタフェース311、ランダムアクセスメモリ(RAM)317、読み出し専用メモリ(ROM)319及び記憶媒体321等を含むメモリ315、通信サブシステム331、電源333、及び/又は、任意の他のコンポーネント若しくはそれらの任意の組み合わせと、動作可能に接続された処理回路301を含む。記憶媒体321は、オペレーティングシステム323、アプリケーションプログラム325及びデータ327を含む。他の実施形態において、記憶媒体321は、他の同様のタイプの情報を含み得る。特定のUEは、
図3に示されるコンポーネントの総て、或いは、コンポーネントのサブセットのみを利用することができる。コンポーネント間の統合のレベルは、UEごとに異なる。さらに、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等のコンポーネントの複数のインスタンスを含み得る。
【0089】
図3において、処理回路301は、コンピュータ命令及びデータを処理する様に構成され得る。処理回路301は、メモリに機械可読コンピュータプログラムとして格納された機械命令を実行する様に動作する任意の順次状態マシンとして構成することができ、順次状態マシンは、例えば、1つ以上のハードウェア実装状態マシン(例えば、非離散論理、FPGA、ASIC等)、適切なファームウェアを有するプログラマブルロジック、1つ以上の格納プログラム、マイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)の様な適切なソフトウェアを有する汎用処理回路、或いは、それらの任意の組み合わせである。例えば、処理回路301は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に適した形式の情報である。
【0090】
本実施形態において、入力/出力インタフェース305は、入力デバイス、出力デバイス、又は、入出力デバイスに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。UE300は、入出力インタフェース305を介して出力デバイスを使用する様に構成され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインタフェースポートを使用し得る。例えば、USBポートは、UE300への入力と、UE300からの出力と、を提供するために使用され得る。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、他の出力装置、或いは、それらの任意の組み合わせであり得る。UE300は、ユーザがUE300に情報を取り込むことを可能にするために入力/出力インタフェース305を介して入力デバイスを使用する様に構成され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブ又はプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイク、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等を含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含み得る。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、他の同様のセンサ、又は、それらの任意の組み合わせであり得る。例えば、入力装置は、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び、光学センサであり得る。
【0091】
図3において、RFインタフェース309は、送信機、受信機及びアンテナ等のRFコンポーネントに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース311は、ネットワーク343aへの通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク343aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、或いは、それらの任意の組み合わせ等の、有線及び無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク343aは、Wi-Fiネットワークを含み得る。ネットワーク接続インタフェース311は、イーサネット(登録商標)、TCP/IP、SONET、ATM等の1つ以上の通信プロトコルに従い、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含む様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース311は、通信ネットワークリンクに適切な受信機及び送信機機能(例えば、光、電気等)を実現し得る。送信機機能及び受信機機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア又はファームウェアを共有してもよく、あるいはその代わりに別々に実装されてもよい。
【0092】
RAM317は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び、デバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシングを提供するためにバス302を介して処理回路301にインタフェースする様に構成され得る。ROM319は、コンピュータ命令又はデータを処理回路301に提供する様に構成され得る。例えば、ROM319は、基本入出力(I/O)、不揮発性メモリに記憶されているキーボードからのキーストロークの起動又は受信等の基本システム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータである様に構成され得る。記憶媒体321は、RAM、ROM、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュドライブ等のメモリを含む様に構成され得る。一例では、記憶媒体321は、オペレーティングシステム323、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット若しくはガジェットエンジ、又は、他のアプリケーション等のアプリケーションプログラム325、データファイル327を含む様に構成され得る。記憶媒体321は、UE300による使用のために、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせを格納し得る。
【0093】
記憶媒体321は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)、光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)、光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール又はリムーバブルユーザ識別(SIM/RUIM)モジュール等のスマートカードメモリ、他のメモリ、或いは、それらの任意の組み合わせといった、複数の物理ドライブユニットを含む様に構成され得る。記憶媒体321は、UE300が、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等にアクセスすること、データをオフロードすること、データをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品は、コンピュータ可読媒体を含み得る記憶媒体321内に有形に具体化することができる。
【0094】
図3において、処理回路301は、通信サブシステム331を使用してネットワーク343bと通信する様に構成され得る。ネットワーク343a及びネットワーク343bは、同じネットワーク、又は、異なる複数のネットワークであり得る。通信サブシステム331は、ネットワーク343bと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含む様に構成され得る。例えば、通信サブシステム331は、IEEE802、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxといった、1つ以上の通信プロトコルに従って、別のWD、UE又は無線アクセスネットワーク(RAN)の基地局の様な無線通信が可能な他のデバイスの1つ以上の遠隔トランシーバと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含む様に構成され得る。各トランシーバは、RANリンク(例えば、周波数割り当て等)に適切な、送信機又は受信機の機能それぞれを実現するための送信機333及び/又は受信機335を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機333及び受信機335は、回路コンポーネント、ソフトウェア、ファームウェアを共有してもよく、あるいは別々に実装されてもよい。
【0095】
図示する実施形態において、通信サブシステム331の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、ブルートゥース等の近距離通信、近距離無線通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用等の位置ベースの通信、他の同様の通信機能、或いは、それらの任意の組み合わせを含み得る。例えば、通信サブシステム331は、セルラ通信、Wi-Fi通信、ブルートゥース通信、GPS通信を含み得る。ネットワーク343bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、或いは、それらの任意の組み合わせ等の、有線及び無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク343bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は近距離無線ネットワークであり得る。電源313は、UE300のコンポーネントに交流(AC)電力又は直流(DC)電力を供給する様に構成され得る。
【0096】
本開示の特徴、利点及び/又は機能は、UE300のコンポーネントのうちの1つに実装することも、UE300の複数のコンポーネントにわたって分割することもできる。さらに、本開示の特徴、利点及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアの任意の組み合わせで実現され得る。一例において、通信サブシステム331は、本開示のコンポーネントのいずれかを含む様に構成され得る。さらに、処理回路301は、バス302を介してそのようなコンポーネントのうちのいずれかと通信する様に構成され得る。別の例において、そのようなコンポーネントのうちのいずれかは、メモリに格納されたプログラム命令によって表され、処理回路301で実行されると、本開示の対応する機能を実行する。別の例において、そのようなコンポーネントのうちのいずれかの機能は、処理回路301と通信サブシステム331とに分割され得る。別の例において、そのようなコンポーネントのうちのいずれかの非計算集約的機能は、ソフトウェア又はファームウェアで実装され、計算集約的機能はハードウェアで実装され得る。
【0097】
図4は、幾つかの実施形態によって実装される機能を仮想化し得る仮想化環境400を示す概略ブロック図である。本文脈において、仮想化とは、ハードウェアプラットフォーム、ストレージデバイス及びネットワークリソースの仮想化を含み得る、装置又はデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される様に、仮想化は、ノード(例えば、仮想化基地局又は仮想化無線アクセスノード)又はデバイス(例えば、UE、無線デバイス又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はそれらのコンポーネントに適用され、機能の少なくとも一部が、(例えば、1つ以上のネットワークの1つ以上の物理処理ノードを実行する、1つ以上のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン、又はコンテナを介して)1つ以上の仮想コンポーネントとして実現することに関連する。
【0098】
幾つかの実施形態において、本明細書で説明される機能の一部又は総ては、1つ以上のハードウェアノード430でホストされる、1つ以上の仮想環境400で実現される1つ以上の仮想マシンにより実行される仮想コンポーネントとして実現され得る。仮想ノードが無線アクセスノードではない、或いは、無線接続を必要としない場合(コアネットワークノード等)の実施形態において、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0099】
機能は、本実施形態で説明される特徴、機能、及び/又は利点の幾つかを実現する様に動作する1つ以上のアプリケーション420(ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と呼ばれ得る)によって実現され得る。アプリケーション420は、処理回路460及びメモリ490を含むハードウェア430を提供する仮想化環境400で実行される。メモリ490は、処理回路460によって実行可能な命令495を含み、それにより、アプリケーション420は、開示されている特徴、利点、及び/又は機能の1つ以上を提供する様に動作する。
【0100】
仮想化環境400は、市販の(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)であり得る1つ以上のプロセッサ又は処理回路460、又は、デジタル又はアナログのハードウェアコンポーネントや専用プロセッサを含むその他のタイプの処理回路のセットを有する汎用又は専用ネットワークハードウェアデバイス430を備える。各ハードウェアデバイスは、命令495又は処理回路460によって実行されるソフトウェアを一時的に格納するための非永続的メモリであり得るメモリ490-1を含み得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインタフェースカードとしても知られる物理ネットワークインタフェース480を含む、1つ以上のネットワークインタフェースコントローラ(NIC)470を含み得る。各ハードウェアデバイスは、また、ソフトウェア495及び/又は処理回路460により実行可能な命令を格納する、非一時的、永続的、かつ、機械可読記憶媒体490-2を含み得る。ソフトウェア495は、1つ以上の仮想化レイヤ450(ハイパーバイザとも呼ばれる)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン440を実行するためのソフトウェア、ならびに本明細書の幾つかの実施形態に関連して説明される機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0101】
仮想マシン440は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインタフェース及び仮想ストレージを含み、対応する仮想化層450又はハイパーバイザによって実行され得る。仮想アプライアンス420のインスタンスの異なる実施形態は、1つ以上の仮想マシン440上で実行されてもよく、実装は、異なる方法でも行われ得る。
【0102】
動作中、処理回路460は、ソフトウェア495を実行して、ハイパーバイザ又は仮想化レイヤ450をインスタンス化し、これは、仮想マシンモニタ(VMM)として参照され得る。仮想化レイヤ450は、仮想マシン440に対してネットワークハードウェアの様に見える仮想オペレーティングプラットフォームを提示し得る。
【0103】
図4に示す様に、ハードウェア430は、一般的な又は特定のコンポーネントを備えたスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア430は、アンテナ4225を備えることができ、仮想化を介して幾つかの機能を実装し得る。あるいは、ハードウェア430は、多くのハードウェアノードが連携して動作し、アプリケーション420のライフサイクル管理を監督する、管理及びオーケストレーション(MANO)4100を介して管理されるハードウェアの大きなクラスタ(例えば、データセンタや顧客宅内機器(CPE)等)の一部であり得る。
【0104】
ハードウェアの仮想化は、一部の文脈ではネットワーク機能仮想化(NFV)として参照される。NFVを使用して、多くのネットワーク機器タイプを、業界標準の大容量サーバハードウェア、物理スイッチ及びデータセンタに配置できる物理ストレージ及び顧客宅内機器に統合できる。
【0105】
NFVの文脈において、仮想マシン440は、あたかもそれらが物理的な非仮想化マシンで実行されているかの様にプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であり得る。仮想マシン440のそれぞれ、及びその仮想マシンを実行するハードウェア430のその部分は、その仮想マシン専用のハードウェア及び/又はその仮想マシンによって他の仮想マシン440と共有されるハードウェアであり、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0106】
NFVの文脈において、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ430上の1つ以上の仮想マシン440で実行され、
図4のアプリケーション420に対応する特定のネットワーク機能を処理することに責任を負う。
【0107】
幾つかの実施形態において、それぞれが1つ以上の送信機4220及び1つ以上の受信機4210を含む1つ以上の無線ユニット4200は、1つ以上のアンテナ4225に結合され得る。無線ユニット4200は、1つ以上の適切なネットワークインタフェースを介してハードウェアノード430と直接通信し、無線アクセスノードや基地局等の仮想ノードに無線能力を提供するために、仮想コンポーネントと組み合わせて使用され得る。
【0108】
幾つかの実施形態において、幾つかのシグナリングは、ハードウェアノード430と無線ユニット4200との間の通信に代わりに使用され得る制御システム4230を使用してもたらされ得る。
【0109】
図5は、実施形態に従う通信システムを示している。図示する通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク510を含み、通信ネットワーク510は、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク511とコアネットワーク514とを含む。アクセスネットワーク511は、NB、eNB、gNB又は他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局512a、512b、512cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア513a、513b、513cを定義する。各基地局512a、512b、512cは、有線又は無線接続515を介してコアネットワーク514に接続可能である。カバレッジエリア513cに位置する第1UE591は、対応する基地局512cに無線で接続する、或いは、ページングされる様に構成される。カバレッジエリア513aの第2UE592は、対応する基地局512aに無線で接続可能である。複数のUE591、592がこの例に示されているが、開示された実施形態は、単一UEがカバレッジエリアにある状況、又は、単一UEが対応する基地局512に接続している状況に等しく適用可能である。
【0110】
通信ネットワーク510自体は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、サーバファームの処理リソースとして具現化され得るホストコンピュータ530に接続される。ホストコンピュータ530は、サービスプロバイダの所有権又は管理下にあり得るか、サービスプロバイダによって又はサービスプロバイダに代わって操作され得る。通信ネットワーク510とホストコンピュータ530との間の接続521、522は、コアネットワーク514からホストコンピュータ530まで直接延長してもよく、又は、オプションの中間ネットワーク520を介してもよい。中間ネットワーク520は、パブリック、プライベート又はホストされたネットワークの1つ又は2つ以上の組み合わせであっても良く、中間ネットワーク520(ある場合)は、バックボーンネットワーク又はインターネットである場合があり、特に、中間ネットワーク520は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0111】
図5の通信システムは全体として、接続されたUE591、592とホストコンピュータ530との間の接続を可能にする。接続性は、オーバザトップ(OTT)接続550として説明され得る。ホストコンピュータ530及び接続されたUE591、592は、アクセスネットワーク511、コアネットワーク514、任意の中間ネットワーク520及び、仲介者としての可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTT接続550を介してデータ及び/又はシグナリングを通信する様に構成される。OTT接続550は、OTT接続550が通過する参加通信デバイスがアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、基地局512は、接続されたUE591に転送される(例えば、引き渡される)ホストコンピュータ530から発信されるデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されないか、通知される必要はない。同様に、基地局512は、UE591からホストコンピュータ530に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0112】
一実施形態による、前述の段落で説明したUE、基地局及びホストコンピュータの例示的な実装形態を、
図6を参照して説明する。通信システム600において、ホストコンピュータ610は、通信システム600の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持する様に構成された通信インタフェース616を含むハードウェア615を備える。ホストコンピュータ610は、記憶及び/又は処理能力を有し得る処理回路618をさらに備える。特に、処理回路618は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、これらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ610は、処理回路618によって実行可能であるソフトウェア611をさらに備え、ソフトウェア511は、ホストコンピュータ610に格納されるか、ホストコンピュータ510によってアクセス可能である。ソフトウェア611は、ホストアプリケーション612を含む。ホストアプリケーション612は、UE630とホストコンピュータ610で終端されるOTT接続650を介して接続する、UE630の様なリモート・ユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。リモート・ユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション612は、OTT接続650を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0113】
通信システム600は、通信システムに設けられ、ホストコンピュータ610及びUE630と通信することを可能にするハードウェア625を備える基地局620をさらに含む。ハードウェア625は、通信システム600の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続を設定及び維持するための通信インタフェース626と、少なくとも、基地局620がサービスを提供するカバレッジエリア(
図6には示されていない)にあるUE630との無線接続670を設定及び維持するための無線インタフェース627と、を含み得る。通信インタフェース626は、ホストコンピュータ610への接続660を促進する様に構成され得る。接続660は直接であってもよいし、通信システムのコアネットワーク(
図6には図示せず)及び/又は通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。実施形態において、基地局620のハードウェア625は、処理回路628をさらに備え、処理回路528は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、これらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。基地局620は、内部に格納されたソフトウェア621又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア521をさらに有する。
【0114】
通信システム600は、既に言及したUE630をさらに含む。そのハードウェア635は、UE630が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続670を設定及び維持する様に構成された無線インタフェース637を含み得る。UE630のハードウェア635は、処理回路638をさらに備え、処理回路2038は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は、これらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。UE630は、処理回路638によって実行可能であるソフトウェア631をさらに備え、ソフトウェア631は、UE630に格納されるか、UE630によってアクセス可能である。ソフトウェア631は、クライアントアプリケーション632を含む。クライアントアプリケーション632は、ホストコンピュータ610のサポートにより、UE630を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。ホストコンピュータ610において、実行中のホストアプリケーション612は、UE630及びホストコンピュータ610で終端するOTT接続650を介して実行中のクライアントアプリケーション632と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション632は、ホストアプリケーション612からリクエストデータを受信し、リクエストデータに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続650は、リクエストデータとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション632は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成することができる。
【0115】
図6に示されるホストコンピュータ610、基地局620及びUE630は、それぞれ、
図5のホストコンピュータ530、基地局512a、512b、512cのうちの1つ、及び、UE591、592のうちの1つと同様又は同一であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部動作は
図6の様になり、独立して、周囲のネットワークトポロジは
図5の様になり得る。
【0116】
図6において、OTT接続650は、基地局620を介したホストコンピュータ610とUE630間の通信を示すために抽象的に描かれ、中間デバイスやこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングは明示されていない。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定してもよく、ルーティングは、UE630又はホストコンピュータ610を操作するサービスプロバイダ、又は、その両方から隠す様に構成されてもよい。OTT接続650がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる(例えば、ネットワークの負荷分散の検討又は再構成に基づいて)。
【0117】
UE630と基地局620との間の無線接続670は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従う。1つ以上の様々な実施形態は、無線接続670が最後のセグメントを形成するOTT接続650を使用して、UE630に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、遅延及び信頼性を改善し、それにより、ユーザ待ち時間の短縮、ファイルサイズの制限の緩和、応答性の向上等の利点を提供し得る。
【0118】
測定手順は、データレート、待ち時間、及び、1つ以上の実施形態が改善される他の要因を監視する目的で提供されてもよい。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ610とUE630との間のOTT接続650を再構成するためのオプションのネットワーク機能があり得る。OTT接続650を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ610のソフトウェア611及びハードウェア615、UE630のソフトウェア631及びハードウェア635、或いは、その両方で実装され得る。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続650が通過する通信デバイス内に、或いは、それに関連して配置され、センサは、上記で例示した監視量の値を提供するか、ソフトウェア611、631が監視量を計算又は推定できる他の物理量の値を提供することにより、測定手順に参加できる。OTT接続650の再構成には、メッセージ形式、再送信設定、優先ルーティング等が含まれ、再構成は基地局620に影響を与えず、基地局620にとって未知又は感知できない可能性がある。そのような手順及び機能は、当技術分野で知られ実践されている場合がある。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝播時間、遅延等のホストコンピュータ610の測定を容易にする独自のUEシグナリングを含み得る。測定は、ソフトウェア611、631が、OTT接続650を使用して、伝播時間、エラー等を監視しながら、メッセージ、特に空又は"ダミー"メッセージを送信する様に実装できる。
【0119】
図7は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局及びUEを含み、それらは
図5及び6を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図7への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ710で、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ710のサブステップ711(オプションであり得る)において、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ720において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。ステップ730において、基地局は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ740(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0120】
図8は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局及びUEを含み、それらは
図5及び6を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図8への参照図面のみがこのセクションに含まれる。この方法のステップ810において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ820において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。本開示を通して説明される実施形態の教示に従い、送信は、基地局を通過し得る。ステップ830(オプションであり得る)において、UEは、送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0121】
図9は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局及びUEを含み、それらは
図5及び6を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図9への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ910(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータにより提供されたデータを入力する。追加又は代替として、ステップ920で、UEはユーザデータを提供する。ステップ920のサブステップ921(オプションであり得る)において、UEはクライアントアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ910のサブステップ911(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の方法に関係なく、UEは、サブステップ930(オプションであり得る)において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。方法のステップ940において、ホストコンピュータは、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0122】
図10は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局及びUEを含み、それらは
図5及び6を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図10への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ1010(オプションであり得る)において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局はUEからユーザデータを受信する。ステップ1020(オプションであり得る)において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ1030(オプションであり得る)において、ホストコンピュータは、基地局により開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0123】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能又は利点は、1つ又は複数の仮想装置の1つ又は複数の機能ユニット又はモジュールを通じて実行され得る。各仮想装置は、これらの機能ユニットをいくつか備え得る。これらの機能ユニットは、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る処理回路と、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理等を含み得る他のデジタルハードウェアと、を含み得る。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行する様に構成され、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1つ以上のタイプのメモリを含み得る。メモリに格納されたプログラムコードは、1以上の通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令と、幾つかの実施形態においては、本明細書に記載された技術の一つ以上を実行するためのプログラム命令を含む。幾つかの実装形態において、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態による対応する機能を各機能ユニット実行させるために使用され得る。
【0124】
図11は、幾つかの実施形態による、反復シグナリングのフロー図である。幾つかの実施形態において、
図11の方法1100は、反復シグナリングのために無線デバイス又はUEによって実行される。ステップ102で、WDは、インデクス値の表示を含む制御メッセージを受信する。例えば、幾つかの実施形態において、制御メッセージは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されるダウンリンク制御情報(DCI)、無線リソース制御(RRC)で送信される構成メッセージ、又は、PDCCHで送信されるDCIとRRCで送信される構成メッセージの組み合わせである。ステップ1104で、WDは、インデクス値を使用して、TDRA構成情報からパラメータのセットを取得し、パラメータのセットは、集約係数を含む。例えば、上述した様に、TDRA構成情報は、上述したデフォルトTDRAテーブル、又は、RRCを介して構成されたTDRA構成を含み得る。
【0125】
図12は、幾つかの実施形態による、反復シグナリングのフロー図である。幾つかの実施形態において、
図12の方法1200は、反復シグナリングのために基地局によって実行される。ステップ1202で、基地局は、構成メッセージを生成し、当該メッセージは、TDRA構成情報を含み、当該TDRA構成情報は、集約係数を含む。ステップ1204で、基地局は、構成メッセージを無線デバイスに向けて送信する。
【0126】
図13及び
図14は、無線ネットワーク(例えば、
図2に示す無線ネットワーク)内の装置1300、1400の概略的なブロック図である。装置は、無線デバイス又はネットワークノード(例えば、
図2に示される無線デバイス210又はネットワークノード260)として実現され得る。装置1300、1400は、
図11及び
図12を参照して説明した例示的な方法と、恐らくは本開示の任意の他の処理及び方法と、を実行する様に動作可能である。
図11及び
図12の方法は必ずしも装置1300、1400のみによって実行されるとは限らないことも理解されるべきである。方法の少なくとも幾つかの動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行され得る。
【0127】
仮想装置1300、1400は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る処理回路と、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理等を含み得る他のデジタルハードウェアと、を含み得る。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行する様に構成され、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1つ以上のタイプのメモリを含み得る。メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令と、幾つかの実施形態においては、本明細書に記載された技術の1つ以上を実行するためのプログラム命令を含む。幾つかの実装形態において、処理回路は、受信ユニット1302、構成ユニット1304、制御ユニット1406、送信ユニット1408及び/又は本開示の1つ以上の実施形態の対応する機能を実行する装置1300、1400の任意の他の適切なユニットを実現するために使用され得る。
【0128】
図13に示す様に、装置1300は、インデックス値の表示を含む制御メッセージを受信する様に構成された受信ユニット1302と、インデックス値を使用して、集約係数を含むパラメータのセットをTDRA構成情報から取得する様に構成された構成ユニット1304と、を含む。
【0129】
図14に示す様に、装置1400は、集約係数を含む時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報を含む構成メッセージを生成する様に構成された制御ユニット1406と、構成メッセージを無線デバイスに送信する様に構成された送信ユニット1408と、を含む。
【0130】
ユニットという用語は、電気、電気デバイス、及び/又は、電子デバイスの分野で従来の意味を有し、例えば、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、それぞれのタスク、手順、計算、出力、及び/又は表示機能等を実行するためのコンピュータプログラム又は命令を含み得る。
【0131】
実施形態
グループA実施形態-UE
【0132】
A1.反復シグナリングのために無線デバイスによって実行される方法であって、インデクス値の表示を含む制御メッセージを受信することと、インデクス値を使用して時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報から、集約係数を含むパラメータのセットを取得することと、の内の少なくとも1つを含む方法。
【0133】
A2.実施形態1の方法であって、TDRA構成情報は、複数の行を有するテーブルに配置され、パラメータのセットを取得するステップは、インデクス値に対応するテーブル内の行を識別することと、テーブル内の識別された行からパラメータのセットを取得することと、の内の少なくとも1つを含む、方法。
【0134】
A3.実施形態1又は2に記載の方法であって、TDRA構成情報は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始シンボル、割り当て長、及び、PUSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0135】
A4.実施形態1又は2に記載の方法であって、TDRA構成情報は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始及び長さインジケータ変数、及び、PUSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0136】
A5.実施形態1から4のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、さらに、集約係数に従う送信のスロット集約又は連続した反復の少なくとも1つを使用するための表示を含む、方法。
【0137】
A6.実施形態5に記載の方法であって、スロット集約又は連続した反復の少なくとも1つを使用するための表示は、第1セットの送信期間にスロット集約を使用し、第2セットの送信期間に連続した反復を使用することを特定する、方法。
【0138】
A7.実施形態5に記載の方法であって、スロット集約又は連続した反復の少なくとも1つを使用するための表示は、さらに、第1タイプのスケジューリングにスロット集約を使用し、第2タイプのスケジューリングに連続した反復を使用することを特定する、方法。
【0139】
A8.実施形態5から7のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2スロットを少なくとも部分的に占有する少なくとも1つの送信を送信しなと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0140】
A9.実施形態5から7のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、第2送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2送信が第2スロットを少なくとも部分的に占有しない様に第2送信を短縮することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0141】
A10.実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成情報から得られたパラメータのセットを使用してメッセージを送信することをさらに含む、方法。
【0142】
A11.実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、個々の反復回数を示し、方法は、個々の反復回数による連続した反復が2つのスロットを占有する送信になると判定することと、2つのスロットを占有する送信を送信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0143】
A12.実施形態1から11のいずれか1つの方法であって、TDRA構成情報は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始シンボル、割り当て長、及び、PDSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0144】
A13.実施形態1から11のいずれか1つの方法であって、TDRA構成情報は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始及び長さインジケータ変数、及び、PDSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0145】
A14.実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成情報から得られたパラメータのセットに従いメッセージを受信することをさらに含む、方法。
【0146】
A15.実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、リソース割り当てが反復されるスロット数を示し、方法は、当該スロット数のスロットそれぞれについて、スロットの境界を越えずに、リソース割り当てを可能な限り連続して反復することをさらに含む、方法。
【0147】
A15-1.実施形態15に記載の方法であって、リソース割り当ては、周波数領域リソース割り当てである、方法。
【0148】
A16.実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いた連続した反復により、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2スロットを少なくとも部分的に占有する少なくとも1つの送信を受信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0149】
A17.実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いた連続した反復により、第1送信が第1スロットを占有し、第2送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2スロットを少なくとも部分的に占有しない短縮された第2送信を受信することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0150】
A18.実施形態1から17のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、個々の反復回数を示し、方法は、個々の反復回数による連続した反復が2つのスロットを占有する送信になると判定することと、2つのスロットを占有する送信を受信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0151】
A19.実施形態1から18のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、復調参照信号(DMRS)存在構成をさらに含み、DMRS存在構成は、集約された送信のどれにDMRSが存在するかを示す、方法。
【0152】
A20.実施形態19に記載の方法であって、DMRS存在構成は、集約された送信のセット内に存在するDMRSの数をさらに示す、方法。
【0153】
A21.実施形態1から19のいずれか1つに記載の方法であって、DMRS存在構成は、反復のマッピングタイプに続いてDMRSの有無をさらに示す、方法。
【0154】
A22.実施形態1から21のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、冗長バージョンシーケンスをさらに含む、方法。
【0155】
A23.実施形態1から22のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、周波数ホッピング表示をさらに含む、方法。
【0156】
A24.実施形態1から23のいずれか1つに記載の方法であって、制御メッセージは、(i)物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されるダウンリンク制御情報(DCI)、(ii)無線リソース制御(RRC)で送信される構成メッセージ、又は、(iii)PDCCHで送信されるDCIとRRCで送信される構成メッセージの組み合わせである、方法。
【0157】
A25.実施形態1から24のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数はオプションのパラメータであり、TDRA構成情報で集約係数が構成されていないことを判定することをさらに含む、方法。
【0158】
A26.実施形態1から25のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、サポートされる物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信の最大数(M)の表示をさらに含み、L-(n mod M)を計算することによって反復される送信の数を判定することをさらに含み、ここで、Lは割り当て長であり、nはスロットインデクス値である、方法。
【0159】
A27.実施形態1から26のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、開始S及び長さLで定義される送信が2つ以上の反復に分割されることを示す分割係数又はパーティショニングインジケータである、方法。
【0160】
グループB実施形態-基地局
B1.反復シグナリングのために基地局によって実行される方法であって、集約係数を含む時間領域リソース割り当て(TDRA)構成情報を含む構成メッセージを生成することと、構成メッセージを無線デバイスに送信することと、の内の少なくとも1つを含む方法。
【0161】
B2.実施形態1に記載の方法であって、TDRA構成情報は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TDRA構成を含み、TDRA構成は、スロットオフセット、開始シンボル、割り当て長、及び、PUSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0162】
B3.実施形態1に記載の方法であって、TDRA構成情報は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始及び長さインジケータ変数、及び、PUSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0163】
B4.実施形態1から3のいずれか1つに記載の方法の方法であって、TDRA構成情報は、さらに、集約係数に従い基地局に送信を送信するために、スロット集約又は連続した反復の少なくとも1つを使用するための前記無線デバイスへの表示を含む、方法。
【0164】
B5.実施形態4に記載の方法であって、スロット集約又は連続した反復の少なくとも1つを使用するための表示は、無線デバイスに、第1セットの送信期間にスロット集約を使用し、第2セットの送信期間に連続した反復を使用することを特定させる、方法。
【0165】
B6.実施形態5に記載の方法であって、スロット集約又は連続した反復の少なくとも1つを使用するための表示は、さらに、無線デバイスに、第1タイプのスケジューリングにスロット集約を使用し、第2タイプのスケジューリングに連続した反復を使用することを特定させる、方法。
【0166】
B7.実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成情報に従い無線デバイスから送信されたメッセージを受信することをさらに含む、方法。
【0167】
B7-1.実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2スロットを少なくとも部分的に占有する少なくとも1つの送信を受信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0168】
B7-2.実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いて連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、第2送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2スロットを少なくとも部分的に占有しない短縮された第2送信を受信することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0169】
B7-3.実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、個々の反復回数を示し、方法は、個々の反復回数による連続した反復が2つのスロットを占有する送信になると判定することと、2つのスロットを占有する送信を受信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0170】
B8.実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成情報は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始シンボル、割り当て長、及び、PDSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0171】
B9.実施形態1から7のいずれか1つの方法であって、TDRA構成情報は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)TDRA構成を含み、パラメータのセットは、さらに、スロットオフセット、開始及び長さインジケータ変数、及びPDSCHマッピングタイプを含む、方法。
【0172】
B10.実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いた連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、少なくとも1つの送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2スロットを少なくとも部分的に占有する少なくとも1つの送信を送信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0173】
B11.実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数を用いた連続した反復を使用すると、第1送信が第1スロットを占有し、第2送信が第1スロットとは異なる第2スロットを少なくとも部分的に占有する結果になると判定することと、判定の結果として、第2送信が、第2スロットを少なくとも部分的に占有しない様に第2送信を短縮することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0174】
B12.実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成情報に従いメッセージを送信することをさらに含む、方法。
【0175】
B13.実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、個々の反復回数を示し、方法は、個々の反復回数による連続した反復が2つのスロットを占有する送信になると判定することと、2つのスロットを占有する送信を送信しないと判定することと、の内の少なくとも1つをさらに含む、方法。
【0176】
B14.実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、リソース割り当てが反復されるスロット数を示し、方法は、当該スロット数のスロットそれぞれについて、スロットの境界を越えずに、リソース割り当てを可能な限り連続して反復することをさらに含む、方法。
【0177】
B14-1.実施形態1に記載の方法であって、リソース割り当ては、周波数領域リソース割り当てである、方法。
【0178】
B15.実施形態1から14のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成情報は、DMRS存在構成をさらに含み、DMRS存在構成は、集約された送信のどれにDMRSが存在するかを示す、方法。
【0179】
B16.実施形態15に記載の方法であって、DMRS存在構成は、(i)集約された送信のセット内に存在するDMRSの数、又は、(ii)反復のマッピングタイプに続くDMRSの有無をさらに示す、方法。
【0180】
B17.実施形態15又は16に記載の方法であって、DMRS存在構成は、集約係数に等しい長さのビットマップを含む、方法。
【0181】
B18.実施形態1から17のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、冗長バージョンシーケンスをさらに含む、方法。
【0182】
B19.実施形態1から18のいずれか1つに記載の方法であって、パラメータのセットは、周波数ホッピング表示をさらに含む、方法。
【0183】
B20.実施形態1から19のいずれか1つに記載の方法であって、制御メッセージは、(i)物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されるダウンリンク制御情報(DCI)、(ii)無線リソース制御(RRC)で送信される構成メッセージ、又は、(iii)PDCCHで送信されるDCIとRRCで送信される構成メッセージの組み合わせである、方法。
【0184】
B21.実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、オプションのパラメータである、方法。
【0185】
B22.実施形態1から21のいずれか1つに記載の方法であって、TDRA構成は、サポートされる物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信の最大数(M)の表示をさらに含み、反復される送信の数は、L-(n mod M)に従い計算され、ここで、Lは割り当て長であり、nはスロットインデクス値である、方法。
【0186】
B23.実施形態1から22のいずれか1つに記載の方法であって、集約係数は、開始S及び長さLで定義される送信が2つ以上の反復に分割されることを示す分割係数又はパーティショニングインジケータである、方法。
【0187】
グループC実施形態
C1.反復シグナリングのための無線デバイスであって、グループA実施形態のいずれか1つの、いずれかのステップを実行する様に構成された処理回路を備えている、無線デバイス。
【0188】
C2.反復シグナリングのための基地局であって、グループB実施形態のいずれか1つの、いずれかのステップを実行する様に構成された処理回路を備えている、基地局。
【0189】
C3.反復シグナリングのためのユーザ装置(UE)であって、無線信号を送受信する様に構成されたアンテナと、アンテナ及び処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調整する様に構成された無線フロントエンド回路と、グループA実施形態のいずれか1つの、いずれかのステップを実行する様に構成された処理回路と、処理回路に接続され、処理回路によって処理される情報のUEへの入力を可能にする様に構成された入力インタフェースと、処理回路に接続され、処理回路によって処理された情報をUEから出力する様に構成された出力インタフェースと、処理回路に接続され、UEに電力を供給する様に構成されたバッテリと、を備えているUE。
【0190】
略語
以下の略語の少なくともいくつかが、本開示において使用され得る。略語間に矛盾がある場合は、上記での使用方法を優先する必要がある。以下に複数回リストされている場合は、最初のリストが後続のリストよりも優先される。
1xRTT:CDMA2000 1x無線送信技術
3GPP:第3世代パートナーシッププロジェクト
5G:第5世代
ABS:略ブランクのサブフレーム
ARQ:自動再送要求
AWGN:加法性ホワイトガウスノイズ
BCCH:ブロードキャスト制御チャネル
BCH:ブロードキャストチャネル
CA:キャリアグリゲーション
CC:キャリコンポーネント
CCCH:SDU:共通制御チャネル SDU
CDMA:符号分割多重アクセス
CGI:セルグローバル識別子
CIR:チャネルインパルス応答
CP:サイクリックプレフィクス
CPICH:共通パイロットチャネル
CPICH:Ec/No:チップあたりのCPICH受信エネルギを帯域内の電力密度で割った値
CQI:チャネル品質情報
C-RNTI:セルRNTI
CSI:チャネル状態情報
DCCH:専用制御チャネル
DL:ダウンリンク
DM:復調
DMRS:復調基準信号
DRX:不連続受信
DTX:不連続送信
DTCH:専用トラフィックチャネル
DUT:テスト下のデバイス
E-CID:拡張セルID(位置決め方法)
E-SMLC:発展型サービング移動ロケーションセンタ
ECGI:発展CGI
eNB:E-UTRAN ノードB
ePDCCH:拡張物理下りリンク制御チャネル
E-SMLC:発展型サービング移動ロケーションセンタ
E-UTRA:発展型UTRA
E-UTRAN:発展型UTRAN
FDD:周波数分割複信
FFS:更なる調査要
GERAN:GSM EDGE無線アクセスネットワーク
gNB:NRの基地局
GNSS:グローバルナビゲーション衛星システム
GSM:移動通信汎用システム
HARQ:ハイブリッド自動再送要求
HO:ハンドオーバ
HSPA:高速パケットアクセス
HRPD:高レートパケットデータ
LOS:視線
LPP:LTEポジショニングプロトコル
LTE:ロングタームエボリューション
MAC:媒体アクセス制御
MBMS:マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス
MBSFN:マルチメディアブロードキャストマルチキャスト単一周波数ネットワーク
MBSFN:ABS:MBSFNオールモーストブランクサブフレーム
MDT:ドライブテストの最小化
MIB:マスタ情報ブロック
MME:モビリティ管理エンティティ
MSC:移動交換センタ
NPDCCH:狭帯域物理下りリンク制御チャネル
NR:ニューレディオ
OCNG:OFDMAチャネル雑音生成器
OFDM:直交周波数分割多重
OFDMA:直交周波数分割多重アクセス
OSS:運用サポートシステム
OTDOA:観察される到着時間差
O&M:運用管理
PBCH:物理ブロードキャストチャネル
P-CCPCH:プライマリ共通制御物理チャネル
PCell:プライマリセル
PCFICH:物理制御フォーマットインジケータチャネル
PDCCH:物理ダウンリンク制御チャネル
PDP:プロファイル遅延プロファイル
PDSCH:物理下りリンク共有チャネル
PGW:パケットゲートウェイ
PHICH:物理ハイブリッドARQインジケータチャネル
PLMN:公衆地上移動ネットワーク
PMI:プリコーダマトリクスインジケータ
PRACH:物理ランダムアクセスチャネル
PRS:位置決め基準信号
PSS:プライマリ同期信号
PUCCH:物理上りリンク制御チャネル
PUSCH:物理上りリンク共有チャネル
RACH:ランダムアクセスチャネル
QAM:直交振幅変調
RAN:無線アクセスネットワーク
RAT:無線アクセス技術
RLM:無線リンク管理
RNC:無線ネットワークコントローラ
RNTI:無線ネットワーク一時識別子
RRC:無線リソース制御
RRM:無線リソース管理
RS:参照信号
RSCP:受信信号符号電力
RSRP:参照シンボル受信電力又は参照信号受信電力
RSRQ:参照信号受信品質又は参照シンボル受信品質
RSSI:受信信号強度インジケータ
RSTD:基準信号時間差
SCH:同期チャネル
SCell:セカンダリセル
SDU:サービスデータユニット
SFN:システムフレーム番号
SGW:サービングゲートウェイ
SI:システム情報
SIB:システム情報ブロック
SNR:信号対雑音比
SON:自己最適化ネットワーク
SS:同期信号
SS:セカンダリ同期信号
TDD:時分割複信
TDOA:到着時間差
TOA:到着時間
TSS:三次同期信号
TTI:送信時間間隔
UE:ユーザ装置
UL:上りリンク
UMTS:汎用移動通信システム
USIM:汎用加入者識別モジュール
UTDOA:アップリンク到着時間差
UTRA:汎用地上無線アクセス
UTRAN:汎用地上無線アクセスネットワーク
WCDMA:ワイドCDMA
WALN:無線ローカルエリアネットワーク
下のテキストは、暫定版の付録を含む。
【0191】
付録
NRのURLLCのアップリンク及びダウンリンク物理チャネルの拡張
前書き
【0192】
2018年6月のRAN全体会議で、eURLLC研究項目[00415]が承認された。調査項目の目的は、NRリリース15でサポートされている信頼性と遅延パフォーマンスを調査し、要件を達成するために必要な場合はさらなる拡張を特定することである。この調査項目では、例えば、リリース15で検討されている要件よりも厳しい要件を持つ可能性のある様々なユースケース(ファクトリーオートメーション、運輸業界、配電等)の信頼性をさらに向上させ、遅延を削減する方法を調査する。例えば、リリース16で検討されているユースケースの中には、1-10-6レベルの信頼性と、0.5~1ミリ秒のレベルのRAN遅延を要求するものがある。レイヤ1の拡張では、ヨーテボリでのRAN1#94会議中に次の合意がなされた[00415]。
【0193】
合意:NRリリース16のURLLCの潜在的なPDCCH拡張をさらに評価する。さらに、PDCCHの信頼性を評価する。さらに、PDCCHブロッキングを評価する。企業は、リソース使用率について説明する。複雑性が考慮されるべきである。拡張の遅延が考慮されるべきである。
【0194】
合意:スロット内のHARQ-ACK送信で複数のPUCCHを可能にする方法をさらに検討する。
【0195】
合意:HARQ-ACKの拡張されたレポート手順/フィードバックを可能にするかどうか/どの様に可能にするかをさらに調査する。PUSCH及びPUCCHでの拡張されたHARQ-ACK多重化。HARQフィードバックタイミング、例えば、シンボルレベル、ハーフスロット等のより細かい表示。注:これは、スロット内のHARQ-ACK送信のための複数のPUCCHに関連し得る。他のイネーブラーは除外されない。
【0196】
合意:拡張されたCSIレポート/測定メカニズムの必要性を調査する。例:DMRSベースのCSI;PUCCHでのA-CSI;DL割り当てによるトリガ;拡張されたCSIレポートモード。他のアプローチは除外されない。
【0197】
議論
以下では、遅延と信頼性の観点から、PUSCH、PDCCH、PUCCHを含む物理チャネルの様々な拡張について述べる。URLLCの真に高い信頼性と低遅延を実現するには、処理のタイムラインやUE能力等の側面にも対処する必要がある。
【0198】
PUSCHの拡張
信頼性
リリース16において、eURLLCSIの様々な関連するユースケースは、潜在的に様々な信頼性要件で検討され得る。幾つかのユースケースでは、1-10-6の非常に厳しい信頼性要件が例えば[1]で言及された。信頼性を高めるための手法が、プロトコルスタックの様々なレイヤで実行され得ることは注目に値する。1-10-6の全体的な伝送信頼性の要求は、必ずしも総てのソリューションが物理レイヤからのものでなければならないことを意味するわけではない。例えば、NRは、PDCP複製の形式で上位レイヤの信頼性拡張をサポートする。PDCPの複製により、物理レイヤの信頼性要件が緩和され得る。
【0199】
NRのリリース15において、10-5BLERターゲットに対応するCQIレポートの新しいCQIテーブルが導入された。これは、高い信頼性要件を備えたURLLC DL送信をサポートすることを目的としている。さらに、非常に堅牢なPDSCH及びPUSCH送信をサポートするために、スペクトル効率値が低い新しいMCSエントリをサポートする新しいMCSテーブルが導入された。NRのリリース15で行われたこれらのPHYの信頼性の拡張は、eURLLCには十分であると見なすことができる。
【0200】
遅延
遅延に関し、NRのリリース15は、スロットよりも短い期間でのデータ送信をサポートする。PDSCH/PUSCHマッピングタイプBを使用すると、スロット内の任意のシンボルで送信を開始でき、これは、遅延の観点から好ましい。PDSCHマッピングタイプBの場合、2、4及び7シンボルの送信期間がサポートされるが、PUSCHマッピングタイプBの場合、最大14シンボルまでの総てのシンボル期間がサポートされる。これらの機能は、URLLCに必要な低遅延送信を可能にする重要な要素として機能する。
【0201】
ただし、超低遅延送信を完全に有効にするためのNRリリース15のスケジューリングの柔軟性に関しては、まだ幾つかの制限がある。1つの例は、スロットの境界を跨ぐスケジューリングの制限である。遅延バジェットが厳しいURLLCサービスの場合、データをできるだけ早く送信できることが非常に望ましい。例えば、UL送信用のULデータが、スロット境界に近すぎるシンボルで(UEでの処理時間の後に)送信が可能になる場合がある。NRリリース15は、送信がスロットの境界を越えることを許可しないため、UEは次のスロットの開始まで送信を待機する必要がある。これにより、許可されたバジェッドを超えて遅延が増加し得ることになる。
【0202】
例えば、7シンボル期間のデータの到着がスロットの境界に近すぎる場合の高いアライメント遅延を示す
図15を参照のこと。7シンボル送信の場合、データが一様に到着すると仮定すると、このアライメント遅延はUL送信の50%で発生する。UEの電力が制限されているUL送信では、帯域幅を増やしてもパフォーマンスの向上に役立たないため、この問題は特に深刻になる。
【0203】
次のスロットまで待機する代わりに、現在のスロットで送信を開始できる様に、より短い期間で複数の送信をスケジュールすることもできる。NRのリリース15は、送信を複数のスロットで反復できるスロット集約をサポートしているが、次のスロットでのTBの反復には、最初のスロットでの送信と同じリソース割り当てが必要であるという制限がある。したがって、複数のスロット間での短い送信(14シンボル未満)の反復は、それらの間に時間ギャップを有する。例えば、送信間に10osの時間ギャップを形成する総てのスロットで4osのミニスロット割り当てが反復される場合のミニスロットの集約の
図16を参照。
【0204】
リリース16のeURLLCの真に超低遅延送信をサポートするために、スロット境界を跨ぐPUSCHスケジューリングをサポートできることが提案されている。これは、スロットの境界を跨ぐ長い伝送、又は、他の異なるスケジューリングの柔軟性の形式でもたらされ、過度の遅延なしにスロットの境界を跨ぐ低遅延の伝送を可能にする。この拡張がアライメント遅延に与える影響については、ホワイトペーパー[00415」でさらに詳しく説明する。
【0205】
提案1:eURLLCを対象とするNRのリリース16は、スロット境界を跨ぐより柔軟なPUSCHスケジューリングをサポートする。スロット境界を跨ぐPUSCH送信をサポートするための1つの可能な解決策は、2つのPUSCH送信を使用することである(
図17を参照)。すなわち、UEは、スロット境界を跨ぐ時間領域でリソースを割り当てるUL許可又は構成されたUL許可を受信することを期待できる。次に、UEは、PUSCH送信が2つのPUSCH送信に分割されていると解釈する。例えば、
図17の上部に示されている様に、Nシンボル期間のULデータは、スロットを跨ぐ様に構成又はスケジュールされる。
図17の下部に示す様に、ULデータは2つの反復に分割される。第1PUSCHは、構成又は割り当てられた開始シンボルで始まり、現在のスロットの終わりで終了する。第2PUSCHは、後続のスロットの先頭で始まり、元の構成された又はスケジュールされた長さに対応するシンボルで終了する。
【0206】
単純なシグナリング方法は、例えば、時間領域のリソース割り当てで開始シンボル(S)と割り当て長(L)の直接インジケータを許可することにより、暗黙的なシグナリングに基づいて、S+L>14になる。この場合、第1PUSCHは、構成又はスケジュールされた開始シンボルで開始し、第1スロットの終わりまで続き、第2PUSCHは、後続シンボルで直ちに開始し、スケジュールされたシンボルの終わりまで続く。MSC判定は、それぞれ第1及び第2PUSCHのリソース要素の数に基づいて行うことができ、同じTBSをPUSCH送信の両方のセグメントに使用することができる。RVは、幾つかの構成されたRVシーケンスに従い得る。
【0207】
説明される別のアプローチは、ミニスロットの反復に基づく。ミニスロット反復に関しては、幾つかの事項を考慮する必要がある。第1に、パフォーマンスの観点から、PUSCHを2つのPUSCHに分割することは、反復ベースのソリューションと比較して、セグメントの1つでコーディングゲインが向上するという利点がある。第2に、各反復でのDMRSオーバヘッドにより、不要な追加オーバヘッドが発生する。したがって、DMRSのオーバヘッドを削減する追加のメカニズムを検討する必要がある。第3に、反復ベースのソリューションは、スロット境界の周りのシンボルが、遅延を減らすためにPUSCH送信に完全に利用されることを保証しない。データの到着と割り当てられたPUSCHリソースに応じて、反復係数を動的に調整する必要がある。リリース15においては、スロット集約がRRCで構成されているため、この機能を導入することは、機能を意味のあるものにするために、リリース16においてで動的な反復をサポートする必要があることを暗示する。
【0208】
さらに、周波数ホッピングにより信頼性を向上させることができる。ただし、周波数ホッピングによってスペクトルが断片化され、システム全体のパフォーマンスに影響を与えるかどうかを考慮する必要がある。したがって、周波数ホッピングは動的に有効又は無効にされる必要がある。さらに、周波数ホッピングが有効になっている場合は、既存のスロット間及びスロット内周波数ホッピングに基づいて実行され得る。ただし、場合によっては、PUSCH割り当てに関して非対称的にホッピング位置を設定することが望ましくない場合がある。その場合、シンボルの数が多いスロット等、何らかのルールを使用して、ホッピング位置が、反復のいずれかのスロット内周波数ホッピングに基づいているホッピングパターンを検討することができる。
【0209】
上記の議論に基づいて、以下を提案する。
【0210】
提案2:スロット境界を跨ぐPUSCHスケジューリングについては、以下の代替案を検討する。
【0211】
代替案1) 時間領域リソース割り当ての開始シンボル(S)と割り当て長(L)と、S+L>14を使用することにより、暗黙的なシグナリングに基づくスロット境界を跨ぐ2つのPUSCH送信に基づく方法
【0212】
第1PUSCH送信は、シンボルSで開始し、スロットの終わりまで続く。
【0213】
残りのシンボルを含む第2PUSCH送信は、次のスロットの先頭で開始する。
【0214】
2つのPUSCHの同じ又は構成されたRVはFFS
【0215】
代替案2) ミニスロット反復に基づく方法
【0216】
動的反復のサポート
【0217】
動的周波数ホッピングのサポート
【0218】
どの様にDMRSオーバヘッドを削減するかはFFS
【0219】
代替案1と比較して代替案2がパフォーマンスとシグナリングオーバヘッドに関して有益であるかどうかを調査。
【0220】
PDCCHの拡張
RAN1#94の間に、PDCCH拡張に関する幾つかの可能性が議論された。企業は、PDCCH拡張をさらに調査し、様々な側面、つまりブロッキング、信頼性、複雑さを検討することに同意した[00415]。このセクションでは、URLLCのブラインド復号とCCEの数の制限、PDCCHブロッキングの側面、及び、フォールバックDCIよりも小さいDCIサイズのコンパクトDCI形式の使用による改善の可能性について述べる。
【0221】
ブラインド復号とCCEの数の制限
eURLLC SID[1]に記載されている遅延(0.5~1ms)と信頼性(1-10-6)に関する厳しい要件があるため、PDSCH/PUSCHマッピングタイプBがサポートされていることが重要である。タイプBスケジューリングの完全な遅延の利点を実現するには、スロット内に複数のPDCCH監視機会を設ける必要がある。例えば、2つのOFDMシンボル送信の利点を最大限に活用するには、2つのOFDMシンボルごとにPDCCHを監視することが望ましい。スロット内のチャネル推定のブラインド復号とCCEの総数に関するリリース15の制限は、検索スペース内の候補数を制限する場合でも、これらの種類の構成のスケジューリングオプションを大幅に制限する。このセクションでは、NRのURLLCのリリース16でこの制限を緩和する方法について説明する。
【0222】
LTEでは、sTTIの導入により、ブラインド復号数が増加された。これは、2又は3osのサブスロット(サブフレーム内の6つの監視機会に対応)と7osのスロット(サブフレーム内の2つの監視機会に対応)がサポートされる新しいsTTI構造によるものである。LTEの1つのコンポーネントキャリアのベースラインは、1ミリ秒のサブフレームあたり44のブラインド復号であり、その内の12はCSS用であり、32はUSS用である。sTTIを使用すると、1スロットsTTIで24個の追加BDがあり、2/3OSのsTTIで36個の追加BDがあり得る。したがって、以下の表に要約されている様に、LTEの1ミリ秒サブフレームあたりのブラインド復号の総数が増加される。
【0223】
コンパニオン寄書[00415]の分析に基づくと、1ミリ秒の遅延目標を満たすには、少なくとも5シンボル未満のPDCCH監視周期性が必要である。PDCCH監視周期性は、例えば、PDCCHがスロット内のシンボル0、5、10で開始することができ、その結果、スロット内で3回の監視機会をもたらすことを意味する。
【0224】
【0225】
観察1:1msの遅延要件でURLLCをサポートするには、スロット毎に3回より大きいPDCCH監視機会が必要である。
【0226】
AL=16が必要な場合、これらの3つの監視機会は、リリース15のチャネル推定に許可された56のCCEの内の48を占め、URLLCトラフィックをスケジュールするためのUSSとCSSの両方の使用を厳しく制限する。
【0227】
上記の観察結果は、URLLC遅延要件を満たす15kHzSCSで少なくともシングルショット送信をサポートするために必要な監視機会の最小数にすぎない。先に述べた様に、NRのスロットでの監視機会の数は、原則として柔軟である可能性、つまり、1~14osごとであり得る。[0045]に見られる様に、スロットごとにより多くのPDCCH監視機会を許可すると、再送信の機会を伴うURLLCトラフィックのスケジューリングが可能になり、より効率的なリソース使用につながる。
【0228】
複数の新しいUE能力レベルを指定するのではなく、PDCCHブラインド復号のサポートの1つの追加レベルを指定することを提案し、この場合、リリース15と比較して数が2倍になる。
【0229】
この追加レベルのサポートは、スロットごとに定義するのではなく、ミニスロット動作用にBD/CCEがスロットにどの様に分散されているかを考慮する方が理にかなっている。考えられる選択肢の1つは、スロットの半分ごとにBD/CCE制限を定義することである。スロットの前半については、他のケースと同じ数を想定するのが自然である。スロットの後半について、UEがスロットの前半でPDCCHの処理を終了したと仮定すると、UEはスロットの後半で同じPDCCH処理能力を有する。したがって、スロットの前半と同じ数を想定するのが妥当である。
【0230】
上記分析に基づいて、BD制限の対応する増加が提案される。
【0231】
【0232】
同様に、CCE制限の対応する増加が提案される。
【0233】
【0234】
例えば、スロットあたり32CCEの既存の制限を伴う120kHzSCSの場合、スロットあたり最大2つのAL16候補が存在し得るが、これは、スロットで少なくとも2回の監視を必要とするURLLCでは非常に制限され得る。提案値は、より柔軟なPDCCHスケジューリングを可能にし、ブロッキング確率を低減する。表2及び表3の代替ソリューションとして、スライディングウィンドウごとの制限を導入することを検討でき、そこでは、スライディングウィンドウサイズと、ブラインド復号数、又は、ウィンドウごとのCCEについてさらに検討されている。NR URLLCのリリース16の場合、以下のブラインド復号数と、チャネル推定のためのCCEが考慮され得る。
【0235】
提案3:URLLCを考慮したNRのリリース16の場合、最初のシンボルが前半スロットにあるPDCCH監視機会のPDCCHブラインド復号数は、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{44、36、22、20}であり、最初のシンボルが後半のスロットにあるPDCCH監視機会の場合、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{44、36、22、20}である。
【0236】
提案4:URLLCを考慮したNRのリリース16の場合、最初のシンボルが前半スロットにあるPDCCH監視機会のチャネル推定のためのCCE数は、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{56、56、48、32}であり、最初のシンボルが後半のスロットにあるPDCCH監視機会の場合、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{56、56、48、32}である。
【0237】
PDCCHブロッキング
URLLCの信頼性要件を満たすには、高いPDCCH信頼性が不可欠である。NRのPDCCH設計は、AL16のサポートによりこの側面に対処する。ただし、PDCCHリソースの使用に関しては幾つかの懸念が残っている。つまり、同時に複数のUEがスケジュールされており、そのうちの幾つかが高いALを必要とする場合、使用可能な制御リソースは、総てのUEをスケジュールするのに十分ではなく、PDCCHブロッキングが発生し始める。
【0238】
コンパニオン寄書[5]においては、マクロシナリオでPDCCHブロッキング確率が評価されている。DLジオメトリが導出され、PDCCHリンクレベルの結果と一緒に使用されて、10
-5のPDCCH信頼性ターゲットでの集約レベル分布が取得される。ブロッキング確率は、一般に、UE数、CORESETサイズ、DCIサイズ、トラフィックモデル等の幾つかのパラメータに依存する。
図4に示す結果から、ブロッキング確率を下げるために、より大きなCORESETサイズを使用する方法に意味があることが分かる。
【0239】
より小さなDCIサイズ、例えば、コンパクトDCIの使用は、ブロッキング確率を低減するが、その程度はごくわずかである。また、コンパクトDCIを導入すると、UEでのブラインド復号の複雑さが増し、データスケジューリングの柔軟性が低下する等、他の結果を生じさせる。これら総ての側面を考慮する必要がある。ブロッキング確率をURLLCに関連するレベルまで向上させることが目標である場合、コンパクトDCIに依存することは適切なアプローチではない可能性がある。
図18は、UE数、DCIサイズ、及び、CORESETサイズの関数としてのブロッキング確率を示している。
【0240】
提案5:新しいDCI形式を導入することによる追加の複雑さを考慮に入れて、コンパクトDCIを使用することによるPDCCHブロッキングの削減とPDSCHスケジューリングの柔軟性の間のトレードオフを検討する。
【0241】
UE処理タイムラインの拡張
1回の再送信を伴うDLデータ送信のタイムラインが
図19に示されている。構成されたUL許可を介したPUSCHのULデータ送信タイムラインを
図20に示す。遅延成分を以下の表に示す。
【0242】
【0243】
TUE,procは、改良のための重要な遅延成分である。リリース15において、UE処理時間能力#1及び#2が定義され、ここで、能力#1は、15/30/60/120kHzのSCSに対して定義され、能力#2は、15/30/60kHzのSCSに対して定義されている。[00415]は、より積極的な能力#2が、1ミリ秒の遅延制約には不十分であることを示している。eURLLCの場合、1ミリ秒より短い遅延(例えば、0.5ミリ秒)を調査する必要がある。遅延要件を満たすために、能力#3をリリース16で定義することを提案する。
【0244】
【0245】
提案6:リリース16では、さらに積極的なUE処理時間能力#3を定義する。
【0246】
提案7:UE処理時間能力#3は、15/30/60/120kHzSCSに対して2.5/2.5/5/10OSである。
【0247】
N1は、PDSCHの終了からPUCCHでのHARQ-ACK送信の開始までのOFDMシンボルの最小数を示すが、HARQ-ACKの実際の送信時間は、スロット内で許可されるタイミングによってさらに制限される。リリース15では、スロット毎にHARQ-ACKを含む最大1つのPUCCH送信がサポートされる。これにより、HARQ-ACKを送信するためのアライメント時間が追加される。DLデータの遅延を減らすには、特にeMBBトラフィックとURLLCトラフィックの多重化がサポートされている場合、スロットでのHARQ-ACK送信のPUCCH機会の数を増やす必要がある。
【0248】
提案8:リリース16のスロットでは、HARQ-ACKの少なくとも2つのPUCCH送信をサポートする。
【0249】
TDL,alignは、PDCCHの周期性に大きく影響を受ける。最悪ケースのTDL,alignは、PDCCH周期性に等しい。リリース15において、PDCCH周期性は、(a)ブラインド復号制限、(b)#CCE制限、(c)DCIサイズを含む、幾つかの制限によって影響を受ける。eURLLCのPDCCH周期を短くするには、リリース16のブラインド復号制限と#CCE制限を増加させる必要がある。これをセクション2.2.2.で述べる。
【0250】
UCI送信の拡張
eMBBとURLLCの両方の混合サービスを実行しているUEの場合、PUSCHで送信されるUCIの信頼性要件は、PUSCHデータと大幅に異なり得る。UCIの信頼性要件は、DL URLLCデータのHARQ-ACKを、eMBBデータと同時に送信する場合には、PUSCHデータの要件よりも高くなり、URLLCデータと同時にeMBB向けのCQIレポートを送信する場合には、低くなり得る。UCIがPUSCHデータよりも低い要件を有する場合は、UCIの一部又は総てを削除することが望ましい場合があり得る。
【0251】
観察2:UCI及びULデータの信頼性要件は、eMBBとURLLCの両方をサポートするUEによって大幅に異なり得る。UCI又はPUSCHデータのいずれかがより高い信頼性を必要とし得る。UCIとPUSCHデータ間のリソースの分割は、様々な種類のUCIのベータ係数によって制御される。リリース15で定義されているベータ係数の最低値は1.0である。URLLCデータをeMBBのUCIと一緒に検討する場合、この値は十分に低くない可能性がある。
【0252】
提案9:リリース16のベータ係数の範囲を、0.0未満を含む1.0未満の値を含める様に拡大して、UCIからのHARQ-ACK/CSIビットのドロップを可能にすることを検討する。
【0253】
コンパニオン論文[00415]において、UCIがPUCCHで送信されるときに、UCIがeMBB又はURLLCに関連している場合、信頼性要件も大幅に異なる可能性があることが観察されている。特に、eMBBに関連するHARQ-ACKは、URLLCに関連するHARQ-ACKほど信頼できる必要はない。論文では、PUCCHフォーマット0及びフォーマット1の場合、信頼性を制御するための適切な方法は、シンボル数の選択及び/又は電力調整に限定されることが観察されている。NRリリース15は、電力制御を使用した信頼性の高速調整をサポートしていないことも観察されている。一部のシナリオでは、シンボル数の選択を使用した信頼性の調整は、混合サービスのシナリオでは十分でない場合があり得る。よって、以下を提案する。
【0254】
提案10:eMBBに関連するPUCCH送信とURLLCに関連するPUCCH送信との間の電力差を大きくできる様に、PUCCH電力制御の拡張を検討する。(1)より大きな電力調整ステップを可能にする新しいTPCテーブル、及び/又は、(2)DCI表示を使用した電力設定(例えば、P0,閉ループインデックス等)の動的表示
【0255】
結論
このセクションでは、リリース16でサポートされているURLLCサービスのNR動作の潜在的なL1拡張について述べた。この議論に基づいて、以下の観察と提案を行った。
【0256】
観察1:1msの遅延要件でURLLCをサポートするには、スロット毎に3回より大きいPDCCH監視機会が必要である。
【0257】
提案1:eURLLCを対象とするNRのリリース16は、スロット境界を跨ぐより柔軟なPUSCHスケジューリングをサポートする。
【0258】
提案2:スロット境界を跨ぐPUSCHスケジューリングについては、以下の代替案を検討する。代替案1) 時間領域リソース割り当ての開始シンボル(S)と割り当て長(L)と、S+L>14を使用することにより、暗黙的なシグナリングに基づくスロット境界を跨ぐ2つのPUSCH送信に基づく方法。第1PUSCH送信は、シンボルSで開始し、スロットの終わりまで続く。残りのシンボルを含む第2PUSCH送信は、次のスロットの先頭で開始する。2つのPUSCHの同じ又は構成されたRVはFFS。代替案2)ミニスロット反復に基づく方法。動的反復のサポート。動的周波数ホッピングのサポート。どの様にDMRSオーバヘッドを削減するかはFFS。代替案1と比較して代替案2がパフォーマンスとシグナリングオーバヘッドに関して有益であるかどうかを調査。
【0259】
提案3:URLLCを考慮したNRのリリース16の場合、最初のシンボルが前半スロットにあるPDCCH監視機会のPDCCHブラインド復号数は、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{44、36、22、20}であり、最初のシンボルが後半のスロットにあるPDCCH監視機会の場合、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{44、36、22、20}である。
【0260】
提案4:URLLCを考慮したNRのリリース16の場合、最初のシンボルが前半スロットにあるPDCCH監視機会のチャネル推定のためのCCE数は、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{56、56、48、32}であり、最初のシンボルが後半のスロットにあるPDCCH監視機会の場合、SCS{15kHz、30kHz、60kHz、120kHz}に対して{56、56、48、32}である。
【0261】
提案5:新しいDCI形式を導入することによる追加の複雑さを考慮に入れて、コンパクトDCIを使用することによるPDCCHブロッキングの削減とPDSCHスケジューリングの柔軟性の間のトレードオフを検討する。
【0262】
提案6:リリース16では、さらに積極的なUE処理時間能力#3を定義する。
【0263】
提案7:UE処理時間能力#3は、15/30/60/120kHzSCSに対して2.5/2.5/5/10OSである。
【0264】
提案8:リリース16のスロットでは、HARQ-ACKの少なくとも2つのPUCCH送信をサポートする。
【0265】
提案9:リリース16のベータ係数の範囲を、0.0未満を含む1.0未満の値を含める様に拡大して、UCIからのHARQ-ACK/CSIビットのドロップを可能にすることを検討する。
【0266】
提案10:eMBBに関連するPUCCH送信とURLLCに関連するPUCCH送信との間の電力差を大きくできる様に、PUCCH電力制御の拡張を検討する。より大きな電力調整ステップを可能にする新しいTPCテーブル、及び/又は、DCI表示を使用した電力設定(例えば、P0,閉ループインデックス等)の動的表示。
【0267】
参考文献[1]:RP-181477,New SID on Physical Layer Enhancements for NR URLLC,Huawei,HiSilicon,Nokia,Nokia,Shanghai Bell
参考文献[2]:RAN1 #94 Chairman's Notes
参考文献[3]:R1-1811112,Alignment Delay Study For URLLC Latency,Ericsson,2018年10月
参考文献[4]:R1-1810177,Latency Evaluation of Rel-15 URLLC,Ericsson,2018年10月
参考文献[5]:R1-1811109,Performance Evaluation of PDCCH for URLLC,Ericsson,2018年10月
参考文献[6]:R1-1811111,Uplink power control enhancement for NR URLLC,Ericsson,2018年10月
【0268】
本明細書では様々な実施形態が説明されているが、それらは単なる例として提示されており、限定ではないことを理解されたい。したがって、本開示の幅及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではない。さらに、その総ての可能な変形における上記の要素の任意の組み合わせは、本明細書に別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、本開示に含まれる。
【0269】
さらに、上記で図に示されているプロセスは一連のステップとして示されているが、これは説明のためだけに行われた。したがって、幾つかのステップを追加し、幾つかのステップを省略し、ステップの順序を再配置し、幾つかのステップを並行して実行することができると考えられる。また、「から受け取る」という表現は、直接的に受け取ることと、間接的に受け取ることと、をカバーすると解釈されるべきである。すなわち、第3エンティティが第2エンティティによって送信されたメッセージを受信し、次にそのメッセージを第1エンティティに転送する場合でさえ、第1エンティティは第2エンティティからメッセージを受信する。