IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 積水化学工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-換気ガラリ 図1
  • 特許-換気ガラリ 図2
  • 特許-換気ガラリ 図3
  • 特許-換気ガラリ 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-11
(45)【発行日】2022-05-19
(54)【発明の名称】換気ガラリ
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/04 20060101AFI20220512BHJP
【FI】
F24F7/04 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018101257
(22)【出願日】2018-05-28
(65)【公開番号】P2019207041
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2021-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 秀徳
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-021821(JP,A)
【文献】特開2003-250424(JP,A)
【文献】特開2008-089264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の屋外と屋内とを連通する換気ダクトに取り付けられる換気ガラリ本体と、
前記換気ガラリ本体に取り付けられる防鳥材と、を備え、
前記換気ガラリ本体は、
前記換気ダクト内に挿通される筒状部と、
前記筒状部の外周に設けられて外壁の外面に沿って配置されるフランジ部と、
前記外壁から前記屋外に突出して配置されるフード部と、を備えて構成され、
前記防鳥材は、
前記外壁側から前記屋外の方向に向かって下降するように傾斜する傾斜部を有する防鳥本体と、
前記フード部の外周に着脱自在に取り付けられる取付部材と、
前記防鳥本体と前記フード部との間に配置されるガード部材と、を備えて構成され、
前記防鳥本体は、固定部材によって前記取付部材に、前記傾斜部の角度を調整自在に固定され
前記ガード部材は、前記防鳥本体と前記フード部との間に配置されて前記外壁の外面に沿って垂直に立ち上がる垂直壁と、前記垂直壁から前記取付部材に向かって水平に延びて前記取付部材に固定される固定片と、を有する構成であることを特徴とする換気ガラリ。
【請求項2】
前記傾斜部の上端縁と前記外壁との間隙を、8mm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の換気ガラリ。
【請求項3】
前記防鳥本体は、前記外壁側に、前記傾斜部の上端縁から下方に延びる背面部を有し、前記傾斜部と前記背面部とのなす角度を鋭角としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の換気ガラリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁に設けられた換気ダクトに設置される換気ガリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の外部と室内との間で換気を行うため、外壁に設けられた換気ダクトに設置される換気ガラリが知られている(例えば、特許文献1参考)。この換気ガラリは、ベントキャップとも呼ばれる。
【0003】
特許文献1には、上下左右から吹き込む雨水が換気ダクト内に侵入するのを抑制するため、平板状の防雨板と雨樋形状の防雨板を多段重ねに配置した上面防雨板を前面フード内の上部内側に設け、平板状の防雨板を多段重ねに配置した下面防雨板を下部内側に設け、前面フードの側部に開口した外気開口窓に側面防雨板を配設した構成の換気ガラリが開示されている。
【0004】
このような換気ガラリでは、多段重ねにした防雨板の隙間から鳥や小動物、虫等が換気ダクト内に侵入する可能性があるため、特許文献1には、換気ガラリの内部に防鳥網や防虫網を設けた実施形態も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4708582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のような防鳥網や防虫網では、鳥等が換気ガラリ内へ侵入したり、鳥等が換気ガラリに留まったりするのを防止することは困難で、換気ガラリの破損や汚染を招くおそれがある。また、防鳥網や防虫網は、埃による目詰まりを清掃する手間や、この清掃のための換気ガラリの取り外しや取り付けの手間もかかる。
【0007】
そこで、本発明は、鳥や小動物の侵入を簡易かつ良好に防止して、耐久性を向上させることができる換気ガラリ及び換気ガラリの施工方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の換気ガラリは、建物の屋外と屋内とを連通する換気ダクトに取り付けられる換気ガラリ本体と、前記換気ガラリ本体に取り付けられる防鳥材と、を備え、前記換気ガラリ本体は、前記換気ダクト内に挿通される筒状部と、前記筒状部の外周に設けられて外壁の外面に沿って配置されるフランジ部と、前記外壁から前記屋外に突出して配置されるフード部と、を備えて構成され、前記防鳥材は、前記外壁側から前記屋外の方向に向かって下降するように傾斜する傾斜部を有する防鳥本体と、前記フード部の外周に着脱自在に取り付けられる取付部材と、前記防鳥本体と前記フード部との間隙に配置されるガード部材と、を備えて構成され、前記防鳥本体は、固定部材によって前記取付部材に、前記傾斜部の角度を調整自在に固定されていることを特徴とする。
【0009】
また、前記ガード部材は、前記防鳥本体と前記フード部との間隙を塞ぐように垂直に立ち上がる垂直壁と、前記取付部材に固定される固定片と、を有する構成とすることができる。さらに、前記傾斜部の上端縁と前記外壁との間隙が、8mm以下とすることができる。また、前記防鳥本体は、前記外壁側に、前記傾斜部の上端縁から下方に延びる背面部を有し、前記傾斜部と前記背面部とのなす角度を鋭角とすることができる。また、前記換気ガラリ本体は、前記フード部を覆うカバー部材を備え、前記防鳥本体の前記傾斜部は、下端側が前記カバー部材の上方に張り出される長さを有するものとすることができる。
【0010】
また、本発明の換気ガラリの施工方法は、上記のような換気ガラリの施工方法であって、前記換気ダクトに前記筒状部を挿入して前記換気ガラリ本体を前記外壁に取り付ける工程と、前記防鳥材の前記傾斜部の角度を調整可能となるように前記固定部材を緩める工程と、前記換気ガラリ本体の前記フード部の外周に、前記取付部材を取り付ける工程と、前記傾斜部の角度を調整して、前記傾斜部の下端側を前記フード部の上方に張り出して配置する工程と、前記固定部材を締め付けて、前記防鳥本体を前記取付部材に固定する工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
このように構成された本発明では、防鳥材によって、鳥が換気ガラリに留まるのを防止することができる。また、防鳥本体と換気ガラリ本体との隙間に設けたガード部材により、正面や左右から鳥や小動物が換気ガラリ本体内や換気ダクト内に侵入するのを防止することができる。したがって、鳥や小動物の侵入を簡易かつ良好に防止して、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願の実施の形態に係る換気ガラリの斜視図である。
図2図1に示される換気ガラリと、この換気ガラリを取付けた外壁の一部を切欠いた側面図と、換気ガラリの防鳥本体の短手方向断面図である。
図3図1に示される防鳥材の斜視図である。
図4図3に示されるガード部材と、このガード部材が固定された取付部材の正面図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1図2に示すように、本実施の形態の換気ガラリ10は、建物1の外壁2に設けられた換気ダクト3に取り付けられる。この換気ダクト3は、建物1の屋外(外部)と屋内(室内)とを連通し、外気を屋内に取り込むためのものであり、図2に示すように、外壁2に開口された開口部4に臨んで配置されている。本実施の形態では、換気ダクト3を正面視矩形の筒形とし、これに対応して開口部4も正面視矩形としているが、この構成に限定されるものではなく、矩形以外の多角形としてもよいし、正面視円形又は楕円形としてもよい。
【0014】
換気ガラリ10は、外壁2に取り付けられる換気ガラリ本体11と、換気ガラリ本体11に取り付けられる防鳥材20と、を備えて構成される。
【0015】
本明細書では、外壁2を介して屋外の方向を前方、屋内の方向を後方として、各部材の構成を説明する。
【0016】
換気ガラリ本体11は、開口部4及び換気ダクト3内に挿入される筒状部12と、この筒状部12の外周に径方向に突出して設けられて外壁2の外面に沿って配置されるフランジ部13と、このフランジ部13の前方に設けられて外壁2から屋外に突出して配置されるフード部14と、このフード部14に取り付けられてフード部14の前面を覆うカバー部材15と、を備えている。
【0017】
本実施の形態では、正面視矩形の筒形の換気ダクト3に対応させて、筒状部12を正面視矩形の筒形とし、フランジ部13、フード部14及びカバー部材15を、正面視矩形としている。なお、これらの部材の形状が矩形に限定されるものではなく、換気ダクト3や開口部4の形状や機能、デザイン等に応じて、適宜の形状とすることができる。
【0018】
フード部14には、図4に仮想線で示すように、複数の換気口14aが開口されている。この換気口14aには、鳥や小動物の侵入を防ぐための網材などを設けてもよい。また、フード部14の両側には、防鳥材20を取り付けるための一対の係合突起14b,14bが設けられている。
【0019】
カバー部材15は、換気ガラリ本体11内への風雨や小動物等の侵入を防止するためにフード部14の前面に取り付けられる部材である。この侵入防止効果を高めるため、カバー部材15はフード部14よりも上下左右方向の長さが長尺で、サイズが一回り大きくなっている。
【0020】
また、カバー部材15は、複数の板状部材15aが、間隔を於いて多段重ねに配置されて構成され、板状部材15aの間隙に、通気口15bがそれぞれ設けられている。また、カバー部材15の上面には、図2に示すように、外壁2側から前方に向かって下方に傾斜する傾斜面15cが設けられている。この傾斜面15cにより、雨水を外壁2の前方に流下させることができるとともに、鳥等がカバー部材15に留まるのを防止することもできる。
【0021】
防鳥材20は、図2等に示すように、屋外に突出するフード部14の上方に配置される防鳥本体21と、防鳥本体21を換気ガラリ本体11に取り付けるための取付部材22と、取付部材22に固定されたガード部材23と、を備えている。防鳥材20と、取付部材22の基板部22a及びガード部材23の左右方向の長さは、カバー部材15の左右方向の長さと略同一となっている。
【0022】
防鳥本体21は、板部材を側面視略Λ字形(逆V字形)に折り曲げた形状を呈しており、頂部上端縁21aから前方に向かって下降するように傾斜する傾斜部21bと、この傾斜部21bの後方に配置されて頂部上端縁21aから下方に延びる背面部21cと、を有している。傾斜部21bと背面部21cとのなす角度は鋭角とされ、鳥等が防鳥本体21に留まりにくい形状となっている。
【0023】
防鳥本体21の両側には、一対の接続片24,24が設けられている。この一対の接続片24,24は、それぞれ固定部材としての固定ねじ25,25によって取付部材22の上端両側に固定され、風雨等による不測の回転移動が防止されている。なお、固定ねじ25,25を緩めることで、取付部材22に対して防鳥本体21を回動させることが可能となり、傾斜部21bの角度を自在に調整できるようになっている。
【0024】
また、傾斜部21bの下面(内面)には、制振材26が貼り付けられている。この制振材26としては、例えば、アルミ箔にブチルゴムを貼り付けた制振テープ等を好適に用いることができる。本実施の形態では、制振材26は、防鳥材20の製造時に予め貼り付けられているが、使用時に傾斜部21bに貼り付ける仕様としてもよい。このように制振材26を設けることで、風雨等による防鳥本体21の振動や振動音を抑制することができる。
【0025】
取付部材22は、正面視門型であり、フード部14の上方に配置されて左右方向に延びる基板部22aと、この基板部22aの両側から下方に延びる一対の取付片22b,22bと、を備えている。この一対の取付片22b,22bは、図4に示すように、板部材が凹凸状に折り曲げられた形状を呈し、基板部22aとの間でガード部材23を挟持して固定する一対の固定部22c,22cと、フード部14の両側に設けられた一対の係合突起14b,14bを係合する一対の係合凹部22d,22dが設けられている。
【0026】
ガード部材23は、図2図4に示すように、板状部材を、両端部から所定長さまでを側面視コ字形に、中央は側面視L字形(逆L字形)に折り曲げた形状を呈している。つまり、ガード部材23は、防鳥本体21とフード部14との間隙を塞ぐように垂直に立ち上がる垂直壁23bと、この垂直壁23bから取付部材22に向かって水平に延びる上部固定片23aと、垂直壁23bの下端両側から取付部材22に向かって水平に延びる一対の下部固定片23c,23cと、を有して構成される。
【0027】
また、小動物等が侵入する隙間が介在しないように、垂直壁23bは、その下端がフード部14の上面にほぼ当接するような寸法と位置合わせとされている。また、垂直壁23bの中央には、切欠部23dが設けられている。
【0028】
このような構成のガード部材23の上部固定片23aと一対の下部固定片23c,23cとが、取付部材22の基板部22aと一対の固定部22c,22cとの間に挿入されている。上部固定片23aと基板部22aとの当接面、及び下部固定片23c,23cと固定部22c,22cとの当接面が、各々溶接等によって接続されることで、ガード部材23が取付部材22に一体に固定されている。
【0029】
以下上述のような構成の換気ガラリ10の施工手順を説明する。まず、換気ガラリ本体11の筒状部12を、開口部4を介して換気ダクト3内に挿入し、図1図2のように、換気ガラリ本体11を外壁2の換気ダクト3に取り付ける。また、換気ガラリ本体11のフード部14の前面に、カバー部材15を取り付ける。なお、カバー部材15は後で取り付けてもよい。
【0030】
次に、換気ガラリ本体11に防鳥材20を取り付ける。それには、まず防鳥本体21の接続片24,24と取付部材22とを固定する固定ねじ25,25を緩め、防鳥本体21が固定ねじ25,25を中心に前後方向へ回転移動できるようにする。
【0031】
次に、取付部材22の一対の取付片22b,22bを外方に弾性変形させて間隔を拡げ、換気ガラリ本体11のフード部14の外周に配置する。そして、一対の取付片22b,22bを縮径させて復元しつつ、係合凹部22d,22dに、フード部14の係合突起14b,14bを係合させることにより、フード部14に防鳥材20を取り付ける。このとき、傾斜部21bの先端(下端)が、カバー部材15の上方(外側)に位置するように、防鳥本体21の角度を調整しながら取り付ける。
【0032】
なお、カバー部材15がフード部14に取り付けられていないときは、カバー部材15をフード部14に取り付ける。このとき、防鳥本体21の傾斜部21bの先端が、カバー部材15の上方に位置するように調整する。
【0033】
次に、図2に示す防鳥本体21の頂部上端縁21aと外壁2との間隔Dが、8mm以下となり、かつ傾斜部21bの先端がカバー部材15の上方に張り出して配置されるように、防鳥本体21の角度を調整する。この角度調整が完了したら、固定ねじ25,25を締め付けて、防鳥本体21が不測に回転移動しないように取付部材22に固定する。以上で防鳥材20の換気ガラリ本体11への取り付けが完了し、防鳥本体21とフード部14との隙間が、ガード部材23で閉塞され、鳥や小動物の換気ガラリ本体11への侵入を防止することができる。
【0034】
次に、本実施の形態の換気ガラリ10の作用効果について説明する。本実施の形態の換気ガラリ10は、建物1の屋外と屋内とを連通する換気ダクト3に取り付けられる換気ガラリ本体11と、換気ガラリ本体11に取り付けられる防鳥材20と、を備える。換気ガラリ本体11は、換気ダクト3内に挿通される筒状部12と、筒状部12の外周に設けられて外壁2の外面に沿って配置されるフランジ部13と、外壁2から屋外に突出して配置されるフード部14と、を備えて構成される。防鳥材20は、外壁2側から屋外の方向に向かって下降するように傾斜する傾斜部21bを有する防鳥本体21と、フード部14の外周に着脱自在に取り付けられる取付部材22と、防鳥本体21とフード部14との間隙に配置されるガード部材23と、を備えて構成される。防鳥本体21は、固定部材(例えば、固定ねじ25)によって取付部材22に、傾斜部21bの角度を調整自在に固定されている。
したがって、本実施の形態によれば、防鳥材20によって、鳥等が換気ガラリ10に留まるのを防止することができる。また、防鳥本体21と換気ガラリ本体11との隙間にガード部材23を設けただけの簡易な構成で、正面や左右から鳥や小動物が換気ガラリ本体11内や換気ダクト3内に侵入するのを防止することができる。したがって、鳥や小動物の侵入を簡易かつ良好に防止して、耐久性を向上させることができる換気ガラリ10を提供できる。
【0035】
また、本実施の形態の換気ガラリ10の施工方法は、換気ダクト3に筒状部12を挿入して換気ガラリ本体11を外壁2に取り付ける工程と、防鳥材20の傾斜部21bの角度を調整可能となるように固定部材(例えば、固定ねじ25)を緩める工程と、換気ガラリ本体11のフード部14の外周に、取付部材22を取り付ける工程と、傾斜部21bの角度を調整して、傾斜部21bの下端側をフード部14の上面に張り出して配置する工程と、固定部材を締め付けて、防鳥本体21を取付部材22に固定する工程と、を有する。したがって、鳥や小動物の侵入を簡易かつ良好に防止して、耐久性を向上させることができる換気ガラリ10を、簡易な工程で容易に施工することができる。
【0036】
また、本実施の形態では、ガード部材23は、防鳥本体21とフード部14との間隙を塞ぐように垂直に立ち上がる垂直壁23bと、取付部材22に固定される固定片(上部固定片23a及び下部固定片23c)と、を有する構成としている。このような簡易な構成であっても、垂直壁23bで小動物等の侵入を良好に防止することができるとともに、固定片によってガード部材23を取付部材22に簡易に固定することができる。
【0037】
また、本実施の形態では、防鳥材20の上端縁と外壁2との間隙を、8mm以下としていることから、防鳥本体21と外壁2との間からの小動物等の侵入を防止することができ、換気ガラリ10への小動物等の侵入防止効果を向上させることができる。
【0038】
さらに、本実施の形態では、防鳥本体21は、外壁2側に、傾斜部21bの上端縁から下方に延びる背面部21cを有し、傾斜部21bと背面部21cとのなす角度を鋭角としている。この構成により、防鳥本体21に鳥等が留まりにくくなり、鳥よけ効果を向上させることができる。そのため、換気ガラリ10の耐久性をより向上させることができるとともに、糞等による換気ガラリ10の汚染も良好に防止することができる。
【0039】
さらに、本実施の形態では、換気ガラリ本体11は、フード部14を覆うカバー部材15を備えている。そして、防鳥本体21の傾斜部21bは、下端側がカバー部材15の上面に張り出される長さを有している。このように傾斜部21bの先端がカバー部材15上面に張り出すことで、防鳥本体21とカバー部材15との間からの小動物等の侵入を防止することができる。さらに、傾斜部21bを流下した雨水等が、カバー部材15の内側に流下することなく、カバー部材15の外面の傾斜面15cを流下した後、落下する。そのため、風雨の換気ガラリ本体11への侵入防止効果も向上させることができる。
【0040】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1 建物 2 外壁 3 換気ダクト 10 換気ガラリ
11 換気ガラリ本体 12 筒状部 13 フランジ部
14 フード部 15 カバー部材 15c 傾斜面
20 防鳥材 21 防鳥本体 21b 傾斜部 21c 背面部
22 取付部材 23 ガード部材 23a 上部固定片(固定片)
23b 垂直壁 23c 下部固定片(固定片)
25 固定ねじ(固定部材)
図1
図2
図3
図4