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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-11
(45)【発行日】2022-05-19
(54)【発明の名称】貨物を仕分けるための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20220512BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20220512BHJP
【FI】
B65G1/137 Z
G06Q10/08 300
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020515708
(86)(22)【出願日】2018-04-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-19
(86)【国際出願番号】 CN2018082686
(87)【国際公開番号】W WO2019071930
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-03-16
(31)【優先権主張番号】201710940128.X
(32)【優先日】2017-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520223893
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・ゼンシ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 鯤
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-506324(JP,A)
【文献】特開2010-269860(JP,A)
【文献】特開2002-114326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/20
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物を仕分けるための方法であって、
割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーが示す貨物情報を取得することと、
ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報を取得することと、
前記割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度に基づいて、前記割り当て対象オーダーグループから前記ターゲット仕分け手段に割り当てる割り当て対象オーダーを選択することと、
選択した割り当て対象オーダーを前記ターゲット仕分け手段に割り当てることと、
を備える、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
記割り当て対象オーダーグループは
複数の割り当て対象オーダーのそれぞれの、優先度情報と、オーダー発注時間またはオーダー受注時間である時間情報を含むオーダー情報を取得することと、
前記優先度情報と、前記時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かとに基づいて、前記複数の割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得することと、
によって確定される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
記優先度情報と、前記時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かとに基づいて、前記複数の割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得することは、
前記複数の割り当て対象オーダーのうち、優先度情報と予め設定した緊急オーダーとされる情報とがマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーを検索することと、
優先度情報と予め設定した緊急オーダーとされる情報とがマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つかったことに応答して、見つけた割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定することと、
優先度情報と予め設定した緊急オーダーとされる情報とがマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つからなかったことに応答して、前記複数の割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定することと、
を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲット仕分け手段は、
各仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数を取得するステップと、
現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段をターゲット仕分け手段として決定するステップと、
により決定される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーが示す貨物情報を取得することは、
現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在するか否かを判定することと、
現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数が前記仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在していないと判定されたことに応答して、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーが示す貨物情報を取得することと、
を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各前記割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度は、
各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定するステップと、
各割り当て対象オーダーが示す貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーが示す貨物種類の数を確定するステップと、
確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度を確定するステップと、
により確定される、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度を確定することは、
確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数の二乗との比率を算出することと、
算出した比率を、各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度として確定することと、
を備える、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
貨物を仕分けるための装置であって、
割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーが示す貨物情報を取得するための第1取得手段と、
ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報を取得するための第2取得手段と、
各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度に基づいて、前記割り当て対象オーダーグループから前記ターゲット仕分け手段に割り当てる割り当て対象オーダーを選択するための選択手段と、
選択した割り当て対象オーダーを前記ターゲット仕分け手段に割り当てるための割り当て手段と、
を備える、ことを特徴とする装置。
【請求項9】
前記装置は、
複数の割り当て対象オーダーのそれぞれの、優先度情報と、オーダー発注時間またはオーダー受注時間である時間情報を含むオーダー情報を取得するための第3取得手段と、
前記優先度情報と、前記時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かとに基づいて、前記複数の割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得するためのグループ化手段と、
をさらに備える、ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記グループ化手段はさらに、
前記複数の割り当て対象オーダーのうち、優先度情報と予め設定した緊急オーダーとされる情報とがマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーを検索し、
優先度情報と予め設定した緊急オーダーとされる情報とがマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つかったことに応答して、見つけた割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定し、
優先度情報と予め設定した緊急オーダーとされる情報とがマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つからなかったことに応答して、前記複数の割り当て対象オーダー内のオーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定する、ように構成されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、ターゲット仕分け手段決定手段をさらに備え、
前記ターゲット仕分け手段決定手段は、
各仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数を取得し、
現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段をターゲット仕分け手段として決定するために使用される、
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記第1取得手段は、さらに
現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在するか否かを判定し、
現在関連付けられている仕分け対象オーダーの数が前記仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在していないと判定されたことに応答して、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーが示す貨物情報を取得する、
ように構成される、ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、マッチング度確定手段をさらに備え、
前記マッチング度確定手段は、
各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定し、
各割り当て対象オーダーが示す貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーが示す貨物種類の数を確定し、
確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数とに基づいて、各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度を確定するために使用される、
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記マッチング度確定手段は、さらに
確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数の二乗との比率を算出し、
算出した比率を、各割り当て対象オーダーが示す貨物情報と前記ターゲット仕分け手段に現在関連付けられている仕分け対象オーダーが示す貨物情報とのマッチング度として確定するように構成される、
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、を備える設備であって、
前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行される時、前記1つまたは複数のプロセッサに請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実現させる、
ことを特徴とする設備。
【請求項16】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月11日に提出された、出願番号が201710940128.Xで、出願人が北京京東尚科信息技術有限公司および北京京東世紀貿易有限公司で、発明の名称が「貨物を仕分けるための方法および装置」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該特許出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願は、コンピュータ技術分野、特に倉庫保管や物流の技術分野に関し、特に、貨物を仕分けるための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電子商取引の継続的な発展に伴い、倉庫保管や物流の技術も重要になっている。大量のオーダーの場合、オーダーが示す貨物をどのように倉庫から速やかに仕分けるかは、倉庫物流の技術に係る技術問題である。
【0004】
従来の貨物仕分け方法は、通常、仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段にオーダーを割り当てるが、このような方法には仕分け効率が低いという問題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施例の目的は、上記の背景技術の部分に言及した技術問題を解決するために改善された貨物を仕分けるための方法及び装置を提供することにある。
【0006】
第1の態様では、本出願の実施例は貨物を仕分けるための方法であって、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することと、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することと、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択することと、選択した割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てることと、を備える方法が提供される。
【0007】
いくつかの実施例では、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することの前に、方法は、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーの、優先度情報と時間情報を含むオーダー情報を取得することと、優先度情報および時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かに基づいて、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得することと、をさらに備える。
【0008】
いくつかの実施例では、優先度情報および時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かに基づいて、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得することは、割り当て対象オーダーセット内において、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーを検索することと、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけたことに応答して、見つけた割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定することと、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけなかったことに応答して、割り当て対象オーダーセット内のオーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定することと、を備える。
【0009】
いくつかの実施例では、ターゲット仕分け手段は、各仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーの数を取得するステップと、仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段をターゲット仕分け手段として決定するステップと、に基づいて決定される。
【0010】
いくつかの実施例では、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することは、仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在するか否かを判定することと、仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在していないと判定されたことに応答して、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することと、を備える。
【0011】
いくつかの実施例では、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定するステップと、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物種類の数を確定するステップと、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度を確定するステップと、によって確定される。
【0012】
いくつかの実施例では、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度を確定することは、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数の二乗との比率を算出することと、算出した比率を、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度として確定することと、を備える。
【0013】
第2の態様では、本出願の実施例は貨物を仕分けるための装置を提供する。この装置は、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得するための第1取得手段と、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得するための第2取得手段と、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択する選択手段と、選択した割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てる割り当て手段と、を備える。
【0014】
いくつかの実施例では、装置は、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーの、優先度情報と時間情報を含むオーダー情報を取得するための第3取得手段と、優先度情報および時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かに基づいて、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得するグループ化手段と、をさらに備える。
【0015】
いくつかの実施例では、グループ化手段は、割り当て対象オーダーセット内において優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーを検索し、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけたことに応答して、見つけた割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定し、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけなかったことに応答して、割り当て対象オーダーセット内のオーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定するように構成される。
【0016】
いくつかの実施例では、装置はターゲット仕分け手段決定手段をさらに備え、ターゲット仕分け手段決定手段は、各仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーの数を取得し、仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段をターゲット仕分け手段として決定するために使用される。
【0017】
いくつかの実施例では、第1取得手段は、さらに仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在するか否かを判定し、仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在していないと判定されたことに応答して、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得するように構成される。
【0018】
いくつかの実施例では、装置は、マッチング度確定手段をさらに備え、マッチング度確定手段は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定し、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物種類の数を確定し、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度を確定するために使用される。
【0019】
いくつかの実施例では、マッチング度確定手段は、さらに確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数の二乗との比率を算出し、算出した比率を、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度として確定するように構成される。
【0020】
第3の態様では、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、を備える設備であって、1つまたは複数のプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行される時、1つまたは複数のプロセッサに第1態様に記載の方法を実現させる設備が提供される。
【0021】
第4の態様では、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、プログラムがプロセッサによって実行される時、第1態様に記載の方法を実現するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0022】
本出願の実施例で提供する貨物を仕分けるための方法と装置は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択して、選択した割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てることで貨物の仕分けの効率が改善された。
【図面の簡単な説明】
【0023】
以下の図面を参照してなされる非限定的な実施例に対する詳細な説明により、本出願の他の特徴、目的及び利点がより明らかになる。
図1図1は、本出願を適用可能なシステムアーキテクチャの一例を示す図である。
図2図2は、本出願に係る貨物を仕分けるための方法の一実施例を示すフローチャートである。
図3図3は、本出願に係る貨物を仕分けるための方法の適用シナリオの一例を示す模式図である。
図4図4は、本出願に係る貨物を仕分けるための方法のさらなる一実施例を示すフローチャートである。
図5図5は、本出願に係る貨物を仕分けるための装置の一実施例を示す構造概略図である。
図6図6は、本出願の実施例を実現するための電子機器に適用されるコンピュータシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下は、添付の図面および実施形態を参照しながら本出願を詳細に説明する。本明細書に記載される特定の実施形態は、本出願を限定するものではなく、関連する発明を説明するためのものに過ぎないことを理解されたい。また、説明の便宜上、発明に関連する部分のみが図面に示されている。
【0025】
なお、矛盾が生じない場合、本出願の実施形態および実施形態の特徴は互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しながら実施形態を踏まえて、本出願を詳細に説明する。
【0026】
図1は、本出願を適用することができる、貨物を仕分けるための方法または貨物を仕分けるための装置の実施形態の例示的なシステムアーキテクチャ100を示す。
【0027】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、ラックシャトル101、インテリジェント搬送ロボット102、仕分けロボット103、ネットワーク104およびサーバ105を含むことができる。ネットワーク104は、ラックシャトル101、インテリジェント搬送ロボット102、仕分けロボット103およびサーバ105の間で通信リンクのための媒体を提供するために使用される。ネットワーク104は、例えば有線、無線通信リンク、または光ファイバーケーブルなどのさまざまな接続種類を含んでいてもよい。
【0028】
ラックシャトル101、インテリジェント搬送ロボット102、仕分けロボット103はネットワーク104を介してサーバ105と情報のやり取りを行い、メッセージの送受信などをすることができる。仕分け手段は、仕分けロボット103および複数のスロットを含むことができ、スロットは、仕分けロボット103によって仕分けられた貨物を保管するために使用される。
【0029】
サーバ105は、様々なサービスを提供するサーバであってもよく、例えば、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とを取得し、最後に、各仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、仕分け対象オーダーグループから仕分け対象オーダーを選択し、選択された仕分け対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てることができる。そして、サーバは、ラックシャトル101、インテリジェント搬送ロボット102、仕分けロボット103などの装置を制御して、オーダーに含まれる貨物をターゲット仕分け手段のスロットに移動させることができる。
【0030】
なお、本出願の実施例によって提供される貨物を仕分けるための方法は一般にサーバ105によって実行され、したがって、貨物を仕分けるための装置は一般にサーバ105に設定される。
【0031】
図1のラックシャトル、インテリジェント搬送ロボット、仕分けロボット、ネットワークおよびサーバの数が単なる例示的なものであると理解されたい。実施のニーズに応じて、任意の数のラックシャトル、インテリジェント搬送ロボット、仕分けロボット、ネットワークおよびサーバを有することができる。また、ラックシャトル、インテリジェント搬送ロボット、仕分けロボットに加えて、システムアーキテクチャ100は、6軸ロボットなど、貨物の搬送または仕分けのための他の機械装置をさらに含んでもよい。
【0032】
次に図2を参照すると、本出願に係る貨物を仕分けるための方法の一実施例のフロー200が示されている。上記の、貨物を仕分けるための方法には、次のステップが含まれる。
【0033】
ステップ201では、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得する。
【0034】
本実施例では、貨物を仕分けるための方法が実行される電子機器(例えば、図1に示されるサーバ)は、ローカルまたは他の電子機器(例えば、データベースサーバ)から割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得してもよい。割り当て対象オーダーグループには、ユーザーがeコマースプラットフォームで送信したオーダーが含まれてもよい。一般的に、ユーザーはオーダーを送信した後、オーダーに示された貨物がどの倉庫から仕分けられる必要があるかを判断し、確定された倉庫のサーバにそのオーダーに関連する情報を送信する。サーバは、所定の時間間隔で未処理のオーダーのセットを取得し、取得したオーダーセット内のオーダーの一部またはすべてを一つのオーダーグループとして後続の処理をすることができる。所定の時間間隔は、実際のニーズに応じて設定でき、たとえば、1秒であってもよい。
【0035】
本実施例では、貨物情報は、貨物の載置位置に関係してもよく、例えば、貨物の載置されたラックの情報に関係してもよく、一般に、貨物の載置されたラックは貨物の種類に関係しているので、貨物の情報は貨物の種類であってもよく、貨物種類の分類は実際の経験に応じて予め分類してもよい。例として、シャンプーとシャワージェルは日常用品に分けられてもよく、すべてのブランドのシャンプーはシャンプーグループに分けられてもよく、異なるブランドのシャンプーを異なるシャンプーグループに分けられてもよい。
【0036】
なお、貨物の種類は、貨物ラベルによって確定できる。例として、貨物識別子は貨物の在庫管理単位(Stock Keeping Unit,SKU)であってもよい。SKUに基づいて貨物が同種類であるか否かを判定することができ、SKUが同じである場合は同種類の貨物であると判定でき、SKUが異なるである場合は、異なる種類の貨物であると判定できる。
【0037】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、仕分け対象オーダーグループ内の各仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得する前に、方法は、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーの、優先度情報と時間情報を含むオーダー情報を取得することと、優先度情報および時間情報によって示された時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かに基づいて、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーをグループ別に分けて割り当て対象オーダーグループを取得することと、をさらに備える。
【0038】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、優先度情報および時間情報によって示された時間と現時点と時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かに基づいて、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーをグループ別に分けて、割り当て対象オーダーグループを取得することは、割り当て対象オーダーセット内において優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーを検索することと、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけたことに応答して、見つけた割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして確定することと、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけなかったことに応答して、割り当て対象オーダーセット内のオーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして確定することとを備える。
【0039】
一例として、優先度情報は、オーダーが緊急オーダーであるか通常のオーダーであるかを示す情報を含んでもよく、優先度情報に応じて、緊急オーダーを割り当て対象オーダーとしてもよい。通常のオーダーの場合、この通常のオーダーの時間情報が示す時間(オーダー発注時間またはオーダー受注時間であり得る)と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい場合、この通常のオーダーを割り当て対象オーダーとして確定する。当然のことながら、この通常のオーダーの時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい場合、この処理すべきオーダーが長時間にわたって放置された可能性があると示し、できるだけ早く割り当てるべき、そうしなければ、オーダーで発注された貨物の配送遅延につながることがある。
【0040】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することは、仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在するかを否かを判定することと、仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段が存在していないと判定されたことに応答して、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することと、を備える。
【0041】
本実施形態では、仕分け対象オーダーの閾値は、実際のニーズに応じて設定することができ、たとえば、仕分け手段の仕分け可能なオーダー合計数の半分にすることができ、仕分け対象オーダーの数に基づいて仕分け手段に割り当てられた仕分け量が飽和しているか否かを判定でき、各仕分け手段に割り当てられた仕分け量が比較的飽和である場合、貨物のマッチング度を分析することで、仕分けの効率を改善できる。
【0042】
ステップ202では、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得する。
【0043】
本実施例では、上記の電子機器は、仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することができる。仕分け手段は、オーダーが示す貨物の仕分け量を完成できる手段であってもよく、1つまたは複数のオーダーが示す貨物を仕分けることができる手段であってもよい。たとえば、倉庫の中で貨物を保管するための複数のスロットを有するワークステーションであってもよい。ターゲット仕分け手段は、オーダーを割り当てるべき仕分け手段であってもよく、予め設定された規則に従って、すべての仕分け手段から仕分け手段を選択してターゲット仕分け手段とすることができる。
【0044】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、ターゲット仕分け手段は、各仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーの数を取得するステップと、仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段をターゲット仕分け手段として確定するステップと、により確定される。
【0045】
本実施形態では、仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段をターゲット仕分け手段として確定することにより、各仕分け手段の作業量を均衡させる。また、ターゲット仕分け手段は、他の規則に従って確定されてもよく、例えば、各仕分け手段を順にターゲット仕分け手段としてもよい。
【0046】
ステップ203では、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択する。
【0047】
本実施例では、前述の電子機器は、ステップ201で取得した各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報とステップ202で取得した仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択することができる。貨物情報のマッチング度は貨物の載置距離を表すために使用することができる。たとえば、貨物情報が貨物の種類である場合、貨物が同種類に属するとき、貨物を同場所または近接位置に載置すると、貨物をターゲット仕分け手段に輸送するとき、貨物の搬送作業量を軽減できる。
【0048】
ステップ204では、選択された割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てる。
【0049】
本実施例では、上記の電子機器は、ステップ203で選択された仕分け対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てて、輸送手段が選択された仕分け対象オーダーに関わる貨物を選択されたターゲット仕分け手段に輸送するように制御して、ターゲット仕分け手段によって上記の仕分け対象オーダーが示す貨物を仕分ける。
【0050】
次に図3を参照すると、図3は、この実施例に係る貨物を仕分けるための方法の適用シナリオの概略図の一例である。図3の適用シナリオでは、サーバ301は、仕分け対象オーダーグループ内の各仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報、およびターゲット仕分け手段302に関連付けられる仕分け対象オーダー(例えば、オーダー1、オーダー2)に含まれる貨物情報を取得することができ、貨物情報のマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択し、選択された割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段302に割り当てる。
【0051】
本出願の上記実施例によって提供される方法は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択して、選択された割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てることで、貨物の仕分けの効率が向上した。
【0052】
さらに、貨物を仕分けるための方法のもう1つの実施例のフロー400が示される図4を参照する。貨物を仕分けるための方法のフロー400は、以下のステップを備える。
【0053】
ステップ401では、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得する。
【0054】
本実施例では、貨物を仕分けるための方法が実行される電子機器(例えば、図1に示されるサーバ)は、ローカルまたは他の電子機器(例えば、データベースサーバ)から割り当て対象オーダーグループ内の各仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得してもよい。
【0055】
ステップ402では、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得する。
【0056】
本実施例では、上記の電子機器は、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することができる。
【0057】
ステップ403では、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定する。
【0058】
本実施例では、前述の電子機器は、ステップ401で取得された各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と、ステップ402で取得された仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定することができる。一例として、割り当て対象オーダーには2種類の貨物が示され、それぞれは、シャンプーとシャワージェルである。ターゲット仕分け手段Aの仕分け対象オーダーには3種類の貨物が示され、それぞれは、シャンプー、シャワージェルおよびビスケットであり、割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段Aとの重なり合い貨物種類はシャンプーおよびシャワージェルである。ターゲット仕分け手段Bの仕分け対象オーダーには2種類の貨物が示されて、それぞれはシャワージェルおよびビスケットであり、割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段Bとの重なり合い貨物種類はシャワージェルである。したがって、割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段Aとの貨物種類の重なり合い種類数が2であり、割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段Bとの貨物種類の重なり合い種類数が1であることが分かる。
【0059】
ステップ404では、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物種類の数を確定する。
【0060】
本実施例では、上記の電子機器は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物種類の数を確定してもよい。
【0061】
ステップ405では、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報との間のマッチング度を確定する。
【0062】
本実施例では、電子機器は、ステップ403で確定された貨物種類の重なり合い種類数とステップ404で確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報との間のマッチング度を確定することができる。たとえば、確定されたそれぞれの貨物種類の重なり合い種類数と貨物種類の数との比率を算出し、算出された比率を、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報のマッチング度として確定することができる。
【0063】
例として、仕分け対象オーダーAの貨物種類の数は4であり、仕分け対象オーダーBの貨物種類の数は5である。このうち、割り当て対象オーダーAとターゲット仕分け手段Cとの貨物種類の重なり合い種類数は1であり、割り当て対象オーダーBとターゲット仕分け手段Cとの貨物種類の重なり合い種類数は3である。貨物種類の重なり合い種類数1と貨物種類の数4の比率を、割り当て対象オーダーAとターゲット仕分け手段Cの貨物種類のマッチング度として、すなわち1/4に確定することができる。貨物種類の重なり合い種類数3と貨物種類の数5の比率を、割り当て対象オーダーBとターゲット仕分け手段Cの貨物種類の一致度として、すなわち3/5に確定することができる。
【0064】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報のマッチング度を確定することは、確定された各貨物種類の重なり合い種類数と貨物種類の数の二乗との比率を算出することと、算出した比率を各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度として確定することと、を備える。なお、一部のオーダーには取るべき貨物の数が多いので、このような貨物種類の数に対して二乗を算出する方式は貨物種類の数の基数の差を拡大でき、二乗を算出しない方式と比べて見ると、仕分けの効率が向上され得る。
【0065】
ステップ406では、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択する。
【0066】
本実施例において、上記の電子機器は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択することができる。
【0067】
ステップ407では、選択された割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てる。
【0068】
本実施例では、上記の電子機器は、ステップ406で選択された割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てて、輸送手段が選択された割り当て対象オーダーに関わる貨物を選択されたターゲット仕分け手段に輸送するように制御して、ターゲット仕分け手段によって、前記割り当て対象オーダーが示す貨物を仕分けることができる。
【0069】
図4から見ると、図2に対応する実施例と比較して、本実施例の貨物を仕分ける方法のフロー400は、貨物種類の一致度に基づいて貨物情報のマッチング度を確定するステップを強調している。したがって、本実施例で説明する解決策は、一般的なオーダー情報を取得するだけでよく、貨物の保管位置などの他の情報を取得する必要はなく、演算量を少量に増加するだけで、貨物の仕分け効率を改善できる。
【0070】
さらに図5を参照すると、前述の各図に示された方法の実施として、本出願は貨物を仕分けるための装置の一実施例を提供し、この装置に関する実施例は図2に示された方法に関する実施例に対応する。この装置は、具体的にさまざまな電子機器に適用できる。
【0071】
図5に示すように、本実施例の上述した貨物を仕分ける装置500は、第1取得手段501、第2取得手段502、選択手段503、割り当て手段504を備える。その中、第1取得手段501は、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得するために使用され、第2取得手段502は、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得するために使用され、選択手段503は、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択するために使用され、割り当て手段504は選択された割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てるために使用される。
【0072】
本実施例では、第1取得手段501、第2取得手段502、選択手段503および割り当て手段504での具体的な処理およびそれらの技術的効果については、それぞれ図2に対応する実施例におけるステップ201、ステップ202、ステップ203およびステップ204の関連する説明を参照すればよいから、ここで重複の説明は省略する。
【0073】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、装置は、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーの、優先度情報と時間情報を含むオーダー情報を取得するための第3取得手段(図示せず)と、優先度情報と時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きいか否かに基づいて、割り当て対象オーダーセット内の各割り当て対象オーダーをグループ別に分けて、割り当て対象オーダーグループを取得するためのグループ化手段(図示せず)と、を備える。
【0074】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、グループ化手段(図示せず)はさらに、割り当て対象オーダーセット内で優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーを検索することと、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけたことに応答して、見つけた割り当て対象オーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定することと、優先度情報と予め設定した情報がマッチングした割り当て対象オーダー、または時間情報が示す時間と現時点との時間間隔が所定時間閾値よりも大きい割り当て対象オーダーが見つけなかったことに応答して、割り当て対象オーダーセット内のオーダーを割り当て対象オーダーグループ内のオーダーとして決定することとを行うように構成される。
【0075】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、装置は、各仕分け手段(図示せず)に関連付けられる仕分け対象オーダーの数を取得することと、仕分け対象オーダーの数が最も少ない仕分け手段(図示せず)をターゲット仕分け手段として決定することと、を行うためのターゲット仕分け手段決定手段(図示せず)をさらに備える。
【0076】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、第1取得手段501はさらに仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段(図示せず)が存在するか否かを判定し、仕分け対象オーダーの数が仕分け対象オーダーの閾値よりも小さい仕分け手段(図示せず)が存在していないと判定されたことに応答して、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得するように構成される。
【0077】
この実施例のいくつかの選択可能の実施形態では、装置は、マッチング度確定手段(図示せず)をさらに含み、マッチング度確定手段(図示せず)はさらに、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて、各割り当て対象オーダーとターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーとの貨物種類の重なり合い種類数を確定することと、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報に基づいて各割り当て対象オーダーに含まれる貨物種類の数を確定することと、確定された貨物種類の重なり合い種類数と確定された貨物種類の数に基づいて、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度を確定することと、を行うために使用される。
【0078】
この実施例のいくつかの選択可能な実施形態では、マッチング度確定手段(図示せず)は、確定された各貨物種類の重なり合い種類数と貨物種類の数の二乗との比率を算出することと、算出した比率を各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度として確定することと、を行うように構成される。
【0079】
なお、この実施例で提供される貨物を仕分ける装置の各手段の実施の詳細および技術的な効果については、本出願の他の実施例の説明を参照すればよいから、ここで詳細な説明は省略する。
【0080】
以下、本出願の実施例を実現するための電子機器に適用されるコンピュータシステム600の概略構造図を示す図6を参照する。図6に示される電子機器はただの一例だけであり、本出願の実施例の機能および使用範囲を制限するものではない。
【0081】
図6に示されるように、コンピュータシステム600は、読み取り専用メモリ(ROM)602に格納されたプログラムまたは記憶部608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされるプログラムによって各種の適切な動作と処理を実行する中央処理装置(CPU)601を備える。RAM603には、システム600の動作に必要な各種のプログラムとデータも格納される。CPU601、ROM602およびRAM603は、バス604を介して相互に接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続されている。
【0082】
I/Oインターフェース605には、キーボード、マウスなどを備える入力部606、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)およびスピーカーを備える出力部607、ハードディスクなどを備える記憶部608、並びにLANカードやモデムなどのネットワークインターフェースカードを備える通信部609が接続される。通信部609は、インターネットなどのネットワークを介して通信処理を行う。ドライバ610は、必要に応じてI/Oインターフェース605にも接続される。ドライバ610には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア611が必要に応じてインストールされ、従って、このドライバ610から読み出されたプログラムが必要に応じて記憶手段608にインストールされる。
【0083】
特に、本開示の実施例によれば、フローチャートを参照して説明したプロセスは、コンピュータのソフトウェアプログラムとして実施されてもよい。例えば、本開示の実施例は、コンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログラム製品を含み、このコンピュータプログラムはフローチャートに示される方法を実行するためのコンピュータコードを備える。そのような実施例では、このコンピュータプログラムは通信部609を介してネットワークからダウンロードされ、インストールされてもよく、および/またはリムーバブルメディア611からインストールされてもよい。該コンピュータプログラムが中央処理装置(CPU)601によって実行される時、本出願の方法で限定された上述の機能が実行される。
【0084】
なお、本出願におけるコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体やコンピュータ可読記憶媒体やこれら両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、或いは半導体システム、装置やデバイス、またはそれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例には、1本または複数本の導線により電気的に接続された、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。本出願では、コンピュータ可読記憶媒体はプログラムを備えるかまたは格納する任意の有形の媒体であってもよいが、このコンピュータ可読記憶媒体は命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されてもよく、それらと組み合わせて使用されてもよい。本出願では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドで伝播されるか、または搬送波の一部として伝播されるデータ信号を含んでもよく、コンピュータ可読プログラムコードが担持されている。そのような伝播されたデータ信号は様々な形態をとることができ、電磁信号、光信号、または前述のものの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体はまた、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されるか、またはそれらに組み込まれて使用されるプログラムを送信、伝搬、または伝送してもよい。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは任意の適切な媒体を使用して伝送することができ、この媒体は無線、有線、光ケーブル、無線周波数など、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0085】
図面のフローチャートおよびブロック図は、本出願のさまざまな実施例に係るシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品によって実現可能なアーキテクチャ、機能および動作の例示である。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックはそれぞれ、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を代表でき、このモジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部は指定されたロジック機能を実現するための1つまたは複数の実行可能命令を備える。また、一部の代替となる実施態様においては、ブロックに記載されている機能は、図面にマークされているのと異なる順序で実行できる。たとえば、連続して表される2つのブロックは、実際にはほぼ並行して実行されることができ、これらは逆の順序で実行される場合もあり、関連する機能によって決められる。また、ブロック図および/またはフローチャートの各ブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定された機能または操作を実行する専用のハードウェアベースのシステムによって実現することもできれば、専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせで実現することもできる。
【0086】
本出願の実施例で説明される手段は、ソフトウェアやハードウェアによって実装されてもよい。説明された手段は、プロセッサに設置されてもよく、言い換えれば、例えば、「第1取得手段、第2取得手段、選択手段、割り当て手段を備えるプロセッサ」と記載されてもよい。これらのうち、これらの手段の名称は、手段その自体に対する限定ではなく、例えば、第1取得手段は、「割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得する手段」と記載されてもよい。
【0087】
別の態様として、本出願は、前述の実施例で説明したデバイスに含まれ得る、またはデバイスに組み込まれることなく単独で存在し得るコンピュータ可読媒体も提供した。前記コンピュータ可読媒体は1つまたは複数のプログラムを記憶し、前記1つまたは複数のプログラムが装置によって実行される時、該装置は、割り当て対象オーダーグループ内の各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することと、ターゲット仕分け手段に関連付けられる仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報を取得することと、各割り当て対象オーダーに含まれる貨物情報と仕分け対象オーダーに含まれる貨物情報とのマッチング度に基づいて、割り当て対象オーダーグループから割り当て対象オーダーを選択することと、選択した割り当て対象オーダーをターゲット仕分け手段に割り当てることと、を実行させる。
【0088】
上記の説明は、本出願の好ましい実施例および適用される技術的原理の説明にすぎない。当業者であれば、本出願に含まれる発明の範囲について、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術的解決策に限定されず、上記の発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの同等の機能を任意に組み合わせることにより形成されるその他の解決策も含まれるべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と、本出願に開示された同様の機能を有する技術的特徴(それらに限られない)とを相互に置き換えてなる解決策が該当する。
【符号の説明】
【0089】
101 ラックシャトル
102 インテリジェント搬送ロボット
103 仕分けロボット
302 ターゲット仕分け手段
605 I/Oインターフェース
606 入力部
607 出力部
608 記憶部
609 通信部
610 ドライバー
611 リムーバブルメディア
図1
図2
図3
図4
図5
図6